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特許7613198ロボットシステムの制御方法、ロボットシステムおよびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】ロボットシステムの制御方法、ロボットシステムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   B25J 13/08 20060101AFI20250107BHJP
【FI】
B25J13/08 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021052920
(22)【出願日】2021-03-26
(65)【公開番号】P2022150352
(43)【公開日】2022-10-07
【審査請求日】2024-01-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】上田 淳也
【審査官】臼井 卓巳
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-035706(JP,A)
【文献】特開2015-168017(JP,A)
【文献】特開2018-012183(JP,A)
【文献】特開2019-115951(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0044070(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 13/00-13/08
H01R 13/41-43/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットが有する把持部で雄型コネクターを把持し、前記雄型コネクターを雌型コネク
ターの挿入孔に挿入するロボットシステムの制御方法であって、
前記雌型コネクターの位置を検出する検出ステップと、
検出された前記雌型コネクターの位置に基づいて、前記雄型コネクターの前記雌型コネ
クターへの挿入の成否を判断するための基準となる基準位置を設定する基準位置設定ステ
ップと、
挿入開始位置にある前記雄型コネクターを前記雌型コネクターの挿入方向に沿って移動
させる挿入作業中に前記ロボットが有する力センサーが前記雄型コネクターと前記雌型コ
ネクターとの接触により生じる力以上である所定の力を検出した位置を比較位置とし、前
記基準位置と前記比較位置とを比較して前記成否を判断する挿入動作ステップと、を含

前記挿入動作ステップでは、前記比較位置が前記基準位置に対して前記挿入方向の上流
側に位置する場合に、前記雄型コネクターの前記雌型コネクターへの挿入が失敗したと判
断することを特徴とするロボットシステムの制御方法。
【請求項2】
前記挿入動作ステップでは、前記比較位置が前記基準位置に対して前記挿入方向の下流
側に位置する場合に、前記雄型コネクターの前記雌型コネクターへの挿入が成功したと判
断する請求項1に記載のロボットシステムの制御方法。
【請求項3】
前記成功と判断された場合、前記挿入動作ステップを終了する請求項2に記載のロボッ
トシステムの制御方法。
【請求項4】
前記失敗と判断された場合、
前記挿入開始位置を変更して前記挿入動作ステップをやり直す請求項に記載のロボッ
トシステムの制御方法。
【請求項5】
前記挿入動作ステップでは、前記力センサーが前記所定の力を検出すると、前記雄型コ
ネクターの移動が停止する請求項1ないしのいずれか1項に記載のロボットシステムの
制御方法。
【請求項6】
雄型コネクターを雌型コネクターの挿入孔に挿入するロボットシステムであって、
雄型コネクターを把持する把持部が設けられているロボットと、
前記ロボットを制御するロボット制御装置と、を備え、
前記ロボット制御装置は、
前記雌型コネクターの位置を検出し、
検出した前記雌型コネクターの位置に基づいて、前記雄型コネクターの前記雌型コネク
ターへの挿入の成否を判断するための基準となる基準位置を設定し、
前記ロボットを用いて挿入開始位置にある前記雄型コネクターを前記雌型コネクターの
挿入方向に沿って移動させる挿入作業中に前記ロボットが有する力センサーが前記雄型コ
ネクターと前記雌型コネクターとの接触により生じる力以上である所定の力を検出した位
置を比較位置とし、前記基準位置と前記比較位置とを比較して前記成否を判断し、
前記成否の判断では、前記比較位置が前記基準位置に対して前記挿入方向の上流側に位
置する場合に、前記雄型コネクターの前記雌型コネクターへの挿入が失敗したと判断する
ことを特徴とするロボットシステム。
【請求項7】
把持部および力センサーを備えるロボットと、
