(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-27
(45)【発行日】2025-01-14
(54)【発明の名称】飲料容器用の交換部品、飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせ、および、飲料容器用の交換部品の使用方法
(51)【国際特許分類】
B65D 25/48 20060101AFI20250106BHJP
B65D 85/72 20060101ALI20250106BHJP
【FI】
B65D25/48 Z
B65D85/72 200
(21)【出願番号】P 2020094188
(22)【出願日】2020-05-29
【審査請求日】2023-04-05
(73)【特許権者】
【識別番号】311007202
【氏名又は名称】アサヒビール株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591036996
【氏名又は名称】フジテクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100196003
【氏名又は名称】石川 太郎
(72)【発明者】
【氏名】宮谷 知久
(72)【発明者】
【氏名】前田 勉
(72)【発明者】
【氏名】山岸 正則
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 元博
【審査官】武井 健浩
(56)【参考文献】
【文献】特表2006-510469(JP,A)
【文献】特開2019-147612(JP,A)
【文献】特開2019-135413(JP,A)
【文献】特開2012-035900(JP,A)
【文献】国際公開第2015/156085(WO,A1)
【文献】国際公開第2007/088661(WO,A1)
【文献】特開2016-203988(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第00389191(EP,A1)
【文献】特表2016-533309(JP,A)
【文献】特表2016-534947(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 25/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料容器の飲料取出管に取り付け可能な飲料容器用の交換部品であって、
前記飲料取出管の長手方向に沿ってスライド移動可能、かつ、前記飲料取出管の外周面と環状に接触可能な筒状部材と、
前記筒状部材に取り付けられ、飲料を収容するための袋体と、
前記飲料取出管が挿入される貫通孔を有し、前記袋体の上方に配置される保護シートと
を具備し、
前記保護シートの最外縁は前記袋体に固着されていない自由縁であ
り、
前記保護シートは、前記袋体が変形するときに前記袋体の変形する一部分と接触することにより、前記一部分が前記飲料容器と接触することに起因する前記袋体の損傷を防止する
飲料容器用の交換部品。
【請求項2】
前記筒状部材は、前記飲料取出管の前記外周面に接触する環状のシール部を有する
請求項1に記載の飲料容器用の交換部品。
【請求項3】
飲料容器と、
飲料容器用の交換部品と
を具備し、
前記飲料容器は、
飲料容器本体と、
前記飲料容器本体に挿入される飲料取出管と
を備え、
前記交換部品は、
前記飲料取出管の長手方向に沿ってスライド移動可能、かつ、前記飲料取出管の外周面と環状に接触する筒状部材と、
前記筒状部材に取り付けられ、飲料を収容するための袋体と、
前記飲料取出管が挿入される貫通孔を有し、前記袋体の上方に配置される保護シートと
を備え、
前記保護シートの最外縁は前記袋体に固着されていない自由縁であ
り、
前記保護シートは、前記袋体が変形するときに前記袋体の変形する一部分と接触することにより、前記一部分が前記飲料容器と接触することに起因する前記袋体の損傷を防止する
飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせ。
【請求項4】
前記飲料容器は、前記飲料容器の口金部に取り付けられるフィッティングを備え、
前記フィッティングは、
飲料弁と、
ガス弁と、
前記口金部に取り付けられる取付部と、
前記飲料取出管と
を有し、
前記飲料取出管は、ステンレス鋼製であり、
ステンレス鋼製の前記飲料取出管を含む前記フィッティングは、洗浄されることにより再使用可能である
請求項3に記載の飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせ。
【請求項5】
前記フィッティングは、前記フィッティングが前記飲料容器から取り出されるのを防止する取り外し防止部材を備え、
前記保護シートは、前記袋体が前記取り外し防止部材に直接接触することを防止する
請求項4に記載の飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせ。
【請求項6】
前記交換部品は、前記飲料取出管の下端部に取り付けられる飲料取り込み部品を備える
請求項3乃至5のいずれか一項に記載の飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせ。
【請求項7】
前記飲料取出管は、ウェルタイプのフィッティングの一部を構成する部材であるか、あるいは、フラットタイプのフィッティングの一部を構成する部材である
請求項3乃至6のいずれか一項に記載の飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせ。
【請求項8】
前記飲料取出管は、
肩部と、
前記肩部よりも下方に配置される小径管部と、
前記肩部よりも上方に配置される大径管部と
を有し、
前記筒状部材は、前記大径管部に環状に接触するように、前記大径管部に取り付けられる
請求項3乃至7のいずれか一項に記載の飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせ。
【請求項9】
前記飲料取出管は、
肩部と、
前記肩部よりも下方に配置される小径管部と、
前記肩部よりも上方に配置される大径管部と
を有し、
前記筒状部材は、前記小径管部に環状に接触するように、前記小径管部に取り付けられる
請求項3乃至7のいずれか一項に記載の飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせ。
【請求項10】
飲料容器用の交換部品の使用方法であって、
前記交換部品は、
筒状部材と、
前記筒状部材に取り付けられた袋体と、
飲料取出管が挿入される貫通孔を有し、前記袋体の上方に配置される保護シートと
を具備し、
前記保護シートの最外縁は前記袋体に固着されていない自由縁であり、
前記使用方法は、
前記飲料取出管の下端を前記筒状部材に挿入する挿入工程と、
前記筒状部材の下端から前記飲料取出管の一部が突出するように前記筒状部材を前記飲料取出管の長手方向に沿ってスライド移動させる移動工程と、
前記飲料取出管の外周面と前記筒状部材とが環状に接触した状態が維持されるように前記飲料取出管に前記交換部品を取り付ける取付工程と、
前記交換部品が取り付けられた前記飲料取出管を
前記飲料容器内に挿入する第2挿入工程と
を具備
し、
前記保護シートは、前記袋体が変形するときに前記袋体の変形する一部分と接触することにより、前記一部分が前記飲料容器と接触することに起因する前記袋体の損傷を防止する
飲料容器用の交換部品の使用方法。
【請求項11】
前記取付工程は、前記筒状部材の内周面と前記飲料取出管の外周面との間に作用する摩擦力を利用して、前記飲料取出管に前記交換部品を取り付けることを含む
請求項10に記載の飲料容器用の交換部品の使用方法。
【請求項12】
前記交換部品を、前記飲料取出管から取り外す取外工程と、
新たな交換部品を、前記飲料取出管に取り付ける再取付工程と
を更に具備し、
前記再取付工程で前記新たな交換部品が取り付けられる前記飲料取出管は、洗浄されて再使用される部品である
請求項10または11に記載の飲料容器用の交換部品の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料容器用の交換部品、飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせ、および、飲料容器用の交換部品の使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料貯蔵容器の口金部にフィッティングを固定することにより、飲料取出部を形成する技術が知られている。
【0003】
図1は、従来の飲料貯蔵容器1の一例を示している。
図1には、フィッティング10の雄ネジ部10sと、口金部15の雌ネジ部15sとの間の螺合により、フィッティング10が口金部15に装着された様子が記載されている。
【0004】
従来の飲料貯蔵容器1から飲料を取り出す場合、飲料貯蔵容器1内に炭酸ガスを供給して飲料貯蔵容器1内の圧力を上昇させ、当該圧力によって飲料を飲料貯蔵容器1から押し出す。
【0005】
従来の飲料貯蔵容器1では、飲料貯蔵容器1に直接飲料が触れる。このため、飲料貯蔵容器1を回収して再使用する際に、飲料貯蔵容器1の内部状態の管理に要する労力とコストが大きい。
【0006】
関連する技術として特許文献1には、分配ヘッドが開示されている。特許文献1に記載の分配ヘッドは、外側ケースと外側ケースの内側に配置されるバッグとからなる容器に接続される。特許文献1において、当該バッグに飲料が充填され、外側ケースに飲料が直接触れることはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、飲料取出管に取り付けるのが容易な飲料容器用の交換部品、当該交換部品と飲料容器との組み合わせ、および、当該交換部品の使用方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0010】
いくつかの実施形態における飲料容器用の交換部品(2)は、飲料容器(4)の飲料取出管(52)に取り付け可能な部品(2)である。前記交換部品(2)は、前記飲料取出管(52)の長手方向に沿ってスライド移動可能、かつ、前記飲料取出管(52)の外周面(52u)と環状に接触可能な筒状部材(20)と、前記筒状部材(20)に取り付けられ、飲料を収容するための袋体(30)とを具備する。
【0011】
上記交換部品(2)において、前記筒状部材(20)は、前記飲料取出管(52)の前記外周面(52u)に接触する環状のシール部(23)を有していてもよい。
