IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.の特許一覧

特許7613660積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法
<>
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図1
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図2
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図3
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図4
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図5
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図6
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図7
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図8
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図9
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図10
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図11
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図12
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図13
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図14
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図15
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図16
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図17
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図18
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図19
  • 特許-積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20250107BHJP
【FI】
H01G4/30 201F
H01G4/30 513
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022064156
(22)【出願日】2022-04-07
(62)【分割の表示】P 2017107036の分割
【原出願日】2017-05-30
(65)【公開番号】P2022082766
(43)【公開日】2022-06-02
【審査請求日】2022-04-11
【審判番号】
【審判請求日】2024-03-25
(31)【優先権主張番号】10-2016-0089312
(32)【優先日】2016-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハン、ジン オク
(72)【発明者】
【氏名】ジュ、ジン キュン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジン ジュ
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ジェ ヨル
(72)【発明者】
【氏名】キム、ホン ソク
【合議体】
【審判長】井上 信一
【審判官】篠原 功一
【審判官】渡辺 努
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-297944(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿って互いに対向する第1及び第2面と、第1方向と垂直な第2方向に互いに対向する第3及び第4面と、第1方向及び第2方向と垂直な第3方向に互いに対向する第5及び第6面を含むキャパシタ本体であって、誘電体層、前記誘電体層を挟んで交互に配置される第1及び第2内部電極を含む前記キャパシタ本体と、
前記キャパシタ本体内に部分的に内蔵(embedded)され、前記第1及び第2内部電極とそれぞれ電気的に接続する第1及び第2ビア電極と、
前記キャパシタ本体の第3面に配置される第1絶縁層と、
前記キャパシタ本体の第4面に配置される第2絶縁層と、
前記キャパシタ本体の第1面に互いに離隔して配置され、前記第1及び第2ビア電極とそれぞれ電気的に接続する第1及び第2外部電極を含み、
前記キャパシタ本体によって露出する第1ビア電極の外面、及び前記キャパシタ本体によって露出する前記第2ビア電極の外面が前記キャパシタ本体の第3及び第4面とそれぞれ同一平面上に位置し、
前記第1及び第2内部電極は、前記キャパシタ本体の第3乃至第6面から離隔し、
