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特許7612563機械式駐車装置及びその制御方法並びにプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-27
(45)【発行日】2025-01-14
(54)【発明の名称】機械式駐車装置及びその制御方法並びにプログラム
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/18 20060101AFI20250106BHJP
【FI】
E04H6/18 601A
E04H6/18 601G
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2021210739
(22)【出願日】2021-12-24
(65)【公開番号】P2023095073
(43)【公開日】2023-07-06
【審査請求日】2024-04-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】野田 整一
(72)【発明者】
【氏名】藤川 博康
【審査官】山口 敦司
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-188832(JP,A)
【文献】特開2018-204179(JP,A)
【文献】特開2013-030038(JP,A)
【文献】特開2021-080827(JP,A)
【文献】特開2017-020259(JP,A)
【文献】特開2019-210797(JP,A)
【文献】特開2020-073785(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 6/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室と、
前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉と、
前記乗降室内に設けられるとともに、前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける内部受付手段と、
前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う制御手段と
を備え、
前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であり、
前記入力情報は、前記出入口扉の閉扉を指示する閉扉指示情報を含む機械式駐車装置。
【請求項2】
前記乗降室から人又は車両が退出したことを検知する退出検知手段を備え、
前記制御手段は、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記退出検知手段によって人又は車両の退出が検知された後に、前記閉扉処理を行う請求項1に記載の機械式駐車装置。
【請求項3】
前記内部受付手段は、出庫処理中において、前記入力部から再入庫を指示する再入庫指示情報又は出庫を指示する出庫指示情報を更に受け付け、
前記制御手段は、前記再入庫指示情報が入力された場合には、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室から人が退出したことが検知された場合に、閉扉処理を開始し、前記出庫指示情報が入力された場合には、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室から車両が退出したことが検知された場合に、閉扉処理を開始する請求項2に記載の機械式駐車装置。
【請求項4】
乗降室内にいる人を検知する内部検知手段を備え、
前記制御手段は、閉扉処理中において、前記内部検知手段によって人が検知された場合に、前記出入口扉の閉動作を停止又は前記出入口扉を反転駆動させる請求項1から3のいずれかに記載の機械式駐車装置。
【請求項5】
乗降室内にいる人を検知する内部検知手段を備え、
前記制御手段は、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記内部検知手段によって人が検知されていない状態で、前記閉扉処理を行う請求項1から3のいずれかに記載の機械式駐車装置。
【請求項6】
前記制御手段は、閉扉処理中において、前記内部検知手段によって人が検知された場合に、前記出入口扉の閉動作を停止又は前記出入口扉を反転駆動させる請求項5に記載の機械式駐車装置。
【請求項7】
前記入力部は、乗降室内に設けられた内部操作盤に設けられている請求項1から6のいずれかに記載の機械式駐車装置。
【請求項8】
前記入力部は、利用者が携帯する携帯端末又は前記車両に設置された車載器に設けられている請求項1から7のいずれかに記載の機械式駐車装置。
【請求項9】
車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室と、
前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉と、
前記乗降室内に設けられるとともに、前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける内部受付手段と、
前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う制御手段と
を備え、
前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であり、
前記入力情報は、利用者の認証情報であり、
前記制御手段は、前記認証情報が、前記出入口扉を開ける前に入力された利用者の認証情報と一致する又は所定の対応関係を有し、かつ、乗降室内の無人が確認された後に、前記閉扉処理を行う機械式駐車装置。
【請求項10】
前記出入口扉を閉める前に、前記乗降室からの退避を促す案内を報知する報知手段を備える請求項1からのいずれかに記載の機械式駐車装置。
【請求項11】
前記乗降室外に設けられ、前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける外部受付手段を備える請求項1から1のいずれかに記載の機械式駐車装置。
【請求項12】
前記乗降室外であって、前記出入口扉の近傍に設けられた所定の監視領域における人又は車両を検知する外部検知手段を備え、
前記制御手段は、閉扉処理中において、前記外部検知手段によって人又は車両が検知された場合に、前記出入口扉の閉動作を停止又は前記出入口扉を反転駆動させる請求項1から1のいずれかに記載の機械式駐車装置。
【請求項13】
前記制御手段による閉扉処理の結果を利用者に報知する報知手段を備える請求項1から1のいずれかに記載の機械式駐車装置。
【請求項14】
車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室と、
前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉と、
前記乗降室内に設けられるとともに、前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける内部受付手段と、
前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う制御手段と、
前記乗降室外に設けられ、開かれた前記出入口扉を閉めるための情報を受け付ける外部受付手段と、
前記乗降室外であって、前記出入口扉の近傍に設けられた所定の監視領域における人又は車両を検知する外部検知手段と
を備え、
前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であり、
前記制御手段は、閉扉処理中において、前記外部検知手段によって人又は車両が検知された場合に、前記出入口扉の閉動作を停止又は前記出入口扉を反転駆動させ、
前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられた場合と、前記外部受付手段によって前記入力情報が受け付けられた場合とで前記監視領域を異ならせる機械式駐車装置。
【請求項15】
前記制御手段による閉扉処理の結果を利用者に報知する報知手段を備える請求項1に記載の機械式駐車装置。
【請求項16】
前記閉扉処理においてエラーが発生した場合に、前記制御手段は、前記内部受付手段による前記入力情報の受付を拒否する請求項1から1のいずれかに記載の機械式駐車装置。
【請求項17】
前記乗降室から退出した車両が通過する退出路に設けられた外部ゲートを備え、
前記制御手段は、前記出入口扉が全閉した後に、前記外部ゲートの開放を許可する請求項1から1のいずれかに記載の機械式駐車装置。
【請求項18】
前記乗降室から退出した車両が通過する退出路に設けられた報知手段を備え、
前記報知手段は、前記閉扉処理においてエラーが発生した場合に、異常を報知する請求項1から1のいずれかに記載の機械式駐車装置。
【請求項19】
車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室と、前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉と、前記乗降室内に設けられた内部受付手段とを備える機械式駐車装置の制御方法であって、
前記内部受付手段を介して前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける工程と、
前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う工程と
をコンピュータが実行し、
前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であり、
前記入力情報は、前記出入口扉の閉扉を指示する閉扉指示情報を含む機械式駐車装置の制御方法。
【請求項20】
車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室と、前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉と、前記乗降室内に設けられた内部受付手段とを備える機械式駐車装置の制御方法であって、