【0012】
上記交換部品(2)は、前記袋体(30)の上方に配置される保護シート(60)を更に具備していてもよい。前記保護シート(60)は、前記飲料取出管(52)が挿入される貫通孔(60h)を有していてもよい。
【0013】
いくつかの実施形態における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせは、飲料容器(4)と、飲料容器用の交換部品(2)とを具備する。前記飲料容器(4)は、飲料容器本体(40)と、前記飲料容器本体(40)に挿入される飲料取出管(52)とを備える。前記交換部品(2)は、前記飲料取出管(52)の長手方向に沿ってスライド移動可能、かつ、前記飲料取出管の外周面と環状に接触する筒状部材(20)と、前記筒状部材(20)に取り付けられ、飲料を収容するための袋体(30)とを備える。
【0014】
上記飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせにおいて、前記飲料容器(4)は、前記飲料容器(4)の口金部(44)に取り付けられるフィッティング(50)を備えていてもよい。前記フィッティング(50)は、飲料弁(V1)と、ガス弁(V2)と、前記口金部(44)に取り付けられる取付部(51)と、前記飲料取出管(52)とを有していてもよい。前記飲料取出管(52)は、例えば、ステンレス鋼製である。ステンレス鋼製の飲料取出管(52)を含む前記フィッティング(50)は、洗浄されることにより再使用可能であってもよい。
【0015】
上記飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせにおいて、前記フィッティング(50)は、前記フィッティング(50)が前記飲料容器(4)から取り出されるのを防止する取り外し防止部材(59)を備えていてもよい。また、前記交換部品(2)は、前記袋体(30)が前記取り外し防止部材(59)に直接接触することを防止する保護シート(60)を備えていてもよい。
【0016】
上記飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせにおいて、前記交換部品(2)は、前記飲料取出管(52)の下端部に取り付けられる飲料取り込み部品(70)を備えていてもよい。代替的に、あるいは、付加的に、飲料取出管(52)は、ウェルタイプのフィッティング(50)の一部を構成する部材であるか、あるいは、フラットタイプのフィッティング(50)の一部を構成する部材であってもよい。
【0017】
上記飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせにおいて、前記飲料取出管(52)は、肩部(53c)と、前記肩部(53c)よりも下方に配置される小径管部(53b)と、前記肩部(53c)よりも上方に配置される大径管部(53a)とを有していてもよい。また、前記筒状部材(20)は、前記大径管部(53a)に環状に接触するように、前記大径管部(53a)に取り付けられていてもよい。
【0018】
上記飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせにおいて、前記飲料取出管(52)は、肩部(53c)と、前記肩部(53c)よりも下方に配置される小径管部(53b)と、前記肩部(53c)よりも上方に配置される大径管部(53a)とを有していてもよい。また、前記筒状部材(20)は、前記小径管部(53b)に環状に接触するように、前記小径管部(53b)に取り付けられていてもよい。
【0019】
いくつかの実施形態における飲料容器用の交換部品の使用方法は、筒状部材(20)と、前記筒状部材(20)に取り付けられた袋体(30)とを有する交換部品(2)の使用方法である。飲料容器用の交換部品(2)の使用方法は、飲料取出管(52)の下端(52e)を前記筒状部材(20)に挿入する挿入工程と、前記筒状部材(20)の下端から前記飲料取出管(52)の一部が突出するように前記筒状部材(20)を前記飲料取出管(52)の長手方向に沿ってスライド移動させる移動工程と、前記飲料取出管(52)の外周面(52u)と前記筒状部材(20)とが環状に接触した状態が維持されるように前記飲料取出管(52)に前記交換部品(2)を取り付ける取付工程と、前記交換部品(2)が取り付けられた前記飲料取出管(52)を飲料容器(4)内に挿入する第2挿入工程とを具備する。
【0020】
上記飲料容器用の交換部品の使用方法において、前記取付工程は、前記筒状部材(20)の内周面(20n)と前記飲料取出管(52)の外周面(52u)との間に作用する摩擦力を利用して、前記飲料取出管(52)に前記交換部品(2)を取り付けることを含んでいてもよい。
【0021】
上記飲料容器用の交換部品の使用方法は、前記交換部品(2)を、前記飲料取出管(52)から取り外す取外工程と、新たな交換部品(2n)を、前記飲料取出管(52)に取り付ける再取付工程とを更に具備していてもよい。また、前記再取付工程で前記新たな交換部品(2n)が取り付けられる前記飲料取出管(52)は、洗浄されて再使用される部品であってもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明により、飲料取出管に取り付けるのが容易な飲料容器用の交換部品、当該交換部品と飲料容器との組み合わせ、および、当該交換部品の使用方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、従来の飲料貯蔵容器を模式的に示す断面図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品が、飲料取出管に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品を模式的に示す概略2面図である。
【
図5】
図5は、飲料容器用の交換部品が形成される様子を模式的に示す概略斜視図である。
【
図6】
図6は、保護シートを模式的に示す概略2面図である。
【
図7】
図7は、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。
【
図8】
図8は、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品が、飲料取出管に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。
【
図9】
図9は、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品を模式的に示す概略2面図である。
【
図10】
図10は、実施形態における飲料容器用の交換部品の使用方法の一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施形態における飲料容器用の交換部品の使用方法の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、挿入工程が実行された後の様子を模式的に示す図である。
【
図13】
図13は、移動工程を実行中の様子を模式的に示す図である。
【
図14】
図14は、取付工程が実行された後の様子を模式的に示す図である。
【
図15】
図15は、第2挿入工程を実行中の様子を模式的に示す図である。
【
図16】
図16は、第2取付工程が実行された後の様子を模式的に示す図である。
【
図17】
図17は、飲料充填工程を実行中の様子を模式的に示す図である。
【
図18】
図18は、飲料取出工程を実行中の様子を模式的に示す図である。
【
図19】
図19は、洗浄後の飲料取出管に新たな交換部品が取り付けられる様子を模式的に示す図である。
【
図20】
図20は、飲料取出管の下端部に飲料取り込み部品が取り付けられた状態を模式的に示す概略断面図である。
【
図21】
図21は、飲料取り込み部品を模式的に示す概略2面図である。
【
図22】
図22は、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。
【
図23】
図23は、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品が、飲料取出管に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。
【
図24】
図24は、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品を模式的に示す概略2面図である。
【
図25】
図25は、実施形態の変形例における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明のいくつかの実施形態では、飲料容器4として、飲料取出管(換言すれば、ダウンチューブ)を備えた既存のステンレス鋼製飲料容器を使用することができる。この場合、飲料容器からの飲料の注出を、既存の充填装置および注出装置(ディスペンスヘッド)をそのまま用いて行うことができ、かつ、充填工程および注出工程も、既存の工程と同様に実行することができる。本発明の他の実施形態においては、飲料容器4として既存のステンレス鋼製飲料容器以外の飲料容器、例えば、ペットボトル等の樹脂製の飲料容器が使用されてもよい。
【0025】
また、本発明のいくつかの実施形態では、飲料容器4として、繰り返し使用可能な飲料容器(例えば、ステンレス鋼製飲料容器)が使用され、飲料が充填される袋体30として、使用後に新品の袋体と交換可能な袋体が使用される。この場合、交換後の第2袋体に充填される飲料を、交換前の第1袋体に充填されていた第1飲料と異なる種類の第2飲料とすることができる。換言すれば、消費者のニーズの変化、あるいは、季節の変化等に応じて、飲料容器4に貯蔵する飲料の種類を容易に変更することができる。なお、本発明の他の実施形態においては、飲料容器4として、繰り返し使用可能な飲料容器以外の飲料容器、例えば、使い捨て形態の飲料容器が使用されてもよい。
【0026】
以下、飲料容器用の交換部品2、飲料容器用の交換部品2と飲料容器4との組み合わせ、および、飲料容器用の交換部品2の使用方法に関して、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同じ機能を有する部材、部位については、同一の符号が付され、同一の符号が付されている部材、部位について、繰り返しとなる説明は省略される。以下の説明において、「袋体」は、飲料を収容可能な袋体である。袋体は、ビール、発泡酒、ワイン、日本酒、または、蒸留酒等のアルコール飲料を収容可能な袋体であってもよい。また、「袋体」は、ノンアルコールビール、ジュース、炭酸飲料等の非アルコール飲料を収容可能な袋体であってもよい。
