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特許7612356監視情報処理装置、監視情報処理方法及び監視情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-27
(45)【発行日】2025-01-14
(54)【発明の名称】監視情報処理装置、監視情報処理方法及び監視情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20250106BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20250106BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20250106BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20250106BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20250106BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20250106BHJP
【FI】
H04N7/18 D
H04N7/18 U
G08B25/04 E
G08B21/02
G06Q50/10
G06T7/00 660B
G08B25/00 510M
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020135127
(22)【出願日】2020-08-07
(65)【公開番号】P2022030841
(43)【公開日】2022-02-18
【審査請求日】2023-02-07
(73)【特許権者】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】塩崎 貴司
(72)【発明者】
【氏名】松本 鮎美
(72)【発明者】
【氏名】児玉 知也
(72)【発明者】
【氏名】宮原 拓磨
(72)【発明者】
【氏名】宇田 育弘
(72)【発明者】
【氏名】根本 真一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 篤
(72)【発明者】
【氏名】角守 友幸
【審査官】長谷川 素直
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/152851(WO,A1)
【文献】特開2020-042446(JP,A)
【文献】特開2005-025313(JP,A)
【文献】特開2007-243342(JP,A)
【文献】特開2020-078025(JP,A)
【文献】特開2017-152790(JP,A)
【文献】特開2002-329195(JP,A)
【文献】特開2019-091395(JP,A)
【文献】特開2018-085597(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
G08B 25/00
G08B 21/02
G06Q 50/10
G06Q 50/16
G06T 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散配置された複数のセンサデバイスのそれぞれで取得される画像データに基づいて監視に係る情報処理を行う監視情報処理装置であって、
人物の特徴に応じた1以上のラベルを含むラベルデータと、複数の報知対象となる人物の特徴を含む報知対象データとを記憶する記憶部と、
前記画像データに基づいて人物を検知する検知部と、
前記検知部により検知された複数の人物のそれぞれに関する検知結果を表示部の表示画面に含まれる検知アラート出力領域に出力する出力部と、
前記ラベルデータに基づいて前記検知部により検知された人物の特徴に応じたラベル情報を決定する決定部と、
前記報知対象データ及び前記決定部により決定されたラベル情報に基づいて、前記検知部により検知された人物が報知対象か否かを判断する判断部と、
前記検知部により検知された人物が前記判断部により報知対象と判断されたことに応答して、前記決定部により決定されたラベル情報に応じた報知態様に基づいて、前記検知アラート出力領域に出力される前記検知部により検知された人物の検知結果の表示を制御する報知制御部と、
を備える監視情報処理装置。
【請求項2】
前記ラベルデータは、種類に応じた1以上のグループのそれぞれにおいて1以上のラベルを含む、請求項1に記載の監視情報処理装置。
【請求項3】
前記ラベルデータは、人物毎に割り当てられた1以上のラベルを含む1以上のグループ及び人物の状態に応じた1以上のラベルを含む1以上のグループのうちの少なくとも何れか一方を含む、請求項2に記載の監視情報処理装置。
【請求項4】
前記報知対象データは、前記1以上のグループのうちの1つのグループにおける1つのラベルに基づく人物の特徴を含み、
前記決定部は、前記1以上のグループのうちの1つのグループにおける1つのラベルに基づいて前記ラベル情報を決定する、
請求項2に記載の監視情報処理装置。
【請求項5】
前記報知対象データは、前記1以上のグループのうちの少なくとも2つのグループのそれぞれにおける1以上のラベルの組み合わせに基づく人物の特徴を含み、
前記決定部は、前記1以上のグループのうちの少なくとも2つのグループのそれぞれにおける1以上のラベルの組み合わせに基づいて前記ラベル情報を決定する、
請求項2に記載の監視情報処理装置。
【請求項6】
前記複数の報知対象となる人物の特徴は、前記複数のセンサデバイスが分散配置された監視エリアにおける滞在時間に応じて異なる特徴を含む、請求項1に記載の監視情報処理装置。
【請求項7】
前記報知対象データは、複数の報知対象となる人物の特徴のそれぞれに関連付けられた報知態様を含み、
前記報知制御部は、前記報知対象データに基づいて前記ラベル情報に応じた報知態様を決定する、
請求項1に記載の監視情報処理装置。
【請求項8】
分散配置された複数のセンサデバイスのそれぞれで取得される画像データに基づいて監視に係る情報処理を行う監視情報処理装置が実行する監視情報処理方法であって、
前記画像データに基づいて人物を検知する過程と、
検知された複数の人物のそれぞれに関する検知結果を表示部の表示画面に含まれる検知アラート出力領域に出力する過程と、
記憶部に記憶されている人物の特徴に応じた1以上のラベルを含むラベルデータに基づいて検知された人物の特徴に応じたラベル情報を決定する過程と、
前記記憶部に記憶されている複数の報知対象となる人物の特徴を含む報知対象データ及び決定されたラベル情報に基づいて、検知された人物が報知対象か否かを判断する過程と、
検知された人物が報知対象と判断されたことに応答して、決定されたラベル情報に応じた報知態様に基づいて、前記検知アラート出力領域に出力される検知された人物の検知結果の表示を制御する過程と、
を備える監視情報処理方法。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれかに記載の監視情報処理装置が具備する前記各部の処理を、前記監視情報処理装置が備えるプロセッサに実行させる監視情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、例えば監視エリアに複数台の監視カメラを分散配置したシステムで使用される監視情報処理装置、監視情報処理方法及び監視情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ショッピングモール等の大規模店舗や、オフィスビル、駅の構内等のように多くの人が利用する施設において、監視エリアに複数台の監視カメラを分散配置し、これらの監視カメラにより得られる映像情報に基づいて不審者等の人物の検知を行うシステムが知られている。
【0003】
