(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】一括受付装置、方法、プログラム、および一括受付システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20230101AFI20250107BHJP
【FI】
G06Q40/02
(21)【出願番号】P 2024019208
(22)【出願日】2024-02-13
【審査請求日】2024-02-13
(73)【特許権者】
【識別番号】598049322
【氏名又は名称】株式会社三菱UFJ銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】田中 誉俊
(72)【発明者】
【氏名】西 史世
(72)【発明者】
【氏名】前川 純一
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-051184(JP,A)
【文献】国際公開第2020/246403(WO,A1)
【文献】特開2022-154916(JP,A)
【文献】特開2008-217487(JP,A)
【文献】特開2001-312597(JP,A)
【文献】渋谷 直人,マイナンバー制度への備え,ITソリューションフロンティア [online] ,日本,2015年04月20日,第32巻 第05号,p.16-19,Internet<URL:https://www.nri.com/~/media/PDF/jp/opinion/teiki/it_solution/2015/ITSF150505.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本人確認が必要な取引を顧客が複数の企業と行うことを求める要求を顧客端末から受信する受付部と、
前記顧客のマイナンバーカードを読み取ったデータを用いた前記顧客の本人確認を本人確認サービス提供システムに依頼して、前記本人確認の完了の通知を受信する本人確認依頼部と、
前記本人確認の完了の通知を受信すると、前記複数の企業の各企業での取引を前記各企業のサーバに依頼する取引実行依頼部と
を備えた一括受付装置。
【請求項2】
共通IDを前記各企業のサーバへ送信する共通ID管理部を備えた、請求項1に記載の一括受付装置。
【請求項3】
前記共通IDが付与された顧客の本人確認の有効性の確認を求める要求を前記各企業のサーバから受信し、
前記有効性の確認を前記本人確認サービス提供システムに依頼して、前記有効性の確認の結果を受信し、
前記有効性の確認の結果を前記各企業のサーバへ送信する現況確認部を備えた、請求項2に記載の一括受付装置。
【請求項4】
前記受付部は、以前に前記顧客端末から受信した入力情報を前記顧客端末に表示させる、請求項1に記載の一括受付装置。
【請求項5】
前記受付部は、前記顧客端末の1つの画面に入力された前記要求を受信する、請求項1に記載の一括受付装置。
【請求項6】
前記取引実行依頼部は、前記各企業での取引の完了の通知を受信すると、前記各企業での取引の完了の通知を前記顧客端末へ送信する、請求項1に記載の一括受付装置。
【請求項7】
前記企業は、金融機関であり、
前記本人確認が必要な取引は、銀行口座の開設、証券口座の開設、保険の契約を含む、請求項1に記載の一括受付装置。
【請求項8】
一括受付装置が実行する方法であって、
本人確認が必要な取引を顧客が複数の企業と行うことを求める要求を顧客端末から受信するステップと、
前記顧客のマイナンバーカードを読み取ったデータを用いた前記顧客の本人確認を本人確認サービス提供システムに依頼して、前記本人確認の完了の通知を受信するステップと、
前記本人確認の完了の通知を受信すると、前記複数の企業の各企業での取引を前記各企業のサーバに依頼するステップと
を含む方法。
【請求項9】
一括受付装置と顧客端末を含む一括受付システムであって、
前記一括受付装置は、
本人確認が必要な取引を顧客が複数の企業と行うことを求める要求を前記顧客端末から受信する受付部と、
前記顧客のマイナンバーカードを読み取ったデータを用いた前記顧客の本人確認を本人確認サービス提供システムに依頼して、前記本人確認の完了の通知を受信する本人確認依頼部と、
前記本人確認の完了の通知を受信すると、前記複数の企業の各企業での取引を前記各企業のサーバに依頼する取引実行依頼部と
を備え、
前記顧客端末は、
前記要求を前記一括受付装置へ送信する取引要求送信部と、
前記顧客のマイナンバーカードを読み取ったデータを前記本人確認サービス提供システムへ送信するデータ送信部と
を備えた一括受付システム。
【請求項10】
前記一括受付装置は、
共通IDが付与された顧客の本人確認の有効性の確認を求める要求を前記各企業のサーバから受信し、
前記有効性の確認を前記本人確認サービス提供システムに依頼して、前記有効性の確認の結果を受信し、
前記有効性の確認の結果を前記各企業のサーバへ送信する現況確認部を備えた、請求項
9に記載の一括受付システム。
【請求項11】
前記企業のサーバは、
共通IDが付与された顧客の本人確認の有効性の確認を前記本人確認サービス提供システムに依頼して、前記有効性の確認の結果を前記本人確認サービス提供システムから受信する、請求項
