IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】電源供給回路およびこれを含む表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3233 20160101AFI20250107BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20250107BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20250107BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09G3/20 624B
G09G3/20 612A
G09G3/20 641D
G09G3/20 611A
G09G3/20 611H
G09G3/20 642A
G09G3/20 680G
G09G3/20 691G
G09F9/30 365
G09F9/30 338
G09F9/302 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022162826
(22)【出願日】2022-10-07
(65)【公開番号】P2023081291
(43)【公開日】2023-06-09
【審査請求日】2022-10-12
(31)【優先権主張番号】10-2021-0169468
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リュ, スンソク
(72)【発明者】
【氏名】ソ, ビョンソン
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2021/0134210(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0304361(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第112133242(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0185643(US,A1)
【文献】国際公開第2021/161882(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0226978(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 - 3/38
G09F 9/30
G09F 9/302
H10K 59/10
H10K 50/10
H05B 33/14
H05B 44/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲートライン、複数のデータライン、複数の第1初期化電源ライン、複数の電源ラインが配置されており、前記複数のゲートライン、前記複数のデータライン、前記複数の電源ラインに接続されて光を発光する複数のピクセルを含む表示パネルと、
前記複数のデータラインにデータ信号を供給するデータ駆動回路と、
前記複数のゲートラインにゲート信号を供給するゲート駆動回路と、
前記複数の第1初期化電源ラインのうち、第1初期化電源ラインに第1電圧レベルと第2電圧レベルとの間の電圧レベルを有する第1初期化電圧を供給するが、前記第1初期化電圧が第1期間で第1電圧レベルを有し、第2期間で前記第1電圧レベルと前記第2電圧レベルとの間の電圧レベルである第3電圧レベルを有し、第3期間で前記第2電圧レベルを有するようにする第1電源供給回路と、
前記複数の電源ラインのうち、ピクセル駆動電源ラインにピクセル駆動電圧を供給する第2電源供給回路と、を含み、
前記複数のピクセルのうち、少なくとも1つのピクセルは、
前記データ信号に対応する電圧が印加される第1ノードの電圧に対応して第2ノードから第3ノードの方向に流れる駆動電流を生成する駆動トランジスタと、前記駆動電流の供給を受けて光を発光する発光素子と、を含み、
前記第1期間は、前記駆動トランジスタにハイ状態の電圧を印加する期間と重複し、
前記第2期間は、前記第2ノード及び前記第3ノードを前記ピクセル駆動電圧の電圧レベルに初期化するリセット期間と重複し、
前記第3期間は、前記第1期間及び前記第2期間以外の期間であり、
前記発光素子が発光しないとき、前記第1ノードに前記データ信号に対応する電圧を印加した後に、前記第1初期化電圧は前記駆動トランジスタを通過して前記第2ノードに伝達され、前記第2ノードと前記第3ノードが前記第1初期化電圧を用いて初期化され、
