(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】救助支援システム、救助支援方法、及び救助支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250107BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
G06Q50/10
G08B25/04 K
(21)【出願番号】P 2021033483
(22)【出願日】2021-03-03
【審査請求日】2024-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】小川 翔平
(72)【発明者】
【氏名】閑 絵里子
【審査官】木内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-034361(JP,A)
【文献】特開2002-230672(JP,A)
【文献】特開2013-025785(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G08B 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
要救助者の救助要請を取得する取得処理部と、
前記救助要請に基づいて、前記要救助者に対応する複数の救助候補者を検索し、当該複数の救助候補者の中から前記要救助者に対する救助者を決定する決定処理部と、
前記救助者に前記救助要請を出力する出力処理部と、
前記救助者から前記救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合に、前記要救助者に対して前記救助者を割り当てる割当処理部と、
前記救助者から前記救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合において、現在時刻が、前記救助者が前記要救助者の救助位置に到着する予定時刻を経過した場合に、前記要救助者に対する前記救助者の割り当てを解除可能な解除処理部と、
を備える救助支援システム。
【請求項2】
現在時刻が前記予定時刻を経過した場合に、現在時刻が前記予定時刻を経過したことを示す経過情報を前記要救助者に通知する通知処理部をさらに備え、
前記解除処理部は、前記要救助者から前記救助者の割り当ての解除を要求する解除要求を取得した場合に、前記要救助者に対する前記救助者の割り当てを解除する、
請求項
1に記載の救助支援システム。
【請求項3】
現在時刻が前記予定時刻を経過した場合に、現在時刻が前記予定時刻を経過したことを示す経過情報を前記救助者に通知する通知処理部をさらに備え、
前記解除処理部は、前記救助者から前記救助要請の受諾を取り消すことを示す回答を取得した場合に、前記要救助者に対する前記救助者の割り当てを解除する、
請求項
1又は
2に記載の救助支援システム。
【請求項4】
現在時刻が前記予定時刻を経過した場合に、現在時刻が前記予定時刻を経過したことを示す経過情報を前記救助者に通知する通知処理部をさらに備え、
前記解除処理部は、前記救助者から所定時間以内に前記経過情報に対する回答を取得しなかった場合に、前記要救助者に対する前記救助者の割り当てを解除する、
請求項
1~
3のいずれかに記載の救助支援システム。
【請求項5】
要救助者の救助要請を取得する取得処理部と、
前記救助要請に基づいて、前記要救助者に対応する複数の救助候補者を検索し、当該複数の救助候補者の中から前記要救助者に対する救助者を決定する決定処理部と、
前記救助者に前記救助要請を出力する出力処理部と、
前記救助者から前記救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合に、前記要救助者に対して前記救助者を割り当てる割当処理部と、
前記割当処理部により前記要救助者に対して前記救助者が割り当てられた後に、前記救助者が所定時間連続して移動しない場合、又は、前記救助者の移動方向が前記要救助者の救助位置の方向とは異なる方向である場合に、前記要救助者に対する前記救助者の割り当てを解除する解除処理部と、
を備える救助支援システム。
【請求項6】
前記決定処理部は、前記解除処理部により前記要救助者に対する前記救助者の割り当てが解除された場合に、前記複数の救助候補者の中から前記要救助者に対する他の救助者を決定する、
請求項
1~
5のいずれかに記載の救助支援システム。
【請求項7】
前記決定処理部は、前記要救助者の救助位置、前記要救助者の救助位置に到着する予定時刻、前記要救助者の属性、前記要救助者の救助レベル、及び前記複数の救助候補者の救助スキルの少なくともいずれかの情報に基づいて、前記救助者を決定する、
請求項1~
6のいずれかに記載の救助支援システム。
【請求項8】
前記救助レベルは、前記要救助者が歩行可能か否かの情報及び負傷しているか否かの情報の少なくともいずれかに基づいて設定される、
請求項
7に記載の救助支援システム。
【請求項9】
前記決定処理部は、前記要救助者の救助位置と前記複数の救助候補者の現在位置とを結ぶ経路の通行状況に基づいて、前記要救助者に対する救助者を決定する、
請求項1~
8のいずれかに記載の救助支援システム。
【請求項10】
一又は複数のプロセッサーが、
要救助者の救助要請を取得する取得ステップと、
前記救助要請に基づいて、前記要救助者に対応する複数の救助候補者を検索し、当該複数の救助候補者の中から前記要救助者に対する救助者を決定する決定ステップと、
前記救助者に前記救助要請を出力する出力ステップと、
前記救助者から前記救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合に、前記要救助者に対して前記救助者を割り当てる割当ステップと、
前記救助者から前記救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合において、現在時刻が、前記救助者が前記要救助者の救助位置に到着する予定時刻を経過した場合に、前記要救助者に対する前記救助者の割り当てを解除可能な解除ステップと、
を実行する救助支援方法。
【請求項11】
要救助者の救助要請を取得する取得ステップと、
前記救助要請に基づいて、前記要救助者に対応する複数の救助候補者を検索し、当該複数の救助候補者の中から前記要救助者に対する救助者を決定する決定ステップと、
前記救助者に前記救助要請を出力する出力ステップと、
前記救助者から前記救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合に、前記要救助者に対して前記救助者を割り当てる割当ステップと、
前記救助者から前記救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合において、現在時刻が、前記救助者が前記要救助者の救助位置に到着する予定時刻を経過した場合に、前記要救助者に対する前記救助者の割り当てを解除可能な解除ステップと、
を一又は複数のプロセッサーに実行させるための救助支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、救助支援システム、救助支援方法、及び救助支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、災害、事故などが発生した場合に、避難途中の避難者などが要救助者を救助することを可能にするシステムが知られている。例えば特許文献1には、要救助者の救助要請及び現在位置情報と、避難者の現在位置情報とを取得して、避難場所、避難ルート、及び要救助者の情報を避難者に提示するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術では、例えば救助要請を受けた避難者が、要救助者の救助位置に移動中に負傷した場合や、救助位置までの道路が通行規制された場合など、要救助者の救助が困難な事情が生じた場合には、要救助者の救助活動が遅れてしまう問題が生じる。
【0005】
本発明の目的は、要救助者を迅速に救助することが可能な救助支援システム、救助支援方法、及び救助支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の局面に係る救助支援システムは、要救助者の救助要請を取得する取得処理部と、前記救助要請に基づいて、前記要救助者に対応する複数の救助候補者を検索し、当該複数の救助候補者の中から前記要救助者に対する救助者を決定する決定処理部と、前記救助者に前記救助要請を出力する出力処理部と、前記救助者から前記救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合に、前記要救助者に対して前記救助者を割り当てる割当処理部と、を備えるシステムである。
【0007】
このように、救助支援システムでは、要救助者に割り当て可能な複数の救助候補者を事前に特定しておくことができる。これにより、例えば要救助者に対して第1ユーザーを救助者として割り当てた後に第1ユーザーが救助へ向かっている途中に要救助者を救助できない状況に至った場合であっても、迅速に救助候補者の中から代わりの第2ユーザーを救助者として要救助者に割り当てることが可能になる。このため、要救助者の救助活動の遅れを防止することができ、要救助者を迅速に救助することが可能になる。
【0008】
本発明の他の局面に係る救助支援方法は、一又は複数のプロセッサーが、要救助者の救助要請を取得する取得ステップと、前記救助要請に基づいて、前記要救助者に対応する複数の救助候補者を検索し、当該複数の救助候補者の中から前記要救助者に対する救助者を決定する決定ステップと、前記救助者に前記救助要請を出力する出力ステップと、前記救助者から前記救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合に、前記要救助者に対して前記救助者を割り当てる割当ステップと、を実行する方法である。
