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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】フレキシブル管用継手
(51)【国際特許分類】
   F16L 33/00 20060101AFI20250107BHJP
   F16L 21/08 20060101ALI20250107BHJP
   F16L 33/26 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
F16L33/00 B
F16L21/08 B
F16L33/26
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021007570
(22)【出願日】2021-01-20
(65)【公開番号】P2022111893
(43)【公開日】2022-08-01
【審査請求日】2023-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】724014121
【氏名又は名称】桑名金属工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174090
【弁理士】
【氏名又は名称】和気 光
(72)【発明者】
【氏名】猪谷 崇明
【審査官】広瀬 雅治
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-008219(JP,A)
【文献】特開2007-092830(JP,A)
【文献】実開平03-125984(JP,U)
【文献】特開2013-064468(JP,A)
【文献】登録実用新案第3107885(JP,U)
【文献】特開2010-053975(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0285401(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 33/00
F16L 21/08
F16L 33/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の山部と谷部が軸方向に沿って交互に配置された蛇腹状のフレキシブル管を接続するフレキシブル管用継手であって、
一端部から前記フレキシブル管が挿入される継手本体と、一部が前記継手本体に挿入された押しナットとを備え、前記継手本体の内部において、前記継手本体の奥側に向かって、爪部を有するリテーナと、軸方向に伸縮自在な弾性部材と、ゴム材料からなるリング状のシール部材とが配置されており、
前記フレキシブル管との接続状態において、前記弾性部材は前記リテーナと前記シール部材を軸方向にそれぞれ付勢しており、前記リテーナの前記爪部が前記フレキシブル管の前記谷部に収まるとともに、前記シール部材が前記フレキシブル管の前記山部に密着することを特徴とするフレキシブル管用継手。
【請求項2】
前記フレキシブル管の挿入前において前記シール部材の内周部に円環状の突き当て部材が保持されており、
前記突き当て部材は、前記フレキシブル管の挿入時において前記フレキシブル管の先端が突き当てられ、前記フレキシブル管を介して押圧されることで前記継手本体の奥側にスライドする部材であることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル管用継手。
【請求項3】
前記シール部材は、前記内周部に縮径方向に突出した凸部を有しており、前記フレキシブル管の挿入前において、前記凸部が前記突き当て部材の外周面に形成された外周溝に嵌合されることで前記突き当て部材が保持されていることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブル管用継手。
【請求項4】
前記フレキシブル管との接続状態において、前記リテーナの前記爪部と前記シール部材が密着している山部との間に1以上の山部が介在していることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のフレキシブル管用継手。
【請求項5】
前記シール部材は、前記フレキシブル管の先端から1つ目の山部にのみ密着することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のフレキシブル管用継手。
【請求項6】
前記フレキシブル管の挿入前において前記弾性部材の付勢力が前記シール部材に加わることを防止する防止部材が、前記弾性部材と前記シール部材との間に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のフレキシブル管用継手。
【請求項7】
