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特許7612606半導体基板からフォトレジストを除去するための剥離組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-27
(45)【発行日】2025-01-14
(54)【発明の名称】半導体基板からフォトレジストを除去するための剥離組成物
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20250106BHJP
   G03F 7/42 20060101ALI20250106BHJP
【FI】
H01L21/304 647A
G03F7/42
H01L21/304 647
【請求項の数】 32
(21)【出願番号】P 2021563592
(86)(22)【出願日】2020-04-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-27
(86)【国際出願番号】 US2020028473
(87)【国際公開番号】W WO2020219334
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2023-03-17
(31)【優先権主張番号】62/837,776
(32)【優先日】2019-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514251329
【氏名又は名称】フジフイルム エレクトロニック マテリアルズ ユー.エス.エー., インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】水谷 篤史
(72)【発明者】
【氏名】ウォイチャク、ウィリアム エー.
(72)【発明者】
【氏名】杉島 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】サカムリ、ラジ
【審査官】平野 崇
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/205134(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/027
C11D 7/26
C11D 7/32
C11D 7/50
G03F 7/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1)1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤、
2)1種類以上の4級アンモニウム水酸化物、
3)1種類以上のカルボン酸、
4)1種類以上のII族金属カチオン、
5)6-置換-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンからなる群から選ばれる1種類以上の銅腐食防止剤、及び
6)水、
を含む組成物であって、
アルコール溶剤及び3個以上のヒドロキシ基を含む化合物を含まない組成物。
【請求項2】
前記1種類以上の4級アンモニウム水酸化物が、式[NROHで表される化合物を含み、ここで、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に、任意で(optionally)ヒドロキシ基で置換された直鎖、分岐又は環状のアルキル基、置換又は無置換のフェニル基、あるいは置換又は無置換のベンジル基である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記R、R、R、及びRはそれぞれ独立に、C1~C4のアルキル基、ヒドロキシエチル基、フェニル基、又はベンジル基である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記1種類以上の4級アンモニウム水酸化物を、.1重量%から5重量%の量で含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記1種類以上のカルボン酸が、モノカルボン酸、ジカルボン酸(dicarboxylic acids)、トリカルボン酸、モノカルボン酸のα-ヒドロキシ酸及びβ-ヒドロキシ酸、ジカルボン酸(dicarboxylic acids)のα-ヒドロキシ酸及びβ-ヒドロキシ酸、又はトリカルボン酸のα-ヒドロキシ酸及びβ-ヒドロキシ酸からなる群から選ばれる、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記1種類以上のカルボン酸が、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、乳酸、グリコール酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、又は安息香酸を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記1種類以上のカルボン酸がクエン酸である、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記1種類以上のカルボン酸を、.1重量%から.5重量%の量で含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記1種類以上のII族金属カチオンが、Mg2+、Ca2+、Sr2+、又はBa2+を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記1種類以上のII族金属カチオンが、Ca2+を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記1種類以上のII族金属カチオンを、ppmから0ppmの量で含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記1種類以上の銅腐食防止剤が、6-置換-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンを含み、6位における置換基が、置換又は無置換の直鎖又は分岐のC1~C12のアルキル基、置換又は無置換のC3~C12のシクロアルキル基、置換又は無置換のアリール基、-SCH100、-N(R100101)、又はイミジル基であり、ここで、R100及びR101はそれぞれ独立に、置換若しくは無置換の直鎖若しくは分岐のC1~C12のアルキル基であって任意で(optionally)そのアルキル鎖中に窒素原子若しくは酸素原子を含むアルキル基、置換若しくは無置換のC3~C12のシクロアルキル基であって任意で(optionally)そのシクロアルキル環に窒素原子若しくは酸素原子を含むシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基であるか、又は、R100及びR101はそれらに結合する原子とともに環を形成する、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記1種類以上の銅腐食防止剤が、6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン又は6-メチル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンを含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記1種類以上の銅腐食防止剤を、.1重量%から0重量%の量で含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
前記1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤が、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルスルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ガンマ-ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、又はこれらの混合物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
前記1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤を、0重量%から0重量%の量で含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
前記水を、重量%から5重量%の範囲で含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
