(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-26
(45)【発行日】2025-01-10
(54)【発明の名称】装置
(51)【国際特許分類】
H04R 17/00 20060101AFI20241227BHJP
H04R 1/02 20060101ALI20241227BHJP
H04R 7/04 20060101ALI20241227BHJP
【FI】
H04R17/00
H04R1/02 102Z
H04R7/04
H04R1/02 102B
(21)【出願番号】P 2022201657
(22)【出願日】2022-12-16
【審査請求日】2022-12-20
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194789
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】スン, スンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ハム, ヨンス
【審査官】稲葉 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-109933(JP,A)
【文献】韓国登録特許第1323323(KR,B1)
【文献】特表2008-522538(JP,A)
【文献】特開2002-044785(JP,A)
【文献】特許第5883201(JP,B1)
【文献】特開2021-164165(JP,A)
【文献】特開2020-171013(JP,A)
【文献】国際公開第2020/261837(WO,A1)
【文献】再公表特許第2014/050214(JP,A1)
【文献】国際公開第97/016048(WO,A1)
【文献】特開2011-251861(JP,A)
【文献】国際公開第2020/121596(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0233629(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0296493(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 17/00、17/02、17/10
H04R 1/00-1/46
H04R 7/00-7/26
H04R 31/00
G09F 9/00
G06F 3/01、3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動部材、および
前記振動部材の背面にあり、前記振動部材を振動させる振動装置を含み、
前記振動装置が、少なくとも1つ以上の第1振動部と、前記少なくとも1つ以上の第1振動部とは異なる複数の第2振動部を含み、
前記少なくとも1つ以上の第1振動部は、前記複数の第2振動部の周囲にあり、
前記少なくとも1つ以上の第1振動部が、多結晶セラミックで構成され、
前記複数の第2振動部は、単結晶セラミックで構成され
、
前記少なくとも1つ以上の第1振動部のそれぞれは、前記振動装置の厚さ方向で振動するように構成され、
前記複数の第2振動部のそれぞれは、前記振動装置の側面方向で振動するように構成される、装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つ以上の第1振動部が、四角形状であり、
前記四角形状の縦の長さは、前記四角形状の横の長さよりも長い、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つ以上の第1振動部が、四角形または円形で構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記複数の第2振動部が、一番目振動部および二番目振動部を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記複数の第2振動部の中の前記一番目振動部および前記二番目振動部のそれぞれの横の長さが、前記複数の第2振動部の中の前記一番目振動部および前記二番目振動部の中の対応する1つの縦の長さより長い、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つ以上の第1振動部の対応する第1振動部を取り囲む第1パーティション部材、
前記複数の第2振動部の前記一番目振動部を取り囲む第2パーティション部材、および
前記複数の第2振動部の中の前記二番目振動部を取り囲む第3パーティション部材をさらに含む、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つ以上の第1振動部が、一番目振動部、二番目振動部、三番目振動部および四番目振動部を含み、
前記複数の第2振動部は、一番目振動部および二番目振動部を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つ以上の第1振動部の前記一番目振動部、前記二番目振動部、前記三番目振動部および前記四番目振動部が、前記複数の第2振動部の前記一番目振動部および前記二番目振動部の周囲にある、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つ以上の第1振動部の前記一番目振動部および前記二番目振動部を取り囲む第1パーティション部材、
前記少なくとも1つ以上の第1振動部の前記三番目振動部および前記四番目振動部を取り囲む第2パーティション部材、および
前記複数の第2振動部の前記一番目振動部および前記二番目振動部を取り囲む第3パーティション部材をさらに含む、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つ以上の第1振動部の前記一番目振動部、前記二番目振動部、前記三番目振動部および前記四番目振動部のそれぞれ、および前記複数の第2振動部の前記一番目振動部および前記二番目振動部のそれぞれが、独立した音響信号の印加を受けるように構成された、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つ以上の第1振動部及び前記複数の第2振動部のそれぞれが、
振動層、
前記振動層の第1面にある第1電極部、および
前記振動層の前記第1面とは異なる面にある第2電極部を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記第1電極部にある第1カバー部材、および
前記第2電極部にある第2カバー部材をさらに含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1カバー部材と前記第2カバー部材が、異なる物質からなる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第1カバー部材と前記第2カバー部材の中のいずれか1つが、接着部材を含む、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記第1カバー部材と前記第1電極部の間にある第1接着層、および
前記第2カバー部材と前記第2電極部の間にある第2接着層をさらに含む、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記振動部材が、金属物質を含むか、または木材、ゴム、プラスチック、ガラス、カーボン、繊維、布、紙、鏡、および皮革の中の1つ以上の単一の非金属または複合非金属材質を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記振動部材が、映像を表示する複数の画素を有する表示パネル、発光ダイオード照明パネル、有機発光照明パネル、および無機発光照明パネルの中の1つ以上を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記振動部材が、映像を表示する複数の画素を有する表示パネル、表示装置から映像が投写されるスクリーンパネル、照明パネル、サイネージパネル、運送手段の内装材、運送手段のガラス窓、運送手段の外装材、建物の天井材、建物の内装材、建物の窓、航空機の内装材、航空機の窓、金属、木材、ゴム、プラスチック、ガラス、カーボン、繊維、布、紙、皮革、および鏡の中の1つ以上を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記振動部材が、第1領域及び第2領域を含み、
前記振動装置は、前記第1領域および前記第2領域の中の少なくとも1つ以上に配置された、請求項1~18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
振動部材、および
前記振動部材の背面にあり、前記振動部材を振動させる振動装置を含み、
前記振動装置は、前記振動部材の背面に連結されたプレートを含み、
前記振動装置は、少なくとも1つ以上の第1振動部と、前記少なくとも1つ以上の第1振動部とは異なる複数の第2振動部を含み、
前記少なくとも1つ以上の第1振動部は、前記複数の第2振動部の周囲にあり、
前記少なくとも1つ以上の第1振動部が、多結晶セラミックで構成され、
前記複数の第2振動部は、単結晶セラミックで構成され
、
前記少なくとも1つ以上の第1振動部のそれぞれは、前記振動装置の厚さ方向で振動するように構成され、
前記複数の第2振動部のそれぞれは、前記振動装置の側面方向で振動するように構成される、装置。
【請求項21】
前記プレートが、音波が前記振動部材に集中するように配置された複数の開口部を含む、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記プレートが、メッシュ形で構成される、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
メイン構造物を覆う外装材、
前記メイン構造物と前記外装材の中の1つ以上を覆う内装材、および
前記外装材、前記内装材、前記メイン構造物と前記外装材の間の領域、及び前記メイン構造物と前記内装材の間の領域の中の1つ以上にある1つ以上の振動発生装置を含み、
前記1つ以上の振動発生装置が、請求項1~18及び20~22のいずれか一項に記載の装置を含み、
前記振動部材は、前記外装材又は前記内装材であり、
前記外装材及び前記内装材の中の1つ以上は、前記1つ以上の振動発生装置の振動によって音響を出力する、装置。
【請求項24】
前記内装材が、木材、ゴム、プラスチック、ガラス、カーボン、繊維、布、紙、金属、および皮革の中の1つ以上の材質を含む、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記内装材が、運送手段のダッシュボード、支柱内装材、ルーフ内装材、ドア内装材、座席内装材、ハンドル内装材、フロア内装材、リアパッケージ内装材の中の少なくとも
1つ以上を含み、
前記1つ以上の振動発生装置は、前記ダッシュボード、前記支柱内装材、前記ルーフ内装材、前記ドア内装材、前記座席内装材、前記ハンドル内装材、前記フロア内装材、及び前記リアパッケージ内装材の中の少なくとも1つ以上を振動させる、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
窓、および
前記窓に配置された透明振動発生装置をさらに含む、請求項23に記載の装置。
【請求項27】
前記窓が、運送手段の前方窓、側面窓、後方窓、及びルーフ窓の中の少なくとも
1つ以上を含み、
前記透明振動発生装置は、前記前方窓、前記側面窓、前記後方窓、および前記ルーフ窓の中の少なくとも1つ以上を振動させる、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記1つ以上の振動発生装置が、第1振動発生装置および第2振動発生装置を含み、
前記第1振動発生装置および前記第2振動発生装置のそれぞれは、前記振動装置を含み、
前記装置の搭乗者の耳に近い位置に配置された前記第1振動発生装置で、対応する前記少なくとも1つ以上の第1振動部は、対応する前記複数の第2振動部よりも前記振動部材の中央に配置され、
前記搭乗者の耳から遠くに配置された前記第2振動発生装置で、対応する前記複数の第2振動部は、対応する前記少なくとも1つ以上の第1振動部よりも前記振動部材の中央に配置された、請求項23に記載の装置。
【請求項29】
前記1つ以上の振動発生装置が、第1振動発生装置および第2振動発生装置を含み、
前記第1振動発生装置および前記第2振動発生装置のそれぞれは、前記振動装置を含み、
前記装置の搭乗者の耳に近い位置に配置された前記第1振動発生装置で、対応する前記少なくとも1つ以上の第1振動部の中の1つの面積は、対応する前記複数の第2振動部の中の1つの面積よりも大きく、
前記搭乗者の耳から遠くに配置された前記第2振動発生装置で、対応する前記少なくとも1つ以上の第1振動部の中の1つの面積は、対応する前記複数の第2振動部の中の1つの面積より小さい、請求項23に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、装置に関し、特に、無制限に、振動に関する装置または振動のための装置。
【背景技術】
【0002】
装置は、音響を提供するために別途のスピーカーまたは音響装置を含む。装置にスピーカーを配置すると、スピーカーが占める空間のために装置の設計および空間配置に制約があるという問題が生じる。
【0003】
装置に適用されるスピーカーは、例えば、マグネットとコイルを含むアクチュエータであり得る。しかしながら、アクチュエータを装置に適用すると、厚さが厚いという欠点がある。それで、薄い厚さを実現できる圧電素子が注目されている。
【0004】
圧電素子は、脆性特性を有し、外部衝撃により破損が容易に発生し得、これにより音響再生の信頼性が低いという問題点がある。そして、フレキシブル装置に圧電素子などのスピーカーを適用した場合、脆性特性によって破損が発生する問題がある。
【0005】
背景技術に記載された説明は、単に背景技術の分野で言及または関連するという理由だけで先行技術と見なされてはならない。背景技術に記載された説明は、対象技術の1つ以上の特徴を説明する情報を含むことができ、本明細書の発明は背景技術の説明に限定されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書の発明者らは、上記の問題を認識し、音響の音質を向上させることができ、音圧特性を向上させることができる振動装置を具現するためのいくつかの実験を行った。いくつかの実験を通じて、音響の音質を向上させることができ、音圧特性を向上させることができる新しい振動装置を含む装置を発明した。
【0007】
本明細書の実施例による解決課題は、振動部材を振動させて振動または音響を発生させることができ、音響特性および/または音圧特性を向上させることができる装置を提供することである。
【0008】
本明細書の実施例による解決課題は、上記の課題に限定されず、言及していない他の課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書の実施例による装置は、振動部材、および振動部材の背面にあって振動部材を振動させる振動装置を含み、振動装置は、少なくとも1つ以上の第1振動部と少なくとも1つ以上の第1振動部とは異なる複数の第2振動部を含み、少なくとも1つ以上の第1振動部が、複数の第2振動部の周囲にあることができる。
【0010】
本明細書の実施例による装置は、メイン構造物を覆う外装材、メイン構造物と外装材の中の1つ以上を覆う内装材、及び、外装材、内装材、メイン構造物と外装材の間の領域、及びメイン構造物と内装材の間の領域の中の1つ以上に、1つ以上の振動発生装置を含む。 装置は、振動部材を含む。1つ以上の振動発生装置は、振動装置を含む。振動装置は、振動部材の背面にあって振動部材を振動させる振動装置を含み、振動装置は、少なくとも1つ以上の第1振動部と、少なくとも1つ以上の第1振動部とは異なる複数の振動部を備えた第2振動部を含む。少なくとも1つ以上の第1振動部が、複数の第2振動部の周囲にあることができる。1つ以上の振動発生装置の振動部材は、外装材または内装材である。外装材および内装材の中の1つ以上は、1つ以上の振動発生装置の振動によって音響を出力することができる。
【0011】
他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明および図に含まれている。
【発明の効果】
【0012】
本明細書の実施例による装置は、表示パネルまたは振動部材を振動させる振動装置を構成することにより、装置の音の進行方向が表示パネルまたは振動部材の前面になるように音響を発生させることができる。
【0013】
本明細書の実施例による装置は、単結晶及び多結晶を含む振動装置で構成することで、単結晶により低音域帯の音響特性及び/又は音圧特性を補完することにより、音域帯での 均一な音響特性及び/又は音圧特性を含む装置を提供することができる。
【0014】
本明細書の効果は、上記で言及した効果に限定されず、言及していない他の効果は、以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【0015】
以上で解決しようとする課題、課題の解決手段、効果に記載した発明の内容が、請求項の必須特徴を特定するものではないので、請求項の権利範囲は、発明の内容に記載された事項によって制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本明細書の実施例による装置を示す図である。
【
図3A】本明細書の実施例による振動装置を示す図である。
【
図3B】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図3C】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図3D】本明細書の実施例による振動装置を示す図である。
【
図3E】本明細書の実施例による振動装置を示す図である。
【
図3F】本明細書の実施例による振動装置を示す図である。
【
図4A】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図4B】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図4C】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図5A】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図5B】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図5C】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図6A】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図6B】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図6C】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図7】本明細書の実施例による振動装置を示す図である。
【
図8A】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図9A】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図9B】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図9C】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図10】
図1に示した線A-A’の他の断面図である。
【
図11】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【
図12】本明細書の他の実施例による装置を示す図である。
【
図13】本明細書の実施例による運送装置を示す図である。
【
図14】本明細書の実施例による運送装置を示す図である。
【
図15】本明細書の実施例による運送装置の運転席と前方同乗席周辺に配置された振動器を示す図である。
【
図16】本明細書の実施例による運送装置のドア及びガラス窓に配置された振動器を示す図である。
【
図17】本明細書の他の実施例による運送装置のルーフパネルに配置された振動器を示す図である。
【
図18】本明細書の他の実施例による運送装置のルーフパネルと、窓ガラスおよび座席に配置された振動器を示す図である。
【
図19】本明細書の実施例による装置の音響出力特性を示す図である。
【
図20】本明細書の実施例による装置の音響出力特性を示す図である。
【
図21】本明細書の実施例による装置の音響出力特性を示す図である。
【
図22】本明細書の実施例による装置の音響出力特性を示す図である。
【
図23】本明細書の実施例による装置の音響出力特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書の利点および特徴、およびそれらを達成する方法は、添付の図と共に詳細に後述される実施例を参照することによって明らかになるであろう。しかしながら、本明細書は以下に開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されるものであり、単に本実施例は、本明細書の開示を完全にし、本明細書が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らしめる為に提供されるものであり、本明細書は、特許請求の範囲によって定義されるだけである。
【0018】
本明細書の実施例を説明するための図に開示された形状、大きさ、比率、角度、数などは例示的なものであり、本明細書が示した事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照番号は、同じ構成要素を指す。また、本明細書の説明において、関連する公知技術の具体的な説明が本明細書の要旨を不必要に曖昧にし得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書で言及する「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、「のみ」が使用されない限り、他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合に、特に明示的な記載事項がない限り複数を含む場合を含む。
【0019】
構成要素を解釈する際には、誤差範囲について別途明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0020】
位置関係の説明である場合、例えば、「上に」、「上部に」、「下部に」、「隣に」など、2つの部分の位置関係を説明する場合、例えば「すぐ」あるいは、「直接」が使用されていない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が配置され得る。
【0021】
時間関係の説明である場合、「後に」、「続いて」、「次に」、「前に」などで時間的前後関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない限り連続的ではないケースも含むことができる。
【0022】
第1、第2などは、様々な構成要素を説明するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって限定されるものではない。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本明細書の技術的思想内で第2構成要素であり得る。
【0023】
本明細書の構成要素を説明するために、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。この用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によってその構成要素の性質、順番、順序、または数などが限定されるものではない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」「結合」または「接続」すると記載されている場合、その構成要素は他の構成要素に直接に連結または接続することができるが、特に明示的な記載がない限り、間接的に連結または接続することができる各構成要素の間に、他の構成要素が「介在」し得ることを理解されなければならない。
【0024】
「少なくとも1つ」は、関連する構成要素の1つ以上のすべての組み合わせを含むことを理解しなければならない。例えば、「第1、第2、および第3構成要素の少なくとも1つ」の意味は、第1、第2、または第3構成要素のみならず、第1、第2、および第3構成要素の2つ以上のすべての構成要素の組み合わせを含むと言える。
【0025】
本明細書において、「装置」は、表示パネルと表示パネルを駆動するための駆動部を含む液晶モジュール(Licid Crystal Module;LCM)、有機発光表示モジュール(OLEDモジュール)などの表示装置を含むことができる。そして、LCM、OLEDモジュール等を含む完成品(complete product又はfinal product)であるノートパソコン、テレビ、コンピュータモニタ、車両用又は自動車用装置(automotive apparatus)又は車両(vehicle)の異なる形態等を含む電装装置(equipment apparatus)、スマートフォン、または電子パッドなどのモバイル電子装置(mobile electronic apparatus)などのセット電子装置(set electronic apparatus)またはセット装置(set device またはset apparatus)も含むことができる。
【0026】
したがって、本明細書における装置は、LCM、OLEDモジュールなどのような表示装置自体、およびLCM、OLEDモジュールなどを含むアプリケーション製品または最終消費者用装置であるセット装置まで含むことができる。
【0027】
そして、いくつかの実施例では、表示パネルと駆動部などから構成されるLCM、OLEDモジュールを「表示装置」で表現し、LCM、OLEDモジュールを含む完成品としての電子装置を「セット装置」で区別して表現することもできる。例えば、表示装置は、液晶(LCD)または有機発光(OLED)の表示パネルと、表示パネルを駆動するための制御部であるソースPCBとを含むことができる。セット装置は、ソースPCBに電気的に連結してセット装置全体を駆動するセット制御部であるセットPCBをさらに含むことができる。
【0028】
本明細書の実施例に用いられる表示パネルは、液晶表示パネル、有機電界発光(OLED:Organic Light Emitting Diode)表示パネル、及び電界発光表示パネル(electroluminescent display panel)等のあらゆる形態の表示パネルを用いることができ、実施例がこれに限定されるものではない。例えば、表示パネルは、本明細書の実施例による振動装置によって振動することによって、音響を発生させることができる表示パネルであり得る。本明細書の実施例による表示装置に適用される表示パネルは、表示パネルの形態や大きさに限定されるものではない。
【0029】
例えば、表示パネルが液晶表示パネルの場合、複数のゲートラインとデータライン、およびゲートラインとデータラインの交差領域に形成される画素(Pixel)とを含むことができる。そして、各画素における光透過性を調整するためのスイッチング素子である薄膜トランジスタを含むアレイ基板と、カラーフィルタ及び/又はブラックマトリックス等を備えた上部基板と、アレイ基板及び上部基板の間に形成される液晶層を含んで構成することができる。
【0030】
表示パネルが有機電界発光(OLED)表示パネルである場合には、複数のゲートラインとデータライン、及びゲートラインとデータラインの交差領域に形成される画素(Pixel)を含むことができる。そして、各画素に選択的に電圧を印加するための素子である薄膜トランジスタを含むアレイ基板と、アレイ基板上の有機発光素子(OLED)層、及び有機発光素子層を覆うようにアレイ基板上に配置される封止基板あるいは、エンカプシュレーション(Encapsulation)基板などを含むように構成することができる。封止基板は、外部の衝撃から薄膜トランジスタや有機発光素子層などを保護し、有機発光素子層に水分や酸素が浸透することを防止することができる。そして、アレイ基板上に形成される層は、無機発光層(inorganic light emitting layer)、例えばナノサイズの物質層(nano-sized material layer)、量子ドット(quantum dot)発光層などを含むことができる。他の実施例としては、マイクロ発光ダイオードを含むことができる。
【0031】
表示パネルは、表示パネルに付着した金属板などの背面(backing)をさらに含むことができる。他の構造、例えば他の物質からなる他の構造が含むこともできる。
【0032】
本明細書の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に様々な連動および駆動が可能であり、各実施例は互いに独立して実施可能であり、関連して一緒に実施することもできる。
【0033】
以下、添付の図及び実施例を介して、本明細書の実施例を見ると次の通りである。図に示す構成要素のスケールは、説明の便宜のために実際とは異なるスケール、寸法、大きさおよび厚さを有するので、図に示すスケール、寸法、大きさおよび厚さに限定されるものではない。
【0034】
図1は、本明細書の実施例による装置を示す図である。
図2は、
図1に示したA-A’線の断面図である。
【0035】
図1および
図2を参照すると、本明細書の実施例による装置は、振動部材100および振動部材100の背面(または裏面)に配置された振動装置130を含むことができる。例えば、振動部材100は、受動振動部材、振動対象物、表示パネル、振動板、または前面部材であり得、これに限定されるものではない。以下では、振動部材が表示パネルであることを例に説明する。振動部材100は、装置の外部と向かい合うか、または装置の外部に露出された第1面、および装置の内部と向かい合う第2面を有することができる。本明細書で使用されるように、振動部材100の背面に配置された振動装置130に対する言及は、振動部材100の第2面上に直接配置されるか、またはその間に1つ以上の追加構成要素を有する振動装置130を指すことができる。
【0036】
