(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】折畳み式モジュール及び折畳み式電子装置
(51)【国際特許分類】
F16C 11/04 20060101AFI20250107BHJP
F16C 11/10 20060101ALI20250107BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20250107BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
F16C11/04 F
F16C11/10 A
G09F9/30 308Z
G09F9/00 350Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023031830
(22)【出願日】2023-03-02
(62)【分割の表示】P 2021566544の分割
【原出願日】2020-06-24
【審査請求日】2023-03-06
(31)【優先権主張番号】201910568672.5
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ウー,ウエイフオン
(72)【発明者】
【氏名】ジョーン,ディーン
【審査官】小川 克久
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-121795(JP,A)
【文献】特開2018-112835(JP,A)
【文献】特開2006-046382(JP,A)
【文献】特開2008-075747(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 11/04
F16C 11/10
G09F 9/30
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の接続部品、第1のピン、第1の駆動リング、及び第1のばねを含む折畳み式モジュールであって、
前記第1の接続部品は第1の回転端部を含み、第1のピン孔が前記第1の回転端部に配置され、前記第1のピンは、前記第1の駆動リング、前記第1のピン孔、及び前記第1のばねを通過し、前記第1の回転端部は前記第1のピンに回転可能に接続され、第1の凸部が前記第1の駆動リングに向けて前記第1の回転端部の片側に配置され、第1の凹部が前記第1の駆動リングに配置され、前記第1の
凹部は前記第1のばねと前記第1の
凸部との間に位置しており、前記第1の凸部は前記第1の凹部に埋め込まれ、
前記第1の接続部品が回転すると、前記第1の凸部は前記第1の凹部から滑り出され、
当該折畳み式モジュールは、第2の接続部品、第2のピン、第2の駆動リング、及び第2のばねをさらに含み、
前記第2の接続部品は第2の回転端部を含み、第2のピン孔が前記第2の回転端部に配置され、前記第2のピンは、前記第2の駆動リング、前記第2のピン孔、及び前記第2のばねを通過し、前記第2の回転端部は前記第2のピンに回転可能に接続され、第2の凸部が前記第2の駆動リングに向けて前記第2の回転端部の片側に配置され、第2の凹部が前記第2の駆動リングに配置され、前記第2の
凹部は前記第2のばねと前記第2の
凸部との間に位置しており、前記第2の凸部は前記第2の凹部に埋め込まれ、
前記第2の接続部品が回転すると、前記第2の凸部は前記第2の凹部から滑り出され、
前記第1のピン及び前記第2のピンは平行に離間して配置され、第1の歯付き構造が前記第2の接続部品に向けて前記第1の接続部品の
一端に配置され、第2の歯付き構造が前記第1の接続部品に向けて前記第2の接続部品の
一端に配置され、
前記第1の接続部品の他端が第1の支持ピースに接続されるために使用され、前記第2の接続部品の他端が第2の支持ピースに接続されるために使用され、前記第1の支持ピース及び前記第2の支持ピースは当該折畳み式モジュールを使用して接続され、前記第1の接続部品は一体成形され、前記第2の接続部品は一体成形され、前記第1の接続部品の前記他端が前記第1の歯付き構造が設けられた前記第1の接続部品の前記一端から半径方向に延びており、前記第2の接続部品の前記他端が前記第2の歯付き構造が設けられた前記第1の接続部品の前記一端から半径方向に延びており、前記第1の接続部品が回転するときに、前記第1の歯付き構造及び前記第2の歯付き構造を使用して、前記第2の接続部品を同期して回転させる、
折畳み式モジュール。
【請求項2】
前記第1の歯付き構造は前記第2の歯付き構造と噛み合う、請求項1に記載の折畳み式モジュール。
【請求項3】
前記第1の駆動リング及び前記第2の駆動リングは一体構造である、請求項2に記載の折畳み式モジュール。
【請求項4】
前記第1の駆動リングは、前記第1の接続部品と前記第1のばねとの間に配置され、前記第2の駆動リングは、前記第2の接続部品と前記第2のばねとの間に配置される、請求項2又は3に記載の折畳み式モジュール。
【請求項5】
当該折畳み式モジュールは、第1のサークリップ及び第2のサークリップをさらに含み、第1のスナップ溝が前記第1のピンの後端部に配置され、前記第1のサークリップは前記第1のスナップ溝にスナップ留めされ、前記第1のばねは前記第1のサークリップに当接しており、
第2のスナップ溝が前記第2のピンに配置され、前記第2のサークリップは前記第2のスナップ溝にスナップ留めされ、前記第2のばねは前記第2のサークリップに当接する、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の折畳み式モジュール。
【請求項6】
前記第1のサークリップ及び前記第2のサークリップは一体構造である、請求項5に記載の折畳み式モジュール。
【請求項7】
第1のストッパーが前記第1のピンの前端部に配置され、第2のストッパーが前記第2のピンの前端部に配置される、請求項5又は6に記載の折畳み式モジュール。
【請求項8】
前記第1のストッパーは、前記第1のピンの前記前端部に位置する第1の停止フランジと、前記第1のピンにスリーブが付けられた第1のピンスリーブとを含む、請求項7に記載の折畳み式モジュール。
【請求項9】
前記第2のストッパーは、前記第2のピンの前記前端部に位置する第2の停止フランジと、前記第2のピンにスリーブが付けられた第2のピンスリーブとを含む、請求項8に記載の折畳み式モジュール。
【請求項10】
前記第1のピンスリーブ及び前記第2のピンスリーブは一体構造である、請求項9に記載の折畳み式モジュール。
【請求項11】
複数の第1の凸部及び複数の第1の凹部があり、前記複数の第1の凸部は、前記第1のピンの軸線の周りに間隔を置いて配置され、前記第1の凸部のそれぞれが前記第1の凹部のうちの1つと協働する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の折畳み式モジュール。
【請求項12】
第1の支持ピース、第2の支持ピース、折畳み式スクリーン、及び請求項1乃至11のいずれか一項に記載の折畳み式モジュールを含む折畳み式電子装置であって、前記第1の支持ピース及び前記第2の支持ピースは、前記折畳み式モジュールを使用して接続され、前記折畳み式スクリーンは、前記第1の支持ピース及び前記第2の支持ピースを覆う、折畳み式電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年6月27日に中国国家知識産権局に出願された、“FOLDABLE MODULE AND FOLDABLE ELECTRONIC DEVICE”という表題の中国特許出願第201910568672.5号に対する優先権を主張するものであり、この文献はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、電子装置技術の分野、特に、折畳み式モジュール及び折畳み式電子装置に関する。
【背景技術】
【0003】
折畳み式スクリーン(screen:画面)技術の漸進的な発展に伴い、折畳み式電子装置が出現している。折畳み式電子装置は、一般に、第1の支持ピース、第2の支持ピース、及び折畳み式スクリーンを含む。折畳み式スクリーンは、第1の支持ピース及び第2の支持ピースを覆い、第1の支持ピースは、第2の支持ピースと一緒に折り畳まれ、又は第2の支持ピースに対して展開され得る。
【0004】
