(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-27
(45)【発行日】2025-01-14
(54)【発明の名称】シリカ粉末充填剤の調製方法
(51)【国際特許分類】
C08K 9/06 20060101AFI20250106BHJP
C01G 23/00 20060101ALI20250106BHJP
C01G 23/047 20060101ALI20250106BHJP
C08L 83/04 20060101ALI20250106BHJP
【FI】
C08K9/06
C01G23/00 C
C01G23/047
C08L83/04
(21)【出願番号】P 2023540649
(86)(22)【出願日】2021-10-28
(86)【国際出願番号】 CN2021127075
(87)【国際公開番号】W WO2022142660
(87)【国際公開日】2022-07-07
【審査請求日】2023-06-30
(31)【優先権主張番号】202011633776.9
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521377155
【氏名又は名称】浙江三時紀新材科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【氏名又は名称】村雨 圭介
(74)【代理人】
【識別番号】100201606
【氏名又は名称】田岡 洋
(72)【発明者】
【氏名】李 文
(72)【発明者】
【氏名】黄 江波
(72)【発明者】
【氏名】王 珂
(72)【発明者】
【氏名】張 大偉
【審査官】森坂 英昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-024098(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111868159(CN,A)
【文献】特表2002-518290(JP,A)
【文献】特開平06-345417(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08K 9/06
C01B 33/18
C01G 9/00
C01G 9/02
C01G 23/00
C01G 23/047
C01G 25/00
C01G 25/02
C08L 83/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリカ粉末充填剤の調製方法であって、
当該調製方法は、以下の段階を含
み:
S1、高誘電率粉末を水含有溶液に分散させ、R
1SiX
3を水含有溶液に加えて加水分解、縮合させてポリシロキサン粉末を提供し、当該ポリシロキサン粉末は、内部に高誘電率粉末を含むT単位を含むポリシロキサンであり、ここで、R
1は、水素原子または炭素原子が1乃至18である独立して選択可能な有機基であり、Xは、加水により分解可能な基であり、T単位は、R
1SiO
3-であり、高誘電率粉末の粒子径は、ポリシロキサンの粒子径よりも小さい段階S1;および
S2、酸素ガス含有雰囲気中でポリシロキサン粉末をか焼し、か焼温度は、850度~1200度の間であり、内部に高誘電率粉末を含むシリカ粉末充填剤を得る段階S2;
高誘電率粉末の粒子径は、ポリシロキサンの粒子径の3分の1以下である
ことを特徴とする、前記シリカ粉末充填剤の調製方法。
【請求項2】
高誘電率粉末は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、チタン酸塩、亜鉛酸塩、ジルコン酸塩からなる群から少なくとも一つが選択されることを特徴とする
請求項1に記載の調製方法。
【請求項3】
か焼温度は、850度~1100度の間であり、か焼時間は、6時間~12時間の間であることを特徴とする
請求項1に記載の調製方法。
【請求項4】
ポリシロキサンは、Q単位、D単位、および/またはM単位をさらに含み、ここで、Q単位=SiO
4-であり、D単位=R
2R
3SiO
2-であり、M単位=R
4R
5R
6SiO
2-であり、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6は、それぞれ水素原子または炭素原子が1乃至18である独立して選択可能な有機基であることを特徴とする
請求項1に記載の調製方法。
【請求項5】
ポリシロキサンのT単位原料R
1SiX
3は、メチルトリメトキシシラン(methyltrimethoxysilane)、ヒドロカルビルヒドロカルビルオキシシラン(hydrocarbyltrihydrocarbyloxysilane)、メチルトリクロロシラン(methyltrichlorosilane)およびヒドロカルビルトリクロロシラン(hydrocarbyltrichlorosilane)からなる群から少なくとも一つが選択され、Q単位原料は、テトラヒドロカルビルオキシシラン(tetrahydrocarbyloxysilane)、四塩化ケイ素およびシリカからなる群から少なくとも一つが選択され、D単位原料は、ジヒドロカルビルジヒドロカルビルオキシシラン(dihydrocarbyldihydrocarbyloxysilane)およびジヒドロカルビルジクロロシラン(dihydrocarbyldichlorosilane)からなる群から少なくとも一つが選択され、M単位原料は、トリヒドロカルビルヒドロカルビルオキシシラン(trihydrocarbylhydrocarbyloxysilane)、トリヒドロカルビルクロロシラン(trihydrocarbylchlorosilane)およびヘキサヒドロカルビルジシラザン(hexahydrocarbyldisilazane)からなる群から少なくとも一つが選択されることを特徴とする