1種類以上の消泡性界面活性剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
前記1種類以上の消泡性界面活性剤を、.01重量%から重量%の量で含有する、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
pHが3以上である、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
ジメチルスルホキシド、テトラメチルアンモニウム水酸化物、クエン酸、クエン酸カルシウム、6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン、消泡剤、及び水を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項22】
組成物の0重量%から0重量%の量のジメチルスルホキシド;
組成物の.1重量%から5重量%の量のテトラメチルアンモニウム水酸化物;
組成物の.1重量%から.5重量%の量のクエン酸;
組成物のppmから0ppmの量のクエン酸カルシウム;
組成物の.1重量%から0重量%の量の6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン;
組成物の.01重量%から重量%の量の消泡剤;及び
組成物の重量%から5重量%の量の水、を含む、
請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
前記組成物は、少なくとも1種類のカルボン酸を、0.2重量%から1.5重量%の量で含有し、
前記組成物は、少なくとも1種類のII族金属カチオンを、5ppmから25ppmの量で含有し、
前記組成物は、少なくとも1種類の銅腐食防止剤を、0.5重量%から10重量%の量で含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項24】
1)1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤、
2)1種類以上の4級アンモニウム水酸化物、
3)6-置換-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンからなる群から選ばれる1種類以上の銅腐食防止剤、及び
4)水、
を含み、
アルコール溶剤、カルボン酸、II族金属カチオン、及び、3個以上のヒドロキシ基を含む化合物を含まない組成物。
【請求項25】
1種類以上の消泡性界面活性剤をさらに含む、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
ジメチルスルホキシド、テトラメチルアンモニウム水酸化物、6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン、消泡剤、及び水を含む、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
組成物の0重量%から0重量%の量のジメチルスルホキシド;
組成物の.1重量%から5重量%の量のテトラメチルアンモニウム水酸化物;
組成物の.1重量%から0重量%の量の6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン;
組成物の.01重量%から重量%の量の消泡剤;及び
組成物の重量%から5重量%の量の水、を含む、
請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
前記組成物は、少なくとも1種類の銅腐食防止剤を、0.5重量%から10重量%の量で含有する、請求項24に記載の組成物。
【請求項29】
フォトレジスト又はフォトレジスト残渣を含む半導体基板を、請求項1の組成物に接触させて、前記フォトレジスト又は前記フォトレジスト残渣を除去することを含む、方法。
【請求項30】
前記接触工程の後、前記半導体基板をリンス溶剤でリンスすることをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記リンス工程の後、前記半導体基板を乾燥させることをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記半導体基板におけるCu又はAlを実質的に除去しない、請求項29に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、フォトレジスト(例えば、ポジティブ又はネガティブのフォトレジスト)あるいはフォトレジストの残渣を半導体基板から除去するための剥離組成物に関わる。特に、本開示は、エッチング又はプラズマアッシングプロセスの後に、フォトレジスト又はフォトレジスト残渣を除去するために有効なアルカリ性組成物に関わる。
【背景技術】
【0002】
集積回路の生産において、ICチップ及び微小電子機械システム(MEMS)などの半導体素子を、チップパッド上に堆積されたはんだバンプによって外部回路と相互接続するコントロールドコラプスチップコネクション(C4)プロセスとして知られるフリップチッププロセスは、現在ではとてもよく確立されている。フリップチップ又はC4プロセスには厚いネガティブ型のフォトレジストが一般的に適用され、厚いネガティブ型レジスト用の市販のレジスト剥離剤は、主として、DMSO(ジメチルスルホキシド)又はNMP(N-メチルピロリドン)にTMAH(テトラメチルアンモニウム水酸化物)を加えたものをベースとした配合物である。しかしながら、それら市販の厚いネガティブ型レジスト用レジスト剥離剤には、レジスト剥離性が不十分、浴寿命が短い、金属基板及びバンプ組成物との適合性に劣る、という問題点を示すことがある。さらに、分解したフォトレジストにおいて、分解したフォトレジスト又は界面活性剤によって生成される泡立ちの問題も起こり得る。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、バンプ及びメタライゼーション材料(例えば、SnAg、CuNiSn、CuCoCu、CoSn、Ni、Cu、Al、W、Sn、Co、など)を含むデバイス用に適合する剥離用組成物の開発について記載する。発明者は、ポジティブ又はネガティブ型の厚いレジストを効果的に剥離し、かつ、バンプやその下のメタライゼーション材料(例えば、SnAg、CuNiSn、CuCoCu、CoSn、Ni、Cu、Al、W、Sn、Co、など)に対しては非腐食性であるという能力が、本開示の組成物を用いることによって実現できることを、予想外に発見した。実際、本開示の組成物は、優れた剥離性能及び洗浄性能を維持しながらもCu及びAlのエッチングを抑制することに効果があることが発見された。さらに、本開示の組成物は、幅広い材料に対する適合性を示し、剥離プロセスにおける泡立ちの問題を有効に制御できるものである。
【0004】
いくつかの実施形態において、本開示は、
1)1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤、
2)1種類以上の4級アンモニウム水酸化物、
3)1種類以上のカルボン酸、
4)1種類以上のII族金属カチオン、
5)6-置換-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンからなる群から選ばれる1種類以上の銅腐食防止剤、及び
6)水、
を含み(例えば、含み(comprises)、のみからなり(consists of)、又は、のみから本質的になり(consists essentially of))、3個以上のヒドロキシ基を含む化合物を含まない、フォトレジスト剥離組成物について示す。
【0005】
いくつかの実施形態において、本開示は、
1)1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤、
2)1種類以上の4級アンモニウム水酸化物、
3)6-置換-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンからなる群から選ばれる1種類以上の銅腐食防止剤、及び
4)水、
を含み(例えば、含み(comprises)、のみからなり(consists of)、又は、のみから本質的になり(consists essentially of))、カルボン酸、II族金属カチオン、及び、3個以上のヒドロキシ基を含む化合物を含まない、フォトレジスト剥離組成物について示す。
【0006】