【0027】
(第1の実施形態)
図2乃至
図6を参照して、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2A、飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせについて説明する。
図2は、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。なお、
図2は、飲料容器用の交換部品2Aが飲料容器4に装着され、かつ、袋体30内に飲料Dが充填された後の状態を示す。
図3は、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aが、飲料取出管52に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。
図4は、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aを模式的に示す概略2面図である。
図4の上側には、平面図が記載され、
図4の下側には、断面図が記載されている。
図5は、飲料容器用の交換部品2Aが形成される様子を模式的に示す概略斜視図である。
図6は、保護シート60を模式的に示す概略2面図である。
図6の上側には、平面図が記載され、
図6の下側には、側面図が記載されている。
【0028】
図2に記載の例では、飲料容器4は、飲料容器本体40と、飲料容器本体40に挿入される飲料取出管52とを備える。飲料容器本体40は、袋体30を収容する空間を規定する。飲料容器本体40は、例えば、ステンレス鋼製である。飲料取出管52は、飲料容器4内の袋体30に貯蔵された飲料Dを飲料容器4の外部に取り出すために使用される。
図2に記載の例では、飲料取出管52の下端は、飲料容器本体40の高さ方向中間部よりも下方に配置されている。飲料取出管52の下端は、飲料容器本体40の底部に隣接配置されることが好ましい。飲料取出管52の長さは、例えば、5cm以上、10cm以上、15cm以上、あるいは、20cm以上である。飲料取出管52は、例えば、ステンレス鋼製である。
【0029】
飲料容器4は、飲料弁V1および/またはガス弁V2を備えていてもよい。飲料弁V1は、飲料の通過を許容する開状態と飲料の通過を禁止する閉状態との間で状態変更可能な弁である。また、ガス弁V2は、ガスの通過を許容する開状態とガスの通過を禁止する閉状態との間で状態変更可能な弁である。飲料容器4は、飲料容器本体40の底部を保護する底部プロテクタ47、および/または、飲料容器本体40の上部または口金部44を保護する頂部プロテクタ48を備えていてもよい。底部プロテクタ47および/または頂部プロテクタ48は、飲料容器本体40に溶接等によって取り付けられる。
【0030】
図2に記載の例では、飲料容器用の交換部品2Aは、上述の飲料取出管52に取り付けられている。交換部品2Aは、筒状部材20と、飲料Dを収容するための袋体30とを備える。
【0031】
続いて、
図3を参照して、飲料取出管52に飲料容器用の交換部品2Aを取り付ける手順について説明する。飲料容器用の交換部品2Aは、飲料取出管52に取り付け可能である。
図3に記載の例では、飲料取出管52の下端52eを交換部品2Aの筒状部材20に挿入し、その後、当該筒状部材20を、飲料取出管52の長手方向に沿ってスライド移動させることにより、交換部品2A(より具体的には、筒状部材20)が飲料取出管52に取り付けられる。
図3に記載の例において、袋体30は、筒状部材20に取り付けられている。このため、筒状部材20が飲料取出管52に取り付けられることにより、袋体30が、筒状部材20を介して、飲料取出管52によって支持される。なお、本明細書において、「スライド移動」とは、飲料取出管52に対する相対的なスライド移動を意味する。よって、「スライド移動」には、飲料取出管52に対して筒状部材20をスライド移動させることと、筒状部材20に対して飲料取出管52をスライド移動させることとの両方が包含される。
【0032】
図3に記載の例では、筒状部材20は、飲料取出管52の長手方向に沿ってスライド移動可能である。筒状部材20の内周面20nと飲料取出管52の外周面52uとの間の隙間から飲料が漏出するのを防止する観点から、筒状部材20が飲料取出管52に取り付けられた後、筒状部材20(より具体的には、筒状部材20の内周面20n)は、飲料取出管52の外周面52uと環状に接触するように構成される。換言すれば、筒状部材20の内周面20nと飲料取出管52の外周面52uとによって、環状の接触領域が形成されるように構成される。
【0033】
第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aは、飲料取出管52の長手方向に沿ってスライド移動可能、かつ、飲料取出管52の外周面52uと環状に接触可能な筒状部材20を備える。このため、筒状部材20および袋体30を備えた交換部品2Aを、容易に飲料取出管52に取り付けることができる。より具体的には、飲料取出管52の下端52eを筒状部材20に挿入し、筒状部材20を飲料取出管52の長手方向に沿ってスライド移動させることにより、交換部品2Aを飲料取出管52に取り付けることができる。
【0034】
図2に記載の例では、飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせは、飲料容器用の交換部品2Aが飲料容器4(より具体的には、飲料取出管52)に装着された後の組み合わせである。代替的に、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせは、飲料容器用の交換部品2Aが飲料容器4(より具体的には、飲料取出管52)に装着される前の組み合わせ、換言すれば、交換部品2Aと飲料容器4とが組み合わせ可能なパーツとして提供された状態での組み合わせであってもよい。
【0035】
続いて、
図2乃至
図6を参照して、第1の実施形態において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
【0036】
(筒状部材20)
図4に記載の例では、筒状部材20は、飲料取出管52の外周面52uに接触する環状のシール部23を備える。シール部23の材質は、後述の筒状部材本体25の材質よりも軟質な材質で構成される。換言すれば、シール部23の弾性率は、筒状部材本体25の弾性率よりも低い。シール部23は、例えば、シリコーンゴム等の弾性材料によって構成される。筒状部材20がシール部23を備える場合、筒状部材20と飲料取出管52の外周面52uとの間から飲料が漏出することがより確実に防止される。また、筒状部材20がシール部23を備える場合、筒状部材20の内周面(より具体的には、シール部23の内周面23n)と飲料取出管52の外周面52uとの間に作用する摩擦力が増加する。この場合、意図せずして、飲料取出管52から筒状部材20が外れることがより確実に防止される。
【0037】
図4に記載の例では、筒状部材20は、筒部26と鍔部27とを有する。筒部26および鍔部27は、筒状部材本体25を構成する。筒状部材本体25は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって構成される。
【0038】
筒部26は、例えば、円筒形状を有する。鍔部27は、筒部26に接続される内縁27nと、外縁27uとを有する。
【0039】
筒部26は、筒状部材20が飲料取出管52の長手方向に沿って移動する際に、飲料取出管52によってガイドされる被ガイド部として機能する。また、筒状部材20がシール部23を有する場合には、筒部26は、当該シール部23を保持する保持部として機能する。シール部23は、筒部26と鍔部27とを有する筒状部材本体25が成形された後に、当該筒状部材本体25(より具体的には、筒部26)に配置されてもよい。当該シール部23を筒状部材本体25に配置することは、成形済の筒状部材本体25が収容された成形型内で、シール部23を成形することに実行されてもよい。代替的に、シール部23と筒状部材本体25とは、成形型内で同時に成形されてもよい。
【0040】
筒部26にシール部23を配置する観点から、筒部26の下端部26bは、筒部26の上端部26aよりも肉厚とされてもよい。この場合、下端部26bに、シール部23を配置するための環状の凹部が形成されていてもよい。筒部26の中心軸C1に沿う方向における長さは、例えば、18mm程度(14mm以上30mm以下)である。
【0041】
鍔部27は、袋体30を取り付けるための取付部(より具体的には、溶着部)として機能する。鍔部27と袋体30との間の溶着は、例えば、高周波溶着である。代替的に、鍔部27と袋体30との間の溶着は、熱溶着、あるいは、超音波溶着であってもよい。なお、鍔部27と袋体30との間の溶着を容易にする観点から、鍔部27の材質は、袋体30の材質と同一であることが好ましい。
図4に記載の例では、鍔部27は、平面視で(換言すれば、筒部26の中心軸C1に沿う方向に見て)、リング形状を有する。
図4に記載の例では、鍔部27と、袋体30の貫通孔31hの周辺部分とが溶着されている。また、
図4に記載の例では、鍔部27の上面に袋体30が溶着されている。代替的に、鍔部の下面に袋体30が溶着されるようにしてもよい。
【0042】
鍔部27と袋体30との間の取り付け(より具体的には、溶着)を容易にする観点から、鍔部27の外縁27uの直径と鍔部27の内縁27nの直径との差は、6mm以上、8mm以上、あるいは、10mm以上であることが好ましい。また、鍔部27のサイズをコンパクトにする観点から、鍔部27の外縁27uの直径と鍔部27の内縁27nの直径との差は、18mm以下であることが好ましい。
図4に記載の例では、鍔部27の内縁27nの直径は、25mm程度(24mm以上26mm以下である)。また、鍔部27の外縁27uの直径は、38mm程度(37mm以上39mm以下)である。筒状部材20に取り付けられた袋体30を、飲料容器4内に円滑に挿入する観点から、鍔部27の外縁27uの直径は、飲料容器4の口金部44の最小内径よりも十分に小さいことが好ましい。飲料容器4の口金部44の最小内径は、例えば、45mm程度である。よって、鍔部27の外縁27uの直径は、39mm以下であることが好ましい。
【0043】