このようなシステムでは、検知された人物の情報は、監視者などが見ることができるように画面に表示される。検知された人物の情報を表示する技術として、認証装置から受信した画像や各種の情報を表示する技術が提案されている。(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1では、情報の表示に加えて、認証装置の制御に基づき所定の音声ガイダンスやブザー音を出力する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6151582号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1に記載された技術は、所定の音声ガイダンスやブザー音を出力するに過ぎない。そのため、監視者は、所定の音声ガイダンスやブザー音を聞いただけでは、検知内容を把握することが難しい。さらに、検知回数が増えるにつれ、検知内容を把握する難易度は増す。
【0006】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、検知される人物に応じた報知を制御する技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためにこの発明の一態様は、分散配置された複数のセンサデバイスのそれぞれで取得される画像データに基づいて監視に係る情報処理を行う装置または方法であって、前記画像データに基づいて人物を検知し、記憶部に記憶されている人物の特徴に応じた1以上のラベルを含むラベルデータに基づいて検知された人物の特徴に応じたラベル情報を決定し、前記記憶部に記憶されている複数の報知対象となる人物の特徴を含む報知対象データ及び決定されたラベル情報に基づいて、検知された人物が報知対象か否かを判断し、検知された人物が報知対象と判断されたことに応答して、決定されたラベル情報に応じた報知態様による報知を制御するようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明の一態様によれば、検知される人物に応じた報知を制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、この発明の一実施形態に係る監視情報処理装置を含む監視システムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、この発明の一実施形態に係る監視情報処理装置として用いられるWebサーバ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、この発明の一実施形態に係る監視情報処理装置として用いられるWebサーバ装置のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、ラベルテーブルの一例を示す図である。
図5図5は、Webサーバ装置により実行される報知処理の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
図6図6は、報知対象となる人物の特徴の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
【0011】
[一実施形態]
(構成例)
(1)システム
図1は、この発明の一実施形態に係る監視情報処理装置を含むシステムの全体構成を示す図である。
例えば、ショッピングモールや百貨店などの大規模店舗の通路や売り場には、複数台の監視カメラC1~Cnが分散配置されている。監視カメラは、センサデバイスの一例である。監視カメラC1~Cnは、例えば天井または壁面に取着され、それぞれの撮像範囲で取得した画像データを出力する。以下では、分散配置された複数の監視カメラC1~Cnのそれぞれで取得される画像データを撮像画像データともいう。複数台の監視カメラC1~Cnが分散配置されている大規模店舗などのエリアは、監視エリアの一例である。
【0012】
監視カメラC1~Cnには、それぞれ映像解析エンジンVE1~VEnが付設されている。映像解析エンジンVE1~VEnはそれぞれ、対応する監視カメラC1~Cnで取得される撮像画像データから、監視対象者の画像特徴量と類似する画像特徴量を有する人物の画像データを抽出する。監視対象者は、人物の一例である。以下では、映像解析エンジンVE1~VEnのそれぞれで撮像画像データから抽出される人物の画像データを人物画像データともいう。人物画像データは、顔(face)の画像データ及び全身(body)の画像データのうちの少なくとも何れか一方を含む。人物画像データは、撮像画像データの一例でもある。例えば、監視対象者の画像特徴量は、監視対象者の登録画像データに基づく登録画像から得られる。登録画像データは、顔の画像データ及び全身の画像データのうちの少なくとも何れか一方を含む。
【0013】
監視対象者の登録画像データは、監視対象者の検知のために人物画像データとの対比に用いられる画像データである。監視対象者の登録画像データは、事前に登録された監視対象者の映る画像データである。監視対象者の登録画像データは、事前に監視者または施設の管理者によってPCなどから取り込まれる撮像画像データとは異なる監視対象者の映る画像データであってよい。監視者または施設の管理者は、ユーザの一例である。監視対象者の登録画像データは、監視者または管理者によって事前に過去の撮像画像データの中から選択された監視対象者の映る画像データであってよい。なお、監視対象者の登録画像データは、監視者または管理者によってリアルタイムに取得される撮像画像データの中から選択された監視対象者の映る画像データであってよい。映像解析エンジンVE1~VEnはそれぞれ、監視対象者の画像特徴量に基づいて、登録画像データに基づく登録画像に対する人物画像データに基づく人物画像の類似度を求める。
【0014】
映像解析エンジンVE1~VEnはそれぞれ、映像解析結果を生成する。映像解析結果は、人物画像データを含む。映像解析結果は、人物画像データに映る人物の有する画像特徴量と類似する画像特徴量を有する監視対象者を識別する人物IDを含む。人物IDは、人物毎に与えられるIDである。人物IDは、適宜設定され得る。映像解析結果は、監視カメラC1~Cnのうちの人物画像データを取得した監視カメラを識別するカメラIDを含む。映像解析結果は、登録画像データに基づく登録画像に対する人物画像データに基づく人物画像の類似度を含む。
【0015】
なお、映像解析エンジンVE1~VEnのそれぞれは、撮像画像データの解析により、監視対象者以外に、撮像画像データから種々の特徴の人物を抽出することもできる。
【0016】
種々の特徴は、外観、動作及び症状などに基づく特徴を含むが、これらに限定されない。種々の特徴は、体が不自由な人の状態を含む。例えば、体が不自由な人の状態は、視覚障害者で杖を使う人、視覚障害者で盲導犬を伴う人、聴覚障害者で聴導犬を伴う人、車いすに乗っている人、及び、車いすに乗っている人で介助犬を伴う人などであるが、これらに限定されない。種々の特徴は、体調が悪い人の状態を含む。例えば、体調が悪い人の状態は、転倒している人、しゃがんでいる人、及び、ふらふら歩く人などであるが、これらに限定されない。種々の特徴は、迷子の状態を含む。迷子の状態は、子供が一人などであるが、これに限定されない。種々の特徴は、症状の状態を含む。例えば、症状の状態は、熱、咳、汗及び心拍などであるが、これらに限定されない。熱、咳、汗及び心拍は、基準よりも高いまたは多い状態を意図している。種々の特徴に含まれる各状態は、後述する管理テーブル33で管理されているラベルの内容に対応する。ラベルは、人物の特徴を示す情報である。
【0017】
この例では、監視カメラC1~Cnはサーモカメラなどの種々のセンサを含んでいてよい。映像解析エンジンVE1~VEnのそれぞれは、主として症状の状態の人物を抽出する場合に、サーモカメラなどの種々のセンサのセンシングデータを用いてよい。この例では、映像解析エンジンVE1~VEnのそれぞれは、登録画像データを必要としない。この例では、映像解析結果は、種々の特徴の人物に関する人物画像データを含む。映像解析結果は、人物画像データに映る人物を識別する人物IDを含む。人物IDは、任意に設定されてよい。ここでは、人物IDを用いて人物画像データに映る人物を追跡する例を説明するが、映像解析結果は、人物IDに代えて人物画像データに映る人物を追跡する任意のIDを含んでいてよい。映像解析結果は、監視カメラC1~Cnのうちの人物画像データを取得した監視カメラを識別するカメラIDを含む。映像解析結果は、人物画像データに映る人物に関する特徴の情報を含む。特徴の情報は、視覚障害者で杖を使う人、転倒している人、子供が一人及び熱などの1以上の状態に対応する1以上のラベルの内容に関する情報である。