いくつかの実施形態において、本開示は、フォトレジスト又はフォトレジスト残渣を含む半導体基板を本開示のフォトレジスト剥離組成物に接触させて、前記フォトレジスト又はフォトレジスト残渣を除去することを含む、フォトレジスト剥離方法に関わる。いくつかの実施形態において、前記剥離方法は、上記の方法で得られた半導体基板から半導体デバイス(例えば、半導体チップなどの集積回路デバイス)を形成することもさらに含む。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示において、特に断らない限り、記載されたすべてのパーセンテージは、剥離組成物の全重量に対する重量パーセントであると理解されるべきである。特に断らない限り、環境温度とは約16℃から約27℃であると定義される。
【0008】
本開示において、「水溶性の」物質(例えば、水溶性アルコール、ケトン、エステル、エーテル、など)とは、25℃の水に0.5重量%以上の溶解度(例えば、1重量%以上、又は5重量%以上)を有する物質を指す。
【0009】
本開示において、「極性非プロトン性溶剤」とは、酸性のプロトンを有さず、比較的高い双極子モーメント値(例えば、2.7以上)を有する溶剤を指す。
【0010】
本開示において、「II族金属カチオン」とは、周期律表のII族にある金属のカチオンを指す。
【0011】
いくつかの実施形態において、本開示は、
1)1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤、
2)1種類以上の4級アンモニウム水酸化物、
3)1種類以上のカルボン酸、
4)1種類以上のII族金属カチオン、
5)6-置換-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンからなる群から選ばれる1種類以上の銅腐食防止剤、及び
6)水、
を含み(例えば、含み(comprises)、のみからなり(consists of)、又は、のみから本質的になり(consists essentially of))、3個以上のヒドロキシ基を含む化合物(例えば、グリセロールなどの糖アルコール)を含まない、フォトレジスト剥離組成物に関わる。
【0012】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤を含む。前記水溶性極性非プロトン性有機溶剤は、単一の水溶性溶剤でも、複数の水溶性溶剤の任意の比率の混合物でもよい。本開示の使用に適した溶剤の例は、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルスルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ガンマ-ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、前記水溶性極性非プロトン性有機溶剤は、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ガンマ-ブチロラクトン、又はN-メチルピロリドンである。
【0013】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、前記1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤を、剥離組成物の約30重量%以上(例えば、約40重量%以上、約50重量%以上、又は約60重量%以上)、及び/又は、約90重量%以下(例えば約85重量%以下、約80重量%以下、又は約75重量%以下)の量で含む。
【0014】
本開示の剥離組成物は、任意で(optionally)、1種類以上のアルコール溶剤、例えば水溶性アルコール溶剤を含む。水溶性アルコール溶剤のクラスとしては、アルカンジオール(アルキレングリコールを含むが、それに限定されない)、グリコール、アルコキシアルコール(グリコールモノエーテルを含むが、それに限定されない)、飽和脂肪族一価アルコール、不飽和非芳香族一価アルコール、環構造を含むアルコール(例えば低分子量アルコール)、及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されるものではない。前記剥離組成物は、単一のアルコール溶剤、又は複数のアルコール溶剤の任意の比率の混合物を含むことができる。いくつかの実施形態において、本開示の組成物は、1種類以上のアルコール溶剤を含まない。
【0015】
水溶性アルカンジオールの例は、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,2-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、ピナコール、及びアルキレングリコールを含むが、これらに限定されるものではない。
【0016】
水溶性アルキレングリコールの例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、及びテトラエチレングリコールを含むが、これらに限定されるものではない。
【0017】
水溶性アルコキシアルコールの例は、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、3-メトキシ-1-ブタノール、1-メトキシ-2-ブタノール、及び水溶性グリコールモノエーテルを含むが、これらに限定されるものではない。
【0018】
水溶性グリコールモノエーテルの例は、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn-プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノn-ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、1-メトキシ-2-プロパノール、2-メトキシ-1-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノール、2-エトキシ-1-プロパノール、プロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、及びジエチレングリコールモノベンジルエーテルを含むが、これらに限定されるものではない。
【0019】
水溶性飽和脂肪族一価アルコールの例は、メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1-ブタノール、2-ブタノール、イソブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、2-ペンタノール、t-ペンチルアルコール、及び1-ヘキサノールを含むが、これらに限定されるものではない。
【0020】
水溶性不飽和非芳香族一価アルコールの例は、アリルアルコール、プロパルギルアルコール、2-ブテニルアルコール、3-ブテニルアルコール、及び4-ペンテン-2-オールを含むが、これらに限定されるものではない。
【0021】
水溶性で環構造を含む低分子量アルコールの例は、テトラヒドロフルフリルアルコール、フルフリルアルコール、及び1,3-シクロペンタンジオールを含むが、これらに限定されるものではない。
【0022】
いくつかの実施形態において、前記水溶性アルコール溶剤は、アルコキシアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、及び水溶性アルカンジオールである。いくつかの実施形態において、前記水溶性アルコール溶剤は、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、3-メトキシ-1-ブタノール、1-メトキシ-2-ブタノール、水溶性グリコールモノエーテル、水溶性アルキレングリコール、及びテトラヒドロフルフリルアルコールである。いくつかの実施形態において、前記水溶性アルコール溶剤は、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn-ブチルエーテル、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、及びテトラヒドロフルフリルアルコールである。
【0023】
いくつかの実施形態において、本開示に記載のフォトレジスト剥離方法で本開示に記載の加熱されたフォトレジスト剥離組成物を用いる場合には、安全を考慮して、前記水溶性アルコールは沸点が110℃より高いものとすることができる。
【0024】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、前記1種類以上のアルコール溶剤を、剥離組成物の約5重量%以上(例えば、約7重量%以上、約10重量%以上、又は約12重量%以上)、及び/又は約60重量%以下(例えば、約45重量%以下、約35重量%以下、又は約25重量%以下)の量で含む。
