(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-25
(45)【発行日】2025-01-09
(54)【発明の名称】半導体構造及びその形成方法、レイアウト構造
(51)【国際特許分類】
H10B 12/00 20230101AFI20241226BHJP
【FI】
H10B12/00 671Z
H10B12/00 661
(21)【出願番号】P 2023538010
(86)(22)【出願日】2022-07-12
(86)【国際出願番号】 CN2022105094
(87)【国際公開番号】W WO2023245755
(87)【国際公開日】2023-12-28
【審査請求日】2023-06-21
(31)【優先権主張番号】202210730342.3
(32)【優先日】2022-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522246670
【氏名又は名称】チャンシン メモリー テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CHANGXIN MEMORY TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100125922
【氏名又は名称】三宅 章子
(72)【発明者】
【氏名】唐 怡
【審査官】小山 満
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2022/0068929(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2022/0085023(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0183861(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0279601(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2022/0077151(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2022/0013524(US,A1)
【文献】特開2020-141129(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体構造の形成方法であって、
基板を提供するステップであって、前記基板は第2方向に沿って順次配列された第1領域及び第2領域を含み、前記第1領域は第3方向に沿って間隔を空けて配列されたアクティブ層を含む、ステップと、
前記第1領域において前記アクティブ層の表面に位置する初期ゲート構造を形成するステップと、
前記初期ゲート構造をエッチングし、前記第3方向に沿って積み重ねられた櫛形ゲート構造を形成するステップであって、前記櫛形ゲート構造は少なくとも、第1方向に間隔を空けて配列された第1ゲート構造を含み、
前記第1ゲート構造の前記基板の表面への投影はU字型であり、前記第1方向、前記第2方向及び前記第3方向のいずれか2つは互いに垂直であり、前記第1方向及び前記第2方向は前記基板の表面に平行
であり、前記アクティブ層が前記第1方向において複数のアクティブ構造に分割され、前記アクティブ構造は、前記第2領域に位置し、且つ前記第1方向に沿って配列された第1アクティブ柱と第2アクティブ柱、及び前記第1領域に位置するチャネル柱を含み、前記第1アクティブ柱と前記第2アクティブ柱はいずれも前記チャネル柱に接続され、前記チャネル柱の前記基板の表面への投影はU字型であり、前記第1ゲート構造は、前記チャネル柱の前記第3方向における第1表面及び第2表面を覆う、ステップと、
前記第2領域
の前記第2アクティブ柱に前記第3方向に沿って延びるビットライン構造
を形成し、前記第2領域の前記第1アクティブ柱に前記第2方向に沿って延びるコンデンサ構
造を形成するステップであって、前記ビットライン構造と前記コンデンサ構造はいずれも
前記チャネル柱によって前記第1ゲート構造に接続される、ステップと、を含む、半導体構造の形成方法。
【請求項2】
前記櫛形ゲート構造は、同じ層に位置する前記第1ゲート構造にいずれも接続される第2ゲート構造をさらに含む、
請求項1に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項3】
前記アクティブ層は、
半導体ベースを提供するステップと、
前記半導体ベースの表面に前記第1領域及び前記第2領域に位置する積層構造を形成するステップであって、前記積層構造は交互に積み重ねられた第1半導体層と第2半導体層を含む、ステップと、
前記第1領域における第1半導体層を除去し、前記第1領域の第2半導体層を露出するステップと、
露出された前記第2半導体層に対して薄化処理を行い、初期アクティブ層を形成するステップと、
前記初期アクティブ層を処理し、前記アクティブ層を形成するステップと、によって形成される、
請求項1
又は2に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項4】
前記初期アクティブ層を処理し、前記アクティブ層を形成するステップは、
前記初期アクティブ層の表面に犠牲層及び第1隔離層を順次形成するステップであって、前記第1隔離層が前記犠牲層の間に充填される、ステップと、
前記第2方向に第1長さを有する初期アクティブ層を除去し、第1空間を形成するステップと、
前記第2方向に第2長さを有する犠牲層を除去し、初期アクティブ層の一部を露出し、第2空間を形成するステップであって、前記第2空間は前記第1空間を含み、前記第2長さは前記第1長さより大きく、露出された前記初期アクティブ層の一部が前記アクティブ層を構成する、ステップと、を含む、
請求項
3に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項5】
前記第1領域において前記アクティブ層の表面に位置する初期ゲート構造を形成するステップは、
前記アクティブ層の表面にゲート誘電体層及びゲート導電層を順次形成するステップであって、前記ゲート導電層が前記第2空間に充満する、ステップを含む、
請求項
4に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項6】
前記櫛形ゲート構造を形成した後、前記半導体構造の形成方法は、
前記第3方向に沿って順次積み重ねられたワードライン階段を形成するステップであって、前記ワードライン階段における各層のワードラインは、前記第1方向に沿って配列された対応する櫛形ゲート構造における第2ゲート構造に電気的に接続される、ステップをさらに含む、
請求項
5に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項7】
前記櫛形ゲート構造は、
前記初期ゲート構造の一部と前記第2領域における
前記積層構造の一部とを同時に除去し、前記第1方向に沿って交互に配列されたL字型溝と隔離溝を形成し、残りの前記初期ゲート構造が前記櫛形ゲート構造を構成するステップであって、前記隔離溝の前記第2方向におけるサイズは、前記L字型溝の前記第2方向におけるサイズよりも大きく、前記隔離溝は、前記アクティブ層を、前記第1方向に配列された
前記複数のアクティブ構造に分割する、ステップによって形成される、
請求項
6に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項8】
前記L字型溝の前記第1方向の両側に位置する
前記積層構造は、前記第2方向に異なるサイズを有し、前記第2
アクティブ柱に前記第3方向に沿って延びるビットライン構造
を形成し、前記第1アクティブ柱に前記第2方向に沿って延びるコンデンサ構
造を形成するステップは、
前記L字型溝及び前記隔離溝に隔離材料を充填し、第2隔離層を形成するステップと、
前記第2領域に位置する第2隔離層及び
前記第2領域における第1半導体層を除去し、残りの
前記第2領域における前記第2半導体層は、前記第1方向に沿って交互に配列された
前記第1アクティブ柱と
前記第2アクティブ柱を形成するステップであって、前記第1アクティブ柱は第1サブ柱と第2サブ柱とを含む、ステップと、
前記第2サブ柱の表面に前記コンデンサ構造を形成するステップと、
前記第2アクティブ柱の表面に前記ビットライン構造を形成するステップと、を含む、
請求項
