(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-26
(45)【発行日】2025-01-10
(54)【発明の名称】情報処理システム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06F 16/9038 20190101AFI20241227BHJP
【FI】
G06F16/9038
(21)【出願番号】P 2022134267
(22)【出願日】2022-08-25
【審査請求日】2023-12-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】高梨 寿帆
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 秀一
【審査官】齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-032588(JP,A)
【文献】特開2004-362043(JP,A)
【文献】特開2014-067319(JP,A)
【文献】小山 貴和子、外3名,コミュニケーション管理ツールによる情報共有の効果,情報処理学会研究報告 2012(平成24)年度▲6▼ [DVD-ROM] ,日本,一般社団法人情報処理学会,2013年04月15日,p.1-6
【文献】木崎 悟、外5名,国際PBLにおける的確な仕様の伝達とチケット駆動による開発作業の効率化,情報処理学会 シンポジウム ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム 2011 [online] ,日本,情報処理学会,2011年09月06日,p.1-6
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理装置と記憶装置を含む情報処理システムであって、
前記記憶装置は、
複数のプロジェクト毎に行われる会話の内容を複数のコミュニケーションツールのうちの何れかひとつを用いて生成されたコミュニケーションデータと、前記プロジェクト毎に前記コミュニケーションツールの評価値をそれぞれ設定した評価情報と、を格納し、
前記処理装置は、
前記複数のプロジェクトに含まれる第1のプロジェクトに関する検索要求を受け付けると、前記第1のプロジェクトで生成されたコミュニケーションデータを前記記憶装置から検索し、検索結果のコミュニケーションデータに対応する前記評価情報から前記コミュニケーションツール毎の前記評価値を取得して、前記検索結果の前記コミュニケーションデータの表示態様を前記評価値に応じて決定することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記複数のプロジェクトは、第2のプロジェクトを含み、
前記複数のコミュニケーションツールは、第1のコミュニケーションツールを含み、
前記処理装置は、
前記第1のプロジェクトで利用した前記第1のコミュニケーションツールの評価値と、前記第2のプロジェクトで利用した前記第1のコミュニケーションツールの評価値は、それぞれ異なる評価で決定することを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記処理装置は、
前記検索結果の前記コミュニケーションデータの表示態様として、前記評価値の高いコミュニケーションデータを前記評価値の低いものに比べて上位に表示することを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記複数のコミュニケーションツールは、第1のコミュニケーションツールと第2のコミュニケーションツールを含み、
前記処理装置は、
前記第1のプロジェクトで前記第1のコミュニケーションツールにより生成されたコミュニケーションデータと、前記第1のプロジェクトで前記第2のコミュニケーションツールで生成されたコミュニケーションデータを異なる表示とすることを特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記複数のコミュニケーションツールは、第1のコミュニケーションツールを含み、
前記第1のコミュニケーションツールは、第1のサブグループと第2のサブグループを設定し、
前記処理装置は、
前記第1のプロジェクトで利用した前記第1のコミュニケーションツールの前記第1のサブグループの評価値と、前記第1のプロジェクトで利用した前記第1のコミュニケーションツールの前記第2のサブグループの評価値を、それぞれ異なる評価で決定することを特徴とする情報処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記コミュニケーションデータは、少なくともプロジェクトのメンバ間の会話又はメッセージを含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記コミュニケーションツール毎の前記評価値は、前記プロジェクトのメンバが設定した値であることを特徴とする情報処理システム。
【請求項8】
処理装置と記憶装置を含む計算機が、コミュニケーションデータを検索する情報処理方法であって、
前記処理装置が、複数のプロジェクト毎に行われる会話の内容を複数のコミュニケーションツールのうちの何れかひとつを用いて生成されたコミュニケーションデータと、前記プロジェクト毎に前記コミュニケーションツールの評価値をそれぞれ設定した評価情報と、を前記記憶装置に格納する第1のステップと、
前記処理装置が、前記複数のプロジェクトに含まれる第1のプロジェクトに関する検索要求を受け付ける第2のステップと、
前記処理装置が、前記第1のプロジェクトで生成されたコミュニケーションデータを前記記憶装置から検索する第3のステップと、
