(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-27
(45)【発行日】2025-01-14
(54)【発明の名称】システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 40/279 20200101AFI20250106BHJP
G06F 40/216 20200101ALI20250106BHJP
G06Q 10/02 20120101ALI20250106BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20250106BHJP
【FI】
G06F40/279
G06F40/216
G06Q10/02
G06F3/0484
(21)【出願番号】P 2024067278
(22)【出願日】2024-04-18
【審査請求日】2024-06-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年5月17日の株式会社令和トラベルのWebページ
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521201517
【氏名又は名称】株式会社令和トラベル
(74)【代理人】
【識別番号】100124729
【氏名又は名称】谷 和紘
(72)【発明者】
【氏名】篠塚 孝哉
(72)【発明者】
【氏名】飯沼 俊平
【審査官】成瀬 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-062700(JP,A)
【文献】特開2021-162917(JP,A)
【文献】特開2014-116689(JP,A)
【文献】特開2006-185342(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0258615(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 40/00-40/58
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
G06N 3/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のコンピュータを備えるシステムであって、
前記1以上のコンピュータは、
第1語句を示す姓情報および第2語句を示す名情報を取得し、
前記姓情報が示す前記第1語句が姓
である可能性または名である可能性を示す第1スコアを算出し、
前記名情報が示す前記第2語句が姓
である可能性または名である可能性を示す第2スコアを算出し、
前記第1スコアおよび前記第2スコアに基づいて、前記第1語句および前記第2語句が
誤状態であるか否かを判定し、
前記誤状態では、前記第1語句が名であり、かつ、前記第2語句が姓であ
り、
前記第1語句および前記第2語句は、前記1以上のコンピュータによってユーザにより
入力された語句であり、
前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態である場合、前記1以上のコンピュータ
は、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態であることを示す映像を表示する、
システム。
【請求項2】
1以上のコンピュータを備えるシステムであって、
前記1以上のコンピュータは、
第1語句を示す姓情報および第2語句を示す名情報を取得し、
前記姓情報が示す前記第1語句が姓
である可能性または名である可能性を示す第1スコアを算出し、
前記名情報が示す前記第2語句が姓
である可能性または名である可能性を示す第2スコアを算出し、
前記第1スコアおよび前記第2スコアに基づいて、前記第1語句および前記第2語句が
誤状態であるか否かを判定し、
前記誤状態では、前記第1語句が名であり、かつ、前記第2語句が姓であ
り、
前記誤状態であるか否かを判定する処理では、前記1以上のコンピュータは、
前記姓情報が示す前記第1語句が姓である可能性を示す前記第1スコア
が前記名情報が示す前記第1語句が姓である可能性を示す前記第2スコア
より小さい場合、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態である
と判定する、
または、
前記誤状態であるか否かを判定する処理では、前記1以上のコンピュータは、
前記姓情報が示す前記第1語句が名である可能性を示す前記第1スコア
が前記名情報が示す前記第1語句が名である可能性を示す前記第2スコア
より大きい場合、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態である
と判定する、
システム。
【請求項3】
前記第1スコアを算出する処理および前記第2スコアを算出する処理では、前記1以上のコンピュータは、語句が姓である可能性または名である可能性を示すスコアを算出する機械学習モデルにより、前記第1スコアおよび前記第2スコアを算出する、
請求項1
または請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記機械学習モデルは、姓がラベル付けされた複数の語句、および、名がラベル付けされた複数の語句を示す教師データを用いて学習した学習済みモデルである、
請求項
3に記載のシステム。
【請求項5】
前記誤状態であるか否かを判定する処理では、前記1以上のコンピュータは、
前記姓情報が示す前記第1語句が姓である可能性を示す前記第1スコア
が前記名情報が示す前記第1語句が姓である可能性を示す前記第2スコア
より小さい場合、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態である
と判定する、
または、
前記誤状態であるか否かを判定する処理では、前記1以上のコンピュータは、
前記姓情報が示す前記第1語句が名である可能性を示す前記第1スコア