本明細書の実施例による振動部材100は、映像を表示する表示パネルであり得る。表示パネルは、映像、例えば映像(electronic image、digital image、still image、またはvideo imageなど)を表示することができる。例えば、表示パネルは、光を出力して映像を表示することができる。表示パネルは、液晶表示パネル、有機発光表示パネル、量子ドット発光表示パネル、マイクロ発光ダイオード表示パネル、電気泳動表示パネルなどの任意の形態の表示パネルまたは曲面型表示パネルであり得る。表示パネルは、フレキシブル表示パネルであり得る。例えば、表示パネルは、フレキシブル発光表示パネル、フレキシブル電気泳動表示パネル、フレキシブル電子湿潤表示パネル、フレキシブルマイクロ発光ダイオード表示パネル、またはフレキシブル量子ドット発光表示パネルであり得、これらに限定されるものではない。
【0037】
本明細書の実施例による表示パネルは、複数の画素の駆動によって映像を表示する表示領域(AA)を含むことができる。そして、表示パネルは、表示領域(AA)を囲む非表示領域(IA)を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0038】
本明細書の実施例による表示パネルは、アノード電極、カソード電極、及び発光素子を含む画素アレイ層の構造によって、トップエミッション(Top Emision)方式、ボトムエミッション(Bottom Emision)方式、あるいは、デュアルエミッション(Dual Emission)方式などの形態で画像を表示することができる。トップエミッション方式は、画素アレイ層で発生した可視光をベース基板の前方に放出して映像を表示することができ、ボトムエミッション方式は、画素アレイ層で発生した可視光をベース基板の後方に放出して映像を表示することができる。
【0039】
本明細書の実施例による表示パネルは、複数のゲートラインおよび/または複数のデータラインによって構成される画素領域に配置された画素アレイ部を含むことができる。画素アレイ部は、信号ラインに供給される信号によって映像を表示する複数の画素を含むことができる。信号ラインは、ゲートライン、データライン、画素駆動電源ラインなどを含むことができ、これらに限定されるものではない。
【0040】
複数の画素それぞれは、画素領域に設けられた駆動薄膜トランジスタを含む画素回路層、駆動薄膜トランジスタと電気的に連結したアノード電極、アノード電極上に形成された発光素子、及び発光素子と電気的に連結したカソード電極を含むことができる。
【0041】
駆動薄膜トランジスタは、基板上に配置された各画素領域のトランジスタ領域に構成することができる。駆動薄膜トランジスタは、ゲート電極、ゲート絶縁膜、半導体層、ソース電極、およびドレイン電極を含むことができる。薄膜トランジスタの半導体層は、a-Si、poly-Si、または低温poly-Siなどのシリコンを含むか、IGZO(Indium-Gallium-Zinc-Oxide)などの酸化物を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0042】
アノード電極は、各画素領域に配置された開口領域に設けられ、駆動薄膜トランジスタと電気的に連結することができる。
【0043】
本明細書の実施例による発光素子は、アノード電極上に形成された発光素子層を含むことができる。発光素子層は、画素ごとに同じ色、例えば白色の光を発光するように具現するか、画素ごとに異なる色、例えば赤色、緑色、または青色の光を発光するように具現することもできる。カソード電極(または共通電極)は、各画素領域に設けられた発光素子層に共通に連結することができる。例えば、発光素子層は、画素毎に同じ色を含む単一の構造、または2つ以上の構造を含むスタック構造であり得る。本明細書の他の実施例では、発光素子層は、画素ごとに1つ以上の他の色を含む2つ以上の構造を含むスタック構造であり得る。1つ以上の他の色を含む2つ以上の構造は、青色、赤色、イエローグリーン、および緑色の中の1つ以上であるか、またはそれらの組み合わせからなり得、これらに限定されるものではない。組み合わせの例としては、青色および赤色、赤色およびイエローグリーン、赤色および緑色、および赤色/イエローグリーン/緑色などであり得、これらに限定されるものではない。そして、これらの積層順序に関係なく適用することができる。同じ色または1つ以上の他の色を有する2つ以上の構造を含むスタック構造は、2つ以上の構造の間に電荷生成層をさらに含むことができる。電荷生成層は、PN接合構造であり得、N型電荷生成層およびP型電荷生成層を含むことができる。
【0044】
本明細書の他の実施例による発光素子は、アノード電極とカソード電極のそれぞれに電気的に連結したマイクロ発光ダイオード素子を含むことができる。マイクロ発光ダイオード素子は、集積回路(IC)またはチップ(Chip)の形態で具現された発光ダイオードであり得る。マイクロ発光ダイオード素子は、アノード電極と電気的に連結した第1端子と、カソード電極と電気的に連結した第2端子とを含むことができる。カソード電極は、各画素領域に設けられた発光ダイオード素子の第2端子に共通に連結することができる。
【0045】
封止部は、画素アレイ部を囲むように基板上に形成され、酸素または水分が画素アレイ部の発光素子に浸透することを防止することができる。本明細書の実施例による封止部は、有機物質層と無機物質層が交互に積層された複層構造で形成することができ、これに限定されるものではない。無機物質層は、酸素または水分が画素アレイ部の発光素子に浸透することを遮断することができる。有機物質層は、製造工程中に発生し得る異物を覆うことができるように、無機物質層よりも相対的に厚い厚さで形成することができ、これに限定されるものではない。例えば、封止部は、第1無機膜、第1無機膜上の有機膜、および有機膜上の第2無機膜を含むことができる。有機膜は、異物カバー層であり得、用語に限定されるものではない。タッチパネルは、封止部上に配置または画素アレイ部の背面に配置され得る。
【0046】
本明細書の実施例による表示パネルは、第1基板、第2基板、及び液晶層を含むことができる。第1基板は、上部基板または薄膜トランジスタアレイ基板であり得る。例えば、第1基板は、複数のゲートラインおよび/または複数のデータラインによって交差する画素領域に形成された複数の画素を有する画素アレイ(または表示部または表示領域)を含むことができる。複数の画素のそれぞれは、ゲートライン及び/又はデータラインに接続した薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタに連結した画素電極、及び画素電極に隣接するように形成され、共通電圧が供給される共通電極を含むことができる。
【0047】
第1基板は、第1端部(または非表示部または第1周辺)に設けられたパッド部と、第2端部(または第2非表示部または第2周辺)に設けられたゲート駆動回路とをさらに含むことができる。
【0048】
パッド部は、外部から供給される信号を画素アレイ及び/又はゲート駆動回路に供給することができる。例えば、パッド部は、複数のデータリンクラインを介して、複数のデータラインに連結した複数のデータパッドおよび/またはゲート制御信号ラインを介して、ゲート駆動回路に連結した複数のゲート入力パッドを含むことができる。例えば、第1基板の大きさは、第2基板よりも大きい大きさを有することができ、本明細書の実施例は、これに限定されるものではない。
【0049】
ゲート駆動回路は、複数のゲートラインと連結するように第1基板の第2端部(または第2周辺)に内蔵(または集積)することができる。例えば、ゲート駆動回路は、画素領域に設けられた薄膜トランジスタと同じ工程によって形成されるトランジスタを含むシフトレジスタで具現することができる。本明細書の他の実施例によるゲート駆動回路は、第1基板に内蔵せずに、集積回路の形態でパネル駆動回路に含むこともできる。
【0050】
第2基板は、下部基板またはカラーフィルタアレイ基板であり得る。例えば、第2基板は、第1基板に形成された画素領域に重畳する開口領域を含むことができる画素、および開口領域に形成されたカラーフィルタ層を含むことができる。第2基板は、第1基板よりも小さい大きさを有することができ、これに限定されるものではない。例えば、第2基板は、第1基板の第1端(または第1周辺)を除いた残りの部分と重畳することができる。第2基板は、シーラントによって液晶層を挟んで第1基板の第1端(または第1周辺)を除いた残りの部分と合着(または付着)することができる。
【0051】
液晶層は、第1基板と第2基板の間に配置することができる。液晶層は、画素毎に画素電極に印加されるデータ電圧と共通電圧とによって形成される電界によって、液晶分子の配列方向が変化する液晶からなり得る。
【0052】
第2偏光部材は、第2基板の下面に配置され、バックライトから入射して液晶層に進行する光を偏光させることができる。第1偏光部材は、第1基板の上面に配置され、第1基板を透過して外部に出射する光を偏光させることができる。
【0053】
本明細書の実施例による表示パネルは、各画素ごとに印加されるデータ電圧と共通電圧によって各画素毎に形成される電界によって液晶層を駆動することにより、液晶層を透過する光によって映像を表示することができる。
【0054】
本明細書の他の実施例による表示パネルは、第1基板がカラーフィルタアレイ基板からなり、第2基板が薄膜トランジスタアレイ基板からなり得る。例えば、本明細書の他の実施例による表示パネルは、本明細書の実施例による表示パネルが上下反転した形態を有することができる。この場合、本明細書の他の実施例による表示パネルのパッド部は、別途の機構物(または構造)によって覆われ得る。
【0055】
本明細書の他の実施例による表示パネルは、曲面形状または一定の曲率半径を有するように曲げられたまたは撓んだ曲げ部を含むことができる。
【0056】
表示パネル100の曲げ部は、表示パネルにおいて互いに平行な一側端部分(または一側周辺)と他側端部分(または他側周辺)の少なくとも一つ以上に具現することができる。曲げ部を具現する表示パネルの一側端(または一側周辺)及び/又は他側端(または他側周辺)は、非表示領域(IA)のみを含むことができ、表示領域(AA)の端と非表示領域(IA)を含むことができる。非表示領域(IA)の曲げによって具現された曲げ部を含む表示パネルは、片側ベゼル曲げ構造または両側ベゼル曲げ構造を有することができる。そして、表示領域(AA)の端(または周辺)と非表示領域(IA)の曲げによって具現された曲げ部を含む表示パネルは、片側アクティブ曲げ構造または両側アクティブ曲げ構造を有することができる。
【0057】
本明細書の他の実施例によれば、振動部材100は、金属、木材、ゴム、プラスチック、ガラス、布、繊維、紙、鏡、および皮革の中の1つ以上であり得、これに限定されるものではない。例えば、紙は、スピーカー用のコーン紙であり得る。例えば、コーン紙は、パルプまたは発泡プラスチックなどであり得、これに限定されるものではない。
【0058】
例えば、振動部材100は、映像を表示する複数の画素を有する表示パネルを含むか、及び/又は自動車の内装材、自動車のガラス窓、建物の室内天井、建物のガラス窓、建物の内装材、航空機の内装材、及び航空機の窓ガラス等から一つ以上であり得(または含み)、これに限定されるものではない。例えば、振動部材100は、映像を表示する複数の画素を有する表示パネル、表示装置から映像が投射されるスクリーンパネル、照明パネル、サイネージパネル、運送手段の内装材、運送手段のガラス窓、運送手段の外装材、建物の天井材、建物の内装材、建物のガラス窓、および鏡の中の1つ以上を含むことができ、これらに限定されるものではない。例えば、表示パネルは、液晶表示パネル、有機発光表示パネル、量子ドット発光表示パネル、マイクロ発光ダイオード表示パネル、および電気泳動表示パネルなどのような全ての形態の表示パネルまたは曲面型表示パネルであり得る。例えば、表示パネルはフレキシブル表示パネルであり得る。例えば、表示パネルは、フレキシブル発光表示パネル、フレキシブル電気泳動表示パネル、フレキシブル電子湿潤表示パネル、フレキシブルマイクロ発光ダイオード表示パネル、またはフレキシブル量子ドット発光表示パネルであり得、これらに限定されるものではない。例えば、非表示パネルは、発光ダイオード照明パネル(または装置)、有機発光照明パネル(または装置)または無機発光照明パネル(または装置)などであり、これらに限定されるものではない。例えば、振動部材100(または振動物体)は、映像を表示する複数の画素を有する表示パネルを含むか、発光ダイオード照明パネル(または装置)、有機発光照明パネル(または装置)、または無機発光照明パネル(または装置)の中の1つ以上であり得(または含み)、これに限定されるものではない。
【0059】
振動装置130は、振動部材100を振動させることができる。例えば、振動装置130は、振動部材100を直接に振動させることができるように振動部材100の背面に具現することができる。例えば、振動装置130は、振動部材100の背面で振動部材100を振動させることによって、振動部材100の振動に基づいて音響および/またはハプティックフィードバックを使用者に提供することができる。例えば、振動部材100は、振動装置130の振動によって音響を出力することができる。振動装置130は、振動部材100を振動板として用いて音響を出力することができる。例えば、振動装置130は、振動部材100を振動板として振動部材100の前面に音響を出力することができる。例えば、振動装置130は、音の進行方向が表示パネルまたは振動部材100の前面となるように音響を発生させることができる。振動装置130は、振動部材100を振動して音響を出力することができる。例えば、振動装置130は、振動部材100を直接に振動して音響を出力することができる。例えば、振動部材100は、振動対象物、振動板、または前面部材であり得(または含み)、本明細書の実施例は、これに限定されるものではない。
【0060】
本明細書の実施例によれば、振動装置130は、振動部材100である表示パネルに表示される映像と同期する振動駆動信号によって振動して、表示パネルを振動させることができる。本明細書の他の実施例によれば、振動装置130は、表示パネル上に配置されたまたは表示パネルに内蔵されたタッチパネル(またはタッチセンサ層)に対する使用者タッチに同期するハプティックフィードバック信号(または触覚フィードバック信号)によって振動して、表示パネルを振動させることができる。これによって、表示パネルは、振動装置130の振動によって振動し、音響およびハプティックフィードバックの中の少なくとも1つ以上を使用者(または視聴者)に提供することができる。
【0061】
本明細書の実施例による振動装置130は、振動部材100または表示パネルの表示領域(AA)に対応する大きさで具現することができる。振動装置130の大きさは、振動部材100または表示領域(AA)の大きさに対して0.9倍~1.1倍とすることができ、これに限定されるものではない。例えば、振動装置130の大きさは、振動部材100または表示領域(AA)の大きさと同じでも小さくてもよい。例えば、振動装置130の大きさは、振動部材100または表示パネルの表示領域(AA)の大きさと同じかまたはほぼ同じ大きさを有することができるので、振動部材100または表示パネルの大部分の領域をカバーすることができ、振動装置130で発生する振動が振動部材100または表示パネルの全領域を振動させることができるので、音響の定位感が高く、使用者の満足度を向上させることができる。また、振動部材100または表示パネルと振動装置130の間の接触面積(またはパネルカバレッジ)が増加して、振動部材100または表示パネルの振動領域が増加し得るため、振動部材100または表示パネルの振動によって発生する重低音域帯の音響を向上させることができる。そして、大型装置に適用される振動装置130は、大型(または大面積)の振動部材100または表示パネル全体を振動させることができるため、振動部材100または表示パネルの振動による音響の定位感がさらに向上し、向上した音響効果を具現することができる。したがって、本明細書の実施例による振動装置130は、振動部材100または表示パネルの背面にまたは上に配置され、振動部材100または表示パネルを上下(または前後)方向に十分に振動させることができるので、装置の前方に所望の音響を出力することができる。
【0062】
振動装置130は、フィルム形態で具現されるため、振動部材100または表示パネルより薄い厚さを有することができるので、振動装置130の配置による装置の厚さの増加を最小化することができる。例えば、振動装置130は、振動部材100または表示パネルを音響振動板として用いることができる。例えば、振動装置130は、振動発生装置、変位装置、音響装置、音響発生モジュール、音響発生装置、フィルムアクチュエータ、フィルム型圧電複合体アクチュエータ、フィルムスピーカー、フィルム型圧電スピーカー、またはフィルム型圧電複合体スピーカーなどで表現することができ、用語に限定されるものではない。本明細書の他の実施例では、振動装置130は、表示パネルの背面に配置されず、表示パネルではなく非表示パネルに適用することができる。例えば、木材、プラスチック、ガラス、金属、布、繊維、ゴム、紙、鏡、皮革、自動車の内装材、天井、航空機などの1つ以上に適用することができ、これらに限定されるものではない。この場合、非表示パネルを振動板として適用することができ、非表示パネルを振動して音響を出力することができる。
【0063】
本明細書の実施例による振動装置130は、振動部材100または表示パネルの表示領域と重畳するように振動部材100または表示パネルの背面に配置することができる。例えば、振動装置130は、振動部材100の半分以上または表示パネルの表示領域の中の半分以上の表示領域と重畳することができる。本明細書の他の実施例では、振動装置130は、振動部材100の全体または表示パネルの表示領域全体と重畳することができる。
【0064】
本明細書の他の実施例によれば、振動部材100は、プレートを含むことができる。プレートは、金属材質を含むか、または木材、プラスチック、ガラス、布、繊維、ゴム、紙、鏡、および皮革の中のいずれか1つ以上の単一の非金属または複合非金属材質を含むことができ、これらに限定されるものではない。
【0065】
本明細書の実施例による振動装置130は、交流電圧が印加されると、逆圧電効果により収縮と膨張を交互に繰り返すことで振動することができ、振動を通じて振動部材100または表示パネルを振動させることができる。例えば、振動装置130は、表示パネルに表示される映像と同期するボイス信号によって振動して、表示パネルを振動させることができる。本明細書の他の実施例では、振動装置130は、表示パネル上に配置または表示パネルに内蔵されたタッチパネル(またはタッチセンサ層)に対する使用者タッチに同期するハプティックフィードバック信号(または触覚フィードバック信号)によって振動して、表示パネルを振動させることができる。これにより、表示パネルは、振動装置130の振動によって振動し、音響およびハプティックフィードバックの中の少なくとも1つ以上を使用者(または視聴者)に提供することができる。
【0066】
したがって、本明細書の実施例による装置は、振動装置130の振動による振動部材100または表示パネルの振動によって発生する音響を、振動部材100または表示パネルの前方に出力することができ、本明細書の実施例による装置は、フィルム形態の振動装置130によって、振動部材100(または表示パネル)の大部分の領域が振動することができるので、振動部材100(または表示パネル)の振動による音響の音圧特性および音響の定位感をさらに向上させることができる。
【0067】
本明細書の実施例による装置は、振動部材100と振動装置130の間に連結部材150(または第1連結部材)をさらに含むことができる。
【0068】
例えば、連結部材150は、振動部材100の背面(又は後面)と振動装置130の間に配置され、振動装置130を振動部材100の背面に連結または結合することができる。例えば、振動装置130は、連結部材150を介して、振動部材100の背面に連結または結合することにより、振動部材100の背面に支持または配置することができる。
【0069】
本明細書の実施例による連結部材150は、振動部材100の背面と振動装置130のそれぞれに対して、密着力または接着力に優れた接着層を含む材質で構成することができる。例えば、連結部材150は、フォームパッド、両面テープ、両面フォームパッド、両面フォームテープ、または接着剤などを含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、連結部材150の接着層は、エポキシ、アクリル、シリコーン、またはウレタンを含むことができ、これらに限定されるものではない。例えば、連結部材150の接着層は、ウレタンよりも相対的に接着力に優れ、硬度の高い特性を有するアクリル系列の物質(又は材質)を含むことができる。これにより、振動装置130の振動を振動部材100に良好に伝達することができる。
【0070】
連結部材150の接着層は、粘着付与剤、ワックス成分、または酸化防止剤などのような添加剤をさらに含むことができ、これに限定されるものではない。添加剤は、振動装置130の振動による振動部材100から連結部材150の落下(または剥離)を防止することができる。例えば、粘着付与剤は、ロジン誘導体などであり得、ワックス成分は、パラフィンワックスなどであり得、酸化防止剤は、チオエステルなどのフェノール系酸化防止剤であり得、本明細書の実施例はこれに限定されるものではない。
【0071】
本明細書の他の実施例による連結部材150は、振動部材100と振動装置130の間に設けられる中空部をさらに含むことができる。連結部材150の中空部は、振動部材100と振動装置130の間にエアギャップを設けることができる。エアギャップは、振動装置130の振動による音波(または音圧)が、連結部材150によって分散されずに振動部材100に集中するようにすることにより、連結部材150による振動の損失を最小限に抑え、振動部材100の振動によって発生する音響の音圧特性を向上させることができる。
【0072】
本明細書の実施例による装置は、振動部材100の背面(または後面)に配置された支持部材300をさらに含むことができる。
【0073】
支持部材300は、振動部材100または表示パネルの背面に配置することができる。例えば、支持部材300は、振動部材100または表示パネルの背面を覆うことができる。例えば、支持部材300は、ギャップ空間(GS)を挟んで振動部材100または表示パネルの背面全体を覆うことができる。支持部材300は、ギャップ空間(GS)を挟んで振動部材100または表示パネルの最後面から離隔するか、または振動装置100から離隔することができる。例えば、ギャップ空間(GS)は、エアギャップ、振動空間、または音響響筒などで表現することができ、用語に限定されるものではない。
【0074】
例えば、支持部材300は、ガラス材質、金属材質、プラスチック材質の中の少なくとも1つ以上の材質を含むことができる。例えば、支持部材300は、背面構造物、セット構造物、支持構造物、支持カバー、背面部材、ケース、またはハウジングであり、用語に限定されるものではない。支持部材300は、カバーボトム(Cover Bottom)、プレートボトム(Plate Bottom)、バックカバー(Back Cover)、ベースフレーム(Base Frame)、メタルフレーム(Metal Frame)、メタルシャーシ(Metal Chassis)、シャーシベース(Chassis Base)、またはm-シャーシなどの他の用語で表すことができる。例えば、支持部材300は、振動部材100の背面に配置されるあらゆる形態のフレームまたは板状構造物などで具現することができる。
【0075】
支持部材300の端部分または鋭い角の部分(または周辺)は、面取り工程または角丸め工程によって斜面形態または曲面形態を有することができる。例えば、ガラス材質の支持部材300は、サファイアガラス(Sapphire Glass)であり得る。本明細書の他の実施例として、金属材質の支持部材300は、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、および鉄とニッケルの合金の中のいずれか1つ以上の材質からなり得る。
【0076】
本明細書の実施例による支持部材300は、第1支持部材310および第2支持部材330を含むことができる。
【0077】
第1支持部材310は、振動部材100又は表示パネルの背面と第2支持部材330の間に配置され得る。例えば、第1支持部材310は、振動部材100または表示パネルの後端部分(または後周辺)と第2支持部材330の前端部分(または前周辺)との間に配置され得る。第1支持部材310は、振動部材100または表示パネルの端部分(または周辺部分)と第2支持部材330の端部分(または周辺部分)の中の1つ以上を支持することができる。本明細書の他の実施例では、第1支持部材310は、振動部材100または表示パネルの背面を覆うことができる。例えば、第1支持部材310は、振動部材100または表示パネルの背面全体を覆うことができる。例えば、第1支持部材310は、振動部材100または表示パネルの背面全体を覆う部材であり得る。例えば、第1支持部材310は、ガラス材質、金属材質およびプラスチック材質の中の少なくとも1つ以上の材質を含むことができる。例えば、第1支持部材310は、インナープレート、第1背面構造物、第1支持構造物、第1支持カバー、第1バックカバー、第1背面部材、内面プレート、または内面カバーであり得、用語に限定されるものではない。例えば、第1支持部材310は、省略することができる。
【0078】
第1支持部材310は、ギャップ空間(GS)を挟んで振動部材100の最後面から離隔するか、又は振動装置130から離隔することができる。例えば、ギャップ空間(GS)は、エアギャップ、振動空間、または音響響筒などで表現することができ、用語に限定されるものではない。
【0079】
第2支持部材330は、第1支持部材310の背面に配置することができる。第2支持部材330は、振動部材100または表示パネルの背面全体を覆う部材であり得る。例えば、第2支持部材330は、ガラス材質、金属材質およびプラスチック材質の中の少なくとも1つ以上の材質を含むことができる。例えば、第2支持部材330は、アウタープレート、背面プレート、バックプレート、バックカバー、リアカバー、第2背面構造物、第2支持構造物、第2支持カバー、第2バックカバー、第2背面部材、外側プレート、または外側カバーであり得、用語に限定されるものではない。
【0080】
本明細書の実施例による支持部材300は、連結部材350(または第2連結部材)をさらに含むことができる。
【0081】
連結部材350は、第1支持部材310と第2支持部材330の間に配置され得る。例えば、第1支持部材310と第2支持部材330は、連結部材350を介して互いに結合または連結され得る。例えば、連結部材350は、接着樹脂、両面テープ、または両面接着フォームパッドであり得、これに限定されるものではない。例えば、連結部材350は、衝撃吸収のために弾性を有することができ、これに限定されるものではない。例えば、連結部材350は、第1支持部材310と第2支持部材330の間の全領域に配置され得る。本明細書の他の実施例では、連結部材350は、第1支持部材310と第2支持部材330の間に、エアギャップを有する網状構造で形成することができる。
【0082】
本明細書の実施例による装置は、ミドルフレーム400をさらに含むことができる。ミドルフレーム400は、振動部材100または表示パネルの背端(または背周辺)と支持部材300の前端(または前周辺)との間に配置することができる。ミドルフレーム400は、表示パネルの端部分(または周辺部分)と支持部材300の端部分(または周辺部分)の中の1つ以上を支持することができる。ミドルフレーム400は、表示パネルおよび支持部材300のそれぞれの側面の中の1つ以上を囲むことができる。ミドルフレーム400は、表示パネルと支持部材300の間にギャップ空間(GS)を設けることができる。ミドルフレーム400は、ミドルキャビネット、ミドルカバー、ミドルシャーシ、連結部材、フレーム、フレーム部材、中間部材、または側面カバー部材などで表現することができ、用語に限定されるものではない。
【0083】
本明細書の実施例によるミドルフレーム400は、第1支持部分410と第2支持部分430を含むことができる。例えば、第1支持部分410は支持部であり得、用語に限定されるものではない。例えば、第2支持部分430は側壁部であり得、用語に限定されるものではない。
【0084】
第1支持部分410は、振動部材100又は表示パネルの背端(または背周辺)と支持部材300の前端(または前周辺)との間に配置されることにより、振動部材100又は表示パネルと支持部材300の間にギャップ空間(GS)を設けることができる。第1支持部分410の前面は、第1連結部材401を介して、振動部材100または表示パネルの背端(または背周辺)と結合または連結することができる。第1支持部分410の背面は、第2連結部材403を介して、支持部材300の前端(または前周辺)と結合または連結することができる。例えば、第1支持部分410は、四角形態の単一のフレーム構造を有するか、または複数の分割バー形態を有するフレーム構造を含むことができ、本明細書の他の実施例はこれに限定されるものではない。
【0085】
第2支持部分430は、装置の厚さ方向(Z)と平行に配置することができる。例えば、第2支持部分430は、装置の厚さ方向(Z)に平行になるように、第1支持部分410の外側面に垂直に結合することができる。第2支持部分430は、振動部材100の外側面と支持部材300の外側面のうちの1つ以上を取り囲むことにより、振動部材100と支持部材300のそれぞれの外側面を保護することができる。第1支持部分410は、第2支持部分430の内側面から振動部材100と支持部材300の間のギャップ空間(GS)に突出することができる。
【0086】
本明細書の実施例による装置は、ミドルフレーム400の代わりにパネル連結部材(または連結部材)を含むことができる。
【0087】
パネル連結部材は、振動部材100の背端と支持部材300の前端(または前周辺)との間に配置されることにより、振動部材100と支持部材300の間にギャップ空間(GS)を設けることができる。パネル連結部材は、振動部材100の背端(または背周辺)と支持部材300の前端(または前周辺)との間に配置され、振動部材100と支持部材300を接着することができる。例えば、パネル連結部材は、両面テープ、片面テープ、または両面接着フォームパッドで具現することができ、これらに限定されるものではない。例えば、パネル連結部材の接着層は、エポキシ、アクリル、シリコーン、またはウレタンを含むことができ、これらに限定されるものではない。例えば、パネル連結部材の接着層は、振動部材100の振動が支持部材300に伝達されることを最小限に抑えるために、ウレタンよりもアクリルより相対的に軟性特性を有するウレタン系の物質(又は材質)を含むことができる。これにより、表示パネルまたは支持部材300に伝達される振動部材100の振動を最小化することができる。
【0088】
