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特許7614113色彩認識を有するエアロゾル発生システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】色彩認識を有するエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/51 20200101AFI20250107BHJP
   A24F 40/95 20200101ALI20250107BHJP
【FI】
A24F40/51
A24F40/95
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021557543
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-10
(86)【国際出願番号】 IB2020052317
(87)【国際公開番号】W WO2020194112
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-03-13
(31)【優先権主張番号】19165976.2
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】バティスタ ルイ ヌーノ
(72)【発明者】
【氏名】カリ リカルド
(72)【発明者】
【氏名】カレリン ニキータ
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-501682(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0104214(US,A1)
【文献】国際公開第2016/093043(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/229102(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システムであって、
前記エアロゾル発生システムの外部表面の一部分上に配置された光学センサーであって、センサーデータを出力するように構成された光学センサーと、
前記光学センサーに動作可能に連結されたコントローラであって、前記光学センサーデータに基づいて、前記エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素の一つ以上の動作パラメータを操作するように構成されているコントローラと、を備え、
前記光学センサーが、エアロゾル発生物品用の包装に光学的に連結されていて、かつ前記コントローラが、前記光学センサーによって検出される前記包装の色に基づいて、前記エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素のエアロゾル送達プロファイルを変更するように構成され、かつ
エアロゾル発生装置と、前記エアロゾル発生装置を使用と使用の間で充電および収容するように構成された充電ユニットとを備え、かつ前記光学センサーが前記充電ユニットの前記外部表面上に配置されている、エアロゾル発生システム。
【請求項2】
前記光学センサーが色彩センサーである、請求項1に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項3】
前記コントローラが、前記光学センサーデータに基づいて、前記エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素の一つ以上の動作パラメータを自動的に修正するように構成されている、請求項1~2のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項4】
前記エアロゾル発生システムの前記外部表面に色層を施すように構成された着色要素をさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項5】
前記光学センサーが、色彩センサーと、ソリッドステート光源などの光源とを備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項6】
前記光学センサーが、前記エアロゾル発生システムの前記外部表面の一部分を形成する光透過層を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項7】
エアロゾル発生キットであって、
請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システムと、
前記エアロゾル発生システムの前記外部表面に色層を施すように構成された二つ以上の着色要素と、を備える、エアロゾル発生キット。
【請求項8】
エアロゾル発生キットであって、
請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システムと、
エアロゾル発生消費者物品を含有するための包装であって、前記包装が前記エアロゾル発生消費者物品に関連付けられた特定の色を有する、包装と、を含む、エアロゾル発生キット。
【請求項9】
エアロゾル発生キットであって、
請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システムと、