前記内部受付手段を介して前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける工程と、
前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う工程と
をコンピュータが実行し、
前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であり、
前記入力情報は、利用者の認証情報であり、
前記認証情報が、前記出入口扉を開ける前に入力された利用者の認証情報と一致する又は所定の対応関係を有し、かつ、乗降室内の無人が確認された後に、前記閉扉処理を行う機械式駐車装置の制御方法。
【請求項21】
車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室と、前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉と、前記乗降室内に設けられた内部受付手段と、前記乗降室外に設けられた外部受付手段とを備える機械式駐車装置の制御方法であって、
前記内部受付手段又は前記外部受付手段を介して、前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける工程と、
前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う工程と、
閉扉処理中において、前記出入口扉の近傍に設けられた所定の監視領域において人又は車両が検知された場合に、前記出入口扉の閉動作を停止又は前記出入口扉を反転駆動させる工程と
をコンピュータが実行し、
前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であり、
前記監視領域は、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられた場合と、前記外部受付手段によって前記入力情報が受け付けられた場合とで異なる領域に設定される機械式駐車装置の制御方法。
【請求項22】
請求項19から21のいずれかに記載の機械式駐車装置の制御方法をコンピュータが実行するための機械式駐車装置の制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、機械式駐車装置及びその制御方法並びにプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
機械式駐車装置では、安全性を確保するために種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1には、閉扉処理の一例として、第1の認証操作を行ったユーザーの認証情報と第2の認証操作を行ったユーザーの認証情報とが一致した場合に、安全確認を行い、その後、閉扉ボタンを押すと、出入口扉が閉じることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-139401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の機械式駐車装置では、乗降室の外側に操作盤が設けられており、利用者がこの操作盤を操作して、閉扉の際の認証情報を入力したり、閉扉操作を行っている。しかしながら、近年、閉扉処理を簡略化し、利便性を高めることへのニーズが高まっている。
【0005】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、安全性を確保するとともに、閉扉の際の利便性を向上させることのできる機械式駐車装置及びその制御方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第一態様に係る機械式駐車装置は、車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室と、前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉と、前記乗降室内に設けられるとともに、前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける内部受付手段と、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う制御手段とを備え、前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であり、前記入力情報は、前記出入口扉の閉扉を指示する閉扉指示情報を含む機械式駐車装置である。
本開示の第二態様に係る機械式駐車装置は、車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室と、前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉と、前記乗降室内に設けられるとともに、前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける内部受付手段と、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う制御手段とを備え、前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であり、前記入力情報は、利用者の認証情報であり、前記制御手段は、前記認証情報が、前記出入口扉を開ける前に入力された利用者の認証情報と一致する又は所定の対応関係を有し、かつ、乗降室内の無人が確認された後に、前記閉扉処理を行う機械式駐車装置である。
本開示の第三態様に係る機械式駐車装置は、車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室と、前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉と、前記乗降室内に設けられるとともに、前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける内部受付手段と、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う制御手段と、前記乗降室外に設けられ、開かれた前記出入口扉を閉めるための情報を受け付ける外部受付手段と、前記乗降室外であって、前記出入口扉の近傍に設けられた所定の監視領域における人又は車両を検知する外部検知手段とを備え、前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であり、前記制御手段は、閉扉処理中において、前記外部検知手段によって人又は車両が検知された場合に、前記出入口扉の閉動作を停止又は前記出入口扉を反転駆動させ、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられた場合と、前記外部受付手段によって前記入力情報が受け付けられた場合とで前記監視領域を異ならせる機械式駐車装置である。
【0007】
本開示の第態様に係る機械式駐車装置の制御方法は、車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室と、前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉と、前記乗降室内に設けられた内部受付手段とを備える機械式駐車装置の制御方法であって、前記内部受付手段を介して前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける工程と、前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う工程とをコンピュータが実行し、前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であり、前記入力情報は、前記出入口扉の閉扉を指示する閉扉指示情報を含む機械式駐車装置の制御方法である。
本開示の第五態様に係る機械式駐車装置の制御方法は、車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室と、前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉と、前記乗降室内に設けられた内部受付手段とを備える機械式駐車装置の制御方法であって、前記内部受付手段を介して前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける工程と、前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う工程とをコンピュータが実行し、前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であり、前記入力情報は、利用者の認証情報であり、前記認証情報が、前記出入口扉を開ける前に入力された利用者の認証情報と一致する又は所定の対応関係を有し、かつ、乗降室内の無人が確認された後に、前記閉扉処理を行う機械式駐車装置の制御方法である。
本開示の第六態様に係る機械式駐車装置の制御方法は、車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室と、前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉と、前記乗降室内に設けられた内部受付手段と、前記乗降室外に設けられた外部受付手段とを備える機械式駐車装置の制御方法であって、前記内部受付手段又は前記外部受付手段を介して、前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける工程と、前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う工程と、閉扉処理中において、前記出入口扉の近傍に設けられた所定の監視領域において人又は車両が検知された場合に、前記出入口扉の閉動作を停止又は前記出入口扉を反転駆動させる工程とをコンピュータが実行し、前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であり、前記監視領域は、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられた場合と、前記外部受付手段によって前記入力情報が受け付けられた場合とで異なる領域に設定される機械式駐車装置の制御方法である。