【0009】
本発明の他の局面に係る救助支援プログラムは、要救助者の救助要請を取得する取得ステップと、前記救助要請に基づいて、前記要救助者に対応する複数の救助候補者を検索し、当該複数の救助候補者の中から前記要救助者に対する救助者を決定する決定ステップと、前記救助者に前記救助要請を出力する出力ステップと、前記救助者から前記救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合に、前記要救助者に対して前記救助者を割り当てる割当ステップと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、要救助者を迅速に救助することが可能な救助支援システム、救助支援方法、及び救助支援プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの構成を示す機能ブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る救助支援システムにおいて利用されるユーザー情報の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る救助支援システムにおいて利用される要救助者情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係る救助支援システムにおいて利用される救助候補者情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの要救助者端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの救助者端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの救助者端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの要救助者端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの救助者端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの要救助者端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの救助者端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの救助者端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの救助者端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、本発明の実施形態に係る救助支援システムにおいて実行される救助支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの救助者端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの救助者端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図17】
図17は、本発明の実施形態に係る救助支援システムの救助者端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の各実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0013】
[救助支援システム100]
図1に示すように、本発明の実施形態に係る救助支援システム100は、救助支援装置1と一又は複数のユーザー端末2(要救助者端末2X、救助者端末2Y)とを含む。救助支援装置1及びユーザー端末2は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。
【0014】
救助支援装置1は、要救助者から救助要請を取得した場合に、要救助者を救助可能な救助者を検索して当該救助者に要救助者の救助要請を出力して、要救助者の救助を支援するシステムである。救助支援装置1は、要救助者の救助要請に応じて要救助者の救助を支援する救助支援サービスをユーザーに提供する。救助支援装置1は、救助要請を要救助者のユーザー端末2(要救助者端末2X)から受け付けたり、救助要請を救助者のユーザー端末2(救助者端末2Y)に出力したり、救助者の現在位置から要救助者の救助位置までの経路(移動ルート)を救助者端末2Yの地図上に表示させたりすることが可能な情報処理装置である。ユーザー端末2は、救助要請をするユーザー(要救助者)、及び要救助者を救助するユーザー(救助者)によって操作され、救助支援装置1から救助情報、経路情報、地図情報などを取得する情報処理装置である。
【0015】
本実施形態において、ユーザー端末2には、前記救助支援サービスを利用して救助要請を行うユーザー(要救助者)が利用するユーザー端末2(以下、「要救助者端末2X」という。)と、前記救助支援サービスを利用して救助要請に応じて要救助者を救助するユーザー(救助者)が利用するユーザー端末2(以下、「救助者端末2Y」という。)とが含まれる。救助支援システム100において、要救助者端末2X及び救助者端末2Yのそれぞれは複数台含まれてもよい。ユーザー端末2(要救助者端末2X、救助者端末2Y)は、本発明の操作端末の一例である。
【0016】
なお、本実施形態では、救助支援装置1単体が本発明に係る救助支援システムに相当するが、本発明に係る救助支援システムは、救助支援装置1及びユーザー端末2のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、救助支援装置1、要救助者端末2X、及び救助者端末2Yの構成要素が協働して後述する救助支援処理(
図14参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムが、本発明に係る救助支援システムを構成してもよい。例えば、救助支援装置1、要救助者端末2X、及び救助者端末2Yが、本発明に係る救助支援システムを構成してもよい。
【0017】
[救助支援装置1]
図1に示すように、救助支援装置1は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、通信I/F14などを備える。救助支援装置1は、例えばパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。救助支援装置1は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、救助支援装置1で実行される各種の処理を、一又は複数のプロセッサーが分散して実行してもよい。
【0018】
通信I/F14は、救助支援装置1を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して要救助者端末2X及び救助者端末2Yなどの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0019】
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0020】
記憶部12は、各種の情報を記憶する半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などを含む不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部12には、制御部11に後述の救助支援処理(
図14参照)を実行させるための救助支援プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記救助支援プログラムは、USB、CD又はDVD(いずれも登録商標)などのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、救助支援装置1に電気的に接続されるUSBドライブ、CDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。前記救助支援プログラムは、通信網N1を介して外部機器からダウンロードされて記憶部12に記憶されてもよい。
【0021】
また、記憶部12には、ユーザー情報D1、要救助者情報D2、救助候補者情報D3などのデータが含まれる。また、記憶部12には、外部のサーバーから取得する道路情報(規制情報、渋滞情報、事故情報など)などが含まれてもよい。
【0022】
図2は、ユーザー情報D1の一例を示す図である。ユーザー情報D1には、前記救助支援サービスを利用可能なユーザーの情報が含まれる。例えば、ユーザー情報D1には、ユーザーID、ユーザー名、メールアドレス、年齢、性別、現在位置、救助スキルなどの情報が含まれる。ユーザーは、例えばユーザー端末2において前記救助支援サービスのアプリケーションをインストールして、登録画面においてユーザーID、パスワード(不図示)、ユーザー名、メールアドレス、年齢、性別などの個人情報を登録する。前記ユーザーID及び前記パスワードは、ユーザーにより任意に設定することが可能であり、前記救助支援サービスを利用する際のログイン情報として利用される。前記メールアドレスは、例えば救助支援装置1との間で各種情報を送受信するためのメールアドレスである。
【0023】
前記救助スキルは、ユーザーの救助能力(救助技術、救助知識など)を示す情報である。前記救助スキルは、例えばユーザーの過去の救助活動の実績(救助履歴)、救助実績、救命講習、救急講習、技能講習、防災講習などの受講履歴、救助及び防災に関する認定資格の有無などに基づいて設定される。制御部11は、過去の救助実績などに基づいて前記救助スキルをユーザー情報D1に登録してもよいし、ユーザーの登録操作に基づいて前記救助スキルをユーザー情報D1に登録してもよい。制御部11は、前記各情報に基づいて、例えば5段階の評価値を救助スキルとして登録する。