前記ピクセルは、
前記第1ノードと前記第3ノードとの間に接続され、第1ゲート信号に対応してターンオンする第1トランジスタと、
前記複数のデータラインのうち、1つのデータラインと前記第2ノードとの間に接続され、第2ゲート信号に対応してターンオンする第2トランジスタと、
ピクセル駆動電源に接続されたピクセル駆動電源ラインと前記第2ノードとの間に接続され、エミッション信号に対応してターンオンする第3トランジスタと、
前記第3ノードと前記発光素子のアノード電極との間に接続され、前記エミッション信号に対応してターンオンする第4トランジスタと、
前記第1初期化電圧を伝達する第1初期化電圧ラインと前記第3ノードとの間に配置され、第3ゲート信号に対応してターンオンする第5トランジスタと、
前記第1ノードと前記ピクセル駆動電源ラインとの間に接続されるストレージキャパシタと、をさらに含み、
前記第3ゲート信号に対応して前記第5トランジスタは、前記データ信号が前記第1ノードに伝達される前と前記データ信号が前記第1ノードに伝達された後に、それぞれターンオンする、表示装置。
【請求項2】
前記ピクセルは、前記ピクセル駆動電圧と前記第1ノードの電圧レベルに対応して前記駆動電流を生成し、前記第1初期化電圧の第3電圧レベルは、前記ピクセル駆動電圧の電圧レベルと同じである、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記ピクセルは、前記発光素子のアノード電極と前記発光素子のアノード電極に第2初期化電圧を印加する第2初期化電源ラインとの間に配置され、前記第3ゲート信号に対応してターンオンする第6トランジスタをさらに含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
複数のゲートライン、複数のデータライン、複数の第1初期化電源ライン、複数の電源ラインが配置されており、前記複数のゲートライン、前記複数のデータライン、前記複数の電源ラインに接続されて光を発光する複数のピクセルを含む表示パネルと、
前記複数のデータラインにデータ信号を供給するデータ駆動回路と、
前記複数のゲートラインにゲート信号を供給するゲート駆動回路と、
前記複数の第1初期化電源ラインのうち、第1初期化電源ラインに第1電圧レベルと第2電圧レベルとの間の電圧レベルを有する第1初期化電圧を供給するが、前記第1初期化電圧が第1期間で第1電圧レベルを有し、第2期間で前記第1電圧レベルと前記第2電圧レベルとの間の電圧レベルである第3電圧レベルを有し、第3期間で前記第2電圧レベルを有するようにする第1電源供給回路と、
前記複数の電源ラインのうち、ピクセル駆動電源ラインにピクセル駆動電圧を供給する第2電源供給回路と、を含み、
前記複数のピクセルのうち、少なくとも1つのピクセルは、
前記データ信号に対応する電圧が印加される第1ノードの電圧に対応して第2ノードから第3ノードの方向に流れる駆動電流を生成する駆動トランジスタと、前記駆動電流の供給を受けて光を発光する発光素子と、を含み、
前記第1期間は、前記駆動トランジスタにハイ状態の電圧を印加する期間と重複し、
前記第2期間は、前記第2ノード及び前記第3ノードを前記ピクセル駆動電圧の電圧レベルに初期化するリセット期間と重複し、
前記第3期間は、前記第1期間及び前記第2期間以外の期間であり、
前記発光素子が発光しないとき、前記第1ノードに前記データ信号に対応する電圧を印加した後に、前記第1初期化電圧は前記駆動トランジスタを通過して前記第2ノードに伝達され、前記第2ノードと前記第3ノードが前記第1初期化電圧を用いて初期化され、
前記第1電源供給回路は、
複数のステージを含み、
前記複数のステージのそれぞれは、前記第1電圧レベルを有する第1高電圧、前記第2電圧レベルを有する第1低電圧、および前記第3電圧レベルを有する駆動電圧の供給を受け、前記第1初期化電圧の電圧レベルが第1電圧レベルと第3電圧レベルを順次に有するように出力し、
前記第1初期化電圧は、順次に出力されるn-1番目の第1初期化電圧、n番目の第1初期化電圧、n+1番目の第1初期化電圧、n+2番目の第1初期化電圧に区分され、
前記複数のステージは、n-1番目のキャリー信号と前記n-1番目の第1初期化電圧を出力するn-1番目のステージと、n番目のキャリー信号と前記n番目の第1初期化電圧を出力するn番目のステージと、n+1番目のキャリー信号と前記n+1番目の第1初期化電圧を出力するn+1番目のステージと、n+2番目のキャリー信号と前記n+2番目の第1初期化電圧を出力するn+2番目のステージと、を含み、
