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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】業務支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250107BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2024050802
(22)【出願日】2024-03-27
【審査請求日】2024-07-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523200907
【氏名又は名称】Venture Lab.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】亀岡 亮
【審査官】佐藤 光起
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-132528(JP,A)
【文献】特開2021-152850(JP,A)
【文献】特開2022-155841(JP,A)
【文献】特開2023-055331(JP,A)
【文献】料金表(法人様案件),[online],2023年02月04日,[検索日 2024.08.21], インターネット:<URL:https://web.archive.org/web/20230204153500/https://bodaiju6174.com/corporation-price>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設側担当者及び施設内のスペースに出店可能な出店者を含むユーザと、管理者と、がアクセス可能な業務支援システムであって、制御部及び記憶部を含むサーバと、ユーザが前記サーバにアクセスするために使用するユーザ端末と、を有し、
前記記憶部は、前記ユーザ、前記施設及び前記出店者の情報を含み、
前記制御部は、
前記ユーザ端末より入力された情報抽出の要求に基づき、前記記憶部の情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された情報を、前記ユーザ端末に表示するための表示データを作成する表示データ作成手段と、
前記表示データを前記ユーザ端末に出力する表示データ出力手段と、
を有し、
前記表示データ作成手段は、
レイアウト設定と、表示すべき情報及び表示すべき位置と、を対応付ける表示データ作成テーブルを有しており、前記ユーザ端末より入力されたレイアウト設定に基づいて、前記抽出手段により抽出された情報を、前記ユーザ端末の表示すべき位置に表示する表示データを作成し、かつ
前記ユーザ端末より入力された情報抽出の要求に基づき、前記施設の所属するグループ全体の情報を一括して閲覧及び編集するための表示データを作成する、
業務支援システム。
【請求項2】
施設側担当者及び施設内のスペースに出店可能な出店者を含むユーザと、管理者と、がアクセス可能な業務支援システムであって、制御部及び記憶部を含むサーバと、ユーザが前記サーバにアクセスするために使用するユーザ端末と、を有し、
前記記憶部は、前記ユーザ、前記施設及び前記出店者の情報を含み、
前記制御部は、
前記ユーザ端末より入力された情報抽出の要求に基づき、前記記憶部の情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された情報を、前記ユーザ端末に表示するための表示データを作成する表示データ作成手段と、
前記表示データを前記ユーザ端末に出力する表示データ出力手段と、
を有し、
前記表示データ作成手段は、レイアウト設定と、表示すべき情報及び表示すべき位置と、を対応付ける表示データ作成テーブルを有しており、前記ユーザ端末より入力されたレイアウト設定に基づいて、前記抽出手段により抽出された情報を、前記ユーザ端末の表示すべき位置に表示する表示データを作成し、
前記ユーザは、前記施設の所属するグループ内の複数の施設側担当者を含み、
前記表示データは、前記複数の施設側担当者の一部の情報抽出の要求に基づき作成され、グループ内の他の担当者が利用できる、
業務支援システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記スペースで開催されるイベント及び/又は出店されるテナントの内容に基づき前記スペースの利用価格を自動で作成する利用価格作成手段を有する、
請求項1又は2の業務支援システム。
【請求項4】
前記利用価格作成手段が作成する利用価格は変動価格である、
請求項の業務支援システム。
【請求項5】
前記利用価格作成手段は、過去に開催されたイベント及び/又は出店されたテナントの営業実績データを学習させた学習済みモデルを含む、
請求項の業務支援システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記ユーザ端末からの入力に基づき前記利用価格を編集するDB編集手段を有する、
請求項の業務支援システム。
【請求項7】
さらに前記抽出手段により抽出された情報に基づ分析データを作成する分析情報作成手段を有する、
請求項1又は2の業務支援システム。
【請求項8】
前記制御部は、
複数の検索項目から選択された選択項目について、前記ユーザ端末より入力された検索条件を取得する検索条件取得手段を有し、
前記抽出手段は、取得した前記検索条件に基づいて、前記記憶部に記憶されたスペースの情報を抽出し、
前記表示データ作成手段は、抽出された前記スペースの情報をユーザ端末に表示するための表示データを作成する、
請求項1又は2の業務支援システム。
【請求項9】
前記表示データ作成手段は、前記スペースの属する施設内における前記スペースの位置及び外観、並びにそれらの周辺環境に関する視覚可能な情報を表示する地図情報を含む表示データを作成する、
請求項の業務支援システム。
【請求項10】
前記周辺環境には、前記スペースと周囲の店舗との位置関係、前記スペースと前記施設への来場者の動線との位置関係、前記スペースにおけるブースの設置方向及び/又は通行者からの見え方を含む、
請求項の業務支援システム。
【請求項11】
前記記憶部は、前記表示データを記憶し
前記抽出手段は、前記ユーザの閲覧履歴の要求に基づき、前記記憶部に記憶されている前記表示データを抽出し、
前記表示データ出力手段は、抽出された前記表示データを前記ユーザ端末に出力する、
請求項の業務支援システム。
【請求項12】
前記制御部は、
前記ユーザによるイベント開催又はテナント出店のオファーを受信するオファー受信手段を有し、
前記記憶部は、前記オファーに対するステータスを含む情報をオファー申請進捗状況として記憶し、
前記抽出手段は、前記ユーザ端末より入力されたオファー申請進捗状況表示の要求に基づき前記オファーに対するステータスを含む情報を抽出し、
前記表示データ出力手段は、抽出された前記オファーに対するステータスを含む情報を前記ユーザ端末に出力する、
請求項の業務支援システム。
【請求項13】
施設側担当者及び施設内のスペースに出店可能な出店者を含むユーザと、管理者と、がアクセス可能な業務支援システムであって、制御部及び記憶部を含むサーバと、ユーザが前記サーバにアクセスするために使用するユーザ端末と、を有し、
前記記憶部は、前記ユーザ、前記施設及び前記出店者の情報を含み、
前記制御部は、
前記ユーザ端末より入力された情報抽出の要求に基づき、前記記憶部の情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された情報を、前記ユーザ端末に表示するための表示データを作成する表示データ作成手段と、
前記表示データを前記ユーザ端末に出力する表示データ出力手段と、
を有し、
前記表示データ作成手段は、
レイアウト設定と、表示すべき情報及び表示すべき位置と、を対応付ける表示データ作成テーブルを有しており、前記ユーザ端末より入力されたレイアウト設定に基づいて、前記抽出手段により抽出された情報を、前記ユーザ端末の表示すべき位置に表示する表示データを作成し、
前記制御部は、
複数の検索項目から選択された選択項目について、前記ユーザ端末より入力された検索条件を取得する検索条件取得手段を有し、
前記抽出手段は、取得した前記検索条件に基づいて、前記記憶部に記憶されたスペースの情報を抽出し、
前記表示データ作成手段は、抽出された前記スペースの情報を前記ユーザ端末に表示するための表示データを作成し、
さらに前記ユーザによるイベント開催又はテナント出店のオファーを受信するオファー受信手段を有し、
前記記憶部は、前記オファーに対するステータスを含む情報をオファー申請進捗状況として記憶し、
前記抽出手段は、前記ユーザ端末より入力されたオファー申請進捗状況表示の要求に基づき前記オファーに対するステータスを含む情報を抽出し、
前記表示データ出力手段は、抽出された前記オファーに対するステータスを含む情報を前記ユーザ端末に出力する、
前記業務支援システム。
【請求項14】
前記制御部は、前記スペースで開催されるイベント及び/又は出店されるテナントの内容に基づき前記スペースの利用価格を自動で作成する利用価格作成手段を有する、
請求項13の業務支援システム。
【請求項15】
前記利用価格作成手段が作成する利用価格は変動価格である、
請求項14の業務支援システム。
【請求項16】
前記利用価格作成手段は、過去に開催されたイベント及び/又は出店されたテナントの営業実績データを学習させた学習済みモデルを含む、
請求項14の業務支援システム。
【請求項17】
前記制御部は、前記ユーザが端末からの入力に基づき前記利用価格を編集するDB編集手段を有する、
請求項16の業務支援システム。
【請求項18】
前記表示データ作成手段は、前記ユーザ端末より入力された情報抽出の要求に基づき、前記施設の所属するグループ全体の情報を一括して閲覧及び編集するための表示データを作成し、
さらに前記抽出手段により抽出された情報に基づき分析データを作成する分析情報作成手段を有する、
請求項13の業務支援システム。
【請求項19】
前記表示データ作成手段は、前記スペースの属する施設内における前記スペースの位置及び外観、並びにそれらの周辺環境に関する視覚可能な情報を表示する地図情報を含む表示データを作成する、
請求項13の業務支援システム。
【請求項20】
前記周辺環境には、前記スペースと周囲の店舗との位置関係、前記スペースと前記施設への来場者の動線との位置関係、前記スペースにおけるブースの設置方向及び/又は通行者からの見え方を含む、
請求項19の業務支援システム。
【請求項21】
前記記憶部は、前記表示データを記憶し、
前記抽出手段は、前記ユーザの閲覧履歴の要求に基づき、前記記憶部に記憶されている前記表示データを抽出し
前記表示データ出力手段は、抽出された前記表示データを前記ユーザ端末に出力する、
請求項13の業務支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、催事スペース又は空床有する施設の担当者の業務負担を軽減する業務支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、百貨店やショッピングモールなどの商業施設は、商業施設内の特定の区画でのイベント(催事)開催を希望する外部業者に当該区画(以下、本明細書において「催事スペース」という)を利用させ、賃料を得てきた。そして外部業者である出店者によるイベント開催は、商業施設全体の集客力をも増加させることから、商業施設にとっては賃料による利益だけでなく、商業施設全体の収益向上が見込めるという利点があった。
【0003】
特許文献1には、場所提供者が移動販売車のオーナーに対し場所(軒先)を貸し出して営業させるにあたり、場所提供者とオーナーとの間の仲介を行い、特に双方の手続上の利便性を向上させるシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2023-55331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
商業施設におけるイベントの場合は、特許文献1に開示されるような移動販売車に施設外の場所を提供するいわゆる「軒先ビジネス」と異なり、施設は施設内部のスペースを利用させることになる。そのため、当該スペースを利用してイベントなどを開催させる際には、出店者に対する強い信頼関係が担保される必要がある。しかし、通常は施設側担当者と出店者とはいずれも相手側の事情などを知らないことが多いため、当該スペースを出店者に利用させるにあたり、施設側担当者と出店者との間の信頼関係を形成させる仲介者及び、出店時の利便性を向上させるツールが求められていた。
【0006】
また施設側担当者としては、自己の所属する施設を含むグループ全体で、各施設の営業情報を一括して閲覧・管理し、グループ全体を統合管理することで管理コストを低減させ、そのうえで収益を向上させることも求められる。さらにグループ内の施設におけるイベント開催やテナント出店に利用できるスペースの賃料を適正な額に設定し、各施設のニーズにマッチした出店者に対してイベント開催やテナント出店を積極的に促すことができれば、施設内の空きスペースを減少させることができ、かつ限られた場所や人的な経営資源で最大の利益を創出することできる。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、催事スペース等を保有する施設の施設側担当者と出店者との信頼関係を形成させつつ、イベント開催やテナント出店に関連する営業情報管理等の利便性を向上させ、施設及び/又はグループ全体の収益を最大化させる業務支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一実施形態によれば、
施設側担当者、施設内のスペースに出店可能な出店者及び管理者を含むユーザがアクセス可能な業務支援システムであって、制御部及び記憶部を含むサーバを有し、
記憶部は、ユーザ、施設及び出店者の情報を含み、
制御部は、ユーザの要求に応じ、記憶部の情報を抽出する抽出手段と、
抽出手段により抽出された前記情報をユーザの要求を満たす形態で表示するための表示データを作成する表示データ作成手段と、
表示データを端末に出力する表示データ出力手段と、
を有する業務支援システム、
が提供される。
本発明によれば、施設側担当者、出店者及び管理者の保有する情報を統合管理し、ユーザの求めに応じ適宜抽出及び加工することで新たな営業的に有益な情報を形成させ、施設側担当者の業務管理の負担を軽減させ、かつ施設の業績に寄与することができる。
【0009】
また、本発明の一実施形態によれば、業務支援システムにおいて、制御部は、スペースで開催されるイベント及び/又は出店されるテナントの内容に基づきスペースの利用価格を作成する利用価格作成手段を有する。
本発明によれば、施設のスペースを適正な利用価格で貸し出すことにより、施設等の業績を最大化することに寄与することができる。
【0010】
また、本発明の一実施形態によれば、利用価格作成手段が作成する利用価格は変動価格である。
本発明によれば、施設側担当者が利用価格を算出するために検討する手間を低減し、省力化に寄与することができる。
【0011】
また、本発明の一実施形態によれば、利用価格作成手段は、過去に開催されたイベント及び/又は出店されたテナントの営業実績データを学習させた学習済みモデルを含む。
本発明によれば、利用価格の算出に過去の営業実績を学習させたAIを用いることで、施設側担当者は信頼性の高い利用価格を用いることができる。
【0012】
また、本発明の一実施形態によれば、制御部は、利用価格を、前記ユーザが端末から利用価格を編集するDB編集手段を有する。
本発明によれば、AIの算出した利用価格を施設内の事情等により変更したい場合でも、適切な値に対応することができる。
【0013】
また、本発明の一実施形態によれば、表示データ作成手段は、ユーザの要求により、施設の所属するグループ全体の情報を一括して閲覧及び編集するための表示データを作成する管理用表示データ作成手段を有する。
本発明によれば、本発明のシステムに記憶された種々の営業情報を用いて、施設の属すグループの営業情報を一括管理し得る表示データを作成することで、グループ内の施設側担当者がグループ全体の業績を的確に把握し、有効に利用できるようになる。
【0014】
また、本発明の一実施形態によれば、ユーザの要求により、情報に基づく分析データを作成する分析情報作成手段を有する。
本発明によれば、施設やグループの営業実績に基づき施設側担当者の求める態様の分析結果を作成することができるようになり、施設又はグループの営業戦略策定などに利用することができる。
【0015】
また本発明の一実施形態によれば、ユーザには、施設が所属するグループ内の複数の施設側担当者が含まれ、複数の施設側担当者の一部の要求に応じ作成される表示データをグループ内の他の施設側担当者が利用できる。
本発明によれば、施設が属するグループ全体の情報を各施設の担当者が共有することにより、グループ全体の管理負担を軽減することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のシステムによれば、イベント開催において施設側担当者と出店者との信頼関係を形成させつつ、施設又はグループ全体の情報管理の利便性を向上させることができる。
【0017】
さらに、施設内のスペースの利用価格を適正化することで当該施設又はグループ全体の収益を最大化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の業務支援システムの全体構成を表す図である。
図2】本発明の業務支援システムにおける出店者端末、管理者端末及び施設端末の構成を表す図である。
図3A】本発明の業務支援システムにおけるサーバの構成を表す図である。
図3B】出店者情報及び施設マスタデータの例を表す図である。
図3C】業務管理マスタデータの例を表す図である。
図3D】アカウント情報マスタデータの例を表す図である。
図4】本発明の業務支援システムにおける制御部の構成を表す図である。
図5】利用価格作成手段の処理を表す図である。
図6】表示データ作成手段の構成を表す図である。
図7】利用価格作成手段の構成を表す図である。
図8】出店者側検索アプリによる処理を表す図である。