【0024】
前記現在位置は、ユーザーの現在位置を示す情報である。例えば、制御部11は、ユーザーのユーザー端末2から取得する位置情報をユーザー情報D1に登録する。制御部11は、前記現在位置をリアルタイムに更新する。
【0025】
ユーザー情報D1に登録されたユーザーは、自身が被災したり負傷したりした場合に要救助者として救助要請を行うことが可能であり、また自身が救助者として要救助者を救助する救助活動に参加することが可能である。例えば、特定地域において共助の一環として前記救助支援サービスが導入される場合、当該特定地域の住民に関する情報がユーザー情報D1に登録される。これにより、前記特定地域の住民は、前記救助支援サービスを利用して、救助要請及び救助活動を行うことが可能になる。なお、年齢が65歳以上のユーザー(高齢者)は、救助者として活動することを禁止してもよい。
【0026】
図3は、要救助者情報D2の一例を示す図である。要救助者情報D2には、救助要請を行った要救助者に関する情報が含まれる。例えば、要救助者情報D2には、ユーザーID、現在位置、救助要請時刻、救助レベルなどの情報が含まれる。前記現在位置は、要救助者の現在位置(本発明の救助位置の一例)を示す情報である。例えば、制御部11は、要救助者の要救助者端末2Xから取得する位置情報を要救助者情報D2に登録する。制御部11は、前記現在位置をリアルタイムに更新する。なお、本発明の救助位置は、要救助者の現在位置に限定されず、要救助者が指定した場所であってもよい。前記救助要請時刻は、要救助者が救助要請を行った時刻、すなわち制御部11が要救助者の要救助者端末2Xから救助要請を取得した時刻である。
【0027】
前記救助レベルは、要救助者の救助の困難性や緊急性の度合いを示す情報である。例えば要救助者が高齢者であって自力で歩行できない場合や負傷している場合には、前記救助レベルが最大レベル「3」に設定される。また例えば要救助者が高齢者ではなく、自力で歩行できる場合や負傷していない場合には、前記救助レベルが最小レベル「1」に設定される。このように、前記救助レベルは、要救助者の属性(年齢、性別など)、歩行状況、負傷状況などに応じて設定される。また、前記救助レベルは、要救助者の現在位置に応じて設定されてもよい。例えば、要救助者の現在位置が災害の発生し易い場所(山沿い、海沿い、川沿いなど)の場合には、前記救助レベルが高いレベルに設定される。制御部11は、要救助者から救助要請を取得すると、要救助者に関する前記各情報に基づいて前記救助レベルを判定して要救助者情報D2に登録する。なお、本発明の救助レベルは、要救助者が歩行可能か否かの情報及び負傷しているか否かの情報の少なくともいずれかに基づいて設定される。
【0028】
図4は、救助候補者情報D3の一例を示す図である。救助候補者情報D3には、要救助者に対して割り当てる(マッチングする)救助者の候補となるユーザー(救助候補者)に関する情報が含まれる。制御部11は、要救助者の属性(年齢、性別など)、現在位置、救助レベルなどの情報に基づいて、ユーザー情報D1に登録されたユーザーの中から救助候補者を検索する。例えば、要救助者が男性の高齢者であって自力で歩行不可能でありかつ負傷している場合には、制御部11は、若年層の男性であって救助スキルの高い男性を救助候補者として検索する。また例えば、要救助者が女性の高齢者であって自力で歩行可能でありかつ負傷していない場合には、制御部11は、救助スキルを問わず若年層の女性を救助候補者として検索する。また、要救助者の現在位置に向かう一方の道路が通行規制されている場合には、制御部11は、他方の道路を利用可能なユーザーを救助候補者として検索する。制御部11は、救助候補者の中から要救助者に対して割り当てられる救助者を決定(マッチング)する。
【0029】
救助候補者情報D3には、候補順位、ユーザーID、現在位置、到着予定時刻などの情報が含まれる。前記候補順位は、救助者に決定される優先順位を示す情報である。例えば候補順位「1」のユーザー(ユーザーA5)が救助者に決定されたが要救助者A2に割り当てられなかった場合、次の候補順位「2」のユーザー(ユーザーA8)が救助者に決定される。前記現在位置は、救助者の現在位置を示す情報である。例えば、制御部11は、救助者の救助者端末2Yから取得する位置情報を救助候補者情報D3に登録する。制御部11は、前記現在位置をリアルタイムに更新する。
【0030】
前記到着予定時刻は、救助者が要救助者の現在位置に到着する予定時刻を示す情報である。制御部11は、救助要請を取得すると、救助候補者の現在位置から要救助者の現在位置までの距離と、移動手段(車、徒歩など)の移動速度とに基づいて到着予定時刻を算出して救助候補者情報D3に登録する。なお、制御部11は、現在時刻から到着予定時刻までの残り時間を算出して救助候補者情報D3に登録してもよい。
【0031】
制御部11は、前記到着予定時刻の早い順に前記候補順位を設定してもよいし、要救助者の現在位置に近い順に前記候補順位を設定してもよいし、救助者の属性に応じた順(例えば年齢の低い順)に前記候補順位を設定してもよいし、ユーザー情報D1の前記救助スキルに応じた順(例えば救助スキルの高い順)に前記候補順位を設定してもよい。
【0032】
救助候補者情報D3は、要救助者ごとに記憶部12に記憶される。
図4は、要救助者A2(ユーザーID「0002」)(
図3参照)に対応する救助候補者情報D3の一例である。制御部11は、要救助者から救助要請を取得するごとに、各要救助者に対応する救助候補者情報D3を個別に生成して記憶部12に記憶する。
【0033】
記憶部12のユーザー情報D1、要救助者情報D2、救助候補者情報D3の少なくともいずれか一つは、救助支援装置1の外部に設置されたデータサーバ(図示せず)に記憶されてもよい。前記データサーバは、一つの物理サーバーで構成されてもよいし、複数の物理サーバーで構築されたクラウドサーバで構成されてもよい。
【0034】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより救助支援装置1を制御する。
【0035】
ところで、従来の技術では、例えば救助要請を受けた救助者が、要救助者の救助位置に移動中に負傷した場合や、救助位置までの道路が通行規制された場合など、要救助者の救助が困難な事情が生じた場合に、要救助者の救助活動が遅れてしまう問題が生じる。これに対して、本実施形態に係る救助支援装置1によれば、要救助者を迅速に救助することが可能となる。
【0036】
具体的に、
図1に示すように、制御部11は、受付処理部111、取得処理部112、決定処理部113、出力処理部114、割当処理部115、通知処理部116、解除処理部117などの各種の処理部を含む。なお、制御部11は、前記CPUで前記救助支援プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記救助支援プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0037】
受付処理部111は、ユーザーから前記救助支援サービスの利用申し込みを受け付ける。例えば、ユーザーは、自身のユーザー端末2において前記救助支援サービスのアプリケーションを起動させて、ログイン画面にユーザーID及びパスワードを入力する。受付処理部111は、ユーザー端末2から前記ユーザーID及び前記パスワードを取得する。受付処理部111は、取得した前記ユーザーID及び前記パスワードがユーザー情報D1(
図2参照)に登録されている場合に、前記ユーザーを認証して前記救助支援サービスの利用を許可する。これにより、ユーザーは、前記救助支援サービスを利用することができる。例えばユーザーは(要救助者)は、要救助者端末2Xにおいて救助要請を入力する操作が可能となる。また、ユーザー(救助者)は、救助要請を受諾して救助活動に参加する意思を入力する操作が可能となる。
【0038】
取得処理部112は、要救助者端末2Xから前記救助要請を取得する。前記救助要請には、少なくとも要救助者の現在位置(救助位置)が含まれる。また、前記救助要請には、要救助者の歩行状況及び負傷状況の少なくともいずれか一方が含まれてもよい。
【0039】
ここでは、一例として、前記救助要請に、要救助者の現在位置、歩行状況、及び負傷状況が含まれるものとする。例えば
図5に示すように、要救助者A2(ユーザーID「0002」)は、要救助者端末2Xの操作画面において、入力欄K11に現在位置を入力する。なお、制御部11は、要救助者端末2Xから取得する位置情報に基づいて現在位置の情報を要救助者端末2Xに表示させてもよい。また、
図5に示すように、要救助者A2は、現在位置が自宅であるか又は自宅外であるかを選択可能であってもよい。また要救助者A2は、要救助者端末2Xの操作画面において、入力欄K12に歩行状況を入力する。例えば要救助者A2は、自力で歩行できない場合に「歩行不可」を選択し、自力で歩行できる場合に「歩行可」を選択する。また要救助者A2は、要救助者端末2Xの操作画面において、入力欄K13に負傷状況を入力する。例えば要救助者A2は、負傷している場合に「負傷あり」を選択し、負傷していない場合に「負傷なし」を選択する。
【0040】
要救助者A2が各項目(K11~K13)を入力して「救助要請する」の操作ボタンK14を押下すると、要救助者A2の要救助者端末2Xは、ユーザーID「0002」に関連付けた救助要請を救助支援装置1に出力する。これにより、取得処理部112は、要救助者端末2Xから要救助者A2の救助要請を取得する。ここでは、取得処理部112が「12:30」(
図5参照)に要救助者A2の救助要請を取得した例を示している。取得処理部112は、要救助者A2の救助要請を取得すると、要救助者情報D2(
図3参照)に各情報を登録する。例えば要救助者A2は、高齢者(「84歳」)であり、自力で歩行できない状態であり、かつ負傷しているため、取得処理部112は、前記救助レベルを最大レベル「3」に設定して要救助者情報D2に登録する(