が前記名情報が示す前記第1語句が名である可能性を示す前記第2スコア
より大きい場合、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態である
と判定する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1語句は、航空券の予約のために姓として入力された語句であり、
前記第2語句は、前記航空券の予約のために名として入力された語句である、
請求項1
または請求項
2に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1語句および前記第2語句は、前記1以上のコンピュータによってユーザにより入力された語句であり、
前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態である場合、前記1以上のコンピュータは、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態であることを示す映像を表示する、
請求項
2に記載のシステム。
【請求項8】
1以上のコンピュータを備えるシステムであって、
前記1以上のコンピュータは、
第1語句を示す姓情報および第2語句を示す名情報を取得し、
機械学習モデルにより、前記第1語句および前記第2語句が誤状態であるか否かを判定し、
前記誤状態では、前記第1語句が名であり、かつ、前記第2語句が姓であ
り、
前記第1語句および前記第2語句は、前記1以上のコンピュータによってユーザにより入力された語句であり、
前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態である場合、前記1以上のコンピュータは、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態であることを示す映像を表示する、
システム。
【請求項9】
前記機械学習モデルは、姓がラベル付けされた複数の語句、および、名がラベル付けされた複数の語句を示す教師データを用いて学習した学習済みモデルである、
請求項
8に記載のシステム。
【請求項10】
1以上のコンピュータを備えるシステムにおいて実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、前記1以上のコンピュータに、
第1語句を示す姓情報および第2語句を示す名情報を取得させ、
前記姓情報が示す前記第1語句が姓である可能性または名である可能性を示す第1スコアを算出させ、
前記名情報が示す前記第2語句が姓である可能性または名である可能性を示す第2スコアを算出させ、
前記第1スコアおよび前記第2スコアに基づいて、前記第1語句および前記第2語句が誤状態であるか否かを判定させ、
前記誤状態では、前記第1語句が名であり、かつ、前記第2語句が姓であ
り、
前記第1語句および前記第2語句は、前記1以上のコンピュータによってユーザにより入力された語句であり、
前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態である場合、前記1以上のコンピュータは、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態であることを示す映像を表示する、
プログラム。
【請求項11】
1以上のコンピュータを備えるシステムにおいて実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、前記1以上のコンピュータに、
第1語句を示す姓情報および第2語句を示す名情報を取得させ、
前記姓情報が示す前記第1語句が姓である可能性または名である可能性を示す第1スコアを算出させ、
前記名情報が示す前記第2語句が姓である可能性または名である可能性を示す第2スコアを算出させ、
前記第1スコアおよび前記第2スコアに基づいて、前記第1語句および前記第2語句が誤状態であるか否かを判定させ、
前記誤状態では、前記第1語句が名であり、かつ、前記第2語句が姓であ
り、
前記プログラムは、前記1以上のコンピュータに、
前記誤状態であるか否かを判定する処理では、
前記姓情報が示す前記第1語句が姓である可能性を示す前記第1スコア
が前記名情報が示す前記第1語句が姓である可能性を示す前記第2スコア
より小さい場合、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態である
と判定させる、
または、
前記誤状態であるか否かを判定する処理では、
前記姓情報が示す前記第1語句が名である可能性を示す前記第1スコア
が前記名情報が示す前記第1語句が名である可能性を示す前記第2スコア
より大きい場合、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態である
と判定させる、
プログラム。
【請求項12】
1以上のコンピュータを備えるシステムにおいて実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、前記1以上のコンピュータに、
第1語句を示す姓情報および第2語句を示す名情報を取得させ、
機械学習モデルにより、前記第1語句および前記第2語句が誤状態であるか否かを判定させ、
前記誤状態では、前記第1語句が名であり、かつ、前記第2語句が姓であ
り、
前記第1語句および前記第2語句は、前記1以上のコンピュータによってユーザにより入力された語句であり、