9に記載の一括受付システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一括受付装置、方法、プログラム、および一括受付システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、金融機関(例えば、銀行、証券会社、保険会社等)等の企業と顧客の取引において、顧客の本人確認が必要な場合(例えば、銀行口座、証券口座の開設、保険の契約等)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本人確認が必要な取引を複数の金融機関等の企業と行うことを望む(例えば、複数の金融機関で口座を開設することを望む)場合、顧客は、各金融機関等の企業との取引ごとに本人確認の手続きをしなければならず不便であった。
【0005】
そこで、本発明では、本人確認が必要な取引を複数の企業と行う際の利便性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る一括受付装置は、本人確認が必要な取引を顧客が複数の企業と行うことを求める要求を顧客端末から受信する受付部と、前記顧客のマイナンバーカードを読み取ったデータを用いた前記顧客の本人確認を本人確認サービス提供システムに依頼して、前記本人確認の完了の通知を受信する本人確認依頼部と、前記本人確認の完了の通知を受信すると、前記複数の企業の各企業での取引を前記各企業のサーバに依頼する取引実行依頼部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、本人確認が必要な取引を複数の企業と行う際の利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る一括受付装置の機能ブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る共通ID管理部に記憶されるデータの一例である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る現況情報記憶部に記憶されるデータの一例である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る入力情報記憶部に記憶されるデータの一例である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る顧客端末の機能ブロック図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る取引処理のシーケンス図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る共通ID管理処理のシーケンス図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る現況確認処理のシーケンス図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る顧客端末に表示される画面の遷移図の一例である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る顧客端末に表示される画面の遷移図の一例である。
【
図12】本発明の一実施形態に係る顧客端末に表示される画面の遷移図の一例である。
【
図13】本発明の一実施形態に係る一括受付装置のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0010】
<用語の説明>
・本明細書において、「企業」は、任意の企業であってよい。例えば、「企業」は、金融機関である。なお、本明細書では企業が金融機関である場合を説明するが、本発明は任意の企業に適用することができる。
・本明細書において、「金融機関」は、銀行、証券会社、保険会社等の任意の金融機関であってよい。
・本明細書において、「取引」は、金融機関等の企業と顧客の間で行われる任意の取引であってよい。例えば、「取引」は、契約時の手続き(例えば、口座開設(例えば、銀行口座の開設、証券口座の開設等)、保険の契約等)、契約後の手続き(例えば、相続時の口座の凍結、投資信託の自動解約、保険失効、保険金支払いの自動化等)である。
【0011】
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。一括受付システム1は、一括受付装置10と、本人確認サービス提供システム20と、金融機関サーバ30A、30B、30C(以下、金融機関サーバ30と総称する。なお、
図1では、金融機関サーバ30が3つの場合を説明するが、金融機関サーバ30の数はこれに限定されない)と、従業員端末31A、31B、31C(以下、従業員端末31と総称する。なお、
図1では、従業員端末31が3つの場合を説明するが、従業員端末31の数はこれに限定されない)と、顧客端末40と、マイナンバー管理システム50と、を含むことができる。一括受付装置10は、任意のネットワークを介して、本人確認サービス提供システム20、金融機関サーバ30、顧客端末40のそれぞれとデータを送受信することができる。以下、それぞれについて説明する。
【0012】
<<一括受付装置>>
一括受付装置10は、本人確認が必要な取引を顧客41が複数の金融機関と行うことを求める要求を受け付けて処理する装置である。具体的には、一括受付装置10は、本人確認が必要な取引を顧客41が複数の金融機関と行うことを求める要求を顧客端末40から受信する。そして、一括受付装置10は、顧客41のマイナンバーカードを読み取ったデータを用いた顧客41の本人確認を本人確認サービス提供システム20に依頼して、本人確認の完了の通知を受信する。本人確認の完了の通知を受信すると、一括受付装置10は、複数の金融機関の各金融機関での取引を各金融機関のサーバ30に依頼する。なお、一括受付装置10は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。