本明細書の実施例による装置において、ミドルフレーム400の代わりにパネル連結部材を含むとき、支持部材300は、第2支持部材330の一側(または先端)から曲げられ、第1支持部材310とパネル連結部材および振動部材100のそれぞれの外側面(または外側壁)の中の1つ以上を囲む曲げ側壁を含むことができる。本明細書の実施例による曲げ側壁は、単一の側壁構造またはヘミング(Hemming)構造を有することができる。ヘミング構造は、任意の部材の端部が曲面形態に折り曲げられて互いに重なるか、または互いに平行に離隔した構造であり得る。例えば、デザイン的な側面美感の向上のめに、曲げ側壁は、第2支持部材330の一側(または先端)から曲げられた第1曲げ側壁、および第1曲げ側壁から第1曲げ側壁から第1曲げ側壁と振動部材100の外側面の間に曲げられた第2曲げ側壁を含むことができる。第2曲げ側壁は、第1曲げ側壁の内側面に接触するか、または側面方向の外部衝撃が振動部材100の外側面に伝達されることを緩和することができるように、第1曲げ側壁の内側面から離隔することができる。これにより、第2曲げ側壁は、振動部材100の外側面が第1曲げ側壁の内側面に接触するか、側面方向の外部衝撃が振動部材100の外側面に伝達することを緩和することができる。
【0089】
本明細書の他の実施例では、本明細書の実施例による装置では、ミドルフレーム400を省略することができる。ミドルフレーム400の代わりにパネル連結部材または接着剤で構成することができる。本明細書の他の実施例は、ミドルフレーム400の代わりにパーティションを構成することができる。
【0090】
本明細書の発明者らは、振動装置130をフィルム型振動装置で構成する場合、低音域帯での音響特性および/または音圧特性が低下するため、低音域帯での音響特性を改善するための様々な実験を行った。いくつかの実験を通じて、低音域帯での音響特性および/または音圧特性を向上させることができる新しい構造の装置を発明した。これについて以下に説明する。
【0091】
図3A~
図3Cは、本明細書の実施例による振動部を示す図である。
【0092】
図3A~
図3Cを参照すると、本明細書の実施例による振動装置130は、第1振動部131及び第2振動部132を含むことができる。例えば、第1振動部131は、少なくとも1つ以上の第1振動部で構成されるか、または含むことができる。例えば、第2振動部132は、複数個の第2振動部で構成されるか、または含むことができる。複数の第2振動部は、1つ以上の第1振動部と異なり得る。例えば、複数の第2振動部の形状、サイズ、材料、材料特性、または音響出力特性のうちの1つ以上は、1つ以上の第1振動部と異なり得る。
【0093】
本明細書の実施例によれば、第1振動部131は多結晶構造を有する物質からなり得、第2振動部132は単結晶構造を有する物質からなり得る。例えば、第1振動部131は多結晶セラミックからなり得、第2振動部132は単結晶セラミックからなり得る。
【0094】
例えば、第1振動部131は多結晶の振動部であり得、第2振動部132は単結晶の振動部であり得る。例えば、第1振動部131は、様々な結晶相(crystal domain)が存在する不規則な粒子で構成することができる。例えば、第2振動部132は、一定の構造の単一結晶相(single domain)を有する粒子が規則的に配列された構造であり得る。第1振動部131は、第2振動部132と比較して振動特性が約2倍~3倍小さいので、低音域帯の音圧特性が低くなる問題点があるが、大面積に製造することができるので、大型の振動装置または音響装置として具現することができる。第2振動部132は、第1振動部131と比較して振動特性、例えば厚さ方向(Z)による圧電定数(d33は、厚さ方向(Z)でより大きく、例えば、圧電変形定数「d33」は、厚さ方向(Z)で2倍または3倍大きい。約2倍~3倍大きい振動素子で製作することができるので、低音域帯で相対的に高い音圧特性(または音響特性)を有することができる。そこで、本明細書の発明者らは、第1振動部131で振動装置を具現する場合に発生する低音域帯での音響特性及び/又は音圧特性を改善するために、第2振動部132を適用するためのいくつかの実験を行った。いくつかの実験を通じて、第1振動部131と第2振動部132を含む振動装置を発明した。これについて以下に説明する。
【0095】
本明細書の実施例による振動装置130は、圧電効果(piezoelectric effect)(または圧電特性)によって収縮と膨張を交互に繰り返すことによって振動することができる。本明細書の実施例による振動装置130は、逆圧電効果及び/又は圧電効果により収縮と膨張を交互に繰り返すことによって、厚み方向(Z)に振動することにより振動部材100又は表示パネルを振動させることができる。例えば、振動装置130は、振動フィルム、変位発生器、変位フィルム、音響発生器、振動アレイ、振動アレイ部、振動構造物アレイ部、または振動アレイ構造物であり得、用語に限定されるものではない。
【0096】
第1振動部131及び第2振動部132のそれぞれは、圧電効果を含む圧電物質、複合圧電物質、又は電気活性物質を含むことができる。第1振動部131及び第2振動部132のそれぞれは、圧電振動部、圧電振動層、変位部、圧電変位部、圧電変位層、音波発生部、振動層、圧電物質層、圧電複合層、電気活性層、圧電物質部、電気活性部、圧電構造物、圧電複合体、または圧電セラミック複合体などの用語で表現することができ、用語に限定されるものではない。
【0097】
例えば、第1振動部131と第2振動部132のそれぞれは、相対的に高い振動の具現が可能なセラミック系列の物質で構成するか、および/またはペロブスカイト(perovskite)系列の結晶構造を有する圧電セラミックで構成することができる。ペロブスカイト結晶構造は、圧電および/または逆圧電効果を有し、配向性を有する板状の構造であり得る。ペロブスカイト結晶構造は、ABO3の式で表され、Aサイトは2価の金属元素からなり、Bサイトは4価の金属元素からなり得る。例えば、ABO3の式において、AサイトおよびBサイトはカチオンであり、Oはアニオンであり得る。例えば、第1振動部131と第2振動部132は、PbTiO3、PbZrO3、PbZrTiO3、BaTiO3、およびSrTiO3のうちの少なくとも1つ以上を含むことができ、これらに限定されるものではない。
【0098】
ペロブスカイト結晶構造は、外部応力または電界により中央イオン、例えば、PbTiO3の場合、Tiイオンの位置が変動して分極(polarization)が変化して圧電効果を発生することができる。例えば、ペロブスカイト結晶構造は、外部応力または磁場によって対称な(symmetric)構造であるキュービック(cubic)形状から、非対称(unsymmetric)構造である四角形(tetragonal)、直方形(orthorhombic)、および菱形(rhombohedral)などの形状に変わることで圧電効果を発生させることができる。対称でない構造を有する四角形(tetragonal)および菱形(rhombohedral)の相転移境界領域(Morphotropic Phase Boundary)で分極が高く、分極の再配列が容易であるため、高い圧電特性を有することができる。
【0099】
本明細書の実施例によれば、第1振動部131と第2振動部132のそれぞれに構成される無機物質部は、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、ニオブ(Nb)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、およびインジウム(In)の中の1つ以上を含むことができ、これらに限定されるものではない。
【0100】
本明細書の他の実施例によれば、第1振動部131と第2振動部132のそれぞれに構成される無機物質部は、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、及びチタン(Ti)を含むPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系物質、又は鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)を含むPZNN(ニッケルニオブ酸ジルコン酸鉛)系物質を含むことができ、これらに限定されるものではない。本明細書の他の実施例によれば、PMN(マグネシウムニオブ酸鉛)系物質、PNN(ニッケルニオブ酸鉛)系物質、PZN(ジルコン酸ニオブ酸鉛)系物質、またはPIN(インジウムニオブ酸鉛)系物質を含むことができ、これに限定されるものではない。PMN系物質は、鉛(Pb)、マグネシウム(Mg)、およびニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(Mg、Nb)O3であり得る。PNN系物質は、鉛(Pb)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(Ni、Nb)O3であり得る。PIN系物質は、鉛(Pb)、インジウム(In)、およびニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(In、Nb)O3であり得る。本明細書の他の実施例によれば、第1振動部131及び第2振動部132のそれぞれに構成される無機物質部は、鉛(Pb)を含まないCaTiO3、BaTiO3、およびSrTiO3の中の少なくとも1つ以上を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0101】
本明細書の他の実施例によれば、第1振動部131と第2振動部132のそれぞれに構成される無機物質部は、厚さ方向(Z)による圧電定数(d33)を1,000pC/N以上を有することができる。振動装置を大型の表示パネルまたは振動部材に適用することができ、十分な振動特性または圧電特性を有するためには、高い圧電定数(d33)を有することが必要である。例えば、高い圧電定数(d33)を有するために、無機物質部はPZT系物質(PbZrTiO3)を主成分とし、Aサイト(Pb)にドープされたソフトナードーパント(softener dopant)物質、及びBサイト(ZrTi)にドープされたリラクサー(relaxor)強誘電体物質を含むことができる。
【0102】
ソフトナードーパント物質は、無機物質部の圧電特性および/または誘電特性を向上させることができ、例えば、無機物質部の圧電定数(d33)を増加させることができる。本明細書の実施例によるソフトナードーパント材質は、+2価~+3価の元素を含むことができる。PZT系物質(PbZrTiO3)にソフトナードーパント物質を含めて相転移境界領域(Morphotropic Phase Boundary;MPB)を構成できるので、圧電特性及び誘電特性を向上させることができる。例えば、ソフトナードーパント材質は、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ランタナム(La)、ネオジム(Nd)、カルシウム(Ca)、イットリウム(Y)、エルビウム(Er)、およびイッテルビウム(Yb)のうちの1つ以上を含むことができる。例えば、PZT系物質(PbZrTiO3)にドープされたソフトナードーパント物質のイオン(Sr2+、Ba2+、La2+、Nd3+、Ca2+、Y3+、Er3+、Yb3+)は、PZT系物質(PbZrTiO3)において鉛(Pb)の一部を置換し、その置換量は、2~20モル%であり得る。例えば、置換量が2mol%未満または20mol%を超えると、ペロブスカイト結晶構造が割れてしまうので、電気結合係数(kP)および圧電定数(d33)を減少させることができる。ソフトナードーパント材質を置換する場合、相転移境界領域(Morphotropic Phase Boundary)を構成することができ、相転移境界領域で高い圧電特性及び誘電特性を有することができるので、高い圧電特性及び誘電特性を有する振動装置を具現することができる。
【0103】
本明細書の実施例によれば、PZT系物質(PbZrTiO3)にドープされたリラクサー強誘電体物質は、無機物質部の電気変形特性を向上させることができる。本明細書の実施例によるリラクサー強誘電体物質は、PMN(ニオブ酸マグネシウム鉛)系物質またはPNN(ニオブ酸ニケル鉛)系物質を含むことができ、これらに限定されるものではない。PMN系物質は、鉛(Pb)、マグネシウム(Mg)、及びニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(Mg、Nb)O3であり得る。PNN系物質は、鉛(Pb)、ニッケル(Ni)、及びニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(Ni、Nb)O3であり得る。PZN系物質は、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、及びニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(Zr、Nb)O3であり得る。PIN系物質は、鉛(Pb)、インジウム(In)、及びニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(In、Nb)O3であり得る。例えば、PZT系物質(PbZrTiO3)にドープされたリラクサー強誘電体物質は、PZT系物質(PbZrTiO3)でジルコニウム(Zr)とチタン(Ti)それぞれの一部を置換し、置換量は5~25mol%であり得る。例えば、置換量が5mol%未満または25mol%を超えると、ペロブスカイト結晶構造が割れてしまうので、電気結合係数(kP)および圧電定数(d33)が減少し得る。
【0104】
本明細書の実施例によれば、第1振動部131と第2振動部132のそれぞれに構成される無機物質部は、圧電定数のさらなる向上のために、PZT系物質(PbZrTiO3)のBサイト(ZrTi)にドープされたドナー(donor)物質をさらに含むことができる。例えば、Bサイト(ZrTi)にドープされたドナー物質は、+4価~+6価の元素を含むことができる。例えば、Bサイト(ZrTi)にドープされるドナー物質は、テルリウム(Te)、ゲルマニウム(Ge)、ウラン(U)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、アンチモン(Sb)、またはタングステン(W)を含むことができる。
【0105】
本明細書の実施例によれば、第1振動部131と比較して第2振動部132は、大きな電気結合係数(kP)および高い圧電定数(d33)を有することができる。第2振動部132は、結晶方向によって振動方向が異なり得る。例えば、第2振動部132の結晶方向が(001)結晶方向である場合、高い圧電定数(d33)の振動モードであり、厚み方向(または垂直(vertical)方向)(Z軸振動または上下振動)で、振動部材100を振動させることができるので、高音域帯の音圧の上昇を誘導することができる。例えば、第2振動部132の結晶方向が(011)結晶方向である場合、高い圧電定数(d32)の振動モードであり、側面方向(X軸振動または左右振動または横振動)で振動部材100を振動させることができるので、低音域帯の音圧の上昇を誘導することができる。
【0106】
本明細書の実施例によれば、厚さ方向(Z軸振動)で振動する第1振動部131に側面方向(XY軸振動)で振動する第2振動部132を構成するので、低音域帯の音響を改善することができる。そして、(011)結晶方向を有する第2振動部132で構成し、第2振動部132が振動装置130で占める面積を小さくすることで、低音域帯の音響を改善しながら、第2振動部132による振動装置130の製造コストを低減することができる。
【0107】
図3Aを参照すると、本明細書の実施例による振動装置130は、第1振動部131に隣接する第2振動部132を含むことができる。第2振動部は、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2で構成することができる。第1振動部131は、振動部材100の中央に配置され得る。第2振動部132は、第1振動部131の上および下に配置され得る。第2振動部132は、第1振動部131を中心に第1振動部131の上および下に配置され得る。例えば、第2-1振動部132-1は、第1振動部131の上に配置され得る。例えば、第2-2振動部132-2は、第1振動部131の下に配置され得る。例えば、第2-1振動部132-1は第2振動部であり、第2-2振動部132-2は第3振動部であり得る。例えば、第2-1振動部132-1は、第2振動部132の一番目振動部であり得、第2-2振動部132-2は、第2振動部132の二番目振動部であり得る。前述の説明は、実施例を提供し、本明細書の範囲を限定しないことが理解される。本明細書に使用されたように、第2特徴の周辺にある第1特徴に対する言及は、第1特徴が第2特徴に隣接し、例えば、本明細書に説明された振動部材/表示パネルの前面と平行な方向に側面に配置されることを示すために使用できる。第2-1振動部132-1は、第1振動部131の第1側に隣接して配置され、第2-2振動部132-2は、第1振動部131の第2側に隣接して配置され得る。第1側は、第2側と反対であり得る。
【0108】
第1振動部131及び第2振動部132のそれぞれの厚さは0.1mm~0.3mmであり得、本明細書の実施例は、これに限定されるものではない。第1振動部131及び第2振動部132の厚さが小さくなるほど、厚さ当たりに加わる電圧(又はネット電場)が大きくなるので、第1振動部131及び第2振動部132の振動特性をさらに向上させることができる。例えば、第1振動部131及び第2振動部132の厚さが、それぞれ0.1mm及び0.2mmであり、10V(volt)を印加する場合、厚さ当たり加えられる電場の大きさは、それぞれ100V/mmおよび50V/mmであり得る。したがって、0.1mmの厚さの第1振動部131及び第2振動部132の電場の大きさは約2倍以上となり、音圧は約6dB(decibel)向上するため、振動特性がさらに向上することができる。
【0109】
第2振動部132は、第1振動部131を中心に第1振動部131の上および下に配置されるので、第2振動部132による側面振動を誘導することができる。第2振動部132は、(011)結晶方向を含むため、d32方向(または横方向)に長く構成する場合、高いアスペクト比振動によって変位が増加することができる。例えば、第2振動部132は、四角形状、例えば棒の形状に構成することができ、本明細書の実施例は、これに限定されるものではない。アスペクト比は、厚さ方向(d33方向)対比横方向(d32方向)の比率(d32/d33)であり得る。第2振動部132は、外部電圧によって収縮および膨張を繰り返すことになり、XY軸の長さが膨張する場合、Z軸の長さが収縮するなど、互いに反対する方向に振動する。それによって、高いアスペクト比、例えば、横方向/厚み方向を有する振動部である場合、Z軸の長さが縮小する収縮(又は膨張)に対比して、X軸の長さ及び/又はY軸の長さがアスペクト比だけ膨張(又は収縮)するため、第2振動部132の振動特性をさらに向上させることができる。例えば、横方向/厚み方向が5の場合、第2振動部132の振動特性を、約5倍程度向上させることができる。
【0110】
図3Cを参照すると、第2振動部132、例えば、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2の横の長さ(a')と縦の長さ(b’)の比率(a’/b’)は、5以上で構成することができ、これに限定されるものではない。これにより、第2振動部132は、高い振動変位を有するため、振動部材100を振動させる振動特性が増加し、低音域帯で高い音圧を出力することができる。例えば、第2振動部132の横の長さは、5cm~10cmであり得、これに限定されるものではない。
【0111】
図3Bを参照すると、第1振動部131は四角形状を有することができ、本明細書の実施例は、これに限定されるものではない。他の例として、第1振動部131は、正方形状、長方形状、または菱形状で構成され得る。第1振動部131の縦の長さ(b)は、横の長さ(a)より長く構成され得る。例えば、第1振動部131は、厚さ方向(d
33方向)に振動するので、面積(またはXY面積)が大きくなるほど、振動特性を向上させることができる。第1振動部131の面積が大きくなるほど振動特性を向上させることができるので、音圧特性をさらに向上させることができる。
【0112】
本明細書の実施例によれば、第1振動部131を中心に第1振動部131の上および下に第2振動部132が配置されるので、低音域帯の音圧特性及び/または音響特性を補完して、低音域帯を含むフルレンジ音域帯での音圧特性および/または音響特性を有する振動装置130を提供することができる。そして、第1振動部131が第2振動部132よりも振動部材100の中央に配置されるので、高音域帯の音響をさらに向上させることができる振動装置130を提供することができる。
【0113】
図3Dは、本明細書の実施例による振動装置を示す図である。
図3Eは、本明細書の実施例による振動装置を示す図である。
図3Fは、本明細書の実施例による振動装置を示す図である。
【0114】
図3D~
図3Fを参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置130は、第1振動部131および第2振動部132を含むことができる。例えば、第1振動部131は、複数の第1振動部で提供されるか、または複数の第1振動部を含むことができる。例えば、第2振動部132は、1つ以上の第2振動部で提供されるか、または1つ以上の第2振動部を含むことができる。1つ以上の例において、第1振動部131は、1つ以上の第1振動部を含むことができる。複数の第1振動部は、1つ以上の第2振動部と異なり得る。例えば、複数の第2振動部の形状、サイズ、材料、材料特性、または音響出力特性のうちの1つ以上は、1つ以上の第1振動部と異なり得る。
【0115】
図3Dを参照すると、第2振動部132は、振動部材100の中心に配置され得る。例えば、第1振動部131は、第2振動部132の上下に配置され得る。第1振動部131は、第2振動部132を基準に第2振動部132の上下に配置され得る。例えば、第1振動部131は、第1-1振動部131-1および第1-2振動部131-2を含むことができる。第2振動部132および第1振動部131のそれぞれの厚さは、0.1mm~0.3mmであり得るが、本明細書の実施例は、これに限定されるものではない。
【0116】
図3Eを参照すると、第2振動部132は、四角形状を有することができ、これに限定されるものではない。他の例として、第2振動部132は、正方形状または菱形状で構成され得る。
図3Eに示すように、第2振動部132の縦の長さ(b)は、第2振動部132の横の長さ(a)より長く構成され得る。他の例として、第2振動部132の縦の長さ(b)は、第2振動部132の横の長さ(a)と同一であり得る。
【0117】
図3Fを参照すると、第1振動部131、例えば、第1-1振動部131-1および 第1-2振動部131-2)の横の長さ(a')と縦の長さ(b’)の比率(a’/b’)は、5以上に調整され得るが、本明細書の実施例は、これに限定されるものではない。1つ以上の実施例として、
図3Fに示す振動部131-1(または131-2)は、
図3Dに示す振動部131-1(または131-2)を表すことができる。
【0118】
本明細書の実施例によれば、第2振動部132を基準に第2振動部132の上下に第1振動部131が配置されるので、低音域帯の音圧特性及び/または音響特性を補完することができる。これにより、低音域帯を含むフルレンジ音域帯での音圧特性および/または音響特性を有する振動装置130を提供することができる。
【0119】
図4A~
図4Cは、本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【0120】
図4A~
図4Cを参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置130は、第1振動部131及び第2振動部132を含むことができる。例えば、第1振動部131は、少なくとも1つ以上の第1振動部で構成されるか、または少なくとも1つ以上の第1振動部を含むことができる。例えば、第2振動部132は、複数個の第2振動部で構成されるか、または複数個の第2振動部を含むことができる。第1振動部131及び第2振動部132は、
図1~
図3Cを参照して説明した第1振動部131及び第2振動部132と同一または実質的に同一であるため、これに対する重複説明は省略するか簡単に説明する。
【0121】
図4Aを参照すると、第1振動部131は、振動部材100の中央に配置される。例えば、第2振動部132は、第1振動部131の上および下に配置され得る。第2振動部132は、第1振動部131を中心に第1振動部131の上および下に配置され得る。例えば、第2振動部は、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2で構成することができる。第1振動部131および第2振動部132のそれぞれの厚さは、0.1mm~0.3mmであり得るが、本明細書の実施例は、これに限定されるものではない。
【0122】
第2-1振動部132-1は第2振動部であり、第2-2振動部132-2は第3振動部であり得、この数字が本明細書の内容を限定するものはない。第2-1振動部132-1は第2振動部であり、第2-2振動部132-2は第3振動部であり得る。前述の説明は、実施例を提供し、本明細書の範囲を限定しないことが理解される。本明細書で使用されるとき、第n-m振動部に対する言及は、第n振動部のm番目部またはサブ部または一部または例を指すために使用できる。1つ以上の実施例として、nは、2以上の自然数であり得る。1つ以上の実施例として、mは、自然数であり得る。
【0123】
図4Bを参照すると、第1振動部131は、円形形状に構成することができる。第1振動部の直径(a)は、5cm~12cmであり得、これに限定されるものではない。
【0124】
図4Cを参照すると、第2振動部132、例えば、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2の横の長さ(a')と縦の長さ(b’)の比率(a’/b’)は、5以上で構成することができ、これに限定されるものではない。これにより、第2振動部132は高い振動変位を有するため、振動部材100を振動させる振動特性が増加し、低音域帯で高い音圧を出力することができる。
【0125】
本明細書の実施例によれば、第1振動部131を中心に第1振動部131の上および下に第2振動部132が配置されるので、低音域帯の音圧特性及び/または音響特性を補完して、低音域帯を含むフルレンジ音域での音圧特性および/または音響特性を有する振動装置130を提供することができる。第1振動部131が第2振動部132よりも振動部材100の中央に配置されるので、高音域帯の音響をさらに向上させることができる振動装置130を提供することができる。
【0126】
図5A~
図5Cは、本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【0127】
図5A~
図5Cを参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置130は、第1振動部131及び第2振動部132を含むことができる。例えば、第1振動部131は、少なくとも1つ以上の第1振動部で構成されるか、または少なくとも1つ以上の第1振動部を含むことができる。例えば、第2振動部132は、複数個の第2振動部で構成されるか、または複数個の第2振動部を含むことができる。第1振動部131及び第2振動部132は、
図1~
図3Cを参照して説明した第1振動部131及び第2振動部132と同一または実質的に同一であるため、これに対する重複説明は省略または簡単に説明する。
【0128】
図5Aを参照すると、第1振動部131は、少なくとも1つ以上の第1振動部で構成されるか、または少なくとも1つ以上の第1振動部を含むことができる。第1振動部131は、四角形状で構成され得る。他の例として、第1振動部131は、正方形状、長方形状、または菱形状で構成され得る。例えば、第1振動部131は、第1-1振動部131-1、第1-2振動部131-2、第1-3振動部131-3、及び第1-4振動部131-4を含むことができる。第2振動部132は、複数個の第2振動部で構成されるか、または複数個の第2振動部を含むことができる。例えば、第2振動部は、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2で構成することができる。第2振動部132は、振動部材100の中央に配置され得る。例えば、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2は、振動部材100の中央に配置することができる。第1振動部131は、第2振動部132の上および下に配置され得る。例えば、第1振動部131は、第2振動部132を中心に第2振動部132の上および下に配置され得る。第1-1振動部131-1及び第1-2振動部131-2は、第2振動部132の上に配置され得る。例えば、第1-1振動部131-1及び第1-2振動部131-2は、第2-1振動部132-1の上に配置され得る。第1-3振動部131-3及び第1-4振動部131-4は、第2振動部132の下に配置され得る。例えば、第1-3振動部131-3及び第1-4振動部131-4は、第2-2振動部132-2の下に配置され得る。第1振動部131および第2振動部132のそれぞれの厚さは、0.1mm~0.3mmであり得、これに限定されるものではない。
【0129】
第1-1振動部131-1は第1振動部、第1-2振動部131-2は第2振動部、第1-3振動部131-3は第3振動部、第1-4振動部131-4は第4振動部、第2-1振動部132-1は第5振動部、及び第2-2振動部132-2は第6振動部であり得る。例えば、第1-1振動部131-1は、第1振動部131の一番目振動部であり得、第1-2振動部131-2は、第1振動部131の二番目振動部であり得、 第1-3振動部131-3は、第1振動部131の三番目振動部であり得、第1-4振動部131-4は、第1振動部131の四番目振動部であり得る。前述の説明は、実施例を提供し、本明細書の範囲を限定しないことが理解される。
【0130】
図5Bを参照すると、第1振動部131は四角形状を有することができ、これに限定されるものではない。他の例として、第1振動部131は正方形または菱形で構成することができる。第1振動部131の縦の長さ(b)は、横の長さ(a)と同じでもよい。1つ以上の実施例として、
図5Bに示す第1振動部131は、
図5Aに示す振動部131-1~131-4のうちのいずれかを示すことができる。
【0131】
図5Cを参照すると、第2振動部132、例えば、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2の横の長さ(a')と縦の長さ(b’)の比率(a’/b’)は5以上で構成することができ、これに限定されるものではない。これにより、第2振動部132は高い振動変位を有するため、振動部材100を振動させる振動特性が増加し、低音域帯で高い音圧を出力することができる。
