(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-27
(45)【発行日】2025-01-14
(54)【発明の名称】容器用キャリア
(51)【国際特許分類】
B65D 71/40 20060101AFI20250106BHJP
【FI】
B65D71/40
(21)【出願番号】P 2022521248
(86)(22)【出願日】2020-10-05
(86)【国際出願番号】 US2020054205
(87)【国際公開番号】W WO2021071764
(87)【国際公開日】2021-04-15
【審査請求日】2023-08-25
(32)【優先日】2019-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504075588
【氏名又は名称】グラフィック パッケージング インターナショナル エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】スモーリー,ブライアン
【審査官】杉田 剛謙
(56)【参考文献】
【文献】特公昭37-015730(JP,B1)
【文献】米国特許第03612266(US,A)
【文献】米国特許第04441611(US,A)
【文献】特表2013-544725(JP,A)
【文献】米国特許第03701416(US,A)
【文献】実開昭61-134957(JP,U)
【文献】米国特許第03046711(US,A)
【文献】米国特許第03245711(US,A)
【文献】欧州特許出願公開第00057437(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03842360(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 71/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の容器を保持するためのキャリアであって、該キャリアは、
頂部パネルと、少なくとも1つの中央パネル、及び前記複数の容器の1つ以上の容器の一部を受け入れるように構成された少なくとも1つの取付けパネルとを含む複数のパネルであって、前記少なくとも1つの中央パネルは、前記複数の容器の隣接する容器の間に位置決めされ取付けられ、かつ第一の開口の列と、前記第一の開口の列から離間した第二の開口の列とを含む、複数のパネルと、
前記複数の容器の少なくとも1つの容器へのアクセスを可能にするために位置決め可能な少なくとも1つのアクセス機構と、を備え、該少なくとも1つのアクセス機構は、前記頂部パネルの周縁領域と、前記少なくとも1つの取付けパネルの周縁領域とを含む、キャリア。
【請求項2】
前記少なくとも1つの中央パネルは、前記複数の容器の隣接する容器に接着される、請求項1に記載のキャリア。
【請求項3】
前記少なくとも1つのアクセス機構は、前記頂部パネルの前記周縁領域が前記少なくとも1つの中央パネルに対して概ね垂直である第一の構成と、前記頂部パネルの前記周縁領域及び前記少なくとも1つの取付けパネルの前記周縁領域が、前記複数の容器の少なくとも1つの容器へのアクセスを可能にするために持ち上げられる第二の構成との間で再構成可能である、請求項1に記載のキャリア。
【請求項4】
前記アクセス機構は、前記頂部パネルの前記周縁領域及び前記少なくとも1つの取付けパネルの前記周縁領域に折り曲げ可能に接続された側面パネルをさらに備え、及び、
前記頂部パネルの前記周縁領域は、前記少なくとも1つの取付けパネルの前記周縁領域と重なる、請求項3に記載のキャリア。
【請求項5】
前記アクセス機構は、前記頂部パネルの前記周縁領域及び前記少なくとも1つの取付けパネルの前記周縁領域に折り曲げ可能に接続された側面パネルをさらに備え、及び、
前記頂部パネルの前記周縁領域は、前記頂部パネルの第一の周縁領域であり、前記キャリアは、前記頂部パネルの第二の周縁領域をさらに含み、前記少なくとも1つの取付けパネルは、前方取付けパネルであり、前記キャリアは、後方取付けパネルをさらに含み、前記少なくとも1つの側面パネルは、前方側面パネルであり、前記キャリアは、前記後方取付けパネルに折曲げ可能に接続された後方側面パネルをさらに含み、前記頂部パネルは、中央領域を含み、前記少なくとも1つのアクセス機構は、第一の折り線で前記頂部パネルの前記中央領域に折曲げ可能に接続された第一のアクセス機構であり、前記キャリアは、前記頂部パネルの前記第二の周縁領域と前記後方取付けパネルの周縁領域とを含む第二のアクセス機構をさらに含み、前記第二のアクセス機構は、第二の折り線で前記頂部パネルの前記中央領域に折曲げ可能に接続される、請求項3に記載のキャリア。
【請求項6】
前記少なくとも1つの中央パネルは、前記前方取付けパネルに折曲げ可能に接続された前方中央パネルであり、前記キャリアは、前記後方取付けパネルに折曲げ可能に接続され、前記前方中央パネルと少なくとも部分的に面対面接触するようにされている後方中央パネルをさらに含む、請求項5に記載のキャリア。
【請求項7】
前記第一の開口の列は、前記少なくとも1つの中央パネルの下端から第一の距離だけ離間され、前記第二の開口の列は、前記少なくとも1つの中央パネルの前記下端から第二の距離だけ離間され、前記第二の距離は、前記第一の距離よりも大きい、請求項1に記載のキャリア。
【請求項8】
前記少なくとも1つの中央パネルは、前方中央パネルであり、前記複数のパネルは、前記前方中央パネルと面対面接触する後方中央パネルをさらに含み、前記少なくとも1つの取付けパネルは、前記前方中央パネルに折曲げ可能に接続された前方取付けパネルであり、前記複数のパネルは、前記後方中央パネルに折曲げ可能に接続された後方取付けパネルをさらに含
む、請求項7に記載のキャリア。
【請求項9】
前記少なくとも1つの中央パネル及び前記少なくとも1つの取付けパネルのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つのハンドル開口を含み、前記頂部パネルは、少なくとも1つのハンドル機構を含み、前記少なくとも1つのハンドル機構は、前記少なくとも1つのハンドル開口と整列される、請求項1に記載のキャリア。
【請求項10】
複数の容器を保持するためのキャリアを形成するためのブランクであって、前記ブランクは、
頂部パネルと、少なくとも1つの中央パネル、及び少なくとも1つの取付けパネルを含む複数のパネル、及び
前記頂部パネルの周縁領域と、前記少なくとも1つの取付けパネルの周縁領域とを含む少なくとも1つのアクセス機構を備え、前記少なくとも1つのアクセス機構は、前記キャリアが前記ブランクから形成されたときに、前記複数の容器の少なくとも1つの容器へのアクセスを可能にするために位置決め可能であり、
前記少なくとも1つの中央パネルは、前記キャリアが前記ブランクから形成されたときに、前記複数の容器の隣接する容器の間に位置決めされ取付けられ、かつ第一の開口の列と、前記第一の開口の列から離間した第二の開口の列とを含む、ブランク。
【請求項11】
前記少なくとも1つの中央パネルは、前記複数の隣接する容器に接着される、請求項10に記載のブランク。
【請求項12】
