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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-26
(45)【発行日】2025-01-10
(54)【発明の名称】顔情報登録支援装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20241227BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20241227BHJP
【FI】
G08G1/16 F
G01C21/26
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023534532
(86)(22)【出願日】2021-07-15
(86)【国際出願番号】 JP2021026554
(87)【国際公開番号】W WO2023286228
(87)【国際公開日】2023-01-19
【審査請求日】2023-06-19
(73)【特許権者】
【識別番号】324003048
【氏名又は名称】三菱電機モビリティ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】明神 貴羅
【審査官】白石 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-134038(JP,A)
【文献】特開2019-010929(JP,A)
【文献】特開2019-012046(JP,A)
【文献】特開2003-098982(JP,A)
【文献】特開2019-212156(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/16
G01C 21/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭乗する乗員の顔認証を行うための顔情報の登録を支援する顔情報登録支援装置であって、
前記車両に設けられた撮像装置により撮影された前記乗員の顔画像を取得する取得部と、
前記乗員の顔画像から前記乗員の顔の位置情報および視線方向を少なくとも含む乗員情報を算出する乗員情報処理部と、
前記乗員情報から前記乗員の有効視野範囲を含む制御情報を算出する制御情報算出部と、
前記車両に設けられた表示装置が前記有効視野範囲に存在するか否かを判定する制御情報判定部と、
前記乗員に顔の移動を促す通知を行う通知制御部と、を備え、
前記通知は、前記乗員に前記表示装置を視認するよう促す音声を前記車両に設けられた音声出力装置から出力させる音声通知と、前記乗員に顔の位置および向きの少なくとも一方を前記顔情報の登録に適当となるように移動するよう誘導する誘導情報を、前記音声通知の音声により視認を促す対象の前記表示装置に表示させる表示通知とを含み、
前記通知制御部は、前記音声通知の音声により視認を促す対象の前記表示装置が前記有効視野範囲に存在しない場合に前記音声通知を行い、前記音声通知の音声により視認を促す対象の前記表示装置が前記有効視野範囲に存在する場合に前記表示通知を行う、
顔情報登録支援装置。
【請求項2】
前記制御情報は、前記表示通知の前後に取得された前記顔画像からそれぞれ算出された前記乗員情報から算出される前記乗員の顔移動量を含み、
前記制御情報判定部は前記顔移動量を予め定められた閾値と比較し、
前記通知制御部は、前記顔移動量が前記閾値以上である場合に、次の前記表示通知を行う、
請求項1に記載の顔情報登録支援装置。
【請求項3】
前記乗員情報は前記乗員の開眼度を含む、
請求項1に記載の顔情報登録支援装置。
【請求項4】
前記音声通知の音声により視認を促す対象の前記表示装置が前記有効視野範囲に存在する場合に、前記乗員の視線方向に対して前記音声通知の音声により視認を促す対象の前記表示装置の表示面が垂直になるよう前記音声通知の音声により視認を促す対象の前記表示装置を回転させる表示装置制御部をさらに備え、
前記通知制御部は前記音声通知の音声により視認を促す対象の前記表示装置の回転の後に前記表示通知を行う、
請求項1に記載の顔情報登録支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両の乗員の顔認証に用いられる顔情報の登録支援に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の乗員の生体認証として顔認証が用いられている。この顔認証は、車両において各乗員に最適化したサービスを提供することを目的として、運転者に限らず他の乗員に対しても行われる。
【0003】
顔認証は、例えば車両の乗員の顔を撮影した画像を、事前に登録されている顔画像(以下、「登録画像」とも称する)と比較することによって行われる。そのため、顔認証の前段階として乗員の顔画像を登録しておく必要がある。
【0004】