【0018】
なお、映像解析エンジンVE1~VEnは監視カメラC1~Cnに対し一対一に配置せず、複数台のカメラに対しそれより少数の映像解析エンジンを配置して、少数の映像解析エンジンにより複数台の監視カメラの映像データを一括処理するようにしてもよい。
【0019】
一実施形態のシステムは、監視情報処理装置として使用されるWebサーバ装置SVを備える。Webサーバ装置SVは、分散配置された監視カメラC1~Cnのそれぞれで取得される人物画像データに基づいて監視に係る情報処理を行う装置である。映像解析エンジンVE1~VEnは、ネットワークNWを介してWebサーバ装置SVとの間でデータ通信が可能である。映像解析エンジンVE1~VEnは、映像解析結果を、ネットワークNWを介してWebサーバ装置SVへ送信する。ネットワークNWは、例えば有線LAN(Local Area Network)または無線LANであるが、他のどのようなネットワークでもよい。
【0020】
なお、Webサーバ装置SVが、映像解析エンジンVE1~VEn又は1つの映像解析エンジンを備え、Webサーバ装置SVの映像解析エンジンVE1~VEn又は1つの映像解析エンジンが、ネットワークNWを介して、監視カメラC1~Cnからのそれぞれの映像データを受信し、受信した映像データを解析してもよい。
【0021】
一実施形態のシステムは、出力装置MT及び管理者端末OTを備える。出力装置MTは、Webサーバ装置SVに接続されている。出力装置MTは、Webサーバ装置SVから出力される情報を表示する機能を有する装置である。出力装置MTは、Webサーバ装置SVから出力される情報を音声出力する装置でもある。出力装置MTは、ウェアラブルデバイスまたはスマートグラスなどであってもよい。出力装置MTは、表示部、音声出力部または出力部の一例である。監視者は、出力装置MTで出力される情報を確認する。管理者端末OTは、Webサーバ装置SVに接続されている。管理者端末OTは、管理者によるWebサーバ装置SVに対する種々の設定を入力する端末である。
【0022】
(2)Webサーバ装置SV
図2は、Webサーバ装置SVのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
Webサーバ装置SVは、制御部1と、プログラム記憶部2と、データ記憶部3と、入出力I/F(インタフェース)4と、通信I/F5とを備える。Webサーバ装置SVを構成する各要素は、バス6を介して、互いに接続されている。
【0023】
制御部1は、Webサーバ装置SVの中枢部分に相当する。制御部1は、中央処理ユニット(Central Processing Unit:CPU)等のハードウェアプロセッサを有する。制御部1は、不揮発性のメモリ領域としてROM(Read Only Memory)を有する。制御部1は、揮発性のメモリ領域としてRAM(Random Access Memory)を有する。
【0024】
プログラム記憶部2は、記憶媒体としてHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリで構成される。プログラム記憶部2は、各種制御処理を実行するために必要なプログラムを記憶する。例えば、プログラム記憶部2は、監視情報処理プログラムを記憶する。
【0025】
データ記憶部3は、記憶媒体としてHDDまたはSSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリで構成される。データ記憶部3は、管理データ31と、検知履歴データ32と、管理テーブル33と、検知履歴テーブル34と、カメラ情報テーブル35と、ラベルテーブル36と、報知対象テーブル37とを記憶する。
【0026】
管理データ31は、各人物の登録画像データを含む。登録画像データは、Webサーバ装置SVだけでなく、映像解析エンジンVE1~VEnによっても利用され得る。登録画像データは、監視対象者の人物IDと関連付けられている。管理データ31は、登録画像データの追加または削除に基づいて更新され得る。
【0027】
検知履歴データ32は、各人物の検知画像データを含む。検知画像データは、人物画像データのうち、後述するように制御部1によって人物を検知された人物画像データである。検知画像データは、人物IDと関連付けられている。検知履歴データ32は、検知画像データの追加または削除に基づいて更新され得る。
【0028】
管理テーブル33は、人物ID及び人物名称などを互いに関連付けた人物ID毎のレコードを管理する。人物名称は、人物の氏名などの名称である。人物名称は、適宜設定され得る。ラベルは、人物の特徴を示す情報である。管理テーブル33は、レコードを構成するデータの更新に基づいて更新され得る。管理テーブル33は、レコードの追加または削除に基づいて更新され得る。
【0029】
検知履歴テーブル34は、検知ID、人物ID、検知カメラID及び検知日時などを互いに関連付けた検知ID毎のレコードを管理する。検知IDは、検知画像データ毎に与えられるIDである。検知IDは、適宜設定され得る。検知カメラIDは、検知画像データを取得した監視カメラを識別するIDである。検知カメラIDは、カメラIDに対応する。カメラIDは、監視カメラC1~Cnのそれぞれに与えられるIDである。カメラIDは、適宜設定され得る。検知日時は、後述するように制御部1によって人物画像データに基づいて人物を検知された日時である。制御部1によって人物画像データに基づいて人物を検知された日時は、監視カメラC1~Cnのうちの何れかの監視カメラによる人物画像データの撮像日時に対応する。検知日時は、検知毎の日時である。検知履歴テーブル34は、レコードを構成するデータの更新に基づいて更新され得る。検知履歴テーブル34は、レコードの追加または削除に基づいて更新され得る。
【0030】
カメラ情報テーブル35は、カメラID、カメラ名称及び立入禁止区域情報などを互いに関連付けたカメラID毎のレコードを管理する。カメラ名称は、監視カメラに関する名称である。例えば、カメラ名称は、監視カメラの設置場所などの名称である。カメラ名称は、適宜設定され得る。立入禁止区域情報は、監視カメラが立入禁止区域に設置されていることを示す情報である。立入禁止区域情報は、管理者によって適宜設定され得る。カメラ情報テーブル35は、レコードを構成するデータの更新に基づいて更新され得る。カメラ情報テーブル35は、レコードの追加または削除に基づいて更新され得る。
【0031】
ラベルテーブル36は、人物の特徴に応じた1以上のラベルを含む。ラベルテーブル36は、1以上のラベルグループのそれぞれにおいて1以上のラベルを含む。ラベルグループは、種類に応じた項目毎のグループである。ラベルグループは、項目に沿った人物の特徴に応じた1つのラベルまたは項目に沿った異なる人物の特徴に応じた2以上のラベルを含む。ラベルテーブル36が種類に応じた1以上のラベルグループのそれぞれにおいて1以上のラベルを含むことで、後述する制御部1により検知される人物の特徴を種々の観点で決定することが可能になる。
【0032】
ラベルテーブル36は、人物毎に割り当てられた1以上のラベルを含む1以上のラベルグループ及び人物の状態に応じた1以上のラベルを含む1以上のラベルグループのうちの少なくとも何れか一方を含む。以下では、人物毎に割り当てられた1以上のラベルを含むラベルグループを第1のラベルグループともいう。人物の状態に応じた1以上のラベルを含むラベルグループを第2のラベルグループともいう。ラベルテーブル36が第1のラベルグループを含むことで、後述する制御部1により検知される人物の特徴を予め人物毎に割り当てられた特徴に応じて適切に決定するが可能となる。ラベルテーブル36が第2のラベルグループを含むことで、後述する制御部1により検知される人物の特徴をリアルタイムの人物の状態に応じて動的に決定することが可能となる。
