(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】苗育成用灌水装置および苗育成用灌水方法
(51)【国際特許分類】
A01G 27/00 20060101AFI20250107BHJP
A01G 27/02 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
A01G27/00 504Z
A01G27/02 F
(21)【出願番号】P 2024000505
(22)【出願日】2024-01-05
【審査請求日】2024-07-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504180239
【氏名又は名称】国立大学法人信州大学
(73)【特許権者】
【識別番号】519157727
【氏名又は名称】マクセルイズミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001726
【氏名又は名称】弁理士法人綿貫国際特許・商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】野末 はつみ
(72)【発明者】
【氏名】貝賀 順子
(72)【発明者】
【氏名】北村 浩康
(72)【発明者】
【氏名】岩岡 晃弘
(72)【発明者】
【氏名】宮本 尚
【審査官】吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-052672(JP,A)
【文献】特開2002-005031(JP,A)
【文献】特開平11-018599(JP,A)
【文献】韓国公開実用新案第20-2011-0001351(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 27/00
A01G 27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の栽培槽と、水または肥料成分が溶けた状態の水を貯留するタンクと、制御部と、複数の給液手段
と当該給液手段に対応した数の排液手段を備え、前記制御部は、前記栽培槽それぞれの給液開始時刻が異なっている設定条件で前記タンクから前記栽培槽
それぞれへの給液
と前記栽培槽それぞれから前記タンクへの排液とを繰り返す
構成であり、前記制御部は、前記給液手段それぞれに通電する給液タイミングと前記排液手段それぞれに通電する排液タイミングをすべて異ならせること
を特徴とする苗育成用灌水装置。
【請求項2】
前記給液手段は給液ポンプであり、前記排液手段は排液ポンプであり、前記栽培槽に配されて水位
の上限位置および下限位置を検出
可能な水位
センサを備え、前記制御部は、前記水位
センサからの水位検出信号に基づいて
水位制御をする
構成であり、前記水位センサが設定の上限値に到達すると前記給液ポンプによる給液を停止し、前記水位センサが設定の下限値に到達すると前記排液ポンプによる排液を停止すること
を特徴とする請求項1
に記載の苗育成用灌水装置。
【請求項3】
複数の栽培槽と、水または肥料成分が溶けた状態の水を貯留するタンクと、制御部と、複数の給液手段
と当該給液手段に対応した数の排液手段を備え、前記制御部は、前記栽培槽それぞれの給液開始時刻が異なっている設定条件で前記タンクから前記栽培槽それぞれへの給液
と前記栽培槽それぞれから前記タンクへの排液とを繰り返す
構成の苗育成用灌水装置を用いた苗育成用灌水方法であって、前記制御部は、前記給液手段それぞれに通電する給液タイミングと前記排液手段それぞれに通電する排液タイミングをすべて異ならせること
を特徴とする苗育成用灌水方法。
【請求項4】
前記栽培槽は、複数の水切り穴が形成されたマットがそれぞれ配されており、前記マットの上にマルチキャビティコンテナがそれぞれ配されており、前記栽培槽に配された苗に底面灌水をすること
を特徴とする請求項3に記載の苗育成用灌水方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物の苗を育成するための苗育成用灌水装置および苗育成用灌水方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タンクと給液手段を用いて野菜等を栽培する方法が知られている(特許文献1:特許第5763282号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