前記光学センサー上に配置されるように構成された表面薄層であって、特定の色を有するか、または着色されるように構成された表面薄層と、を備える、エアロゾル発生キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生物品の色彩認識において使用するシステム、装置、キット、方法に関し、より具体的には、エアロゾル発生システムの要素上の光学センサー(色彩センサーなど)に関する。光学センサーは、エアロゾル発生システムの要素の一つ以上の動作パラメータを操作または修正するためのデータを提供する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーによる吸入のためのエアロゾルを送達することができる手持ち式のエアロゾル発生システムまたは装置の需要が増えている。一部のエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を発熱体で加熱することによって動作する。特に、一部の装置は、電気ヒーターを固体エアロゾル形成基体の中に挿入することと、装置に含まれる電池からヒーターに電力を供給することとによって動作する。エアロゾル発生装置は、吸煙などのユーザーの動作に応答して、エアロゾル発生基体からエアロゾルを発生してもよい。ユーザーは典型的に、喫煙中および吸煙と吸煙の間に、エアロゾル発生装置を保持する。
【0003】
周知の手持ち式の電気的に作動するエアロゾル発生システムは典型的に、電池と、制御電子回路と、エアロゾル発生装置で使用するために特別に設計されたエアロゾル発生物品を加熱するための電気ヒーターとを備えるエアロゾル発生装置または主要ユニットを備える。一部の実施例において、エアロゾル発生物品は、たばこロッドまたはたばこプラグなどのエアロゾル発生基体を含む。たばこなどのエアロゾル発生基体は典型的に、エアロゾル発生装置内部で加熱された時にエアロゾルを形成する一つ以上の揮発性化合物を含む。エアロゾル発生装置内に包含されたヒーターは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の中に挿入されている時に、エアロゾル発生基体の中に、またはその周りに挿入されている。一部の電気的に作動するエアロゾル発生システムにおいて、エアロゾル発生物品は、ばらのたばこなどのエアロゾル発生基体を含有するカプセルを備えてもよい。
【0004】
周知の手持ち式の電気的に作動するエアロゾル発生システムは典型的に、エアロゾル発生装置および充電ユニットを含む。充電ユニットはエアロゾル発生装置を充電するように構成されていて、また使用と使用の間、エアロゾル発生装置を収容、包含、または格納するように構成されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
色認識、外観、または設計によって、エアロゾル発生システムと相互作用する好都合なやり方をユーザーに提供することが望ましいことになる。エアロゾル発生システムをカスタマイズすることを望むユーザーに、色を利用して、エアロゾル発生システムの動作を修正するやり方を提供することが望ましいことになる。消費者物品用の包装の色に基づいてエアロゾル発生システムの動作を修正するための好都合なやり方をユーザーに提供することが望ましいことになり、エアロゾル発生システムは、消耗品とエアロゾル発生物品とを区別することができる場合がある。ユーザーがエアロゾル発生システムの外観をパーソナライズすることを可能にするキットを、ユーザーに提供することが望ましいことになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の様々な態様は、色彩認識を有するエアロゾル発生システムに関する。本開示は、エアロゾル発生物品の色彩認識で使用するシステム、装置、キット、方法を提供し、より具体的には、エアロゾル発生システムの要素上の光学センサー(色彩センサーなど)を提供する。光学センサーは、エアロゾル発生システムの要素の一つ以上の動作パラメータを操作するためのデータを提供する。
【0007】
本開示の一態様において、エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生システムの外部表面の一部分上に配置された光学センサーを含む。光学センサーは、センサーデータを出力するように構成されている。コントローラは、光学センサーに動作可能に連結されている。コントローラは、光学センサーデータに基づいて、エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素の一つ以上の動作パラメータを操作するように構成されている。
【0008】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置を使用と使用の間、充電および収容するように構成された充電ユニットとを備える。光学センサーは、充電ユニットの外部表面上に配置されてもよい。
【0009】
本開示の一態様において、エアロゾル発生キットは、本明細書のエアロゾル発生システムと、エアロゾル発生システムの外部表面に色層を施すように構成された二つ以上の着色要素とを備える。
【0010】
エアロゾル発生キットは、本明細書のエアロゾル発生システムと、エアロゾル発生消費者物品を包含するための包装とを含んでもよい。包装は、エアロゾル発生消費者物品に関連付けられた特定の色を有する。
【0011】
エアロゾル発生キットは、本明細書のエアロゾル発生システムと、光学センサー上に配置されるように構成された表面薄層とを含んでもよい。表面薄層は、特定の色を有するか、または着色されるように構成されている。
【0012】
システム、装置、および方法は、ユーザーが自身のエアロゾル発生システムの外観と動作の両方をカスタマイズすることができる、コスト効果が高く、かつ単純なやり方を提供してもよい。外側ハウジング上の光学センサーは、方向性のない識別を提供し、また消費者物品またはエアロゾル発生物品の汚染の可能性を回避する。
【0013】
本明細書で使用されるすべての科学的用語および技術的用語は、別途指定のない限り、当技術分野で一般的に使用されている意味を有する。本明細書で提供されている定義は、本明細書で頻繁に使用される特定の用語の理解を容易にするために提供されている。
【0014】
「エアロゾル発生物品」または「エアロゾル発生基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を加熱時に放出する能力を有する基体を指す。本開示による喫煙物品のエアロゾル発生基体から発生したエアロゾルは、可視または不可視であってもよく、またベイパー(蒸気)(例えば、室温では通常、液体または固体である物質の、気体状態にある物質の微粒子)ならびに気体および凝縮されたベイパーの液滴を含んでもよい。
