(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】表示システム、及び表示プログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 1/00 20060101AFI20250107BHJP
G06Q 50/08 20120101ALI20250107BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20250107BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
G06T1/00 200E
G06Q50/08
G06Q50/10
G09G5/00 530M
G09G5/00 550X
G09G5/00 555D
G09G5/00 510V
(21)【出願番号】P 2020139046
(22)【出願日】2020-08-20
【審査請求日】2023-06-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】松枝 直
(72)【発明者】
【氏名】吉田 真悟
(72)【発明者】
【氏名】寺島 芳洋
【審査官】渡部 幸和
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-115370(JP,A)
【文献】特開2009-020728(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00
G06Q 50/08
G06Q 50/10
G09G 5/00
G09G 5/377
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物内におけるユーザ端末の位置を示す端末位置情報を表示する表示システムであって、
少なくとも前記建物内の概形図を示すテキスト情報である概形図テキスト情報を格納する図面情報格納手段と、
少なくとも前記図面情報格納手段に格納されている前記概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う表示処理手段と、を備
え、
前記概形図テキスト情報は、前記建物内の建築図を示す画像情報である建築図画像情報に基づいて生成された情報である、
表示システム。
【請求項2】
前記表示システムは、
前記ユーザ端末と、
前記ユーザ端末との間で通信可能となっているサーバ装置とを備えており、
前記サーバ装置は、
前記図面情報格納手段と、
前記表示処理手段と、を備えており、
前記サーバ装置の前記表示処理手段は、少なくとも前記概形図テキスト情報を前記ユーザ端末に送信する処理を行い、
前記ユーザ端末は、
前記サーバ装置から送信された前記概形図テキスト情報を受信し、
受信した前記概形図テキスト情報に特定される前記概形図と、前記端末位置情報とを、前記ユーザ端末自身に設けられている表示手段に表示する、
請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記図面情報格納手段は、前記建物の通り芯を示すテキスト情報である通り芯テキスト情報、を更に格納しており、
前記表示処理手段は、前記概形図に対して、前記通り芯テキスト情報に示される通り芯を重畳して表示するための処理を更に行う、
請求項1又は2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記図面情報格納手段は、前記建物に設定されている工区を示すテキスト情報である工区テキスト情報、を更に格納しており、
前記表示処理手段は、前記概形図に対して、前記工区テキスト情報に示される工区を重畳して表示するための処理を更に行う、
請求項1から3の何れか一項に記載の表示システム。
【請求項5】
前記表示システムは、
前記建物内における前記ユーザ端末の位置を特定する特定手段、を更に備え、
前記表示処理手段は、前記特定手段が特定した前記ユーザ端末の位置に対応する前記概形図上の位置に、前記端末位置情報を表示するための処理を行う、
請求項1から4の何れか一項に記載の表示システム。
【請求項6】
建物内におけるユーザ端末の位置を示す端末位置情報を表示する表示システムであって、
少なくとも前記建物内の概形図を示すテキスト情報である概形図テキスト情報を格納する図面情報格納手段と、
少なくとも前記図面情報格納手段に格納されている前記概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う表示処理手段と、を備え、
前記図面情報格納手段は、前記建物内の建築図を示す画像情報である建築図画像情報と、前記概形図テキスト情報とを格納しており、
前記ユーザ端末は、
第1のユーザに携帯される第1ユーザ端末と、
第2のユーザに携帯される第2ユーザ端末と、を備え、
前記表示処理手段は、
前記第1ユーザ端末の位置を表示する場合、前記図面情報格納手段に格納されている概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行い、
前記第2ユーザ端末の位置を表示する場合、前記図面情報格納手段に格納されている前記建築図画像情報に示される前記建築図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う、
表示システム。
【請求項7】
建物内におけるユーザ端末の位置を示す端末位置情報を表示する表示プログラムあって、
コンピュータを、
少なくとも前記建物内の概形図を示すテキスト情報である概形図テキスト情報を格納する図面情報格納手段に格納されている前記概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う表示処理手段、として機能さ
せ、
前記概形図テキスト情報は、前記建物内の建築図を示す画像情報である建築図画像情報に基づいて生成された情報である、
表示プログラム。
【請求項8】
建物内におけるユーザ端末の位置を示す端末位置情報を表示する表示プログラムあって、
コンピュータを、
少なくとも前記建物内の概形図を示すテキスト情報である概形図テキスト情報を格納する図面情報格納手段に格納されている前記概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う表示処理手段、として機能させ、
前記図面情報格納手段は、前記建物内の建築図を示す画像情報である建築図画像情報と、前記概形図テキスト情報とを格納しており、
前記ユーザ端末は、
第1のユーザに携帯される第1ユーザ端末と、
第2のユーザに携帯される第2ユーザ端末と、を備え、
前記表示処理手段は、
前記第1ユーザ端末の位置を表示する場合、前記図面情報格納手段に格納されている概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行い、
前記第2ユーザ端末の位置を表示する場合、前記図面情報格納手段に格納されている前記建築図画像情報に示される前記建築図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う、
表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システム、及び表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物内を示す平面図画像に対してユーザ端末の位置を表示する技術が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術においては、平面図画像等を用いることを前提としていたために、例えば、平面図画像をサーバ装置に格納し、ユーザ端末側で当該平面図画像をダウンロードして用いる場合、当該平面図画像のデータサイズが比較的大きいために、通信負荷が増大してしまい、ダウンロードに比較的長時間を要する可能性があった。また、平面図画像には詳細情報が含まれている場合があり、詳細情報漏洩防止の観点から、このようなシステムの利用を一部の利用者(詳細情報へのアクセスを許可された利用者)のみに制限する必要性が生じる可能性があった。
【0005】
従って、利便性を向上させる観点において、改善の余地があった。
【0006】
本発明は上記事実に鑑みなされたもので、利便性を向上させることが可能となる表示システム及び表示プログラムを提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の表示システムは、建物内におけるユーザ端末の位置を示す端末位置情報を表示する表示システムであって、少なくとも前記建物内の概形図を示すテキスト情報である概形図テキスト情報を格納する図面情報格納手段と、少なくとも前記図面情報格納手段に格納されている前記概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う表示処理手段と、を備え、前記概形図テキスト情報は、前記建物内の建築図を示す画像情報である建築図画像情報に基づいて生成された情報である。
【0008】
請求項2に記載の表示システムは、請求項1に記載の表示システムにおいて、前記表示システムは、前記ユーザ端末と、前記ユーザ端末との間で通信可能となっているサーバ装置とを備えており、前記サーバ装置は、前記図面情報格納手段と、前記表示処理手段と、を備えており、前記サーバ装置の前記表示処理手段は、少なくとも前記概形図テキスト情報を前記ユーザ端末に送信する処理を行い、前記ユーザ端末は、前記サーバ装置から送信された前記概形図テキスト情報を受信し、受信した前記概形図テキスト情報に特定される前記概形図と、前記端末位置情報とを、前記ユーザ端末自身に設けられている表示手段に表示する。
【0009】
請求項3に記載の表示システムは、請求項1又は2に記載の表示システムにおいて、前記図面情報格納手段は、前記建物の通り芯を示すテキスト情報である通り芯テキスト情報、を更に格納しており、前記表示処理手段は、前記概形図に対して、前記通り芯テキスト情報に示される通り芯を重畳して表示するための処理を更に行う。
【0010】
請求項4に記載の表示は、請求項1から3の何れか一項に記載の表示システムにおいて、前記図面情報格納手段は、前記建物に設定されている工区を示すテキスト情報である工区テキスト情報、を更に格納しており、前記表示処理手段は、前記概形図に対して、前記工区テキスト情報に示される工区を重畳して表示するための処理を更に行う。