前記防止部材は、飛び移り座屈によって第1姿勢から第2姿勢へ変形可能な円環状の飛び移り板であり、該飛び移り板は、前記フレキシブル管の挿入前においては、前記第1姿勢をとって前記弾性部材の付勢力を前記シール部材に伝達することなく前記弾性部材を支持し、前記フレキシブル管との接続状態では、前記第2姿勢をとって前記弾性部材の付勢力を前記シール部材に伝達することを特徴とする請求項6に記載のフレキシブル管用継手。
【請求項8】
前記防止部材は、前記継手本体の内周面に形成された内周溝に拡径状態で係合されるC字状部材であり、前記フレキシブル管の挿入時に前記内周溝との係合が外れ縮径することで、前記弾性部材の付勢力を前記シール部材に伝達することを特徴とする請求項6に記載のフレキシブル管用継手。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛇腹状のフレキシブル管が接続されるフレキシブル管用継手に関する。
【背景技術】
【0002】
屋内ガス配管などには、金属製の蛇腹状のフレキシブル管が広く用いられている。また、このフレキシブル管とガス栓や鋼管などとを接続するための管継手が種々用いられている。近年では、工具を必要とせずに、管継手にフレキシブル管を差し込むだけで施工が完了できる、ワンタッチ式の管継手も実用化されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されているフレキシブル管用継手(以下、単に管継手ともいう)を図15および図16に示す。図15は、フレキシブル管を挿入する前の状態を示し、図16は、フレキシブル管を接続した状態を示す。図15に示すように、管継手11は、一端部からフレキシブル管T(図16参照)が挿入される継手本体12を備え、継手本体12内において、押ナット13の一部と、リテーナ14と、軸方向に伸縮自在な弾性部材15と、弾性部材15を圧縮状態で保持する保持部材17と、移動部材18と、フレキシブル管Tの外周面に密着するリング状のシール部材16とが配置されている。
【0004】
この管継手に対して、図16に示すように、蛇腹状のフレキシブル管Tが挿入されると、保持部材17と継手本体12の係合が解除されることで弾性部材15の圧縮状態が開放される。そして、弾性部材15の伸長に伴って、シール部材16がスライドするとともに軸方向に圧縮される。これにより、シール部材16がフレキシブル管Tの外周面に密着する。また、弾性部材15の伸長に伴って、リテーナ14が縮径して爪部14aがフレキシブル管Tの谷部に収まる。これにより、リテーナ14がフレキシブル管Tの外周面に引っ掛かり、フレキシブル管Tの抜けを防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2011-52762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように管継手における接続は、管継手の内孔にフレキシブル管を挿入することで行われる。図16に示すように、従来の管継手11は、弾性部材15によって継手本体12の入口側にスライドしたシール部材16によってフレキシブル管Tをシールする構造になっている。そのため、図16の管継手11では、フレキシブル管Tが挿入されない空間(シール部材16よりも継手本体12の奥側の空間)に弾性部材15などの部材を収容するスペースを設ける必要があることから、管継手の軸方向長さL2(図15参照)が長くなる傾向がある。したがって、管継手の小型化の面で更なる改善の余地があると考えられる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、良好なシール性を維持しながら、小型化を図ることができるフレキシブル管用継手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のフレキシブル管用継手は、複数の山部と谷部が軸方向に沿って交互に配置された蛇腹状のフレキシブル管を接続するフレキシブル管用継手であって、一端部からフレキシブル管が挿入される継手本体を備え、継手本体の内部において、継手本体の奥側に向かって、爪部を有するリテーナと、軸方向に伸縮自在な弾性部材と、ゴム材料からなるリング状のシール部材とが配置されており、フレキシブル管との接続状態において、弾性部材はリテーナとシール部材を軸方向にそれぞれ付勢しており、リテーナの爪部がフレキシブル管の谷部に収まるとともに、シール部材がフレキシブル管の山部に密着することを特徴とする。本発明において、フレキシブル管に対して「密着する」とは、フレキシブル管の全周にわたって押し付けられて、隙間なく接触している状態を意味する。シール部材は、フレキシブル管に密着することで、内部の流体を確実にシールすることができる。
【0009】
本発明において、フレキシブル管の挿入前においてシール部材の内周部に円環状の突き当て部材が保持されており、突き当て部材は、フレキシブル管の挿入時においてフレキシブル管の先端が突き当てられ、フレキシブル管を介して押圧されることで継手本体の奥側にスライドする部材であることが好ましい。
【0010】