7に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項9】
前記コンデンサ構造を形成する前に、前記半導体構造の形成方法は、
前記第1サブ柱の表面に支持層を形成するステップであって、前記支持層が前記第1サブ柱の間に充填される、ステップをさらに含む、
請求項
8に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項10】
前記第2サブ柱の表面に前記コンデンサ構造を形成するステップは、
前記第2サブ柱の表面に第1電極層、誘電体層及び第2電極層を順次形成し、前記コンデンサ構造を形成するステップを含む、
請求項
9に半導体構造の形成方法。
【請求項11】
半導体構造であって、
第2方向に沿って順次配列された第1領域及び第2領域を含む半導体ベースと、
前記半導体ベースの表面に位置し、第1方向及び第3方向に沿ってアレイ状に配列される
複数のアクティブ構造
であって、前記アクティブ構造は、前記第2領域に位置し、且つ前記第1方向に沿って配列された第1アクティブ柱と第2アクティブ柱、及び前記第1領域に位置するチャネル柱を含み、前記第1アクティブ柱と前記第2アクティブ柱はいずれも前記チャネル柱に接続され、前記チャネル柱の前記半導体ベースの表面への投影はU字型である、アクティブ構造と、
第1方向に間隔を空けて配列された第1ゲート構造を少なくとも含み、且つ前記第1領域における前記アクティブ構造の表面に位置する櫛形ゲート構造
であって、前記第1ゲート構造の前記半導体ベースの表面への投影はU字型であり、前記第1ゲート構造は、前記チャネル柱の前記第3方向における第1表面及び第2表面を覆う、櫛形ゲート構造と、
前記第3方向に沿って延びるビットライン構造
であって、前記ビットライン構造は前記第2領域の前記第2アクティブ柱に形成される、ビットライン構造と、
前記第2方向に沿って延びるコンデンサ構造
であって、前記コンデンサ構造は前記第2領域の前記第1アクティブ柱に形成される、コンデンサ構造と、を少なくとも含み、
前記ビットライン構造及び前記コンデンサ構造は
、いずれも
前記チャネル柱によって前記第1ゲート構造に接続され、前記第1方向、前記第2方向及び前記第3方向のいずれか2つは互いに垂直であり、前記第1方向及び前記第2方向は前記半導体ベースの表面に平行する、半導体構造。
【請求項12】
前記櫛形ゲート構造は、同じ層に位置する前記第1ゲート構造にいずれも接続される第2ゲート構造をさらに含む、
請求項
11に記載の半導体構造。
【請求項13】
前記第1ゲート構造は積層して設定されたゲート誘電体層及びゲート導電層を含む、
請求項
11に記載の半導体構造。
【請求項14】
同じアクティブ構造の前記第1アクティブ柱と前記第2アクティブ柱との間にはL字型溝がある、
請求項
11に記載の半導体構造。
【請求項15】
前記第1方向に沿って隣接する前記アクティブ構造の間には隔離溝があり、
ここで、前記隔離溝の前記第2方向におけるサイズは、前記L字型溝の前記第2方向におけるサイズよりも大きい、
請求項
14に記載の半導体構造。
【請求項16】
前記半導体構造は、ワードライン階段をさらに含み、
前記ワードライン階段は、前記第3方向に沿って順次積み重ねられ、前記ワードライン階段内の各層のワードラインは、前記第1方向に沿って配列された対応する櫛形ゲート構造における複数の第2ゲート構造に接続される、
請求項
12に記載の半導体構造。
【請求項17】
レイアウト構造であって、第2方向に沿って順次間隔を空けて配列された、請求項
11~16のいずれか一項に記載の半導体構造を含み、
前記半導体構造は、第1方向及び第3方向に沿ってアレイ状に配列されたメモリセルを含み、前記メモリセルは1つの第1ゲート構造及び1つのコンデンサ構造を含み、
ここで、前記第2方向に隣接する2つのメモリセルは中心対称であり、前記第2方向に隣接する2つのメモリセルのコンデンサ構造の投影領域は、前記第1方向において少なくとも部分的に重なり、前記第1方向に隣接する2つのメモリセルのレイアウトは同じであり、又は軸対称である、レイアウト構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本開示は、出願番号が202210730342.3であり、出願日が2022年06月24日であり、発明名称が「半導体構造及びその形成方法、レイアウト構造」である中国特許出願に基づいて提出され、該中国特許出願の優先権を主張し、該中国特許出願の全ての内容が参照により本開示に組み込まれる。
【0002】
本開示は、半導体技術分野に関し、半導体構造及びその形成方法、レイアウト構造に関するが、これらに限定されない。
【背景技術】
【0003】
現在、6F2のレイアウト方式及びワードライン埋め込みプロセスを採用して動的ランダムアクセスメモリ(DRAM:Dynamic Random Access Memory)を製作することが多いが、このようなプロセスではDRAMの小型化が非常に困難になる。新しい材料を使用することでDRAMの性能を改善することもあるが、これはDRAMのプロセス複雑さと製造コストを高めることは間違いない。
【0004】
これに基づいて、関連技術では、ゲートオールアラウンド又はデュアルゲートプロセスを採用して4F2のDRAMを製作し、4F2のDRAMはビットライン階段又はワードライン階段を形成する必要がある。しかし、ビットライン階段はDRAMの使用において比較的大きなセンシングノイズ(Sensing Noise)が存在し、ワードライン階段にはワードライン結合(Word Line Coupling)及びプロセス上の同一平面におけるワードラインの相互接続が多層の積み重ねにとって実現しにくいという問題がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
これを鑑みて、本開示の実施例は、半導体構造及びその形成方法、レイアウト構造を提供する。
【0006】
第1態様によれば、本開示の実施例は、半導体構造の形成方法を提供し、前記半導体構造の形成方法は、
基板を提供するステップであって、前記基板は第2方向に沿って順次配列された第1領域及び第2領域を含み、前記第1領域は第3方向に沿って間隔を空けて配列されたアクティブ層を含む、ステップと、
前記第1領域において前記アクティブ層の表面に位置する初期ゲート構造を形成するステップと、
前記初期ゲート構造をエッチングし、前記第3方向に沿って積み重ねられた櫛形ゲート構造を形成するステップであって、前記櫛形ゲート構造は少なくとも、第1方向に間隔を空けて配列された第1ゲート構造を含み、前記第1方向、前記第2方向及び前記第3方向のいずれか2つは互いに垂直であり、前記第1方向及び前記第2方向は前記基板の表面に平行する、ステップと、
前記第2領域に、前記第3方向に沿って延びるビットライン構造と前記第2方向に沿って延びるコンデンサ構造とを形成するステップであって、前記ビットライン構造と前記コンデンサ構造はいずれも前記第1ゲート構造に接続される、ステップと、を含む。
【0007】
第2態様によれば、本開示の実施例は、半導体構造を提供し、該半導体構造は、
第2方向に沿って順次配列された第1領域及び第2領域を含む半導体ベースと、
前記半導体ベースの表面に位置し、第1方向及び第3方向に沿ってアレイ状に配列されるアクティブ構造と、
第1方向に間隔を空けて配列された第1ゲート構造を少なくとも含み、且つ前記第1領域における前記アクティブ構造の表面に位置する櫛形ゲート構造と、
前記第3方向に沿って延びるビットライン構造と、
第2方向に沿って延びるコンデンサ構造と、を含み、
前記ビットライン構造及び前記コンデンサ構造は、いずれも前記第2領域に位置し、いずれも前記第1ゲート構造に接続され、前記第1方向、前記第2方向及び前記第3方向のいずれか2つは互いに垂直であり、前記第1方向及び前記第2方向は前記半導体ベースの表面に平行する。
【0008】
第3態様によれば、本開示の実施例は、レイアウト構造を提供し、該レイアウト構造は、第2方向に沿って順次間隔を空けて配列された上記の半導体構造を含み、
前記半導体構造は、第1方向及び第3方向に沿ってアレイ状に配列されたメモリセルを含み、前記メモリセルは1つの第1ゲート構造及び1つのコンデンサ構造を含み、
ここで、前記第2方向に隣接する2つのメモリセルは中心対称であり、前記第2方向に隣接する2つのメモリセルのコンデンサ構造の投影領域は、前記第1方向において少なくとも部分的に重なる。
【0009】