前記第1ビア電極は、前記キャパシタ本体の第3面に前記第1内部電極の第1-1端部が湾入部(recess)を有するように設けられ、
前記第2ビア電極は、前記キャパシタ本体の第4面に前記第2内部電極の第2-1端部が湾入部(recess)を有するように設けられ、
前記第1内部電極の第2方向に第1-1端部と対向する直線状の第1-2端部が第2ビア電極から離隔するように、前記第1内部電極の第1-2端部から前記キャパシタ本体の第4面までの距離が前記第1内部電極の第1-1端部から前記キャパシタ本体の第3面までの距離より大きく、
前記第2内部電極の第2方向に第2-1端部と対向する直線状の第2-2端部が第1ビア電極から離隔するように、前記第2内部電極の第2-2端部から前記キャパシタ本体の第3面までの距離が前記第2内部電極の第2-1端部から前記キャパシタ本体の第4面までの距離より大きく、
前記第1及び第2外部電極が、前記キャパシタ本体の第1面にのみ配置され、前記第3方向における前記第1面の両端にまで形成される
積層型キャパシタ。
【請求項2】
前記第1絶縁層が前記キャパシタ本体によって露出する第1ビア電極の外面をカバーし、
前記第2絶縁層が前記キャパシタ本体によって露出する第2ビア電極の外面をカバーする、請求項に記載の積層型キャパシタ。
【請求項3】
前記第1及び第2ビア電極をそれぞれ2個以上含む、請求項または2に記載の積層型キャパシタ。
【請求項4】
上面に第1及び第2電極パッドを有する基板と、
前記基板上に実装される請求項1から請求項の何れか一項に記載の積層型キャパシタと、を含む、積層型キャパシタの実装基板。
【請求項5】
一つ又はそれ以上の誘電体層、前記誘電体層を挟んで交互に積層される複数の第1及び第2内部電極を含む積層型本体を形成する段階と、
前記複数の第1及び第2内部電極が複数の孔に露出するように前記積層型本体を貫通する複数の孔(hole)を形成する段階と、
前記複数の孔を第1導電性材料で充填する段階と、
前記第1導電性材料が充填された複数の孔を通過するパス(path)に沿って前記積層型本体を切断して複数のキャパシタ本体を形成する段階であって、前記複数のキャパシタ本体は、それぞれ、第1方向に沿って互いに対向する第1及び第2面と、第1方向と垂直な第2方向に互いに対向する第3及び第4面と、第1方向及び第2方向と垂直な第3方向に互いに対向する第5及び第6面を含む、段階と、を含み、
前記切断した後のそれぞれのキャパシタ本体は、前記第1導電性材料がそれぞれの前記キャパシタ本体に部分的に内蔵され、前記第1及び第2内部電極とそれぞれ電気的に接続した第1ビア電極及び第2ビア電極を含み、
前記第1及び第2内部電極は、前記キャパシタ本体の第3及び第4面から離隔し、
前記第1ビア電極は、前記キャパシタ本体の第3面に前記第1内部電極の第1-1端部が湾入部(recess)を有するように設けられ、
前記第2ビア電極は、前記キャパシタ本体の第4面に前記第2内部電極の第2-1端部が湾入部(recess)を有するように設けられ、
前記第1内部電極の第2方向に第1-1端部と対向する直線状の第1-2端部が第2ビア電極から離隔するように、前記第1内部電極の第1-2端部から前記キャパシタ本体の第4面までの距離が前記第1内部電極の第1-1端部から前記キャパシタ本体の第3面までの距離より大きく、
前記第2内部電極の第2方向に第2-1端部と対向する直線状の第2-2端部が第1ビア電極から離隔するように、前記第2内部電極の第2-2端部から前記キャパシタ本体の第3面までの距離が前記第2内部電極の第2-1端部から前記キャパシタ本体の第4面までの距離より大きく、
前記複数のキャパシタ本体を形成する段階後に、
前記キャパシタ本体の第1面にのみ、第2導電性材料で第1及び第2外部電極を前記第3方向における前記第1面の両端にまで形成し、前記第1及び第2外部電極が前記第1導電性材料を介して前記第1及び第2内部電極と電気的に接続する段階をさらに含む
積層型キャパシタの製造方法。
【請求項6】
それぞれの前記キャパシタ本体において、
前記第1ビア電極と前記第2ビア電極が切断によって形成されるそれぞれの前記キャパシタ本体の異なる面に露出する、請求項に記載の積層型キャパシタの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型キャパシタ及びその実装基板並びにその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
積層チップ電子部品の一つである積層型キャパシタは、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)及びプラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)などの映像機器、コンピューター、個人携帯用端末(PDA:Personal Digital Assistants)及び携帯電話などの様々な電子製品の基板に装着され、電気を充電または放電する役割を果たす。
【0003】
このような積層型キャパシタは、小型でかつ容量が保障され、実装が容易であるという長所により、多様な電子装置の部品として使用されることができ、最近、高容量及び高信頼性の方向で開発が行われている。
【0004】
高容量の積層型キャパシタを実現するためには、キャパシタ本体を構成する材料の誘電率を高めるか、または誘電体層及び内部電極の厚さを薄膜化して積層数を増加させる方法がある。
【0005】
しかし、高誘電率材料の組成開発が容易でなく、現在の工法上誘電体層の厚さを薄くするには限界があるため、このような方法により製品の容量を増加させるにも限界がある。