第1の支持ピース及び第2の支持ピースは、通常、折畳み式モジュールを使用して接続される。折畳み式モジュールは、回転シャフト、当接ばね、第1の駆動リング、及び第2の駆動リングを含む。当接ばね、第1の駆動リング、及び第2の駆動リングは、回転シャフト上でスリーブ化される。第1の駆動面が回転シャフトの側壁に配置され、第2の駆動面が第1の駆動リングの内壁に配置され、回転シャフトが回転するときに、第1の駆動面は、第2の駆動面と協働して第1の駆動リングを回転させる。第1の駆動リングは、第2の駆動リングと当接ばねとの間に配置され、当接ばねは、第1の駆動リングに当接して、第1の駆動リングを第2の駆動リングに押し付ける。凸部が、第1の駆動リングに関するものであり且つ第2の駆動リングに面する面に配置され、凸部と協働する凹部が、第2の駆動リングに配置される。回転シャフト及び第1の支持ピースは伝動装置(transmission)を介して接続されているため、第1の支持ピースがねじられると、回転シャフトが回転するように駆動され、回転シャフトが第1の駆動リングを回転させるため、第1の駆動リングと第2の駆動リングとの間に相対的な回転が発生し、そして、凸部が凹部から滑り出て(slide out of)減衰力を与えるか、又は凸部が凹部に滑り込ん(slide into)で第1の支持ピースの自動展開又は折畳みを実現する。
【0005】
しかしながら、第1の支持ピースがねじられると、回転シャフトの第1の駆動面及び第1の駆動リングの第2の駆動面が、第1の駆動リングを回転させる。第1の駆動面と第2の駆動面との間にギャップがあるため、伝達精度が不十分である。
【発明の概要】
【0006】
本願は、第1の駆動面及び第2の駆動面によって第1の駆動リングを回転させるときに、回転シャフトの第1の駆動面と第1の駆動リングの第2の駆動面との間にギャップがあるため、伝達精度が不十分であるという関連技術の技術的問題を解決するために、折畳み式モジュール及び折畳み式電子装置を提供することを目的とする。
【0007】
第1の態様によれば、本願は、第1の接続部品、第1のピン、第1の駆動リング、及び第1のばねを含む折畳み式モジュールを開示する。第1のピン孔が第1の接続部品に配置され、第1のピンは、第1の駆動リング、第1のピン孔、及び第1のばねを通過し、第1の凸部及び第1の凹部が、第1の駆動リングと第1の接続部品との間に配置され、第1の凸部は第1のばねと第1の凹部との間に位置するか、又は第1の凹部は第1のばねと第1の凸部との間に位置しており、第1の凸部は第1の凹部に埋め込まれ;そして、第1の接続部品が回転すると、第1の凸部は第1の凹部から滑り出る。
【0008】
前述の技術的内容に基づいて、第1のピン孔は第1の接続部品に配置され、第1のピンは、第1の駆動リング、第1のピン孔、及び第1のばねを通過し、第1の凸部及び第1の凹部は、第1の駆動リングと第1の接続部品との間に配置され、第1のばねは第1の駆動リング又は第1の接続部品に当接するため、第1の凸部は第1の凹部に埋め込まれる。折畳み又は展開工程において、第1の凸部は、第1の凹部から滑り出て、展開又は折畳みのための減衰力を与える。回転シャフトの第1の駆動面が第1の駆動リングの第2の駆動面と協働して第1の駆動リングを回転させる方法と比較して、第1の接続部品は、第1の凸部及び第1の凹部を直接駆動して互いに対して移動させることができるため、伝動精度が向上する。
【0009】
一実施態様では、折畳み式モジュールは、第2の接続部品、第2のピン、第2の駆動リング、及び第2のばねをさらに含む。第2のピン孔が第2の接続部品に配置され、第2のピンは、第2の駆動リング、第2のピン孔、及び第2のばねを通過し、第2の凸部及び第2の凹部が、第2の駆動リングと第2の接続部品との間に配置され、第2の凸部は第2のばねと第2の凹部との間に位置するか、又は第2の凹部は第2のばねと第2の凸部との間に位置しており、第2の凸部は第2の凹部に埋め込まれる。
【0010】
一実施態様では、第1のピン及び第2のピンは、平行に配置され、且つ間隔を空けて(spaced apart)配置され、第1の歯付き構造が第1の接続部品に配置され、第2の歯付き構造が第2の接続部品に配置され、第1の歯付き構造は第2の歯付き構造と噛み合い;そして、第2の接続部品が回転すると、第2の凸部は第2の凹部から滑り出る。
【0011】
この配置方法では、第1の接続部品が回転するときに第2の接続部品を回転させることができ、第1の接続部品の回転角及び第2の接続部品の回転角は同じである。第1の接続部品のみが回転する場合と比較して、第2の接続部品及び第1の接続部品が同時に回転するときに、折畳み状態又は展開状態への回転に要する時間を短縮でき、迅速な折畳み及び展開を実現することができる。また、第1の駆動リング及び第1の接続部品は、第1のピンに対して回転することができる。従って、取付け中に、第1のピンは第1の駆動リング及び第1のピン孔を通過するだけでよく、第1のピンに対する第1の駆動リング及び第1の接続部品の位置を制御する必要はない。これにより、取付けが容易になる。同様に、第2の駆動リング及び第2の接続部品は、第2のピンに対して回転することができる。従って、取付け中に、第2のピンは、第2の駆動リング及び第2のピン孔を通過するだけでよく、第2のピンに対する第2の駆動リング及び第2の接続部品の位置を制御する必要はない。これにより、取付けが容易になる。
【0012】
一実施態様では、第1の駆動リング及び第2の駆動リングは、一体構造である。
【0013】
この配置方法では、一体構造である第1の駆動リング及び第2の駆動リングは、鋳造又は射出成形により形成されるため、構造が簡素であり、加工が容易(convenient)である。さらに、一体構造である第1の駆動リング及び第2の駆動リングは、第1のピンと第2のピンとの間の接続をさらに実現する。この場合に、第1の支持ピース及び第2の支持ピースは、折畳み式モジュールを使用することによってのみ接続することができる。
【0014】
一実施態様では、第1の駆動リングは、第1の接続部品と第1のばねとの間に配置され、第2の駆動リングは、第2の接続部品と第2のばねとの間に配置される。
【0015】
この配置方法では、第1のばねは第1の駆動リングに当接しているため、第1の駆動リングが第1の接続部品に取り付けられる。そして、第1の駆動リングは、第1のばねと第1の接続部品との間の接触に比べて、比較的静止状態のままであるため、第1のばねは第1の接続部品の回転を妨げるのを防ぐことができるので、ユーザ体験を向上させることができる。同様に、第2のばねは第2の駆動リングに当接しているため、第2の駆動リングは第2の接続部品に取り付けられる。そして、第2の駆動リングは、第2のばねと第2の接続部品との間の接触に比べて、比較的静止状態のままであるため、第2のばねは第2の接続部品の回転を妨げるのを防ぐことができるので、ユーザ体験を向上させることができる。
【0016】
一実施態様では、折畳み式モジュールは、第1のサークリップ(circlip:スナップリング)及び第2のサークリップをさらに含み、第1のスナップ溝が第1のピンの後端部(tail end)に配置され、第1のサークリップは第1のスナップ溝にスナップ留めされ、第1のばねは第1のサークリップに当接しており;そして、第2のスナップ溝が第2のピンに配置され、第2のサークリップは第2のスナップ溝にスナップ留めされ、第2のばねは第2のサークリップに当接している。
【0017】
この配置方法では、第1のスナップ溝にスナップ留めされた第1のサークリップを使用して、第1のばね、第1の駆動リング、及び第1の接続部品が第1のピンの後端部から脱落するのを防ぎ、第1のばね、第1の駆動リング、及び第1の接続部品の組立/分解を容易にする。同様に、第2のスナップ溝にスナップ留めされた第2のサークリップを使用して、第2のばね、第2の駆動リング、及び第2の接続部品が第2のピンの後端部から脱落するのを防ぎ、第2のばね、第2の駆動リング、及び第2の接続部品の組立/分解を容易にする。
【0018】
一実施態様では、第1のサークリップ及び第2のサークリップは、一体構造である。
【0019】
この配置方法では、第1のサークリップ及び第2のサークリップは、射出成形、鋳造等によって一体構造を形成し、第1のサークリップ及び第2のサークリップは同時に取り付けられ得る。このようにして、組立速度が向上し、さらに、折畳み式モジュールの部品点数が削減され、折畳み式モジュールの構造が簡素化される。さらに、一体構造である第1のサークリップ及び第2のサークリップは、第1のピンと第2のピンとの間の接続力をさらに高める。
【0020】
一実施態様では、第1のストッパーが第1のピンの前端部(head end)に配置され、第2のストッパーが第2のピンの前端部に配置される。
【0021】
この配置方法では、第1のストッパーは、第1のサークリップと協働して、第1のばね、第1の駆動リング、及び第1の接続部品を、第1のサークリップと第1のストッパーとの間に挟み込むため、第1のばね、第1の駆動リング、及び第1の接続部品は、第1のピンに接続される。同様に、第2のストッパーは、第2のサークリップと協働して、第2のばね、第2の駆動リング、及び第2の接続部品を、第2のサークリップと第2のストッパーとの間に挟み込むため、第2のばね、第2の駆動リング、及び第2の接続部品は第2のピンに接続される。このようにして、構造が簡素であり、組立/分解が容易になる。
【0022】