鍔部27は、筒状部材20を、飲料取出管52の長手方向に沿ってスライド移動させる際に把持される摘み部として機能してもよい。
【0044】
(袋体30)
袋体30は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって構成される。袋体30は、高密度ポリエチレン層、低密度ポリエチレン層、ポリエチレンテレフタレート層、ナイロン層のいずれかによって構成されていてもよく、これらの層の積層体で構成されていてもよい。また、袋体30は、遮光性、および/または、酸素バリア性を確保するために、アルミ箔またはアルミニウム蒸着層等の遮光層または酸素バリア層が複数の合成樹脂層の間に配置された積層フィルムによって構成されていてもよい。また、袋体30は、エチレンビニルアルコール共重合体等の酸素バリア層が複数の合成樹脂層の間に配置された積層フィルムによって構成されていてもよい。袋体30は、ナイロン層、ポリエチレン層、アルミニウム層を含む積層フィルムによって構成されていてもよい。なお、袋体30の材質は、上述の例に限定されない。
図5に記載の例では、袋体30は、第1シート31と、第2シート32とを溶着することにより形成される。第1シート31は、例えば、飲料取出管52を挿入可能な貫通孔31hを有する円形シートである。また、第2シート32は、例えば、孔が形成されていない無孔の円形シートである。第1シート31の内縁部(換言すれば、貫通孔31hの周辺部分)と、上述の鍔部27とが溶着されることにより、第1シート31と筒状部材20とが一体化される。また、第1シート31の外縁部31eと第2シート32の外縁部32eとが環状に溶着されることにより、袋体30が形成される。代替的に、袋体30は、3枚のシート(例えば、貫通孔31hを有する第1シート31、第2シート32、および、筒状のシート)を用いて形成されてもよい。
【0045】
(保護シート60)
図2に例示されるように、飲料容器用の交換部品2Aは、袋体30の上方に配置される保護シート60を有していてもよい。保護シート60は、袋体30が、フィッティング50の貫通孔部54h等に接触することを防止または抑制する。
図2に記載の例において、袋体30が、当該貫通孔部54h等に接触すると、袋体30が損傷するおそれがある。これに対し、袋体30の上方に保護シート60が配置される場合、袋体30が保護シート60によって保護され、袋体30が損傷することが防止または抑制される。保護シート60は、袋体ではないこと、換言すれば、保護シート60は、非袋状の保護シートであることが好ましい。なお、袋体30の損傷が生じる可能性が低い場合には、保護シート60は、省略されてもよい。
【0046】
なお、本明細書において、「フィッティング」とは、飲料容器の口金部に取り付けられ、飲料容器の内側に飲料を充填するため、および/または、飲料容器の内側から飲料を取り出すために使用される部材を意味する。フィッティング50は、飲料容器4の口金部44に取り付けるための筒状の取付部51を有する。
図2に記載の例では、取付部51に形成された雄ねじ部51sと、口金部44に形成された雌ねじ部との螺合によって、取付部51が口金部44に取り付けられている。取付部51には、飲料容器4から飲料を取り出すためのディスペンスヘッド(
図2には図示されず。)を取り付けるための係合部51gが設けられていることが好ましい。
図2に記載の例では、係合部51gは、係合突起である。
図2に記載の例では、取付部51は、取付部51の中心軸Cに対して傾斜する傾斜面51kを有する。当該傾斜面51kは、ガス弁V2の弁座部VB2として機能する。
【0047】
また、フィッティング50は、飲料容器本体40内に配置される飲料取出管52を備える。フィッティング50は、飲料弁V1およびガス弁V2を備えていてもよい。
図2に記載の例では、フィッティング50は、飲料取出管52の外側に配置される外筒部54を備える。そして、当該外筒部54に複数の貫通孔部54hが形成されている。取付部51、飲料取出管52、および、外筒部54は、例えば、ステンレス鋼製である。ステンレス鋼製の飲料取出管52(あるいは、飲料取出管52を含むフィッティング50)は、洗浄されることにより再使用可能な部品である。
【0048】
図6に記載の例では、保護シート60は、飲料取出管52が挿入される貫通孔60hを有する。保護シート60が、口金部44とフィッティング50との間に噛み込まれるのを防止する観点から、貫通孔60hの中心から保護シート60の最外縁60eまでの距離L1は、フィッティング50が口金部44に取り付けられた状態において保護シート60の最外縁60eが口金部44に届かない距離に設定されていることが好ましい(必要であれば、
図2を参照。)。より具体的には、距離L1は、7cm程度(5cm以上9cm以下)であることが好ましい。
【0049】
図6に記載の例では、保護シート60は、円形状のシートである。また、当該円形状のシートに貫通孔60hが形成されている。保護シート60は、合成樹脂製であってもよいし、その他の材料(例えば、布)によって構成されていてもよい。
【0050】
図2に記載の例では、保護シート60は、袋体30とは別体である(換言すれば、保護シート60は、袋体30に固着されていない。)。代替的に、保護シート60の内縁部(換言すれば、貫通孔60hの周辺部分)が、袋体30の貫通孔31hの周辺部分あるいは筒状部材20の鍔部27に溶着されていてもよい。
【0051】
(筒状部材20が飲料取出管52に取り付けられる位置)
図2に記載の例では、飲料取出管52は、肩部53cを有する。
図2に記載の例では、肩部53cは、飲料弁V1の弁体を上方に付勢するばね部材55を支持する(換言すれば、肩部53cは、ばね部材55を支持するばね受けとして機能する。)。また、飲料取出管52は、肩部53cよりも下方に配置される小径管部53b(第1管部)と、肩部53cよりも上方に配置される大径管部53a(第2管部)とを有する。なお、小径管部53b(第1管部)は、大径管部53a(第2管部)よりも外径が小さな管部であり、大径管部53a(第2管部)は、小径管部53b(第1管部)よりも外径が大きな管部である。
【0052】
図2に記載の例において、飲料取出管52に取り付けられる前の筒状部材20の最小内径(より具体的には、シール部23の内径)は、飲料取出管52の大径管部53aの外径よりも小さいことが好ましい。この場合、筒状部材20が大径管部53aの外周面に取り付けられた後、筒状部材20(より具体的には、シール部23)が元の形状に戻ろうとする弾性力によって、筒状部材20が大径管部53aに保持される。
【0053】
図2に記載の例では、筒状部材20は、大径管部53aにおいて飲料取出管52と環状に接触するように、大径管部53aに取り付けられている。筒状部材20が大径管部53aに取り付けられる場合、筒状部材20の高さ方向の位置が相対的に高くなる。よって、袋体30の内部により多くの飲料Dを充填することが可能となる。
【0054】
(第2の実施形態)
図7乃至
図9を参照して、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2B、および、飲料容器用の交換部品2Bと飲料容器4との組み合わせについて説明する。
図7は、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2Bと飲料容器4との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。なお、
図7は、飲料容器用の交換部品2Bが飲料容器4に装着され、かつ、袋体30内に飲料Dが充填された後の状態を示す。
図8は、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2Bが、飲料取出管52に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。
図9は、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2Bを模式的に示す概略2面図である。
図9の上側には、平面図が記載され、
図9の下側には、断面図が記載されている。
【0055】
第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2B、および、飲料容器用の交換部品2Bと飲料容器4との組み合わせは、交換部品2Bが飲料取出管52の小径管部53bに取り付けられる部品である点において、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2A、および、飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせとは異なる。その他の点では、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様である。
【0056】
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。他方、第2の実施形態では、第1の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第2の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態において説明済みの事項を第2の実施形態に適用できることは言うまでもない。
【0057】
第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2Bは、飲料容器4の内部に配置される飲料取出管52に取り付け可能な交換部品である。交換部品2Bは、筒状部材20と袋体30とを具備する。筒状部材20は、飲料取出管52の長手方向に沿ってスライド移動可能である。また、筒状部材20は、飲料取出管52の外周面52uと環状に接触する。袋体30は、飲料を収容するための袋体である。付加的に、交換部品2Bは、保護シート60を備えていてもよい。
【0058】
筒状部材20、袋体30、および、保護シート60の構造、形状、材質については、第1の実施形態において説明済みである。よって、筒状部材20、袋体30、および、保護シート60の構造、形状、材質についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0059】