本開示の実施例では、櫛形ゲート構造を形成し、且つ櫛形ゲート構造の外側のゲート金属層が半導体構造のワードラインとすることができるため、櫛形ゲート構造により、多層の積み重ね構造内の同一平面におけるワードラインの相互接続を実現することができるだけでなく、ワードラインのサイズの制御を実現することもでき、さらにワードライン階段間の結合作用を低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施例による半導体構造の形成方法の模式的フローチャートである。
【
図2a】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図2b】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図2c】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図2d】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図2e】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図2f】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図2g】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図2h】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図2i】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図2j】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図2k】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図2l】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図2m】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図3a】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図3b】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図3c】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図3d】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図3e】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図3f】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図3g】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図3h】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図3i】本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図である。
【
図4a】本開示の実施例による半導体構造の構造的模式図である。
【
図4b】本開示の実施例による半導体構造の構造的模式図である。
【
図4c】本開示の実施例による半導体構造の構造的模式図である。
【
図5a】本開示の実施例による半導体構造の平面構造の模式図である。
【
図5b】本開示の実施例による半導体構造の平面構造の模式図である。
【
図6a】本開示の実施例によるレイアウト構造の平面レイアウト図である。
【
図6b】本開示の実施例によるレイアウト構造の平面レイアウト図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面(必ずしも比例で描かれているわけではない)では、類似した符号は異なるビューにおいて類似した部品を記述することができる。異なるアルファベット接尾辞を有する類似した符号は、類似した部品の異なる例を表すことができる。図面は、限定ではなく例により、本明細書で論じられる各実施例を概略的に示す。
【0012】
以下に図面を参照しながら本開示に開示された例示的な実施形態をより詳細に説明する。本開示の例示的な実施形態が図面に示されているが、本開示は様々な形態で実現されてもよく、本明細書に記載の具体的な実施形態によって限定されるべきではないことを理解されたい。逆に、これらの実施形態は、本開示をより完全に理解し、本開示の範囲を当業者に十分に伝えることができるように提供される。
【0013】
以下の説明では、本開示のより完全な理解を提供するために、多くの細部が記載される。しかしながら、当業者にとっては、本開示がこれらの1つ又は複数の細部が記載されなくても実施され得ることが明らかである。他の例では、当技術分野におけるいくつかの公知の技術的特徴は、本開示を紛らわしくならないように割愛している。即ち、本明細書では、実際の実施例のすべての特徴を記載することがなく、公知の機能及び構造を詳しく説明しない。
【0014】
明確にするために、図面において、層、領域、素子のサイズ及びそれらの相対的なサイズは、誇張されている可能性がある。すべての図面における同じ符号は同じ素子を表す。
【0015】
素子又は層が、「…上にある」、「…に隣接する」、他の素子又は層「に接続される」又は「に結合される」と記載される場合、それは直接的に他の素子又は層上にあってもよく、他の素子又は層に隣接してもよく、他の素子又は層に接続され又は結合されてもよく、又は介在する素子又は層が存在し得ることを理解すべきである。逆に、素子が「直接…上にある」、「…に直接隣接する」、他の素子又は層「に直接接続される」又は「に直接結合される」と記載される場合、介在する素子又は層は存在しないと意味する。第1、第2、第3などの用語は、さまざまな素子、部品、領域、層、及び/又はセクションを説明するために使用されてもよいが、これらの素子、部品、領域、層、及び/又はセクションは、これらの用語によって制限されるべきではないことを理解すべきである。これらの用語は、一つの素子、部品、領域、層、又はセクションを別の素子、部品、領域、層、又はセクションと区別するためにのみ使用される。したがって、下記に記載される第1素子、部品、領域、層又はセクションは、本開示の教示から逸脱することなく、第2素子、部品、領域、層又はセクションとして表すことができる。第2素子、部品、領域、層又はセクションと記載されても、第1素子、部品、領域、層又はセクションが本開示に必ず存在することを意味しているわけではない。
【0016】
本明細書で使用される用語は、具体的な実施形態を説明することだけを目的としており、本開示を限定しない。本明細書で使用されるとき、単数形の「1」、「1つ」、及び「前記/該」は、文脈が他の方式を明確に指示しない限り、複数形も含むことを意図している。「構成する」及び/又は「含む」という用語は、本明細書で使用される場合、前記特徴、整数、ステップ、操作、素子及び/又は部品の存在を決定するが、1つ又はより多くの他の特徴、整数、ステップ、操作、素子、部品、及び/又は組の存在又は追加を排除しないことも理解されたい。本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目の任意及びすべての組み合わせを含む。
【0017】
本開示の実施例を紹介する前に、まず、以下の実施例で使用する可能性がある立体構造を記述する3つの方向を定義し、デカルト座標系を例として、3つの方向はX軸、Y軸及びZ軸方向を含むことができる。基板は、正面にある上面と、正面と対向する裏面にある底面とを含むことができる。上面と底面の平坦度を無視する場合、基板の上面と底面に垂直な方向を第3方向と定義する。基板の上面及び底面(即ち、基板が存在する平面)の方向には、互いに交差する(例えば、互いに直交する)2つの方向が定義され、例えば、ワードラインの延びる方向を第1方向と定義し、コンデンサ構造の延びる方向を第2方向と定義することができ、第1方向と第2方向に基づいて基板の平面方向を決定することができる。ここで、第1方向、第2方向及び第3方向のいずれか2つは互いに垂直である。本開示の実施例では、第1方向をX軸方向と定義し、第2方向をY軸方向と定義し、第3方向をZ軸方向と定義する。