図9】出店者側検索サイトのユーザ登録の入力ページを表す図である。
図10】出店者側検索サイトの検索メニューページを表す図である。
図11】出店者側検索サイトの検索条件の入力ページを表す図である。
図12】出店者側検索サイトの検索結果を表示するページを表す図である。
図13】出店者側検索サイトの施設詳細表示ページを表す図である。
図14】出店者側検索サイトの施設詳細表示ページからスペース詳細表示ページへの切り替えを表す図である。
図15】出店者側検索サイトのスペース詳細表示ページを表す図である。
図16】出店者側検索サイトのマイページの例を表す図である。
図17】出店者側検索サイトの新規企画登録ページの例を表す図である。
図18】出店者側検索サイトにおけるオファー申請の進捗状況表示ページの例を表す図である。
図19】出店者側検索アプリのイベント開催オファーの処理を表す図である。
図20】出店者側検索サイトのイベント開催オファー申請ページを表す図である。
図21】施設側管理アプリによる処理を表す図である。
図22】施設側管理サイトのメニューページを表す図である。
図23】施設側管理サイトの検索条件の入力ページを表す図である。
図24】施設側管理サイトの検索結果を表示するページを表す図である。
図25】施設側管理サイトの出店者企画詳細表示ページを表す図である。
図26】施設側管理サイトの管理ページの例を表す図である。
図27】施設側管理サイトのスケジュール管理ページを表す図である。
図28】施設側管理サイトの売上管理ページを表す図である。
図29】施設側管理サイトの基本情報ページを表す図である。
図30】施設側管理サイトのスペース情報ページを表す図である。
図31A】施設側管理サイトの価格情報ページを表す図である。
図31B】施設側管理サイトの価格情報ページを表す図である。
図31C】価格情報ページの利用価格一括変更工程を表す図である。
図32】施設側管理サイトの売上管理ページを表す図である。
図33】施設側管理サイトの分析情報ページを表す図である。
図34A】施設側管理サイトの分析情報ページを表す図である。
図34B】施設側管理サイトの分析情報ページを表す図である。
図34C】施設側管理サイトの分析情報ページを表す図である。
図35】施設側管理サイトの掲示板(出店者レビュー)を表す図である。
図36】施設側管理サイトの掲示板(トラブル報告)を表す図である。
図37】施設側管理サイトの出店者マスタを表す図である。
図38】施設側管理サイトの出店者マスタを表す図である。
図39A】アカウント管理ページを表す図である。
図39B】アカウント管理ページを表す図である。
図40】施設側管理サイトの企画オファー申請ページの例を表す図である。
図41】本発明の業務支援システムにおけるアプリとマスタデータとの関係を表す概略図である。
図42】本発明の業務支援システムにおけるアプリとマスタデータとの関係を表す概略図である。
図43】本発明の業務支援システムにおけるアプリとマスタデータとの関係を表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態について説明する。
本発明の業務支援システムは、催事スペース及び/又は空床を保有する商業利用可能な施設(以下、本明細書において「施設」という)の施設情報や営業情報を適切に管理することができる。また施設内のスペースにおいて物販又はサービス等の提供に係るイベント開催を行う業者及び施設内の空床にテナントとして出店する業者(以下、本明細書において、これら2つの業者をまとめて「出店者」という)及び施設側担当者により適切に設定された利用価格を活用し、システムを管理するシステム管理者(以下、本明細書中において「管理者」という)を通じて、イベント開催等を簡便に行うための支援することができる。
【0020】
本明細書中において、出店者が取り扱う商品の例としては、食品、飲料水、乗用車、書籍、各地方の物産、通信機器、住宅、日用品などが挙げられる。また出店者が取り扱うサービスの例としては、英会話教室、塾、各種学校などの教育関連施設、水泳、ダンス、トレーニングジムなどの運動施設運営、古本や骨董品など中古品の査定業務、さらに各種保険商品の提供、美容施設の運営などが挙げられる。なお、これら出店者が取り扱う商品及びサービスは、上述の例に限定されない。
【0021】
本明細書中における施設の例としては、商業施設、小売店、温浴施設、映画館、レンタルショップ、書籍店、百貨店、商店街、ドラッグストア、運動施設、駅、オフィスビル、集合住宅、郵便局、遊技場、運動競技場、道路サービス施設などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0022】
本明細書中において「イベント」とは、上述の催事スペースを利用して出店者が商品やサービスの提供或いはそれらの宣伝を行うことを意味する。
【0023】
本明細書中において「グループ」とは、同一又は関連する主体により管理及び運営される、一連の施設の群からなる集団をいう。グループには社会通念上のチェーンストア、フランチャイズが含まれるが、これに限られない。また本明細書中において、グループ内の各施設のことを「グループ店舗」という。
【0024】
本明細書中において「催事スペース」とは、施設内の区画であって、種々の業者に対して商品やサービスの提供或いはそれらの宣伝を行わせる目的で一定期間貸し出し可能である区画を意味する。
【0025】
本明細書中において「空床」とは、施設内において店舗利用可能な区画であって、店舗として利用されていない区画を意味する。また、出店者により空床に出店される店舗を「テナント」という。
【0026】
本明細書中において、催事スペースと空床をまとめて「スペース」という。
【0027】
本明細書中において「施設側担当者」とは、施設においスペースの管理を行う担当者であり、スペースを出店者に利用させるための一定の権限を有する者を意味する。また、グループに属する施設を統合管理する担当者(例えば、特定の施設に所属しない本社等の営業関連担当者を含む)も施設側担当者という。
【0028】
本明細書において「イベント開催オファー」とは、施設内のスペースにおいてイベント開催を希望する出店者が、施設に対し申し込むオファーを意味する。
【0029】
本明細書中において「テナント出店オファー」とは、施設が保有する空床に対し出店者がテナント出店を希望して施設側担当者に対し申し込むオファー、及び施設側担当者が自己の保有する空床にテナント出店してもらうために出店者に対し行うオファーの両方を意味する。
【0030】
本明細書において「企画オファー」とは、施設側担当者が、自己の所属する施設内のスペースにおいて、出店者のイベントを開催させるために出店者に対して行うオファーを意味する。
【0031】
本明細書において「ユーザ」とは、本発明の業務支援システムを利用するためにユーザ登録した者を意味する。本発明の業務支援システムを利用する出店者及び施設側担当者を区別する必要がない場合は、まとめて「ユーザ」ということがある。なおユーザには管理者は含まない。
【0032】
[1.全体構成]
図1は本発明の業務支援システム1の概略図を表す。
本発明の業務支援システム1は、管理サーバ10と、出店者端末20と、管理者端末30と、施設端末40と、を有し、各々がネットワークNを通じて情報授受が可能となるように接続される。ここで管理サーバ10は、業務支援システム1における管理者により運用される装置であり、出店者端末20は、出店者が業務支援システム1を利用するために使用する情報端末であり、施設端末40は施設側担当者が業務支援システム1を利用するために使用する情報端末である。また管理者端末30は、管理者が管理サーバ10に接続し管理サーバ10の各機能を実行させ、或いは管理サーバ10内に記録されるデータの編集などに用いる情報端末である。
また、本発明の業務支援システム1は全ての機能を自己の管理サーバ10内に有していなくともよい。例えば所定の機能を、外部サーバ10aを有する別の業者等に請け負わせてもよい。ここで所定の機能の例としては、後述のスペースの利用価格算出機能が挙げられる。
【0033】
業務支援システム1を利用することにより、施設側担当者は、業務支援システム1内のアプリケーションプログラム(以下、本明細書中で「アプリ」という)を起動させ利用することにより、施設が保有するスペースに関する施設情報及び営業情報を管理し、さらにスペースでイベント又はテナント出店させる出店者を検索できる。さらに業務支援システム1内のアプリを起動させ利用することにより、出店者との間でイベント開催又はテナント出店に必要な手続きを行うことができる(以下、このアプリを「施設側管理アプリ」という)。
また出店者は、業務支援システム1を利用することで、イベント開催やテナント出店に伴う諸手続きをすることができる(以下、このアプリを「出店者側検索アプリ」という)。
すなわち、業務支援システム1は、出店者側検索アプリ又は施設側管理アプリを使用し、或いは両者をデータ共有させつつ利用することにより、出店者側及び/又は施設側の利便性向上に寄与することができる。
【0034】
以下、業務支援システム1の全体構成について詳細に説明する。
【0035】
[1.1 出店者端末]
図2は、出店者端末20の構成を示している。出店者端末20は、入力部202、通信部204、表示部206、制御部208、及び記憶部210を備える。出店者は、出店者端末20を使用して業務支援システム1に接続し、スペース検索することができる。出店者端末20は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータが挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
図2において、入力部202は、各種入力操作を受け付けるためのデバイスを備える。入力部202が有するデバイスには、ボタン、タッチパネル、キーボード、マウス、マイク及びカメラ等が含まれる。
【0037】
通信部204は、外部の装置と通信を行うためのインタフェースであり、出店者端末20をネットワークN(図1)に接続するための通信インタフェースを備える。ネットワークN(図1)の例としては、インターネット、無線LAN、有線LANなどの各種ネットワークが挙げられる。
【0038】
表示部206は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの、画像を表示可能な表示デバイスを備える。
【0039】
記憶部210は、種々のデータを記憶可能に構成される。記憶部210は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリ、SSDなどの半導体メモリを有する。
【0040】
制御部208は、CPUと、RAM、ROM、フラッシュメモリ等のメモリを有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部208の各種機能は、CPUが非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリが、プログラムを格納した非遷移的実体的記憶媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部208を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
制御部208は、ネットワークを通じ管理サーバ10内に記憶された業務支援システム1のアプリを実行することで、スペースを検索することができる。
【0041】
[1.2 施設端末]
施設側担当者は、施設端末40を使用して業務支援システム1に接続し、施設内のスペースを管理し、またスペースでイベントを開催させ又は空床にテナント出店させる出店者を検索することができる。
【0042】
図2に示すように、施設端末40は、入力部402、通信部404、表示部406、制御部408、及び記憶部410を備える。施設端末40は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータが挙げられるが、これらに限定されない。
【0043】
記憶部410、入力部402、通信部404は、表示部406の構成は、上述の出店者端末20における入力部202、通信部204は、表示部206、記憶部210と同様である。
【0044】
制御部408の構成は、出店者端末20における制御部208と同様である。制御部408は、ネットワークを通じ管理サーバ10に記憶された業務支援システム1のアプリを実行することで施設内のスペースを管理し、またスペースでイベント開催させ又は空床へテナント出店させる出店者を検索することができる。
【0045】
[1.3 管理者端末]
管理者端末30は、業務支援システム1を提供する事業者(管理者)が利用する情報機器であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータが挙げられるがこれらに限定されない。図2に示すように、管理者端末30の構成は、出店者端末20及び施設端末40と同様であり、入力部302、通信部304、表示部306、制御部308、及び記憶部310を備える。
【0046】
具体的には、管理者端末30は、管理者が業務支援システム1を運営する上で必要となる各種処理の操作を行う。例えば、業務支援システム1のユーザ(施設側担当者及び出店者)のアカウント管理、ユーザ登録申請に対する許可/拒否、管理サーバ10内のデータベース(以下、「DB」という)に格納された情報の編集、双方のユーザ(施設側担当者及び出店者)から申請されたオファーの仲介処理などに関する操作を行う。
【0047】
[1.4 サーバ]
図3Aは、管理サーバ10の構成を表す概略図である。
管理サーバ10は、図3Aに示すように、通信部104、制御部108及び記憶部110を備える。通信部104は、外部の装置と通信を行うために、管理サーバ10をネットワークNに接続するための通信インタフェースを備える。
【0048】
管理サーバ10は、管理者によってネットワークN上に設置される。管理サーバ10は、業務支援システム1を提供するためのウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を備える。すなわち、管理サーバ10は、管理サーバ10内の記憶部110に記憶されているアプリ、或いは出店者端末20又は施設端末40にダウンロードされているアプリからの要求に応答して処理を実行する。そして管理サーバ10は、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等を出店者端末20、施設端末40又は管理者端末30に送信する。出店者端末20、施設端末40又は管理者端末30では、受信したデータに基づく画面が表示される。
【0049】
[1.4.1 記憶部]
記憶部110は、種々のデータを記憶可能に構成される。記憶部110は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリ、SSDなどの半導体メモリを有する。また、記憶部110には、業務支援システム1の機能を実現するためのアプリ、アプリからの要求に応答して各種の処理を実行するための他のプログラムや、出店者端末20、施設端末40、管理者端末30に送信する各種の画面データや制御データが記憶されている。また、記憶部110には、業務支援システム1を利用するユーザの登録情報、登録済みユーザのシステム利用履歴に関する情報が記憶される。
【0050】
図3Aにおいて、記憶部110は出店者情報DB1102、施設情報DB1104、業務管理DB1106を含む。
【0051】
出店者情報DB1102は、主に出店者に関する会社名や連絡先などの基本情報がマスタデータとして一覧形式で記憶される(以下、本明細書中において「出店者マスタデータ」という)。図3B(a)に、出店者マスタデータの例を示す。出店者マスタデータを構成する情報は、後述の出店者によるユーザ登録時の登録情報や、出店者側検索サイトにおけるマイページにて追記された詳細情報、施設側管理サイトの管理画面ページ(出店者マスタ)にて登録・編集された詳細情報(図37)及びイベント企画に関する登録情報(図17)などから取得されてもよい。出店者マスタデータは、管理者及び/又は施設側担当者が一部又は全部を作成及び編集したものであってもよい。
【0052】
施設情報DB1104は、施設内のスペースの場所、利用価格、連絡先などの情報がマスタデータとして一覧形式で記憶される(以下、本明細書中において「施設マスタデータ」という)。図3B(b)に、施設マスタデータの例を示す。図3B(b)では、例としてXスーパーの催事スペース(No.1~4)及びZストアの催事スペース(No.5~6)を抜粋したものになっている。施設マスタデータを構成する情報は、例えば企業名、支店名、屋号、店舗名、グループ、所在地、連絡先、営業時間、担当者情報、アクセス情報、駐車場情報、銀行口座情報、集客数、などの施設自体の情報に加え、催事スペース名、フロア、スペース広さ、利用時間、使用可能設備、利用価格、提出必要書類、支払い方法、施設内での注意事項、着替え場所や化粧室の情報、取扱い可能商材などの情報が含まれてよい。
【0053】
施設マスタデータを構成する情報は、管理者が施設側に対して行う営業活動や取引基本契約などの手続きに伴い取得したものであってよく、後述の施設側管理サイトのユーザ登録時にユーザ登録情報として取得したものであってもよく、又は管理画面ページ(施設情報管理ページ)上で登録・編集したものでもよい。後述の出店者側検索サイト上でのスペースの検索は、主に施設マスタデータから抽出される。施設マスタデータは管理者及び/又は施設側担当者により、適宜編集可能である。
【0054】
施設マスタデータの利用価格について説明する。利用価格は施設内のスペースの利用価格を示すものである。図3B(b)の例では、10/9時点の施設マスタデータの内容を示しており、翌日(10/10)から1カ月後までの各スペースの利用価格が示されている。なお、利用価格を算出及び表示する期間は特に限定されるものではなく、1週間先、1年先など適宜設定することができ、さらに過去の利用価格データを画面に表示させてもよい。
【0055】
網掛け太字で示された箇所(No.2及び3の10/10~10/12、並びにNo.5及び6の10/10~10/11)は、既にイベント開催が決定している枠であり、それ以外の枠は、イベント開催が決定していない枠を示す。図3B(b)に示す例では、利用価格はスペース、日付、取り扱い商材、その他の要因により変動させることができるが、例えば施設又はスペースごとに固定額とすることもできる。利用価格の算出方法及び更新については後述する。