第2の実施形態における飲料容器4としては、第1の実施形態における飲料容器4と同一の容器を使用することが可能である。飲料容器4は、飲料容器本体40と、口金部44と、フィッティング50とを有する。また、フィッティング50は、飲料容器本体40の内部に配置される飲料取出管52を備える。飲料容器本体40、口金部44、フィッティング50、および、飲料取出管52の構造、形状、材質については、第1の実施形態において説明済みである。よって、飲料容器本体40、口金部44、フィッティング50、および、飲料取出管52の構造、形状、材質についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0060】
(筒状部材20が飲料取出管52に取り付けられる位置)
図7に記載の例では、飲料取出管52は、肩部53cと、肩部53cよりも下方に配置される小径管部53bと、肩部53cよりも上方に配置される大径管部53aとを有する。
【0061】
図7に記載の例では、筒状部材20は、小径管部53bに環状に接触するように、小径管部53bに取り付けられている。筒状部材20が小径管部53bに取り付けられる場合、筒状部材20のサイズを相対的に小さくすることができる。また、筒状部材20に取り付けられている袋体30を、筒状部材20および飲料取出管52の周囲に、よりコンパクトに畳むことができる。袋体30がコンパクトに畳まれる場合、交換部品2Bが取り付けられている飲料取出管52を、より円滑に飲料容器本体40に挿入することが可能となる。
【0062】
図9に記載の例において、筒状部材20は、シール部23と、筒部26と、鍔部27とを備える。シール部23、筒部26、および、鍔部27の構造、形状、材質については、第1の実施形態において説明済みである。よって、シール部23、筒部26、および、鍔部27の構造、形状、材質についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0063】
図9に記載の例において、筒部26の中心軸C1に沿う方向における長さは、例えば、18mm程度(14mm以上30mm以下)である。
図9に記載の例において、鍔部27の内縁27nの直径は、19mm程度(18mm以上20mm以下である)。また、鍔部27の外縁27uの直径は、35mm程度(34mm以上36mm以下)である。
【0064】
図9に記載の例において、飲料取出管52に取り付けられる前の筒状部材20の最小内径(より具体的には、シール部23の内径)は、飲料取出管52の小径管部53bの外径よりも小さいことが好ましい。この場合、筒状部材20が小径管部53bの外周面に取り付けられた後、筒状部材20(より具体的には、シール部23)が元の形状に戻ろうとする弾性力によって、筒状部材20が小径管部53bに保持される。
【0065】
第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2B、および、飲料容器用の交換部品2Bと飲料容器4との組み合わせは、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2A、および、飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせと同様の効果を奏する。
【0066】
(飲料容器用の交換部品2の使用方法)
続いて、
図2乃至
図19を参照して、実施形態における飲料容器用の交換部品2の使用方法について説明する。
図10および
図11は、実施形態における飲料容器用の交換部品2の使用方法の一例を示すフローチャートである。
図12は、挿入工程が実行された後の様子を模式的に示す図である。
図13は、移動工程を実行中の様子を模式的に示す図である。
図14は、取付工程が実行された後の様子を模式的に示す図である。
図15は、第2挿入工程を実行中の様子を模式的に示す図である。
図16は、第2取付工程が実行された後の様子を模式的に示す図である。
図17は、飲料充填工程を実行中の様子を模式的に示す図である。
図18は、飲料取出工程を実行中の様子を模式的に示す図である。
図19は、洗浄後の飲料取出管52に新たな交換部品2nが取り付けられる様子を模式的に示す図である。
【0067】
実施形態における飲料容器用の交換部品2の使用方法で使用される交換部品は、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aであってもよいし、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2Bであってもよいし、後述の第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cであってもよいし、その他の飲料容器用の交換部品であってもよい。
【0068】
飲料容器用の交換部品2は、筒状部材20と、筒状部材20に取り付けられた袋体30とを具備する。交換部品2は、保護シート60を備えていてもよい。筒状部材20、袋体30、保護シート60については、第1の実施形態および第2の実施形態において説明済みであるため、これらの部材についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0069】
飲料容器用の交換部品2が装着される飲料容器4は、飲料容器本体40と、口金部44と、フィッティング50(より具体的には、飲料取出管52)とを備える。飲料容器本体40、口金部44、フィッティング50、飲料取出管52については、第1の実施形態および第2の実施形態において説明済みであるため、これらの部材についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0070】
第1ステップST1において、飲料取出管52の下端52eが、筒状部材20に挿入される。第1ステップST1は、挿入工程である。
図12は、第1ステップST1が実行された後の様子を示す。第1ステップST1の実行により、飲料取出管52の下端52eは、筒状部材20の内側に配置される。
【0071】
なお、
図12に記載の例では、第1ステップST1の実行前に、筒状部材20(より具体的には、鍔部27)には、袋体30が溶着等によって取り付けられている。この場合、第1ステップST1では、飲料取出管52の下端52eが、袋体30が取り付けられた状態の筒状部材20に挿入されることとなる。
【0072】
交換部品2が保護シート60を備える場合には、第1ステップST1(挿入工程)の実行前、または、第1ステップST1の実行と同時に、保護シート60の貫通孔60hに飲料取出管52が挿入される。その後、保護シート60は、飲料取出管52の上部に配置される。
【0073】
第2ステップST2において、筒状部材20がスライド移動される。第2ステップST2は、移動工程である。第2ステップST2(移動工程)では、筒状部材20の下端から飲料取出管52の一部が突出するように筒状部材20が飲料取出管52の長手方向に沿ってスライド移動される。
図13は、第2ステップST2を実行中の様子を示す。
【0074】
図13において、飲料取出管52は、筒状部材20のスライド移動をガイドするガイド部材として機能する。この場合、筒状部材20のスライド移動が円滑に実行される。なお、第2の実施形態における交換部品2Bが使用される場合には、筒状部材20と飲料取出管52(より具体的には、小径管部53b)とが環状に接触した状態で、筒状部材20が飲料取出管52に対して相対的にスライド移動される。
【0075】
第3ステップST3において、飲料取出管52に交換部品2が取り付けられる。第3ステップST3は、取付工程である。第3ステップST3(取付工程)では、飲料取出管52の外周面52uと筒状部材20とが環状に接触した状態が維持されるように飲料取出管52に交換部品2(より具体的には、筒状部材20)が取り付けられる。
図14は、第3ステップST3が実行された後の様子を示す。
【0076】
第1の実施形態における交換部品2Aが使用される場合には、第3ステップST3(取付工程)において、飲料取出管52の大径管部53aに筒状部材20が取り付けられ、筒状部材20が大径管部53aによって保持される。他方、第2の実施形態における交換部品2Bが使用される場合には、第3ステップST3(取付工程)において、飲料取出管52の小径管部53bに筒状部材20が取り付けられ、筒状部材20が小径管部53bによって保持される。
【0077】
図14に記載の例では、第3ステップST3(取付工程)は、筒状部材20を、飲料取出管52の長手方向に沿って、筒状部材20の取付位置にスライド移動させることにより実行される。よって、容易に筒状部材20を飲料取出管52に取り付けることができる。なお、第1の実施形態における交換部品2Aが使用される場合には、筒状部材20の取付位置は、大径管部53aに対向する位置である。また、第2の実施形態における交換部品2Bが使用される場合には、筒状部材20の取付位置は、小径管部53bの上端部部分に対向する位置である。
【0078】
図12乃至
図14に記載の例では、筒状部材20に飲料取出管52を挿入し、その後、筒状部材20を飲料取出管52の長手方向に沿ってスライド移動させるという一連の動作で、筒状部材20を飲料取出管52に取り付けることができる。よって、極めて容易、かつ、迅速に、筒状部材20を飲料取出管52に取り付けることができる。
図14に記載の例では、筒状部材20の下端からの飲料取出管52の突出量は、10cm以上、あるいは、15cm以上である。換言すれば、第3ステップST3(取付工程)において、筒状部材20は、飲料取出管52の長手方向に沿って、10cm以上、あるいは、15cm以上スライド移動される。
【0079】
上述の取付工程(第3ステップST3)は、筒状部材20の内周面20nと飲料取出管52の外周面52uとの間に作用する摩擦力を利用して、飲料取出管52に交換部品2を取り付けることを含むことが好ましい。なお、摩擦力を利用して、飲料取出管52に交換部品2を取り付けることは、例えば、自然状態における筒状部材20の最小内径を、取り付け位置における飲料取出管52の外径よりも小さくすることにより実行可能である。なお、
図14に記載の例では、筒状部材20が飲料取出管52に取り付けられた状態において、筒状部材20は、飲料取出管52に接着あるいは溶着されていない。この場合、後述のサブステップST8-2において、飲料取出管52から交換部品2を取り外す作業を容易に実施することができる。
【0080】
第4ステップST4において、交換部品2(より具体的には、筒状部材20)が取り付けられた飲料取出管52が飲料容器4内(より具体的には、飲料容器本体40内)に挿入される。第4ステップST4は、第2挿入工程である。
図15は、第4ステップST4を実行中の様子を示す。
【0081】