【0018】
本開示の実施例は、半導体構造の形成方法を提供し、
図1は本開示の実施例による半導体構造の形成方法の模式的フローチャートであり、
図1に示すように、半導体構造の形成方法は以下のステップを含む。
【0019】
ステップS101において、基板を提供し、基板は第2方向に沿って順次配列された第1領域及び第2領域を含み、第1領域は第3方向に沿って間隔を空けて配列されたアクティブ層を含む。
【0020】
本開示の実施例では、基板は少なくとも半導体ベースを含み、半導体ベースはシリコンベースであってもよく、半導体ベースは、他の半導体元素、例えばゲルマニウム(Ge)を含むこともでき、又は半導体化合物、例えば、炭化シリコン(SiC)、ヒ化ガリウム(GaAs)、リン化ガリウム(GaP)、リン化インジウム(InP)、ヒ化インジウム(InAs)又はアンチモン化インジウム(InSb)を含み、又は他の半導体合金、例えば、シリコンゲルマニウム(SiGe)、リン化ヒ素ガリウム(GaAsP)、ヒ化インジウムアルミニウム(AlInAs)、ヒ化ガリウムアルミニウム(AlGaAs)、ヒ化インジウムガリウム(GaInAs)、リン化インジウムガリウム(GaInP)、及び/又はリン素ヒ化インジウムガリウム(GaInAsP)、又はそれらの組み合わせを含む。
【0021】
本開示の実施例では、第1領域及び第2領域は、それぞれ異なる機能構造を形成するために用いられてもよく、例えば、第1領域は、ゲート構造及び階段状ワードライン構造を形成するために用いられてもよく、第2領域は、コンデンサ構造及びビットライン構造を形成するために用いられてもよい。
【0022】
ステップS102において、第1領域においてアクティブ層の表面に位置する初期ゲート構造を形成する。
【0023】
本開示の実施例では、初期ゲート構造は、ゲート誘電体層と、ゲート誘電体層の表面に位置するゲート導電層とを含む。
【0024】
ステップS103において、初期ゲート構造をエッチングし、第3方向に沿って積み重ねられた櫛形ゲート構造を形成し、櫛形ゲート構造は、第1方向に間隔を空けて配列された第1ゲート構造を少なくとも含む。
【0025】
本開示の実施例では、第1ゲート構造はデュアルゲート構造であってもよく、第1ゲート構造はアクティブ層の第3方向における第1表面及び第2表面を覆う。第1ゲート構造の基板の表面への投影はU字型であってもよく、他の実施例では、第1ゲート構造の基板の表面への投影は矩形であってもよい。
【0026】
いくつかの実施例では、櫛形ゲート構造は、同じ層に位置する第1ゲート構造にいずれも接続される第2ゲート構造をさらに含む。第2ゲート構造は、スリーサイドアラウンドゲート構造であってもよく、例えば、第2ゲート構造は、アクティブ層の第3方向における第1表面及び第2表面を覆い、アクティブ層の第2方向における1つの表面を覆う。
【0027】
本開示の実施例では、第1ゲート構造の第2方向におけるサイズは、第2ゲート構造の第2方向におけるサイズの2~3倍であってもよい。
【0028】
本開示の実施例では、第1方向に位置する同じ層の複数の櫛形ゲート構造が第2ゲート構造により互いに接続され、櫛形ゲート構造のゲート金属層は半導体構造のワードラインとすることができ、このようにして、多層の積み重ね構造内の同一平面におけるワードラインの相互接続を実現することができるだけでなく、ワードラインのサイズの制御を実現することもでき、さらにワードライン階段間の結合作用を低減させる。
【0029】
ステップS104において、第2領域に第3方向に沿って延びるビットライン構造と第2方向に沿って延びるコンデンサ構造とを形成し、ビットライン構造とコンデンサ構造はいずれも第1ゲート構造に接続される。
【0030】
本開示の実施例で形成されたコンデンサ構造は、第2方向に沿って延び、つまり、本開示の実施例で形成されたコンデンサ構造は水平状に配列されており、水平状のコンデンサ構造は、傾き倒れる又は折れる可能性を減少させることができ、それによってコンデンサ構造の安定性を向上させることができる。また、複数の水平状のコンデンサ構造と櫛形ゲート構造は積み重ねられて三次元の半導体構造を形成することができ、さらに半導体構造の集積度を向上させることができ、小型化を実現する。
【0031】
図2a~
図2m及び
図3a~
図3iは、本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスにおける構造的模式図であり、以下、
図2a~
図2m及び
図3a~
図3iを参照して本開示の実施例による半導体構造の形成プロセスを詳細に説明する。
【0032】
まず、
図2a~
図2gを参照してステップS101を実行することができ、ステップS101において、基板を提供し、基板は第2方向に沿って順次配列された第1領域A及び第2領域Bを含み、第1領域Aは第3方向に沿って間隔を空けて配列されたアクティブ層13を含む。
【0033】
いくつかの実施例では、半導体ベース10を提供するステップと、半導体ベース10の表面に第1領域A及び第2領域Bに位置する積層構造11を形成するステップであって、積層構造11は交互に積み重ねられた第1半導体層111と第2半導体層112を含むステップと、第1領域Aにおける第1半導体層111を除去し、第1領域Aの第2半導体層112を露出するステップと、露出された第2半導体層112に対して薄化処理を行い、初期アクティブ層12を形成するステップと、初期アクティブ層12を処理し、アクティブ層13を形成するステップと、によって基板を形成することができる。
【0034】
図2a~
図2bに示すように、半導体ベース10の表面に第1領域A及び第2領域Bに位置する積層構造11を形成し、積層構造11は、交互に積み重ねられた第1半導体層111と第2半導体層112とを含む。
【0035】
本開示の実施例では、第1半導体層111の材料は、ゲルマニウム(Ge)、又はゲルマニウム化シリコン(SiGe)、炭化シリコンであってもよく、絶縁体上のシリコン(SOI:Silicon-on-lnsulator)又は絶縁体上のゲルマニウム(GOI:Germanium-on-Insulator)であってもよい。第2半導体層112は、シリコン層であってもよく、他の半導体元素、例えばゲルマニウムを含むこともでき、又は半導体化合物、例えば、炭化シリコン、ヒ化ガリウム、リン化ガリウム、リン化インジウム、ヒ化インジウム又はアンチモン化インジウムを含み、又は他の半導体合金、例えば、シリコンゲルマニウム、リン化ヒ素ガリウム、ヒ化インジウムアルミニウム、ヒ化ガリウムアルミニウム、ヒ化インジウムガリウム、リン化インジウムガリウム、及び/又はリン素ヒ化インジウムガリウム、又はそれらの組み合わせを含む。
【0036】
本開示の実施例では、後続で第1半導体層111を除去し、第2半導体層112を残す必要があるため、第1半導体層111と第2半導体層112の材料は異なる。したがって、第1半導体層111は第2半導体層112に対して大きなエッチング選択比を有し、例えば、第1半導体層111の第2半導体層112に対するエッチング選択比は5~15であってもよく、それによってエッチングプロセスにおいて、第1半導体層111は、第2半導体層112に対してエッチングして除去されやすい。
【0037】
本開示の実施例では、第1半導体層111の厚さは、5~50ナノメートル(nm)、例えば8nm又は45nmであってもよく、第2半導体層112の厚さは、15~100nm、例えば20nm又は75nmであってもよい。積層構造11における第1半導体層111及び第2半導体層112の層数は、必要なコンデンサ密度(又は記憶密度)に応じて設定することができ、第1半導体層111及び第2半導体層112の層数が多いほど、形成された半導体構造は、集積度がより高く、且つコンデンサ密度がより大きい。
【0038】
本開示の実施例では、第1半導体層111及び第2半導体層112は、化学気相堆積(CVD:Chemical Vapor Deposition)プロセス、物理気相堆積(PVD:Physical Vapor Deposition)プロセス、原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)プロセス、スピンコーティングプロセス、コーティングプロセス又は薄膜プロセスなどのうちのいずれかによって形成することができる。
【0039】
図2cに示すように、第1領域Aにおける第1半導体層111を除去し、第1領域Aの第2半導体層112を露出する。