前記キャリアが前記ブランクから形成されたときに、前記少なくとも1つのアクセス機構は、前記頂部パネルの前記周縁領域が前記少なくとも1つの中央パネルに対して概ね垂直である第一の構成と、前記頂部パネルの前記周縁領域及び前記少なくとも1つの取付けパネルの前記周縁領域が、前記複数の容器の少なくとも1つの容器へのアクセスを可能にするように持ち上げられる第二の構成との間で再構成可能である、請求項10に記載のブランク。
【請求項13】
前記アクセス機構は、前記頂部パネルの前記周縁領域及び前記少なくとも1つの取付けパネルの前記周縁領域に折曲げ可能に接続された側面パネルをさらに含み、前記頂部パネルの前記周縁領域は、前記頂部パネルの第一の周縁領域であり、前記キャリアは、前記頂部パネルの第二の周縁領域をさらに含み、前記少なくとも1つの取付けパネルは、前方取付けパネルであり、前記キャリアは、後方取付けパネルをさらに含み、前記少なくとも1つの側面パネルは、前方側面パネルであり、前記キャリアは、前記後方取付けパネルに折曲げ可能に接続された後方側面パネルをさらに含み、前記頂部パネルは、中央領域を含み、前記少なくとも1つのアクセス機構は、第一の折り線で前記頂部パネルの前記中央領域に折曲げ可能に接続された第一のアクセス機構であり、前記キャリアは、前記頂部パネルの前記第二の周縁領域及び前記後方取付けパネルの周縁領域を含む第二のアクセス機構さらに含み、前記第二のアクセス機構は、第二の折り線で前記頂部パネルの前記中央領域に折曲げ可能に接続されている、請求項12に記載のブランク。
【請求項14】
前記少なくとも1つの中央パネルは、前記前方取付けパネルに折曲げ可能に接続された前方中央パネルであり、前記キャリアは、前記後方取付けパネルに折曲げ可能に接続された後方中央パネルをさらに含む、請求項13に記載のブランク。
【請求項15】
前記第一の開口の列は、前記少なくとも1つの中央パネルの下端から第一の距離だけ離間され、前記第二の開口の列は、前記少なくとも1つの中央パネルの前記下端から第二の距離だけ離間され、前記第二の距離は、前記第一の距離よりも大きい、請求項10に記載のブランク。
【請求項16】
前記少なくとも1つの中央パネルは、前方中央パネルであり、前記複数のパネルは、後方中央パネルをさらに含み、前記少なくとも1つの取付けパネルは、前記前方中央パネルに折曲げ可能に接続された前方取付けパネルであり、前記複数のパネルは、前記後方中央パネルに折曲げ可能に接続された後方取付けパネルをさらに含
む、請求項15に記載のブランク。
【請求項17】
前記少なくとも1つの中央パネル及び前記少なくとも1つの取付けパネルの少なくとも1つは、少なくとも1つのハンドル開口を含み、前記頂部パネルは、前記キャリアが前記ブランクから形成されたときに、前記少なくとも1つのハンドル開口と整列されるための少なくとも1つのハンドル機構を含む、請求項10に記載のブランク。
【請求項18】
複数の容器を保持するためのキャリアを形成する方法であって、前記方法は、
頂部パネルと、少なくとも1つの中央パネルと、少なくとも1つの取付けパネルとを含む複数のパネルと、前記頂部パネルの周縁領域及び前記少なくとも1つの取付けパネルの周縁領域を含む少なくとも1つのアクセス機構とを含むブランクであって、前記少なくとも1つの中央パネルは、第一の開口の列と、前記第一の開口の列から離間した第二の開口の列とを含む、ブランクを獲得すること、
前記少なくとも1つの中央パネルが、前記複数の容器の隣接する容器の間に位置決めされるように、前記複数のパネルを折り曲げること、及び、
前記複数の容器の少なくとも1つを前記少なくとも一つの中央パネルに取付けることを含み、前記少なくとも1つのアクセス機構は、前記複数の容器の少なくとも1つの容器へのアクセスを可能にするために位置決め可能である、方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの中央パネルは、前記複数の容器の隣接する容器に接着される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つのアクセス機構は、前記頂部パネルの前記周縁領域が前記少なくとも1つの中央パネルに概ね垂直である第一の構成と、前記頂部パネルの前記周縁領域及び前記少なくとも1つの取付けパネルの前記周縁領域が、前記複数の容器の少なくとも1つの容器へのアクセスを可能にするように持ち上げられる第二の構成との間で再構成可能である、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記アクセス機構は、前記頂部パネルの前記周縁領域及び前記少なくとも1つの取付けパネルの前記周縁領域に折曲げ可能に接続された側面パネルをさらに含み、及び、前記頂部パネルの前記周縁領域は、前記少なくとも1つの取付けパネルの前記周縁領域と重なる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記アクセス機構は、前記頂部パネルの前記周縁領域及び前記少なくとも1つの取付けパネルの前記周縁領域に折曲げ可能に接続された側面パネルをさらに含み、及び、前記頂部パネルの前記周縁領域は、前記頂部パネルの第一の周縁領域であり、前記キャリアは、前記頂部パネルの第二の周縁領域をさらに含み、前記少なくとも1つの取付けパネルは、前方取付けパネルであり、前記キャリアは、後方取付けパネルをさらに含み、前記少なくとも1つの側面パネルは、前方側面パネルであり、前記キャリアは、前記後方取付けパネルに折曲げ可能に接続された後方側面パネルをさらに含み、前記頂部パネルは、中央領域を含み、前記少なくとも1つのアクセス機構は、第一の折り線で前記頂部パネルの前記中央領域に折曲げ可能に接続された第一のアクセス機構であり、前記キャリアは、前記頂部パネルの前記第二の周縁領域と前記後方取付けパネルの周縁領域とを含む第二のアクセス機構をさらに含み、前記第二のアクセス機構は、第二の折り線で前記頂部パネルの前記中央領域に折曲げ可能に接続される、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの中央パネルは、前記前方取付けパネルに折曲げ可能に接続された前方中央パネルであり、前記キャリアは、前記前方中央パネルと少なくとも部分的に面対面接触し、前記後方取付けパネルに折曲げ可能に接続される後方中央パネルをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第一の開口の列は、前記少なくとも1つの中央パネルの下端から第一の距離だけ離間され、前記第二の開口の列は、前記少なくとも1つの中央パネルの前記下端から第二の距離だけ離間され、前記第二の距離は、前記第一の距離よりも大きい、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの中央パネルは、前方中央パネルであり、前記複数のパネルは、前記前方中央パネルに面対面接触する後方中央パネルをさらに含み、前記少なくとも1つの取付けパネルは、前記前方中央パネルに折曲げ可能に接続された前方取付けパネルであり、前記複数のパネルは、前記後方中央パネルに折曲げ可能に接続され
た後方取付けパネルをさらに含