飲料取出管52は、細長い部材であり、その外径は、比較的小さい。このため、飲料取出管52に取り付けられる交換部品2の外径を小さくすることが可能である。より具体的には、交換部品2の一部を構成する袋体30を、飲料取出管52の周囲において畳まれた状態にすることにより、交換部品2の外径を小さくすることが可能である。この場合、交換部品2が取り付けられた飲料取出管52を飲料容器4に挿入する際、交換部品2および飲料取出管52が、飲料容器4の口金部44の最小内径部44mを円滑に通過する。
【0082】
第5ステップST5において、交換部品2(より具体的には、筒状部材20)が飲料容器4に取り付けられる。第5ステップST5は、第2取付工程である。第5ステップST5(第2取付工程)は、交換部品2が飲料取出管52に取り付けられた状態のフィッティング50が飲料容器4の口金部44に取り付けられることにより実行される。
図16は、第5ステップST5が実行された後の様子を示す。
【0083】
図16に記載の例では、口金部44へのフィッティング50の取り付けは、口金部44の雌ねじ部44fにフィッティング50の雄ねじ部51sを螺合させることにより実行される。
【0084】
第1ステップST1乃至第5ステップST5が実行されることにより、内側容器である袋体30と、袋体30よりも剛性の大きな外側容器である飲料容器4とからなる2重容器が形成される。
【0085】
続いて、飲料容器4内に配置された袋体30に飲料を充填する工程(換言すれば、飲料容器4内に配置された袋体30に飲料を充填する飲料充填方法)について説明する。
【0086】
第5ステップST5の実行後、第6ステップST6において、飲料容器4内に配置された袋体30に飲料が充填される。第6ステップST6は、飲料充填工程である。
図17は、第6ステップST6(飲料充填工程)を実行中の様子を示す。なお、
図17において、図面の複雑化を避けるために、袋体30に飲料を充填する充填ノズルの記載は省略されている。
【0087】
袋体30への飲料の充填に際しては、第1に、サブステップST6-1において、充填ノズルの先端が、フィッティング50に挿入される。充填ノズルの挿入により、飲料弁V1が開弁され、ガス弁V2が開弁される。第2に、サブステップST6-2において、
図17における矢印Eによって示されるように、充填ノズルから、飲料弁V1を介して、袋体30内に飲料が供給されるとともに、
図17における矢印Fによって示されるように、飲料容器4と袋体30との間の空間に存在するガス(より具体的には、空気)が、ガス弁V2を介して飲料容器4外に排出される。こうして、袋体30内に飲料が充填される。
【0088】
なお、
図17に記載の例において、口金部44の形状は、既存のステンレス鋼製飲料容器の口金部の形状と同様の形状であり、また、フィッティング50の上端部の形状は、既存のフィッティング10(
図1を参照。)の上端部の形状と同様の形状である。よって、
図17に記載の例では、飲料容器4内の袋体30への飲料の充填を、既存の飲料充填システムを用いて実行することが可能である。
【0089】
続いて、飲料容器4内に配置された袋体30から飲料を取り出す工程(換言すれば、飲料容器4内に配置された袋体30から飲料を取り出す飲料取り出し方法)について説明する。
【0090】
第7ステップST7(換言すれば、飲料取出工程)は、飲料充填工程(第6ステップST6)よりも後に実行される。第7ステップST7では、飲料容器4内に配置された袋体30から飲料が取り出される。
図18は、第7ステップST7(飲料取出工程)を実行中の様子を示す。
【0091】
図18に記載の例では、袋体30からの飲料の取り出しは、ディスペンスヘッド8を介して実行される。
【0092】
飲料取出工程では、第1に、サブステップST7-1において、飲料容器4の口金部44に取り付けられたフィッティング50に、ディスペンスヘッド8が装着される。当該装着は、例えば、ディスペンスヘッド8の本体部80に設けられた第2係合部81gを、フィッティング50の係合部51gに係合させることにより行われる。
【0093】
図18に記載の例では、ディスペンスヘッド8は、本体部80と、本体部80に対して相対移動可能なプランジャ部材85とを備える。
【0094】
本体部80の下端部には、上述の第2係合部81gが設けられ、また、本体部80の下端部には、第1シール部材S1(環状のシール部材)が保持されている。ディスペンスヘッド8がフィッティング50に装着されると、第1シール部材S1は、本体部80とフィッティング50との間をシールする。本体部80には、空気等のガスを導入するガス導入孔80hが設けられている。
【0095】
プランジャ部材85の内部には、飲料流路P1が設けられている。プランジャ部材85の内部には、逆止弁V3が配置されていてもよい。
【0096】
プランジャ部材85の外側面には、プランジャ部材85と第1弁部材56との間をシールする第2シール部材S2(環状のシール部材)が配置されている。
図18に記載の例では、第1弁部材56は、ガス弁V2の弁体VA2として機能するとともに、飲料弁V1の弁座部VB1を有する。プランジャ部材85の下端部は、第2弁部材57を押圧する押圧部851を有する。
図18に記載の例では、第2弁部材57は、飲料弁V1の弁体VA1として機能する。
【0097】
プランジャ部材85と本体部80との間には、ガス流路P2が設けられている。プランジャ部材85が上方位置にあるときには、ガス流路P2とガス導入孔80hとは、非連通状態である。また、プランジャ部材85が上方位置にあるときには、押圧部851は、第2弁部材57から離間する。また、プランジャ部材85が上方位置にあるときには、第2シール部材S2は、第1弁部材56から離間する。
【0098】
飲料取出工程では、第2に、サブステップST7-2において、飲料弁V1が開弁される。サブステップST7-2は、飲料弁の開弁工程である。当該飲料弁V1の開弁は、例えば、プランジャ部材85を、上方位置から下方位置に向けて、移動させることにより実行される。プランジャ部材85が、下方位置に向けて移動すると、プランジャ部材85の押圧部851が飲料弁の弁体VA1を押圧する。その結果、弁体VA1が弁座部VB1から離間し、飲料弁V1が開弁される。
【0099】
図18に示されるように、プランジャ部材85が、下方位置にあるとき、第2シール部材S2は、第1弁部材56に接触する。こうして、プランジャ部材85の飲料流路P1と、プランジャ部材85と本体部80との間のガス流路P2とが互いに隔離される。
図18に記載の例では、プランジャ部材85が、下方位置に向けて移動すると、ガス弁V2も開弁される。
図18に記載の例では、第2シール部材S2が、ガス弁V2の弁体VA2を押圧する押圧部として機能する。
【0100】
図18に示されるように、プランジャ部材85が、下方位置に向けて移動すると、ガス導入孔80hと、ガス流路P2とが互いに連通する。
【0101】
飲料取出工程では、第3に、サブステップST7-3において、飲料容器4と袋体30との間の第1空間SP1にガス(例えば、空気)が供給される。当該ガスの供給は、ディスペンスヘッド8を介して行われる。サブステップST7-3は、ガス供給工程である。
【0102】
より具体的には、サブステップST7-3において、ガス供給源(例えば、エアポンプ)から供給されるガスが、ガス導入孔80hに導入される(
図18における矢印Mを参照。)。ガス導入孔80hに導入されたガスは、ガス流路P2を介して、飲料容器4と袋体30との間の第1空間SP1に供給される(
図18における矢印Nを参照。)。第1空間SP1に供給されたガスは、袋体30が収縮するように袋体30を押圧する。
【0103】
飲料取出工程では、第4に、サブステップST7-4において、袋体30から飲料が取り出される。飲料の取り出しは、飲料弁V1、および、ディスペンスヘッド8を介して行われる。
【0104】
サブステップST7-4について、より詳細に説明する。上述のサブステップST7-3(ガス供給工程)の実行により、袋体30は内側に向けて押圧されている。このため、袋体30内の飲料は、飲料取出管52の内部空間を介して、飲料弁V1に向かう。上述のサブステップST7-2(飲料弁の開弁工程)において、飲料弁V1は開放されているため、飲料取出管52の内部空間内の飲料は、飲料弁V1、および、プランジャ部材85の飲料流路P1を介して、ディスペンスヘッド8の外部に取り出される(
図18における矢印Wを参照。)。
【0105】
実施形態における飲料取出方法では、飲料容器4と袋体30との間の第1空間SP1にガスを供給することにより、袋体30から飲料が取り出される。よって、袋体30内の飲料が、ディスペンスヘッド8を介して供給される供給ガス(例えば、空気)と接触することがない。このため、飲料が供給ガスと接触することに起因して、飲料の味、舌触り等が悪化することがない。また、飲料がビール等の発泡性飲料である場合には、泡の感触が悪化することもない。よって、飲料容器4内の袋体30からの飲料の取り出しが開始されてから、長期間経過後(例えば、4日以上経過後)においても、袋体30内の飲料の品質が高品質に維持される。
【0106】
さらに、実施形態における飲料取出方法では、飲料容器4と袋体30との間の第1空間SP1に供給されるガスとして空気を使用することが可能である。このため、従来の飲料取出方法のように、炭酸ガスボンベを用意する必要がない。炭酸ガスボンベを用意する場合には、予備のボンベを含めて複数本の炭酸ガスボンベを用意する必要がある。また、炭酸ガスボンベ内のCO2の残量の監視、炭酸ガスボンベの搬入、交換等の作業が必要となる。また、複数の炭酸ガスボンベを置くためのスペースも必要となる。これに対し、実施形態における飲料取出方法では、ガス供給源として、複数本の炭酸ガスボンベの代わりに、小型のエアポンプを用意するだけでよい。よって、スペースの限られる小型の店舗、あるいは、屋外においても、飲料容器4内の袋体30から飲料を取り出すことが可能である。なお、第1空間SP1に供給されるガスとして空気を使用することは、任意付加的な構成である。換言すれば、実施形態において、飲料容器4と袋体30との間の第1空間SP1に供給されるガスとして空気以外のガス(例えば、炭酸ガス)を使用することは排除されない。
【0107】
飲料容器4が、ステンレス鋼製の飲料容器4である場合には、飲料容器4の耐久性、耐食性が極めて高く、かつ、遮光性に優れる。このため、袋体30が内部に配置された飲料容器4は屋外で保管されてもよい。
【0108】
続いて、飲料取出管52から交換部品2を取り外す工程(換言すれば、飲料取出管52から交換部品2を取り外す交換部品の取り外し方法)について説明する。
【0109】