【0013】
<<本人確認サービス提供システム>>
本人確認サービス提供システム20は、マイナンバーカードを用いた非対面での本人確認(eKYCとも呼ばれる)のサービスを提供するシステムである。例えば、本人確認サービス提供システム20は、一括受付装置10からの呼び出しに応じて、マイナンバーカードを用いた非対面での本人確認のサービスのAPI(Application Programming Interface)を提供する。
【0014】
<<金融機関サーバ>>
金融機関サーバ30は、各金融機関が運営するサーバである。金融機関サーバ30は、顧客41と金融機関の取引のための処理(例えば、口座の開設)を実行する。なお、金融機関サーバ30Aは金融機関Aが運営するサーバであり、金融機関サーバ30Bは金融機関Bが運営するサーバであり、金融機関サーバ30Cは金融機関Cが運営するサーバであるとする。
【0015】
<<従業員端末>>
従業員端末31は、金融機関の従業員が用いる端末である。なお、従業員端末31Aは金融機関Aの従業員が用いる端末であり、従業員端末31Bは金融機関Bの従業員が用いる端末であり、従業員端末31Cは金融機関Cの従業員が用いる端末であるとする。
【0016】
<<顧客端末>>
顧客端末40は、本人確認が必要な取引を複数の金融機関と行うこと望む顧客41が用いる端末である。具体的には、顧客端末40は、本人確認が必要な取引を顧客41が複数の金融機関と行うことを求める要求を一括受付装置10へ送信し、顧客41のマイナンバーカードを読み取ったデータを本人確認サービス提供システム20へ送信する。例えば、顧客端末40は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等である。
【0017】
<<マイナンバー管理システム>>
マイナンバー管理システム50は、マイナンバーを管理するシステム(具体的には、地方公共団体情報システム機構(Japan Agency for Local Authority Information Systems(J-LIS))のシステム)である。マイナンバー管理システム50は、公的個人認証サービスを提供することができる。
【0018】
なお、一括受付装置10を運営する者が本人確認サービス提供システム20を運営する者に本人確認の業務を委託するという契約であってもよいし、金融機関サーバ30を運営する者(つまり、金融機関)が本人確認サービス提供システム20を運営する者に本人確認の業務を委託するという契約であってもよい。
【0019】
<機能ブロック>
図2は、本発明の一実施形態に係る一括受付装置10の機能ブロック図である。一括受付装置10は、受付部101と、本人確認依頼部102と、取引実行依頼部103と、共通ID管理部104と、現況確認部105と、入力情報記憶部106と、共通ID記憶部107と、現況情報記憶部108と、を備えることができる。また、一括受付装置10は、プログラムを実行することで、受付部101、本人確認依頼部102、取引実行依頼部103、共通ID管理部104、現況確認部105、として機能することができる。以下、それぞれについて説明する。
【0020】
受付部101は、本人確認が必要な取引を顧客41が複数の金融機関と行うことを求める要求を、顧客端末40から受信する。具体的には、受付部101は、顧客41を特定するための情報(例えば、顧客41が複数の金融機関との取引を行うことができるオンラインプラットフォーム(例えば、顧客端末40にインストールされた複数の金融機関と取引するためのアプリケーション)における顧客41のID)と、金融機関(つまり、顧客41が取引を行うことを求める金融機関)を特定するための情報と、取引の内容(例えば、口座の開設)と、を含む要求を受信する。
【0021】
例えば、受付部101は、顧客41が複数の金融機関との取引を行うことができるオンラインプラットフォーム(例えば、Webサイト)上に入力された、本人確認が必要な取引を顧客41が複数の金融機関と行うことを求める要求を受信する。
【0022】
なお、受付部101は、以前に顧客端末40から受信した入力情報(つまり、その時に行われている取引よりも前に行われた取引において入力された情報)を顧客端末40に表示させてもよい。
【0023】
本人確認依頼部102は、顧客41のマイナンバーカードを読み取ったデータを用いた顧客41の本人確認を本人確認サービス提供システム20に依頼する。本人確認依頼部102は、本人確認の完了の通知(例えば、マイナンバーカード内の電子証明書が有効であることの通知)を本人確認サービス提供システム20から受信する。
【0024】
例えば、本人確認依頼部102は、本人確認サービス提供システム20が提供するマイナンバーカードを用いた非対面での本人確認のサービスのAPIを呼び出して、本人確認サービス提供システム20に、顧客41の本人確認を実行させる。
【0025】
例えば、本人確認依頼部102は、顧客端末40に、顧客端末40にインストールされている本人確認用のアプリケーションを起動させて、本人確認サービス提供システム20に、顧客41の本人確認を実行させる。
【0026】
例えば、本人確認依頼部102は、本人確認の完了の通知とともに、顧客41の基本4情報(氏名、住所、生年月日、性別)を、本人確認サービス提供システム20から受信する。
【0027】
取引実行依頼部103は、本人確認依頼部102が本人確認の完了の通知を受信すると、複数の金融機関の各金融機関での取引を各金融機関のサーバ30に依頼する。具体的には、取引実行依頼部103は、受付部101が受信した要求において顧客41が取引を行うことを求めている金融機関のサーバ30に、受付部101が受信した要求において顧客41が求めている内容の取引を実行するよう依頼する。