【0040】
本開示の実施例では、ウェットエッチング(例えば、濃硫酸、弗化水素酸、濃硝酸等の強酸を採用してエッチングする)又はドライエッチング技術により、積層構造11における第1半導体層111を除去してもよい。第1半導体層111は第2半導体層112に対して高いエッチング選択比を有するため、第1半導体層111を除去する時に第2半導体層112を損傷しなくてもよい。
【0041】
図2dに示すように、露出された第2半導体層112に対して薄化処理を行い、初期アクティブ層12を形成する。
【0042】
本開示の実施例では、次の2つの方式により第2半導体層112に対して薄化処理を行い、初期アクティブ層12を形成することができる。
【0043】
方式1において、第2半導体層112に対して直接ドライエッチングを行い、必要な厚さを形成するまで、エッチングを停止する。
【0044】
方式2において、第2半導体層112をその場(in-situ)で酸化し、第2半導体層112の一部を酸化シリコン層に酸化し、ウェットエッチング又はドライエッチング技術により酸化シリコン層を除去する。
【0045】
本開示の実施例では、第2半導体層112を15~20nmに薄くして初期アクティブ層12を形成し、例えば、形成された初期アクティブ層12の厚さは18nmであってもよく、このようにして、完全に空乏化した半導体層から形成されるチャネル領域を形成することができ、このとき、正孔が蓄積せずにソース領域で複合されやすいため、フロート効果を改善することができる。また、隣接する2つの初期アクティブ層の間の隙間が大きくなるため、後続のゲート構造及びワードライン構造の形成のためにより大きな空間を事前に確保することができ、ワードラインの結合作用、及びゲート構造とワードライン構造の製造プロセスの複雑さと製造コストを低減させる。
【0046】
説明すべきこととして、他の実施例では、第2半導体層112に対して薄化処理を行わなくてもよい。
【0047】
いくつかの実施例では、初期アクティブ層12を処理し、アクティブ層13を形成するステップは、初期アクティブ層12の表面に犠牲層121及び第1隔離層122を順次形成するステップであって、第1隔離層122が犠牲層121間のギャップに充満するステップと、第2方向に第1長さを有する初期アクティブ層12を除去し、第1空間を形成するステップと、第2方向に第2長さを有する犠牲層121を除去し、初期アクティブ層12の一部を露出し、第2空間を形成するステップであって、第2空間は第1空間を含み、第2長さは第1長さより大きく、露出された初期アクティブ層12の一部がアクティブ層13を構成するステップと、を含むことができる。
【0048】
図2e及び
図2fに示すように、初期アクティブ層12の表面に犠牲層121及び第1隔離層122を順次形成し、Y軸方向に第1長さL1を有する初期アクティブ層12を除去し、第1空間Cを形成する。
【0049】
本開示の実施例では、犠牲層121の材料は、酸化シリコン又は他の適切な材料であってもよい。第1隔離層122の材料は、窒化シリコン又は他の適切な材料であってもよい。ここで、犠牲層121は、第1隔離層122に対して異なるエッチング選択比を有し、例えば、犠牲層121と半導体ベース10との間のエッチング選択比は、第1隔離層122と半導体ベース10との間のエッチング選択比の5~10倍である。犠牲層121と第1隔離層122は、いずれも任意の1つの適切な堆積プロセス、例えば、化学気相堆積プロセス、物理気相堆積プロセス、原子層堆積プロセス、スピンコーティングプロセス、コーティングプロセス、又は炉管プロセスによって形成することができる。
【0050】
本開示の実施例では、犠牲層121の厚さは15~20nm、例えば17nmであってもよく、第1隔離層122の厚さは10~20nm、例えば15nmであってもよい。
【0051】
本開示の実施例では、第1隔離層122は、隣接する2つの櫛形ゲート構造を隔離することができる一方、後続で形成される支持層とともに半導体構造の支持構造とすることができ、それによって半導体構造の安定性を向上させる。
【0052】
本開示の実施例では、ウェットエッチングプロセスを採用してラテラルエッチングで第1長さL1を有する初期アクティブ層12を除去することができる。ウェットエッチングに用いられるエッチング溶液は、弗化水素酸溶液であってもよく、希釈された弗化水素酸とアンモニア水の混合溶液であってもよい。
【0053】
図2gに示すように、第2方向に第2長さL2を有する犠牲層121を除去し、初期アクティブ層12の一部を露出し、第2空間Dを形成し、ここで、第2空間Dは第1空間Cを含み、第2長さL2は第1長さL1よりも長く、露出された初期アクティブ層12の一部がアクティブ層13を構成する。
【0054】
本開示の実施例では、ウェットエッチングプロセスを採用してラテラルエッチングで第2長さL2を有する犠牲層121を除去し、アクティブ層13を形成することができる。ウェットエッチングに用いられるエッチング溶液は、希釈された弗化水素酸とアンモニア水の混合溶液であってもよい。
【0055】
説明すべきこととして、アクティブ層13を形成する時に、犠牲層121が完全に除去されず、残りの一部の犠牲層121は、後に形成される櫛形ゲート構造とビットライン構造、及び櫛形ゲート構造とコンデンサ構造を隔離し、リーク電流の発生を低減させるために用いられる。
【0056】
次に、
図2h及び
図2lを参照してステップS102を実行することができ、ステップS102において、第1領域Aにおいてアクティブ層13の表面に位置する初期ゲート構造14を形成する。
【0057】
いくつかの実施例では、初期ゲート構造14は、アクティブ層13の表面にゲート誘電体層141及びゲート導電層142を順次形成し、ゲート導電層142が第2空間Dに充満するステップによって形成することができる。
【0058】
本開示の実施例では、ゲート誘電体層141に用いられる材料は、酸化シリコン又は他の適切な材料であってもよく、ゲート導電層142に用いられる材料は、ポリシリコン、金属(例えばタングステン、銅、アルミニウム、チタン、タンタル、ルテニウムなど)、金属合金、金属ケイ化物、窒化チタンのうちの1つ又は任意の組み合わせを含むことができる。
【0059】
本開示の実施例では、ゲート誘電体層141は、その場での水蒸気生成プロセス(ISSG:In-Situ Steam Generation)によって形成することができ、ゲート誘電体層141の厚さは、4.5~10nm、例えば、5nm又は9nmであってもよい。ゲート導電層142は、任意の1つの適切な堆積プロセス、例えば、化学気相堆積プロセス、物理気相堆積プロセス、原子層堆積プロセスによって形成することができる。
【0060】
次に、
図2j及び
図2kを参照してステップS103を実行することができ、ステップS103において、初期ゲート構造14をエッチングし、第3方向に沿って積み重ねられた櫛形ゲート構造17を形成する。ここで、
図2jは櫛形ゲート構造の一部の三次元ビューであり、
図2k及び
図2lは櫛形ゲート構造を形成する断面図である。
【0061】
いくつかの実施例では、櫛形ゲート構造17は、少なくとも第1方向に間隔を空けて配列された第1ゲート構造を含むことができ、他の実施例では、櫛形ゲート構造17は、同じ層に位置する第1ゲート構造171にいずれも接続される第2ゲート構造172をさらに含むことができる。
【0062】
図2jに示すように、櫛形ゲート構造17は、第1ゲート構造171と第2ゲート構造172とを含み、第2ゲート構造172は同じ層に位置する第1ゲート構造171に接続される。
【0063】
本開示の実施例では、第1ゲート構造171の基板の表面(即ち、半導体ベース10)への投影はU字型であってもよく、第1ゲート構造171はデュアルゲート構造であってもよく、例えば、第1ゲート構造171は、アクティブ層の上面及び底面を覆い、第1ゲート構造171のY軸方向におけるサイズは、第2ゲート構造172のY軸方向におけるサイズの2~3倍であってもよい。
【0064】
他の実施例では、第1ゲート構造171の基板の表面(即ち、半導体ベース10)での投影も矩形であってもよい。
【0065】
いくつかの実施例では、
図2k及び
図2lに示すように、櫛形ゲート構造17は、初期ゲート構造の一部と第2領域Bにおける積層構造11の一部とを同時に除去し、X軸方向に沿って交互に配列されたL字型溝15と隔離溝16を形成し、残りの初期ゲート構造が櫛形ゲート構造17を構成するステップであって、隔離溝16の第2方向におけるサイズL3は、L字型溝15の第2方向におけるサイズL4よりも大きい、ステップによって形成することができる。