前記処理装置が、検索結果のコミュニケーションデータに対応する前記評価情報から前記コミュニケーションツール毎の前記評価値を取得して、前記検索結果の前記コミュニケーションデータの表示態様を前記評価値に応じて決定する第4のステップと、を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理方法であって、
前記複数のプロジェクトは、第2のプロジェクトを含み、
前記複数のコミュニケーションツールは、第1のコミュニケーションツールを含み、
前記第4のステップでは、
前記第1のプロジェクトで利用した前記第1のコミュニケーションツールの評価値と、前記第2のプロジェクトで利用した前記第1のコミュニケーションツールの評価値は、それぞれ異なる評価で決定されることを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
請求項8に記載の情報処理方法であって、
前記第4のステップでは、
前記検索結果の前記コミュニケーションデータの表示態様として、前記評価値の高いコミュニケーションデータを前記評価値の低いものに比べて上位に表示することを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
請求項8に記載の情報処理方法であって、
前記複数のコミュニケーションツールは、第1のコミュニケーションツールと第2のコミュニケーションツールを含み、
前記第4のステップでは、
前記第1のプロジェクトで前記第1のコミュニケーションツールにより生成されたコミュニケーションデータと、前記第1のプロジェクトで前記第2のコミュニケーションツールで生成されたコミュニケーションデータを異なる表示とすることを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
請求項8に記載の情報処理方法であって、
前記複数のコミュニケーションツールは、第1のコミュニケーションツールを含み、
前記第1のコミュニケーションツールは、第1のサブグループと第2のサブグループを設定し、
前記第4のステップでは、
前記第1のプロジェクトで利用した前記第1のコミュニケーションツールの前記第1のサブグループの評価値と、前記第1のプロジェクトで利用した前記第1のコミュニケーションツールの前記第2のサブグループの評価値を、それぞれ異なる評価で決定することを特徴とする情報処理方法。
【請求項13】
請求項8に記載の情報処理方法であって、
前記コミュニケーションデータは、少なくともプロジェクトのメンバ間の会話又はメッセージを含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項14】
請求項8に記載の情報処理方法であって、
前記コミュニケーションツール毎の前記評価値は、前記プロジェクトのメンバが設定した値であることを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コミュニケーションの内容を含むデータを検索する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
検索キーにより事例を事例データベースから検索する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、リモートワークやリモート会議の普及、またIT環境の充実などを背景に、コミュニケーションの活性化や業務効率化のため、様々なコミュニケーションツールが業務で利用されるようになってきている。例えば、対面でのコミュニケーションや電話やメールに加えて、社内チャットや社内SNSなどのコミュニケーションツールも利用されている。
【0005】
プロジェクト等において、様々なコミュニケーションツールが使用されていた場合、それらのコミュニケーション内容を適切に保存しておき、将来参考にできることが望ましい場合がある。
【0006】
例えば、新しいプロジェクトに取り組む際、過去に行われたものに類似するプロジェクトの打ち合わせ議事録などのコミュニケーション内容の記録から、示唆が得られる場合もある。
【0007】
しかしながら、過去のコミュニケーション内容には、新しいプロジェクトにとって参考になる可能性が高い情報だけでなく、参考にならない可能性が高い情報も混在している。上記特許文献1では、過去のコミュニケーションの内容をどのように事例とするかについては考慮されておらず、過去のコミュニケーション内容を効率的に検索するのは難しい、という課題があった。
【0008】
そこで本発明は、複数のコミュニケーションツールが用いられたプロジェクトについて、コミュニケーション内容を含むデータの検索を効率的に行う技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、処理装置と記憶装置を含む情報処理システムであって、前記記憶装置は、複数のプロジェクト毎に行われる会話の内容を複数のコミュニケーションツールのうちの何れかひとつを用いて生成されたコミュニケーションデータと、前記プロジェクト毎に前記コミュニケーションツールの評価値をそれぞれ設定した評価情報と、を格納し、前記処理装置は、前記複数のプロジェクトに含まれる第1のプロジェクトに関する検索要求を受け付けると、前記第1のプロジェクトで生成されたコミュニケーションデータを前記記憶装置から検索し、検索結果のコミュニケーションデータに対応する前記評価情報から前記コミュニケーションツール毎の前記評価値を取得して、前記検索結果の前記コミュニケーションデータの表示態様を前記評価値に応じて決定する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、例えば、複数のコミュニケーションツールが用いられたプロジェクトについて、コミュニケーション内容を含むデータの検索を効率的に行うことができる。
【0011】