む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの中央パネル及び前記少なくとも1つの取付けパネルのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つのハンドル開口を含み、前記頂部パネルは、少なくとも1つのハンドル機構を含み、前記少なくとも1つのハンドル機構は、前記少なくとも1つのハンドル開口と整列される、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
パッケージであって、
複数の容器、及び、前記複数の容器を保持する請求項1に記載の前記キャリアを備えるパッケージ。
【請求項28】
前記少なくとも1つの中央パネルは、前記複数の容器の隣接する容器に接着される、請求項27に記載のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
[関連する出願に対する相互参照]
本出願は、2019年5月30日に出願された米国特許出願第16/426,066号の一部継続出願であり、2018年12月14日に出願された米国仮特許出願第62/779,689号、2018年12月21日に出願された米国仮特許出願第62/783,752号、2019年1月25日に出願された米国仮特許出願第62/796,830号、2019年1月28日に出願された米国仮特許出願第62/797,585号、2019年2月25日に出願された米国仮特許出願第62/810,015号、2019年3月6日に出願された米国仮特許出願第62/814,412号、2019年3月12日に出願された米国仮特許出願第62/817,120号、及び2019年5月1日に出願された米国仮特許出願第62/841,449号の各々の利益を主張する。
【0002】
[引用による補充]
2018年12月14日に出願された米国仮特許出願第62/779,689号、2018年12月21日に出願された米国仮特許出願第62/783,752号、2019年1月25日に出願された米国仮特許出願第62/796,830号、2019年1月28日に出願された米国仮特許出願第62/797,585号、2019年2月25日に出願された米国仮特許出願第62/810,015号、2019年3月6日に出願された米国仮特許出願第62/814,412号、2019年3月12日に出願された米国仮特許出願第62/817,120号、2019年5月1日に出願された米国仮特許出願第62/841,449号、2019年5月30日に出願された米国特許出願第16/426,050号、2019年5月30日に出願された米国特許出願第16/426,057号、2019年5月30日に出願された米国特許出願第16/426,060号、2019年5月30日に出願された米国特許出願第16/426,063号、2019年5月30日に出願された米国特許出願第16/426,066号、2019年5月30日に出願された米国意匠特許出願第29/692,992号、2019年5月30日に出願された米国意匠特許出願第29/692,993号、2019年5月30日に出願された米国意匠特許出願第29/692,994号、2019年5月30日に出願された米国意匠特許出願第29/692,996号、及び米国意匠特許出願第29/692,997号のそれぞれの開示は、すべての目的において、その全体が本明細書中に提示されているかのように、引用により本明細書中に補充される。
【技術分野】
【0003】
本開示は、一般に、容器を保持し、陳列し、及び/又は輸送するためのカートン又はキャリアに関する。
【発明の概要】
【0004】
本開示の一態様によれば、複数の容器を保持するためのキャリアは、頂部パネルと、少なくとも1つの中央パネルと、複数の容器のうちの1つ以上の容器の一部を受け入れるように構成された少なくとも1つの取り付けパネルとを含む複数のパネルを備える。少なくとも1つの中央パネルは、複数の容器の隣接する容器の間に位置決めされ、かつ、容器に取り付けられる。キャリアは、複数の容器のうちの少なくとも1つの容器へのアクセスを可能にするために位置決め可能な少なくとも1つのアクセス機構をさらに備え、少なくとも1つのアクセス機構は、頂部パネルの周縁部分と、少なくとも1つの取り付けパネルの周縁部分とを備える。
【0005】
本開示の別の態様によれば、複数の容器を保持するためのキャリアを形成するためのブランクは、頂部パネル、少なくとも1つの中央パネル、及び少なくとも1つの取り付けパネルを含む複数のパネルと、頂部パネルの周縁部分及び少なくとも1つの取り付けパネルの周縁部分を含む少なくとも1つのアクセス機構とを備える。少なくとも1つのアクセス機構は、キャリアがブランクから形成されたときに複数の容器の少なくとも1つの容器へのアクセスを可能にするために位置決め可能であり、少なくとも1つの中央パネルは、キャリアがブランクから形成されたときに、複数の容器の隣接する容器の間に位置決めされ、かつ、それに取り付けられる。
【0006】
本開示の別の態様によれば、複数の容器を保持するためのキャリアを形成する方法であって、本方法は、頂部パネル、少なくとも1つの中央パネル、及び少なくとも1つの取り付けパネルを含む複数のパネル、並びに頂部パネルの周縁部分及び少なくとも1つの取り付けパネルの周縁部分を含む少なくとも1つのアクセス機構とを含むブランクを得ることを含む。本方法は、少なくとも1つの中央パネルが複数の容器の隣接する容器間に位置決めされるように複数のパネルを折り曲げることと、少なくとも1つの容器を少なくとも1つの中央パネルに取り付けることをさらに含み、少なくとも1つのアクセス機構は、複数の容器のうち少なくとも1つの容器へのアクセスを可能にするために位置決め可能である。
【0007】
本開示の別の態様によれば、パッケージは、複数の容器と、複数の容器を保持するためのキャリアとを備える。キャリアは、頂部パネルと、少なくとも1つの中央パネルと、複数の容器のうち1つ以上の容器の一部を受け入れる少なくとも1つの取り付けパネルとを含む複数のパネルを備え、少なくとも1つの中央パネルは、複数の容器の隣接する容器間に位置決めされ複数の容器のうちの隣接する容器に取り付けられる。キャリアは、複数の容器のうち少なくとも1つの容器へのアクセスを可能にするために位置決め可能な少なくとも1つのアクセス機構をさらに備え、少なくとも1つのアクセス機構は、頂部パネルの周縁部分と、少なくとも1つの取り付けパネルの周縁部分とを備える。
【0008】
当業者であれば、以下に記載する図面を参照して、以下の詳細な説明を読むことで、上述の利点と様々な追加の実施形態の他の利点を理解するであろう。上述した態様が、個別に及び様々な組み合わせで提供されることは、本開示の範囲内である。
【0009】
一般的な慣習によると、以下に説明する図面の様々な特徴は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。図面中の様々な特徴及び要素の寸法は、本開示の実施形態をより明確に示すために拡大又は縮小され得る。
【0010】
対応する部品は、図面全体にわたって対応する参照番号によって指定される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の第1の例示的な実施形態によるキャリア及びパッケージを形成するためのブランクの外面の平面図。