図3参照)。取得処理部112は、本発明の取得処理部の一例である。
【0041】
決定処理部113は、要救助者の救助要請に基づいて要救助者に対する救助者を決定する。すなわち、決定処理部113は、要救助者に適した救助者をマッチングする。具体的には、決定処理部113は、要救助者の救助要請に基づいて、要救助者に対応する一又は複数の救助候補者を検索し、当該複数の救助候補者の中から要救助者に対する救助者を決定する。また決定処理部113は、要救助者の救助位置、要救助者の救助位置に到着する予定時刻(到着予定時刻)、要救助者の属性(年齢、性別など)、要救助者の救助レベル、及び救助候補者の救助スキルの少なくともいずれかの情報に基づいて、救助者を決定する。
【0042】
例えば、決定処理部113は、ユーザー情報D1(
図2参照)に登録されているユーザーの中から、救助要請をしていないユーザーであって、年齢が65歳未満であり、現在位置が要救助者A2の現在位置P2から所定距離以内であり、救助スキルが要救助者A2の救助レベルを満たす一又は複数のユーザーを抽出する。決定処理部113は、抽出したユーザーを救助候補者として特定し、救助候補者に関する情報を救助候補者情報D3(
図4参照)に登録する。ここでは、決定処理部113は、ユーザーA1,A5,A8を救助候補者として特定し、要救助者A2の現在位置P2に到着する予定時刻が早い順に候補順位を設定して、救助候補者情報D3を登録する。
【0043】
なお、例えば要救助者の救助レベルが「3」の場合に、決定処理部113は、当該救助レベルを満たす救助スキル「4」又は「5」のユーザーを抽出する。また、例えば要救助者の救助レベルが「2」の場合に、決定処理部113は、当該救助レベルを満たす救助スキル「3」又は「4」のユーザーを抽出する。また、例えば要救助者の救助レベルが「1」の場合に、決定処理部113は、当該救助レベルを満たす救助スキル「1」又は「2」のユーザーを抽出する。このように、救助レベルに応じた救助スキルのユーザーを抽出して救助候補者に決定することにより、多数の要救助者に対して効率的に救助者を割り当てることが可能になる。
【0044】
決定処理部113は、救助候補者情報D3に登録された一又は複数の救助候補者A1,A5,A8の中から要救助者A2に対する救助者を決定する。例えば、決定処理部113は、要救助者A2の現在位置P2、要救助者A2の現在位置P2に到着する到着予定時刻、要救助者A2の属性、要救助者A2の救助レベル、及び救助候補者A1,A5,A8の救助スキルの少なくともいずれかの情報に基づいて、救助者を決定する。ここでは、決定処理部113は、救助候補者A1,A5,A8のうち前記到着予定時刻が最も早い前記候補順位が第1位の救助候補者A5(
図4参照)を救助者に決定する。
【0045】
他の実施形態として、決定処理部113は、要救助者A2の現在位置P2、要救助者A2の現在位置P2に到着する到着予定時刻、要救助者A2の属性、要救助者A2の救助レベル、及び救助候補者A1,A5,A8の救助スキルの少なくともいずれかの情報に基づいて、複数の救助者に決定してもよい。決定処理部113は、本発明の決定処理部の一例である。
【0046】
出力処理部114は、決定処理部113により決定される前記救助者に救助要請を出力する。ここでは、出力処理部114は、救助者A5の救助者端末2Yに要救助者A2の救助要請を出力する。前記救助要請には、要救助者A2の氏名、年齢、性別、現在位置P2、歩行状況、負傷状況などの情報が含まれる。出力処理部114は、本発明の出力処理部の一例である。
【0047】
救助者A5の救助者端末2Yは、救助支援装置1から前記救助要請を取得すると、操作表示部23(
図1参照)に救助要請画面を表示させる。
図6には、救助者A5の救助者端末2Yに表示される救助要請画面の一例を示している。
図6に示すように、救助要請画面には、前記救助要請に関する情報(要救助者情報)と、救助者A5の現在位置P5、要救助者A2の現在位置P2、現在位置P5から現在位置P2までの経路R1、及び現在位置P2から避難所H1までの経路R2を含む地図情報M1とが表示される。なお、本発明では、現在位置P2から避難所H1までの経路R2の表示が省略されてもよい。
【0048】
また、
図6に示す救助要請画面には、救助者A5が要救助者A2の救助要請を受諾するか否かを選択する操作ボタンK21,K22が表示される。救助者A5は、要救助者A2の救助要請を受諾する場合に「救助に向かう」の操作ボタンK21を押下し、さらに要救助者A2の現在位置P5までの移動手段(例えば「車」又は「徒歩」)を選択する。
【0049】
救助要請画面において救助者A5が「救助に向かう」の操作ボタンK21を押下すると、割当処理部115は、救助者A5から要救助者A2の救助要請を受諾することを示す回答を取得する。割当処理部115は、救助者A5から要救助者A2の救助要請を受諾することを示す回答を取得すると、要救助者A2に対して救助者A5を割り当てる(マッチングする)。すなわち、割当処理部115は、ユーザーA5を要救助者A2に対する救助者として割り当てる。救助者A5は、「救助に向かう」の操作ボタンK21を押下した後、地図情報M1を確認しながら要救助者A2の救助に向かう。また、救助者A5は、要救助者A2を救助した後、地図情報M1を確認しながら要救助者A2とともに避難所H1に向かう。
【0050】
これに対して、救助者A5は、要救助者A2の救助要請を受諾しない場合に「救助不可」の操作ボタンK22を押下する。救助要請画面において救助者A5が「救助不可」の操作ボタンK22を押下すると、決定処理部113は、前記候補順位が第2位の救助候補者A8(
図4参照)を救助者に決定する。ここでは、決定処理部113は、救助候補者A1,A8のうち前記到着予定時刻が救助候補者A5の次に早い救助候補者A8を救助者に決定する。そして、出力処理部114は、救助者A8の救助者端末2Yに要救助者A2の救助要請を出力する。
【0051】
救助者A8の救助者端末2Yは、救助支援装置1から前記救助要請を取得すると、操作表示部23(
図1参照)に救助要請画面を表示させる。
図7には、救助者A8の救助者端末2Yに表示される救助要請画面の一例を示している。
図7に示すように、救助要請画面には、前記救助要請に関する情報(要救助者情報)と、救助者A8の現在位置P8、要救助者A2の現在位置P2、現在位置P8から現在位置P2までの経路R1、及び現在位置P2から避難所H1までの経路R2を含む地図情報M1とが表示される。救助者A8は、要救助者A2の救助要請を受諾する場合に「救助に向かう」の操作ボタンK21を押下し、さらに要救助者A2の現在位置P5までの移動手段(例えば「車」又は「徒歩」)を選択する。
【0052】
救助要請画面において救助者A8が「救助に向かう」の操作ボタンK21を押下すると、割当処理部115は、救助者A8から要救助者A2の救助要請を受諾することを示す回答を取得する。割当処理部115は、救助者A8から要救助者A2の救助要請を受諾することを示す回答を取得すると、要救助者A2に対して救助者A8を割り当てる(マッチングする)。すなわち、割当処理部115は、ユーザーA8を要救助者A2に対する救助者として割り当てる。救助者A8は、「救助に向かう」の操作ボタンK21を押下した後、地図情報M1を確認しながら要救助者A2の救助に向かう。また、救助者A8は、要救助者A2を救助した後、地図情報M1を確認しながら要救助者A2とともに避難所H1に向かう。一方、救助者A8は、要救助者A2の救助要請を受諾しない場合に「救助不可」の操作ボタンK22を押下する。割当処理部115は、本発明の割当処理部の一例である。
【0053】
このように、決定処理部113は、救助要請を受諾する救助者が見つかるまで前記救助候補者の中から救助者を決定する処理を繰り返す。ここで、前記救助候補者の中に救助要請を受諾する救助者が見つからなかった場合には、出力処理部114は、要救助者A2の救助要請を、消防、市町村役場などの救助機関に出力(通報)する。
【0054】
通知処理部116は、割当処理部115による要救助者に対する救助者の割当処理の結果(マッチング結果)を要救助者端末2Xに通知する。例えば要救助者A2に対して救助者A5が割り当てられた場合に、通知処理部116は、救助者A5の情報(氏名、年齢、性別など)と、到着予定時刻及び現在時刻から到着予定時刻までの残り時間などの到着予定情報T1とを、要救助者A2の要救助者端末2Xに通知する。
【0055】
要救助者A2の要救助者端末2Xは、救助支援装置1から前記マッチング結果を取得すると、操作表示部23(
図1参照)に救助情報を表示させる。
図8には、要救助者A2の要救助者端末2Xに表示される救助情報画面の一例を示している。
図8に示すように、救助情報画面には、救助者A5に関する情報と、救助者A5の現在位置P5、要救助者A2の現在位置P2、現在位置P5から現在位置P2までの経路R1、及び現在位置P2から避難所H1までの経路R2を含む地図情報M1とが表示される。
【0056】
また、
図8に示す救助情報画面には、要救助者A2の救助要請が受諾されたことを要救助者A2が確認したことを通知するための操作ボタンK31と、要救助者A2が救助要請を取り消すための操作ボタンK32とが表示される。要救助者A2は、救助要請が救助者A5に受諾されたことを確認し、救助者A5の救助を待つ場合に「確認した」の操作ボタンK31を押下する。一方、要救助者A2は、救助が不要になり救助要請を取り消す場合に「救助要請をキャンセルする」の操作ボタンK32を押下する。
【0057】
また、通知処理部116は、救助者が要救助者の救助に向かっていることを確認するための問い合わせを救助者端末2Yに通知する。例えば要救助者A2に対して救助者A5が割り当てられた場合に、通知処理部116は、到着予定時刻及び現在時刻から到着予定時刻までの残り時間などの到着予定情報T1と、救助者A5が要救助者A2の現在位置P2に向かって移動中であることを確認する問い合わせとを、救助者A5の救助者端末2Yに通知する。
【0058】
救助者A5の救助者端末2Yは、救助支援装置1から前記問い合わせを取得すると、操作表示部23(
