(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-27
(45)【発行日】2025-01-14
(54)【発明の名称】精製器一体型のフライ装置
(51)【国際特許分類】
A47J 37/12 20060101AFI20250106BHJP
【FI】
A47J37/12 391
(21)【出願番号】P 2024541907
(86)(22)【出願日】2023-02-16
(86)【国際出願番号】 KR2023002272
(87)【国際公開番号】W WO2023158237
(87)【国際公開日】2023-08-24
【審査請求日】2024-07-10
(31)【優先権主張番号】10-2022-0021329
(32)【優先日】2022-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524261819
【氏名又は名称】ソヒョン フード コリア シーオー., エルティーディー
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】イ、スヒョン
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2007-0038772(KR,A)
【文献】韓国公開実用新案第20-2010-0008207(KR,U)
【文献】特開2002-125865(JP,A)
【文献】特開2004-267432(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 37/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
精製器一体型のフライ装置1000であって、
上端に油タンク100を備え、前記油タンク100の下部に精製器200を収容するための精製器収容部を備える本体ハウジング10と、
食材を調理するための油を収容し、ヒーターを基に前記油を加熱するように構成された油タンク100と、
前記精製器収容部に取付け及び取外し可能に配置され、前記油タンク100から排出された使用済み油の異物を除去するように構成された精製器200と、
前記精製器200によって精製された油を前記油タンク100に供給するか、又は廃油排出口510を介して排出するように構成された配管部50と、
を備え
、
前記配管部50は、
ポンプ450を基に第1精製油供給管420、第2精製油供給管440、及び第1精製油供給管420と第2精製油供給管440とを分離可能に締結させ、前記精製器200の使用油の収容上限の高さよりも更に高い位置に配置されて油の流出を防止する精製締結部430を含む精製油供給経路を介して前記精製器200から精製された油の供給を受けてタンク供給管480又は廃油排出管500のうちの何れか1つに前記精製された油を提供する分岐配管460と、
分岐シャフト465を基に前記本体ハウジング10の前面外部に延び、前記分岐配管460の提供経路を転換するように提供される供給排出選択レバー470と、
前記分岐配管460からの精製された油を前記油タンク100に備えられた精製油供給口490を介して前記油タンク100に供給するタンク供給管480と、
前記分岐配管460からの精製された油を廃油排出口510を介して排出する廃油排出管500と、
を含む、精製器一体型のフライ装置。
【請求項2】
前記油タンク100は、
前記油タンク100の底面に備えられた傾斜面の最下端に形成され、前記油タンク100で使用された油を前記精製器200に排出するように構成された使用油排出口310と、
排出シャフト330を基に前記本体ハウジング10の前面外部に延び、前記使用油排出口310を開閉するように提供される排出レバー320と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の精製器一体型のフライ装置。
【請求項3】
前記本体ハウジング10は、
前記本体ハウジング10の前面の前記精製器収容部に対応する領域に形成され、精製器カバー着脱レバー21の操作により開閉可能に構成された精製器カバー20を備えることを特徴とする請求項1に記載の精製器一体型のフライ装置。
【請求項4】
前記精製器200は、
前記精製器200の底面に備えられた複数のキヤスター210を基に移動可能に構成され、前記精製器カバー20が開放された状態で前記精製器収容部に挿入されるか、又は前記精製器収容部から取り外されることを特徴とする請求項3に記載の精製器一体型のフライ装置。
【請求項5】
前記第1精製油供給管420は、入口が前記精製器200の底面に備えられた精製油排出口410に結合されて前記精製された油の供給を受け
、
前記第2精製油供給管440は、出口が前記分岐配管460に結合されて前記第1精製油供給管420からの精製油を前記分岐配管460に提供す
ることを特徴とする請求項
1に記載の精製器一体型のフライ装置。
【請求項6】
前記精製器200は、