【0025】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、1種類以上の4級アンモニウム水酸化物を含む。いくつかの実施形態において、好ましい4級アンモニウム水酸化物は、一般式[NROHで表され、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に、直鎖、分岐若しくは環状の任意で(optionally)ヒドロキシ基で置換されたアルキル基、置換若しくは無置換のフェニル基、又は置換若しくは無置換のベンジル基(例えば、自らのフェニル基が置換又は無置換であるベンジル基)である化合物である。前記フェニル基上、及び前記ベンジル基のフェニル基上の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、又はアルキルである。いくつかの実施形態において、前記4級アンモニウム水酸化物は、テトラアルキルアンモニウム水酸化物である。いくつかの実施形態において、前記4級アンモニウム水酸化物は、テトラアルカノールアンモニウム水酸化物である。いくつかの実施形態において、前記4級アンモニウム水酸化物は、2種類以上の4級アンモニウム水酸化物の任意の比率の混合物である。
【0026】
いくつかの実施形態において、好ましい4級アンモニウム水酸化物は、一般式[NROHの化合物であって、ここで、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に、C1~C4のアルキル基、ヒドロキシエチル基、フェニル基、又はベンジル基である化合物である。
【0027】
適した4級アンモニウム水酸化物化合物の例は、テトラメチルアンモニウム水酸化物(TMAH)、テトラエチルアンモニウム水酸化物(TEAH)、テトラプロピルアンモニウム水酸化物、テトラブチルアンモニウム水酸化物(TBAH)、エチルトリメチルアンモニウム水酸化物、ジエチルジメチルアンモニウム水酸化物、メチルトリプロピルアンモニウム水酸化物、ブチルトリメチルアンモニウム水酸化物、メチルトリブチルアンモニウム水酸化物、ペンチルトリメチルアンモニウム水酸化物、(2-ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウム水酸化物(コリン)、(2-ヒドロキシエチル)トリエチルアンモニウム水酸化物、(2-ヒドロキシエチル)トリエチルアンモニウム水酸化物、(3-ヒドロキシプロピル)トリエチルアンモニウム水酸化物、トリス-2-ヒドロキシエチルアンモニウム水酸化物、テトラエタノールアンモニウム水酸化物、フェニルトリメチルアンモニウム水酸化物、ベンジルトリメチルアンモニウム水酸化物、及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されるものではない。
【0028】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、前記1種類以上の4級アンモニウム水酸化物を、剥離組成物の約0.1重量%以上(例えば、約0.5重量%以上、約1重量%以上、又は約1.5重量%以上)、及び/又は、約15重量%以下(例えば、約12重量%以下、約10重量%以下、約8重量%以下、約5重量%以下、又は約3重量%以下)の量で含む。
【0029】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、任意で(optionally)1種類以上のII族金属カチオンを含むことができる。適したII族金属カチオンの例は、Ca2+、Mg2+、Sr2+、及びBa2+を含む。いくつかの実施形態において、本開示に記載の剥離組成物は、前記II族金属カチオンを、約5ppm以上(例えば、約7ppm以上、約8ppm以上、又は約10ppm以上)、及び/又は、約40ppm以下(例えば、約35ppm以下、約25ppm以下、約20ppm以下、又は約15ppm以下)の量で含む。別の実施形態において、本開示の剥離組成物は、該剥離組成物の目的(例えば、Cu及びAlのエッチングを抑制しつつ優れた剥離性能及び洗浄性能をもたらすこと)を達成することが依然として可能なまま、上記のII族金属カチオンを排除する(又は含まない)ことができる。
【0030】
理論に拘束されることを望むものではないが、可溶化されたII族金属カチオン(例えば、カルシウムカチオン)を含む剥離組成物は、該剥離組成物によるAlのエッチングレートを大幅に減少させることが可能であって、そのことにより、前記剥離組成物は使用中のAlエッチングを抑制することができると考えられる。さらに、理論に拘束されることを望むものではないが、II族金属化合物は一般的に、本開示に記載の剥離組成物中にはそれほど溶解しないので、II族金属カチオンを(例えば、II族金属カチオンと錯体を形成することにより)可溶化することが可能な剤を添加することによって、剥離組成物中における可溶化したII族金属カチオンの量を著しく増加させることができ、それにより前記剥離組成物のAlエッチング抑制性能を改善できる、と考えられる。
【0031】
このように、いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、水溶性極性非プロトン性有機溶剤へのII族金属カチオンの溶解度を向上させる化合物を1種類又は複数種類任意で(optionally)含むことができる。このような化合物としては、3個以上のヒドロキシ基を有する化合物が挙げられる。いくつかの実施形態において、前記化合物は糖アルコールである。本開示の組成物での使用が期待される糖アルコールは、グリセロール、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、アラビトール、イソマルト、ラクチトール、マルチトール、キシリトール、トレイトール、リビトール、ガラクチトール、イジトール、及びイノシトールを含むが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、前記糖アルコールはグリセロール又はソルビトールである。
【0032】
いくつかの実施形態において、本開示に記載の剥離組成物は、3個以上のヒドロキシ基を有する1種類以上の化合物を、剥離組成物の約0.1重量%以上(例えば、約0.5重量%以上、約1重量%以上、又は約1.5重量%以上)、及び/又は、約10重量%以下(例えば、約8重量%以下、約5重量%以下、又は約3重量%以下)の量で含むことができる。別の実施形態において、本開示の剥離組成物は、該剥離組成物の目的(例えば、Cu及びAlのエッチングを抑制しつつ優れた剥離性能及び洗浄性能をもたらすこと)を達成することが依然として可能なまま、上記の3個以上のヒドロキシ基を有する化合物を排除する(又は含まない)ことができる。
【0033】
いくつかの実施形態において、本開示に記載の剥離組成物は、1種類以上のカルボン酸を任意で(optionally)含むことができる。理論に拘束されることを望むものではないが、カルボン酸は、3個以上のヒドロキシ基を有する化合物と協調して働き、水溶性極性非プロトン性有機溶剤へのII族金属カチオンの溶解度を向上させることができる、と考えられる。いくつかの実施形態において、本開示の組成物での使用が期待される前記1種類以上のカルボン酸の例は、モノカルボン酸、ジカルボン酸(dicarboxylic acids)、トリカルボン酸、モノカルボン酸のα-ヒドロキシ酸及びβ-ヒドロキシ酸、ジカルボン酸(dicarboxylic acids)のα-ヒドロキシ酸若しくはβ-ヒドロキシ酸、又はトリカルボン酸のα-ヒドロキシ酸及びβ-ヒドロキシ酸、を含むが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、前記1種類以上のカルボン酸は、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、乳酸、グリコール酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、又は安息香酸を含む。いくつかの実施形態において、前記カルボン酸は、クエン酸である。
【0034】
いくつかの実施形態において、本開示に記載の剥離組成物は、前記1種類以上のカルボン酸を、剥離組成物の約0.1重量%以上(例えば、約0.2重量%以上、約0.3重量%以上、又は約0.4重量%以上)、及び/又は、約1.5重量%以下(例えば、約1.2重量%以下、約0.9重量%以下、又は約0.6重量%以下)の量で含むことができる。別の実施形態において、本開示の剥離組成物は、該剥離組成物の目的(例えば、Cu及びAlのエッチングを抑制しつつ優れた剥離性能及び洗浄性能をもたらすこと)を達成することが依然として可能なまま、上記のカルボン酸を排除する(又は含まない)ことができる。
【0035】