【0011】
請求項5に記載の表示システムは、請求項1から4の何れか一項に記載の表示システムにおいて、前記表示システムは、前記建物内における前記ユーザ端末の位置を特定する特定手段、を更に備え、前記表示処理手段は、前記特定手段が特定した前記ユーザ端末の位置に対応する前記概形図上の位置に、前記端末位置情報を表示するための処理を行う。
【0012】
請求項6に記載の表示システムは、建物内におけるユーザ端末の位置を示す端末位置情報を表示する表示システムであって、少なくとも前記建物内の概形図を示すテキスト情報である概形図テキスト情報を格納する図面情報格納手段と、少なくとも前記図面情報格納手段に格納されている前記概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う表示処理手段と、を備え、前記図面情報格納手段は、前記建物内の建築図を示す画像情報である建築図画像情報と、前記概形図テキスト情報とを格納しており、前記ユーザ端末は、第1のユーザに携帯される第1ユーザ端末と、第2のユーザに携帯される第2ユーザ端末と、を備え、前記表示処理手段は、前記第1ユーザ端末の位置を表示する場合、前記図面情報格納手段に格納されている概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行い、前記第2ユーザ端末の位置を表示する場合、前記図面情報格納手段に格納されている前記建築図画像情報に示される前記建築図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う。
【0013】
請求項7に記載の表示プログラムは、建物内におけるユーザ端末の位置を示す端末位置情報を表示する表示プログラムあって、コンピュータを、少なくとも前記建物内の概形図を示すテキスト情報である概形図テキスト情報を格納する図面情報格納手段に格納されている前記概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う表示処理手段、として機能させ、前記概形図テキスト情報は、前記建物内の建築図を示す画像情報である建築図画像情報に基づいて生成された情報である。
請求項8に記載の表示プログラムは、建物内におけるユーザ端末の位置を示す端末位置情報を表示する表示プログラムあって、コンピュータを、少なくとも前記建物内の概形図を示すテキスト情報である概形図テキスト情報を格納する図面情報格納手段に格納されている前記概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う表示処理手段、として機能させ、前記図面情報格納手段は、前記建物内の建築図を示す画像情報である建築図画像情報と、前記概形図テキスト情報とを格納しており、前記ユーザ端末は、第1のユーザに携帯される第1ユーザ端末と、第2のユーザに携帯される第2ユーザ端末と、を備え、前記表示処理手段は、前記第1ユーザ端末の位置を表示する場合、前記図面情報格納手段に格納されている概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行い、前記第2ユーザ端末の位置を表示する場合、前記図面情報格納手段に格納されている前記建築図画像情報に示される前記建築図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の表示システム、及び請求項7に記載の表示プログラムによれば、概形図テキスト情報に示される概形図に対して、端末位置情報を重畳して表示するための処理を行うことにより、例えば、概形図テキスト情報のデータサイズが比較的小さいために、通信負荷を減少させることができ、また、概形図テキスト情報に詳細情報が含まれているわけではないので、あらゆるユーザに利用させることができ、利便性を向上させることが可能となる。
【0015】
請求項2に記載の表示システムによれば、ユーザ端末は、サーバ装置から送信された概形図テキスト情報を受信し、受信した概形図テキスト情報に特定される概形図と、端末位置情報とを、ユーザ端末自身に設けられている表示手段に表示することにより、例えば、ユーザ端末とサーバ装置との間の通信負荷を減少させることができ、また、ユーザ端末をあらゆるユーザに利用させることができるので、利便性を向上させることが可能となる。
【0016】
請求項3に記載の表示システムによれば、通り芯テキスト情報に示される通り芯を重畳して表示するための処理を行うことにより、例えば、ユーザ側に有用が情報を表示することができるので、利便性を更に向上させることが可能となる。
【0017】
請求項4に記載の表示システムによれば、工区テキスト情報に示される工区を重畳して表示するための処理を行うことにより、例えば、ユーザ側に有用が情報を表示することができるので、利便性を更に向上させることが可能となる。
【0018】
請求項5に記載の表示システムによれば、建物内におけるユーザ端末の位置を特定する特定手段を備えることにより、例えば、ユーザ端末の位置を確実に把握させることが可能となる。
【0019】
請求項6に記載の表示システム、及び請求項8に記載の表示プログラムによれば、概形図テキスト情報に示される概形図に対して、端末位置情報を重畳して表示するための処理を行うことにより、例えば、概形図テキスト情報のデータサイズが比較的小さいために、通信負荷を減少させることができ、また、概形図テキスト情報に詳細情報が含まれているわけではないので、あらゆるユーザに利用させることができ、利便性を向上させることが可能となる。
また、第1ユーザ端末の位置を表示する場合、概形図に対して端末位置情報を重畳して表示するための処理を行い、第2ユーザ端末の位置を表示する場合、建築図に対して端末位置情報を重畳して表示するための処理を行うことにより、表示する図面をユーザ端末に応じて切り替えることができるので、各ユーザに対して適切な図面を表示することができ、利便性を更に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本実施の形態に係る表示システムを機能概念的に示すブロック図である。
【
図2】表示システムが適用される現場である建物の1階部分の平面図である。
【
図11】表示システムが適用される現場である建物の1階部分の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る表示システム、及び表示プログラムの実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0022】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、表示システム、及び表示プログラムに関する。表示システムは、建物内におけるユーザ端末の位置を示す端末位置情報を表示するためのシステムである。表示システムが適用される建物は任意であり、例えば、建設中の建物に適用してもよいし、あるいは、建設済の建物に適用してもよい。表示システムは、例えば、少なくともユーザ端末と、ユーザ端末との間で通信可能となっているサーバ装置とを含んでおり、一例としては、図面情報格納手段、及び表示処理手段を備え、任意で、特定手段を備える。
【0023】
「ユーザ端末」とは、少なくとも建物内でユーザによって携帯される端末装置であり、具体的には、少なくともユーザと共に移動する装置であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、及びウエアラブル端末等を含む概念である。「ユーザ端末」は、例えば、第1ユーザ端末、及び第2ユーザ端末を含む。「第1ユーザ端末」とは、第1のユーザに携帯される端末であり、また、「第2ユーザ端末」とは、第2のユーザによって携帯される端末である。
【0024】
「第1のユーザ」及び「第2のユーザ」の定義は任意であるが、例えば、各ユーザが所属する会社、各ユーザの職種、あるいは、その他の概念を基準に定義してもよいが、本実施の形態では、「第1のユーザ」が建設現場(建設中の建物)で作業を行う作業員であり、また、「第2のユーザ」が当該作業員による作業を管理する元請会社の職員である場合について説明する。
【0025】
「図面情報格納手段」とは、少なくとも概形図テキスト情報を格納する手段であり、任意で、通り芯テキスト情報、工区テキスト情報、及び建築図画像情報を格納する手段である。
【0026】
「概形図テキスト情報」とは、建物内の概形図を示すテキスト情報である。「概形図」とは、建物のおおざっぱな内容を示す図であり、例えば、建物に関する輪郭を示す図等を含む概念である。「概形図テキスト情報」とは、例えば、文字又は数値にて表現可能な情報であり、一例としては、建物の輪郭を特定するための各種座標の集合等を示す情報であり、また、その他の任意の情報を含む概念である。なお、「テキスト情報」とは、例えば、文字又は数値にて表現可能な情報を含む概念であり、すなわち、文字情報及び数値情報等を含む概念である。
【0027】
「建築図画像情報」とは、建物内の建築図を示す画像情報である。「建築図」とは、建物に関して少なくとも「概形図」よりも詳細な内容を示す図であり、例えば、いわゆる平面図、意匠図、立面図、及び詳細図等を含む概念である。「建築図画像情報」とは、例えば、概形図テキスト情報よりも多いデータ量の情報であるものと解釈してもよく、一例としては、JPEG形式、GIF形式等の任意の形式の画像情報等を含む概念である。
【0028】
「通り芯テキスト情報」とは、建物の通り芯を示すテキスト情報であり、また、「工区テキスト情報」とは、建物に設定されている工区を示すテキスト情報である。
【0029】
「表示処理手段」とは、少なくとも図面情報格納手段に格納されている概形図テキスト情報に示される概形図に対して、端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う手段であり、例えば、少なくとも概形図テキスト情報をユーザ端末に送信する処理を行う手段等を含む概念である。また、「表示処理手段」とは、例えば、概形図に対して、通り芯テキスト情報に示される通り芯を重畳して表示するための処理を行う手段等を含む概念であり、また、概形図に対して、工区テキスト情報に示される工区を重畳して表示するための処理を行う手段等を含む概念である。また、「表示処理手段」とは、例えば、特定手段が特定したユーザ端末の位置に対応する概形図上の位置に、端末位置情報を表示するための処理を行う手段等を含む概念である。