前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態である場合、前記1以上のコンピュータは、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態であることを示す映像を表示する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシステムに関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の入力誤り警告装置が知られている。入力誤り警告装置は、正解語と、第1の出現数と、第2の出現数と、誤り語と、第1の誤り数と、第2の誤り数と、重み係数とに基づいて、正解語が誤り語として誤読される誤り率を算出する。正解語は、定められた文字情報である。第1の出現数は、パターン認識処理により文字情報を検出する処理対象である処理対象データに含まれる正解語の数である。第2の出現数は、ユーザに入力された文字情報に含まれる正解語の数である。誤り語は、正解語が誤読された結果である。第1の誤り数は、パターン認識処理によって正解語が誤り語として誤読された数である。第2の誤り数は、ユーザによって正解語が誤り語として誤読された数である。重み係数は、第1の誤り数に対する第2の誤り数の信頼性の度合いを示す。
【0003】
入力誤り警告装置は、ユーザから入力される文字情報が誤り語として記憶されており、かつ誤り語に応じて算出した誤り率が予め定められた閾値を超えていると判定すると、誤り語に対応する正解語を出力する。これにより、入力誤り警告装置は、聞き取り間違いや読み取り間違いに基づく誤入力を検出してユーザに警告できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ユーザが姓の入力欄に名を入力し、名の入力欄に姓を入力する入力ミスを検知したいという要望がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、ユーザが姓の入力欄に名を入力し、名の入力欄に姓を入力する入力ミスを検知できるシステムおよびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1形態は、
1以上のコンピュータを備えるシステムであって、
前記1以上のコンピュータは、
第1語句を示す姓情報および第2語句を示す名情報を取得し、
前記姓情報が示す前記第1語句が姓または名である可能性を示す第1スコアを算出し、
前記名情報が示す前記第2語句が姓または名である可能性を示す第2スコアを算出し、
前記第1スコアおよび前記第2スコアに基づいて、前記第1語句および前記第2語句が誤状態であるか否かを判定し、
前記誤状態では、前記第1語句が名であり、かつ、前記第2語句が姓である。
【0008】
第2形態は、第1形態に記載のシステムであって、
前記第1スコアを算出する処理および前記第2スコアを算出する処理では、前記1以上のコンピュータは、語句が姓である可能性または名である可能性を示すスコアを算出する機械学習モデルにより、前記第1スコアおよび前記第2スコアを算出する。
【0009】
第3形態は、第2形態に記載のシステムであって、
前記機械学習モデルは、姓がラベル付けされた複数の語句、および、名がラベル付けされた複数の語句を示す教師データを用いて学習した学習済みモデルである。
【0010】
第4形態は、第1形態ないし第3形態のいずれかに記載のシステムであって、
前記誤状態であるか否かを判定する処理では、前記1以上のコンピュータは、前記第1スコアと前記第2スコアとの大小関係に基づいて、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態であるか否かを判定する。
【0011】
第5形態は、第1形態ないし第4形態に記載のシステムであって、
前記第1語句は、航空券の予約のために姓として入力された語句であり、
前記第2語句は、前記航空券の予約のために名として入力された語句である。
【0012】
第6形態は、第1形態ないし第5形態のいずれかに記載のシステムであって、
前記第1語句および前記第2語句は、前記1以上のコンピュータによってユーザにより入力された語句であり、
前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態である場合、前記1以上のコンピュータは、前記第1語句および前記第2語句が前記誤状態であることを示す映像を表示する。
【0013】
第7形態は、
1以上のコンピュータを備えるシステムであって、
前記1以上のコンピュータは、
第1語句を示す姓情報および第2語句を示す名情報を取得し、
機械学習モデルにより、前記第1語句および前記第2語句が誤状態であるか否かを判定し、
前記誤状態では、前記第1語句が名であり、かつ、前記第2語句が姓である。
【0014】
第8形態は、第7形態に記載のシステムであって、
前記機械学習モデルは、姓がラベル付けされた複数の語句、および、名がラベル付けされた複数の語句を示す教師データを用いて学習した学習済みモデルである。
【0015】
第9形態は、
1以上のコンピュータを備えるシステムにおいて実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、前記1以上のコンピュータに、
第1語句を示す姓情報および第2語句を示す名情報を取得させ、
前記姓情報が示す前記第1語句が姓または名であることを示す第1スコアを算出させ、
前記名情報が示す前記第2語句が姓または名であることを示す第2スコアを算出させ、
前記第1スコアおよび前記第2スコアに基づいて、前記第1語句および前記第2語句が誤状態であるか否かを判定させ、
前記誤状態では、前記第1語句が名であり、かつ、前記第2語句が姓である。
【0016】
第10形態は、
1以上のコンピュータを備えるシステムにおいて実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、前記1以上のコンピュータに、
第1語句を示す姓情報および第2語句を示す名情報を取得させ、
機械学習モデルにより、前記第1語句および前記第2語句が誤状態であるか否かを判定させ、
前記誤状態では、前記第1語句が名であり、かつ、前記第2語句が姓である。
【発明の効果】
【0017】
本開示によれば、ユーザが姓の入力欄に名を入力し、名の入力欄に姓を入力する入力ミスを検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】