本開示の剥離組成物は通常、水を含む。いくつかの実施形態において、前記水は、脱イオン化された超純水で有機汚染物質を含まず、最低抵抗値が約4~約17メガオームである。いくつかの実施形態において、前記水の抵抗値は17メガオーム以上である。
【0036】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、水を、剥離組成物の約1重量%以上(例えば、約2.5重量%以上、約5重量%以上、約7重量%以上、又は約10重量%以上)、及び/又は、約25重量%以下(例えば、約20重量%以下、約15重量%以下、又は約12.5重量%以下)の量で含む。
【0037】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、6-置換-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンである1種類以上の銅腐食防止剤を含む。2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン上の置換基は、置換若しくは無置換の直鎖若しくは分岐のC1~C12のアルキル基(例えば、メチル、ヘキシル、-CH-アリール、CHOR100、-CHSR100、-CH(NR100101))、置換若しくは無置換のC3~C12のシクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、若しくはヒドロキシシクロヘキシル)、置換若しくは無置換のアリール基(例えば、フェニル、メトキシフェニル、若しくはナフチル)、-SCH100、-N(R100101)、又はイミジル基であり、ここで、R100及びR101はそれぞれ独立に、置換若しくは無置換の、直鎖若しくは分岐のC1~C12のアルキル基であって任意で(optionally)そのアルキル鎖中に窒素原子若しくは酸素原子を含むアルキル基、置換若しくは無置換のC3~C12のシクロアルキル基であって任意で(optionally)そのシクロアルキル環に窒素原子若しくは酸素原子を含むシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基であるか、又は、R100及びR101はそれらに結合する原子とともに環を形成する。アルキル基上及びシクロアルキル基上の置換基としては、C1~C4のアルキル、C1~C4のアルコキシ、ヒドロキシル、及び置換又は無置換のアリールが挙げられる。いくつかの実施形態において、アリール基上の置換基は、電子吸引性のもの(例えば、ハロゲン)ではなく電子供与性のもの(例えば、アルコキシ基)である。
【0038】
好適な6-置換-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンの例は、6-メチル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン;6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン(ベンゾグアナミン)、6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-ジメチルトリアジン;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン,6-[2-(2-フラニル)エチル]-;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン,6-[(ヘキサヒドロ-1-メチルピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)メチル]-;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン,6-[[(3-アミノブチル)チオ]メチル]-;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、6-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン,6-[(3-クロロフェニル)メチル]-;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン,6-[(フェニルチオ)メチル]-;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン,6-[(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル]-;2-(4,6-ジアミノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-フルオロ-フェノール;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン,6-(1-エチルシクロペンチル)-;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン,6-[[4-(ジフェニルメチル)-1-ピペラジニル]メチル]-;9-アクリジンカルボン酸,1,2,3,4-テトラヒドロ-4-[(4-メトキシフェニル)メチレン]-,(4,6-ジアミノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)メチルエステル;1H-ベンズ[デ]イソキノリン-1,3(2H)-ジオン,2-[[(4,6-ジアミノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ]メチル]-;9-アクリジンカルボン酸,2-(1,1-ジメチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-,(4,6-ジアミノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)メチルエステル;1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン,N2-[2-[(7-クロロ-4-キノルニル)アミノ]エチル]-;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン,6-[[4-(1-メチルエチル)フェノキシ]メチル]-;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン,6-[[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル]-;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、6-[[(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル]チオ]-;N-シクロヘキシル-2-[(4,6-ジアミノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)チオ]-プロパンアミド;3-クロロ-4-[(4,6-ジアミノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)メトキシ]-5-メトキシ-ベンゾニトリル;ベンゼン酢酸,3-メトキシ-,(4,6-ジアミノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)メチルエステル;1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン,6-[3-(1-ピロリジニル)フェニル]-;1,3,5-トリアジン-2-オクタンニトリル,4,6-ジアミノ-;s-トリアジン-2-ブチロニトリル,4,6-ジアミノ-;1,3,5-トリアジン-2-プロパン酸,4,6-ジアミノ-;1,3,5-トリアジン-2-メタンチオール,4,6-ジアミノ-;ベンズアミド,N-(4,6-ジアミノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-ヒドロキシ-;及び1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン,6-[(メチルチオ)メチル]-、を含む。
【0039】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、前記1種類以上の銅腐食防止剤を、剥離組成物の約0.01重量%以上(例えば、約0.05重量%以上、約0.1重量%以上、又は約0.5重量%以上)、及び/又は、約10重量%以下(例えば、約7重量%以下、約5重量%以下、又は約2重量%以下)の量で含む。