前記ロボットを制御するロボット制御装置と、を有するロボットシステムに対し、
前記把持部で雄型コネクターを把持し、前記雄型コネクターを雌型コネクターの挿入孔
に挿入するよう命令するプログラムであって、
前記ロボットシステムに対して、
前記雌型コネクターの位置を検出する検出ステップと、
検出された前記雌型コネクターの位置に基づいて、前記雄型コネクターの前記雌型コネ
クターへの挿入の成否を判断するための基準となる基準位置を設定する基準位置設定ステ
ップと、
挿入開始位置にある前記雄型コネクターを前記雌型コネクターの挿入方向に沿って移動
させる挿入作業中に前記ロボットが有する力センサーが前記雄型コネクターと前記雌型コ
ネクターとの接触により生じる力以上である所定の力を検出した位置を比較位置とし、前
記基準位置と前記比較位置とを比較して前記成否を判断する挿入動作ステップと、を行わ

前記挿入動作ステップでは、前記比較位置が前記基準位置に対して前記挿入方向の上流
側に位置する場合に、前記雄型コネクターの前記雌型コネクターへの挿入が失敗したと判
断することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットシステムの制御方法、ロボットシステムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、ロボットを用いてワークを挿入孔へ挿入するロボットシステムの制御方法が記載されている。この制御方法では、動作開始位置からのワークの移動量や受けた力に基づいて挿入孔に対するワークの位置ずれを検出し、この検出結果に基づいて、挿入孔へのワークの挿入の成否を判断している。また、例えば、特許文献2には、カメラで撮像した画像に基づいて挿入孔の位置を検出し、ワークを挿入する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-125852号公報
【文献】特開2014-043322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献2のようにカメラで撮像した画像に基づいて挿入孔の位置を検出する方法では誤検出が生じた場合、設定された挿入孔の位置が実際の位置からずれてしまうことがある。このように、挿入孔が実際の位置からずれた状態でワークの挿入を実施すれば、ロボットシステム側では、指令通りの駆動が行われてワークが挿入孔に正常に挿入されたと判断される場合でも、実際には、正常に挿入されていないケースが生じ、成否の誤判定が生じるおそれがある。
【0005】
特許文献1では、挿入孔の位置を検出する方法については記載されていないが、特許文献2と同様にカメラで撮像した画像に基づいて挿入孔の位置を検出する場合には、上述と同様の問題が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のロボットシステムの制御方法は、ロボットが有する把持部で雄型コネクターを把持し、前記雄型コネクターを雌型コネクターの挿入孔に挿入するロボットシステムの制御方法であって、
前記雌型コネクターの位置を検出する検出ステップと、
検出された前記雌型コネクターの位置に基づいて、前記雄型コネクターの前記雌型コネクターへの挿入の成否を判断するための基準となる基準位置を設定する基準位置設定ステップと、
挿入開始位置にある前記雄型コネクターを前記雌型コネクターの挿入方向に沿って移動させ、前記移動中に前記ロボットが有する力センサーが前記雄型コネクターと前記雌型コネクターとの接触により生じる所定の力を検出した位置を比較位置とし、前記基準位置と前記比較位置とを比較して前記成否を判断する挿入動作ステップと、を含むことを特徴とするロボットシステムの制御方法。
【0007】
本発明のロボットシステムは、雄型コネクターを雌型コネクターの挿入孔に挿入するロボットシステムであって、
雄型コネクターを把持する把持部が設けられているロボットと、
前記ロボットを制御するロボット制御装置と、を備え、
前記ロボット制御装置は、
前記雌型コネクターの位置を検出し、
検出した前記雌型コネクターの位置に基づいて、前記雄型コネクターの前記雌型コネクターへの挿入の成否を判断するための基準となる基準位置を設定し、
前記ロボットを用いて挿入開始位置にある前記雄型コネクターを前記雌型コネクターの挿入方向に沿って移動させ、前記移動中に前記ロボットが有する力センサーが前記雄型コネクターと前記雌型コネクターとの接触により生じる所定の力を検出した位置を比較位置とし、前記基準位置と前記比較位置とを比較して前記成否を判断することを特徴とするロボットシステム。
【0008】
本発明のプログラムは、把持部および力センサーを備えるロボットと、
前記ロボットを制御するロボット制御装置と、を有するロボットシステムに対し、