【0132】
本明細書の実施例による振動装置130は、第1-1振動部131-1、第1-2振動部131-2、第1-3振動部131-3、第1-4振動部131-4、第2-1振動部132-1、及び第2-2振動部132-2それぞれに独立的に駆動信号(又は音響信号)を印加して個別に駆動するので、所望の音響(高音域帯または低音域帯)によって振動部それぞれの駆動を設定することができる。例えば、高音域帯の音響を具現する場合には、第1振動部131に印加される電圧を高め、第2振動部132に印加される電圧を下げて同じ振動装置130で高音域帯がさらに強調(または強化)される振動装置130を具現することができる。他の例として、低音域帯の音響を具現する場合には、第1振動部131に印加される電圧を下げ、第2振動部132に印加される電圧を高くして、同じ振動装置130で低音域帯がより強調(または強化)される振動装置130を具現することができる。
【0133】
本明細書の実施例によれば、第2振動部132を中心に第2振動部132の上および下に第1振動部131が配置されるので、低音域帯の音圧特性及び/または音響特性を補完して、低音域帯を含むフルレンジ音域帯での音圧特性および/または音響特性を有する振動装置130を提供することができる。そして、第1振動部131の面積が第2振動部132の面積より大きいので、高音域帯の音響をさらに向上させることができる振動装置130を提供することができる。
【0134】
図6A~
図6Cは、本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【0135】
図6A~
図6Cを参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置130は、第1振動部131及び第2振動部132を含むことができる。第1振動部131及び第2振動部132は、
図1~
図3Cを参照して説明した第1振動部131及び第2振動部132と同一または実質的に同一であるため、これに他する重複説明は省略または簡単に説明する。
【0136】
図6Aを参照すると、第1振動部131は、少なくとも1つ以上の第1振動部で構成されるか、または少なくとも1つ以上の第1振動部を含むことができる。第1振動部131は、円形状に構成され得る。例えば、第1振動部131は、第1-1振動部131-1、第1-2振動部131-2、第1-3振動部131-3、及び第1-4振動部131-4を含むことができる。第2振動部132は、複数個の第2振動部で構成されるか、または複数個の第2振動部を含むことができる。例えば、第2振動部は、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2で構成することができる。第2振動部132は、振動部材100の中央に配置され得る。例えば、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2を振動部材100の中央に配置することができる。第1振動部131は、第2振動部132の上および下に配置され得る。例えば、第1振動部131は、第2振動部132を中心に第2振動部132の上および下に配置され得る。第1-1振動部131-1及び第1-2振動部131-2は、第2振動部132の上に配置され得る。例えば、第1-1振動部131-1及び第1-2振動部131-2は、第2-1振動部132-1の上に配置され得る。第1-3振動部131-3及び第1-4振動部131-4は、第2振動部132の上に配置され得る。例えば、第1-3振動部131-3及び第1-4振動部131-4は、第2-2振動部132-2の下に配置され得る。第1振動部131および第2振動部132のそれぞれの厚さは、0.1mm~0.3mmであり得、これに限定されるものではない。
【0137】
第1-1振動部131-1は第1振動部、第1-2振動部131-2は第2振動部、第1-3振動部131-3は第3振動部、第1-4振動部131-4は第4振動部、第2-1振動部132-1は第5振動部、及び第2-2振動部132-2は第6振動部であり得る。前述の説明は、実施例を提供し、本明細書の範囲を限定しないことが理解される。
【0138】
第1振動部131は、円形形状で構成することができる。第1振動部の直径(a)は、5cm~12cmであり得、これに限定されるものではない。
【0139】
図6Cを参照すると、第2振動部132、例えば、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2の横の長さ(a')と縦の長さ(b’)の比率(a’/b’)は、5以上で構成することができ、これに限定されるものではない。これにより、第2振動部132は、高い振動変位を有するため、振動部材100を振動させる振動特性が増加し、低音域帯で高い音圧を出力することができる。
【0140】
本明細書の実施例による振動装置130は、第1-1振動部131-1、第1-2振動部131-2、第1-3振動部131-3、第1-4振動部131-4、第2-1振動部132-1、及び第2-2振動部132-2のそれぞれを個別に駆動するので、所望の音響(高音域帯又は低音域帯によって振動部それぞれ駆動を設定することができる。例えば、高音域帯の音響を具現する場合には、第1振動部131に印加される電圧を高め、第2振動部132に印加される電圧を下げて同じ振動装置130で高音域帯がさらに強調(または強化)される振動装置130を具現することができる。他の例として、低音域帯の音響を具現する場合には、第1振動部131に印加される電圧を下げ、第2振動部132に印加される電圧を高くして、同じ振動装置130で低音域帯がより強調(または強化)される振動装置130を具現することができる。
【0141】
本明細書の実施例によれば、第2振動部132を中心に第2振動部132の上および下に第1振動部131が配置されるので、低音域帯の音圧特性及び/または音響特性を補完して、低音域帯を含むフルレンジ音域帯での音圧特性および/または音響特性を有する振動装置130を提供することができる。そして、第1振動部131の面積が第2振動部132の面積より大きいので、高音域帯の音響をさらに向上させることができる振動装置130を提供することができる。
【0142】
本明細書の実施例による振動装置を示す図である。
【0143】
図7を参照すると、本明細書の実施例による振動装置130は、振動層、第1電極部、及び第2電極部を含むことができる。振動層131aは、第1振動部131及び第2振動部132のそれぞれの振動層であり得る。第1電極部及び第2電極部は、第1振動部131の第1電極部131b及び第2電極部131cであり得る。第1電極部及び第2電極部は、第2振動部132の第1電極部132b及び第2電極部132cであり得る。以下では、第1振動部131の振動層131a、第1電極部131b、及び第2電極部131cを例に説明する。振動層131a、第1電極部131b、及び第2電極部131cに対する説明は、第2振動部132の振動層132a、第1電極部132b、及び第2電極部132cにも同一の方法または実質的に同一の方法で適用することができる。
【0144】
第1電極部131bは、振動層131aの第1面(又は上面)に配置され得る。例えば、第1電極部131bは、振動層131aの第1面と電気的に連結され得る。例えば、第1電極部131bは、第1振動部131の振動層131aの第1面全体に配置された共通電極(または単一電極)(または共通電極の形状であり得る)を有することができる。例えば、第1電極部131bは、振動層131aと実質的に同一の形状を有することができ、これに限定されるものではない。
【0145】
本明細書の実施例による第1電極部131bは、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなり得る。例えば、透明または半透明の導電物質は、1つ以上のITO(酸化インジウムスズ)またはIZO(酸化インジウム鉛)を含むことができ、これらに限定されるものではない。不透明導電性物質は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、またはマグネシウム(Mg)などの1つ以上を含むか、またはそれらの合金からなり得、これらに限定されるものではない。
【0146】
第2電極部131cは、振動層131aの第1面とは異なる(又は反対側の)面に配置することができる。例えば、第2電極部131cは、振動層131aの第1面とは異なる(または反対の)第2面(または背面)上に配置され得る。例えば、第2電極部131cは、第1振動部131の振動層131aの第2面と電気的に連結し得る。例えば、第2電極部131cは、振動層131aの第2面全体に配置された共通電極(または単一電極)(または共通電極の形状であり得る)を有することができる。例えば、第2電極部131cは、振動層131aと同様の形状を有することができ、これに限定されるものではない。
【0147】
本明細書の実施例による第2電極部131cは、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなり得る。例えば、第2電極部131cは、第1電極部131bと同じ物質からなり得、これに限定されるものではない。本明細書の他の実施例では、第2電極部131cは、第1電極部131bとは異なる物質で構成することができる。
【0148】
振動層131aは、一定の温度雰囲気または高温から常温に変化する温度雰囲気で第1電極部131bと第2電極部131cに印加される一定の電圧によって分極化(ポーリング)することができ、これに限定されるものではない。例えば、振動層131aは、第1電極部131bと第2電極部131cに外部から印加される音響信号(またはボイス信号)による逆圧電効果により、収縮または膨張を交互に繰り返すことによって振動することができる。例えば、振動層131aは、第1電極部110bと第2電極部131cによって垂直方向の振動(d33)及び側面方向の振動(d32)で振動部材100を振動させることができる。第1振動部131の振動層131aは、第1電極部131bと第2電極部131cとにより、垂直方向の振動(d33)で振動部材100を振動させることができる。第2振動部132の振動層132aは、第1電極部132bと第2電極部132cとによって、側面方向の振動(d32)で振動部材100を振動させることができる。振動層130aの垂直方向および/または側面方向の収縮および膨張により、振動部材(または振動板、または振動対象物)の変位を増加させることができ、これにより振動特性をさらに向上させることができる。
【0149】
本明細書の実施例による振動装置130は、第1カバー部材及び第2カバー部材をさらに含むことができる。第1カバー部材及び第2カバー部材は、第1振動部131の第1カバー部材131d及び第2カバー部材131eすることができる。第1カバー部材及び第2カバー部材は、第2振動部132の第1カバー部材131d及び第2カバー部材131eすることができる。第1振動部131の第1カバー部材131d及び第2カバー部材131eを例で適用する。第1カバー部材131d及び第2カバー部材131eの説明は、第2振動部132の第1カバー部材132d及び第2カバー部材132eにも同一の方法または実質的に同一の方法で適用することができる。
【0150】
第1カバー部材131dは、振動層131aの第1面に配置することができる。例えば、第1カバー部材1301は、第1電極部131bに配置することができる。例えば、第1カバー部材131dは、第1電極部131bを覆うように構成され得る。したがって、第1カバー部材131dは、第1電極部131bを保護することができる。
【0151】
第2カバー部材131eは、振動部131aの第2面に配置することができる。例えば、第2カバー部材131eは、第2電極部131cに配置することができる。例えば、第2カバー部材131eは、第2電極部131cを覆うように構成され得る。したがって、第2カバー部材131eは、第2電極部131cを保護することができる。
【0152】
本明細書の実施例による第1カバー部材131dおよび第2カバー部材131eのそれぞれは、プラスチック、繊維、および木材の中の1つ以上の材質を含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、第1カバー部材131dと第2カバー部材131eのそれぞれは、同一または異なる材質を含むことができる。例えば、第1カバー部材131d及び第2カバー部材131eは、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、又はポリエチレンナフタレートフィルムの1つ以上であり得、これに限定されるものではない。
【0153】
本明細書の他の実施例による第1カバー部材131dと第2カバー部材131eの中の1つ以上は、接着部材を含むことができる。例えば、第1カバー部材131d及び第2カバー部材131eの中の少なくとも1つ以上は、振動層131aに結合又は接着した接着部材、及び接着部材を覆い又は保護する保護部材(又は剥離部材)を含むことができる。例えば、接着部材は、接着性を有しながら圧縮および復元が可能な電気絶縁物質を含むことができる。例えば、第1カバー部材131dは、振動層131aに結合または接着した接着部材、および接着部材を覆うかまたは保護する保護部材(または剥離部材)を含むことができる。
【0154】
本明細書の実施例による第1カバー部材131dは、第1接着層131fを介して、第1電極部131bに連結または結合することができる。例えば、第1カバー部材131dは、第1接着層131fを媒介とするフィルムラミネート工程によって、第1電極部131bに連結または結合することができる。
【0155】
本明細書の実施例による第2カバー部材131eは、第2接着層131gを介して、第2電極部131cに連結または結合することができる。例えば、第2カバー部材131eは、第2接着層131gを媒介とするフィルムラミネート工程によって、第2電極部131cに連結または結合することができる。第1接着層131f及び第2接着層131gに対する説明は、第2振動部132の第1接着層132f及び第2接着層132gにも同様に適用することができる。
【0156】
第1接着層131fは、第1電極部131bと第1カバー部材131dの間に配置され得る。第2接着層131gは、第2電極部131cと第2カバー部材131eの間に配置され得る。例えば、第1接着層131fと第2接着層131gは、振動層131aと、第1電極部131b及び第2電極部131cを包むように、第1カバー部材131dと第2カバー部材131eの間に構成することができる。例えば、第1接着層131fと第2接着層131gは、振動層131aと、第1電極部131b及び第2電極部131cを完全に包み込むように第1カバー部材131dと第2カバー部材131eの間に構成することができる。例えば、振動部130aと、第1電極部130b及び第2電極部131cは、第1接着層131fと第2接着層131gの間に埋め込むか内蔵することができる。
【0157】
本明細書の実施例による第1接着層131fおよび第2接着層131gのそれぞれは、接着性を有しながら圧縮および復元が可能な電気絶縁物質を含むことができる。例えば、第1接着層131fと第2接着層131gのそれぞれは、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、またはウレタン樹脂を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0158】
第1カバー部材131d及び第2カバー部材131eの中のいずれか1つは、連結部材を介して振動部材(又は振動板、又は振動対象物)に付着又は結合することができる。
【0159】
本明細書の実施例によれば、第1カバー部材131dおよび第2カバー部材131eの中のいずれか1つは、連結部材を介して振動部材(または振動板、または振動対象物)に付着または結合することができる。例えば、
図1及び
図2を参照して説明したように、第1カバー部材131d及び第2カバー部材131eの中のいずれか1つは、連結部材150を介して振動部材100に付着または結合することができる。
【0160】
本明細書の実施例による第2振動部132の製造方法を説明すると以下の通りである。
【0161】
第2振動部132は、固体状態の結晶成長方法(solid state crystal growth)により形成することができ、これに限定されるものではない。例えば、固体状態の結晶成長方法は、セラミックなどの粉末を混合した後、単結晶シード(seed)を付着させ、焼結工程を通じて多結晶から単結晶に成長させる方法であり得る。例えば、単結晶シードは、BaTixZr(1-x)O3であり得、これに限定されるものではない。この方法を説明すると、セラミック等の粉末を混合、粉砕、焼成させる。焼成温度は800℃であり、温度に限定されるものではない。そして、二次原料を混合し粉砕する。例えば、二次原料は鉛(Pb)補償原料であり得、これに限定されるものではない。そして、ペレット(粒)を作製し、焼結(sintering)する。そして、シード形状(seed template)(例えば、多結晶)を用いて混合物の成長を誘導し、結晶成長及び鉛(Pb)補償を行い、第2振動部132を製造する。結晶成長および鉛(Pb)補償は、900℃以上の温度で200時間以上に進行することができ、これに限定されるものではない。
【0162】
本明細書の他の実施例による第2振動部132は、ブリッジマン(Bridgman)法で形成することができる。例えば、ブリッジマン法は、セラミック等を混合した粉末を高温で全て液体状態に溶融させた後、小さな単結晶核から単結晶に成長させる方法であり得る。この方法を説明すると、セラミックなどの粉末を混合して粉砕した後、溶融する。溶融温度は1300℃~1700℃であり得、これに限定されるものではない。そして、温度を下げながら溶融した物質の結晶化を誘発して、単結晶を成長させて第2振動部132を製造する。結晶化温度は800℃~1400℃であり得、これに限定されるものではない。
【0163】
図8Aは、本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
図8Bは、
図8Aに示したB-B’線の断面図である。
【0164】
図8A及び
図8Bを参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置130は、第1振動部131及び第2振動部132を含むことができる。第1振動部131及び第2振動部132は、
図1~
図3Cを参照して説明した第1振動部131及び第2振動部132と同一であるため、これに対する重複説明は省略または簡単に説明する。
【0165】
本明細書の他の実施例による振動装置は、パーティションをさらに含むことができる。
【0166】
本明細書の実施例によるパーティションは、第1パーティション部材701、第2パーティション部材705、および第3パーティション部材706を含むことができる。第1パーティション部材701(または第1エンクロージャ)は、第1振動部131を囲むことができる。第2パーティション部材705および第3パーティション部材706は、第2振動部132を囲むことができる。例えば、第2パーティション部材705(または第2エンクロージャ)は、第2-1振動部132-1を囲むことができる。例えば、第3パーティション部材706(または第3エンクロージャ)は、第2-2振動部132-2を囲むことができる。第1振動部131は、四角形状に構成することができる。
【0167】
第1~第3パーティション部材701、705、706は、第1振動部131及び第2振動部132によって振動部材100が振動するとき、音響が発生するエアギャップまたは空間であり得る。例えば、第1~第3パーティション部材701、705、706は、第1振動部131および第2振動部132の間の音圧干渉を遮断することができ、第1振動部131および第2振動部132のそれぞれの音圧特性を補強して音圧特性を向上させることができる。例えば、第1パーティション部材701は、第1振動部131と第2-1振動部132-1の間、及び第1振動部131と第2-2振動部132-2の間の音圧干渉を遮断することができる。例えば、第2パーティション部材705は、第2-1振動部132-1と第1振動部131の間の音圧干渉を遮断することができる。例えば、第3パーティション部材706は、第2-2振動部132-2と第1振動部131の間の音圧干渉を遮断することができる。第1パーティション部材701は、第1振動部131による振動部材100の振動領域(または振動面積)を限定(または定義)することができる。第2パーティション部材705は、第2振動部132、例えば、第2-1振動部132-1による振動部材100の振動領域(又は振動面積)を限定(又は定義)することができる。第3パーティション部材706は、第2振動部132、例えば、第2-2振動部132-2による振動部材100の振動領域(又は振動面積)を限定(又は定義)することができる。第1~第3パーティション部材701、705、706は、音遮断部材、音分離部材、空間分離部材、エンクロージャ、またはバッフルなどで表現することができ、これらに限定されるものではない。
【0168】
例えば、第1~第3パーティション部材701、705、706は、ある程度圧縮することができる弾性を有する物質で構成することができる。例えば、第1~第3パーティション部材701、705、706は、ポリウレタンまたはポリオレフィン物質の1つ以上で構成することができ、これらに限定されるものではない。本明細書の他の実施例として、第1~第3パーティション部材701、705、706は、片面テープ、片面フォームテープ、両面テープ、または両面フォームテープなどで構成することができる。
【0169】
図8Bを参照すると、第1振動部131は、振動部材100の中央に配置され、複数の第2振動部132-1、132-2は、第1振動部131の両側に配置することができる。第1振動部131および複数の第2振動部132-1、132-2は、
図3A~
図3Cの振動装置130を例にして示したが、これに限定されるものではない。例えば、第1振動部131及び複数の第2振動部132-1、132-2は、
図4A~
図6Cも同一の方法または実質的に同一の方法で適用することができる。
【0170】
図8Bを参照すると、第1振動部131及び複数の第2振動部132-1、132-2のそれぞれは、
図7で説明した振動層、第1電極部、及び第2電極部を含むことができる。そして、
図7で説明した第1カバー部材、第2カバー部材、第1接着層、及び第2接着層を含むことができる。それで、重複説明は省略する。
【0171】
本明細書の実施例によれば、第1振動部131及び第2振動部132のそれぞれを囲むパーティション部材を構成するので、第1振動部131及び第2振動部132間の音圧干渉を遮断することができ、第1振動部131および第2振動部132のそれぞれの音圧特性を補強して音圧特性を向上させることができる。
【0172】
図9A~
図9Cは、本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【0173】
図9A~
図9Cを参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置は、パーティションをさらに含むことができる。
図8Aおよび
図8Bを参照して説明したパーティション(またはパーティション部材)に対する説明は、
図9A~
図9Cにも同一の方法または実質的に同一の方法で適用することができる。
【0174】
図9Aを参照すると、第1振動部131は円形に構成することができる。例えば、第2振動部132は、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2を含むことができる。第2振動部は、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2で構成することができる。第1振動部131は、振動部材100の中央に配置され得る。第2振動部132は、第1振動部131の上および下に配置され得る。第2振動部132は、第1振動部131を中心に第1振動部131の上および下に配置され得る。例えば、第2-1振動部132-1は、第1振動部131の上に配置され得る。例えば、第2-2振動部132-2は、第1振動部131の下に配置され得る。
【0175】
本明細書の他の実施例によるパーティションは、第1パーティション部材701、第2パーティション部材705、および第3パーティション部材706を含むことができる。第1パーティション部材701(または第1エンクロージャ)は、第1振動部131を囲むことができる。第2パーティション部材705および第3パーティション部材706(または第3エンクロージャ)は、第2振動部132を囲むことができる。例えば、第2パーティション部材705(または第2エンクロージャ)は、第2-1振動部132-1を囲むことができる。例えば、第3パーティション部材706(または第3エンクロージャ)は、第2-2振動部132-2を囲むことができる。
【0176】
例えば、第1パーティション部材701は、第1振動部131と第2-1振動部132-1の間、及び第1振動部131と第2-2振動部132-2の間の音圧干渉を遮断することができる。例えば、第2パーティション部材705は、第2-1振動部132-1と第1振動部131の間の音圧干渉を遮断することができる。例えば、第3パーティション部材706は、第2-2振動部132-2と第1振動部131の間の音圧干渉を遮断することができる。第1パーティション部材701は、第1振動部131による振動部材100の振動領域(または振動面積)を限定(または定義)することができる。第2パーティション部材705は、第2振動部132、例えば、第2-1振動部132-1による振動部材100の振動領域(又は振動面積)を限定(又は定義)することができる。第3パーティション部材706は、第2振動部132、例えば、第2-2振動部132-2による振動部材100の振動領域(又は振動面積)を限定(又は定義)することができる。
【0177】
図9Bを参照すると、第1振動部131は、四角形状で構成することができる。他の例として、第1振動部131は、正方形、長方形、または菱形で構成することができる。例えば、第1振動部131は、第1-1振動部131-1、第1-2振動部131-2、第1-3振動部131-3、及び第1-4振動部131-4を含むことができる。第2振動部132は、複数個で構成することができる。例えば、第2振動部は、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2で構成することができる。第2振動部132は、振動部材100の中央に配置され得る。例えば、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2は、振動部材100の中央に配置され得る。第1振動部131は、第2振動部132の上および下に配置され得る。例えば、第1振動部131は、第2振動部132を中心に第2振動部132の上および下に配置され得る。第1-1振動部131-1及び第1-2振動部131-2は、第2振動部132の上に配置され得る。例えば、第1-1振動部131-1及び第1-2振動部131-2は、第2-1振動部132-1の上に配置され得る。第1-3振動部131-3及び第1-4振動部131-4は、第2振動部132の下に配置され得る。例えば、第1-3振動部131-3及び第1-4振動部131-4は、第2-2振動部132-2の下に配置され得る。
【0178】
本明細書の他の実施例によるパーティションは、第1パーティション部材701、第2パーティション部材705、および第4パーティション部材702を含むことができる。第1パーティション部材701(または第1エンクロージャ)は、第1振動部131を囲むことができる。例えば、第1パーティション部材701は、第1-1振動部131-1及び第1-2振動部131-2を囲むことができる。第2パーティション部材705(または第2エンクロージャ)は、第2振動部132を囲むことができる。例えば、第2パーティション部材705は、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2を囲むことができる。第4パーティション部材702(または第4エンクロージャ)は、第1振動部131を囲むことができる。例えば、第4パーティション部材702は、第1-3振動部131-3及び第1-4振動部131-4を囲むことができる。
【0179】
例えば、第1パーティション部材701は、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2と、第1-1振動部131-1および第1-2振動部131-2の間の音圧干渉を遮断することができる。例えば、第2パーティション部材705は、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2と、第1-1振動部131-1及び第1-2振動部131-2の間、及び第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2と、第1-3振動部131-3及び第1-4振動部131-4の間の音圧干渉を遮断することができる。例えば、第4パーティション部材702は、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2と、第1-3振動部131-3及び第1-4振動部131-4の間の音圧干渉を遮断することができる。第1パーティション部材701は、第1振動部131、例えば、第1-1振動部131-1及び第1-2振動部131-2による振動部材100の振動領域(または振動面積)を限定(または定義)することができる。第2パーティション部材705は、第2振動部132、例えば、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2による振動部材100の振動領域(または振動面積)を限定(または定義)することができる。第4パーティション部材702は、第1振動部131、例えば、第1-3振動部131-3及び第1-4振動部131-4による振動部材100の振動領域(または振動面積)を限定(または定義)することができる。
【0180】
図9Cを参照すると、第1振動部131は、少なくとも1つ以上の第1振動部で構成されるか、または少なくとも1つ以上の第1振動部を含むことができる。第1振動部131は、円形に構成することができる。例えば、第1振動部131は、第1-1振動部131-1、第1-2振動部131-2、第1-3振動部131-3、及び第1-4振動部131-4を含むことができる。第2振動部132は、複数個の第2振動部で構成されるか、または複数個の第2振動部を含むことができる。例えば、第2振動部は、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2で構成することができる。第2振動部132は、振動部材100の中央に配置され得る。例えば、第2-1振動部132-1及び第2-2振動部132-2は、振動部材100の中央に配置され得る。第1振動部131は、第2振動部132の上および下に配置され得る。例えば、第1振動部131は、第2振動部132を中心に第2振動部132の上および下に配置され得る。第1-1振動部131-1及び第1-2振動部131-2は、第2振動部132の上に配置され得る。例えば、第1-1振動部131-1及び第1-2振動部131-2は、第2-1振動部132-1の上に配置され得る。第1-3振動部131-3及び第1-4振動部131-4は、第2振動部132の下に配置され得る。例えば、第1-3振動部131-3及び第1-4振動部131-4は、第2-2振動部132-2の下に配置され得る。