図1参照)に救助確認画面を表示させる。
図9には、救助者A5の救助者端末2Yに表示される救助確認画面の一例を示している。
図9に示すように、救助確認画面には、到着予定情報T1と、救助者A5の現在位置P5、要救助者A2の現在位置P2、現在位置P5から現在位置P2までの経路R1、及び現在位置P2から避難所H1までの経路R2を含む地図情報M1とが表示される。
【0059】
また、
図9に示す救助確認画面には、救助者A5が要救助者A2の救助に向かって移動中であることを救助者A5が確認したことを通知するための操作ボタンK41と、救助者A5が要救助者A2の救助を行うことが不可能になったことを通知するための操作ボタンK42とが表示される。救助者A5は、要救助者A2を救助するために経路R1を移動中に救助者端末2Yが前記問い合わせを受信すると、操作ボタンK41を押下する。なお、救助者A5は、操作ボタンK43を押下することにより、要救助者A2の情報(要救助者情報)を確認することができる。一方、救助者A5は、経路R1を移動中に被災したり負傷したりして要救助者A2を救助することが困難な状況になった場合や、移動中の経路R1の通行が規制されたり、交通渋滞により到着予定時刻が大幅に遅れそうなったりした場合に、操作ボタンK42を押下する。
【0060】
通知処理部116は、救助者A5が要救助者A2の救助に向かっていることを確認するために、救助者A5が要救助者A2を救助するまで、すなわち、救助者A5の現在位置P5が要救助者A2の現在位置P2に一致するまで、所定の周期で(例えば3分ごとに)前記問い合わせを救助者A5の救助者端末2Yに通知する。なお、通知処理部116は、要救助者A2に救助者A5が割り当てられたときに算出された到着予定時刻が、救助者A5の移動中に遅れそうになった場合に前記問い合わせの通知頻度を高めてもよい。救助者A5は、前記問い合わせを受信する度に回答を入力する。通知処理部116は、本発明の通知処理部の一例である。
【0061】
解除処理部117は、割当処理部115により要救助者に対して救助者が割り当てられた後に所定の条件を満たした場合に、要救助者に対する救助者の割り当てを解除する。上述の例では、例えば、解除処理部117は、要救助者A2に対して救助者として割り当てられたユーザーA5の割り当てを解除する。解除処理部117は、本発明の解除処理部の一例である。
【0062】
例えば、解除処理部117は、前記問い合わせに対する回答を所定時間以内に救助者の救助者端末2Yから取得しない場合に、要救助者に対する救助者の割り当てを解除する。例えば、通知処理部116が、救助者A5が要救助者A2の救助に向かっていることを確認するための問い合わせを救助者端末2Yに通知してから所定時間(例えば2分)以内に、救助者A5が救助に向かっていることを示す回答(
図9の操作ボタンK41の操作)を取得しなかった場合に、解除処理部117は、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除する。これにより、例えば救助者A5が救助に向かっている途中に被災して前記問い合わせに対する回答ができなくなった場合に、解除処理部117は、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除することが可能になる。
【0063】
また、解除処理部117は、前記問い合わせに対して、救助者A5が要救助者A2の救助を行うことが不可能になったことを通知するための操作ボタンK42(
図9参照)を押下した場合に、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除する。
【0064】
他の実施形態として、割当処理部115により要救助者に対して救助者が割り当てられた後に、救助者が所定時間連続して移動しない場合、又は、救助者の移動方向が要救助者の現在位置の方向とは異なる方向である場合に、解除処理部117は、要救助者に対する救助者の割り当てを解除してもよい。例えば、救助者A5の現在位置P5が所定時間以上移動しない場合、又は、救助者A5が経路R1とは異なる経路(逆方向の経路など)を移動している場合に、解除処理部117は、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除する。
【0065】
また他の実施形態として、解除処理部117は、救助者A5から救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合において、現在時刻が、救助者A5が要救助者A2の現在位置P2に到着する到着予定時刻を経過した場合に、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除してもよい。例えば、救助者A5が当初の到着予定時刻「12:45」までに要救助者A2の現在位置P2に到着できないと見込まれる場合に、解除処理部117は、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除する。なお、前記当初の到着予定時刻とは、要救助者に対して救助者を割り当てた時点で算出された到着予定時刻を意味する。また、解除処理部117は、救助者A5が当初の到着予定時刻に付加時間(例えば5分)を加算した時刻までに要救助者A2の現在位置P2に到着できないと見込まれる場合に、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除してもよい。
【0066】
また他の実施形態として、解除処理部117は、要救助者A2から救助者A5の割り当ての解除を要求する解除要求を取得した場合に、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除してもよい。例えば、通知処理部116は、現在時刻が到着予定時刻を経過した場合に、現在時刻が到着予定時刻を経過したことを示す経過情報T2を要救助者A2に通知する。要救助者A2の要救助者端末2Xは、救助支援装置1から経過情報T2を取得すると、操作表示部23(
図1参照)に経過情報T2を表示させる。
図10には、要救助者A2の要救助者端末2Xに表示される救助確認画面の一例を示している。
図10に示すように、救助確認画面には、到着予定時刻が経過したことを示す情報及び変更後の到着予定時刻の情報を含む経過情報T2と、救助者A5の現在位置P5、要救助者A2の現在位置P2、現在位置P5から現在位置P2までの経路R1、及び現在位置P2から避難所H1までの経路R2を含む地図情報M1とが表示される。
【0067】
また、
図10に示す救助確認画面には、要救助者A2が他の救助者に救助要請をするための操作ボタンK51、救助者A5の救助を待つことを通知するための操作ボタンK52、救助要請を取り消すための操作ボタンK53が表示される。救助確認画面において要救助者A2が操作ボタンK51を押下すると、解除処理部117は、要救助者A2から救助者A5の割り当ての解除を要求する解除要求を取得して、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除する。
【0068】
また他の実施形態として、解除処理部117は、救助者A5から救助要請の受諾を取り消すことを示す回答を取得した場合に、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除してもよい。例えば、通知処理部116は、現在時刻が到着予定時刻を経過した場合に、現在時刻が到着予定時刻を経過したことを示す経過情報T2を救助者A5に通知する。救助者A5の救助者端末2Yは、救助支援装置1から経過情報T2を取得すると、操作表示部23(
図1参照)に経過情報T2を表示させる。
図11には、救助者A5の救助者端末2Yに表示される救助確認画面の一例を示している。
図11に示すように、救助確認画面には、到着予定時刻が経過したことを示す情報及び変更後の到着予定時刻の情報を含む経過情報T2と、救助者A5の現在位置P5、要救助者A2の現在位置P2、現在位置P5から現在位置P2までの経路R1、及び現在位置P2から避難所H1までの経路R2を含む地図情報M1とが表示される。
【0069】
また、
図11に示す救助確認画面には、自身(救助者A5)が救助に向かっていることを通知するための操作ボタンK61、要救助者A2を救助することが困難になったことを通知するための操作ボタンK62が表示される。救助確認画面において救助者A5が操作ボタンK62を押下すると、解除処理部117は、救助者A5から救助者A5の割り当ての解除を要求する解除要求を取得して、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除する。
【0070】
また他の実施形態として、解除処理部117は、救助者A5から所定時間以内に経過情報T2に対する回答を取得しなかった場合に、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除してもよい。例えば、通知処理部116が、現在時刻が到着予定時刻を経過したことを示す経過情報T2を救助者A5の救助者端末2Yに通知してから所定時間(例えば2分)以内に、救助者A5が救助に向かっていることを示す回答(操作ボタンK61の操作)を取得しなかった場合に、解除処理部117は、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除する。これにより、例えば救助者A5が救助に向かっている途中に被災して経過情報T2に対する回答ができなくなった場合に、解除処理部117は、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除することが可能になる。
【0071】