【0008】
本開示の第態様に係る機械式駐車装置の制御プログラムは、上記機械式駐車装置の制御方法をコンピュータが実行するための制御プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、安全性を確保するとともに、閉扉の際の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態に係る機械式駐車装置の縦断面図である。
図2】本開示の一実施形態に係る乗降室を示す概略斜視透視図である。
図3】本開示の一実施形態に係る乗降室における測域センサの設置位置及び検出範囲の一例並びに乗降室外部の監視領域の一例を示した図である。
図4】本開示の一実施形態に係る内部操作盤の一構成例を示した図である。
図5】本開示の一実施形態に係る外部操作盤の一構成例を示した図である。
図6】本開示の一実施形態に係る機械式駐車装置の制御系統の機能の一例を示した機能ブロック図である。
図7】本開示の一実施形態に係る入庫処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
図8】本開示の一実施形態に係る入庫処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
図9】本開示の一実施形態に係る入庫処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
図10】本開示の一実施形態に係る入庫処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
図11】本開示の一実施形態に係る入庫処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
図12】本開示の一実施形態に係る入庫処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
図13】本開示の一実施形態に係る入庫処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
図14】本開示の一実施形態に係る出庫処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
図15】本開示の一実施形態に係る出庫処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
図16】本開示の一実施形態に係る出庫処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の各実施形態に係る機械式駐車装置及びその制御方法並びにプログラムについて、図面を参照して説明する。以下に説明する実施形態では、本開示の機械式駐車装置としてエレベータ式のタワー型機械式駐車装置を例示して説明するが、この例に限定されない。本開示の機械式駐車装置は、垂直循環式、平面往復式、水平循環式、二多段式等であってもよい。また、パレットを使用しないコンベア式やフォーク式の機械式駐車装置であってもよい。
【0012】
図1は、本開示の一実施形態に係る機械式駐車装置1の縦断面図である。図1に示すように、機械式駐車装置1は、複数の車両2を収容可能なエレベータ式のタワー型立体駐車場施設であり、入出庫口3と出入口扉4とが設けられた駐車塔5を備えている。駐車塔5の地上階は、車両2を入出庫させる乗降室7となっており、その床面には車両2の方向を転換させるターンテーブル8が設置されている。ターンテーブル8は、乗降室7の床面に形成された凹状のピット9内に旋回板10と旋回駆動部11が設けられた構成である。なお、本実施形態では、乗降室7において、入庫及び出庫の両方が行われる場合を示しているがこれに限定されない。例えば、入庫と出庫とで乗降室を異ならせ、入庫専用の乗降室と、出庫専用の乗降室とを備える構成としてもよい。また、本実施形態において、1つの乗降室が示されているが、複数の乗降室を備えていてもよい。
【0013】
駐車塔5の中心部には垂直な昇降通路13が形成されており、この中にリフト14(エレベータ状の搬送機)が上下に昇降可能に設けられている。リフト14は、例えば駐車塔5の上部に設けられた図示しないウインチから下方に延びる複数本のワイヤロープ15に四隅を吊持され、上記ウインチが起動することにより昇降通路13内を上下に昇降することができる。
【0014】
一方、昇降通路13の両側には車両格納棚17(駐車スペース)が設けられている。この車両格納棚17は、昇降通路13を挟むようにして上下に多階層状に設けられており、それぞれの車両格納棚17には車両を積載するためのパレット18が1枚ずつ収容されている。なお、車両格納棚17の支柱等は図示が省略されている。
【0015】
リフト14と車両格納棚17の床面には、両者の床面の高さが一致した時に、空荷のパレット18、または車両2が積載されたパレット18を、リフト14から車両格納棚17に、または車両格納棚17からリフト14に、スムーズに受け渡すことができる図示しない受渡機構が設けられている。
【0016】
図2は、乗降室7を示す概略斜視透視図である。乗降室7の内部には、中央部にパレット18が配置されるスペースがあり、出入口扉4の正面の壁には車両2の位置をドライバー(利用者)が確認するための鏡24と、「前進」、「停車」、「後退」の案内を行う電光式の停車位置指示灯25が設けられている。
【0017】
乗降室7には、内部状況を撮影する4台のカメラ35A~35Dが設置されている。本実施形態において、カメラ35A~35Dは、例えば、ビデオカメラであり、それぞれ乗降室7の異なる壁面(4面)に取り付けられている。例えば、カメラ35Aは乗降室7内に停車した車両2の正面を撮影するように配置され、カメラ35Bは車両2の後面、カメラ35Cは車両2の左側面、カメラ35Dは車両2の右側面をそれぞれ撮影する位置に配置されている。なお、カメラの設置数については上記に限定されず、少なくとも1台のカメラが設けられていればよい。
【0018】
乗降室7内には、乗降室内にいる人を検知するための内部検知センサ(内部検知手段)30(図6参照)が設けられている。内部検知センサ30は、例えば、乗降室7の前部領域、右側部領域、左側部領域、及び後部領域のそれぞれの領域において、人を検出するためのセンサを備えていてもよい。また、内部検知センサ30は、車両の停車位置を検知するためのセンサを備えていてもよい。また、内部検知センサ30は、乗降室7の対角位置に設けられた2台の測域センサ30A,30Bを備えていてもよい。
【0019】
図3は、乗降室7における測域センサ30A、30Bの設置位置及び検出範囲の一例を示した図である。測域センサ30A、30Bは、例えば、レーザー光線や超音波等の目標物に当たって反射する性質のある探査波Wを出力し、その反射波を受信しながら所定の角度範囲を水平方向にスキャニング(走査)することにより、得られる角度情報と距離情報に基づいて、被検知対象物の位置・大きさ・形状を算出できる。測域センサ30A、30Bによって検出されたセンサデータに基づいて、乗降室7のパレット18上の規定位置に載置されている車両2の位置、大きさ、および形状を検知し、車両2の車両輪郭データを取得することができる。ここで、車両輪郭データは、車両の二次元データ、つまり平面輪郭形状であってもよいし、三次元データであってもよい。また、測域センサは、車両の輪郭だけでなく、乗降室内における人などの検知も行うことが可能である。
【0020】
なお、内部検知センサ30は、乗降室内部の無人確認を行うために使用されるセンサであり、上記例に限定されず、公知のセンサを適宜採用することが可能である。また、内部検知センサ30として、上述したカメラを代用することも可能であり、この場合には、カメラによって取得された画像データに基づいて乗降室内の無人を確認することができる。
内部検知センサ30のセンサ信号は、後述するセンサ制御部57(図6参照)に伝達されるようになっている。
【0021】
乗降室の入出庫口3には、乗降室7から人又は車両が入退出したことを検知するための入退出検知センサ(退出検知手段)32が設けられている。入退出検知センサ32は、例えば、入出庫口3の内側に設けられた一対のセンサ32Aと、入出庫口3の外側に設けられた一対のセンサ32Bとを有している。センサ32A、32Bは、例えば、送信部から送信されたビームを受信部において受信するタイプのセンサである。このビームが車両2や人等によって遮光されるとセンサがオンになり、そのセンサ信号が後述するセンサ制御部57(図6参照)に伝達されるようになっている。
【0022】
センサ制御部57は、例えば、センサ32Aからセンサ32Bの順でオン信号が入力された場合に乗降室7から人又は車両が退出したと判定する。また、センサ制御部57は、例えば、センサ32Bからセンサ32Aの順でオン信号が入力された場合に乗降室7に人又は車両が侵入したと判定する。
【0023】
なお、乗降室7からの人又は車両の退出を検知する手法は、上記例に限定されない。例えば、センサ32Aに代えて、乗降室7の後部領域における人を検知するためのセンサを使用してもよい。また、図2では、センサ32A、32Bは、出入口扉4を挟んで乗降室7の内側と外側にそれぞれ設けられているが、この例に限定されない。例えば、センサ32A、32Bがいずれも乗降室内に設けられていてもよいし、乗降室外に設けられていてもよい。
【0024】