【0028】
取引実行依頼部103は、各金融機関での取引の実行の結果(例えば、取引の完了)の通知を各金融機関のサーバ30から受信する。なお、取引実行依頼部103は、各金融機関での取引の実行の結果(例えば、取引の完了)の通知を受信すると、各金融機関での(例えば、取引の完了)の通知を顧客端末40へ送信してもよい。
【0029】
共通ID管理部104は、本人確認サービス提供システム20が採番した共通IDを本人確認サービス提供システム20から取得して、当該共通IDを各金融機関のサーバ30へ送信する。なお、本人確認サービス提供システム20以外(例えば、一括受付装置10等)が採番した共通IDが用いられてもよい。
【0030】
現況確認部105は、現況確認を行う。
【0031】
具体的には、現況確認部105は、共通IDが付与された顧客41の本人確認の有効性の確認を求める要求を、各金融機関のサーバ30から受信する。現況確認部105は、共通IDが付与された顧客41の本人確認の有効性の確認を本人確認サービス提供システム20に依頼して、当該有効性の確認の結果を受信する。現況確認部105は、共通IDが付与された顧客41の本人確認の有効性の確認の結果を各金融機関のサーバ30へ送信する。
【0032】
入力情報記憶部106には、取引において顧客端末40に入力された情報が記憶される。
【0033】
共通ID記憶部107には、顧客ごとに付与された顧客IDと、共通IDと、が記憶される。なお、共通ID記憶部107に、顧客41の基本4情報(氏名、住所、生年月日、性別)も記憶されてもよい。
【0034】
なお、本人確認サービス提供システム20は、基本4情報(氏名、住所、生年月日、性別)およびマイナンバーを記憶(不揮発性でもよいし揮発性でもよい)して管理することができる。
【0035】
現況情報記憶部108には、顧客41の本人確認の有効性の確認の結果が記憶される。
【0036】
[API方式と本人確認用アプリケーションの起動方式]
本発明は、一括受付装置10が本人確認サービス提供システム20の本人確認用APIを呼び出すことで実現してもよいし(API方式)、顧客端末40にインストールされた本人確認用のアプリケーションを起動させることで実現してもよい(本人確認用アプリケーションの起動方式)。以下、詳細に説明する。
【0037】
API方式では、一括受付装置10の受付部101が、本人確認が必要な取引を顧客41が複数の金融機関と行うことを求める要求を、顧客端末40から受信すると、本人確認依頼部102は、本人確認サービス提供システム20が提供するマイナンバーカードを用いた非対面での本人確認のサービスのAPIを呼び出して、本人確認サービス提供システム20に、顧客41の本人確認を実行させる。つまり、顧客端末40にインストールされた複数の金融機関と取引するためのアプリケーションのみでよい(本人確認用のアプリケーションは不要である)。
【0038】
本人確認用アプリケーションの起動方式では、一括受付装置10の受付部101が、本人確認が必要な取引を顧客41が複数の金融機関と行うことを求める要求を、顧客端末40から受信すると、本人確認依頼部102は、顧客端末40に、顧客端末40にインストールされている本人確認用のアプリケーションを起動させて(なお、本人確認サービス提供システム20を経由して顧客端末40の当該アプリケーションを起動させてもよいし、本人確認サービス提供システム20を経由せずに顧客端末40の当該アプリケーションを起動させてもよい)、本人確認サービス提供システム20に、顧客41の本人確認を実行させる。つまり、顧客端末40にインストールされた複数の金融機関と取引するためのアプリケーションから本人確認用のアプリケーションへ遷移して、本人確認が行われる。
【0039】
図3~
図5を参照ながら、入力情報記憶部106、共通ID記憶部107、現況情報記憶部108に記憶されているデータベースの例を説明する。なお、本明細書では、入力情報記憶部106、共通ID記憶部107、現況情報記憶部108に分けて説明するが、入力情報記憶部106、共通ID記憶部107、現況情報記憶部108に記憶されているデータベースを組み合わせて実装してもよい。
【0040】
図3は、本発明の一実施形態に係る共通ID記憶部107に記憶されるデータの一例である。共通ID記憶部107には、「顧客41のID(例えば、顧客41が複数の金融機関との取引を行うことができるオンラインプラットフォーム(例えば、顧客端末40にインストールされた複数の金融機関と取引するためのアプリケーション)における顧客41のID)」と、「本人確認サービス提供システム20が採番した共通ID」と、が紐付けられて記憶されている。
【0041】
図4は、本発明の一実施形態に係る現況情報記憶部108に記憶されるデータの一例である。現況情報記憶部108には、「共通ID(具体的には、現況確認部105が各金融機関のサーバ30から受信した共通ID)」と、「共通IDが付与された顧客41の本人確認の有効性(例えば、マイナンバーカード内の電子証明書の現況)の情報」と、「日時(一括受付装置10が現況情報を本人確認サービス提供システム20から取得した日時)」と、が紐付けられて記憶されている。
【0042】
例えば、マイナンバーカード内の電子証明書の現況の情報は、「有効」、「失効(氏名、住所等の基本4情報の変更による失効)」、「失効(死亡・国外転出による失効)」、「失効(電子証明書の有効期限の満了による失効)」等である。
【0043】