【0066】
本開示の実施例では、隔離溝16は、アクティブ層を、X軸方向に沿って配列された複数のアクティブ構造130に分割する。
【0067】
本開示の実施例では、X軸方向に沿ってL字型溝15の両側に位置する2つの積層構造は、第2方向に異なるサイズを有し、例えば第1積層構造11aと第2積層構造11bは、X軸方向に沿ってL字型溝15の両側に位置しており、第1積層構造11aのY軸方向におけるサイズL5は、第2積層構造11bのY軸方向におけるサイズL6よりも大きい。
【0068】
本開示の実施例では、ドライエッチング(例えばプラズマエッチングプロセス、反応性イオンエッチングプロセス、又はイオンミリングプロセス)又はウェットエッチングプロセスを採用して、初期ゲート構造及び第2領域Bにおける積層構造11の一部をエッチングすることができる。ここで、ドライエッチングに用いられるガスは、トリフルオロメタン(CHF3)、四フッ化炭素(CF4)、ジフルオロメタン(CH2F2)、臭化水素酸(HBr)、塩素ガス(Cl2)、六フッ化硫黄(SF6)のうちの1つ又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0069】
本開示の実施例では、形成された櫛形ゲート構造17は比較的広いチャネル領域を有するため、短チャネル効果を低減させることができ、形成された半導体構造の性能をさらに向上させることができる。
【0070】
いくつかの実施例では、
図2mに示すように、櫛形ゲート構造17を形成した後、半導体構造の形成方法は、第3方向に沿って順次積み重ねられたワードライン階段18を形成するステップであって、ワードライン階段18における各層のワードラインは、第1方向に沿って配列された対応する櫛形ゲート構造における複数の第2ゲート構造172に電気的に接続される、ステップをさらに含む。
【0071】
本開示の実施例では、まず、第1領域Aの表面に第1開口を有するフォトレジスト層を形成し、第1開口は第1領域Aの一端を露出し、第1開口を有するフォトレジスト層を介して、第1領域Aをエッチングし、第1階段構造を形成し、次に、第1階段構造の表面に第2開口を有するフォトレジスト層を形成し、第2開口は第1階段構造の一部を露出し、第2開口を有するフォトレジスト層を介して、第1階段構造をエッチングして第2階段構造を形成し、ここで、第2開口の第1方向におけるサイズは第1開口のサイズより大きく、さらに、第2階段構造の表面に第3開口を有するフォトレジスト層を形成し、第3開口は第2階段構造の一部を露出し、第3開口のフォトレジスト層を介して、第2階段構造をエッチングして第3階段構造を形成し、ここで、第3開口の第1方向におけるサイズは第2開口のサイズより大きく、上記のステップを繰り返し、複数回のエッチングプロセスを経て、最終的にワードライン階段18が形成され、ワードライン階段18はZ軸方向に沿って下から上に向かって層ごとに減少する長さを有する。
【0072】
他の実施例では、ワードライン階段18は、以下のステップによって形成することもできる。まず、第1領域Aのベースの表面に第1長さを有する第1ワードラインを形成し、ここで、第1ワードラインはX軸方向における最下層の第1層の櫛形ゲート構造17に電気的に接続され、次に、第1ワードラインの表面に第2長さを有する第1隔離ユニットを形成し、第1隔離ユニットの表面に第2長さを有する第2ワードラインを形成し、第2ワードラインは第1方向におけるセカンダリ下層の第2層の櫛形ゲート構造17に電気的に接続され、ここで、第1長さは第2長さよりも大きく、第1隔離ユニットは、隣接する第1ワードラインと第2ワードラインを隔離するために構成され、さらに、第2ワードラインの表面に第3長さを有する第2隔離ユニットを形成し、第2隔離ユニットの表面に第3長さを有する第3ワードラインを形成し、ここで、第3ワードラインはX軸方向に沿って下から上に向かった第3層の櫛形ゲート構造17に電気的に接続され、ここで、第2長さは第3長さよりも大きく、第2隔離ユニットは、隣接する第2ワードラインと第3ワードラインを隔離するために構成され、上記のステップを繰り返し、複数回の形成プロセスを経て、複数のワードラインからなるワードライン階段18が形成される。
【0073】
本開示の実施例では、櫛形ゲート構造17を形成し、ワードラインが横に接続される方式を採用することにより、同一平面におけるワードラインの相互接続が多層の積み重ねにとって実現しにくいという問題を解決するだけでなく、横に接続されたワードラインのサイズを制御することでワードラインの結合を制御することもできる。
【0074】
最後に、
図3a~3iを参照してステップS104を実行することができ、ステップS104において、第2領域Bにおいて第3方向に沿って延びるビットライン構造22と第2方向に沿って延びるコンデンサ構造24とを形成し、ビットライン構造22とコンデンサ構造24とは、いずれも第1ゲート構造171に接続される。
【0075】
いくつかの実施例では、
図3a及び
図3bに示すように、ビットライン構造22及びコンデンサ構造24を形成する前に、半導体構造の形成方法、L字型溝15及び隔離溝16に隔離材料を充填し、第2隔離層19を形成するステップを含む。
【0076】
本開示の実施例では、隔離材料は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン又は他の適切な材料であってもよい。第2隔離層19は、任意の1つの堆積プロセスによって形成することができる。
【0077】
図3c及び
図3dに示すように、第2領域Bに位置する第2隔離層19及び第1半導体層111を除去し、第1積層構造11a及び第2積層構造11bにおける第2半導体層112を露出し、露出された第2半導体層112は、X軸方向に沿って交互に配列された第1アクティブ柱131と第2アクティブ柱132をそれぞれ形成し、ここで、第1アクティブ柱131は、X軸方向に沿って順次配列された第1サブ柱1311と第2サブ柱1312とを含み、第2アクティブ柱132は、第1サブ柱1311のX軸方向における投影領域内にある。本開示の実施例では、第2サブ柱1312はコンデンサ構造を形成するために用いられ、第2アクティブ柱132はビットライン構造を形成するために用いられる。
【0078】
本開示の実施例では、ドライエッチング技術又はウェットエッチング技術により、第2領域B内に位置する第2隔離層19及び第1半導体層111を除去することができる。
【0079】
他の実施例では、さらに第1アクティブ柱131及び第2アクティブ柱132に対して薄化処理を行うことができ、薄化処理の方式は次の2つの方式を含む。
【0080】
方式1において、第1アクティブ柱131及び第2アクティブ柱132に対してドライエッチングを直接行い、必要な厚さを形成するまで、エッチングを停止する。
【0081】
方式2において、第1アクティブ柱131及び第2アクティブ柱132をその場で酸化し、第1アクティブ柱131の一部及び第2アクティブ柱132の一部を酸化シリコン層に酸化し、ウェットエッチング又はドライエッチング技術により酸化シリコン層を除去する。
【0082】
本開示の実施例では、第1アクティブ柱131及び第2アクティブ柱132に対して薄化処理を行うことにより、隣接する第1アクティブ柱131と第2アクティブ柱132との間の隙間が大きくなるため、形成されたコンデンサ構造の電極間の有効面積を高め、さらに形成されたコンデンサ構造の電気容量を高めることができる一方、コンデンサ構造及びビットライン構造のプロセスの複雑さを低減させ、半導体構造の製造コストを低減させることができる。
【0083】
いくつかの実施例では、
図3eに示すように、コンデンサ構造24を形成する前に、第1アクティブ柱131を形成した後、半導体構造の形成方法は、第1サブ柱の表面に支持層23を形成するステップであって、支持層23が第1サブ柱1311の間に充填される、ステップをさらに含む。
【0084】
本開示の実施例では、支持層23の材料は窒化シリコン又は炭窒化シリコンであってもよい。支持層23は、後続で形成されたコンデンサ構造を支持し、コンデンサ構造の崩壊を防止し、形成された半導体構造の安定性を向上させるために用いられる一方、隣接するコンデンサ構造、及びコンデンサ構造とビットライン構造を隔離し、リーク電流の発生を低減させることができる。
【0085】
本開示の実施例では、