請求項
4に記載の調製方法。
【請求項6】
当該調製方法は、処理剤を加えてシリカ粉末充填剤に対して表面処理を実行する段階をさらに含み、当該処理剤は、シランカップリング剤および/またはジシラザンを含み;当該シランカップリング剤は、(R
7)
a(R
8)
bSi(M)
4-a-bであり、R
7およびR
8は、炭素原子が1乃至18である独立して選択可能な炭化水素基、水素原子、または官能基によって置換された炭素原子が1乃至18である炭化水素基であり、当該官能基は、以下の有機官能基からなる群から選択される少なくとも一つであり:ビニル基、アリル基、スチリル基、エポキシ基、脂肪族アミノ基、芳香族アミノ基、メタクリロキシプロピル基、アクリロキシプロピル基、ウレイドプロピル基、クロロプロピル基、メルカプトプロピル基、ポリスルフィド基およびイソシアナートプロピル基;Mは、炭素原子が1乃至18であるアルコキシ基またはハロゲン原子であり、a=0、1、2または3であり、b=0、1、2または3であり、a+b=1、2または3であり;当該ジシラザンは、(R
9R
10R
11)SiNHSi(R
12R
13R
14)であり、R
9、R
10、R
11、R
12、R
13、R
14は、炭素原子が1乃至18である独立して選択可能な炭化水素基または水素原子であることを特徴とする
請求項1に記載の調製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板およびアンテナパッケージングに関し、より具体的には、シリカ粉末充填剤の調製方法、これによって得られた粉末充填剤およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
5G通信の分野において、無線高周波デバイス等で機器に組み立てる際には、高密度相互接続ボード(high density inerconnect、HDI)、高周波高速ボードおよびマザーボード等の回路基板を使用する必要がある。これらの回路基板は、一般的にエポキシ樹脂、芳香族ポリエーテル、フルオロ樹脂等の有機ポリマーおよび充填剤で構成され、ここで、充填剤は、主に角型または球状シリカであり、その主な機能は、有機ポリマーの熱膨張係数を低下させることである。既存の充填剤は、球状または角型シリカを選択して緊密に充填およびグラデーション(gradation)する。
【0003】
技術の進歩に伴い、通信機器もますます小型化される。通信機器に欠かせないアンテナもますます小型化が進んでおり、いずれアンテナインパッケージAIPが使われるようになる。設計上の理由から、アンテナを小型化する際の基盤およびパッケージング材料は、必ず高誘電率および低誘電損失を有するが、既存の既知充填剤は当該要件を満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記先行技術における既知充填剤の誘電率が小型通信機器の要件を満たすことができないなどの問題を解決するために、本発明は、シリカ粉末充填剤の調製方法、これによって得られた粉末充填剤およびその使用を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のシリカ粉末充填剤の調製方法によれば、以下の段階を含む:S1、高誘電率粉末を水含有溶液に分散させ、R1SiX3を水含有溶液に加えて加水分解、縮合させてポリシロキサン粉末を提供し、当該ポリシロキサン粉末は、内部に高誘電率粉末を含むT単位を含むポリシロキサンであり、ここで、R1は、水素原子または炭素原子が1乃至18である独立して選択可能な有機基であり、Xは、加水により分解可能な基であり、T単位は、R1SiO3-であり、高誘電率粉末の粒子径は、ポリシロキサンの粒子径よりも小さい段階S1;および、S2、酸素ガス含有雰囲気中でポリシロキサン粉末をか焼し、か焼温度は、850度~1200度の間であり、内部に高誘電率粉末を含むシリカ粉末充填剤を得る段階S2。
【0006】
好ましくは、高誘電率粉末の粒子径は、ポリシロキサンの粒子径の3分の1以下である。
【0007】
好ましくは、R1SiX3は、メチルトリメトキシシランである。
【0008】
好ましくは、高誘電率粉末は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、チタン酸塩、亜鉛酸塩、ジルコン酸塩からなる群から少なくとも一つが選択される。好ましい実施例において、高誘電率粉末は、チタン酸バリウム、酸化チタンまたはチタン酸カルシウムである。
【0009】