また、本発明において、シール部材は、内周部に縮径方向に突出した凸部を有しており、フレキシブル管の挿入前において、凸部が突き当て部材の外周面に形成された外周溝に嵌合されることで突き当て部材が保持されていることがより好ましい。
【0011】
また、本発明において、フレキシブル管との接続状態において、リテーナの爪部とシール部材が密着している山部との間に1以上の山部が介在していることがより好ましい。さらに、シール部材は、フレキシブル管の先端から1つ目の山部にのみ密着することがより好ましい。
【0012】
また、本発明において、フレキシブル管の挿入前において弾性部材の付勢力がシール部材に加わることを防止する防止部材が、弾性部材とシール部材との間に設けられていることが好ましい。
【0013】
さらに、本発明において、防止部材は、飛び移り座屈によって第1姿勢から第2姿勢へ変形可能な円環状の飛び移り板であり、該飛び移り板は、フレキシブル管の挿入前においては、第1姿勢をとって弾性部材の付勢力をシール部材に伝達することなく弾性部材を支持し、フレキシブル管との接続状態では、第2姿勢をとって弾性部材の付勢力をシール部材に伝達するものであってもよい。
【0014】
さらに、本発明において、防止部材は、継手本体の内周面に形成された内周溝に拡径状態で係合されるC字状部材であり、フレキシブル管の挿入時に内周溝との係合が外れ縮径することで、弾性部材の付勢力をシール部材に伝達するものであってもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明のフレキシブル管用継手は、このような構成にすることにより、フレキシブル管を従来構成よりも継手本体の奥側でシールできることから、継手本体の軸方向長さを短くでき、良好なシール性を維持しながら、小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係る管継手の第1実施形態の片側断面図である。
図2図1のリテーナの平面図などである。
図3図1のシール部材および突き当て部材の片側断面図などである。
図4図1の管継手にフレキシブル管を挿入した途中の片側断面図である。
図5図1の管継手にフレキシブル管を接続した状態の片側断面図である。
図6】フレキシブル管との接続状態における弾性部材周辺の拡大図である。
図7】本発明に係る管継手の第2実施形態の片側断面図である。
図8図7の管継手にフレキシブル管を接続した状態の片側断面図である。
図9】本発明に係る管継手の第3実施形態の片側断面図である。
図10】飛び移り板の第1姿勢を示す図である。
図11】飛び移り板の第2姿勢を示す図である。
図12図9の管継手にフレキシブル管を接続した状態の片側断面図である。
図13】本発明に係る管継手の第4実施形態の片側断面図である。
図14図13の管継手にフレキシブル管を接続した状態の片側断面図である。
図15】従来の管継手の片側断面図である。
図16図15の管継手にフレキシブル管を接続した状態の片側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1実施形態)
本発明に係る管継手の第1実施形態を図1に基づいて説明する。図1は、管継手1の片側断面図であり、管継手1の中心軸Oより上半分が断面図、下半分が側面図を表している。図1の管継手1の一端側(図左側)にはフレキシブル管T(図4参照)が接続され、他端部(図右側)には他の管やガス機器などが接続される。本発明において、管継手1の中心軸Oに沿う方向を軸方向といい、軸方向から見た平面視で中心軸Oと直交する方向を径方向といい、該平面視で中心軸O回りに周回する方向を周方向という。
【0018】
図1はフレキシブル管が挿入される前の状態を示している。図1に示すように、管継手1は、円筒状の継手本体2と、その一部が継手本体2に挿入される押ナット3とを備え、継手本体2の内部において、継手本体2の奥側に向かって、リテーナ4と、弾性部材5と、シール部材6とが配置されている。また、シール部材6の内周部61には円環状の突き当て部材7が保持されている。さらに、管継手1において、耐火パッキン8a、ストップリング8b、押ナット3と継手本体2をシールするためのOリング8c、押ナット3とフレキシブル管Tをシールするためのリップパッキン8d、選択透過性部材8eがそれぞれ装着されている。
【0019】
継手本体2は、一端部にフレキシブル管Tが挿入される内孔21を有するとともに、他端部の外周面におねじ部25を有する。内孔21は、他端部に向かって内径が段階的に減少しており、第1段部23と第2段部24が形成されている。第1段部23には、弾性部材5の付勢力によってシール部材6が押し付けられている。第2段部24には、フレキシブル管Tとの接続状態において突き当て部材7が当接する。また、継手本体2の一端部の内周面には、内周溝22が形成されている。
【0020】
押ナット3は、貫通孔を有する筒状の金属部材である。押ナット3の外周面には、ストップリング8bの一部が進入する外周溝31が形成されている。また、押ナット3のその他の溝部にはOリング8c、リップパッキン8dがそれぞれ嵌装されている。
【0021】