一実施態様では、第1のストッパーは、第1のピンの前端部に位置する第1の停止フランジと、第1のピンにスリーブが付けられた第1のピンスリーブとを含む。
【0023】
一実施態様では、第2のストッパーは、第2のピンの前端部に位置する第2の停止フランジと、第2のピンにスリーブが付けられた第2のピンスリーブとを含む。
【0024】
一実施態様では、第1のピンスリーブ及び第2のピンスリーブは、一体構造である。
【0025】
この配置方法では、第1のピンと第2のピンとの間の接続力をさらに高めることができる。また、第1のピンスリーブ及び第2のピンスリーブが摩耗し、第1のばねの弾性力及び第2のばねの弾性力が不十分である場合に、第1のピンスリーブ及び第2のピンスリーブのみを交換するだけでよく、第1のピン及び第2のピンを交換する必要はない。従って、メンテナンスコストが削減される。
【0026】
一実施態様では、第1の駆動リング及び第1の接続部品との間には、複数の第1の凸部及び複数の第1の凹部があり、複数の第1の凸部は、第1のピンの軸線の周りに間隔を置いて配置され(disposed at intervals)、第1の凸部のそれぞれが第1の凹部のうちの1つと協働する。
【0027】
この配置方法では、全ての第1の凸部が対応する第1の凹部から同時に滑り出るか、又は全ての第1の凸部は第1の凹部に同時に埋め込まれ、第1の凸部のいずれか1つが損傷しても、折畳み式モジュールの通常の動作には影響しない。完全な折畳み及び完全な展開の場合に、折畳み状態及び展開状態を維持するために、全ての第1の凸部が第1の凹部にあり得る。また、複数の第1の凸部及び複数の第1の凹部が配置されているため、摩擦力が増大し、折畳み又は展開のための減衰力を増大させることができる。
【0028】
第2の態様によれば、本願は、第1の支持ピース、第2の支持ピース、折畳み式スクリーン、及び上記の折畳み式モジュールを含む折畳み式電子装置をさらに開示しており、第1の支持ピース及び第2の支持ピースは、折畳み式モジュールを使用して接続され、折畳み式スクリーンは、第1の支持ピース及び第2の支持ピースを覆う。
【0029】
前述の技術的解決策に基づいて、本願で提供される折畳み式モジュール及び折畳み式電子装置によれば、第1のピン孔は第1の接続部品に配置され、第1のピンは、第1の駆動リング、第1のピン、及び第1のばねを通過し、第1の凸部及び第1の凹部は、第1の駆動リングと第1の接続部品との間に配置され、第1のばねは第1の駆動リング又は第1の接続部品に当接するため、第1の凸部は第1の凹部に埋め込まれる。折畳み又は展開工程において、第1の凸部は、第1の凹部から滑り出て、展開又は折畳みのための減衰力を与える。回転シャフトの第1の駆動面が第1の駆動リングの第2の駆動面と協働して第1の駆動リングを回転させる方法と比較して、第1の接続部品は、第1の凸部及び第1の凹部を直接駆動して互いに対して移動させることができるため、伝動精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本願の一実施形態による折畳み式モジュールの分解図である。
【
図2】本願の一実施形態による、折畳み式モジュールを展開したときの概略構造図である。
【
図3】本願の実施形態による、折畳み式モジュールを150°まで展開したときの概略構造図である。
【
図4】本願の実施形態による、折畳み式モジュールを90°まで展開したときの概略構造図である。
【
図5】本願の実施形態による、折畳み式モジュールを30°まで展開したときの概略構造図である。
【
図6】本願の一実施形態による、折畳み式モジュールを折り畳んだときの概略構造図である。
【
図7】本願の一実施形態による折畳み式電子装置の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本願の実施形態の目的、技術的解決策、及び利点をより明確にするために、以下では、本願の実施形態の添付の図面を参照して、本願の実施形態の技術的解決策を明確且つ完全に説明する。説明する実施形態は、本願の実施形態の全てではなく、単なる一部であることは明らかである。当業者が本願の実施形態に基づいて創造的な努力なしに得た他の全ての実施形態は、本願の保護範囲に含まれるものとする。
【0032】
実施形態1
図1は、本願の一実施形態による折畳み式モジュールの分解図である。
図2は、本願の一実施形態による、折畳み式モジュールを展開したときの概略構造図である。
図3は、本願の一実施形態による、折畳み式モジュールを150°まで展開したときの概略構造図である。
図4は、本願の一実施形態による、折畳み式モジュールを90°まで展開したときの概略構造図である。
図5は、本願の一実施形態による、折畳み式モジュールを30°まで展開したときの概略構造図である。
図6は、本願の一実施形態による、折畳み式モジュールを折り畳んだときの概略構造図である。
図7は、本願の実施形態による折畳み式電子装置の概略構造図である。
【0033】
図1~
図7を参照されたい。この実施形態は、第1の接続部品20、第1のピン10、第1の駆動リング30、及び第1のばね40を含む折畳み式モジュール1を提供する。第1のピン孔が第1の接続部品20に配置され、第1のピン10は、第1の駆動リング30、第1のピン孔、及び第1のばね40を通過し、第1の凸部202及び第1の凹部301が第1の駆動リング30と第1の接続部品20との間に配置され、第1の凸部202は第1のばね40と第1の凹部301との間に位置するか、又は第1の凹部301は第1のばね40と第1の凸部202との間に位置しており、第1の凸部202は第1の凹部301に埋め込まれる。第1の接続部品20が回転すると、第1の凸部202は第1の凹部301から滑り出る。
【0034】
引き続き
図7を参照されたい。具体的には、折畳み式装置で互いに折り畳むことができる第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が存在する。換言すれば、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を、一緒に折り畳む、又は展開することができる。第1の接続部品20は、第1の支持ピース2に接続され、対応して、第2の支持ピース3は、第1のピン10に接続され得る。第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を互いに折り畳む又は展開するときに、第1の支持ピース2は、第1の接続部品20を回転させるため、第1の支持ピース2は、第2の支持ピース3に対して回転する。
【0035】
この実施形態では、好ましくは、第1の接続部品20及び第1の支持ピース2は、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が円滑に回転できるのを保証できるという条件で、複数の方法で接続することができる。例えば、第1の摺動ポール201が第1の接続部品20に配置され、対応して、第1の摺動ポール201と協働する第1の摺動スロットが、第1の支持ピース2に配置される。第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が互いに対して回転するときに、第1の接続部品20は第1のピン10の周りを回転し、第1の摺動ポール201は第1の摺動スロットの内側に摺動する。この配置方法では、第1の接続部品20が第1の支持ピース2と共に回転するときに、第1の接続部品20が第1の支持ピース2に対して摺動するためのマージンが確保されるため、スムーズな回転が実現される。
【0036】
さらに、2つの第1の摺動ポール201が第1の接続部品20に配置され、2つの第1の摺動ポール201の中心線は同一直線上にある。さらに、2つの第1の摺動ポール201は、第1の接続部品20の両側に間隔を置いて配置される。対応して、2つの第1の摺動スロットが、第1の支持ピース2に配置される。各第1の摺動ポール201が1つの第1の摺動スロットに滑り込み、第1の接続部品20は2つの第1の摺動スロットの間に挟み込まれているので、第1の摺動ポール201が対応する第1の摺動スロットから分離するのを防ぐことができ、第1の接続部品20と第1の支持ピース2との間の接続安定性が改善される。
【0037】
この実施形態では、第1のばね40はらせんばねであり得、第1のピン10は、第1の駆動リング30、第1のピン孔、及び第1のばね40を通過する。第1のばね40によって、第1の駆動リング30及び第1の接続部品20を互いに取り付けることができる。このようにして、第1の駆動リング30と第1の接続部品20との間の第1の凸部202は、第1の凹部301に埋め込まれる。
【0038】