また他の実施形態として、解除処理部117は、要救助者A2の現在位置P2と救助候補者A5の現在位置P5とを結ぶ経路R1において、通行規制されている場合、渋滞が発生している場合、又は事故が発生している場合に、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除してもよい。解除処理部117は、記憶部12に記憶された道路情報、又は外部のサーバーから取得する道路情報に基づいて、経路R1の通行状況を判定する。例えば、救助者A5が経路R1を移動中に、経路R1において通行規制されたり、渋滞が発生したり、事故が発生したりした場合に、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除する。
【0072】
解除処理部117が要救助者に対する救助者の割り当てを解除した場合、決定処理部113は、要救助者に対する他の救助者を決定する。例えば、解除処理部117が要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除した場合、決定処理部113は、複数の救助候補者(
図4参照)の中から前記候補順位が第2位の救助候補者A8を救助者に決定する。この場合、出力処理部114は、救助者A8の救助者端末2Yに要救助者A2の救助要請を出力する。
【0073】
救助者A8の救助者端末2Yは、救助支援装置1から前記救助要請を取得すると、操作表示部23(
図1参照)に救助要請画面を表示させる。
図12には、救助者A8の救助者端末2Yに表示される救助要請画面の一例を示している。
図12に示すように、救助要請画面には、前記救助要請に関する情報(要救助者情報)と、救助者A8の現在位置P8、要救助者A2の現在位置P2、現在位置P8から現在位置P2までの経路R1、及び現在位置P2から避難所H1までの経路R2を含む地図情報M1とが表示される。救助者A8は、要救助者A2の救助要請を受諾する場合に「救助に向かう」の操作ボタンK21を押下し、さらに要救助者A2の現在位置P5までの移動手段(例えば「車」又は「徒歩」)を選択する。救助者A8は、「救助に向かう」の操作ボタンK21を押下した後、地図情報M1を確認しながら要救助者A2の救助に向かう。また、救助者A8は、要救助者A2を救助した後、地図情報M1を確認しながら要救助者A2とともに避難所H1に向かう。一方、救助者A8は、要救助者A2の救助要請を受諾しない場合に「救助不可」の操作ボタンK22を押下する。
【0074】
この構成によれば、例えば最初に決定された救助者A5が到着予定時刻に要救助者A2の現在位置P2に到着できなくなった場合に、現在時刻が到着予定時刻を経過した時点(例えば「12:46」)で、要救助者A2の最も近くにいる救助者A8を要救助者A2に割り当てることができる。
【0075】
また他の実施形態として、決定処理部113は、解除処理部117により要救助者に対する救助者の割り当てが解除された場合に、第1経路とは異なる第2経路を利用して要救助者の現在位置に到達可能な救助者を決定してもよい。例えば、救助者A5の現在位置P5と要救助者A2の現在位置P2とを結ぶ経路R1の途中が通行規制されていることにより要救助者A2に対する救助者A5の割り当てが解除された場合に、決定処理部113は、前記通行規制の場所(
図13に示す「×」印)を通らない経路R1を利用して要救助者A2の現在位置P2に到達可能なユーザーA8を救助者に決定する。
【0076】
[ユーザー端末2]
図1に示すように、ユーザー端末2(要救助者端末2X、救助者端末2Y)は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、通信I/F24、GPS受信部25(GPS:Global Positioning System、登録商標)などを備える。要救助者端末2Xは、前記救助支援サービスを利用して救助要請を行うユーザー(要救助者)が所持する携帯端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、又はタブレット端末のような情報処理装置である。また、救助者端末2Yは、前記救助支援サービスを利用して要救助者の救助活動を行うユーザー(救助者)が所持する携帯端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、又はタブレット端末のような情報処理装置である。なお、救助者端末2Yは、車両に搭載される車載装置であってもよい。以下では、要救助者端末2X及び救助者端末2Yで共通する機能を説明する場合には、ユーザー端末2と称す。
【0077】
GPS受信部25は、アンテナ(図示せず)を介して複数のGPS衛星(図示せず)から送信される信号(GPS信号)を受信して、ユーザー端末2の位置を示す測位データ(緯度、経度、高度)及び現在時刻を検出する。
【0078】
通信I/F24は、ユーザー端末2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して救助支援装置1などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0079】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0080】
記憶部22は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部22には、各種の制御プログラムが記憶されている。制御プログラムは、USB、CD又はDVD(いずれも登録商標)などのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、ユーザー端末2に電気的に接続されるUSBドライブ、CDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。前記制御プログラムは、通信網N1を介して外部機器からダウンロードされて記憶部22に記憶されてもよい。
【0081】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりユーザー端末2を制御する。
【0082】
具体的に、制御部21は、受付処理部211、位置検出処理部212、表示処理部213などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0083】
受付処理部211は、ユーザーがユーザー端末2の操作表示部23において操作した操作情報を取得する。例えば、要救助者A2は、自身の要救助者端末2Xにおいて前記救助支援サービスのアプリケーションを起動させて、ログイン画面にユーザーID及びパスワードを入力する。要救助者端末2Xの受付処理部211は、前記ユーザーID及び前記パスワードを取得すると救助支援装置1に送信する。また、要救助者端末2Xの受付処理部211は、要救助者端末2Xに表示される操作画面(
図5参照)において要救助者A2から救助要請の各種操作を受け付ける。また、救助者端末2Yの受付処理部211は、救助者端末2Yに表示される救助要請画面(
図6等参照)において救助者A5から救助要請を受諾するか否かを選択する操作を受け付ける。
【0084】
位置検出処理部212は、GPS受信部25により検出される前記測位データに基づいて、ユーザーの現在位置を検出する。例えば、要救助者A2の要救助者端末2Xの位置検出処理部212は、現在位置P2を検出し、現在位置P2及び現在時刻を含む位置情報を救助支援装置1に送信する。また例えば、救助候補者A1,A5,A8のそれぞれの救助者端末2Yの位置検出処理部212は、それぞれの現在位置P1,P5,P8を検出し、現在位置及び現在時刻を含む位置情報を救助支援装置1に送信する。
【0085】
表示処理部213は、各種の情報を操作表示部23に表示させる(
図5~
図13参照)。例えば、要救助者A2の要救助者端末2Xの表示処理部213は、救助支援装置1から救助要請を行う操作画面の表示データを受信すると、前記操作画面(
図5参照)を操作表示部23に表示させる。また例えば、救助者A5の救助者端末2Yの表示処理部213は、救助支援装置1から救助要請を受信すると、救助要請画面(
図6参照)を操作表示部23に表示させる。また例えば、要救助者A2の要救助者端末2Xの表示処理部213は、救助支援装置1から前記マッチング結果を受信すると、前記救助情報画面(
図8参照)を操作表示部23に表示させる。
【0086】
また例えば、救助者A5の救助者端末2Yの表示処理部213は、救助支援装置1から救助者A5が要救助者A2の救助に向かっていることを確認するための問い合わせを受信すると、救助確認画面(
図9参照)を操作表示部23に表示させる。また例えば、救助者A5の救助者端末2Yの表示処理部213は、救助支援装置1から現在時刻が到着予定時刻を経過したことを示す経過情報T2を受信すると、救助確認画面(
図11参照)を操作表示部23に表示させる。
【0087】
また、表示処理部213は、救助支援装置1から地図情報M1を取得すると、経路案内画面(ナビゲーション画面)を操作表示部23に表示させる。
【0088】
[救助支援処理]
以下、
図14を参照しつつ、救助支援装置1の制御部11によって実行される救助支援処理について説明する。制御部11は、要救助者端末2Xに表示される操作画面(
図5参照)において要救助者が救助要請を入力する操作に応じて前記救助支援プログラムの実行を開始することによって、前記救助支援処理の実行を開始する。また、制御部11は、要救助者端末2X各々からの救助要請に応じて要救助者端末2X各々に対応して前記救助支援処理を並行して実行することが可能である。なお、前記救助支援処理は、要救助者端末2Xにおける所定の操作に応じて途中で終了されることがある。
【0089】
本発明は、前記救助支援処理に含まれる一又は複数のステップを実行する救助支援方法の発明として捉えることができる。
【0090】