【0056】
施設マスタデータのうち空床に関するデータは、図3B(b)に示される施設マスタデータと同様の項目により構成されるが、施設において取り扱い情報がスペースとは異なる場合がある。その場合は、一部情報については省略するなど異なる項目により構成されてもよく、或いは全く別のマスタデータとして作成されてもよい。なお、本実施形態においては説明を簡単にするため、催事スペースと空床に関するマスタデータはいずれも同一の施設マスタデータとして記憶されるものとし、図3B(b)における「区分」で「イベント」又は「テナント」として識別できるものとする。
【0057】
施設情報DB1104は、さらにグループ内の施設における施設側担当者のアカウント情報からなるアカウント情報マスタデータを有する。図3Dはアカウント情報マスタデータの例である。アカウント情報マスタデータは、ユーザID、ユーザ名、エリア、所属店舗、メールアドレス、利用権限などの情報により構成される。アカウント情報マスタデータは、後述のアカウント管理ページより登録、編集できる。また、アカウント情報マスタデータ内はユーザの過去の閲覧情報を含んでもよい(図示せず)。
【0058】
業務管理DB1106は、主に出店者からイベント開催オファー及びテナント出店オファーが申請された案件につき、案件ごとに発生する各工程の各種データを出店者情報及び施設情報の一部と紐づけた一覧形式のマスタデータとして記憶する(以下、本明細書中において「業務管理マスタデータ」という)。
【0059】
図3Cに、業務管理マスタデータの例を示す。業務管理マスタデータは、主にステータス情報、出店者情報、施設情報、開催期間、売上情報などからなる。ステータス情報は、イベント開催オファーの申請日、確定日、ステータス、担当者などの情報を含む。申請日は後述のオファー申請のフォームが送信されると自動入力されるが、ステータスや担当者に係る情報など、一部の情報は管理者により管理者端末から入力されてもよい。出店者情報及び施設情報は、ユーザによるオファー申請時の申請フォーム(図20)にて入力させてもよく、またユーザの識別情報に基づき上述の出店者マスタデータ及び施設マスタデータから複製されたものであってもよい。日程情報はイベント開催オファー申請時の申請フォームの記載を使用してよい。
【0060】
業務管理マスタデータにおける「ステータス」は、イベント開催オファー申請の進捗状況を示すデータであり、申請したオファーの進展に伴い管理者により管理者端末30より更新される。図3Cに例示されたステータス情報では、「確定」は、出店者からオファーを受けたイベント開催又はテナント出店が確定したことを意味し、「NG」は出店者からのイベント開催等のオファーが、合意に至らなかったことを意味し、「申請中」はオファーが現時点で申請中であり未確定であることを意味する。管理者は業務管理マスタデータを更新することができる。ステータスは、例えば、後述する施設側管理サイトの管理ページ又は出店者側検索サイトのマイページ上にて都度確認できるような仕様としてもよく、或いは管理者から出店者に電子メールやチャットなど通信により通知されるような仕様としてもよい。
【0061】
業務管理マスタデータにおける「売上情報」は、イベント開催時にスペースを利用させたことによる施設の売上である。本実施形態においては、出店者が開催したイベントにおいて管理者から施設に対し両者間で取り決められた金額が支払われ、この支払額が管理者により管理者端末30から売上情報として入力される。なお出店者から管理者に対し、前述の管理者から施設に対して支払われる額に管理者の手数料を加えられた額が支払われる。また、場合によっては出店者のイベント開催時の物販等の売上額を含めてもよい。なお、イベント開催による売上の処理はあくまで管理者、出店者及び施設の間の取り決めにより定められるものであり、マスタデータへの反映の態様も前記態様に限定されない。
また、業務管理マスタデータに掲載される売上情報は、管理者が関与せずに出店者と施設との間の契約に基づき直接支払われた額を含めることができる。その場合、図示しない売上入力画面により、施設側担当者が施設端末40より直接売上を入力する。
【0062】
売上の項目は図3Cに例示されるような商品売上、利用価格等に限定されるものではなく、例えば仕入額、出店に係る諸経費などの項目を適宜追加することができる。なお、図3Cにおいて「利用価格」とは施設における催事スペー又は空床の1日当たりの利用価格を意味する。
【0063】
業務管理マスタデータに含まれるデータには、イベント開催やテナント出店に関する契約関連書類や各種通知書類等のやり取り、出店者から管理者又は施設への支払い履歴、オファー確定後に送信される特定の施設やスペースに関するマニュアル類などの配布履歴、並びに後述の掲示板機能により入力されたコメントなど、オファーの申請後の、出店者、管理者、施設間でやり取りされた一連の記録が掲載されるようにしてもよい。
【0064】
[1.4.2 制御部]
図3Aにおいて、制御部108は、CPU108Aと、RAM、ROM、フラッシュメモリ等のメモリ108Bを有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部108の各種機能は、CPU108Aが非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリが、プログラムを格納した非遷移的実体的記憶媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部108を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
【0065】
図3Aでは、制御部108は、出店者側検索アプリを起動して制御する機能、施設側管理アプリを起動して制御する機能、システム全体を管理・制御する機能を有する。
ここで、制御部108は、各々の機能に応じて別個のCPU108Aとメモリ108Bが割り当てられ複数のマイクロコンピュータにより構成されてもよく、同一のCPU108A及びメモリ108Bを共有する構成でもよい。
【0066】
図4は、制御部108の機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0067】
制御部108は、ユーザ情報登録手段108a、ユーザ認証手段108b、検索条件取得手段108c、抽出手段108d、表示データ作成手段108e、表示データ出力手段108f、オファー受信手段108g、ユーザ管理記憶手段108h、DB編集手段108i、利用価格作成手段108j及び分析情報作成手段108kを有する。これらは、記憶部110内に保存された出店者側検索アプリ又は施設側管理アプリに備えられた機能(プログラム)を、制御部108にて実行する。
【0068】
ユーザ情報登録手段108aは、ユーザが業務支援システム1を初めて使用する際に、初期登録情報を取得し、識別情報を付与し、それらを出店者情報DB1102、施設情報DB1104へ記憶する。また、ユーザ情報登録手段108aは初期登録情報以外にも、後述のマイページや管理画面ページから新たな情報の登録(企画情報、担当者情報など)があった場合、またそれらに変更があった場合に、制御部108(DB編集手段108i)は、出店者情報DB1102又は施設情報DB1104を更新する。
ここで、識別情報はユーザである出店者又は施設側担当者(若しくは施設など)ごとに割り振られた番号(例えば、図3BにおけるユーザID)でもよく、又は出店者若しくは施設側担当者(若しくは施設など)の名称やメールアドレスなどを識別情報として使用してもよい。
【0069】
ユーザ認証手段108bは、ユーザから業務支援システム1へのログイン要求があった場合に、ユーザにより端末から入力されるユーザ名(又はユーザID)及びパスワードを出店者情報DB1102又は施設情報DB1104に記憶されたものと対比し、一致する場合にはログインを許可し、一致しない場合にはログインを許可しない旨の判定を行う。
【0070】
検索条件取得手段108cは、ユーザが業務支援システム1を用いて検索を行う際に検索条件を取得する手段である。検索条件は後述の検索条件入力ページ(図11など)により行われ、検索条件の例としては場所、取り扱う商材、時期などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、検索条件取得手段108cは文字テキストの入力のほか、チャットサービス、音声入力、画像入力など公知の入力手段を用いることができる。
【0071】
抽出手段108dは、ユーザの要求に応じ、出店者情報DB1102、施設情報DB1104及び/又は業務管理DB1106より必要なデータを抽出する。
例えば、検索条件取得手段108cにより取得された検索条件と、出店者情報DB1102又は施設情報DB1104に記憶されたデータとを比較し、合致するデータを抽出する。すなわちユーザが出店者である場合、所定の場所、商材、時期などの条件に合致するスペースの情報を、施設情報DB1104より抽出する。同様にユーザが施設側担当者である場合、施設端末40より検索条件として入力された企画内容に合致する出店者の情報を、出店者情報DB1102より抽出する。
さらに後述のマイページにおいて、ユーザの識別情報と関連付けて記憶された出店者情報DB1102、施設情報DB1104及び業務管理DB1106の情報を、ユーザの要求に基づき抽出する。
【0072】
表示データ作成手段108eは、各マスタデータから抽出された情報及びその他の情報に基づき、ユーザに対する表示用のデータを作成する。
図6に表示データ作成手段108eの構成の例を示す。図6に例示される表示データ作成手段108eは、後述の出店オファーの進捗、施設及び出店者の各種情報、スペースの利用価格などの管理に関わる情報における表示データを作成する管理用表示データ作成手段108e1、後述するユーザが所定の条件に適合する施設のスペースを検索した際に、種々の態様で表示するためのスペース表示データ作成手段108e2、及びユーザが選択した表示メニューと、表示すべき情報及び表示すべき位置を関連付ける表示データテーブル108e3を有する。ただし、表示データ作成手段108eが有する機能はこれらに限定されるものではなく、業務支援システム1に別の機能を追加する場合に、上記以外の表示データを作成するための機能を有することができる。
【0073】
管理用表示データ作成手段108e1は、上述の施設及びグループの管理に関わる情報を表示するためのデータを作成する機能であり、出店者情報DB1102、施設情報DB1104及び業務管理DB1106の情報から抽出手段108dにより抽出された情報を、例えば後述の管理画面上で管理用ページとして表示するためのデータを作成する。ここで、管理用ページ上で表示される例としては、スペースの予約状況を一覧表示するスケジュール管理データ、スペースの利用価格を示す利用価格データ、施設の面積、特徴及び外観等を示す施設情報データ、イベント開催に伴う売上管理データ、業務管理システムへのアクセス権限に関するアカウント管理データ、施設間又は施設と出店者との間で使用される掲示板データ、営業データに基づいて分析情報作成手段108kにより作成される分析データを視覚化したデータ、出店者の情報を閲覧するための出店者情報データなどが挙げられる。
【0074】
スペース表示データ作成手段108e2は、例えばユーザからの検索要求に基づき抽出手段108dにより抽出されたデータからスペースの詳細情報を表示するデータを作成する。また表示データ作成手段108eは、表示データのレイアウトを設定する機能も有する。業務支援システム1を用いて出店者がスペースを検索する場合、スペースの様子を視覚的に認識しながら検討できることが好ましい。したがって表示データ作成手段108eは、スペースや周辺の設備や店舗の画像データとともにスペースの基本情報を表示し、さらにウェブマッピングプラットフォームなどの地図情報を埋め込むなどしたレイアウトを設定できることが好ましい。
【0075】
表示データテーブル108e3は、表示データのレイアウトと、表示すべき情報及び表示すべき位置とを対応付けたテーブルである。管理用表示データ作成手段108e1は、ユーザが選択した表示メニューを取得すると、表示データテーブル108e3に基づき、表示すべき情報及び表示すべき位置を取得し、選択された表示メニューに対応した表示データを作成する。スペース表示データ作成手段108e2は、ユーザが選択したレイアウトを取得すると、表示データテーブル108e3に基づき、表示すべき情報及び表示すべき位置を取得し、選択されたレイアウトに対応した表示データを作成する。
【0076】
さらに表示データ作成手段108eは、レイアウト設定を随時変更できることが好ましい。例えば最初から検索結果を所望のレイアウトで表示するように設定してもよいし、或いは検索結果を複数の表示形式で示したうえで、その中から一番適したレイアウトを都度選択するような仕様としてもよい。
【0077】
表示データ出力手段108fは、作成された表示データをユーザ端末(出店者端末20又は施設端末40)及び/又は管理者端末30へ、又はプロジェクタなどの複数人が共有し得るディスプレイ設備に表示する。
【0078】
オファー受信手段108gは、出店者からのイベント開催オファー又はテナント出店オファー、或いは施設側担当者からの企画オファー又はテナント出店オファーを受信し、ユーザからオファーがあった旨の情報を管理者端末30へ送信する。
【0079】
ユーザ管理記憶手段108hは、業務管理DB1106へ業務管理マスタデータの書式に従って情報を記憶する手段である。
【0080】
DB編集手段108iは、上述の出店者情報DB1102、施設情報DB1104及び業務管理DB1106内のマスタデータに関して、ユーザが編集する際に使用される。編集機能は出店者側検索アプリ及び施設側管理アプリの機能として搭載されていてもよく、別途マスタデータ編集用のアプリを設けてもよい。
【0081】
利用価格作成手段108jは、施設内のスペースの利用価格を作成する。
図7は、利用価格作成手段の態様を示す概要図である。利用価格を算出する利用価格算出手段108j1、及び算出された利用価格を施設マスタデータに反映させる利用価格反映手段108j2を有する。
ここで、利用価格算出手段108j1は、施設又はグループ全体の収益を向上させるためにスペースを貸し出すための適切な利用価格を算出する。利用価格の算出は施設側担当者などにより予め設定した計算式で適正価格を算出するプログラムや他の施設を含む過去の営業実績データを教師データとして学習させた学習済みモデルを使用してもよい。利用価格算出の具体的な態様については後述する。他の施設としては、グループの店舗以外の施設を含んでもよい。
【0082】
利用価格算出手段108j1は管理サーバ10内に格納されてもよいが(図7(a))、ネットワークにより接続された外部の会社等が有してもよい(図7(b))。利用価格算出手段108j1が外部サーバ10aに設置されている場合は、当該外部サーバ10aから利用価格の算出結果を取得する。
【0083】
利用価格反映手段108j2は、利用価格の管理を行う機能であり、利用価格算出手段108j1により算出された利用価格を施設マスタデータに反映させる機能のほか、最新の利用価格データに更新する前のデータを別途蓄積する機能を有していてもよい。
【0084】
分析情報作成手段108kは、現在及び/又は過去の営業実績データの統計的な分析処理を行う。
【0085】
なお、上述の各機能は制御部108の主要な機能を列挙したものであるが、業務支援システム1で使用する機能はこれらに限られるものではない。
【0086】
[2 処理]
[2.1 利用価格の作成]
利用価格の作成について説明する。図5は、後述の利用価格作成手段108jにより利用価格が作成されるまでの工程を示すフローチャートである。以下、本明細書中において、利用価格作成手段108jに対する指示を行う権限を有する者を「利用価格作成者」という。通常は、利用価格作成者は施設側担当者又は管理者となる。
【0087】
利用価格作成者は、利用価格作成者の端末より、管理サーバ10に対し利用価格作成指示を送信する(S1101)。また利用価格作成指示は、都度、利用価格作成者が行ってもよく、或いは指示がなくとも定期的に自動で指示がされるよう設定することができる。
【0088】
利用価格の算出は自動又は手動或いはそれらの組み合わせで行うことができる。図5の例では、利用価格は自動で算出する初期設定としており、自動算出を行わない場合は、その旨の設定(自動算出停止指示)をする必要がある。自動算出停止指示がない状態で利用価格作成指示が行われた場合は(S1102:No)、管理サーバ10は利用価格作成指示を通信部104で受け、利用価格作成手段108jが利用価格を自動的に算出し(S1105)、表示データ作成手段108eは算出された利用価格を表示するためのデータを作成し(S1106)、表示データ出力手段108fは、利用価格作成者の端末へデータを通信部104から送信し、利用価格作成者の端末へ出力させる(S1107)。
【0089】
利用価格作成者より自動算出停止指示がされた場合は(S1102:Yes)、管理サーバ10は表示データ作成手段108eにより利用価格の手動入力ができる画面(例えば、図31A)を作成し、表示データ出力手段108fにより利用価格作成者の端末に表示させ(S1103)。利用価格作成者は端末に表示された画面から利用価格の手動入力を行う。なお、利用価格を手動入力できる画面は、予め管理者端末30又は施設端末40に保存されたアプリにより起動されてもよく、手動入力のたびに、管理サーバ10から提供された表示用データを表示させるものであってもよい。
【0090】
利用価格の手動入力ができる画面は、例えば後述の図31Aのようにカレンダー形式の入力画面であり、各日付の枠内に利用価格を入力し完了後に管理サーバ10に送信する(S1104)。手動入力が完了し、利用価格作成者より手動入力が完了した旨の指示があれば、表示データ作成手段108eは手動入力後の利用価格一覧画面に係るデータを作成し(S1106)、表示データ出力手段108fは当該データを利用価格作成者の端末へ表示される(S1107)。
【0091】