前記把持部で雄型コネクターを把持し、前記雄型コネクターを雌型コネクターの挿入孔に挿入するよう命令するプログラムであって、
前記ロボットシステムに対して、
前記雌型コネクターの位置を検出する検出ステップと、
検出された前記雌型コネクターの位置に基づいて、前記雄型コネクターの前記雌型コネクターへの挿入の成否を判断するための基準となる基準位置を設定する基準位置設定ステップと、
挿入開始位置にある前記雄型コネクターを前記雌型コネクターの挿入方向に沿って移動させ、前記移動中に前記ロボットが有する力センサーが前記雄型コネクターと前記雌型コネクターとの接触により生じる所定の力を検出した位置を比較位置とし、前記基準位置と前記比較位置とを比較して前記成否を判断する挿入動作ステップと、を行わせることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】好適な実施形態に係るロボットシステムの全体構成図である。
図2】ロボットシステムが行う挿入作業を示す断面図である。
図3】挿入作業の工程を示すフローチャートである。
図4】挿入作業の工程を示すフローチャートである。
図5】挿入作業の各工程を示す断面図である。
図6】挿入作業の各工程を示す断面図である。
図7】挿入作業の各工程を示す断面図である。
図8】挿入作業の各工程を示す断面図である。
図9】挿入作業の各工程を示す断面図である。
図10】挿入作業の各工程を示す断面図である。
図11】挿入作業の各工程を示す断面図である。
図12】挿入作業の各工程を示す断面図である。
図13】検出ステップの変形例を示す断面図である。
図14】ロボットシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図15】ロボットシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図16】ロボットシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のロボットシステムの制御方法、ロボットシステムおよびプログラムを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1は、好適な実施形態に係るロボットシステムの全体構成図である。図2は、ロボットシステムが行う挿入作業を示す断面図である。図3および図4は、それぞれ、挿入作業の工程を示すフローチャートである。図5ないし図12は、それぞれ、挿入作業の各工程を示す断面図である。
【0012】
なお、以下では、互いに直交する3軸をX軸、Y軸およびZ軸とする。また、X軸方向に沿う方向を「X軸方向」、Y軸方向に沿う方向を「Y軸方向」、Z軸方向に沿う方向を「Z軸方向」ともいう。また、各軸の矢印側を「プラス側」、反対側を「マイナス側」ともいう。また、Z軸方向プラス側を「上」、マイナス側を「下」ともいう。
【0013】
図1に示すロボットシステム1は、ロボット2と、ロボット2を制御するロボット制御装置3と、位置検出装置としてのカメラ4と、を備えている。このようなロボットシステム1は、図2に示すように、雌型コネクター8に雄型コネクター9を挿入し、これらを機械的および電気的に接続する挿入作業を行うことができる。
【0014】
まずは、ロボットシステム1の説明に先立って、雌型コネクター8および雄型コネクター9について説明する。
【0015】
≪雌型コネクター8≫
図2に示すように、雌型コネクター8は、回路基板6の上面に搭載されている。雌型コネクター8は、雄型コネクター9が挿入される挿入孔81を有し、挿入孔81内には回路基板6に繋がる図示しない端子が設けられている。また、挿入孔81は、X軸方向に延在し、X軸方向マイナス側の側面8Aに開口している。そのため、雄型コネクター9を雌型コネクター8に対してX軸方向マイナス側に位置させ、さらに、雄型コネクター9をX軸方向プラス側に移動させることにより、雄型コネクター9を雌型コネクター8の挿入孔81に挿入することができる。
【0016】
本実施形態の雌型コネクター8は、NON-ZIF(Zero Insertion Force)型のコネクターである。NON-ZIF型のコネクターは、「非ZIF型のコネクター」、「ワンアクション式のコネクター」とも言われ、挿入孔81に雄型コネクター9を挿入する際に挿入力(Insertion Force)を必要とする。ただし、雌型コネクター8は、NON-ZIF型のコネクターに限定されず、例えば、ZIF型のコネクターであってもよい。
【0017】
≪雄型コネクター9≫