また、ここで説明する前記救助支援処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記救助支援処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部11が前記救助支援処理における各ステップを実行する場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、複数のプロセッサーが前記救助支援処理における各ステップを分散して実行してもよい。ここでは、上述した実施形態の一例を挙げて、前記救助支援処理について説明する。
【0091】
先ずステップS11において、制御部11は、要救助者から救助要請を取得したか否かを判定する。例えば、制御部11は、要救助者A2の要救助者端末2Xから救助要請を取得すると(S11:Yes)、処理はステップS12に移行する。制御部11は、いずれかの要救助者から救助要請を取得するまで待機する。ステップS11は、本発明の取得ステップの一例である。
【0092】
次にステップS12において、制御部11は、要救助者A2に対応する一又は複数の救助候補者を検索する。例えば、制御部11は、ユーザー情報D1(
図2参照)に登録されているユーザーの中から、救助要請をしていないユーザーであって、年齢が65歳未満であり、現在位置が要救助者A2の現在位置P2から所定距離以内であり、救助スキルが要救助者A2の救助レベルを満たす一又は複数のユーザーを抽出する。制御部11は、抽出したユーザーを救助候補者として特定し、救助候補者に関する情報を救助候補者情報D3(
図4参照)に登録する。ここでは、制御部11は、ユーザーA1,A5,A8を救助候補者として特定し、要救助者A2の現在位置P2に到着する予定時刻が早い順に候補順位を設定して、救助候補者情報D3を登録する。
【0093】
次にステップS13において、制御部11は、救助者を決定したか否かを判定する。具体的には、制御部11は、救助候補者情報D3に登録された一又は複数の救助候補者の中から要救助者に対する救助者を決定する。例えば、制御部11は、要救助者A2の現在位置P2、要救助者A2の現在位置P2に到着する到着予定時刻、要救助者A2の属性、要救助者A2の救助レベル、及び救助候補者A1,A5,A8の救助スキルの少なくともいずれかの情報に基づいて、救助者を決定する。ここでは、制御部11は、救助候補者A1,A5,A8のうち、前記到着予定時刻が最も早い前記候補順位が第1位の救助候補者A5(
図4参照)を救助者に決定する。
【0094】
他の実施形態として、制御部11は、一人の要救助者に対して複数の救助者を決定してもよい。例えば、制御部11は、要救助者A2の救助レベル及び救助候補者の救助スキルに基づいて、2人の救助候補者A5,A8を救助者に決定してもよい。すなわち、制御部11は、要救助者の救助要請に基づいて、要救助者と救助者とをマッチングするとともに、複数の救助者同士をマッチングしてもよい。例えば、制御部11は、要救助者の救助レベルが高い場合に、救助スキルがともに高い複数のユーザーを救助者として決定する。また、制御部11は、要救助者の現在位置に所定時間以内に到着可能な複数の救助者を決定してもよい。また、制御部11は、要救助者の現在位置に向かう経路が同一の複数の救助者を決定してもよい。
【0095】
また、他の実施形態として、例えば要救助者A2が救助要請をする際に救助者の希望条件として年齢、性別などを入力した場合には、制御部11は、当該希望条件を満たす救助者を決定してもよい。例えば、制御部11は、要救助者が女性を希望した場合に、女性ユーザーを救助者として決定する。
【0096】
また他の実施形態として、制御部11は、要救助者A2の現在位置P2と救助候補者の現在位置とを結ぶ経路の通行状況に基づいて、要救助者A2に対する救助者を決定してもよい。例えば
図15に示すように、救助者A5の現在位置P5と要救助者A2の現在位置P2とを結ぶ経路R1の途中が通行規制(
図15に示す「×」印)されて通行できない場合には、制御部11は、前記通行規制の場所を通らない経路R1を利用して要救助者A2の現在位置P2に到達可能なユーザーA8を救助者として決定する。
【0097】
ステップS13において救助者が決定されると(S13:Yes)、処理はステップS14に移行する。一方、ステップS13において救助者が決定されない場合、すなわち要救助者A2を救助可能な救助者が存在しない場合(S13:No)、処理はステップS131に移行する。ステップS13は、本発明の決定ステップの一例である。
【0098】
ステップS131では、制御部11は、要救助者A2の救助要請を、消防、市町村役場などの救助機関に出力(通報)する。その後、制御部11は、前記救助支援処理を終了する。
【0099】
ステップS14では、制御部11は、決定した救助者に救助要請を出力する。例えば、制御部11は、救助者A5の救助者端末2Yに要救助者A2の救助要請を出力する。前記救助要請には、要救助者A2の氏名、年齢、性別、現在位置P2、歩行状況、負傷状況などの情報が含まれる。出力処理部114は、本発明の出力処理部の一例である。制御部11は、複数の救助者を決定した場合には、各救助者に救助要請を出力する。
【0100】
ステップS15では、制御部11は、救助者から前記救助要請を受諾する回答を取得したか否かを判定する。例えば、救助者A5の救助者端末2Yは、救助支援装置1から前記救助要請を取得すると、操作表示部23に救助要請画面を表示させる(
図6参照)。
【0101】
救助者A5は、要救助者A2の救助要請を受諾する場合に「救助に向かう」の操作ボタンK21を押下し、さらに要救助者A2の現在位置P5までの移動手段(例えば「車」又は「徒歩」)を選択する。救助要請画面において救助者A5が「救助に向かう」の操作ボタンK21を押下すると、制御部11は、救助者A5から要救助者A2の救助要請を受諾することを示す回答を取得する。制御部11が救助者から前記救助要請を受諾する回答を取得すると(S15:Yes)、処理はステップS16に移行する。
【0102】
これに対して、救助者A5が救助要請画面において「救助不可」の操作ボタンK22を押下すると、制御部11は、救助者A5から要救助者A2の救助要請を受諾しないことを示す回答を取得する。制御部11が救助者から前記救助要請を受諾しない回答を取得すると(S15:No)、処理はステップS13に戻る。ステップS13に戻ると、制御部11は、前記候補順位が第2位の救助候補者A8(
図4参照)を救助者に決定し(S13:Yes)、続くステップS14において、救助者A8の救助者端末2Yに要救助者A2の救助要請を出力する。このように、制御部11は、救助要請を受諾する救助者が見つかるまでステップS13~S15の処理を繰り返す。
【0103】
ステップS16では、制御部11は、要救助者に対して救助者を割り当てる(マッチングする)。例えば、救助者A5が救助要請を受諾した場合、制御部11は、要救助者A2に対して救助者A5を割り当てる。ステップS16は、本発明の割当ステップの一例である。
【0104】
次にステップS17において、制御部11は、要救助者に対する救助者の割当処理の結果(マッチング結果)を要救助者端末2Xに通知する。例えば制御部11は、救助者A5の情報(氏名、年齢、性別など)と、到着予定時刻及び現在時刻から到着予定時刻までの残り時間などの到着予定情報T1とを、要救助者A2の要救助者端末2Xに通知する。
【0105】
要救助者A2の要救助者端末2Xは、救助支援装置1から前記マッチング結果を取得すると救助情報画面(
図8参照)を表示させる。救助情報画面において、要救助者A2は、救助要請が救助者A5に受諾されたことを確認し、救助者A5の救助を待つ場合に「確認した」の操作ボタンK31を押下する。一方、要救助者A2は、救助が不要になり救助要請を取り消す場合に「救助要請をキャンセルする」の操作ボタンK32を押下する。なお、要救助者A2が操作ボタンK32を押下した場合、制御部11は、前記救助支援処理を終了する。ステップS17は、本発明の出力ステップの一例である。
【0106】
次にステップS18において、制御部11は、救助者が要救助者の救助に向かっていることを確認するための問い合わせを救助者端末2Yに通知する。例えば、制御部11は、到着予定時刻及び現在時刻から到着予定時刻までの残り時間などの到着予定情報T1と、救助者A5が要救助者A2の現在位置P2に向かって移動中であることを確認する問い合わせとを、救助者A5の救助者端末2Yに通知する。
【0107】
救助者A5の救助者端末2Yは、救助支援装置1から前記問い合わせを取得すると、救助確認画面(
図9参照)を表示させる。救助者A5は、要救助者A2を救助するために経路R1を移動中に救助者端末2Yが前記問い合わせを受信すると、操作ボタンK41を押下する。一方、救助者A5は、経路R1を移動中に負傷して要救助者A2を救助することが困難な状況になった場合や、移動中の経路R1の通行が規制されたり、交通渋滞により到着予定時刻が大幅に遅れそうなったりした場合に、操作ボタンK42を押下する。
【0108】
次にステップS19において、制御部11は、救助者から前記問い合わせを確認したことを示す回答(救助確認)を取得したか否かを判定する。例えば、救助確認画面(
図9参照)において、救助者A5が操作ボタンK41を押下すると、制御部11は、救助者から前記救助確認を取得し、救助者A5が前記問い合わせを確認したと判断する(S19:Yes)。制御部11が救助者から前記救助確認を取得すると、処理はステップS20に移行する。一方、例えば、救助確認画面(
図9参照)において、救助者A5が操作ボタンK42を押下すると、制御部11は救助者A5から前記救助確認を取得せず(S19:No)、処理はステップS191に移行する。
【0109】
なお、制御部11は、前記問い合わせを所定の周期で(例えば3分ごとに)繰り返し救助者A5の救助者端末2Yに通知してもよい。また、制御部11は、前記問い合わせに対して複数回連続して前記救助確認を取得しなかった場合に、処理をステップS191に移行してもよい。
【0110】