【0015】
「コントローラ」および「プロセッサ」という用語は、例えばマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、等価のディスクリート論理回路もしくは集積論理回路、またはそれらの任意の組み合わせなどの適切な演算能力および制御能力を提供する能力と、読み取り可能および/または書き込み可能であってもよいデジタルビット(例えば2進または3進等でコードされた)を含有する任意の媒体(例えば揮発性または不揮発性メモリー、CD-ROM、ディスクもしくはテープなどの磁気記録媒体など)を含む適切なデータストレージ能力を提供する能力とを有する、任意の装置または器具を指す。
【0016】
「通信インターフェース」という用語は、エアロゾル発生装置と、ユーザーインターフェース装置(例えば様々なテレメトリ回路およびアンテナなど)との間の適切なデータ通信能力を提供する能力を有し、例えばBluetooth、Wi-Fi、極超短波(UHF)帯における任意のプロトコル、センチメートル波(SHF)帯における任意のプロトコル、低周波、またはそれらの組み合わせなどの一つ以上の有線または無線(例えば無線周波数)データ伝送プロトコルを使用してもよい、任意の装置または器具を指す。
【0017】
「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾルを発生するために、エアロゾル発生物品またはエアロゾル発生基体を使用するように構成された装置を指す。一部の実施形態において、エアロゾル発生装置は、喫煙物品またはホルダー、特にたばこスティックホルダーとして記述されてもよい。エアロゾル発生装置はまた、エアロゾル化器を含むことが好ましい。エアロゾル化器は、霧化器、カトマイザー、ヒーター、またはその他のエアロゾル化構成要素を含んでもよい。
【0018】
「エアロゾル発生物品またはエアロゾル発生基体」という用語は、ユーザーによって吸入されるエアロゾルを形成してもよい化合物を放出する装置または基体を指す。一部の場合において、基体は加熱に伴い揮発性化合物を放出してもよい。エアロゾル発生基体はニコチンを含むことが好ましい。適切なエアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。例えば、エアロゾル発生基体は、加熱に伴いエアロゾル発生基体から放出される、揮発性のたばこ風味化合物を含有する、たばこまたはたばこ含有材料を含んでもよい。加えて、または別の方法として、エアロゾル発生基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル発生基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル発生基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル発生基体は、その他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。一部の実施形態において、エアロゾル発生基体は室温で液体である。例えば、エアロゾル発生基体は、液体溶液、懸濁液、分散液、またはこれに類するものであってもよい。液体エアロゾル発生基体はグリセロール、プロピレングリコール、水、ニコチン、および随意に一つ以上の風味剤を含んでもよい。一部の実施形態において、エアロゾル発生基体は、たばこスティックまたはニコチン粉末など、室温で固体である。
【0019】
「たばこ材料」という用語は、たばこ(例えば、たばこブレンドまたは風味付きたばこを含む)を含む材料または物質を指す。
【0020】
ある特定の頻繁に使用される用語を上記に定義したが、本開示のエアロゾル発生システムは本明細書に、より詳細に記載される。一般に、エアロゾル発生システムは各々、色彩情報を検出するように構成された光学センサーを含む。検出された色彩データは、エアロゾル送達プロファイルを修正するために使用されてもよく、またはユーザーに利益をもたらすその他のやり方で使用されてもよい。
【0021】
エアロゾル発生システムは、ユーザーによって保持されるように構成された一つ以上のハウジングを含んでもよい。一部の実施形態において、システムは、ハウジングを有するエアロゾル発生装置を含んでもよい。システムは、別個のハウジングを有する充電ユニットを含んでもよい。エアロゾル発生装置のハウジングは、例えば充電ユニットによって受容される充電ユニットのハウジングに連結するように構成されてもよい。充電ユニットは、エアロゾル発生装置を包囲してもよい。
【0022】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置を使用と使用の間、充電および収容するように構成された充電ユニットとを含む。光学センサーは、充電ユニットの外部表面上に配置されていることが好ましい。
【0023】
エアロゾル発生装置は電池を含んでもよい。充電ユニットは一緒に動作可能に連結されている時に、エアロゾル発生装置を再充電しうる。充電ユニットは、エアロゾル発生装置の電池よりも大きい容量を有する電池を含んでもよい。
【0024】
エアロゾル発生装置はエアロゾル化器を含む。エアロゾル化器は使用されている時、ハウジングによって包含されている。エアロゾル化器は、エアロゾル発生基体からエアロゾルを発生するように構成されている。
【0025】
任意の適切なタイプのエアロゾル化器が使用されてもよい。一部の場合において、エアロゾル化器は、エアロゾル形成基体に熱的に連結されてもよく、または流体連結されてもよい。エアロゾル化器は、様々なタイプのエアロゾル発生基体との使用に適合であってもよい。
【0026】
エアロゾル化器は、固体エアロゾル発生基体との使用のための加熱ブレードを含んでもよい。加熱ブレードは、電源(電池)から電力を受信するために、エアロゾル発生装置のハウジングに連結されてもよい。例えば、エアロゾル発生基体はヒートスティックの形態で提供されてもよい。加熱ブレードは、ヒートスティックの中に挿入され、加熱されて固体基体からエアロゾルを発生してもよい。固体基体は、たばこなどの喫煙材料であってもよい。加熱ブレードによってヒートスティックに提供された熱は、喫煙材料を燃焼させなくてもよい。