本明細書において開示される主題の、少なくとも一つの実施の詳細は、添付されている図面と以下の記述の中で述べられる。開示される主題のその他の特徴、態様、効果は、以下の開示、図面、請求項により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例を示し、情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施例を示し、プロジェクト情報の構成の一例を示す図である。
【
図3】本発明の実施例を示し、評価情報の構成の一例を示す図である。
【
図4】本発明の実施例を示し、評価情報を算出する例を示す図である。
【
図5】本発明の実施例を示し、情報処理システムで行われる登録処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図6】本発明の実施例を示し、情報処理システムで行われる検索処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図7】本発明の実施例を示し、検索対象入力画面の一例を示す図である。
【
図8】本発明の実施例を示し、検索結果表示画面の一例を示す図である。
【
図9】本発明の実施例を示し、コミュニケーションデータ検索結果画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。本実施例は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
【0014】
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
【0015】
各種情報の例として、「テーブル」、「リスト」、「キュー」等の表現にて説明することがあるが、各種情報はこれら以外のデータ構造で表現されてもよい。例えば、「XXテーブル」、「XXリスト」、「XXキュー」等の各種情報は、「XX情報」としてもよい。識別情報について説明する際に、「識別情報」、「識別子」、「名」、「ID」、「番号」等の表現を用いるが、これらについてはお互いに置換が可能である。
【0016】
同一或いは同様の機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。また、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
【0017】
実施例において、プログラムを実行して行う処理について説明する場合がある。ここで、計算機は、プロセッサ(例えばCPU、GPU)によりプログラムを実行し、記憶資源(例えばメモリ)やインターフェースデバイス(例えば通信ポート)等を用いながら、プログラムで定められた処理を行う。そのため、プログラムを実行して行う処理の主体を、プロセッサとしてもよい。同様に、プログラムを実行して行う処理の主体が、プロセッサを有するコントローラ、装置、システム、計算機、ノードであってもよい。プログラムを実行して行う処理の主体は、演算部であればよく、特定の処理を行う専用回路を含んでいてもよい。ここで、専用回路とは、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)等である。
【0018】
プログラムは、プログラムソースから計算機にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバ又は計算機が読み取り可能な記憶メディアであってもよい。プログラムソースがプログラム配布サーバの場合、プログラム配布サーバはプロセッサと配布対象のプログラムを記憶する記憶資源を含み、プログラム配布サーバのプロセッサが配布対象のプログラムを他の計算機に配布してもよい。また、実施例において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0019】
図1は、情報処理システム100の構成の一例を示すブロック図である。情報処理システム100は、計算機200と端末300とスマートデバイス400とネットワーク500で構成されている。
【0020】
計算機200は、処理装置201とメモリ202と入力装置203と出力装置204と記憶装置205と通信IF206を含む。
【0021】
記憶装置205は、データ入出力プログラム210とデータ管理プログラム211と、コミュニケーションプログラムA212Aと、コミュニケーションプログラムB212Bと、コミュニケーションプログラムC212Cと、プロジェクト情報220を格納する。
【0022】
入力装置203は、キーボードやマウス或いはタッチパネル等を含む。出力装置204は、ディスプレイやスピーカ等を含む。通信IF206は、ネットワーク500を介して端末300やスマートデバイス400と通信を行う。
【0023】
端末300は、処理装置301と、メモリ302と、入力装置303と、出力装置304と、記憶装置305と通信I/F306で構成されている。端末300は、図示はしないがコミュニケーションプログラムAと、コミュニケーションプログラムBと、コミュニケーションプログラムCを実行することができる。
【0024】
スマートデバイス400は、処理装置401と、メモリ402と、入力装置403と、出力装置404と、記憶装置405と通信I/F406で構成されている。スマートデバイス400は、例えば、スマートフォンやウェアラブルデバイスである。スマートデバイス400は、図示はしないがコミュニケーションプログラムAと、コミュニケーションプログラムBと、コミュニケーションプログラムCを実行して、コミュニケーションツールA、B、Cというサービスを提供することができる。
【0025】
計算機200は、コミュニケーションプログラムA212Aと、コミュニケーションプログラムB212Bと、コミュニケーションプログラムC212CをコミュニケーションツールA~Cとして端末300とスマートデバイス400に提供し、コミュニケーションツールを利用する端末300とスマートデバイス400のコミュニケーションの内容をプロジェクト情報220に蓄積する。
【0026】
端末300やスマートデバイス400の利用者は、プロジェクト毎に参加者と使用するコミュニケーションツールを設定して、プロジェクトに関するコミュニケーション(打ち合わせや会議)を行う。