図5は、本発明の一実施形態に係る入力情報記憶部106に記憶されるデータの一例である。入力情報記憶部106には、「顧客のID(例えば、顧客41が複数の金融機関との取引を行うことができるオンラインプラットフォーム(例えば、顧客端末40にインストールされた複数の金融機関と取引するためのアプリケーション)における顧客41のID)」と、「顧客41が顧客端末40に入力した情報(例えば、氏名カナ、電話番号、メールアドレス、住所カナ、世帯主との関係、国籍、米国永住権有無、非居住者該当有無、反社該当有無(申告)、外国PEPs該当有無(申告)、金融資産、職業、勤務先、勤務先カナ、勤務先所在地、所属部署、役職、勤続年数、年収)」と、が紐付けて記憶されている。
【0044】
図6は、本発明の一実施形態に係る顧客端末40の機能ブロック図である。顧客端末40は、取引要求送信部401と、読取部402と、データ送信部403と、を備えることができる。また、顧客端末40は、プログラムを実行することで、取引要求送信部401と、読取部402と、データ送信部403、として機能することができる。以下、それぞれについて説明する。
【0045】
取引要求送信部401は、本人確認が必要な取引を顧客41が複数の金融機関と行うことを求める要求を一括受付装置10へ送信する。
【0046】
読取部402は、顧客41のマイナンバーカードを読み取る。例えば、読取部402は、マイナンバーカードに搭載されているICチップ内に格納されている電子証明書および顧客41の基本4情報(氏名、住所、生年月日、性別)を読み取る。
【0047】
データ送信部403は、読取部402が顧客41のマイナンバーカードを読み取ったデータを本人確認サービス提供システム20へ送信する。
【0048】
[API方式と本人確認用アプリケーションの起動方式]
上述したように、本発明は、一括受付装置10が本人確認サービス提供システム20の本人確認用APIを呼び出すことで実現してもよいし(API方式)、顧客端末40にインストールされた本人確認用のアプリケーションを起動させることで実現してもよい(本人確認用アプリケーションの起動方式)。
【0049】
API方式の場合、顧客端末40は、顧客端末40にインストールされた複数の金融機関と取引するためのアプリケーションを実行することで、取引要求送信部401と読取部402とデータ送信部403として機能する。
【0050】
本人確認用アプリケーションの起動方式の場合、顧客端末40は、顧客端末40にインストールされた複数の金融機関と取引するためのアプリケーションを実行することで、取引要求送信部401として機能し、本人確認用のアプリケーションを実行することで、読取部402とデータ送信部403として機能する。
【0051】
<処理方法>
図7は、本発明の一実施形態に係る取引処理のシーケンス図である。顧客41が金融機関A、B、Cとの取引を行うことを求めているとする。
【0052】
ステップ1(S1)において、顧客端末40は、本人確認が必要な取引を顧客41が複数の金融機関と行うことを求める要求を一括受付装置10へ送信する。具体的には、顧客端末40は、顧客41を特定するための情報(例えば、顧客41が複数の金融機関との取引を行うことができるオンラインプラットフォーム(例えば、顧客端末40にインストールされた複数の金融機関と取引するためのアプリケーション)における顧客41のID)と、金融機関(つまり、顧客41が取引を行うことを求める金融機関)を特定するための情報と、取引の内容(例えば、口座の開設)と、を含む要求を送信する。
【0053】
ステップ2(S2)において、一括受付装置10は、本人確認サービス提供システム20に、S1で取引を行うことを求める顧客41の本人確認を依頼する。
【0054】
なお、上述したように、一括受付装置10が本人確認サービス提供システム20の本人確認用APIを呼び出すことで実現してもよいし(API方式)、顧客端末40にインストールされた本人確認用のアプリケーションを起動させることで実現してもよい(本人確認用アプリケーションの起動方式)。
【0055】
ステップ3(S3)において、顧客端末40は、顧客41のマイナンバーカードを読み取る。例えば、顧客端末40は、マイナンバーカードに搭載されているICカードに格納されている電子証明書、および、基本4情報を読み取る。
【0056】
ステップ4(S4)において、顧客端末40は、S3で読み取ったデータ(例えば、電子証明書、および、基本4情報)を本人確認サービス提供システム20へ送信する。
【0057】
ステップ5(S5)において、本人確認サービス提供システム20は、マイナンバー管理システム50に本人確認を依頼する。例えば、本人確認サービス提供システム20は、S4で受信した電子証明書をマイナンバー管理システム50へ送信する。
【0058】
ステップ6(S6)において、マイナンバー管理システム50は、S5で依頼された本人確認の結果(電子証明書が有効であるか失効しているか)を本人確認サービス提供システム20へ送信する。
【0059】
ステップ7(S7)において、本人確認サービス提供システム20は、S6で受信した本人確認の結果(電子証明書が有効であるか失効しているか)を一括受付装置10へ送信する。
【0060】
ステップ8A(S8A)において、一括受付装置10は、S7で本人確認の完了の通知(例えば、マイナンバーカード内の電子証明書が有効であることの通知)を受信した場合、S1で受信した要求において顧客41が取引を行うことを求めている金融機関のサーバ30に、S1で受信した要求において顧客41が求めている内容の取引を実行するよう依頼する。なお、一括受付装置10は、本人確認サービス提供システム20を経由して金融機関のサーバ30に取引の実行を依頼してもよいし、本人確認サービス提供システム20を経由せずに金融機関のサーバ30に取引の実行を依頼してもよい。