【
図2】第1の例示的な実施形態によって
図1のブランクから形成されたキャリアの部分的に折り曲げられた構成の斜視図。
【
図3】第1の例示的な実施形態によって
図1のブランクから形成されたキャリアの別の部分的に折り曲げられた構成の斜視図。
【
図4】第1の例示的な実施形態によって
図1のブランクから形成され、そこから取り外される容器を有するキャリアの正面図。
【
図5】
図4のキャリアであって、そこから取り外される容器を有する状態の背面図。
【
図6】第1の例示的な実施形態によって
図1のブランクから形成された別の部分的に折り曲げられたキャリアの斜視図。
【
図7】第1の例示的な実施形態によって
図1のブランクから形成され、第1の構成におけるアクセス機構を有するパッケージ及びキャリアの斜視図。
【
図8】第2の構成におけるアクセス機構を有する、
図7のパッケージ及びキャリアの斜視図。
【
図9】第2の構成における一つのアクセス機構を有する、
図7のパッケージ及びキャリアの別の斜視図。
【
図10】
図9のパッケージ及びキャリアであって、そこから取り外される容器を有する状態の斜視図。
【
図11】本開示の第2の例示的実施形態によってキャリア及びパッケージを形成するためのブランクの外面の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示は、一般に、ビン、ボトル、缶などの容器を保持および表示するためのキャリア、パッケージ、構築物、スリーブ、カートンなどに関する。容器は、例えば食品および飲料製品を包装するために使用することができる。容器は、特定の食品または飲料品を包装するのに適した組成の材料から作ることができ、その材料は、ガラスや、PET、LDPE、LLDPE、HDPE、PP、PS、PVC、EVOH、およびナイロンなどのプラスチック、アルミニウムおよび/または他の金属、またはそれらの任意の組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0013】
本開示によるキャリアは、多数の異なる形状の容器を収容することができる。本開示の範囲を限定する目的ではなく例示を目的として、以下の詳細な説明は、キャリアの実施形態内に少なくとも部分的に配置される飲料容器(例えば、アルミニウム缶)について説明する。本明細書において、「下方」、「底」、「上方」、「頂」、「前方」、および「後方」という用語は、完全に起立したキャリアに対して決定される方向を示す。
【0014】
本明細書に記載されるように、キャリアは、複数の重複するパネル、エンドフラップ、および/またはブランクの他の部分によって形成されてもよい。そのようなパネル、エンドフラップ、および/またはブランクの他の部分は、本開示から逸脱することなく、互いに対して相対的な用語、例えば「第1」、「第2」、「第3」など順次または非順次の参照で指定することができる。
【0015】
図1は、本開示の第1の例示的実施形態によるキャリア105(
図7)を形成するために用いられるブランク103の外面101の平面図を示す。キャリア105は、6つの容器を収容又は支持するようにサイズ設定することができ、3つの容器CA1、CA2、CA3がキャリア105の前方部分106に取り付けられ、3つの容器CB1、CB2、CB3がキャリア105の後方部分108に取り付けられる。図示の実施形態では、容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3は、飲料缶であってもよく、又は開示から逸脱することなく、任意の他の適切なタイプ及びサイズの容器であり得る。キャリア105は、6つより多い又は少ない容器を保持するためのサイズ及び形状にすることができる。一実施形態では、キャリア105の前方部分106及び後方部分108は各々3つの容器を有し、他の実施形態では、キャリア105の前方部分106及び後方部分108は開示から逸脱することなく3つより多い又は少ない容器を運ぶことができる。キャリア105は、1つ以上の容器と共にパッケージ110(
図7)として提供され得る。
【0016】
図1に示されるように、ブランク103は、長手方向軸L1及び横方向軸L2を有する。ブランク103は、キャリア105の前方部分106を形成する前方部分107と、キャリア105の後方部分108を形成する後方部分109とを有する。ブランク103の前方部分107と後方部分109とは、図示するように、ブランク103の横方向中心線CLを形成する横方向折り線112で折り曲げられて接続されている。以下にさらに説明するように、ブランク103の前方部分107と後方部分109とが少なくとも部分的に面対面接触で重なり合うように、中心線CLに沿って折り線112でブランク103を折り曲げることによって、ブランク103は、キャリア105内に少なくとも部分的に形成される。
【0017】
図示の実施形態では、ブランク103の前方部分107は、横方向に間隔を置いて配置された接着剤又は接着剤開口127aの第1の前方列RF1と、横方向に間隔を置いて配置された接着剤又は接着剤開口127aの第2の前方列RF2とを有する前方中央パネル125aを備える。第1の列RF1のそれぞれの接着剤開口127aの上端は、第2の列RF2のそれぞれの接着剤開口127aの上端が折り線112から離間している長手方向距離D2よりも小さい長手方向距離D1だけ折り線112から離間している。
【0018】
前方容器保持パネル又は前方取付けパネル131aは、横方向折り線133aで前方中央パネル125aに折り曲げ可能に接続され、それぞれが一つ以上の湾曲及び/又は角度部分を含むことができる長手方向に間隔を置いて配置された切込み141aのそれぞれの対によって中断された一対の長手方向に間隔を置いて配置された横方向折り線137a、139a(大まかには、それぞれの「第2の折り線」)の間に少なくとも部分的に画定された容器保持部分135aを含む。図示のように、長手方向に間隔を置いて配置された切込み141aは、容器保持部分135aから外側に延在する容器保持タブ148aを画定する。また、図示のように、それぞれの斜め切込み143a、145aは、それぞれの容器保持タブ148aに面する前方取付けパネル131aの複数の再構成可能な縁部を画定するように、それぞれの切込み141aから外側に延在している。
【0019】
図示のように、取付けパネル131aの内部周縁部分136aは、折り線137a、133aの間に画定され、取付けパネル131aの外側周縁部分138aは、折り線139aと横方向折り線171aの間に画定される。
【0020】
ブランク103は、折り線133aを中断し、前方中央パネル125aの一部から前方取付けパネル131aの一部に延在する一対のハンドル開口130aを含むことができる。図示のように、ハンドル開口130aは、長手方向軸線L1に平行に延在する長手方向部分132aと、横方向軸線L2と実質的に平行な関係において交差及び分岐して長手方向部分132aから直行して離れる一対の横方向部分134aとを含むことができる。この点に関し、ハンドル開口130aの分岐部分132a、134aは互いに連通している。本明細書でさらに説明するように、ハンドル開口130aの部分132a、134aは、消費者がキャリア105を異なる配向でつかむことができる複数の係合面を提供する。また、示されるように、補強フラップ136aは、それぞれの湾曲した折り線140aで各取付けパネル131aに折り曲げ可能に接続されており、各長手方向部分132a内に延在している。キャリア105は、本開示から逸脱することなく、ハンドル機能部の異なる構成を有することができ、又はハンドル機能部を欠くことができる。