前記n番目のステージは、前記n-1番目のキャリー信号と前記n+2番目のキャリー信号の伝達を受け、前記n番目のキャリー信号と前記n番目の第1初期化電圧を出力するが、
前記第1期間で前記n-1番目のキャリー信号に対応して前記第1電圧レベルを有する前記n番目の第1初期化電圧を出力し、前記第2期間で前記n+2番目のキャリー信号に対応して前記駆動電圧に対応する前記第3電圧レベルを有する前記n番目の第1初期化電圧を出力する、表示装置。
【請求項5】
前記n番目のステージにおいて、
前記第1期間にQノードの電圧とQBノードの電圧に対応して前記第1高電圧に対応する前記第1電圧レベルを有するように前記n番目の第1初期化電圧が出力され、
前記第2期間に前記Qノードの電圧と前記QBノードの電圧に対応して前記駆動電圧に対応する前記第3電圧レベルを有するように前記n番目の第1初期化電圧が出力され、
前記第3期間に前記Qノードの電圧と前記QBノードの電圧に対応して前記第1低電圧に対応する前記第2電圧レベルを有するように前記n番目の第1初期化電圧が出力される、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記n番目のステージは、
第1電極が前記第1低電圧を供給する第1低電圧源に接続され、第2電極が出力ノードに接続され、ゲート電極がQノードに接続され、n-1番目のキャリー信号に対応するQノードの電圧によって前記第1低電圧を第1出力ノードに印加する第1スイッチと、
第1電極が前記第1高電圧を供給する第1高電圧源に接続され、第2電極が前記出力ノードに接続され、ゲート電極がQBノードに接続され、前記n-1番目のキャリー信号に対応するQBノードの電圧によって前記第1高電圧を前記出力ノードに印加する第2スイッチと、
第1電極が前記出力ノードに接続され、第2電極が第1出力端に接続され、ゲート電極がn+2番目のキャリー信号が供給されるキャリー信号ラインに接続される第3スイッチと、
第1電極が前記駆動電圧を供給する駆動電源に接続され、第2電極が前記第1出力端に接続され、ゲート電極が前記n+2番目のキャリー信号が供給されるキャリー信号ラインに接続され、前記第3スイッチとは逆に動作する第4スイッチと、
第1電極が第2低電圧を供給する第2低電圧源に接続され、第2電極が第2出力端に接続され、ゲート電極が前記出力ノードに接続される第5スイッチと、
第1電極が第2高電圧を供給する第2高電圧源に接続され、第2電極が前記第2出力端に接続され、ゲート電極が前記QBノードに接続される第6スイッチと、を含む、請求項4に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第4スイッチは、インバータを介して前記n+2番目のキャリー信号の伝達を受ける、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第3スイッチは、PMOSトランジスタを含み、前記第4スイッチは、NMOSトランジスタを含む、請求項6に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、電源供給回路およびこれを含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するにつれて、映像を表示するための表示装置についての要求が多様な形態に増加している。表示装置としては、液晶表示装置(LCD、Liquid Crystal Display Device)、電界発光表示装置(ELD、Electroluminescence Display Device)などの様々なタイプの表示装置が活用されている。
【0003】
そして、電界発光表示装置(ELD)は、量子ドット(QD、Quantum Dot)を含む量子ドット発光表示装置(Quantum-dot Light Emitting Display Device)、無機発光表示装置(Inorganic Light Emitting Display Device)、および有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display Device)などを含み得る。
【0004】
前記表示装置のうち、電界発光表示装置(ELD)は、応答速度、視野角、色再現性などが非常に優秀に具現できる。また、厚さを薄く具現できるという利点がある。
【0005】