【0061】
ステップ9A(S9A)において、金融機関Aのサーバ30Aは、S8Aで依頼された取引を実行する。
【0062】
ステップ10A(S10A)において、金融機関Aのサーバ30Aは、S9Aで実行した取引の実行の結果の通知を一括受付装置10へ送信する。
【0063】
ステップ8B(S8B)において、一括受付装置10は、S7で本人確認の完了の通知(例えば、マイナンバーカード内の電子証明書が有効であることの通知)を受信した場合、S1で受信した要求において顧客41が取引を行うことを求めている金融機関のサーバ30に、S1で受信した要求において顧客41が求めている内容の取引を実行するよう依頼する。なお、一括受付装置10は、本人確認サービス提供システム20を経由して金融機関のサーバ30に取引の実行を依頼してもよいし、本人確認サービス提供システム20を経由せずに金融機関のサーバ30に取引の実行を依頼してもよい。
【0064】
ステップ9B(S9B)において、金融機関Bのサーバ30Bは、S8Bで依頼された取引を実行する。
【0065】
ステップ10B(S10B)において、金融機関Bのサーバ30Bは、S9Bで実行した取引の実行の結果の通知を一括受付装置10へ送信する。
【0066】
ステップ8C(S8C)において、一括受付装置10は、S7で本人確認の完了の通知(例えば、マイナンバーカード内の電子証明書が有効であることの通知)を受信した場合、S1で受信した要求において顧客41が取引を行うことを求めている金融機関のサーバ30に、S1で受信した要求において顧客41が求めている内容の取引を実行するよう依頼する。なお、一括受付装置10は、本人確認サービス提供システム20を経由して金融機関のサーバ30に取引の実行を依頼してもよいし、本人確認サービス提供システム20を経由せずに金融機関のサーバ30に取引の実行を依頼してもよい。
【0067】
ステップ9C(S9C)において、金融機関Cのサーバ30Cは、S8Cで依頼された取引を実行する。
【0068】
ステップ10C(S10C)において、金融機関Cのサーバ30Cは、S9Cで実行した取引の実行の結果の通知を一括受付装置10へ送信する。
【0069】
ステップ11(S11)において、一括受付装置10は、S10A~Cで受信した取引の実行の結果の通知を顧客端末40へ送信する。
【0070】
図8は、本発明の一実施形態に係る共通ID付与処理のシーケンス図である。顧客41が金融機関A、B、Cとの取引を行うことを求めているとする。
【0071】
ステップ101(S101)において、一括受付装置10は、本人確認サービス提供システム20が採番した共通IDを本人確認サービス提供システム20から取得する。
【0072】
ステップ102A(S102A)において、一括受付装置10は、S101で取得した共通IDを金融機関Aのサーバ30Aへ送信する。
【0073】
ステップ103A(S103A)において、金融機関Aのサーバ30Aは、S102Aで受信した共通IDと、金融機関Aが顧客41に付与したIDと、を紐付けて管理する。
【0074】
ステップ102B(S102B)において、一括受付装置10は、S101で取得した共通IDを金融機関Bのサーバ30Bへ送信する。
【0075】
ステップ103B(S103B)において、金融機関Bのサーバ30Bは、S102Bで受信した共通IDと、金融機関Bが顧客41に付与したIDと、を紐付けて管理する。
【0076】
ステップ102C(S102C)において、一括受付装置10は、S101で取得した共通IDを金融機関Cのサーバ30Cへ送信する。
【0077】
ステップ103C(S103C)において、金融機関Cのサーバ30Cは、S102Cで受信した共通IDと、金融機関Cが顧客41に付与したIDと、を紐付けて管理する。
【0078】
なお、一括受付装置10は、
図7のS10A、B、Cで取引の実行の結果(例えば、取引の完了)の通知を受信したことに応じて、顧客41に共通IDを付与して、共通IDを各金融機関のサーバ30へ送信してもよい。
【0079】
図9は、本発明の一実施形態に係る現況確認処理のシーケンス図である。
【0080】
ステップ111(S111)において、いずれかの金融機関の金融機関サーバ30は、一括受付装置10に本人確認の有効性の確認を依頼する。具体的には、金融機関サーバ30は、従業員端末31から受信した共通ID(本人確認の有効性を確認したい顧客41の共通ID)を一括受付装置10へ送信する。
【0081】
ステップ112(S112)において、一括受付装置10は、本人確認サービス提供システム20に本人確認の有効性の確認を依頼する。具体的には、一括受付装置10は、S111で受信した共通IDを、本人確認サービス提供システム20へ送信する。
【0082】
ステップ113(S113)において、本人確認サービス提供システム20は、マイナンバー管理システム50に本人確認の有効性の確認(例えば、S112で依頼された顧客41のマイナンバーカード内の電子証明書が有効であるか失効しているか)を依頼する。
【0083】
ステップ114(S114)において、マイナンバー管理システム50は、S113で依頼された本人確認の有効性の確認の結果(例えば、S112で依頼された顧客41のマイナンバーカード内の電子証明書が有効であるか失効しているか)を本人確認サービス提供システム20へ送信する。
【0084】
ステップ115(S115)において、本人確認サービス提供システム20は、S114で受信した本人確認の有効性の確認の結果を一括受付装置10へ送信する。
【0085】