使用中に、第1のピン10が第1の駆動リング30、第1のばね40、及び第1の接続部品20から脱落するのを防ぐために、雄ねじを、第1のピン10の両端に近い側壁に配置できることに留意されたい。対応して、雄ねじと協働する当接ナットは、第1のピン10の両端に近い位置に配置され、2つの当接ナットは、第1のばね40、第1の駆動リング30、及び第1の接続部品20の外側に挟み込まれているため、第1のピン10は、第1のばね40、第1の駆動リング30、及び第1の接続部品20に接続されるようになる。
【0039】
この実施形態では、第1の凸部202及び第1の凹部301は、第1の駆動リング30と第1の接続部品20との間に配置される。例えば、第1の凸部202は、第1の駆動リング30の側壁であって第1の接続部品20に面する側壁に配置され得、対応して、第1の凹部301は、第1の接続部品20の側壁であって第1の駆動リング30に面する側壁に配置される。あるいはまた、第1の凸部202は、第1の接続部品20の側壁であって第1の駆動リング30に面する側壁に配置され、第1の凹部301は、第1の駆動リング30の側壁であって第1の接続部品20に面する側壁に配置される。
0に面する側壁に配置される。
【0040】
この実施形態では、第1のばね40は、第1の駆動リング30を第1の接続部品20に取り付けるように構成されるため、第1の凸部202は第1の凹部301に埋め込まれる。具体的には、第1のばね40は、第1の接続部品20に直接接続され得る。換言すれば、第1の接続部品20は、第1の駆動リング30と第1のばね40との間に配置される。このようにして、第1の接続部品20は、第1のばね40に当接した状態下で第1の駆動リング30に取り付けられる。
【0041】
この実施形態では、好ましくは、第1の凸部202及び第1の凹部301の形状及び位置が適切に設定される。第1の支持ピース2が第2の支持ピース3に対して完全に展開される場合に、第1の凸部202は、第1の凹部301に埋め込まれ得、第1の支持ピース2が第2の支持ピース3に対して完全に折り畳まれる場合に、第1の凸部202は、第1の凹部301から滑り出され得る。このようにして、第1の支持ピース2を展開状態に保つことができ、折畳み工程で減衰(damping:制動)力が与えられ、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3の展開工程で復元力が与えられ、この復元力によって、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を自動的に展開させる。確かに、第1の凸部202及び第1の凹部301の形状及び位置が適切に設定されている場合に、第1の支持ピース2が第2の支持ピース3に対して完全に折り畳まれると、第1の凸部202は、第1の凹部301に埋め込まれ得る。そして、第1の支持ピース2が第2の支持ピース3に対して完全に展開されると、第1の凸部202は、第1の凹部301から滑り出ることができる。このようにして、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が折畳み状態に保たれ、折畳み工程に減衰力が与えられ、第1の支持ピース2と第2の支持ピース3との折畳み工程に復元力が与えられ、この復元力によって、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を自動的に折り畳ませる。
【0042】
好ましくは、複数の凹部301を配置することができ、複数の凹部301は、第1のピン10の周りに間隔を置いて配置される。また、第1の支持ピース2を第2の支持ピース3に対して完全に展開するときに、第1の凸部202は、1つの第1の凹部301に埋め込まれる。そして、第1の支持ピース2を第2の支持ピース3に対して完全に折り畳むときに、第1の凸部202は、別の第1の凹部301に埋め込まれる。このようにして、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3は、展開状態及び折畳み状態に保たれ得る。さらに、減衰力が、初期展開工程と初期折畳み工程との両方で与えられ、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が完全に展開される及び完全に折り畳まれるときに、復元力が与えられ、この復元力によって、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を完全に展開させるか、又は完全に折り畳ませる。
【0043】
引き続き
図1~
図6を参照されたい。例えば、第1の接続部品20及び第2の接続部品60を、夾角(included angle)が180°の展開状態から徐々に折り畳むときに、第1の凸部202は、第1の凹部301から徐々に滑り出ていく。この場合に、第1の駆動リング30は、軸線方向に移動して第1のばね40を圧縮するように駆動され、減衰力を与えるため、第1の接続部品20及び第2の接続部品60が折り畳まれるのを防ぐ。第1の接続部品20と第2の接続部品60との間の夾角が折畳みにより150°である場合に、第1の凸部202全体が第1の凹部301から滑り出る。第1の接続部品20と第2の接続部品60との間の夾角が150°~30°である工程において、第1の凸部202は、第1の凹部301の外側に摺動する。第1の接続部品20と第2の接続部品60との間の夾角が折畳みにより30°である場合に、第1の凸部202は、別の第1の凹部301に徐々に入る。この場合に、第1の駆動リング30は軸線方向に移動し、第1のばね40は徐々に伸長して復元力を与え、この復元力によって、第1の接続部品20及び第2の接続部品60を駆動して、第1の接続部品20及び第2の接続部品60が完全に折り畳まれるまで、折畳みを継続する。逆に、第1の接続部品20及び第2の接続部品60が、夾角が0°の状態から徐々に展開されるときに、第1の凸部202は、第1の凹部301から徐々に滑り出ていく。この場合に、第1の駆動リング30は、軸線方向に移動して第1のばね40を圧縮するように駆動され、減衰力を与えるため、第1の接続部品20及び第2の接続部品60が展開されるのが防止される。第1の接続部品20と第2の接続部品60との間の夾角が展開により30°である場合に、第1の凸部202全体が第1の凹部301から滑り出る。第1の接続部品20と第2の接続部品60との間の夾角が30°~150°である場合に、第1の凸部202は、第1の凹部301の外側に摺動する。第1の接続部品20と第2の接続部品60との間の夾角が展開により150°である場合に、第1の凸部202は、別の第1の凹部301に徐々に入る。この場合に、第1の駆動リング30は軸線方向に移動し、第1のばね40は徐々に伸長して復元力を与え、この復元力によって、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を駆動して、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が完全に展開されるまで、展開を継続する。
【0044】
第1の接続部品20が第1の支持ピース2と共に回転するときに、第1の駆動リング30は比較的静止した状態のままであるため、第1の接続部品20は第1の駆動リング30に対して回転し、第1の凸部202は、第1の凹部301に徐々に埋め込まれるか、又は第1の凸部202は、第1の凹部301から徐々に滑り出ていくことに留意されたい。例えば、第1の駆動リング30は、第2の支持ピース3に接続されて、第1の駆動リング30が第1の接続部品20と共に回転するのを防止することができる。
【0045】
この実施形態で提供される折畳み式モジュール1によれば、第1のピン孔は第1の接続部品20に配置され、第1のピン10は、第1の駆動リング30、第1のピン孔、及び第1のばね40を通過し、第1の凸部202及び第1の凹部301は、第1の駆動リング30と第1の接続部品20との間に配置され、第1のばね40は、第1の駆動リング30又は第1の接続部品20に当接するため、第1の凸部202は第1の凹部301に埋め込まれる。折畳み又は展開工程において、第1の凸部202は、第1の凹部301から滑り出て、展開又は折畳みのための減衰力を与える。回転シャフトの第1の駆動面が第1の駆動リング30の第2の駆動面と協働して第1の駆動リング30を回転させる方法と比較して、第1の接続部品20は、第1の凸部202及び第1の凹部301を直接駆動して、互いに対して移動させることができるため、伝達精度が向上する。
【0046】
引き続き