図2に示すように、雄型コネクター9は、基部91と、基部91から突出し、雌型コネクター8の挿入孔81に挿入される挿入部92と、を有する。挿入部92には、図示しない端子が設けられており、挿入部92が挿入孔81に適切に挿入されると、互いの端子同士が電気的に接続される。また、雄型コネクター9には、ケーブル7が接続されている。ケーブル7としては、例えば、FPC(Flexible Printed Circuits:フレキシブルプリント基板)、FFC(Flexible Flat Cable:フレキシブルケーブル)、光ケーブル、LANケーブル、USBケーブル、同軸ケーブル等、如何なるケーブルであってもよい。
【0018】
以上、雌型コネクター8および雄型コネクター9について説明した。次に、ロボットシステム1の各部について説明する。
【0019】
≪ロボット2≫
図1に示すように、ロボット2は、本実施形態では単腕の6軸垂直多関節ロボットである。なお、ロボット2としては、特に限定されず、例えば、双腕型の多関節ロボット、スカラロボット(水平多関節ロボット)等であってもよい。また、ロボット2は、床等に固定された固定式のロボットであってもよいし、自走可能な自走式のロボットであってもよい。このようなロボット2は、基台21と、ロボットアーム22と、ロボットアーム22の先端に装着されたエンドエフェクター23と、ロボットアーム22とエンドエフェクター23との間に配置された力センサー24と、を有する。
【0020】
基台21は、ロボットアーム22を下側から駆動可能に支持する支持体であり、例えば工場内の床や工場内の架台に固定されている。ロボットアーム22は、互いに回動可能に連結された複数のアーム220を有する。ロボットアーム22は、複数のアーム220として、第1アーム221、第2アーム222、第3アーム223、第4アーム224、第5アーム225および第6アーム226を有し、これらのアーム221~226が基台21側からこの順に連結されている。また、隣り合うアーム同士は、関節を介して連結されており、先端側に位置するアームが基端側に位置するアームに対して回動自在となっている。なお、アーム220の数は、6つに限定されない。
【0021】
エンドエフェクター23は、力センサー24を介して第6アーム226に装着されている。また、エンドエフェクター23は、雄型コネクター9を把持する把持部230を有する。また、把持部230は、雄型コネクター9を挟持する一対の爪部231、232を有する。ただし、把持部230としては、雄型コネクター9を把持できれば、特に限定されず、例えば、エアチャック等により雄型コネクター9を把持する構成であってもよい。
【0022】
力センサー24は、第6アーム226とエンドエフェクター23との間に配置されている。力センサー24は、エンドエフェクター23に把持された状態の雄型コネクター9に加わる力を検出することができる。
【0023】
≪カメラ4≫
カメラ4は、ロボット2の上方に設置され、図2に示すように、雌型コネクター8の上方から撮像する。ロボット制御装置3は、カメラ4により取得された雌型コネクター8を含む画像に基づいて、雌型コネクター8の位置を検出する。カメラ4としては、特に限定されず、2Dカメラ、3Dカメラ等を用いることができる。なお、後述するように、本実施形態では、挿入作業を行う際は、雌型コネクター8を作業台WDに載置した状態で行われる。そのため、予め、作業台WDの高さから雌型コネクター8のZ軸座標を求め、それを設定しておくことができる。したがって、後は、雌型コネクター8の座標(X,Y,U)を検出すればよいため、2Dカメラで十分である。なお、前記Uは、Z軸まわりの座標を意味する。これに対して、雌型コネクター8のZ軸座標が未知である場合には、3Dカメラによって(X,Y,Z,U)の各座標を検出してもよい。
【0024】
なお、本実施形態では、カメラ4がロボット2と離間して配置され、その位置が作業台WDに対して固定されているが、これに限定されない。例えば、カメラ4は、ロボット2のロボットアーム22やエンドエフェクター23に固定されていてもよい。この場合、カメラ4の画角内に雌型コネクター8が位置するようにロボットアーム22を動かし、その状態で、カメラ4による撮像を行えばよい。また、位置検出装置としては、雌型コネクター8の位置を検出することができれば、カメラ4に限定されず、例えば、レーザーを用いた形状測定装置を用いることもできる。
【0025】
≪ロボット制御装置3≫
図1に示すように、ロボット制御装置3は、ロボット2と接続されている。ロボット制御装置3は、例えば、コンピューターから構成され、情報を処理するプロセッサー(CPU)と、プロセッサーに通信可能に接続されたメモリーと、外部インターフェースと、を有する。また、メモリーにはプロセッサーにより実行可能なプログラムPが保存され、プロセッサーは、メモリーに記憶されたプログラムPを読み込んで実行する。ロボット制御装置3は、プログラムPに基づいてロボット2に挿入作業を行わせる。