【0027】
コミュニケーションの内容はテキストや音声、映像、画像を含み、これらの情報は、計算機200のデータ入出力プログラム210によって収集され、プロジェクト毎にコミュニケーションツール別に記憶装置205のプロジェクト情報220に蓄積される。
【0028】
本実施例では、端末300やスマートデバイス400の利用者が参加するプロジェクトとして、プロジェクトHとプロジェクトIの2つのプロジェクトが実施された例を示す。また、各コミュニケーションツールA~Cは、プロジェクト内でチャネルを生成して、チャネル内でのコミュニケーションを行うことができる。各チャネルは、特定のトピックや、所属部署等で参加者を特定したプロジェクト内のサブグループとして機能する。
【0029】
本実施例では、プロジェクトHにチャネルB1とチャネルB2が設定され、プロジェクトIにチャネルB3が設定される例を示す。
【0030】
また、スマートデバイス400としては、音声やテキストによる問い掛けに対して音声やテキストで応答するデジタルアシスタントを採用することができ、プロジェクト情報220にはプロジェクトの参加者とデジタルアシスタントとの会話や通信内容を含めることができる。
【0031】
図2は、プロジェクト情報220の構成の一例を示す図である。プロジェクト情報220は複数のプロジェクトに関し、各プロジェクトで使用された複数のコミュニケーションツールの其々についてコミュニケーションの内容に関する情報と、各プロジェクトにおけるコミュニケーションツール其々の評価に関する情報を含む。
【0032】
プロジェクト情報220は評価情報221と、プロジェクト概要情報222と、コミュニケーションデータ223H、223Iで構成されている。
【0033】
コミュニケーションデータ223H、223Iは上記プロジェクト情報220の各プロジェクトで使用された複数のコミュニケーションツールの其々についてコミュニケーションされた内容に関する情報である。
【0034】
コミュニケーションデータ223Hは、上記プロジェクトHに関するコミュニケーションの内容が蓄積される。また、コミュニケーションデータ223Iには、プロジェクトIに関するコミュニケーションの内容が蓄積される。
【0035】
プロジェクトHに関するコミュニケーションデータ223Hは、コミュニケーションプログラムAを使用したコミュニケーションの内容を蓄積するコミュニケーションプログラムA関連データ251と、コミュニケーションプログラムBのチャネルB1を使用したコミュニケーションの内容を蓄積するコミュニケーションプログラムBチャネルB1関連データ252と、チャネルB2を使用したコミュニケーションの内容を蓄積するコミュニケーションプログラムBチャネルB2関連データ253と、コミュニケーションプログラムCを使用したコミュニケーションの内容を蓄積するコミュニケーションプログラムC関連データ254を含む。
【0036】
プロジェクトIに関するコミュニケーションデータ223Iは、コミュニケーションプログラムAを使用したコミュニケーションの内容を蓄積するコミュニケーションプログラムA関連データ261と、コミュニケーションプログラムBのチャネルB3を使用したコミュニケーションの内容を蓄積するコミュニケーションプログラムBチャネルB3関連データ262を含む。
【0037】
評価情報221は、各プロジェクトにおけるコミュニケーションプログラムA~Cに対する評価を格納する。プロジェクト概要情報222には、各プロジェクトの概要に関する情報が予め設定される。プロジェクト概要情報222の項目の一例としては、工数や金額や人数、プログラム開発の有無や納入先の業種やプロジェクトの特性などを含むことができる。
【0038】
図3は、評価情報221の構成の一例を示す図である。評価情報221は、プロジェクトに参加する端末300やスマートデバイス400の利用者又は管理者の回答に基づいて計算機200のデータ管理プログラム211によって生成される。
【0039】
評価情報221は、プロジェクトID300と、コミュニケーションツール310と、分類320、評価330と、目的340で構成される。
【0040】
プロジェクトID300は、プロジェクトの識別子を格納する。コミュニケーションツール310は、当該プロジェクトで使用したコミュニケーションプログラムの識別子を格納する。
【0041】
分類320は、コミュニケーションツールが提供するサービスの種類を格納する。評価330は、当該コミュニケーションツールに対するプロジェクトの参加者が付与した評価の点数を格納する。目的340は、当該コミュニケーションツールの利用目的を格納する。
【0042】
評価情報221の各フィールドの値は、後述するように、計算機200はコミュニケーションツールの使用終了時(又は会議などからの退出時)に、利用者に対してコミュニケーションの内容についてアンケートを行って、回答を集計することで各フィールドの値を設定することができる。
【0043】
評価情報221の評価330の算出手法としては、下記の3パターンがある。まず、第1の算出手法としては、コミュニケーションプログラムA~C(212A~212C)のチャネル単位で、プロジェクトの参加者が評価した値を評価330に設定する。
【0044】
また、第2の算出手法としては、コミュニケーションプログラム単位でプロジェクトの参加者が評価した値を評価330に設定する。さらに、第3の算出手法としては、プロジェクト単位でプロジェクトの参加者が評価した値を評価330に設定する。
【0045】
まず、第1の算出手法について、
図4を用いて説明する。
図4は、評価情報221の評価330を算出するためのアンケートの回答の集計結果331の例を示す図である。
【0046】
図示の例では、計算機200のデータ管理プログラム211が、コミュニケーションツールの利用を終了した利用者(Aさん~Cさん)の端末300又はスマートデバイス400に対して、