特許文献1の実施の形態2には、顔画像の登録処理において、乗員の顔の位置または向きが不適当である場合、画像または音声によって顔の位置または向きを誘導する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-028959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
乗員の顔の誘導が画像によって行われる場合、乗員にとって画面に表示された誘導情報を確認しながら顔の位置または向きを調整することは困難である。また、乗員の顔の誘導が音声によって行われる場合、乗員にとって音声のみで顔の位置または向きの移動先を正しく理解することは困難である。
【0007】
顔認証の精度を高めるために、登録画像は乗員の顔を様々な方向から撮影したバリエーションの画像であることが望ましい。そして、バリエーションの画像を登録するためには、顔の誘導は複数回に及ぶため、乗員にとって顔画像を登録する際の負担は大きなものとなる。ここでは登録画像を例として挙げているが、顔認証に用いられるのは顔画像に限らず、顔の特徴量などを表す顔情報であってもよい。
【0008】
本開示は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、車両の乗員の顔認証に用いられる顔情報の登録処理における乗員の負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の顔情報登録支援装置は、車両に搭乗する乗員の顔認証を行うための顔情報の登録を支援する顔情報登録支援装置であって、車両に設けられた撮像装置により撮影された乗員の顔画像を取得する取得部と、乗員の顔画像から乗員の顔の位置情報および視線方向を少なくとも含む乗員情報を算出する乗員情報処理部と、乗員情報から乗員の有効視野範囲を含む制御情報を算出する制御情報算出部と、車両に設けられた表示装置が有効視野範囲に存在するか否かを判定する制御情報判定部と、乗員に顔の移動を促す通知を行う通知制御部と、を備え、通知は、乗員に表示装置を視認するよう促す音声を車両に設けられた音声出力装置から出力させる音声通知と、乗員に顔の位置および向きの少なくとも一方を顔情報の登録に適当となるように移動するよう誘導する誘導情報を、音声通知の音声により視認を促す対象の表示装置に表示させる表示通知とを含み、通知制御部は、音声通知の音声により視認を促す対象の表示装置が有効視野範囲に存在しない場合に音声通知を行い、音声通知の音声により視認を促す対象の表示装置が有効視野範囲に存在する場合に表示通知を行う。

【発明の効果】
【0010】
本開示の顔情報登録支援装置によれば、車両の乗員の顔認証に用いられる顔情報の登録処理における乗員の負担を軽減することが可能である。本開示の目的、特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態1の顔情報登録支援装置の構成を示すブロック図である。
図2】車室における撮像装置、表示装置および音声出力装置の配置を示す図である。
図3】乗員の有効視野範囲に表示装置が存在しない場合を示す斜視図である。
図4】乗員の有効視野範囲に表示装置が存在する場合を示す斜視図である。
図5】乗員の有効視野範囲と表示装置の座標とを示す斜視図である。
図6】乗員の有効視野範囲と表示装置の座標とを示すxz平面図である。
図7】時刻t1およびt2における乗員の顔の位置および顔の向きを示す図である。
図8】実施の形態1の顔情報登録支援装置の動作を示すフローチャートである。
図9】実施の形態2の顔情報登録支援装置の構成を示すブロック図である。
図10】乗員の視野方向と表示装置の座標とを示す斜視図である。
図11】乗員の視野方向と表示装置の座標とを示すxz平面図である。
図12】乗員の視野方向と表示装置の座標とを示すyz平面図である。
図13】実施の形態2の顔情報登録支援装置の動作を示すフローチャートである。
図14】実施の形態1の顔情報登録支援装置のハードウェア構成を示す図である。
図15】実施の形態1の顔情報登録支援装置のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<A.実施の形態1>
<A-1.構成>
図1は、実施の形態1の顔情報登録支援装置101の構成を示す図である。顔情報登録支援装置101は、撮像装置1、表示装置2および音声出力装置3と接続され、これらを利用可能に構成されている。顔情報登録支援装置101は、車両の乗員の顔認証に用いられる顔情報の登録を支援する装置である。撮像装置1、表示装置2および音声出力装置3はいずれも車両の室内(以下、「車室」と称する)に搭載される。本明細書で車両とは、各実施の形態の顔情報登録支援装置が顔情報を登録する対象の乗員が搭乗する車両を指す。また、本明細書で乗員とは、各実施の形態の顔情報登録支援装置が顔情報を登録する対象の乗員を指す。顔情報登録支援装置101も典型的には車両に搭載されるものであるが、その構成の一部が、車両の外部に存在するサーバ、乗員が携帯し車両に持ち込む携帯端末などによって構成されていてもよい。
【0013】
図2は、車室における撮像装置1、表示装置2、および音声出力装置3の配置を示す図である。