利用価格作成者は管理サーバ10から送信された利用価格一覧画面を確認し、再修正の必要があると判断した場合は(S1108:Yes)、利用価格作成者の端末に手動入力できる画面を再表示させ(S1103)、手動入力により修正が必要な個所を修正する。再修正の必要が無いと判断した場合は(S1108:No)、制御部108(DB編集手段108i)は施設マスタデータ(図3B(b))の利用価格に係る更新データを保存し(S1109)、利用価格作成の作業を終了する(S1110)
【0092】
施設マスタデータに記載される利用価格に係る情報は、最終的に更新された金額が記載されていればよいが、更新の履歴も保存するような仕様としてもよい。
また、定期的に利用価格を自動算出する設定としている場合は、新たに算出された利用価格は算出の度に更新されるが、過去に手動で修正された部分については自動更新しない設定としてもよい。
また、既にイベント開催の決定がされた枠については、原則とて利用価格の算出を行わない。
【0093】
利用価格の算出について説明する。
前述の通りスペースの利用価格は利用価格算出手段108j1により算出され、利用価格反映手段108j2により、施設マスタデータ上に反映される。
【0094】
利用価格算出手段108j1により算出される利用価格は、いわゆるダイナミックプライシングの考えに基づいて算出される変動価格である。すなわち、スペースについて出店者側の需要が高い枠については、需要が低い枠よりも利用価格を高額とすることができる。したがって同じ施設内のスペースでも、利用価格は利用日時によって変動させることができる。ダイナミックプライシングの手法については特に限定されるものではなく、公知の手法を使用できる。例えば、季節、近隣のイベント開催時期、他の施設を含む過去の営業・来客実績、出店者が決まるまでに要した期間などのデータを記憶部110に記憶し、これらデータを利用した計算式や、これらデータを教師データとして学習した学習済みモデルを利用することにより、出店者側の需要の高低を踏まえた利用価格を算出できる。また、近隣に位置する他の施設における利用価格データを利用することも可能である。利用価格算出手段108j1が外部サーバ10aに設置されている場合は、管理サーバ10は、利用価格を算出するために必要なデータを外部サーバ10aに提供し、外部サーバ10aから利用価格の算出結果を取得する。
【0095】
利用価格は、前記スペースで開催されるイベント又は出店されるテナントの内容に基づき変動させることができる。ここで、開催されるイベント又は出店されるテナントの内容とは、イベントの種別、取扱品目、開催規模、開催期間、開催時間、開催場所、過去の実績及び/又は開催時期(曜日、シーズン)、が挙げられるが、これに限定されない。上記イベントの種別とは、物販、英会話教室などのサービスの宣伝、古書やリサイクル品の買取査定、歌手やキャラクターのショー等のイベントの種別を意味する。
また、本明細書中において、スペースで開催されるイベント又は出店されるテナントの内容には、他の施設における同様の商材を扱うイベント又はテナントに適用されるスペースの利用価格及び/又は当該スペースが属する施設又は近隣施設のスペースの利用状況を含む周辺情報を含んでもよい。
【0096】
利用価格反映手段108j2は、利用価格算出手段108j1により算出された利用価格を施設マスタデータ上に反映させるが、算出データは算出のたびに上書き保存してもよく、例えば教師データとして使用するために、算出された過去の利用価格をすべて保存してもよい。
【0097】
[2.2 アプリによる処理]
次に、業務支援システム1に用いられる出店者側検索アプリ及び施設側管理アプリによる機能について説明する。以下、本明細書中において、出店者側検索アプリにより表示されるウェブサイトを「出店者側検索サイト」といい、施設側管理アプリにより表示されるウェブサイトを「施設側管理サイト」という。
【0098】
アプリを用いた業務支援システム1の概要について説明する。
図41に、本発明の実施形態の一形態における業務支援システム1で使用されるアプリ、データベース内のマスタデータ、ユーザ及び管理者の関係の概略を示す。
ユーザが使用する出店者側検索アプリ及び施設側管理アプリによる処理(ユーザ登録、検索、進捗管理など)は、業務支援システム1における3つのマスタデータ内のデータを授受及び編集することにより実行されている。また、業務管理マスタデータは、出店者マスタデータ及び施設マスタデータから出店者及び施設の情報を取得し、さらにユーザのシステム使用履歴などの情報を追加、編集などすることにより形成されている。一方、管理者は全てのマスタデータを編集することができる。このように、複数種のアプリが共通するマスタデータの情報を利用して、管理及び検索の処理を行っている。
【0099】
[2.2.1 出店者側検索アプリ]
図8により、出店者が出店者側検索アプリのユーザとなって施設などを検索するシステムの処理を示す。出店者は出店者側検索アプリを利用して、イベント開催するためのスペースを検索し、又はテナント出店するための空床を検索し、かつイベント開催までの手続きを行う。
【0100】
[2.2.1.1 ユーザ登録機能]
出店者は、出店者端末20からネットワークNを通じて、出店者側検索サイトのURLにアクセスする。出店者からのアクセスがあった場合、管理サーバ10内の制御部108(表示データ出力手段108f)は、出店者側検索サイトへのログインメニューを有するトップページを表示し(S101a)、トップページからログインページに進む(S102)。ここでトップページは出店者側検索サイト単独のページであってもよく、後述の施設側管理サイトと合同のトップページであってもよい。また、本実施形態では出店者側検索サイト内において、催事スペースと空床との検索ページとを区別していないが、催事スペースと空床の検索を別の検索サイトで行ってもよい。
【0101】
上述のようにトップページが複数種のサイトのトップページを兼ねる場合には、前記ログインの後に出店者が希望する検索サイトを選択させる仕様としてもよく、ログイン前に希望のサイトを選択させるページを表示し、出店者が希望のサイトを選択した後にログインページを表示させてもよい。
【0102】
なお、トップページはログインメニューだけでなく、併せて検索ページを表示してもよい。その場合は、出店者がログインする前でも検索機能の一部だけ使用できる仕様としてもよく、或いは検索項目の一部だけ表示する仕様としてもよい。
【0103】
出店者は、出店者側検索サイトに対するユーザ登録が完了している場合(S103:Yes)、ログインページで管理者より付与されたユーザ名及びパスワードを入力する。出店者が入力したユーザ名及びパスワードについて、制御部108(ユーザ認証手段108b)が予め登録されたものと一致すると判断した場合には、制御部108は出店者に対して出店者側検索サイトの検索メニューページを表示する(S106)。また出店者が出店者側検索サイトのユーザ登録が完了してない場合(S103:No)、制御部108(ユーザ情報登録手段108a)は新規登録ページを表示する(S104)。
【0104】
新規登録ページでは、アカウント登録を行う(S104)。ここで、アカウント登録はユーザ名、パスワードを設定させ、連絡先メールアドレスなど基本情報を登録させる。
【0105】
アカウント登録が完了すると、制御部108(ユーザ情報登録手段108a)は、図9に例示されるようなユーザ情報登録ページ(S105)を表示し、出店者基本情報の入力を要求する。ユーザ情報登録ページにおいて、出店者は、基本情報(担当者名、担当者の連絡先、担当者の役職、企業名、企業連絡先、企業の代表者名、事業内容などを入力する。
【0106】
出店者情報等の登録のほか、業務支援システム1では、ユーザである出店者の情報の信憑性を担保し、施設側に対する信頼性を高めるために、出店者に関連する各種証明書をアップロードすることを要求してもよい。例えば出店者側検索サイト内に証明書アップロードページを設け、そのページ内で各種証明書の画像データをアップロードさせる仕様としてもよい。ここで各種証明書としては、出店者の身分証明書、印鑑証明書、登記簿、土地所有証明書等が挙げられる。
【0107】
さらに、ユーザ登録には管理者の承認を必要とする仕様としてもよい。この場合、出店者により出店者端末20から入力された出店者情報は出店者情報記憶DB1102に記憶され、管理者がこの情報を参照して、ユーザ登録可能と判断した場合のみユーザ登録を許可する。このようにユーザ登録に一定のハードルを設けることにより、信頼性の低い出店者に催事スペースでのイベント開催を許可してしまい、結果的に施設に損害を与えるようなリスクを低減させることができる。
【0108】
ユーザ登録が完了すると、出店者は出店者側検索サイトが利用可能となり、出店者情報DB1102にユーザ情報が記憶される。例えば、ユーザ登録後に出店者が重大な契約違反を犯した場合、管理者は管理サーバ10上で出店者のアカウント情報を取り消すなどすることができる。或いはアカウント情報を取り消さずにトップページに検索項目を表示しない又は検索項目の一部を無効化するなど、機能の一部に対し利用制限を設けることができる。
【0109】
出店者基本情報の入力によりユーザ登録が完了すると(S103:Yes)、制御部108は検索メニューページを出店者端末20に表示する(S106)。
【0110】
[2.2.1.2 施設検索機能]
検索メニューページは、出店者がスペースなどを検索するためのスタートページである。図10に、出店者側検索サイトにおける検索メニューページの例を示す。図10に示す検索メニューページにおいて、出店者は複数の項目から最適な検索項目を選択し、スペースなどを検索することができる。
【0111】
図10の検索メニュー1705には、複数種の検索項目のボタンが表示される。検索項目の一例としては、施設名や住所など入力された語句により検索する「フリーワード検索」、施設の所在地や、都道府県などのエリアで検索する「エリア検索」、出店者が取り扱う商品やサービスの種別で検索する「商材検索」、百貨店、商店街及び道路サービス施設など施設の種別を選択して検索する「施設種別検索」、ページ上に地図情報を表示させ、地図上の位置関係から施設を検索する「マップ検索」、新規に開店した施設から検索する「新店舗検索」、予め設定した検索条件を繰り返し使用して検索する「マイ検索」、イベント開催日程やテナント出店希望日時を指定して検索する「日程検索」、これらの検索条件を組み合わせて検索する「一括検索」などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0112】
図10の検索メニュー1705において、出店者がこれらの検索項目ボタンを押下すると、制御部108(検索条件取得手段108c)は、出店者端末20に検索条件を入力するページ(S107-1~S107-n)を表示する。
【0113】
なお、スペースの検索と空床検索の検索項目が大きく異なる場合には、例えば図10「空床検索はこちら」ボタン1701を設け、出店者がこのボタンを押下することにより制御部108(検索条件取得手段108c)は別途設けられた空床検索用のページ(図示せず)を表示する仕様としてもよい。
【0114】
また、上述の例示された検索項目のほか、別の観点で上記検索結果を絞り込むような仕様としてもよい(図10中、こだわり検索1702)。絞り込みの例としては、催事施設自体の集客数(ランキング)に基づくデータ、催事施設ごとの電源や備品などの設備の利用可能状況、検索サイト内におけるスペースの画像データ有無、アクセス状況に基づくデータ、店舗営業時間などの催事施設特有の事情に基づく情報が挙げられる(S109)。
【0115】
スペースの追加の検索項目として、管理者が保有する委託管理物件から絞り込む項目(1703)を設けてもよい(S110)。委託管理物件とは、業務支援システム1の管理者を通してのみ出店が可能な施設であり、登録済みユーザのみが独占的に検索できる物件である。これらの委託管理物件を検索可能項目として設けることにより、業務支援システム1の登録ユーザに対し、他システムを上回る付加価値を提供することができる。
出店者が検索メニューページ中の委託管理物件一覧に列挙された施設名ボタン(図10中、A社等)を押下すると、制御部108(検索条件取得手段108c)は、委託管理物件一覧を示すページ(S114)を出店者端末20に表示する。
【0116】
検索メニューページには、検索時に参考となる情報を特集ページ1704として表示させてもよい(S108-1~S108-n)。
特集ページの例としては、乗用車など一定以上のスペースが必要な商材を扱う際のスペースの情報、過去の一定の時期に開催されたイベント回数のランキング、市町村や都道府県別の出店者からの依頼数ランキング、新規オープンした施設の一覧、過去に発生したトラブル事案、などが挙げられるが、これらに限定されない。このように、実際に施設側と信頼関係を構築している管理者を介さないと知りえない情報を検索条件として用いることにより、出店者が業務支援システム1を使用するインセンティブとすることができる。
【0117】
図11に出店者が検索条件を入力するための検索条件入力ページの例を示す(S107-1~S107-n)。図11(a)はフリーワード検索、図11(b)は商材検索の条件入力ページである。出店者が検索条件を入力するページにおいて検索条件を入力し、「検索する>」ボタンを押下すると、制御部108(検索条件取得手段108c)により検索要求及び検索条件が取得される。そして、制御部108(抽出手段108d)により施設情報DB1104から検索条件に合致するスペースに関する情報が抽出される。抽出結果は制御部108(表示データ作成手段108e)により表示データとして編集され、表示データ作成手段108eにより管理サーバ10から出店者端末20に送信される(S112-1~S112-n)。
【0118】
図12は出店者が出店者端末20より入力した検索条件により抽出された検索結果表示ページの例を示す。
検索結果表示ページには、入力された検索条件に合致するスペースの情報が4種類の表示形式で表示されており、出店者はこの表示形態の中から所望の表示を選択し、スペースに関する情報を閲覧することができる。図12に示すように、検索結果は出店者の閲覧性向上のため、複数の表示形態の中から任意の1以上を選択して表示できることが好ましい。
【0119】
例えば図12では、検索結果につき所定の項目につき一覧表を示す「一覧表示」、一覧表示よりも表示項目を増やした「リスト表示」、催事施設の画像などのブロックを列挙した「ブロック表示」、施設の位置をマップ上に示した「マップ表示」を例示しているが、表示形態はこれらに限定されるものではない。また図12の例においては、検索結果として抽出されたスペースの利用価格を施設マスタデータから抽出し、表示させる仕様としている。
【0120】
図12における検索結果表示ページにおいて、ページ内に設けられた「施設詳細」ボタンを押下することにより、制御部108(表示データ作成手段108e)は施設の詳細情報を示す表示データを編集し、表示データ出力手段108fは、施設詳細表示ページを表示する(S120)。またブロック表示やマップ表示では施設の画像からなるサムネイルやロゴマークなどからなるアイコンを押下することでも、施設詳細情報を示す施設詳細表示ページに移行する。
【0121】
なお、図12における検索結果表示ページにおいて、リスト表示については「スペース詳細」ボタンを押すことにより、後述する施設内のスペース詳細表示ページを直接表示する仕様となっている(S121)。このように、検索結果ページ、施設表示ページ及びスペース詳細表示ページなどの表示する順序は限定されるものではなく、管理者が適宜設定することができる。
【0122】
また、上述の特集ページから検索条件を絞り込んだ際の結果表示も、図15と同様である(S113-1~S-113-n)ために説明を省略する。
【0123】
図13は、施設詳細表示ページの例を示す。
施設詳細表示ページには、施設名称、所在地、アクセス情報、営業時間などの基本情報のほか、利用可能日を示すカレンダー、施設のマップ情報、スペースの基本情報のリストなどが表示される仕様とすることができる。なお、施設詳細表示ページにおける表示内容は上記事項に限定されるものではなく、後述するスペース詳細表示ページの表示内容との関係を考慮しながら適宜設定することができる。図13において、スペースのリストには「スペース詳細」のボタンが表示されており、これらのボタンを押下すると各スペースの詳細表示ページを表示する(S121)仕様となっている。
【0124】
図13に示すように、施設詳細表示ページには、施設の地図情報や、施設内のスペースの位置などを表示するフロアマップを埋め込んでよい。フロアマップについては後述する。図13の例においては、施設内のスペースの利用価格を施設マスタデータから抽出し、表示させる仕様としている。
【0125】
図14は、例えば図12図13に示されるページのリスト表示から、特定のスペースを詳細表示するスペース詳細表示ページを示す例である。出店者が、図12のリスト表示における「スペース詳細」ボタン、或いは図13における施設詳細表示ページにおけるスペースリスト内の「スペース詳細」ボタンを押下すると、制御部108(表示データ作成手段108e)はスペース詳細表示ページのデータを作成し、表示データ出力手段108fにより図14に示されるスペース詳細表示ページを出店者端末20に表示する。
【0126】
スペース詳細表示ページの右上部分には「予約申し込み」ボタン1801及び「お問い合わせ」のボタン1802が表示されている。「予約申し込み」については、後述する。
「お問い合わせ」ボタンは、ページに表示されているスペースの関する問い合わせなどを管理者に対して行うためのボタンである。ユーザにより「お問い合わせ」ボタンが押下されると(S151)、制御部108は、問い合わせ内容を記入するウィンドウを表示する(図示せず)。ウィンドウには、会社名、担当者名、電話番号、返信先メールアドレスなどの出店者に関する情報とともに、問い合わせ事項記入欄が表示される。出店者が問い合わせ内容を記入して送信すると、問い合わせ事項が管理者に通知され、管理者は問い合わせ内容確認後、返信先のメールアドレスに対し回答を送信し、又は後述のマイページを使用して回答を表示し、或いは公知のチャットツールを用いてチャットにより回答する仕様としてもよい。
【0127】
管理者への「お問い合わせ」ボタンは、出店者側検索サイト内の任意のページに設置することができ、例えば施設詳細表示ページ、検索結果一覧ページなどにも設置することができる。