【0181】
本明細書の他の実施例によるパーティションは、第1パーティション部材701、第2パーティション部材705、および第4パーティション部材702を含むことができる。第1パーティション部材701、第2パーティション部材705、及び第4パーティション部材702に対する説明は、
図9Bを参照して説明した内容と同一または実質的に同一であるので、これに対する重複説明は省略する。
【0182】
本明細書の実施例によれば、第1振動部131及び第2振動部132を囲むパーティション部材を構成することで、第1振動部131及び第2振動部132の間の音圧干渉を遮断することができ、第1振動部131および第2振動部132のそれぞれの音圧特性を補強して音圧特性を向上させることができる。
【0183】
図10は、本明細書の他の実施例による装置を示す図である。
図10は、
図1に示したA-A’線の他の断面図である。本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【0184】
図10及び
図11を参照すると、本明細書の他の実施例による装置において、振動部材100又は表示パネルの背面(又は裏面)は、第1領域(又は第1背面領域)(A1)、および第2領域(または第2背面領域)(A2)を含むことができる。例えば、振動部材100または表示パネルの背面において、第1領域(A1)は左側背面領域であり得、第2領域(A2)は、右側背面領域であり得る。第1領域(A1)及び第2領域(A2)は、 第1方向(X)に関して、振動部材100又は表示パネルの中間ライン(CL)を中心に左右対称であり得、これに限定されるものではない。例えば、第1領域(A1)及び第2領域(A2)のそれぞれは、振動部材100が表示パネルである場合、表示パネルの表示領域と重畳することができる。
【0185】
本明細書の他の実施例による振動装置130は、振動部材100または表示パネルの背面に配置された第1振動装置137および第2振動装置138を含むことができる。例えば、第1振動装置137は、第1振動発生装置、第1変位装置、第1音響装置、または第1音響発生装置などであり得、用語に限定されるものではない。例えば、第2振動装置138は、第2振動発生装置、第2変位装置、第2音響装置、または第2音響発生装置などであり得、用語に限定されるものではない。
【0186】
第1振動装置137は、振動部材100又は表示パネルの第1領域(A1)に配置され得る。例えば、第1振動装置210-1は、第1方向(X)を基準としたとき、振動部材100または表示パネルの第1領域(A1)の中央部に配置され得る。他の例として、第1振動装置137は、第1方向(X)を基準としたとき、振動部材100または表示パネルの第1領域(A1)内で、中央部または端側(または周辺)に偏るように配置され得る。本明細書の実施例による第1振動装置137は、振動部材100又は表示パネルの第1領域(A1)を振動させることにより、振動部材100又は表示パネルの第1領域(A1)において第1振動音響を発生させたり、第1ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、本明細書の実施例による第1振動装置137は、振動部材100又は表示パネルの第1領域(A1)を直接に振動させることにより、振動部材100又は表示パネルの第1領域(A1)で第1振動音響を発生させるか、または第1ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、第1振動音響は左側の音響であり得る。本明細書の実施例による第1振動装置137の大きさは、第1振動音響の特性または装置に求められる音響特性によって、第1領域(A1)の半分以下の大きさを有するか、半分以上の大きさを有することができる。本明細書の他の実施例では、第1振動装置137の大きさは、振動部材100または表示パネルの第1領域(A1)に対応する大きさを有することができる。例えば、第1振動装置137の大きさは、振動部材100または表示パネルの第1領域(A1)と同じ大きさを有するか、第1領域(A1)より小さい大きさを有することができる。
【0187】
第2振動装置138は、振動部材100または表示パネルの第2領域(A2)に配置され得る。例えば、第2振動装置138は、第1方向(X)を基準としたとき、振動部材100または表示パネルの第2領域(A2)の中央部に配置することができる。例えば、第2振動装置138は、第1方向(X)を基準としたとき、振動部材100または表示パネルの第2領域(A2)内で中央部または端側(または周辺)に偏るように配置され得る。本明細書の実施例による第2振動装置138は、振動部材100または表示パネルの第2領域(A2)を振動させることにより、振動部材100または表示パネルの第2領域(A2)内で第2振動音響を発生させたり、第2ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、本明細書の実施例による第2振動装置138は、振動部材100または表示パネルの第2領域(A2)を直接に振動させることにより、振動部材100または表示パネルの第2領域(A2)で第2振動音響を発生させるか、第2ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、第2振動音響は右側の音響であり得る。本明細書の実施例による第2振動装置138の大きさは、第2振動音響の特性または装置に求められる音響特性によって、第2領域(A2)の半分以下の大きさを有するか、または半分以上の大きさを有することができる。本明細書の他の実施例では、第2振動装置138の大きさは、振動部材100または表示パネルの第2領域(A2)に対応する大きさを有することができる。例えば、第2振動装置138の大きさは、振動部材100または表示パネルの第2領域(A2)と同じ大きさを有するか、第2領域(A2)よりも小さい大きさを有することができる。したがって、第1および第2振動装置137、138は、装置の左側と右側の音響特性および/または装置の音響特性によって互いに同じ大きさを有するか、または異なる大きさを有することができる。そして、第1及び第2振動装置137、138は、振動部材100又は表示パネルの中間ライン(CL)を中心に、左右対称又は左右非対称構造に配置され得る。
【0188】
第1振動装置137及び第2振動装置138のそれぞれは、
図3A~
図6C及び
図8A~
図9Cで説明した振動装置130の中の1つ以上を含むことができるので、これに対する重複説明は省略する。
【0189】
図11を参照すると、第1振動装置137は、1つ以上の第1振動部131-11と複数の第2振動部132-11、132-21とを含むことができる。第2振動装置138は、1つ以上の第1振動部131-12と複数の第2振動部132-12、132-22とを含むことができる。
図11では、第1振動装置137及び第2振動装置138のそれぞれが、
図3A~
図3Cの振動装置130で構成されることを例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1振動装置137及び第2振動装置138のそれぞれは、
図4A~
図4C、
図5A~
図5C、
図6A~
図6C、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9Cの中の1つを含むことができる。
【0190】
例えば、第1振動装置137と第2振動装置138のそれぞれは、
図3A、
図4A、
図8A、及び
図9Aの中の少なくとも1つで説明した振動装置130の中の1つ以上を含むことができる。このように構成する場合、第1振動装置137および第2振動装置138のそれぞれは、低音域帯が向上した音響を具現することができる。例えば、第1振動装置137および第2振動装置138のそれぞれは、
図5A、
図6A、
図9B、および
図9Cの中の少なくとも1つで説明した振動装置130の中の1つ以上を含むことができる。このように構成する場合、第1振動装置137および第2振動装置138のそれぞれは、高音域帯がより向上した音響を具現することができる。
【0191】
本明細書の実施例による連結部材150は、第1振動装置137および第2振動装置138のそれぞれと振動部材100または表示パネルの背面との間に配置することができる。例えば、第1振動装置137および第2振動装置138のそれぞれは、連結部材150を介して、振動部材100または表示パネルの背面に配置され得る。連結部材150は、
図2で説明した連結部材150と実質的に同一であるため、これに対する重複説明は省略する。
【0192】
したがって、本明細書の他の実施例による装置は、第1振動装置137と第2振動装置138を介して、左側音響と右側音響を含む音響を振動部材100または表示パネルの前方に出力することにより、音響を使用者に提供することができる。
【0193】
本明細書の実施例による振動装置130は、プレート101をさらに含むことができる。
【0194】
本明細書の実施例によれば、プレート101は、振動部材100の背面に連結または結合することができる。例えば、振動部材100が表示パネルである発光表示パネルの場合、プレート101は、発光表示パネルの封止部の背面に配置することができる。プレート101は、封止部の背面に配置して合着した構造で構成することができる。プレート101は、表示パネルで発生する熱を放熱することができる。例えば、プレート101は、放熱部材、放熱プレート、またはヒートシンクなどで表すことができ、この用語に限定されるものではない。
【0195】
本明細書の実施例によれば、プレート101は、振動部材100の背面に配置またはぶら下げる振動装置130の質量を補強することができる。これにより、プレート101は、振動装置130の質量増加に伴う振動装置130の共振周波数を減少させることができる。したがって、プレート101は、振動装置130の振動に連動して発生する低音域帯の音響特性および低音域帯の音圧特性を向上させ、音響特性の平坦度を向上させることができる。ここで、音響特性の平坦度は、最高音圧と最低音圧との偏差の大きさであり得る。例えば、プレート101は、重量部材、質量部材、または音響平坦化部材などで表現することができ、用語に限定されるものではない。
【0196】
プレート101は、振動部材100または表示パネルと同じ形態と同じ大きさを有するか、振動装置130と同じ形態と同じ大きさを有することができる。本明細書の他の実施例では、プレート101は、振動部材100または表示パネルとは異なる大きさを有することができる。本明細書の他の実施例では、プレート101は、振動装置130とは異なる大きさを有することができる。例えば、プレート101は、振動部材100または表示パネルの大きさより小さくてもよい。本明細書の他の実施例では、プレート101は、振動装置200とは異なる大きさを有することができる。例えば、プレート101は、振動装置130の大きさよりも大きくても小さくてもよい。振動装置130は、振動部材100または表示パネルの大きさと同じでも小さくてもよい。
【0197】
本明細書の実施例によるプレート101は、金属材質で構成することができる。例えば、プレート101は、ステンレススチール、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、マグネシウム(Mg)合金、マグネシウムリチウム(Mg-Li)合金、およびアルミニウム(Al)合金の中の1つ以上の材質からなり得、これに限定されるものではない。
【0198】
本明細書の実施例によれば、プレート101が配置された振動部材100または表示パネルの変位量(または曲げ力)または振幅変位(または振動幅)は、プレート101の剛性によりプレート101の厚さが増加するほど減らすことができる。これにより、振動部材100または表示パネルの変位(または振動)によって発生する音響の低音域帯特性と音圧特性が低下し得る。
【0199】
本明細書の実施例によるプレート101は、連結部材(または第5連結部材)を介して、振動部材100または表示パネルの背面に結合または連結することができる。連結部材は、振動部材100とプレート101の間に配置することができる。
【0200】
本明細書の実施例による連結部材は、振動部材100または表示パネルの背面と振動装置130のそれぞれに対して、密着力または接着力に相対的に優れた接着層を含むことができる。例えば、連結部材は、フォームパッド、両面テープ、または接着剤を含むことができる。例えば、連結部材の接着層は、エポキシ、アクリル、シリコーン、またはウレタンを含むことができ、これらに限定されるものではない。例えば、連結部材の接着層は、連結部材150の接着層と同一または実質的に同一であり得、これに限定されるものではない。例えば、連結部材の接着層は、振動装置130の振動が、振動部材100または表示パネルに効果的に伝達されるように、ウレタン系列の物質よりも相対的に接着性に優れ、硬度の高い特性を有するアクリル系列の物質(または材質)を含むことができる。本明細書の他の実施例では、連結部材の接着層は、連結部材150の接着層とは異なって構成することができる。
【0201】
本明細書の実施例によるプレート101は、振動装置130に一体化するか、振動装置130の構成に含むことができる。例えば、プレート101および振動装置130は、1つの本体(または単一の同体(one unitary body)からなる1つの構造物または1つ部品(または装置)で構成することができる。これにより、振動部材100または表示パネルの背面と、振動装置130の間にプレート101が配置されるとき、プレート101と振動装置130の間の部品一体化(または一元化)によって、振動部材100または表示パネルと振動装置130の間の組立工程が容易になり得る。
【0202】
本明細書の他の実施例では、プレート101と振動装置130は、1つの本体からなる1つの構造物または1つの部品(または装置)で構成される場合には、非表示パネルを振動板として構成することができる。プレート101と振動装置130は、非表示パネルに配置することができる。プレート101と振動装置130は、連結部材150を介して連結または結合することができる。例えば、プレート101は、金属、木材、ゴム、プラスチック、ガラス、布、繊維、紙、鏡、皮革、自動車の内装材、天井、および航空機などの中の1つ以上であるか、または1つ以上を含むことができ、本明細書の実施例は、これらに限定されるものではない。したがって、非表示パネルを振動して音響を出力することができる。本明細書の他の実施例では、プレート101と振動装置130は、1つの本体からなる1つの構造物または1つの部品(または装置)で構成される場合、プレートを振動板として構成することができる。例えば、プレート101および振動装置130のモジュール(または構体)において、プレート101は、木材、ゴム、プラスチック、ガラス、布、紙、繊維、鏡、および皮革の中のいずれか1つまたは複数の単一の非金属または複合非金属材質からなり得、これに限定されるものではない。
【0203】
本明細書の他の実施例によるプレート101は、複数の開口部を含むことができる。複数の開口部は、一定の大きさと一定の間隔を有するように構成することができる。例えば、複数の開口部は、一定の大きさと一定の間隔を有するように、第1方向(X)と第2方向(Y)に沿って形成され得る。複数の開口部のそれぞれは、振動装置130の振動による音波(または音圧)が、プレート101によって分散されずに振動部材100に集中するようにすることで、プレート101による振動の損失を最小限に抑えることができるので、振動部材100の振動によって発生する音響の音圧特性を高めることができる。例えば、複数の開口部を含むプレート101は、メッシュ形状を有することができる。例えば、複数の開口部を含むプレート101は、メッシュプレートであり得る。
【0204】
本明細書の実施例による装置は、少なくとも2つ以上の振動装置137、138を構成するので、少なくとも2つ以上の振動装置137、138の振動によって、左側音響と右側音響を含む音響を、使用者に提供することができる。
【0205】
そして、本明細書の実施例による装置は、振動装置130の背面に配置されたプレート101をさらに含むことにより、振動装置130の共振周波数を減少させることができる。これにより、本明細書の実施例による振動装置130の振動に連動する振動部材100または表示パネルの振動によって発生する低音域帯の音響特性および低音域帯の音圧特性を増加させ、音響特性の平坦度を向上させることができる。
【0206】
そして、本明細書の実施例による装置は、少なくとも2つ以上の振動装置137、138のそれぞれが、第1振動部及び第2振動部で構成されるので、低音域帯を含む音圧特性及び/又は音響特性がより改善された装置を提供することができる。
【0207】
図12は、本明細書の他の実施例による装置を示す図である。
【0208】
図12を参照すると、本明細書の他の実施例による装置において、振動装置130は、少なくとも1つ以上の第1振動部131および複数の第2振動部132を含むことができる。例えば、少なくとも1つ以上の第1振動部131は、第1-1振動部131-1、第1-2振動部131-2、第1-3振動部131-3、第1-4振動部131-4、第1-5振動部131-5、第1-6振動部131-6、第1-7振動部131-7、第1-8振動部131-8で構成され、複数の第2振動部132は、第2-1振動部132-1、第2-2振動部132-2、第2-3振動部132-3、第2-4振動部132-4で構成することができる。
【0209】
第1-1振動部~第1-8振動部131-1~131-8のそれぞれには、駆動信号(または音響信号)が印加され、音響を出力することができる。本明細書の実施例では、アクティブサウンド駆動の例について説明する。例えば、テレビの画面で画面に向かって左側部分は、ニュースなどの字幕があり、右側部分には、ニュースなどを説明するアナウンサーがいると仮定して説明する。
【0210】
例えば、第1-1振動部131-1には第1駆動信号(DS1)が印加され、第1-2振動部131-2には第2駆動信号(DS2)が印加される。画面の左側部分はニュースなどの字幕が出るので、高音帯域の特性が低くなるように駆動することができる。例えば、第2-1振動部132-1には第9駆動信号(DS9)が印加され、第2-2振動部132-2には第10駆動信号(DS10)が印加され得る。画面の左側部分は、ニュースなどの字幕が出るので、高音帯域の特性が低くなるように駆動することができる。第1-5振動部131-5には第5駆動信号(DS5)が印加され、第1-6振動部131-6には第6駆動信号(DS6)が印加され得る。画面の左側部分は、ニュースなどの字幕が出るので、高音帯域の特性が低くなるように駆動することができる。
【0211】
例えば、第1-3振動部131-3には第3駆動信号(DS3)が印加され、第1-4振動部131-4には第4駆動信号(DS4)が印加される。画面の右側部分はアナウンサーがニュースなどを説明するため、高音帯域の特性が高くなるように駆動することができる。第2-3振動部132-3には第11駆動信号(DS11)が印加され、第2-4振動部132-4には第12駆動信号(DS12)が印加され得る。画面の右側部分はアナウンサーがニュースなどを説明するため、高音帯域の特性が高くなるように駆動することができる。第1-7振動部131-7には第7駆動信号(DS7)が印加され、第1-8振動部131-8には第8駆動信号(DS8)が印加され得る。画面の右側部分はアナウンサーがニュースなどを説明するため、高音帯域の特性が高くなるように駆動することができる。
【0212】
本明細書の実施例によれば、第1振動部および第2振動部に個別または独立した駆動信号(または音響信号)を印加して、所望の音響特性に応じた駆動信号を印加することができるので、所望する音響特性を有する装置を具現することができる。
【0213】
図13は、本明細書の実施例による運送装置を示す図である。
図14は本明細書の実施例による運送装置を示す図である。
図15は、
図13及び
図14の運転席と前方同乗席の周辺に配置された振動器を示す図である。
図16は、
図13及び
図14のドア及びガラス窓に配置された振動器を示す図である。
図17は、
図13および
図14のルーフパネルに配置された振動器を示す図である。
図18は、
図13及び
図15のルーフパネルと、ガラス窓及び座席に配置された振動器を示す図である。
【0214】
図13~
図18を参照すると、本明細書の実施例による運送装置は、メイン構造物、外装材、および内装材180を含むことができる。
【0215】
メイン構造物(またはフレーム構造物)は、メインフレーム、サブフレーム、サイドフレーム、ドアフレーム、アンダーフレーム、および座席フレームなどを含むことができ、これに限定されるものではない。
【0216】
外装材は、メイン構造物を覆うように構成することができる。例えば、外装材は、メイン構造物の外側を覆うように構成することができる。本明細書の実施例による外装材は、フードパネル、フロントフェンダーパネル、ダッシュパネル、支柱パネル、トランクパネル、ルーフパネル、フロアパネル、ドアインナーパネル、ドアアウターパネルなどの1つ以上を含むことができ、本明細書の他の実施例は、これらに限定されるものではない。本明細書の実施例による外装材は、平面部と曲面部の中の少なくとも1つ以上を含むことができる。例えば、外装材は、対応するメイン構造物の表面構造と対応する表面構造を有するか、または対応するメイン構造物の表面構造とは異なる表面構造を有することができる。
【0217】
内装材180は、運送装置の内部を構成する全ての部品を含むか、運送装置の室内空間に配置された全ての部品を含むことができる。例えば、内装材180は、運送装置のインテリア部材または内部仕上げ部材であり得、これに限定されるものではない。
【0218】
本明細書の実施例による内装材180は、運送装置の室内空間においてメイン構造物と外装材の中の1つ以上を覆いながら、運送装置の室内空間に露出するように構成することができる。例えば、内装材180は、ダッシュボード(または運送装置のダッシュボード)、支柱内装材(または支柱トリム)、フロア内装材(またはフロアカーペット)、ルーフ内装材(またはヘッドライナー)、ドア内装材(またはドアトリム)、ハンドル内装材(またはステアリングカバー)、座席内装材、リアパッケージ内装材(または後部座席棚)、オーバーヘッドコンソール(または屋内照明内装材)、リアビューミラー、グローブボックス、サンバイザーなどの1つ以上を含むことができる。
【0219】
本明細書の実施例による内装材180は、プラスチック、ガラス、カーボン、繊維、皮革、布、ゴム、木材、鏡、紙、および金属の中の1つ以上の材質を含むことができ、これらに限定されるものではない。例えば、紙はスピーカー用のコーン紙であり得る。例えば、コーン紙は、パルプまたは発泡プラスチックなどであり得、これに限定されるものではない。
【0220】
本明細書の他の実施例による内装材180は、ベース部材と表皮部材を含むことができる。例えば、ベース部材は、射出物、第1内装材、内部内装材、または背面内装材であり得、これに限定されるものではない。表皮部材は、第2内装材、外側内装材、前面内装材、外皮部材、補強部材、または装飾部材であり得、これに限定されるものではない。
【0221】
内装材180またはベース部材は、プラスチック材質からなり得る。例えば、内装材130またはベース部材は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を用いた射出工程によって具現された射出物であり得、これに限定されるものではない。内装材180またはベース部材は、運送装置の室内空間で、メイン構造物と外装物質の中の1つ以上を覆うように構成され得る。例えば、内装材180またはベース部材は、運送装置の室内空間に露出したメインフレーム、サイドフレーム、ドアフレーム、ハンドルフレームの中の少なくとも1つ以上の一面(または内装面)を覆うように構成することができる。
【0222】
表皮部材は、ベース部材を覆うように配置することができる。表皮部材は、運送装置の室内空間でベース部材を覆いながら室内空間に露出するように構成することができる。例えば、表皮部材は、運送装置の室内空間に露出するベース部材の前面に配置または結合することができる。例えば、表皮部材は、プラスチック、ガラス、繊維、皮革、布、ゴム、鏡、木材、紙、および金属の中のいずれか1つ以上の材質を含むことができる。
【0223】
内装材180または表皮部材は、繊維材質であり得る。例えば、内装材180または表皮部材は、合成繊維、炭素繊維(またはアラミド繊維)、および天然繊維の中の少なくとも1つ以上を含むことができる。例えば、内装材180または表皮部材は、織物シート、編物シート、または不織布であり得るが、これらに限定されるものではない。例えば、内装材180または表皮部材は、ファブリック部材(fabric member)であり得、これに限定されるものではない。合成繊維は、熱可塑性樹脂であり、相対的に有害物質の放出がない環境に優しい素材であるポリオレフィン系繊維を含むことができる。例えば、ポリオレフィン系繊維は、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、またはポリエチレンテレフタレート繊維を含むことができる。ポリオレフィン系繊維は、単一樹脂の繊維またはコア-シェル構造の繊維であり得る。天然繊維は、ジュート繊維、ケナフ(Kenaf)繊維、アバカ繊維、ココナッツ繊維、および木の繊維の中のいずれか1つまたは2つ以上の混合繊維であり得る。
【0224】
1つ以上の第1振動発生装置30-1~第3振動発生装置30-3を含む1つ以上の振動発生装置30は、メイン構造物と外装材の間、メイン構造物と内装材180の間、及び/又は外装材、及び内装材180の中の1つ以上に配置することができる。例えば、1つ以上の第1振動発生装置30-1~第3振動発生装置30-3を含む1つ以上の振動発生装置30は、(a)外装材、(b)内装材180、(c)メイン構造物と外装材の間の領域、および(d)メイン構造物と内装材180の間の領域の中の1つ以上に配置され得る。例えば、1つ以上の振動発生装置30は、メイン構造物と外装材の間、メイン構造物と内装材180の間、及び/又は外装材、及び内装材180の中の1つ以上に配置され、音響を出力するように構成することができる。例えば、1つ以上の振動発生装置30は、メイン構造物と外装材の間、メイン構造物と内装材180の間、及び/又は外装材、及び内装材180の中の1つ以上に配置され、メイン構造物と外装材の間の領域、メイン構造物と内装材180の間の領域、及び/又は外装材、および内装材180の中の1つ以上を、間接または直接に振動させて音響を出力することができる。例えば、1つ以上の振動発生装置30は、外装材と内装材180の間に配置され、外装材と内装材180の中の1つ以上を間接または直接に振動させて音響を出力することができる。例えば、1つ以上の振動発生装置30の振動部材は、外装材及び内装材180の中の1つ以上であり得る。本明細書の実施例によれば、外装材と内装材180の中の1つ以上は、1つ以上の振動発生装置30によって音響を出力することができる。
【0225】
運送装置の外装材と内装材180の中の1つ以上は、音響の出力のための振動板、音響振動板、又は音響発生板等であり得る。例えば、音響出力用の外装材と内装材180のそれぞれは、1つ以上の振動発生装置30よりも大きい大きさを有するので、大面積の振動板、音響振動板、または音響発生板の機能をすることにより、1つ以上振動発生装置30によって発生する低音域帯の音響特性および/または音圧特性を向上させることができる。例えば、低音域帯音の周波数は500Hz以下であり得、これに限定されるものではない。
【0226】
本明細書の実施例による1つ以上の振動発生装置30は、運送装置の外装材と内装材180の間で音響を出力することができる。例えば、1つ以上の振動発生装置30は、外装材と内装材180の間で、外装材および内装材180の中の1つ以上に連結または結合して、外装材および内装材180の中の1つ以上を間接または直接に振動させて音響を出力することができる。
【0227】
本明細書の実施例による運送装置は、外装材と内装材180の間で音響を出力するように構成された第1振動発生装置30-1を含むことができる。例えば、第1振動発生装置30-1は、外装材、内装材180、及び外装材と内装材180の間の少なくとも1つ以上に配置されて音響を出力することができる。
【0228】
第1振動発生装置30-1は、ダッシュボード180A、支柱内装材、ルーフ内装材180C、ドア内装材180D、座席内装材180E、ハンドル内装材180F、フロア内装材180Gの中の少なくとも1つ以上に配置された1つ以上の振動器31A~31Gを含むことができる。1つ以上の例では、1つ以上の振動器31A~31Gを含む第1振動発生装置30-1は、前述したもののうちの1つ以上を振動させることができる。例えば、第1振動発生装置30-1は、第1~第7振動器31A~31Gの中の少なくとも1つ以上を含み、これにより1チャンネル以上の音響を出力することができる。
【0229】
図13~
図18を参照すると、本明細書の実施例による第1振動器31Aは、ダッシュパネルとダッシュボード180Aの間に配置され、ダッシュボード180Aを間接または直接に振動させ、音響を出力するように構成することができる。例えば、第1振動器31Aは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに対する重複説明は、省略する。例えば、運送装置において、音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から遠いほど、低音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第1振動器31Aは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、および
図9Cを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第1振動器31Aは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第1振動器31Aは、ダッシュボードスピーカーまたは第1スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0230】