前記精製器200の底面に備えられた複数のキャスター210を基に移動可能に構成され、前記精製締結部430が前記第1精製油供給管420と前記第2精製油供給管440とを分離させた状態で前記精製器収容部に挿入されるか、又は前記精製器収容部から取り外されることを特徴とする請求項
5に記載の精製器一体型のフライ装置。
【請求項7】
前記油タンク100は、
内面の少なくとも一側面の上部に前記油タンク100の底面に向かって所定角度を有するように傾いている供給スロープ120を備え、
前記供給スロープ120の底面に前記タンク供給管480からの精製された油が排出される精製油供給口490が形成されることを特徴とする請求項1に記載の精製器一体型のフライ装置。
【請求項8】
前記油タンク100は、
前記精製油供給口490の上部に前記精製油供給口490を覆うように形成されて前記タンク供給管480から供給される精製油が前記油タンク100の外部に流出するのを防止し、前記供給スロープ120の下方向を向かうように形成されて前記油タンク100に流れるように誘導するカバースリット111を備える供給口カバー110を含むことを特徴とする請求項
7に記載の精製器一体型のフライ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フライ装置に関し、より具体的には、精製器を一体として含むフライ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
食材の調理法のうち揚げる方式は、地域を問わず広く活用されている。多様な食材に衣をつけて揚げる揚げ物は、家庭で小規模で調理されることもあり、大衆の選好に支えられて各種の飲食店で大量に調理される場合もかなり多い。特に大量の揚げ物を調理する場合には、油タンクを備えて食用油を入れ、ヒーターを通じて加熱し、繰り返して揚げ物を調理するようにするフライヤーが主に用いられる。
【0003】
フライヤーを用いて揚げ物を調理する場合には、同じ油で数回に亘って揚げ物をすることになるが、揚げ物の場合、揚げ物の鮮度と異物の含有度合いが料理の味に直接的な影響を及ぼすため、一定回数以上揚げ物に使うと、販売される料理に対する消費者の満足度が大きく低下する恐れがある。但し、過度に少ない回数だけ食用油を使うと、食べ物の製造コストが上昇し、マージンの確保が不可能な状況が発生するため、一定回数以上使用した油を精製紙などを通じて精製して異物を除去し、食用油の使用回数を増加させながらも揚げ物の味の低下を最大限に防止できるようにフライヤーとは別に精製器が考案されたことがある。
【0004】
しかし、従来の精製器はフライヤーと別に備えられるため、調理空間の確保に困難があり、形式上、フライヤーと共に提供される際にも精製器に排出される油の使用限度に達して廃棄する場合、作業が簡単ではなく、廃棄される廃油が過度に汚染した状態のため、処置に困難があるという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、精製器が一体に備えられ、フライヤーを介して一定回数以上使用した油を便利に精製して再び利用するようにすることで、異物が除去された高品質の油で揚げ物を調理できるようにする精製器一体型のフライ装置を提供することにある。
【0006】
前述した問題を解決するための本発明の他の目的は、精製器を介して精製された油の排出経路を簡単に転換して油タンクに再び供給するか、又は廃油の排出を可能にすることで、比較的に汚染度の低い廃油を処分し、精製器に廃油が留まる時間を減少させることができる精製器一体型のフライ装置を提供することにある。
【0007】
但し、本発明の解決しようとする課題は、これに限定されるものではなく、本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で多様に拡張できる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するための本発明の一実施例に係る精製器一体型のフライ装置1000は、上端に油タンク100を備え、前記油タンク100の下部に精製器200を収容するための精製器収容部を備える本体ハウジング10と、食材を調理するための油を収容し、ヒーターを基に前記油を加熱するように構成された油タンク100と、前記精製器収容部に取付け及び取外し可能に配置されて前記油タンク100から排出された油の異物を除去するように構成された精製器200と、前記精製器200によって精製された油を前記油タンク100に供給するか、又は廃油排出口510を介して排出するように構成された配管部50とを備えることができる。
【0009】
一側面によれば、前記油タンク100は、前記油タンク100の底面に備えられた傾斜面の最下端に形成され、前記油タンク100で使用された油を前記精製器200に排出するように構成された使用油排出口310と、排出シャフト330を基に前記本体ハウジング10の前面外部に延び、前記使用油排出口310を開閉するように提供される排出レバーとを含むことができる。
