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特許7611916FXRの調節活性のための化合物およびその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-26
(45)【発行日】2025-01-10
(54)【発明の名称】FXRの調節活性のための化合物およびその使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 261/08 20060101AFI20241227BHJP
   C07D 413/12 20060101ALI20241227BHJP
   A61K 31/42 20060101ALI20241227BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20241227BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20241227BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20241227BHJP
   A61P 3/06 20060101ALI20241227BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20241227BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20241227BHJP
   A61P 13/04 20060101ALI20241227BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20241227BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241227BHJP
   A61K 31/501 20060101ALI20241227BHJP
   A61K 31/427 20060101ALI20241227BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20241227BHJP
【FI】
C07D261/08 CSP
C07D413/12
A61K31/42
A61K31/4439
A61P1/16
A61P1/16 105
A61P3/04
A61P3/06
A61P3/10
A61P9/10
A61P13/04
A61P13/08
A61P43/00 111
A61K31/501
A61K31/427
A61K31/497
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2022533371
(86)(22)【出願日】2020-10-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-08
(86)【国際出願番号】 CN2020120369
(87)【国際公開番号】W WO2021109712
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2023-03-03
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2019/122595
(32)【優先日】2019-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522220131
【氏名又は名称】ガンネックス ファーマ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ヤン バイリン
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン グズムンドソン
(72)【発明者】
【氏名】ドン リュウユ
(72)【発明者】
【氏名】チェン ジェームス
【審査官】阿久津 江梨子
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-532363(JP,A)
【文献】国際公開第2017/189652(WO,A1)
【文献】国際公開第2003/015771(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/189663(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/190643(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/025539(WO,A1)
【文献】特表2023-504690(JP,A)
【文献】国際公開第2021/108974(WO,A1)
【文献】Chem. Rev.,1996年,Vol. 96, No. 8,p. 3147-3176
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の構造を有するFXRの活性を調節するための化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはその立体異性体であって:
【化1】
式中:
、RおよびRは、H、ハロゲン、非置換またはハロゲン置換C1~6アルキル、および非置換またはハロゲン置換C1~6アルコキシから独立して選択され、ただし、R、R、およびRの少なくとも1つが水素でないことを条件とし、Rは、非置換またはハロゲン置換C1~6アルキル、C3~6シクロアルキルおよびC4~7アルキルシクロアルキルから選択され;
およびXは、Hおよびハロゲンから独立して選択され;
部分-O-Zは、ナフタレン環に結合し、ここで、Zは、N、O、およびSから選択される1つ以上のヘテロ原子を任意に有する5~10員のアリールまたは5~10員のヘテロアリールから選択される残基であり、ここで前記5~10員のアリールまたは5~10員のヘテロアリールは、Rによって置換され、任意にRによって更に置換される;
ここで、Rは、-COOH、-CHCOOH、-NHSOCF、-SONH-C1~6アルキル、-SOH、-CONHSO-C1~6アルキル、-CONHSO-C3~6シクロアルキル、-CONHSO-5~10員アリール、および、アリール基においてC1~6アルキルによって置換された-CONHSO-5~10員アリールから選択され、ここで、Rは、H、C1~6アルキル、ハロゲン、C1~6ハロアルキル、-O-(C1~6アルキル)、および-NH-(C1~6アルキル)から選択される、
式(I)の構造を有するFXRの活性を調節するための化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはその立体異性体。
【請求項2】
、RおよびRは、H、ハロゲンおよびC1~3ペルフルオロアルコキシから独立して選択され、Rは、イソプロピルまたはシクロプロピルから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
、RおよびRは、H、Cl、Fおよび-O-CFから独立して選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
およびRの両方は、Clであり、Rは、H、Fまたは-O-CHから選択され;または、Rは、-O-CFであり、RおよびRの両方は、Hである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
Zは、Rによって置換される、およびRによって任意に置換されるフェニルであり;またはZは、N、O、およびSから選択される一つ以上のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリールであり、前記5~10員のヘテロアリールは、Rによって置換され、および任意にRによって置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
Zは、N、O、およびSから選択される1つ以上のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリールであり、前記5~10員のヘテロアリールは、Rによって置換され、および任意にRによって置換される、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
Zは、Rおよび任意にR置換されたピリジルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
は、-COOH、-CHCOOH、-CONHSO-C1~6アルキルおよび-CONHSO-C3~6シクロアルキルから選択される、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
は、-COOHまたは-CHCOOHである、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
は、H、C1~3アルキル、およびハロゲンから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
Zは、ピリジルであり;Rは、-COOHであり;およびRは、Hまたはハロゲンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
前記ハロゲンは、フルオロまたはクロロである、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
前記化合物は、
【化2-1】
【化2-2】
【化2-3】
【化2-4】
【化2-5】
【化2-6】
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
前記化合物は、以下の構造:
【化3】
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
前記化合物は、以下の構造:
【化4】
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
前記化合物は、以下の構造:
【化5】
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
前記化合物は、以下の構造:
【化6】
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
前記化合物は、以下の構造:
【化7】
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
前記化合物は、以下の構造:
【化8】
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
前記化合物は、以下の構造:
【化9】
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
前記化合物は、以下の構造:
【化10】
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
前記化合物は、以下の構造:
【化11】
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
請求項1から請求項21のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、またはその立体異性体の治療有効量、および薬学的に許容可能な補助材料、を含む医薬組成物。
【請求項24】
前記医薬組成物は、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、胆汁鬱滞肝臓木(cholestasis liver tree)、慢性肝疾患、C型肝炎感染症、アルコール性肝疾患、肝線維症、原発性硬化性胆管炎(PSC)、胆石、胆管閉鎖症、下部尿路症状および良性前立腺過形成(BPH)、尿管結石、肥満、2型糖尿病、アテローム性動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、高コレステロール血症または脂質異常症によって引き起こされる肝臓損傷、の治療に有用である第二の治療薬を更に含む、請求項23に記載の医薬組成物。
【請求項25】
患者においてFXRによって媒介される状態を治療するための薬剤の調製のための、請求項1から請求項21のいずれか一項に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩、若しくはその立体異性体、または、請求項23若しくは請求項24の前記医薬組成物の使用。
【請求項26】
前記状態は、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、胆汁鬱滞肝臓木(cholestasis liver tree)、慢性肝疾患、C型肝炎感染症、アルコール性肝疾患、肝線維症、原発性硬化性胆管炎(PSC)、胆石、胆管閉鎖症、下部尿路症状および良性前立腺過形成(BPH)、尿管結石、肥満、2型糖尿病、アテローム性動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、高コレステロール血症または脂質異常症によって引き起こされる肝臓損傷である、請求項25に記載の使用。
【請求項27】
は、-COOHである、請求項9に記載の化合物。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本発明は、FXR介在性疾患に関連する医薬分野に関する。具体的には、本発明は、FXRの活性を調節するための化合物、その調製方法およびその医薬用途に関する。