好ましくは、段階S1における水含有溶液は、水を主成分とする溶液である。好ましくは、水含有溶液中の水の重量パーセンテージは、80%~100%の間である。好ましい実施例において、当該水含有溶液は、脱イオン水である。
【0010】
好ましくは、か焼温度は、850度~1100度の間であり、か焼時間は、6時間~12時間の間である。
【0011】
好ましくは、ポリシロキサンは、Q単位、D単位、および/またはM単位をさらに含み、ここで、Q単位=SiO4-であり、D単位=R2R3SiO2-であり、M単位=R4R5R6SiO2-であり、R2、R3、R4、R5、R6は、それぞれ水素原子または炭素原子が1乃至18である独立して選択可能な有機基である。
【0012】
好ましくは、ポリシロキサンのT単位原料R1SiX3は、メチルトリメトキシシラン(methyltrimethoxysilane)、ヒドロカルビルトリヒドロカルビルオキシシラン(hydrocarbyltrihydrocarbyloxysilane)、メチルトリクロロシラン(methyltrichlorosilane)およびヒドロカルビルトリクロロシラン(hydrocarbyltrichlorosilane)からなる群から少なくとも一つが選択され、Q単位原料は、テトラヒドロカルビルオキシシラン、四塩化ケイ素およびシリカからなる群から少なくとも一つが選択され、D単位原料は、ジヒドロカルビルジヒドロカルビルオキシシラン(dihydrocarbyldihydrocarbyloxysilane)およびジヒドロカルビルジクロロシラン(dihydrocarbyldichlorosilane)からなる群から少なくとも一つが選択され、M単位原料は、トリヒドロカルビルヒドロカルビルオキシシラン(trihydrocarbylhydrocarbyloxysilane)、トリヒドロカルビルクロロシラン(trihydrocarbylchlorosilane)およびヘキサヒドロカルビルジシラザン(hexahydrocarbyldisilazane)からなる群から少なくとも一つが選択される。好ましい実施例において、R1SiX3シランは、メチルトリメトキシシランであり、Q単位原料は、テトラエトキシシランであり、D単位原料は、ジメチルジクロロシランである。
【0013】
好ましくは、ポリシロキサンは、球状または角型ポリシロキサンである。
【0014】
好ましくは、当該調製方法は、処理剤を加えてシリカ粉末充填剤に対して表面処理を実行する段階をさらに含み、当該処理剤は、シランカップリング剤および/またはジシラザンを含み;当該シランカップリング剤は、(R7)a(R8)bSi(M)4-a-bであり、R7およびR8は、炭素原子が1乃至18である独立して選択可能な炭化水素基、水素原子、または官能基によって置換された炭素原子が1乃至18である炭化水素基であり、当該官能基は、以下の有機官能基からなる群から選択される少なくとも一つであり:ビニル基、アリル基、スチリル基、エポキシ基、脂肪族アミノ基、芳香族アミノ基、メタクリロキシプロピル基、アクリロキシプロピル基、ウレイドプロピル基、クロロプロピル基、メルカプトプロピル基、ポリスルフィド基およびイソシアナートプロピル基;Mは、炭素原子が1乃至18であるアルコキシ基またはハロゲン原子であり、a=0、1、2または3であり、b=0、1、2または3であり、a+b=1、2または3であり;当該ジシラザンは、(R9R10R11)SiNHSi(R12R13R14)であり、R9、R10、R11、R12、R13、R14は、炭素原子が1乃至18である独立して選択可能な炭化水素基または水素原子である。
【0015】
本発明は、上記調製方法によって得られたシリカ粉末充填剤をさらに提供し、当該シリカ粉末充填剤の内部には、高誘電率粉末を含む。
【0016】
好ましくは、ポリシロキサン粉末中の高誘電率粉末の体積分率は、5%~95%の間であり、シリカ粉末充填剤の平均粒子径は、0.5μm~50μmの間である。好ましい実施例において、ポリシロキサン粉末中の高誘電率粉末の体積分率は、10%~60%の間であり、シリカ粉末充填剤の平均粒子径は、1.2μm~5.8μmの間である。
【0017】
本発明は、上記シリカ粉末充填剤の使用をさらに提供し、異なる粒子径のシリカ粉末充填剤を樹脂に緊密に充填およびグラデーションして、回路基板材料および半導体パッケージング材料に適した複合材料を形成する。
【0018】
好ましくは、当該使用は、乾式または湿式のふるい分けまたは慣性分級を使用して、シリカ粉末充填剤中の1μm、3μm、5μm、10μm、20μm以上の粗大粒子を除去する。
【発明の効果】
【0019】
本発明のシリカ粉末充填剤の調製方法によれば、内部に高誘電率粉末を含むシリカ粉末充填剤を得ることができ、内部に高誘電率粉末を含むことにより高誘電率を有し、小型通信機器の要件を満足する。特に、高誘電率粉末がシリカの内部にコーティングされているため、それ自体の高い表面活性の性能およびシランカップリング剤にカップリングできない特性は、シリカ粉末充填剤と樹脂との間の親和性に影響を与えず、回路基板およびアンテナパッケージングの要件を満たす。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に係る例1のシリカ粉末充填剤の模式図である。