また、電界発光表示装置は、駆動電流によって発光する光によって映像を表示するために、低階調または黒階調で駆動電流の量が少なかったり、駆動電流が流れなくなり、低輝度で明暗比が高く、画質が非常に優れた利点がある。
【0006】
しかし、電界発光表示装置のピクセルは、駆動トランジスタに印加される電圧によって駆動電流が発生し、駆動電流の量は、データ信号に対応して決定され得る。しかし、ピクセルに印加される電圧が設計値よりも高い場合、ピクセルに流れる駆動電流の量は、データ信号に対応しなくなり得る。特に、ピクセルで低階調を表示する場合に、前述の問題点が大きく現れるようになり、電界発光表示装置は、画質が低下する問題点が発生する。
【0007】
また、最近は、環境保護や資源枯渇などの問題により、電子機器などの消費電力を下げるための努力が講じられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示の実施形態によって画質が低下しない電源供給回路およびこれを含む表示装置を提供し得る。
【0009】
本開示の実施形態によって消費電力を低減できる電源供給回路およびこれを含む表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の実施形態は、複数のゲートライン、複数のデータライン、複数の第1初期化電源ライン、複数の電源ラインが配置されており、複数のゲートライン、複数のデータライン、複数の電源ラインに接続されて光を発光する複数のピクセルを含む表示パネルと、複数のデータラインにデータ信号を供給するデータ駆動回路と、複数のゲートラインにゲート信号を供給するゲート駆動回路と、複数の電源ラインのうち、第1初期化電源ラインに第1電圧レベルと第2電圧レベルとの間の電圧レベルを有する第1初期化電圧を供給するが、第1初期化電圧が第1期間で第1電圧レベルを有し、第2期間で第1電圧レベルと第2電圧レベルとの間の電圧レベルである第3電圧レベルを有し、第3期間で第2電圧レベルを有するようにする第1電源供給回路と、複数の電源ラインのうち、駆動電源ラインにピクセル駆動電圧を供給する第2電源供給回路と、を含み得る。
【0011】
また、複数のピクセルのうち、少なくとも1つのピクセルは、データ信号に対応する電圧が印加される第1ノードの電圧に対応して第2ノードから第3ノードの方向に流れる駆動電流を生成する駆動トランジスタと、駆動電流の供給を受けて光を発光する発光素子を含むが、発光素子が発光しないときに、第1ノードにデータ信号に対応する電圧を第1ノードに印加した後に、第2ノードと第3ノードを第1初期化電圧を用いて初期化する表示装置を提供し得る。
【0012】
また、本開示の実施形態は、それぞれ順次に出力される第1初期化電圧とキャリー信号を生成する複数のステージを含み、複数のステージからそれぞれ出力される第1初期化電圧は、第1電圧レベルと第2電圧レベルとの間の電圧レベルを有するが、第1期間で第1電圧レベルを有し、第2期間で第1電圧レベルと第2電圧レベルとの間の電圧レベルである第3電圧レベルを有し、第3期間で第2電圧レベルを有する電源供給装置を提供し得る。
【発明の効果】
【0013】
本開示の実施形態によると、画質の低下を最小化できる電源供給回路およびこれを含む表示装置を提供し得る。
【0014】
また、本開示の実施形態によると、消費電力を低減できる電源供給回路およびこれを含む表示装置を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1a】本開示の実施形態による表示装置の平面図である。
図1b】本開示の実施形態による表示装置の平面図である。
図1c】本開示の実施形態による表示装置の平面図である。
図2】本開示の実施形態による表示装置のシステム構成図である。
図3】本開示の実施形態による表示パネルにおけるピクセルの等価回路である。
図4】本開示の実施形態による表示パネルの表示領域に含まれる3つの領域におけるピクセルの配置図である。
図5a】本開示の実施形態による表示パネルにおいて、第1光学領域および一般領域のそれぞれにおける信号ラインの配置図である。
図5b】本開示の実施形態による表示パネルにおいて、第2光学領域および一般領域のそれぞれにおける信号ラインの配置図である。
図6】本開示の実施形態による表示パネルの表示領域に含まれる一般領域、第1光学領域および第2光学領域のそれぞれの断面図である。
図7】本開示の実施形態による表示パネルの表示領域に含まれる一般領域、第1光学領域および第2光学領域のそれぞれの断面図である。