【0030】
また、「表示処理手段」とは、例えば、第1ユーザ端末の位置を表示する場合、図面情報格納手段に格納されている概形図テキスト情報に示される概形図に対して、端末位置情報を重畳して表示するための処理を行い、第2ユーザ端末の位置を表示する場合、図面情報格納手段に格納されている建築図画像情報に示される建築図に対して、端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う手段等を含む概念である。
【0031】
また、「特定手段」とは、建物内におけるユーザ端末の位置を特定する手段である。
【0032】
また、上述の各手段については、ユーザ端末又はサーバ装置の何れに配置してもよいが、例えば、図面情報格納手段及び表示処理手段をサーバ装置に配置してもよい。この場合、例えば、サーバ装置の表示処理手段は、少なくとも概形図テキスト情報をユーザ端末に送信する処理を行い、一方、ユーザ端末は、サーバ装置から送信された概形図テキスト情報を受信し、受信した概形図テキスト情報に特定される概形図と、端末位置情報とを、ユーザ端末自身に設けられている表示手段(例えば、ディスプレイ)に表示するように構成してもよい。
【0033】
そして、以下に示す実施の形態においては、表示システムを建設中の建物に適用する場合を例示して説明する。
【0034】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0035】
(構成)
まず、本実施の形態に係る表示システムについて説明する。
図1は、本実施の形態に係る表示システムを機能概念的に示すブロック図であり、
図2は、表示システムが適用される現場である建物の1階部分の平面図である。なお、
図1の表示システム100に含まれる各装置の個数は任意であるが、例えば、代表して図示されているものについて説明する。
図2に示すX-Y軸は相互に直交する方向であり、X軸が東西方向を示し、Y軸が南北方向を示し、+Xが東側であり、-Xが西側であり、+Yが北側であり、また、-Yが南側であることとする。また、
図2の建物においては、固定ビーコン9が多数設けられているが、説明の便宜上、3個のみが図示されている。
【0036】
図1の表示システム100は、例えば、端末装置1、サーバ装置2、及び固定ビーコン9を備える。
【0037】
(構成‐端末装置)
端末装置1は、ユーザ端末であり、ユーザによって携帯されるスマートフォン又はタブレット端末等を含む概念であり、一例としては、
図1に示すように、通信部11、タッチパッド12、ディスプレイ13、記録部14、及び制御部15を備える。また、端末装置101が作業員(第1のユーザ)によって携帯される装置であり、また、端末装置102が元請会社の職員(第2のユーザ)によって携帯される装置である場合について説明する。なお、この場合、端末装置101が「第1ユーザ端末」に対応し、また、端末装置102が「第2ユーザ端末」に対応するものと解釈してもよい。
【0038】
(構成‐端末装置‐通信部)
図1の通信部11は、他の機器(サーバ装置2及び固定ビーコン9等)との間で通信を行う通信手段である。この通信部11の具体的な構成は任意であるが、例えば、公知の無線通信回路等を備えて構成することができる。
【0039】
(構成‐端末装置‐タッチパッド)
図1のタッチパッド12は、ユーザの指等で押圧されることにより、当該ユーザから各種操作入力を受け付ける操作手段である。このタッチパッド12の具体的な構成は任意であるが、例えば、抵抗膜方式や静電容量方式等による操作位置検出手段を備えた公知のものを用いることができる。
【0040】
(構成‐端末装置‐ディスプレイ)
図1のディスプレイ13は、制御部15の制御に基づいて各種の画像を表示する表示手段である。このディスプレイ13の具体的な構成は任意であるが、例えば、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイ等を用いることができる。なお、上記のタッチパッド12とディスプレイ13とをタッチパネルとして一体形成しても構わない。
【0041】
(構成‐端末装置‐記録部)
図1の記録部14は、端末装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、外部記録装置としてのフラッシュメモリ(図示省略)を用いて構成されている。ただし、フラッシュメモリに代えてあるいはフラッシュメモリと共に、ハードディスク、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる(他の装置の記録部も同様とする)。
【0042】
この記録部14には、端末装置1を携帯しているユーザを一意に識別するためのユーザ識別情報(以下、「識別情報」を「ID」とも称する)が格納されている。例えば、端末装置101の記録部14には、端末装置101を携帯している作業員であるユーザ(氏名が「AA」(「AA」は便宜上の記載)のユーザ)を識別する「IDu001」が格納されている。また、端末装置102の記録部には、端末装置102を携帯している元請会社の職員であるユーザ(氏名が「BB」(「BB」は便宜上の記載)のユーザ)を識別する「IDu002」が格納されている。なお、このユーザIDの具体的な格納手法は任意であり、例えば、タッチパッド12を介して所定操作を行うことにより格納されることとしてもよい。
【0043】
(構成‐端末装置‐制御部)
図1の制御部15は、端末装置1を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態に係るプログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介して端末装置1にインストールされることで、制御部15の各部を実質的に構成する(他の装置の制御部も同様とする)。なお、制御部15によって行われる具体的な処理については、後述する。
【0044】
(構成‐サーバ装置)
図1のサーバ装置2は、例えば、データセンター等の任意の場所に設けられるサーバコンピュータ又は複数台のコンピュータによって実現されるいわゆるクラウドコンピュータとして構成されるものであり、一例としては、通信部21、記録部22、及び制御部23を備える。
【0045】
(構成‐サーバ装置‐通信部)
図1の通信部21は、他の機器(端末装置1等)との間で通信を行う通信手段である。この通信部21の具体的な構成は任意であるが、例えば、端末装置1の通信部11と同様にして構成することができる。
【0046】
(構成‐サーバ装置‐記録部)
図1の記録部22は、サーバ装置2の動作に必要なプログラム及び各種のデータを格納する格納手段である。また、この記録部22は、例えば、ユーザ情報データベース221(以下、データベースを「DB」と称する)、建築図関連情報DB222、概形図関連情報DB223、及びビーコン情報DB224を備える。
【0047】
(構成‐サーバ装置‐記録部‐ユーザ情報DB)
図1のユーザ情報DB221とは、ユーザ情報を格納するユーザ情報格納手段である。「ユーザ情報」とは、端末装置1のユーザに関する情報である。
図3は、ユーザ情報を例示した図である。「ユーザ情報」においては、例えば、
図3に示すように、項目「ユーザID」に対応する情報と、項目「氏名情報」に対応する情報と、項目「プロジェクトID」に対応する情報と、項目「表示図面情報」に対応する情報とが相互に関連付けられて格納されている。
【0048】
項目「ユーザID」に対応する情報は、ユーザを一意に識別するためのユーザIDである(
図3では、前述の端末装置101のユーザを識別する「IDu001」等)。項目「氏名情報」に対応する情報は、ユーザの氏名を特定する氏名情報である(
図3では、端末装置101のユーザの氏名である「AA」、端末装置102のユーザの氏名である「BB」等)。項目「プロジェクトID」に対応する情報は、プロジェクト(つまり、建設現場)を一意に識別するプロジェクトIDである(
図3では、
図2の建物を一意に識別する「IDp001」等)。項目「表示図面情報」に対応する情報は、各ユーザの端末装置1に表示する対象となる図面の種類を特定する表示図面情報である(
図3では、表示する対象となる図面の種類が概形図であることを示す「概形図」、又は表示する対象となる図面の種類が建築図であることを示す「建築図」)。
【0049】
そして、例えば、
図3のユーザ情報の最上段の情報(つまり「IDu001」、「AA」、「IDp001」、及び「概形図」の組み合わせの情報)については、「IDu001」が識別するユーザの氏名が「AA」であり、また、当該「AA」が担当している建設中の建物が「IDp001」が識別する
図2の建物であり、また、「AA」の端末装置101に表示する対象となる図面の種類が「概形図」であることが示されている。
【0050】
なお、このようなユーザ情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、管理者(元請会社の職員、あるいは、他の者)が、各ユーザに関する情報をサーバ装置2の不図示の入力手段(例えば、キーボード又はマウス等)を介して当該サーバ装置2に入力した場合に、サーバ装置2の制御部23が、入力された情報に基づいて格納することとしてもよい。なお、ここで説明した手法とは異なる他の任意の手法(例えば、所定の通信を行ってサーバ装置2が他の装置から情報を受信し、受信した情報に基づいて格納する手法等)によって格納されることとしてもよい。なお、特に、表示図面情報については、作業員であるユーザを識別するユーザIDには「概形図」を関連付けて格納し、また、元請会社の職員であるユーザを識別するユーザIDには「建築図」を関連付けて格納する(つまり、ユーザの種類に応じて格納する)。
【0051】
(構成‐サーバ装置‐記録部‐建築図関連情報DB)
図1の建築図関連情報DB222とは、前述の図面情報格納手段であり、建築図関連情報を格納する建築図関連情報格納手段である。「建築図関連情報」とは、建築図に関連する情報である。
図4は、建築図関連情報を例示した図である。「建築図関連情報」においては、例えば、
図4に示すように、項目「プロジェクトID」に対応する情報と、項目「階数情報」に対応する情報と、項目「建築図画像情報」に対応する情報とが相互に関連付けられて格納されている。
【0052】
項目「プロジェクトID」に対応する情報は、