図4で示すように、情報量3321と、質3322と、スピード3323と、信頼性3324と、手軽さ3325の5項目についてアンケートを行って回答3311~3313を集計する例を示す。
【0047】
図示の例では、1つの星印を1点とし、各項目を5点満点で評価する。
評価情報221の評価330の計算式は下記となる。
【0048】
分子:Aさん、Bさん、Cさんの評価点数の合計値
分母:評価人数
【0049】
(例)
分子
Aさん 15/25 ×100% = 60点
Bさん 20/25 ×100% = 80点
Cさん 25/25 ×100% = 100点
3名(Aさん、Bさん、Cさん)の評価の合計値
=60+80+100
=240
分母
3名(Aさん、Bさん、Cさん)
=3
【0050】
上記よりHプロジェクトのコミュニケーションプログラムAのチャネルの評価330は
240/3
=80
となる。
【0051】
次に、第2の算出手法(コミュニケーションプログラム単位)で評価330を算出する例について以下に説明する。以下の例では、コミュニケーションプログラムAに4つのチャネルA1~A4が設定されている例を示す。
【0052】
例えば、Hプロジェクトのコミュニケーションの評価は下記の通りとなる。
分子:チャネルA1、チャネルA2、チャネルA3、チャネルA4の評価点数の合計値
分母: HプロジェクトのコミュニケーションプログラムA のチャネル数
【0053】
(例)
分子
HプロジェクトのコミュニケーションプログラムAの各評価は下記となる。
チャネルA1の評価:80点
チャネルA2の評価:60点
チャネルA3の評価:100点
チャネルA4の評価:80点
チャネルA1、チャネルA2、チャネルA3、チャネルA4の評価点数の合計値
=80+60+100+80
=320
分母
HプロジェクトのコミュニケーションプログラムAのチャネル数
=4
【0054】
上記よりHプロジェクトのコミュニケーションAの評価は
320/4
=80
【0055】
雑談の多いプロジェクトは評価330の値が低くなる設定を事前にしてもよい。また会議毎に評価330の値を設定してもよい。また、評価330の値はプロジェクトやチャネルの重要度で重みづけを行うようにしてもよい。
【0056】
次に、第3の算出手法(プロジェクト単位)で評価330の値を算出する例を以下に説明する。以下では、コミュニケーションプログラムA~Dの4つのコミュニケーションツールが提供される例を示す。
【0057】
Hプロジェクトのコミュニケーションの評価
分子:
Hプロジェクトのコミュニケーションプログラムの評価値の和
分母:
Hプロジェクトのコミュニケーションプログラム数
【0058】
(例)
分子
HプロジェクトのコミュニケーションプログラムAの各評価は下記となる。
コミュニケーションプログラムA評価:50点
コミュニケーションプログラムBの評価:100点
コミュニケーションプログラムCの評価:70点
コミュニケーションプログラムDの評価:40点
=50+100+70+40
=260
分母
Hプロジェクトのコミュニケーションプログラム数
=4
【0059】
上記よりHプロジェクトのコミュニケーションAの評価330は
260/4
=65
となる。
【0060】
なお、第1~第3の算出手法は、プロジェクト毎に設定してもよいし、コミュニケーションプログラム毎に設定してもよい。
【0061】
図5は、情報処理システム100で行われるコミュニケーションデータの登録処理の一例を示すシーケンス図である。
【0062】
まず、スマートデバイス400から計算機200にログイン申請を行い、計算機200は認証を実行し(721)、認証完了を通知する。認証完了後にスマートデバイス400は、計算機200が提供する会議に参加する(711)。
【0063】
打ち合わせ等の発言内容はスマートデバイス400のコミュニケーションプログラムから計算機200へ送信され、計算機200は記憶装置205のプロジェクト情報220に発言内容や映像やチャット等を格納する。
【0064】
計算機200では、記憶装置205のプロジェクト情報220に格納された音声データ(発言データ)や映像等から検索可能なコミュニケーションデータ223を生成する(741)。
【0065】
このため、処理装置201は記憶装置205から音声データや映像データを読み込んでテキストに変換するテキスト化処理を実施する(731)。なお、計算機200では図示しない音声認識プログラムを実行して音声データをテキストに変換する、音声認識プログラムは、周知又は公知の技術を適用すればよい。
【0066】
計算機200でテキスト化されたテキストデータは、記憶装置205のプロジェクト情報220にテキストとしてコミュニケーションデータ223に保存される(742)。なお、音声データのテキスト化は、所定のタイミング(例えば、夜間や低負荷時)で行えばよい。また、映像データや画像データについては、周知又は公知の画像認識技術を用いてテキストを生成することができる。
【0067】
なお、コミュニケーションデータ223は、プロジェクト毎に、コミュニケーションツール毎又はチャネル毎に格納される。
【0068】
スマートデバイス400の利用者は、会議が終了すると(712)退出又は終了の通知を計算機200に送信する。計算機200は、退出の通知を受信すると所定のアンケートをスマートデバイス400へ送信してアンケートを実施する(732)。
【0069】
スマートデバイス400では、受信したアンケートに対して回答を生成して(713)、計算機200へ返信する。計算機200は、スマートデバイス400から受信したアンケートの回答を集計して、上述したように評価330を算出して評価情報221に設定する(733)。
【0070】
計算機200は、評価情報221の計算結果をコミュニケーションの結果としてスマートデバイス400送信する。スマートデバイス400は計算機200から受信したコミュニケーション結果を表示する(714)。
【0071】