【0026】
プログラムPは、ロボットシステム1に対し、挿入作業を実行するよう命令するプログラムである。図3に示すように、プログラムPは、ロボットシステム1に対して、雌型コネクター8の位置を検出する検出ステップS1と、雄型コネクター9を挿入開始位置Psに移動する移動ステップS2と、雌型コネクター8の位置に基づいて基準位置Faを設定する基準位置設定ステップS3と、雄型コネクター9を雌型コネクター8の挿入方向に移動させ、移動中に力センサー24が力F0を検出した位置を比較位置Fsとし、基準位置Faと比較位置Fsとを比較して挿入の成否を判断する挿入動作ステップS4と、を行わせる。各ステップについては、後述するロボットシステム1の制御方法として詳細に説明する。
【0027】
以上、ロボットシステム1の全体構成について説明した。次に、ロボット制御装置3によるロボットシステム1の制御方法について説明する。なお、ロボットシステム1の制御方法の説明は、プログラムPの説明としても用いられる。
【0028】
ロボット制御装置3によるロボットシステム1の制御方法は、ロボット2で雄型コネクター9を把持し、把持した雄型コネクター9を雌型コネクター8の挿入孔81に挿入する方法である。このような制御方法は、プログラムPにより実行される。そのため、プログラムPと同様、図3に示すように、雌型コネクター8の位置を検出する検出ステップS1と、雄型コネクター9を挿入開始位置Psに移動する移動ステップS2と、雌型コネクター8の位置に基づいて基準位置Faを設定する基準位置設定ステップS3と、雄型コネクター9を雌型コネクター8の挿入方向に移動させ、移動中に力センサー24が力F0を検出した位置を比較位置Fsとし、基準位置Faと比較位置Fsとを比較して挿入の成否を判断する挿入動作ステップS4と、を含む。以下、図4に示すフローチャートに基づいて各ステップS1~S4について順に説明する。
【0029】
[1]検出ステップS1
まず、図5に示すように、ステップS11として、カメラ4で作業台WD上に載置された雌型コネクター8を撮像し、撮像した画像をロボット制御装置3に出力する。なお、作業台WDへの雌型コネクター8の載置は、ロボットシステム1自身が行ってもよいし、別のロボットシステムが行ってもよい。また、ベルトコンベアー等の搬送装置によって搬送される構成であってもよい。次に、ステップS12として、ロボット制御装置3は、カメラ4からの画像に基づいて、雌型コネクター8の位置および姿勢を検出する。カメラ4からの画像内における位置は、ロボット制御装置3によって座標(X,Y,Z,U)と関連付けられる。したがって、画像内における雌型コネクター8の位置に基づいて雌型コネクター8の座標(X,Y,Z,U)を特定することができる。なお、Z軸座標は、前述したように既知であり、作業台WDの高さに基づいて予め設定されている。また、雌型コネクター8の姿勢(向き)については、例えば、画像内の雌型コネクター8の輪郭形状と予め取得された雌型コネクター8の3D形状データとのテンプレートマッチングにより検出することもできる。位置や姿勢を検出する方法は、特に限定されない。
【0030】
[2]移動ステップS2
次に、図6に示すように、ロボット2は、把持部230により雄型コネクター9を把持し、雄型コネクター9を挿入開始位置Psに移動させる。挿入開始位置Psは、検出ステップS1で検出された雌型コネクター8の座標(X,Y,Z,U)に基づき、雄型コネクター9の挿入部92と雌型コネクター8の挿入孔81とが正対し、これらがX軸方向に並ぶように決定される。
【0031】
[3]基準位置設定ステップS3
次に、図7に示すように、ロボット制御装置3は、検出ステップS1で検出した雌型コネクター8の位置に基づいて基準位置Faを設定する。基準位置Faは、挿入作業の成否を判断するための基準となる位置である。基準位置Faは、挿入方向であるX軸方向に直交するY-Z平面であり、挿入孔81と重なるように設定される。検出ステップS1で発生し得る位置検出誤差を加味し、挿入孔81のX軸方向両端部を避けて設定することが好ましい。これにより、検出ステップS1において検出した雌型コネクター8の位置が実際の位置に対してずれていても、挿入動作ステップS4における挿入の成否の判断をより精度よく行うことができる。
【0032】
基準位置Faは、挿入孔81のX軸方向マイナス側の端である開口811と、X軸方向プラス側の端である度当たり812(雄型コネクター9のそれ以上のX軸方向プラス側への移動を規制する面)と、の間に設定される。例えば、プログラムPには、開口811からX軸方向プラス側にM(mm)の位置に基準位置Faを設定する、あるいは、挿入開始位置Psにある雄型コネクター9の先端からX軸方向プラス側にN(mm)の位置に基準位置Faを設定する等の基準位置設定ルールが予め定められており、ロボット制御装置3は、当該ルールに従って基準位置Faを設定する。前記M、Nは、雌型コネクター8の形状や大きさによって適宜変更される。