【0006】
よって、キャパシタの超小型化の傾向に合わせながらも、製品の容量は高めるために、互いに異なる極性を有する内部電極の重なり面積を増加させる方法に関する研究が求められる。
【0007】
また、最近、基板の実装密度が高まるにつれて、積層型キャパシタの実装面積及び実装高さを減少させようとする試みが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】韓国公開特許第10-2016-0000753号公報
【文献】特開2012-023752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の一の目的は、互いに異なる極性を有する内部電極の重なり面積を増加させて製品を小型化させながら、製品の容量を増加させることができる積層型キャパシタを提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、実装面積を減少させることができる積層型キャパシタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一側面は、第1方向を積層方向として積層される複数の誘電体層、上記第1方向において上記誘電体層をそれぞれ挟んで交互に配置される第1及び第2内部電極、及び上記第1方向において対向する両端面として第1面と第2面を有し、上記第1面と第2面を接続する側面において第1方向に沿って延在する第1溝部及び第2溝部が形成されたキャパシタ本体と、上記第1溝部及び上記第2溝部にそれぞれ形成され、上記第1内部電極及び上記第2内部電極とそれぞれ接続する第1及び第2ビア電極とを含む積層型キャパシタを提供する。
【0012】
本発明の他の側面は、誘電体層、上記誘電体層を挟んで交互に配置され、互いにオーバーラップする第1及び第2本体部、上記第1及び第2本体部から延在し、先端部がキャパシタ本体の実装面に露出する第1及び第2リード部をそれぞれ含む第1及び第2内部電極、及び上記第1及び第2リード部が露出する実装面に上記誘電体層が積層される第1方向に沿って延在して設けられ、上記第1及び第2リード部とそれぞれ接触する第1及び第2溝部を含むキャパシタ本体と、上記第1溝部及び上記第2溝部にそれぞれ形成され、上記第1リード部及び上記第2リード部とそれぞれ接続する第1及び第2ビア電極とを含む積層型キャパシタを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一実施例によると、第1及び第2内部電極は、誘電体層の積層方向に沿って形成される第1及び第2ビア電極を通じてそれぞれ電気的に接続するため、互いに異なる極性を有する内部電極の重なり面積を増加させて、誘電体層及び内部電極の厚さを薄くしながら誘電体層の積層数を増加させ、または誘電率を増加させることなく同一のサイズで製品の容量を増加させることができる効果がある。
【0014】
また、キャパシタ本体の実装面だけに外部端子が配置されるため、基板への実装時の半田の接触面積が小さく、実装面積を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施例による積層型キャパシタをひっくり返して概略的に示す分離斜視図である。
図2】(a)及び(b)は、図1における第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
図3図1におけるキャパシタ本体の一側面図である。
図4図1の積層型キャパシタにおいて、溝部とビア電極の他の実施形態を示す分離斜視図である。
図5】(a)及び(b)は、図1の積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極の他の実施例をそれぞれ示す平面図である。
図6図5の内部電極が適用されるキャパシタ本体の一側面を示す側面図である。
図7】(a)及び(b)は、図1の積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極のさらに他の実施例をそれぞれ示す平面図である。
図8図7の内部電極が適用されるキャパシタ本体の一側面を示す側面図である。
図9】本発明の第2実施例による積層型キャパシタを概略的に示す斜視図である。
図10】(a)及び(b)は、図9の積層型キャパシタにおいて、第1及び第2溝部が設けられる前の第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
図11図9における第1及び第2ビア電極を除いたキャパシタ本体を示す斜視図である。
図12図9の積層型キャパシタを製造する工程の一部を示す斜視図である。
図13図9の積層型キャパシタを製造する工程の一部を示す断面図である。
図14図9の積層型キャパシタを製造する工程の一部を示す断面図である。
図15】本発明の第2実施例による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2ビア電極の他の実施形態を示す斜視図である。
図16図15における第1及び第2ビア電極を除いたキャパシタ本体を示す斜視図である。
図17図15の積層型キャパシタを製造する工程の一部を示す斜視図である。
図18図1の積層型キャパシタが基板に実装された状態を示す断面図である。
図19】従来の2端子キャパシタが基板に実装された状態を示す断面図である。