【0002】
[背景技術]
ファルネソイドX受容体(FXR)は、核ホルモン受容体スーパーファミリーのメンバーであり、肝臓、腎臓、腸で主に発現される。ファルネソイドX受容体(FXR)は、レチノイドX受容体(RXR)とのヘテロ二量体として機能し、標的遺伝子のプロモーターにおける応答エレメントに結合し、遺伝子の転写を調節する。FXR-RXRヘテロ二量体は、コンセンサス受容体結合ヘキサマーが1つのヌクレオチドによって分離されている逆位反復-1(IR-1)応答エレメントに最も高い親和性で結合する。FXRは、FXRが胆汁酸(コレステロール代謝の最終産物)によって活性化され、それがコレステロールの異化作用を阻害する働きを持つという、相互に関連するプロセスの一部である。
【0003】
FXRは、コレステロール恒常性、トリグリセリド合成、および脂質生成の重要な調節因子である(Crawley,Expert Opinion Ther.Patents(2010),20(8):1047-1057)。脂質異常症、肥満、ビタミンD関連疾患、腸疾患、薬物誘発性副作用および肝炎に加えて、FXR関連症状は、肝胆汁性疾患、慢性肝炎、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、胆汁鬱滞、肝線維症、肝硬変、B型肝炎、代謝性疾患、脂質代謝性疾患、炭水化物代謝性疾患、心血管性代謝性疾患、アテローム性硬化症、II型糖尿病および糖尿病合併症、を含む。
【0004】
FXR調節剤(またはFXR-アゴニスト)として作用することが可能な様々な化合物が開発されており、例えば、WO200037077、WO2003/015771、WO2004/048349、WO2007/076260、WO2007/092751、WO2007/140174、WO2007/140183に記述される小分子FXR調節剤、並びにWO2008/051942、WO2008/157270、WO2009/005998、WO2009/012125、WO2009/149795、WO2008/025539、WO2008/025540、WO2012/087520、WO2012/087521、WO2012/087519、およびWO2015/036442に記述される小分子FXR調節剤がある。
新規FXRアゴニストの開発においていくつか進展しているが、FXRアゴニストを改善するための大きな余地が残っている。
【0005】
[発明の開示]
本発明の目的は、優れた物理化学的、インビトロ(in vitro)および/またはインビボ(in vivo)ADME(吸着、分布、代謝および排せつ)特性、および優れた薬物動態、および低減された副作用、を有するFXRアゴニストとして使用するための新規化合物、その調整方法、およびその医薬用途を提供することである。
【0006】
[定義]
この明細書を解釈する目的のために、次の定義が適用され、適切な時はいつでも、単数形で使用される用語には複数形も含まれ、その逆もまた同様である。
【0007】
本明細書で使用される場合、用語「C1~6アルキル」は、1個から最大6個の、特に最大4個の炭素原子を有するアルキルラジカルを意味し、ラジカルは、直鎖状または単一若しくは複数の分岐を有する分岐状のいずれかであり、例えば、ブチル、例えば、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチルなど;プロピル、例えば、n-プロピルまたはイソプロピルなど;エチルまたはメチル;より具体的には、メチル、イソプロピルまたはtert-ブチル、を意味する。
【0008】
本明細書で使用される場合、「C1~6アルコキシ」は、「C1~6アルキル-O-」を指し、特にメトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、またはtert-ブトキシである。
【0009】
本明細書で使用される場合、用語「C3~6シクロアルキル」は、3個から6個の炭素原子を有する環状アルキルラジカル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルを指す。C3~6シクロアルキルは、C1~6アルキルおよび/またはハロゲンによって任意に置換されることができる。
【0010】
本明細書で使用される場合、用語「C4~7アルキルシクロアルキル」は、炭素原子の総数が4個から7個であるようなアルキル基とシクロアルキル基との組み合わせを指す。例えば、Cアルキルシクロアルキルは、メチレンシクロプロピルを含む。
【0011】
本明細書で使用される場合、用語「5~10員のアリール」は、5~10員の単環式または二環式または三環式芳香族環系を指す。一般的に、アリールは、5員環系または6員環系である。
【0012】
本明細書で使用される場合、用語「5~10員のヘテロアリール」は、1個から4個のヘテロ原子を有する5~10員の単環式または二環式または三環式芳香族環系を指す。典型的に、ヘテロアリールは5員環系または6員環系である。さらに、本明細書で使用される用語「ヘテロアリール」は、一価または二価のヘテロアリールを包含し得る。
【0013】
本明細書で使用される場合、用語「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードのうちの一つ以上を指し、より具体的には、フルオロまたはクロロを指す。
【0014】
本明細書で使用される場合、用語「C1~6ハロアルキル」は、一つ以上のハロラジカルによって置換されるアルキルラジカルを指し、具体的には、C1~6フルオロアルキルまたはC1~6クロロアルキル、例えば、トリフルオロメチルおよび2,2,2-トリフルオロエチルなどである。
【0015】
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容可能な補助材料」は、当業者に知られているような、任意または全ての溶媒、分散媒体、被覆材、界面活性剤、抗酸化剤、防腐剤(例えば、抗菌剤および抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、薬物安定剤、結合剤、賦形剤、崩壊剤、潤滑剤、甘味剤、香味剤、染料など、およびそれらの組み合わせを含んでもよい。有効成分と不適合である担体である場合を除いて、治療用組成物または医薬組成物に対して、任意の従来の担体を使用することが考えられる。
【0016】
本明細書で使用される場合、用語「治療有効量」は、記載された治療効果を達成するのに十分である式(I)の化合物の量を指す。したがって、FXRによって媒介される状態の治療のために使用される式(I)の化合物の治療有効量は、FXRによって媒介される状態の治療に十分な量となる。
【0017】
一態様において、本発明は、式(I)の構造を有するFXRの活性を調節するための化合物、その薬学的に許容可能な塩、そのエステル、またはその立体異性体を提供し:
【0018】
【化1】
【0019】
式中:
、RおよびRは、H、ハロゲン、非置換またはハロゲン置換C1~6アルキル、および非置換またはハロゲン置換C1~6アルコキシから独立して選択され、ただし、R、R、およびRの少なくとも1つが水素でないことを条件とし、Rは、非置換またはハロゲン置換C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、C4~7アルキルシクロアルキルから選択され;
およびXは、Hおよびハロゲンから独立して選択され;
部分(moiety)-O-Z(酸素原子を介してナフタレン環に連結される残基Z)は、ナフタレン環に結合し、ここで、Zは、N、O、およびSから選択される1つ以上のヘテロ原子を任意に有する5~10員のアリールまたは5~10員のヘテロアリールから選択される残基であり、ここで5~10員のアリール、または5~10員のヘテロアリールは、Rによって置換され、および任意にRによって更に置換され;
ここで、Rは、-COOH、-CHCOOH、-NHSOCF、-SONH-C1~6アルキル、-SOH、-CONHSO-C1~6アルキル、-CONHSO-C3~6シクロアルキル、-CONHSO-5~10員アリール、および、アリールにおいてC1~6アルキルによって置換される-CONHSO-5~10員アリールから選択され、Rは、H、C1~6アルキル、ハロゲン、C1~6ハロアルキル、-O-(C1~6アルキル)、および-NH-(C1~6アルキル)から選択される。
【0020】
本発明の好ましい実施形態において、R、RおよびRは、H、ハロゲンおよびC1~3ペルフルオロアルコキシ、例えば、H、Cl、Fおよび-O-CF、から独立して選択される。本発明の一実施形態において、RおよびRの両方は、Clであり、Rは、Hである。本発明の他の実施形態において、RおよびRの両方は、Clであり、Rは、Fである。本発明の更に他の実施形態において、RおよびRの両方は、Clであり、Rは、-O-CHである。本発明の更に他の実施形態において、Rは、-O-CFであり、RおよびRの両方は、Hである。本発明の更に他の実施形態において、Rは、イソプロピルまたはシクロプロピルである。
【0021】
本発明の一実施形態において、Zは、フェニルであり、1個~5個のハロゲン原子によって任意に置換される。本発明の他の実施形態において、Zは、N、O、およびSから選択される1つ以上のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリールである。本発明の好ましい実施形態において、Zは、N、O、およびSから選択される一つ以上のヘテロ原子を有する5~6員のヘテロアリールである。本発明の更に他の実施形態において、Zは、Rおよび任意にR置換されたピリジルである。
【0022】
本発明の好ましい実施形態において、Rは、-COOH、-CHCOOH、-CONHSO-C1~6アルキル、および-CONHSO-C3~6シクロアルキルから選択される。本発明のより好ましい実施形態において、Rは、-COOHまたは-CHCOOHである。本発明の最も好ましい実施形態において、Rは、-COOHである。
【0023】
好ましくは、Rは、H、C1~3アルキル、およびハロゲンから選択される一つである。
本発明の好ましい実施形態において、Zは、ピリジルであり;Rは、-COOHであり;Rは、Hまたはハロゲンである。
【0024】
好ましくは、前記の置換基におけるハロゲンは、フルオロまたはクロロである。
具体的には、本発明の好ましい実施形態において、式(I)を有する化合物は、以下の構造:
【0025】
【化2-1】
【0026】
【化2-2】
【0027】
【化2-3】
【0028】
【化2-4】
【0029】
【化2-5】

のうちの1つである。
【0030】
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物、その薬学的に許容可能な塩、そのエステル、またはその立体異性体を調製するための方法を提供し、当該方法は、4つの一般的経路(経路A、経路B、経路C、および経路D)を含む:
経路A:
【0031】
【化3】
【0032】
経路B:
【0033】
【化4】
【0034】
経路C:
【0035】
【化5】
【0036】
経路D:
【0037】
【化6】
【0038】
以下、上記の4つの一般的な経路を詳細に説明する。
経路A:
(a)式(A2)のエーテルを得るために、式(A1)のハロゲン化化合物をジナフトールと反応させること。当該反応は、塩基を有する極性溶媒中で、好ましくは、炭酸セシウムまたは炭酸カリウム、または同様の塩基を有する、DMFまたはアセトニトリル、または同種のもの中で、行われる。
【0039】
ここで:
Xはハロゲンであり;
、RおよびRは、H、ハロゲン、非置換またはハロゲン置換C1~6アルキル、および非置換またはハロゲン置換C1~6アルコキシから独立して選択され、ただし、R、R、およびRの少なくとも1つが水素でないことを条件とし、Rは、非置換またはハロゲン置換C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、およびC4~7アルキルシクロアルキルから選択され;
(b)式(I)の化合物を得るために、得られた式(A2)のエーテルをハロゲン化化合物X-Zと反応させること、
ここで、Xはハロゲンであり、Zは、N、O、およびSから選択される一つ以上のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリールから選択される残基であり、ここで残基Zは、Rによって置換され、および任意にRによって更に置換され;
ここで、Rは、-COOH、-CHCOOH、-NHSOCF、-SONH-C1~6アルキル、-SOH、-CONHSO-C1~6アルキル、-CONHSO-C3~6シクロアルキル、-CONHSO5~10員アリール、および、アリール基においてC1~6アルキルによって置換される-CONHSO-5~10員アリールから選択され、Rは、H、C1~6アルキル、ハロゲン、およびC1~6ハロアルキルから選択され;任意に
(c)式(I)の化合物のアミド化合物を得るために、-COOH置換基を含む式(I)の化合物をアミド化合物と反応させること;および任意に
(d)Zが-COOHおよび-CHCOOHから選択されるRで置換される場合、エステル前駆体を、当業者に周知の条件を使用する加水分解によって遊離酸に変換することができ、
ここで、式(I)の化合物は、上記に定義される通りである。
本発明によって提供される調製方法にしたがって、Xは、好ましくは臭素またはヨウ素であり、より好ましくは臭素である。
【0040】
経路B:
(a)式(B2)のエーテルを得るために、式(A1)のハロゲン化化合物を置換ナフトール(B1)と反応させること。当該反応は、塩基を有する極性溶媒中で、好ましくは、炭酸セシウムまたは炭酸カリウム、または同様の塩基を有する、DMFまたはアセトニトリル、または同種のもの中で、行われ;