図3の同一名称の情報と同様である。項目「階数情報」に対応する情報は、建設中の建物の階数を特定する階数情報である(
図4では、1階を示す「1」等)。項目「建築図画像情報」に対応する情報は、前述の建築図画像情報である。この建築図画像情報としては任意の情報を用いることができるが、例えば、建物の各階の平面図のJPEG形式の画像情報を用いることとする(
図4では、
図2に示す建物の1階の平面図を示す画像情報のファイルである「A001.jpg」等)。
【0053】
そして、例えば、
図4の建築図関連情報の最上段の情報(つまり、「IDp001」、「1」、及び「A001.jpg」の組み合わせの情報)については、「IDp001」が識別する
図2の建物において、「階数情報」=「1」に対応する1階の建築図画像情報(平面図の画像情報)が「A001.jpg」であることが示されている。
【0054】
なお、このような建築図関連情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、建設中の建物の平面図の画像情報を任意の手法(例えば、いわゆるBIM(Building Information Modeling)の技術が採用されている設計アプリケーションから情報を取得してメモリスティック等の記録媒体を用いて入力する手法、あるいは、紙面として存在する平面図をスキャナでスキャンして、当該スキャンした平面図の情報を入力する手法等)でサーバ装置2に入力し、また、当該入力した画像情報に関する情報(プロジェクトID及び階数情報)をサーバ装置2に入力した場合に、サーバ装置2の制御部23が、入力された情報に基づいて格納することとしてもよい。なお、ここで説明した手法とは異なる他の任意の手法によって格納されることとしてもよい。
【0055】
(構成‐サーバ装置‐記録部‐概形図関連情報DB)
図1の概形図関連情報DB223とは、前述の図面情報格納手段であり、概形図関連情報を格納する概形図関連情報格納手段である。「概形図関連情報」とは、概形図に関連する情報である。
図5は、概形図関連情報を例示した図である。「概形図関連情報」においては、例えば、
図5に示すように、項目「プロジェクトID」に対応する情報と、項目「階数情報」に対応する情報と、項目「概形図テキスト情報」に対応する情報と、項目「通り芯テキスト情報」に対応する情報と、項目「工区テキスト情報」に対応する情報とが相互に関連付けられて格納されている。
【0056】
項目「プロジェクトID」に対応する情報、及び項目「階数情報」に対応する情報は、
図4の同一名称の情報と同様である。
【0057】
項目「概形図テキスト情報」に対応する情報は、前述の概形図テキスト情報である。この概形図テキスト情報としては任意の情報を用いることができるが、例えば、建物の各階の平面図に対応する輪郭の線図(複数の線分により形成される図)である概形図を示すテキスト情報(座標の集合を示す数値情報)を用いることとする(
図5では、
図2に示す建物の1階の平面図に対応する概形図を示すテキスト情報を含むファイルである「A001.txt」等)。
【0058】
項目「通り芯テキスト情報」に対応する情報は、前述の通り芯テキスト情報である。この通り芯テキスト情報としては任意の情報を用いることができるが、例えば、建物の各階の通り芯の位置及び方向を示すテキスト情報(各座標を示す数値情報)、及び各通り芯の名称を示すテキスト情報(文字情報)を用いることとする(
図5では、
図2に示す建物の1階の平面図における通り芯の位置、及び各通り芯の名称を示すテキスト情報を含むファイルである「B001.txt」等)。
【0059】
項目「工区テキスト情報」に対応する情報は、前述の工区テキスト情報である。この工区テキスト情報としては任意の情報を用いることができるが、例えば、建物に設定されている工区(各種工事を基準にして設定される工事が行われる範囲)の範囲を示すテキスト情報(座標の集合を示す数値情報)、工区の名称を示すテキスト情報(文字情報)、及び工区で行われる工事の種類である工種の名称を示すテキスト情報(文字情報)を用いることとする(
図5では、
図2に示す建物の1階の平面図における工区の範囲、工区の名称、及び工種の名称を示すテキスト情報を含むファイルである「C001.txt」等)。
【0060】
そして、例えば、
図5の概形図関連情報の最上段の情報(つまり、「IDp001」、「1」、「A001.txt」、「B001.txt」、及び「C001.txt」の組み合わせの情報)については、「IDp001」が識別する
図2の建物において、「階数情報」=「1」に対応する1階の概形図テキスト情報が「A001.txt」であり、また、通り芯テキスト情報が「B001.txt」であり、また、工区テキスト情報が「C001.txt」であることが示されている。なお、このような概形図関連情報の具体的な格納手法については、後述する。
【0061】
(構成‐サーバ装置‐記録部‐ビーコン情報DB)
図1のビーコン情報DB224とは、ビーコン情報を格納するビーコン情報格納手段である。「ビーコン情報」とは、固定ビーコン9に関連する情報である。
図6は、ビーコン情報を例示した図である。「ビーコン情報」においては、例えば、
図6に示すように、項目「プロジェクトID」に対応する情報と、項目「ビーコンID」に対応する情報と、項目「階数情報」に対応する情報と、項目「位置情報」に対応する情報とが相互に関連付けられて格納されている。
【0062】
項目「プロジェクトID」に対応する情報は、
図4の同一名称の情報と同様である。項目「ビーコンID」に対応する情報は、
図1の固定ビーコン9を一意に識別するためのビーコンIDである(
図6では、固定ビーコン901~903を一意に識別する「IDb901」~「IDb903」等)。項目「階数情報」に対応する情報は、
図4の同一名称の情報と同様である。項目「位置情報」に対応する情報は、固定ビーコン9が設置されている位置を特定する位置情報である(
図6では、座標であり「X101,Y101」(なお、座標である「X101,Y101」等は便宜上の記載とする)等)。
【0063】
そして、例えば、
図6のビーコン情報の最上段の情報(つまり、「IDp001」、「IDb901」、「1」、及び「X101,Y101」の組み合わせの情報)については、「IDp001」が識別する
図2の建物における、「階数情報」=「1」に対応する1階の「位置情報」=「X101,Y101」に対応する位置に、「ビーコンID」=「IDb901」が識別する固定ビーコン901が設置されていることが示されている。なお、このようなビーコン情報の具体的な格納手法については、後述する。
【0064】
(構成‐サーバ装置‐制御部)
図1の制御部23は、サーバ装置2を制御する制御手段であり、機能概念的には、例えば、表示処理部231、及び特定部232を備える。表示処理部231は、少なくとも概形図関連情報DB223に格納されている概形図テキスト情報に示される概形図に対して、後述する位置表示画像(端末位置情報)を重畳して表示するための処理を行う表示処理手段である。特定部232は、建物内におけるユーザ端末の位置を特定する特定手段である。なお、このような制御部23の各部によって行われる処理については後述する。
【0065】
(構成‐固定ビーコン)
図1の固定ビーコン9は、建物内における端末装置1の位置を特定するために用いられる装置である。この固定ビーコンの具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、建設中の建物内の所定位置(天井等)に対して固定して複数個設けられている。また、固定ビーコン9は、不図示の自己の記録部に自己を一意に識別するビーコンIDが記録されており、このビーコンIDを含む固定ビーコン側信号を、所定時間間隔(例えば、1秒~2秒間隔等)で所定強度にてあらゆる方向に電波として出力(発信)するように構成されている。
【0066】
例えば、
図2に示すように、固定ビーコン901~903等が、建物の1階に固定して設けられており、
図1に示すように、これらの固定ビーコン901~903の記録部にビーコンIDとして「IDb901」~「IDb903」が格納されている場合について説明する。
【0067】
(概形図関連情報の格納)
次に、概形図関連情報の格納手法について説明する。
図5の概形図関連情報を格納する格納手法の一例について説明する。概略的には、
図4の建築図関連情報の建築図画像情報が示す建築図をコンピュータ上に表示し、表示された建築図を利用して概形図を生成し、生成した概形図に関連する情報に基づいて格納する。ここでは、例えば、管理者が、サーバ装置2との間で通信可能となっている登録用端末装置(管理者が元請会社の職員である場合は、当該職員が携帯する端末装置1、あるいは、管理者が他の者である場合は、当該他の者が用いているスマートフォン又はタブレット端末等)を用いて所定操作を行うことにより、概形図関連情報を格納する場合について説明する。特に、
図5の最上段の情報を格納する場合を例示して説明する。また、
図5の概形図関連情報における、プロジェクトID及び階数情報としては、
図4の同一名称の情報と同様な情報が予め格納されていることとする。
【0068】
図7~
図9は、建築図画像の表示例を示す図である。
図7~
図9の「建築図画像」3とは、建築図を示す画像であり、特に、
図7~
図9では、
図2の建物の1階の平面図を示す画像が例示されている。また、建築図画像及び後述する概形図画像においては、例示されている各図においては、
図2の平面図と同様に、図面横方向(
図2の東西方向)がX軸であり、図面縦方向(
図2の南北方向)がY軸であることして説明する。
【0069】
<建築図画像の表示>
まず、管理者が、自己の登録用端末装置のタッチパッドを介して、概形図を生成して概形図関連情報を格納する対象となる建物を示すプロジェクトID、及び当該対象となる階数を示す階数情報を入力した場合に、登録用端末装置は、サーバ装置2との間の適宜の通信を行うことにより、
図4の建築図関連情報における、前述の入力されたプロジェクトID及び階数情報に関連付けられている建築図画像情報を受信して取得し、当該取得した建築図画像情報に基づいて、建築図画像を当該登録用端末装置のディスプレイに表示する。
【0070】
ここでは、例えば、管理者が、
図2の建物の1階に関する概形図関連情報を格納するために、「プロジェクトID」=「IDp001」及「階数情報」=「1」を入力した場合に、登録用端末装置は、サーバ装置2との間の適宜の通信を行うことにより、