図20】従来の2端子キャパシタと下面実装構造のキャパシタのアコースティックノイズ(acoustic noise)を比較して示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(または強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0017】
なお、各実施形態の図面に示された同一思想の範囲内において機能が同一である構成要素に対しては同一の参照符号を用いて説明する。
【0018】
本発明の実施形態を明確に説明するために、キャパシタ本体の方向を定義すると、図面上に表されたX、Y及びZは、それぞれ長さ方向、幅方向及び厚さ方向を示す。ここで、厚さ方向は、誘電体層及び内部電極の積層方向と同一の概念で使用されることができる。
【0019】
また、本実施形態では、説明の便宜のために、キャパシタ本体110のZ方向に対向する両面を第1及び第2面S1、S2と設定し、X方向に対向し、第1及び第2面S1、S2の先端を接続する両面を第3及び第4面S3、S4と設定し、Y方向に対向し、第1及び第2面S1、S2と第3及び第4面S3、S4との先端をそれぞれ接続する両面を第5及び第6面S5、S6と設定して共に説明する。ここで、第1面S1は、実装面と同一の概念で使用されることができる。
【0020】
<第1実施例>
積層型キャパシタ
図1は、本発明の第1実施例による積層型キャパシタをひっくり返して概略的に示す分離斜視図であり、図2(a)及び(b)は、図1における第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図であり、図3は、図1におけるキャパシタ本体の一側面図である。
【0021】
図1図3を参照すると、本発明の第1実施例による積層型キャパシタ100は、誘電体層111、第1及び第2内部電極121、122、及び第1及び第2溝部121a、122aを含むキャパシタ本体110と第1及び第2ビア電極141、142とを含む。
【0022】
キャパシタ本体110は、複数の誘電体層111を積層して形成され、特に制限されないが、図示のように略六面体状を有することができる。
【0023】
この時、キャパシタ本体110の形状、寸法及び誘電体層111の積層数は図面上の図示に限定されない。
【0024】
また、誘電体層111は焼結された状態であり、隣接する誘電体層111間の境界は、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認し難いほど一体化することができる。
【0025】
このようなキャパシタ本体110は、キャパシタの容量形成に寄与する部分であり、第1及び第2内部電極121、122を含むアクティブ領域と、マージン部としてアクティブ領域の上下側に配置された上部及び下部カバー領域112、113とを含む。
【0026】
上記アクティブ領域は、誘電体層111を挟んで複数の第1及び第2内部電極121、122を繰り返して積層して形成することができる。この時、誘電体層111の厚さは、積層型キャパシタ100の容量設計に合わせて任意に変更することができる。また、誘電体層111は、高誘電率を有するセラミック粉末、例えばチタン酸バリウム(BaTiO)系またはチタン酸ストロンチウム(SrTiO)系粉末を含むことができるが、本発明がこれに限定されるものではない。さらに、誘電体層111には、上記セラミック粉末と共に、必要に応じて、セラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤及び分散剤などが少なくとも一つ以上さらに添加されることができる。
【0027】
上部及び下部カバー領域112、113は、キャパシタ本体110のZ方向の上部及び下部にそれぞれ位置し、内部電極を含まないことを除き、誘電体層111と同一の材質及び構成を有することができる。
【0028】
このような上部及び下部カバー領域112、113は、単一誘電体層または2個以上の誘電体層111を上記アクティブ領域のZ方向の上下外郭にそれぞれ積層して設けることができ、基本的に物理的または化学的ストレスによる第1及び第2内部電極121、122の損傷を防止する役割を果たすことができる。
【0029】
第1及び第2内部電極121、122は、互いに異なる極性を有する電極であり、キャパシタ本体110内で誘電体層111を挟んでZ方向に沿って交互に配置される。誘電体層111上に所定の厚さで導電性金属を含む導電性ペーストを印刷して形成することができ、中間に配置された誘電体層111により互いに電気的に絶縁することができる。
【0030】
上記導電性ペーストに含まれる導電性金属は、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)またはこれらの合金であることができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0031】
また、上記導電性ペーストの印刷方法は、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法などを使用することができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0032】
本実施例の第1及び第2内部電極121、122は、キャパシタ本体110の第3及び第4面S3、S4に露出して形成される。第1及び第2内部電極121、122がZ方向において互いにオーバーラップする面積は、キャパシタの容量形成と関係がある。
【0033】