リテーナ4は、金属材料(例えば、ステンレス)からなるリング状部材である。図1において、リテーナ4は継手本体2の奥側に向かって縮径するように設けられており、爪部41の内径は、フレキシブル管Tの山部T1(図4参照)の外径よりも小さい状態で配置されている。リテーナ4の構成について、図2を参照して説明する。図2(a)はリテーナの平面図であり、図2(b)は側面図であり、図2(c)は斜視図である。図2に示すように、リテーナ4は、中空円板状の基部42と、基部42から一方側に縮径するように延出した複数の爪部41と、基部42から爪部41とは逆側に延出した複数の保持片43とを有する。
【0022】
複数の爪部41は円周方向に沿って並設され、軸方向に切り込まれた溝によって分割されている。また、各爪部41は、切欠溝411によって、先端部が2つの爪片412に分割されている。各爪部41が2つの爪片412に分割されることで、フレキシブル管Tの谷部T2(図4参照)に収まりやすくなる。また、基部42は、リテーナ4の軸方向に直交する面に対して平行に形成されている。図1に示すように、基部42は、管継手1の軸方向に直交する面に対して平行に配置されており、その基部42に耐火パッキン8aが当接している。
【0023】
図1において、弾性部材5は、軸方向に伸縮自在なコイルばねである。弾性部材5はリテーナ4とシール部材6を軸方向に付勢している。具体的には、耐火パッキン8aおよび金属ガイド9aを介してリテーナ4を継手本体2の入口側に付勢するとともに、金属ガイド9bを介してシール部材6を継手本体2の奥側に付勢している。金属ガイド9aは断面クランク状に形成された円環部材であり、金属ガイド9bはL字形断面を有する円環部材である。図1において、弾性部材5は、金属ガイド9aおよび9bによって内周側から保持されている。
【0024】
シール部材6は、ゴム材料からなるリング状部材である。図1の状態において、シール部材6の内周部61には突き当て部材7が保持されている。このシール部材6および突き当て部材7の構成について図3を用いて説明する。図3(a)はシール部材および突き当て部材の片側断面図であり、図3(b)はそのX部拡大図であり、図3(c)は突き当て部材の平面図である。図3(a)、(b)に示すように、シール部材6の継手本体2の入口側(図左側)の端面には金属ガイド9bが固定されている。金属ガイド9bは、例えば、ゴム材料を用いたインサート成形などによってシール部材6に固定される。
【0025】
図3(b)に示すように、シール部材6は、フレキシブル管Tと密着する内周部61に縮径方向に突出した凸部62を有している。この凸部62が突き当て部材7の外周面に形成された外周溝71に嵌合されることで、突き当て部材7がシール部材6に保持される。凸部62の高さHは、保持性やシール性の観点から0.2mm以上が好ましく、好ましい範囲としては0.2mm~1.0mmである。図3(a)、(b)の各部材が一体化された構成は、突き当て部材7を成形した後、その突き当て部材7を金属ガイド9bが設けられたシール部材6の内周部61に圧入することで得られる。
【0026】
突き当て部材7は、フレキシブル管Tが図中の矢印の向きで挿入される際に、フレキシブル管Tの先端部T3(図4参照)が突き当てられる部材である。突き当て部材7を設けることで、例えば、フレキシブル管Tの先端部T3がシール部材6に接触することによるシール部材6の傷付きなどを防止できる。突き当て部材7は、フレキシブル管Tの先端部T3が突き当てられた後、さらに所定の荷重を超える力で押圧されることで凸部62との嵌め合いが外れ、継手本体2の奥側(図右側)にスライドする。後述するように、突き当て部材7のこのような動きによって、施工時の接続不良の抑制に繋がる。ここでの「所定の荷重」とは、シール部材6との間の摩擦や係合によって、突き当て部材7がシール部材6と相対的に位置を変えることなく留まることができる大きさの力をいう。
【0027】
また、突き当て部材7の側面には、図3(b)に示すように、フレキシブル管Tの先端部T3が嵌り込む側溝72が設けられることが好ましい。側溝72を設けることで、フレキシブル管Tによって押圧された場合でも、その先端部T3を保持しやすくなる。また、突き当て部材7は樹脂成形体であり、フレキシブル管Tの材質に比べて軟質であることから、フレキシブル管Tの変形も防ぐことができる。なお、側溝72はフレキシブル管Tの先端部T3が突き当たる側の側面に形成すればよいが、組み付け方向の依存性がなく、重量バランスにも優れることから、図3(b)に示すように両側面に対称に形成することが好ましい。また、図3(c)に示すように、突き当て部材7において、外周溝71および側溝72はそれぞれ全周にわたって形成されている。
【0028】