図4の建築図関連情報における、前述の入力された「プロジェクトID」=「IDp001」及「階数情報」=「1」に関連付けられている「建築図画像情報」=「A001.jpg」を受信して取得し、当該取得した「建築図画像情報」=「A001.jpg」に基づいて、
図7の建築図画像3を当該登録用端末装置のディスプレイに表示する。
【0071】
<概形図テキスト情報の格納>
次に、管理者が、タッチパッドを介して概形図を生成するための所定操作を行った後に、タッチパッドを介して
図7に示す概形図用指定点31(概形図を示す線分の端点に対応する点であり、概形図の角に対応する点)をタップして指定した場合、登録用端末装置は、ディスプレイに表示されている建築図画像3における、当該指定された概形図用指定点31の位置を示す座標の数値情報(つまり、座標の集合を示す数値情報)を取得し、取得した座標の数値情報を、前述の入力されたプロジェクトID及び階数情報(つまり、建築図画像3を表示する場合に入力されたプロジェクトID及び階数情報)と関連付けてサーバ装置2に送信する。
【0072】
一方、サーバ装置2の制御部23は、
図5の概形図関連情報において、前述の登録用端末装置から送信されたプロジェクトID及び階数情報と同じプロジェクトID及び階数情報に関連付けられている概形図テキスト情報として、前述の登録用端末装置から送信された座標の数値情報に対応する情報を格納する。
【0073】
ここでは、例えば、管理者が、タッチパッドを介して概形図を生成するための所定操作を行った後に、タッチパッドを介して
図7に示す概形図用指定点311~316を、建築図画像3において反時計回りに、順次タップして指定した場合、登録用端末装置は、ディスプレイに表示されている建築図画像3における、当該指定された概形図用指定点311~316の位置を示す座標の数値情報を取得し、取得した座標の数値情報を、前述の入力された「プロジェクトID」=「IDp001」及「階数情報」=「1」と関連付けてサーバ装置2に送信する。なお、この場合、前述の概形図用指定点311~316のタップされた順序を把握可能となる形式にて、座標の数値情報を送信してもよい。
【0074】
一方、サーバ装置2の制御部23は、
図5の概形図関連情報において、前述の登録用端末装置から送信された「プロジェクトID」=「IDp001」及「階数情報」=「1」と同じプロジェクトID及び階数情報に関連付けられている「概形図テキスト情報」=「A001.txt」として、前述の登録用端末装置から送信された座標の数値情報に対応する情報を格納する。なお、この場合、前述の概形図用指定点311~316のタップされた順序を把握可能となる形式にて、座標の数値情報に対応する情報を格納してもよい。
【0075】
また、
図7に示す概形図用指定点311~316をタップする場合、管理者に対して、タップした位置を認識させるために、登録用端末装置は、
図7に例示されているように、タップされた位置に所定の印(
図7では黒丸の印)を表示してもよい。
【0076】
<通り芯テキスト情報の格納>
次に、管理者が、タッチパッドを介して通り芯を生成するための所定操作を行った後に、タッチパッドを介して、通し芯が延在する方向(例えば、図面横方向であるX方向、又は、図面縦方向であるY方向)を示す情報を入力した後に、通り芯の位置に対応する位置をタップして指定することにより、通り芯の位置及び方向を入力し、この後に、通り芯の名称を入力した場合、登録用端末装置は、ディスプレイに表示されている建築図画像3における、前述の指定された通り芯の位置を示すX座標(X方向における座標)又はY座標(Y方向における座標)の内の前述の入力された通り芯の位置を特定可能となる座標(つまり、入力された方向がX方向である場合にはY座標であり、入力された方向がY方向である場合にはX軸)の数値情報を取得し、取得した座標の数値情報(X座標又はY座標のいずれであるかを特定可能となる情報)と、前述の入力された通り芯の名称を示す情報と、前述の入力されたプロジェクトID及び階数情報(つまり、建築図画像3を表示する場合に入力されたプロジェクトID及び階数情報)とを関連付けてサーバ装置2に送信する。なお、座標の数値情報については、X座標の数値情報であるかY座標の数値情報であるかを、特定可能な形式で送信することとする。
【0077】
一方、サーバ装置2の制御部23は、
図5の概形図関連情報において、前述の登録用端末装置から送信されたプロジェクトID及び階数情報と同じプロジェクトID及び階数情報に関連付けられている通り芯テキスト情報として、前述の登録用端末装置から送信された座標の数値情報及び通り芯に名称を示す情報に対応する情報を格納する。
【0078】
ここでは、例えば、
図8の一点鎖線で示されている各通り芯(X方向に延在する5本、及びY方向に延在する5本)に関する情報を入力して格納するが、この内の、Y方向(つまり、図面縦方向)に延在している最も左側の通り芯に関する情報を入力して格納する場合を例示する。管理者が、タッチパッドを介して通り芯を生成するための所定操作を行った後に、タッチパッドを介して、「通し芯が延在する方向を示す情報」=「Y方向」を入力した後に、通り芯の位置に対応する位置として
図8の人差し指で示されている位置をタップして指定することにより、通り芯の位置及び方向を入力し、この後に、通り芯の名称として「1通り」を示す「1」を入力した場合、登録用端末装置は、ディスプレイに表示されている建築図画像3における、前述の指定された通り芯の位置を示すX座標又はY座標の内のX座標(つまり、Y方向に沿って延在する通り芯の位置を示す座標)の数値情報として「X:3」(X座標である「3」(なお、「3」は便宜上の記載である))を取得し、取得した「座標の数値情報」=「X:3」と、前述の入力された「通り芯の名称を示す情報」=「1」と、前述の入力された「プロジェクトID」=「IDp001」及「階数情報」=「1」とを関連付けてサーバ装置2に送信する。
【0079】
一方、サーバ装置2の制御部23は、
図5の概形図関連情報において、前述の登録用端末装置から送信された「プロジェクトID」=「IDp001」及「階数情報」=「1」と同じプロジェクトID及び階数情報に関連付けられている「通り芯テキスト情報」=「B001.txt」の一部の情報として、前述の登録用端末装置から送信された「座標の数値情報」=「X:3」及び「通り芯の名称を示す情報」=「1」を格納する。このような処理を行うことにより、「通り芯テキスト情報」=「B001.txt」には、
図8の一点鎖線で示されている各通り芯に関する情報が格納されることになる。
【0080】
また、管理者が、通し芯が延在する方向(例えば、図面横方向であるX方向、又は、図面縦方向であるY方向)を示す情報を入力した後に、通り芯の位置に対応する位置をタップして指定しすることにより、通り芯の位置及び方向を入力した場合に、登録用端末装置は、
図8に示すように、入力された通り芯の位置及び方向を示す通り芯用指定線32を表示してもよい。
【0081】
<工区テキスト情報の格納>
次に、管理者が、タッチパッドを介して工区を生成するための所定操作を行った後に、タッチパッドを介して
図9に示す工区用指定点33(工区の輪郭を示す線分の端点に対応する点であり、工区の輪郭の角に対応する点)をタップして指定することにより、工区の範囲を入力し、この後に、工区の名称及び工種の名称を入力した場合、登録用端末装置は、ディスプレイに表示されている建築図画像3における、前述の指定された工区用指定点33の位置を示す座標の数値情報(つまり、座標の集合を示す数値情報)を取得し、取得した座標の数値情報と、前述の入力された工区の名称及び工種の名称と、前述の入力されたプロジェクトID及び階数情報(つまり、建築図画像3を表示する場合に入力されたプロジェクトID及び階数情報)とを関連付けてサーバ装置2に送信する。
【0082】
一方、サーバ装置2の制御部23は、
図5の概形図関連情報において、前述の登録用端末装置から送信されたプロジェクトID及び階数情報と同じプロジェクトID及び階数情報に関連付けられている工区図テキスト情報として、前述の登録用端末装置から送信された座標の数値情報、工区の名称を示す情報、及び工種の名称を示す情報に対応する情報を格納する。
【0083】
ここでは、例えば、管理者が、タッチパッドを介して概形図を生成するための所定操作を行った後に、タッチパッドを介して
図9に示す工区用指定点331~334を、建築図画像3において反時計回りに、順次タップして指定することにより、工区の範囲を入力し、この後に、「工区の名称」=「A-1工区」及び「工種の名称」=「鉄筋工程」を入力した場合、登録用端末装置は、ディスプレイに表示されている建築図画像3における、前述の指定された工区用指定点331~334の位置を示す座標の数値情報を取得し、取得した座標の数値情報と、前述の入力された「工区の名称」=「A-1工区」及び「工種の名称」=「鉄筋工程」と、前述の入力された「プロジェクトID」=「IDp001」及「階数情報」=「1」とを関連付けてサーバ装置2に送信する。なお、この場合、前述の工区用指定点331~334のタップされた順序を把握可能となる形式にて、座標の数値情報を送信してもよい。
【0084】
一方、サーバ装置2の制御部23は、
図5の概形図関連情報において、前述の登録用端末装置から送信された「プロジェクトID」=「IDp001」及「階数情報」=「1」と同じプロジェクトID及び階数情報に関連付けられている「概形図テキスト情報」=「C001.txt」として、前述の登録用端末装置から送信された座標の数値情報に対応する情報、「工区の名称」=「A-1工区」及び「工種の名称」=「鉄筋工程」を格納する。なお、この場合、前述の工区用指定点331~334のタップされた順序を把握可能となる形式にて、座標の数値情報に対応する情報を格納してもよい。
【0085】
また、
図8に示す工区用指定点331~334をタップする場合、管理者に対して、タップした位置を認識させるために、登録用端末装置は、
図9に例示されているように、タップされた位置に所定の印を表示してもよいし、各点を結んだ範囲の表示態様を変更して、範囲を表示してよい。
【0086】
(ビーコン情報の格納)
次に、ビーコン情報の格納手法について説明する。
図6のビーコン情報を格納する格納手法の一例について説明する。概略的には、