ステップ116(S116)において、一括受付装置10は、S115で受信した本人確認の有効性の確認の結果を金融機関サーバ30へ送信する。
【0086】
なお、金融機関の金融機関サーバ30は、本人確認サービス提供システム20に本人確認の有効性の確認を依頼することもできる。具体的には、金融機関サーバ30は、従業員端末31から受信した共通ID(本人確認の有効性を確認したい顧客41の共通ID)を、本人確認サービス提供システム20へ送信して、本人確認の有効性の確認(例えば、顧客41のマイナンバーカード内の電子証明書が有効であるか失効しているか)を依頼する。その後、金融機関サーバ30は、本人確認の有効性の確認の結果(例えば、顧客41のマイナンバーカード内の電子証明書が有効であるか失効しているか)を本人確認サービス提供システム20から受信する。
【0087】
<画面例>
図10~
図12を参照ながら、顧客端末に表示される画面の遷移図の一例を説明する。
【0088】
図10は、本発明の一実施形態に係る顧客端末40に表示される画面の遷移図の一例である。なお、顧客端末40は、顧客41が複数の金融機関との取引を行うことができるオンラインプラットフォーム(例えば、顧客端末40にインストールされた複数の金融機関と取引するためのアプリケーション)にログインしている(つまり、当該オンラインプラットフォームにおける顧客41のIDが顧客端末40から一括受付装置10へ送信されている)ものとする。
【0089】
ステップ1001(S1001)において、顧客41が取引を行うことを求める金融機関の選択、および、取引の内容(
図10の例では口座の開設)の指示をするための画面が表示される。例えば、S1001は、顧客41が複数の金融機関との取引を行うことができるオンラインプラットフォーム(例えば、顧客端末40にインストールされた複数の金融機関と取引するためのアプリケーション)の画面である。
【0090】
S1001の画面上で顧客41が複数の金融機関を選択して"OK"のボタンを選択すると、本人確認を行うための画面(
図11のS2001~S2004)に遷移して本人確認が行われる。本人確認が完了すると、S1002~S1005に遷移する。
【0091】
ステップ1002(S1002)において、一括受付装置10が本人確認サービス提供システム20から受信した顧客41の基本4情報(氏名、住所、生年月日、性別)が表示される。なお、一括受付装置10が既に有している顧客41の情報(例えば、メールアドレス)も表示されてもよい。取引のために求められる情報が入力されると、ステップ1003へ進む。
【0092】
ステップ1003(S1003)において、顧客41が最終確認をするための画面が表示される。S1003の画面上で顧客41が"OK"のボタンを選択すると、ステップ1004へ進む。
【0093】
ステップ1004(S1004)において、取引の申し込みが完了した旨が表示される。
【0094】
ステップ1005(S1005)において、各金融機関での取引の実行が済むと、取引が完了した旨が表示される。なお、一括受付装置10は、各金融機関での取引の完了の通知を、S1005のような画面上で表示してもよいし、顧客41のメールアドレスへ送ってもよい。
【0095】
なお、S1002とS1003の間に、全金融機関で共通の質問(つまり、S1002で表示される質問)以外の各金融機関の個別の質問が表示される画面、当該個別の質問に回答するための画面、共通の質問の回答を確認するための画面および修正するための画面、顧客41がマイナンバーカードを再提示するための画面等が表示されてもよい。
【0096】
図11は、本発明の一実施形態に係る顧客端末40に表示される画面の遷移図の一例である。
【0097】
ステップ2001(S2001)において、手続きの内容を確認するための画面が表示される。具体的には、マイナンバーカードの情報が連携される金融機関(つまり、顧客41が取引を行うことを求める金融機関)と、連携される情報(例えば、マイナンバー、氏名、住所、生年月日、性別、署名用電子証明書)と、が表示される。S2001の画面上で顧客41が"次へ"のボタンを選択すると、ステップ2002へ進む。
【0098】
ステップ2002(S2002)において、マイナンバーカードのパスワードを入力するための画面が表示される。S2002の画面上で顧客41がパスワードを入力して"次へ"のボタンを選択すると、ステップ2003へ進む。
【0099】
ステップ2003(S2003)において、マイナンバーカードを読み取るための画面が表示される。マイナンバーカードが読み取られると、ステップ2004へ進む。
【0100】
ステップ2004(S2004)において、本人確認サービス提供システム20へ送信する情報を確認するための画面が表示される。具体的には、マイナンバーカードの情報が連携される金融機関(つまり、顧客41が取引を行うことを求める金融機関)と、連携される情報(例えば、マイナンバー、氏名、住所、生年月日、性別、署名用電子証明書)と、が表示される。S2004の画面上で顧客41が"送信"のボタンを選択すると、
図10のS1002へ進む。
【0101】
図12は、本発明の一実施形態に係る顧客端末40に表示される画面の遷移図の一例である。
図10のS1002の情報の入力において、以前に顧客端末40から受信した入力情報(つまり、その時に行われている取引よりも前に行われた取引において入力された情報)を顧客端末40に表示させる場合を説明する。
【0102】
ステップ3001(S3001)において、一括受付装置10が本人確認サービス提供システム20から受信した顧客41の基本4情報(氏名、住所、生年月日、性別)が表示される。
【0103】