以上の処理によって、スマートデバイス400や端末300を用いてコミュニケーションツールの会議が行われると、会議の内容は計算機200のプロジェクト情報220に蓄積され、音声データは所定のタイミングでテキストに変換されて検索可能なデータとしてプロジェクト情報220に蓄積されていく。
【0072】
図6は、情報処理システム100で行われるプロジェクトの検索処理の一例を示すシーケンス図である。
【0073】
まず、スマートデバイス400から計算機200にログイン申請を行い、計算機200は認証を実行し(821)、認証完了を通知する。認証完了後にスマートデバイス400では、計算機200が提供する検索対象入力画面(後述の
図7)に検索対象のプロジェクトの情報を入力する(811)。
【0074】
計算機200は、検索条件として入力されたプロジェクトの情報と、過去に蓄積されたプロジェクト概要情報222を比較して、入力されたプロジェクトの情報に類似する過去のプロジェクトを検索する。計算機200は、検索条件にマッチする過去のプロジェクトを類似するプロジェクトの情報として出力する(831)。
【0075】
類似するプロジェクトの検索は、例えば、プロジェクト概要情報222に工数やプログラム開発の有無が設定されている場合には、検索条件としてプロジェクトの工数とプログラム開発の有無を設定することができる。そして、計算機200は、検索条件のプログラム開発の有無と、工数が所定の範囲(例えば、+20%~-20%)に合致するプロジェクト概要情報222を検索結果として取得することができる。なお、範囲はグラフィカルなオブジェクト(例えば、スライドバー)等で調整するようにしてもよい。
【0076】
検索条件に対するプロジェクト概要情報222の類似の判定は、数値の範囲や文字列の類似度など周知又は公知の技術を採用すればよいので、本実施例では詳述しない。
【0077】
計算機200は、検索結果の表示画面(後述の
図8)を生成してスマートデバイス400に送信する。スマートデバイス400は、計算機200から受信した検索結果の表示画面を表示する(812)。検索結果の表示画面については
図8で後述する。なお、検索結果表示画面は、後述するようにプロジェクトの評価330が高い順にソートされる。
【0078】
検索結果表示画面には類似するプロジェクトの概要情報(222)がリストとして表示される。スマートデバイス400の利用者は、参考にする類似のプロジェクトを検索結果表示画面から指定する(813)。
【0079】
計算機200は、スマートデバイス400から指定された類似のプロジェクトで収集されたコミュニケーションデータ223をプロジェクト情報220から検索する(822)。計算機200は、プロジェクト情報220から検索したコミュニケーションデータ223のリストを生成する。
【0080】
そして、計算機200は、評価情報221を参照してコミュニケーションデータ223毎の評価330を取得して、コミュニケーションデータ223のリストを評価330の大きい順にソートしてからスマートデバイス400へ送信する。
【0081】
プロジェクト情報220は、複数のコミュニケーションツールでコミュニケーションデータをそれぞれ異なるデータとして蓄積することができる。このため、計算機200は指定されたプロジェクトで使用されたコミュニケーションツール毎に、コミュニケーションデータ223を取得してリストを生成する。
【0082】
スマートデバイス400は、受信したコミュニケーションデータ223のリストをコミュニケーションデータ検索結果画面(後述の
図9)として出力し、利用者は当該画面のリストから参考にするコミュニケーションデータ223を選択する(814)。
【0083】
計算機200は、選択されたコミュニケーションデータを計算機200に要求し、計算機200は指定されたコミュニケーションデータ223を記憶装置205のプロジェクト情報220から取得してスマートデバイス400へ送信する(824)。
【0084】
スマートデバイス400は、受信したコミュニケーションデータ223を表示する(815)。スマートデバイス400の利用者は、類似するプロジェクトのコミュニケーションの内容を参照することで、新たなプロジェクトで利用可能な知見や示唆を得ることが可能となる。
【0085】
以上の処理によって、複数のコミュニケーションツールが用いられたプロジェクトについて、コミュニケーション内容を含むデータの検索を効率的に行うことが可能となる。評価情報221には、プロジェクト毎にコミュニケーションツールの評価330が設定されているので、コミュニケーションツールで行ったコミュニケーションの重要度をプロジェクト毎に把握することができる。
【0086】
コミュニケーションデータのリストを評価330の大きい順に表示することで、有意なコミュニケーションが含まれるコミュニケーションデータ223を上位に表示することで、優先して参照すべきコミュニケーションを明示することができる。
【0087】
図7は過去のプロジェクトから新たなプロジェクトに類似するプロジェクトを検索する条件を入力する検索対象入力画面900の一例を示す図である。検索対象入力画面900は、
図6のステップ811でスマートデバイス400に表示される。
【0088】
検索対象入力画面900は、プロジェクト名910、目標(金額)920、工数930、人数940、プロジェクト期間950、プログラム開発960、特性970の入力項目と、確定ボタン980を含む。
【0089】
スマートデバイス400又は端末300の利用者は、検索対象入力画面900の各入力項目へ入力した後に、確定ボタン980を操作することで、計算機200に類似するプロジェクトを検索させる。
【0090】
なお、本実施例では、検索対象入力画面900の入力項目のうち、工数930とプログラム開発960の項目でプロジェクト概要情報222を検索する例を示すが、これに限定されるものではなく、複数の入力項目で類似する過去のプロジェクトを検索することができる。
【0091】
図8は、検索結果表示画面1000の一例を示す図である。