【0021】
ブランク103は、横方向折り線171aで前方取付けパネル131aに折り曲げ可能に接続されるベベルまたは前方側面パネル169aと、横方向折り線175aで前方側面パネル169aに折り曲げ可能に接続される頂部パネル173とをさらに含む。図示のように、頂部パネル173は、一対の対向する湾曲切込み177、179と、一対のハンドルフラップ183、185を画定するために湾曲切込み177から湾曲カット179に延在する長手方向切込み181をそれぞれ含む追加のハンドル機能部(大まかには、「第1ハンドル機能部」及び「第2ハンドル機能部」)を含む。一対の長手方向の弱化線187、189及び一対の横方向弱化線190、191は、本明細書にさらに説明するように、少なくとも部分的に再構成可能な配置を提供するように、各フラップ183、185の一部に沿って延在する。一実施形態では、弱化線187、189、190、191のうちの一つ以上は、エンボス又はデボス機能部のような表面機能部であり得る。キャリア205のハンドル機能部は、頂部パネル173のハンドル機能部を含み、ハンドル開口130a、130bを含むこともできる。キャリア105は、本開示から逸脱することなく、ハンドル機能部の異なる構成を有することができ、又はハンドル機能部を欠くことができる。
【0022】
さらに
図1を参照すると、頂部パネル173は、それらの間に中央部分197を画定する一対の横方向に間隔を置いて配置された折り線193、195(大まかには、それぞれ「第1の折り線」及び「第2の折り線」)をさらに含み、これらはさらに折り線175a、193の間に画定された頂部パネル173の第一周縁部分199と、折り線195と頂部パネル173の横方向自由縁部の間に画定された頂部パネル173の第二周縁部分201とを画定する。この点に関して、頂部パネル173の第一周縁部分199は、折り線193と前方側面パネル169aとの間に画定される。
【0023】
本明細書にさらに説明されるように、キャリア105の形成時に、頂部パネル173の中央部分197は、前方取付けパネル131aの容器保持部分135a及び後方取付けパネル131bの容器保持部分135bのそれぞれの部分とほぼ重なって整列するように位置付けられ、頂部パネル173の第一周縁部分199は、後方取付けパネル131bの外側周縁部分138bとほぼ整列するように位置付けられ、頂部パネル173の第二周縁部分201は、前方取付けパネル131aの外側周縁部分138aとほぼ整列するように位置付けられる。
【0024】
図示の実施形態では、ブランク103の後方部分109は、後方中央パネル125bと、ブランク103の前方部分107の対応するパネル及びフラップのほぼ鏡像である関連する特徴を有する後方容器保持パネル又は後方取付けパネル131bとを含む。対応する構成要素(例えば、パネル、フラップ、折り線、切込みなど)は、「a」又は「b」の接尾辞によって異なる対応する参照番号によって指定され、「a」構成要素はブランク103の前方部分107に対応し、「b」構成要素はブランク103の後方部分109に対応する。ブランク103の後方部分109は、さらに、横折り線171bで後方取付けパネル131bに折り曲げ可能に接続された後方側面パネル169bと、横方向折り線175bで後方側面パネル169bに折り曲げ可能に接続された取付けフラップ203とを備える。
【0025】
図示のように、一対のほぼU字形の切込み157は、中心線CLから延在し、横方向に間隔を置いて配置された接着剤開口127bの第一の後方横方向列RB1のそれぞれの接着剤開口127bの上端を画定するそれぞれの横方向部分を有する。図示のように、接着剤開口127bの第一の横方向列RB1の各接着剤開口127bの上端は、接着剤開口127bの第二の後方横方向列RB2の各接着剤開口127bの上端が折り線112から離間している長手方向距離D4よりも小さい長手方向距離D3だけ折り線112から離間している。
【0026】
この点に関し、ブランク103は、中心線CLからそれぞれ長手方向距離D1、D2だけ離間された横方向に離間された前方接着剤開口127aの前方列RF1及びRF2と、中心線CLからそれぞれ長手方向距離D3、D4だけ離間された横方向に離間された後方接着剤開口127bの後方列RB1及びRB2とを備えている。接着剤開口127a、127bは、D2>D4>D1>D3となるように、長手方向に千鳥状に配置されている。ブランク103からキャリア105の形成時に、長手方向中心線CL/折り線112は、中央パネル125a、125bの下端を形成することができる。
【0027】
本明細書で説明されるように、接着剤開口127a、127bの配置は、キャリア105の組立時に、接着剤開口127a、127bがそれぞれの中央パネル125b、125aの複数の表面のそれぞれにアクセスを提供し、その上にそれぞれの容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3を取り付けて、キャリア105による容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3の保持及び支持を強化することができるようになっている。
【0028】
パネル、フラップ、折り線、切込み、又は他の特徴のいずれも、開示から逸脱することなく、ブランク103から他の形状にし、配置し、及び/又は省略することができる。ブランク103は、本開示から逸脱することなく、4つよりも多い又は少ない容器を収容するためのサイズ及び/又は形状にすることができる。
【0029】
図2に示すように、前方取付けパネル131aの容器保持部分135aが容器CA1、CA2、CA3に重なるように、また後方取付けパネル131bの容器保持部135bが容器CB1、CB2、CB3に重なるように、ブランク103の内面又は下面を容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3の頂上に位置付けすることができる。容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3の複数を覆う取付けパネル131a、131bのさらなる下方への配置は、各容器保持部分135a、135bを作動させて各容器に係合させることができる。例えば、容器CA1、CA2、CA3に前方取付けパネル131aが下降又は下方に付勢されると、容器保持部分135aは、切込み141aにおいて前方取付けパネル131aの残りの部分から少なくとも部分的に分離することができる。このような配置では、それぞれの容器CA1、CA2、CA3の上部又は頂部Tは、容器保持タブ148aが、例えばそれぞれの容器CA1、CA2、CA3のリム又は他の上部構造の凹部に係合することができ、また周縁部分136a、138aの複数の再構成可能な縁部が、例えばそれぞれの容器CA1、CA2、CA3のロール状リム縁部又は他の頂部構造に係合することができるように、それぞれの切込み141aによって形成されたそれぞれの開口を通って少なくとも部分的に延在することができる。
