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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-27
(45)【発行日】2025-01-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/14 20120101AFI20250106BHJP
   G06Q 40/02 20230101ALI20250106BHJP
【FI】
G06Q20/14
G06Q40/02
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021079486
(22)【出願日】2021-05-10
(65)【公開番号】P2022173655
(43)【公開日】2022-11-22
【審査請求日】2024-04-22
(73)【特許権者】
【識別番号】513040384
【氏名又は名称】株式会社マネーフォワード
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】丸橋 得真
(72)【発明者】
【氏名】冨山 直道
(72)【発明者】
【氏名】田中 謙太朗
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-296578(JP,A)
【文献】特開2003-050917(JP,A)
【文献】国際公開第2018/179375(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部は、
請求書データを取得し、
取得した前記請求書データを画面に表示するよう制御し、
前記画面には、請求書データに関するファクタリングを依頼可能な第1のオブジェクトが含まれ、
前記第1のオブジェクトが選択された場合、前記第1のオブジェクトに関連する請求書データをファクタリングのシステムに送信し、ファクタリングを依頼し、
前記画面には、前記第1のオブジェクトと、請求書データを請求代行に依頼可能な第2のオブジェクトと、が含まれ、
前記第1のオブジェクトが選択された場合、前記制御部は、前記第1のオブジェクトに関連する請求書データをファクタリングのシステムに送信し、ファクタリングを依頼し、
前記第2のオブジェクトが選択された場合、前記第2のオブジェクトに関連する請求書データを債権回収のシステムに送信し、請求代行を依頼する、
情報処理装置。
【請求項2】
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部は、
請求書データを取得し、
取得した前記請求書データを画面に表示するよう制御し、
前記画面には、請求書データに関するファクタリングを依頼可能な第1のオブジェクトが含まれ、
前記第1のオブジェクトが選択された場合、前記第1のオブジェクトに関連する請求書データをファクタリングのシステムに送信し、ファクタリングを依頼し、
顧客の過去の支払い履歴を取得し、
取得した前記支払い履歴と、履歴条件情報とに基づいて前記第1のオブジェクトを表示する対象の顧客を選択し、
前記履歴条件情報は、前記支払い履歴が示す過去の支払いを行った顧客が前記対象の顧客として選択されるための条件が設定された情報であり、
選択した顧客に関連付けて前記第1のオブジェクトを表示するよう制御する、
情報処理装置。
【請求項3】
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部は、
請求書データを取得し、
取得した前記請求書データを画面に表示するよう制御し、
前記画面には、請求書データに関するファクタリングを依頼可能な第1のオブジェクトが含まれ、
前記第1のオブジェクトが選択された場合、前記第1のオブジェクトに関連する請求書データをファクタリングのシステムに送信し、ファクタリングを依頼し、
前記画面には、前記第1のオブジェクトと、請求書データを請求代行に依頼可能な第2のオブジェクトと、が含まれ、
顧客の過去の支払い履歴を取得し、
取得した前記支払い履歴と、履歴条件情報とに基づいて、前記第1のオブジェクトを表示する対象の第1の顧客と、前記第2のオブジェクトを表示する対象の第2の顧客と、を選択し、
前記履歴条件情報は、前記支払い履歴が示す過去の支払いを行った顧客が前記対象の第1の顧客として選択されるための条件及び前記対象の第2の顧客として選択されるための条件がそれぞれ設定された情報であり、
選択した第1の顧客に関連付けて前記第1のオブジェクトを表示し、選択した第2の顧客に関連付けて前記第2のオブジェクトを表示するよう制御する、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項に記載の情報処理装置において、
前記第2のオブジェクトが選択された場合、前記制御部は、前記第2のオブジェクトに
関連する請求書データを請求代行のシステムに送信し、請求代行を依頼する、
情報処理装置。
【請求項5】
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部は、
請求書データを取得し、
取得した前記請求書データを画面に表示するよう制御し、
前記画面には、請求書データに関するファクタリングを依頼可能な第1のオブジェクトが含まれ、
前記第1のオブジェクトが選択された場合、前記第1のオブジェクトに関連する請求書データをファクタリングのシステムに送信し、ファクタリングを依頼し、
顧客の信用情報を取得し、
取得した前記信用情報と、信用条件情報とに基づいて前記第1のオブジェクトを表示する対象の顧客を選択し、
前記信用条件情報は、前記信用情報により信用度合いが示される顧客が前記対象の顧客として選択されるための条件が設定された情報であり、
選択した顧客に関連付けて前記第1のオブジェクトを表示するよう制御する、
情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部は、
請求書データを取得し、
取得した前記請求書データを画面に表示するよう制御し、
前記画面には、請求書データに関するファクタリングを依頼可能な第1のオブジェクトが含まれ、
前記第1のオブジェクトが選択された場合、前記第1のオブジェクトに関連する請求書データをファクタリングのシステムに送信し、ファクタリングを依頼し、
前記画面には、前記第1のオブジェクトと、請求書データを請求代行に依頼可能な第2のオブジェクトと、が含まれ、
顧客の信用情報を取得し、
取得した前記信用情報と、信用条件情報とに基づいて、前記第1のオブジェクトを表示する対象の第1の顧客と、前記第2のオブジェクトを表示する対象の第2の顧客と、を選択し、
前記信用条件情報は、前記信用情報により信用度合いが示される顧客が前記対象の第1の顧客として選択されるための条件及び前記対象の第2の顧客として選択されるための条件がそれぞれ設定された情報であり、