図8は
図6のステップ812で出力される画面である。
【0092】
検索結果表示画面1000は、検索条件のプロジェクト名1010と、検索結果のプロジェクト名1020、1030、1040と、検索結果の工数1021、1031、1041と、検索結果のプログラム開発工数1022、1032、1042と、検索結果の業界1023、1033、1043を含む。
【0093】
計算機200は、検索結果表示画面1000を算出する際に、プロジェクト名1020、1030、1040毎の評価を上記第3の算出手法で算出し、評価の値が高い順にソートして表示を行う。図示の例では、プロジェクトHが最も評価が高く有用なコミュニケーションデータを有することが示唆される。一方、プロジェクトTは最も評価が低いため、参考にするコミュニケーションデータがあまり多くはないことが示唆される。
【0094】
このように、本実施例の検索結果表示画面1000では、プロジェクト単位でコミュニケーションデータの評価の値を算出し、評価の値が高い順に表示することでスマートデバイス400や端末300の利用者が参考にすべきプロジェクトを上位に表示することが可能となる。
【0095】
図9は、コミュニケーションデータ検索結果画面1100の一例を示す図である。コミュニケーションデータ検索結果画面1100は、
図6のステップ815で出力される画面である。
【0096】
コミュニケーションデータ検索結果画面1100は、ヘッダー1110と、コミュニケーションデータ223の検索結果1120~1170を含む。検索結果1120~1170は、評価情報221の評価330の高い順にソートされており、有用なコミュニケーションを含むデータは上位に表示される。
【0097】
ヘッダー1110のチェックボックス1111は、
図8の検索結果表示画面1000のプロジェクト名102、1030、1040に対応し、コミュニケーションデータ検索結果画面1100に表示させるプロジェクトのコミュニケーションデータを選択することができる。なお、デフォルトでは、
図8の検索結果表示画面1000で選択したプロジェクトのコミュニケーションデータ223が表示される。
【0098】
本実施例では、プロジェクト毎に異なる、「コミュニケーションツールの評価(330)」に応じて、並び替えも可能とする。雑談チャネルよりも、幹部とのコミュニケーション(会議)を上位に表示する。また評価330が高い順で検索結果1110~1170を並べており、強調表示(他と異なる強調表示)等の表示態様の変更も可能とする。
【0099】
計算機200は、検索結果1120~1170に対応するコミュニケーションデータ223の評価情報221から評価330を取得して、評価330の値の大きさに応じて検索結果1120~1170の表示態様を変更することができる。例えば、評価330の値が所定の閾値以上の検索結果については、太字や斜体或いは背景の変更などを行うようにしてもよい。すなわち、計算機200は、検索結果1120~1170に対応するコミュニケーションデータ223の評価330に応じて表示態様を設定することができる。
【0100】
また、プロジェクト毎にグルーピングしてもよい。なお、強調表示の一例としては太字や斜体等を適用して、コミュニケーションデータ223内に重要な内容が含まれることをコミュニケーションデータ検索結果画面1100で明示することができる。なお、重要な情報を含むコミュニケーションデータ223については、評価情報221に強調表示用のフィールドを追加して、参加者又は管理者が設定することで、コミュニケーションデータ検索結果画面1100に表示することができる。
【0101】
<結び>
以上のように、本実施例によれば、複数のコミュニケーションツールが用いられるプロジェクトについて、コミュニケーションの内容を含むデータの検索を効率的に行うことが可能となる。
【0102】
上記実施例のネットワーク500では、計算機200とスマートデバイス400との間の通信や、端末300と計算機200との間の通信は、有線、無線を問わず一般的な公衆回線網、例えば、「多数同時接続」、「超低遅延」を可能とした第5世代移動通信システム、いわゆる5G(5th Generation)を用いることができる。さらに5G以降の新しい携帯電話システムの特徴を活かすことで本実施例による効果の向上も期待できる。
【0103】
上記実施例の情報処理システム100は以下のような構成とすることができる。
【0104】
(1)処理装置(201)と記憶装置(205)を含む情報処理システム(100)であって、前記記憶装置(205)は、複数のプロジェクト(H、I)毎に行われる会話の内容を複数のコミュニケーションツール(212A~212C)のうちの何れかひとつを用いて生成されたコミュニケーションデータ(223)と、前記プロジェクト毎に前記コミュニケーションツール(212A~212C)の評価値(330)をそれぞれ設定した評価情報(221)と、を格納し、前記処理装置(201)は、前記複数のプロジェクトに含まれる第1のプロジェクトに関する検索要求を受け付けると、前記第1のプロジェクトで生成されたコミュニケーションデータ(223)を前記記憶装置(205)から検索し、検索結果のコミュニケーションデータ(223)に対応する前記評価情報(221)から前記コミュニケーションツール(212A~212C)毎の前記評価値(330)を取得して、前記検索結果の前記コミュニケーションデータ(223)の表示態様を前記評価値(330)に応じて決定することを特徴とする情報処理システム。
【0105】
上記構成により、計算機200は、複数のコミュニケーションツールが用いられたプロジェクトについて、コミュニケーション内容を含むデータの検索を効率的に行うことができる。また、評価330の値の大きさに応じてコミュニケーションデータの表示を決定することで、評価330の高いコミュニケーションデータを明示することができる。