【0033】
例えば、ラベルテーブル36は、1以上の区分のそれぞれにおいて、種類に応じた1以上のラベルグループを含む。区分は、監視の目的に応じたものである。例えば、区分は、防犯、マーケティング、ハートフル及び感染対策などであるが、これらに限定されない。ラベルテーブル36は、1つの区分のみを含んでいてもよいし、複数の区分を含んでいてもよい。ラベルテーブル36は、各区分において、1つのラベルグループのみを含んでいてもよいし、複数のラベルグループを含んでいてもよい。ラベルテーブル36は、各区分において、1以上の第1のラベルグループのみを含んでいてよい。これに代えて、ラベルテーブル36は、各区分において、1以上の第2のラベルグループのみを含んでいてよい。これに代えて、ラベルテーブル36は、各区分において、1以上の第1のラベルグループ及び1以上の第2のラベルグループを含んでいてよい。
【0034】
ラベルテーブル36は、1以上の第1のラベルグループのそれぞれについて、第1のラベルグループに含まれる1以上のラベルのそれぞれに関連付けられた人物IDを含む。第1のラベルグループに含まれる1以上のラベルのそれぞれは、1以上の人物IDと関連付けられている。第1のラベルグループに含まれる1以上のラベルのそれぞれに関連付けられる1以上の人物IDは、管理者によって適宜設定され得る。ここでは、ラベルテーブル36が第1のラベルグループに含まれる1以上のラベルのそれぞれと1以上の人物IDとを関連付けた情報を管理する例について説明するが、これに限定されない。管理テーブル33は、第1のラベルグループに含まれる1以上のラベルのそれぞれと1以上の人物IDとを関連付けた情報を管理するようにしてもよい。
【0035】
区分、ラベルグループ及びラベルは、管理者によって適宜設定され得る。ラベルテーブル36は、区分、ラベルグループ及びラベルの設定に基づいて更新され得る。ラベルテーブル36は、ラベルデータの一例である。
【0036】
報知対象テーブル37は、複数の報知対象となる人物の特徴を含む。報知対象となる人物は、検知に応じた報知の対象となる人物である。報知は、監視者へ知らせることである。報知態様は、報知手法及び報知先を含む。例えば、報知手法は、視覚的な報知、聴覚的な報知及び触覚的な報知のうちの少なくとも何れかを含むが、これらに限定されない。報知手法は、人が知覚可能な報知の手法であればよい。視覚的な報知は、出力装置MTの表示画面におけるブラウザタブのアイコンなどの種々の表示及びメッセージなどであるが、これらに限定されない。視覚的な報知は、メール、チャットなどによる通知などを含んでいてよい。聴覚的な報知は、出力装置MTからの音及びメッセージなどの音声出力であるが、これらに限定されない。触覚的な報知は、出力装置MTが備えるセンサまたは接触デバイスなどからの振動などの触覚的な刺激の出力である。報知先は、メールの送信先、チャットのIDなどである。
【0037】
報知対象となる人物の特徴は、ラベルテーブル36に含まれる1以上のラベルに基づいて設定される。一例では、報知対象となる人物の特徴は、ラベルテーブル36に含まれる1以上のラベルグループのうちの1つのラベルグループにおける1つのラベルに基づいて設定される。1つのラベルグループは、第1のラベルグループでもよいし、第2のラベルグループでもよい。報知対象となる人物の特徴が1つのラベルに基づいて設定されることで、報知対象の範囲を広く設定することが可能となる。報知対象の範囲が広く設定されることで、報知対象として判断される人物の数を増やすことができる。
【0038】
別の例では、報知対象となる人物の特徴は、ラベルテーブル36に含まれる1以上のラベルグループのうちの少なくとも2つのラベルグループのそれぞれにおける1以上のラベルの組み合わせに基づいて設定される。少なくとも2つのラベルグループは、同一の区分内であってもいいし、2以上の異なる区分に亘っていてもよい。少なくとも2つのラベルグループは、第1のラベルグループのみで構成されていてもよいし、第2のラベルグループのみで構成されていてもよい。少なくとも2つのラベルグループは、第1のラベルグループ及び第2のラベルグループで構成されていてもよい。報知対象となる人物の特徴が複数のラベルの組み合わせに基づいて設定されることで、報知対象の範囲を狭く設定することが可能となる。報知対象の範囲が狭く設定されることで、必要な人物に絞った報知を実現することが可能となる。
【0039】
報知対象となる人物の特徴は、異なる継続時間に関連付けられた特徴を含む。継続時間は、同一人物が同一の特徴を継続する時間である。継続時間は、一時点でもいいし、所定時間でもよい。所定時間の長さは、適宜設定され得る。報知対象となる人物の特徴は、継続時間に応じて異なる特徴を含んでいてもよい。例えば、ある1以上のラベルに基づいて設定される報知対象となる人物の特徴は、継続時間が一時点では対象となるが、継続時間が所定時間では対象とはならない。逆も同様である。
【0040】
報知対象となる人物の特徴は、監視エリアにおける滞在時間に関連付けられた特徴を含む。この例では、後述する制御部1による人物の初回検知における報知対象となる人物の特徴は、制御部1による人物の長時間検知における報知対象となる人物の特徴とは異なる。初回検知は、監視エリアでの1日のうちの最初の検知である。初回検知は、監視エリアにおける滞在時間が短い状態での検知の一例である。初回検知は、現在検知の一例である。初回検知における報知対象となる人物の特徴は、継続時間が一時点における報知対象となる人物の特徴の一例である。長時間検知は、監視エリアでの1日のうちの長時間判定基準時間以上の滞在による検知である。長時間判定基準時間は、長時間の滞在を判定するための基準時間である。例えば、長時間判定基準時間は、20分などであるが、これに限定されない。長時間検知は、監視エリアにおける滞在時間が長い状態での検知の一例である。
【0041】
報知対象となる人物の特徴は、監視エリアにおける滞在時間に応じて異なる特徴を含んでいてもよい。例えば、ある1以上のラベルに基づいて設定される報知対象となる人物の特徴は、初回検知では対象となるが、長時間検知では対象とはならない。逆も同様である。初回検知で報知の必要がある人物の特徴と長時間検知で報知の必要がある人物の特徴は異なるが、報知対象となる人物の特徴は滞在時間に応じて適切に設定することが可能となる。
【0042】
報知対象テーブル37は、複数の報知対象となる人物の特徴のそれぞれに関連付けられた報知態様を含む。報知態様は、人物の特徴毎に異なる表示または音声出力をするなど、人物の特徴毎に異なり得る。例えば、異なる表示は、アイコンの異なる点滅パターンまたは異なるメッセージの内容などである。異なる音声出力は、異なる音パターンまたは異なるメッセージの内容などである。これは、監視者がどのような特徴の人物が検知されたのかを容易に識別することができるようにするためである。監視者または管理者は、特定の報知対象となる人物の特徴についてはより特徴的な報知態様に設定するなど、報知対象となる人物の特徴に応じて適切な報知態様を任意に設定することができる。
【0043】
報知対象となる人物の特徴及び報知態様は、管理者によって適宜設定され得る。報知対象テーブル37は、報知対象となる人物の特徴及び報知態様の設定に基づいて更新され得る。報知対象テーブル37は、報知対象データの一例である。
【0044】
入出力I/F4は、出力装置MT及び管理者端末OTと接続するインタフェースで構成される。
通信I/F5は、制御部1の制御の下、ネットワークNWにより定義される通信プロトコルを使用して、映像解析エンジンVE1~VEnとの間でデータを伝送する。例えば、通信I/F5は、有線LANまたは無線LANに対応するインタフェースにより構成される。
【0045】
図3は、Webサーバ装置SVのソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