本実施例では、第1及び第2内部電極121、122がキャパシタ本体110の第3及び第4面S3、S4に露出し、第1及び第2内部電極121、122のオーバーラップ面積を最大限大きくすることができる。
【0034】
これにより、既存の誘電体層111と内部電極の厚さを薄くして、内部電極の積層数を増加させるなどの方法を適用することなく、キャパシタの容量を増加させることができる。
【0035】
第1溝部121aは、キャパシタ本体110の第3面S3にZ方向に沿って長く延長して設けられる。この時、第1溝部121aは、一端がキャパシタ本体110の第1面S1に露出して設けられ、第1内部電極121のX方向の片側(図面上で左側)のエッジ(edge)の一部が共に除去されるように設けられる。
【0036】
第2溝部122aは、キャパシタ本体110の第4面S4にZ方向に沿って長く延長して設けられる。この時、第2溝部122aは、一端がキャパシタ本体110の第1面S1に露出して設けられ、第2内部電極122のX方向の片側(図面上で右側)のエッジの一部が共に除去されるように設けられる。
【0037】
本実施例では、第1及び第2溝部121a、122aの形状を半円形に図示して説明しているが、本発明はこれに限定されず、第1及び第2溝部121a、122aの形状は、必要に応じて、円形、四角形及び三角形などと多様に変更されることができる。
【0038】
第1ビア電極141は、第1溝部121aに導電性物質を充填するか、またはキャスタレーション(castellation)して形成し、第1溝部121aと対応する第1内部電極121のエッジに接触してZ方向に積層された複数の第1内部電極121を電気的に接続する。この時、第1ビア電極141のZ方向の一端は、キャパシタ本体110の第1面S1に露出する。
【0039】
第2ビア電極142は、第2溝部122aに導電性物質を充填するか、またはキャスタレーションして形成し、第2溝部122aと対応する第2内部電極122のエッジに接触してZ方向に積層された複数の第2内部電極122を電気的に接続する。この時、第2ビア電極142のZ方向の一端は、キャパシタ本体110の第1面S1に露出する。
【0040】
このような第1及び第2ビア電極141、142は、導電性金属を含む導電性ペーストによって形成することができる。
【0041】
また、上記導電性金属は、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、金(Au)又はこれらの合金であることができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0042】
第1内部電極121において、キャパシタ本体110の第4面S4と接触するエッジには第3溝部121bが設けられる。第3溝部121bは、第2溝部122aと対応する位置で第2溝部122aより大きく設けられる。第2内部電極122において、キャパシタ本体110の第3面S3と接触するエッジには第4溝部122bが設けられる。第4溝部122bは、第1溝部121aと対応する位置で第1溝部121aより大きく設けられる。
【0043】
そこで、第1ビア電極141は、第1溝部121aによって第1内部電極121とは接続するが、第2内部電極122とは第4溝部121bによって離隔した状態となるため、複数の第1内部電極121のみに電気的に接続し、第2内部電極122には接続しない。
【0044】
第2ビア電極142は、第2溝部122aによって第2内部電極122とは接続するが、第1内部電極121とは第3溝部122bによって離隔した状態となるため、複数の第2内部電極122のみに電気的に接続し、第1内部電極121には接続しない。
【0045】
そして、キャパシタ本体110の第1面S1には、X方向に離隔して第1及び第2外部電極131、132が配置されることができる。第1外部電極131は、第1ビア電極141において、キャパシタ本体110の第1面S1に露出した部分と接触した状態で電気的に接続する。第2外部電極132は、第2ビア電極142において、キャパシタ本体110の第1面S1に露出した部分と接触した状態で電気的に接続する。
【0046】
本実施例において、第1及び第2外部電極131、132は、キャパシタ本体110の第1面S1に略平らな形態で形成されることにより厚さを均一にしやすいため、チップサイズのばらつき(分散)を減少させることができる。
【0047】
このような第1及び第2外部電極131、132は、導電性金属をメッキして形成することができる。
【0048】
そして、キャパシタ本体110の第3及び第4面S3、S4には、第1及び第2絶縁層151、152が形成される。
【0049】
第1及び第2絶縁層151、152は、キャパシタ本体110の第3及び第4面S3、S4を非伝導性物質でモールドするか、又は別途のセラミックシートなどを必要な数だけ付着して形成することができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0050】
この時、第1及び第2絶縁層151、152は、絶縁性樹脂、絶縁性セラミック及び絶縁性樹脂とフィラーの中から選択された少なくとも1種以上の材料からなることができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0051】
このような第1及び第2絶縁層151、152は、第1及び第2内部電極121、122において、キャパシタ本体110の第3及び第4面S3、S4に露出した部分と、第1及び第2ビア電極141、142において、キャパシタ本体の第3及び第4面S3、S4に露出した部分をカバーする役割を果たす。