選択した第1の顧客に関連付けて前記第1のオブジェクトを表示し、選択した第2の顧客に関連付けて前記第2のオブジェクトを表示するよう制御する、
情報処理装置。
【請求項7】
請求項に記載の情報処理装置において、
前記第2のオブジェクトが選択された場合、前記制御部は、前記第2のオブジェクトに関連する請求書データを請求代行のシステムに送信し、請求代行を依頼する、
情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部は、
請求書データを取得し、
取得した前記請求書データを画面に表示するよう制御し、
前記画面には、請求書データに関するファクタリングを依頼可能な第1のオブジェクトが含まれ、
前記第1のオブジェクトが選択された場合、前記第1のオブジェクトに関連する請求書データをファクタリングのシステムに送信し、ファクタリングを依頼し、
前記画面には、入金確認する処理を依頼可能な第3のオブジェクトが更に含まれ、
前記第1のオブジェクトと前記第3のオブジェクトとが選択された場合、前記制御部は、前記第1のオブジェクトと前記第3のオブジェクトとに関連する請求書データをファクタリングのシステムに送信し、ファクタリングを依頼すると共に、前記請求書データに関する請求金額の入金確認処理を依頼する、
情報処理装置。
【請求項9】
請求項、又は請求項、又は請求項、又は請求項、又は請求項に記載の情報処理装置において、
前記画面には、入金確認する処理を依頼可能な第3のオブジェクトが更に含まれ、
前記第2のオブジェクトと前記第3のオブジェクトとが選択された場合、前記制御部は、前記第2のオブジェクトと前記第3のオブジェクトとに関連する請求書データを請求代行のシステムに送信し、請求代行を依頼すると共に、前記請求書データに関する請求金額の入金確認処理を依頼する、
情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記情報処理装置が、請求項1から請求項9までの何れか1項に記載の動作を実行する情報処理方法。
【請求項11】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1から請求項までの何れか1項に記載の制御部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には請求書を自動で作成する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-194603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
請求書を顧客に送ったとしても振込期限までに請求金額が振り込まれない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、制御部を有する。制御部は、請求書データを取得する。取得した請求書データを画面に表示するよう制御する。画面には、請求書データに関するファクタリングを依頼可能な第1のオブジェクトが含まれる。第1のオブジェクトが選択された場合、第1のオブジェクトに関連する請求書データをファクタリングのシステムに送信し、ファクタリングを依頼する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2図2は、サーバー装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、クライアント装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4図4は、サーバー装置の機能構成の一例を示す図である。
図5図5は、サーバー装置における情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
図6図6は、表示画面の一例を示す図(その1)である。
図7図7は、変形例1の情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
図8図8は、変形例1の表示画面の一例を示す図である。
図9図9は、変形例2のサーバー装置の機能構成の一例を示す図である。
図10図10は、変形例3のサーバー装置の機能構成の一例を示す図である。
図11図11は、変形例4のサーバー装置の機能構成の一例を示す図である。
図12図12は、変形例4の表示画面の一例を示す図である。
図13図13は、変形例5のサーバー装置の機能構成の一例を示す図である。
図14図14は、変形例5の表示画面の一例を示す図である。
図15図15は、変形例6のサーバー装置の機能構成の一例を示す図である。
図16図16は、変形例6の表示画面の一例を示す図である。
図17図17は、変形例7のサーバー装置の機能構成の一例を示す図である。
図18図18は、変形例7の表示画面の一例を示す図である。
図19図19は、変形例8の表示画面の一例を示す図である。
図20図20は、変形例9の表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0008】
本明細書において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、0又は1で構成される2進数のビット集合体として信号値の高低によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0009】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0010】
<実施形態1>
1.システム構成
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。図1に示されるように、情報処理システム1000は、システム構成として、サーバー装置100と、クライアント装置110と、サーバー装置120と、を含む。サーバー装置100は、本実施形態の処理を実行するサーバー装置である。クライアント装置110は、ユーザーが使用する装置であって、例えばPC(Personal Computer)である。サーバー装置120は、ファクタリングのサービスを提供している会社のサーバー装置である。ここで、ファクタリングとは、売掛債権を買い取って、その売掛債権の回収を行うサービスのことである。サーバー装置100と、クライアント装置110と、サーバー装置120と、はネットワーク150を介して通信可能に接続されている。
【0011】
図1では、説明の簡略化のため、情報処理システム1000において、クライアント装置110は1台しか図示していない。しかし、情報処理システム1000には、情報処理システム1000に登録されているユーザーの数だけクライアント装置110が含まれる。また、クライアント装置110は、PCに限られず、タブレット型コンピュータ、スマートフォン等であってもよい。サーバー装置100は、情報処理装置の一例である。
【0012】