制御部1は、検知部11と、出力部12と、判定部13と、決定部14と、判断部15と、報知制御部16とを備える。各部は、何れもプログラム記憶部2に格納された監視情報処理プログラムを制御部1のハードウェアプロセッサに実行させることにより実現される。各部は、ハードウェアプロセッサが備えるということもできる。各部は、各機能ということもできる。なお、下記で説明する各部は、制御部1またはハードウェアプロセッサと読み替え可能である。
【0046】
検知部11は、人物画像データに基づいて人物を検知する。例えば、検知部11は、映像解析エンジンVE1~VEnのそれぞれから映像解析結果を取得する。検知部11は、映像解析結果に含まれる人物画像データに基づいて、人物画像データに映る人物を検知する。なお、映像解析結果が監視対象者に関する類似度を含む場合、検知部11は、映像解析結果に含まれる類似度を閾値と比較する。閾値は、人物画像データに映る人物を監視対象者とみなすか否かを判定するための基準値である。閾値は、適宜設定可能である。類似度が閾値以上である場合、検知部11は、人物画像データに映る人物を監視対象者として検知する。検知部11は、同一の人物を1回のみ検知することもある。検知部11は、同一の人物を異なるタイミングで複数回検知することもある。検知部11は、検知した人物の映る人物画像データを検知画像データとして、映像解析結果に含まれる人物IDに関連付けて検知履歴データ32に保存する。
【0047】
検知部11は、検知に基づいて検知日時を取得する。以下では、検知部11が人物について最初に検知した日時を初回検知日時または最初の検知日時ともいう。最初の検知は、初回検知に対応する。検知部11が同一の人物について最後に検知した日時を最新の検知日時ともいう。検知部11は、人物の検知に基づいて、検知ID、人物ID、検知カメラID及び検知日時を互いに関連付けたレコードを検知履歴テーブル34に追加する。検知部11は、映像解析結果に含まれる人物IDを用いる。検知部11は、映像解析結果に含まれるカメラIDを検知カメラIDとして用いる。検知部11は、取得した検知日時を用いる。検知部11は、人物を検知する毎に、レコードを検知履歴テーブル34に追加する。
【0048】
検知部11は、人物の検知毎に、検知結果の出力指示を出力部12へ送ってもよい。
検知部11は、同一の人物の2回目以降の検知毎に、この人物の人物IDに関連付けられた最初の検知日時を検知履歴テーブル34から取得する。検知部11は、同一の人物の2回目以降の検知毎に、人物ID、最初の検知日時及び最新の検知日時を判定部13へ送ってもよい。
検知部11は、検知毎に、映像解析結果に含まれる人物ID、カメラID及び特徴の情報を決定部14へ送ってもよい。なお、特徴の情報は、映像解析エンジンVE1~VEnに代えて、検知部11によって人物画像データに基づいて生成されてもよい。
【0049】
なお、検知部11は、映像解析結果に基づいて、検知した人物が同じ特徴を所定時間継続して有していることを検知することもできる。検知部11は、一つの監視カメラに関する映像解析結果に基づいて、検知された人物が同じ特徴を所定時間継続して有していることを検知してもよい。検知部11は、複数の監視カメラに関する映像解析結果に基づいて、検知された人物が同じ特徴を所定時間継続して有していることを検知してもよい。
【0050】
出力部12は、検知部11により検知された複数の人物のそれぞれに関する検知結果を出力装置MTの表示画面に含まれる検知アラート出力領域に出力する。検知結果は、検知に関する情報である。出力部12は、人物の最初の検知に基づいて、この人物に関連する検知結果を新たに検知アラート出力領域に出力する。出力部12は、複数の人物のそれぞれの最初の検知日時順に並べて複数の人物のそれぞれに関する検知結果を検知アラート出力領域に出力する。
【0051】
検知結果に含まれる情報の例について説明する。
検知結果は、人物IDを含んでいてよい。出力部12は、人物IDを検知部11から取得し得る。検知結果は、人物名称を含んでいてよい。出力部12は、人物IDに基づいて、人物名称を管理テーブル33から取得し得る。検知結果は、登録画像データに基づく登録画像を含んでいてよい。出力部12は、人物IDに基づいて、登録画像データを管理データ31から取得し得る。検知結果は、最新の検知日時の検知に関連する検知画像データに基づく検知画像を含んでいてよい。出力部12は、最新の検知日時の検知に関連する検知画像データを検知部11から取得し得る。検知結果は、類似度を含んでいてよい。出力部12は、類似度を検知部11から取得し得る。検知結果は、検知に関する履歴の情報を含んでいてよい。検知の履歴に関する情報は、最初の検知日時の検知に関する情報を含んでいてもよい。最初の検知日時の検知に関する情報は、最初の検知日時及び最初の検知日時の検知に関連する検知画像データを取得した監視カメラのカメラ名称を含む。出力部12は、人物IDに基づいて、最初の検知日時を検知履歴テーブル34から取得し得る。出力部12は、人物IDに基づいて、最初の検知日時の検知に関連する検知画像データを取得した監視カメラの検知カメラIDを検知履歴テーブル34から取得し得る。出力部12は、検知カメラIDに基づいて、最初の検知日時の検知に関連する検知画像データを取得した監視カメラのカメラ名称をカメラ情報テーブル35から取得し得る。検知の履歴に関する情報は、最新の検知日時の検知に関する情報を含んでいてよい。最新の検知日時の検知に関する情報は、最新の検知日時及び最新の検知日時の検知に関連する検知画像データを取得した監視カメラのカメラ名称を含む。出力部12は、最新の検知日時を検知部11から取得し得る。出力部12は、検知部11から映像解析結果に含まれるカメラIDを取得する。出力部12は、カメラIDに基づいて、最新の検知日時の検知に関連する検知画像データを取得した監視カメラのカメラ名称をカメラ情報テーブル35から取得し得る。検知の履歴に関する情報は、最初の検知日時から最新の検知日時までの間の一部または全部の検知日時に関する情報を含んでいてよい。検知結果は、検知回数を含んでいてよい。出力部12は、検知履歴テーブル34における同一の人物IDに関連付けられたレコード数に基づいて、検知回数を取得し得る。
【0052】
出力部12は、後述する判定部13による長時間滞在者の判定結果に基づいて、長時間滞在者と判定された人物に関する検知結果を出力装置MTの表示画面に含まれる長時間滞在アラート出力領域に出力する。長時間滞在アラート出力領域に出力される検知結果は、検知アラート出力領域に出力される検知結果と同様である。
【0053】
判定部13は、複数の人物のそれぞれの最初の検知日時から2回目以降の各検知日時までの間隔が長時間判定基準時間以上であるか否かを判定する。判定部13は、長時間判定基準時間以上の間隔をあけて検知された人物を監視エリアにおける長時間滞在者と判定する。判定部13は、長時間滞在者の判定結果を出力部12へ送る。
【0054】
決定部14は、ラベルテーブル36に基づいて検知部11により検知された人物の特徴に応じたラベル情報を決定する。ラベル情報は、1以上のラベルを示す情報である。決定部14による処理例については後述する。
【0055】
判断部15は、報知対象テーブル37及び決定部14により決定されたラベル情報に基づいて、検知部11により検知された人物が報知対象か否かを判断する。判断部15による処理例については後述する。
【0056】
報知制御部16は、検知部11により検知された人物が判断部15により報知対象と判断されたことに応答して、決定部14により決定されたラベル情報に応じた報知態様による報知を制御する。報知制御部16による処理例については後述する。
【0057】
ラベルテーブル36の構成例について説明する。
図4は、ラベルテーブル36の一例を示す図である。
ラベルテーブル36は、防犯、マーケティング、ハートフル及び感染対策に関する区分を含む。
【0058】