【0030】
後方取付けパネル131bの対応する部分のこのような再構成は、後方取付けパネル131bが容器CB1、CB2、CB3に下降又は下方に付勢されるときに生じ得る。上述した各容器保持部分135a、135bの各容器との係合の間、取付けパネル131aの周縁部分136a、138aは、このような構成において、各折り線137a、139aにおいて、少なくとも部分的に下方に折り曲げ可能であり、同様に、取付けパネル131bの周縁部分136b、138bは、各折り線137b、139bにおいて、少なくとも部分的に下方に折り曲げ可能である。
【0031】
さらに
図3を参照すると、前方中央パネル125a及び後方中央パネル125bが矢印A1、A2の方向に少なくとも部分的に面対面接触して、それぞれの隣接する容器の間に位置決めされるように、及びそれぞれの接着剤開口127a、127bが、横方向に位置合わせされるが、上述のように、折り線112から離れた前方接着剤開口127aのそれぞれの列RF1、RF2及び後方接着剤開口127bのそれぞれの列RB1、RB2の異なる相対的間隔によって長手方向にオフセットするように位置決めされるように、前方中央パネル125a及び後方中央パネル125bは折り線112で折り曲げられ得る。
【0032】
この点に関して、中央パネル125a、125bは、前方中央パネル125aの一部が接着剤開口127bの各々に重なり、後方中央パネル125bの一部が接着剤開口127aの各々に重なるように配置されて、本明細書でさらに説明するように、中央パネル125a、125bと、それぞれの容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3を接着又はその他の方法で取り付けることができるそれぞれの表面との間に連絡を提供する。このような中央パネル125a、125bの再配置は、それぞれの中央パネル125a、125bがそれぞれの折り線133a、133bにおいてそれぞれの取付けパネル131a、131bに対して下方に折り曲げられ得る。
【0033】
図示を明確にするためにそれぞれの容器CA3、CB3を取り除いた
図4及び5を参照すると、それぞれの接着剤開口127aを通して露出する中央パネル125bのそれぞれの部分に容器CA1、CA2、CA3を接着するために接着剤Gを供給することができ、またそれぞれの接着剤開口127bを通して露出する中央パネル125aのそれぞれの部分に容器CB1、CB2、CB3を接着するために接着剤Gを供給することができる。それぞれの接着剤開口127a、127bの複数の列の配置は、それぞれの容器がそれぞれの中央パネル125a、125bへの強固な取付けを備えるように、それぞれの容器のそれぞれの対向する中央パネル125a、125bへの複数の取付け点を提供する。容器CA1、CA2、CA3及び容器CB1、CB2、CB3のそれぞれの中央パネル125a、125bへの取付けは、それぞれの容器保持部分135a、135bによって提供される容器保持及び支持に加えて、又はそれに代えて、例えば、容器が自身の重量でキャリア105から離脱しないように、それぞれの容器の保持及び支持を提供することができる。例えば、一実施形態では、容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3のうちの1つ以上を、上記のような容器保持部によって提供される追加の保持及び支持なしに、接着剤Gを用いてそれぞれの中央パネル125a、125bに取り付けることができる。
【0034】
本明細書に記載される接着剤Gは、例えば、ホットメルト接着剤、高粘着性接着剤、エポキシ、ポリマーセメントなど、又はそれらの組み合わせであり得る。接着剤Gは、開示から逸脱することなく、異なる配置を有することができる。例えば、一実施形態では、接着剤Gをブランク103/キャリア105の外面の1つ以上の部分に塗布することができる。
【0035】
接着剤Gによるそれぞれの容器のそれぞれの中央パネル125a、125bへのこのような強化された取付けは、例えば、中央パネル125a、125bがそれらの間で圧縮されるようにそれぞれの中央パネル125a、125bに対向する接着力を提供することによって、キャリア105に対する強化された統合性を提供することもできる。例えば、一実施形態では、キャリア105が持ち上げられたときに、容器CA1、CA2、CA3は、容器CA1、CA2、CA3の少なくとも部分的な重量の下で、前方中央パネル125aに向かってそれぞれの接着剤開口127aを介してそれらが取り付けられている後方中央パネル125bの部分を少なくとも部分的に引っ張ることができる。前方中央パネル125aのそれぞれの部分は、同様の方法で、容器CB1、CB2、CB3によって、接着剤開口127bを介して後方中央パネル125bに向けて引っ張ることができる。
【0036】
図6及び7を参照すると、前方側面パネル169aは、例えば、容器CA1、CA2、CB1、CB2、CB3に対して斜めの配置となるように、折り線171aで上方に折り曲げられ、頂部パネル173は、取付けパネル131a、131bの少なくとも一部と少なくとも部分的に面対面接触するように折り線175aで概ね矢印A3の方向に折り曲げられ得る。同様に、後方側面パネル169bは、折り線171bにおいて上方に折り曲げられ、容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3と斜めの配置とすることができ、取付けフラップ203は、折り線175bにおいて概ね矢印A4の方向に折り曲げられ、頂部パネル173及び/又は取付けパネル131bと少なくとも部分的に面対面接触させることができる。このような構成は、接着剤のような接着物質で維持することができる。
【0037】
それぞれのハンドルフラップ183、185は、それぞれの切込み177、179において頂部パネル173から少なくとも部分的に分離され、それぞれの切込み181において互いに分離され、キャリア105/パッケージ110の内部部分へ下向きに折り曲げられ又は屈曲され得る。ハンドル開口130a、130bは、このような構成においてハンドルフラップ183、185が下方に延在するための隙間を提供する。一実施形態では、ハンドルフラップ183、185の一方又は両方は、例えば、それぞれのハンドルフラップ183、185の少なくとも中央部分が隣接する容器の間に位置決めされ得るように、それぞれの容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3のうちの1つ以上に対して輪郭又は角度を付けるように、再構成可能に配置されて設けられ得る。
【0038】
一実施形態では、それぞれのハンドルフラップ183、185の周縁部分は、例えば、消費者の指がキャリア105/パッケージ110及び/又はそれぞれの容器の縁部又は角部と接触するのを最小化又は防止するために、消費者の指を少なくとも部分的に包み込むか又は囲むことができる。さらに、上述したように、それぞれのハンドル開口130a、130bのそれぞれの長手方向部分132a、132b及びそれぞれの横方向部分134a、134bの分岐する特質は、消費者が複数の方向、例えば横方向又は長手方向、又はそれらの間の方向からキャリアに係合することができるように、キャリア105を係合及び持ち上げるための複数の縁部及び表面を消費者が得ることを可能にする。