本明細書の実施例によれば、ダッシュパネルとダッシュボード180Aの中の少なくとも1つ以上は、運転席(DS)に対応する第1領域、助手席(PS)に対応する第2領域、及び第1領域と第2領域の間の第3領域(または中間領域)を含むことができる。ダッシュパネルとダッシュボード180Aの中の少なくとも1つ以上は、助手席(PS)と向かい合いながら傾斜した第4領域を含むことができる。本明細書の実施例によれば、第1振動器31Aは、ダッシュボード180Aの第1~第4領域の中の少なくとも1つ以上を振動させるように配置することができる。例えば、第1振動器31Aは、ダッシュボード180Aの第1および第2領域のそれぞれに配置されるか、第1~第4領域のそれぞれに配置され得る。例えば、第1振動器31Aは、ダッシュボード180Aの第1および第2領域のそれぞれに配置されるか、第1~第4領域の中の少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第1振動器31Aは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、ダッシュボード180Aの第1~第4領域の中の少なくとも1つを振動させるように構成された第1振動器31Aは、互いに同じかまたは異なる音響出力特性を有することができる。例えば、ダッシュボード180Aの第1~第4領域のそれぞれを振動させるように構成された第1振動器31Aは、互いに同じかまたは異なる音響出力特性を有することができる。
【0231】
本明細書の実施例による第2振動器31Bは、支柱パネルと支柱内装材180Bの間に配置され、支柱内装材180Bを間接または直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。例えば、第2振動器31Bは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに関する重複説明は、省略する。例えば、運送装置において音源または音響の伝達を受ける対象物の位置、または運転者および/または同乗者(または搭乗者)の耳の位置から近いほど、高音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第2振動器31Bは、高音域帯の音響がさらに向上した振動装置で構成することができる。例えば、第2振動器31Bは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9C、例えば、
図3A、
図4A、
図8A、
図8B、および
図9Aを参照して説明した振動装置の中の1つ以上で構成することができる。例えば、搭乗者の耳に近い位置に配置される振動発生装置は、第1振動部が第2振動部よりも振動部材の中央に配置された振動装置で構成することができる。例えば、搭乗者の耳から遠くに配置される振動発生装置は、第2振動部が第1振動部よりも振動部材の中央に配置された振動装置で構成することができる。例えば、搭乗者の耳に近い位置に配置された振動発生装置は、第1振動部の面積が第2振動部の面積よりも大きい振動装置で構成することができる。例えば、搭乗者の耳から遠くに配置される振動発生装置は、第1振動部の面積が第2振動部の面積より小さい振動装置で構成することができる。他の実施例では、第2振動器31Bは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第2振動器31Bは、支柱スピーカー、ツイータースピーカー、または第2スピーカーなどの用語で表現され得、これに限定されるものではない。
【0232】
本明細書の実施例によれば、支柱パネルは、前方ガラス窓の両側に配置された第1支柱(またはAピラー)、車体中央の両側に配置された第2支柱(またはBピラー)、および車体の後側の両側に配置された第3支柱(またはCピラー)を含むことができる。支柱内装材180Bは、第1支柱を覆う第1支柱内装材180B1、第2支柱を覆う第2支柱内装材180B2、及び第3支柱を覆う第3支柱内装材180B3を含むことができる。本明細書の実施例によれば、第2振動器31Bは、第1支柱と第1支柱内装材180B1の間、第2支柱と第2支柱内装材180B2の間、および第3支柱と第3支柱内装材180B3の間の中の少なくとも1つ以上に配置することにより、第1~第3支柱内装材180B1、180B2、180B3の少なくとも1つ以上を振動させることができる。例えば、第2振動器31Bは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置180を含むので、これに関する重複説明は、省略する。例えば、運送装置において音源または音響の伝達を受ける対象物の位置、または運転者および/または同乗者(または搭乗者)の耳の位置から近いほど、高音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第2振動器31Bは、高音域帯の音響がさらに向上した振動装置で構成することができる。例えば、第2振動器31Bは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9C、例えば、
図3A、
図4A、
図8A、
図8B、および
図9Aを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第2振動器31Bは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第2振動器31Bは、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第2振動器31Bは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、第1~第3支柱内装材180B1、180B2、180B3の中の少なくとも1つ以上を振動させるように構成された第2振動器31Bは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。
【0233】
図13、
図17、及び
図18を参照すると、本明細書の実施例による第3振動器31C及び第3-1振動器31C1は、ルーフパネルとルーフ内装材180Cの間に配置され、ルーフ内装材180Cを間接または直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。例えば、第3振動器31C及び第3-1振動器31C1は、
図3A、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、及び
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第3振動器31Cは、運送装置において音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から近いほど高音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第3振動器31Cは、高音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第3振動器31Cは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9C、例えば、
図3A、
図4A、
図8A、
図8B、および
図9Aを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第3振動器31Cは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第3振動器31Cは、第2振動器31Bと同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第3-1振動器31C1は、運送装置において音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から遠いほど、低音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第3-1振動装置31C1は、低音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第3-1振動器31C1は、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、及び
図9Cを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第3-1振動器31C1は、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第3-1振動器31C1は、第1振動器31Aと同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第3振動器31C及び第3-1振動器31C1は、ルーフスピーカー又は第3スピーカー等の用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0234】
本明細書の実施例によれば、ルーフパネルおよびルーフパネルを覆うルーフ内装材180Cの中の少なくとも1つ以上は、第1領域から第7領域を含むことができる。例えば、ルーフパネルおよびルーフパネルを覆うルーフ内装材180Cの中の少なくとも1つ以上は、運転席(DS)に対応する第1領域、助手席(PS)に対応する第2領域、運転席(DS)と助手席(PS)の間に対応する第3領域、運転席(DS)後方の第1後部同乗席(BS1)に対応する第4領域、助手席(PS)後方の第2後部同乗席(BS2)に対応する第5領域領域、第1後部同乗席(BS1)と第2後部同乗席(BS2)の間に対応する第6領域、および第3領域と第6領域の間の第7領域を含むことができる。例えば、第3振動器31Cおよび第3-1振動器31C1は、ルーフ内装材180Cの第1~第7領域の中の少なくとも1つ以上を振動させるように構成することができる。例えば、第3振動器31Cおよび第3-1振動器31C1は、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、ルーフ内装材180Cの第1~第7の領域の少なくとも1つ以上を振動させるように構成された第3振動器31Cおよび第3-1振動器31C1は、同一または異なる音響出力特性を有することができる。例えば、ルーフ内装材180Cの第1~第7領域のそれぞれを振動させるように構成された第3振動器31Cおよび第3-1振動器31C1は、互いに同じかまたは異なる音響出力特性を有することができる。例えば、ルーフ内装材180Cの第1~第7領域の少なくとも1つ以上を振動させるように構成された第3振動器31Cおよび第3-1振動器31C1の中の少なくとも1つ以上は、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成することができ、残りは150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、ルーフ内装材180Cの第1~第7領域のそれぞれを振動させるように構成された第3振動器31Cおよび第3-1振動器31C1は、少なくとも1つ以上が2kHz~20kHzの音響を出力するように構成することができ、残りは150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。
【0235】
図13~
図16を参照すると、本明細書の実施例による第4振動器31D及び第4-1振動器31D1は、ドアフレームとドア内装材180Dの間に配置され、ドア内装材180Dを間接または直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。例えば、第4振動器31D及び第4-1振動器31D1は、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第4振動器31Dは、運送装置において音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から近いほど、高音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第4振動器31Dは、高音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第4振動器31Dは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9C、例えば、
図3A、
図4A、
図8A、
図8B、及び
図9Aを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第4振動器31Dは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第4振動器31Dは、第2振動器31B及び第3振動器31Cの中の少なくとも1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第4-1振動器31D1は、運送装置において音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から遠いほど、低音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第4-1振動器31D1は、低音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第4-1振動器31D1は、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、及び
図9Cを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第4-1振動器31D1は、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第4-1振動器31D1は、第1振動器31A及び第3-1振動器31C1の中の少なくとも1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第4振動器31Dおよび第4-1振動器31D1は、ドアスピーカーまたは第4スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0236】
本明細書の実施例によれば、ドアフレームおよびドア内装材180Dの中の少なくとも1つ以上は、高さ方向(Z)を基準に、上部領域、中間領域、および下部領域を含むことができる。例えば、第4振動器31D及び第4-1振動器31D1は、ドアフレームとドア内装材180Dの間の上部領域、中間領域、及び下部領域の少なくとも1つ以上に配置することによって、ドア内装材180Dの上部領域、中間領域、および下部領域の中の少なくとも1つを振動させることができる。
【0237】
本明細書の実施例によれば、ドア内装材180Dの上部領域は、相対的に小さな曲率半径を有する曲面部分を含むことができる。ドア内装材180Dの上部領域を振動させるための第4振動器31D及び第4-1振動器31D1は、ドア内装材180Dの上部領域の曲面部の形状(又は表面形状)をそのまま沿う形状に曲がるように構成することができる。
【0238】
本明細書の実施例によれば、ドアフレームは、第1ドアフレーム(または左側フロントドアフレーム)、第2ドアフレーム(または右側フロントドアフレーム)、第3ドアフレーム(または左側リアドアフレーム)、第4ドアフレーム(または右側リアドアフレーム)を含むことができる。本明細書の実施例によれば、ドア内装材180Dは、第1ドアフレームを覆う第1ドア内装材(または左側フロントドア内装材)180D1、第2ドアフレームを覆う第2ドア内装材(または右側フロントドア内装材)180D2、第3ドアフレームを覆う第3ドア内装材(または左側リアドア内装材)180D3、および第4ドアフレームを覆う第4ドア内装材(または右側リアドア内装材)180D4を含むことができる。例えば、第4振動器31D及び第4-1振動器31D1は、第1~第4ドアフレームのそれぞれと第1~第4ドア内装材180D1~180D4との間の上部領域、中間領域、及び下部領域の少なくとも1つ以上に配置され、第1~第4ドア内装材180D1~180D4のそれぞれの上部領域、中間領域、および下部領域の中の少なくとも1つ以上を振動させることができる。
【0239】
本明細書の実施例によれば、第1~第4ドア内装材180D1~180D4のそれぞれの上部領域を振動させるように構成された第4振動器31Dおよび第4-1振動器31D1は、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成するか、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、第1~第4ドア内装材180D1~180D4の中の少なくとも1つ以上の上部領域を振動させるように構成された第4振動器31Dおよび第4-1振動器31D1は、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成するか、または150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。
【0240】
本明細書の実施例によれば、第1~第4ドア内装材180D1~180D4の中の少なくとも1つ以上の中間領域または/および下部領域を振動させるように構成された第4振動器31Dおよび第4~1振動器31D1は、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。第1~第4ドア内装材180D1~180D4のそれぞれの中間領域または/および下部領域を振動させるように構成された第4振動器31Dおよび第4-1振動器31D1は、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、第1~第4ドア内装材180D1~180D4の中の少なくとも1つ以上の中間領域または/および下部領域を振動させるように構成された第4振動器31Dおよび第4-1振動器31D1は、ウーファー、ミッドウーファー、およびサブウーファーの中のいずれか1つ以上であり得る。例えば、第1~第4ドア内装材180D1~180D4のそれぞれの中間領域または/および下部領域を振動させるように構成された第4振動器31Dおよび第4-1振動器31D1は、ウーファー、ミッドウーファー、およびサブウーファーの中の1つ以上であり得る。
【0241】
第1ドア内装材180D1に配置された第4振動器31D及び第4-1振動器31D1と、第2ドア内装材180D2に配置された第4振動器31D及び第4-1振動器31D1のそれぞれから出力する音響を合わせて出力することができる。例えば、第1ドア内装材180D1に配置された第4振動器31D及び第4-1振動器31D1と、第2ドア内装材180D2に配置された第4振動器31D及び第4-1振動器31D1の中の少なくとも1つ以上から出力する音響を合わせて出力することができる。また、第3ドア内装材180D3に配置された第4振動器31D、および第4-1振動器31D1によって出力される音響と、第4ドア内装材180D4に配置された第4振動器31Dおよび第4-1振動器31D1によって出力される音響は、互いに合わせて出力することができる。
【0242】
本明細書の実施例によれば、第1~第4ドア内装材180D1~180D4のそれぞれの上部領域は、ダッシュボード180Aに隣接する第1上部領域、後部座席(BS1、BS2、BS3)に隣接する第2上部領域および第1上部領域と第2上部領域の間の第3上部領域とを含むことができる。例えば、第4振動器31Dおよび第4-1振動器31D1は、第1~第4ドア内装材180D1~180D4のそれぞれの第1~第3上部領域の中の1つ以上に配置することができる。例えば、第4振動器31D及び第4-1振動器31D1は、第1及び第2ドア内装材180D1、180D2のそれぞれの第1上部領域に配置され、第1及び第2ドア内装材180D1、180D2のそれぞれの第2および第3上部領域の中の1つ以上に配置することができる。例えば、第4振動器31D及び第4-1振動器31D1は、第1~第4ドア内装材180D1~180D4の中の少なくとも1つ以上の第1~第3上部領域の中の1つ以上に配置することができる。例えば、第1および第2ドア内装材180D1、180D2の中の1つ以上の第1上部領域を振動させるように構成された第4振動器31Dおよび第4-1振動器31D1は、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成することができ、第1および第2ドア内装物質180D1、180D2のそれぞれの第2および第3上部領域の中の1つ以上を振動させるように構成された第4振動器31Dおよび第4-1振動器31D1は、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成するか、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、第1および第2ドア内装材180D1、180D2の中の少なくとも1つ以上の第2および第3上部領域の中の1つ以上を振動させるように構成された第4振動器31Dおよび第4-1振動器31D1は、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成するか、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。
【0243】
図13、
図15、及び
図18を参照すると、本明細書の実施例による第5振動器31Eは、座席フレームと座席内装材180Eの間に配置され、座席内装材180Eを間接又は直接に振動して音響を出力するように構成することができる。例えば、第5振動装置31Eは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これについての重複説明は省略する。例えば、運送装置において、音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から遠いほど低音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第5振動器31Eは、低音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第5振動器31Eは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、及び
図9Cを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第5振動器31Eは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第5振動器31Eは、第1振動器31A、第3-1振動器31C1、及び第4-1振動器31D1の中の1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第5振動器31Eは、シートスピーカー、ヘッドレストスピーカー、または第5スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0244】
本明細書の実施例によれば、座席フレームは、第1座席フレーム(または運転席フレーム)、第2座席フレーム(または助手席フレーム)、第3座席フレーム(または第1同乗席フレーム)、第4座席フレーム(または第2同乗席フレーム)、および第5座席フレーム(または第3同乗席フレーム)を含むことができる。本明細書の実施例によれば、座席内装材180Eは、第1座席フレームを囲む第1座席内装材、第2座席フレームを囲む第2座席内装材、第3座席フレームを囲む第3座席内装材、第4座席フレームを囲む第4座席内装材、および第5座席フレームを囲む第5座席内装材を含むことができる。
【0245】
本明細書の実施例によれば、第1~第5座席フレームの中の少なくとも1つ以上は、座席床フレーム、座席後部フレーム、およびヘッドレストフレームを含むことができる。座席内装材180Eは、座席床フレームを囲む座席床内装材180E1、座席後部フレームを囲む座席後部内装材180E2、およびヘッドレストフレームを囲むヘッドレスト内装材180E3を含むことができる。座席床内装材180E1、座席後部内装材180E2、およびヘッドレスト内装材180E3の中の少なくとも1つ以上は、座席内装材および座席外部内装材を含むことができる。座席内装材は、発泡層を含むことができる。座席外部内装材は、繊維または皮革を含む表皮層を含むことができる。座席外部内装材は、表皮層を支持するプラスチック材質のベース層をさらに含むことができる。
【0246】
本明細書の実施例によれば、第5振動器31Eは、座席後部フレームと座席後部内装材180E2の間、およびヘッドレストフレームとヘッドレスト内装材180E3の間の少なくとも1つ以上に配置されることによって、座席後部内装材180E2の座席外部内装材とヘッドレスト内装材180E3の座席外部内装材の中の少なくとも1つ以上を振動させることができる。
【0247】
本明細書の実施例によれば、運転席(DS)および助手席(PS)の中の少なくとも1つ以上に配置された第5振動器31Eは、座席後部フレームと座席後部内装材180E2の間およびヘッドレストフレームとヘッドレスト内装材180E3の間の少なくとも1つ以上に配置することができる。
【0248】
本明細書の実施例によれば、第1~第3同乗席(BS1、BS2、BS3)の中の少なくとも1つ以上に配置された第5振動器31Eは、ヘッドレストフレームとヘッドレスト内装材180E3の間に配置され得る。例えば、第1~第3同乗席(BS1、BS2、BS3)の中の少なくとも1つ以上は、ヘッドレストフレームとヘッドレスト内装材180E3の間に配置された少なくとも1つ以上の第5振動器31Eを含むことができる。
【0249】
本明細書の実施例によれば、運転席(DS)および助手席(PS)の中の少なくとも1つ以上の座席後部内装材180E2を振動させる第5振動器31Eは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。
【0250】
本明細書の実施例によれば、運転席(DS)、助手席(PS)、及び第1~第3同乗席(BS1、BS2、BS3)の中の少なくとも1つ以上のヘッドレスト内装材180E3を振動させる5振動器31Eは、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成、または150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。
【0251】
図13~
図16を参照すると、本明細書の実施例による第6振動器31Fは、ハンドルフレームとハンドル内装材180Fの間に配置され、ハンドル内装材180Fを間接または直接に振動させて、音響を出力するように構成することができる。例えば、第6振動器31Fは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、運送装置において、音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から遠いほど、低音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第6振動器31Fは、低音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第6振動器31Fは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、および
図9Cを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第6振動器31Fは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第6振動器31Fは、第1振動器31A及び第5振動器31Eの中の少なくとも1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第6振動器31Fは、ハンドルスピーカー、ステアリングスピーカー、または第6スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0252】
本明細書の実施例によれば、第6振動器31Fは、ハンドル内装材180Fを間接または直接に振動させて音響を運転者に提供することができる。第6振動器31Fから出力される音響は、第1~第5振動器31A~31Eのそれぞれから出力される音響と同じかまたは異なる音響であり得る。例えば、第6振動器31Fによって出力される音響は、第1~第5振動器31A~31Eの中の少なくとも1つ以上によって出力される音響と同じかまたは異なり得る。本明細書の実施例として、第6振動器31Fは、運転者にのみ提供される音響を出力することができる。本明細書の他の実施例として、第6振動器31Fによって出力される音響と第1~第5振動器31A~31Eのそれぞれによって出力される音響は、互いに合わせて出力することができる。例えば、第6振動器31Fから出力される音響と第1~第5振動器31A~31Eの中の少なくとも1つ以上によって出力される音響あ、互いに合わせて出力することができる。
【0253】
図13及び
図14を参照すると、第7振動器31Gは、フロアパネルとフロア内装材180Gの間に配置され、フロア内装材180Gを間接又は直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。第7振動器31Gは、前座席(DS、PS)と第3後部同乗席(BS3)の間に配置されたフロアパネルとフロア内装材180Gの間に配置することができる。例えば、第7の振動器31Gは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、および
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むため、重複する説明は省略する。例えば、運送装置において、音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から遠いほど、低音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。第7振動器31Gは、低音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第7振動器31Gは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、及び