ラベルテーブル36は、防犯に関する区分において、防犯履歴に関するラベルグループを含む。防犯履歴に関するラベルグループは、人物の危険性に応じた複数のラベルを含む。防犯履歴に関するラベルグループは、危険、警戒及び注意の各ラベル含む。危険、警戒及び注意の各ラベルは、管理者によって1以上の人物IDと関連付けられている。防犯履歴に関するラベルグループは、第1のラベルグループの一例である。なお、危険、警戒及び注意の各ラベルと、1以上の人物IDとを関連付けた情報は、管理テーブル33で管理されていてもよい。
【0059】
ラベルテーブル36は、防犯に関する区分において、立入禁止区域管理に関するラベルグループを含む。立入禁止区域管理に関するラベルグループは、立入禁止区域への立ち入りが可能な関係者か否かに応じた複数のラベルを含む。立入禁止区域管理に関するラベルグループは、関係者及び関係者以外の各ラベル含む。関係者及び関係者以外の各ラベルは、管理者によって1以上の人物IDと関連付けられている。立入禁止区域管理に関するラベルグループは、第1のラベルグループの一例である。なお、関係者及び関係者以外の各ラベルと、1以上の人物IDとを関連付けた情報は、管理テーブル33で管理されていてもよい。
【0060】
ラベルテーブル36は、マーケティングに関する区分において、購買金額に関するラベルグループを含む。購買金額に関するラベルグループは、過去の購買金額に応じた複数のラベルを含む。購買金額に関するラベルグループは、VVIP、VIP、ダイヤモンド、ゴールド、シルバ及びブロンズの各ラベルを含む。VVIP、VIP、ダイヤモンド、ゴールド、シルバ及びブロンズの各ラベルは、管理者によって1以上の人物IDと関連付けられている。購買金額に関するラベルグループは、第1のラベルグループの一例である。なお、VVIP、VIP、ダイヤモンド、ゴールド、シルバ及びブロンズの各ラベルと、1以上の人物IDとを関連付けた情報は、管理テーブル33で管理されていてもよい。
【0061】
ラベルテーブル36は、マーケティングに関する区分において、来訪頻度に関するラベルグループを含む。来訪頻度に関するラベルグループは、過去の来訪頻度に応じた複数のラベルを含む。来訪頻度に関するラベルグループは、30回以上、20回以上、10回以上、1回以上及び0回(ニューカマー)の各ラベルを含む。30回以上、20回以上、10回以上及び1回以上の各ラベルは、管理者によって1以上の人物IDと関連付けられている。0回以上のラベルは、人物IDと関連付けられていないが、30回以上、20回以上、10回以上及び1回以上の各ラベルに関連付けられている複数の人物ID以外の人物IDに関連付けられていることに相当する。購買金額に関するラベルグループは、第1のラベルグループの一例である。なお、30回以上、20回以上、10回以上及び1回以上の各ラベルと、1以上の人物IDとを関連付けた情報は、管理テーブル33で管理されていてもよい。
【0062】
ラベルテーブル36は、マーケティングに関する区分において、コンプレイン頻度数に関するラベルグループを含む。コンプレイン頻度数に関するラベルグループは、過去のコンプレイン頻度に応じた複数のラベルを含む。コンプレイン頻度数に関するラベルグループは、10回以上、5回以上及び0回の各ラベルを含む。10回以上、5回以上及び0回の各ラベルは、管理者によって1以上の人物IDと関連付けられている。コンプレイン頻度数に関するラベルグループは、第1のラベルグループの一例である。なお、10回以上、5回以上及び0回の各ラベルと、1以上の人物IDとを関連付けた情報は、管理テーブル33で管理されていてもよい。
【0063】
ラベルテーブル36は、マーケティングに関する区分において、来訪人数に関するラベルグループを含む。来訪人数に関するラベルグループは、現在の来訪人数に応じた複数のラベルを含む。来訪人数に関するラベルグループは、1人、2人、3人及び4人以上の各ラベルを含む。来訪人数に関するラベルグループに含まれる複数のラベルは、検知される人物の状態に応じたものであるので、1以上の人物IDと関連付けられていない。来訪人数に関するラベルグループは、第2のラベルグループの一例である。
【0064】
ラベルテーブル36は、ハートフルに関する区分において、体が不自由な人に関するラベルグループを含む。体が不自由な人に関するラベルグループは、現在の来訪した人物の状態に応じた複数のラベルを含む。体が不自由な人に関するラベルグループは、視覚障害者で杖を使う人、視覚障害者で盲導犬を伴う人、聴覚障害者で聴導犬を伴う人、車いすに乗っている人、及び、車いすに乗っている人で介助犬を伴う人の各ラベルを含む。体が不自由な人に関するラベルグループに含まれる複数のラベルは、検知される人物の状態に応じたものであるので、1以上の人物IDと関連付けられていない。体が不自由な人に関するラベルグループは、第2のラベルグループの一例である。
【0065】
ラベルテーブル36は、ハートフルに関する区分において、体調が悪い人に関するラベルグループを含む。体調が悪い人に関するラベルグループは、現在の来訪した人物の状態に応じた複数のラベルを含む。体調が悪い人に関するラベルグループは、転倒している人、しゃがんでいる人、及び、ふらふら歩く人の各ラベルを含む。体調が悪い人に関するラベルグループに含まれる複数のラベルは、検知される人物の状態に応じたものであるので、1以上の人物IDと関連付けられていない。体調が悪い人に関するラベルグループは、第2のラベルグループの一例である。
【0066】
ラベルテーブル36は、ハートフルに関する区分において、迷子に関するラベルグループを含む。迷子に関するラベルグループは、現在の来訪した人物の状態に応じた1つのラベルを含む。迷子に関するラベルグループは、子供が一人のラベルを含む。迷子に関するラベルグループに含まれるラベルは、検知される人物の状態に応じたものであるので、1以上の人物IDと関連付けられていない。体調が悪い人に関するラベルグループは、第2のラベルグループの一例である。
【0067】
ラベルテーブル36は、感染対策に関する区分において、症状に関するラベルグループを含む。症状に関するラベルグループは、現在の来訪した人物の状態に応じた複数のラベルを含む。症状に関するラベルグループは、熱、咳、汗及び心拍の各ラベルを含む。症状に関するラベルグループに含まれる複数のラベルは、検知される人物の状態に応じたものであるので、1以上の人物IDと関連付けられていない。体調が悪い人に関するラベルグループは、第2のラベルグループの一例である。
【0068】
(動作例)
次に、以上のように構成されたWebサーバ装置SVの動作例を説明する。
図5は、Webサーバ装置SVにより実行される報知処理の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。図5のフローチャートは、説明の簡略化のため、1回の人物の検知に基づく報知処理を示しているが、実際には、図5に示す処理は、人物の検知毎に繰り返される。
【0069】
検知部11は、人物画像データに基づいて人物を検知する(ステップS1)。ステップS1では、例えば、検知部11は、上述のように人物画像データに基づいて人物画像データに映る人物を検知する。検知部11は、検知毎に、人物ID、カメラID及び特徴の情報を決定部14へ送り得る。
【0070】
決定部14は、ラベルテーブル36に基づいて検知部11により検知された人物の特徴に応じたラベル情報を決定する(ステップS2)。ステップS2では、例えば、決定部14は、検知部11による人物の検知毎に、検知部11から人物ID、カメラID及び特徴の情報を受ける。
【0071】
決定部14は、人物IDを参照し、ラベルテーブル36または管理テーブル33に基づいて人物IDに対応する1以上のラベルを取得する。決定部14により人物IDを参照して取得される1以上のラベルは、1以上の第1のラベルグループのそれぞれに含まれるラベルに対応する。なお、検知部11からのカメラIDがカメラ情報テーブル35において立入禁止区域情報と関連付けられている場合、決定部14は、立入禁止区域管理に関するラベルグループから人物IDに関連付けられているラベルを取得する。決定部14は、1つの第1のラベルグループから1つのラベルを取得することができる。決定部14は、ラベルグループの項目によっては1つの第1のラベルグループから複数のラベルを取得することもあり得る。