【0033】
[4]挿入動作ステップS4
次に、図8に示すように、ステップS41として、ロボット2は、雄型コネクター9を雌型コネクター8に挿入すべく挿入作業を開始する。具体的には、ロボット2は、ロボットアーム22を動かし、雄型コネクター9を雌型コネクター8の挿入方向すなわちX軸方向プラス側に移動させる。
【0034】
次に、ステップS42として、ロボット制御装置3は、ステップS41の最中に力センサー24が力F0を検出したか否かを判断する。実際に雌型コネクター8と雄型コネクター9との接触により生じる力をF1とすると、力F1は、例えば、図9に示すように、挿入が適切に行われ雄型コネクター9が度当たり812にぶつかることにより生じる力、または、図10に示すように、挿入がうまくいかず雄型コネクター9が雌型コネクター8の側面8Aにぶつかることにより生じる力に相当する。ロボット制御装置3は、力F1が力F0に達したかを判断する。
【0035】
また、力F0は、挿入動作の目標力をF2とした場合、目標力F2よりも小さい値として設定することが好ましい。つまり、F1≦F0<F2となるように力F0を設定することが好ましい。これにより、挿入の成否をより精度よく判断することができる。
【0036】
力センサー24が力F0を検出した場合、ステップS43、S44として、ロボット2は、速やかに雄型コネクター9の移動を停止する。また、ロボット制御装置3は、力センサー24が力F0を検出したときの雄型コネクター9の先端部の位置を比較位置Fsとして求める。このように、ステップS43において、雄型コネクター9の移動を停止することにより、雌型コネクター8および雄型コネクター9に過度な力が加わり難くなり、把持部230からの雄型コネクター9の離脱や、雌型コネクター8および雄型コネクター9の破損、故障を効果的に抑制することができる。
【0037】
次に、ステップS45として、ロボット制御装置3は、比較位置Fsと基準位置Faとを比較して、雌型コネクター8への雄型コネクター9の挿入の成否を判断する。具体的には、比較位置Fsが基準位置Faに対して挿入方向の下流側すなわちX軸方向プラス側に位置する場合、言い換えると、基準位置Faを過ぎてから力F0を検出した場合、ロボット制御装置3は、挿入作業が成功したと判断する。この場合、図9に示すように、雄型コネクター9が挿入孔81に適切に挿入され、その先端が度当たり812にぶつかって、挿入が完了した状態となっている。成功と判断した場合、ロボット制御装置3は、挿入作業を終了する。
【0038】
一方で、比較位置Fsが基準位置Faに対して挿入方向の上流側すなわちX軸方向マイナス側に位置する場合、言い換えると、基準位置Faを過ぎる前に力F0を検出した場合、ロボット制御装置3は、挿入作業が失敗したと判断する。この場合、図10に示すように、雄型コネクター9が挿入孔81に対してZ軸方向またはY軸方向にずれており、挿入部92が雌型コネクター8の側面8Aにぶつかって、雌型コネクター8への挿入ができない状態となっている。
【0039】
失敗と判断した場合、図11に示すように、ステップS46として、ロボット2は、ロボットアーム22を動かして、雄型コネクター9を挿入方向と逆側すなわちX軸方向マイナス側に移動させる。これにより、雄型コネクター9と雌型コネクター8との接触が解除される。次に、図12に示すように、ステップS47として、挿入開始位置Psを直前の位置から変更し、ステップS45において成功と判断されるまで、移動ステップS2からやり直す。なお、図12では、直前の挿入開始位置PsをPs(n)、今回の挿入開始位置PsをPs(n+1)として図示している。挿入開始位置Ps(n+1)は、直前の挿入開始位置Ps(n)に対して少なくともY軸方向およびZ軸方向の一方にずれていればよい。挿入開始位置Psのずらし方としては、例えば、X軸方向の平面視で、渦巻状にずらしていってもよいし、Z軸方向あるいはY軸方向に直線状にずらしていってもよい。
【0040】
以上、ロボットシステム1の制御方法について説明した。このような制御方法によれば、比較位置Fsと基準位置Faとの比較に基づいて雌型コネクター8への雄型コネクター9の挿入の成否を判断するため、検出ステップS1で検出した雌型コネクター8の座標(X,Y,Z,U)が、実際の雌型コネクター8の座標(X,Y,Z,U)からずれていても、従来の方法と比べて挿入成否が誤判断される確率を低減することができる。
【0041】