【0010】
一側面によれば、前記本体ハウジング10は、前記本体ハウジング10の前面の前記精製器収容部に対応する領域に形成され、精製器カバー着脱レバー21の操作により開閉可能に構成された精製器カバー20を備えることができる。
【0011】
一側面によれば、前記精製器200は、前記精製器200の底面に備えられた複数のキヤスター210を基に移動可能に構成され、前記精製器カバー20が開放された状態で前記精製器収容部に挿入されるか、又は前記精製器収容部から取り外されることができる。
【0012】
一側面によれば、前記配管部50は、ポンプ450を基に精製油供給経路を介して前記精製器200から精製された油の供給を受けてタンク供給管480又は廃油排出管500のうちの何れか1つに前記精製された油を提供する分岐配管460と、分岐シャフト465を基に前記本体ハウジング10の前面外部に延び、前記分岐配管460の提供経路を転換するように提供される供給排出選択レバー470と、前記分岐配管460からの精製された油を前記油タンク100に備えられた清製油供給口490を介して前記油タンク100に供給するタンク供給管480と、前記分岐配管460からの精製された油を廃油排出口510を介して排出する廃油排出管500とを含むことができる。
【0013】
一側面によれば、前記精製油供給経路は、入口が前記精製器200の底面に備えられた精製油排出口410に結合されて前記精製された油の供給を受ける第1精製油供給管420と、出口が前記分岐配管460に結合されて前記第1精製油供給管420からの精製油を前記分岐配管460に提供する第2精製油供給管440と、前記第1精製油供給管420の出口と前記第2精製油供給管440の入口とを分離可能に締結させる精製締結部430とを含むことができる。
【0014】
一側面によれば、前記精製締結部430は、前記精製器200の使用油の収容上限の高さよりも更に高い位置に配置されることができる。
【0015】
一側面によれば、前記精製器200は、前記精製器200の底面に備えられた複数のキヤスター210を基に移動可能に構成され、前記精製締結部430が前記第1精製油供給管420と前記第2精製油供給管440とを分離させた状態で前記精製器収容部に挿入されるか、又は前記精製器収容部から取り外されることができる。
【0016】
一側面によれば、前記油タンク100は、内面の少なくとも一側面の上部に前記油タンク100の底面に向かって所定角度を有するように傾いている供給スロープ120を備え、前記供給スロープ120の底面に前記タンク供給管480からの精製された油が排出される精製油供給口490が形成されることができる。
【0017】
一側面によれば、前記油タンク100は、前記精製油供給口490の上部に前記精製油供給口490を覆うように形成され、前記タンク供給管480から供給される精製油が前記油タンク100の外部に流出するのを防止し、前記供給スロープ120の下方向に向かうように形成され、前記油タンク100に流れるように誘導するカバースリット111を備える供給口カバーを含むことができる。
【発明の効果】
【0018】
開示された技術は、以下の効果を有することができる。但し、特定の実施例が以下の効果を全て含むべきであるとか、以下の効果だけを含むべきであるという意味ではないので、開示された技術の権利範囲は、これによって制限されるものとして理解されてはならない。
【0019】
前述した本発明の一実施例に係る精製器一体型のフライ装置によれば、フライ装置に精製器が一体に備えられ、フライヤーを介して一定回数以上使用した油を便利に精製して再び利用するようにすることで、異物が除去された高品質の油で揚げ物を調理できる。
【0020】
また、精製器を介して精製された油の排出経路を簡単に転換して油タンクに再び供給するか、又は廃油の排出を可能にすることで、比較的に汚染度の低い廃油を処分し、精製器に廃油が留まる時間を減少させることができる。
【0021】
従って、精製器に捕集された異物の除去をより迅速に処理でき、精製器内部の使用油維持部の清潔維持が可能であるため、精製器の使用年限を延長させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施例に係る精製器一体型のフライ装置の斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例に係るフライ装置の油精製の循環のための一部の構成に対する斜視図である。
【
図8】本発明の一側面に係る油タンクの供給口カバー及び供給スロープの例示図である。
【
図10】本発明の一側面に係る精製器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は様々な変更を加えることができ、様々な実施形態を有することができるので、特定の実施形態を図面に例示し、詳細に説明する。
【0024】