2.ハードウェア構成
(1)サーバー装置100のハードウェア構成
図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、ハードウェア構成として、制御部201と、記憶部202と、通信部203と、を含む。制御部201は、CPU(Central Processing Unit)等であって、サーバー装置100の全体を制御する。記憶部202は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)又はこれらの任意の組み合わせ等であって、プログラム及び制御部201がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部201が、記憶部202に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、後述する図4図9図11図13図14図16に示されるようなサーバー装置100の機能及び後述する図5に示されるようなアクティビティ図の処理等が実現される。通信部203は、NIC(Network Interface Card)等であって、サーバー装置100をネットワーク150に接続し、他の装置(例えば、クライアント装置110及びサーバー装置120等)との通信を司る。記憶部202は、記憶媒体の一例である。
サーバー装置120のハードウェア構成もサーバー装置100と同様である。サーバー装置120の制御部がサーバー装置120の記憶部に記憶されたプログラムに基づき処理を実行することによってサーバー装置120の機能が実現される。
【0013】
(2)クライアント装置110のハードウェア構成
図3は、クライアント装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。クライアント装置110は、ハードウェア構成として、制御部301と、記憶部302と、撮像部303と、入力部304と、出力部305と、通信部306と、を含む。制御部301は、CPU等であって、クライアント装置110の全体を制御する。記憶部302は、ROM、RAM、SSD又はこれらの任意の組み合わせ等であって、プログラム及び制御部301がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部301が、記憶部302に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、クライアント装置110の機能等が実現される。撮像部303は、カメラ等であって、被写体を撮像する。入力部304は、キーボード及びマウス等であって、ユーザー操作に応じて情報を制御部301に入力する。出力部305は、ディスプレイ等であって、制御部301による処理の結果等を出力する。通信部306は、NIC等であって、クライアント装置110をネットワーク150に接続し、他の装置(例えば、サーバー装置100)との通信を司る。
【0014】
3.機能構成
図4は、サーバー装置100の機能構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、機能構成として、取得部401と、表示制御部402と、送信部403と、を含む。
【0015】
(取得部401)
取得部401は、請求書データを取得する。取得部401は、記憶部202より請求書データを取得してもよいし、ネットワーク150を介して通信可能なデータ記憶サーバー装置等より請求書データを取得してもよい。より具体的に説明すると、取得部401は、クライアント装置110から請求書データの表示要求を受け取ると、表示要求に該当する請求書データを取得する。ここで、表示要求として、「全て」が含まれていた場合、取得部401は、表示要求に該当する請求書データとしてすべての請求書データを取得する。また、表示要求として「請求書データの作成日」が含まれていた場合、取得部401は、表示要求に該当する請求書データとして指定された作成日に作成された請求書データを取得する。なお、他の例として、表示要求として「企業名」が含まれていた場合、第1の取得部401は、表示要求に該当する請求書データとして指定された「企業名」を含む請求書データを取得するようにしてもよい。同様に、「企業名」ではなく「金額」等であってもよい。
【0016】
(表示制御部402)
表示制御部402は、取得された請求書データを、表示要求を送信してきたクライアント装置110の出力部305に表示するよう制御する。表示制御部402によって表示される画面の例として、後述する図6図8図12図15図17を用いて説明する。例えば、図6に示されるように画面には、請求書データに関するファクタリングを依頼可能なファクタリングボタン610、ファクタリングボタン620、ファクタリングボタン630、ファクタリングボタン640が含まれる。ファクタリングボタンは、第1のオブジェクトの一例である。
なお、本実施形態では、請求書データを表示する画面においてファクタリングボタン等を表示する例を用いて説明を行う。しかし、表示制御部402は、債権を管理する画面において、請求書に関連付けてファクタリングボタン等を表示するようにしてもよい。
【0017】
(送信部403)
ファクタリングボタンが選択された場合、送信部403は、ファクタリングボタンに関連する請求書データをサーバー装置120に送信し、ファクタリングを依頼する。例えば、図6のファクタリングボタン620が選択された場合、送信部403は、ファクタリングボタン620に関連する請求書データとして、株式会社XXに対する早期審査の手数料に関する請求書データをサーバー装置120に送信し、ファクタリングを依頼する。サーバー装置120は、ファクタリングのシステムの一例である。
【0018】
4.情報処理
図5は、サーバー装置100における情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
A501において、取得部401は、クライアント装置110から請求書データの表示要求を受け取ったか否かを判定する。取得部401は、表示要求を受け取ったと判定すると、処理をA502に進める。取得部401は、表示要求を受け取っていないと判定すると、A501の処理を繰り返す。
【0019】
A502において、取得部401は、請求書データを取得する。より具体的に説明すると、取得部401は、表示要求に該当する1以上の請求書データを取得する。
A503において、表示制御部402は、取得部401によって取得された請求書データをクライアント装置110の画面に表示するよう制御する。