第8ステップST8(換言すれば、交換部品を取り外す工程)は、飲料取出工程(第7ステップST7)よりも後に実行される。第8ステップST8では、飲料取出管52から交換部品2が取り外される。
図19の左側の図には、第8ステップST8(交換部品を取り外す工程)、より具体的には、後述のサブステップST8-2を実行中の様子が示されている。
【0110】
交換部品を取り外す工程では、第1に、サブステップST8-1において、飲料容器4から袋体30が取り付けられた飲料取出管52が取り外される。当該取り外しは、例えば、飲料容器4の口金部44とフィッティング50との係合(より具体的には、螺合)を解除し、その後、フィッティング50を、飲料容器4から引き出すことにより実行される。なお、サブステップST8-1の実行前に、フィッティング50からディスペンスヘッド8が取り外されていることは言うまでもない。
【0111】
交換部品を取り外す工程では、第2に、サブステップST8-2において、飲料容器4から取り出された飲料取出管52から交換部品2が取り外される。飲料取出管52から交換部品2を取り外す工程は、交換部品2(より具体的には、筒状部材20)を、飲料取出管52の下端52eに向かう方向に、飲料取出管52に沿ってスライド移動させることを含む。また、飲料取出管52から交換部品2を取り外す工程は、交換部品2(より具体的には、筒状部材20)から、飲料取出管52を引き抜くことを含む。
【0112】
図19に記載の例では、交換部品2(より具体的には、筒状部材20)を、飲料取出管52に沿ってスライド移動させるだけで、交換部品2を飲料取出管52から取り外すことが可能である。よって、交換部品2を取り外す作業(および、飲料取出管52に取り付けられていた交換部品2を新たな交換部品に交換する作業)を、極めて容易、かつ、迅速に実行することが可能である。
【0113】
なお、交換部品2が取り外された飲料取出管52あるいはフィッティング50と、飲料容器4とは、次回の飲料充填において、再使用されることが好ましい。
図19には、飲料取出管52(あるいは、飲料取出管52を含むフィッティング50)が、洗浄されて再使用されることが示されている。
【0114】
他方、一度使用された交換部品2は、新たな交換部品2n(より具体的には、新品の交換部品)と交換されることが好ましい。なお、実施形態における交換部品2の構造はシンプルであるため、交換部品2の製造コストは低い。
【0115】
図19に例示されるように、第9ステップST9において、飲料取出管52(あるいは、飲料取出管52を含むフィッティング50)が洗浄された後、飲料取出管52には、新たな交換部品2nが取り付けられる。第9ステップST9は、再取付工程である。新たな交換部品2nは、サブステップST8-2においてフィッティング50から取り外された交換部品2と同一形状および同一構造を有する部品であることが好ましい。
【0116】
再取付工程で新たな交換部品2nが取り付けられる飲料取出管52(あるいは、飲料取出管52を含むフィッティング50)は、洗浄されて再使用される部品である。この場合、飲料容器4全体としての運用コストが低減される。より具体的には、高価な飲料容器4およびフィッティング50を再使用可能とし、安価な交換部品2を使い捨てとすることにより、飲料容器全体としての運用コストが低減される。
【0117】
実施形態では、袋体30に飲料が充填され、再使用可能な飲料容器本体40には飲料が直接接触しない。このため、飲料の安全性が確実に確保される。また、再使用される飲料容器本体40には飲料が直接接触しないため、飲料容器本体40の内部に有機物(汚れ)あるいは匂いが付着することが抑制される。以上のことから、飲料容器4を回収して再使用する際の飲料容器の管理が容易となる。また、飲料容器4を洗浄する工程を簡素化することが可能である。
【0118】
(飲料取り込み部品70)
続いて、
図20および
図21を参照して、飲料取出管52の下端部に取り付けられる飲料取り込み部品70について説明する。
図20は、飲料取出管52の下端部に飲料取り込み部品70が取り付けられた状態を模式的に示す概略断面図である。
図21は、飲料取り込み部品70を模式的に示す概略2面図である。
図21の上側には、平面図が記載され、
図21の下側には、断面図が記載されている。
【0119】
実施形態における飲料容器用の交換部品2は、飲料取出管52の下端部に取り付けられる飲料取り込み部品70を備えていてもよい。
【0120】
図2に記載の例では、飲料取出管52の下端部に切り込み部521が形成されている。袋体30から飲料取出管52を介して飲料を取り出す場合、飲料取出管52の下端開口52h(換言すれば、袋体30の底部30bに面する開口)が袋体30によって塞がれるおそれがある。そこで、
図2に記載の例では、飲料取出管52の下端開口52hが袋体30によって塞がれた場合であっても、袋体30内の飲料を飲料取出管52に取り込むことが可能なように、飲料取出管52の下端部に切り込み部521が形成されている。当該切り込み部521は、飲料取出管52に形成された側部開口として機能する。
【0121】
飲料取出管52の下端部に切り込み部521を形成する場合、従来の飲料取出管を改造する必要がある。これに対し、
図20に記載の例では、従来の飲料取出管を改造することなく、側部開口OPを提供することができる。より具体的には、飲料取出管52の下端部に飲料取り込み部品70を取り付けるだけで、飲料取出管52に飲料を取り込むための側部開口OPが形成される。
図20に記載の例では、飲料取出管52の下端52eと、飲料取り込み部品70との間に形成される隙間Gが、側部開口OPとして機能する。
【0122】
図20に記載の例では、飲料取り込み部品70は、飲料取出管52内に挿入される挿入部71と、側部開口OPを形成する側部開口形成部73とを有する。飲料取り込み部品70は、飲料取出管52の下端52eに当接する肩部75、および/または、底板77を備えていてもよい。
【0123】
図20に記載の例では、挿入部71は、飲料取出管52の下端部に篏合する。挿入部71を飲料取出管52の下端部に篏合させる観点から、挿入部71の外径は、飲料取出管52の下端部の内径と同一か、あるいは、当該下端部の内径よりも僅かに大きいことが好ましい。挿入部71の外径は、例えば、17.5mm程度(16mm以上19mm以下)である。
図21に記載の例では、挿入部71は、飲料取り込み部品70が有する複数の脚部701の先端部分によって構成される。
図21に記載の例では、飲料取り込み部品70は、4個の脚部701を有する。代替的に、飲料取り込み部品70は、2個、3個、あるいは、5個以上の脚部701を有していてもよい。
【0124】
図20に記載の例では、側部開口形成部73は、飲料取り込み部品70が有する複数の脚部701のうち、飲料取出管52の外側に配置される部分(換言すれば、脚部701の基端部分)によって構成される。より具体的には、
図20に記載の例では、互いに隣接する2つの脚部701と、飲料取出管52の下端52eと、底板77とによって、側部開口OPが形成されている。
【0125】
肩部75は、飲料取出管52の下端52eに対して飲料取り込み部品70を位置決めするストッパとして機能する。
図20に記載の例では、肩部75よりも上方の部分が飲料取出管52内に挿入され、肩部75よりも下方の部分が、飲料取出管52外に露出する。
【0126】
底板77は、袋体30の底部30b(あるいは、飲料容器4の底部)に対向して配置される板状部分である。底板77が、袋体30の底部と対向して配置されるか、あるいは、袋体30の底部と接触するように配置されることにより、袋体30の底部の中央部分の形状が安定化する。こうして、袋体30から取り出されることなく残存する飲料の量を低減することが可能となる。特に、底板77が袋体30の底部30bに接触配置される場合には、袋体30から取り出されることなく残存する飲料の量を、僅かな量とすることが可能である。底板77には、貫通孔が形成されていないことが好ましい。ただし、実施形態において、底板77に貫通孔が形成されることは排除されない。
【0127】
底板77の外径は、筒状部材20の内径よりも小さいことが好ましい。底板77の外径が筒状部材20の内径よりも小さい場合、飲料取り込み部品70が取り付けられた飲料取出管52を、容易に、筒状部材20に挿入することが可能となる。底板77の外径は、例えば、25mm程度(24mm以上26mm以下)である。
【0128】
飲料取り込み部品70は、例えば、合成樹脂によって構成される。なお、交換部品2の一部を構成する飲料取り込み部品70を交換するタイミングと、交換部品2の他の一部を構成する筒状部材20および袋体30を交換するタイミングとは、同一のタイミングであってもよいし、異なるタイミングであってもよい。また、飲料取り込み部品70は、1回限りの使い捨て部品であってもよいし、複数回繰り返して使用可能な部品であってもよい。
【0129】
(第3の実施形態)
第1の実施形態および第2の実施形態では、フィッティング50が、当該フィッティングの頂部に凹部50a(例えば、
図20を参照。)が形成されたウェルタイプのフィッティングである場合の例について説明された。代替的に、実施形態におけるフィッティング50は、当該フィッティングの頂部が略平坦なフラットタイプのフィッティングであってもよい。
【0130】
図22乃至
図24は、フラットタイプのフィッティング50に対応する飲料容器用の交換部品2C、および、飲料容器用の交換部品2Cと飲料容器4との組み合わせを説明するための図である。
図22は、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cと飲料容器4との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。なお、
図22は、飲料容器用の交換部品2Cが飲料容器4に装着され、かつ、袋体30内に飲料Dが充填された後の状態を示す。
図23は、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cが、飲料取出管52に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。
図24は、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cを模式的に示す概略2面図である。
図24の上側には、平面図が記載され、
図24の下側には、断面図が記載されている。
【0131】
第3の実施形態は、交換部品2Cがフラットタイプのフィッティング50の一部を構成する飲料取出管52に取り付けられる部品である点において、第1の実施形態および第2の実施形態とは異なる。その他の点では、第3の実施形態は、第1の実施形態または第2の実施形態と同様である。