(b)化合物(B2)を、好ましくはPd触媒条件下で、式(B3)のボロン酸エステルに変換し;
(c)化合物(B3)を、NaClOまたはHなどの酸化剤を用いた酸化によって、ナフトール(A2)に変換し;
(d)化合物(A2)を、経路Aで概説された条件を使用して、化合物(I)に変換し、
ここで、Xはハロゲンであり、好ましくは臭素またはヨウ素であり、より好ましくは臭素である。
【0041】
経路C:
(a)式(C2)のエーテルを得るために、置換ナフトール(C1)をハロゲン化化合物X-Zと反応させること、ここで、当該反応は、塩基を有する極性溶媒中で、好ましくは、炭酸セシウム、炭酸カリウム、または同様の塩基を有する、DMFまたはアセトニトリル、または同種のもの中で、行われ;
(b)化合物(C2)を、好ましくはPd触媒条件下で、ボロン酸エステル(C3)に変換し;
(c)化合物(C3)を、NaClOまたはHなどの酸化剤を用いた酸化によって、ナフトール(C4)に変換し;
(d)化合物(C4)を、経路Aで概説されたのと同様の条件を使用して、化合物(I)に変換し;
ここで、Xはハロゲンであり、好ましくは臭素またはヨウ素であり、より好ましくは臭素である。
【0042】
経路D:
(a)経路Cで概説されたのと同様の条件を使用して、式(C4)のエーテルを得るために、ジナフトールをハロゲン化化合物X-Zと反応させること;
(b)化合物(C4)を、経路Cで概説されたのと同様の条件を使用して化合物(I)に変換する。
【0043】
さらに他の態様において、本発明は、式(I)の化合物、またはそのプロドラッグ化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、そのエステル、またはその立体異性体、および薬学的に許容可能な補助材料、を含む医薬組成物を提供する。
【0044】
本発明の医薬組成物は、付加的な治療効果を有する一つ以上の他の活性化合物をさらに含み得る。
医薬組成物は、経口投与、直腸投与、局所投与、非経口投与(皮下、筋肉内、および静脈内を含む)、眼(ocular)(眼(ophthalmic))投与、肺(鼻吸入または口腔吸入)投与または鼻投与に適しているが、どのような場合においても最も適切な経路は、治療される状態の性質および重症度に、および有効成分の性質に依存するだろう。医薬組成物は、単位剤形で好都合に提供されてもよく、および薬学の当業者に周知の方法のいずれかによって調製されてもよい。
【0045】
式(I)の化合物、およびそれらの薬学的に許容可能な塩は、インビトロ(in vitro)結合アッセイおよび細胞アッセイで試験された場合に貴重な薬理学的特性を示し、したがって、医薬品として有用である。具体的には、本発明の化合物は、FXRのアゴニストであり、FXR媒介性状態、例えば、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、胆汁鬱滞肝疾患、慢性肝疾患、C型肝炎感染症、アルコール性肝疾患、肝線維症、原発性硬化性胆管炎(PSC)、胆石、胆管閉鎖症、下部尿路症状および良性前立腺過形成(BPH)、尿管結石、肥満、2型糖尿病、アテローム性動脈硬化症、高コレステロール血症および脂質異常症によって引き起こされる肝臓損傷など、を治療するための医薬品として有用である。本発明の化合物は、総コレステロールを低下させること、LDLコレステロールを低下させること、VLDLコレステロールを低下させること、HDLレベルを上昇させること、および/またはトリグリセリドレベルを低下させることにも有用である。
【0046】
さらに他の態様において、本発明は、FXR媒介性疾患を患う患者において、FXR媒介性疾患を治療する、改善する、または防ぐための方法を提供し、当該方法は、治療有効量の式(I)の化合物、その薬学的に許容可能な塩、その安定な同位体の類似体、そのエステル、またはその立体異性体、またはそれらの医薬組成物を患者に投与すること、および、これらを任意に第2の治療薬と組み合わせて患者に投与すること、を含む。本発明は、FXR媒介性疾患、例えば、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、胆汁鬱滞肝臓木(cholestasis liver tree)、慢性肝疾患、C型肝炎感染症、アルコール性肝疾患、肝線維症、原発性硬化性胆管炎(PSC)、胆石、胆管閉鎖症、下部尿路症状および良性前立腺過形成(BPH)、尿管結石、肥満、2型糖尿病、アテローム性動脈硬化症、高コレステロール血症または脂質異常症によって引き起こされる肝臓損傷など、を治療するための薬剤の製造における、式(I)の化合物、その薬学的に許容可能な塩、そのエステル、または立体異性体の使用、および、他に選択できるものとして、これらに第2の治療薬を組み合わせた使用も提供する。
【0047】
別段の定めがない限り、用語「本発明の化合物」は、式(I)の化合物、そのプロドラッグ、式(I)の化合物および/またはプロドラッグの塩、式(I)の化合物の水和物または溶媒和物、並びに全ての立体異性体(ジアステレオ異性体および鏡像異性体)、互変異性体、同位体標識された化合物(重水素置換を含む)および化合物の多形体を指す。
【0048】
本発明の化合物の塩は、当業者に知られている方法によって作られてもよい。例えば、本発明の化合物を適切な溶媒中で適切な塩基または酸を用いて処理すると、対応する塩を得るだろう。
【0049】
用語「薬学的に許容可能な塩」に含まれる塩は、本発明の化合物の非毒性塩を指す。好ましくは、カルボン酸のアルカリ塩、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミンおよびプロカイン塩などである。薬学的に許容可能でない他の塩は、本発明の化合物の調製において有用であってもよく、これらは、本発明のさらなる態様を形成すると見なされるべきである。
【0050】
本発明の化合物を合成するために利用される全ての出発材料、試薬、酸、塩基、溶媒および触媒は、市販されているか、または当業者に知られている有機合成方法によって生産されることができるかのいずれかである。本明細書に記述される全ての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行されることができる。本明細書において提供されるありとあらゆる例、または例示的な言語(例えば、など)の使用は、単に本発明をよりよく明らかにすることを目的としており、他のクレームされる本発明の範囲に制限をもたらさない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
本発明の実施形態、または先行技術の技術的解決策をより明確に説明するために、本発明の実施形態の説明に必要である図面を以下に簡単に記述する。当然のことながら、以下の説明の図面は、本発明のいくつかの実施形態にすぎない。
【0052】
図1図1は、ストレプトゾシン(STZ)+ジエチルニトロサミン(DEN)+高脂肪食(HFD)マウス疾患モデルにおける、化合物1処理後のNASスコアの低下を示す。
図2図2は、STZ+DEN+HFDマウス疾患モデルにおける、化合物1処理後の肝線維症の減少を示す。
図3図3は、ジエチルニトロサミン(DEN)+高脂肪食(HFD)+コレステロール/コール酸塩(CHOL)処理されたラットにおける、化合物1処理後のNASスコアの低下を示す。
図4図4は、DEN+HFD+CHOL処置されたラットにおける、化合物1処理後の肝線維症の減少を示す。
【発明を実施するための形態】
【0053】
[発明を実行するための最良の態様]
本発明は、以下の実施例を参照してさらに説明される。以下の実施例は、例示のためだけであり、本発明の限定のためではないことを述べる必要がある。本発明からの教示に従って当業者によって行われる様々な変更は、本発明の特許請求の範囲によってクレームされる範囲内にあるべきである。
【0054】
[実施例1]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物1)の調製
【0055】
【化7】
【0056】
(a)以下の反応式(経路A)に関して、化合物1A-1(1.0g,2.88mmol,1eq.)、化合物1A-2(0.46g,2.88mmol,1eq.)および炭酸セシウム(1.88g,5.76mmol,2eq.)をDMF(10ml)に溶解した。反応を65℃で2時間行った。冷却後、10mlの水、および10mlのEA(酢酸エチル)を抽出のために加え、有機相を、水を用いて洗浄し、濃縮乾燥して、化合物1A,6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-オール,0.8g,収率:65.0%、を得た。LCMS(ESI):C2317l2NOについての計算値;[M+H]:426.1,実測値:426.1。
【0057】
【化8】
【0058】
(b)以下の反応式に関して、化合物1A(0.2g,0.47mmol,1eq.)、6-ブロモニコチン酸メチルエステル(0.1g,0.47mmol,1eq.)および炭酸セシウム(0.306g,0.94mmol,2eq.)を、DMF(10ml)に溶解した。反応を、65℃で2時間行った。冷却後、10mlの水、および10mlのEAを抽出のために加え、有機相を、水を用いて洗浄し、濃縮乾燥して、化合物1B,メチル6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチネート,0.21g,収率:80.0%、を得た。LCMS(ESI):C3022l2についての計算値;[M+H]:561.1,実測値:561.1。
【0059】
【化9】
【0060】
(c)以下の反応式に関して、化合物1B(100mg)を、メタノール(2ml)に溶解し、その後、10%NaOH水溶液(1ml)を加え、温度を60℃に上げて、反応を1時間実施した。1N HCl溶液を加えることにより反応溶液のpHをpH2からpH4に調節し、10mlのEA(酢酸エチル)を抽出のために加えた。有機相を濃縮し、カラム(PE/EA/AcOH=1/1/0.01溶出液、ここでPEは石油エーテル)で精製し、表題化合物1(36mg,収率:37.0%)を得た。
【0061】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.57(s,1H),8.23(d,J=7.2Hz,1H),7.74(dd,J=2.0,8.8Hz,2H),7.60(d,J=7.6Hz,2H),7.56(s,1H),7.51(dd,J=8.8,7.2Hz,1H),7.33(s,1H),7.26(d,J=8.8Hz,1H),7.02(d,J=8.0Hz,1H),6.93(d,J=6.4Hz,1H),4.98(s,2H),2.57-2.50(m,1H),1.19-1.11(m,4H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。13CNMR(400MHz,DMSO-d)δ7.79,8.87,8.87,59.31,107.74,110.05,110.97,117.64,119.43,122.52,127.55,128.64,128.89,128.89,129.18,129.67,131.73,131.79,132.94,135.10,135.10,141.20,149.11,150.73,155.79,159.68,163.82,167.81,172.61。IR(cm-1):1591.94(C=O伸縮)で主要な伸縮,1412.27,1556.70(C-C伸縮),1364.37,1389.89(C-H変角),1218.41,1250.94(C=N伸縮),791.88(C-Cl伸縮)。
【0062】
【化10】
【0063】
[実施例2]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ピリダジン-3-カルボン酸(化合物2)の調製
【0064】
【化11】
【0065】
実施例1の手順に従って、表題化合物2を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりに6-ブロモピリダジン-3-カルボキシレートメチルを用いることによって得た。
【0066】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.52(s,1H),8.25(d,J=7.2Hz,1H),7.74(dd,J=2.0,8.8Hz,2H),7.61(d,J=7.6Hz,2H),7.52(dd,J=8.8,7.2Hz,1H),7.34(s,1H),7.26(d,J=8.8Hz,1H),7.00(d,J=8.0Hz,1H),6.95(d,J=6.4Hz,1H),4.98(s,2H),2.59-2.50(m,1H),1.21-1.11(m,4H)。LCMS(ESI):C2819Clについて計算値;[M+H]:548.1,実測値:548.1。
【0067】
[実施例3]
5-クロロ-6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物3)の調製
【0068】
【化12】
【0069】
実施例1の手順に従って、表題化合物3を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりにメチル5,6-ジクロロニコチネートを用いることによって得た。