【0128】
図14のスペース詳細表示ページ内には、施設内のスペースの基本的な情報及び画像に加え、「施設情報」、「利用価格」、「商材」、「備品/レンタル」、「カレンダー」、「注意事項」、「マップ表示」のタブ1803を設けることができる。このタブ1803の各項目について、図15を用いて説明する。
【0129】
「施設情報」は、図15に示すように、選択されたスペースが属する施設自体の総合的な情報が表示される。これらの例としては、催事施設の種別、所在地、アクセス情報、敷地面積などの各種面積に関する情報、駐車場の情報、集客数、店舗数、テナント情報、設営撤去に係る情報、ロケーション情報、電源や水道などの設備情報、利用可能時間などが挙げられるが、これらに限定されない。また、施設情報として前述の地図情報を埋め込んでもよい。
なお、施設情報として表示される内容は、図13に示される施設詳細表示ページの情報と重複する部分があってもよい。出店者はスペースの情報とともに施設自体の情報も参照しながら検討できるようになるため、出店者の利便性を向上させることができる。
【0130】
「利用価格」は、選択されたスペースの利用価格の詳細を示す。例えば、タブ1803の利用価格を押下すると、曜日ごとの1日当たりの基本利用価格、音響設備などの設備の利用価格、スペースや設備利用のキャンセル料金などが表示される。
【0131】
「商材」は、選択されたスペースで取り扱うことができる商品やサービスを示す。タブ1803の利用価格を押下すると、商材を例えば「実施可能商材」、「実施不可商材」、「要確認商材」などに分類して表示する。
【0132】
「備品/レンタル」は、出店者がイベント開催時に利用しうる備品の取り扱い情報を示す。備品としては、例えば長机、椅子、パーテーション、延長電源コード、テント、音響設備、搬入台車、倉庫などが挙げられるが、これらに限定されない。併せて、これら備品の取り扱いやレンタル時の注意事項なども一緒に表示することができる。
【0133】
「カレンダー」は、選択されたスペースの利用可否及び利用価格などをカレンダー表示で示すものである。図15では、カレンダーはタブ内の項目を選択することにより表示できる仕様としているが、図14に記載のように、レイアウトの都合によりタブの下方に常時表示するような仕様としてもよい。
【0134】
「注意事項」は、図15に示すように、選択されたスペースの利用における注意事項を表示する。注意事項としては、什器搬入時の注意事項、設営及び撤去に関する規則、電源使用時の利用ワット数や差込口の利用可能数、チラシ配布時の注意事項、搬入車両に係る申請、管理名簿への記入、入退館方法、着替え場所、化粧室や喫煙所、備品貸出時の手続き、夜間作業における注意事項、展示物の高さ制限、呼び込みや声掛けの制限、ゴミ処理についての規則、入館証(バッチなど)、手荷物検査の実施、休憩所の使用制限、写真撮影時の規則、緊急トラブル発生時の連絡先などが含まれるが、これらに限定されない。
【0135】
「マップ」は、前述の施設内及び施設周辺の地図情報を表示できる。マップは前述のように施設情報や検索結果一覧などの他のページと重複することもあるため、選択されたスペースの詳細表示ページからは除外してもよい。しかし複数の表示ページにおいてマップ表示ができる方が、出店者が施設を検討する際の利便性を向上させることができる。
【0136】
施設の地図情報を使用する場合、施設の場所を示す記号を周辺地図に重畳させた表示形式であってもよい。その場合、近隣の施設の場所を表す記号も同じ地図内に重畳させたり、施設のサムネイル画像を表示したり、当該サムネイル画像を押下するなどして選択された場合にサムネイル画像の表示を変化させたり、サムネイル画像に該当する施設の説明を表示させるなど、表示形式を工夫することができる。
【0137】
ユーザである出店者が施設内のスペースを使用してイベントを開催する場合、スペースと周囲の店舗との位置関係、入口、通路、エスカレータなどの来場者の動線との位置関係、ブースの設置方向や通行者からの見え方などは、イベントの集客数に影響する極めて重要な要素となる。したがって施設と出店者との間における認識の相違を回避し、双方が安心してイベントを開催できるよう、フロアマップはイベントの集客数に影響するような前記要素を示すものであることが好ましい。
【0138】
スペース詳細表示ページには、埋め込み式の地図情報を挿入してもよく、例えば一般に公開されているウェブマッピングプラットフォームを埋め込んで使用してもよい。使用する地図情報は、地図と写真が切り替えられるものが好ましく、さらに平面図の地図のみならず、いわゆるパノラマ表示との切り替えができるものが好ましい。
また、地図情報は出店者の操作により施設の内部の様子まで表示できるものが好ましい。これら地図情報が施設内部の詳細な情報を表示できる場合には、スペースのフロアマップとしてもよい。
【0139】
なお、これら一連の施設やスペース詳細表示ページにおいて「予約申込み」や「お問い合わせ」ボタンは、複数のページで表示させることが好ましい。出店者は、通常、各々の詳細情報を参照したうえでイベント開催オファーを行う決断をすることとなるため、これら複数のページから直ちに申し込みできるページ構成とした方が、出店者の利便性を向上させることができる。「予約申込み」の詳細については、後述する。
【0140】
スペース詳細表示ページには、スペースごとの重要な注意事項などを示す伝達表示スペース1804を設けることができる。図15に示されるページの場合「窓ガラス部分にポスター等の掲示物を張ることは不可です」と表示されているが、これらは過去のイベント開催時において窓ガラスに掲示物を張り付けた際に、撤収時に窓ガラスの清掃に手間がかかったなどの事情による。このように、過去の事例などに基づき重要であるが追加的に伝達したい注意事項を目立つように表示することにより、施設と出店者との間のトラブルを減少させることができる。
【0141】
スペース詳細表示ページ内に設けられる表示項目はこれら例示したものに限定されない。例えば出店者が閲覧した特定のスペースの特徴点を示すリンク付きタグ(例えば「駅から3分」、「高速WiFi」、「20,000/日以下」など)を複数表示し、これらのタグを押下することにより、同様の特徴を有するスペースをリスト表示するなどの仕様にしてもよい。
【0142】
また、スペース詳細表示ページ内に管理者や施設側担当者のコメントを掲載してもよい。例えば「大宮エリアで屈指の人気スペースです、なかなか空きが出ないので、空きが出ている今、直ちに申し込まれることをおすすめします」や「お子様が多数来場される施設です。お子様向けのイベントがおすすめです」などのコメントを掲載することで、出店者のイベント開催の決断を促すことができる。
【0143】
[2.2.1.3 マイページ]
図10に示される検索メニューページにおいて「マイページ」ボタンを押下すると、制御部108(表示データ出力手段108f)はマイページを表示する(S111)。
マイページは、ユーザ登録が完了したユーザについて、業務支援システム1の記憶部110の各DBに記憶されたマスタデータについて、出店者の識別情報に関連付けて記憶された情報を抽出手段108dにより抽出し、表示データ作成手段108eにより編集した表示用データを表示するページである。ここで、識別情報に関連付けて記憶された情報とは、出店者の検索ログやイベント開催オファーのステータス情報など出店者の行動に起因して発生する情報が該当する。マイページは、これらを出店者の利便性に供するように編集されたページである。
【0144】
図16に出店者側検索サイトのマイページの例を示す。
マイページに表示される項目としては、例えば「資料ダウンロード」、「企画情報」、「企業情報」、「マイメニュー」、「アカウント管理」「申込進捗状況」などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0145】
「資料ダウンロード」は、出店者がスペースにてイベントを開催するにあたり、施設の規則やマニュアルなどをダウンロードできるページである(S115)。アップロードされる資料としては、例えば、図16にて例示されるようにイベント開催時の基本的なフローや注意事項をまとめたイベント運営情報、毎日の始業時に確認すべき事項をまとめた朝礼チェックシートなどが挙げられる。これらの資料は大部分の施設に対応できる一般的なマニュアル類であってもよく、或いは特定のスペースに特化した内容のマニュアル類でもよい。特定のスペースに関する内容のマニュアル類である場合は、施設の予約の当事者である出店者が、スペース使用の予約が完了した段階で初めてダウンロードできるような仕様としてもよい。
出店者が、例えばリンクが付された「イベント運営情報」又は「朝礼チェックシート」の文字を押下すると、制御部108は資料のダウンロードページ(S122)(図示せず)を表示する。
【0146】
「企画情報」は、出店者が企画するイベントの内容について登録、編集及び表示を行うページである。出店者がリンクを付された「企画情報」の文字を押下すると、制御部108は、企画を登録する新規企画登録ページ及び登録された企画を閲覧及び編集する企画内容確認ページへ移行するためのリンクが付された企画情報メニューページを表示する(S118)。
ここで出店者が、リンクが付された「新規企画登録」の文字を押下すると、制御部108(表示データ出力手段108f)は、企画情報を新規登録する新規企画登録ページを表示する(S128)。
【0147】
図17は、新規企画登録ページの例を示す。新規企画登録ページで登録される事項としては、例えばイベント開催エリア、ターゲット年齢層、ターゲット性別、企画名、企画内容、必要なスペース、予算、PRポイント、企画イメージ図又は画像、企画書アップロードなどの事項が挙げられる。出店者がこれらの事項を新規企画登録ページから入力し、「登録」ボタンを押下することにより、制御部108により情報が管理者に送信される。管理者が当該内容につき登録を許可した場合には、或いは自動的に出店者の企画情報として出店者情報DB1102に登録される。
【0148】
「企画情報」において、リンクが付された「企画内容確認」の文字を押下すると、制御部108は登録された企画情報を閲覧及び編集できる企画内容確認ページ(S129)(図示せず)を表示する。
企画内容確認ページは、出店者が編集できる仕様になっており、出店者により出店者端末20から編集された企画情報は、都度、管理者の許可を得て或いは自動的に、制御部108(DB編集手段108i)により出店者マスタデータが更新される。
【0149】
出店者により登録・編集された企画情報は、後述のイベント開催オファー要否を判断する工程において、施設側担当者又は管理者の判断材料として使用される。また、後述の施設側管理サイトにおいて、ここで出店者情報DB1102に登録された企画情報は施設側担当者が出店者を検索する際に使用される。
なお、企画情報メニューページを設けず、マイページ内の「企画内容確認」及び「新規企画登録」のリンク付き文字を押下することで、企画内容ページ及び新規企画ページへ直接移動する仕様としてもよい。
【0150】
「企業情報」は、出店者に関する基本情報や、出店者の担当者や出店者の属するグループの情報を登録することができるページである。(S119)。出店者がリンクを付された「企業情報」の文字を押下すると、制御部108は、企業情報ページ、スタッフ管理ページ及びグループ管理ページへ移行するためのリンクが付された企業情報メニューページを表示する。企業情報は企業情報ページから閲覧、編集され(S130)、出店者の担当者及びグループの情報は、それぞれ図示しないスタッフ管理ページ(S131)、グループ管理ページ(S132)から閲覧・編集できる。なお、企業情報メニューページを設けず、マイページ内の「企業情報」、「スタッフ管理」及び「グループ管理」の文字を押下することで、企業情報ページ、スタッフ管理ページ及びグループ管理ページへ直接リンクされる仕様としてもよい。
【0151】
「マイメニュー」は、出店者による過去の検索履歴、検索結果における催事スペースの閲覧履歴、第三者調査報告、マイ検索一覧などを閲覧するページである(S117)。出店者がリンクを付された「マイメニュー」の文字を押下すると、制御部108は、検索履歴ページ、閲覧履歴ページ及び第三者調査報告ページへのリンクが付されたマイメニューページを表示する。なお、マイメニューページを設けず、マイページ内の「検索履歴」、「閲覧履歴」及び「第三者調査報告」の文字を押下することで、企業情報ページ、スタッフ管理ページ及びグループ管理ページへ直接リンクされる仕様としてもよい。
【0152】
「第三者調査報告」とは、業務支援システム1を介して出店者が過去に開催したイベントについて第三者による調査が行われた場合の報告の概要となる。第三者による調査の対象は、例えば出店スタッフの身だしなみや言葉遣い、その他にも感染症対策に関するマスク着用状況、アルコール消毒配備状況、アクリル板の設置及び手袋の着用状況などが挙げられる。また設営状況に関しては、ブース設営完成度、手書きPOPの使用、バックヤードの整理、什器・のぼりの高さ、音響設備の使用などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0153】
出店者が、例えばマイメニューページにおいて、リンクが付された「第三者調査報告」の文字を押下すると、制御部108(表示データ出力手段108f)は第三者調査報告ページを表示する(S125)。第三者報告は、第三者による評価を数値化したものでもよく、又は〇×△などにより評価したものでもよく、複数の調査員による評価である場合には、それら平均値、最高値、最低値などが示されてもよい。このように、第三者による調査は当事者では気づくことができない事項を認識することができ、出店者の業務改善や集客力向上に有効である。
【0154】
出店者が、例えばリンクが付された「閲覧履歴」の文字を押下すると、制御部108(表示データ出力手段108f)は出店者が出店者側検索サイトにて行った検索の結果、抽出された催事スペースの閲覧履歴を表示する(S126)。
また、例えばリンクが付された「検索履歴」の文字を押下すると、図10で示したマイ検索の利用履歴(検索式)を表示する(S127)。
【0155】
「アカウント管理」は、ユーザアカウント一覧ページ(S123)、業務支援システム1を使用する出店者の編集権限など設定する権限一覧ページ(S124)を表示するページである(S116)。図16のマイページにおいて出店者がリンクを付された「アカウント管理」文字を押下すると、制御部108は、アカウント一覧ページ及び権限一覧ページへのリンクが付されたアカウント管理メニューページ(図示せず)を表示する。なお、アカウント管理メニューページを設けず、マイページ内の「アカウント一覧」及び「権限一覧」の文字を押下することで、それぞれアカウント一覧ページ及び権限一覧ページへ直接リンクされる仕様としてもよい。
【0156】
「申込進捗管理」は、出店者が申請したイベント開催オファーに対する申請状況の進捗を、オファーごとに一覧表示するページである(S141)。出店者が「申込進捗管理」ボタンを押下すると、制御部108(表示データ作成手段108e)は、出店者が申請したイベント開催オファーについて、業務管理DB1106内の業務管理マスタデータから、当該オファーに係る最新ステータス含むデータを抽出かつ編集し、表示データ出力手段108fにより進捗状況表示ページを、出店者端末20の画面に表示する(S142)。
【0157】
図18に進捗状況表示ページの例を示す。図18には、出店者がイベント開催オファーを行った複数のスペースについて、申請進捗状況の一覧が示されている。一覧において「ステータス」の欄には、例えば確定、NG、申請中及びキャンセルのいずれかが表示される。ここで「確定」はイベント開催の予約手続きが完了したことを示す。「NG」はイベント開催の申し込みが許可されなかったことを示す。「申請中」はオファーに対してスペースへの出店可否が決まっていないことを示す。「キャンセル」は、ユーザによりイベント開催オファーがキャンセルされたことを示す。
【0158】
図18のページの上部には、一覧中のオファーのステータスをフィルタリングするための「確定」、「NG」、「申請中」及び「キャンセル」のボタンが設けられている。これらのボタンが押下されると、制御部108(表示データ作成手段108e)は、選択されたステータスの案件を抽出し、出店者端末20に表示させるためのデータを作成する。図18では、フィルタリングの対象はステータスのみとなっているが、他の項目、例えば依頼日や屋号などでフィルタリングできるようにしてもよい。
【0159】
マイページに表示させる項目の他の例として、例えば出店者のオファーに係る施設についての来場者の口コミ情報、或いは過去に出店者が開催したイベントについての来場者の口コミ情報などが挙げられる。
【0160】
[2.2.1.4 イベント開催オファーの処理]
イベント開催オファーの処理について図19を用いて説明する。上述の通り、イベント開催オファーは、出店者がスペース詳細表示ページ(図14図15)内の「予約申し込み」ボタンを押下することで、出店者端末20内の通信部204から管理サーバ10へ送信され(S201)、制御部108(オファー受信手段108g)により受信され、管理者に通知される(S301)。
【0161】
図20は、オファー申請時のフォームの例を表す。オファー申請時の記載事項はユーザである出店者の基本情報のほか、イベント開催希望日時などを記載する。出店者からのオファーに関する情報はユーザの識別情報が付され、当該ユーザに関する出店者情報及びオファーされたスペースの施設情報と関連付けられ、業務管理DB1106に業務管理マスタデータとして記憶される。以後、データはイベントの進展に伴い、イベント開催時の売上げや書類授受などの新たな情報を付け加えられ、DB編集手段108iにより更新される(以下、このデータをデータ1とする)。
なおデータ1においては、イベント開催オファー申請前の段階では、ステータスが無い状態となっている。
【0162】