以上のように、ロボットシステム1の制御方法は、ロボット2が有する把持部230で雄型コネクター9を把持し、雄型コネクター9を雌型コネクター8の挿入孔81に挿入するロボットシステム1の制御方法であって、雌型コネクター8の位置を検出する検出ステップS1と、検出された雌型コネクター8の位置に基づいて、雄型コネクター9の雌型コネクター8への挿入の成否を判断するための基準となる基準位置Faを設定する基準位置設定ステップS3と、挿入開始位置Psにある雄型コネクター9を雌型コネクター8の挿入方向であるX軸方向に沿って移動させ、この移動中にロボット2が有する力センサー24が雄型コネクター9と雌型コネクター8との接触により生じる所定の力F0を検出した位置を比較位置Fsとし、基準位置Faと比較位置Fsとを比較して挿入の成否を判断する挿入動作ステップS4と、を含む。このような制御方法によれば、比較位置Fsと基準位置Faとの比較に基づいて雌型コネクター8への雄型コネクター9の挿入の成否を判断するため、検出ステップS1で検出した雌型コネクター8の座標(X,Y,Z,U)が、実際の雌型コネクター8の座標(X,Y,Z,U)からずれていても、従来の方法と比べて挿入成否が誤判断される確率を低減することができる。
【0042】
また、前述したように、挿入動作ステップS4では、比較位置Fsが基準位置Faに対して挿入方向の下流側に位置する場合に、雄型コネクター9の雌型コネクター8への挿入が成功したと判断する。このような判断方法によれば、成否をより精度よく判断することができる。
【0043】
また、前述したように、成功と判断された場合、挿入動作ステップS4を終了する。これにより、速やかに、挿入作業を終えることができる。
【0044】
また、前述したように、挿入動作ステップS4では、比較位置Fsが基準位置Faに対して挿入方向の上流側に位置する場合に、雄型コネクター9の雌型コネクター8への挿入が失敗したと判断する。このような判断方法によれば、成否をより精度よく判断することができる。
【0045】
また、前述したように、失敗と判断された場合、挿入開始位置Psを変更して挿入動作ステップS4をやり直す。これにより、雄型コネクター9の雌型コネクター8への挿入を成功させることができる。
【0046】
また、前述したように、挿入動作ステップS4では、力センサーが所定の力F0を検出すると、雄型コネクター9の移動が停止する。これにより、雌型コネクター8および雄型コネクター9に過度な力が加わり難くなり、把持部230からの雄型コネクター9の離脱や、雌型コネクター8および雄型コネクター9の破損、故障を効果的に抑制することができる。
【0047】
また、前述したように、ロボットシステム1は、雄型コネクター9を雌型コネクター8の挿入孔81に挿入するロボットシステムであって、雄型コネクター9を把持する把持部230が設けられているロボット2と、ロボット2を制御するロボット制御装置3と、を備え、ロボット制御装置3は、雌型コネクター8の位置を検出し、検出した雌型コネクター8の位置に基づいて、雄型コネクター9の雌型コネクター8への挿入の成否を判断するための基準となる基準位置Faを設定し、ロボット2を用いて挿入開始位置Psにある雄型コネクター9を雌型コネクター8の挿入方向に沿って移動させ、移動中にロボット2が有する力センサー24が雄型コネクター9と雌型コネクター8との接触により生じる所定の力F0を検出した位置を比較位置Fsとし、基準位置Faと比較位置Fsとを比較して挿入の成否を判断する。このようなロボットシステム1によれば、比較位置Fsと基準位置Faとの比較に基づいて雌型コネクター8への雄型コネクター9の挿入の成否を判断するため、検出ステップS1で検出した雌型コネクター8の座標(X,Y,Z,U)が、実際の雌型コネクター8の座標(X,Y,Z,U)からずれていても、従来の方法と比べて挿入成否が誤判断される確率を低減することができる。
【0048】
また、前述したように、プログラムPは、把持部230および力センサー24を備えるロボット2と、ロボット2を制御するロボット制御装置3と、を有するロボットシステム1に対し、把持部230で雄型コネクター9を把持し、雄型コネクター9を雌型コネクター8の挿入孔81に挿入するよう命令するプログラムであって、ロボットシステム1に対して、雌型コネクター8の位置を検出する検出ステップS1と、検出された雌型コネクター8の位置に基づいて、雄型コネクター9の雌型コネクター8への挿入の成否を判断するための基準となる基準位置Faを設定する基準位置設定ステップS3と、挿入開始位置Psにある雄型コネクター9を雌型コネクター8の挿入方向に沿って移動させ、移動中にロボット2が有する力センサー24が雄型コネクター9と雌型コネクター8との接触により生じる所定の力F0を検出した位置を比較位置Fsとし、基準位置Faと比較位置Fsとを比較して挿入の成否を判断する挿入動作ステップS4と、を行わせる。このようなプログラムPによれば、比較位置Fsと基準位置Faとの比較に基づいて雌型コネクター8への雄型コネクター9の挿入の成否を判断するため、検出ステップS1で検出した雌型コネクター8の座標(X,Y,Z,U)が、実際の雌型コネクター8の座標(X,Y,Z,U)からずれていても、従来の方法と比べて挿入成否が誤判断される確率を低減することができる。