【0072】
決定部14は、特徴の情報を参照し、ラベルテーブル36に基づいて特徴の情報に対応する1以上のラベルを取得する。決定部14により特徴の情報を参照して取得される1以上のラベルは、1以上の第2のラベルグループのそれぞれに含まれるラベルに対応する。決定部14は、1つの第2のラベルグループから1つのラベルを取得することができる。決定部14は、ラベルグループの項目によっては1つの第2のラベルグループから複数のラベルを取得することもあり得る。
【0073】
決定部14が1つのラベルを取得する場合について説明する。決定部14は、ラベルテーブル36に含まれる1以上のラベルグループのうちの1つのラベルグループにおける1つのラベルに基づいてラベル情報を決定する。1つのラベルは、第1のラベルグループから取得される1つのラベルでもいいし、第2のラベルグループから取得される1つのラベルでもよい。
【0074】
決定部14が複数のラベルを取得する場合について説明する。決定部14は、ラベルテーブル36に含まれる1以上のラベルグループのうちの少なくとも2つのラベルグループのそれぞれにおける1以上のラベルの組み合わせに基づいてラベル情報を決定する。少なくとも2つのラベルグループは、少なくとも2つの第1のラベルグループのみでもよい。少なくとも2つのラベルグループは少なくとも2つの第2のラベルグループのみでもよい。少なくとも2つのラベルグループは、1以上の第1のラベルグループ及び1以上の第2のラベルグループの両方でもよい。少なくとも2つのラベルグループは、同一の区分内であってもいいし、2以上の異なる区分に亘っていてもよい。
【0075】
決定部14は、任意の1つの検知タイミングにおける人物の特徴に応じてラベル情報を決定してもよい。これに代えて、決定部14は、同一人物に対する複数の検知タイミングにおける人物の特徴に応じてラベル情報を決定してもよい。後者については、決定部14は、第1の検知タイミングよりも後の第2の検知タイミングにおいて、第1の検知タイミングにおける人物の特徴に応じた1以上のラベルと、第2の検知タイミングにおける人物の特徴に応じた1以上のラベルとの組み合わせに基づいてラベル情報を決定してもよい。例えば、決定部14は、来訪人数に関するラベルグループ及び迷子に関するラベルグループのそれぞれにおける1以上のラベルの組み合わせに基づいてラベル情報を決定することができる。この例では、来訪人数に関するラベルグループのラベルは、第1の検知タイミングにおける人物の特徴に応じたラベルである。迷子に関するラベルグループのラベルは、第2の検知タイミングにおける人物の特徴に応じたラベルである。
【0076】
決定部14は、上述のように取得した1以上のラベルに基づいてラベル情報を決定する。決定部14は、決定したラベル情報を判断部15へ送る。
【0077】
判断部15は、報知対象テーブル37及び決定部14により決定されたラベル情報に基づいて、検知部11により検知された人物が報知対象か否かを判断する(ステップS3)。ステップS3では、例えば、判断部15は、決定部14により決定されたラベル情報で示される1以上のラベルの組み合わせを、報知対象テーブル37に含まれる複数の報知対象となる人物の特徴のそれぞれに設定されている1以上のラベルの組み合わせと比較する。判断部15は、報知対象テーブル37において、ラベル情報で示される1以上のラベルのうちの全部のラベルと一致する1以上のラベルを設定された報知対象となる人物の特徴があるか否かを判断する。判断部15は、報知対象テーブル37において、ラベル情報で示される1以上のラベルのうちの一部のラベルと一致する1以上のラベルを設定された報知対象となる人物の特徴があるか否かを判断してもよい。以下では、ラベル情報で示される1以上のラベルのうちの全部または一部のラベルと一致する1以上のラベルを設定された報知対象となる人物の特徴をラベル情報に対応する報知対象となる人物の特徴ともいう。ラベル情報に対応する報知対象となる人物の特徴がない場合、判断部15は、検知部11により検知された人物を報知対象ではないと判断する。ラベル情報に対応する報知対象となる人物の特徴がある場合、判断部15は、検知部11により検知された人物を報知対象であると判断する。判断部15は、ラベル情報に対応する報知対象となる人物の特徴を報知制御部16へ送る。
【0078】
検知部11により検知された人物が判断部15により報知対象ではないと判断されたことに応答して(ステップS4、NO)、処理は終了する。報知制御部16は、検知部11により検知された人物が判断部15により報知対象と判断されたことに応答して(ステップS4、YES)、決定部14により決定されたラベル情報に応じた報知態様による報知を制御する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、報知制御部16は、報知対象テーブル37に基づいて、ラベル情報に対応する報知対象となる人物の特徴に関連付けられた報知態様を決定する。ラベル情報に対応する報知対象となる人物の特徴に関連付けられた報知態様は、ラベル情報に応じた報知態様の一例である。
【0079】
報知制御部16は、検知部11により検知された人物について、決定した報知態様による報知を制御する。例えば、報知制御部16は、検知された人物の特徴に応じて決定した報知態様に基づいて、アイコンまたはメッセージなどを出力装置MTに表示する。これに代えて、または、これと共に、例えば、報知制御部16は、検知された人物の特徴に応じて決定した報知態様に基づいて、音またはメッセージなどを出力装置MTから音声出力する。なお、報知制御部16は、決定した報知態様に基づいて、検知アラート出力領域または長時間滞在アラート出力領域に出力される検知部11により検知された人物の検知結果の表示を制御してもよい。この例では、報知制御部16は、検知結果におけるアイコンもしくはメッセージの表示、または、検知結果の点灯もしくは点滅などの表示を制御してもよい。
【0080】
図6は、報知対象となる人物の特徴の一例を示す図である。
報知対象テーブル37は、ラベルテーブル36に含まれる防犯履歴に関するラベルグループのうちの「危険」ラベルに基づいて設定された報知対象となる人物の特徴を含む。この特徴は、初回検知における報知対象となる人物の特徴である。
この例では、決定部14は、検知部11により初回検知された人物について、人物の特徴に応じて「危険」ラベルに基づくラベル情報を決定したものとする。判断部15は、報知対象テーブル37において、ラベル情報で示される「危険」ラベルを設定された報知対象となる人物の特徴があると判断する。報知制御部16は、決定部14により決定されたラベル情報に応じた報知態様による報知を制御する。
これにより、監視者は、危険度の高い人物の来訪をリアルタイムに把握し、事件を未然に防止する対応をとることができる。
【0081】
報知対象テーブル37は、ラベルテーブル36に含まれる購買金額に関するラベルグループのうちの「VVIP」ラベルに基づいて設定された報知対象となる人物の特徴を含む。この特徴は、初回検知における報知対象となる人物の特徴である。
この例では、決定部14は、検知部11により初回検知された人物について、人物の特徴に応じて「VVIP」ラベルに基づくラベル情報を決定したものとする。判断部15は、報知対象テーブル37において、ラベル情報で示される「VVIP」ラベルを設定された報知対象となる人物の特徴があると判断する。報知制御部16は、決定部14により決定されたラベル情報に応じた報知態様による報知を制御する。
これにより、監視者は、購買意欲の高い人物の来訪をリアルタイムに把握し、商品を積極的に販売する対応をとることができる。
【0082】
報知対象テーブル37は、ラベルテーブル36に含まれる体が不自由な人に関するラベルグループのうちの「転倒」ラベルに基づいて設定された報知対象となる人物の特徴を含む。この特徴は、継続時間が一時点における報知対象となる人物の特徴である。この特徴は、初回検知における報知対象となる人物の特徴に限定されない。
