(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】過負荷止めを有するセンサアセンブリ
(51)【国際特許分類】
G01L 1/26 20060101AFI20250107BHJP
【FI】
G01L1/26 B
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020155065
(22)【出願日】2020-09-16
【審査請求日】2023-06-07
(32)【優先日】2019-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510225465
【氏名又は名称】メジャメント スペシャリティーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ヤメイ,チェン
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス,ホフマン
【審査官】松山 紗希
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0007705(US,A1)
【文献】特開2018-205217(JP,A)
【文献】特開2004-279080(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/00-1/26
G01L 5/00-5/28
H01L 29/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
- 弾性中央領域(112)および前記弾性中央領域(112)を包囲している外側領域(114)を有するセンサ(110)と、
- 前記センサ(110)の表面(116)に
材料を堆積させることによって配設されている過負荷止め(120)であって、前記弾性中央領域(112)に配設されている中央止め(122)および前記外側領域(114)に配設されている周縁止め(124)を含む、過負荷止め(120)と、を備える、
センサアセンブリ(100)。
【請求項2】
前記中央止め(122)および前記周縁止め(124)は共に前記センサ(110)の前記表面(116)から突出しており、
前記中央止め(122)は前記センサ(110)の前記表面(116)から第1の距離(122d)で突出しており、
前記周縁止め(124)は前記センサ(110)の前記表面(116)から第2の距離(124d)で突出しており、
前記第1の距離(122d)は前記第2の距離(124d)よりも大きい、
請求項1に記載のセンサアセンブリ(100)。
【請求項3】
前記第1の距離(122d)と前記第2の距離(124d)との差は、前記弾性中央領域(112)の最大たわみ(112d)以下である、
請求項2に記載のセンサアセンブリ(100)。
【請求項4】
前記中央止め(122)は、前記センサ(110)の前記表面(116)上であって、前記弾性中央領域(112)の最大たわみ位置(115)に固定されている、
請求項1に記載のセンサアセンブリ(100)。
【請求項5】
前記センサ(110)はピエゾ抵抗力センサダイである、
請求項1に記載のセンサアセンブリ(100)。
【請求項6】
センサアセンブリ(100)と、作動要素(200)と、を備えるセンサパッケージ(10)であって、
前記センサアセンブリ(100)は、センサ(110)と、前記センサ(110)の表面(116)に
材料を堆積させることによって配設されている過負荷止め(120)と、を含み、
前記センサ(110)は弾性中央領域(112)を有し、前記過負荷止め(120)は前記弾性中央領域(112)に配設されている中央止め(122)を含むとともに、
前記作動要素(200)は、第1の位置(P1)と第2の位置(P2)の間で移動可能であり、前記第1の位置(P1)と前記第2の位置(P2)の間の移動中に前記中央止め(122)を付勢して前記弾性中央領域(112)をたわみ方向(D1)にたわませる、
センサパッケージ(10)。
【請求項7】
前記センサ(110)は、前記弾性中央領域(112)を包囲する外側領域(114)を有し、
前記過負荷止め(120)は、前記外側領域(114)に配設されている周縁止め(124)を更に含む、
請求項6に記載のセンサパッケージ(10)。
【請求項8】
前記作動要素(200)の前記第2の位置(P2)は、前記弾性中央領域(112)の最大たわみ(112d)に対応しており、
前記作動要素(200)は、前記第2の位置(P2)において前記中央止め(122)
および前記周縁止め(124)に接触する、
請求項7に記載のセンサパッケージ(10)。
【請求項9】
前記センサアセンブリ(100)を収容しているハウジング(300)と、前記センサアセンブリ(100)と前記ハウジング(300)の間に配設されているエラストマー(400)とを更に備え、
前記エラストマー(400)は、導電部分(410)と非導電部分(420)とを有する、
請求項6に記載のセンサパッケージ(10)。