【0014】
図2においてカメラ51,52が撮像装置1の一例である。カメラ51は、乗員を前方かつ上方から撮影することができる車室内の位置に設置される。カメラ52はカメラ51より下方かつCID(Center Information Display)21の上方に設置され、乗員を前方から撮影する。図2では複数のカメラ51,52が示されているが、撮像装置1を構成するカメラの数は単数または複数を問わない。カメラ51,52が撮影した乗員の顔画像が顔情報登録支援装置101において顔情報の登録に用いられる。
【0015】
図2においてCID21、メータークラスターパネル22、助手席ディスプレイ23、およびHUD(Head Up Display)24が表示装置2の一例である。CID21は運転席41と助手席42の間の前方に設置される。メータークラスターパネル22はステアリングハンドル40の前方に設置される。助手席ディスプレイ23は助手席42の前方に設置される。HUD24はメータークラスターパネル22の上方に設置される。この他、ディスプレイ化されたフロントガラス25が表示装置2に含まれてもよい。表示装置2には、撮像装置1が乗員の顔画像を撮影する際、乗員の顔の位置および向きを特定の方向に誘導するための誘導情報が表示される。
【0016】
図2においてスピーカー31,32が音声出力装置3の一例である。スピーカー31は運転席41の近傍に設置され、スピーカー32は助手席42の近傍に設置される。音声出力装置3からは、乗員に表示装置2の視認を促す音声が出力される。
【0017】
図1を参照して顔情報登録支援装置101の構成を説明する。顔情報登録支援装置101は、取得部11、乗員情報処理部12、登録情報判定部13、乗員情報記憶部14、制御情報算出部15、制御情報判定部16、出力情報生成部17、通知制御部18、固有情報記憶部19および登録情報記憶部20を備えて構成される。
【0018】
取得部11は、撮像装置1が撮影した乗員の顔画像を撮像装置1から取得する。
【0019】
乗員情報処理部12は、取得部11から乗員の顔画像を取得し、乗員の顔画像から乗員情報を取得する。乗員情報には、乗員の顔の位置、顔の向き、視線方向および開眼度のいずれかが少なくとも含まれる。
【0020】
登録情報判定部13は、乗員情報処理部12から乗員の顔画像を取得し、乗員の顔画像が予め定められた登録条件を満たすか否かを判定する。登録情報判定部13は、既存の顔情報登録システムであるDMS(Driver Monitoring System)により構成されてもよい。
【0021】
乗員情報記憶部14は、乗員情報処理部12から乗員情報を取得し、記憶する。乗員情報記憶部14は、乗員情報処理部12が1回の処理で取得した乗員情報をその都度記憶しても良いし、複数回の処理で取得した乗員情報をまとめて記憶してもよい。
【0022】
制御情報算出部15は、乗員情報記憶部14から乗員情報を取得し、乗員情報から制御情報を算出する。制御情報は、乗員の顔移動量および有効視野範囲を含む。なお、制御情報の算出方法については後で詳述する。
【0023】
制御情報判定部16は、制御情報算出部15から制御情報を取得し、取得した制御情報が予め定められた条件を満たすか否かを判定する。
【0024】
出力情報生成部17は、制御情報判定部16の判定結果に応じて出力情報を生成する。出力情報は、表示装置2の視認を促す音声情報と、顔の位置および向きを所定の位置および向きに誘導する誘導情報のいずれかを含む。
【0025】
通知制御部18は、出力情報生成部17から出力情報を取得し、制御情報判定部16の判定結果に応じて出力情報を表示装置2と音声出力装置3とのいずれかに提供する。すなわち、通知制御部18は制御情報判定部16の判定結果に応じて、表示と音声のいずれによって乗員に通知を行うかを制御する。
【0026】
固有情報記憶部19は、顔情報登録支援装置101が使用する固有情報を記憶する。固有情報には、例えば表示装置2の位置座標または顔移動量の閾値が挙げられる。
【0027】
登録情報記憶部20は、登録情報判定部13において顔画像が登録条件を満たすと判定された場合、顔画像に関する顔情報を記憶、すなわち登録する。顔情報は顔認証処理において乗員の顔の識別に用いられる情報であり、顔画像自体の他、顔画像を機械学習モデルで評価したスコアであってもよい。なお、登録された顔情報を登録情報とも称する。
【0028】
<A-2.動作>
図3および図4は、乗員の有効視野範囲と表示装置との位置関係を示している。これらの図において、CID21およびメータークラスターパネル22が表示装置2に相当する。制御情報算出部15は、乗員情報に含まれる乗員Pの視線方向A1を基準とし、人間の有効視野を考慮して有効視野範囲A2を設定する。有効視野範囲A2は視線方向A1を中心とした視野角θ1の範囲として表される。
【0029】