図6は、表示画面の一例を示す図(その1)である。表示画面は請求書データの表示要求に応じてクライアント装置110において表示される画面である。図6に示されるように、表示画面には、表示要求に含まれる検索条件に該当する請求書の一覧及び請求書の一覧から選択された請求書が含まれる。また、表示画面には、ファクタリングボタン610、ファクタリングボタン620、ファクタリングボタン630、ファクタリングボタン640が含まれる。ファクタリングボタン610、ファクタリングボタン620、ファクタリングボタン630は、それぞれ請求書の一覧から該当する請求書に関するファクタリングを要求するボタンである。ファクタリングボタン640は、請求書の一覧から選択された請求書から請求書に関するファクタリングを要求するボタンである。
【0020】
A504において、表示制御部402は、表示画面においてファクタリングボタンが選択されたか否かを判定する。表示制御部402は、表示画面においてファクタリングボタンが選択されたと判定すると、処理をA505に進める。表示制御部402は、表示画面においてファクタリングボタンが選択されていないと判定すると、処理をA503に戻す。
A505において、送信部403は、選択されたファクタリングボタンに関連する請求書データをサーバー装置120に送信し、ファクタリングを依頼する。例えば、ファクタリングの依頼を受けたサーバー装置120は、該当する売掛先の会社に対してファクタリング契約の承諾を依頼する。売掛先の会社がファクタリング契約に承諾すると、サーバー装置120は、サーバー装置100に対して、ファクタリングによる売掛代金の支払いを行う。
【0021】
他の例として、ファクタリングボタンが選択された場合、表示制御部402は、請求書に関する売掛債権の売却をファクタリングの会社に行ってもよいか否かを確認する画面をクライアント装置110に表示するようにしてもよい。そして、表示された画面において、請求書に関する売掛債権の売却をファクタリングの会社に行ってもよいことが選択された場合、送信部403は、選択されたファクタリングボタンに関連する請求書データをサーバー装置120に送信し、ファクタリングを依頼するようにしてもよい。
更に他の例として、ファクタリングボタンが選択された場合、送信部403は、請求書に関する売掛先の会社に対してファクタリング契約の承諾を依頼する電子メール等を送信するようにしてもよい。そして、売掛先の会社がファクタリング契約を承諾した場合、送信部403は、選択されたファクタリングボタンに関連する請求書データをサーバー装置120に送信し、ファクタリングを依頼するようにしてもよい。
【0022】
本実施形態の処理によれば、請求書データを表示する画面において、ファクタリングを依頼するファクタリングボタンが表示されるため、ユーザーは、ファクタリングを依頼しようと考えた場合は、ファクタリングボタンを選択するだけでよい。ファクタリングに依頼すれば、手数料は差し引かれるが、なかなか請求金額を振り込んでくれない顧客との請求に関するやり取りに係る時間を節約することができると共に、すぐにお金を手にすることができる。
【0023】
(変形例1)
実施形態1の変形例を説明する。図7は、変形例1の情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。変形例1の情報処理システム1000は、実施形態1の情報処理システム1000に比べて、サーバー装置130を更に含む。サーバー装置130は、請求代行のサービスを提供している会社のサーバー装置である。ここで、請求代行とは、債権者から債権回収の依頼を受けて、債務者と交渉をして回収するサービスを含む。なお、請求代行に、与信審査、請求書発行、代金回収等を含んでもよい。サーバー装置130は、ネットワーク150を介して他の装置と通信可能に接続されている。サーバー装置130のハードウェア構成は、サーバー装置100のハードウェア構成と同様である。サーバー装置130の制御部がサーバー装置130の記憶部に記憶されたプログラムに基づき処理を実行することによってサーバー装置130の機能が実現される。
【0024】
変形例1の表示制御部402は、取得された請求書データを、表示要求を送信してきたクライアント装置110の出力部305に表示するよう制御する。図8は、変形例1の表示画面の一例を示す図である。図8に示されるように、表示制御部402が表示する画面には、請求書データに関するファクタリングを依頼可能なファクタリングボタン610、ファクタリングボタン620、ファクタリングボタン630、ファクタリングボタン640が含まれる。また、表示制御部402が表示する画面には、請求書データを請求代行に依頼可能な請求代行ボタン710、請求代行ボタン720、請求代行ボタン730、請求代行ボタン740が含まれる。請求代行ボタンは、第2のオブジェクトの一例である。
【0025】
ファクタリングボタンが選択された場合、送信部403は、選択されたファクタリングボタンに関連する請求書データをサーバー装置120に送信し、ファクタリングを依頼する。請求代行ボタンが選択された場合、送信部403は、選択された請求代行ボタンに関連する請求書データをサーバー装置130に送信し、請求代行を依頼する。ここで、サーバー装置130は、債権回収のシステムの一例である。
【0026】
変形例1によれば、ユーザーは、画面に表示されたボタンを選択することで、請求書をファクタリングに依頼するか、請求代行に依頼するか、を選択することができる。
【0027】
(変形例2)
実施形態1の変形例を説明する。図9は、変形例2のサーバー装置100の機能構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、機能構成として、生成部901と、取得部902と、表示制御部903と、送信部904と、を含む。取得部902は、実施形態1の取得部401と同様である。表示制御部903は、実施形態1の表示制御部402と同様である。送信部904は、実施形態1の送信部403と同様である。生成部901は、クライアント装置110に表示された所定の画面を介したユーザー操作に基づいて請求書データを生成する。生成部901によって生成された請求書データは、記憶部202に記憶されてもよいし、ネットワーク150を介して通信可能なデータ記憶サーバー装置等に記憶されてもよい。取得部902は、生成部901によって生成され、記憶部202等に記憶された請求書データを取得する。
【0028】
変形例2によれば、サーバー装置100は、請求書データを生成する機能も提供することができる。
【0029】
(変形例3)