図4の建築図関連情報の建築図画像情報が示す建築図をコンピュータ上に表示し、表示された建築図において固定ビーコン9が設置されている位置を指定することにより格納する。ここでは、例えば、「概形図関連情報の格納」の場合と同様にして、管理者が、サーバ装置2との間で通信可能となっている登録用端末装置を用いて所定操作を行うことにより、ビーコン情報を格納する場合について説明する。特に、
図6の最上段の情報を格納する場合を例示して説明する。
【0087】
<建築図画像の表示>
まず、管理者が、自己の登録用端末装置のタッチパッドを介して、ビーコン情報を格納する対象となる建物を示すプロジェクトID、及び当該対象となる階数を示す階数情報を入力した場合に、登録用端末装置は、「概形図関連情報の格納」の場合と同様にして、
図4の建築図関連情報における、前述の入力されたプロジェクトID及び階数情報に関連付けられている建築図画像情報に基づいて、建築図画像を当該登録用端末装置のディスプレイに表示する。
【0088】
ここでは、例えば、
図7の建築図画像3を当該登録用端末装置のディスプレイに表示する。
【0089】
<ビーコンID及び位置情報の格納>
次に、管理者が、建設中の建物に設置されている固定ビーコン9及び当該固定ビーコン9の設置位置を把握した上で、タッチパッドを介して固定ビーコン9を識別するビーコンIDを入力し、また、ディスプレイに表示されている建築図画像3において、当該入力されたビーコンIDが識別する固定ビーコン9の設置位置に対応する位置をタップして指定した場合、登録用端末装置は、ディスプレイに表示されている建築図画像3における、当該指定された位置を示す座標を取得した上で、前述の入力されたプロジェクトID及び階数情報(つまり、建築図画像3を表示する場合に入力されたプロジェクトID及び階数情報)と、入力されたビーコンIDと、取得した座標とを関連付けてサーバ装置2に送信する。
【0090】
ここでは、例えば、管理者が、
図2の建物の1階に設置されている固定ビーコン901、及び当該固定ビーコン901の設置位置を把握した上で、タッチパッドを介して固定ビーコン901を識別する「ビーコンID」=「IDb901」を入力し、また、ディスプレイに表示されている建築図画像3において、当該入力された「IDb901」が識別する固定ビーコン901の設置位置に対応する位置(つまり、
図2の固定ビーコン901が図示されている位置に対応する位置)をタップして指定した場合、登録用端末装置は、ディスプレイに表示されている建築図画像3における、当該指定された位置を示す「座標」=「X101,Y101」を取得した上で、前述の入力された「プロジェクトID」=「IDp001」及び「階数情報」=「1」と、入力された「ビーコンID」=「IDb901」と、取得した「座標」=「X101,Y101」とを関連付けてサーバ装置2に送信する。
【0091】
一方、サーバ装置2の制御部23は、前述の登録用端末装置から送信された各情報に基づいて、
図6のビーコン情報における最上段の情報を格納する。そして、これらの処理を繰り返し行うことにより、全ての固定ビーコン9に関連する情報が、
図6のビーコン情報として格納されることになる。
【0092】
(処理)
続いて、本実施の形態に係る表示システム100によって実行される表示処理について説明する。「表示処理」とは、概略的には、表示システム100の端末装置1及びサーバ装置2によって行われる処理であり、例えば、端末装置1の位置を表示するための処理である。
図10は、表示処理のフローチャートであり(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)、
図11は、表示システムが適用される現場である建物の1階部分の平面図である。この表示処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、表示システム100の各装置の電源をオンした後に、ユーザが端末装置1のタッチパッドを介して、自己の現在位置(つまり、自己が携帯する端末装置1の現在位置)を表示するための所定操作を行った場合に、実行を開始することとし、実行を開始したところが説明する。ここでは、例えば、主に、
図1の端末装置101の位置を表示する場合を例示して説明し、また、必要に応じて端末装置102の位置を表示する場合も例示して説明する。
【0093】
また、各端末装置1に対してユーザが自己のユーザIDを入力し、各端末装置1に対して当該ユーザを識別するユーザIDが格納されている場合について説明し、特に、端末装置101に「IDu001」が格納されており、また、端末装置102に「IDu002」が格納されている場合について説明する。また、
図11に示すように、ユーザである「AA」が端末装置101を携帯した状態で固定ビーコン901の近傍におり、また、ユーザである「BB」が端末装置102を携帯した状態で
図2における固定ビーコン903の近傍にいる場合について説明する。
【0094】
図10のSA1において端末装置1の制御部15は、端末側情報をサーバ装置2に送信する。「端末側情報」とは、端末装置1側から送信する情報であり、例えば、ビーコンIDとユーザIDとを含む情報である。SA1の具体的な処理は任意であるが、例えば、端末装置1が、所定時間(例えば、20秒~30秒等)の間に固定ビーコン9から受信した固定ビーコン側信号の内の、電波強度が最も強い固定ビーコン側信号に含まれるビーコンIDを取得し、また、自己の記録部14に記録されているユーザIDを取得した上で、取得したビーコンID及びユーザIDを含む端末側情報をサーバ装置2に送信する。
【0095】
ここでは、例えば、受信した固定ビーコン側信号の内の、
図11の固定ビーコン901からの固定ビーコン側信号の電波強度が最も強い場合、端末装置101の制御部15は、「ビーコンID」=「IDb901」を取得し、また、自己の「ユーザID」=「IDu001」を取得し、取得した「ビーコンID」=「IDb901」及び「ユーザID」=「IDu001」を含む端末側情報をサーバ装置2に送信する。
【0096】
一方、
図10のSB1においてサーバ装置2の表示処理部231は、SA1で送信された端末側情報を受信する。ここでは、例えば、「ビーコンID」=「IDb901」及び「ユーザID」=「IDu001」を含む端末側情報を受信する。
【0097】
図10のSB2においてサーバ装置2の表示処理部231は、端末装置1が現在設けられている建物を示すプロジェクトID、及び当該端末装置1が現在設けられている階数を示す階数情報を特定する。具体的には任意であるが、SB1で受信した端末側情報に含まれるビーコンID及びユーザIDを取得し、
図3のユーザ情報を参照して、前述の取得したユーザIDと同じユーザIDに関連付けられているプロジェクトIDを特定し、また、
図6のビーコン情報を参照して、前述の特定したプロジェクトID及び前述の取得したビーコンIDに関連付けられている階数情報を特定する。
【0098】
ここでは、例えば、SB1で受信した端末側情報に含まれる「ビーコンID」=「IDb901」及び「ユーザID」=「IDu001」を取得し、
図3のユーザ情報を参照して、前述の取得した「ユーザID」=「IDu001」と同じユーザIDに関連付けられている「プロジェクトID」=「IDp001」を特定し、また、
図6のビーコン情報を参照して、前述の特定した「プロジェクトID」=「IDp001」及び前述の取得した「ビーコンID」=「IDb901」に関連付けられている「階数情報」=「1」を特定する。
【0099】
図10のSB3においてサーバ装置2の特定部232は、建物内における端末装置1の現在位置(つまり、現在設けられている位置)を特定する。具体的には任意であるが、例えば、SB1で受信した端末側情報に含まれるビーコンIDを取得し、
図6のビーコン情報を参照して、当該取得したビーコンIDと同じビーコンIDに関連付けられている位置情報を取得し、取得した位置情報が示す位置を端末装置1の現在位置として特定する。
【0100】
ここでは、例えば、SB1で受信した端末側情報に含まれる「ビーコンID」=「IDb901」を取得し、
図6のビーコン情報を参照して、当該取得した「ビーコンID」=「IDb901」と同じビーコンIDに関連付けられている「位置情報」=「X101,Y101」を取得し、取得した「位置情報」=「X101,Y101」が示す位置(
図2の固定ビーコン901が設けられている位置)を端末装置101の現在位置として特定する。
【0101】
図10のSB4においてサーバ装置2の表示処理部231は、端末装置1に表示する対象となる図面の種類を選択する。具体的には任意であるが、例えば、SB1で受信した端末側情報に含まれるユーザIDを取得し、
図3のユーザ情報を参照して、当該取得したユーザIDと同じユーザIDに関連付けられている表示図面情報を取得し、取得した表示図面情報が示す種類の図面を、端末装置1に表示する対象となる図面の種類として選択する。
【0102】
ここでは、例えば、SB1で受信した端末側情報に含まれる「ユーザID」=「IDu001」を取得し、
図3のユーザ情報を参照して、当該取得した「ユーザID」=「IDu001」と同じユーザIDに関連付けられている「表示図面情報」=「概形図」を取得し、取得した「表示図面情報」=「概形図」が示す種類の図面である「概形図」を、端末装置101に表示する対象となる図面の種類として選択する。
【0103】
図10のSB5においてサーバ装置2の表示処理部231は、サーバ側情報を端末装置1に送信する。「サーバ側情報」とは、サーバ装置2側から送信する情報であり、例えば、図関連情報(詳細には、
図4の建築図関連情報に含まれる情報、又は、
図5の概形図関連情報に含まれる情報)、プロジェクトID、階数情報、及び位置情報を含む情報である。SB5の処理について具体的には任意であるが、例えば、まず、SB2で特定したプロジェクトID及び階数情報を取得し、また、SB3で特定した端末装置1の現在位置を示す位置情報を取得する。次に、SB4の選択結果に基づいて、図関連情報を取得する。具体的には、SB4において「概形図」を選択した場合、
図5の概形図関連情報を参照して、SB2で特定したプロジェクトID及び階数情報と同じプロジェクトID及び階数情報に関連付けられている概形図テキスト情報、通り芯テキスト情報、及び工区テキスト情報(つまり、
図5の概形図関連情報に含まれる情報)を取得する。また、SB4において「建築図」を選択した場合、
図5の概形図関連情報を参照して、SB2で特定したプロジェクトID及び階数情報と同じプロジェクトID及び階数情報に関連付けられている建築図画像情報(つまり、