図1を参照されたい。この実施形態で提供される折畳式モジュール1は、第2の接続部品60、第2のピン50、第2の駆動リング70、及び第2のばね80をさらに含む。第2のピン孔が第2の接続部品60に配置され、第2のピン50は、第2の駆動リング70、第2のピン孔、及び第2のばね80を通過する。第2の凸部602及び第2の凹部701が、第2の駆動リング70と第2の接続部品60との間に配置され、第2の凸部602は、第2のばね80と第2の凹部701との間に位置するか、又は第2の凹部701は、第2のばね80と第2の凸部602との間に位置しており、第2の凸部602は第2の凹部701に埋め込まれる。第1のピン10及び第2のピン50は、平行に配置され、且つ間隔を空けて配置される。第1の歯付き構造203が第1の接続部品20に配置され、第2の歯付き構造603が第2の接続部品60に配置され、第1の歯付き構造203は第2の歯付き構造603と噛み合う。第2の接続部品60が回転すると、第2の凸部602は、第2の凹部701から滑り出る。この配置方法では、第1の接続部品20が回転するときに、第2の接続部品60は回転するように駆動され、第1の接続部品20の回転角及び第2の接続部品60の回転角は同じである。第1の接続部品20のみが回転するケースと比較して、第2の接続部品60及び第1の接続部品20が同時に回転するときに、折畳み状態又は展開状態への回転に要する時間を短縮でき、迅速な折畳み及び展開を実現することができる。また、第1の駆動リング30及び第1の接続部品10は、第1のピン10に対して回転することができる。従って、取付け中に、第1のピン10は、第1の駆動リング30及び第1のピン孔を通過するだけでよく、第1のピン10に対する第1の駆動リング30及び第1の接続部品10の位置を制御する必要はない。これにより、取付けが容易になる。同様に、第2の駆動リング70及び第2の接続部品60は、第2のピン50に対して回転することができる。従って、取付け中に、第2のピン50は、第2の駆動リング70及び第2のピン孔を通過するだけでよく、第2のピン50に対する第2の駆動リング70及び第2の接続部品60の位置を制御する必要はない。これにより、取付けが容易になる。
【0047】
具体的には、第1の接続部品20は第1の支持ピース2に接続され、第2の接続部品60は第2の支持ピース3に接続される。第2の接続部品60及び第2の支持ピース3は、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が円滑に回転できるのを保証できるという条件で、複数の方法で接続することができる。例えば、第2の摺動ポール601が第2の接続部品60に配置され、対応して、第2の摺動ポール601と協働する第2の摺動スロットが、第2の支持ピース3に配置される。第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が互いに対して回転すると、第2の接続部品60は第2のピン50の周りを回転し、第2の摺動ポール601は第2の摺動スロットの内側に摺動する。第2の接続部品60が第2の支持ピース3と共に回転するときに、第2の接続部品60が第2の支持ピース3に対して摺動するためのマージンも確保されるため、スムーズな回転が実現される。
【0048】
さらに、2つの第2の摺動ポール601が、第2の接続部品60に配置され、2つの第2の摺動ポール601の中心線は同一直線上にある。さらに、2つの第2の摺動ポール601は、第2の接続部品60の両側に間隔を置いて配置される。対応して、2つの第2の摺動スロットが、第2の支持ピース3に配置される。各第2の摺動ポール601が、1つの第2の摺動スロットに滑り込み、第2の接続部品60は2つの第2の摺動スロットの間に挟み込まれているので、第2の摺動ポール601が対応する第2の摺動スロットから分離するのを防ぐことができ、第2の接続部品60と第2の支持ピース3との間の接続安定性が改善される。
【0049】
この実施形態では、第2のばね80はらせんばねであり、第2のピン50は、第2の駆動リング70、第2のピン孔、及び第2のばね80を通過し、第2のばね80は、第2の駆動リング70を第2の接続部品60に押し付けることができる。このようにして、第2の駆動リング70と第2の接続部品60との間の第2の凸部602は、第2の凹部701に埋め込まれる。
【0050】
使用中に、第2のピン50が第2の駆動リング70、第2のばね80、及び第2の接続部品60から脱落するのを防ぐために、雄ねじを第2のピン50の両端に近い側壁に配置できることに留意されたい。対応して、雄ねじと協働する当接ナットが、第2のピン50の両端に近い位置に配置され、2つの当接ナットは、第2のばね80、第2の駆動リング70、及び第2の接続部品60の外側に挟み込まれているため、第2のピン50が、第2のばね80、第2の駆動リング70、及び第2の接続部品60に接続されるようにする。
【0051】
この実施形態では、第2の凸部602及び第2の凹部701は、第2の駆動リング70と第2の接続部品60との間に配置される。例えば、第2の凸部602は、第2の駆動リング70に関するものであり且つ第2の接続部品60に面する側壁に配置され得、対応して、第2の凹部701は、第2の接続部品60関するものであり且つ第2の駆動リング70に面する側壁に配置される。あるいはまた、第2の凸部602は、第2の接続部品60に関するものであり且つ第2の駆動リング70に面する側壁に配置され、第2の凹部701は、第2の駆動リング70に関するものであり且つ第2の接続部品60に面する側壁に配置される。
【0052】
この実施形態では、第2のばね80は、第2の駆動リング70を第2の接続部品60に取り付けるように構成されるため、第2の凸部602は、第2の凹部701に埋め込まれる。具体的には、第2のばね80は、第2の接続部品60に直接接続され得る。換言すれば、第2の接続部品60は、第2の駆動リング70と第2のばね80との間に配置される。このようにして、第2の接続部品60は、第2のばね80に当接した状態下で第2の駆動リング70に取り付けられる。
【0053】
この実施形態では、第2の凸部602の形状が、第1の凸部202の形状と同じであり、対応する第2の凹部701の形状が、第1の凹部301の形状と同じである。そして、第1の凸部202が第1の凹部301に埋め込まれる場合に、第2の凸部602も第2の凹部701に埋め込まれ、第1の凸部202が第1の凹部301から滑り出るときに、第2の凸部602も第2の凹部701から滑り出る。この配置方法では、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が折り畳まれる又は展開されるときに、第1のばね40及び第2のばね80は同時に圧縮又は同時に伸長されて、減衰力及び復元力を高め、ユーザ体験を向上させる。
【0054】
この実施形態では、第1の駆動リング30及び第2の駆動リング70が接続され得るため、第1の駆動リング30及び第2の駆動リング70が第1の接続部品20及び第2の接続部品60と共に回転するのを防ぐことができる。第1の接続部品20及び第2の接続部品60が回転すると、第1の凸部202は第1の凹部301から滑り出るか、又は第1の凸部202は第1の凹部301に埋め込まれる。例えば、第1の駆動リング30及び第2の駆動リング70が接続された後に、第1の駆動リング30及び第2の駆動リング70が回転しないという条件で、第1の駆動リング30及び第2の駆動リング70は、ボルトを使用するか、又はスナップによって接続することができる。
【0055】
引き続き
図1を参照されたい。この実施形態では、好ましくは、第1の駆動リング30及び第2の駆動リング70は一体構造である。一体構造である第1の駆動リング30及び第2の駆動リング70は、鋳造又は射出成形によって形成されるため、構造が簡素であり、加工が容易である。さらに、一体構造である第1の駆動リング30及び第2の駆動リング70は、第1のピン10と第2のピン50との間の接続をさらに実現する。この場合に、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3は、折畳み式モジュール1を使用してのみ接続することができる。
【0056】
引き続き
図1を参照されたい。この実施形態では、好ましくは、第1の駆動リング30は、第1の接続部品20と第1のばね40との間に配置され、第2の駆動リング70は、第2の接続部品60と第2のばね80との間に配置される。第1のばね40は、第1の駆動リング30に当接しているため、第1の駆動リング30は、第1の接続部品20に取り付けられる。また、第1の駆動リング30が、第1のばね40と第1の接続部品20との間の接触に比べて、比較的静止した状態のままであるため、第1のばね40が第1の接続部品20の回転を妨げるのを防ぐことができるので、ユーザ体験を向上させることができる。同様に、第2のばね80は、第2の駆動リング70に当接しているため、第2の駆動リング70は、第2の接続部品60に取り付けられる。また、第2の駆動リング70は、第2のばね80と第2の接続部品60との間の接触に比べて、比較的静止した状態のままであるため、第2のばね80が第2の接続部品60の回転を妨げるのを防ぐことができ、ユーザ体験を向上させることができる。
【0057】
引き続き