【0021】
【
図2】本発明に係る例2のシリカ粉末充填剤の模式図である。
【0022】
【
図3】本発明に係る例3のシリカ粉末充填剤の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付の図面と併せて、本発明の好ましい実施例を提供しかつ詳細に説明する。
【0024】
実施例に関する検出方法は、以下の内容を含む。
【0025】
平均粒子径は、HORIBA社のレーザー粒度分析機器LA-700によって測定される。
【0026】
粉末の幾何学的構造は、電子顕微鏡観察およびEDX元素分析によって決定される。具体的には、粉末とエポキシ樹脂とを混合して硬化させる。硬化物をスライスした後に表面を研磨し、研磨した粒子の断面を電子顕微鏡で観察し、EDX元素分析により様々な分野の成分を判定する。結果は、模式図で特徴付ける。
【0027】
ポリシロキサン粉末中の高誘電率粉末の体積分率=(高誘電率粉末の重量/高誘電率粉末の比重)/(高誘電率粉末の重量/高誘電率粉末の比重+ポリシロキサンの重量/ポリシロキサンの比重)。ポリメチルシロキサン(ポリメチルシルセスキオキサン(polymethylsilsesquioxane)とも呼ばれる)の比重は、1.34である。
【0028】
本明細書において、平均粒子径は、粒子の体積平均直径を指す。
【0029】
例1
【0030】
室温下で、一定重量部の脱イオン水を取り、平均粒子径が0.3μmである市販のチタン酸バリウムを水に分散させ、攪拌機が備えられた反応ケトルに入れ、攪拌を開始し、80重量部のメチルトリメトキシシランを加えて1時間攪拌する。メチルトリメトキシシランを溶解させた後に、25重量部の5%アンモニア水を加えて10秒間攪拌してから攪拌を停止する。1時間静置した後にろ過し、乾燥させて球状粉末を得る。粉末をマッフル炉に入れて徐々に昇温させ、酸素ガス含有雰囲気下で有機物を排出し、且つ1000度まで昇温させ、6時間か焼して、球状チタン酸バリウム含有シリカ粉末を得る。サンプルの分析結果は、以下の表1に示される。
【0031】
【0032】
電子顕微鏡およびEDX分析の実施例1~3の結果は、
図1に示されたとおりであり、チタン酸バリウムは、シリカの内部にコーティングされる。
【0033】
例2
【0034】
室温下で、一定重量部の脱イオン水を取り、平均粒子径が0.38μmである市販の酸化チタンを水に分散させ、攪拌機が備えられた反応ケトルに入れ、攪拌を開始し、75重量部のメチルトリメトキシシランおよび5重量部のテトラエトキシシランを加えて1時間攪拌する。メチルトリメトキシシランおよびテトラエトキシシランを溶解させた後に、25重量部の5%アンモニア水を加えて10秒間攪拌してから攪拌を停止する。1時間静置した後にろ過し、乾燥させて、粉末を得る。粉末をマッフル炉に入れて徐々に昇温させ、酸素ガス含有雰囲気下で有機物を排出し、且つ850度まで昇温させ、12時間か焼して、酸化チタン含有シリカ粉末を得る。サンプルの分析結果は、以下の表2に示される。
【0035】
【0036】
電子顕微鏡およびEDX分析の実施例4の結果は、
図2に示されたとおりであり、酸化チタンは、シリカの内部にコーティングされる。
【0037】
例3
【0038】
室温下で、一定重量部の脱イオン水を取り、平均粒子径が2μmである市販のチタン酸カルシウムを水に分散させ、攪拌機が備えられた反応ケトルに入れ、攪拌を開始し、78重量部のメチルトリクロロシランおよび2重量部のジメチルジクロロシランを加えて1時間攪拌する。チタン酸カルシウムの体積分率は、30%である。内容物をろ過し、水で洗浄してから乾燥させる。粉砕機で白色固体を粉砕して、平均粒子径が50である角型粉末を得る。粉末をマッフル炉に入れて徐々に昇温させ、酸素ガス含有雰囲気下で有機物を排出し、且つ1000度まで昇温させ、12時間か焼して、実施例5のチタン酸カルシウム含有角型シリカ粉末を得る。サンプルの平均粒子径は、42μmである。電子顕微鏡およびEDX分析の結果、実施例5の構造は、
図3に示されたとおりである。
【0039】
上記実施例1~実施例5で得られた実施例のサンプルは、表面処理を実行することができることを理解されたい。具体的には、必要に応じて、ビニルシランカップリング剤、エポキシシランカップリング、ジシラザン等の処理を実行することができる。必要に応じて、一つ以上の処理を実行することができる。
【0040】
当該調製方法は、乾式または湿式のふるい分けまたは慣性分級を使用して、充填剤中の1、3、5、10、20μm以上の粗大粒子を除去する段階を含むことを理解されたい。
【0041】
異なる粒子径の球状シリカ粉末充填剤を樹脂に緊密に充填およびグラデーションして、複合材料を形成することを理解されたい。
【0042】
上記は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の上記実施例に様々な変更を加えることができる。即ち、本発明の特許請求の範囲および明細書の内容に従ってなされたすべての単純、同等の変更および修正は、いずれも本発明の特許の保護範囲に含まれる。本発明で詳述しない内容は、従来の技術内容である。