図3の例では、有効視野範囲A2にCID21およびメータークラスターパネル22のいずれも存在しない。例えば、制御情報判定部16は、有効視野範囲A2とCID21の位置A3とを比較することにより、CID21が有効視野範囲A2にないことを識別する。同様に、制御情報判定部16は、有効視野範囲A2とメータークラスターパネル22の位置A3とを比較することにより、メータークラスターパネル22が有効視野範囲A2にないことを識別する。この状態でCID21またはメータークラスターパネル22に乗員の顔の位置および向きを誘導する誘導情報が表示されたとしても、乗員に視認されない。従って、顔情報登録支援装置101は、音声により乗員に表示装置2の視認を促す。例えば図3に示されるように、スピーカー31から「顔の向きを右に移動して下さい」との音声が出力される。この音声を聞いた乗員が顔の向きを右に移動すると、乗員の有効視野範囲A2が右に移動し、図4に示されるようにCID21と重なる。なお、上記の例では、顔の向きの移動が音声により指示されたが、顔の向きと共に、または顔の向きに代えて顔の位置の移動が指示されてもよい。
【0030】
図4は、有効視野範囲A2にCID21が存在する場合を例示している。この状態で顔情報登録支援装置101は、乗員の顔の位置および向きを誘導する誘導情報A4をCID21に表示する。乗員は顔の位置および向きを変えることなく誘導情報A4を視認し、その後、誘導情報A4に従って顔の位置および向きを変えることができる。
【0031】
図5および図6は、xyz座標系における乗員情報および制御情報の位置座標を示している。図5において、CID21の表示面の横方向および縦方向をそれぞれx軸方向およびy軸方向とし、CID21の表示面に垂直な方向をz軸方向とする。図6はxz平面図である。
【0032】
CID21の位置座標を(x1,y1,z1)とする。乗員の右眼の位置座標を(rx1,ry1,rz1)とし、左眼の位置座標を(lx1,ly1,lz1)とする。CID21の表示面に平行なxy平面と右眼の視線A1rとの交点の位置座標を(rx2,ry2,rz2)とする。同様に、CID21の表示面に平行なxy平面と左眼の視線A1lとの交点の位置座標を(lx2,ly2,lz2)とする。右眼の有効視野範囲A2rを、右眼の視線A1rから半径r1の円領域とすると、有効視野範囲A2rの半径r1は式(1)で算出される。
【0033】
【数1】
【0034】
同様にして左眼の有効視野範囲が算出される。そして、右眼の有効視野範囲A2rと左眼の有効視野範囲をあわせて有効視野範囲A2が算出される。
【0035】
顔情報登録支援装置101は、乗員の顔画像を顔の位置または向きを変えて複数枚登録する。そのため、乗員の顔の誘導と、顔画像の撮影および登録とは交互に複数回繰り返される。そのため、顔情報登録支援装置101は、乗員が誘導に従い顔の移動を行っている間に次の誘導を行うことがないよう、制御情報算出部15において乗員の顔移動量を算出し、制御情報判定部16において顔移動量から乗員が顔の移動を完了したか否かを判断する。
【0036】
図7は、乗員Pの顔画像を2つの時刻t1,t2において示している。時刻t1,t2間の顔移動量m1は、時刻t1,t2間の顔の位置の移動量と,時刻t1,t2間の顔の向きの移動量との和で表される。時刻t1における顔の位置座標を(x2,y2,z2)、顔の向きを(θx1,θy1)とし、時刻t2における顔の位置座標を(x3,y3,z3)、顔の向きを(θx2,θy2)とすると、顔移動量m1は、以下の式(2)で算出される。
【0037】
【数2】
【0038】
図8は、顔情報登録支援装置101の動作を示すフローチャートである。以下、図8のフローチャートに従って顔情報登録支援装置101の動作を説明する。
【0039】
顔情報登録支援装置101による顔情報登録処理が開始すると、撮像装置1が乗員の顔画像を撮影し、取得部11が撮像装置1から乗員の顔画像を取得する(ステップS101)。次に、乗員情報処理部12は、取得部11から乗員の顔画像を取得し、乗員の顔画像から乗員情報を算出する(ステップS102)。ここで、乗員情報には乗員の顔の位置、顔の向き、視線方向および開眼度の少なくともいずれかが含まれる。なお、顔の位置および向きの算出方法は特許文献1に開示され、視線方向の算出方法は特開2019-152957号公報に開示され、開眼度を算出する方法は特開2020-517707号公報に開示されている。従って、これらの詳しい説明は省略する。乗員情報処理部12が算出した乗員情報は、乗員情報記憶部14に記憶される。
【0040】
ステップS102の後、登録情報判定部13は顔情報の登録要否を判断する(ステップS103)。具体的には、登録情報判定部13は登録情報記憶部20から登録情報を取得し、乗員情報が登録情報に含まれない場合に顔情報の登録が必要であると判断する。また、登録情報判定部13は、乗員からタッチパネルなどの表示装置に特定の入力操作が行われた場合に、顔情報の登録が必要であると判断してもよい。顔情報が登録される対象となる乗員は、一人でも複数でもよい。
【0041】