図19に戻りイベント開催オファーの処理について説明する。出店者端末20よりオファー申請を受信すると(S301)、制御部108(DB編集手段108i)はデータ1のステータスを「申請中」に変更する(S302)。また、制御部108は、管理者端末30にオファー申請を通知する。管理者は出店者からのオファーについて施設側に可否を問い合わせるか否かを判断し、問い合わせが必要であると判断した場合には(S303:Yes)、管理者端末30により、当該オファーに係るデータ1の一部又は全部を施設側担当者に送信する(S304)。施設側への問い合わせが不要であると判断した場合は(S303:No)、管理者がイベント開催の可否を判断する。管理者は、施設側担当者に対し、データ1の記載事項のほかユーザ登録時の登録情報や、マイページにおいて記載された企画情報を閲覧する権限を付与してもよい。
【0163】
ここで通常は、管理者と施設とは取引基本契約などを取り交わしており、施設側担当者の手間を省くためにも、管理者は、個々の出店者からのイベント開催オファーを許可する権限、及びオファー承認後に施設使用のために行う出店者との諸手続きを代理する権限を有しているのが原則である。管理者が施設側担当者に対し問い合わせる必要がある場合の例としては、本発明のシステムを通じてイベントを開催した実績が無い、或いは殆ど無い出店者の場合、出店者が過去に開催したイベントで問題を起こしトラブルが発生していた場合が挙げられる。
管理者が上述のような権限を有することにより、出店者によるオファーから予約完了までの工程が、出店者と管理者との間で完結する。これにより施設側担当者の労力を低減することができる。
【0164】
管理者と施設側担当者のやり取りは、管理者端末30及び施設端末40を介して、電子メール、管理ページ内の掲示板又はチャット機能などを使用して行うことができる。管理者端末30より、問合せを施設端末40に受信した施設側担当者は(S401)、施設端末40により、イベント開催の可否の回答を管理者に送信する(S402)。
【0165】
施設側担当者からの回答を管理者端末30に受信した管理者は(S305)、イベント開催の可否を判断する。管理者はイベントの開催を許可しないと判断した場合は(S306:No)、管理者端末30は、制御部108(DB編集手段108i)に対して、データ1のステータスを「NG」に変更する要求を出力する(S302)。他方、イベントの開催を許可すると判断した場合は、(S306:Yes)、必要に応じイベント開催が許可された旨を出店者に通知し、出店者と管理者との間でイベント開催に必要な手続きを開始する。
【0166】
イベントの開催を許可すると判断した場合は、(S306:Yes)、管理者端末30は、制御部108(DB編集手段108i)に対して、出店者情報DB1102の権限を変更し、出店者が、当該スペース利用に関し必要なマニュアルや規則などをマイページからダウンロードする権限を付与する要求を出力する(S307)。その後、出店者に対し必要な手続書類についてもダウンロード権限を付与する。ここでイベント開催に必要な手続書類は出店者に郵送してもよく、電子メールで電子ファイルを送信してもよく、或いはマイページ内で手続用の新たなフォームを設けて(図示せず)簡易的に手続きを進めてもよい。
【0167】
管理者は出店者と間でイベント開催に必要な手続きが完了に至った場合は(S309:Yes)、管理者端末30は、制御部108(DB編集手段108i)に対して、データ1のステータスを「確定」に変更する要求を出力する(S310)。他方、出店者との間で手続き完了に至っていない段階で(S309:No)、出店者よりオファーのキャンセルの通知があった場合は、管理者端末30は、制御部108(DB編集手段108i)に対して、データ1のステータスを「キャンセル」に変更する要求を出力する(S311)。出店者との間で手続きが完了していない状況で(S309:No)、出店者よりオファーのキャンセルの通知も無い場合には、管理者はデータ1のステータスを変更しない。
【0168】
上述の出店者側検索アプリの実施形態においては、出店者は施設内のスペースにおけるイベント開催、空床でのテナント出店に適した場所を探すために検索を行うが、上記イベント及びテナント出店にはいわゆる「ポップアップストア」を含んでもよい。ポップアップストアは数日~数カ月程度の期間限定で開設される店舗等であり、催事スペースに仮設店舗を設けて営業しても、空床で営業してもよい。「ポップアップストア」開設に適した場所を検索するためには、開設するポップアップストアの態様にあわせてスペースの検索又は空床の検索を適宜利用すればよい。
【0169】
ポップアップストア開設用の場所を検索する便宜のため、出店者側検索アプリにポップアップストア検索用の仕様を追加してもよい。例えば管理者は施設マスタデータにおいてポップアップストア開設可否の項目を設け、出店者側検索アプリの検索メニューにおいて、ポップアップストア開設可否で絞込できるような仕様としてもよい。
【0170】
[2.2.2 施設側管理アプリ]
次に、業務支援システム1に用いられる施設側管理アプリによる処理について説明する。
【0171】
図21は、施設側担当者は、施設側管理アプリを起動することにより、施設側管理サイトのユーザとして施設内の各情報を管理するとともに、自己の施設内でイベントを開催させる出店者又は空床にテナント出店させる出店者を検索することができる。以下、施設側管理アプリの処理を示す。なお、施設側管理アプリを用いて検索される出店者情報には、後述の出店者の企画情報を含む。
【0172】
[2.2.2.1 ユーザ登録機能]
施設側担当者は、施設端末40からネットワークNを通じて、施設側管理サイトのURLにアクセスする。施設側担当者からのアクセスがあると、管理サーバ10内の制御部108は、施設側管理サイトへのログインメニューを有するトップページを表示する(S501b)。ここでトップページは施設側管理サイト単独のページであってもよく、上述の出店者側検索サイトと合同のトップページであってもよい。また、本実施形態では施設側管理サイト内において、催事スペースへの出店を求める場合と空床へのテナント出店を求める場合の検索ページを区別していないが、両者を別の検索サイトで検索する仕様としてもよい。施設側担当者がログインメニューからログイン指示を行うと制御部108(ユーザ認証手段108b)はログインページを表示する(S502)。
【0173】
施設側担当者は、出店者側検索サイトと場合と同様に、ユーザ登録が完了している場合(S503:Yes)、ログインページで管理者より付与されたユーザ名及びパスワードを施設端末40より入力する。施設側担当者が入力したユーザ名及びパスワードについて、制御部108(ユーザ認証手段108b)が予め登録されたものと一致すると判断した場合には、制御部108(表示データ出力手段108f)は施設側担当者に対して施設側管理サイトのメニューページを表示する(S505)。また、施設側担当者が施設側管理サイトのユーザ登録が完了してない場合(S503:No)、制御部108(ユーザ情報登録手段108a)はアカウント登録ページを表示し(S504)、アカウント登録を要求する。なお、施設側管理サイトのメニューページは、後述の管理ページ又は検索メニューページを兼ねていてもよい。
【0174】
なお、出店者側検索サイトと場合と異なり、管理者は営業活動などを通じて施設の情報を既に取得している場合が多い。かかる場合、あらかじめ管理者は、サイト内のアカウント登録ページを介することなく施設側担当者のユーザ登録をしてもよい。
【0175】
ユーザ登録が完了すると、施設側担当者は施設側管理サイトが利用可能となり、施設情報DB1104における施設マスタデータに施設側担当者のアカウント情報が追加される。なお、ユーザ登録後に施設側担当者が施設側担当者でなくなった場合などには、管理者又は所定の権限を有する施設担当者は、当該施設側担当者のアカウント情報を取り消すことができる。或いは施設側管理サイトの機能の一部を利用できないように制限することができる。
【0176】
出店者基本情報の入力によりユーザ登録が完了すると(S503:Yes)、制御部108(表示データ出力手段108f)は施設管理サイトのメニューページを施設端末40に表示する(S505)。
【0177】
[2.2.2.2 管理機能]
図26に、施設側管理サイトのメニューページ(管理メニューページ)の例を示す。図26の例では、後述のマイページの各ページへのリンクを含むマイページ枠2602(S512)、管理画面の各ページへのリンクを含む管理画面枠2603(S506)及び後述の出店者検索ページへのリンクボタン2601が設けられている。施設側管理サイトのメニューページの仕様は図26の例に限定されるものではなく、例えば、管理ページ及び出店者検索ページ双方のリンクが付された選択用のページであってもよく、或いは出店者検索ページのメニューページであって管理ページへのリンクが付されている仕様であってもよい。
【0178】
図26に例示される管理メニューページ内の余白には、後述のマイページ又は管理画面における各ページを編集した画面を表示させてもよい。施設やグループ店舗における後述のスケジュール管理ページや掲示板の一部を管理メニューページに表示させることで、ユーザは施設側管理サイトの最初のメニュー画面を見るだけで必要な情報を把握できるようになる。
【0179】
[2.2.2.3 マイメニュー]
図26に示される管理メニューページ内のマイメニュー枠内には、例として「オファー履歴」、「閲覧履歴」、「マイ検索」のリンク付き文字が表示されており、これらを押下すると、それぞれオファー履歴ページ、閲覧履歴ページ、マイ検索ページを表示する。
【0180】
オファー履歴ページは施設側担当者が、企画オファーを行った際の履歴を表示する(S516)。マイメニュー枠内の「オファー履歴」の文字を押下すると、抽出手段108dは業務管理DB1106からユーザの過去の企画オファーに係る情報を抽出し、管理用表示データ作成手段108e1は企画オファーの履歴を参照する画面のデータを作成し、表示データ出力手段108fはユーザの端末に企画オファーの履歴画面を出力する。
【0181】
閲覧履歴ページは、施設側管理サイトを用いて出店者の検索を行った際の閲覧履歴を表示する(S517)。マイメニュー枠内の「閲覧履歴」の文字を押下すると、抽出手段108dは施設情報DB1104からユーザによる過去の閲覧に係る情報を抽出し、表示データ作成手段108e(管理用表示データ作成手段108e1)は閲覧履歴を参照する画面のデータを作成し、表示データ出力手段108fはユーザの端末に閲覧履歴画面を出力する。
【0182】
「マイ検索」は、検索式を記憶させて同じ検索式を繰り返し利用できるようにする機能であり、施設側担当者が定期的に出店者の検索を行う際に利用することができる(S518)。マイメニュー枠内の「マイ検索」の文字を押下すると、抽出手段108dは施設情報DB1104からユーザによる過去の閲覧にて使用された検索式に係る情報を抽出し、表示データ作成手段108e(管理用表示データ作成手段108e1)は過去に使用された検索式を参照する画面のデータを作成し、表示データ出力手段108fはユーザの端末にマイ検索画面を出力する。
【0183】
[2.2.2.4 管理画面]
「管理画面」は、グループ店舗における施設スペースの状況を、一括で管理・閲覧できるページである(S513)。前述のとおり、施設側担当者から業務支援システム1へのログイン要求があった場合に、ユーザ認証手段108bは、施設側担当者により施設端末40から入力されるユーザ名(又はユーザID)及びパスワードを施設情報DB1104に記憶されたものと対比し、一致する場合にはログインを許可する。
表示データ作成手段108e(管理用表示データ作成手段108e1)は、施設情報DBに記憶されたアカウント情報マスタデータ(図3D)に記憶された利用権限に基づいて、表示データを作成する。
【0184】
図26に示される例では、管理メニューページ内に、管理画面の枠が設けられている。管理画面の枠内には、例として「スケジュール管理」、「施設情報」、「売上管理」、「アカウント管理」、「掲示板」、「分析情報」、「出店者マスタ」のリンク付き文字が表示されているが、これらを押下すると、それぞれスケジュール管理ページ、施設情報管理ページ、売上管理ページ、アカウント管理ページ、掲示板、分析情報ページ、出店者マスタを表示する。なお管理メニューページ内のページ項目は、これらに限定されるものではない。また、管理画面内の各ページへのリンクは、例えばアイコンなどを用いた縮小表示により、管理メニューページ以外の各ページに表示させる仕様としてもよい。
【0185】
スケジュール管理ページは、グループ店舗のイベント開催状況を、例えばカレンダー形式で表示する(S519)。グループ店舗のイベント開催状況をまとめて閲覧及び編集できるようにすることで、施設側担当者はグループ店舗の一員としてのイベント開催スケジュールを計画することができる。
【0186】
図27にスケジュール管理ページの例を示す。図27(a)は同じグループに属するA百貨店とBストアの10月1日~10月31までのイベント開催状況の一覧を示す画面であり、屋号、店舗名、イベント開催場所とともにイベントを開催する日程が帯2701により塗りつぶされ、視覚的に認識できるようになっている。
イベント開催期間を示す帯2701は、例えば施設側担当者がカレンダー中のセルをドラッグすることにより表示される。
【0187】
図27(b)は、帯2701として表示されるイベントの内容を登録又は閲覧できる画面であり、例えばカレンダー中の空白のセルをドラッグした際にポップアップ画面として表示されてもよく、或いは既に表示されている帯2701上にカーソルを移動させることによりポップアップする仕様でもよい。図27(b)のポップアップ画面において、イベント開催日時の変更、利用用途の選択、イベント種別、並びにイベント内容の大項目及び小項目を登録及び変更できる。さらにグループ内の施設側担当者間での情報共有化のためにフリー入力欄を設けてもよい。なお図27(b)には、利用用途として、グループ本部の指示によりイベントを開催する本部催事、店舗の事情によりスペースを商品陳列に利用する商品陳列、業務管理システム1の管理者が管理していない出店者にスペースを使用させる外部予約(外部催事)等が項目として示されているが、これらに限定されるものではない。
【0188】
図27のスケジュール管理ページにおけるグループ店舗のイベント開催スケジュール情報は、制御部108(抽出手段108d及び表示データ作成手段108e(管理用表示データ作成手段e1))により、施設マスタデータ及び業務管理マスタデータから抽出及び表示データとして編集され、表示データ出力手段108fにより、施設端末40に表示される。
【0189】
施設情報管理ページは、グループ店舗の施設情報を表示するとともに施設マスタデータに情報を登録する際の入力画面として利用される。施設情報管理ページは、図26の管理ページにおいて施設情報を選択することにより表示される(S520)。図28は施設情報管理ページの例であり、グループ店舗の施設情報に係る基本情報が一覧形式で表示される。なお施設情報管理ページの仕様は、システム管理者により適宜設定できる。以下、施設情報管理ページ及び施設情報管理ページ内の個別情報ページは、施設マスタデータ及び/又は業務管理マスタデータに含まれる情報を編集したものであり、ユーザの要求に対して抽出手段108dによりマスタデータより必要な情報が抽出され、制御部108(管理用表示データ作成手段108e1)により表示データとして編集され、表示データ出力手段108fにより、施設端末40又は管理者端末30に表示される。
【0190】
図28に例示された施設情報管理ページは、グループ店舗である各施設名(店舗名)、エリア、都道府県、住所、室内スペース数、室外スペース数に関する一覧形式であり、これらは画面左上部の絞込ボタン2801をプルダウンさせることで、エリア、都道府県が絞り込めるようになっている。ここで、エリアとは、グループ内における組織や営業上の事情などにより定められた分類である。図28の例では、一覧表中の最左列に家マーク2802が付されているが、このマークは各施設の情報を表示させるためのページへのリンクとなっている。
【0191】
また施設情報管理ページには、施設追加ボタン2803が設けられている。このボタンを押下すると施設登録ページ(図示せず)を表示する。施設側担当者が施設登録ページに入力することにより、管理者に対し施設登録情報が送信され、管理者の許可を経て新たな施設のデータがDB編集手段108iにより施設マスタデータに登録される。また、施設マスタデータへの施設情報登録時の管理者の許可は、省略されてもよい。施設登録ページの様式は特段制限されるものではなく、例えば、後述の図29における基本情報表示ページの全ての項目が空欄となっている仕様でもよい。
【0192】
図29は、図28において横浜店の家マーク2802を押下することにより表示されるページの一例であり、横浜店の個別情報が表示されている。このような施設の個別情報を表示するページは複数であってよく、例えば図29の上部にあるページ選択枠2901内において「基本情報」、「スペース情報」、「価格情報」「備品情報」「商材情報」のいずれかを選択することにより、それぞれ施設の詳細情報を表示する。図29は「基本情報」が選択された状態である。なお図29の例では、施設の個別情報を表示させるページとして基本情報ページが最初に表示される(S520a)仕様となっているが、各ページの種類や表示順序は限定されない。
【0193】
施設の個別情報を表示するページについて、図29の例を用いて説明する。
図29に例示される基本情報ページは、施設の住所、電話番号等の情報、アクセス情報、店舗の集客力等など施設の基本的な情報を示すページであり、ページ選択枠2901の中から、基本情報を選択することで表示される(S520a)。また、図29の例では施設外観、フロアガイドなどは画像情報をアップロードできる仕様となっているおり、画像がアップロードされた場合には画面上に画像が表示されるようになっている。このように施設ごとの詳細情報を表示できるページを設けることにより、施設側担当者はグループ店舗の状況を容易に把握することが可能となる。基本情報ページの各情報は、夫々の情報を示す枠から施設マスタデータの情報を更新することもできる。更新は、施設担当者による施設端末40からの入力された要求に基づき、或いは管理者により管理者端末30からの入力された要求に基づき、制御部108(DB編集手段108i)により施設マスタデータが編集されることにより行われる。
【0194】