この例では、決定部14は、任意の一時点で検知部11により検知された人物について、人物の特徴に応じて「転倒」ラベルに基づくラベル情報を決定したものとする。判断部15は、報知対象テーブル37において、ラベル情報で示される「転倒」ラベルを設定された報知対象となる人物の特徴があると判断する。報知制御部16は、決定部14により決定されたラベル情報に応じた報知態様による報知を制御する。
これにより、監視者は、転倒している人物をリアルタイムに把握し、救護などの対応をとることができる。
【0083】
報知対象テーブル37は、ラベルテーブル36に含まれる迷子に関するラベルグループのうちの「子供が一人」ラベル及び来訪人数に関するラベルグループのうちの「2人」ラベルの組み合わせに基づいて設定された報知対象となる人物の特徴を含む。この特徴は、継続時間が一時点における報知対象となる人物の特徴である。この特徴は、初回検知における報知対象となる人物の特徴に限定されない。
この例では、決定部14は、任意の一時点で検知部11により検知された人物について、人物の特徴に応じて「子供が一人」ラベル及び「2人」ラベルに基づくラベル情報を決定したものとする。判断部15は、報知対象テーブル37において、ラベル情報で示される「子供が一人」ラベル及び「2人」ラベルの組み合わせを設定された報知対象となる人物の特徴があると判断する。報知制御部16は、決定部14により決定されたラベル情報に応じた報知態様による報知を制御する。
これにより、監視者は、迷子の人物をリアルタイムに把握し、保護などの対応をとることができる。
【0084】
報知対象テーブル37は、ラベルテーブル36に含まれる立入禁止区域管理に関するラベルグループのうちの「関係者以外」ラベルに基づいて設定された報知対象となる人物の特徴を含む。この特徴は、長時間検知における報知対象となる人物の特徴である。
この例では、決定部14は、検知部11により検知され、かつ、判定部13により長時間滞在者と判定された人物について、人物の特徴に応じて「関係者以外」ラベルに基づくラベル情報を決定したものとする。判断部15は、報知対象テーブル37において、ラベル情報で示される「関係者以外」ラベルを設定された報知対象となる人物の特徴があると判断する。報知制御部16は、決定部14により決定されたラベル情報に応じた報知態様による報知を制御する。
これにより、監視者は、立入禁止区域にいる人物の長期滞在をリアルタイムに把握し、見回りなどの対応をとることができる。
【0085】
報知対象テーブル37は、ラベルテーブル36に含まれる来訪頻度に関するラベルグループのうちの「30回以上」ラベル及びコンプレイン頻度数に関するラベルグループのうちの「10回以上」ラベルの組み合わせに基づいて設定された報知対象となる人物の特徴を含む。この特徴は、長時間検知における報知対象となる人物の特徴である。
この例では、決定部14は、検知部11により検知され、かつ、判定部13により長時間滞在者と判定された人物について、人物の特徴に応じて「30回以上」ラベル及び「10回以上」ラベルに基づくラベル情報を決定したものとする。判断部15は、報知対象テーブル37において、ラベル情報で示される「30回以上」ラベル及び「10回以上」ラベルの組み合わせを設定された報知対象となる人物の特徴があると判断する。報知制御部16は、決定部14により決定されたラベル情報に応じた報知態様による報知を制御する。
これにより、監視者は、マーケティング上注目する人物の長期滞在をリアルタイムに把握し、適切な対応をとることができる。
【0086】
報知対象テーブル37は、ラベルテーブル36に含まれる体が不自由な人に関するラベルグループのうちの「車いすに乗っている人」ラベルに基づいて設定された報知対象となる人物の特徴を含む。この特徴は、長時間検知における報知対象となる人物の特徴である。
この例では、決定部14は、検知部11により検知され、かつ、判定部13により長時間滞在者と判定された人物について、人物の特徴に応じて「車いすに乗っている人」ラベルに基づくラベル情報を決定したものとする。判断部15は、報知対象テーブル37において、ラベル情報で示される「車いすに乗っている人」ラベルを設定された報知対象となる人物の特徴があると判断する。報知制御部16は、決定部14により決定されたラベル情報に応じた報知態様による報知を制御する。
これにより、監視者は、体が不自由な人物の長期滞在をリアルタイムに把握し、手伝いなどの対応をとることができる。
【0087】
報知対象テーブル37は、ラベルテーブル36に含まれる体調が悪い人に関するラベルグループのうちの「しゃがんでいる人」ラベル及び感染対策に関するラベルグループのうちの「咳」ラベルの組み合わせに基づいて設定された報知対象となる人物の特徴を含む。この特徴は、長時間検知における報知対象となる人物の特徴である。
この例では、決定部14は、検知部11により検知され、かつ、判定部13により長時間滞在者と判定された人物について、人物の特徴に応じて「しゃがんでいる人」ラベル及び「咳」ラベルに基づくラベル情報を決定したものとする。判断部15は、報知対象テーブル37において、ラベル情報で示される「しゃがんでいる人」ラベル及び「咳」ラベルの組み合わせを設定された報知対象となる人物の特徴があると判断する。報知制御部16は、決定部14により決定されたラベル情報に応じた報知態様による報知を制御する。
これにより、監視者は、体調が悪い人物の長期滞在をリアルタイムに把握し、救護などの対応をとることができる。
【0088】
上述のように、報知対象となる人物の特徴は、適宜設定可能である。報知対象となる人物の特徴は、上述のような即座の対応のためだけでなく、後々の活用のために設定されてもよい。例えば、報知対象となる人物の特徴がマーケティングに関して設定されることで、ニューカマーの来訪人数及び長時間滞在している種々の状態の人物などのデータが収集可能となる。このデータは、販売戦略計画などのマーケティングに活用することが可能となる。
【0089】
一実施形態によれば、Webサーバ装置SVは、検知される人物に応じた報知を制御することが可能となる。これにより、監視者は、新たな検知の発生を把握するだけでなく、新たに検知された人物がどのような特徴を有する人物なのかを容易に把握することができる。監視者は、検知された人物に対して即座に適した対応をとることができる。
【0090】
監視情報処理装置は、上記の例で説明したように1つの装置で実現されてもよいし、機能を分散させた複数の装置で実現されてもよい。
【0091】
プログラムは、装置に記憶された状態で譲渡されてよいし、装置に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記録媒体に記録された状態で譲渡されてもよい。記録媒体は、非一時的な有形の媒体である。記録媒体は、コンピュータ可読媒体である。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつコンピュータで読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0092】
以上、本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0093】
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0094】
SV…Webサーバ装置
OT…管理者端末
MT…出力装置
NW…ネットワーク
C1~Cn…監視カメラ
VE1~VEn…映像解析エンジン
1…制御部
2…プログラム記憶部
3…データ記憶部
4…入出力I/F
5…通信I/F
6…バス
11…検知部
12…出力部
13…判定部
14…決定部
15…判断部
16…報知制御部
31…管理データ
32…検知履歴データ
33…管理テーブル
34…検知履歴テーブル
35…カメラ情報テーブル
36…ラベルテーブル
37…報知対象テーブル
図1
図2
図3
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図5
図6