【請求項10】
前記エラストマー(400)の前記非導電部分(420)は、ポリジメチルシロキサンで形成されており、
前記エラストマー(400)の前記導電部分(410)は、前記ポリジメチルシロキサン中に導電性組成物を分散させたポリジメチルシロキサンで形成されている、
請求項9に記載のセンサパッケージ(10)。
【請求項11】
前記エラストマー(400)の前記導電部分(410)は、前記センサ(110)の電気パッド(118)を前記ハウジング(300)に配設されている電気コンタクト(340)と電気接続する、
請求項9に記載のセンサパッケージ(10)。
【請求項12】
前記エラストマー(400)は、前記センサ(110)の前記表面(116)と前記ハウジング(300)の間、前記センサ(110)の側面(119)と前記ハウジング(300)の間、および/または、前記センサ(110)の底面(117)と前記ハウジング(300)の間に配設されている、
請求項9に記載のセンサパッケージ(10)。
【請求項13】
前記ハウジング(300)内に配設され前記センサ(110)に電気接続されている集積回路(500)を更に備える、
請求項9に記載のセンサパッケージ(10)。
【請求項14】
弾性的にたわむように構成されている弾性中央領域(112)と、前記弾性中央領域(112)を包囲している外側領域(114)とを有するセンサ(110)を提供するステップと、
前記センサ(110)の表面(116)に過負荷止め(120)を堆積させるステップであって、前記過負荷止め(120)は、前記弾性中央領域(112)に配設されている中央止め(122)および前記外側領域(114)に配設されている周縁止め(124)を含む、ステップと、を含む、
センサアセンブリ(100)を形成する方法。
【請求項15】
前記堆積させるステップにより、前記中央止め(122)および前記周縁止め(124)の各々が、前記センサ(110)の前記表面(116)に複数のフィルム層として形成される、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
センサアセンブリ(100)と、作動要素(200)と、を備えるセンサパッケージ(10)であって、
前記センサアセンブリ(100)は、センサ(110)と、前記センサ(110)の表面(116)に配設されている過負荷止め(120)と、を含み、
前記センサ(110)は弾性中央領域(112)を有し、前記過負荷止め(120)は前記弾性中央領域(112)に配設されている中央止め(122)を含むとともに、
前記作動要素(200)は、第1の位置(P1)と第2の位置(P2)の間で移動可能であり、前記第1の位置(P1)と前記第2の位置(P2)の間の移動中に前記中央止め(122)を付勢して前記弾性中央領域(112)をたわみ方向(D1)にたわませる、センサパッケージ(10)であり、
前記センサアセンブリ(100)を収容しているハウジング(300)と、前記センサアセンブリ(100)と前記ハウジング(300)の間に配設されているエラストマー(400)とを更に備え、
前記エラストマー(400)は、導電部分(410)と非導電部分(420)とを有する、
センサパッケージ(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はセンサアセンブリに関し、より詳細には、過負荷止めを有するセンサアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
たわみ可能なセンサ膜を力センサ(force sensor)として使用することができる。加えられた力(作用力)がセンサ膜をたわませる。センサ膜は抵抗がたわみに応じて変化するピエゾ抵抗デバイスである。抵抗の変化により、たわみおよび作用力に対応する差動電圧が生じ、それによりセンサ膜は、作用力を表す電気信号を出力する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に、作用力を受け作用力を伝達してセンサ膜をたわませるために、たわみ可能なセンサ膜には、中間要素が配置されている。しかしながら、中間要素とセンサ膜の間の接触点はセンサ膜の表面に沿って移動する可能性があり制御が難しく、これにより、たわみが不正確に、したがって作用力の測定が不正確になり得る。更に、作用力が大きくなると、たわみ可能なセンサ膜が許容可能な最大たわみ点を越えてなおたわみ続ける可能性があり、このことは、膜の損傷、不正確な測定、および交換コストをもたらし得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
センサアセンブリは、センサと、センサの表面に配設された過負荷止め(overload stop)とを含む。センサは、弾性中央領域と、この弾性中央領域を包囲する外側領域とを有する。過負荷止めは、中央領域に配設された中央止めと、外側領域に配設された周縁止めとを含む。
【0005】