【0027】
エアロゾル化器は、ヒーター、ヒーターコイル、化学的熱源(炭素熱源など)、または基体を加熱してエアロゾルを発生させる任意の適切な手段を含んでもよい。エアロゾル化器は、電源(電池)から電力を受信するためにエアロゾル発生装置のハウジングに連結されてもよく、基体に隣接して配置されてもよい。例えば、ヒーターの発熱体は、エアロゾル発生基体に隣接して配置されてもよく、また加熱されて液体または固体基体からエアロゾルを発生してもよい。ヒーターコイルは、エアロゾル形成基体に隣接したサセプタを含んでもよく、また給電されている誘導コイルがサセプタに隣接して配置されている時に、電磁エネルギーがサセプタに伝達されて基体を加熱してもよい。
【0028】
エアロゾル化器は霧化器を含んでもよい。液体エアロゾル発生基体は、基体ハウジングの中に包含され、霧化器と流体連通してもよい。霧化器は、温度のみに依存する代わりに、液体基体からエアロゾルを機械的に発生してもよい。
【0029】
エアロゾル化器は、ニコチン供与源および乳酸供与源を有するエアロゾル発生基体との使用に適合であってもよい。ニコチン供与源は収着要素(ニコチンが吸着されたPTFE芯など)を含んでもよく、これは第一の区画を形成するチャンバーの中に挿入されてもよい。乳酸供与源は、乳酸が吸着された収着要素(PTFE芯など)を含んでもよく、これは第二の区画を形成するチャンバーの中に挿入されてもよい。エアロゾル化器は、ニコチン供与源と乳酸供与源の両方を加熱するためのヒーターを含んでもよい。次に、ニコチンベイパーは気相で乳酸ベイパーと反応してエアロゾルを形成してもよい。
【0030】
エアロゾル発生基体は、使用時にエアロゾル発生装置の中に少なくとも部分的に配置される。エアロゾル発生基体は消費された後に、取り外し可能であってもよい。新しいエアロゾル発生基体は、消費済みの基体と交換するために、エアロゾル発生装置によって受容されてもよい。
【0031】
エアロゾル発生システムは、色彩情報を検出するように構成された一つ以上の光学センサーを含む。光学センサーは、エアロゾル発生システムの要素の外部表面上に定置されてもよい。好ましくは光学センサーは、エアロゾル発生システムの充電ユニットの外部表面上に定置されてもよい。
【0032】
エアロゾル発生システムは、光学センサーに動作可能に連結されたコントローラを含む。コントローラは、光学センサーデータに基づいて、エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素の一つ以上の動作パラメータを操作するように構成されている。コントローラは、光学センサーデータに基づいて、エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素の一つ以上の動作パラメータを自動的に修正するように構成されてもよい。
【0033】
光学センサーは、色彩情報を検出するように構成された色彩センサーであってもよい。色彩情報とは、色情報を指す。光学センサーは、光学センサーによって検出された色に対応するセンサーデータを感知し、出力するように構成されてもよい。出力センサーデータは、出力センサーデータに基づいて、エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素またはエアロゾル発生装置の動作を操作、または修正するために、コントローラによって利用されてもよい。例えば、出力センサーデータは、出力センサーデータに基づいて、エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素またはエアロゾル発生装置の、温度上昇、または温度もしくは温度プロファイルの変化を増加または減少させてもよい。
【0034】
一部の実施形態において、ユーザーは、エアロゾル発生基体または物品を光学センサーと光通信する状態で定置してもよい。光学センサーは、エアロゾル発生基体または物品(またはその包装)の色を検出して、出力センサーデータに基づいて、エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素またはエアロゾル発生装置の動作を修正してもよい。このようにして、エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素またはエアロゾル発生装置の動作は、エアロゾル発生基体もしくは物品の色、またはエアロゾル発生基体もしくは物品の包装の色に基づいて、特定のエアロゾル発生基体もしくは物品のために利用される、数多くの予め設定された動作パラメータを有してもよい。
【0035】
光学センサーは、エアロゾル発生物品用の包装に光学的に連結されてもよく、コントローラは、光学センサーによって検出される包装の色に基づいて、エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素の一つ以上の動作パラメータを操作するように構成されている。
【0036】
一部の実施形態において、ユーザーは光学センサーに色層を施してもよい。色層は着色要素によって施されてもよい。着色要素は、カラーマーカーまたはペンを含んでもよい。色層は、表面薄層もしくはマスク層、またはステンシル層によって施されてもよい。それ故にユーザーは、色を利用して、エアロゾル発生システムのハウジングまたは充電ユニットをカスタマイズしてもよい。
【0037】
ユーザーが施した色は、光学センサーに光学的に連結されてもよく、また光学センサーは、施した色を検出して、出力センサーデータに基づいて、エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素またはエアロゾル発生装置の動作を修正してもよい。このようにして、エアロゾル発生システムのエアロゾル化器要素またはエアロゾル発生装置の動作は、光学センサーに特定の色を施すことによってユーザーによって指示される通りに利用される、数多くの予め設定された動作パラメータを有してもよい。