ステップS102において登録情報判定部13が乗員情報の登録を不要と判断すると、顔情報登録支援装置101の処理はステップS101に戻る。ステップS102において登録情報判定部13が乗員情報の登録を必要と判断すると、顔情報登録支援装置101の処理はステップS104以降に進む。ステップS104において、制御情報算出部15はステップS102で算出された乗員情報から乗員の有効視野範囲を算出する。具体的には、制御情報算出部15はステップS102で算出された乗員情報に含まれる顔の位置または眼の位置からの視線方向に対して一定の角度を有する範囲を、乗員が視認可能な有効視野範囲と設定する。上記の一定の角度は視線方向に対して人間の有効視野を考慮し適切に設定されるものであり、一般的には4度から20度である。有効視野範囲の詳細な算出方法は図4から図6で説明したとおりである。また、制御情報算出部15は上記の方法に加えて開眼度等の情報を用いて有効視野範囲を設定してもよい。
【0042】
ステップS104の後、制御情報判定部16は、有効視野範囲に表示装置2が存在するか否かを判断する(ステップS105)。具体的には、制御情報判定部16は、有効視野範囲と表示装置2の位置座標とを比較することにより、有効視野範囲に表示装置2が存在するか否かを判断する。有効視野範囲内に表示装置2が存在しない場合、顔情報登録支援装置101の処理はステップS106に移行し、有効視野範囲内に表示装置2が存在する場合、顔情報登録支援装置101の処理はステップS107に移行する。
【0043】
ステップS106において、顔情報登録支援装置101は、音声により乗員に表示装置2の視認を促す。具体的には、出力情報生成部17が表示装置2の視認を促す音声情報を作成し、通知制御部18が音声情報を音声出力装置3に提供する。これにより、音声出力装置3から表示装置2の視認を促す音声が出力される。例えば「顔情報を登録しますので表示装置を見てください」等の音声が音声出力装置3から出力される。ステップS106の後、顔情報登録支援装置101の処理はステップS101に移行する。
【0044】
ステップS107において、顔情報登録支援装置101は、表示により乗員の顔の位置および向きを誘導する。具体的には、出力情報生成部17が顔の位置および向きの移動を誘導する誘導情報を作成する。そして、通知制御部18が誘導情報を表示装置2に提供する。これにより、表示装置2において乗員の顔の位置および向きを誘導する表示が行われる。この誘導表示を表示通知とも称する。ここでは、例えば撮像装置1で撮影された乗員の顔画像に移動方向を示すアニメーションが付加された画像が表示される。また、顔画像に代えて3Dメッシュで作成された顔モデルが用いられてもよい。
【0045】
ステップS108において、登録情報判定部13は、顔認証処理に必要なバリエーションの画像の登録が完了したか否かを判定する。バリエーションの画像とは、例えば、顔が正面、上、下、左、および右を向いている画像などである。バリエーションの画像の登録が完了している場合、顔情報登録支援装置101の処理は終了する。一方、バリエーションの画像の登録が未完了である場合、顔情報登録支援装置101の処理はステップS109に移行する。
【0046】
ステップS109において、撮像装置1が乗員の顔画像を撮影し、取得部11が撮像装置1から乗員の顔画像を取得する。その後、乗員情報処理部12は、ステップS109で取得された乗員の顔画像から乗員情報を算出する(ステップS110)。ここで、乗員情報には乗員の顔の位置、顔の向き、視線方向、および開眼度の少なくともいずれかが含まれる。乗員情報処理部12が算出した乗員情報は、乗員情報記憶部14に記憶される。
【0047】
ステップS110の後、制御情報算出部15は、乗員の動作状況を把握するため制御情報として顔移動量を算出する(ステップS111)。ここで、ステップS110で算出された乗員情報、すなわち今回の乗員情報を第1乗員情報とし、乗員情報記憶部14に記憶されている前回の乗員情報を第2乗員情報とする。制御情報算出部15は、第1乗員情報の顔の位置と第2乗員情報の顔の位置との間で各軸方向成分の差の二乗和を顔の位置の移動量として算出する。また、制御情報算出部15は、第1乗員情報の顔の向きと第2乗員情報の顔の向きとの間で各軸方向成分の差の二乗和を顔の向きの移動量として算出する。そして、制御情報算出部15は、顔の位置の移動量と顔の向きの移動量の和を顔移動量として算出する。顔移動量の詳細な算出方法は<A-1>で説明したとおりである。
【0048】
ステップS111の後、制御情報判定部16は顔移動が完了したか否かを判断する(ステップS112)。制御情報判定部16は、固有情報記憶部19から予め定められた顔移動量閾値を取得し、ステップS111で算出された顔移動量が顔移動量閾値を超えている場合に、顔移動が完了したと判断する。
【0049】
ステップS112において顔移動が完了していない場合、顔情報登録支援装置101の処理はステップS109に戻る。ステップS112において顔移動が完了している場合、顔情報登録支援装置101の処理はステップS113へ進む。
【0050】
ステップS113において、制御情報算出部15はステップS110で取得した乗員情報から乗員の有効視野範囲を算出する。そして、制御情報判定部16は、有効視野範囲に任意の表示装置2が存在するか否かを判断する(ステップS114)。