本発明に用いるシール部材の硬度は、特に限定されず、例えばショアA硬度が20~60である。従来のシール部材と同程度のショアA硬度が50程度のものも用いることができる。なお、シール部材6が突き当て部材7を保持する構成では、突き当て部材7の保持および解除を考慮して、比較的低硬度にすることが好ましく、例えばショアA硬度が20~40であることが好ましい。ショアA硬度とは、タイプAデュロメータ硬さであり、日本工業規格JIS K 6253-3で規定される求め方で求められる値をいう。また、シール部材に用いられるゴム材料としては、長期間にわたってシール性能を保持する必要性から、耐ガス性に優れたニトリルブタジエンゴム(NBR)が好ましい。
【0029】
図1に戻り、その他の部材について説明する。耐火パッキン8aは、管継手1が火災などで高温にさらされた場合でも、ガス漏れを防止できるようにするための部材である。耐火パッキン8aは、例えば、原料ゴムと、無発泡状態で熱膨張する黒鉛層間化合物と、必要に応じて充填材、軟化材、加硫剤などを混練して得られたゴム組成物を、金型に充填して成形し、ついでプレス加硫することにより製造される。耐火パッキン8aは、火災時に熱膨張して、継手本体2とフレキシブル管Tとの隙間に充填されることで、フレキシブル管Tの外周面をシールする。図1において、耐火パッキン8aは矩形断面を有している。
【0030】
ストップリング8bは、ばね性を有する金属材料からなる線材で形成されたC字状部材である。図1に示すように、ストップリング8bの一部が継手本体2の内周溝22に嵌入され、残りの一部が押ナット3の外周溝31に嵌入されることで、継手本体2と押ナット3が固定される。Oリング8cは、押ナット3の外周溝31よりも継手本体2の入口側に形成された外周溝に嵌入される。Oリング8cは、外部から管継手1の内部への水の浸入を防ぎ、管継手1に水密性を付与する。また、リップパッキン8dは、略L字形断面を有する環状部材であり、押ナット3の内周溝に嵌入される。リップパッキン8dは、フレキシブル管Tの外周面と押ナット3の内周面とを水密にシールする。選択透過性部材8eは、押ナット3の継手本体2の一端側に対向する位置に設けられた外気と連通する貫通孔(例えば円孔)に装着されている。選択透過性部材8eは、気体を透過し液体を透過しない多孔質部材であり、フレキシブル管Tからガス漏れが生じた場合に、漏出したガスを透過させて外部のガスセンサなどに検出させるために設けられる。
【0031】
次に、フレキシブル管の挿入途中の状態について図4を用いて説明する。フレキシブル管Tは、複数の山部T1と谷部T2が軸方向に沿って交互に配置された蛇腹状の金属管(例えばステンレス管)である。通常、フレキシブル管Tの先端部T3は、谷部T2の位置で軸方向に直角になるように切断される。フレキシブル管Tは、先端部T3から数山分(図4では7山分)の外側の被覆樹脂が取り除かれて管継手1に挿入される。
【0032】
まず、フレキシブル管Tを管継手1の一端側から挿入して、押ナット3およびリテーナ4の内周部を通過させる。上述したように、リテーナ4の爪部41の内径はフレキシブル管Tの山部T1の外径よりも小さい状態で配置されているため、爪部41はフレキシブル管Tの山部T1を乗り越えるように動作する。山部T1を乗り越える際には、図4に示すように、リテーナ4の基部42が耐火パッキン8aを押圧することで弾性部材5が圧縮される。その山部T1を乗り越えた後には弾性部材5の付勢力によって基部42が押圧されて、リテーナ4が定常姿勢に戻る。このとき、リテーナ4の爪部41は谷部T2に収まる。リテーナ4がフレキシブル管Tの山部T1を一山ずつ乗り越えることで、フレキシブル管Tが奥に挿入されていく。
【0033】
そして、図4に示すように、フレキシブル管Tの先端部T3が突き当て部材7に突き当たることで、一旦フレキシブル管Tの挿入はその状態で止まる。この状態では、シール部材6の内周部61はフレキシブル管Tの外周面には接触しておらず、シール状態にはなっていない。図4のこの状態から、突き当て部材7がさらに押圧されて所定の荷重を超える力がかかると、突き当て部材7が継手本体2の奥側にスライドするとともに、シール部材6の内周部61がフレキシブル管Tの山部T1に密着する(図5参照)。これにより、フレキシブル管Tの接続が完了する。また、図5では、突き当て部材7が継手本体2の第2段部24に当接しており、フレキシブル管Tの挿入がそれ以上進まない構成になっている。
【0034】
フレキシブル管の接続作業は、施工者の手作業によって行われるが、フレキシブル管の接続が完了したことの判断は、個人間でばらつく可能性が考えられる。仮に、図4の状態でフレキシブル管Tの接続作業を終了した場合には、流体漏れが発生することになる。そこで、本形態では突き当て部材7を設けて、突き当て部材7に突き当たる感触と、突き当て部材7をスライドさせるための荷重の増大が生じる構成とすることで、施工者がフレキシブル管Tの接続の完了を把握しやすくなっている。これにより、施工時の接続不良を好適に防止できる。なお、図4の状態で接続作業を終了した場合であっても、竣工前に行われるテストの際に接続不良を確実に発見することができる。
【0035】