しかしながら、これは、本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、本発明の思想および技術的範囲に含まれるすべての変更、均等物または置換を含むものと理解されるべきである。
【0025】
第1、第2などの用語は、様々な構成要素を説明するために使用することができるが、上記構成要素は上記用語によって限定されるものではない。これらの用語は、ある構成要素を他の構成要素と区別する目的でのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、第1の構成要素は第2の構成要素と命名することができ、同様に第2の構成要素も第1の構成要素と命名することができる。 および/またはという用語は、複数の関連する記載された項目の組み合わせ、または複数の関連する記載された項目のいずれかを含む。
【0026】
あるコンポーネントが他のコンポーネントに「接続されている」、または「接続されている」と言及されているときは、その他のコンポーネントに直接接続されているか、または接続されているかもしれないが、間に他のコンポーネントが存在する可能性があると理解されるべきである。一方、あるコンポーネントが他のコンポーネントに"直接接続されている"または"直接接続されている"と言及されているときは、間に他のコンポーネントが存在しないものと理解されるべきである。
【0027】
本出願で使用される用語は、特定の実施形態を説明するために使用されるものであり、本発明を限定する意図はない。単数形の表現は、文脈上明らかに異なる意味がない限り、複数形の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数、ステップ、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせが存在することを指定するものであって、1つまたは複数の他の特徴、数、ステップ、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせの存在または付加の可能性を事前に排除するものではないと理解されるべきである。
【0028】
別段の定義がない限り、技術的または科学的な用語を含め、本明細書で使用されるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈で持つ意味と一致する意味を持つものと解釈されるべきであり、本出願で明確に定義されていない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。
【0029】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好適な実施例をより詳細に説明する。本発明を説明するにおいて、全体的な理解を容易にするために図面上の同一の構成要素に対しては同一の参照符号を付し、同一の構成要素についての重複する説明は省略する。
【0030】
前述したように、従来に提示された精製器は、フライヤーと別に備えられるため、調理空間の確保に困難があり、形式上、フライヤーと共に提供される際にも精製器に排出される油の使用限度に達して廃棄する場合、作業が簡単ではなく、廃棄される廃油が過度に汚染した状態のため、処置に困難があるという問題があった。
【0031】
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、本発明の一実施例によれば、フライヤーに精製器が一体に備えられ、一定回数以上使用した油を便利に精製して再び利用するようにすることで、異物が除去された高品質の油で揚げ物を調理できる。
【0032】
また、本発明の一実施例によれば、精製器を介して精製された油の排出経路を簡単に転換して油タンクに再び供給するか、又は廃油の排出を可能にすることで、比較的に汚染度の低い廃油を処分し、精製器に廃油が留まる時間を減少させることができる。
【0033】
図1は、本発明の一実施例に係る精製器一体型のフライ装置の斜視図である。
図1に示すように、本発明の一実施例に係る精製器一体型のフライ装置1000は、本体ハウジング10、油タンク100及び精製器200を含む。廃油排出口510を介してフライ装置1000から排出される廃油は、廃油回収容器30に収集されるようにすることができるため、簡単に廃油を処分できる。
【0034】
本体ハウジング10は、本発明の一実施例に係るフライ装置1000の構成を取り囲むように構成され、上端に油タンク100を備え、油タンク100の下部に精製器200を収容するための精製器収容部を備えることができる。精製器200は、本体ハウジング10の精製部収容部に挿入でき、取り外されて洗浄又は精製用紙の交換などを行うようにすることができる。
【0035】
例えば、本体ハウジング10は、両側面の側面カバーを備えることができ、前面カバー及び後面カバーを含むことができる。本記載で後述される排出レバー320及び供給排出選択レバー470は、それぞれのシャフトによって前面に向かって延び、本体ハウジング10の前面カバーの外部に配置されることができる。