図3fに示すように、コンデンサ構造を形成する前に、半導体構造の形成方法は、第1領域A及び第2アクティブ柱132の表面に第1保護層21を形成するステップであって、第1保護層21は、コンデンサ構造24を形成する時に、第1領域Aに既に形成された櫛形ゲート構造17と第2アクティブ柱132を損傷から保護するために用いられるステップ、をさらに含む。第1保護層21の材料は、低誘電率(LowK)材料であってもよく、例えば、ドープされた二酸化シリコン、有機ポリマー又は多孔質材料であってもよい。
【0086】
いくつかの実施例では、
図3g及び
図3hに示すように、コンデンサ構造24は、第2サブ柱1312の表面に第1電極層241、誘電体層242及び第2電極層243を順次形成し、コンデンサ構造24を形成するステップによって形成することができる。
【0087】
本開示の実施例では、第1電極層241、誘電体層242及び第2電極層243は、選択的原子層堆積プロセス、化学気相堆積プロセス、物理気相堆積プロセス及びスピンコーティングプロセスのうちのいずれかの堆積プロセスによって形成することができる。第1電極層241及び第2電極層243の材料は、金属又は金属窒化物、例えば、ルテニウム(Ru)又は窒化チタンを含むことができる。誘電体層242の材料は、高K誘電体材料、例えば、酸化ランタン(La2O3)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ハフニウム(HfO2)、酸窒化ハフニウム(HfON)、ハフニウムケイ酸塩(HfSiOX)又は酸化ジルコニウム(ZrO2)のうちの1つ又は任意の組み合わせを含むことができる。他の実施例では、第1電極層及び第2電極層の材料はポリシリコンであってもよい。
【0088】
本開示の実施例では、コンデンサ構造24はY軸方向に沿って延び、つまり、コンデンサ構造24が水平であり、高アスペクト比(即ち、幅又は直径に対する高さの比)の垂直コンデンサ構造に比べて、水平コンデンサ構造は、傾き倒れる又は折れる可能性を減少させることができ、それによってコンデンサ構造の安定性を向上させることができる一方、複数のコンデンサ構造が垂直方向に積み重ねて形成された積み重ね構造は三次元の半導体構造を形成することができ、さらに半導体構造の集積度を向上させることができ、小型化を実現する。
【0089】
いくつかの実施例では、第1電極層241を形成する前に、半導体構造の形成方法は、第2サブ柱1312の表面に金属ケイ化物を形成するステップをさらに含む。実施する時、第2サブ柱1312の表面に一層の金属材料を堆積することができ、該金属材料は、例えば、コバルト(Co)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、白金(Pt)及びパラジウム(Pd)のうちの任意の1つであってもよく、その後、急速熱アニーリング処理により金属材料と第2サブ柱1312を反応させ、それによって第2サブ柱1312の表面に金属ケイ化物を形成する。金属ケイ化物は比較的低い抵抗値を有するため、下部電極と第2サブ柱との間の接触抵抗を低減させることができ、さらに半導体構造の消費電力を低減させることができる。
【0090】
いくつかの実施例では、コンデンサ構造24を形成した後、該方法は、第1保護層21を除去するステップをさらに含む。例えば、ドライエッチング又はウェットエッチングプロセスを採用して第1保護層21を除去することができる。
【0091】
いくつかの実施例では、半導体構造の形成方法は、第2電極層243の表面に導電層を形成し、導電層が隣接する第2電極層243の間に充填されるステップをさらに含む。導電層の材料は、ポリシリコンであってもよく、他の任意の1つの適切な導電材料、例えばドープされたポリシリコンであってもよい。
【0092】
本開示の実施例では、
図3iに示すように、ビットライン構造を形成する前に、半導体構造の形成方法は、第1領域A、支持層23及びコンデンサ構造24の表面に第2保護層20を形成するステップであって、第2保護層20は、ビットライン構造22を形成する時に、既に形成された櫛形ゲート構造17、支持層23及びコンデンサ構造24を損傷から保護するために用いられる、ステップをさらに含む。第2保護層20の材料は、低誘電率材料であってもよく、例えば、ドープされた二酸化シリコン、有機ポリマー又は多孔質材料であってもよい。
【0093】
いくつかの実施例では、引き続き
図3iを参照すると、ビットライン構造22は、第2アクティブ柱132の表面に第3半導体層221及びビットライン金属層222を順次形成するステップによって形成することができる。
【0094】
ここで、第3半導体層221の材料は金属ケイ化物であってもよく、金属ケイ化物は比較的低い抵抗値を有するため、ビットライン金属層222と第2アクティブ柱132との間の接触抵抗を低減させることができ、それによって半導体構造の消費電力をさらに低減させることができる。ビットライン金属層222の材料は、任意の1つの導電性の良い材料であってもよく、例えばタングステン、コバルト、銅、アルミニウム、窒化チタン、チタン含有金属層、ポリシリコン又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0095】
いくつかの実施例では、ビットライン構造22を形成した後、半導体構造の形成方法は、第2保護層20を除去するステップをさらに含む。
【0096】
本開示の実施例では、櫛形ゲート構造を形成し、ワードラインが横に接続される方式を採用することにより、同一平面におけるワードラインの相互接続が多層の積み重ねにとって実現しにくいという問題を解決するだけでなく、横に接続されたワードラインのサイズを制御することでワードラインの結合作用を減少させることもできる。また、本開示の実施例におけるコンデンサ構造は、第2方向に沿って延び、即ち、本開示の実施例におけるコンデンサ構造は水平状であるため、高アスペクト比の垂直コンデンサ構造に比べて、水平状のコンデンサ構造は、傾き倒れる又は折れる可能性を減少させることができ、それによってコンデンサ構造の安定性を向上させることができ、しかも複数のコンデンサ構造が第3方向に積み重ねて形成された積み重ね構造は三次元の半導体構造を形成することができ、さらに半導体構造の集積度を向上させることができ、小型化を実現する。
【0097】
本開示の実施例は、半導体構造をさらに提供し、
図4a~
図4cは、本開示の実施例による半導体構造の構造的模式図であり、ここで、
図4aは三次元ビューである。
図4a~
図4cに示すように、半導体構造100は、第2方向(Y軸方向)に沿って順次配列された第1領域A及び第2領域Bを含む半導体ベース10と、半導体ベース10の表面に位置し、第1方向(X軸方向)及び第3方向(Z軸方向)に沿ってアレイ状に配列されるアクティブ構造130と、第1領域Aにおけるアクティブ構造の表面に位置する櫛形ゲート構造17と、を少なくとも含み、櫛形ゲート構造17はX軸方向に間隔を空けて配列された第1ゲート構造171を少なくとも含む。
【0098】
いくつかの実施例では、引き続き
図4a~
図4cを参照すると、半導体構造100は、Z軸方向に沿って延びるビットライン構造22と、Y軸方向に沿って延びるコンデンサ構造24とをさらに含み、ビットライン構造22及びコンデンサ構造24はいずれも第2領域Bに位置し、第1ゲート構造171に接続される。
【0099】
いくつかの実施例では、引き続き
図4b及び
図4cを参照すると、コンデンサ構造24は、第1電極層241、誘電体層242及び第2電極層243を含む。ビットライン構造22は、第3半導体層221及びビットライン金属層222を含む。
【0100】
いくつかの実施例では、引き続き
図4a~
図4cを参照すると、櫛形ゲート構造17は、同じ層に位置する第1ゲート構造171にいずれも接続される第2ゲート構造172をさらに含む。
【0101】
いくつかの実施例では、引き続き
図4b及び
図4cを参照すると、アクティブ構造130は、第2領域Bに位置し、且つX軸方向に沿って配列された第1アクティブ柱131と第2アクティブ柱132、及び第1領域Aに位置するチャネル柱25を含み、第1アクティブ柱131と第2アクティブ柱132はいずれもチャネル柱25に接続される。第1ゲート構造171は、チャネル柱25のZ軸方向における第1表面及び第2表面を少なくとも覆い、ここで、第1ゲート構造171は積層して設定されたゲート誘電体層141及びゲート導電層142を含む。
【0102】