【0070】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.60(s,1H),7.73(dd,J=2.0,8.8Hz,2H),7.59(d,J=7.6Hz,2H),7.51(dd,J=8.8,7.2Hz,1H),7.33(s,1H),7.26(d,J=8.8Hz,1H),7.01(d,J=8.0Hz,1H),6.95(d,J=6.4Hz,1H),5.00(s,2H),1.26-1.12(m,5H)。LCMS(ESI):C2919Clについての計算値;[M+H]:581.0,実測値:581.0。
【0071】
[実施例4]
2-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)チアゾール-5-カルボン酸(化合物4)の調製
【0072】
【化13】
【0073】
実施例1の手順に従って、表題化合物4を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりに2-ブロモチアゾール-5-カルボキシレートメチルを用いることにより得た。
【0074】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.80(s,1H),7.69(dd,J=2.0,8.8 Hz,2H),7.59(d,J=7.6Hz,2H),7.53(dd,J=8.8,7.2Hz,1H),7.32(s,1H),7.26(d,J=8.8Hz,1H),7.01(d,J=8.0Hz,1H),6.99(d,J=6.4Hz,1H),5.00(s,2H),1.25-1.12(m,5H)。LCMS(ESI):C2718ClSについての計算値;[M+H]:553.0,実測値:553.0。
【0075】
[実施例5]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)-5-メチルニコチン酸(化合物5)の調製
【0076】
【化14】
【0077】
実施例1の手順に従って、表題化合物5を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりにメチル6-ブロモ-5-メチルニコチネートを用いることにより得た。
【0078】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ12.78(s,1H),8.35(d,J=1.5Hz,1H),8.12-7.90(m,1H),7.72-7.61(m,2H),7.54(s,3H),7.28(m,2H),7.15-7.10(m,1H),7.07(dd,J=7.5,1.5Hz,1H),6.95(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),5.41(s,2H),2.99-2.70(m,1H),2.28(s,3H),2.12-1.56(m,4H)。LCMS(ESI):C3022Clについての計算値;[M+H]:561.1,実測値:561.1。
【0079】
[実施例6]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)-N-(シクロプロピルスルホニル)ニコチンアミド(化合物6)の調製
【0080】
【化15】
【0081】
実施例1で調製された化合物1(70mg)、およびシクロプロピルスルホンアミド(23mg)を、2mlのDCM(ジクロロメタン)に溶解し、その後、40mgのEDCI(1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩)、および26mgのDMAP(ジメチルアミノピリジン)を加えた。反応の完了後、10mlのDCM、および10mlの水を、抽出のために加えた。有機相を、水を用いて洗浄し、濃縮乾燥した。粗生成物を、カラム(PE/EA/AcOH=2/1/0.01)によって精製し、表題化合物6(8mg,収率:9.6%)を得る。
【0082】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.63(d,J=1.5Hz,1H),8.30(dd,J=7.5,1.5Hz,1H),7.79(d,J=8.0Hz,1H),7.73(d,J=8.0Hz,1H),7.59-7.62(m,3H),7.49-7.53(m,1H),7.35(s,1H),7.26-7.29(m,1H),7.10(d,J=8.0Hz,1H),6.93-6.96(m,1H),4.98(s,2H),1.02-1.20(m,10H)。LCMS(ESI):C3225ClSについての計算値;[M+H]:650.1,実測値:650.1。
【0083】
[実施例7]
5-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ピラジン-2-カルボン酸(化合物7)の調製
【0084】
【化16】
【0085】
実施例1の手順に従って、表題化合物7を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりにメチル5-クロロ-ピリジン-2-カルボキシレートを用いることにより得た。
【0086】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.63(s,1H),8.30(s,1H),7.79(d,J=8.8Hz,1H),7.72(d,J=9.2Hz,1H),7.58-7.63(m,4H),7.49-7.53(m,1H),7.34(d,J=2.0Hz,1H),6.94(d,J=9.2Hz,1H),4.98(s,2H),1.11-1.22(m,5H)。LCMS(ESI):C2819Clについての計算値;[M+H]:548.1,実測値:548.1。
【0087】
[実施例8]
2-クロロ-6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物8)の調製
【0088】
【化17】
【0089】
実施例1の手順に従って、表題化合物8を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりにメチル2,6-ジクロロニコチネートを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ7.98(br s,1H),7.70-7.79(m,2H),7.60(d,J=8.0Hz,2H),7.47-7.55(m,2H),7.18-7.33(m,2H),6.90-6.95(m,2H),4.98(s,2H),1.11-1.22(m,5H)。LCMS(ESI):C2919Clについての計算値;[M+H]:581.0,実測値:581.0。
【0090】
[実施例9]
5-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ピコリン酸(化合物9)の調製
【0091】
【化18】
【0092】
実施例1の手順に従って、表題化合物9を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりにメチル5-ブロモピコリネートを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.46(d,J=3.1Hz,1H),8.03(d,J=8.7Hz,1H),7.83(d,J=8.9Hz,1H),7.72(d,J=9.1Hz,1H),7.55(dt,J=28.7,8.3Hz,4H),7.43(d,J=8.6Hz,1H),7.39-7.24(m,2H),6.95(d,J=8.9Hz,1H),4.98(s,2H),1.23-1.02(m,5H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0093】
[実施例10]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)-2-メチルニコチン酸(化合物10)の調製
【0094】
【化19】
【0095】
実施例1の手順に従って、表題化合物10を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりにメチル6-クロロ-2-メチルニコチネートを用いることにより得た。
【0096】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.21(d,J=8.6Hz,1H),7.78(d,J=8.9Hz,1H),7.72(d,J=9.0Hz,1H),7.62-7.55(m,3H),7.51(dd,J=9.0,7.1Hz,1H),7.34(d,J=2.5Hz,1H),7.27(dd,J=8.8,2.4Hz,1H),6.94(dd,J=8.9,2.5Hz,1H),6.85(d,J=8.6Hz,1H),4.98(s,2H),2.52(s,3H),1.24-1.07(m,5H)。LCMS(ESI):C3022Clについての計算値:[M+H]:561.1,実測値:561.1。
【0097】
[実施例11]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ピコリン酸(化合物11)の調製
【0098】
【化20】
【0099】
実施例1の手順に従って、表題化合物11を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりにメチル2,6-ジクロロニコチネートを用いることにより得た。
【0100】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ7.99(t,J=7.9Hz,1H),7.77(d,J=8.1Hz,2H),7.71(d,J=8.9Hz,1H),7.63-7.45(m,4H),7.33(s,1H),7.29(d,J=9.0Hz,1H),7.22(d,J=8.2Hz,1H),6.94(d,J=9.0Hz,1H),4.98(s,2H),1.26-1.01(m,5H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0101】
[実施例12]
2-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)イソニコチン酸(化合物12)の調製
【0102】
【化21】
【0103】
実施例1の手順に従って、表題化合物12を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりにメチル2-フルオロイソニコチネートを用いることにより得た。
【0104】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.29(d,J=5.1Hz,1H),7.78(d,J=8.8Hz,1H),7.59(t,J=7.7Hz,3H),7.52(m,2H),7.34(s,2H),7.29(s,1H),4.98(s,2H),1.31-1.06(m,5H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0105】
[実施例13]
3-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ピコリン酸(化合物13)の調製
【0106】
【化22】
【0107】
実施例1の手順に従って、表題化合物13を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりにメチル3-フルオロピコリネートを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.39(d,J=4.4Hz,1H),7.77(d,J=9.0Hz,1H),7.66(d,J=9.2Hz,1H),7.59(d,J=8.1Hz,2H),7.54-7.43(m,3H),7.30(d,J=2.8Hz,2H),7.26-7.16(m,1H),6.95-6.85(m,1H),4.95(s,2H),1.24-1.06(m,5H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値:[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0108】
[実施例14]
2-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)安息香酸(化合物14)の調製
【0109】
【化23】
【0110】
実施例1の手順に従って、表題化合物14を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりにメチル2-フルオロベンゾエートを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ7.82(d,J=7.8Hz,1H),7.73(d,J=8.9Hz,1H),7.66-7.57(m,3H),7.55-7.45(m,2H),7.26(d,J=10.6Hz,2H),7.21-7.11(m,2H),6.99(d,J=8.3Hz,1H),4.94(s,2H),1.27-1.06(m,5H)。LCMS(ESI):C3021ClNOについての計算値;[M+H]:546.1,実測値:546.1
[実施例15]
2-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物15)の調製
【0111】
【化24】
【0112】