ここで、フレキシブル管との接続状態について図6を用いてさらに説明する。図6は、図5の弾性部材周辺の拡大図である。図6に示すように、この状態において、弾性部材5はリテーナ4とシール部材6を軸方向にそれぞれ付勢している。シール部材6は、金属ガイド9bと第1段部23との間に挟まれることで圧縮され、フレキシブル管Tの山部T1に密着する。図6では、シール部材6はフレキシブル管Tの先端部T3から1つ目の山部T1に密着している。具体的には、シール部材6の内周部61は、1つ目の山部T1に覆いかぶさるように、その山部T1の両側の斜面に密着する。特に、シール部材6は内周部61に凸部62を有しており、該凸部62に弾性部材5からの荷重の一部が作用することで、1つ目の山部T1の反先端側の斜面との密着性をより向上できる。さらにこの場合、シール部材6をショアA硬度20~40とすることで、山部T1の形状に沿って変形させやすく密着性をより向上できる。
【0036】
また、図6の接続状態において、弾性部材5の付勢力によってリテーナ4の基部42が押圧されることで爪部41はフレキシブル管Tの谷部T2に収まっている。リテーナ4の基部42は押圧されていることから、フレキシブル管Tに引き抜き力が加わった場合でも、爪部41が谷部T2に引っ掛かることでフレキシブル管Tの抜けを防止できる。
【0037】
また、管継手1は、図6に示すように、フレキシブル管Tとの接続状態において、リテーナ4の爪部41とシール部材6が密着している山部T1との間に1以上(図6ではn=3)の山部が介在していることが好ましい。フレキシブル管Tに引き抜き力が加わった際、場合によっては、リテーナ4の爪部41によってフレキシブル管Tの接触部分が変形するおそれがある。例えば、リテーナ4の爪部41がシール部材6に密着した山部T1に隣接した谷部T2に収まる構成では、フレキシブル管Tの上記変形がシール性に影響を及ぼすことが考えられる。特に、シール部材6が、フレキシブル管Tの先端から1つ目の山部T1にのみ密着する場合には、上記変形が及ぼす影響が大きいと考えられる。そのため、リテーナ4の爪部41とシール部材6が密着している山部T1との間に1以上の山部を介在させることで、引き抜き力による影響を抑制できる。また、管継手1では、リテーナ4とシール部材6との間に弾性部材5が配置されることから、両者の間に1以上の山部を介在させる分のスペースを確保しやすい。
【0038】
以上のように、上記図1図6に示す管継手は、弾性部材によってリテーナとシール部材を付勢することで、フレキシブル管を安定して保持するとともに、確実なシール性を実現することができる。また、この管継手は、従来の管継手(図15参照)と比較して、継手本体の内部における弾性部材とシール部材の位置関係が逆になっていることから、フレキシブル管をより継手本体の奥側でシールすることができる。通常、他の管などが接続されるおねじ部の寸法は、規格などによってある程度定まっている。そのため、シール部材をおねじ部により近い位置、つまり、より継手本体の奥側に配置することで、継手本体の内部の空間を有効に利用することができる。その結果、フレキシブル管の接続に必要な空間を最小限にできることから、管継手の軸方向長さを短くでき、管継手を小型化できる。また、管継手の低コスト化にも繋がる。
【0039】
このように、本発明に係る管継手(図1参照)では、従来の管継手(図15参照)に比べて、押ナットと継手本体が係合された状態の軸方向長さを短くできる。例えば、従来の管継手の軸方向長さL2が70mm程度であるのに対して、本発明に係る管継手の軸方向長さL1は、例えば65mm以下とすることができる。
【0040】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の管継手を、図7図8に基づいて説明する。なお、図1図6を用いて説明した第1実施形態と同一の構成は同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。なお、後述の第3実施形態および第4実施形態も同様である。図7は、フレキシブル管を挿入する前の状態を示し、図8は、フレキシブル管との接続状態を示す。
【0041】
図7に示すように、管継手1Aは、図1の管継手1と比較して、主にリテーナおよび金属ガイドの構成が異なる。リテーナ4Aは、爪部41を有するとともに、テーパ面が形成された基部42を有するリング状部材である。リテーナ4Aは、そのテーパ面が押ナット3の先端テーパ面に当接するように配置され、爪部41が内孔21に向かって突出するように設けられている。この爪部41の内径もフレキシブル管Tの山部T1(図8参照)の外径よりも小さくなっている。フレキシブル管Tの挿入時には、上述のリテーナ4(図1参照)と同様に、爪部41がフレキシブル管Tの山部T1を乗り越えるように動作する。
【0042】
また、金属ガイド9aAはL字形断面を有する円環部材であり、耐火パッキン8aを保持するように設けられている。図7においても弾性部材5の軸方向両側には金属ガイドがそれぞれ設けられている。
【0043】