【0039】
ハンドル開口130a、130bがそれぞれの長手方向部分132a、132bの縁部で係合されるならば、それぞれの補強フラップ136a、136bは、例えば三層構成で、顧客の指とそれぞれの取付けパネル131a、131bとの間に追加の補強構造を提供するために、それぞれの湾曲した折り線138a、138bにおいて少なくとも部分的に下方に折り曲げることができる。
【0040】
図8~10を追加で参照すると、容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3のうちの1つ以上の取り外しを容易にするためのキャリア105の少なくとも部分的な再構成が、本開示の例示的な実施形態に従って説明される。
【0041】
図7及び8に示すように、頂部パネル173の第一周縁部分199及び第二周縁部分201の一方又は両方は、それぞれの折り線193、195において少なくとも部分的に上方に折り曲げることができる。第一周縁部分199の上方への移動は、前方パネル169a及び前方取付けパネル131aの外側周縁部分138aをそれと共に運ぶことができ、これにより、第一周縁部分199、前方パネル169a及び外側周縁部分138aは、共に、キャリア105の前方部分106内の容器CA1、CA2、CA3への少なくとも部分的なアクセスを提供する、関節式アクセス機構205(広い意味での「第一アクセス機構」)を形成することができる。同様に、頂部パネル173の第二周縁部分201、周縁部分201にアンダーラップされた取付けフラップ203、後方パネル169b、及び外側周縁部分138bは、共に、キャリア105の後方部分108内の容器CB1、CB2、CB3への少なくとも部分的なアクセスを提供する、関節式アクセス機構207(広い意味での「第二アクセス機構」)を形成することができる。
【0042】
例えば、アクセス機構205は、例えば、頂部パネル173の第一周縁部分199、前方パネル169a、及び/又は取付けパネル131aの外側周縁部分138aの部分の周りに指を巻いて、これらのパネル/部分が、それぞれの頂部パネル173及び取付けパネル131aの整列した折り線193、139aで少なくとも部分的に折り曲げて関節運動するように上方に持ち上げることによって、顧客によって把持されることができる。一実施形態では、折り線193、139aは、オフセット関係で位置決めすることができる。
【0043】
アクセス機構205のそのような動きは、例えば、それぞれの取付けパネル131aに沿ったそれぞれの切込み141aによって形成された開口を通してそれぞれの容器の頂部Tを引き抜くことによって、取付けパネル131aから容器CA1、CA2、CA3のうちの1つ以上の少なくとも部分的な解放を引き起こすことが可能である。
【0044】
同様に、アクセス機構207は、頂部パネル173の第二周縁部分201、後方パネル169b、及び/又は外側周縁部分138bの部分の周りに指を巻いて、それぞれの頂部パネル173及び取付けパネル131aの整列した折り線195、139bで上方に持ち上げることにより、顧客によって把持されることができ、これによりキャリア105の後方部分108の容器CB1、CB2、CB3へのアクセスを提供する。アクセス機構207のそのような動きは、容器CA1、CA2、CA3に関して上述したように、取付けパネル131bから容器CB1、CB2、CB3のうちの1つ以上の少なくとも部分的な解放を引き起こすことができる。一実施形態では、折り線195、139bは、オフセット関係で位置決めすることができる。
【0045】
したがって、アクセス機構205、207は、それぞれ、頂部パネル173の周縁部分199、201の一方又は両方が中央パネル125a、125bに対して概ね垂直である第一の構成/位置と、例えば周縁部分199、201が容器へのアクセスを可能にするために中央パネル125a、125bに対して平行又は斜めに配置されるような、頂部パネル173の周縁部分199、201の一方又は両方が中央パネル125a、125bに対して概ね上昇または直立する第二の構成/位置との間で再構成可能/位置決め可能である。アクセス機構205、207の第二の構成では、それぞれの取付けパネル131a、131bの少なくともそれぞれの周縁部分138a、138bも、中央パネル125a、125bに対して概ね上昇又は直立させることができる。
【0046】
一実施形態では、それぞれの取付けパネル131a、131bの各周縁部分138a、138bは、アクセス機構205、207が第一の構成/位置にあるとき、中央パネル125a、125bに対して概ね垂直であると考えることができる。
【0047】
アクセス機構205、207は、上述したアクセス機構205、207の動きを逆転させることによって、第二の構成/位置からそれぞれ再構成/位置決めされ得ることが理解されよう。例えば、アクセス機構205、207は、中央パネル125a、125bに対して概ね垂直な配置に向かって、それぞれの折り線193、139a及び折り線195、139bにおいて少なくとも部分的に下方に折曲げることができる。アクセス機構205、207のそのような動きは、上述したように、容器CA1、CA2、CA3及びCB1、CB2、CB3のうちの1つ以上をそれぞれの取付けパネル131a、131bと少なくとも部分的に再係合させることができる。
【0048】
第二のアクセス機構207のみが第二の構成/位置に示されている
図9及び10に示すように、それぞれの容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3は、それぞれの容器をそれぞれの中央パネル125a、125bから剥がすことにより、キャリア105からさらに取り外すことができる。容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3をそれぞれの中央パネル125a、125bから剥がす、又は引っ張ることは、接着剤Gによって提供されるそれぞれの容器とそれぞれの中央パネル125a、125bとの接着結合を克服するのに十分な力でそれぞれの容器を引っ張ることを含むことができる。一実施形態では、例えば、取り除かれるときに容器上に接着剤Gがほとんど、又は全く残らないように、接着剤Gは、それぞれの中央パネル125a、125b上に残るように選択することができる。
【0049】
一実施形態では、容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3のうちの1つ以上は、容器を接着剤Gのそれぞれの領域に押し付けることによって、それぞれの中央パネル125a、125bに再び取り付けることができる。
【0050】