また、センサ制御部57は、入退出検知センサ32からのセンサ信号に基づいて、人の入退出か車両の入退出かを判定することができる。例えば、人の入退出の場合、センサ32Aとセンサ32Bからは、同時期にオン信号が出力されない。これに対し、車両2の入退出の場合には、車両はある一定の長さを有していることから、センサ32Aのオン信号とセンサ32Bのオン信号とに時間的な重なりが生じる。このように、センサ32Aのオン信号とセンサ32Bのオン信号との時間的な重なり具合によって、人の入退出か車両2の入退出かを判定することができる。
【0025】
本実施形態では、上記構成による入退出検知センサ32により侵入及び退出がそれぞれ検出可能な構成とされているが、この例に限定されない。例えば、少なくとも乗降室7からの退出を検知できるような構成を備えていればよい。一例として、カメラ35が挙げられる。
【0026】
また、乗降室7の内部には、出入口扉4を閉めるための入力情報を受け付ける内部受付部が設けられている。この内部受付部は、主に利用者(例えば、運転手)によって操作される。本実施形態では、内部受付部の一例として、内部操作盤26が設けられている。図2に示すように、内部操作盤26は、乗降室7の右側部と左側部とにそれぞれ設けられていてもよい。これにより、右ハンドル車、左ハンドル車を問わずに、利用者は運転席から近い方の内部操作盤26を操作して、入力情報を入力することができる。これにより、利便性を高めることが可能となる。
【0027】
図4は、内部操作盤26の一構成例を示した図である。図4に示すように、内部操作盤26は、利用者が入力操作を行うための入力部260を備えている。入力部260には、例えば、利用者の認証情報を受け付けるための認証情報入力部が設けられている。本実施形態では、認証情報入力部の一例として、ICカードリーダ261が設けられているが、この例に限定されない。認証情報入力部は、例えば、テンキー、指紋、虹彩、静脈の情報、顔画像等のいわゆる生体認証情報を読み取る生体情報読取部、無線通信(例えば、3G,4G,5G,6G、無線LAN、Wifi、LTE等)で認証情報を受信する無線通信部等によって構成されていてもよい。
【0028】
また、入力部260は、閉扉ボタン263、再入庫ボタン264等を備えていてもよい。また、入力部260は、タッチパネル262を備えていてもよい。タッチパネル262の表示は後述する制御装置40によって制御され、また、ICカードリーダ261によって読み取られた認証情報、閉扉ボタン263及び再入庫ボタン264が操作者等によって操作されることにより入力された情報は、制御装置40に出力される。なお、タッチパネル262に代えて、入力機能を有さないディスプレイを備えていてもよい。
【0029】
また、タッチパネル262に各種入力画面とガイダンスとが表示され、表示されたガイダンスに従って各種入力情報をタッチパネル262から入力するような構成とされていてもよい。この場合、ICカードリーダ261、閉扉ボタン263、再入庫ボタン264はタッチパネルに表示されるボタンにより代用される。このように、各種情報の入力手法は、上記例に限定されず、公知の技術を適宜採用すればよい。
【0030】
また、乗降室内には、音声で利用者に情報(入出庫のためのガイダンス情報、エラー発生情報等)を通知するための報知部(報知手段:図示省略)が設けられていてもよい。報知部の一例として、スピーカ、警告灯などが挙げられる。
【0031】
乗降室7の外部には、出入口扉4を閉めるための入力情報を受け付ける外部受付部(外部受付手段)が設けられている。この外部受付部は、例えば、利用者、管理者、保守員等によって操作される。本実施形態では、外部受付部の一例として、外部操作盤22が設けられている。
【0032】
図5は、外部操作盤22の一構成例を示した図である。図5に示すように、外部操作盤22は、例えば、風雨からの保護と悪戯防止のために金属製の筐体43に収容されており、この筐体43には施錠可能な蓋44が設けられている。操作者が外部操作盤22を操作する際には、施錠を解錠して蓋44を開き、外部操作盤22にアクセスする。
【0033】
外部操作盤22は、例えば、利用者の認証情報を受け付けるための認証情報入力部を備えている。本実施形態では、認証情報入力部の一例として、ICカードリーダ46が設けられているが、この例に限定されない。認証情報入力部は、例えば、テンキー、指紋、虹彩、静脈の情報、顔画像等のいわゆる生体認証情報を読み取る生体情報読取部、無線通信(例えば、3G,4G,5G,6G、無線LAN、Wifi、LTE等)で認証情報を受信する無線通信部等によって構成されていてもよい。
【0034】
また、外部操作盤22は、タッチパネル45、操作者(例えば、利用者)に操作方法を音声で案内するためのスピーカ47、機械式駐車装置1の動作を非常停止させる非常停止ボタン48、マイク等を備えている。
【0035】
タッチパネル45は、表示機能と入力機能とを兼ね備えている。タッチパネル45には、例えば、入出庫の操作を行わせるための各種案内情報が表示されるとともに、入出庫の操作を操作者に行わせるための操作ボタン等が表示される。タッチパネル45の表示は後述する制御装置40によって制御され、また、タッチパネル45が操作者等によって操作されることにより入力された情報は、制御装置40に出力される。
外部操作盤22の近傍には、後述するカメラ35A~35Dによって撮像されたリアルタイム画像を表示するためのモニタ28が設置されている。
【0036】
更に、乗降室7の外部には、出入口扉4の上部に青と赤のランプを備えた入庫管制灯21が設けられている。
また、乗降室7の外部には、出入口扉4の近傍に設けられた所定の監視領域における人又は車両を検知する外部検知センサ(外部検知手段)30Cが設けられている。
図3に監視領域の一例が示されている。監視領域は、内部操作盤26で閉扉操作が行われる内部閉扉モードと、外部操作盤22で閉扉操作が行われる外部閉扉モードとで異なる領域が設定される。例えば、内部閉扉モードの監視領域は、図3のK1+K2の領域に設定され、外部閉扉モードの監視領域は図3のK1の領域に設定される。外部閉扉モードでは、外部操作盤22を操作することによって閉扉操作が行われるため、外部操作盤22の一定の前方領域を監視範囲から除外している。
【0037】
外部検知センサ30Cの一例として、カメラ、測域センサが挙げられる。測域センサの一例として、例えば、レーザスキャンセンサ等が挙げられる。ここで、図2において、外部検知センサ30Cは、正面から見て出入口扉4の左側下部に設けられているが、設置位置はこれに限られない。すなわち、外部検知センサ30Cは、所定の監視領域における人又は車両を検知できる位置に配置されていればよく、また、複数台設けられていてもよい。また、一台設ける場合には、出入口扉を挟んで外部操作盤22とは反対側に設けられるとよい。
【0038】
乗降室7の内部又は外部に、機械式駐車装置1の全体の制御を行う制御装置40が設置されている。
【0039】
図6は、本実施形態に係る機械式駐車装置1の制御系統の機能ブロック図を示した図である。制御装置40は、例えば、情報処理装置であり、CPU、CPUが実行するプログラム等を記憶するための補助記憶装置、各プログラム実行時のワーク領域として機能するメインメモリ、ネットワークに接続するための通信インターフェース等を備えている。また、制御装置40は、機械式駐車装置1を制御するために必要となる各種データが格納されている総合データベース52を備えている。総合データベース52には、在車状況、パレット形状種別、車両格納棚形状種別、当該機械式駐車装置1の使用を許可されている人物の識別情報、利用者等の連絡先(例えば、登録メールアドレス等)が格納されている。当該機械式駐車装置1の使用を許可されている人物には、利用者の他、管理者、保守員等が含まれる。
【0040】
また、制御装置40は、後述する入庫処理、出庫処理の実行に伴い、必要なデータを格納するための記憶部41を備えている。例えば、記憶部41には、第1のユーザ認証処理においてユーザ認証に成功した利用者ID(第1認証情報)、エラーフラグの状態、測域センサによるスキャン結果、各種モードの情報等が格納される。
【0041】
制御装置40の補助記憶装置には、機械式駐車装置1の各機構を制御するための制御プログラム等が記憶されており、CPUが補助記憶装置に格納されている各種プログラムをメインメモリに読み出して実行することにより、後述する各部の機能を実現させる。また、プログラムの実行にあたり、CPUは総合データベース52に格納されている各種データを参照して用いる。
【0042】
上記制御プログラムは、制御装置40の製造時においてROM等の補助記憶装置に予め格納されていてもよいし、施工後などにおいて、制御プログラム等を配信するサーバ等からダウンロードしてインストールされてもよい。また、外部記憶装置を介してインストールされる態様としてもよい。このように、各種プログラムのインストール方法については特に限定されない。
【0043】
制御装置40は、主制御部50を備えている。主制御部50には、上述した総合データベース52に加えて、出入口扉制御部55、搬送機制御部56、センサ制御部57、カメラ制御部58、画像データベース59、車両計測制御部61、旋回駆動制御部62等が接続されている。また、主制御部50には、内部操作盤26及び外部操作盤22が接続されており、双方向通信が可能な構成とされている。
【0044】
出入口扉制御部55は、主制御部50から動作指令を受けて出入口扉4を開閉操作し、出入口扉センサ67から出入口扉4の位置信号を受けて、その情報を主制御部50にフィードバックする。出入口扉センサ67は、出入口扉4の全開及び全閉を検知し、その旨を示すセンサ信号を出入口扉制御部55に出力することとしてもよい。
【0045】
搬送機制御部56は、主制御部50から動作指令を受けてリフト14の昇降およびパレット18の積み下ろし動作を実行させ、搬送機位置センサ68からリフト14の位置信号を受けて、その情報を主制御部50にフィードバックする。
【0046】
センサ制御部57は、内部検知センサ30、外部検知センサ30Cからのセンサ信号を受信し、その情報を主制御部50に出力する。また、センサ制御部57は、入退出検知センサ32からのセンサ信号に基づいて人又は車両の入退出を判定し、判定結果を主制御部50に出力する。
【0047】