【0132】
第3の実施形態では、第1の実施形態および第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。他方、第3の実施形態では、第1の実施形態または第2の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第3の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態または第2の実施形態において説明済みの事項を第3の実施形態に適用できることは言うまでもない。
【0133】
図22に記載の例において、交換部品2Cは、飲料容器4の飲料取出管52に取り付け可能な部品である。交換部品2Cは、筒状部材20と、袋体30とを有する。
【0134】
筒状部材20は、飲料取出管52の長手方向に沿ってスライド移動可能である。また、筒状部材20は、飲料取出管52の外周面52uと環状に接触している。
図23に記載の例では、筒状部材20は、飲料取出管52の外周面52uに接触する環状のシール部23を有する。
【0135】
袋体30は、筒状部材20に取り付けられ、飲料を収容するために使用される。
【0136】
第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cは、袋体30の上方に配置される保護シート60を備えていてもよい。
図23に例示されるように、保護シート60には、飲料取出管52が挿入される貫通孔60hが形成されている。
【0137】
第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cは、飲料取出管52の下端部に取り付けられる飲料取り込み部品70(
図22乃至
図24には図示されず)を備えていてもよい。飲料取り込み部品70については、
図20および
図21を用いて説明済みであるため、飲料取り込み部品70についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0138】
第3の実施形態における筒状部材20、袋体30および保護シート60としては、第1の実施形態あるいは第2の実施形態における筒状部材20、袋体30および保護シート60を採用可能である。筒状部材20、袋体30および保護シート60については、第1の実施形態または第2の実施形態において詳細に説明済みであるため、これらの部材についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0139】
第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cと飲料容器4との組み合わせにおいて、飲料容器4は、飲料容器本体40と、口金部44と、飲料容器本体40の内部に配置される飲料取出管52とを備える。飲料容器本体40、口金部44および飲料取出管52については、第1の実施形態または第2の実施形態において詳細に説明済みであるため、これらの部材についての繰り返しとなる説明は省略する。なお、飲料容器4を構成する部材のうち、第1の実施形態における飲料容器4を構成する部材と同様の機能を有する部材については、第1の実施形態における飲料容器4を構成する部材に対して付与された符号と同一の符号を付し、これらの符号が付された部材の説明については、第1の実施形態における説明を援用する。
【0140】
例えば、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cと飲料容器4との組み合わせにおいて、飲料容器4は、飲料容器4の口金部44に取り付けられるフィッティング50を備えていてもよい。また、フィッティング50は、飲料弁V1と、ガス弁V2と、口金部44に取り付けられる取付部51と、ステンレス鋼製の飲料取出管52とを備えていてもよい。ステンレス鋼製の飲料取出管52を含むフィッティング50は、洗浄されることにより再使用可能であってもよい。
【0141】
第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cの使用方法については、上述の飲料容器用の交換部品2の使用方法を採用可能である。飲料容器用の交換部品の使用方法の各ステップ(第1ステップST1乃至第9ステップST9、サブステップST6-1およびサブステップST6-2、サブステップST7-1乃至サブステップST7-4、サブステップST8-1およびサブステップST8-2)については、
図10乃至
図19を用いて詳細に説明済みであるため、飲料容器用の交換部品2Cの使用方法の各ステップについての繰り返しとなる説明は省略する。
【0142】
本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態にも適用可能である。さらに、各実施形態における任意付加的な構成は、適宜省略可能である。
【0143】
例えば、実施形態の変形例を示す
図25に例示されるように、飲料容器4のフィッティング50には、フィッティング50が飲料容器4から取り出されるのを防止する取り外し防止部材59が設けられていてもよい。取り外し防止部材59は、専用の治具を用いることなくフィッティング50が、飲料容器4から取り出されるのを防止する。他方、専用の治具を用いて、取り外し防止部材59を口金部44の中心軸に向かう方向に移動させた後、飲料取出管52を含むフィッティング50を、飲料容器4から取り外すことが可能である。
【0144】
図25に記載の例では、取り外し防止部材59は、外筒部54よりも外側に突出している。当該取り外し防止部材59が袋体30と接触すると、袋体30が傷つくおそれがある。そこで、
図25に記載の例では、保護シート60が、袋体30が取り外し防止部材59に直接接触することを防止する。こうして、袋体30の損傷が防止される。なお、袋体30が取り外し防止部材59に直接接触することを防止する保護シート60を具備する態様は、第1の実施形態乃至第3の実施形態においても採用可能である。
【0145】
また、上述の第1の実施形態乃至第3の実施形態では、筒状部材20の筒部26の上端に鍔部27が配置される例について説明された。当該鍔部27は、
図25に例示されるように、筒部26の下端に配置されてもよい。代替的に、鍔部27は、筒部26の中間部に配置されてもよい。この場合、筒部26は、鍔部27の上方に配置される上側筒部と、鍔部27の下方に配置される下側筒部とを有することとなる。
【0146】
図2、
図22あるいは
図25等に記載の例では、筒状部材20の上端は、ガス弁V2の弁体VA2を上方に付勢するばね部材55b(あるいは、ばね部材55bを支持するばね受け550)よりも下方に配置されている。この場合、フィッティング50の下方の空間を上手く活用して筒状部材20を配置することができる。より具体的には、外筒部54を仮想的に下方に延長することによって形成される仮想円筒内の空間に、筒状部材20を配置することができる。例えば、
図2、
図22あるいは
図25等に記載の例では、筒状部材20の鍔部27は、ばね部材55bの鉛直下方に配置されている。
【0147】
図25に例示されるように、飲料取出管52の下端52eは、飲料容器4の底部45の近傍に配置される。デフォルト状態において(例えば、飲料弁V1およびガス弁V2が閉鎖されている状態において)、飲料取出管52の下端52eと、飲料容器4の底部45の内面との間の距離L5は、例えば、4cm以下、3cm以下、2cm以下、あるいは、1cm以下である。飲料取出管52の下端52eを、飲料容器4の底部45の近傍に配置することにより、最終的に袋体30から取り出されずに残存する飲料の量を低減することができる。
【0148】
図25に例示されるように、口金部44の下端は、テーパ面44tを有していてもよい。当該テーパ面44tは、上方に向かうにつれて内径が小さくなる面である。口金部44の下端がテーパ面44tを有することにより、交換部品2が飲料容器4から取り出されるときに、口金部44の下端に接触する袋体30(および、保護シート60)がテーパ面44tによって円滑に縮径される。こうして、嵩張る袋体30を、口金部44を介して、飲料容器4から円滑に取り出すことが可能となる。なお、口金部44の下端がテーパ面44tを有する態様は、第1の実施形態乃至第3の実施形態においても採用可能である。
【0149】
実施形態における飲料容器用の交換部品2は、飲料容器の内部に飲料取出管が配置される任意の容器に適用可能である。例えば、飲料容器用の交換部品2は、内部に飲料取出管が配置されたドラム缶に適用されてもよい。
【符号の説明】
【0150】
1 :ビール貯蔵容器
2、2A、2B、2C:飲料容器用の交換部品
2n :新たな交換部品2n
4 :飲料容器
8 :ディスペンスヘッド
10 :フィッティング
10s :雄ネジ部
15 :口金部
15s :雌ネジ部
20 :筒状部材
20n :内周面
23 :シール部
23n :内周面
25 :筒状部材本体
26 :筒部
26a :上端部
26b :下端部
27 :鍔部
27n :内縁
27u :外縁
30 :袋体
30b :底部
31 :第1シート
31e :外縁部
31h :貫通孔
32 :第2シート
32e :外縁部
40 :飲料容器本体
44 :口金部
44f :雌ねじ部
44m :最小内径部
44t :テーパ面
45 :底部
47 :底部プロテクタ
48 :頂部プロテクタ
50 :フィッティング
50a :凹部
51 :取付部
51g :係合部
51k :傾斜面
51s :雄ねじ部
52 :飲料取出管
52e :下端
52h :下端開口
52u :外周面
53a :大径管部
53b :小径管部
53c :肩部
54 :外筒部
54h :貫通孔
55 :ばね部材
55b :ばね部材
56 :第1弁部材
57 :第2弁部材
59 :取り外し防止部材
60 :保護シート
60h :貫通孔
70 :飲料取り込み部品
71 :挿入部
73 :側部開口形成部
75 :肩部
77 :底板
80 :本体部
80h :ガス導入孔
81g :第2係合部
85 :プランジャ部材
521 :切り込み部
550 :ばね受け
701 :脚部
851 :押圧部
D :飲料
OP :側部開口
P1 :飲料流路
P2 :ガス流路
S1 :第1シール部材
S2 :第2シール部材
SP1 :第1空間
V1 :飲料弁
V2 :ガス弁
V3 :逆止弁
VA1 :飲料弁の弁体
VA2 :ガス弁の弁体
VB1 :飲料弁の弁座部
VB2 :ガス弁の弁座部