図4の建築図関連情報に含まれる情報)を取得する。次に、前述の取得した図関連情報、プロジェクトID、階数情報、及び位置情報を含むサーバ側情報を生成して、SB1で受信した端末側情報を送信した端末装置1に対して、当該生成したサーバ側情報を送信する。
【0104】
ここでは、例えば、まず、SB2で特定した「プロジェクトID」=「IDp001」及び「階数情報」=「1」を取得し、また、SB3で特定した端末装置1の現在位置を示す「位置情報」=「X101,Y101」を取得する。次に、SB4において「概形図」を選択したので、
図5の概形図関連情報を参照して、SB2で特定した「プロジェクトID」=「IDp001」及び「階数情報」=「1」と同じプロジェクトID及び階数情報に関連付けられている「概形図テキスト情報」=「A001.txt」、「通り芯テキスト情報」=「B001.txt」、及び「工区テキスト情報」=「C001.txt」を取得する。次に、前述の取得した図関連情報である「A001.txt」、「B001.txt」、「C001.txt」、「プロジェクトID」=「IDp001」、「階数情報」=「1」、及び「位置情報」=「X101,Y101」を含むサーバ側情報を生成して、端末装置101に送信する。なお、ここで送信したサーバ側情報を「例示のサーバ側情報」とも称する。
【0105】
図10のSA2において端末装置1の制御部15は、SB5で送信されたサーバ側情報を受信する。ここでは、例えば、端末装置101は、SB5で送信された「例示のサーバ側情報」を受信する。
【0106】
図10のSA3において端末装置1の制御部15は、SA2で受信したサーバ側情報に基づいて、自己のディスプレイ13に対して情報を表示する。
図12~
図14は、概形図画像の表示例を示す図であり、
図15は、建築図画像の表示例を示す図である。
図12~
図14の「概形図画像」4とは、概形図を示す画像である。SA3の処理について具体的には任意であるが、少なくとも、概形図画像又は建築図画像の表示し、また、位置表示画像411を概形図画像又は建築図画像に重畳して表示する。また、適宜その他の情報も表示する。
【0107】
===概形図画像又は建築図画像の表示===
概形図画像又は建築図画像の表示については、例えば、SA2で受信したサーバ側情報に含まれている図関連情報に基づいて、概形図画像又は建築図画像をディスプレイ13に表示する。詳細には、図関連情報が建築図画像情報(
図4参照)である場合、当該建築図画像情報特定する建築図を示す建築図画像をディスプレイ13に表示する。一方、図関連情報が概形図テキスト情報等(
図5参照)である場合、当該概形図テキスト情報が特定する概形図を示す概形図画像をディスプレイ13に表示する。より詳細には、概形図テキスト情報において、
図7の概形図用指定点31の位置を示す座標の数値情報が、概形図用指定点311~316のタップされた順序を把握可能となる形式にて含まれているので、当該座標の数値情報が示す位置(
図12で便宜上図示されている概形図用指定点311~316の位置)を直線で結ぶことにより、線図で構成される概形図画像4を生成してディスプレイ13に表示する。
【0108】
ここでは、例えば、SA2で受信した「例示のサーバ側情報」に含まれている図関連情報が「概形図テキスト情報」=「A001.txt」、「通り芯テキスト情報」=「B001.txt」、及び「工区テキスト情報」=「C001.txt」であるので、端末装置101は、この「概形図テキスト情報」=「A001.txt」を用いて、
図12の概形図画像4を生成してディスプレイ13に表示する。
【0109】
===位置表示画像の表示===
位置表示画像の表示については、例えば、概形図画像又は建築図画像を表示した後、SA2で受信したサーバ側情報に含まれている位置情報を取得し、ディスプレイ13に表示されている概形図画像又は建築図画像における、前述の取得した位置情報が示す位置に対応する位置に、
図12の位置表示画像411を表示する。なお、「位置表示画像」411は、前述の端末位置情報であり、建物内における端末装置1の現在の位置を示す画像である。
【0110】
ここでは、例えば、端末装置101は、SA2で受信した「例示のサーバ側情報」に含まれている「位置情報」=「X101,Y101」を取得し、ディスプレイ13に表示されている概形図画像4における、前述の取得した「位置情報」=「X101,Y101」が示す位置に対応する位置に、
図12の位置表示画像411を表示する。
【0111】
===他の情報の表示===
他の情報の表示については、例えば、概形図画像4をディスプレイ13に表示した場合、適宜のタイミングに、通り芯に関する画像、又は、工区に関する画像を表示する。
【0112】
<通り芯に関する画像の表示>
通り芯に関する画像の表示については、例えば、ユーザがタッチパッド12を介して、通り芯に関する画像を表示するための所定操作を行った場合、SA2で受信したサーバ側情報に含まれる図関連情報の通り芯テキスト情報に基づいて、
図13に示す通り芯画像421及び通り芯名称情報422を、概形図画像4に重畳して表示してもよい。なお、「通り芯画像」421とは、通り芯を示す線の画像であり、「通り芯名称情報」422とは、通り芯画像が示す通り芯の名称を示す情報である。
【0113】
ここでは、例えば、ユーザがタッチパッド12を介して、通り芯に関する画像を表示するための所定操作を行った場合、端末装置101は、SA2で受信したサーバ側情報に含まれる図関連情報の「通り芯テキスト情報」=「B001.txt」に基づいて、
図13に示す通り芯画像421及び通り芯名称情報422を、概形図画像4に重畳して表示する。詳細には、例えば、「<通り芯テキスト情報の格納>」で説明したように、「B001.txt」には「座標の数値情報」=「X:3」及び「通り芯の名称を示す情報」=「1」が格納されているが、「X:3」に基づいてX座標が「3」となる位置にY方向(つまり、図面縦方向)に沿った通り芯画像421を表示し、また、「通り芯の名称を示す情報」=「1」に基づいて「1」というテキストを示す通り芯名称情報422を表示する。そして、同様にして、
図13では符号が付されていない各通り芯画像及び通り芯名称情報を表示する。
【0114】
<工区に関する画像の表示>
工区に関する画像の表示については、例えば、ユーザがタッチパッド12を介して、工区に関する画像を表示するための所定操作を行った場合、SA2で受信したサーバ側情報に含まれる図関連情報の工区テキスト情報に基づいて、
図14に示す工区画像431及び工区関連情報432を、概形図画像4に重畳して表示してもよい。なお、「工区画像」431とは、工区の範囲を示す画像であり、「工区関連情報」432とは、工区画像が示す工区の名称及び当該工区に割り当てられている工種の名称を示す情報である。
【0115】
ここでは、例えば、ユーザがタッチパッド12を介して、工区に関する画像を表示するための所定操作を行った場合、端末装置101は、SA2で受信したサーバ側情報に含まれる図関連情報の「工区テキスト情報」=「C001.txt」に基づいて、
図14に示す工区画像431及び工区関連情報432を、概形図画像4に重畳して表示する。詳細には、例えば、「<工区テキスト情報の格納>」で説明したように、「C001.txt」には、
図9の工区用指定点331~334の座標の数値情報、「工区の名称」=「A-1工区」及び「工種の名称」=「鉄筋工程」が格納されているが、工区用指定点331~334の座標の数値情報に基づいて工区画像431を表示し、また、「工区の名称」=「A-1工区」及び「工種の名称」=「鉄筋工程」に基づいて、「A-1工区」及び「鉄筋工程」というテキストを示す通り工区関連情報432を表示する。
【0116】
なお、SA2で受信したサーバ側情報に、プロジェクトID及び階数情報が含まれているので、これらのプロジェクトID及び階数情報も概形図画像4と共にディスプレイ13に表示してもよい(後述する建築図画像3の場合も同様である)。
【0117】
また、これまでは
図11の端末装置101について例示して説明したが、端末装置102については、記録部にユーザIDとして「IDu002」が格納されており、
図3のユーザ情報において、当該「ユーザID」=「IDu002」には「表示図面情報」=「建築図」が関連付けられているので、
図10のSA1、SB1~SB3の後のSB4において、「建築図」を、端末装置102に表示する対象となる図面の種類として選択することになる。そして、SB5及びSA2の後のSA3において、端末装置102は、自己のディスプレイに
図15に示す建築図画像3及び位置表示画像411を表示することになる。これにて、表示処理を終了する。
【0118】
(通信負荷とセキュリティ)
図10のSB5において、図関連情報として
図5の概形図関連情報に含まれる情報を送信する場合、当該
図5の概形図関連情報に含まれる情報が
図4の建築図関連情報に含まれる情報よりもデータ量が少ないので、通信負荷を軽減することが可能となり、また、端末装置1に表示される情報を概形図等に制限することができるので、情報セキュリティに関する安全性を向上させることが可能となる。
【0119】
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、概形図テキスト情報に示される概形図である概形図画像4に対して、位置表示画像411を重畳して表示するための処理を行うことにより、例えば、概形図テキスト情報のデータサイズが比較的小さいために、通信負荷を減少させることができ、また、概形図テキスト情報に詳細情報が含まれているわけではないので、あらゆるユーザに利用させることができ、利便性を向上させることが可能となる。
【0120】
また、端末装置1は、サーバ装置2から送信された概形図テキスト情報を受信し、受信した概形図テキスト情報に特定される概形図画像4と、位置表示画像411とを、端末装置1自身に設けられているディスプレイ13に表示することにより、例えば、端末装置1とサーバ装置2との間の通信負荷を減少させることができ、また、端末装置1をあらゆるユーザに利用させることができるので、利便性を向上させることが可能となる。
【0121】
また、通り芯テキスト情報に示される通り芯画像421を重畳して表示するための処理を行うことにより、例えば、ユーザ側に有用が情報を表示することができるので、利便性を更に向上させることが可能となる。
【0122】