スペース情報ページは、施設内のスペースに関する詳細表示を示すページであり、ページ選択枠2901の中から、「スペース情報」を選択することで表示される(S520b)。図30にA百貨店横浜店のスペース情報ページを例示する。A百貨店横浜店は3つのスペースを有しており、それぞれについてフロア階数、スペース名称、場所、広さのデータ及び外観の画像情報をアップロードして表示できる仕様となっている。ここで当該施設内において新規のスペースが発生した場合には、新規スペース追加3001を選択することにより、新たなスペースの行(図30の場合、スペース4)が追加される仕様としてもよい。
【0195】
なお、スペースがイベント用の催事スペースではなく、テナント出店用の空床区画の場合、催事スペースの場合の登録事項に加え、引き渡し条件、ロケーション情報及び注意事項、入居可能日、電源や水道の使用、保証金、実施条件など、空床区画の内容を示すために一般的に使用される項目を含んでもよい。
【0196】
価格情報ページは、スペースの利用価格を一覧表示し、かつ編集するページであり、ページ選択枠2901の中から「価格情報」を選択することで表示される(S520c)。図31Aは価格情報ページの一例でありA百貨店横浜店の10月1日~10月28日までの利用価格がカレンダー形式で表示されている。図31Aの例では、スペース選択枠3101において、A百貨店横浜店の3つのスペースのうちいずれかをチェックすることにより選択することができ、同様に商材選択枠3102から商材を選択できる。図31Aの例ではではスペースとして屋上催事スペースが選択され、商材としてPR(物販及び買取以外の非物販)が選択されている。施設側担当者が他のスペース又は商材の利用価格を参照したい場合は、スペース選択枠3101又は商材選択枠3102において別の項目を選択すればよい。なお、価格情報ページにおける商材の分類は上述のようにPR及び買取に限られるものではなく、例えば物販、非物販などの別の分類を使用してもよい。
【0197】
価格情報ページのカレンダーに示された利用価格は、抽出手段108dにより施設マスタデータより抽出され、表示データ作成手段108e(管理用表示データ作成手段108e1)により表示データとして編集され表示データ出力手段108fにより、施設端末40又は管理者端末30に表示される。図31Aの例では、選択された1組のスペース及び商材のみの利用価格を表示する仕様としているが、例えば図31Bのように複数のスペースの利用価格を併記する仕様としてもよい。図31Bでは屋上催事スペース、正面入口横、1階中央エレベータ横の3つのスペースのうち、チェックボックスにチェックを付けられた2つのスペースにおいて、商材がPRの場合につき利用価格のみが表示されている。
【0198】
施設側担当者は、価格情報ページのカレンダーに示された利用価格を閲覧できるだけではなく、このページ上で編集できる仕様としてもよい。例えば図31Aにおいて、日ごとの利用価格が示された価格表示枠3105内で、そのまま入力して更新できる仕様であってもよく、又は図31Aに示すように日ごとの枠を画面上でクリックすると利用価格変更用の新たな画面3103がポップアップし、その画面上に設けられた入力枠3104にて変更するような仕様であってよい。いずれもカレンダー上に示された利用価格の値を変更することで、自動的に施設マスタデータが更新される。その際、既にイベント出店契約が締結された日(例えば10月1日~3日、10月12日~14日))については、字体や色の変更などにより利用価格の変更ができないことが分かるように区別して表示することが好ましい。図31Aの例では、既にイベント開催の契約締結済みの枠は(10月1~3日、12~14日)、字体を斜体に変更するとともに下線が付され、数値が変更できないようになっている。
【0199】
利用価格の変更は日単位で変更してもよく、或いは週単位、又は商材ごとなどの所望のグループで一括して変更できる仕様としてもよい。利用価格の一括変更は利用価格一括変更枠3107において、予め定められた規則に基づき行うことができる。
図31Cに利用価格一括変更枠3107の例を示す。図31C(a)において利用価格一括変更枠中の入力枠内をクリックすると、図37C(b)に示すように、曜日一括選択、週間一括選択、月間一括選択、期間指定一括選択などの選択候補を含む新たな枠が表示される。ここで利用価格一括変更の種別を選択すると、図37C(c)に示す利用価格入力用枠が表示される。図37C(c)は曜日一括変更を選択した場合の入力用枠であり、例えば日曜日を選択して商材別の価格を入力することで、価格情報ページのカレンダー内の日曜日の利用価格が一括して変更される。このように施設端末40から価格情報ページ内における利用価格の編集が行われた場合は、DB編集手段108iは施設マスタデータ内の利用価格情報を更新する。
【0200】
また、図31Aの例ではカレンダー上の日ごとに適正価格が表示されている。この適正価格は、利用価格作成手段108jが自動作成した利用価格を随時表示するものであり、その後ユーザが適正価格と各施設の事情を考慮して変更できる仕様となっている。なお施設側担当者は、利用価格作成手段108jが自動で利用価格を随時作成する機能を停止させることができる。例えば、価格情報ページ上に図示しない自動作成停止ボタンを設け、そのボタンを押下すると利用価格の自動作成が停止される仕様としてもよい。
【0201】
図31A及び図31Bの例において、価格表示枠3105内の利用価格は、最終的にはユーザの意思により確定されるものであるが、初期の状態では例えば曜日ごとに一律で定められた仮の利用価格が表示されてもよく、又は利用価格作成手段108jが自動作成した適正価格を、そのまま表示させてもよい。ただし、自動作成された適正価格をそのまま利用する場合であっても、図示しない承認手段によりユーザの承認を経て確定されることが好ましい。
【0202】
価格管理ページには、その他ユーザの利便性を向上させる他のツールを追加することができる。例えば図31Aの例では、カレンダーの日ごとの枠内に「i」と表示されたボタンを設け種々の情報(図31Aでは適正価格算出の根拠)を示し、適正価格情報の妥当性を検討する際に参考とすることができる。
【0203】
備品情報ページ(図示せず)及び商材情報ページ(図示せず)は、それぞれスペースで使用できる備品、イベントで取り扱う商材について登録、変更等するページであり、ページ選択枠2901において、備品情報(S520d)又は商材情報(S520e)を選択することで表示される。備品及び商材の選択・表示方法は特に限定されない。
【0204】
売上管理ページは、グループ店舗で開催されたイベントのスペースごとの売上情報を一覧形式で表示する。売上管理ページは、図26の管理ページにおいて売上情報を選択することにより表示される(S521)
【0205】
図32は、売上管理ページの例を示す。図32の一覧表は、2023年6月におけるA百貨店グループにおけるイベント開催実績を例示している。一覧表には屋号、店舗名、催事場所、区分、種別、商材、日程、売上額などの情報を表示することができ、一覧表内に表示される施設は、屋号、エリア、店舗、商材、種別などの項目ごとに設けられたプルダウン可能な選択ボタン3201を操作することにより絞り込めるようになっている。図32の例では、日程を2023年6月10日~2023年6月30まで、屋号をA百貨店に絞り込んでいる。これらの売上情報を参照することで、施設側担当者の属する店舗でどのようなイベントを開催すべきか否かを判断する参考資料とすることができる。なお、図32の一覧表中の区分は図27(b)の区分に対応し、イベントが本部催事又は外部予約の区別を示す。このように業務管理システム1の管理者の管理範囲外の出店者による売上を入力し利用することにより、施設及びグループにおける実態に即した管理が可能となる。
【0206】
図32の一覧表において、売上の値は、A百貨店グループの各店舗にてイベントを開催した期間における利用価格の合計値を示すものであり、これらは抽出手段108d及び表示データ作成手段108e(管理用表示データ作成手段108e1)により、業務管理マスタデータから抽出及び表示データとして編集され、表示データ出力手段108fにより、施設端末40又は管理者端末30に表示される。
【0207】
分析情報ページは、施設又はグループ全体の営業実績の分析結果を示すページであり、稼働率分析、商材分析、収益分析などを行うことができる。分析情報ページは、図26の管理ページにおいて分析情報を選択することにより表示される(S522)分析情報は分析情報作成手段108kにより作成され、表示データ作成手段108eにより表示用データに加工され、表示データ出力手段108fにより、施設端末40又は管理者端末30に表示される。また分析情報として、施設又はグループ全体の営業事績や今後の業績予測などにつき作成されたレポートが表示される仕様であってもよい。
【0208】
図33は分析情報ページの例である。図33の例では、A百貨店のグループ内で開催されたイベントにおける、商材あたりのイベント開催件数の円グラフとなっている。このようにグループ店舗全体での種々のジャンル別にイベント実施回数をまとめて示すことにより、グループ全体における強みと弱みを適切に把握でき、将来誘致すべきイベントを検討するための資料とすることができる。分析情報ページのレイアウト、例えば図33における商材の項目、対象とする月、グラフの対象とする項目を実施件数又はイベント収入とするなど、施設側担当者は自由に設定することができる。
分析情報ページの内容は分析情報選択枠3301内の各項目を選択することにより、含種々の分析情報に切り替えることができる。
【0209】
図34A図34Cに分析情報ページの具体例を示す。
図34Aは分析情報ページの別の例であり実績管理及び収益の分析を行うページである。図34Aの棒グラフは、A百貨店のグループ全体のイベント開催による1月~12月の売上実績を示している。図34Aの棒グラフはグループ全体の所定の期間内における営業実績の推移を示し、横軸の期間の長さ、開始及び終了月、縦軸の項目(例えば月別売上、累計売上、売上前月比増減率)は任意に設定することができる。また、棒グラフの対象はグループ全体の実績に限定されるものではなく、グループ内の各店舗の営業実績値に表示を切り替え可能な仕様としてもよい。
【0210】
図34Aの収益分析表は、グループ内の各施設別にイベント開催に伴う収益、及び前月比収益の値を表形式で示したものであり、分析情報選択枠3301において「収益分析」を選択することにより表示される。集積分析表の対象となる施設(表中の店舗)は、例えばユーザごとに選別されたものとすることができる。例えば後述のアカウント管理においてユーザの属するエリアに属する施設とすることもでき、或いはユーザが本部の営業担当者である場合は、グループに属する全店舗としてもよい。
分析情報ページには、分析対象をグループ内の施設のうち予めエリアや商材別に絞り込むためにプルダウンボタンを設置するなどしてもよく(図示せず)、対象を店舗内の特定スペースとして収益分析を行う仕様としてもよい。また表示順も開催回数、金額、収益、割合などの任意に変更することが可能な仕様としてもよい。
このような分析結果を使用することにより、グループ内においてイベント開催が好調である店舗と不調である店舗などの客観的分類が可能となり、売上が不調な店舗に絞った対策を講じることが可能となる。
【0211】
図34Aの収益分析表において、店舗名をクリックすると、特定の施設におけるスペース別の収益分析を表示することができる。また分析情報選択枠3301において「スペースごとの収益分析」を選択することによっても同様となる。図34BはA百貨店横浜店の各スペースにおける収益分析の例である。図34Bの例では、特定の施設(横浜店)のスペースの総数、イベント開催の延べ日数、イベント開催による収益、スペースの稼働率とともに、スペースごとの売上、イベント開催日数、前月比の収益などのデータを一覧表で示している。一覧表は絞込枠3402の各項目を選択することで絞り込むことができる。このようなスペースごとの収益分析を可能とすることにより、施設側担当者は、催事スペース等の利用計画を策定する際に、より詳細な分析を行うことができる。
【0212】
図34Cは、施設の稼働状況を示すページであり分析情報選択枠3301において「稼働状況」を選択することによって表示される。図34C中の催事可能施設とは、イベントを開催するための催事スペースを有する施設の数であり、催事不可施設とは、ベントを開催するための催事スペースを有さない施設の数である。このようなグループ内でイベント開催ができない施設の状況を把握することにより、グループ全体のスペース利用収入を増加させるための戦略策定に利用することができる。図34Cの例では、催事不可店舗の一覧を表示している。催事不可店舗の詳細情報は店舗名のリンクをクリックすることで参照することができる(図示せず)。また、催事不可施設の一覧は、絞込枠3403の項目を選択することにより、例えばエリア、都道府県、施設名などで絞り込むことができる。
このような一連の分析情報は、分析情報作成手段108kにより施設マスタデータ及び業務管理マスタデータより抽出され、表示データ作成手段108e(管理用表示データ作成手段108e1)により表示データとして編集され、表示データ出力手段108fにより、施設端末40又は管理者端末30に表示される。
【0213】
掲示板は、主にグループ内の施設側担当者同士、或いは管理者又は出店者と情報共有するためのコミュニケーションツールである(S523)。ここで共有される情報としては、例えばグループ内で発生したトラブル情報、出店者の評価などが挙げられる。掲示板機能は特に限定されるものではなく、チャット形式、スレッド形式など公知の掲示板ツールが使用できる。
【0214】
図35及び図36は掲示板の例である。図35はイベントを開催する出店者を評価するための出店者レビューページであり、図36は出店者に係るトラブル情報をグループ内で共有するためのトラブル報告ページの掲示板である。出店者レビューページとトラブル報告ページとは、選択枠3501及び3601内の各項目を選択することにより切り替えることができる。
【0215】
図35の出店者レビューページにおいて、左側は施設側担当者が出店者のレビューを投稿する投稿スペース3503であり、右側は他の施設側担当者が投稿したレビューを表示する閲覧スペース3504となっている。投稿スペース3503において、ユーザは評価スペース3505に列挙された項目につき、該当する評価のチェックボックスにチェックを入れることにより評価値を入力することができ、入力された複数項目の評価が総合評価として星印の色に反映される。閲覧スペース3504において閲覧できるレビューは数が多くなることがあるため、表示項目選択部3502により絞り込むことができる。図35の例では出店者名を株式会社AAで絞り込み、株式会社AAが過去に開催したイベントについて、A百貨店横浜店及び町田店の担当者が投稿したレビュー表示されている。また、レビュー内の星の数は評価が高いほど黒塗りの数が増える仕様になっており、表示項目選択部3502内の満足度として黒星の数で絞り込むことができる。また、レビューの表示順序は例えば、評価の高い順、レビュー時期の新しい順に整列させる仕様としてもよい。
【0216】
図35において、閲覧スペース3504に表示されるレビューは、スペースの関係で簡易表示としているが、例えば詳細表示ボタン3506を押下することにより、投稿スペースと同様の内容を表示する仕様としてもよい。
【0217】
図36のトラブル報告ページは、施設に寄せられたトラブル情報を施設側担当者が投稿する投稿スペース3603が左側に配置され、投稿済みのトラブル情報が右側の閲覧スペース3604に表示される仕様となっている。
この掲示板機能により出店者に係る過去のイベントにおける評価やトラブル情報をグループ店舗全体で容易に共有できるようになり、これらの情報を参考にして、それらの出店者がイベントを開催する際により有効な対応が可能となる。
投稿された出店者レビュー及びトラブル報告は、図35及び図36の投稿スペースから投稿されると、施設マスタデータ及び業務管理マスタデータに記録される。そしてユーザの要求に基づき施設マスタデータ及び業務管理マスタデータから抽出手段108dにより抽出され、表示データ作成手段108e(管理用表示データ作成手段108e1)により表示データとして編集され、表示データ出力手段108fにより、施設端末40又は管理者端末30に表示される。
【0218】
掲示板の用途は、トラブル報告や出店者レビューに限定されるものではない。例えばグループ内の施設側担当者が、自己の施設においてイベントが開催されるたびにレポートの提出を義務付け、そのレポートが閲覧できるようにしてもよい。その際、レポートのフォーマットを所定の形式とすることにより、出店者レビュー結果やトラブル情報を通知化することができ、上記分析情報として客観的に分析することもできる。
【0219】
出店者マスタは、施設側担当者が出店者の情報を閲覧及び新規登録するページである(S524)。例えばイベント開催実績のある出店者、イベント開催オファーを受けている出店者、出店者の営業データやオファー進捗、又は出店者の評判・評価などを記録し管理するための画面となる。出店者の情報は、図6に示す出店者用の新規登録ページにより出店者端末20から入力されることにより、又は管理者により管理者端末30より入力されることにより出店者マスタデータに記憶されることができるが、出店者マスタページは、施設側担当者が出店者の情報を入力するページとなる。施設側担当者が出店者の情報を入力するケースとしては、既に出店者マスタデータに登録されている出店者の情報に新たな情報を追加したい場合、管理者が把握していない新たな出店者を登録したい場合が該当する。
【0220】
図37に出店者マスタページの例を示す。図37の出店者マスタページには、出店者マスタデータに登録されている情報が一覧形式で表示され、選択枠3701内の各項目を選択することにより絞り込むことができる。また下線付き企業名には詳細情報へのリンクが付されており、企業名をクリックすることで出店者情報詳細ページを表示する。施設側担当者が新たに出店者を追加する場合は、新規追加ボタン3702を押下することで、情報が空欄になっている出店者情報詳細ページを表示し、出店者情報を入力できる。
【0221】
図38は出店者情報詳細ページの一例でありページ選択枠3801内の「会社概要」を選択した場合の会社概要ページを示す。会社概要ページでは、株式会社AAの会社概要を閲覧できるとともに、表示されている内容を編集することができる。出店者情報詳細ページから変更された出店者情報及び新規に追加された出店者情報は出店者マスタに記憶される。