ステップ3002(S3002)において、顧客41が以前に入力した情報を利用するか否かを指示するための画面が表示される。S3002の画面上で顧客41が"はい"のボタンを選択すると、ステップ3003へ進む。
【0104】
ステップ3003(S3003)において、顧客41が以前に入力した情報が表示される。
【0105】
<効果>
本発明では、複数の金融機関で必要とされる顧客の本人確認がまとめて実行されるので、顧客の利便性が高まる。
【0106】
<ハードウェア構成>
図13は、本発明の一実施形態に係る一括受付装置10のハードウェア構成図である。なお、本人確認サービス提供システム20、金融機関サーバ30、従業員端末31、顧客端末40、マイナンバー管理システムについても同様である。
【0107】
一括受付装置10は、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003を有する。CPU1001、ROM1002、RAM1003は、いわゆるコンピュータを形成する。また、一括受付装置10は、補助記憶装置1004、表示装置1005、操作装置1006、I/F(Interface)装置1007、ドライブ装置1008を有する。なお、一括受付装置10の各ハードウェアは、バスBを介して相互に接続されている。
【0108】
CPU1001は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムを実行する演算デバイスである。
【0109】
ROM1002は、不揮発性メモリである。ROM1002は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムをCPU1001が実行するために必要な各種プログラム、情報等を格納する主記憶デバイスとして機能する。具体的には、ROM1002は、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラム等を格納する、主記憶デバイスとして機能する。
【0110】
RAM1003は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリである。RAM1003は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムがCPU1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する、主記憶デバイスとして機能する。
【0111】
補助記憶装置1004は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
【0112】
表示装置1005は、一括受付装置10の内部状態等を表示する表示デバイスである。
【0113】
操作装置1006は、一括受付装置10の管理者が一括受付装置10に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
【0114】
I/F装置1007は、ネットワークに接続し、他の装置と通信を行うための通信デバイスである。
【0115】
ドライブ装置1008は記憶媒体1009をセットするためのデバイスである。ここでいう記憶媒体1009には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記憶媒体1009には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0116】
なお、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記憶媒体1009がドライブ装置1008にセットされ、該記憶媒体1009に記録された各種プログラムがドライブ装置1008により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、I/F装置1007を介して、ネットワークよりダウンロードされることでインストールされてもよい。
【0117】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせ等、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0118】
1 一括受付システム
10 一括受付装置
20 本人確認サービス提供システム
30 金融機関サーバ
31 従業員端末
40 顧客端末
41 顧客
50 マイナンバー管理システム
101 受付部
102 本人確認依頼部
103 取引実行依頼部
104 共通ID管理部
105 現況確認部
106 入力情報記憶部
107 共通ID記憶部
108 現況情報記憶部
401 取引要求送信部
402 読取部
403 データ送信部
1001 CPU
1002 ROM
1003 RAM
1004 補助記憶装置
1005 表示装置
1006 操作装置
1007 I/F装置
1008 ドライブ装置
1009 記憶媒体
【要約】
【課題】本人確認が必要な取引を複数の企業と行う際の利便性を高める。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る一括受付装置は、本人確認が必要な取引を顧客が複数の企業と行うことを求める要求を顧客端末から受信する受付部と、前記顧客のマイナンバーカードを読み取ったデータを用いた前記顧客の本人確認を本人確認サービス提供システムに依頼して、前記本人確認の完了の通知を受信する本人確認依頼部と、前記本人確認の完了の通知を受信すると、前記複数の企業の各企業での取引を前記各企業のサーバに依頼する取引実行依頼部とを備える。
【選択図】
図2