大掛かりな設備投資を避けつつ苗の育成規模を拡大もしくは縮小できるようになれば柔軟な生産形態を採用できる。タンクは1つにすることで、水の成分調整や水質管理が一元管理できる。栽培槽や栽培槽に配される苗育成用トレイは規格品を適用できる。一方で、栽培槽の増加に伴って配管経路が複雑になるので、給液調整が難しくなる。打開策として、複数の給液手段を配設する構成が考えられる。しかしながら、給液タイミングが重なると、瞬時電力が増大するとともに、タンク内の液量が激減する。その結果、瞬時電力のピーク値に対応した電力供給能力を確保しつつ、最大液量に対応したタンク容量を確保しなければならない、という新たな課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、給液タイミングをずらすことで、瞬時電力の増大を防止するとともに、タンク内の液量の急激な変化を抑えて、栽培槽の数の増減に柔軟に対応できる苗育成用灌水装置を提供することを目的とする。
【0006】
本発明に係る苗育成用灌水装置は、複数の栽培槽と、水または肥料成分が溶けた状態の水を貯留するタンクと、制御部と、複数の給液手段と当該給液手段に対応した数の排液手段を備え、前記制御部は、前記栽培槽それぞれの給液開始時刻が異なっている設定条件で前記タンクから前記栽培槽それぞれへの給液と前記栽培槽それぞれから前記タンクへの排液とを繰り返す構成であり、前記制御部は、前記給液手段それぞれに通電する給液タイミングと前記排液手段それぞれに通電する排液タイミングをすべて異ならせることを特徴とする。
【0007】
この構成によって、栽培槽の増加によって設備負荷が増大したとしても、瞬時電力の増大を防止できる。尚且つ、タンク内の液量の変化を抑えることができる。つまり、栽培槽の増減に柔軟に対応することができる。
【0008】
一例として、前記制御部は、前記設定条件の基となる基データを入力する入力部と、前記基データが前記設定条件に適合しないときにエラー表示をする状態表示部を有し、前記エラー表示がない状態で前記給液を開始する。つまり、植物の種類や成長度合いや環境に応じて基データを入力し、基データが設定条件に適合した状態で給液をするので、植物の種類や成長度合いや環境に応じて柔軟な生産形態を採用できる。
【0009】
一例として、前記給液手段は給液ポンプであり、前記排液手段は排液ポンプであり、前記栽培槽に配されて水位の上限位置および下限位置を検出可能な水位センサを備え、前記制御部は、前記水位センサからの水位検出信号に基づいて水位制御をする構成であり、前記水位センサが設定の上限値に到達すると前記給液ポンプによる給液を停止し、前記水位センサが設定の下限値に到達すると前記排液ポンプによる排液を停止する。この構成によって、栽培槽それぞれにおける水位制御が単純かつ確実に実行できる。
【0010】
一例として、本構成は、水位検出手段と給液手段とを連携させた給液制御をする。この構成によって、空運転や排水穴の目詰まりなどの工程異常が早期に検出できるので、メンテナンス性に優れた構成にできる。一例として、本構成は、水量を最も必要とする栽培槽から順に給液する。この構成によって、タンク内の水の消費量が過大になったときに、速やかに水の供給ができる。
【0011】
一例として、本構成は、前記給液手段に対応した数の排液手段を備え、前記制御部は、前記栽培槽それぞれの排液開始時刻を異ならせた前記設定条件で前記栽培槽から前記タンクへの排液を繰り返す。この構成によって、給液手段と排液手段とを交互に1台ずつ作動させることで設備負荷を最小にすることができる。
【0012】
前記給液手段としては、給液ポンプや電磁弁が挙げられる。前記給液手段は、通電制御によって給水管若しくは給水口の開閉が可能な機器が適用できる。前記水位検出手段としては、水位センサやフロートスイッチが挙げられる。前記水位検出手段は、水位の上限位置や水位の下限位置を検出して前記制御部に電気信号を送信可能な機器が適用できる。前記排液手段としては、排液ポンプや電磁弁が挙げられる。前記排液手段は、通電制御によって排水管若しくは排水穴の開閉が可能な機器が適用できる。
【0013】
本発明に係る苗育成用灌水方法は、複数の栽培槽と、水または肥料成分が溶けた状態の水を貯留するタンクと、制御部と、複数の給液手段と当該給液手段に対応した数の排液手段を備え、前記制御部は、前記栽培槽それぞれの給液開始時刻が異なっている設定条件で前記タンクから前記栽培槽それぞれへの給液と前記栽培槽それぞれから前記タンクへの排液とを繰り返す構成の苗育成用灌水装置を用いた苗育成用灌水方法であって、前記制御部は、前記給液手段それぞれに通電する給液タイミングと前記排液手段それぞれに通電する排液タイミングをすべて異ならせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によって、大掛かりな設備投資やインフラの整備をしなくても、苗の育成規模を拡大もしくは縮小できるので、市場の要求に柔軟に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る苗育成用灌水装置の構成例を示す概略の構成図である。
【
図2】
図2は、
図1における制御パネルの例を示す概略の構成図である。
【
図3】
図3は、
図1における制御手順の例を示す概略のフローチャート図である。
【