実施形態1の変形例を説明する。図10は、変形例3のサーバー装置100の機能構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、機能構成として、抽出部1001と、取得部1002と、表示制御部1003と、送信部1004と、を含む。取得部1002は、実施形態1の取得部401と同様である。表示制御部1003は、実施形態1の表示制御部402と同様である。送信部1004は、実施形態1の送信部403と同様である。抽出部1001は、受け付けた所定の電子文書ファイル形式の請求書から請求書データを抽出する。所定の電子文書ファイル形式とは、例えば、PDF(Portable Document Format)である。但し、このことは本実施の形態を制限するものではなく、他の形式の電子文書ファイル形式であってもよい。また、抽出部1001は、クライアント装置110のメール情報から請求書データを抽出するようにしてもよい。ここで、クライアント装置110に関するメール情報から請求書データを取得する手法は特に限定されず、例えば、抽出部1001は、通信部203を介してクライアント装置110の所定のユーザーが利用しているメールのメールサーバーにアクセスし、所定のユーザーのメールアドレス宛てに送信された電子メールを取得してもよい。所定のユーザーとは、例えば、経理担当のユーザー等である。ここで、メールサーバーは、所定のユーザーのメール宛に送信されたメールを格納してもよく、他のサーバーに格納されたメールを管理指定もよい。より具体的には、サーバー装置100が所定のユーザーからメールへのアクセス権を得た状態で、抽出部1001がメールサーバーに直接アクセスし、メールサーバーに格納されたメールを取得する。抽出部1001によって抽出された請求書データは、記憶部202に記憶されてもよいし、ネットワーク150を介して通信可能なデータ記憶サーバー装置等に記憶されてもよい。取得部1002は、抽出部1001によって抽出され、記憶部202等に記憶された請求書データを取得する。
【0030】
変形例3によれば、サーバー装置100は、例えば、スキャナー等で読み込まれた所定の電子文書ファイル形式の請求書データ、又は電子メールに添付された所定の電子文書ファイル形式の請求書データに対しても処理を行い、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0031】
(変形例4)
実施形態1の変形例を説明する。図11は、変形例4のサーバー装置100の機能構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、機能構成として、第1の取得部1101と、第2の取得部1102と、選択部1103と、表示制御部1104と、送信部1105と、を含む。第1の取得部1101は、実施形態1の取得部401と同様である。送信部1105は、実施形態1の送信部403と同様である。第2の取得部1102は、顧客の過去の支払履歴を取得する。ここで、顧客の過去の支払履歴は、それぞれの支払における支払金額、支払いがなされたか否か、請求書に記載の支払期日までに支払いがなされか否か、いつ支払いがなされたか、等の情報が含まれる。顧客の過去の支払履歴は、記憶部202に記憶されてもよいし、ネットワーク150を介して通信可能なデータ記憶サーバー装置等に記憶されてもよいし、他のシステムから取得されてもよい。
【0032】
選択部1103は、第2の取得部1102が取得した支払い履歴に基づいてファクタリングボタンを表示する対象の顧客を選択する。例えば、選択部1103は、第1の基準情報と、支払い履歴と、に基づいて、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客を選択する。ここで、第1の基準情報は、支払い履歴のどの情報がどのような値になった場合に、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客として選択するかの条件が設定された情報である。第1の基準情報の具体例としては、請求書に記載の支払期日までに支払いがなされなかったことを示す情報がある等である。
【0033】
表示制御部1104は、選択部1103によって選択された顧客に関連付けてファクタリングボタンを表示するよう制御する。図12は、変形例4の表示画面の一例を示す図である。図12の例では、請求書一覧のうち、株式会社AAがファクタリングボタンを表示する対象の顧客として選択され、ファクタリングボタン610が表示されている。
【0034】
変形例4によれば、サーバー装置100は、支払い履歴に基づいて、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客を選択し、その顧客に対応付けてファクタリングボタンを表示することで、ファクタリング対象の顧客をサジェストすることができる。
【0035】
(変形例5)
実施形態1の変形例を説明する。図13は、変形例5のサーバー装置100の機能構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、機能構成として、第1の取得部1201と、第2の取得部1202と、選択部1203と、表示制御部1204と、送信部1205と、を含む。第1の取得部1201は、実施形態1の取得部401と同様である。第2の取得部1202は、変形例4の第2の取得部1102と同様である。選択部1203は、取得した支払い履歴に基づいて、ファクタリングボタンを表示する対象の第1の顧客と、請求代行ボタンを表示する対象の第2の顧客と、を選択する。例えば、選択部1203は、第2の基準情報と、支払い履歴と、に基づいて、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客と、請求代行ボタンを表示する対象の顧客と、を選択する。ここで、第2の基準情報は、支払い履歴のどの情報がどのような値になった場合に、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客として選択し、支払い履歴のどの情報がどのような値になった場合に、請求代行ボタンを表示する対象の顧客として選択するかの条件が設定された情報である。第2の基準情報の具体例としては、ファクタリングボタンの基準情報として、過去に支払期日を過ぎて支払いがなされたことが2回以上ある、請求代行ボタンの基準情報として、過去に支払期日を過ぎて支払いがなされたこと1回ある、等がある。これはファクタリングと請求代行とを比較するとファクタリングの方が、手数料が割高だからである。
【0036】
表示制御部1204は、選択部1203によって選択された第1の顧客に関連付けてファクタリングボタンを表示し、選択部1203によって選択された第2の顧客に関連付けて請求代行ボタンを表示するよう制御する。図14は、変形例5の表示画面の一例を示す図である。図14の例では、株式会社ZZの請求書にファクタリングボタン610、ファクタリングボタン620が表示されており、株式会社XXの請求書に請求代行ボタン710が表示されている。例えば、請求代行ボタン710が選択された場合、送信部1205は、請求代行ボタン710に関連する請求書データ(図14の例では株式会社XXの請求書の請求書データ)をサーバー装置130に送信し、請求代行を依頼する。
【0037】