カメラ制御部58は、主制御部50から動作指令を受けて乗降室7の内部に設置されたカメラ35(35A~35D)に画像を撮像させ、その画像情報を主制御部50に出力する。この画像情報は、画像データベース59に所定の期間蓄積される。なお、画像データベース59を総合データベース52の内部に設けたり、クラウド上に設けたりしても良い。
【0048】
車両計測制御部61は、主制御部50から動作指令を受けて、車両計測器69により、リフト14に搭載された車両の車重を計測し、車重センサ73を介してその情報を主制御部50にフィードバックする。この車重情報は、リフト14の制御等に用いられる。
【0049】
旋回駆動制御部62は、主制御部50から動作指令を受けて、旋回駆動部11(ターンテーブル8)を動作させ、ターンテーブル位置センサ71によりターンテーブル8の旋回位置信号を受けて、その情報を主制御部50にフィードバックする。
【0050】
主制御部50は、各制御部55,56,57,58,61,62からのフィードバック、内部操作盤26又は外部操作盤22からの入力情報に基づいて機械式駐車装置1を運行させる。また、主制御部50は、内部操作盤26及び外部操作盤22と授受する各種情報に基づいて入庫処理の制御プログラムや出庫処理の制御プログラムを実行する。なお、内部検知センサ30、外部検知センサ30C、入退出検知センサ32からのセンサ信号については、上述したセンサ制御部57を介して主制御部50に入力されるのに代えて、直接的に主制御部50に入力されることとしてもよい。このようにすることで、センサ信号に応じたより迅速な制御を実施することが可能となる。
【0051】
〔入庫処理〕
次に、入庫時において、制御装置40によって実行される入庫処理について図を参照して説明する。図7図13は、制御装置40によって実行される入庫処理の手順の一例を示したフローチャートである。
【0052】
まず入庫を行う場合、利用者は車両2を入出庫口3の前に移動させ、降車して、外部操作盤22に向かう。そして、専用の鍵で施錠を解錠し筐体43の蓋44を開ける。制御装置40は、蓋44が開いたことを検知すると(図7のSA1)、外部操作盤22のタッチパネル45に第1のユーザ認証画面を表示させる(SA2)。
【0053】
利用者がICカードをICカードリーダ46に接触させると、ICカードに登録されている利用者ID(第1認証情報)が読み取られ、制御装置40に送信される。制御装置40は、利用者IDが入力されると(SA3)、入庫を行おうとしている人物が予め登録された利用者であるか否かを判定する第1のユーザ認証(第1認証)を行う(SA4)。具体的には、制御装置40は総合データベース52にアクセスし、入力された利用者IDが登録されているか否かを判定する。この結果、第1のユーザ認証が成功しなかった場合には(SA5:NO)、タッチパネル45にユーザ認証に失敗したメッセージを表示させることによりユーザに認証が失敗したことを通知した上で、第1のユーザ認証画面を表示させる(SA2)。
【0054】
一方、第1のユーザ認証が成功した場合(SA5:YES)、すなわち、利用者IDが総合データベース52に登録されている場合には、外部操作盤22のタッチパネル45からの入力操作が可能な操作許可状態とし(SA6)、第1のユーザ認証が成功した利用者IDを記憶部41に記憶し(SA7)、外部操作盤22のタッチパネル45に入庫起動確認画面を表示させる(SA8)。
【0055】
入庫起動確認画面において、起動ボタンが押下されると(SA9)、制御装置40は、リフト14等の車両搬送機構や出入口扉4等の機械機構の運転が可能な運転許可状態とし(SA10)、車両格納棚17から空パレットを呼び出す。また、このとき、タッチパネル45に入庫待ちの状態を示す入庫待ち確認画面を表示してもよい。
【0056】
次に、空パレットが乗降室7に到着すると、制御装置40はタッチパネル45に出入口扉4が開くことを示す扉開画面を表示し(SA11)、出入口扉4を開く。そして、出入口扉4が完全に開くと(SA12)、制御装置40は、機械機構(リフト14等の車両搬送手段や出入口扉4)の運転をロックする運転ロック状態とする(図8のSA13)。
【0057】
続いて、制御装置40は利用者に対して入庫を促す入庫案内画面をタッチパネル45に表示させ(SA14)、更に、外部操作盤22のタッチパネル45からの入力を受け付けない操作ロック状態とする(SA15)。これにより、利用者が外部操作盤22の前を離れている間における第三者によるタッチパネル45からの入力を阻止することが可能となる。
【0058】
入庫案内画面を確認した利用者は車両2に乗り込み、車両2を乗降室内に移動させ、乗降室内に搬送された空パレットに車両2を載置させる。空パレットの規定の停車位置に車両が載置されたことが内部検知センサ30からのセンサ信号によって検知されると(SA16)、制御装置40は、測域センサ30A、30Bを起動させる。これにより、パレット上に載置された車両2の輪郭がスキャンされる。制御装置40は、車両の輪郭以外の範囲を監視領域として設定し、記憶部41に格納する(SA17)。
【0059】
続いて、制御装置40は、利用者に対して降車のアナウンスをするとともに、内部操作盤26のタッチパネルに第2のユーザ認証画面を表示させ、利用者に対して認証情報の入力を促す(SA18)。ここで、制御装置40は、例えば、スピーカを介して音声によって認証情報の入力を促すガイダンスを報知してもよいし、車両が搭載する車載器との通信が可能な状態とされている場合には、無線通信部を介して車載器に報知するようにしてもよい。
【0060】
続いて、制御装置40は、入退出検知センサ32によって退出検知が行われたか否かを判定する(SA19)。この結果、退出検知がされていない場合には(SA19:NO)、内部操作盤26から利用者IDが入力されたか否かを判定する(SA20)。この結果、利用者IDが入力されていない場合(SA20:NO)、ステップSA19に戻る。このように、入退出検知センサ32によって退出検知が行われるか、あるいは、内部操作盤26から利用者IDが入力されるまで、ステップSA19とSA20との判定処理を繰り返し行う。
【0061】
この結果、利用者が内部操作盤26に対して利用者IDの入力を行った場合には(SA20:YES)、内部操作盤26から閉扉操作を行う内部閉扉モードに移行する(SA21)。これに対し、内部操作盤26に利用者IDが入力されずに入退出検知センサ32によって人の退出が検知された場合には(SA19:YES)、外部操作盤22から閉扉操作を行う外部閉扉モードに移行する(SA22)。
【0062】
次に、内部閉扉モードについて、図9を参照して説明する。
内部閉扉モードにおいて、制御装置40は、図8のステップSA20において内部操作盤26から入力された利用者IDを用いて第2のユーザ認証を行う(SB1)。第2のユーザ認証(第2認証)では、受信した利用者ID(第2認証情報)が予め登録されている利用者IDであるか否かを判定する。
この結果、第2のユーザ認証に成功した場合には(SB2:YES)、続いて、第1のユーザ認証で入力された利用者ID(第1認証情報)と第2のユーザ認証で入力された利用者ID(第2認証情報)とが同一か否かを判定する照合処理を行う(SB3)。照合処理では、出入口扉4を開けた人物と閉める人物とが同一であるか否かを判定する。なお、同一人物か否かの判定は、この例に限定されない。例えば、第1のユーザ認証で入力された認証情報と第2のユーザ認証で入力された認証情報とが「所定の対応関係」を有する場合に、同一人物であると判定することとしてもよい。例えば、第1のユーザ認証で認証が成功した利用者IDに紐づけられた認証情報を記憶しており、この認証情報と同一の認証情報が第2のユーザ認証で入力された場合に、同一人物であると判定してもよい。利用者IDに紐づけられた認証情報とは、例えば、第1のユーザ認証が成功した場合に一時的に発行されるパスワード、第1のユーザ認証が成功した後に利用者が更に入力する認証情報(例えば、生体認証情報)などが挙げられる。このように照合処理については、公知の技術を適宜採用することが可能である。照合処理に成功した場合には(SB4:YES)、ステップSB5に移行する。
【0063】
一方、第2のユーザ認証が成功しなかった場合(SB2:NO)、又は、照合処理が成功しなかった場合には(SB4:NO)、ステップSB1に戻り、第2のユーザ認証画面を表示させる。なお、このとき、認証又は照合に失敗した旨を通知することとしてもよい。
【0064】
ステップSB5では、制御装置40は、内部操作盤26を操作許可状態とし(SB5)、閉扉ボタン263が押されるまで待機状態となる。そして、閉扉ボタン263が利用者によって押下されると(SB6)、続いて、制御装置40は、入退出検知センサ32によって乗降室7への人の侵入が検知されたか否かを判定する(SB7)。この結果、人の侵入が検知された場合には(SB7:YES)、ステップSB1に戻り、以降の処理を再び行う。一方、人の侵入が検知されていない場合には(SB7:NO)、入退出検知センサ32によって人の退出が検知されたか否かを判定する(SB8)。すなわち、運転手が乗降室7から退出したか否かを判定する。この結果、人の退出が検知された場合には(SB8:YES)、閉扉処理を行い(SB9)、記憶部41に記憶されている利用者IDを消去して(SB10)、処理を終了する。
なお、閉扉ボタン263が押下された場合に、速やかに乗降室7から退出する旨のガイダンスをスピーカから行ってもよい。
【0065】
次に、上記ステップSB9で実行される閉扉処理について図10を参照して説明する。図10は、閉扉処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
閉扉処理では、制御装置40は、タイマを起動させる(SC1)。続いて、タイマ起動から所定期間が経過したか否かを判定し(SC2)、経過していない場合には(SC2:NO)、内部検知センサ30からのセンサ信号に基づいて乗降室内の無人を確認する(SC3)。具体的には、図8のステップSA17で設定された監視領域において人が検知されていないかを判定する。なお、このとき、制御装置40は、乗降室からの退避を促すガイダンスをスピーカなどの報知部から報知することとしてもよい。
【0066】