図1を参照されたい。この実施形態では、折畳み式モジュール1は、第1のサークリップ104及び第2のサークリップ504をさらに含む。第1のスナップ溝101が第1のピン10の後端部に配置され、第1のサークリップ104は第1のスナップ溝101にスナップ留めされ、第1のばね40は第1のサークリップ104に当接している。第2のスナップ溝501が第2のピン50に配置され、第2のサークリップ504は第2のスナップ溝501にスナップ留めされ、第2のばね80は第2のサークリップに当接している。第1のスナップ溝101にスナップ留めした第1のサークリップ104を使用して、第1のばね40、第1の駆動リング30、及び第1の接続部品20が第1のピン10の後端部から脱落するのを防ぐため、第1のばね40、第1の駆動リング30、及び第1の接続部品20の組立/分解は、当接ナットを配置する方法と比較して容易である。同様に、第2のスナップ溝501にスナップ留めした第2のサークリップ504を使用して、第2のばね80、第2の駆動リング70、及び第2の接続部品60が第2のピン50の後端部から脱落するのを防ぐため、第2のばね80、第2の駆動リング70、及び第2の接続部品60の組立/分解は、当接ナットを配置する方法と比較して容易である。
【0058】
具体的には、この実施形態では、第1のサークリップ104と第2のサークリップ504との両方を金属で作製してもよい。第1のサークリップ104は板状であり得る。第1の切欠きが第1のサークリップ104に配置され、第1の切欠きは、第1のスナップ溝101に挿入される。次に、第1のサークリップ104が変形されるため、第1の切欠きの幅が低減され、第1の切欠きの側壁と第1のスナップ溝101との間の締り嵌めが実現され、第1のサークリップ104が第1のスナップ溝101から脱落するのを防ぐ。確かに、この実施形態では、第1のサークリップ104は、代替的にリング形状等であり得る。同様に、第2のサークリップ504は板状であり得、第2の切欠きが第2のサークリップ504に配置され、第2の切欠きは第2のスナップ溝501に挿入される。次に、第2のサークリップ504が変形されるため、第2の切欠きの幅が低減され、第2の切欠きの側壁と第2のスナップ溝501との間に締り嵌めが実現され、第2のサークリップ504が第2のスナップ溝501から脱落するのを防ぐ。確かに、この実施形態では、サークリップ504は、代替的にリング形状等であり得る。
【0059】
好ましくは、この実施形態では、第1のサークリップ104及び第2のサークリップ504は、一体構造である。第1のサークリップ104及び第2のサークリップ504は、射出成形、鋳造等によって一体構造を形成し、第1のサークリップ104及び第2のサークリップ504は同時に取り付けることができる。このようにして、組立速度が向上し、さらに、折畳み式モジュール1の部品点数が削減され、折畳み式モジュール1の構造が簡素化される。さらに、一体構造である第1のサークリップ104及び第2のサークリップ504は、第1のピン10と第2のピン50との間の接続力をさらに高める。
【0060】
この実施形態では、第1のストッパー102が第1のピン10の前端部に配置され、第2のストッパー502が第2のピン50の前端部に配置される。第1のストッパー102は、第1のサークリップ104と協働して、第1のばね40、第1の駆動リング30、及び第1の接続部品20を、第1のサークリップ104と第1のストッパー102との間に挟み込むため、第1のばね40、第1の駆動リング30、及び第1の接続部品20は第1のピン10に接続される。同様に、第2のストッパー502は、第2のサークリップ504と協働して、第2のばね80、第2の駆動リング70、及び第2の接続部品60を、第2のサークリップ504と第2のストッパー502との間に挟み込むため、第2のばね80、第2の駆動リング70、及び第2の接続部品60は第2のピン50に接続される。このようにして、構造が簡素になり、組立/分解が容易になる。
【0061】
好ましくは、第1のストッパー102と第1のサークリップ104との間の距離が適切に設定され、第1のばね40を組み付けた後の弾性力を調整して、第1のばね40の第1の駆動リング30に対する当接力を変化させ、第1の凸部202が第1の凹部301から滑り出るときに発生する減衰力と、第1の凸部202が第1の凹部301に埋め込まれるときに発生する復元力とを調整することができる。同様に、第2のストッパー502と第2のサークリップ504との間の距離が適切に設定され、第2のばね80を組み付けた後の弾性力を調整して、第2のばね80の第2の駆動リング70に対する当接力を変化させ、第2の凸部602が第2の凹部701から滑り出るときに発生する減衰力と、第2の凸部602が第2の凹部701に埋め込まれるときに発生する復元力とを調整することができる。
【0062】
引き続き
図1を参照されたい。この実施形態では、第1のストッパー102は、第1のピン10の前端部に位置する第1の停止フランジと、第1のピン10にスリーブが付けられた第1のピンスリーブ103とを含む。第2のストッパー502は、第2のピン50の前端部に位置する第2の停止フランジと、第2のピン50にスリーブが付けられた第2のピンスリーブ503とを含む。第1のピンスリーブ103及び第2のピンスリーブ503は、一体構造である。この配置方法では、第1のピン10と第2のピン50との間の接続力をさらに高めることができる。また、第1のピンスリーブ103及び第2のピンスリーブ503が摩耗し、第1のばね40の弾性力及び第2のばね80の弾性力が不十分である場合に、第1のピンスリーブ103及び第2のピンスリーブ503のみを交換する必要があり、第1のピン10及び第2のピン50を交換する必要はない。従って、メンテナンスコストが削減される。
【0063】
引き続き
図1を参照されたい。この実施形態では、第1の駆動リング30と第1の接続部品20との間には、複数の第1の凸部202及び複数の第1の凹部301があり、複数の第1の凸部202は、第1のピン10の軸線の周りに間隔を置いて配置され、各第1の凸部202は1つの第1の凹部301と協働する。この配置方法では、全ての第1の凸部202は、対応する第1の凹部301から同時に滑り出ることができ、又は全ての第1の凸部202は、第1の凹部301に同時に埋め込まれ、第1の凸部202のいずれか1つが損傷した場合に、折畳み式モジュール1の通常の動作は影響を受けない。完全な折畳み及び完全な展開の場合に、全ての第1の凸部202は、折畳み状態及び展開状態を維持するために、第1の凹部301内にある。また、複数の第1の凸部202及び複数の第1の凹部301が配置されるため、摩擦力が増大し、折畳み又は展開のための減衰力を増大させることができる。
【0064】
また、第2の駆動リング70と第2の接続部品60との間には、複数の第2の凸部602及び複数の第2の凹部701があり、複数の第2の凸部602は、第2のピン50の軸線の周りに間隔を置いて配置され、各第2の凸部602は、1つの第2の凹部701と協働する。さらに、全ての第1の凸部202が対応する第1の凹部301に埋め込まれるときに、全ての第2の凸部602は、対応する第2の凹部701に埋め込まれる。そして、全ての第1の凸部202が対応する第1の凹部301から滑り出るときに、全ての第2の凸部602は、対応する第2の凹部701から滑り出る。この配置方法では、全ての第2の凸部602は、対応する第2の凹部701から同時に滑り出ることができるか、又は全ての第2の凸部602は、第2の凹部701に同時に埋め込まれる。第2の凸部602のいずれかが損傷した場合に、折畳み式モジュール1の通常の動作は影響を受けない。また、全ての第2の凸部602は、完全な折畳み及び完全な展開の場合に、第2の凹部701にあり、折畳み状態及び展開状態を維持することができる。また、複数の第2の凸部602及び複数の第2の凹部701が配置されているため、摩擦力が増大し、折畳み又は展開のための減衰力を増大させることができる。
【0065】
実施形態2
引き続き
図1~
図7を参照されたい。この実施形態は、上記の折畳み式モジュール1を含む折畳み式電子装置を提供する。
【0066】
具体的には、折畳み式電子装置は、第1の支持ピース2、第2の支持ピース3、及び折畳み式スクリーンをさらに含む。第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3は、折畳み式モジュール1を使用して接続されるため、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を、互いに展開する又は一緒に折り畳むことができ、折畳み式スクリーンは、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を覆う。好ましくは、第1の支持ピース2と第2の支持ピース3との両方は、板状であり得、対応して、電気素子が、第1の支持ピース2及び/又は第2の支持ピース3に配置され、折畳み式電子機器の機能を実現することができる。