【0222】
図38に例示される出店者情報詳細ページは、他にも金融機関などの支払情報が含まれる支払情報ページ(図示せず)、出店者への連絡先等の情報が含まれる担当者情報ページ(図示せず)、取り扱い商材の情報が含まれる商材情報ページ(図示せず)、与信情報を含む確認事項ページ(図示せず)等を設けることができ、それらはページ選択枠3801内の項目を選択することにより切り替えられるようにしてもよい。
出店者マスタ及び出店者詳細情報の各ページは、ユーザの要求に基づき出店者マスタデータから抽出手段108dにより抽出され、表示データ作成手段108e(管理用表示データ作成手段108e1)により表示データとして編集され、表示データ出力手段108fにより、施設端末40又は管理者端末30に表示される。
【0223】
アカウント管理ページは、グループ店舗における施設側担当者のアカウント情報を管理するページであり、図26の管理メニューページにおいてアカウント管理を選択することにより表示される(S525)。ここで表示されるアカウント情報は、抽出手段108dにより、アカウント情報マスタデータから抽出され、表示データ作成手段108e(管理用表示データ作成手段108e1)により表示データとして編集され、表示データ出力手段108fにより、施設端末40又は管理者端末30に表示される。
【0224】
アカウント管理ページは、グループ店舗における施設側担当者のアカウント情報が一覧形式で表示できるとともに、施設側担当者のアカウント情報を編集できることが好ましい。ここでアカウント情報とは、ユーザ名、ユーザID、パスワード、メールアドレス、エリア、所属店舗、所属部署、役職などが含まれる。
【0225】
図39Aはアカウント管理ページの一例である。
図39Aの例では、絞込ボタン3902をプルダウンすることにより、表示される項目ごとにアカウント情報の一覧表を絞り込むことができる。またユーザ追加ボタン3901を押下することにより図示しないユーザの追加画面を表示し(S525a)、その画面上で新規ユーザの追加、既登録ユーザの情報を変更又は削除することができる。
【0226】
図39Bは、グループ内の施設や部署の追加・変更を行う画面の一例である。図39Bは、図39Aの部署追加・変更ボタン3903を押下すると表示される(S525b)。図39Bの例では、グループ内の組織がツリー形式で表示されており、各施設、事業部及び部署の文字に付された追加及び編集の文字をクリックすることにより、事業部や部署の追加及び編集ができる。図39Bにおいて本社、東北事業部、関東事業部はアカウント情報マスタデータにおけるエリアとして登録され、例えば図34B図34Cの画面上での絞込検索時に活用される。このように事業支援システム1を利用するユーザの属するグループ内の組織形態をエリアとして反映させることで、グループ内の施設、設備、営業情報の管理を、組織の実態に即したものとすることができる。
なお、本明細書中において「エリア」はグループ内の施設や事業部別に各種情報を管理するための分類であって、それらは施設の場所に限定されるものではない。例えばグループ内の事業部や部門、例えば第1営業部、第2企画部などの部門名をエリアとして使用してもよい。
【0227】
図39Aのアカウント管理ページの例では。ユーザ権限変更ボタン3904を押下すると図示しないユーザ権限変更ページが表示される(S525c)。ユーザ権限設定画面において、承認申請、ステータス管理、スケジュール管理、施設情報、売上管理などに関する閲覧権限、イベント開催可否判断権限及びマスタデータの編集権限等を設定することができる。
【0228】
管理ページは、上述以外の項目を含んでもよい。例えば、施設側担当者が検索により絞り込んだ出店者についての、過去のイベント開催時の来場者の口コミや、来場者からの店舗に対する意見、前述の第三者調査報告などを閲覧できるような仕様としてもよい。
【0229】
[2.2.2.5 検索機能]
図26に示される管理メニューページにおいて「出店者検索」ボタン2601を押下すると、制御部108(表示データ出力手段108f)は検索メニューページを表示する(S507)。
図22に検索メニューページの例を示す。検索メニュー2201には、複数種の検索項目が表示される。検索項目の例としては、施設名やエリアなどを含む語句により検索する「フリーワード検索」、施設の所在地や都道府県などのエリアで検索する「エリア検索」、出店者が企画しているイベントの企画内容で検索する「企画内容検索」、出店者が取り扱う商品やサービスの種別で検索する「商材検索」、これらの検索条件を組み合わせて検索する「一括検索」などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
図22の検索メニューページにおいて、施設側担当者がこれらの検索項目を選択すると、制御部108(検索条件取得手段108c)は、各々の検索条件を入力するページ(S508-1~S508-n)を表示する。
【0230】
検索メニューページには、管理者により独自に編集された出店者のグループから検索ができる特集メニュー2202を設けてもよい(S509-1~S509-n)。図22に例示された特集メニュー2202は、例えば、出店者が取り扱う商材を複数種の分野別にまとめたものであって、施設側担当者がこれら各項目のいずれかを選択することにより、該当する出店者による企画が、一覧表示される仕様となっている(S511-1~S511-n)。
特集メニュー2202の仕様は、管理者が任意に設定できるものであり、図22の例に限定されない。
【0231】
図23に施設側担当者が施設端末40から検索条件を入力するページの例を示す(S508-1~S508-n)。図23はエリア検索の例である。検索メニューページにおいて、施設側担当者がエリア検索を選択すると制御部108(検索条件取得手段108c)は図23aに示すようなエリアの大分類を選択させる検索条件入力ページを表示する。施設側担当者が例えば「関東甲信越」のチェックボックスにチェックを入れて「検索する>」ボタンを押下すると、制御部108(検索条件取得手段108c)は図23bに示すようなエリアの小分類を選択させる検索条件入力ページを表示する。
【0232】
施設側担当者が例えば図23bに示す入力ページにおいて、「東京」及び「埼玉、千葉、神奈川」のチェックボックスにチェックを入れて「検索する>」ボタンを押下すると、制御部108(抽出手段108d)により出店者情報DB1102から検索条件に合致する出店者に関する情報が抽出される。抽出結果は制御部108(表示データ作成手段108e)により表示データとして編集され、表示データ出力手段108fにより管理サーバ10から施設端末40に送信され、検索結果表示ページ(S510-1~S510-n)が出店者端末20に表示される。
【0233】
図24は施設側担当者が入力した検索条件に対応する検索結果表示ページ(S510-1~S510-n)の例を示す。
検索結果ページには、図23(a)又は図23(b)に示す検索条件入力ページにて入力された検索条件に合致する出店者の企画情報が3種類の表示形式で表示されており、施設側担当者は複数の表示形態の中から利用しやすい表示を選択し、企画情報を閲覧することができる。図24に示すように、施設側担当者の閲覧性向上のため、検索結果は複数の表示形態の中から任意の1以上を選択して表示できることが好ましい。
【0234】
例えば図24では、検索結果につき一覧表形式の「一覧表示」、一覧表示よりも表示項目を増やした「リスト表示」、催事施設の画像などのブロックを列挙した「ブロック表示」、を例示しているが、表示形態はこれらに限定されるものではない。これら表示形態は施設側担当者が適宜選択することもでき、また一ページに複数の表示形態による結果一覧を示すこともできる。
【0235】
図24における検索結果表示ページにおいて、ページ内に設けられた所定のボタンを押下することにより、出店者の企画に関する詳細情報を示す出店者企画詳細表示ページに移行することができる(S514)。図24の場合、一欄表示では「詳細情報」ボタンを押下することにより、制御部108(表示データ作成手段108e)は出店者の企画に関する詳細情報を示す表示データを編集し、表示データ出力手段108fが出店者企画詳細表示ページを表示する。またブロック表示やマップ表示では出店者の企画を表す画像からなるサムネイルやロゴマークなどからなるアイコンを押下することで、出店者企画詳細表示ページを表示する。
【0236】
図25は、出店者企画詳細表示ページの例であり、英会話教室を運営する業者によるPRイベントを示す。
図25の例では、出店者企画詳細表示ページは、イベントを開催できるエリア、ターゲット年代及び性別、イベント開催に要するスペースの面積などの基本情報のほか、企画PRポイント、企画詳細、会社概要などの項目により構成される。
施設側担当者は、これらの詳細情報を参照し、出店者に対する企画オファーを申請するか検討する。
【0237】
[2.2.2.6 企画オファーの処理]
企画オファーについて説明する。施設側担当者が出店者企画詳細表示ページ(図25)において、「オファー」ボタンを押下すると、制御部108(表示データ作成手段108e)は企画オファーの申請フォームを有するオファー申込みページ作成し、表示データ出力手段108fにより施設端末40に表示される(S515)。
【0238】
図40は、企画オファー申請時のフォームの例を表す。オファー送信時の入力事項は施設側担当者の属する施設の基本情報のほか、申請内容などを記載する。施設側担当者からのオファーに関する情報は、施設側担当者の識別情報と施設情報とが関連付けられ、業務管理DB1106に業務管理マスタデータとして記憶される。
【0239】
施設側担当者からの企画オファー申請がされると、オファー受信手段108gにより受信され、管理者に通知される。管理者はオファーの対象となっている出店者に連絡し、出店者は当該施設でのイベント開催する意思があれば、出店者側検索サイトを用いて予約申し込みを行う。その後の処理は出店者側検索サイトを用いた予約申込みと同様であるので、説明を省略する。
【0240】
なお、施設側担当者から企画オファーの申請があった場合には、出店者に改めて出店者側検索サイトを用いたイベント開催オファーを申請してもらうことなく、管理者が出店者の意思を確認したうえで、DB編集手段108iにより、オファーに関する新たな業務管理マスタデータを作成しもよい。
【0241】
オファー申請のステータスについては、出店者側検索サイトと同様に、業務管理マスタデータからデータを抽出することにより管理ページでステータスを確認できる仕様にしてもよく、管理者から施設側担当者に対し電子メールなどで都度連絡をするようにしてもよい。
【0242】
[2.3 空床の検索]
上述のように出店者側検索アプリを用いたスペースの検索及び施設側管理アプリを用いた出店者企画の検索について具体的に説明したが、出店者によるテナント出店のための空床検索、施設側担当者による空床にテナント出店させるための出店者の検索についても、同様の処理がなされる。なお、上述のように空床検索の場合には検索サイトを別にする、或いは検索項目の一部を変更するなど、管理者が適宜変更することができる。
【0243】
[3.変形例]
上述の実施形態においては、スペースの検索には出店者側検索アプリを用い、出店者の企画情報の検索については施設側管理アプリを用いたが、両アプリを同一のアプリとしてもよい(図42)。すなわち、出店者側検索アプリと施設側管理アプリは、検索などの処理時に同じDBのデータを用いて結果を抽出していることから、両アプリを同一のアプリに統合し、ログイン後に検索の種別を指定することで、出店者及び施設側担当者が使い分けられる仕様としてもよい。
【0244】
上述の実施形態においては、スペースの検索には出店者側検索アプリを用い、出店者の企画情報の検索については施設側管理アプリを用い、両アプリで同一のデータベースを使用していたが、アプリで使用するデータベースは別々の物であってもよい。その場合、データベースを複数使用する場合は、それらの有するデータが同期するものであることが好ましい。
【0245】
上述の実施形態においては、出店者側検索アプリと施設側管理アプリは管理サーバ10内に保存されており、管理サーバ10の制御部108により制御していたが、それぞれ出店者端末20、施設端末40にダウンロードされ、各端末内でインストールされ、サーバ内の記憶部110に記憶された情報だけ利用する仕様としてもよい。その場合、管理サーバ10の制御部108により制御機能が、出店者端末20内の制御部208又は施設端末40内の制御部408に代替されることとなる。
【0246】
上述の実施形態においては、出店者側検索アプリと施設側管理アプリがデータベースの情報を共有しつつ、出店者及び施設側担当者の両方が利用できる業務支援システム1を示しているが、業務支援システム1から出店者側検索アプリの機能を取り除き、施設側担当者によるグループ店舗の管理に特化したシステムであってもよい(図43)。この場合、出店者マスタデータ、施設マスタデータ、業務管理マスタデータへの入力及び編集は、管理者及び施設側担当者のみにより行われることとなる。
【0247】
上述の実施形態においては、出店者によるイベント開催オファーの処理について、出店者と施設側担当者とのやり取りに管理者が介在しイベント開催可否を判断していたが、イベント開催オファーの処理の工程において、管理者端末30による、制御部108(DB編集手段108i)に対しての、データ1のステータスを変更する要求を出力する工程(管理者による判断工程)を介さない態様としてもよい。
例えば、制御部108(オファー受信手段108g)が出店者端末20よりイベント開催オファー申請を通信部104により受信すると、DB編集手段108iはデータ1のステータスを「申請中」に変更し、制御部108は、施設端末40及び管理者端末30の両方又は施設端末40のみにオファー申請を通知する。施設側担当者は出店者からのオファーについてイベント開催可否を判断し、施設端末40から所定のフォーム(図示せず)にて判断結果を入力する。施設端末40から入力された判断結果に係る情報は管理サーバ10へ送信され、制御部108は管理サーバ10から、オファーを送信した出店者端末20に判断結果を通信部104より送信する。制御部108(DB編集手段108i)は施設担当者の施設端末40からの入力内容に基づき、業務管理マスタデータ内のステータス情報を更新する。かかる一連の判断工程において、管理者による判断工程は含まない。
【0248】
ここで管理サーバ10から送信される判断結果に係る情報は、表示データ作成手段108eにより作成された判断結果通知用のデータを、表示データ出力手段108fにより出店者端末20に表示させるものでもよく、或いは公知のチャット機能やEメールにより判断結果を通知してもよい。
【0249】
また複数件のイベント開催可否の判断の一部のみを施設側担当者が行い、その他を管理者が行うような態様としてもよい。或いは判断者を施設側担当者の判断で都度切り替えられる態様であってもよい。例えば、施設側担当者がベテランである場合には、アカウント情報マスタデータ(図3D)の権限欄においてイベント開催可否の判断可否を識別可能な態様とすることし、イベント開催可否判断の主体を管理者又は権限を有する施設担当者のいずれかに切り替え可能な態様としてもよい。イベント開催可否の判断ができる施設担当者は、グループのアカウント管理ページ上で適宜設定することができる。
施設側担当者にとって、イベント開催オファーの処理の工程における管理者の可否判断を省略することで、イベント開催オファーの処理を簡便かつ迅速に行うことができる。
【0250】
[4.まとめ]
以上、本発明の情報処理装置の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されない。また、上記実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果の列挙に過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されない。
【符号の説明】
【0251】
1:業務支援システム、10:管理サーバ、10a:外部サーバ、20:出店者端末、30:管理者端末、40:施設端末、104:通信部、108:制御部、108A:CPU、108B:メモリ、110:記憶部、202:入力部、204:通信部、206:表示部、208:制御部、210:記憶部、CPU:212、メモリ:214、302:入力部、304:通信部、306:表示部、308:制御部、310:記憶部、CPU:312、メモリ:314、402:入力部、404:通信部、406:表示部、408:制御部、410:記憶部、CPU:412、メモリ:414、108a:ユーザ情報登録手段、108b:ユーザ認証手段、108c:検索条件取得手段、108d:抽出手段、108e:表示データ作成手段、108e1:管理用表示データ作成手段、108e2:スペース表示データ作成手段、108e3:表示データテーブル、108f:表示データ出力手段、108g:オファー受信手段、108h:ユーザ管理記憶手段、108i:DB編集手段、108j:利用価格作成手段、108j1:利用価格算出手段、108j2:利用価格反映手段、108k:分析情報作成手段、1102:出店者情報DB、1104:施設情報DB、1106:業務管理DB


【要約】
【課題】催事を行う施設側及び出店者側との信頼関係を形成させつつ、施設が属するグループの情報を一括管理し、イベント開催及びテナント出店時の一連の手続きにおいて、両者の利便性を向上させる業務支援システムを提供する。
【解決手段】
施設側担当者、施設内のスペースに出店可能な出店者及び管理者を含むユーザがアクセス可能な業務支援システムであって、制御部及び記憶部を含むサーバを有し、
記憶部は、ユーザ、施設及び出店者の情報を含み、
制御部は、ユーザの要求に応じ、記憶部の情報を抽出する抽出手段と、
抽出手段により抽出された前記情報をユーザの要求を満たす形態で表示するための表示データを作成する表示データ作成手段と、
表示データを端末に出力する表示データ出力手段と、
を有する業務支援システム。
【選択図】図1
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31A
図31B
図31C
図32
図33
図34A
図34B
図34C
図35
図36
図37
図38
図39A
図39B
図40
図41
図42
図43