変形例5によれば、サーバー装置100は、支払い履歴に基づいて、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客や請求代行を表示する対象の顧客を選択し、それぞれの顧客に対応付けてファクタリングボタンや請求代行ボタンを表示することで、ファクタリング対象の顧客や請求代行対象の顧客をサジェストすることができる。例えば、サーバー装置100は、顧客の入金が遅れがちなレベルAの顧客に対しては請求代行ボタンを表示することで請求代行をサジェストする。そして、サーバー装置100は、レベルAの顧客より更に入金が遅れがちなレベルBの顧客に対してファクタリングボタンを表示することでファクタリングをサジェストすることができる。
【0038】
(変形例6)
実施形態1の変形例を説明する。図15は、変形例6のサーバー装置100の機能構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、機能構成として、第1の取得部1501と、第2の取得部1502と、選択部1503と、表示制御部1504と、送信部1505と、を含む。第1の取得部1501は、実施形態1の取得部401と同様である。送信部1505は、実施形態1の送信部403と同様である。第2の取得部1502は、顧客の信用情報を取得する。ここで、顧客の信用情報は、会社としての歴史、規模、損益、資金現状等から求められる企業の信用度合いを示す値である。本変形例の例では、信用度合いが示す値が1に近づくほど信用が低いことを示す。顧客の信用情報は、記憶部202に記憶されてもよいし、ネットワーク150を介して通信可能なデータ記憶サーバー装置等に記憶されてもよいし、他のシステムから取得されてもよい。
【0039】
選択部1503は、取得した信用情報に基づいてファクタリングボタンを表示する対象の顧客を選択する。例えば、選択部1503は、第3の基準情報と、顧客の信用情報と、に基づいて、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客を選択する。ここで、第3の基準情報は、顧客の信用情報の値がどのような値になった場合に、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客として選択するかの条件が設定された情報である。第3の基準情報の具体例としては、信用度合いを示す値が5以下等である。
【0040】
表示制御部1504は、選択された顧客に関連付けてファクタリングボタンを表示するよう制御する。図16は、変形例6の表示画面の一例を示す図である。図16の例では、株式会社XXの請求書にファクタリングボタン610、ファクタリングボタン620が表示されている。
【0041】
変形例6によれば、サーバー装置100は、顧客の信用情報に基づいて、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客を選択し、その顧客対応付けてファクタリングボタンを表示することで、ファクタリング対象の顧客をサジェストすることができる。
他の例として、サーバー装置100は、顧客の会計情報を取得し、会計情報に基づき顧客の信用情報を決定するようしてもよい。また、サーバー装置100は、顧客の財務情報を取得し、財務情報に基づき顧客の信用情報を決定するようしてもよい。また、サーバー装置100は、売掛先(請求先)の過去の支払状況を示す支払状況情報を取得し、支払状況情報に基づき顧客の信用情報を決定するようにしてもよい。また、サーバー装置100は、顧客との契約内容示す契約情報に基づき、当該顧客が将来払う金額を求め、顧客の財務状況を推定し、推定した財務状況に基づき、顧客の信用情報を決定するようにしてもよい。また、サーバー装置100は、顧客ごとのルール等を定めたルール情報がある場合は、ルール情報も加味して、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客とするか否かを決定するようにしてもよい。また、サーバー装置100は、これら複数の情報の任意の組み合わせに基づき、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客とするか否かを決定するようにしてもよい。
【0042】
(変形例7)
実施形態1の変形例を説明する。図17は、変形例7のサーバー装置100の機能構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、機能構成として、第1の取得部1701と、第2の取得部1702と、選択部1703と、表示制御部1704と、送信部1705と、を含む。第1の取得部1701は、実施形態1の取得部401と同様である。第2の取得部1702は、変形例6の第2の取得部1502と同様である。選択部1703は、取得した信用情報に基づいて、ファクタリングボタンを表示する対象の第1の顧客と、請求代行ボタンを表示する対象の第2の顧客と、を選択する。例えば、選択部1703は、第4の基準情報と、顧客の信用情報と、に基づいて、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客と、請求代行ボタンを表示する対象の顧客と、選択する。ここで、第4の基準情報には、顧客の信用情報がどのような値になった場合に、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客として選択するかの条件が設定されている。また、第4の基準情報には、顧客の信用情報がどのような値になった場合に、請求代行ボタンを表示する対象の顧客として選択するかの条件も設定されている。第4の基準情報の具体例としては、ファクタリングボタンの基準情報として、信用度合いを示す値が5以下である、請求代行ボタンの基準情報として、信用度合いを示す値が6以上10以下である、等がある。ここで、信用度合いを示す値は小さいほど(1に近いほど)、信用度が低いものとする。
【0043】
表示制御部1704は、選択部1703によって選択された第1の顧客に関連付けてファクタリングボタンを表示し、選択部1703によって選択された第2の顧客に関連付けて請求代行ボタンを表示するよう制御する。図18は、変形例7の表示画面の一例を示す図である。図18の例では、株式会社ZZの請求書にファクタリングボタン610、ファクタリングボタン620が表示されており、株式会社XXの請求書に請求代行ボタン710が表示されている。例えば、請求代行ボタン710が選択された場合、送信部1705は、請求代行ボタンに関連する請求書データ(図18の例では、株式会社XXの請求書の請求書データ)をサーバー装置130に送信し、請求代行を依頼する。
【0044】
変形例7によれば、サーバー装置100は、顧客の信用情報に基づいて、ファクタリングボタンを表示する対象の顧客や請求代行を表示する対象の顧客を選択し、それぞれの顧客に対応付けてファクタリングボタンや請求代行ボタンを表示することで、ファクタリング対象の顧客や請求代行対象の顧客をサジェストすることができる。例えば、サーバー装置100は、顧客の財務状況等より信用度がAの顧客に対しては請求代行ボタンを表示することで請求代行をサジェストする。そして、サーバー装置100は、信用度がAの顧客より更に財務状況が悪い信用度がBの顧客に対してファクタリングボタンを表示することでファクタリングをサジェストすることができる。