図2は、ユーザ端末10のブロック図である。
【
図4】
図4は、ユーザ端末10が表示する映像である。
【
図5】
図5は、ユーザ端末10が表示する映像である。
【
図6】
図6は、ユーザ端末10が表示する映像である。
【
図7】
図7は、システム1において用いられる機械学習モデル300の説明図である。
【
図8】
図8は、ユーザ端末10の制御部12およびサーバ110の制御部112が実行するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(実施形態)
本開示の実施形態に係るシステム1について、図面を参照して説明する。
【0020】
[システムの構造]
まず、システム1の全体構成について図面を参照しながら説明する。
図1は、システム1の説明図である。
図2は、ユーザ端末10のブロック図である。
図3は、サーバ110のブロック図である。
【0021】
図1に示すシステム1は、ユーザ端末10およびサーバ110を備えている。ユーザ端末10およびサーバ110は、通信ネットワークを介して互いに通信可能である。ネットワークは、インターネットやイントラネット等である。
【0022】
ユーザ端末10は、ユーザにより使用される情報処理装置である。ユーザ端末10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、または、パーソナルコンピュータである。
図2に示すように、ユーザ端末10は、制御部12と、記憶部14と、ネットワークインターフェース16と、グラフィック処理部18と、ディスプレイ20と、操作部26と、タッチパネル28と、を含んでいる。
【0023】
記憶部14は、プログラムおよびデータを記憶する。記憶部14は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスク)の組合せである。
【0024】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、または後述する対象アプリ)のプログラム
【0025】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0026】
制御部12は、記憶部14が記憶しているプログラムを実行することによって、ユーザ端末10の機能を実現する。制御部12は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・CPU(Central Processing Unit)
・GPU(Graphic Processing Unit)
・ASIC(Application Specific Integrated Circuit)
・FPGA(Field Programmable Array)
【0027】
制御部12は、第1情報取得部30と、送信制御部32と、第2情報取得部34と、表示制御部36と、を機能ブロックとして含んでいる。
【0028】
ネットワークインターフェース16は、ユーザ端末10と外部装置との間の通信を制御する。外部装置は、サーバ110である。
【0029】
グラフィック処理部18は、制御部12が生成した映像データに基づいてディスプレイ20に映像を表示させる。ディスプレイ20は、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイである。
【0030】
操作部26は、タッチパネル28によるユーザの操作に基づいて操作信号を生成し、制御部12に操作信号を出力する。
【0031】
サーバ110は、Webページのデータを記憶しているWebサーバである。
図3に示すように、サーバ110は、制御部112と、記憶部114と、ネットワークインターフェース116と、を含んでいる。
【0032】
記憶部114は、プログラムおよびデータを記憶する。記憶部114は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスク)の組合せである。
【0033】
制御部112は、記憶部114が記憶しているプログラムを実行することによって、サーバ110の機能を実現する。制御部112は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・CPU(Central Processing Unit)
・GPU(Graphic Processing Unit)
・ASIC(Application Specific Integrated Circuit)
・FPGA(Field Programmable Array)
【0034】
制御部112は、第3情報取得部120と、第1スコア算出部122と、第2スコア算出部124と、判定部126と、結果生成部128、送信制御部130と、を機能ブロックとして含んでいる。
【0035】
ネットワークインターフェース116は、サーバ110と外部装置との間の通信を制御する。外部装置は、ユーザ端末10である。
【0036】
[システム1の動作]
次に、システム1の動作について図面を参照しながら説明する。
図4ないし
図6は、ユーザ端末10が表示する映像である。
図7は、システム1において用いられる機械学習モデル300の説明図である。
【0037】
まず、システム1の動作の概要について説明する。
図4ないし
図6に示す映像は、ユーザが航空券を予約する際に、ユーザが自身の姓および名を入力するための映像である。
図4ないし
図6に示す映像は、ユーザ端末10のディスプレイ20に表示される。
図4ないし
図6に示す映像は、ボックス201,202を含んでいる。ユーザは、ユーザ端末10のタッチパネル28を用いて、ボックス201に第1語句W1を姓として入力できる。また、ユーザは、ユーザ端末10の操作部26を用いて、ボックス202に第2語句W2を名として入力できる。このように、第1語句W1は、航空券の予約のために姓として入力された語句である。第2語句W2は、航空券の予約のために名として入力された語句である。