【0040】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、消泡性の界面活性剤を任意で(optionally)含む。適した消泡性界面活性剤の例は、ポリシロキサン(例えば、ポリジメチルシロキサン)、ポリエチレングリコールメチルエーテルポリマー、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドの共重合体、テトラメチルデシンジオール、ポリエチレングリコールアルキニルエーテルポリマー(例えば、ポリエチレングリコールをアセチレンジオールと反応させて得られる生成物)、及びグリシジルエーテルでキャップされたアセチレンジオールエトキシレート(例えば、参照により本開示に取り込まれる米国特許第6717019に記載されているもの)を含む。市販の消泡性界面活性剤の例は、サーフィノール440、サーフィノール104、サーフィノールMD-20、トロイゾルS366、コースタル1017F、アルドLF、ダウDB-100、及びダウDSPを含む。いくつかの実施形態において、消泡性界面活性剤は、サーフィノールMD-20、サーフィノール104、及びトロイゾルS366である。いくつかの実施形態において、本開示の組成物は消泡性界面活性剤を含まない。
【0041】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、前記少なくとも1種類の消泡性の界面活性剤を、剥離組成物の約0.01重量%以上(例えば、約0.03重量%以上、約0.05重量%以上、又は約0.1重量%以上)、及び/又は、約3重量%以下(例えば、約2重量%以下、約1重量%以下、又は約0.5重量%以下)の量で含む。
【0042】
さらに、いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、追加の添加剤、例えば、pH調整剤(例えば、有機酸、無機酸、及び有機塩基)、防腐剤、キレート剤、界面活性剤、有機溶剤(例えば、グリコールジエーテル)、及び殺生物剤を、任意成分として含むことができる。
【0043】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、以下の成分(例えば、上記に記載の特定の成分等)のうち1つ又は複数を、もし複数の場合はいずれの組み合わせであっても、特に排除してもよい。その排除される成分は、ポリマー、脱酸素剤、アミドキシム、酸化剤(例えば、過酸化物、オキソアンモニウム化合物、無機酸化剤、及び過酸)、研磨剤(例えば、シリカ又はアルミナ)、フッ化物含有化合物、アミン、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩基(例えば、NaOH、KOH、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、及びLiOH)、メタルハライド化合物、ホスフィン酸、テトラヒドロフルフリルアルコール、グリコール、フラニルアルコール、グリセリン、糖類、アリールエーテル、N-ヒドロキシホルムアミド、アルカノールアミン、N-アルキルアルカノールアミン、スルホン化されたポリマー、金属のスルホン酸塩、ヒドロキシルアミン、2-アミノベンゾチアゾール、チオベンゾトリアゾール、スルホン化されたポリエステル、尿素化合物、シリケート塩基、シラン、シリコン化合物、消泡性界面活性剤以外の界面活性剤、ピロリドン、例えば1,3-ジメチル-2-ピペリドン及び1,5-ジメチル-2-ピペリドンなどのヒンダードアミド溶液、DMSO又はジメチルスルホン又は硫黄を含む置換基を含むトリアゾール化合物以外の硫黄化合物、テトラゾリウム塩、ホウ酸及びホウ酸の塩又は誘導体、ベンゾイミダゾール、トリアゾールを含まないフェノール化合物、キレート剤、緩衝剤、アゾール(例えば、ジアゾール、トリアゾール、又はテトラアゾール)、塩(例えば、硫酸塩、スルホン酸塩、ハロゲン化物塩(例えば塩化物塩)、硝酸塩、酢酸塩、リン酸塩、及び、メタルハライド、カリウム塩(例えば硝酸カリウム)、ナトリウム塩、及び銀塩などの金属塩)、並びに本開示に記載のCu又はAlの腐食防止剤以外の腐食防止剤、からなる群から選ばれる。
【0044】
いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物は、以下を含む(comprise)、のみからなる(consist of)、又は、から本質的になる(consist essentially of):
(1)約30重量%以上(例えば、約40重量%以上、約50重量%以上、又は約60重量%以上)、及び/又は、約90重量%以下(例えば、約85重量%以下、約80重量%以下、又は約75重量%以下)の、1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤(例えばDMSO);
(2)任意で(optionally)、約5重量%以上(例えば、約7重量%以上、約10重量%以上、又は約12重量%以上)、及び/又は、約60重量%以下(例えば、約45重量%以下、約35重量%以下、又は約25重量%以下)の、1種類以上のアルコール溶剤;
(3)約0.1重量%以上(例えば、約0.5重量%以上、約1重量%以上、又は約1.5重量%以上)、及び/又は、約15重量%以下(例えば、約12重量%以下、約10重量%以下、約8重量%以下、約5重量%以下、又は約3重量%以下)の、1種類以上の4級アンモニウム水酸化物(例えばTMAH);
(4)約1重量%以上(例えば、約2.5重量%以上、約5重量%以上、約7重量%以上又は約10重量%以上)、及び/又は、約25重量%以下(例えば、約20重量%以下、約15重量%以下、又は約12.5重量%以下)の、水;
(5)約0.01重量%以上(例えば、約0.05重量%以上、約0.1重量%以上、又は約0.5重量%以上)、及び/又は、約10重量%以下(例えば、約7重量%以下、約5重量%以下、又は約2重量%以下)の、6-置換-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンからなる群から選ばれる1種類以上の銅腐食防止剤(例えば6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン);
(6)任意で(optionally)、約0.01重量%以上(例えば、約0.03重量%以上、約0.05重量%以上、又は約0.1重量%以上)、及び/又は、約3重量%以下(例えば、約2重量%以下、約1重量%以下、又は約0.5重量%以下)の、1種類以上の消泡性界面活性剤(例えば、サーフィノールMD-20などのポリエチレングリコールアルキニルエーテルポリマー);
(7)任意で(optionally)、約5ppm以上(例えば、約7ppm以上、約8ppm以上、又は約10ppm以上)、及び/又は、約40ppm以下(例えば、約35ppm以下、約25ppm以下、約20ppm以下、又は約15ppm以下)の、1種類以上のII族金属カチオン(例えば、Ca2+);
(8)任意で(optionally)、約0.1重量%以上(例えば、約0.5重量%以上、約1重量%以上、又は約1.5重量%以上)、及び/又は、約10重量%以下(例えば、約8重量%以下、約5重量%以下、又は約3重量%以下)の、3個以上のヒドロキシ基を有する1種類以上の化合物(例えばグリセロール);
(9)任意で(optionally)、約0.1重量%以上(例えば、約0.2重量%以上、約0.3重量%以上、又は約0.4重量%以上)、及び/又は、約1.5重量%以下(例えば、約1.2重量%以下、約0.9重量%以下、又は約0.6重量%以下)の、1種類以上のカルボン酸(例えばクエン酸)。
【0045】
本開示の剥離組成物は、通常はアルカリ性である。いくつかの実施形態において、本開示の剥離組成物のpHは約13以上(例えば、約13.5以上、又は約14以上)である。理論に拘束されることを望むものではないが、剥離組成物がアルカリ性であることによって、半導体基板上のフォトレジストの除去が容易になる、と考えられる。
【0046】
本開示の一つの実施形態は、半導体基板からフォトレジストを剥離又は除去する方法である。前記方法は、フォトレジスト又はフォトレジスト残渣を含む半導体基板を、前記フォトレジスト又は前記フォトレジスト残渣を半導体基板表面から除去するのに十分な温度で適切な時間、本開示に記載の剥離組成物に接触させることを含む。前記方法はさらに、前記接触工程の後にリンス溶剤で前記半導体基板をリンスすること、及び/又は前記リンス工程の後に前記半導体基板を乾燥させることを含んでもよい。いくつかの実施形態において、前記方法は、前記半導体基板におけるCu又はAlを実質的に除去しない。
【0047】
いくつかの実施形態において、前記フォトレジスト剥離方法は、以下の工程を含む:
(A)フォトレジスト被膜又はフォトレジスト残渣を有する半導体基板を用意すること;
(B)前記半導体基板を本開示に記載の剥離組成物に接触させて、前記フォトレジスト被膜又は前記フォトレジスト残渣を除去すること;