ここで本発明について、以下の添付の図面を参照して、例示により記載する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】作動要素(actuation element)を伴う、ある実施形態に係るセンサアセンブリの斜視図である。
【
図2】作動要素が第1の位置にあるセンサアセンブリの側面断面図である。
【
図3】作動要素が第2の位置にあるセンサアセンブリの側面断面図である。
【
図4】ある実施形態に係るセンサパッケージの側面断面図である。
【
図5】
図4に示したセンサパッケージのエラストマーの上面図である。
【
図6】別の実施形態に係るセンサパッケージの側面断面図である。
【
図7】別の実施形態に係るセンサパッケージの側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の例示的な実施形態について、同様の参照符号が同様の要素を指す添付の図面を参照して、以下で詳細に記載する。しかし、本開示は多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に明記する実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろこれらの実施形態は、本開示が本開示の概念を当業者に完全に伝えるように提供されている。更に、以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示される実施形態の完全な理解をもたらすための多数の具体的な詳細を明記する。しかし、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実施できることが明らかである。
【0008】
本発明のある実施形態に係るセンサアセンブリ100が
図1~
図3に作動要素200と共に示されている。センサアセンブリ100は、センサ110と、センサ110に配設された過負荷止め120とを備える。
【0009】
センサ110は、
図1~
図3に示すように、中央領域112と、中央領域112を包囲する外側領域114とを有する。中央領域112は
図2および
図3に示すたわみ方向D1への作用力下で弾性的にたわむ。本明細書では中央領域112を弾性中央領域112と呼ぶ場合もある。外側領域114は中央領域112よりも方向D1において厚く、中央領域112の剛性よりも大きい剛性を有する。中央領域112は
図3に示す方向D1において最大たわみ112dを有し、中央領域112がそれ以上たわむと、センサ110の損傷が生じる。最大たわみ112dは、最大たわみ位置115で生じ、これは中央領域112の中央にある。
【0010】
センサ110は、センサ110に加えられる機械的変形に応じて抵抗が変化するピエゾ抵抗デバイスである。示されている実施形態では、センサ110は、作用力下でたわみ方向D1における中央領域112のたわみに対応する差動電圧を生むピエゾ抵抗力センサダイである。
【0011】
図2および
図3に示すように、センサ110は、表面116と、表面116に配設された電気パッド118とを有する。電気パッド118は外側領域114にある表面116に配設されており、導電材料で形成されている。中央領域112のたわみによって生じた差動電圧は、電気パッド118を通してセンサ110から出力することができる。センサ110は、たわみ方向D1において表面116の反対側にある底面117と、たわみ方向D1において表面116と底面117の間に延在する1対の側面119とを有する。
【0012】
過負荷止め120は、
図2および
図3に示すように、センサ110の表面116に配設されており、中央止め122と周縁止め124とを含む。中央止め122は中央領域112に配設されており、周縁止め124は外側領域114に配設されている。中央止め122は、中央領域112の最大たわみ位置115に配設されている。
図2に示すように、中央止め122は表面116から第1の距離122dで突出しており、周縁止め124は表面116から第2の距離124dで突出している。第1の距離122dは第2の距離124dよりも大きい。ある実施形態では、中央止め122および周縁止め124は各々、絶縁材料で形成される。別の実施形態では、中央止め122および周縁止め124は各々、導電材料で形成される。
【0013】
図2および
図3に示す実施形態では、過負荷止め120は、表面116に材料を堆積させる(depositing)ことによって表面116に形成されている。ある実施形態では、中央止め122および周縁止め124は各々、表面116に堆積される複数のフィルム層で形成される。様々な実施形態において、フィルム層を形成する中央止め122および周縁止め124は、プラズマ励起化学気相堆積法(PECVD: plasma-enhanced chemical vapor deposition)または3D印刷工程を使用して設けることができる。複数のフィルム層として過負荷止め120を堆積することにより、過負荷止め120が表面116に固定され、堆積されたフィルム層の数によって第1の距離122dおよび第2の距離124dが決定される。様々な実施形態では、中央止め122および周縁止め124は各々、二酸化ケイ素などの絶縁材料の複数の層で形成される。