実施例1の手順に従って、表題化合物15を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりにメチル2-クロロニコチネートを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.30-8.19(m,2H),7.73(dd,J=19.2,9.0Hz,2H),7.60(d,J=7.9Hz,2H),7.55-7.47(m,2H),7.32(d,J=2.5Hz,1H),7.26-7.18(m,2H),6.92(dd,J=8.9,2.5Hz,1H),4.98(s,2H),1.23-1.10(m,5H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0113】
[実施例16]
3-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)イソニコチン酸(化合物16)の調製
【0114】
【化25】
【0115】
実施例1の手順に従って、表題化合物16を、6-ブロモニコチン酸メチルエステルの代わりにメチル3-フルオロイソニコチネートを用いることにより得た。
【0116】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.52(d,J=4.8Hz,1H),8.39(s,1H),7.76(d,J=8.9Hz,1H),7.73(d,J=4.9Hz,1H),7.64(d,J=9.0Hz,1H),7.59(d,J=7.7Hz,2H),7.50(dd,J=9.0,7.0Hz,1H),7.32-7.15(m,4H),6.89(dd,J=8.9,2.5Hz,1H),4.95(s,2H),1.27-1.09(m,5H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0117】
[実施例17]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物17)の調製
【0118】
【化26】
【0119】
実施例1の手順に従って、表題化合物17を、1A-1の代わりに4-(クロロメチル)-5-シクロプロピル-3-(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)イソオキサゾールを用いることにより得た。
【0120】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.62(s,1H),8.27(d,J=8.1Hz,1H),7.75(dt,J=31.9,15.9Hz,2H),7.61(s,2H),7.56-7.43(m,2H),7.36(s,1H),7.29(d,J=8.6Hz,1H),7.11(d,J=8.2Hz,1H),7.00(d,J=8.5Hz,1H),5.03(s,2H),2.44-2.37(m,1H),1.20-1.05(m,4H)。LCMS(ESI):C3021についての計算値;[M+H]:563.1,実測値:563.1。
【0121】
[実施例18]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロ-4-フルオロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物18)の調製
【0122】
【化27】
【0123】
実施例1の手順に従って、表題化合物18を、1A-1の代わりに4-(クロロメチル)-5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロ-4-フルオロフェニル)イソオキサゾールを用いることにより得た。
【0124】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.63(s,1H),8.27(d,J=7.9Hz,1H),7.87-7.63(m,4H),7.60(s,1H),7.40-7.24(m,2H),7.11(d,J=8.0Hz,1H),6.96(d,J=8.6Hz,1H),4.98(s,2H),2.47-2.40(m,1H),1.23-1.08(m,4H)。LCMS(ESI):C2919ClFNについての計算値;[M+H]:565.1,実測値:565.1。
【0125】
[実施例19]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロ-4-メトキシフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物19)の調製
【0126】
【化28】
【0127】
実施例1の手順に従って、表題化合物19を、1A-1の代わりに4-(クロロメチル)-5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロ-4-メトキシフェニル)イソオキサゾールを用いることにより得た。
LCMS(ESI):C3022l2についての計算値;[M+H]:577.1,実測値:577.1。
【0128】
[実施例20]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)-1-フルオロナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物20)の調製
【0129】
【化29】
【0130】
(a)以下の反応式(経路C)に関して、化合物20A-1(1.0g,4.15mmol,1eq.)、化合物20A-2(0.90g,4.15mmol,1eq.)および炭酸セシウム(2.70g,8.30mmol,2eq.)をDMF(10ml)に溶解した。反応を、65℃で2時間行った。冷却後、10mlの水、および10mlのEA(酢酸エチル)を抽出のために加え、有機相を、水を用いて洗浄し、濃縮乾燥して、化合物20A,メチル6-((6-ブロモ-1-フルオロナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチネート,1.2g,収率:77.0%、を得た。LCMS(ESI):C1711BrFNOについての計算値。[M+H]:376.0,実測値:376.0。
【0131】
【化30】
【0132】
(b)以下の反応式に関して、化合物20A(200mg,0.53mmol,1eq)を乾燥THF(2ml)に溶解し、その後、KOAc(104mg,1.06mmol,2eq)、Pd(dppf)Cl(39mg,0.053mmol,0.1eq)、およびビス(ピナコラート)ジボロン(135mg,0.53mmol、1eq)をN下で加え、反応混合物を2時間加熱還流した。冷却後、10mlの水、および10mlのEtOAcを抽出のために加え、有機相を、水を用いて洗浄し、濃縮乾燥した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=3:1)によって精製し、化合物20B,メチル6-((1-フルオロ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチネート,151mg,収率:67.1%を得た。LCMS(ESI):C2323BFNOについての計算値;[M+H]:424.2,実測値:424.2。
【0133】
【化31】
【0134】
(c)以下の反応式に関して、化合物20B(100mg)を、EtOH(2ml)に溶解し、その後、30%H水溶液(1ml)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NaSO水溶液を用いてクエンチし、およびEAを用いて抽出した。有機相を濃縮し、カラム(PE/EA=3/1)で精製し、化合物20C(36mg,収率:37.0%)を得た。LCMS(ESI):C1712FNOについての計算値;[M+H]:314.1,実測値:314.1。
【0135】
【化32】
【0136】
(d)以下の反応式に関して、化合物20C(0.2g,0.47mmol,1eq.)、1A-1(0.1g,0.47mmol,1eq.)および炭酸セシウム(0.306g,0.94mmol,2eq.)を反応のためにDMF(10ml)に溶解した。反応を、65℃で2時間行った。冷却後、10mlの水および10mlのEtOAcを、抽出のために加え、有機相を、水を用いて洗浄し、濃縮乾燥し、化合物20D,0.21g,収率:80.0%を得た。LCMS(ESI):C3021ClFNについての計算値;[M+H]:579.1,実測値:579.1。
【0137】
【化33】
【0138】
(e)以下の反応式に関して、化合物20D(100mg)を、乾燥THF(2ml)に溶解し、その後10%NaOH水溶液(1ml)をN下で加え、反応混合物を、1時間加熱還流した。反応溶液のpHを、1N HCl溶液を加えることによりpH3からpH4に調製し、10mlのEAを、抽出のために加えた。有機相を濃縮し、カラム(PE/EA/AcOH=1/1/0.01溶出液)で精製し、表題化合物20(36mg,収率:37.0%)を得た。
【0139】
【化34】
【0140】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.63(d,J=2.4Hz,1H),8.30(dd,J=8.7,2.4Hz,1H),7.92(d,J=9.0Hz,1H),7.70(s,1H),7.64(d,J=5.3Hz,1H),7.60(d,J=6.4Hz,1H),7.57(d,J=4.3Hz,2H),7.42-7.36(m,2H),7.17(d,J=8.6Hz,1H),5.09(s,2H),1.22-1.06(m,5H)。LCMS(ESI):C2919ClFNについての計算値。[M+H]:565.1,実測値:565.1。
【0141】
[実施例21]
6-((1-クロロ-6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物21)の調製
【0142】
【化35】
【0143】
実施例20の手順に従って、表題化合物21を、20A-1の代わりに6-ブロモ-1-クロロナフタレン-2-オールを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.63(s,1H),8.27(d,J=7.9Hz,1H),7.87-7.63(m,4H),7.60(s,1H),7.40-7.24(m,2H),7.11(d,J=8.0Hz,1H),6.96(d,J=8.6Hz,1H),4.98(s,2H),2.47-2.40(m,1H),1.23-1.08(m,4H)。LCMS(ESI):C2919Clについて計算値;[M+H]:581.0,実測値:581.0。
【0144】
[実施例22]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物22)の調製
【0145】
【化36】
【0146】
(a)以下の反応式(経路D)に関して、化合物22A-1(2.0g,12.49mmol,1eq.)、化合物22A-2(1.71g,9.99mmol,0.8eq.)および炭酸セシウム(6.09g,18.74mmol,1.5eq.)を、反応のためにDMF(20ml)に溶解した。反応を、65℃で3時間行った。冷却後、30mlの水および30mlのEA(酢酸エチル)を抽出のために加え、有機相を、水を用いて洗浄し、濃縮乾燥した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油:AcOEt=5:1)によって精製し、化合物22A、メチル6-((6-ヒドロキシナフタレン-1-イル)オキシ)ニコチネート,1.1g,収率:37.3%を得た。LCMS(ESI):C1713NOについての計算値;[M+H]:296.1,実測値:296.1。
【0147】
【化37】
【0148】
(b)以下の反応式に関して、化合物22A(0.2g,0.68mmol,1eq.)、22A-3(0.2g,0.68mmol,1eq.)および炭酸セシウム(0.44g,1.36mmol,2eq.)を、反応のためにDMF(5ml)に溶解した。反応を、40℃で2時間行った。冷却後、10mlの水および10mlのEAを抽出のために加え、有機相を、水を用いて洗浄し、濃縮乾燥し、化合物22B,メチル6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)ニコチネート,0.31g,収率:81.2%を得た。LCMS(ESI):C3022Clについての計算値;[M+H]:561.1,実測値:561.1。
【0149】
【化38】
【0150】
(c)以下の反応式に関して、化合物22B(100mg)を、メタノール(2ml)に溶解し、その後、10%NaOH水溶液(1ml)を加え、温度を60℃に上げ、反応を0.5時間行った。反応溶液のpHを、1N HCl溶液を加えることによりpH2からpH4に調整し、10mlのEAを、抽出のために加えた。有機相を、カラム(PE/EA/AcOH=1/1/0.01溶出液)で濃縮し、表題化合物22(42mg,収率:43.2%)を得た。
【0151】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ13.11(brs,1H),8.56(s,1H),8.28(d,J=8.5Hz,1H),7.66(d.J=8.3Hz,1H),7.56-7.61(m,3H),7.45-7.53(m,2H),7.39(s,1H),7.15(t,J=9.6Hz,2H),6.9(d,J=9.2Hz,2H),4.98(s,2H),1.09-1.28(m,5H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0152】
【化39】
【0153】
[実施例23]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)ピコリン酸(化合物23)の調製
【0154】
【化40】
【0155】