図4】
図4は、
図1におけるポンプ動作の例を示す概略のタイミングチャート図である。
【
図5】
図5は、
図4におけるポンプ動作の例を長時間に亘って示す概略のタイミングチャート図である。
【
図6】
図6は、
図1のポンプ動作に係る他の例を示す概略のタイミングチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本実施形態に係る苗育成用灌水装置1の構成例を示す概略の構成図である。
図1の例では、3つの栽培槽2a~2cを対象として、1つのタンク3と1つの制御部8によって、水または肥料成分が溶けた状態の水31の循環制御をする構成である。上記構成以外に、例えば、前記栽培槽を2つにする場合があり、前記栽培槽を4つ以上にする場合がある。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0017】
苗育成用灌水装置1は、栽培槽2a~2cに、複数の水切り穴が形成されたマット2hがそれぞれ配されており、マット2hの上に、苗育成用トレイ9a~9cがそれぞれ配されている。苗育成用トレイ9a~9cは、マルチキャビティコンテナであり、市販品が適用できる。一例として、苗育成用トレイ9a~9cは、幅300mm、長さ400mm、容量150mLであり、キャビティが5×8個のマトリクス状に一体形成されている。苗育成用トレイ9a~9cにおける各キャビティには、培地および苗32が配されている。苗育成用灌水装置1は、苗育成用トレイ9a~9cにおける苗32への底面灌水をする構成である。培地は、土またはロックウール、あるいは、それらの混合物、その他既知の培地が適用できる。苗32は、樹木、果樹、花木または野菜、その他既知の栽培苗が適用できる。
【0018】
栽培槽2aは、水位の上限位置および下限位置を検出可能な水位センサ7aが配されている。栽培槽2bは、水位の上限位置および下限位置を検出可能な水位センサ7bが配されている。栽培槽2cは、水位の上限位置および下限位置を検出可能な水位センサ7cが配されている。ここで、水位センサ7a~7cは、水位の上限位置および下限位置をそれぞれ変更可能な構成である。
【0019】
制御部8は、タンク3から栽培槽2a~2cへの給液と栽培槽2a~2cからタンク3への排液を繰り返す循環制御をする。一例として、制御部8は、栽培槽2a~2cに水31を給液し、水位センサ7a~7cが設定の上限値に到達すると水31の供給を停止させる。その後、一定時間灌水した状態を維持し、規定の時間になると、栽培槽2a~2cから水31を排液し、水位センサ7a~7cが設定の下限値に到達すると水31の排出を停止させる。
【0020】
苗育成用灌水装置1は、水または肥料成分が溶けた状態の水31を貯留するタンク3を有する。苗育成用灌水装置1は、給液ポンプ4aおよび給液管12aと、給液ポンプ4bおよび給液管12bと、給液ポンプ4cおよび給液管12cを有する。苗育成用灌水装置1は、フィルタ5aおよび排液ポンプ6aおよび排液管11aと、フィルタ5bおよび排液ポンプ6bおよび排液管11bと、フィルタ5cおよび排液ポンプ6cおよび排液管11cを有する。
【0021】
一例として、タンク3の側面に制御部8が取付けられている。一例として、制御部8は、ワンチップマイコンからなるCPUと、液晶ディスプレイパネルと、給電回路と、各種スイッチを有する。
【0022】
図2に示すように、制御部8における制御パネル8aは、入力部21と、設定表示部22と、状態表示部23を有する。一例として、入力部21は、設定ボタン21aと、上変更ボタン21bと、下変更ボタン21cと、確定ボタン21dを有する。
【0023】
一例として、設定表示部22は、栽培槽2aの開始時刻表示画面22aと、栽培槽2aの給液時間画面22bと、栽培槽2aの給液間隔画面22cを有する。一例として、設定表示部22は、栽培槽2bの開始時刻表示画面22dと、栽培槽2bの給液時間画面22eと、栽培槽2bの給液間隔画面22fを有する。一例として、設定表示部22は、栽培槽2cの開始時刻表示画面22gと、栽培槽2cの給液時間画面22hと、栽培槽2cの給液間隔画面22iを有する。
【0024】
一例として、状態表示部23は、栽培槽2aの給液ランプ23aと、栽培槽2aの排水ランプ23bと、栽培槽2aの育苗ランプ23cを有する。一例として、状態表示部23は、栽培槽2bの給液ランプ23dと、栽培槽2bの排水ランプ23eと、栽培槽2bの育苗ランプ23fを有する。一例として、状態表示部23は、栽培槽2cの給液ランプ23gと、栽培槽2cの排水ランプ23hと、栽培槽2cの育苗ランプ23iと、異常ランプ23kを有する。
【0025】
苗育成用灌水装置1は、給液ポンプ4a~4cから吐出する給液開始時刻を栽培槽2aと栽培槽2bと栽培槽2cとでそれぞれ異ならせた設定条件によって制御部8が循環制御をする構成である。
【0026】
図3は、苗育成用灌水装置1における制御手順の例を示す概略のフローチャート図である。