いくつかの実施例では、チャネル柱25の半導体ベース10での投影はU字型である。他の実施例では、チャネル柱25の半導体ベース10での投影は矩形であってもよい。
【0103】
いくつかの実施例では、引き続き
図4bを参照すると、第1アクティブ柱131は第1サブ柱(図示せず)及び第2サブ柱1312を含み、コンデンサ構造24は第2サブ柱1312に形成される。ビットライン構造22は第2アクティブ柱132に形成され、同じアクティブ構造130の第1アクティブ柱131と第2アクティブ柱132との間にはL字型溝15がある。X軸方向に沿って隣接するアクティブ構造130の間には隔離溝16があり、ここで、隔離溝16のY軸方向におけるサイズL3は、L字型溝15のY軸方向におけるサイズL4よりも大きい。
【0104】
いくつかの実施例では、引き続き
図4bを参照すると、半導体構造100は、支持層23をさらに含み、支持層23は第1サブ柱の表面に位置し、支持層23が第1サブ柱の間に充填される。支持層23は、Z軸方向に沿って積み重ねられた複数のコンデンサ構造24、複数のビットライン構造22及び複数の櫛形ゲート構造17を支持するために用いられる。
【0105】
いくつかの実施例では、引き続き
図4aを参照すると、半導体構造100は、ワードライン階段18をさらに含み、ワードライン階段18は、Z軸方向に沿って順次積み重ねられ、ワードライン階段内の各層のワードラインは、X軸方向に沿って配列された対応する櫛形ゲート構造17における複数の第2ゲート構造172に接続される。
【0106】
本開示の実施例では、第1ゲート構造はデュアルゲート構造であってもよく、第1ゲート構造171のY軸方向におけるサイズは、第2ゲート構造172のY軸方向におけるサイズの2~3倍であってもよい。
【0107】
本開示の実施例では、形成された櫛形ゲート構造17は比較的広いチャネル領域を有するため、短チャネル効果を低減させることができ、同時に、形成されたデュアルゲート構造はゲートの制御能力をさらに向上させることができ、形成された半導体構造の性能をさらに向上させることができる。
【0108】
本開示の実施例による半導体構造は、上述の実施例による半導体構造の形成方法と類似しており、本開示の実施例で詳細に開示されない技術的特徴については、上述の実施例を参照して理解され、ここでは説明を省略する。
【0109】
本開示の実施例による半導体構造は、櫛形ゲート構造を形成し、ワードライン構造は櫛形ゲート構造の外側に位置し、これにより、多層の積み重ね構造内の同一平面におけるワードラインの相互接続を実現することができる。また、本開示の実施例におけるコンデンサ構造は、水平状であり、第1方向及び第3方向に沿ってアレイ状に配列されており、水平状のコンデンサ構造は、傾き倒れる又は折れる可能性を減少させることができ、複数のコンデンサ構造が第3方向に積み重ねて形成された積み重ね構造は三次元の半導体構造を形成することができ、さらに半導体構造の集積度を向上させることができ、小型化を実現する。
【0110】
図5a及び
図5bは、本開示の実施例による半導体構造の平面構造の模式図であり、
図5a及び
図5bに示すように、半導体構造100は、X軸方向及びZ軸方向に沿ってアレイ状に配列される第1ゲート構造171、ビットライン構造22及びコンデンサ構造24を含み、ここで、ビットライン構造22及びコンデンサ構造24は、いずれも櫛形ゲート構造17に接続される。
【0111】
本開示の実施例では、1つの第1ゲート構造171及び1つのコンデンサ構造24が1つのメモリセルを構成し、X軸方向に沿って隣接するメモリセルは同じレイアウトを有し(
図5aに示すように)、又はX軸に沿って隣接するメモリセルは軸対称である(
図5bに示すように)。
【0112】
いくつかの実施例では、引き続き
図5a及び
図5bを参照すると、半導体構造100は、同じ層の第1ゲート構造171にいずれも接続される第2ゲート構造172を含み、X軸方向に沿って配列された同じ層に位置する第1ゲート構造171及び第2ゲート構造172は、櫛形ゲート構造17を構成する。
【0113】
いくつかの実施例では、引き続き
図5a及び
図5bを参照すると、半導体構造100は、X軸方向に沿って延びるワードライン階段18をさらに含み、ここで、ワードライン階段18における各層のワードラインは、X軸方向に沿って配列された対応する複数の第1ゲート構造171に電気的に接続される。
【0114】
また、本開示の実施例は、レイアウト構造をさらに提供し、
図6a及び
図6bは、本開示の実施例によるレイアウト構造の平面レイアウト図であり、レイアウト構造200は、Y軸方向に沿って順次間隔を空けて配列された上記の半導体構造100を含む。
【0115】
図6a及び
図6bに示すように、半導体構造100は、X軸方向及びZ軸方向に沿ってアレイ状に配列された複数のメモリセルを含み、メモリセルは、少なくとも1つの第1ゲート構造171及び1つのコンデンサ構造24を含み、ここで、Y軸方向に隣接する2つのメモリセルは中心対称であり、Y軸方向に隣接する2つのメモリセルのコンデンサ構造24のX軸方向での投影領域は、少なくとも部分的に重なる。
【0116】
本開示の実施例では、メモリセルは第2ゲート構造172をさらに含み、第1ゲート構造171及び第2ゲート構造172は櫛形ゲート構造17を構成する。
【0117】
いくつかの実施例では、引き続き
図6a及び6bを参照すると、半導体構造100は、ビットライン構造22及びワードライン階段18をさらに含む。
【0118】
いくつかの実施例では、引き続き
図6aを参照すると、X軸方向に隣接する2つのメモリセルのレイアウトは同じである。
【0119】
いくつかの実施例では、引き続き
図6bを参照すると、X軸方向に隣接する2つのメモリセルのレイアウトは軸対称である。
【0120】
本開示の実施例によるレイアウト構造は、半導体構造内の空間を有効に利用し、半導体構造の小型化を実現することができる。
【0121】
本開示で提供されるいくつかの実施例では、開示される装置及び方法は、非目標の方式により実現されてもよいことを理解すべきである。上記説明された装置の実施例は例示的なものだけであり、例えば、前記ユニットの区分は、論理機能的区分だけであり、実際に実現するときに他の区分モードもあり得て、例えば複数のユニット又は構成要素は組み合わせられてもよく、又は別のシステムに統合されてもよく、又は一部の特徴は無視されてもよく、又は実行されなくてもよい。
【0122】
本開示で提供されるいくつかの方法又は装置の実施例で開示される特徴は、矛盾することなく任意に組み合わせられて、新しい方法の実施例又は装置の実施例を得ることができる。
【0123】
以上に記載されるのは、本開示のいくつかの実施形態に過ぎないが、本開示の保護範囲はこれに限定されるものではなく、いかなる当業者は、本開示で開示される技術範囲で、変化又は入れ替えを容易に想到することができ、これらの変化又は入れ替えが全て本開示の保護範囲に含まれるべきである。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うべきである。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本開示の実施例では、櫛形ゲート構造を形成し、櫛形ゲート構造の外側のゲート金属層が半導体構造のワードラインとすることができるため、櫛形ゲート構造により、多層の積み重ね構造内の同一平面におけるワードラインの相互接続を実現することができるだけでなく、ワードラインのサイズの制御を実現することもでき、さらにワードライン階段間の結合作用を低減させる。
【符号の説明】
【0125】
10 半導体ベース
11 積層構造
11a 第1積層構造
11b 第2積層構造
111 第1半導体層
112 第2半導体層
12 初期アクティブ層
121 犠牲層
122 第1隔離層
13 アクティブ層
130 アクティブ構造
14 初期ゲート構造
141 ゲート誘電体層
142 ゲート導電層
15 L字型溝
16 隔離溝
17 櫛形ゲート構造
171 第1ゲート構造
172 第2ゲート構造
18 ワードライン階段
19 第2隔離層
131 第1アクティブ柱
1311 第1サブ柱
1312 第2サブ柱
132 第2アクティブ柱
20 第2保護層
21 第1保護層
221 第3半導体層
222 ビットライン金属層
22-ビットライン構造
23 支持層
24 コンデンサ構造
241 第1電極層
242 誘電体層
243 第2電極層
25 チャネル柱
100 半導体構造
200 レイアウト構造