また、管継手1Aにおいては、押ナット3の外周面の外周溝に分解リング8fが装着されている。分解リング8fは、継手本体2と押ナット3を分解する際に取り外される部材である。この分解リング8fを取り外すことで、その厚さ分だけ押ナット3を継手本体2に押し込むことができる。その押し込みに伴って、ストップリング8bが内周溝22に隣接した回避溝221に移動し、そこで拡径することで、継手本体2と押ナット3との連結が開放される。これにより、継手本体2と押ナット3を分解することが可能となる。
【0044】
図8には、この管継手にフレキシブル管が接続された状態を示す。管継手1Aにおいても、リテーナ4Aおよびシール部材6の間に介在する弾性部材5が、それぞれを軸方向に付勢することで、リテーナ4Aの爪部41がフレキシブル管Tの谷部T2に収まるとともに、シール部材6がフレキシブル管Tの山部T1に密着する。これにより、フレキシブル管Tの抜け止め防止とシール性の両立を図ることができる。
【0045】
(第3実施形態)
ところで、シール性の観点では、フレキシブル管との接続状態においてシール部材が圧縮されることが重要である。一方、上述の第1実施形態および第2実施形態の管継手は、フレキシブル管との接続状態に限らず、フレキシブル管が挿入される前にも、シール部材に対して弾性部材の付勢力が作用している。このように、フレキシブル管の挿入前に常に付勢力が加わると、シール部材に圧縮応力が生じ、例えば、シール部材の内径が小さくなることが考えられる。その場合、フレキシブル管の挿入力が過大になることなどが懸念される。このような事情に鑑みて、第3実施形態では、新たな部材を設けることで、フレキシブル管の挿入前において弾性部材の付勢力がシール部材に加わることを防止している。
【0046】
本発明の第3実施形態の管継手の片側断面図を図9に示す。図9に示すように、管継手1Bには、弾性部材5とシール部材6との間に、フレキシブル管の挿入前において弾性部材5の付勢力がシール部材6に加わることを防止する防止部材10が設けられている。なお、管継手1Bは、図1の管継手1と比較して、主に、防止部材が設けられている点、および、金属ガイドが円環平板状である点が異なっている。
【0047】
図9において、防止部材10は、継手本体2の内周面に形成された段差または内周溝に拡径状態で係合された飛び移り板である。この飛び移り板は、飛び移り座屈によって、第1姿勢から第2姿勢へ変形可能な金属製の円環状部材である。ここで、飛び移り座屈は、あるつり合い点から、それと連続しない他の安定なつり合い点へと動的に移行する座屈をいう。図9に示す防止部材10は第1姿勢をとっており、この防止部材10について図10を用いて説明する。図10(a)は第1姿勢の飛び移り板の平面図を示し、図10(b)はA-A線断面図を示し、図10(c)はそのY部拡大図を示す。
【0048】
図10に示すように、防止部材10は、軸方向一方側に向かって突出するように湾曲する湾曲部101を有する。この第1姿勢では、湾曲部101は、継手本体2の入口側(図左側)に向かって膨出している。また、湾曲部101の外周縁には円周方向に離間した複数の爪片102が設けられており、この爪片102が径方向外側に拡がることで継手本体2の段差などに係合される。図10の状態では、防止部材10が弾性部材5の付勢力を支持するため、該付勢力がシール部材6に伝達することを防止できる。また、防止部材10は、第1姿勢時において湾曲部101の内径がフレキシブル管Tの山部T1(図12参照)の外径よりも僅かに小さく設定されている。そして、フレキシブル管Tを挿入する際に、湾曲部101の内径側の端部がフレキシブル管Tの山部T1に押されて、所定の荷重を超える力を受けると防止部材10が第2姿勢(図11参照)に変化する。図11に示す第2姿勢では、湾曲部101は、継手本体2の奥側(図右側)に向かって膨出している。この第2姿勢時には、防止部材10の爪片102が径方向内側に入り込む。そのため、継手本体2の段差などとの係合が外れて防止部材10が縮径することで、弾性部材5の付勢力がシール部材6に伝達可能になる。
【0049】
図12には、フレキシブル管との接続状態を示している。この接続状態で防止部材10は第2姿勢をとっており、弾性部材5の付勢力をシール部材6に伝達する。具体的には、弾性部材5の付勢力を湾曲部101および金属ガイド9bAを介してシール部材6に伝達する。これにより、フレキシブル管Tとの接続状態ではシール部材6が圧縮されることで、シール性を確保できる。
【0050】
このように、防止部材として飛び移り板を用いることで、シール性を確保しながら、フレキシブル管の挿入前に弾性部材の付勢力がシール部材に加わることを確実に防止できる。フレキシブル管の挿入前において、飛び移り板は、第1姿勢(安定状態から反転された状態)で保持されている。弾性部材による付勢力を受ける部位は、飛び移り板の外径と内径との中央部付近であり、反転状態が解消されない構成になっている。そして、フレキシブル管の挿入によって、飛び移り板の内径側の端部が所定荷重(例えば100N~150N程度)で押圧されると、飛び移り板の反転状態が解消されて、第2姿勢に移行する。すなわち、フレキシブル管が挿入されない限り、飛び移り板は第2姿勢に移行しないことから、フレキシブル管の挿入前において付勢力の伝達を確実に防止できる。さらに、飛び移り板は、第1姿勢から第2姿勢に移行するときに、音を発したり、感触に明確な違いを生じさせる。よって、作業者は管の挿入が完了したことを、聴覚や触覚で確実に感じとることができる。