別の実施形態では、中央止め122および周縁止め124は各々、導電材料の複数の層で形成される。
【0014】
センサアセンブリ100を使用して作動要素200が付与する作用力を測定することついて、
図2および
図3を参照してより詳細に説明する。作動要素200は、
図2および
図3に示すように、センサ110の表面116に面するように配置されている、作動表面210を有する。作動要素200は、作用力下で、第1の位置P1と第2の位置P2の間でたわみ方向D1に沿って移動可能である。
【0015】
図2に示す第1の位置P1では、作動要素200は作用力を受けておらず、センサ110の中央領域112はたわんでおらず、センサ110からの電圧出力は作動要素200が作用力を受けていないことを示す。
【0016】
作動要素200が作用力を受けるにつれ、作動要素200は、第1の位置P1から
図3に示す第2の位置P2に向かって移動する。作動表面210は第1の位置P1から第2の位置P2に向かって移動する間に中央止め122に接触し、中央止め122と最初に接触した後で、作動要素200がたわみ方向D1へと更に移動することによって、中央領域112を最大たわみ位置115でたわませる。中央止め122の位置が固定されることにより、作動要素200が第1の位置P1と第2の位置P2の間にあるときに中央領域112が最大たわみ位置115でたわんで、作動要素200に作用する力の正確な測定が保証される。
中央止め122および周縁止め124は中央領域112の剛性よりも大きい剛性を有し、中央止め122および周縁止め124は、中央領域112をたわませるのに十分な作用力下でたわまない。作動要素200が第1の位置P1と第2の位置P2の間に配置されているとき、中央領域112のたわみは、作動要素200が受けた作用力に対応している。
【0017】
図3に示す第2の位置P2は、中央領域112の最大たわみ112dに対応している。作動要素200が第2の位置P2に達するのに十分な作用力を受けると、作動表面210は中央止め122に加えて、周縁止め124に接触する。より剛性の高い外側領域114に配設された周縁止め124との、作動表面210の接触により、作動要素200が支持され、中央領域112のそれ以上のたわみが防止される。
【0018】
図2および
図3に示すように、過負荷止め120が許容する中央領域112の最大たわみは、第1の距離122dと第2の距離124dとの差に等しい。示されている実施形態では、第1の距離122dと第2の距離124dとの差は、第2の位置P2における中央領域112の最大たわみ112dに等しい。中央領域112のたわみは、作動要素200に対する作用力が第2の位置P2から増大しても、最大たわみ112dよりは大きくならない。過負荷止め120は結果的に、作動要素200に対する過剰な作用力が中央領域112を損傷するのを防止する。他の実施形態では、第1の距離122dと第2の距離124dとの差は、最大たわみ112d未満であり得る。
【0019】
ある実施形態に係るセンサパッケージ10は、
図4に示すように、センサアセンブリ100と、作動要素200と、センサアセンブリ100および作動要素200を収容しているハウジング300と、ハウジング300内に配設されたエラストマー400とを備える。
【0020】
ハウジング300は、
図4に示すように、上側部分310と下側部分320とを含み、これらは嵌り合って受入れスペース330を画定する。上側部分310および下側部分320は各々、絶縁材料で形成されている。上側部分310は上側部分310を通って延在する頂部通路312を有し、下側部分320は下側部分320を通って延在する底部通路322を有する。
【0021】
ハウジング300は、
図4に示すように、ハウジング300の一部に配設された、導電材料で形成された電気コンタクト340を含む。示されている実施形態では、電気コンタクト340は下側部分320に配置されており、受入れスペース330と隣り合った下側部分320の内側表面から、底部通路322の表面に沿って、受入れスペース330の反対側の下側部分320の外側表面まで延在する。
【0022】
エラストマー400は、
図4および
図5に示すように、弾性材料で形成されており、導電部分410と非導電部分420とを含む。ある実施形態では、導電部分410および非導電部分420は各々、生体適合性材料(biocompatible material)で形成されている。示されている実施形態では、非導電部分420はポリジメチルシロキサン(PDMS)で形成されており、導電部分410は、PDMS中にカーボンナノ粉末などの導電性組成物を分散させたPDMSで形成されている。PDMS中の導電性組成物のパーセンテージを変えることによって、導電部分410の導電率を調整することができる。
【0023】
図4および