【0038】
図5に示すように、ユーザは、第1語句W1である「YAMADA」をボックス201に入力し、第2語句W2である「TARO」をボックス202に入力する。「YAMADA」は、姓である可能性が高い語句である。「TARO」は、名である可能性が高い語句である。この場合、サーバ110の制御部112は、ユーザが姓および名を適切に入力している可能性が高いと判定する。具体的には、サーバ110の制御部112は、第1語句W1および第2語句W2が正状態であると判定する。正状態では、第1語句W1が姓であり、第2語句W2が名である。そして、
図5の映像では、警告が表示されない。
【0039】
一方、
図6に示すように、ユーザは、第1語句W1である「TARO」をボックス201に入力し、第2語句W2である「YAMADA」をボックス202に入力する。この場合、サーバ110の制御部112は、ユーザが姓および名を誤って入力している可能性が高いと判定する。具体的には、サーバ110の制御部112は、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であると判定する。誤状態では、第1語句W1が名であり、第2語句W2が姓である。そして、
図6の映像では、警告が表示される。以上のように、サーバ110の制御部112は、機械学習モデル300により、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定する。
【0040】
次に、
図7を参照しながら機械学習モデル300について説明する。記憶部114は、
図7に示す機械学習モデル300を記憶している。サーバ110の制御部112は、機械学習モデル300により上記判定を行う。
【0041】
機械学習モデル300は、姓がラベル付けされた複数の語句、および、名がラベル付けされた複数の語句を示す教師データ302を用いて学習した学習済みモデルである。教師データ302では、姓がラベル付けされた複数の語句は、名がラベル付けされた複数の語句に含まれていない。名がラベル付けされた複数の語句は、姓がラベル付けされた複数の語句に含まれていない。すなわち、姓および名の両方がラベル付けされた語句は、教師データ302には含まれていない。
【0042】
このような機械学習モデル300は、語句が姓である可能性または名である可能性を示すスコアを算出する。より詳細には、サーバ110の制御部112は、第1語句W1が姓である可能性を示す第1スコアSC1を機械学習モデル300により算出する。また、機械学習モデル300は、第2語句W2が姓である可能性を示す第2スコアSC2を機械学習モデル300により算出する。そして、サーバ110の制御部112は、第1スコアSC1および第2スコアSC2に基づいて、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定する。
【0043】
機械学習プログラムは、教師データ302の中から一定の規則を見出し、見出した規則を表現する学習済の機械学習モデル300を生成するための機械学習アルゴリズムを実行するためのプログラムである。サーバ110の制御部112が機械学習プログラムを実行することにより、複数の教師データ302が機械学習されて、推論プログラムのパラメータが調整される。この結果、学習済の機械学習モデル300が生成される。
【0044】
機械学習アルゴリズムは、教師有り学習であれば、特に限定されず、例えば、決定木、最近傍法、単純ベイズ分類器、サポートベクターマシン、または、ニューラルネットワークである。したがって、学習済の機械学習モデル300は、決定木、最近傍法、単純ベイズ分類器、サポートベクターマシン、または、ニューラルネットワークを含む。学習済の機械学習モデル300が生成される機械学習において、誤差逆伝搬法が利用されてもよい。
【0045】
例えば、ニューラルネットワークは、入力層、1以上の中間層、および、出力層を含む。具体的には、ニューラルネットワークは、ディープニューラルネットワーク(Deep Neural Network)、再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network)、または、畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network)であり、ディープラーニングを行う。ディープニューラルネットワークは、例えば、入力層、複数の中間層、および、出力層を含む。
【0046】
次に、
図8を参照しながら、ユーザ端末10の制御部12およびサーバ110の制御部112が実行する動作の詳細を説明する。
図8は、ユーザ端末10の制御部12およびサーバ110の制御部112が実行するフローチャートである。
【0047】
ユーザ端末10の制御部12が記憶部14により記憶されているプログラムを読み出すことにより、これらのプログラムが以下に説明する動作をユーザ端末10の制御部12に実行させる。そして、プログラムは、第1情報取得部30と、送信制御部32と、第2情報取得部34と、表示制御部36と、としてユーザ端末10の制御部12を機能させる。
【0048】
サーバ110の制御部112が記憶部114により記憶されているプログラムを読み出すことにより、これらのプログラムが以下に説明する動作をサーバ110の制御部112に実行させる。そして、プログラムは、第3情報取得部120と、第1スコア算出部122と、第2スコア算出部124と、判定部126と、結果生成部128と、送信制御部130と、としてサーバ110の制御部112を機能させる。
【0049】
ユーザ端末10のディスプレイ20は、
図4の映像を表示している。ユーザは、ユーザ端末10のタッチパネル28を用いて、ボックス201に第1語句W1を入力すると共に、ボックス202に第2語句W2を入力する。このように、第1語句W1および第2語句W2は、ユーザ端末10によってユーザにより入力された語句である。これにより、ユーザ端末10の制御部12(第1情報取得部30)は、第1語句W1を示す姓情報I1および第2語句W2を示す名情報I2を取得する(ステップS1)。