ステップS20において、制御部11は、現在時刻が到着予定時刻を経過したか否かを判定する。例えば、制御部11は、現在時刻が要救助者A2の現在位置P2に到着する予定の到着予定時刻「12:45」を経過したか否かを判定する。現在時刻が到着予定時刻を経過した場合(S20:Yes)、処理はステップS21に移行する。一方、現在時刻が到着予定時刻を経過していない場合(S20:No)、処理はステップS22に移行する。
【0111】
ステップS21では、制御部11は、要救助者から救助者の変更を希望する回答(解除要求)を取得したか否かを判定する。具体的には、制御部11は、現在時刻が到着予定時刻を経過すると、現在時刻が到着予定時刻を経過したことを要救助者に通知する。例えば、制御部11は、現在時刻が到着予定時刻「12:45」を経過したことを示す経過情報T2を要救助者A2に通知する。要救助者A2の要救助者端末2Xは、救助支援装置1から経過情報T2を取得すると、経過情報T2を含む救助確認画面(
図10参照)を表示させる。救助確認画面において要救助者A2が操作ボタンK51を押下すると、制御部11は、前記解除要求を取得する。制御部11が前記解除要求を取得した場合(S21:Yes)、処理はステップS191に移行する。
【0112】
一方、救助確認画面において要救助者A2が、救助者A5の救助を待つことを通知するための操作ボタンK52を押下すると、制御部11は、前記救助者変更指示を取得せず(S21:No)、処理はステップS22に移行する。
【0113】
他の実施形態として、現在時刻が要救助者A2の現在位置P2に到着する予定の到着予定時刻「12:45」を経過した場合に(S20:Yes)、処理がステップS191に移行してもよい。すなわち、ステップS21が省略されてもよい。
【0114】
ステップS191では、制御部11は、要救助者に割り当てた救助者の割り当てを解除する。例えば、ステップS19において、制御部11は、救助者A5から前記救助確認を取得しなかった場合に(S19:No)、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除する。また、例えば、ステップS21において、制御部11は、要救助者A2から救助者A5の割り当ての解除を要求する解除要求を取得した場合に(S19:Yes)、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除する。制御部11が要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除すると、処理はステップS13に戻る。ステップS191は、本発明の解除ステップの一例である。
【0115】
ステップS13に戻ると、制御部11は、要救助者A2に対する他の救助者を決定する処理を実行する。例えば、制御部11は、前記候補順位が第2位の救助候補者A8(
図4参照)を救助者に決定する。制御部11は、救助者を変更すると上述の各処理を再度実行する。
【0116】
ステップS22において、制御部11は、要救助者の救助が完了したか否かを判定する。例えば、救助者A5は、要救助者A2の現在位置P2に到着すると、又は、要救助者A2とともに避難所H1に到着すると、救助者端末2Yにおいて救助完了ボタン(不図示)を押下する。制御部11は、救助完了ボタンの操作を取得した場合に要救助者A2の救助が完了したと判断する。要救助者の救助が完了すると(S22:Yes)、制御部11は前記救助支援処理を終了する。要救助者の救助が完了しない場合(S22:No)、処理はステップS18に移行する。制御部11は、要救助者の救助が完了するまで、ステップS18~S22の処理を繰り返す(S22:No)。制御部11は、以上のようにして前記救助支援処理を実行する。
【0117】
以上説明したように、本発明の実施形態に係る救助支援システム100は、要救助者の救助要請を取得し、前記救助要請に基づいて、前記要救助者に対応する複数の救助候補者を検索し、当該複数の救助候補者の中から前記要救助者に対する救助者を決定する。また、救助支援システム100は、決定した前記救助者に前記救助要請を出力し、前記救助者から前記救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合に、前記要救助者に対して前記救助者を割り当てる。
【0118】
このように、救助支援システム100では、要救助者に割り当て可能な複数の救助候補者を事前に特定しておくことができる。これにより、例えば要救助者A2に対してユーザーA5を救助者として割り当てた後にユーザーA5が救助へ向かっている途中に要救助者A2を救助できない状況に至った場合であっても、迅速に救助候補者の中から代わりのユーザーを救助者として要救助者A2に割り当てることが可能になる。このため、要救助者の救助活動の遅れを防止することができ、要救助者を迅速に救助することが可能になる。
【0119】
また、本発明の実施形態に係る救助支援システム100は、要救助者の救助要請を取得し、前記救助要請に基づいて前記要救助者に対する救助者を決定する。また、救助支援システム100は、決定した前記救助者に前記救助要請を出力し、前記救助者から前記救助要請を受諾することを示す回答を取得した場合に、前記要救助者に対して前記救助者を割り当てる。さらに、救助支援システム100は、前記要救助者に対して前記救助者が割り当てられた後に所定の条件を満たした場合に、前記要救助者に対する前記救助者の割り当てを解除する。
【0120】
例えば、救助支援システム100は、要救助者A2の現在位置P2と救助候補者A5の現在位置P5とを結ぶ経路R1において、通行規制されている場合、渋滞が発生している場合、又は事故が発生している場合に、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除する。また、例えば、救助支援システム100は、救助者A5が要救助者A2の救助位置に向かって移動中であることを確認する問い合わせに対する回答を所定時間以内に救助者A5から取得しない場合に、要救助者A2に対する救助者A5の割り当てを解除する。このように、要救助者に対して救助者が割り当てられた後に所定の条件を満たした場合に、要救助者に対する救助者の割り当てを迅速に解除することができるため、要救助者を救助可能な他の救助者を迅速に決定することができる。このため、要救助者の救助活動の遅れを防止することができ、要救助者を迅速に救助することが可能になる。
【0121】
本発明の救助支援システム100は、上述の実施形態に限定されず、以下に示す実施形態であってもよい。
【0122】
他の実施形態として、制御部11は、要救助者から救助要請を取得した場合に、当該要救助者の救助位置を含む要救助者情報を、救助候補者などのユーザーのユーザー端末2(救助者端末2Y)に表示させてもよい。
図16には、要救助者情報の一例を示す救助者端末2Yの表示画面である。例えば、ユーザーがユーザー端末2において前記救助支援サービスにログインすると、制御部11は、ユーザー端末2に要救助者情報を表示させる。例えば、制御部11は、ユーザーA5のユーザー端末2に、ユーザーA5の現在位置P5と、現時点で救助要請をしている要救助者(
図3参照)であって、現在位置P5から所定距離以内にいる要救助者A2,A3,A6の情報(氏名、年齢、現在位置P2,P3,P6など)と、各現在位置を含む地図情報M1とを表示させる。また
図16に示すように、制御部11は、ユーザーA5の現在位置P5に近い順に要救助者の情報を表示させる。
【0123】
さらに、制御部11は、ユーザーA5が救助可能な要救助者を選択するための操作ボタンK71を表示させる(
図16参照)。例えばユーザーA5が要救助者A3を選択すると、制御部11(決定処理部113)は、ユーザーA5を要救助者A3に対する救助者に決定する。なお、ユーザーは、地図情報M1に表示された救助位置(現在位置)を示すアイコン画像を選択することにより、救助可能な要救助者を選択してもよい。
【0124】
上記の構成によれば、各ユーザーは、救助を要請している要救助者を一見して把握することができ、また自身が救助可能な要救助者を選択することができるため、要救助者を迅速に救助することが可能になる。
【0125】
上記の構成において、さらに、制御部11は、複数の要救助者のうち、ユーザー(救助候補者)が要救助者の救助位置に到達可能な要救助者の救助位置を救助候補者の救助者端末2Yに表示させてもよい。例えば、
図17に示すように、通行規制されたり、事故が発生したりしている場所(
図17に示す「×」印)が存在する場合に、制御部11は、要救助者情報を表示する画面において、ユーザーA5が救助困難(到達困難)な要救助者A2,A6に関する情報の表示を省略し、ユーザーA5が救助可能(到達可能)な要救助者A3に関する情報のみを表示させる。これにより、ユーザーは、自身が救助可能な要救助者を容易に把握することが可能になる。
【0126】
本発明の救助支援システム100は、災害が発生した場合に限らず、ユーザーが怪我をしたり体調不良になったりした場合など、様々な状況において生じる救助支援に適用することができる。
【0127】
また本発明の他の実施形態として、救助支援装置1の制御部11が備える一又は複数の処理部を、ユーザー端末2の制御部21が備えてもよい。また記憶部22に記憶される各情報は、外部機器から取得されてもよい。また制御部21は、前記救助支援プログラムをインターネットを介して記憶部22にダウンロードして、前記救助支援処理を実行してもよいし、外部のサーバーに記憶された前記救助支援プログラムを実行することにより前記救助支援処理を実行してもよい。本発明の救助支援システムは、救助支援装置1で構成されてもよいし、ユーザー端末2で構成されてもよいし、救助支援装置1及びユーザー端末2で構成されてもよい。
【符号の説明】
【0128】
1 :救助支援装置
2 :ユーザー端末
2X :要救助者端末
2Y :救助者端末
100 :救助支援システム
111 :受付処理部
112 :取得処理部
113 :決定処理部
114 :出力処理部
115 :割当処理部
116 :通知処理部
117 :解除処理部
211 :受付処理部
212 :位置検出処理部
213 :表示処理部