【0049】
以上、本発明のロボットシステムの制御方法、ロボットシステムおよびプログラムを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。また、ロボットシステムを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。また、ロボットシステムの制御方法における各ステップの順番は、挿入作業を実行できる限りにおいて、適宜変更することができ、例えば、移動ステップS2と基準位置設定ステップS3の順番を入れ替えてもよい。
【0050】
例えば、前述した実施形態では、位置検出装置としてのカメラ4を用いて雌型コネクター8の位置を検出しているが、雌型コネクター8の位置を検出する方法としては、これに限定されず、例えば、位置検出装置を用いずに検出してもよい。例えば、図13に示すように、把持部230で把持した雄型コネクター9をX-Y平面内での位置をずらしながらZ軸方向に昇降させて雌型コネクター8の上面との接触を力センサー24により検出することにより、雌型コネクター8の位置を検出することができる。また、さらに、Y軸方向やX軸方向からも雄型コネクター9を雌型コネクター8に接触させることにより、雌型コネクター8の位置をより精度よく検出することができる。
【0051】
以下に、ロボットシステムのハードウェア構成について説明する。図14には、ロボット2とコントローラー51とコンピューター52が接続されたロボットシステム1Aの全体構成が示されている。ロボット2の制御は、コントローラー51にあるプロセッサーによりメモリーにある指令を読み出して実行されてもよいし、コンピューター52に存在するプロセッサーによりメモリーにある指令を読み出してコントローラー51を介して実行されてもよい。したがって、コントローラー51とコンピューター52とのいずれか一方または両方を「ロボット制御装置3」として捉えることができる。
【0052】
また、図15には、ロボット2に直接コンピューター53が接続されたロボットシステム1Bの全体構成が示されている。ロボット2の制御は、コンピューター53に存在するプロセッサーによりメモリーにある指令を読み出して直接実行される。したがって、コンピューター53を「ロボット制御装置3」として捉えることができる。
【0053】
また、図16には、コントローラー54が内蔵されたロボット2とコンピューター55が接続され、コンピューター55がLAN等のネットワーク56を介してクラウド57に接続されているロボットシステム1Cの全体構成が示されている。ロボット2の制御は、コンピューター55に存在するプロセッサーによりメモリーにある指令を読み出して実行されてもよいし、クラウド57上に存在するプロセッサーによりコンピューター55を介してメモリーにある指令を読み出して実行されてもよい。したがって、コントローラー54、コンピューター55およびクラウド57のいずれか1つ、または、いずれか2つ、または、3つを「ロボット制御装置3」として捉えることができる。
【符号の説明】
【0054】
1…ロボットシステム、1A…ロボットシステム、1B…ロボットシステム、1C…ロボットシステム、2…ロボット、21…基台、22…ロボットアーム、220…アーム、221…第1アーム、222…第2アーム、223…第3アーム、224…第4アーム、225…第5アーム、226…第6アーム、23…エンドエフェクター、24…力センサー、3…ロボット制御装置、4…カメラ、51…コントローラー、52…コンピューター、53…コンピューター、54…コントローラー、55…コンピューター、56…ネットワーク、57…クラウド、6…回路基板、7…ケーブル、8…雌型コネクター、8A…側面、81…挿入孔、811…開口、812…度当たり、9…雄型コネクター、91…基部、92…挿入部、230…把持部、231…爪部、232…爪部、F0…力、Fa…基準位置、Fs…比較位置、Ps…挿入開始位置、S1…検出ステップ、S11…ステップ、S12…ステップ、S2…移動ステップ、S3…基準位置設定ステップ、S4…挿入動作ステップ、S41…ステップ、S42…ステップ、S43…ステップ、S44…ステップ、S45…ステップ、S46…ステップ、S47…ステップ、WD…作業台
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