【0050】
次に、ユーザ端末10の制御部12(送信制御部32)は、姓情報I1および名情報I2をネットワークインターフェース16によりサーバ110に対して送信する(ステップS2)。応じて、サーバ110のネットワークインターフェース116は、姓情報I1および名情報I2を受信し、姓情報I1および名情報I2を制御部112に対して出力する。これにより、サーバ110の制御部112(第3情報取得部120)は、第1語句W1を示す姓情報I1および第2語句W2を示す名情報I2を取得する(ステップS11)。
【0051】
次に、サーバ110の制御部112(第1スコア算出部122)は、姓情報I1が示す第1語句W1が姓である可能性を示す第1スコアSC1を算出する(ステップS12)。さらに、サーバ110の制御部112(第1スコア算出部122)は、名情報I2が示す第2語句W2が姓である可能性を示す第2スコアSC2を算出する(ステップS13)。第1スコアSC1を算出する処理(ステップS12)および第2スコアSC2を算出する処理(ステップS13)では、サーバ110の制御部112(第1スコア算出部122)は、語句が姓である可能性を示すスコアを算出する機械学習モデル300により、第1スコアSC1および第2スコアSC2を算出する。第1スコアSC1および第2スコアSC2は、0以上1以下の確率を示す数値である。第1スコアSC1が1に近づくにしたがって、第1語句W1が姓である確率が高くなる。第2スコアSC2が1に近づくにしたがって、第2語句W2が姓である確率が高くなる。0は、0%を示し、1は、100%を示す。なお、機械学習モデル300の詳細については既に説明を行ったので、これ以上の説明を省略する。
【0052】
次に、サーバ110の制御部112(判定部126)は、第1スコアSC1および第2スコアSC2に基づいて、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定する(ステップS14)。誤状態であるか否かを判定する処理(ステップS14)では、サーバ110の制御部112(判定部126)は、第1スコアSC1と第2スコアSC2との大小関係に基づいて、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定する。本実施形態では、サーバ110の制御部112(判定部126)は、第1スコアSC1が第2スコアSC2より小さいか否かを判定する。第1スコアSC1が第2スコアSC2より小さい場合、第1語句W1が姓である可能性は、第2語句W2が姓である可能性より低い。そこで、サーバ110の制御部112(判定部126)は、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であると判定する。この後、本処理は、ステップS15に進む。第1スコアSC1が第2スコアSC2より小さくない場合、第1語句W1が姓である可能性は、第2語句W2が姓である可能性より高い。そこで、サーバ110の制御部112(判定部126)は、第1語句W1および第2語句W2が正状態であると判定する。この後、本処理は、ステップS16に進む。
【0053】
第1語句W1および第2語句W2が誤状態である場合、サーバ110の制御部112(結果生成部128)は、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であることを示す判定結果情報を生成する(ステップS15)。この後、本処理は、ステップS17に進む。
【0054】
第1語句W1および第2語句W2が正状態である場合、サーバ110の制御部112(結果生成部128)は、第1語句W1および第2語句W2が正状態であることを示す判定結果情報を生成する(ステップS16)。この後、本処理は、ステップS17に進む。
【0055】
前記ステップS17において、サーバ110の制御部112(送信制御部130)は、判定結果情報をネットワークインターフェース116によりユーザ端末10に対して送信する(ステップS17)。応じて、ユーザ端末10のネットワークインターフェース16は、判定結果情報を受信し、判定結果情報を制御部12に対して出力する。これにより、ユーザ端末10の制御部12(第2情報取得部34)は、判定結果情報を取得する(ステップS3)。
【0056】
次に、ユーザ端末10の制御部12(表示制御部36)は、判定結果情報を示す映像をディスプレイ20に表示させる(ステップS4)。判定結果情報が正状態であることを示す場合、
図5に示す映像がディスプレイ20に表示される。
図5に示す映像には、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であることを示す警告が含まれていない。一方、判定結果情報が誤情報であることを示す場合、
図6に示す映像がディスプレイ20に表示される。
図6に示す映像には、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であることを示す警告が含まれている。このように、第1語句W1および第2語句W2が誤状態である場合、ユーザ端末10の制御部12は、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であることを示す映像を表示する。また、この警告には、姓および名が正しく入力されていることをユーザが確認したことを示す入力部が設けられている。入力部は、例えば、チェックボックスである。ユーザがチェックボックスにチェックを入れた場合、警告が映像に含まれていても、サーバ110の制御部112は、誤状態ではないと判定する。この後、本処理は終了する。
【0057】
[効果]