【0036】
本体ハウジング10の例えば、前面部には制御パネル40が備えられ、加熱温度の調節や排気の調節のように揚げ物調理のためのフライヤーの動作を制御するようにすることができる。制御パネル40は、マイコン(MICOM)のようなコンピューティングデバイスと接続し、コンピューティングデバイスが本発明の一実施例に係るフライ装置1000の各構成を制御するようにすることができる。
【0037】
本発明の一側面によれば、本体ハウジング10は、精製器カバー20を備えることができる。精製器カバー20は、本体ハウジング10の前面の精製器収容部に対応する領域に形成され、精製器カバー着脱レバー21の操作により開閉可能に構成されることができる。精製器カバー着脱レバー21を操作して精製器カバー20を開放することが可能であり、精製器カバー20が開放されると、精製器収容部の入口が開放され、精製器収容部に精製器200を挿入配置することが可能である。
【0038】
図1に示すように、油タンク100は、本体ハウジング10の上面に配置できる。油タンク100は、食材を調理するための油を収容し、ヒーターを基に油を加熱するように構成されることができる。
図1に示すように、油タンク100の内部には、食材が油タンク100の底面に触れないように、食材支持台が備えられることができる。油タンク100に収容される油は、油タンク100に接触するか、又は近接して配置されるヒーターを基に加熱されることができる。ここで、油タンク100を加熱するためのヒーターは、例えばガスヒーターであり得るが、これに限定されず、電気ヒーター又はマイクロウェーブヒーターのように油タンク100の内部に収容される油を加熱するための任意の類型のヒーターが適用できる。
【0039】
油タンク100の一側面の上部には、油タンク100の底面に向かって傾いている供給スロープが備えられることができ、供給スロープに精製器200からの精製された油が供給される精製油供給口が形成されることができる。精製油供給部を覆うように形成された供給口カバー110が備えられることができる。
【0040】
精製器200は、本体ハウジング10に備えられた精製器収容部に取付け及び取外し可能に配置できる。また、精製器200は、油タンク100から排出された使用済み油の異物を除去するように構成されることができる。精製された油は、再び油タンク100に供給されるか、又は廃油排出口510を介して排出され、例えば廃油回収容器30に収容されることができる。
【0041】
本発明の一側面によれば、このような使用済み油及び精製された油の循環は、配管部を介して達成できる。配管部は、精製器200によって精製された油を油タンク100に供給するか、又は廃油排出口510を介して排出するように構成される。
【0042】
関連して、
図2は、本発明の一実施例に係るフライ装置の油精製の循環のための一部の構成に対する斜視図であり、
図3は、
図2の構成に対する正面図であり、
図4は、
図2の構成に対する背面図であり、
図5は、
図2の構成に対する左側面図であり、
図6は、
図2の構成に対する右側面図であり、
図7は、
図2の構成に対する底面図である。以下、
図2乃至
図7を参照して、本発明の一実施例に係る精製器一体型のフライ装置の精製循環構成についてより具体的に説明する。
【0043】
図2乃至
図7に示すように、本発明の一実施例に係る油タンク100は、使用油排出口310、排出シャフト330及び排出レバー320を含むことができる。
【0044】
より具体的に、使用油排出口310は、油タンク100の底面に備えられた傾斜面の最下端に形成され、油タンク100で使用された油を精製器200に排出するように構成されることができる。特に、
図3乃至
図6に示すように、油タンク100の底面には、使用済み油の排出を容易にするための傾斜が形成されることができ、使用油排出口310は、このような傾斜面のうち最下端に形成され、油タンク100で使用された油と食べ物から分離された異物が容易に排出されるようにすることができる。
【0045】
油タンク100に維持された油の排出は、本発明の一実施例に係るフライ装置1000のユーザの制御によって開始できる。例えば、ユーザは、排出レバー320を調節することによって使用油排出口310を開放でき、使用済み油の排出が終了すると、再び排出レバー320を再調節することによって使用油排出口310を閉鎖できる。
【0046】
ここで、排出レバー320は、排出シャフト330を基に本体ハウジング10の前面外部に延び、本発明の一実施例に係るフライ装置1000のユーザが使用油排出口310を開閉するように提供されることができる。
【0047】