実施例22の手順に従って、表題化合物23を、22A-2の代わりにメチル6-フルオロピコリネートを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ7.99(t,J=7.8Hz,1H),7.78(d,J=7.4Hz,1H),7.73(d,J=9.2Hz,1H),7.63(d,J=8.3Hz,1H),7.60-7.55(m,2H),7.52-7.44(m,2H),7.40-7.37(m,1H),7.20(d,J=8.3Hz,1H),7.09(d,J=7.5Hz,1H),6.94-6.90(m,1H),4.99(s,2H),1.23-1.09(m,5H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0156】
[実施例24]
2-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)イソニコチン酸(化合物24)の調製
【0157】
【化41】
【0158】
実施例22の手順に従って、表題化合物24を、22A-2の代わりにメチル2-フルオロイソニコチネートを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.22(d,J=5.1Hz,1H),7.67-7.62(m,2H),7.58(d,J=8.0Hz,2H),7.53-7.42(m,3H),7.38(s,2H),7.11(d,J=7.5Hz,1H),6.89(dd,J=9.2,2.4Hz,1H),4.98(s,2H),1.22-1.07(m,5H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0159】
[実施例25]
3-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)ピコリン酸(化合物25)の調製
【0160】
【化42】
【0161】
実施例22の手順に従って、表題化合物25を、22A-2の代わりにメチル3-フルオロピコリネート用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.41-8.37(m,1H),7.90(d,J=9.2Hz,1H),7.62-7.54(m,3H),7.53-7.47(m,2H),7.43-7.35(m,2H),7.35-7.30(m,1H),6.99-6.94(m,1H),6.77(d,J=7.6Hz,1H),5.00(s,2H),1.21-1.10(m,5H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0162】
[実施例26]
2-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)-4-フルオロ安息香酸(化合物26)の調製
【0163】
【化43】
【0164】
実施例22の手順に従って、表題化合物26を、22A-2の代わりにメチル2,4-ジフルオロベンゾエートを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.22(d,J=5.1Hz,1H),7.67-7.61(m,2H),7.57(s,2H),7.52-7.43(m,3H),7.38(s,2H),7.11(d,J=7.5Hz,1H),6.90(s,0H),4.98(s,2H),1.20-1.06(m,5H)。LCMS(ESI):C3020ClFNOについての計算値;[M+H]:564.1,実測値:564.1。
【0165】
[実施例27]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)-2-メチルニコチン酸(化合物27)の調製
【0166】
【化44】
【0167】
実施例22の手順に従って、表題化合物27を、22A-2の代わりにメチル6-クロロ-2-メチルニコチネートを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.20(d,J=8.5Hz,1H),7.63(dd,J=8.8,4.5Hz,2H),7.57(s,1H),7.52-7.43(m,1H),7.38(d,J=2.7Hz,1H),7.11(d,J=7.5Hz,1H),6.90(dd,J=9.2,2.5Hz,1H),6.81(d,J=8.6Hz,1H),4.98(s,2H),2.48(s,3H),1.23-1.00(m,5H)。LCMS(ESI):C3022Clについての計算値;[M+H]:561.1,実測値:561.1。
【0168】
[実施例28]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)-5-メチルニコチン酸(化合物28)の調製
【0169】
【化45】
【0170】
実施例22の手順に従って、表題化合物28を、22A-2の代わりにメチル6-クロロ-5-メチルニコチネートを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.31(d,J=2.3Hz,1H),8.19(d,J=2.3Hz,1H),7.64(d,J=8.3Hz,1H),7.61-7.55(m,3H),7.53-7.44(m,2H),7.38(d,J=2.7Hz,1H),7.11(d,J=7.5Hz,1H),6.88(dd,J=9.1,2.5Hz,1H),4.98(s,2H),2.47(s,3H),1.20-1.08(m,5H)。LCMS(ESI):C3022Clについての計算値;[M+H]:561.1,実測値:561.1。
【0171】
[実施例29]
6-((5-クロロ-6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)-イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物29)の調製
【0172】
【化46】
【0173】
実施例32の手順に従って、表題化合物29を、32A-1の代わりに6-ブロモ-1-クロロナフタレン-2-オールを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.63(s,1H),8.29(d,J=8.6Hz,1H),7.92(d,J=8.9Hz,1H),7.70(s,1H),7.65-7.46(m,4H),7.38(s,2H),7.17(d,J=8.5Hz,1H),5.09(s,2H),1.21-1.02(m,5H)。LCMS(ESI):C2919Clについての計算値:[M+H]:581.0,実測値:581.0。
【0174】
[実施例30]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)-2-フルオロナフタレン-1-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物30)の調製
【0175】
【化47】
【0176】
実施例20の手順に従って、表題化合物30を、20A-1の代わりに6-ブロモ-2-フルオロナフタレン-1-オールを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.59(d,J=2.4Hz,1H),8.31(dd,J=8.6,2.4Hz,1H),7.86(d,J=9.1Hz,1H),7.66(d,J=6.9Hz,1H),7.59(s,1H),7.56(dd,J=5.7,3.3Hz,1H),7.51(dd,J=9.0,7.1Hz,1H),7.46-7.39(m,2H),7.25(d,J=8.6Hz,1H),7.05(dd,J=9.2,2.4Hz,1H),5.02(s,2H),1.28-1.08(m,5H)。LCMS(ESI):C2919ClFNについての計算値;[M+H]:565.1,実測値:565.1。
【0177】
[実施例31]
6-((7-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物31)の調製
【0178】
【化48】
【0179】
実施例1の手順に従って、表題化合物31を、1A-2の代わりにナフタレン-2,7-ジオールを用いることにより得た。
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.64(s,1H),8.28(d,J=8.6Hz,1H),7.85(d,J=8.8Hz,1H),7.77(d,J=9.0Hz,1H),7.58(d,J=8.1Hz,2H),7.55-7.43(m,2H),7.27(s,1H),7.13(t,J=9.9Hz,2H),6.89(d,J=8.9Hz,1H),4.95(s,2H),1.29-1.06(m,5H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0180】
[実施例32]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)-5-フルオロナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸(化合物32)の調製
【0181】
【化49】
【0182】
(a)以下の反応式(経路B)に関して、化合物32A-1(1.0g,4.15mmol,1eq.)、化合物1A-1(1.44g,4.15mmol,1eq.)および炭酸セシウム(2.70g,8.30mmol,2eq.)を、反応のためにDMF(10ml)に溶解した。反応を、65℃で2時間行った。冷却後、10mlの水、および10mlのEA(酢酸エチル)を抽出のために加え、有機相を、水を用いて洗浄し、濃縮乾燥して、化合物32A、4-(((6-ブロモ-1-フルオロナフタレン-2-イル)オキシ)メチル)-5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール,1.51g,収率:71.9%、を得た。LCMS(ESI):C2315BrClFNOについての計算値;[M+H]:506.0,実測値:506.0。
【0183】
【化50】
【0184】
(b)以下の反応式に関して、化合物32A(200mg,0.39mmol,1eq)を乾燥THF(2ml)に溶解し、その後、KOAc(76mg,0.78mmol,2eq)、Pd(dppf)Cl(28mg,0.039mmol,0.1eq)、およびビス(ピナコラート)ジボロン(100mg,0.39mmol、1eq)をN下で加え、反応混合物を2時間加熱還流した。冷却後、10mlの水、および10mlのEAを抽出のために加え、有機相を、水を用いて洗浄し、濃縮乾燥した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油:AcOEt=3:1)によって精製し、化合物32B,5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)-4-(((1-フルオロ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ナフタレン-2-イル)オキシ)メチル)イソオキサゾール,137mg,収率:62.8%、を得た。LCMS(ESI):C2927BClFNOについての計算値;[M+H]:554.1,実測値:554.1。
【0185】
【化51】
【0186】
(c)以下の反応式に関して、化合物32B(100mg)を、EtOH(2ml)に溶解し、その後30%H水溶液(1ml)を加えた。反応混合物を、室温で1時間撹拌し、飽和NaSO水溶液を用いてクエンチし、EAを用いて抽出した。有機相を濃縮し、カラム(PE/EA=3/1)で精製し、化合物32C(61mg,収率:76.2%)を得た。LCMS(ESI):C2316ClFNOについての計算値;[M+H]:444.1,実測値:444.1。
【0187】
【化52】
【0188】
(d)以下の反応式に関して、化合物32C(50mg,0.11mmol,1eq.)、1A-3(24.3mg,0.11mmol,1eq.)および炭酸セシウム(71.5mg,0.22mmol,2eq.)を、反応のためにDMF(1ml)に溶解した。反応を、65℃で2時間行った。冷却後、5mlの水、および5mlのEAを抽出のために加え、有機相を、水を用いて洗浄し、濃縮乾燥し、化合物32D,40mg,収率:61.5%を得た。LCMS(ESI):C3021ClFNについての計算値;[M+H]:579.1,実測値:579.1。
【0189】
【化53】
【0190】
(e)以下の反応式に関して、化合物32D(30mg)を、MeOH(1ml)に溶解し、その後10%NaOH水溶液(0.5ml)をN下で加え、反応混合物を、1時間加熱還流した。反応溶液のpHを、1N HCl溶液を加えることによりpH3からpH4に調製し、5mlのEAを、抽出のために加えた。有機相を濃縮し、カラム(PE/EA/AcOH=1/1/0.01溶出液)で精製し、表題化合物32(21mg,収率:71.7%)を得た。
【0191】
HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.59(d,J=2.3Hz,1H),8.31(dd,J=8.6,2.4Hz,1H),7.86(d,J=9.1Hz,1H),7.62(d,J=5.3Hz,1H),7.59(s,1H),7.56(dd,J=5.7,3.3Hz,1H),7.51(dd,J=9.0,7.1Hz,1H),7.46-7.40(m,2H),7.25(d,J=8.6Hz,1H),7.06(dd,J=5.7,4.3Hz,1H),5.02(s,2H),1.26-1.09(m,5H)。LCMS(ESI):C2919ClFNについての計算値;[M+H]:565.1,実測値:565.1。