システム1によれば、ユーザが姓の入力欄に名を入力し、名の入力欄に姓を入力する入力ミス(以下、単に入力ミスと呼ぶ)を検知できる。より詳細には、サーバ110の制御部112は、姓情報I1が示す第1語句W1が姓である可能性を示す第1スコアSC1を算出し、名情報I2が示す第2語句W2が姓である可能性を示す第2スコアSC2を算出する。そして、サーバ110の制御部112は、第1スコアSC1および第2スコアSC2に基づいて、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定する。これにより、サーバ110の制御部112は、入力ミスが発生したことを適切に検知できる。
【0058】
また、サーバ110の制御部112が、入力ミスが発生したことを適切に検知できるので、ユーザが入力ミスを認識できる。そのため、ユーザは、入力ミスを修正できる。これにより、航空券の手配業務における姓および名の確認および修正のための対応を減らすことができる。
【0059】
システム1によれば、ユーザが姓の入力欄に名を入力し、名の入力欄に姓を入力する入力ミスを検知できる。より詳細には、サーバ110の制御部112は、機械学習モデルにより、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定する。これにより、サーバ110の制御部112は、入力ミスが発生したことを適切に検知できる。
【0060】
システム1は、航空券の予約システムに適用されることが有効である。より詳細には、航空券の予約システムにおいて、入力ミスが発生すると、ユーザが航空機に搭乗できない。そこで、システム1では、第1語句W1は、航空券の予約のために姓として入力された語句である。第2語句W2は、航空券の予約のために名として入力された語句である。これにより、ユーザが第1語句W1および第2語句W2を入力した時に、ユーザ端末10の制御部12は、
図6に示す映像をディスプレイ20に表示させる。
図6に示す映像は、警告を含んでいるので、ユーザは、自身が入力ミスをしたことを認識できる。その結果、ユーザが入力ミスより航空機に搭乗できなくなる可能性が低減される。以上のように、システム1は、航空券の予約システムに適用されることが有効である。
【0061】
システム1では、第1語句W1および第2語句W2が誤状態である場合、ユーザ端末10の制御部12は、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であることを示す映像を表示させる。これにより、ユーザは、入力ミスが発生したことを認識できる。よって、ユーザは、第1語句W1および第2語句W2を修正することができる。
【0062】
(その他の実施形態)
本発明に係るシステムは、システム1に限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
【0063】
なお、サーバ110の制御部112は、姓情報I1が示す第1語句W1が名である可能性を示す第1スコアSC1を算出してもよい。また、サーバ110の制御部112は、名情報I2が示す第2語句W2が姓である可能性を示す第2スコアSC2を算出してもよい。この場合、第1スコアSC1を算出する処理および第2スコアSC2を算出する処理では、サーバ110の制御部112は、語句が名である可能性を示すスコアを算出する機械学習モデルにより、第1スコアSC1および第2スコアSC2を算出する。
【0064】
なお、第1語句W1が名である可能性を示す第1スコアSC1を算出する場合、サーバ110の制御部112は、第1語句W1が姓である可能性を示すスコアを機械学習モデルにより算出した後に、1からこのスコアを引き算することにより第1スコアSC1を算出してもよい。
【0065】
なお、第1語句W1が姓である可能性を示す第1スコアSC1を算出する場合、サーバ110の制御部112は、第1語句W1が名である可能性を示すスコアを機械学習モデルにより算出した後に、1からこのスコアを引き算することにより第1スコアSC1を算出してもよい。
【0066】
なお、第2語句W2が姓である可能性を示す第2スコアSC2を算出する場合、サーバ110の制御部112は、第2語句W2が名である可能性を示すスコアを機械学習モデルにより算出した後に、1からこのスコアを引き算することにより第2スコアSC2を算出してもよい。
【0067】
なお、第2語句W2が名である可能性を示す第2スコアSC2を算出する場合、サーバ110の制御部112は、第2語句W2が姓である可能性を示すスコアを機械学習モデルにより算出した後に、1からこのスコアを引き算することにより第2スコアSC2を算出してもよい。
【0068】
なお、第1スコアSC1は、第1語句W1が名であることを示すスコアであり、第2スコアSC2は、第2語句W2が名であることを示すスコアであってもよい。この場合、サーバ110の制御部112は、第1スコアSC1と1から第2スコアとを比較することにより、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定する。そして、第1スコアSC1が第2スコアを引いた値より大きい場合、第1語句W1が名である可能性は、第2語句W2が名である可能性より高い。すなわち、第1語句W1および第2語句W2が誤状態である。
【0069】
なお、第1スコアSC1は、第1語句W1が姓であることを示すスコアであり、第2スコアSC2は、第2語句W2が名であることを示すスコアであってもよい。この場合、サーバ110の制御部112は、第1スコアSC1と1から第2スコアを引いた値とを比較することにより、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定する。そして、第1スコアSC1が1から第2スコアを引いた値より小さい場合、第1語句W1が姓である可能性は、第2語句W2が姓である可能性より低い。すなわち、第1語句W1および第2語句W2が誤状態である。また、サーバ110の制御部112は、1から第1スコアSC1を引いた値と第2スコアとを比較することにより、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定する。そして、1から第1スコアSC1を引いた値が第2スコアより大きい場合、第1語句W1が名である可能性は、第2語句W2が名である可能性より高い。すなわち、第1語句W1および第2語句W2が誤状態である。