【0051】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態の管継手では、上記防止部材として他の部材を採用している。この第4実施形態の片側断面図を図13に示す。図13に示すように、管継手1Cには、弾性部材5とシール部材6との間に防止部材10Aが設けられている。なお、管継手1Cは、図7の管継手1Aと比較して、主に、防止部材が設けられている点、耐火パッキンの位置、および金属ガイドの向きが異なっている。
【0052】
図13に示す防止部材10Aは、円周方向の一部に合い口を有するC字状部材であり、径方向に拡がったフランジ部103を有する。図13のフレキシブル管が挿入される前の状態において、防止部材10Aは、そのフランジ部103によって、継手本体2の内周溝27に拡径状態で係合されるとともに、内周縁が金属ガイド9bに当接して配置されている。
【0053】
図13の状態でフレキシブル管T(図14参照)が挿入されると、突き当て部材7がフレキシブル管Tの先端部によって押圧される。この押圧によって、シール部材6の凸部62が荷重を受け、シール部材6が変形することに伴って金属ガイド9bが変位する。そして、防止部材10Aのフランジ部103と内周溝27との係合が外れ、防止部材10Aが縮径する。その結果、弾性部材5の付勢力がシール部材6に伝達可能になる。図14は、フレキシブル管との接続状態を示しており、この接続状態では弾性部材5の付勢力が防止部材10Aおよび金属ガイド9bを介してシール部材6に伝達される。第4実施形態においても、フレキシブル管Tとの接続状態ではシール部材6が圧縮されることで、シール性を確保できる。
【0054】
第4実施形態は、上記第3実施形態に比べると、防止部材の部品管理が容易である。つまり、第3実施形態の飛び移り板は、継手本体への組み付け前に、安定状態から反転した状態で組み付ける必要がある。この際、反転状態の防止部材の内径側の端部に荷重が掛からないようにする必要があり、慎重な取り扱いが要求される。一方、第4実施形態のC字状部材は、それ自体は安定状態であるので、組み付け時に合い口を押し広げ、金属ガイドに当接させればよいので、部品個々の慎重な取り扱いはさほど要求されない。なお、防止部材は、フレキシブル管の挿入前において弾性部材の付勢力がシール部材に加わることを防止する部材であればよく、飛び移り板やC字状部材に限定されない。
【0055】
また、第4実施形態では、図13に示すように、耐火パッキン8aが継手本体2の内周面に形成された内周溝26に収容されている。内周溝26は、ストップリング8bの一部が嵌入する内周溝22よりも継手本体2の奥側に形成されている。図13では、リテーナ4Aの基部42は金属ガイド9aAに当接しており、リテーナ4Aに弾性部材5の付勢力が伝わる構成になっている。図13に示すように、耐火パッキンをリテーナに接触させずに継手本体の内周溝に収容することで、継手本体において耐火パッキン分の長さを省略することができる。
【0056】
本発明の管継手は、上述した各実施形態の構成に限られない。例えば、各実施形態では、シール部材を、フレキシブル管の先端から1つ目の山部にのみ密着させる構成としたがこれに限らない。例えば、シール部材を、先端から1つ目の山部を含む2以上の山部に密着させてもよく、また、シール部材を、フレキブル管の先端から1つ目の山部を除く1以上の山部に密着させてもよい。なお、管継手の更なる小型化の観点からは、少なくともフレキシブル管の先端から1つ目の山部に対して密着させることが好ましい。
【0057】
また、上記各実施形態において採用した各部材の形状、配置などは、他の実施形態の構成と適宜組み合わせることができる。
【0058】
以上のように、本発明の管継手は、良好なシール性を維持しながら、小型化を図ることができるので省資源化に優れる。
【符号の説明】
【0059】
1、1A、1B、1C:管継手(フレキシブル管用継手)
2:継手本体
21:内孔
22:内周溝
23:第1段部
24:第2段部
25:おねじ部
26:内周溝
27:内周溝
3:押ナット
31:外周溝
4、4A:リテーナ
41:爪部
411:切欠溝
412:爪片
42:基部
43:保持片
5:弾性部材
6:シール部材
61:内周部
62:凸部
7:突き当て部材
71:外周溝
72:側溝
8a:耐火パッキン
8b:ストップリング
8c:Oリング
8d:リップパッキン
8e:選択透過性部材
8f:分解リング
9a、9aA:金属ガイド
9b、9bA:金属ガイド
10、10A:防止部材
101:湾曲部
102:爪片
103:フランジ部
T:フレキシブル管
T1:山部
T2:谷部
T3:先端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16