この結果、乗降室内の無人が確認された場合には(SC3:YES)、外部検知センサ30Cによって乗降室7の外側に設定された所定の監視領域の無人を確認する(SC4)。ここでは、内部閉扉モードが設定されているので、監視領域として、図3のK1+K2の領域が設定される。なお、このとき、制御装置40は、監視領域からの退避を促すガイダンスをスピーカ47などの報知部から報知することとしてもよい。
【0067】
この結果、監視領域の無人が確認された場合には(SC4:YES)、乗降室内及び乗降室外部における出入口扉近傍の安全が確保されている状態と判定して、閉扉を開始する。具体的には、制御装置40は、タイマをリセットし(SC5)、閉扉を開始する(SC6)。
【0068】
そして、出入口扉4が完全に閉じるまでの間、制御装置40は、内部検知センサ30及び外部検知センサ30Cからのセンサ信号に基づいて乗降室内外の無人を継続的に確認する(SC7:YES)。なお、このとき、制御装置40は、乗降室内への立ち入りを禁止するためのガイダンス及び監視領域からの退避を促すガイダンスをスピーカ47などの報知部から報知することとしてもよい。
【0069】
内部検知センサ30及び外部検知センサ30Cによって人が検知されずに、出入口扉4が完全にしまったことが検知されると(SC8:YES)、制御装置40は、車両2を格納棚に格納すべく格納処理を開始するとともに、予め登録されている利用者の情報配信先に対して閉扉完了を示すメッセージを送信し(SC9)、当該閉扉処理を終了する。
【0070】
一方、ステップSC2において所定期間が経過したと判定した場合(SC2:YES)、すなわち、タイマ起動から所定期間を経過しても乗降室内又は外部の所定監視領域における無人が確認できなかった場合には、エラー処理に移行する(SC10)。
また、出入口扉4の閉扉を開始してから完全に閉まるまでの間に、内部検知センサ30又は外部検知センサ30Cによって人が検知された場合には(SC7:NO)、出入口扉4を反転させて開放し(SC11)、エラー処理に移行する(SC12)。
【0071】
次に、上記ステップSC10,SC12で実行されるエラー処理について図11を参照して説明する。図11は、エラー処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
エラー処理では、制御装置40は、エラーフラグをオンにし(SD1)、記憶部41に記憶されている利用者IDから特定される利用者及び各種関係者(例えば、駐車場管理者、保守者)に対してエラー通知を行う(SD2)。このように、エラーが発生した場合には、利用者だけでなく管理者や保守者にもその旨を通知することで、復旧操作を速やかに行わせることが可能となる。
【0072】
続いて、制御装置40は、内部操作盤26からの入力操作を無効とし、外部操作盤22から閉扉操作を行う外部閉扉モードに切り替える(SD3)。すなわち、エラーが発生した場合には、内部操作盤26を介した閉扉操作はできないようにして、外部操作盤22からのみ閉扉操作を行えるようにする。
【0073】
〔外部閉扉モード〕
次に、図8のステップSA22、図11のステップSD3で実行される外部閉扉モードについて図12を参照して説明する。図12は、外部閉扉モードの処理手順の一例を示したフローチャートである。
上述したように、外部閉扉モードは、入庫を行った利用者が乗降室内において閉扉操作を行わずに乗降室7から退出してしまった場合(図8のステップSA22)、内部操作盤26から閉扉操作を行ったもののエラーが発生してしまった場合(図11のステップSD3)に実行される。また、エラーが発生した場合には、開扉を操作した利用者だけでなく、管理者や保守員も閉扉操作の操作権限を有することとなる。
以下、外部閉扉モードについて図12図13を参照して説明する。
【0074】
外部閉扉モードにおいて、制御装置40は、外部操作盤22のタッチパネル45に認証情報の入力を促すガイダンスを行う。例えば、タッチパネル45に、第2のユーザ認証画面を表示させる(SF1)。
【0075】
これにより、利用者等がICカードをICカードリーダ46に接触させ、認証情報(第2認証情報)が入力されると(SF2)、制御装置40は、第2のユーザ認証を行う(SF3)。この第2のユーザ認証は、内部閉扉モードにおける第2認証処理(図9のSB1)と同様である。この結果、第2のユーザ認証に失敗した場合には(SF4:NO)、ステップSF1に戻り、第2のユーザ認証画面を再び表示させる。このとき、認証に失敗した旨を通知することとしてもよい。
【0076】
一方、第2の認証処理が成功すると(SF4:YES)、制御装置40は、エラーフラグがオンであるか否かを判定する(SF5)。この結果、エラーフラグがオフである場合には(SF5:NO)、照合処理を行う(SF6)。すなわち、第1のユーザ認証で入力された利用者ID(第1認証情報)と第2のユーザ認証で入力された利用者ID(第2認証情報)とが同一又は所定の関係を有するか否かを判定する。この結果、照合処理に成功した場合には(SF7:YES)、ステップSF9に移行する。
【0077】
一方、照合処理が成功しなかった場合には(SF7:NO)、ステップSF1に戻り、第2のユーザ認証画面を表示させる。なお、このとき、照合に失敗した旨を通知することとしてもよい。
【0078】
一方、ステップSF5において、エラーフラグがオンである場合には(SF5:YES)、ステップSF2において入力された認証情報に基づいて、操作者が操作権限を有する者、例えば、管理者、保守員であるかを判定する(SF8)。この結果、管理者権限を有していなかった場合には(SF8:NO)、ステップSF1に戻り、第2のユーザ認証画面を表示させる。一方、操作権限を有する者であった場合には(SF8:YES)、ステップSF9に移行する。
【0079】
ステップSF9において、制御装置40は、外部操作盤22を操作許可状態とし、閉扉ボタンが押されるまで待機状態となる。そして、閉扉ボタンが利用者等によって押下されると(SF10)、続いて、乗降室7への人の侵入が検知されたか否かを判定する(SF11)。この結果、人の侵入が検知された場合には(SF11:YES)、ステップSF1に戻り、第2のユーザ認証画面を再び表示させる。
【0080】
一方、人の侵入が検知されていない場合には(SF11:NO)、閉扉処理を行い(SF12)、記憶部41に記憶されている利用者IDを消去するとともに、エラーフラグをリセット(オフ)にして(SF13)、入庫処理を終了する。なお、ステップSF12で実行される閉扉処理は、乗降室7の外部に設定される監視領域が領域K1である点が異なり、他の処理は、図10に示した処理と同一である。
【0081】
〔出庫処理〕
次に、本実施形態に係る制御装置40によって実行される出庫処理について図14図16を参照して説明する。図14図16は、制御装置40によって実行される出庫処理の手順の一例を示したフローチャートである。
【0082】
出庫処理における開扉までの処理は、空パレットではなく、車両が載置されたパレットが乗降室7に呼び出される点以外は、上述した入庫処理におけるSA1~SA12と同様であるから、ここでの詳細な説明は省略する。ステップSA12において、出入口扉4が完全に開くと、制御装置40は、機械機構(リフト14等の車両搬送手段や出入口扉4)の運転をロックする運転ロック状態とする(図14のSG13)。
【0083】
続いて、制御装置40は、測域センサ30A、30Bを起動させる。これにより、パレット上に載置された車両2の輪郭がスキャンされる(SG14)。制御装置40は、車両の輪郭データを記憶部41に格納する。
【0084】
続いて、利用者に対して出庫を促す出庫案内画面をタッチパネル45に表示させ(SG15)、更に、外部操作盤22のタッチパネル45からの入力を受け付けない操作ロック状態とする(SG16)。これにより、利用者が外部操作盤22の前を離れている間における第三者によるタッチパネル45からの入力を阻止することが可能となる。出庫案内画面を確認した利用者は、乗降室7に侵入する。
【0085】
続いて、制御装置40は、内部操作盤26のタッチパネル262に第2のユーザ認証画面を表示させ、利用者に対して認証情報の入力を促す(SG17)。ここで、制御装置40は、例えば、スピーカを介して音声によって認証情報の入力を促すガイダンスを報知してもよい。
【0086】
続いて、制御装置40は、入退出検知センサ32によって退出検知が行われたか否かを判定する(SG18)。この結果、退出検知がされていない場合には(SG18:NO)、内部操作盤26から利用者IDが入力されたか否かを判定する(SG19)。この結果、利用者IDが入力されていない場合(SG19:NO)、ステップSG18に戻る。このように、入退出検知センサ32によって退出検知が行われるか、あるいは、内部操作盤26から利用者IDが入力されるまで、ステップSG18とSG19との判定処理を繰り返し行う。
【0087】
この結果、利用者が内部操作盤26に対して利用者IDの入力を行った場合には(SG19:YES)、内部操作盤26から閉扉操作を行う内部閉扉モードとなる(SG20)。これに対し、内部操作盤26に利用者IDが入力されずに入退出検知センサ32によって車両(出庫の場合)又は人(再入庫の場合)の退出が検知された場合には(SG18:YES)、外部操作盤22から閉扉操作を行う外部閉扉モードとなる(SG21)。
【0088】
次に、内部閉扉モードについて、図15を参照して説明する。図15は、内部閉扉モードにおける処理手順の一例を示したフローチャートである。
【0089】
内部閉扉モードにおいて、制御装置40は、内部操作盤26から入力された利用者IDを用いて第2のユーザ認証を行う(SH1)。第2のユーザ認証(第2認証)では、受信した利用者ID(第2認証情報)が予め登録されている利用者IDであるか否かを判定する。
この結果、第2のユーザ認証に成功した場合には(SH2:YES)、続いて、第1のユーザ認証で入力された利用者ID(第1認証情報)と第2のユーザ認証で入力された利用者ID(第2認証情報)とが同一又は所定の関係を有するか否かを判定する照合処理を行う(SH3)。この結果、照合処理に成功した場合には(SH4:YES)、ステップSH5に移行する。