【0192】
【化54】
【0193】
[実施例33]
ナトリウム6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチネートの調製。
【0194】
【化55】
【0195】
NaOHの水溶液(30%,1.44g,1.2eq)を、室温で、EtOH中に化合物1(4.99g,9.12mmol)を有する溶液に加えた。反応混合物を、6時間加熱還流した後、反応混合物を室温に冷却した。固体を濾過により収集し、EtOH(10ml)を用いて洗浄し、乾燥して、灰色の固体(4.07g,収率:78.3%)を得た。
【0196】
【化56】
【0197】
[実施例34]
カルシウム6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチネートの調製。
【0198】
【化57】
【0199】
水(10ml)中に化合物35(1.00g,1.76mmol)を有する溶液に、水中にCaCl(1.0g,20%)を有する溶液を加えた。白い沈殿物を形成した。反応混合物を室温で4時間撹拌した後、固体を濾過により収集し、水(2.0ml)を用いて洗浄し、白色固体として生成物を(0.80g,76.7%)得た。
【0200】
【化58】
【0201】
[実施例35]
2-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)ニコチン酸の調製
【0202】
【化59】
【0203】
表題化合物35を、実施例22の手順に従って、経路Dによって調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ13.31(s,1H),8.29-8.24(m,1H),8.15-8.10(m,1H),7.67(d,J=9.1Hz,1H),7.64-7.56(m,3H),7.53-7.47(m,1H),7.47-7.42(m,1H),7.36(d,J=2.6Hz,1H),7.22-7.17(m,1H),7.06(d,J=7.4Hz,1H),6.92-6.87(m,1H),4.98(s,2H),1.24-1.08(m,5H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0204】
[実施例36]
6-((5-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸の調製
【0205】
【化60】
【0206】
表題化合物36を、実施例32の手順に従って、経路Bによって調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ13.19(s,1H),8.65(d,J=2.4Hz,1H),8.29(dd,J=8.6,2.4Hz,1H),7.77(d,J=9.1Hz,1H),7.65-7.54(m,3H),7.51-7.44(m,1H),7.44-7.34(m,2H),7.19(dd,J=9.2,2.4Hz,1H),7.14(d,J=8.7Hz,1H),7.01(d,J=7.4Hz,1H),5.09(s,2H),1.31-1.07(m,6H)。LCMS(ESI):C2920Clについての計算値;[M+H]:547.1,実測値:547.1。
【0207】
[実施例37]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)-5-フルオロナフタレン-2-イル)オキシ)-2-メチルニコチン酸の調製
【0208】
【化61】
【0209】
表題化合物37を、実施例32の手順に従って、経路Bによって調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ13.01(s,1H),8.24(d,J=8.6Hz,1H),7.91(d,J=9.1Hz,1H),7.68(s,1H),7.62(d,J=9.1Hz,1H),7.58(d,J=7.9Hz,2H),7.55-7.51(m,1H),7.43-7.34(m,2H),6.92(d,J=8.6Hz,1H),5.09(s,2H),2.52(s,3H),1.19-1.08(m,4H)。LCMS(ESI):C3021ClFNについての計算値;[M+H]:579.1,実測値:579.1。
【0210】
[実施例38]
6-((7-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)-8-フルオロナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸の調製
【0211】
【化62】
【0212】
表題化合物38を、実施例32の手順に従って、経路Bによって調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.64(s,1H),8.30(dd,J=8.7,2.4Hz,1H),7.96(d,J=8.9Hz,1H),7.70(d,J=9.0Hz,1H),7.64-7.48(m,3H),7.37(t,J=8.8Hz,1H),7.27(d,J=9.2Hz,1H),7.19(d,J=8.6Hz,1H),6.85(s,1H),5.10(s,2H),2.07-1.89(m,1H),0.94-0.76(m,4H)。LCMS(ESI):C2919ClFNについての計算値;[M+H]:565.1,実測値:565.1。
【0213】
[実施例39]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)-5-フルオロナフタレン-1-イル)オキシ)-2-メチルニコチン酸の調製
【0214】
【化63】
【0215】
表題化合物39を、実施例32の手順に従って、経路Bによって調製した。HNMR(400MHz,CDCl)δ7.94(dd,J=7.9,5.0Hz,1H),7.83(d,J=8.1Hz,1H),7.72-7.59(m,2H),7.58-7.49(m,2H),7.49-7.38(m,2H),7.25-6.97(m,1H),6.67(d,J=7.9Hz,1H),5.52(d,J=16.9Hz,1H),5.24(d,J=16.9Hz,1H),2.70-2.96(M,1H),2.61(s,3H),1.05-0.89(m,4H)。LCMS(ESI):C3021ClFNについての計算値;[M+H]:579.1,実測値:579.1。
【0216】
[実施例40]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)-5-メチルピコリン酸の調製
【0217】
【化64】
【0218】
表題化合物40を、実施例22の手順に従って、経路Dによって調製した。HNMR(400MHz,CDCl)δ8.34(d,J=8.5Hz,1H),7.79(d,J=8.2Hz,1H),7.65-7.55(m,2H),7.54-7.49(m,2H),7.50-7.40(m,2H),7.22(t,J=2.3Hz,1H),7.03-6.93(m,2H),5.44(s,2H),2.95-2.58(m,1H),2.22(s,3H),1.01(m,4H)。LCMS(ESI):C3022Clについての計算値;[M+H]:561.1,実測値:561.1。
【0219】
[実施例41]
6-((2,4-ジクロロ-6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)ニコチン酸の調製
【0220】
【化65】
【0221】
表題化合物41を、実施例20の手順に従って、経路Cによって調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ13.17(s,1H),8.66(d,J=2.4Hz,1H),8.34(dd,J=8.6,2.4Hz,1H),7.84-7.78(m,2H),7.70-7.65(m,2H),7.64-7.56(m,2H),7.38(dd,J=9.1,2.3Hz,1H),7.24(d,J=8.6Hz,1H),4.92(s,2H),2.45-2.41(m,1H),1.22-1.10(m,4H)。LCMS(ESI):C2918Clについての計算値;[M+H]:615.0,実測値:615.0。
【0222】
[実施例42]
6-((2-クロロ-6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)ニコチン酸の調製
【0223】
【化66】
【0224】
表題化合物42を、実施例20の手順に従って、経路Cによって調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ13.15(s,1H),8.65(d,J=2.4Hz,1H),8.31(dd,J=8.6,2.4Hz,1H),7.76(d,J=2.4Hz,1H),7.70(d,J=8.8Hz,3H),7.66-7.59(m,1H),7.51(d,J=8.8Hz,1H),7.44(d,J=9.1Hz,1H),7.22(dd,J=9.1,2.4Hz,1H),7.19(d,J=8.6Hz,1H),4.87(s,2H),2.46-2.40(m,1H),1.30-1.09(m,4H)。LCMS(ESI):C2919Clについての計算値;[M+H]:581.0,実測値:581.0。
【0225】
[実施例43]
6-((1-クロロ-6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)-2-メチルニコチン酸の調製
【0226】
【化67】
【0227】
表題化合物43を、実施例20の手順に従って、経路Cに従って調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ12.97(s,1H),8.24(d,J=8.6Hz,1H),8.00(d,J=9.2Hz,1H),7.80(d,J=8.9Hz,1H),7.60(d,J=8.0Hz,2H),7.55-7.49(m,1H),7.47(s,1H),7.43(d,J=8.8Hz,1H),7.12(dd,J=9.2,2.5Hz,1H),6.95(d,J=8.6Hz,1H),5.02(s,2H),2.47(s,3H),1.23-1.11(m,5H)。LCMS(ESI):C3021Clについての計算値;[M+H]:595.1,実測値:595.1。
【0228】
[実施例44]
2-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)-2-フルオロナフタレン-1-イル)オキシ)-4-フルオロ安息香酸の調製
【0229】
【化68】
【0230】
表題化合物44を、実施例20の手順に従って、経路Cによって調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ13.04(s,1H),7.82(t,J=8.6Hz,1H),7.71(d,J=9.2Hz,1H),7.57(d,J=7.8Hz,2H),7.52-7.46(m,1H),7.39(d,J=2.4Hz,1H),7.37-7.31(m,1H),7.15-7.10(m,1H),7.01(dd,J=9.3,2.4Hz,1H),6.88(dd,J=12.3,2.4Hz,1H),6.73(dd,J=8.7,2.3Hz,1H),5.08(s,2H),1.28-1.05(m,4H)。LCMS(ESI):C3019ClNOについての計算値;[M+H]:582.1,実測値:582.1。
【0231】
[実施例45]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)-2-フルオロナフタレン-1-イル)オキシ)-2-メチルニコチン酸の調製
【0232】
【化69】
【0233】
表題化合物45を、実施例20の手順に従って、経路Cによって調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ12.98(s,1H),8.21(d,J=8.6Hz,1H),7.65(dd,J=9.3,1.7Hz,1H),7.57(d,J=7.7Hz,2H),7.51-7.44(m,1H),7.37(d,J=2.5Hz,1H),7.35-7.29(m,1H),7.16-7.11(m,1H),6.98(dd,J=9.2,2.5Hz,1H),6.87(d,J=8.5Hz,1H),5.08(s,2H),1.22-1.09(m,4H)。LCMS(ESI):C3021ClFNについての計算値;[M+H]:579.1,実測値:579.1。
【0234】
[実施例46]
6-((2-クロロ-6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)ナフタレン-1-イル)オキシ)-2-メチルニコチン酸の調製
【0235】
【化70】
【0236】
表題化合物46を、実施例20の手順に従って、経路Cによって調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ13.03(s,1H),8.25(d,J=8.6Hz,1H),7.76(d,J=9.2Hz,1H),7.69(d,J=8.2Hz,1H),7.58(d,J=8.0Hz,2H),7.50(d,J=8.1Hz,1H),7.49-7.44(m,1H),7.18(d,J=8.2Hz,1H),7.04(dd,J=9.2,2.4Hz,1H),6.95(d,J=8.6Hz,1H),5.13(s,2H),2.59-2.54(m,1H),2.48(s,3H),1.27-1.15(m,4H)。LCMS(ESI):C3021Clについての計算値;[M+H]:595.1,実測値:595.1。