【0038】
光学センサーは、ボードオンチップタイプのセンサーであってもよい。光学センサーは、電子制御ユニットまたはコントローラに動作可能に連結されてもよい。コントローラは、光学センサーによって生成された色または色彩データに関連付けられている、一つ以上のエアロゾル送達プロファイルまたはエアロゾル形成加熱プロファイルを保存するメモリーを含んでもよい。コントローラは充電ユニット内に包含されてもよい。コントローラはエアロゾル発生装置内に包含されてもよい。充電ユニットとエアロゾル発生装置の両方は、コントローラを含んでもよい。
【0039】
光学センサーは、色彩センサーおよび光源(ソリッドステート光源など)を含んでもよい。色彩センサーは、光学センサーに近接した着色された表面から反射される光源からの光を感知してもよい。光学センサーは、エアロゾル発生システムの外部表面の一部分を形成する光透過層を含んでもよい。
【0040】
着色された表面は、「標的」と呼ばれてもよく、また本明細書に記載の通り、任意の適切な着色された表面を含んでもよい。光学センサーのソリッドステート光源は、標的表面の均一な再現性のある照明を提供してもよい。
【0041】
反射光が光学センサーに到達すると、光学センサーは、それに応じて特定の電子信号を送信してもよく、この電子信号は電子制御ユニットまたはコントローラによって分析され、その後、一致したものが定義された関連データと比較される。こうしたデータが、定義された標的と一致する場合、電子信号はその後、制御ユニットに組み込まれたプログラムの通りに動作をトリガーする。これらのトリガーされた動作は、異なる色で点灯することができる装置に組み込まれた一式のLEDライトをオンにすることと、または温度プロファイル、消費者体験の持続時間(エアロゾル送達プロファイルなど)に関して、装置の動作モードを変更することと、または使用のために装置を係止解除もしくは係止することと、または装置を製造時の元の事前設定にリセットすることとのうちの一つ以上を含む。
【0042】
従って、上述の通り、本発明は、消費者が所与の色で装置のカバーをカスタマイズし、カバー(複数可)に組み込まれた既存のLEDによって与えられる旧式の照射に基づいて色を強化することを可能にし、この照明は、異なる色および光強度の観点から経時的に動的でありうる。
【0043】
包装の表面のうちの少なくとも一つにおける特定の色を有する所与の包装を、装置の中に存在するセンサーに近接して近づけることだけでなく、こうした色は、プログラムされた通りに、予め設定された色のうちの一つとして装置によって認識され、従ってその包装の色に基づいて、その特定の消耗品のために装置の動作モードを変更するように適切に作用する。
【0044】
一つの利点は、消耗品の包装の色が装置のプログラミングによって認識されない場合に、それが競合他社の製品または偽造製品であることを意味し、従って装置は動作しないことである。
【0045】
特定の着色プロセスは、製品包装(標的)の表面において特定の色素付着(特定の光反射を与え、かつ特有の色パターンを生成する金属粒子を含む)を作り出し、かつ定義してもよく、従ってその再現性に関しても特有であり、複製することが困難である。
【0046】
一実施形態において、エアロゾル発生キットは、本明細書に記載のエアロゾル発生システムと、エアロゾル発生システムの外部表面に色層を施すように構成された二つ以上の着色要素とを含む。
【0047】
一実施形態において、エアロゾル発生キットは、本明細書に記載のエアロゾル発生システムと、エアロゾル発生消費者物品を含有するための包装とを含む。包装は、エアロゾル発生消費者物品に関連付けられた特定の色を有する。
【0048】
一実施形態において、エアロゾル発生キットは、本明細書に記載のエアロゾル発生システムと、光学センサー上に配置されるように構成された表面薄層とを含む。表面薄層は、特定の色を有するか、または着色されるように構成されている。
【0049】
本発明は、標的色の方向性のない識別を提供してもよい。本発明は、標的色を感知する汚染のない方法を提供してもよい。本発明は、色の使用または識別によって、システムの動作パラメータを変更または相互作用すると同時に、システムをカスタマイズする特有の方法を消費者に提供してもよい。
【0050】
エアロゾル発生装置はコントローラを含んでもよい。コントローラはエアロゾル化器に動作可能に連結されてもよい。コントローラはまた、光学センサーに動作可能に直接連結されるか、または充電ユニット内に包含されたコントローラを介して光学センサーに動作可能に連結されるかのいずれかであってもよい。エアロゾル発生装置のコントローラは、エアロゾル発生装置のハウジングによって包含されてもよい。コントローラは、エアロゾル化器を起動して、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するように構成されている。エアロゾル化器は、エアロゾル送達プロファイルに従ってエアロゾルを発生するように起動されてもよい。
【0051】
充電ユニットは、エアロゾル発生装置のコントローラとは別個のコントローラを含んでもよい。充電ユニットが光学センサーを含む場合、コントローラはまた、光学センサーに動作可能に連結されてもよい。充電ユニットのコントローラは、充電ユニットのハウジングによって包含されてもよい。
【0052】
光学センサーに関して本明細書に記載された機能は、例えばエアロゾル発生装置または充電ユニットの中の一つ以上のコントローラによって実行されてもよい。特に、コントローラのうちの一つ以上は、光学センサーに動作可能に接続された時、光学センサーによって検出された少なくとも一つの色特徴に関するエアロゾル送達プロファイルを提供するように構成されている。
【0053】