図5の実施形態に示すように、エラストマー400は、第1の端部402から第2の端部404まで延在し、エラストマー400のほぼ中央を通って延在するエラストマー通路430を有する、矩形の細長い部材である。複数の導電部分410が、非導電部分420によって部分的に包囲されて、エラストマー通路430の互いに対向する両側に配設されている。エラストマー400は
図5において上面視で示されており、破線4-4は
図4に示したエラストマー400の断面を示す。
【0024】
図4に示すように、センサアセンブリ100、作動要素200、およびエラストマー400はハウジング300の受入れスペース330内に配置されて、センサパッケージ10を形成している。
【0025】
図4に示す実施形態では、エラストマー400はセンサアセンブリ100の周囲に畳まれて、エラストマー通路430と隣り合ったエラストマー400の部分が、センサ110の表面116とハウジング300の上側部分310の間に配設され、第1の端部402および第2の端部404が、センサ110の底面117とハウジング300の下側部分320の間に配設され、エラストマー400の一部が、センサ110の側面119とハウジング300の上側部分310の間に配設されている。
受入れスペース330は、エラストマー400がハウジング300内で圧縮され、センサアセンブリ100に弾性的に担持されて、センサアセンブリ100が受入れスペース330内で固定されるようなサイズとなっている。エラストマー400の導電部分410は電気パッド118および電気コンタクト340に当接し、電気パッド118を電気コンタクト340に電気接続する。
【0026】
図4に示すように、作動要素200は頂部通路312およびエラストマー通路430内に配置されており、
図2および
図3を参照して詳細に上述したように、中央領域112をたわませるように、頂部通路312およびエラストマー通路430内でたわみ方向D1に沿って移動可能である。電気パッド118を通して出力された中央領域112のたわみに対応する差動電圧は、導電部分410を通しておよび電気コンタクト340を通して、センサパッケージ10の外部の要素に伝達される。
【0027】
別の実施形態に係るセンサパッケージ10’が
図6に示されている。同様の参照符号は同様の要素を指しており、
図4に示すセンサパッケージ10に対する差異のみを、詳細に記載する。
【0028】
センサパッケージ10’においては、
図6に示すように、ハウジング300の上側部分310に電気コンタクト340’が配置されており、これは上側部分310の内側表面に沿い、上側部分310と下側部分320の間に、そして上側部分310の外側表面まで延在する。
【0029】
図6の実施形態に示すエラストマー400’は
図4および
図5に示すエラストマー400よりも短く、センサ110の側面および底面の周囲には延びていない。エラストマー400’は表面116とハウジング300の上側部分310の間に配置されており、電気パッド118をハウジング300の上側部分310に配設された電気コンタクト340’に電気接続する。センサ110の底部117はハウジング300の下側部分320に当接し、表面116に対するエラストマー400’の圧縮により、センサアセンブリ100が受入れスペース330で固定される。
【0030】
別の実施形態に係るセンサパッケージ10”が
図7に示されている。同様の参照符号は同様の要素を指しており、
図4に示すセンサパッケージ10に対する差異のみを、詳細に記載する。
【0031】
センサパッケージ10”においては、
図7に示すように、ハウジング300’が上側部分310’と下側部分320’とを含み、これらは嵌り合って、受入れスペース330と回路スペース350とを画定する。電気コンタクト340”は、受入れスペース330および回路スペース350の両方において、下側部分320’の内側表面に配置されている。電気コンタクト340”は下側部分320’を通って延在し、下側部分320’の外側表面にも配置されている。
【0032】
図7の実施形態に示すエラストマー400”は、L字形状の断面を有する。エラストマー400”は表面116とハウジング300’の上側部分310’の間に配置されており、電気パッド118をハウジング300’の下側部分320’に配設された電気コンタクト340”に電気接続する。センサ110の底部117はハウジング300’の下側部分320’に当接し、表面116に対するエラストマー400”の圧縮および上側部分310’と下側部分320’の間のエラストマー400”の圧縮により、センサアセンブリ100が受入れスペース330で固定される。
【0033】
センサパッケージ10”は、
図7に示すように、回路スペース350内に配設され電気コンタクト340”を通してセンサ110に電気接続されている、集積回路500を含む。集積回路500は電気パッド118を通して出力された中央領域112のたわみに対応する差動電圧を受け取り、この電圧出力を電気コンタクト340”を通してセンサパッケージ10”の外部の要素に伝達可能なデジタル信号に変換する。