【0067】
折畳み式モジュール1は、第1の接続部品20、第1のピン10、第1の駆動リング30、及び第1のばね40を含む。第1のピン孔が第1の接続部品20に配置され、第1のピン10は、第1の駆動リング30、第1のピン孔、及び第1のばね40を通過し、第1の凸部202及び第1の凹部301が第1の駆動リング30と第1の接続部品20との間に配置され、第1の凸部202は第1のばね40と第1の凹部301との間に位置するか、又は第1の凹部301は第1のばね40と第1の凸部202との間に位置しており、第1の凸部202は第1の凹部301に埋め込まれる。第1の接続部品20が回転すると、第1の凸部202は第1の凹部301から滑り出る。
【0068】
引き続き
図7を参照されたい。具体的には、折畳み式装置上で互いに折り畳むことができる第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が存在する。換言すれば、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を、一緒に折り畳む、又は展開することができる。第1の接続部品20は、第1の支持ピース2に接続され、対応して、第2の支持ピース3は、第1のピン10に接続され得る。第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を互いに折り畳む又は展開するときに、第1の支持ピース2は、第1の接続部品20を回転させるため、第1の支持ピース2は、第2の支持ピース3に対して回転する。
【0069】
この実施形態では、好ましくは、第1の接続部品20及び第1の支持ピース2は、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が円滑に回転できるのを保証できるという条件で、複数の方法で接続することができる。例えば、第1の摺動ポール201が第1の接続部品20に配置され、対応して、第1の摺動ポール201と協働する第1の摺動スロットが、第1の支持ピース2に配置される。第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が互いに対して回転するときに、第1の接続部品20は第1のピン10の周りを回転し、第1の摺動ポール201は第1の摺動スロットの内側に摺動する。この配置方法では、第1の接続部品20が第1の支持ピース2と共に回転するときに、第1の接続部品20が第1の支持ピース2に対して摺動するためのマージンが確保されるため、スムーズな回転が実現される。
【0070】
さらに、2つの第1の摺動ポール201は、第1の接続部品20に配置され、2つの第1の摺動ポール201の中心線は同一直線上にある。さらに、2つの第1の摺動ポール201は、第1の接続部品20の両側に間隔を置いて配置される。対応して、2つの第1の摺動スロットは、第1の支持ピース2に配置される。各第1の摺動ポール201が1つの第1の摺動スロットに滑り込み、第1の接続部品20は2つの第1の摺動スロットの間に挟み込まれているので、第1の摺動ポール201が対応する第1の摺動スロットから分離するのを防ぐことができ、第1の接続部品20と第1の支持ピース2との間の接続安定性が改善される。
【0071】
この実施形態では、第1の凸部202及び第1の凹部301は、第1の駆動リング30と第1の接続部品20との間に配置される。例えば、第1の凸部202は、第1の駆動リング30に関するものであり且つ第1の接続部品20に面する側壁に配置され得、対応して、第1の凹部301は、第1の接続部品20に関するものであり且つ第1の駆動リング30に面する側壁に配置される。あるいはまた、凸部202は、第1の接続部品20に関するものであり且つ第1の駆動リング30に面する側壁に配置され、第1の凹部301は、第1の駆動リング30に関するものであり且つ第1の接続部品20に面する側壁に配置される。
【0072】
この実施形態では、好ましくは、第1の凸部202及び第1の凹部301の形状及び位置が適切に設定される。第1の支持ピース2が第2の支持ピース3に対して完全に展開される場合に、第1の凸部202は、第1の凹部301に埋め込まれ得、第1の支持ピース2が第2の支持ピース3に対して完全に折り畳まれる場合に、第1の凸部202は、第1の凹部301から滑り出され得る。このようにして、第1の支持ピース2を展開状態に保つことができ、折畳み工程で減衰力が与えられ、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3の展開工程で復元力が与えられ、この復元力によって、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を自動的に展開させる。確かに、第1の凸部202及び第1の凹部301の形状及び位置が適切に設定されている場合に、第1の支持ピース2が第2の支持ピース3に対して完全に折り畳まれると、第1の凸部202は、第1の凹部301に埋め込まれ得る。そして、第1の支持ピース2が第2の支持ピース3に対して完全に展開されると、第1の凸部202は、第1の凹部301から滑り出ることができる。このようにして、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が折畳み状態に保たれ得、折畳み工程に減衰力が与えられ、第1の支持ピース2と第2の支持ピース3との折畳み工程に復元力が与えられ、この復元力によって、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を自動的に折り畳ませる。
【0073】
好ましくは、複数の凹部301を配置することができ、複数の凹部301は、第1のピン10の周りに間隔を置いて配置される。また、第1の支持ピース2を第2の支持ピース3に対して完全に展開するときに、第1の凸部202は、1つの第1の凹部301に埋め込まれる。そして、第1の支持ピース2を第2の支持ピース3に対して完全に折り畳むときに、第1の凸部202は、別の第1の凹部301に埋め込まれる。このようにして、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3は、展開状態及び折畳み状態に保たれ得る。さらに、減衰力が、初期展開工程と初期折畳み工程との両方で与えられ、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3が完全に展開される及び完全に折り畳まれるときに、復元力が与えられ、この復元力によって、第1の支持ピース2及び第2の支持ピース3を、完全に展開させるか、又は完全に折り畳ませる。
【0074】
引き続き
図1~
図6を参照されたい。例えば、第1の接続部品20及び第2の接続部品60を、夾角が180°の展開状態から徐々に折り畳むときに、第1の凸部202は、第1の凹部301から徐々に滑り出ていく。この場合に、第1の駆動リング30は、軸線方向に移動して第1のばね40を圧縮するように駆動され、減衰力を与えるため、第1の接続部品20及び第2の接続部品60が折り畳まれるのを防ぐ。第1の接続部品20と第2の接続部品60との間の夾角が折畳みにより150°である場合に、第1の凸部202全体が第1の凹部301から滑り出る。第1の接続部品20と第2の接続部品60との間の夾角が折畳みにより30°である場合に、第1の凸部202は別の第1の凹部301に徐々に入る。この場合に、第1の駆動リング30は軸線方向に移動し、第1のばね40は徐々に伸長して復元力を与え、この復元力によって、第1の接続部品20及び第2の接続部品60を駆動して、第1の接続部品20及び第2の接続部品60が完全に折り畳まれるまで、折畳みを継続する。逆に、第1の接続部品20及び第2の接続部品60が、夾角が0°の状態から徐々に展開されるときに、第1の凸部202は第1の凹部301から徐々に滑り出ていく。この場合に、第1の駆動リング30は、軸線方向に移動して第1のばね40を圧縮するように駆動され、減衰力を与えるので、第1の接続部品20及び第2の接続部品60が展開されるのが防止される。第1の接続部品20と第2の接続部品60との間の夾角が展開により30°である場合に、第1の凸部202全体が第1の凹部301から滑り出る。第1の接続部品20と第2の接続部品60との間の夾角が展開により150°である場合に、第1の凸部202は別の第1の凹部301に徐々に入る。この場合に、第1の駆動リング30は軸線方向に移動し、第1のばね40は徐々に伸長して復元力を与え、この復元力によって、第1の凹部301を駆動して、第1の凹部301が完全に展開されるまで、展開を継続する。
【0075】