【0052】
また、第1及び第2絶縁層151、152は、キャパシタ本体110の耐久性を高め、所定厚さのマージンをさらに確保して、キャパシタの信頼性を向上させる役割を果たすことができる。
【0053】
さらに、第1及び第2絶縁層151、152は、キャパシタ本体110を形成した後に形成されるため、絶縁性、キャパシタ本体の耐久性及びキャパシタの信頼性が一定水準で維持される限度内でその厚さを最小化すれば、製品の大きさを最小化することができる。
【0054】
上記のように構成された積層型キャパシタ100は、外部端子の体積とキャパシタ全体の高さが最小化されることにより、相対的に内部電極の大きさが増加可能な体積と高さをさらに確保できるため、その分、キャパシタの容量をさらに向上させることができる。
【0055】
また、キャパシタの厚さが非常に薄くなるため、100μm以下の薄膜積層型キャパシタを製造することができる。
【0056】
<変形実施例>
図4は、図1の積層型キャパシタにおいて、溝部とビア電極の他の実施形態を示す分離斜視図である。
【0057】
ここで、誘電体層111、第1及び第2外部電極131、132及び第1及び第2絶縁層151、152の構造は、前述した実施例と類似するため、重複を避けるために具体的な説明を省略する。
【0058】
図4を参照すると、積層型キャパシタ100'のキャパシタ本体110'は、複数の第1及び第2溝部121a'、122a'と複数の第1及び第2ビア電極141、142とを含むことができる。
【0059】
第1溝部121a'は、キャパシタ本体110'の第3面S3にY方向に互いに離隔して2個設けられ、第1溝部121a'毎に第1ビア電極141をそれぞれ形成することができる。
【0060】
また、第2溝部122a'は、キャパシタ本体110'の第4面S4にY方向に互いに離隔して2個設けられ、第2溝部122a'毎に第2ビア電極142をそれぞれ形成することができる。
【0061】
一方、図4では、第1及び第2溝部がそれぞれ2個であると示して説明しているが、必要に応じて、第1及び第2溝部を3個以上設けることができる。
【0062】
図5(a)及び(b)は、図1の積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極の他の実施例をそれぞれ示す平面図であり、図6は、図5の内部電極が適用されるキャパシタ本体の一側面を示す側面図である。
【0063】
ここで、誘電体層111、第1及び第2ビア電極141、142、第1及び第2外部電極131、132及び第1及び第2絶縁層151、152の構造は、前述した実施例と類似するため、重複を避けるために具体的な説明を省略する。
【0064】
図5(a)及び図6を参照すると、第1内部電極123は、キャパシタ本体110の第3面S3に露出し、第4面S4から離隔し、第2内部電極124は、キャパシタ本体110の第4面S4に露出し、第3面S3から離隔する。
【0065】
第1溝部123aは、第1内部電極123のX方向の片側(図面上で左側)のエッジの一部が共に除去されるように設けられ、第2溝部124aは、第2内部電極124のX方向の他側(図面上で右側)のエッジの一部が除去されるように設けられる。
【0066】
この時、第1内部電極123のエッジとキャパシタ本体110の第4面S4間の離隔距離は、第2溝部124aと重ならない程度でなければならず、第2内部電極124のエッジとキャパシタ本体110の第3面S3間の離隔距離は、第1溝部123aと重ならない程度でなければならない。
【0067】
そして、第1及び第2溝部123a、124aに第1及び第2ビア電極141、142が形成されるため、第1ビア電極141は、第1溝部123aによって第1内部電極123とは接続するが、第2内部電極124とは接続せずに離隔した状態である。同様に、第2ビア電極142は、第2溝部124aによって第2内部電極124とは接続するが、第1内部電極123とは接続せずに離隔した状態である。
【0068】
図7(a)及び(b)は、図1の積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極のさらに他の実施例をそれぞれ示す平面図であり、図8は、図7の内部電極が適用されるキャパシタ本体の一側面を示す側面図である。
【0069】
ここで、誘電体層111、第1及び第2ビア電極141、142、第1及び第2外部電極131、132及び第1及び第2絶縁層151、152の構造は、前述した実施例と類似するため、重複を避けるために具体的な説明を省略する。
【0070】
図7(a)及び図8を参照すると、第1及び第2内部電極125、126は、キャパシタ本体110の第3及び第4面S3、S4から全て離隔する。詳しくは、第1内部電極125は、X方向にキャパシタ本体110の第4面S4と対向する面の離隔距離m3がキャパシタ本体110の第3面S3と対向する面の離隔距離m1より大きい。同様に、第2内部電極126は、X方向にキャパシタ本体110の第3面S3と対向する面の離隔距離m4がキャパシタ本体110の第4面S4と対向する面の離隔距離m2より大きい。
【0071】
第1溝部125aは、第1内部電極125のX方向の片側(図面上で左側)のエッジの一部が共に除去されるように設けられ、第2溝部126aは、第2内部電極126のX方向の他側(図面上で右側)のエッジの一部が除去されるように設けられる。
【0072】