【0237】
[実施例47]
6-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)-2-フルオロナフタレン-1-イル)オキシ)-5-メチルニコチン酸の調製
【0238】
【化71】
【0239】
表題化合物47を、実施例20の手順に従って、経路Cによって調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ13.09(s,1H),8.32(s,1H),8.21(s,1H),7.67-7.55(m,3H),7.55-7.45(m,1H),7.39(s,1H),7.37-7.30(m,1H),7.20-7.09(m,1H),7.03-6.93(m,1H),5.09(s,2H),2.48(s,3H),1.41-1.00(m,5H)。LCMS(ESI):C3021ClFNについての計算値;[M+H]:579.1,実測値:579.1。
【0240】
[実施例48]
2-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)-2-フルオロナフタレン-1-イル)オキシ)ニコチン酸の調製
【0241】
【化72】
【0242】
表題化合物48を、実施例20の手順に従って、経路Cによって調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ8.29-8.27(m,1H),8.22(d,J=8.5Hz,1H),8.09-8.06(m,1H),7.53-7.47(m,3H),7.46-7.42(m,1H),7.30-7.25(m,2H),7.08-7.05(m,1H),6.96(dd,J=8.4,2.4Hz,1H),5.44(s,2H),2.79(p,J=6.4Hz,1H),1.20-1.09(m,5H)。LCMS(ESI):C2919l2FNについての計算値;[M+H]:565.1,実測値:565.1。
【0243】
[実施例49]
2-((6-((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾール-4-イル)メトキシ)-2-フルオロナフタレン-1-イル)オキシ)-4-フルオロ安息香酸の調製
【0244】
【化73】
【0245】
表題化合物49を、実施例22の手順に従って、経路Dによって調製した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ13.62(s,1H),7.84(d,J=9.2Hz,1H),7.63-7.55(m,3H),7.54-7.49(m,1H),7.42(t,J=7.9Hz,1H),7.40-7.32(m,2H),7.06(t,J=8.8Hz,1H),6.96(dd,J=9.1,2.5Hz,1H),6.90(d,J=7.5Hz,1H),6.56(d,J=8.4Hz,1H),4.99(s,2H),1.23-1.09(m,4H)。LCMS(ESI):C3020ClFNについての計算値;[M+H]:564.1,実測値:564.1。
【0246】
[生物学的実施例]
[実施例A]
FXRアゴニスト結合能
FXRの当該共刺激因子SRC-1への結合に関する本発明の化合物における活性化効果の評価を、時間分解分析技術を使用することにより実施した。結果を表1に記載する。
【0247】
実験材料
1.タンパク質:グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)標識ヒトFXRタンパク質(インビトロジェン社(Invitrogen))
2.活性化補助因子:フルオレセイン標識ステロイド受容体活性化補助因子(SRC2-2)(インビトロジェン社(Invitrogen))
3.検出試薬:ランサスクリーン(LanthaScreen)時間分解蛍光分析キット(インビトロジェン社(Invitrogen))
【0248】
実験方法
1.化合物を10mM DMSO原液に調製し、-20℃の冷蔵庫で長期間保存した。
2.化合物を、実験前に1mMに希釈し、その後、化合物を、DMSOを用いて3倍に希釈し10濃度点にした。その後、緩衝液G(インビトロジェン社(Invitrogen)、PV4553)を使用して、これらの10濃度点を50倍に希釈し、作動流体にする。384ウェルプレートの各ウェルに、10μlの各作動溶液を加える。
【0249】
3.冷蔵した緩衝液GにヒトFXRタンパク質を有する溶液(最終濃度20nM)を調製し、384ウェルプレートの各ウェルに5μlのヒトFXRタンパク質溶液を加える。
【0250】
4.2μMフルオレセイン標識ステロイド受容体活性化補助因子と20n MGST抗体とを含む緩衝液Gの混合物を調製する。
5.ステップ4において調製された5μlの混合物を384ウェルプレートに加える。
【0251】
6.384ウェルプレートを1000gで1分間遠心分離する。
7.暗所で、室温で1時間インキュベーションする。
8.インビジョン(Envision)2104プレートリーダーで、384ウェルプレートを520nmおよび495nmで読み取る。
9.化合物の活性化効果におけるEC50値を計算する。
【0252】
[実施例B]
FXRアゴニストトランス活性化能
本発明の化合物のFXRトランス活性化を促進する能力の評価を、ルシフェラーゼレポーター遺伝子発現技術を使用することによって実施した。結果を表1に示す。
【0253】
実験材料
1.細胞株:HEK293T(インビトロジェン社(Invitrogen))
2.発現プラスミド:pBIND-hFXR-LBD-GAL4(プロメガ社(Promega))、pGL4.35-ルシフェラーゼ(プロメガ社(Promega))
3.細胞培養培地:10%血清およびペニシリン/ストレプトマイシン二重抗体入りのDMEM培地
4.検出試薬:ステディ-グロー(Steady-Glo)蛍光検出システム(プロメガ社(Promega))。
5.トランスフェクション試薬:トランス(Trans)IT-293トランスフェクション試薬(ミルス バイオ社(MIRUS BIO))
【0254】
実験方法
1.化合物を10mM DMSO原液に調製し、-20℃の冷蔵庫で長期間保存した。
【0255】
2.蘇生(Resuscitation)HEK293T細胞を、5.5×10の濃度で10cm培養皿に播種し、5%COインキュベーター内で、16時間、37℃で、インキュベーションした。
【0256】
3.トランスフェクションの前に、トランスフェクション試薬を室温に戻す。トランス(Trans)-IT溶液を、Opti-MEMに滴下し、5分間転倒混和し;発現プラスミドを加え、転倒混和し、室温で20分間インキュベーションした。
【0257】
4.ステップ3からのトランスフェクション混合物を、ステップ2において調製された10cm皿に加え、5%COインキュベーターで5~6時間インキュベーションする。
【0258】
5.DMSOを使用して、化合物を3倍に希釈して10濃度点にし;エコー(Echo)550ソニックピペット(sonic pipette)を使用して、384ウェルプレートにウェルあたり25nlの化合物を加え;HEK293T細胞を15,000細胞/ウェルの濃度で384ウェルプレートに加え;5%COインキュベーター内で、16~20時間、37℃でインキュベーションする。
【0259】
6.ステディ-グロー(Steady-Glo)蛍光試薬25μlを各ウェルに加え、インビジョン(Envision)2104プレートリーダーで、蛍光を読み取る。
【0260】
7.化合物の活性におけるEC50値を計算する。
【0261】
【表1-1】
【0262】
【表1-2】
【0263】
【表2-1】
【0264】
【表2-2】
【0265】
[実施例C]
マウスの薬物動態研究
典型的なPK研究手順。i.v. PK研究の場合、3匹の絶食した雄CD-1マウスのグループに化合物(2.0mg/kg,生理食塩水中に5%ソルトール(solutol)を有する0.50mg/mL溶液、透明な溶液)を投与し、0.02mLの血液を、0.0830、0.250、0.500、1.00、2.00、4.00、8.00、24.0時間で採取した。PO PK研究の場合、3匹の絶食した雄CD-1マウスのグループに、化合物(10mg/kg、生理食塩水中に5%ソルトール(solutol)を有する1mg/mL溶液、透明な溶液)を投与し、0.02mLの血液を0.250、0.500、1.00、2.00、4.00、6.00、8.00、24.0時間で採取した。血液をEPチューブ(EDTA K2 0.85~1.15mgを含む)に採取し、3,000gまたは3,200gで、4℃で10分間遠心分離し)、血漿を単離し、2つのバイアルに分けた。1つを生物分析に使用し、もう1つを、予備として保持した。試料を、LC MS/MSによって分析されるまで、-60℃以下に保持した。試料を、AB サイエックス(SCIEX) インストルメンツ(INSTRUMENTS) LC-MS/MS_AU-トリプル(Triple) クアッド(Quad) 6500 プラス(Plus)を用いて分析し、データを、フォエニックス ウィンノンリン(Phoenix WinNonlin)6.3(IV-ノンコンパートメントモデルおよびPO-ノンコンパートメントモデル)を用いて処理した。
【0266】
PK結果
マウスにおける薬物動態結果を表3に示す。
【0267】
【表3】
【0268】
[実施例D]
FXR化合物の治療効果を、雄C57BL/6マウスにおけるSTZ+DEN+HFD誘発NASHモデルで評価した。簡潔に、新生児の雄C57BL/6マウスは、2週目にストレプトゾシン(STZ)を注射され糖尿病を誘導し、4週目にジエチルニトロサミン(DEN)を注射され肝線維症を促進した。STZもDENもいずれも投与されていないマウスを、陰性対照として使用し(グループ1、n=12)、通常の食餌を与えた。6週目に、60匹の糖尿病マウスを選択し(6時間の絶食後の血糖値>12mmol/L)、高脂肪食(HFD、60kcal%脂肪を含む食餌)を与えた。HFDで1週間後、動物を、体重に基づいて5つのグループに無作為に割り当てた:グループ2(n=12)、疾患モデルグループ、化合物治療なし;グループ3(n=10)、陽性対照グループ、OCA(30mg/kg)を用いて治療された;グループ4(n=12)、化合物1(3mg/kg)を用いて治療された;グループ5(n=12)、化合物1(10mg/kg)を用いて治療された;グループ6(n=12)、化合物1(30mg/kg)を用いて治療された。OCAおよび化合物1は、7週間、PO QDであった。最終投与の翌日、全ての動物を安楽死させ、肝臓組織を、病理学的評価のためにホルマリンを用いて固定した。
【0269】
図1は、STZ+DEN+HFDマウス疾患モデルにおける化合物1処理後のNASスコアの減少を示す。図2は、STZ+DEN+HFDマウス疾患モデルにおける化合物1処理後の肝線維症の減少を示す。図1に示されるように、低用量(3mg/kg)、中用量(10mg/kg)、および高用量(30mg/kg)、それぞれでの化合物1処理は、肝細胞脂肪症の用量依存的な減少を示した(p<0.001)。30mg/kgのグループは、モデルグループと比較してNASスコアが46.2%減少したことを示した。陽性対照グループ(OCA30mg/kg)もNASスコアの減少を示した。図2に示されるように、低用量(3mg/kg)および高用量(30mg/kg)での化合物1処理は、肝線維症の進行を有意に阻害し、30mg/kg用量グループは、肝硬変の割合を15.2%低下させた。結論として、1日あたり30mg/kgで7週間処理後、化合物1はNASスコアおよび肝線維症を大幅に減らす。
【0270】
[実施例E]
FXR化合物の治療効果を、雄SDラットにおけるDEN+HFD+CHOL誘発NASHモデルで評価した。
【0271】
新生児雄ラットは、NASHモデルを生成するために、出生後2週目にDEN注射を受けた。陰性対照動物(グループ1、n=10)はDEN注射を受けなかった。4週目に、DEN注射を受けた50匹のラットは、HFD+CHOL食餌(60kcal%脂肪+1.25%コレステロール+0.5%コール酸塩)を8週間開始し、一方、陰性対照動物は、まだ通常の食餌であった。5週目に、DEN処理されたラットを、体重に基づいて5つのグループ(グループ2~6)に無作為に割り当てた。疾患グループ(グループ2、n=10)、治療を受けなかった;OCAグループ(グループ3、n=10)は30mg/kgでOCAを受けた。グループ4~6(各n=10)は、低用量(3mg/kg)、中用量(3mg/kg)、および高用量(3mg/kg)で化合物1を受けた。OCAおよび化合物1を、PO QDで7週間与えた。最終投与の翌日、全ての動物を安楽死させ、肝臓組織を、病理学的評価のためにホルマリンを用いて固定した。
【0272】
図3は、DEN+HFD+CHOL処理されたラットにおける化合物1処理後のNASスコアの減少を示す。図4は、DEN+HFD+CHOL処理されたラットにおける化合物1処置後の肝線維症の減少を示す。
【0273】
図3に示されるように、低用量(3mg/kg)、中用量(10mg/kg)、および高用量(30mg/kg)での化合物1の処理は、NASスコアの用量依存的な減少を示した(全てp<0.001)。30mg/kgグループのNASスコアは、モデルグループ(グループ2)と比較して42.9%低下した。陽性対照(OCA30mg/kg)も、NASスコアの減少を示した(p<0.001)。図4に示されるように、低用量(3mg/kg)、中用量(10mg/kg)、および高用量(30mg/kg)での化合物1処理は、肝線維症の進行を有意に阻害した(両方ともp<0.01)。30mg/kgグループでの処理は、肝硬変の割合を28.0%低下させた。
図1
図2
図3
図4