【0051】
ステップS114において有効視野範囲内に表示装置2が存在しない場合、顔情報登録支援装置101の処理はステップS115に移行する。ステップS114において有効視野範囲内に表示装置2が存在する場合、顔情報登録支援装置101の処理はステップS107に移行し、次の位置および向きに顔を誘導する誘導情報を表示する。
【0052】
ステップS115において、顔情報登録支援装置101は、音声により乗員に任意の表示装置2の視認を促す。具体的には、出力情報生成部17が表示装置2の視認を促す音声情報を作成し、通知制御部18が音声情報を音声出力装置3に提供する。これにより、音声出力装置3から表示装置2の視認を促す音声が出力される。この音声は、例えば「顔の位置を右に移動してください」等である。出力情報生成部17は、上、下、左、右、斜めなど顔の移動方向が異なる各パターンについて音声情報を予め作成しておき、乗員の現在の顔の位置および向きと期待値に最近傍法を適用して音声情報を選択してもよい。なお、最近傍法については公知であるため詳しい説明は省略する。
【0053】
なお、表示装置2がディスプレイ化されたフロントガラスまたはインパネ部一体型ディスプレイである場合など、表示装置2の表示範囲が有効視野範囲に比べて極めて大きい場合、顔情報登録支援装置101は、表示装置2の視認を乗員に音声で促すことに代えて、有効視野範囲内に誘導情報の表示位置を変更してもよい。
【0054】
<A-3.効果>
実施の形態1の顔情報登録支援装置101は、車両に搭乗する乗員の顔認証を行うための顔情報の登録を支援する。顔情報登録支援装置101は、車両に設けられた撮像装置1により撮影された乗員の顔画像を取得する取得部11と、乗員の顔画像から乗員の顔の位置情報および視線方向を少なくとも含む乗員情報を算出する乗員情報処理部12と、乗員情報から乗員の有効視野範囲を含む制御情報を算出する制御情報算出部15と、車両に設けられた表示装置2が有効視野範囲に存在するか否かを判定する制御情報判定部16と、乗員に顔の移動を促す通知を行う通知制御部18とを備える。通知制御部18による通知は、乗員に表示装置2を視認するよう促す音声を車両に設けられた音声出力装置3から出力させる音声通知と、乗員に顔の位置および向きの少なくとも一方を移動するよう誘導する誘導情報を表示装置2に表示させる表示通知とを含む。通知制御部18は、表示装置2が有効視野範囲に存在しない場合に音声通知を行い、表示装置2が有効視野範囲に存在する場合に表示通知を行う。以上の構成により、顔情報登録支援装置101は、乗員が表示装置2を視認している場合に限り表示により顔の誘導を行い、乗員が表示装置2を視認していなければ音声により表示装置2の視認を促すため、乗員は音声に従い表示装置2を視認した後、表示装置2に表示された情報に従って顔を動かすことにより、スムーズに顔情報登録処理を行うことができ、顔情報登録処理における乗員の負担が軽減する。
【0055】
また、顔情報登録支援装置101において、制御情報は、表示通知の前後に取得された顔画像からそれぞれ算出された乗員情報から算出される乗員の顔移動量を含み、制御情報判定部16は顔移動量を予め定められた閾値と比較し、通知制御部18は、顔移動量が閾値以上である場合に、次の表示通知を行ってもよい。これにより、顔情報登録支援装置101は、前回の表示通知に従って乗員の顔の移動が完了したタイミングで乗員へ次の表示通知を行うことができる。
【0056】
<B.実施の形態2>
<B-1.構成>
実施の形態2において実施の形態1と同様の構成については同一の参照符号が付され、それらの説明は適宜省略される。図9は、実施の形態2の顔情報登録支援装置102の構成を示す図である。顔情報登録支援装置102は、撮像装置1、表示装置2および音声出力装置3と接続され、これらを利用可能に構成されている。顔情報登録支援装置102は、車両の乗員の顔認証に用いられる顔情報の登録を支援する装置である。
【0057】
顔情報登録支援装置102は、取得部11、乗員情報処理部12、制御情報算出部15、制御情報判定部16、出力情報生成部17、通知制御部18、固有情報記憶部19および表示装置制御部20Aを備えて構成される。表示装置制御部20Aは、表示装置2に取付けられて表示装置2の位置および向きを調整する機構を備える。なお、表示装置の位置および向きを調整する方法は特開20007-78172号公報に開示されているため、その詳しい説明は省略する。
【0058】
制御情報算出部15は、乗員情報処理部12から乗員情報を取得し、乗員情報から制御情報を算出する。ここで制御情報には、乗員の有効視野範囲と、表示装置移動量とが含まれる。表示装置移動量とは、乗員の視線方向に対して表示面が垂直になる位置および角度への表示装置2の位置および角度の移動量である。
【0059】
制御情報判定部16は、制御情報算出部15から乗員の有効視野範囲を取得し、有効視野範囲が予め定められた条件を満たすか否かを判定する。
【0060】