この時、第1内部電極125のエッジとキャパシタ本体110の第4面S4間の離隔距離m3は、第2溝部126aと重ならない程度でなければならず、第2内部電極126のエッジとキャパシタ本体110の第3面S3間の離隔距離m4は、第1溝部125aと重ならない程度でなければならない。
【0073】
そして、第1及び第2溝部125a、126aに第1及び第2ビア電極141、142が形成されるため、第1ビア電極141は、第1溝部125aによって第1内部電極125とは接続するが、第2内部電極126とは離隔した状態で接続しない。同様に、第2ビア電極142は、第2溝部126aによって第2内部電極126とは接続するが、第1内部電極125とは離隔した状態で接続しない。
【0074】
本実施例では、内部電極がキャパシタ本体の内側に離隔した位置に配置され、キャパシタ本体の四隅に主に発生するクラック及びディラミネーションを防止する効果を向上させることができる。
【0075】
<第2実施例>
積層型キャパシタ
図9は、本発明の第2実施例による積層型キャパシタを概略的に示す斜視図であり、図10(a)及び(b)は、図9の積層型キャパシタにおいて、第1及び第2溝部が設けられる前の第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図であり、図11は、図9において、第1及び第2ビア電極を除いたキャパシタ本体を示す斜視図である。
【0076】
以下で、前述した第1実施例と類似した部分については、重複を避けるために具体的な説明を省略する。
【0077】
また、本実施例では、説明の便宜のため、キャパシタ本体210のY方向の一面(MS、図面上で正面)を実装面として設定して説明する。
【0078】
図9図11を参照すると、本発明の第2実施例による積層型キャパシタ200は、誘電体層211、第1及び第2内部電極221、222及び第1及び第2溝部231、232を含むキャパシタ本体210と、第1及び第2ビア電極241、242とを含む。
【0079】
第1内部電極221は、第1本体部221aと、第1本体部221aでキャパシタ本体210の実装面MSに露出して延長する第1リード部221bとを含む。第2内部電極222は、第1本体部221aとオーバーラップする第2本体部222aと、第2本体部222aでキャパシタ本体210の実装面MSに露出して延長する第2リード部222bとを含む。この時、第1及び第2リード部221b、222bは、X方向に離隔する。
【0080】
第1溝部231は、キャパシタ本体210の実装面MSにZ方向に沿って長く設けられる。この時、第1溝部231は、第1リード部221bの一部が共に除去されるように設けられる。
【0081】
第2溝部232は、キャパシタ本体210の実装面MSにX方向に第1溝部241と離隔した位置でZ方向に沿って長く設けられる。この時、第2溝部232は、第2リード部222bの一部が共に除去されるように設けられる。
【0082】
本実施例では、第1及び第2溝部231、232の断面を半円形に示して説明しているが、本発明は、これに限定されず、第1及び第2溝部231、232の形状は、必要に応じて、円形断面、四角形断面及び三角形断面などの多様な形状に変更することができる。
【0083】
第1ビア電極241は、第1溝部231に導電性物質を充填するか、またはキャスタレーションして形成する。また、第1ビア電極241は、第1溝部231と対応する第1リード部221bのカッティングされた部分に接触して、Z方向に積層された複数の第1内部電極221を電気的に接続する。
【0084】
第2ビア電極242は、第2溝部232に導電性物質を充填するか、またはキャスタレーションして形成する。また、第2ビア電極242は、第2溝部232と対応する第2リード部222bのカッティングされた部分に接触して、Z方向に積層された複数の第2内部電極222を電気的に接続する。
【0085】
本実施例では、キャパシタ本体210の実装面MSに第1及び第2リード部221b、222bが全て露出し、キャパシタ本体210の実装面MSに露出する第1及び第2ビア電極241、242が基板に実装される外部端子の役割を果たす。
【0086】
即ち、本実施例は、下面実装構造であり、電圧印加の際に電流経路(current path)を短縮させて積層型キャパシタ200のインダクタンスを低減させることができる。
【0087】
図12図14は、図9の積層型キャパシタを製造する工程の一部を示す斜視図及び断面図である。
【0088】
以下で、上記図面を参照して、本実施例の積層型キャパシタを製造する方法について説明すると、以下の通りである。
【0089】
先ず、複数の第1及び第2セラミックシートを設ける。
【0090】
次に、上記第1及び第2セラミックシートの一面に所定の厚さで導電性ペーストを印刷して、第1及び第2内部電極をそれぞれ形成する。上記第1及び第2内部電極は、第1及び第2本体部と、上記第1及び第2本体部で同じ方向に向かって垂直に延長する第1及び第2リード部とをそれぞれ有する。
【0091】
次に、上記第1及び第2内部電極が形成された複数の第1及び第2セラミックシートをZ方向に交互に積層し圧着して、バー状の積層体を設ける。この時、上記第1及び第2セラミックシートは、上記第1及び第2リード部がZ方向に互いに重畳する位置に配置されないように積層する。
【0092】
次に、上記積層体に一定間隔でパンチングを行う。この時、パンチングされる位置は、個別のチップで切断した時に、上記第1及び第2リード部が引き出される位置と対応する地点である。
【0093】
これにより、図12に示すように、上記第1及び第2リード部の一部が交互に露出した複数の孔250を有する積層体2100が設けられる。