【0106】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムであって、前記複数のプロジェクトは、第2のプロジェクトを含み、前記複数のコミュニケーションツール(212A~212C)は、第1のコミュニケーションツール(212A~212C)を含み、前記処理装置(201)は、前記第1のプロジェクトで利用した前記第1のコミュニケーションツール(212A~212C)の評価値(330)と、前記第2のプロジェクトで利用した前記第1のコミュニケーションツール(212A~212C)の評価値(330)は、それぞれ異なる評価で決定することを特徴とする情報処理システム。
【0107】
上記構成により、計算機200は、第1のプロジェクトと第2のプロジェクトのように異なるプロジェクトで同一の第1のコミュニケーションツールを使用した場合の評価情報221の評価値(評価330)は、それぞれ異なる評価で決定し、プロジェクト毎に会話などの重要性に応じた異なる評価330を設定することが可能となる。
【0108】
(3)上記(1)に記載の情報処理システムであって、前記処理装置(201)は、前記検索結果の前記コミュニケーションデータ(223)の表示態様として、前記評価値(330)の高いコミュニケーションデータ(223)を前記評価値(330)の低いものに比べて上位に表示することを特徴とする情報処理システム。
【0109】
上記構成により、計算機200は、評価330の値が高いコミュニケーションデータを上位に表示することで、有用な会話やメッセージを含むコミュニケーションの内容を明示することが可能となる。
【0110】
(4)上記(1)に記載の情報処理システムであって、前記複数のコミュニケーションツールは、第1のコミュニケーションツール(212A)と第2のコミュニケーションツール(212B)を含み、前記処理装置(201)は、前記第1のプロジェクトで前記第1のコミュニケーションツール(212A)により生成されたコミュニケーションデータ(251)と、前記第1のプロジェクトで前記第2のコミュニケーションツール(212B)で生成されたコミュニケーションデータ(252)を異なる表示とすることを特徴とする情報処理システム。
【0111】
上記構成により、計算機200は、プロジェクトの打ち合わせや会議で複数のコミュニケーションツールを利用する場合には、同一のプロジェクトであってもコミュニケーションツール毎にコミュニケーションデータをそれぞれ表示する。これにより、同一のプロジェクトであってもコミュニケーションツール毎にコミュニケーションデータを分けることで、打ち合わせや会議の主旨に応じたコミュニケーションデータを明示することができる。
【0112】
(5)上記(1)に記載の情報処理システムであって、前記複数のコミュニケーションツール(212A~212C)は、第1のコミュニケーションツール(212B)を含み、前記第1のコミュニケーションツール(212B)は、第1のサブグループ(チャネルB1)と第2のサブグループ(チャネルB2)を設定し、前記処理装置(201)は、前記第1のプロジェクトで利用した前記第1のコミュニケーションツール(212B)の前記第1のサブグループ(チャネルB1)の評価値(330)と、前記第1のプロジェクトで利用した前記第1のコミュニケーションツール(212B)の前記第2のサブグループ(チャネルB2)の評価値(330)を、それぞれ異なる評価(330)で決定することを特徴とする情報処理システム。
【0113】
上記構成により、計算機200は、プロジェクト内に設定された複数のサブグループで同一のコミュニケーションツールを利用した場合、サブグループ毎のコミュニケーションデータを分けて利用することが可能となり、サブグループ単位で会話やメッセージの内容を利用することができる。
【0114】
(6)上記(1)に記載の情報処理システムであって、前記コミュニケーションデータ(223)は、少なくともプロジェクトのメンバ間の会話又はメッセージを含むことを特徴とする情報処理システム。
【0115】
上記構成により、計算機200は、コミュニケーションツールで生成したコミュニケーションデータがプロジェクトのメンバ間の会話又はメッセージを含むことで、メンバ間で議論した内容や決定する課程を参照することができる。
【0116】
(7)上記(1)に記載の情報処理システムであって、前記コミュニケーションツール(212A~212C)毎の前記評価値(330)は、前記プロジェクトのメンバが設定した値であることを特徴とする情報処理システム。
【0117】
上記構成により、計算機200は、コミュニケーションツールでコミュニケーションデータを生成する際に、プロジェクトのメンバが利用するスマートデバイス400や端末300から評価を受け付けて、メンバ間の評価を集計した結果を評価情報221の評価330に設定する。これにより、複数のプロジェクト間で利用形態の異なるコミュニケーションツールの評価を、プロジェクト毎に設定することが可能となる。
【0118】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を含むものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、又は置換の何れもが、単独で、又は組み合わせても適用可能である。
【0119】
また、上記の各構成、機能、処理部、及び処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、及び機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0120】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0121】
100 情報処理システム
200 計算機
201 処理装置
202 メモリ
205 記憶装置
211 データ管理プログラム
212A~212C コミュニケーションプログラム
220 プロジェクト情報
221 評価情報
222 プロジェクト概要情報
300 端末
400 スマートデバイス