一側面によれば、揚げ物調理によって食用油が過度に高い温度に加熱された状態では、油タンク100からの油の排出が行われないように構成されることができる。このために、例えば、油タンク100には、油タンク100の内部に収容された油の温度を測定するように構成された温度センサが備えられることができ、排出レバー320又は使用油排出口310のうちの少なくとも1つには、使用油排出口310の開放のための動きをロックするように構成された全自動ロッキング(locking)ユニットが備えられることができ、例えば、マイコン(MICOM)のようなコンピューティングデバイスは、温度センサによって測定された温度が予め決定された閾値よりも低い場合にのみ前記全自動ロッキングユニットのロックを解除するように設定できる。一側面によれば、コンピューティングデバイスは、閾値以上の温度が測定される場合、油の温度が閾値以下に低下したとき、排出可能通知表示又はサウンドを出力するようにすることができる。
【0048】
本発明の一側面によれば、本体ハウジング10は、本体ハウジング10の前面の精製器収容部に対応する領域に形成され、精製器カバー着脱レバー21の操作により開閉可能に構成された精製器カバー20を備えることができる。ここで、精製器200は、精製器200の底面に備えられた複数のキヤスター210を基に移動可能に構成され、精製器カバー20が開放された状態で精製器収容部に挿入されるか、又は前記精製器収容部から取り外されることができる。従って、ユーザは大きな力を加えなくても、精製器200を押したり引っ張ったりすることによって、精製器200の取付け及び取外しを簡単に行える。
【0049】
図2乃至
図7には、配管部50がより具体的に示される。
図2乃至
図7に示すように、配管部50は、精製油排出口410、第1精製油供給管420、精製締結部430、第2精製油供給管440を含む精製油供給経路を備えることができる。また、配管部50は、ポンプ450、分岐配管460、供給排出選択レバー470、タンク供給管480又は廃油排出管500のうちの少なくとも1つを備えることができる。
【0050】
図2乃至
図7に示すように、精製油供給経路は、入口が精製器200の底面に備えられた精製油排出口410に結合されて精製された油の供給を受ける第1精製油供給管420、出口が前記分岐配管460に結合されて第1精製油供給管420からの精製油を前記分岐配管460に提供する第2精製油供給管440及び第1精製油供給管420の出口と第2精製油供給管440の入口とを分離可能に締結させる精製締結部430を含むことができる。
【0051】
より具体的に、精製器200の底面には、精製油排出口410が備えられることができる。油タンク100から排出された使用済み油は、精製器200の内部の下端部に備えられる、例えば、精製紙のような所定の大きさ以上の粒子を濾過する選択的な透過手段によって精製される。このように精製された油は、精製器200の底面に備えられる精製油排出口410を介して排出されることができる。
【0052】
第1精製油供給管420の入口は、精製油排出口410に結合されて精製器200から排出された精製油を受け入れることができる。一側面によれば、
図5及び
図6に特に詳しく示すように、第1精製油供給管420は、精製油排出口410から精製器200の底面に沿って延び、精製器200の一側面に沿って上方に向かうように屈折できる。第1精製油供給管420の出口は、少なくとも精製締結部430によって締結された状態で上方に向かうことができる。第1精製油供給管420は、例えばクランプによって精製器200の一側面に固定配置されることもできる。
図2乃至
図7に示すように、一側面によれば、第1精製油供給管420は、精製器200と結合された状態であり、精製器200が精製器収容部に取り付け又は取り外される際に共に移動できる。
【0053】
更に、
図5及び
図6を参照すれば、第2精製油供給管440の出口は、例えばポンプ450を経由して分岐配管460に結合されて精製器200からの精製油を分岐配管460に供給できる。即ち、一側面によれば、第2精製油供給管440は、本発明の一実施例に係るフライ装置1000の油タンク100側に設置された状態であり、精製器200が精製器収容部に取り付け又は取り外されるのと関係なく、本体ハウジング10の内部に備えられた状態であり得る。
【0054】
精製締結部430は、第1精製油供給管420の出口と第2精製油供給管440の入口とを分離可能に締結させるように構成されることができる。例えば、精製器200が精製器収容部に挿入設置されると、精製締結部430が第1精製油供給管420の出口と第2精製油供給管440の入口を互いに締結して精製器200からの精製油がポンプ450の吸入力を基に分岐配管460に供給されるようにすることができる。精製器200の取り外しが必要な時点で、精製締結部430が第1精製油供給管420の出口と第2精製油供給管440の入口の締結を解除して、精製器200が精製器収容部から取り外されるようにすることができる。例えば、一側面によれば、精製器200は、精製器200の底面に備えられた複数のキヤスター210を基に移動可能に構成され、精製締結部430が第1精製油供給管420と第2精製油供給管440とを分離させた状態で精製器収容部に挿入されるか、又は前記精製器収容部から取り外されることができる。