本開示から逸脱することなく、接着剤開口の異なる数の列又は配列を提供することができ、中央パネルは、そのような配列に適合するようにサイズ調整及び構成をすることができることが理解されよう。一実施形態では、中央パネル125a、125bは、それぞれの容器CA1、CA2、CA3及びCB1、CB2、CB3がそれぞれの中央パネル125a、125bにのみ接着されるように、接着剤開口を欠くことができる。別の実施形態では、それぞれの容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3が両方の中央パネル125a、125bの部分に接着できるように、それぞれの接着剤開口127b、127aを通って露出するそれぞれの中央パネル125a、125bの部分と、それぞれの接着剤開口127a、127bに隣接するそれぞれの中央パネル125a、125bの部分の両方に接着剤Gを供給することができる。
【0051】
上述したキャリア105/パッケージ110は、例えば、原材料節約及び廃棄物削減を提供することができるコンパクトな構造を有する。さらに、容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3、及び中央パネル125a、125bの間の接着剤Gの配置は、容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3を保持して運ぶための強固な構造をもたらす複数の取付け点を提供する。さらに、容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3の1つ以上の部分をキャリア105/パッケージ110の外側部分に露出させることにより、容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3に関連するラベル又は表面グラフィックを消費者に明確に見せるとともに、容器CA1、CA2、CA3、CB1、CB2、CB3の1つ以上をキャリア105/パッケージ110から取り外すための便利なアクセスを得ることができる。
【0052】
さらに
図11を参照すると、本開示の第二の例示的実施形態によるキャリア205を形成するためのブランク203が示されている。ブランク203及びキャリア205は、第一の実施形態のブランク103及びキャリア105と同様の1つ以上の特徴を有することができ、同種又は類似の参照番号は、同種又は類似の特徴を指す。
【0053】
図示のように、ブランク203の取付けパネル131a、131bは、キャリア205が6つの容器を支持し保持するようにサイズ設定され、構成されるように、それぞれの3つの横方向に間隔を置いた切込み141a、141bをそれぞれ備え、キャリア205の前部206に3つの容器CA1、CA2、CA3があり、キャリア205の後部208に3つの容器CB1、CB2、CB3がある。
【0054】
また図示のように、U字形切込み157は、折り線112を中断して、中心線CLから離れる方向に延在するそれぞれのタブ159を画定する。ブランク203からキャリアが形成されると、タブ159は、それぞれの切込み157において中央パネル125bの周囲の材料から分離して、第1の後方列RB1の一対の接着剤開口127bを露出させることができる。
【0055】
本明細書に記載されるブランク及びキャリアは、本開示から逸脱することなく、異なる構成で提供できることが理解されよう。
【0056】
一般に、ブランクは、通常の紙よりも重く、より剛性であるように、キャリパー(厚さ)を有する板紙から構成され得る。ブランクはまた、段ボールのような他の材料、又はキャリアが少なくとも一般的に上記のように機能することを可能にするのに適した特性を有する任意の他の材料で構成することができる。ブランクは、例えば粘土コーティングでコーティングすることができる。次に、粘土コーティングは、製品、広告、及び他の情報又は画像で覆って印刷され得る。さらに、ブランクに印刷された情報を保護するために、ブランクをニスでコーティングされることができる。また、ブランクは、ブランクの片面又は両面に、例えば、防湿層でコーティングされてもよい。ブランクはまた、選択されたパネル又はパネル部分において、1つ以上のシート状材料にラミネート又はコーティングすることができる。
【0057】
本明細書に記載されるように、弱化線は、1つ以上の引裂き線、切込み線などを含むことができる。一例として、引裂き線は、所望の弱化線に沿って材料内に部分的に延在するスリット、及び/又は所望の弱化線に沿って材料内に部分的に及び/又は材料を完全に貫通して延在する離間した一連のスリット、又はこれらの特徴の様々な組み合わせを含むことができる。より具体的な例として、1つのタイプの引裂き線は、材料を完全に貫通して延在する一連の離間されたスリットの形態であり、隣接するスリットはわずかに離間されており、その結果、ニック(例えば、材料の小さないくぶん橋渡しのような部分)が、典型的には引裂きラインを横切って材料を一時的に接続するために隣接するスリット間に画定される。ニックは、引裂き線に沿って引き裂く際に破損する。ニックは、典型的には、引裂き線の比較的小さな割合であり、代替的にニックは、引裂き線が連続的な切込み線であるように、引裂き線から省略されるか、又は引裂き線で引裂かれることができる。すなわち、引裂き線のそれぞれが連続したスリット等で置き換えられることは、本開示の範囲内である。例えば、切込み線は、本開示から逸脱することなく、連続したスリットであってもよく、又はスリットよりも広い幅でもよい。
【0058】
例示的な実施形態に従って、折り線は、必ずしも直線である必要はないが、それに沿った折り曲げることを容易にする任意の実質的に直線状の弱化の形態であり得る。本開示の範囲を狭める目的のためではないが、より具体的には、折り線は、所望の弱化線に沿って材料内に潰れた又は凹んだ部分を形成する、鈍いスコアリングナイフ等で形成された線のようなスコア線と、所望の弱化線に沿って材料に部分的に延在する切込み、及び/又は、所望の弱化線に沿って材料に部分的に及び/又は完全に通って延在する一連のカットと、及びこれらの特徴の様々な組み合わせを含む。折り線を形成するために切込みを入れられる状況では、典型的には、合理的なユーザが折り線を引裂き線であると誤る可能性があるような態様で、切込みが過度に拡大されることはない。
【0059】
上記の実施形態は、キャリア実施形態の組立中に接着剤によって一緒に接着された1つ以上のパネルを有するものとして説明され得る。用語「接着剤」は、所定の位置にキャリアパネルを固定するために一般的に使用されるあらゆる種類の接着物質を包含することを意図する。
【0060】
本開示の前述の記載は、様々な例示的実施形態を例示し、説明する。本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に対して様々な追加、修正、変更などを行うことができる。上記の説明に含まれる、又は添付の図面に示されるすべての事項は、限定的な意味ではなく、例示として解釈されるものとする。さらに、本開示は、本開示の選択された実施形態のみを示し、説明するが、本開示は、様々な他の組み合わせ、修正、及び環境において使用することができ、上述の教示に相応して、及び関連する技術のスキル又は知識の範囲内で、本明細書に表現される本発明の概念の範囲内で変更又は修正することができる。さらに、各実施形態の特定の特徴及び特性は、本開示の他の図示及び不図示の実施形態に選択的に入れ替え及び適用され得る。