【0094】
次に、図13及び図14に示すように、積層体2100の孔250を、圧力を利用して導電性物質でキャスティングされたフィルム400で充填し、複数のビア240が形成された積層体2100を設ける。
【0095】
この時、ビア240は、積層体2100の上下面に突出す部分のないように加工し、キャパシタの製造後、キャパシタ本体のサイズが外に突出したビアの体積により増加することを防止することができる。
【0096】
次に、積層体2100をそれぞれの積層型キャパシタに対応する領域ごとに切断してチップ化し、焼成して第1及び第2ビア電極を有する積層型キャパシタを完成する。
【0097】
<変形実施例>
図15は、本発明の第2実施例による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2ビア電極のさらに他の実施形態を示す斜視図であり、図16は、図15において、第1及び第2ビア電極を除いたキャパシタ本体を示す斜視図である。
【0098】
ここで、誘電体層111及び第1及び第2内部電極221、222の構造は、前述した実施例と類似するため、重複を避けるために具体的な説明を省略する。
【0099】
図15及び図16を参照すると、積層型キャパシタ200'の第1溝部233は、キャパシタ本体210'のX方向への一角(図面上で左側)が除去されるように設けられ、第2溝部234は、キャパシタ本体210'のX方向への他角(図面上で右側)が除去されるように設けられる。そして、第1及び第2溝部233、234に導電性物質を充填するか、またはキャスタレーションして、第1及び第2ビア電極243、244を形成する。
【0100】
一方、図17は、図15の積層型キャパシタを製造する工程の一部を示す斜視図である。図17を参照すると、本実施例の場合、パンチング作業時に積層体2100'に孔250'が設けられる位置は、個別のチップで切断した時に、第1及び第2リード部が引き出される位置と隣接したキャパシタ本体の角部分となる地点である。
【0101】
<積層型キャパシタの実装基板>
図18を参照すると、本実施例による積層型キャパシタの実装基板は、積層型キャパシタ100が実装される基板311と、基板311の上面に互いに離隔して配置される第1及び第2電極パッド321、322とを含む。
【0102】
積層型キャパシタ100は、第1及び第2外部電極131、132が第1及び第2電極パッド321、322上にそれぞれ接触して位置した状態で、半田331、332によって固定されて基板311と電気的に接続することができる。
【0103】
上記のように構成される積層型キャパシタの実装基板は、積層型キャパシタ100の第1及び第2外部電極131、132がキャパシタ本体110の実装面のみに露出するため、基板211への実装時に半田331、332が形成される面積aを最小化することができる。
【0104】
このように半田331、332の形成面積aが小さくなれば、アコースティックノイズを減少させることができ、さらに、実装面積が同一であると仮定した場合、従来のキャパシタに比べてb程度の大きさをさらに確保してチップサイズを大きくすることで、キャパシタの容量を相対的にさらに増加させることができる。
【0105】
図19を参照すると、従来の2端子積層型キャパシタ10は、第1及び第2外部電極31、32がキャパシタ本体11の両端部を囲む形態であり、基板311への実装時に半田333、334が形成される面積cが図18のキャパシタに比べて相対的に増加する。
【0106】
このように半田333、334の形成面積cが増加すれば、アコースティックノイズが増加し、さらに、実装面積が同一であると仮定した場合、図18のキャパシタより半田形成面積がさらに必要であり、チップサイズが小さくなることで、キャパシタの容量が相対的にさらに小さくなる。
【0107】
また、本実施例の積層型キャパシタ200は、下面実装構造であり、アコースティックノイズを低減させることができる。
【0108】
図20において、比較例は、図19に示した2端子構造キャパシタのアコースティックノイズを示し、実施例は、図18に示す下面実装構造の積層型キャパシタを示す。
【0109】
図20を参照すると、実施例の場合、アコースティックノイズが比較例に比べて全周波数にわたって減少することを確認することができる。
【0110】
一方、図18は、図1の積層型キャパシタを実装する形態で示して説明しているが、本発明はこれに限定されず、図9または図15に、積層型キャパシタも類似した構造で基板に実装して、実装基板を構成することができる。
【0111】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0112】
100、200 積層型キャパシタ
110、210 キャパシタ本体
111、211 誘電体層
112、113 上部及び下部カバー領域
121、122 第1及び第2内部電極
121a、122a 第1及び第2溝部
121b、122b 第3及び第4溝部
131、132 第1及び第2外部電極
141、142 第1及び第2ビア電極
151、152 第1及び第2絶縁層
221、222 第1及び第2内部電極
221a、222a 第1及び第2本体部
221b、222b 第1及び第2リード部
231、232 第1及び第2溝部
241、242 第1及び第2ビア電極
311 基板
321、322 第1及び第2電極パッド
331、332 半田
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20