出力情報生成部17は、制御情報判定部16の判定結果に応じて出力情報を生成する。
【0061】
通知制御部18は、制御情報判定部16の判定結果に基づき、表示と音声のいずれによって出力情報を出力するかを切り替え、出力情報生成部17で生成された出力情報を表示装置2または音声出力装置3のいずれかに提供する。
【0062】
固有情報記憶部19は、顔情報登録支援装置101が使用する固有情報を記憶する。固有情報には、例えば表示装置2の位置座標が挙げられる。
【0063】
表示装置制御部20Aは、通知制御部18を介して制御情報算出部15から表示装置2の表示方向を取得し、通知制御部18を介して制御情報判定部16の判定結果を取得する。そして、表示装置制御部20Aは、制御情報判定部16の判定結果に基づき表示装置2の位置および表示方向を変更する。詳細は、後で詳述する。
【0064】
<B-2.動作>
図10から図12は、顔情報登録支援装置102による表示装置2の制御方法の一例を示している。これらの図では、表示装置2の一例としてCID21の位置および表示方向の制御について説明する。図10は乗員PとCID21との位置関係を示す斜視図である。図10において、CID21の表示面の横方向および縦方向をそれぞれx軸方向およびy軸方向とし、CID21の表示面に垂直な方向をz軸方向とする。図11は乗員PとCID21との位置関係を示すxz平面図であり、図12は乗員PとCID21との位置関係を示すyz平面図である。なお、図11および図12では表示装置制御部20AによるCID21の表示方向の変更が示されているが、これらの図においてx,yおよびz軸は変更前のCID21を基準として設定されている。
【0065】
車室におけるCID21の調整前の位置A3の絶対位置座標を(x1,y1,z1)とし、車室におけるCID21の調整後の位置A3aの絶対位置座標を(x1,y1a,z1)とする。乗員の左右の眼を結ぶ直線の中点A5の位置座標を(x3,y3,z3)とする。CID21の調整前の位置A3と中点A5とを結ぶ直線をA6とする。直線A6とy軸方向とのなす角をθ2とする。CID21の調整後の位置A3aと中点A5とを結ぶ直線をA6aとする。直線A6aと調整後のCID21の表示面の縦方向とのなす角をθ2aとする。直線A6aと調整後のCID21の表示面の横方向とのなす角をθ3とする。yz平面におけるCID21の角度移動量(回転角)をθ4とする。なお、0<θ4<maxθ4とし、maxθ4はyz平面におけるCID21の回転角の最大値である。θ5は、調整後のCID21の表示画面の横方向がx軸となす角であり、言い換えればCID21のxz平面における角度移動量(回転角)である。直線A6aとy軸方向のなす角θ2a、および直線A6aとx軸方向のなす角θ3がそれぞれ90度になる方向にCID21の位置および角度が調整されることで、CID21は乗員の正面方向に移動する。
【0066】
例えば、表示装置2のy軸方向の位置移動量m2は式(3)にて算出される。また、表示装置2のyz平面における角度移動量θ4は式(4)により算出される。なお、0<m2<maxm2であり、maxm2は、表示装置2のy軸方向の位置移動量m2の最大値である。
【0067】
【数3】
【0068】
【数4】
【0069】
図13は、顔情報登録支援装置102の動作を示すフローチャートである。以下、図13のフローチャートに従って顔情報登録支援装置102の動作を説明する。
【0070】
顔情報登録支援装置102はステップS201において顔情報登録処理を開始する。顔情報登録処理の開始条件は、例えば乗員からタッチパネルなどの表示装置に特定の入力操作が行われることである。乗員情報が登録される対象となる乗員は、一人でも複数でもよい。
【0071】
次に、撮像装置1が乗員の顔画像を撮影し、取得部11が撮像装置1から乗員の顔画像を取得する(ステップS202)。次に、乗員情報処理部12は、取得部11から乗員の顔画像を取得し、乗員の顔画像から乗員情報を算出する(ステップS203)。ここで、乗員情報には乗員の顔の位置、顔の向き、視線方向および開眼度の少なくともいずれかが含まれる。乗員情報処理部12が算出した乗員情報は、乗員情報記憶部14に記憶される。
【0072】
次に、顔情報登録支援装置102は、音声により乗員に表示装置2が移動することを通知し、かつ乗員に表示装置2の視認を促す(ステップS204)。具体的には、出力情報生成部17が表示装置2の視認を促す音声情報を作成し、通知制御部18が音声情報を音声出力装置3に提供する。これにより、音声出力装置3から表示装置2の視認を促す音声が出力される。例えば「表示装置を見やすい位置に移動します、表示装置を見てください」等の音声が音声出力装置3から出力される。ここで音声出力装置3から出力される音声は、表示装置2が移動することが乗員に伝わり、かつ乗員に対して表示装置2の視認を促す内容であればよい。
【0073】
次に、制御情報算出部15はステップS203で算出された乗員情報から乗員の有効視野範囲を算出する(ステップS205)。その後、制御情報判定部16は、有効視野範囲に表示装置2が存在するか否かを判断する(ステップS206)。ステップS206において有効視野範囲内に表示装置2が存在しない場合、顔情報登録支援装置102の処理はステップS204に戻る。