検出された色特徴から決定されたエアロゾル送達プロファイル(または装置の他の動作パラメータ)は、エアロゾル発生装置と充電ユニットの間で通信されてもよい。一実施例において、コントローラのうちの一つ以上は、色データを動作可能に通信するように構成された通信インターフェースを含む。例えば、エアロゾル発生装置の通信インターフェースは、充電ユニットおよび別個のユーザーインターフェースのうちの少なくとも一つに色データを通信するように構成されてもよい。別個のユーザーインターフェースは、スマートフォン、タブレット、またはユーザーのウェアラブル端末(例えばスマートウォッチ)など、エアロゾル発生システムから分離した装置の一部であってもよい。別個のユーザーインターフェースは、例えばグラフィックまたは音声を使用して、ユーザーに情報をリレーするディスプレイまたはスピーカーを含んでもよい。また、色データは、別個のユーザーインターフェース上で実行する一つ以上のアプリケーションへの入力として使用されてもよい。
【0054】
別個のユーザーインターフェースは、インターネット対応装置であってもよい。色データはインターネット対応装置に通信されてもよく、インターネット対応装置は、遠隔保存または遠隔使用のためにインターネットを介して色データを通信してもよい。例えば、色データは遠隔サーバー上に保存されてもよい。遠隔サーバーは、例えばクラウドベースのデータインターフェース上でユーザーによって、データをさらに処理するために、または後でのアクセスのためにデータを保存するために使用されてもよい。
【0055】
通信インターフェースは、ユニバーサルシリアルバス(USB)、電力線、Wi-Fi、Bluetooth、セルラデータネットワークなどの装置間でデータを通信するように構成された、有線または無線の任意の適切なインターフェースであってもよい。
【0056】
様々な装置が通信インターフェースに接続されてもよく、または経時的に取り外されてもよい。通信インターフェースは、他の装置からデータを受信するように構成されてもよい。こうした受信されたデータは、例えばエアロゾル発生システムのユーザーインターフェースを使用して、ユーザーに提供されてもよい。
【0057】
エアロゾル発生システムはまた、ユーザーに色データを提供するための一つ以上のユーザーインターフェースも含んでもよい。一部の実施形態において、ディスプレイまたはスピーカーは、コントローラのうちの一つ以上に動作可能に連結されている。ディスプレイは、例えば色データに基づいてグラフィックを表示するように構成されてもよい。グラフィックは、英数字またはその他の画像を含んでもよい。
【0058】
一つ以上のコントローラはメモリーを含んでもよい。メモリーは、色データなどの様々なタイプのデータを保存するために使用されてもよい。保存された色データは、後で使用、表示、または通信されてもよい。一実施例において、色データは、エアロゾル発生装置のコントローラ上で判定され、かつ保存されてもよい。別の一実施例において、色データは、充電ユニットのコントローラ上で判定され、かつ保存されてもよい。さらなる実施例において、色データは、エアロゾル発生装置から充電ユニットに通信され、かつ保存されてもよく、またはその逆であってもよい。
【0059】
色データは、エアロゾル送達プロファイルを修正するためにコントローラによって使用されてもよい。エアロゾル送達プロファイルは、エアロゾルがエアロゾル形成基体から発生され、かつユーザーに送達される方法を説明するものである。例えば、エアロゾル送達プロファイルは、エアロゾル化器の起動を調整して、発生されるエアロゾルの量を増加または減少させてもよい。一部の実施形態において、エアロゾル送達プロファイルはニコチン送達プロファイルを含む。ニコチン送達プロファイルは、ユーザーに送達されるニコチンの量を説明してもよい。
【0060】
エアロゾル送達プロファイルは、複数の予めプログラムされたエアロゾル送達プロファイルから選択されてもよい。予めプログラムされたエアロゾル送達プロファイルは、コントローラのメモリーに保存されてもよく、または例えば別のコントローラもしくはユーザー端末(例えばスマートフォン)からコントローラに通信されてもよい。各エアロゾル送達プロファイルは、光学センサーによって感知される異なる色データに適切であってもよい。
【0061】
コントローラは任意の適切な形態で提供されてもよく、かつ例えばプロセッサおよびメモリーを含んでもよい。コントローラは概して、一つ以上の構成要素にコントローラの機能または態様を実行させる命令を包含するメモリーを含む。本開示におけるコントローラに帰せられる機能は、ソフトウェア、ファームウェア、およびハードウェアのうちの一つ以上として具現化されてもよい。
【0062】
具体的に、本明細書に記載の構成要素(コントローラなど)のうちの一つ以上は、中央処理装置(CPU)、コンピュータ、論理アレイ、またはコントローラの中に入る、またはコントローラの外に出るデータを方向付ける能力を有するその他の装置などのプロセッサを含んでもよい。コントローラは、メモリー、プロセッシング、および通信ハードウェアを有する一つ以上のコンピューティングデバイスを含んでもよい。コントローラは、コントローラの様々な構成要素をまとめて連結するために、またはコントローラに動作可能に連結された他の構成要素と連結するために使用される回路を含んでもよい。コントローラの機能は、ハードウェアによって、かつ/または非一時的コンピュータ可読記憶媒体上のコンピュータ命令として実施されてもよい。
【0063】
コントローラのプロセッサは、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および/または等価のディスクリート論理回路もしくは集積論理回路のうちの任意の一つ以上を含んでもよい。一部の実施例において、プロセッサは、一つ以上のマイクロプロセッサ、一つ以上のコントローラ、一つ以上のDSP、一つ以上のASIC、および/または一つ以上のFPGAだけでなく、その他のディスクリート論理回路または集積論理回路の任意の組み合わせなどの複数の構成要素を含んでもよい。本明細書のコントローラまたはプロセッサに帰する機能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組み合わせとして具現化されてもよい。代替的なコントローラは、本明細書においてプロセッサベースのシステムとして記載されている一方で、リレーおよびタイマーなどの他の構成要素を利用し、単独で、またはマイクロプロセッサベースのシステムと組み合わせて、望ましい結果を達成することができる。