【0055】
一方、本発明の一側面によれば、精製締結部430は、精製器200の使用油の収容上限の高さよりも更に高い位置に配置されることができる。即ち、精製器200の内部に油タンク100から排出された使用済み油が最大限に収容された場合にも、精製器200内部の油の上部表面よりも精製締結部430が更に高く配置されるように構成されることができる。従って、精製締結部430に加えられる精製器200内部の使用済み油による圧力を最小化でき、油の流出をより確実に防止でき、精製締結部430の使用年限を延長させることができる。
【0056】
例えば、精製締結部430の内部には、油の流出を防止するためのシーリングが配置されることができ、精製締結部430の締結方式は、例えばネジ方式やプッシュ-プル方式のような通常の締結方式のうちの少なくとも1つが採用されることができる。
【0057】
更に、
図2乃至
図7を参照すれば、精製油供給経路を介して供給される精製器200からの精製された油は、ポンプ450のポンピング圧力に基づいて分岐配管460に供給されることができる。分岐配管460は、例えば、
図2及び
図3に特に具体的に示すようなT字状の配管であり得るが、例えばY字状の配管のように精製油供給経路からの精製油の流れを少なくとも2以上の股に分岐させるための任意の分岐配管が用いられることができる。
【0058】
分岐配管460は、精製油供給経路を介して精製器200から精製された油の供給を受けてタンク供給管480又は廃油排出管500のうちの何れか1つに精製された油を提供するように構成されることができる。本発明の一側面によれば、分岐配管460が精製器200からの精製油をタンク供給管480に提供して油タンク100に精製油を供給するようにすることができる。または、分岐配管460が精製器200からの精製油を廃油排出管500に提供して廃油排出口510を介して排出するようにすることができる。
【0059】
従って、本発明の一側面に係るフライ装置1000は、精製された綺麗な油で食材に対する揚げ物調理を行うようにすることができ、繰り返し使用回数を超えて使用済み油を廃棄しなければならない場合にも、一次的に精製された後に廃棄するようにできるため、廃油の処理をより簡便に行えるだけでなく、精製器200に対する廃油の保管時間を最小化できるため、精製器200内部の衛生度を向上させることができるだけでなく、内部の腐食を防止して精製器200の使用年限を延長させることができる。
【0060】
一方、本発明の一側面に係るフライ装置1000のユーザは、供給排出選択レバー470を制御することによって、精製油の流動経路を選択できる。即ち、供給排出選択レバー470は、分岐シャフト465を基に本体ハウジング10の前面外部に延び、分岐配管460の提供経路を転換するように提供されることができる。供給排出選択レバー470の位置によって分岐配管460の精製油の流動の流れがタンク供給管480又は廃油排出管500のうちの何れか1つに転換されることができる。
【0061】
タンク供給管480は、分岐配管460からの精製された油を、油タンク100に備えられた精製油供給口490を介して油タンク100に供給でき、廃油排出管500は、分岐配管460からの精製された油を、廃油排出口510を介して排出するように構成できる。
【0062】
図8は、本発明の一側面に係る油タンクの供給口カバー及び供給スロープの例示図であり、
図9は、
図8の供給口カバーの詳細図である。
図2、
図8及び
図9に示すように、本発明の一側面によれば、油タンク100は、油タンク100の内面の少なくとも一側面の上端に油タンク100の底面に向かって所定角度を有するように傾いている供給スロープ120を備え、供給スロープ120の底面にタンク供給管480からの精製された油が排出される精製油供給口490が形成されることができる。
【0063】
また、本発明の一側面によれば、
図2、
図8及び
図9に示すように、油タンク100は、精製油供給口490の上部に精製油供給口490を覆うように形成されてタンク供給管480から供給される精製油が油タンク100の外部に流出するのを防止する供給口カバー110を備えることができる。精製油供給口490から吐出される精製油は、ポンプ450の吸い込む力によって多少高い圧力又は速い流速を有することができる。供給口カバー110は、精製油供給口490から吐出される精製油が油タンク100の適切な油収容空間でない他の所に飛散し、装置が汚染するか、又は作業者が火傷を負うリスクを防止できる。精製油供給口490から吐出される精製油は、供給口カバー110の内面にぶつかり、供給スロープ120の傾斜に沿って流れ落ちることになる。
【0064】