(C)前記半導体基板を適切なリンス溶剤でリンスすること;
(D)任意で(optionally)、前記半導体基板の完全性を損なうことなく前記リンス溶剤を除去できる任意の適切な手段で、前記半導体基板を乾燥させること。いくつかの実施形態において、前記剥離方法は、上記方法で得られた半導体基板から半導体デバイス(例えば、半導体チップなどの集積回路デバイス)を形成することをさらに含む。
【0048】
本方法で剥離が行われる半導体基板は、除去する必要のあるフォトレジスト(例えば、ポジティブ又はネガティブのフォトレジスト)を一つ以上有している。半導体基板は、典型的には、シリコン、シリコンゲルマニウム、GaAsのようなIII-V族化合物、又はそれらの組み合わせからなる。前記半導体基板は、さらに、金属線と誘電体材料のような相互接続フィーチャなどの露出した集積回路構造を追加で含んでいてもよい。相互接続フィーチャに用いられる金属及び合金としては、アルミニウム、銅と合金化したアルミニウム、銅、チタン、タンタル、コバルト、ニッケル、シリコン、ポリシリコンチタン窒化物、窒化タンタル、スズ、タングステン、SnAg、SnAg/Ni、CuNiSn、CuCoCu、及びCoSnが挙げられるが、これらに限定されるものではない。前記半導体基板は、誘電体中間層、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコンカーバイド、チタン酸化物、及び炭素ドープシリコン酸化物の層を含んでいてもよい。
【0049】
前記半導体基板は、例えば、剥離組成物をタンクに入れて半導体基板を前記剥離組成物中に浸す及び/又は半導体基板を前記剥離組成物中に沈める、剥離組成物を半導体基板上にスプレーする、剥離組成物を半導体基板上に流す、あるいはこれらの組み合わせなど、任意の適切な手段で、剥離組成物に接触させることができる。いくつかの実施形態において、半導体基板は剥離組成物中に浸される。
【0050】
本開示における剥離組成物は、約90℃までの温度(例えば、約25℃から約80℃、約30℃から約60℃、又は約40℃から約60℃)で有効に使用することができる。安全上の理由で、最高温度は通常、用いられた溶剤の引火温度よりも大きく低い値にしている。
【0051】
同様に、剥離時間は、用いられる具体的な剥離方法、温度、及び剥離組成物に依存して広い範囲で変動させることができる。剥離を、浸漬バッチ型のプロセスで行う場合には、適切な時間範囲は、例えば、約60分までである。いくつかの実施形態において、バッチ型のプロセスについての適切な時間範囲は、約1分から約60分(例えば、約3分から約20分、又は約4分から約15分)である。
【0052】
単一ウエハのプロセスについての剥離時間は、約10秒から約5分(例えば、約15秒から約4分、約15秒から約3分、又は約20秒から約2分)の範囲になり得る。いくつかの実施形態においては、剥離組成物を1回あるいは複数回適用することが起こり得る。単一ウエハのプロセスにおいて使用される剥離組成物の量は、典型的には、基板を完全に覆うのに十分な量であって、基板のサイズ及び剥離組成物の表面張力に依存することになる。
【0053】
本開示の剥離組成物の剥離性能をさらに高めるために、機械攪拌手段を用いてもよい。適切な攪拌手段の例としては、基板上に剥離組成物を循環させること、剥離組成物を基板上に流す又はスプレーすること、及び、剥離過程の間、超音波又はメガソニックにより攪拌すること、が挙げられる。地面に対する半導体基板の向きは、どの角度でもよい。いくつかの実施形態において、水平の向き又は垂直の向きが適切である。
【0054】
本開示の剥離組成物は、当業者に知られた剥離ツールの中で使われることができる。本開示の剥離組成物の重要な利点の一つは、前記剥離組成物が全体として及び部分として、比較的無毒性、非腐食性、かつ非反応性の成分を含むことであり、それによって、前記組成物は、温度及びプロセス時間の広範な範囲において安定である。本開示の剥離組成物は概して、現存する又は提案されている半導体ウエハの、バッチ式及び単一ウエハ剥離のための剥離プロセスツールを構成するのに使われる実際上全ての材料に対して、化学的に適合するものである。
【0055】
剥離の後、半導体基板は、攪拌手段あり又はなしで、約5秒から約5分にわたって適切なリンス溶剤でリンスされる。適切なリンス溶剤の例は、脱イオン(DI)水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、N-メチルピロリジノン、ガンマ-ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、乳酸エチル、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含むが、これらに限定されるものではない。この溶剤は、本開示に記載の剥離組成物を適用(apply)する際に用いられる手段と同様の手段で適用することができる。剥離組成物は、リンス工程の開始に先立って半導体基板から既に除かれていてもよいし、又は、リンス工程開始の時点でまだ半導体基板に接触していてもよい。いくつかの実施形態において、リンス工程で用いられる温度は、16℃から27℃である。
【0056】
半導体基板は、リンス工程の後、任意で(optionally)乾燥させられる。当分野で知られている任意の適切な乾燥手段を用いることができる。適切な乾燥手段の例は、スピン乾燥、半導体基板を通るように乾燥ガスを流すこと(flowing a dry gas across the semiconductor substrate)、ホットプレート又は赤外線ランプなどの加熱手段による半導体基板の加熱、マランゴニ乾燥、ロタゴニ乾燥、IPA乾燥、及びこれらの組み合わせを含む。乾燥時間は方法に依存するが、典型的には30秒から数分というオーダーである。
【0057】
いくつかの実施形態において、半導体基板はその後、基板上に1つ以上の回路が形成されるように処理することができ、又は、例えばアセンブリング(例えば、ダイシング及びボンディング)及びパッケージング(例えばチップシーリング)により、半導体チップへと処理することもできる。
【0058】
本開示は、以下の実施例を参照してより詳細に説明されるが、これらは例示を目的とするものであり、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【実施例
【0059】
<処方例1及び2(FE-1及びFE-2)>
表1に示された順で成分を混合することで、処方例1及び2(FE-1及びFE-2)が調製された。FE-2においては、最後の3つの成分は、残りの成分に加える前に別に混合した。
【0060】
【表1】
【0061】
Si/SiO/Ta/Cu多層構造を有するシリコン又は銅ウエハを、ポリイミド(PI)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)又はノボラック-PAC系のフォトレジスト膜用の基板として、使用した。これらの膜は、ウエハ上にスピンコート法又はドライフィルム積層法のいずれかで生成された。膜厚は、8から110μmであった。マスク又はレチクルを用いた活性線露光によってマイクロパターンが形成され、水系溶剤又は有機溶剤を用いて現像された。現像された膜は、ノボラック系の膜を除いて、放射線で露光し、及び/又は高温で硬化させた。ノボラックレジストの場合、剥離前のエレクトロプレーティングによって、コンタクトホール及び/又はトレンチが、Cu、Ni、Pd、Snなどの様々な金属で満たされた。
【0062】
ウエハは、1×2インチの片に切断されて、300mlの上記剥離溶液が入った600mlのビーカー中に直立した状態で設置された。ビーカーの内容物は磁気バーで攪拌され、加熱されて、PIDコントローラを用いて一定の温度に保たれた。所望の時間の後、ウエハ片を取り出して、すぐに水洗して窒素でブローして乾燥させた。剥離及び洗浄の程度は、Dektakプロファイロメーターを用いて残っている膜の厚さを測定することによって決定し、走査型電子顕微鏡で検査した。結果を表2にまとめて示す。
【0063】
【表2】
【0064】
表2に示されるように、FE-1及びFE-2のいずれも、試したフォトレジスト膜を完全に除去することができた(試料5及び6でテストしたフォトレジスト膜を除く)。
【0065】
本開示を、その特定の実施形態を引用して詳細に説明したが、改変及び変形もまた、記載されクレームされている事項の精神及び範囲の中に入るものであると理解される。
【0066】
[関連出願への相互参照]
本願は2019年4月24日に出願された米国仮特許出願第62/837,776号からの優先権を主張し、該出願の内容は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