【0064】
一つ以上の実施形態において、例示的なシステム、方法、およびインターフェースは、一つ以上のプロセッサおよび/またはメモリーを含んでもよいコンピューティング設備を使用する、一つ以上のコンピュータプログラムを使用して実施されてもよい。本明細書に記載のプログラムコードおよび/または論理は、本明細書に記載の機能性を実施するために、かつ所望の出力データ/情報を生成するために、入力データ/情報に適用されてもよい。出力データ/情報は、本明細書に記載の通り、または周知の様式で適用されるであろう通りに、一つ以上の他の装置および/または方法に、入力として適用されてもよい。上記を考慮すると、本明細書に記載の通りのコントローラ機能が、当業者に周知の任意の様態で実施されてもよいことは容易に明らかであろう。
【0065】
コントローラは電力の供給を調節するように構成されてもよい。例えば、エアロゾル化器に供給される電力は、例えばエアロゾル形成基体からのエアロゾルの発生を調節するために、コントローラによって管理されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
図1A図1Aは、それぞれ閉位置および開位置にある、エアロゾル発生システムの一つの充電ユニットの実施例を示す概略図である。
図1B図1Bは、それぞれ閉位置および開位置にある、エアロゾル発生システムの一つの充電ユニットの実施例を示す概略図である。
図2図2は、エアロゾル発生システムの一つのエアロゾル発生装置の実施例を断面図で示す概略図である。
図3図3は、エアロゾル発生システムの一つのコントローラの実施例の概略図である。
図4図4は、光学センサーの実施例の斜視図での図示である。
図5図5は、光学センサーの実施例の断面斜視図での図示である。
図6図6は、エアロゾル発生システムの要素の外部表面の一部分を形成する光学センサーの実施例の断面図での概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0067】
図1A図1Bは、カバー25(リッド)および主充電ユニット26(本体)を含む充電ユニット52を含む、エアロゾル発生システム50を示す。カバー25は、開かれてもよく(図2A)、または閉じられてもよい(図2B)。カバー25は、ユーザーの指にとって十分な隙間を提供するために、少なくとも最大約90度まで滑らかに開く。カバー25が開いている時、ユーザーは、エアロゾル発生装置27を主充電ユニット26から取り出してもよい。
【0068】
エアロゾル発生システム50は、光学センサー23を含む。光学センサー23は、エアロゾル発生システム50の外部表面の一部分上に配置されてもよい。光学センサー23は、主充電ユニット52の外部表面の一部分上に配置されてもよい。光学センサー23は、主充電ユニット本体26の外部表面の一部分上に配置されてもよい。
【0069】
エアロゾル発生システム50はコントローラ29を含む。コントローラ29は光学センサー23に動作可能に連結されている。コントローラ29は、光学センサーデータに基づいて、エアロゾル発生システム50のエアロゾル化器要素の一つ以上の動作パラメータを操作するように構成されている。
【0070】
カバー25は、エアロゾル発生装置27を収容するために十分な内部体積を有する空洞を画定する。図2Aに示す通り、エアロゾル発生装置27は充電ユニット52の中に挿入されてもよい。カバー25は閉じられて、充電時にエアロゾル発生装置27を包含して保護してもよい。
【0071】
主充電ユニット26は、電子制御ユニット29(コントローラ)と、電池(複数可)を含んでもよい電源30とを含む。電源30は典型的に、エアロゾル発生装置27の電源7(図2)より大きく、かつより多くの充電を蓄える。図示していないものの、充電ユニット52は、例えば電気ユニット8(図2)を使用してエアロゾル発生装置27と通信する有線または無線の通信インターフェースを含んでもよい。
【0072】
図2は、主たばこスティックホルダー1またはコントローラ部分と、カバー2または口部とを含む、エアロゾル発生装置27を図示する。主たばこスティックホルダー1およびカバー2は一緒に、エアロゾル発生装置27のハウジングを画定する。カバー2は、たばこヒートスティック(図示せず)を受容するように構成されている空洞3を画定する。たばこヒートスティックは、空洞3の中に挿入された時に、発熱体4(エアロゾル化器)によって穿孔されてもよい。発熱体4は、例えばブレードまたはピンの形態で提供されていて、抵抗加熱のために抵抗器を、または誘導加熱のためにサセプタを利用する。
【0073】
発熱体4は起動されると、たばこヒートスティックの温度を上昇させる。ホルダー5、または発熱体4の基部は、発熱体4と電子制御ユニット6(コントローラ)との間の電気的接続(動作可能な連結)を提供する。電子制御ユニット6は、電源7に動作可能に連結されていて、これは電池(複数可)を含んでもよい。電子制御ユニット6は、発熱体を起動するために、または発熱体に電力を送達するために使用される。プリント基板を有する電気ユニット8(通信インターフェース)は、電子制御ユニット6および電源7に動作可能に連結されている。電気ユニット8は、電気的な接点パッドまたはデータ接点パッド9に動作可能に連結されていて、このパッドは、充電のために外部電源に、またデータを通信するために外部装置に連結するために使用されてもよい。接続基板10を使用して、または平坦な可撓性基板の配線を使用して、電気ユニット8および電子制御ユニット6を動作可能に連結してもよい。
【0074】