図9に更に具体的に示すように、供給口カバー110には、供給口カバー110の供給スロープ120の下方向に向かうように形成され、精製油供給口490から吐出された精製油が油タンク100の底面に向かって流れるように誘導するカバースリット111が備えられることができる。精製油供給口490から吐出され、供給口カバー110の内面にぶつかった精製油は、供給スロープ120の傾斜に沿って流れ落ち、カバースリット111を介して供給口カバー110の外部に排出され、続いて供給スロープ120の傾斜に沿って流れ落ちて油タンク100の底面に向かって供給されることができる。
【0065】
図10は、本発明の一側面に係る精製器の斜視図であり、
図11は、
図10の精製器の一部分解図である。
図10及び
図11に示すように、精製器200の底面には、複数のキヤスター210が備えられ、精製器200の移動を容易にする。
【0066】
一方、
図10及び
図11に示すように、精製器200の内部の下部には、例えば濾過紙220のように、油は通過させ、油に混合された不純物又は食べ物の副産物などは通過させない選択的な透過構成が配置されることができる。
図11に示すように、精製器200の底面の上部には、濾過紙支持網250が備えられ、濾過紙220が直接的に精製器200の内部の底面に直接接触するのを防止するようにすることができる。これにより、濾過紙220を通過した精製油がより容易に精製油排出口410を介して精製器200から排出されるようにすることができる。
【0067】
また、
図10及び
図11に示すように、濾過紙支持網250の上部に濾過紙220が配置されると、濾過紙220の上部に例えば、濾過紙220の縁の外郭部を加圧するように構成された濾過紙押さえ金具230が備えられ、濾過紙220が動くのを防止できる。濾過紙押さえ金具230の少なくとも一側面には、ヒンジ部231によって濾過紙押さえ金具230に回転可能に結合された取っ手部233が備えられることができ、精製器200の内面の少なくとも一側面には、取っ手部233の上部がかかるように嵌め込まれて固定され得る押さえ金具掛け240が備えられることができる。濾過紙押さえ金具230が濾過紙を適切に加圧した状態で、取っ手部233を精製器200の内側面方向に回転移動させることにより、取っ手部233の上部が押さえ金具掛け240に嵌め込まれることにより、濾過紙押さえ金具230が固定されて設置されることができる。
【0068】
以上、図面及び実施例を参照して説明したが、本発明の保護範囲が上記図面又は実施例によって限定されることを意味するものではなく、当該技術分野の当業者は、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更することができることを理解できるであろう。
【0069】
以上説明した本発明は、一連の機能ブロックを基礎として説明したが、前述の実施例及び添付図面によって限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で種々の置換、変形及び変更可能であることは、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
【0070】
前述の実施形態の組み合わせは、前述の実施形態に限定されるものではなく、実装および/または必要に応じて、前述の実施形態だけでなく、様々な形態の組み合わせを提供することができる。
【0071】
前述の実施例では、方法は、一連のステップまたはブロックとしてフローチャートに基づいて説明されているが、本発明は、ステップの順序に限定されるものではなく、あるステップは、上述したものと異なる順序で、または同時に他のステップと異なる順序で発生することができる。また、当該技術分野における当業者であれば、フローチャートに示されたステップが排他的ではなく、他のステップが含まれたり、フローチャートの1つまたは複数のステップが本発明の範囲に影響を与えることなく削除される可能性があることを理解できるであろう。
【0072】
前述の実施例は、様々な態様の例示を含む。様々な態様を示すためのすべての可能な組み合わせを記載することはできないが、当業者であれば、他の組み合わせが可能であることを認識することができるであろう。 したがって、本発明は、以下の特許請求の範囲に含まれる他のすべての交換、修正および変更を含むものとする。
【符号の説明】
【0073】
1000 精製器一体型のフライ装置
10 本体ハウジング
20 精製器カバー
30 廃油回収容器
40 制御パネル
100 油タンク
200 精製器
【要約】
精製器一体型のフライ装置1000が提供される。装置は、上端に油タンク100を備え、前記油タンク100の下部に精製器200を収容するための精製器収容部を備える本体ハウジング10と、食材を調理するための油を収容し、ヒーターを基に前記油を加熱するように構成された油タンク100と、前記精製器収容部に取付け及び取外し可能に配置され、前記油タンク100から排出された使用済み油の異物を除去するように構成された精製器200と、前記精製器200によって精製された油を前記油タンク100に供給するか、又は廃油排出口510を介して排出するように構成された配管部50とを備える。
【選択図】
図1