【0074】
ステップS206において有効視野範囲内に表示装置2が存在する場合、顔情報登録支援装置102の処理はステップS207に移行する。ステップS207において制御情報算出部15は、乗員にとって最も見やすい、すなわち最適な表示装置2の位置および方向を算出し、当該位置および方向への表示装置2の位置および方向の移動量を算出する(ステップS207)。具体的には、制御情報算出部15は乗員情報から乗員の眼の位置情報を取得し、乗員の両眼の位置の中点と表示装置2の位置とを結ぶ直線に対して、表示装置2の表示面が垂直になる位置および角度への移動量を表示装置移動量として算出する。なお、表示装置移動量の詳細な算出方法は、図10から図12で説明したとおりである。
【0075】
次に、表示装置制御部20Aは、制御情報算出部15から取得した表示装置移動量だけ表示装置2を移動させる(ステップS208)。
【0076】
その後、顔情報登録支援装置102は、表示により乗員の顔の位置および向きを誘導する(ステップS209)。本ステップは図8のステップS107と同様である。
【0077】
<B-3.効果>
実施の形態2の顔情報登録支援装置102は、表示装置2が有効視野範囲に存在する場合に、乗員の視線方向に対して表示装置の表示面が垂直になるよう表示装置を回転させる表示装置制御部20Aを備える。そして、通知制御部18は表示装置2の回転の後に表示通知を行う。従って、乗員による表示通知の視認性が向上する。
【0078】
<C.ハードウェア構成>
次に、顔情報登録支援装置101,102の要部のハードウェア構成について説明する。顔情報登録支援装置101,102は、コンピュータにより構成されており、当該コンピュータは、図14に示されるようにプロセッサ81およびメモリ82、83を有している。メモリ82には、当該コンピュータを取得部11、乗員情報処理部12、登録情報判定部13、制御情報算出部15、制御情報判定部16、出力情報生成部17、通知制御部18および固有情報記憶部19(以下、「取得部11等」とも称する)として機能させるためのプログラムが記憶されている。メモリ82に記憶されているプログラムをプロセッサ81が読みだして実行することにより、取得部11等の機能が実現される。また、メモリ83は、乗員情報記憶部14および登録情報記憶部20の機能を実現する。
【0079】
または、顔情報登録支援装置101,102は、メモリ83および処理回路84を有するものであっても良い。この場合、取得部11等の機能が処理回路84により実現されるものであっても良い。
【0080】
または、顔情報登録支援装置101,102は、プロセッサ81、メモリ82,83および処理回路84を有するものであっても良い。この場合、取得部11等の機能のうちの一部の機能がプロセッサ81およびメモリ82により実現されて、残余の機能が処理回路84により実現されるものであっても良い。
【0081】
プロセッサ81は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラまたはDSP(Digital Signal Processor)を用いたものである。
【0082】
メモリ82,83は、例えば、半導体メモリまたは磁気ディスクを用いたものである。より具体的には、メモリ82は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、SSD(Solid State Drive)またはHDD(Hard Disk Drive)などを用いたものである。
【0083】
処理回路84は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System-on-a-Chip)またはシステムLSI(Large-Scale Integration)を用いたものである。
【0084】
なお、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。上記の説明は、すべての態様において、例示である。例示されていない無数の変形例が想定され得るものと解される。
【符号の説明】
【0085】
1 撮像装置、2 表示装置、3 音声出力装置、11 取得部、12 乗員情報処理部、13 登録情報判定部、14 乗員情報記憶部、15 制御情報算出部、16 制御情報判定部、17 出力情報生成部、18 通知制御部、19 固有情報記憶部、20 登録情報記憶部、20A 表示装置制御部、21 CID、22 メータークラスターパネル、23 助手席ディスプレイ、25 フロントガラス、31,32 スピーカー、40 ステアリングハンドル、41 運転席、42 助手席、51,52 カメラ、81 プロセッサ、82,83 メモリ、84 処理回路、101,102 顔情報登録支援装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15