【0045】
(変形例8)
実施形態1の変形例を説明する。変形例8の表示制御部402は、表示画面に、ファクタリングボタンと共に入金確認する処理を依頼可能な入金確認依頼ボタンが表示されるよう制御する。入金確認依頼ボタンは、第3のオブジェクトの一例である。図19は、変形例8の表示画面の一例を示す図である。図19の例では、請求書一覧の株式会社ZZの請求書にファクタリングボタン610と入金確認依頼ボタン1910とが表示されている。また、株式会社ZZの請求書にファクタリングボタン620と入金確認依頼ボタン1920とが表示されている。例えば、ファクタリングボタン620と入金確認依頼ボタン1920とが選択された場合、変形例8の送信部403は、ファクタリングボタン620と入金確認依頼ボタン1920とに関連する請求書データ(図19の例では、株式会社ZZの請求書の請求書データ)をサーバー装置120に送信し、ファクタリングを依頼すると共に、請求書データに関する請求金額の入金確認処理を依頼する。ここで、入金確認処理とは、例えば、発行した請求書に記載の金額が該当する顧客から入金されたか否かを確認し、入金が確認された場合は、請求書の状態を入金待ちの状態から入金済みの状態に変更する処理のことである。例えば、入金確認処理を依頼されたサーバー装置120は、自社の口座情報を管理し、所定の口座に請求書に係る売掛先の企業から請求書に記載された期日までに請求書に記載された請求金額が振り込まれたか否かを確認する。サーバー装置120は、所定の口座に請求書に係る売掛先の企業から請求書に記載された期日までに請求書に記載された請求金額が振り込まれた場合、入金が確認されたとする。すると、サーバー装置120は、請求書の状態を入金待ちの状態から入金済みの状態に変更し、該当する請求書を識別する識別情報と共に、入金済みの状態になったことを示す情報をサーバー装置100に送信する。
【0046】
変形例8によれば、請求書データを表示する画面において、ファクタリングボタンや入金確認処理を依頼する入金確認依頼ボタンが表示されるため、ユーザーは、入金確認依頼を行おうと考えた場合は、入金確認依頼ボタンを選択するだけでよい。
【0047】
(変形例9)
実施形態1の変形例を説明する。変形例9の表示制御部402は、表示画面に、請求代行ボタンと共に入金確認する処理を依頼可能な入金確認依頼ボタンが表示されるよう制御する。入金確認依頼ボタンは、第3のオブジェクトの一例である。図20は、変形例9の表示画面の一例を示す図である。図20の例では、請求書一覧の株式会社XXの請求書に請求代行ボタン710と入金確認依頼ボタン2010とが表示されている。また、株式会社XXの請求書に請求代行ボタン720と入金確認依頼ボタン2020とが表示されている。例えば、請求代行ボタン720と入金確認依頼ボタン2020とが選択された場合、変形例9の送信部403は、請求代行ボタン720と入金確認依頼ボタン2020とに関連する請求書データ(図20の例では、株式会社XXの請求書の請求書データ)をサーバー装置130に送信し、請求代行を依頼すると共に、請求書データに関する請求金額の入金確認処理を依頼する。
【0048】
変形例9によれば、請求書データを表示する画面において、請求代行ボタンや入金確認処理を依頼する入金確認依頼ボタンが表示されるため、ユーザーは、入金確認依頼を行おうと考えた場合は、入金確認依頼ボタンを選択するだけでよい。
【0049】
(変形例10)
上述した実施形態及び変形例では、請求書単位でファクタリング、又は請求代行に依頼可能な例を用いて説明を行った。しかし、サーバー装置100は、顧客単位でその顧客の請求書をすべてファクタリング、又は請求代行に依頼可能にしてもよい。例えば、サーバー装置100は、画面において、ある顧客のファクタリングボタンが選択された場合、この顧客の他の請求書もファクタリングを依頼しますか?等の問い合わせウィンドウを表示し、問い合わせウィンドウにおいて「はい」が選択された場合、選択された請求書の顧客の他の請求書もファクタリングを依頼するようにしてもよい。請求代行においても同様である。
【0050】
変形例10によれば、一括してファクタリングや請求代行を依頼することができる。
【0051】
<付記>
発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理装置において、前記制御部は、ユーザー操作に基づいて請求書データを生成し、生成された請求書データを取得する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記制御部は、受け付けた所定の電子文書ファイル形式の請求書から請求書データを抽出し、抽出された請求書データを取得する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記制御部は、顧客の過去の支払い履歴を取得し、取得した前記支払い履歴に基づいて前記第1のオブジェクトを表示する対象の顧客を選択し、選択した顧客に関連付けて前記第1のオブジェクトを表示するよう制御する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記画面には、前記第1のオブジェクトと、請求書データを請求代行に依頼可能な第2のオブジェクトと、が含まれ、前記制御部は、顧客の過去の支払い履歴を取得し、取得した前記支払い履歴に基づいて、前記第1のオブジェクトを表示する対象の第1の顧客と、前記第2のオブジェクトを表示する対象の第2の顧客と、を選択し、選択した第1の顧客に関連付けて前記第1のオブジェクトを表示し、選択した第2の顧客に関連付けて前記第2のオブジェクトを表示するよう制御する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記第2のオブジェクトが選択された場合、前記制御部は、前記第2のオブジェクトに関連する請求書データを請求代行のシステムに送信し、請求代行を依頼する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記制御部は、顧客の信用情報を取得し、取得した前記信用情報に基づいて前記第1のオブジェクトを表示する対象の顧客を選択し、選択した顧客に関連付けて前記第1のオブジェクトを表示するよう制御する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記画面には、前記第1のオブジェクトと、請求書データを請求代行に依頼可能な第2のオブジェクトと、が含まれ、前記制御部は、顧客の信用情報を取得し、取得した前記信用情報に基づいて、前記第1のオブジェクトを表示する対象の第1の顧客と、前記第2のオブジェクトを表示する対象の第2の顧客と、を選択し、選択した第1の顧客に関連付けて前記第1のオブジェクトを表示し、選択した第2の顧客に関連付けて前記第2のオブジェクトを表示するよう制御する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記第2のオブジェクトが選択された場合、前記制御部は、前記第2のオブジェクトに関連する請求書データを請求代行のシステムに送信し、請求代行を依頼する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記画面には、前記第1のオブジェクトと、請求書データを請求代行に依頼可能な第2のオブジェクトと、が含まれ、前記第1のオブジェクトが選択された場合、前記制御部は、前記第1のオブジェクトに関連する請求書データをファクタリングのシステムに送信し、ファクタリングを依頼し、前記第2のオブジェクトが選択された場合、前記第2のオブジェクトに関連する請求書データを債権回収のシステムに送信し、請求代行を依頼する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記画面には、入金確認する処理を依頼可能な第3のオブジェクトが更に含まれ、前記第1のオブジェクトと前記第3のオブジェクトとが選択された場合、前記制御部は、前記第1のオブジェクトと前記第3のオブジェクトとに関連する請求書データをファクタリングのシステムに送信し、ファクタリングを依頼すると共に、前記請求書データに関する請求金額の入金確認処理を依頼する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記画面には、入金確認する処理を依頼可能な第3のオブジェクトが更に含まれ、前記第2のオブジェクトと前記第3のオブジェクトとが選択された場合、前記制御部は、前記第2のオブジェクトと前記第3のオブジェクトとに関連する請求書データを請求代行のシステムに送信し、請求代行を依頼すると共に、前記請求書データに関する請求金額の入金確認処理を依頼する、情報処理装置。
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、請求書データを取得し、取得した前記請求書データを画面に表示するよう制御し、前記画面には、請求書データに関するファクタリングを依頼可能な第1のオブジェクトが含まれ、前記第1のオブジェクトが選択された場合、前記第1のオブジェクトに関連する請求書データをファクタリングのシステムに送信し、ファクタリングを依頼する、情報処理方法。
プログラムであって、コンピュータに、前記制御部として機能させるためのプログラム。
もちろん、この限りではない。
【0052】
例えば、上述のソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバーからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
上述した実施形態では、サーバー装置100が画面を生成し、クライアント装置110に送信するものとして説明を行った。しかし、サーバー装置100は画面を生成するためのデータをクライアント装置110に送信する。そして、クライアント装置110がサーバー装置100より受信したデータに基づき画面を生成し、表示するようにしてもよい。
【0053】
例えば、上述した変形例8及び変形例9では入金確認処理を依頼する入金確認依頼ボタンをファクタリングボタンや請求代行ボタンと別途設ける構成としたが、ファクタリングボタンが選択された場合、サーバー装置100は、ファクタリングを依頼すると共に入金確認処理も依頼するようにしてもよい。同様に、請求代行ボタンが選択された場合、サーバー装置100は、請求代行を依頼すると共に入金確認処理も依頼するようにしてもよい。
また、サーバー装置100は、クライアント装置110からの要求に応じて、ファクタリングボタンを請求書に関連付けて表示するか否かを変更するようにしてもよい。すなわち、サーバー装置100は、クライアント装置110から要求されると、請求書の表示画面にファクタリングボタンを表示するようにする。同様に、サーバー装置100は、クライアント装置110からの要求に応じて、請求代行ボタンを請求書に関連付けて表示するか否かを変更するようにしてもよい。すなわち、サーバー装置100は、クライアント装置110から要求されると、請求書の表示画面に請求代行ボタンを表示するようにする。同様に、サーバー装置100は、クライアント装置110からの要求に応じて、入金確認依頼ボタンを請求書に関連付けて表示するか否かを変更するようにしてもよい。すなわち、サーバー装置100は、クライアント装置110から要求されると、請求書の表示画面に入金確認依頼ボタンを表示するようにする。
【0054】
また、上述したサーバー装置が提供する機能は、複数のサーバー装置から構成されるシステムが提供するようにしてもよい。
また、上述したように請求書データは、クラウド上で作成された請求書のデータであってもよいし、メールで受領した請求書のデータであってもよいし、CSV(Comma Separated Value)形式のファイル等を一括でデータ取り込みした請求書のデータであってもよい。また、債権の種類、データ収集方法について限定はない。
【0055】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0056】
100 :サーバー装置
110 :クライアント装置
120 :サーバー装置
130 :サーバー装置
150 :ネットワーク
201 :制御部
202 :記憶部
203 :通信部
301 :制御部
302 :記憶部
303 :撮像部
304 :入力部
305 :出力部
306 :通信部
401 :取得部
402 :表示制御部
403 :送信部
610 :ファクタリングボタン
620 :ファクタリングボタン
630 :ファクタリングボタン
640 :ファクタリングボタン
710 :請求代行ボタン
720 :請求代行ボタン
730 :請求代行ボタン
740 :請求代行ボタン
901 :生成部
902 :取得部
903 :表示制御部
904 :送信部
1000 :情報処理システム
1001 :抽出部
1002 :取得部
1003 :表示制御部
1004 :送信部
1101 :第1の取得部
1102 :第2の取得部
1103 :選択部
1104 :表示制御部
1105 :送信部
1201 :第1の取得部
1202 :第2の取得部
1203 :選択部
1204 :表示制御部
1205 :送信部
1501 :第1の取得部
1502 :第2の取得部
1503 :選択部
1504 :表示制御部
1505 :送信部
1701 :第1の取得部
1702 :第2の取得部
1703 :選択部
1704 :表示制御部
1705 :送信部
1910 :入金確認依頼ボタン
1920 :入金確認依頼ボタン
2010 :入金確認依頼ボタン
2020 :入金確認依頼ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20