図9Cを参照して説明した振動装置130は、第2振動部132を第1振動部131よりも中央に配置されるので、低音域帯の音響がより強化された振動装置であり得る。他の実施例では、第7振動器31Gは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第7振動器31Gは、第1振動器31A、第5振動器31E、及び第6振動器31Fの中の少なくとも1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第7振動器31Gは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、第7振動器31Gは、フロアスピーカー、ボトムスピーカー、アンダースピーカー、または第7スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0254】
図13~
図17を参照すると、本明細書の実施例による運送装置は、室内空間に露出した内装材180に配置された第2振動発生装置30-2をさらに含むことができる。例えば、本明細書の実施例による運送装置は、第1振動発生装置30-1の代わりに第2振動発生装置30-2のみを含むか、または第1振動発生装置30-1と第2振動発生装置30-2の全てを含むことができる。
【0255】
本明細書の実施例によれば、内装材180は、リアビューミラー180H、オーバーヘッドコンソール180I、リアパッケージ内装材180J、グローブボックス180K、及びサンバイザー180Lなどをさらに含むことができる。
【0256】
本明細書の実施例による第2振動発生装置30-2は、リアビューミラー180H、オーバーヘッドコンソール180I、リアパッケージ内装材180J、グローブボックス180K、及びサンバイザー180Lの中の少なくとも1つに配置された1つ以上の振動装置31H~31Lを含むことができる。1つ以上の例では、1つ以上の振動器31H~31Lを含む第2振動発生装置30-2は、前述したもののうちの1つ以上を振動させることができる。例えば、第2振動発生装置30-2は、第8~第12振動器31H~31Lの中の少なくとも1つ以上を含み、これにより、1チャンネル以上の音響を出力することができる。
【0257】
図13~
図17を参照すると、第8振動器31Hは、リアビューミラー180Hに配置され、リアビューミラー180Hを間接または直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。第8振動器31Hは、メイン構造物に連結したミラーハウジングおよびミラーハウジングに支持されたリアビューミラー180Hとの間に配置され得る。例えば、第8振動器31Hは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、運送装置において、音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から遠いほど、低音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第8振動器31Hは、低音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第8振動器31Hは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、及び
図9Cを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第8振動器31Hは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第8振動器31Hは、第1振動器31A、第5振動器31E、第6振動器31F、及び第7振動器31Gの中の少なくとも1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第8振動器31Hは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、第8振動器31Hは、ミラースピーカーまたは第8スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0258】
図14、
図15、及び
図17を参照すると、第9振動器31Iは、オーバーヘッドコンソール180Iに配置され、オーバーヘッドコンソール180Iのコンソールカバーを間接又は直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。本明細書の実施例によれば、オーバーヘッドコンソール180Iは、ルーフパネルに埋め込まれたコンソールボックス、コンソールボックスに配置された照明器具、および照明器具とコンソールボックスを覆うコンソールカバーを含むことができる。
【0259】
第9振動器31Iは、オーバーヘッドコンソール180Iのコンソールボックスとコンソールカバーとの間に配置され、コンソールカバーを振動させることができる。例えば、第9振動器31Iは、オーバーヘッドコンソール180Iのコンソールボックスとコンソールカバーとの間に配置され、コンソールカバーを直接に振動させることができる。例えば、第9振動器31Iは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、運送装置において、音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から遠いほど、低音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第9振動器31Iは、低音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第9振動器31Iは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、および
図9Cを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第9振動器31Iは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第9振動器31Iは、第1振動器31A、第5振動器31E、第6振動器31F、第7振動器31G、及び第8振動器31Hの中の少なくとも一つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第9振動器31Iは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、第9振動器31Iは、コンソールスピーカー、照明スピーカー、または第9スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0260】
本明細書の実施例による運送装置は、ルーフ内装材180Cの中央領域に配置された中央照明ボックス、中央照明ボックスに配置された中央照明器具、および中央照明器具を覆う中央照明カバーをさらに含むことができる。この場合、第9振動器31Iは、中央照明器具の中央照明ボックスと中央照明カバーの間にさらに配置され、中央照明カバーをさらに振動させることができる。
【0261】
図13及び
図14を参照すると、第10振動器31Jは、リアパッケージ内装材180Jに配置され、リアパッケージ内装材180Jを間接又は直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。リアパッケージ内装材180Jは、第1~第3後部同乗席(BS1、BS2、BS3)の背面に配置することができる。例えば、リアパッケージ内装材180Jの一部は、後方ガラス窓230Cの下に配置することができる。
【0262】
第10振動器31Jは、リアパッケージ内装材180Jの背面に配置され、リアパッケージ内装材180Jを振動させることができる。例えば、第10振動器31Jは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第10振動器31Jは、運送装置において、音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から近いほど、高音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第10振動器31Jは、高音域帯の音響がさらに向上した振動装置で構成することができる。例えば、第10振動器31Jは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9C、例えば、
図3A、
図4A、
図8A、
図8B、および
図9Aを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第10振動器31Jは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第10振動器31Jは、第2振動器31B、第3振動器31C、第4振動器31Dの中の少なくとも1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第10振動器31Jは、リアスピーカーまたは第10スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0263】
本明細書の実施例によれば、リアパッケージ内装材180Jは、第1後部同乗席(BS1)の後方に対応する第1領域、第2後部同乗席(BS2)の後方に対応する第2領域、および第3後部同乗席(BS3)の後方に対応する第3領域とを含むことができる。本明細書の実施例によれば、第10振動器31Jは、リアパッケージ内装材180Jの第1~第3領域の中の少なくとも1つ以上を振動させるように配置することができる。例えば、第10振動器31Jは、リアパッケージ内装材180Jの第1及び第2領域のそれぞれに配置、または第1~第3領域のそれぞれに配置され得る。例えば、第10振動器31Jは、リアパッケージ内装材180Jの第1及び第2領域の中の少なくとも1つ以上に配置、または第1~第3領域の中の少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第10振動器31Jは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、リアパッケージ内装材180Jの第1~第3領域のそれぞれを振動させるように構成された第10振動器31Jは、互いに同じかまたは異なる音響出力特性を有することができる。例えば、リアパッケージ内装材180Jの第1~第3領域の中の少なくとも1つ以上を振動させるように構成された第10振動器310Jは、互いに同じかまたは異なる音響出力特性を有することができる。
【0264】
図13~
図15を参照すると、第11振動器31Kは、グローブボックス180Kに配置され、グローブボックス180Kを間接または直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。グローブボックス180Kは、助手席(PS)の前方に対応するダッシュボード180Aに配置することができる。
【0265】
第11振動器31Kは、グローブボックス180Kの内側面に配置され、グローブボックス180Kを振動させることができる。例えば、第11振動器31Kは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、運送装置において、音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から遠いほど、低音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第11振動器31Kは、低音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第11振動器31Kは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、および
図9Cを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第11振動器31Kは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第11振動器31Kは、第1振動器31A、第5振動器31E、第6振動器31F、第7振動器31G、第8振動器31H、及び第9振動器31Iの中の少なくとも1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第11振動器31Kは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され、ウーファー、ミッドウーファー、およびサブウーファーの中の1つ以上であり得る。例えば、第11振動器31Kは、グローブボックススピーカーまたは第11スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0266】
図15を参照すると、第12振動器31Lは、サンバイザー180Lに配置され、サンバイザー180Lを間接または直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。サンバイザー180Lは、運転席(DS)に対応する第1サンバイザー180L1と、助手席(PS)に対応する第2サンバイザー180L2とを含むことができる。
【0267】
第12振動器31Lは、第1サンバイザー180L1及び第2サンバイザー180L2の中の少なくとも一つ以上に配置され、第1サンバイザー180L1及び第2サンバイザー180L2の中の少なくとも1つ以上を間接または直接に振動させることができる。例えば、第12振動器31Lは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに関する重複説明は省略する。例えば、運送装置において、音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から遠いほど、低音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第12振動器31Lは、低音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第12振動器31Lは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、および
図9Cを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第12振動器31Lは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第12振動器31Lは、第1振動器31A、第5振動器31E、第6振動器31F、第7振動器31G、第8振動器31H、第9振動器31I、および第11振動器31Kの中の少なくとも1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第12振動器31Lは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、第12振動器31Lは、サンバイザースピーカーまたは第12スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0268】
本明細書の実施例によれば、第1サンバイザー180L1および第2サンバイザー180L2の中の少なくとも1つ以上は、サンバイザーミラーをさらに含むことができる。この場合、第12振動器31Lは、第1サンバイザー180L1および第2サンバイザー180L2の中の少なくとも1つ以上のサンバイザーミラーを間接または直接に振動させるように構成することができる。サンバイザーミラーを振動させる第12振動器31Lは、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、および
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むため、これに対する重複説明は省略する。
【0269】
図13~
図14を参照すると、本明細書の実施例による運送装置は、ガラス窓230に配置された第3振動発生装置30-3をさらに含むことができる。例えば、本明細書の実施例による運送装置は、第1および第2振動発生装置30-1、30-2の中の少なくとも1つ以上の代わりに、第3振動発生装置30-3を含むか、第1~第3振動発生装置30-1、30-2、30-3の全てを含むことができる。
【0270】
第3振動発生装置30-3は、ガラス窓230に配置された1つ以上の振動器31M~31Pを含むことができる。例えば、第3振動発生装置30-3は、第13~第16振動器31M~31Pの中の少なくとも1つ以上を含み、これにより1チャンネル以上の音響を出力することができる。例えば、第3振動発生装置30-3は、ウィンドウスピーカー、透明音響発生装置、透明スピーカー、または不透明スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0271】
本明細書の実施例による第13~第16振動器31M~31Pの中の少なくとも1つ以上は、窓ガラス230を間接または直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。例えば、第13~第16振動器31M~31Pの少なくとも1つ以上は、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130の中の少なくとも1つを含み、透明、半透明、または不透明に構成することができる。
【0272】
本明細書の実施例によれば、ガラス窓230は、前方ガラス窓230A、側面ガラス窓230B、および後方ガラス窓230Cを含むことができる。本明細書の実施例によれば、ガラス窓230は、ルーフガラス窓230Dをさらに含むことができる。例えば、運送装置がルーフガラス窓230Dを含む場合、ルーフフレームとルーフ内装材180Cの領域の中の一部は、ルーフガラス窓230Dに置き換えることができる。例えば、運送装置がルーフガラス窓230Dを含む場合、第3振動器31Cは、ルーフガラス窓230Dを囲むルーフ内装材180Cの端部分(または周辺部分)を間接または直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。
【0273】
図13~
図15を参照すると、本明細書の実施例による第13振動器31Mは、前方ガラス窓230Aに配置され、自体の振動による音響を出力したり、前方ガラス窓230Aを間接あるいは、直接に振動して音響を出力するように構成することができる。例えば、第13振動器31Mは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに関する重複説明は省略する。例えば、運送装置において音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から遠いほど、低音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。第13振動器31Mは、低音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第13振動器31Mは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、および
図9Cを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第13振動器31Mは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第13振動器31Mは、第1振動器31A、第5振動器31E、第6振動器31F、第7振動器31G、第8振動器31H、第9振動器31I、および第11振動器31Kの中の少なくとも1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第13振動器31Mは、透明、半透明、または不透明に構成することができる。
【0274】
本明細書の実施例によれば、前方ガラス窓230Aは、運転席(DS)に対応する第1領域、助手席(PS)に対応する第2領域、および第1領域と第2領域の間の第3領域(または中間領域)を含むことができる。例えば、第13振動器31Mは、前方ガラス窓230Aの第1~第3領域の中の少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第13振動器31Mは、前方ガラス窓230Aの第1及び第2領域のそれぞれに配置、または第1~第3領域のそれぞれに配置され得る。例えば、第13振動器31Mは、前方ガラス窓230Aの第1及び第2領域の中の少なくとも1つに配置、または第1~第3領域の中の少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、前方ガラス窓230Aの第1~第3領域のそれぞれに配置された第13振動器31Mは、互いに同じかまたは異なる音響出力特性を有することができる。例えば、前方ガラス窓230Aの第1~第3領域の中の1つ以上に配置された第13振動器31Mは、互いに同じかまたは異なる音響出力特性を有することができる。例えば、第13振動器31Mは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、第13振動器31Mは、前方ウインドウスピーカーまたは第13スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0275】
図14~
図16、及び
図18を参照すると、本明細書の実施例による第14振動器31Nは、側面ガラス窓230Bに配置され、自体の振動によって音響を出力したり、側面ガラス窓230Bを間接または直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。
【0276】
本明細書の実施例によれば、側面ガラス窓230Bは、第1側面ガラス窓(または左側フロントウインドウ)230B1、第2側面ガラス窓(または右側フロントウインドウ)230B2、第3側面ガラス窓(または、左側リアウィンドウ)230B3、および第4側面ガラス窓(または右側リアウィンドウ)230B4を含むことができる。
【0277】
本明細書の実施例によれば、第14振動器31Nは、第1~第4側面ガラス窓230B1~230B4の中の少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第1~第4側面ガラス窓230B1~230B4の中の少なくとも1つ以上は、少なくとも1つ以上の第14振動器31Nを含むことができる。
【0278】
本明細書の実施例によれば、第14振動器31Nは、第1~第4側面ガラス窓230B1~230B4の中の少なくとも1つ以上に配置され、自体の振動によって音響を出力するか、または該当する側面ガラス窓230B1~230B4を間接または直接に振動させて音響を出力するように構成することができる。例えば、第14振動器31Nは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに関する重複説明は省略する。例えば、第14振動器31Mは、運送装置において、音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から近いほど、高音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第14振動器31Mは、高音域帯の音響がさらに向上した振動装置で構成することができる。例えば、第14振動器31Mは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9C、例えば、
図3A、
図4A、
図8A、
図8B、及び
図9Aを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第14振動器31Mは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第14振動器31Nは、第2振動器31B、第3振動器31C、第4振動器31D、及び第10振動器31Jの中の少なくとも1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第14振動器31Nは、透明、半透明、または不透明に構成することができる。例えば、第14振動器31Nは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、第1~第4側面ガラス窓230B1~230B4の中の少なくとも1つ以上に配置された第14振動器31Nは、互いに同じかまたは異なる音響出力特性を有することができる。例えば、第14振動器31Nは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、第14振動器31Nは、側面ウインドウスピーカーまたは第14スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0279】
図13を参照すると、本明細書の実施例による第15振動器31Oは、後方ガラス窓230Cに配置され、自体の振動によって音響を出力したり、後方ガラス窓230Cを間接又は直接に振動して音響を出力するように構成することができる。
【0280】
本明細書の実施例によれば、後方ガラス窓230Cは、第1後部同乗席(BS1)の後部に対応する第1領域、第2後部同乗席(BS2)の後部に対応する第2領域、および第3後部同乗席(BS3)の後部に対応する第3領域を含むことができる。本明細書の実施例によれば、第15振動器31Oは、後方ガラス窓230Cの第1~第3領域のそれぞれに配置することができる。例えば、第15振動器31Oは、後方ガラス窓230Cの第1~第3領域の中の少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第15振動器31Oは、後方ガラス窓31Cの第1及び第2領域のそれぞれに配置、または第1~第3領域のそれぞれに配置され得る。例えば、第15振動器31Oは、後方ガラス窓240Cの第1及び第2領域の中の少なくとも1つに配置、または第1~第3領域の少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第15振動器31Oは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むので、これに関する重複説明は省略する。例えば、運送装置において、音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から遠いほど、低音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第15振動器31Oは、低音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第15振動器31Oは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9C、例えば、
図3D、
図5A、
図6A、
図9B、及び
図9Cを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第15振動器31Oは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第15振動器31Oは、第1振動器31A、第5振動器31E、第6振動器31F、第7振動器31G、第8振動器31H、第9振動器31I、第11振動器31K、および第13振動器31Mの中の少なくとも1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これらに限定されるものではない。例えば、第15振動器31Oは、透明、半透明、または不透明に構成することができる。例えば、第15振動器31Oは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、後方ガラス窓230Cの第1~第3領域のそれぞれに配置された第15振動器31Oは、互いに同じかまたは異なる音響出力特性を有することができる。例えば、後方ガラス窓230Cの第1~第3領域の中の少なくとも1つ以上に配置された第15振動器31Oは、互いに同じかまたは異なる音響出力特性を有することができる。例えば、後方ガラス窓230Cの第1および第2領域の中の少なくとも1つに配置された第15振動器310は、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成、またはウーファー、ミッドウーファー、およびサブウーファーのいずれか1つ以上であり得る。例えば、第15振動器31Oは、後方ウインドウスピーカーまたは第15スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0281】
図18を参照すると、本明細書の実施例による第16振動器31Pは、ルーフガラス窓230Dに配置され、自体の振動によって音響を出力したり、ルーフガラス窓230Dを間接又は直接に振動して音響を出力するように構成することができる。
【0282】
本明細書の実施例によるルーフガラス窓240Dは、前座席(DS、PS)上に配置することができる。例えば、第16振動器31Pは、ルーフガラス窓230Dの中間領域に配置することができる。例えば、第16振動器31Pは、
図3A、
図3D、
図4A、
図8A、
図8B、および
図9A~
図9Cを参照して説明した振動装置130を含むため、これに対する重複説明は省略する。例えば、第16振動器31Pは、運送装置において、音源又は音響の伝達を受ける対象物の位置、又は運転者及び/又は同乗者(又は搭乗者)の耳の位置から近いほど、高音域帯の音響がより強化された振動装置で構成することができる。例えば、第16振動器31Pは、高音域帯の音響がより向上した振動装置で構成することができる。例えば、第16振動器31Pは、
図3A、
図3D、
図4A、
図5A、
図6A、
図8A、
図8B、及び
図9A~
図9C、例えば、
図3A、
図4A、
図8A、
図8B、及び
図9Aを参照して説明した振動装置の中の1つ以上の振動装置で構成することができる。他の実施例では、第16振動器31Pは、2つ以上の振動装置で構成することができる。例えば、第16振動器31Pは、第2振動器31B、第3振動器31C、第4振動器31D、第10振動器31J、及び第14振動器31Nの中の少なくとも1つ以上と同一または実質的に同一の振動器で構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第16振動器31Pは、透明、半透明、または不透明に構成することができる。例えば、第16振動器31Pは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、第16振動器31Pは、ルーフウィンドウスピーカーまたは第16スピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0283】
本明細書の他の実施例によるルーフガラス窓230Dは、前座席(DS、PS)の上に配置、または前座席(DS、PS)と後部座席(BS1、BS2、BS3)の上に配置され得る。例えば、ルーフガラス窓230Dは、前座席(DS、PS)に対応する第1領域、および後部座席(BS1、BS2、BS3)に対応する第2領域を含むことができる。また、ルーフガラス窓230Dは、第1領域と第2領域の間の第3領域を含むことができる。例えば、第16振動器31Pは、ルーフガラス窓230Dの第1及び第2領域の中の少なくとも1つ以上に配置、またはルーフガラス窓230Dの第1~第3領域の中の少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第16振動器31Pは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。例えば、ルーフガラス窓230Dの第1~第3領域の中の少なくとも1つ以上に配置された第16振動器31Pは、互いに同じかまたは異なる音響出力特性を有することができる。
【0284】
図13~
図15を参照すると、本明細書の実施例による運送装置は、ダッシュボード180A、ドアフレーム180B、及びリアパッケージ内装材180Jの中の少なくとも1つ以上に配置されたウーファースピーカー(WS)をさらに含むことができる。
【0285】
本明細書の実施例によるウーファースピーカー(WS)は、ウーファー、ミッドウーファー、およびサブウーファーの中の1つ以上であり得る。例えば、ウーファースピーカー(WS)は、60Hz~150Hzの音響を出力するスピーカーなどの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。したがって、ウーファースピーカー(WS)は、60Hz~150Hzの音響を出力することで、室内空間に出力される音響の低音域帯の特性を向上させることができる。
【0286】
本明細書の実施例によれば、ウーファースピーカー(WS)は、ダッシュボード180Aの第1および第2領域の中の少なくとも1つ以上に配置することができる。本明細書の実施例によれば、ウーファースピーカー(WS)は、ドア内装材180Dの第1~第4ドアフレームのそれぞれに配置され、ドア内装材180Dの第1~第4ドア内装材180D1~180D4それぞれの下部領域に露出することができる。例えば、ウーファースピーカー(WS)は、ドア内装材180Dの第1~第4ドアフレームの中の少なくとも1つ以上に配置され、ドア内装材180Dの第1~第4ドア内装材180D1~180D4の中の少なくとも1つ以上の下部領域に露出することができる。本明細書の実施例によれば、ウーファスーピーカー(WS)は、リアパッケージ内装材180Jの第1および第2領域の中の少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第1~第4ドア内装材180D1~180D4それぞれの下部領域に配置された第4振動器31Dは、ウーファースピーカー(WS)に置き換えることができる。例えば、第1~第4ドア内装材180D1~180D4の中の少なくとも1つ以上の下部領域に配置された第4振動器31Dは、ウーファースピーカー(WS)に置き換えることができる。
【0287】
図13~
図15を参照すると、本明細書の実施例による運送装置は、インストルメントパネル装置160およびインフォテインメント装置170をさらに含むことができる。
【0288】
本明細書の実施例によるインストルメントパネル装置160は、運転席(DS)に面するようにダッシュボード180Aの第1領域に配置することができる。インストルメントパネル装置160は、運転席(DS)に面するようにダッシュボード180Aの第1領域に配置されたディスプレイ(または第1ディスプレイ)161を含むことができる。
【0289】
第1ディスプレイ161は、
図1、
図2、及び
図10を参照して説明した装置の中のいずれか1つを含むため、これに対する重複説明は省略する。例えば、インストルメントパネル装置160は、第1ディスプレイ161に含まれた1つ以上の振動発生装置30の振動による振動部材(またはディスプレイパネル)100の振動によって発生する音響を運転席(DS)側に出力することができる。例えば、インストルメントパネル装置160の第1ディスプレイ161に配置された振動発生装置30は、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。
【0290】
インフォテインメント装置170は、ダッシュボード180Aの第3領域に配置することができる。
【0291】
本明細書の実施例によるインフォテインメント装置170は、ダッシュボード180Aの第3領域上に直立状態で固定することができる。
【0292】
本明細書の他の実施例によるインフォテインメント装置170は、ダッシュボード180Aの第3領域に昇降可能に設置することができる。例えば、インフォテインメント装置170は、運送装置の電源オフまたは搭乗者の操作によってダッシュボード180Aの内部に収納または収容され、運送装置の電源オンまたは搭乗者の操作によってダッシュボード180A上に突き出ることができる。
【0293】
本明細書の実施例によるインフォテインメント装置170は、ダッシュボード180Aの第3領域に配置されたディスプレイ(または第2ディスプレイ)171、およびディスプレイ昇降ユニットを含むことができる。
【0294】
第2ディスプレイ171は、
図1、
図2、及び
図10を参照して説明した装置の中のいずれか1つを含むため、これに対する重複説明は省略する。例えば、インフォテインメント装置170は、第2ディスプレイ171に含まれる1つ以上の振動発生装置30の振動によるディスプレイパネルの振動によって発生する音響を運転席(DS)側に出力することができる。例えば、インフォテインメント装置170の第2ディスプレイ171に配置された1つ以上の振動発生装置30は、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成することができる。
【0295】
ディスプレイ昇降装置は、ダッシュボード180Aの第3領域内に配置され、第2ディスプレイ171を昇降可能に支持することができる。例えば、ディスプレイ昇降装置は、運送装置の電源がオンになったり、搭乗者の操作によって第2ディスプレイ171を上昇させてダッシュボード180A上に突出させることができる。そして、ディスプレイ昇降装置は、運送装置の電源オフまたは搭乗者の操作によって、第2ディスプレイ171を下降させてダッシュボード180Aの内部に収納または収容することができる。
【0296】
本明細書の実施例による運送装置は、メイン構造物と内装材180の間に配置された第1振動発生装置30-1、室内空間に露出した内装材180に配置された第2振動発生装置30-2、及びガラス窓230に配置された第3振動発生装置30-3の中の少なくとも1つ以上を介して、音響を室内空間及び外部空間の中の1つ以上に出力することにより、外装材及び内装材180の中の1つ以上を音響振動板として使用して音響を出力することができ、1チャンネル以上の音響および/または多チャンネルサラウンド立体音響を出力することができる。また、本明細書の実施例による運送装置は、インストルメントパネル装置160及びインフォテインメント装置170の中の少なくとも1つ以上のディスプレイ161、171の中の少なくとも1つ以上の表示パネルを音響振動板として使用して、音響を出力することができ、第1~第3振動発生装置30-1、30-2、30-3、およびインストルメントパネル装置160およびインフォテインメント装置170のそれぞれを通じて、さらに実感できる多チャンネル音響及び/又は多チャンネルサラウンド立体音響を出力することができる。
【0297】
図19は、本明細書の実施例による装置の音響出力特性を示す図である。
【0298】
音響出力特性は、音響測定装置によって測定することができる。音響測定装置は、制御用PC(Control PC)と音を送受信するサウンドカード、そしてサウンドカードから発生した音響を振動装置に増幅伝達するアンプ(amplifier)、表示パネルから振動装置を通じて発生する音響を収集するマイクで構成することができる。例えば、マイクは、振動装置の中心に配置し、表示パネルとマイクの間の距離は30cmであり得る。振動装置にマイクを垂直にして音響を測定することができる。マイクで収集された音響は、サウンドカードを介して制御用PCに入力し、これを制御用プログラムで確認して振動装置の音響を分析する。例えば、パルスプログラムを用いて20Hz~20kHzの周波数範囲の周波数応答特性を測定することができる。0.15kHz~20kHzでのサインスイープ(sine sweep)で1/3オクターブスムージング(octave smoothing)を適用して測定することができる。
【0299】
図19において、横軸は周波数(Frequency)(in hertz)(Hz)であり、縦軸は音圧(Sound Pressure Level;SPL(in decibel)(dB)を示す。
図19は、単結晶の音響出力特性である。
【0300】
図19を参照すると、周波数0.2kHz~1kHzでの音圧は約53.2dBであり、1kHz~10kHzでの音圧は約57.6dBであることが分かる。そして、周波数10kHz~20kHzでの音圧は約65.4dBであり、0.2kHz~20kHzでの音圧は約54.9dBであることが分かる。
【0301】
図20は、本明細書の他の実施例による装置の音響出力特性を示す図である。
【0302】
音響出力特性の測定方法は、
図19で説明した内容と同じであるので、ここでは説明を省略する。
【0303】
図20は、多結晶の音響出力特性である。
図20を参照すると、周波数0.2kHz~1kHzでの音圧は約63.3dBであり、1kHz~10kHzでの音圧は約69.5dBであることが分かる。そして、周波数10kHz~20kHzでの音圧は約80.3dBであり、0.2kHz~20kHzでの音圧は約67.5dBであることが分かる。単結晶である
図19と比較して、音圧特性が増加することが分かる。
【0304】
図21は、本明細書の他の実施例による装置の音響出力特性を示す図である。
【0305】
音響出力特性の測定方法は、
図19で説明した内容と同一または実質的に同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0306】
図21において、実線は
図3A~
図3Cの振動装置の音響出力特性であり、点線は多結晶の音響出力特性である。
【0307】
図21を参照すると、実線の周波数0.2kHz~1kHzでの音圧は約67.5dBであり、1kHz~10kHzでの音圧は約73.9dBであることが分かる。そして、周波数10kHz~20kHzでの音圧は約80.7dBであり、0.2kHz~20kHzでの音圧は約74.2dBであることが分かる。点線の
図20で説明したように、周波数0.2kHz~1kHzでの音圧は約63.3dBであり、1kHz~10kHzでの音圧は約69.5dBであることが分かる。そして、周波数10kHz~20kHzでの音圧は約80.3dBであり、0.2kHz~20kHzでの音圧は約67.5dBであることが分かる。したがって、多結晶と比較して本明細書の実施例による単結晶および多結晶で構成した場合、平均音圧が約7dB以上上昇することが分かる。そして、高音域帯である8kHz以上での音圧の損失なしに、低音域帯から中音域までの音圧が上昇することが分かる。低音域帯は500Hz以下であり得、中音域帯は500Hz~8kHz以下であり得、これに限定されるものではない。
【0308】
図22は、本明細書の他の実施例による装置の音響出力特性を示す図である。
【0309】
音響出力特性の測定方法は、
図19で説明した内容と同一または実質的に同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0310】
図22は、多結晶の大きさによる音響出力特性であり、実線は多結晶の横の長さ及び縦の長さそれぞれが12cmであり、点線は多結晶の横の長さ及び縦の長さそれぞれが6cmである。
【0311】
図22を参照すると、実線の周波数0.2kHz~1kHzでの音圧は約75.2dBであり、1kHz~10kHzでの音圧は約77.5dBであることが分かる。そして、周波数10kHz~20kHzでの音圧は約84.6dBであり、0.2kHz~20kHzでの音圧は約77.9dBであることが分かる。点線の周波数0.2kHz~1kHzでの音圧は約72.6dBであり、1kHz~10kHzでの音圧は約72.3dBであることが分かる。そして、周波数10kHz~20kHzでの音圧は約92.1dBであり、0.2kHz~20kHzでの音圧は約72.4dBであることが分かる。したがって、多結晶である第1振動部131の大きさ(または面積)が増加するにつれて平均音圧が約6dB以上上昇することが分かる。本明細書の実施例によれば、第1振動部131は垂直方向(d
33方向)に振動するので、面積が大きくなるほど振動特性を向上させることができる。第1振動部131の面積が大きくなるほど振動特性を向上させることができるので、音圧特性がさらに向上することが分かる。
【0312】
図23は、本明細書の他の実施例による装置の音響出力特性を示す図である。
【0313】
音響出力特性の測定方法は、
図19で説明した内容と同一または実質的に同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0314】
図23は、単結晶間の間隔による音響出力特性である。例えば、
図5Aおよび
図6Aにおいて、第2振動部132-1、132-2の間隔による音響出力特性である。
図23において、点線は単結晶間の間隔が0cmであり、一点鎖線は単結晶間の間隔が4cmであり、実線は単結晶間の間隔が8cmである。点線の周波数0.2kHz~1kHzでの音圧は約46.8dBであり、1kHz~10kHzでの音圧は約58.0dBであることが分かる。そして、周波数10kHz~20kHzでの音圧は約68.5dBであり、0.2kHz~20kHzでの音圧は約55.6dBであることが分かる。そして、一点鎖線の周波数0.2kHz~1kHzでの音圧は約55.3dBであり、1kHz~10kHzでの音圧は約61.3dBであることが分かる。そして、周波数10kHz~20kHzでの音圧は約66.7dBであり、0.2kHz~20kHzでの音圧は約60.0dBであることが分かる。そして、実線の周波数0.2kHz~1kHzでの音圧は約47.5dBであり、1kHz~10kHzでの音圧は約57.9dBであることが分かる。そして、周波数10kHz~20kHzでの音圧は約65.3dBであり、0.2kHz~20kHzでの音圧は約55.4dBであることが分かる。
【0315】
本明細書の実施例による(011)結晶方向を有する単結晶は、d32振動モード(またはXY軸振動)で振動するため、アスペクト比が振動特性に影響を与え得る。(011)結晶方向を有する単結晶は、d33振動モード(Z軸振動)も存在するため、アスペクト比と単結晶上の振動干渉が小さくなるように構成する場合、d32振動モード(またはXY軸振動)が優勢な振動モードとなり、低音域帯の音圧を向上させることができる。
【0316】
(011)結晶方向を有する単結晶間の隙間なしの0cmの場合、1つの単結晶として駆動するため、アスペクト比が減少する効果が現れ、これによりd33振動モード(Z軸振動)が優勢になり高音域帯、例えば、10kHz~20kHzでの音圧は向上するが、低音域帯、例えば0.2kHz~1kHzでの音圧は減少することが分かる。
【0317】
(011)結晶方向を有する単結晶間の間隔が4cmの場合、単結晶それぞれのd33振動モード(Z軸振動)を干渉せずにd32振動モード(またはXY軸振動)を補強する効果を有するので、低音域帯、例えば0.2kHz~1kHzでの音圧が増加し、中音域帯、例えば1kHz~10kHzでの音圧が増加することが分かる。
【0318】
(011)結晶方向を有する単結晶間の間隔が8cmの場合、単結晶それぞれのd32振動モード(またはXY軸振動)を補強する効果が小さくなるので、低音域帯から高音域帯までの音圧が減少することが分かる。
【0319】
本明細書の実施例による振動装置は、装置に配置される振動装置に適用することができる。本明細書の実施例による装置は、モバイルデバイス、テレビ電話、スマートウォッチ(smart watch)、ウォッチフォン(watch phone)、ウェアラブル機器(wearable apparatus)、フォルダブル機器(foldable apparatus)、ローラブル機器(rollable apparatus) 、ベンダブル機器(bendable apparatus)、フレキシブル機器(flexible apparatus)、カーブド機器(curved apparatus)、スライド機器(sliding apparatus)、可変型機器(variable apparatus)、電子手帳、電子書籍、PMP(portable multimedia player)、PDA(personal digital assistant)、MP3プレーヤー、モバイル医療機器、デスクトップPC(desktop PC)、ラップトップPC(laptop PC)、ネットブックコンピュータ(netbook computer)、ワークステーション(workstation)、ナビゲーション、車両用ナビゲーション、車両用表示装置、車両用装置、劇場用装置、劇場用表示装置、テレビ、ウオールペーパー機器、サイネージ機器、ゲーム機器、ノートブック、モニター、カメラ、ビデオカメラ、家電機器などに適用することができる。そして、本明細書の振動装置は、有機発光照明装置または無機発光照明装置に適用することができる。振動装置が照明装置に適用される場合、照明装置は、照明およびスピーカーの役割を果たすことができる。そして、本明細書の振動装置がモバイル機器等に適用される場合、振動装置は、スピーカー、レシーバ、ハプティックの中の1つ以上であり得、これに限定されるものではない。
【0320】
本明細書の実施例による装置は、以下のように説明することができる。
【0321】
本明細書の実施例による装置は、振動部材、および振動部材の背面にあり、振動部材を振動させる振動装置を含み、振動装置は、少なくとも1つ以上の第1振動部と少なくとも1つ以上の第1振動部とは異なる複数の第2振動部を含み、少なくとも1つ以上の第1振動部は、複数の第2振動部の周囲にあることができる。
【0322】
本明細書のいくつかの実施例によれば、少なくとも1つ以上の第1振動部は多結晶セラミックで構成し、複数の第2振動部は単結晶セラミックで構成され得る。
【0323】
本明細書のいくつかの実施例によれば、少なくとも1つ以上の第1振動部は四角形状であり、四角形状の縦の長さは横の長さよりも長くすることができる。
【0324】
本明細書のいくつかの実施例によれば、少なくとも1つ以上の第1振動部は、四角形または円形で構成され得る。
【0325】
本明細書のいくつかの実施例によれば、複数の第2振動部は、第2-1振動部および第2-2振動部を含むことができる。例えば、複数の第2振動部は、一番目振動部および二番目振動部を含むことができる。
【0326】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第2-1振動部および第2-2振動部のそれぞれの横の長さは、縦の長さより長くすることができる。例えば、複数の第2振動部の中の一番目振動部および二番目振動部のそれぞれの横の長さは、複数の第2振動部の中の一番目振動部および二番目振動部の中の対応する1つの縦の長さより長くすることができる。
【0327】
本明細書のいくつかの実施例によれば、装置は、第1振動部を取り囲む第1パーティション部材、第2-1振動部を取り囲む第2パーティション部材、及び第2-2振動部を取り囲む第3パーティション部材をさらに含むことができる。例えば、装置は、少なくとも1つ以上の第1振動部の対応する第1振動部を取り囲む第1パーティション部材、複数の第2振動部の一番目振動部を取り囲む第2パーティション部材、および複数の第2振動部の中の二番目振動部を取り囲む第3パーティション部材をさらに含むことができる。
【0328】
本明細書のいくつかの実施例によれば、少なくとも1つ以上の第1振動部は、第1-1振動部、第1-2振動部、第1-3振動部、および第1-4振動部を含み、複数の第2振動部は、第2-1振動部及び第2-2振動部を含むことができる。例えば、少なくとも1つ以上の第1振動部は、一番目振動部、二番目振動部、三番目振動部および四番目振動部を含み、複数の第2振動部は、一番目振動部および二番目振動部を含むことができる。
【0329】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1-1振動部~第1-4振動部は、第2-1振動部および第2-2振動部の周囲にあることができる。例えば、少なくとも1つ以上の第1振動部の一番目振動部、二番目振動部、三番目振動部および四番目振動部は、複数の第2振動部の一番目振動部および二番目振動部の周囲にあることができる。
【0330】
本明細書のいくつかの実施例によれば、装置は、第1-1振動部および第1-2振動部を取り囲む第1パーティション部材、第1-3振動部および第1-4振動部を取り囲む第2パーティション部材、および第2-1振動部および第2-2振動部を囲む第3パーティション部材をさらに含むことができる。例えば、装置は、少なくとも1つ以上の第1振動部の一番目振動部および二番目振動部を取り囲む第1パーティション部材、少なくとも1つ以上の第1振動部の三番目振動部および四番目振動部を取り囲む第2パーティション部材、および複数の第2振動部の一番目振動部および二番目振動部を取り囲む第3パーティション部材をさらに含むことができる。
【0331】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1-1振動部~第1-4振動部のそれぞれおよび第2-1振動部と第2-2振動部のそれぞれは、独立した音響信号の印加を受けるように構成され得る。例えば、少なくとも1つ以上の第1振動部の一番目振動部、二番目振動部、三番目振動部および四番目振動部のそれぞれおよび複数の第2振動部の一番目振動部および二番目振動部のそれぞれは、独立した音響信号の印加を受けるように構成され得る。
【0332】
本明細書のいくつかの実施例によれば、少なくとも1つ以上の第1振動部および複数の第2振動部のそれぞれは、振動層、振動層の第1面にある第1電極部、および第1面とは異なる面にある第2電極部を含むことができる。
【0333】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1電極部にある第1カバー部材、および第2電極部にある第2カバー部材をさらに含むことができる。
【0334】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1カバー部材と第2カバー部材は異なる物質からなり得る。
【0335】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1カバー部材と第2カバー部材の中のいずれか1つは、接着部材を含むことができる。
【0336】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1カバー部材と第1電極部の間にある第1接着層、および第2カバー部材と第2電極部の間にある第2接着層を含むことができる。
【0337】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動部材は、金属材質を含むか、または木材、ゴム、プラスチック、ガラス、カーボン、繊維、布、紙、鏡、および皮革の中の1つ以上の単一の非金属または複合非金属材質を含むことができる。
【0338】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動部材は、映像を表示する画素を有する表示パネル、発光ダイオード照明パネル、有機発光照明パネル、および無機発光照明パネルの中の1つ以上を含むことができる。
【0339】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動部材は、映像を表示する画素を有する表示パネル、表示装置から映像が投射されるスクリーンパネル、照明パネル、サイネージパネル、運送手段の内装材、運送手段のガラス窓、運送手段の外装材、建物の天井材、建物の内装材、建物のガラス窓、航空機の内装材、航空機のガラス窓、金属、木材、ゴム、プラスチック、ガラス、カーボン、繊維、布、紙、皮革、および鏡の中の1つ以上を含むことができる。
【0340】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動部材は第1領域および第2領域を含み、振動装置は、第1領域および第2領域の中の少なくとも1つ以上に配置することができる。
【0341】
本明細書の実施例による装置は、振動部材、および振動部材の背面にあり、振動部材を振動させる振動装置を含み、振動装置は、振動部材の背面に連結されたプレートを含み、振動装置は、少なくとも1つ以上の第1振動部と少なくとも1つ以上の第1振動部とは異なる複数の第2振動部を含み、少なくとも1つ以上の第1振動部は、複数の第2振動部の周囲にあることができる。
【0342】
本明細書のいくつかの実施例によれば、プレートが、音波が振動部材に集中するように配置された複数の開口部を含むことができる。
【0343】
本明細書のいくつかの実施例によれば、プレートは、メッシュ形で構成することができる。
【0344】
本明細書の実施例による装置は、メイン構造物を覆う外装材、メイン構造物と外装材の中の1つ以上を覆う内装材、および外装材、内装材、メイン構造物と外装材の間の領域、及びメイン構造物と内装材の間の領域の中の1つ以上にある1以上の振動発生装置を含み、1つ以上の振動発生装置は、振動部材、および振動部材の背面にあり、振動部材を振動させる振動装置を含み、振動装置は、少なくとも1つ以上の第1振動部と、少なくとも1つ以上の第1振動部とは異なる複数の振動部を具備する第2振動部を含み、少なくとも1つ以上の第1振動部は、複数の第2振動部の周囲にあることができる。1つ以上の振動発生装置の振動部材は、外装材または内装材であり、外装材および内装材の中の1つ以上は、1つ以上の振動発生装置の振動によって音響を出力することができる。
【0345】
本明細書のいくつかの実施例によれば、内装物質は、木材、ゴム、プラスチック、ガラス、カーボン、繊維、布、紙、金属、および皮革の中の1つ以上の材質を含むことができる。
【0346】
本明細書のいくつかの実施例によれば、内装材は、運送手段のダッシュボード、支柱内装材、ルーフ内装材、ドア内装材、座席内装材、ハンドル内装材、フロア内装材、およびリアパッケージ内装材の中の少なくとも1つ以上を含み、1つ以上の振動発生装置は、前記ダッシュボード、前記支柱内装材、前記ルーフ内装材、前記ドア内装材、前記座席内装材、前記ハンドル内装材、前記フロア内装材、および前記リアパッケージ内装材の中の少なくとも1つを振動させることができる。
【0347】
本明細書のいくつかの実施例によれば、ガラス窓およびガラス窓に配置された透明振動発生装置をさらに含むことができる。
【0348】
本明細書のいくつかの実施例によれば、ガラス窓は、運送手段の前方ガラス窓、側面ガラス窓、後方ガラス窓およびルーフガラス窓の中の少なくとも1つを含み、透明振動発生装置は、前記前方ガラス窓、前記側面ガラス窓、前記後方ガラス窓および前記ルーフガラス窓の中の少なくとも1つを振動させることができる。
【0349】
本明細書のいくつかの実施例によれば、装置の搭乗者の耳に近い位置に配置される振動発生装置は、第1振動部が第2振動部よりも振動部材の中央に配置される振動装置であり、搭乗者の耳から遠くに配置される振動発生装置は、第2振動部が第1振動部よりも振動部材の中央に配置される振動装置であり得る。
【0350】
本明細書のいくつかの実施例によれば、1つ以上の振動発生装置は、装置の搭乗者の耳に近い位置に配置された第1振動発生装置を含み、第1振動発生装置は、第2振動部が第2振動部よりも振動部材の中央に配置された振動装置、および搭乗者の耳から遠くに配置された第2振動発生装置を含み、第2振動発生装置は、第2振動部が第1振動部よりも振動部材の中央に配置される振動装置を含むことができる。
【0351】
本明細書のいくつかの実施例によれば、装置の搭乗者の耳に近い位置に配置される振動発生装置は、第1振動部の面積が第2振動部の面積より大きい振動装置であり、搭乗者の耳から遠くに配置される振動発生装置は、第2振動部の面積が第1振動部の面積より小さい振動装置であり得る。
【0352】
本明細書のいくつかの実施例によれば、1つ以上の振動発生装置は、装置の搭乗者の耳に近い位置に配置された第1振動発生装置を含み、第1振動発生装置は、第2振動部の面積が第2振動部の面積より大きい振動装置、および搭乗者の耳から遠くに配置された第2振動発生装置を含み、第2振動発生装置は、第2振動部の面積が第1振動部の面積より小さい振動装置を含むことができる。
【0353】
本明細書のいくつかの実施例によれば、1つ以上の振動発生装置は、第1振動発生装置および第2振動発生装置を含み、第1振動発生装置および第2振動発生装置のそれぞれは、振動装置を含み、装置の搭乗者の耳に近い位置に配置された第1振動発生装置で、対応する少なくとも1つ以上の第1振動部は、対応する複数の第2振動部よりも振動部材の中央に配置され、搭乗者の耳から遠くに配置された第2振動発生装置で、対応する複数の第2振動部は、対応する少なくとも1つ以上の第1振動部よりも振動部材の中央に配置され得る。
【0354】
本明細書のいくつかの実施例によれば、1つ以上の振動発生装置は、第1振動発生装置および第2振動発生装置を含み、第1振動発生装置および第2振動発生装置のそれぞれは、振動装置を含み、装置の搭乗者の耳に近い位置に配置された第1振動発生装置で、対応する少なくとも1つ以上の第1振動部の中の1つの面積は、対応する複数の第2振動部の中の1つの面積よりも大きい、搭乗者の耳から遠くに配置された第2振動発生装置で、対応する少なくとも1つ以上の第1振動部の中の1つの面積は、対応する複数の第2振動部の中の1つの面積より小さくなり得る。
【0355】
以上、添付した図を参照して本明細書の実施例をさらに詳細に説明したが、本明細書は必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本明細書の技術思想から逸脱しない範囲内で様々に変形実施することができる。したがって、本明細書に開示された実施例は、本明細書の技術思想を限定するものではなく説明するためのものであり、そのような実施例によって本明細書の技術思想の範囲を限定するものではない。したがって、上記で説明した実施例はすべての点で例示的なものであり、限定的なものではないと理解されなければならない。本明細書の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本明細書の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0356】
100:振動部材
130:振動装置
131、132:振動部
701、702、705、706:パーティション部材