【0070】
なお、第1スコアSC1は、第1語句W1が名であることを示すスコアであり、第2スコアSC2は、第2語句W2が姓であることを示すスコアであってもよい。この場合、サーバ110の制御部112は、第1スコアSC1と1から第2スコアを引いた値とを比較することにより、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定する。そして、第1スコアSC1が1から第2スコアを引いた値より大きい場合、第1語句W1が名である可能性は、第2語句W2が名である可能性より高い。すなわち、第1語句W1および第2語句W2が誤状態である。また、サーバ110の制御部112は、1から第1スコアSC1を引いた値と第2スコアとを比較することにより、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定する。そして、1から第1スコアSC1を引いた値が第2スコアより小さい場合、第1語句W1が姓である可能性は、第2語句W2が姓である可能性より低い。すなわち、第1語句W1および第2語句W2が誤状態である。
【0071】
なお、サーバ110の制御部112は、機械学習モデル300により第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定する場合、第1スコアSC1および第2スコアSC2を出力しなくてもよい。この場合、サーバ110の制御部112は、第1語句W1を示す姓情報I1および第2語句W2を示す名情報I2を機械学習モデル300に対する入力情報として用い、誤状態であるか否かの判定結果を機械学習モデル300から出力してもよい。
【0072】
具体的には、機械学習モデル300は、第1語句W1と第2語句W2とを取得して、第1語句W1または第2語句W2のいずれが姓である可能性が高いのかを判定することにより、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定してもよい。また、機械学習モデル300は、第1語句W1と第2語句W2とを取得して、第1語句W1または第2語句W2のいずれが名である可能性が高いのかを判定することにより、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否かを判定してもよい。
【0073】
なお、第1語句は、航空券の予約以外の目的のために姓として入力された語句であってもよい。第2語句は、航空券の予約以外の目的のために名として入力された語句であってもよい。航空券の予約以外の目的は、例えば、旅行の予約や、新幹線等の特急電車の予約、各種サービスの申し込み等が挙げられる。
【0074】
なお、姓および名の両方がラベル付けされた語句は、教師データ302には含まれていてもよい。
【0075】
なお、第1スコアSC1および第2スコアSC2は、0以上1以下の数値でなくてもよい。第1スコアSC1および第2スコアSC2は、例えば、0以上100以下の数値であってもよい。
【0076】
なお、第1語句W1および第2語句W2は、ローマ字以外の表記であってもよい。ローマ字以外の表記は、例えば、平仮名、漢字、または、これらの組み合わせである。また、第1語句W1および第2語句W2のそれぞれは、日本人以外の外国人の姓および名であってもよい。
【0077】
なお、教師データ302において、姓がラベル付けされた複数の語句に姓を示す1をラベル付けし、名がラベル付けされた複数の語句に名を示す0をラベル付けしてもよい。また、姓がラベル付けされた複数の語句に姓を示す0をラベル付けし、名がラベル付けされた複数の語句に名を示す1をラベル付けしてもよい。
【0078】
なお、システム1は、ユーザ端末10およびサーバ110の2つのコンピュータを備えているが、1以上のコンピュータを備えていればよい。システム1が1つのコンピュータを備えている場合、1つのコンピュータは、ユーザ端末10またはサーバ110である。ユーザ端末10は、第1スコアSC1および第2スコアSC2を算出して、第1語句W1および第2語句W2が誤状態であるか否を判定してもよい。この場合、ユーザ端末10の記憶部14は、機械学習モデル300を記憶している。
【0079】
なお、サーバ110の制御部112(判定部126)は、ステップS14において、第1スコアSC1が第2スコアSC2より小さいか否かを判定するのではなく、第1スコアSC1が第2スコアSC2以下であるか否かを判定してもよい。
【符号の説明】
【0080】
1:システム
10:ユーザ端末
12:制御部
14:記憶部
16:ネットワークインターフェース
18:グラフィック処理部
20:ディスプレイ
26:操作部
28:タッチパネル
30:第1情報取得部
32:送信制御部
34:第2情報取得部
36:表示制御部
110:サーバ
112:制御部
114:記憶部
116:ネットワークインターフェース
120:第3情報取得部
122:第1スコア算出部
124:第2スコア算出部
126:判定部
128:結果生成部
130:送信制御部
201,202:ボックス
300:機械学習モデル
302:教師データ
I1:姓情報
I2:名情報
SC1:第1スコア
SC2:第2スコア
W1:第1語句
W2:第2語句
【要約】
【課題】本発明の目的は、ユーザが姓の入力欄に名を入力し、名の入力欄に姓を入力する入力ミスを検知できるシステムおよびプログラムを提供する。
【解決手段】本発明は、1以上のコンピュータを備えるシステムである。1以上のコンピュータは、第1語句を示す姓情報および第2語句を示す名情報を取得し、姓情報が示す第1語句が姓または名である可能性を示す第1スコアを算出し、名情報が示す第2語句が姓または名である可能性を示す第2スコアを算出し、第1スコアおよび第2スコアに基づいて、第1語句および第2語句が誤状態であるか否かを判定する。誤状態では、第1語句が名であり、かつ、第2語句が姓である。
【選択図】
図7