発光ダイオード15は、主たばこスティックホルダー1に沿って提供されていて、またオン/オフまたは動作モードなどの状態表示を提供する。発光ダイオード15は、こうした表示を提供するために色分けされていてもよい。動作ボタン16またはアクチュエータは、主たばこスティックホルダー1に沿って提供されていて、ユーザーがエアロゾル発生装置1をオンまたはオフにするだけでなく、特定のメニューモードにアクセスすることを可能にする。発光ダイオード15および動作ボタン16は、プリント基板17に動作可能に連結されている。プリント基板17は、接続基板19によって、または平坦な可撓性基板の配線によって、電子制御ユニット6に動作可能に連結されている。ユーザーの指に対する、発光ダイオード15および動作ボタン16との人間工学的な接触およびこれらの保護を提供するために、陥凹した表面18が、主たばこスティックホルダー1に沿って提供されてもよい。特に、陥凹した表面18は、動作ボタン16の意図しない作動からの何らかの保護を提供する。主たばこスティックホルダー1は、ユーザーに見える英数字グラフィックまたはその他のグラフィックを表示してもよい、ディスプレイ30(ユーザーインターフェース)を含んでもよい。
【0075】
空洞ハウジング20は空洞3を画定し、また空洞3の中に挿入された時に、たばこヒートスティックの周りの空気管理を提供する。空洞ハウジング20はまた、エアロゾル発生装置1からたばこヒートスティックを抜き取るためにも使用されてもよい。
【0076】
図3は、光学センサー23への動作可能な連結102、および通信インターフェース108を使用するその他の装置110への動作可能な連結104を有する、コントローラ100を示す。コントローラ100は、エアロゾル発生装置または充電ユニットの中に包含されてもよい。その他の装置110は、エアロゾル発生装置27、充電ユニット52、またはエアロゾル発生システムから分離した、インターネット接続可能な外部装置であってもよい。
【0077】
コントローラ100はプロセッサ112およびメモリー114を含む。プロセッサ112は、色または色彩データ116を受信し、色または色彩データ116に基づいて動作データ118を決定する。プロセッサ112は、色データ118に基づいて、および随意に、通信インターフェース108を使用して、またはユーザーインターフェース(図示せず)によって受信されたその他の入力に基づいて、エアロゾル送達プロファイル120を判定する。メモリー114は、予めプログラムされたエアロゾル送達プロファイル121を保存する。エアロゾル送達プロファイル120は、予めプログラムされたエアロゾル送達プロファイル121からプロセッサ112によって選択されてもよい。
【0078】
図4は、光学センサー23の実施例の斜視図での図示である。図5は、光学センサー23の実施例の断面斜視図での図示である。図6は、エアロゾル発生システムの要素の外部表面26の一部分を形成する光学センサー23の実施例の断面図での概略図である。
【0079】
光学センサー23または色彩センサー23は、光感受性センサー123および光源124を基板またはチップ126上に含む。基板またはチップ126はボードオンチップと呼ばれる場合があり、また構成要素(コントローラ29など)が光学センサー23または光感受性センサー123とインターフェースし、かつ接続することを可能にする電子回路を提供してもよい。
【0080】
光感受性センサー123および光源124は、隣り合って配設されてもよい。光源ハウジング125は光を包含し、標的309、313に向かって光を方向付けてもよい。偏光子要素122は、光感受性センサー123上に平行な様態で光を方向付ける(一方向光212)ために、光感受性センサー123上に配置されてもよい。
【0081】
光源124から放射された光210は、光透過層127を通して伝達される場合があり、その後、標的309、313から反射される場合がある。この反射光211は、光透過層127および随意に偏光子要素122を介して、光学センサー23または光感受性センサー123上に入射する場合がある。
【0082】
上述の特定の実施形態は本発明を例示することが意図される。しかしながら、他の実施形態は、特許請求の範囲に定義される通りの本発明の範囲から逸脱することなく作成されてもよく、上述の特定の実施形態は制限的であるように意図されていないことが理解されるべきである。
【0083】
本明細書で使用される単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0084】
本明細書で使用される「または」は概して、「および/または」を含む意味で使用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。「および/または」という用語は、列挙された要素の一つもしくはすべて、または列挙された要素のうちの任意の二つ以上の組み合わせを意味する。
【0085】
本明細書で使用される「有する(have)」、「有している(having)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」、「備える(comprise)」、「備えている(comprising)」、またはこれに類するものは、制約のない意味で使用され、概して「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「から成る(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。
【0086】
「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同一の状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。その上、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、その他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲からその他の実施形態を除外することを意図しない。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6