第1の接続部品20が第1の支持ピース2と共に回転するときに、第1の駆動リング30は比較的静止した状態のままであるため、第1の接続部品20は第1の駆動リング30に対して回転し、第1の凸部202は、第1の凹部301に徐々に埋め込まれるか、又は第1の凸部202は、第1の凹部301から徐々に滑り出ていくことに留意されたい。例えば、第1の駆動リング30は、第2の支持ピース3に接続されて、第1の駆動リング30が第1の接続部品20と共に回転するのを防止することができる。
【0076】
この実施形態で提供される折畳み式電子装置によれば、第1のピン孔は第1の接続部品20に配置され、第1のピン10は、第1の駆動リング30、第1のピン孔、及び第1のばね40を通過し、第1の凸部202及び第1の凹部301は、第1の駆動リング30と第1の接続部品20との間に配置され、第1のばね40は、第1の駆動リング30又は第1の接続部品20に当接するため、第1の凸部202は第1の凹部301に埋め込まれる。折畳み又は展開工程において、第1の凸部202は、第1の凹部301から滑り出て、展開又は折畳みのための減衰力を与える。回転シャフトの第1の駆動面が第1の駆動リング30の第2の駆動面と協働して第1の駆動リング30を回転させる方法と比較して、第1の接続部品20は、第1の凸部202及び第1の凹部301を直接駆動して、互いに対して移動させることができるため、伝達精度が向上する。
【0077】
本願の説明において、「中心」、「縦」、「横」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「上部」、「下部」、「内側」、「外側」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸線方向」、「半径方向」、「円周方向」等の用語によって示される方向又は位置の関係は、添付の図面に示される方向又は位置の関係に基づいており、示した機器又は構成要素が特定の方向を有する又は特定の方向に構成及び操作される必要があること示す又は暗示するのではなく、単に本願の説明を容易にし、説明を簡略化することを目的としていることを理解すべきであり、従って、本願に対する制限として理解すべきではない。
【0078】
本願の説明において、「第1の」及び「第2の」という用語は、単に異なる構成要素の説明を容易にするために使用され、順序関係又は相対的な重要性の指標又は関係、又は示した技術的特徴の量の暗黙的な指標として理解すべきではないことに留意されたい。従って、「第1」又は「第2」によって制限される特徴には、明示的又は暗黙的に少なくとも1つのそのような特徴が含まれる場合がある。
【0079】
本願では、特に明記しない限り、「取り付ける」、「リンク付けする」、「接続する」、及び「固定する」等の用語は、広い意味で理解すべきであり、特に制限されていない限り、例えば、固定接続であり得、着脱可能な接続であり得、一体成形であり得、機械的接続であり得、電気的接続であり得、相互通信であり得、直接接続であり得、中間媒体を使用した間接接続であり得、2つの要素の間の内部接続であり得、又は2つの要素間の相互作用関係であり得る。当業者は、特定のケースによれば、本願における前述の用語の特定の意味を解釈することができる。
【0080】
最後に、前述の実施形態は、本願を制限することではなく、本願の技術的解決策を説明することを単に意図していることに留意されたい。本願は、前述の実施形態を参照して詳細に説明しているが、当業者は、本願の実施形態の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、前述の実施形態で説明した技術的解決策にさらに修正を加えるか、又はその一部又は全ての技術的特徴に同等の置換を行うことができることを理解すべきである。
【0081】
以下に、出願当初の特許請求の範囲の内容を実施例として記載しておく。
[実施例1]
第1の接続部品、第1のピン、第1の駆動リング、及び第1のばねを含む折畳み式モジュールであって、
第1のピン孔が前記第1の接続部品に配置され、前記第1のピンは、前記第1の駆動リング、前記第1のピン孔、及び前記第1のばねを通過し、第1の凸部及び第1の凹部が、前記第1の駆動リングと前記第1の接続部品との間に配置され、前記第1の凸部は前記第1のばねと前記第1の凹部との間に位置するか、又は前記第1の凹部は前記第1のばねと前記第1の凸部との間に位置しており、前記第1の凸部は前記第1の凹部に埋め込まれ、
前記第1の接続部品が回転すると、前記第1の凸部は前記第1の凹部から滑り出る、
折畳み式モジュール。
[実施例2]
当該折畳み式モジュールは、第2の接続部品、第2のピン、第2の駆動リング、及び第2のばねをさらに含み、
第2のピン孔が前記第2の接続部品に配置され、前記第2のピンは、前記第2の駆動リング、前記第2のピン孔、及び前記第2のばねを通過し、第2の凸部及び第2の凹部が、前記第2の駆動リングと前記第2の接続部品との間に配置され、前記第2の凸部は前記第2のばねと前記第2の凹部との間に位置するか、又は前記第2の凹部は前記第2のばねと前記第2の凸部との間に位置しており、前記第2の凸部は前記第2の凹部に埋め込まれる、実施例1に記載の折畳み式モジュール。
[実施例3]
前記第1のピン及び前記第2のピンは、平行に配置され、且つ間隔を空けて配置され、第1の歯付き構造が前記第1の接続部品に配置され、第2の歯付き構造が前記第2の接続部品に配置され、前記第1の歯付き構造は前記第2の歯付き構造と噛み合い、
前記第2の接続部品が回転すると、前記第2の凸部は前記第2の凹部から滑り出る、実施例2に記載の折畳み式モジュール。
[実施例4]
前記第1の駆動リング及び前記第2の駆動リングは一体構造である、実施例2又は3に記載の折畳み式モジュール。
[実施例5]
前記第1の駆動リングは、前記第1の接続部品と前記第1のばねとの間に配置され、前記第2の駆動リングは、前記第2の接続部品と前記第2のばねとの間に配置される、実施例2乃至4のいずれか一項に記載の折畳み式モジュール。
[実施例6]
当該折畳み式モジュールは、第1のサークリップ及び第2のサークリップをさらに含み、第1のスナップ溝が前記第1のピンの後端部に配置され、前記第1のサークリップは前記第1のスナップ溝にスナップ留めされ、前記第1のばねは前記第1のサークリップに当接しており、
第2のスナップ溝が前記第2のピンに配置され、前記第2のサークリップは前記第2のスナップ溝にスナップ留めされ、前記第2のばねは前記第2のサークリップに当接する、実施例2乃至5のいずれか一項に記載の折畳み式モジュール。
[実施例7]
前記第1のサークリップ及び前記第2のサークリップは一体構造である、実施例6に記載の折畳み式モジュール。
[実施例8]
第1のストッパーが前記第1のピンの前端部に配置され、第2のストッパーが前記第2のピンの前端部に配置される、実施例6又は7に記載の折畳み式モジュール。
[実施例9]
前記第1のストッパーは、前記第1のピンの前記前端部に位置する第1の停止フランジと、前記第1のピンにスリーブが付けられた第1のピンスリーブとを含む、実施例8に記載の折畳み式モジュール。
[実施例10]
前記第2のストッパーは、前記第2のピンの前記前端部に位置する第2の停止フランジと、前記第2のピンにスリーブが付けられた第2のピンスリーブとを含む、実施例9に記載の折畳み式モジュール。
[実施例11]
前記第1のピンスリーブ及び前記第2のピンスリーブは一体構造である、実施例10に記載の折畳み式モジュール。
[実施例12]
前記第1の駆動リングと前記第1の接続部品との間には、複数の第1の凸部及び複数の第1の凹部があり、前記複数の第1の凸部は、前記第1のピンの軸線の周りに間隔を置いて配置され、前記第1の凸部のそれぞれが前記第1の凹部のうちの1つと協働する、実施例1乃至11のいずれか一項に記載の折畳み式モジュール。
[実施例13]
第1の支持ピース、第2の支持ピース、折畳み式スクリーン、及び実施例1乃至12のいずれか一項に記載の折畳み式モジュールを含む折畳み式装置であって、前記第1の支持ピース及び前記第2の支持ピースは、前記折畳み式モジュールを使用して接続され、前記折畳み式スクリーンは、前記第1の支持ピース及び前記第2の支持ピースを覆う、折畳み式装置。
【符号の説明】
【0082】
参照番号のリスト:
1 :折畳み式モジュール
2 :第1の支持ピース
3 :第2の支持ピース
10 :第1のピン
20 :第1の接続部品
30 :第1の駆動リング
40 :第1のばね
50 :第2のピン
60 :第2の接続部品
70 :第2の駆動リング
80 :第2ばね
101:第1のスナップ溝
102:第1のストッパー
103:第1のピンスリーブ
104:第1のサークリップ
201:第1の摺動ポール
202:第1の凸部
203:第1の歯付き構造
301:第1の凹部
501:第2のスナップ溝
502:第2のストッパー
503:第2のピンスリーブ
504:第2のサークリップ
601:第2の摺動ポール
602:第2の凸部
603:第2の歯付き構造
701:第2の凹部