図3のステップS1において、操作者は、苗育成用灌水装置1の主電源(不図示)をONにし、前記設定条件の基となる基データを入力する。
【0027】
一例として、設定ボタン21aを押すと、栽培槽2aの開始時刻表示画面22aが点滅するので、上変更ボタン21bや下変更ボタン21cを適宜押して開始時刻を設定し、確定ボタン21dを押す。確定ボタン21dを押すと、次に栽培槽2bの開始時刻表示画面22dが点滅する。同じように設定を行い、栽培槽2cの設定を行って、確定ボタン21dを押すと、ステップS2に遷移する。
【0028】
図3のステップS2において、制御部8は、設定条件が適正であるか否かを判断する。そして、制御部8は、入力した前記基データが前記設定条件に適合しないと判断した場合、ステップS2Aに遷移する。
【0029】
図3のステップS2Aにおいて、制御部8は、異常ランプ23kを点灯または点滅させて、エラー表示をする。異常ランプ23kが点灯または点滅するので、操作者は、上変更ボタン21bや下変更ボタン21cなどを適宜押して前記設定条件の基となる前記基データを再度入力する。そして、制御部8は、入力した前記基データが前記設定条件に適合すると判断した場合、ステップS3に遷移する。
【0030】
図3のステップS3において、制御部8は、水31を循環させる。ここで、動作オンや動作オフのボタンがあってもよく、例えば、動作オンのボタンを押すとステップS1が開始されて、動作オフのボタンを押すと一連の動作が終了する構成にしてもよい(不図示)。
【0031】
したがって、制御部8は、前記エラー表示がない状態で前記循環制御をする。
【0032】
図4は、苗育成用灌水装置1におけるポンプ動作の例を示す概略のタイミングチャート図である。一例として、苗育成用灌水装置1は、栽培槽2aの灌水制御終了時点から栽培槽2bの灌水制御開始時点までに所定の待機時間を設けている。また、苗育成用灌水装置1は、栽培槽2bの灌水制御終了時点から栽培槽2cの灌水制御開始時点までに所定の待機時間を設けている。
【0033】
一例として、前記待機時間は、例えば15分または20分若しくは30分であり、ポンプ定格や配管長さやレイアウトなどに応じて、任意の待機時間を設定可能である。
【0034】
図5は、
図4におけるポンプ動作の例を長時間に亘って示す概略のタイミングチャート図である。灌水制御の周期は、例えば1日であり、半日や2日や3日や7日など、苗32の種類や生育状況などに応じて、任意の周期時間を設定可能である。
【0035】
図6は、苗育成用灌水装置1におけるポンプ動作の他の例を示す概略のタイミングチャート図である。灌水制御の周期は、栽培槽2aと栽培槽2bと栽培槽2cとでそれぞれ異なった周期に設定する場合があり、苗32の種類や生育状況などに応じて、任意の周期時間を設定可能である。
【0036】
[実施例]
実施例の苗育成用灌水装置1は、井戸水に肥料成分が溶けた状態の水31と、苗育成用トレイ9a~9cとしてマルチキャビティコンテナJFA-150を用いて、杉の苗32を育成した。苗32の生育状況に応じて、栽培槽2aは3日周期で灌水し、栽培槽2bは5日周期で灌水し、栽培槽2cは7日周期で灌水し、順調に生長することを確認できた。
【0037】
本実施形態によって、大掛かりな設備投資やインフラの整備をしなくても市場の要求に柔軟に対応して苗の育成規模を拡大もしくは縮小できる。
【0038】
上述の実施形態では、給液ポンプと排液ポンプを有する構成を説明したが、この構成に限定されない。本構成は、給液ポンプや排液ポンプに代えて、電磁弁など通電制御によって管路の開閉制御をする機器を用いることができる。また、本構成は、重力を利用して給液速度や排液速度を調整することができる。本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 苗育成用灌水装置
2a、2b、2c 栽培槽、2h マット
3 タンク
4a、4b、4c 給液手段(給液ポンプ)
5a、5b、5c フィルタ
6a、6b、6c 排液手段(排液ポンプ)
7a、7b、7c 水位検出手段(水位センサ)
8 制御部、8a 制御パネル
9a、9b、9c 苗育成用トレイ
11a、11b、11c 排液管
12a、12b、12c 給液管
21 入力部
22 設定表示部
23 状態表示部
31 水
32 苗
【要約】
【課題】給液タイミングをずらすことで、瞬時電力の増大を防止するとともに、タンク内の液量の急激な変化を抑えて、栽培槽の数の増減に柔軟に対応できる苗育成用灌水装置を提供することを目的とする。
【解決手段】苗育成用灌水装置1は、栽培槽2a~2cと、水または肥料成分が溶けた状態の水31を貯留するタンク3と、制御部8と、給液手段4a~4cを備え、制御部8は、栽培槽2a~2cそれぞれの給液開始時刻が異なっている設定条件でタンク3から栽培槽2a~2cへの給液を繰り返す。
【選択図】
図1