【0090】
一方、第2のユーザ認証が成功しなかった場合(SH2:NO)、又は、照合処理が成功しなかった場合には(SH4:NO)、ステップSH1に戻り、第2のユーザ認証画面を表示させる。なお、このとき、認証又は照合に失敗した旨を通知することとしてもよい。
【0091】
ステップSH5では、制御装置40は、内部操作盤26を操作許可状態とし、閉扉ボタン263又は再入庫ボタン264が押されるまで待機状態となる(SH6、SH7:NO)。そして、閉扉ボタン263が利用者によって押下されると(SH6:YES)、制御装置40は、乗降室内全域を監視領域として設定し(SH8)、ステップSH10に移行する。
【0092】
一方、再入庫ボタン264が利用者によって押下されると(SH7:YES)、制御装置40は、乗降室内全域から、図14のステップSG14でスキャンした車両の輪郭を除いた領域を監視領域として設定し(SH9)、ステップSH10に移行する。
【0093】
続いて、制御装置40は、乗降室7への人の侵入が検知されたか否かを判定する(SH10)。この結果、人の侵入が検知された場合には(SH10:YES)、ステップSH1に戻り、第2のユーザ認証画面をタッチパネルに再び表示させる。
一方、人の侵入が検知されていない場合には(SH10:NO)、人の退出が検知されたか否かを判定する(図16のSH11)。このとき、制御装置40は、閉扉ボタン263が押下された場合には、車両の退出が検知されたか否かを判定し、再入庫ボタン264が押下された場合には、人の退出が検知されたか否かを判定する。この結果、人又は車両の退出が検知された場合には(SH11:YES)、閉扉処理を行い(SH12)、記憶部41に記憶されている利用者IDを消去して(SH13)、出庫処理を終了する。
【0094】
なお、出庫処理において実行される閉扉処理は、乗降室内無人を確認する場合の監視領域が、ステップSH8又はSH9において設定された監視領域とされる点が異なり、その他の処理については、上述した入庫処理で実行される閉扉処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0095】
また、出庫処理において実行される外部閉扉モード(図14のSG21)は、上述した入庫処理で実行される外部閉扉モードの処理手順(図12図13)と同様であるから、ここでの詳細な説明は省略する。
【0096】
以上、説明してきたように、本実施形態に係る機械式駐車装置及びその制御方法並びにプログラムによれば、利用者は、乗降室内から閉扉のための操作を行うことが可能となる。これにより、乗降室7から退出した後には自動的に出入口扉4が閉められることから、利便性を高めることが可能となる。
また、閉扉処理では、乗降室内の無人及び乗降室外部に設けられた監視領域の無人を確認しながら閉扉が行われるので、安全性を確保することが可能となる。
【0097】
以上、本開示について、上記実施形態を用いて説明したが、本開示の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。開示の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本開示の技術的範囲に含まれる。
一例として、以下の変形例が挙げられる。
【0098】
出入口扉4として上方開きの扉を例示して説明したがこれに限られない。例えば、出入口扉4は、水平開きであってもよいし、下方開き(地面に格納されるタイプ)であってもよい。
【0099】
また、内部受付部(内部受付手段)として内部操作盤26を例示して説明したが、この例に限定されない。例えば、内部受付部は、無線通信部として実現されてもよく、利用者が備える携帯端末から入力される認証情報や閉扉指示などの情報を無線通信部において受信することで、認証情報の入力や閉扉指示の入力が行われる構成としてもよい。また、携帯端末に代えて、車載器を用いることとしてもよい。
携帯端末の一例として、スマートフォン、タブレット端末、リモートコントローラ等が挙げられる。
【0100】
また、上述した各実施形態においては、制御装置40によって外部操作盤22及び内部操作盤26が制御される場合を例示したが、この例に限られず、例えば、外部操作盤22及び内部操作盤26のそれぞれに操作盤制御装置を設け、操作盤制御装置と制御装置40との情報のやり取りによって、上述の処理が実現されるようにしてもよい。この場合、例えば、制御装置40が行っていた認証情報(利用者ID)の格納処理や照合処理を外部操作盤22及び内部操作盤26のそれぞれに設けられている操作盤制御装置に実行させることとしてもよい。すなわち、上記入庫処理及び出庫処理を実現させるための具体的な制御系に関する装置構成については、上述した構成に限定されず、公知の技術を参酌し、様々な構成を実現し得る。
【0101】
また、エラーが発生した場合に、利用者、管理者、保守員に通知することとしたが、これに代えて、又は、これに加えて、以下のような態様を設けてもよい。
例えば、乗降室7から退出した車両が通過する通路に外部ゲートを設け、制御装置40は、出入口扉4が全閉した後に、外部ゲートの開放を許可することとしてもよい。このような態様とすることで、出入口扉4が全閉するまで利用者を機械式駐車装置1の近くに留まらせることができる。外部ゲートの構成は特に限定されず、公知の技術を採用することが可能である。一例として、柵状の構造体、棒状の構造体などが挙げられる。外部ゲートが開放されないと、車両が通行できないような構成とされていればよい。
【0102】
また、外部ゲートの近傍や乗降室7から退出した車両が通過する通路に、エラーを報知する報知部(報知手段)を設けてもよい。報知部の一例として、警告灯、スピーカ、ディスプレイなどが挙げられる。
上記態様によれば、扉の閉め忘れなどのエラーが発生した場合に、利用者を速やかに乗降室7まで引き返させ、復旧の作業を行わせることが可能となる。
【0103】
また、上記実施形態で説明した入庫処理、出庫処理の流れは一例であり、本開示の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりすることが可能である。
一例として以下の変形例が挙げられる。
【0104】
例えば、出入口扉4を開くまでの処理については、公知の技術を適用することが可能である。
【0105】
図9の第2のユーザ認証に関する処理(例えば、SB1~SB2)は省略することが可能である。照合処理に成功する場合には、自動的に現在の操作者が利用者登録されていることとなるからである。
【0106】
図9のステップSB5,SB6については、省略可能である。このように、閉扉ボタンの押下については、省略可能であり、照合処理又は認証処理によって閉扉処理に移行するような構成とされていてもよい。
【0107】
また、内部操作盤26に無人確認ボタンを更に設け、図9の照合処理の後から閉扉ボタンが押下されるまでの間に、利用者自らに乗降室内の無人確認を行わせ、無人確認ボタンを押下させる処理を追加してもよい。
【0108】
図9のステップSB8において、照合処理が成功してから、又は、閉扉ボタンが押下されてから所定期間内に退出が検知されなかった場合には、ステップSB1に戻り、ユーザ認証等を再度行うこととしてもよい。
【0109】
図10のステップSC1からSC5の処理は、省略可能である。また、これらの処理に代えて、乗降室内及び乗降室外の所定の監視領域における無人が確認された上で、閉扉を開始するようにしてもよい。
【0110】
また、図10のステップSC7において、乗降室内で人が検知された場合と、乗降室の外部に設けられた監視領域において人が検知された場合とで、対応を変えてもよい。例えば、乗降室外部の監視領域において人が検知された場合には、出入口扉4の閉動作を一時停止することとし、その後、監視領域の無人が確認された場合には、出入口扉4の閉動作を再開することとしてもよい。このように、乗降室外部における監視領域において人が検知された場合には、庫内における人の閉じ込めが生じるわけではないので、安全性確保よりも機械式駐車装置1の円滑な運行を優先させることとしてもよい。
【0111】
図14のステップSG14で行われる車両の輪郭スキャンは、車両を載置したパレットが乗降室内に到着してから出入口扉4が完全に開くまでの任意のタイミングで行うことが可能である。
【0112】
図16のステップSH11において、照合処理が成功してから、若しくは、閉扉ボタン又は再入庫ボタンが押下されてから所定期間内に退出検知がされない場合には、ステップSH1に戻り、ユーザ認証等を再度行うこととしてもよい。
【0113】
以上説明した各実施形態に記載の機械式駐車装置及びその制御方法並びにプログラムは、例えば以下のように把握される。
【0114】
本開示に係る機械式駐車装置(1)は、車両(2)の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室(7)と、前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉(4)と、前記乗降室内に設けられるとともに、前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける内部受付手段(26)と、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う制御手段(40)とを備えている。前記入力情報は、利用者が入力部(260)に対して所定の操作を行うことにより入力される情報である。
【0115】
本開示に係る機械式駐車装置によれば、乗降室の内部に、出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける内部受付手段を備えている。ここで、入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報であるため、利用者自らが閉扉の意思を示すことが可能となる。そして、この内部受付手段によって入力情報が受け付けられ、乗降室内の無人が確認された後に、制御手段は、出入口扉を閉じる閉扉処理を行う。これにより、利用者は、乗降室内から閉扉のための操作を行うことが可能となる。この結果、乗降室から退出した後には自動的に出入口扉が閉められることから、利便性を高めることが可能となる。