また、工区テキスト情報に示される工区画像431を重畳して表示するための処理を行うことにより、例えば、ユーザ側に有用が情報を表示することができるので、利便性を更に向上させることが可能となる。
【0123】
また、建物内における端末装置1の位置を特定する特定部232を備えることにより、例えば、端末装置1の位置を確実に把握させることが可能となる。
【0124】
また、端末装置101(作業員が携帯する端末装置1)の位置を表示する場合、概形図画像4に対して位置表示画像411を重畳して表示するための処理を行い、端末装置102(元請会社の職員が携帯する端末装置1)の位置を表示する場合、建築図画像3に対して位置表示画像411を重畳して表示するための処理を行うことにより、表示する図面を端末装置1に応じて切り替えることができるので、各ユーザに対して適切な図面を表示することができ、利便性を更に向上させることが可能となる。
【0125】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0126】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
【0127】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。例えば、サーバ装置2の少なくとも一部の要素を端末装置1に実装したり、あるいは、端末装置1の少なくとも一部の要素をサーバ装置2に実装したりしてもよい。
【0128】
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0129】
(位置の特定)
上記実施の形態では、固定ビーコン9を用いて端末装置1の位置を特定する場合について説明したが、これに限らない。例えば、端末装置1にGPSに関する技術で自己の位置を特定するための機能を設けて、当該機能を用いて端末装置1の位置を特定し、特定した位置を示す位置表示画像411を表示するように構成してもよい。
【0130】
(表示処理)
また、
図10の表処理を一部変してもよい。具体的には、
図10のSB5における、図関連情報、プロジェクトID、及び階数情報を送信する処理と、位置情報を送信する処理とを分けてもよい。そして、ユーザによる図面の要求が行われた場合にのみ、図関連情報、プロジェクトID、及び階数情報を送信する処理を行うように構成してもよい。
【0131】
(表示図面情報)
また、上記実施の形態では、
図3のユーザ情報における表示図面情報として、「概形図」又は「建築図」を格納する場合について説明したがこれに限らない。例えば、「概形図」のみを格納することにより、全てのユーザが携帯する端末装置1に対して概形図画像4を表示するように構成してもよい。
【0132】
(概形図テキスト情報)
また、
図5の概形図テキスト情報として、概形図用指定点31の座標の集合を示す数値情報以外の情報を用いてもよい。具体的には任意であるが、例えば、
図13に通り芯画像として表示されているように、概形図の角が通り芯の交点となる場合があることを考慮して、通り芯の名称を示す情報を、概形図テキスト情報として用いてもよい。具体的には、
図7の概形図用指定点311を示す情報として、通り芯の名称である「1」及び「A」を用いてもよく、この場合、「1」に対応する通り芯(
図13の「421」の符号が付されている通り芯画像が示す通り芯)及び「A」に対応する通り芯(
図13の「A」と図示されている図面横方向に沿って延在している最下段の通り芯画像が示す通り芯)の交点が概形図用指定点311を示すものとして、概形図を表示することが可能となる。なお、この場合、概形図用指定点311以外の概形図用指定点312~316についても同様にして、通り芯の名称を用いて特定してもよい。また、工区テキスト情報においても、同様に適用してもよい。
【0133】
(付記)
付記1の表示システムは、建物内におけるユーザ端末の位置を示す端末位置情報を表示する表示システムであって、少なくとも前記建物内の概形図を示すテキスト情報である概形図テキスト情報を格納する図面情報格納手段と、少なくとも前記図面情報格納手段に格納されている前記概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う表示処理手段と、を備える。
【0134】
付記2の表示システムは、付記1に記載の表示システムにおいて、前記表示システムは、前記ユーザ端末と、前記ユーザ端末との間で通信可能となっているサーバ装置とを備えており、前記サーバ装置は、前記図面情報格納手段と、前記表示処理手段と、を備えており、前記サーバ装置の前記表示処理手段は、少なくとも前記概形図テキスト情報を前記ユーザ端末に送信する処理を行い、前記ユーザ端末は、前記サーバ装置から送信された前記概形図テキスト情報を受信し、受信した前記概形図テキスト情報に特定される前記概形図と、前記端末位置情報とを、前記ユーザ端末自身に設けられている表示手段に表示する。
【0135】
付記3の表示システムは、付記1又は2に記載の表示システムにおいて、前記図面情報格納手段は、前記建物の通り芯を示すテキスト情報である通り芯テキスト情報、を更に格納しており、前記表示処理手段は、前記概形図に対して、前記通り芯テキスト情報に示される通り芯を重畳して表示するための処理を更に行う。
【0136】
付記4の表示は、付記1から3の何れか一項に記載の表示システムにおいて、前記図面情報格納手段は、前記建物に設定されている工区を示すテキスト情報である工区テキスト情報、を更に格納しており、前記表示処理手段は、前記概形図に対して、前記工区テキスト情報に示される工区を重畳して表示するための処理を更に行う。
【0137】
付記5の表示システムは、付記1から4の何れか一項に記載の表示システムにおいて、前記表示システムは、前記建物内における前記ユーザ端末の位置を特定する特定手段、を更に備え、前記表示処理手段は、前記特定手段が特定した前記ユーザ端末の位置に対応する前記概形図上の位置に、前記端末位置情報を表示するための処理を行う。
【0138】
付記6の表示システムは、付記1から5の何れか一項に記載の表示システムにおいて、前記図面情報格納手段は、前記建物内の建築図を示す画像情報である建築図画像情報と、前記概形図テキスト情報とを格納しており、前記ユーザ端末は、第1のユーザに携帯される第1ユーザ端末と、第2のユーザに携帯される第2ユーザ端末と、を備え、前記表示処理手段は、前記第1ユーザ端末の位置を表示する場合、前記図面情報格納手段に格納されている概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行い、前記第2ユーザ端末の位置を表示する場合、前記図面情報格納手段に格納されている前記建築図画像情報に示される前記建築図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う。
【0139】
付記7の表示プログラムは、建物内におけるユーザ端末の位置を示す端末位置情報を表示する表示プログラムあって、コンピュータを、少なくとも前記建物内の概形図を示すテキスト情報である概形図テキスト情報を格納する図面情報格納手段に格納されている前記概形図テキスト情報に示される前記概形図に対して、前記端末位置情報を重畳して表示するための処理を行う表示処理手段、として機能させる。
【0140】
(付記の効果)
付記1に記載の表示システム、及び付記7に記載の表示プログラムによれば、概形図テキスト情報に示される概形図に対して、端末位置情報を重畳して表示するための処理を行うことにより、例えば、概形図テキスト情報のデータサイズが比較的小さいために、通信負荷を減少させることができ、また、概形図テキスト情報に詳細情報が含まれているわけではないので、あらゆるユーザに利用させることができ、利便性を向上させることが可能となる。
【0141】
付記2に記載の表示システムによれば、ユーザ端末は、サーバ装置から送信された概形図テキスト情報を受信し、受信した概形図テキスト情報に特定される概形図と、端末位置情報とを、ユーザ端末自身に設けられている表示手段に表示することにより、例えば、ユーザ端末とサーバ装置との間の通信負荷を減少させることができ、また、ユーザ端末をあらゆるユーザに利用させることができるので、利便性を向上させることが可能となる。
【0142】
付記3に記載の表示システムによれば、通り芯テキスト情報に示される通り芯を重畳して表示するための処理を行うことにより、例えば、ユーザ側に有用が情報を表示することができるので、利便性を更に向上させることが可能となる。
【0143】
付記4に記載の表示システムによれば、工区テキスト情報に示される工区を重畳して表示するための処理を行うことにより、例えば、ユーザ側に有用が情報を表示することができるので、利便性を更に向上させることが可能となる。
【0144】
付記5に記載の表示システムによれば、建物内におけるユーザ端末の位置を特定する特定手段を備えることにより、例えば、ユーザ端末の位置を確実に把握させることが可能となる。
【0145】
付記6に記載の表示システムによれば、第1ユーザ端末の位置を表示する場合、概形図に対して端末位置情報を重畳して表示するための処理を行い、第2ユーザ端末の位置を表示する場合、建築図に対して端末位置情報を重畳して表示するための処理を行うことにより、表示する図面をユーザ端末に応じて切り替えることができるので、各ユーザに対して適切な図面を表示することができ、利便性を更に向上させることが可能となる。
【符号の説明】
【0146】
1 端末装置
2 サーバ装置
3 建築図画像
4 概形図画像
9 固定ビーコン
11 通信部
12 タッチパッド
13 ディスプレイ
14 記録部
15 制御部
21 通信部
22 記録部
23 制御部
31 概形図用指定点
32 通り芯用指定線
33 工区用指定点
100 表示システム
101 端末装置
102 端末装置
221 ユーザ情報DB
222 建築図関連情報DB
223 概形図関連情報DB
224 ビーコン情報DB
231 表示処理部
232 特定部
311 概形図用指定点
312 概形図用指定点
313 概形図用指定点
314 概形図用指定点
315 概形図用指定点
316 概形図用指定点
331 工区用指定点
332 工区用指定点
333 工区用指定点
334 工区用指定点
411 位置表示画像
421 通り芯画像
422 通り芯名称情報
431 工区画像
432 工区関連情報
901 固定ビーコン
902 固定ビーコン
903 固定ビーコン