[1]
1)1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤、
2)1種類以上の4級アンモニウム水酸化物、
3)1種類以上のカルボン酸、
4)1種類以上のII族金属カチオン、
5)6-置換-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンからなる群から選ばれる1種類以上の銅腐食防止剤、及び
6)水、
を含む組成物であって、
3個以上のヒドロキシ基を含む化合物を含まない組成物。
[2]
前記1種類以上の4級アンモニウム水酸化物が、式[NR OHで表される化合物を含み、ここで、R 、R 、R 、及びR はそれぞれ独立に、任意で(optionally)ヒドロキシ基で置換された直鎖、分岐又は環状のアルキル基、置換又は無置換のフェニル基、あるいは置換又は無置換のベンジル基である、前記[1]に記載の組成物。
[3]
前記R 、R 、R 、及びR はそれぞれ独立に、C1~C4のアルキル基、ヒドロキシエチル基、フェニル基、又はベンジル基である、前記[2]に記載の組成物。
[4]
前記1種類以上の4級アンモニウム水酸化物を、約0.1重量%から約15重量%の量で含有する、前記[1]に記載の組成物。
[5]
前記1種類以上のカルボン酸が、モノカルボン酸、ジカルボン酸(dicarboxylic acids)、トリカルボン酸、モノカルボン酸のα-ヒドロキシ酸及びβ-ヒドロキシ酸、ジカルボン酸(dicarboxylic acids)のα-ヒドロキシ酸及びβ-ヒドロキシ酸、又はトリカルボン酸のα-ヒドロキシ酸及びβ-ヒドロキシ酸からなる群から選ばれる、前記[1]に記載の組成物。
[6]
前記1種類以上のカルボン酸が、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、乳酸、グリコール酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、又は安息香酸を含む、前記[5]に記載の組成物。
[7]
前記1種類以上のカルボン酸がクエン酸である、前記[6]に記載の組成物。
[8]
前記1種類以上のカルボン酸を、約0.1重量%から約1.5重量%の量で含有する、前記[1]に記載の組成物。
[9]
前記1種類以上のII族金属カチオンが、Mg 2+ 、Ca 2+ 、Sr 2+ 、又はBa 2+ を含む、前記[1]に記載の組成物。
[10]
前記1種類以上のII族金属カチオンが、Ca 2+ を含む、前記[9]に記載の組成物。
[11]
前記1種類以上のII族金属カチオンを、約5ppmから約40ppmの量で含有する、前記[1]に記載の組成物。
[12]
前記1種類以上の銅腐食防止剤が、6-置換-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンを含み、6位における置換基が、置換又は無置換の直鎖又は分岐のC1~C12のアルキル基、置換又は無置換のC3~C12のシクロアルキル基、置換又は無置換のアリール基、-SCH 100 、-N(R 100 101 )、又はイミジル基であり、ここで、R 100 及びR 101 はそれぞれ独立に、置換若しくは無置換の直鎖若しくは分岐のC1~C12のアルキル基であって任意で(optionally)そのアルキル鎖中に窒素原子若しくは酸素原子を含むアルキル基、置換若しくは無置換のC3~C12のシクロアルキル基であって任意で(optionally)そのシクロアルキル環に窒素原子若しくは酸素原子を含むシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基であるか、又は、R 100 及びR 101 はそれらに結合する原子とともに環を形成する、前記[1]に記載の組成物。
[13]
前記1種類以上の銅腐食防止剤が、6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン又は6-メチル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンを含む、前記[12]に記載の組成物。
[14]
前記1種類以上の銅腐食防止剤を、約0.1重量%から約10重量%の量で含有する、前記[1]に記載の組成物。
[15]
前記1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤が、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルスルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ガンマ-ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、又はこれらの混合物を含む、前記[1]に記載の組成物。
[16]
前記1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤を、約30重量%から約90重量%の量で含有する、前記[1]に記載の組成物。
[17]
前記水を、約1重量%から約25重量%の範囲で含有する、前記[1]に記載の組成物。
[18]
1種類以上の消泡性界面活性剤をさらに含む、前記[1]に記載の組成物。
[19]
前記1種類以上の消泡性界面活性剤を、約0.01重量%から約3重量%の量で含有する、前記[18]に記載の組成物。
[20]
1種類以上のアルコール溶剤をさらに含む、前記[1]に記載の組成物。
[21]
前記1種類以上のアルコール溶剤が、アルカンジオール、グリコール、アルコキシアルコール、飽和脂肪族一価アルコール、不飽和非芳香族一価アルコール、環構造を含むアルコール、又はそれらの混合物を含む、前記[20]に記載の組成物。
[22]
前記1種類以上のアルコール溶剤を、約5重量%から約60重量%の量で含有する、前記[20]に記載の組成物。
[23]
pHが約13以上である、前記[1]に記載の組成物。
[24]
ジメチルスルホキシド、テトラメチルアンモニウム水酸化物、クエン酸、クエン酸カルシウム、6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン、消泡剤、及び水を含む、前記[1]に記載の組成物。
[25]
組成物の約30重量%から約90重量%の量のジメチルスルホキシド;
組成物の約0.1重量%から約15重量%の量のテトラメチルアンモニウム水酸化物;
組成物の約0.1重量%から約1.5重量%の量のクエン酸;
組成物の約5ppmから約40ppmの量のクエン酸カルシウム;
組成物の約0.1重量%から約10重量%の量の6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン;
組成物の約0.01重量%から約3重量%の量の消泡剤;及び
組成物の約1重量%から約25重量%の量の水、を含む、
前記[1]に記載の組成物。
[26]
1)1種類以上の水溶性極性非プロトン性有機溶剤、
2)1種類以上の4級アンモニウム水酸化物、
3)6-置換-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジンからなる群から選ばれる1種類以上の銅腐食防止剤、及び
4)水、
を含み、
カルボン酸、II族金属カチオン、及び、3個以上のヒドロキシ基を含む化合物を含まない組成物。
[27]
1種類以上の消泡性界面活性剤をさらに含む、前記[26]に記載の組成物。
[28]
ジメチルスルホキシド、テトラメチルアンモニウム水酸化物、6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン、消泡剤、及び水を含む、前記[27]に記載の組成物。
[29]
組成物の約30重量%から約90重量%の量のジメチルスルホキシド;
組成物の約0.1重量%から約15重量%の量のテトラメチルアンモニウム水酸化物;
組成物の約0.1重量%から約10重量%の量の6-フェニル-2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン;
組成物の約0.01重量%から約3重量%の量の消泡剤;及び
組成物の約1重量%から約25重量%の量の水、を含む、
前記[28]に記載の組成物。
[30]
フォトレジスト又はフォトレジスト残渣を含む半導体基板を、前記[1]の組成物に接触させて、前記フォトレジスト又は前記フォトレジスト残渣を除去することを含む、方法。
[31]
前記接触工程の後、前記半導体基板をリンス溶剤でリンスすることをさらに含む、前記[30]に記載の方法。
[32]
前記リンス工程の後、前記半導体基板を乾燥させることをさらに含む、前記[31]に記載の方法。
[33]
前記半導体基板におけるCu又はAlを実質的に除去しない、前記[30]に記載の方法。