また、出入口扉の閉扉は、乗降室内の無人が確認された後に行われるので、安全性を確保することが可能となる。
【0116】
本開示に係る機械式駐車装置(1)は、前記乗降室から人又は車両が退出したことを検知する退出検知手段(32)を備え、前記制御手段は、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記退出検知手段によって人又は車両の退出が検知された後に、前記閉扉処理を行うこととしてもよい。
【0117】
退出検知手段によって人又は車両の退出が検知された後に閉扉処理を行うので、より高い安全を確保することが可能となる。
【0118】
本開示に係る機械式駐車装置(1)において、前記内部受付手段は、出庫処理中において、前記入力部(260)から再入庫を指示する再入庫指示情報又は出庫を指示する出庫指示情報を更に受け付け、前記制御手段は、前記再入庫指示情報が入力された場合には、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室から人が退出したことが検知された場合に、閉扉処理を開始し、前記出庫指示情報が入力された場合には、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室から車両が退出したことが検知された場合に、閉扉処理を開始することとしてもよい。
【0119】
出庫の場合には、出庫を行うか、再入庫を行うかを利用者が指示することができる。また、出庫の場合には、利用者は乗降室内において車両に乗り込み、車両を運転して乗降室から退出することとなる。一方、再入庫の場合には、利用者は乗降室内において車両に乗り込むことなく、利用者が退出することとなる。このように、出庫と再入庫とでは、乗降室からの退出の方法が異なるので、出庫と再入庫とで人が退出したのか、又は、車両が退出したのかを判定することによって、利用者によって入力された指示内容と退出状態との整合性を判定することが可能となる。
【0120】
本開示に係る機械式駐車装置(1)は、乗降室内にいる人を検知する内部検知手段(30)を備え、前記制御手段は、閉扉処理中において、前記内部検知手段によって人が検知された場合に、前記出入口扉の閉動作を停止又は前記出入口扉を反転駆動させることとしてもよい。
【0121】
乗降室内の無人を確認しながら閉扉が行われるので、安全性を確保することが可能となる。
【0122】
本開示に係る機械式駐車装置(1)は、乗降室内にいる人を検知する内部検知手段(30)を備え、前記制御手段は、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記内部検知手段によって人が検知されていない状態で、前記閉扉処理を行うこととしてもよい。
【0123】
乗降室内の無人が確認された後に出入口扉の閉扉が開始されるので、安全性を確保することができる。
【0124】
本開示に係る機械式駐車装置(1)において、前記入力部は、乗降室内に設けられた内部操作盤に設けられていてもよい。
【0125】
本態様によれば、乗降室内に設けられた内部操作盤に設けられている入力部から出入口扉を閉めるための入力情報が入力されることとなる。
【0126】
本開示に係る機械式駐車装置(1)において、前記入力部は、利用者が携帯する携帯端末又は前記車両に設置された車載器に設けられていてもよい。
【0127】
本態様によれば、利用者が携帯する携帯端末又は車載器に設けられた入力部から出入口扉を閉めるための入力情報が入力されることとなる。入力情報は、無線通信回線を介して乗降室内に設けられた内部受付手段によって受け付けられる。この場合、内部受付手段は、無線通信部により実現される。
【0128】
本開示に係る機械式駐車装置(1)において、前記入力情報は、利用者の認証情報であり、前記制御手段は、前記認証情報が、前記出入口扉を開ける前に入力された利用者の認証情報と一致する又は所定の対応関係を有し、かつ、乗降室内の無人が確認された後に、前記閉扉処理を行うこととしてもよい。
【0129】
本態様によれば、出入口扉を開けた人物と同一人物の認証情報が入力された場合に限って閉扉を許可することが可能となる。
【0130】
本開示に係る機械式駐車装置(1)において、前記入力情報は、例えば、閉扉指示情報である。
【0131】
本態様によれば、閉扉指示情報及び乗降室内の無人が確認された後に、閉扉処理が行われることとなる。
【0132】
本開示に係る機械式駐車装置(1)は、前記出入口扉を閉める前に、前記乗降室からの退避を促す案内を報知する報知手段を備えていてもよい。
【0133】
本態様によれば、乗降室内にいる利用者を速やかに乗降室から退出させることが可能となる。
【0134】
本開示に係る機械式駐車装置(1)は、前記乗降室外に設けられ、前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける外部受付手段(22)を備えていてもよい。
【0135】
本態様によれば、利用者は乗降室内又は乗降室外から入力情報を入力することが可能となる。
【0136】
本開示に係る機械式駐車装置(1)は、前記乗降室外であって、前記出入口扉の近傍に設けられた所定の監視領域における人又は車両を検知する外部検知手段(30C)を備え、前記制御手段は、閉扉処理中において、前記外部検知手段によって人又は車両が検知された場合に、前記出入口扉の閉動作を停止又は前記出入口扉を反転駆動させることとしてもよい。
【0137】
本態様によれば、乗降室外に設けられた所定の監視領域における無人を確認しながら閉扉が行われるので、安全性を確保することが可能となる。
【0138】
本開示に係る機械式駐車装置(1)は、前記出入口扉を閉める前に、前記監視領域からの退避を促す案内を報知する報知手段を備えていてもよい。
【0139】
本態様によれば、乗降室外に設けられた所定の監視領域にいる利用者を速やかに退避させることが可能となる。
【0140】
本開示に係る機械式駐車装置(1)は、前記乗降室外に設けられ、開かれた前記出入口扉を閉めるための情報を受け付ける外部受付手段(22)と、前記乗降室外であって、前記出入口扉の近傍に設けられた所定の監視領域における人又は車両を検知する外部検知手段(30C)とを備え、前記制御手段は、閉扉処理中において、前記外部検知手段によって人又は車両が検知された場合に、前記出入口扉の閉動作を停止又は前記出入口扉を反転駆動させ、前記内部受付手段によって前記入力情報が受け付けられた場合と、前記外部受付手段によって前記入力情報が受け付けられた場合とで前記監視領域を異ならせることとしてもよい。
【0141】
本態様によれば、内部受付手段によって入力情報が受け付けられる場合と、外部受付手段によって入力情報が受け付けられる場合とで、適切な監視領域を設定することが可能となる。
【0142】
本開示に係る機械式駐車装置(1)は、前記制御手段による閉扉処理の結果を利用者に報知する報知手段を備えていてもよい。
【0143】
本態様によれば、利用者は閉扉処理の結果を知ることが可能となる。
【0144】
本開示に係る機械式駐車装置(1)において、前記閉扉処理においてエラーが発生した場合に、前記制御手段は、前記内部受付手段による前記入力情報の受付を拒否することとしてもよい。
【0145】
本態様によれば、閉扉処理においてエラーが発生した場合には、外部受付手段に限って入力情報が受け付けられることとなる。
【0146】
本開示に係る機械式駐車装置(1)は、前記乗降室から退出した車両が通過する退出路に設けられた外部ゲートを備え、前記制御手段は、前記出入口扉が全閉した後に、前記外部ゲートの開放を許可することとしてもよい。
【0147】
本態様によれば、出入口扉が全閉するまで利用者を機械式駐車装置の近くに留まらせることができる。これにより、例えば、利用者が出入口扉を閉め忘れた場合に、利用者を速やかに乗降室まで引き返させ、復旧の作業を行わせることが可能となる。
【0148】
本開示に係る機械式駐車装置(1)は、前記乗降室から退出した車両が通過する退出路に設けられた報知手段を備え、前記報知手段は、前記閉扉処理においてエラーが発生した場合に、異常を報知することとしてもよい。
【0149】
本態様によれば、閉扉処理においてエラーが発生したことを利用者に速やかに通知することができる。
【0150】
本開示に係る機械式駐車装置(1)の制御方法は、車両の入庫及び出庫の少なくともいずれか一方を行う乗降室(7)と、前記乗降室の出入口に設けられた出入口扉(4)とを備える機械式駐車装置(1)の制御方法であって、前記乗降室内に設けられるとともに、前記出入口扉を閉めるための入力情報を受け付ける工程と、前記入力情報が受け付けられ、かつ、前記乗降室内の無人が確認された後に、前記出入口扉を閉める閉扉処理を行う工程とをコンピュータが実行し、前記入力情報は、利用者が入力部に対して所定の操作を行うことにより入力される情報である。
【0151】
本開示に係る機械式駐車装置(1)の制御プログラムは、上記機械式駐車装置の制御方法をコンピュータが実行するための機械式駐車装置の制御プログラムである。
【符号の説明】
【0152】
1 :機械式駐車装置
2 :車両
3 :入出庫口
4 :出入口扉
5 :駐車塔
7 :乗降室
18 :パレット
22 :外部操作盤(外部受付手段)
26 :内部操作盤(内部受付手段)
30 :内部検知センサ(内部検知手段)
30A :測域センサ
30B :測域センサ
30C :外部検知センサ(外部検知手段)
32 :入退出検知センサ(外出検知手段)
32A :センサ
32B :センサ
40 :制御装置(制御手段)
41 :記憶部
45 :タッチパネル
46 :ICカードリーダ
47 :スピーカ
48 :非常停止ボタン
50 :主制御部
52 :総合データベース
55 :出入口扉制御部
56 :搬送機制御部
57 :センサ制御部
67 :出入口扉センサ
260 :入力部(入力手段)
261 :ICカードリーダ
262 :タッチパネル
263 :閉扉ボタン
264 :再入庫ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16