図8】本開示の実施形態による表示パネルの外郭における断面図である。
図9】本開示の実施形態による表示装置のシステムを示す。
図10図9に示されている表示パネル内にゲート駆動回路と第1電源供給回路が配置されることを示す平面図である。
図11図9に示された表示装置に採用されるピクセルを示す回路図である。
図12図11に示されたピクセルの動作を示すタイミング図である。
図13図9に示された第1電源供給回路を示す構造図である。
図14図13に示されたn番目のステージを示す回路図である。
図15図13に示されたn番目のステージを示す回路図である。
図16図14または図15に示されたステージの動作を示すタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示の一部実施例らを例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素らに参照符号を付け加えることにおいて、等しい構成要素らに対してはたとえ他の図面上に表示されてもできるだけ等しい符号を有することができる。また、本開示を説明することにおいて、関連される公知構成または機能に対する具体的な説明が本開示の要旨を濁ごすことがあると判断される場合には、その詳細な説明は略することができる。本明細書上で言及された“含む”、“有する”、“なされる”などが使用される場合“~のみ”が使用されない以上他の部分が加えられることができる。構成要素を単数で表現した場合に特別な明示上な記載事項がない限り複数を含む場合を含むことができる。
【0017】
また、本開示の構成要素を説明することにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって該当構成要素の本質、順番、順序でまたは個数などが限定されない。
【0018】
構成要素らの位置関係に対する説明において、ふたつ以上の構成要素が“連結”、“結合”または“接続”などがなると記載した場合、ふたつ以上の構成要素が直接的に“連結”、“結合”または“接続”されることができるが、ふたつ以上の構成要素と異なる構成要素がさらに“介在”されて“連結”、“結合”または“接続”されることもできると理解されなければならないであろう。ここで、他の構成要素はお互いに“連結”、“結合”または“接続”されるふたつ以上の構成要素中の一つ以上に含まれることもある。
【0019】
構成要素らや、動作方法や製作方法などと関連された時間的流れ関係に対する説明において、例えば、“~後に”、“~に続いて”、“~次に”、“~前に”などで時間的先後関係または流れ的先後関係が説明される場合、“直ちに”または“直接”が使用されない以上連続的ではない場合も含むことができる。
【0020】
一方、構成要素に対する数値またはその対応情報(例:レベルなど)が言及された場合、別途の明示上記載がなくても、数値またはその対応情報は各種要因(例:工程上の要因、内部または外部衝撃、ノイズなど)によって発生することがある誤差範囲を含むことで解釈されることができる。
【0021】
図1aないし図1cは、本開示の実施形態による表示装置100の平面図である。
【0022】
図1aないし図1cを参照すれば、本開示の実施例らによる表示装置100は映像を表示する表示パネル110及び一つ以上の光学電子装置11、12を含むことができる。
【0023】
表示パネル110は映像が表示される表示領域DAと映像が表示されない非表示領域NDAを含むことができる。
【0024】
表示領域DAには複数のピクセルが配置され、複数のピクセルを駆動するための各種信号ラインらが配置されることができる。
【0025】
非表示領域NDAは表示領域DAの外領域であることができる。非表示領域NDAには各種信号ラインが配置されることができるし、各種駆動回路が連結されることができる。非表示領域NDAはベンディング(曲げ)されて前面で見えないか、またはケース(図示せず)によって隠されることがある。非表示領域NDAはベゼル(Bezel)またはベゼル領域とも称する。
【0026】
図1aないし図1cを参照すれば、本開示の実施例らによる表示装置100で、一つ以上の光学電子装置11、12は表示パネル110の下(視聴面の反対側)に位置する電子部品である。
【0027】
光は表示パネル110の前面(視聴面)に入って行って表示パネル110を透過して表示パネル110の下(視聴面の反対側)に位置する一つ以上の光学電子装置11、12に伝達されることができる。
【0028】
一つ以上の光学電子装置11、12は表示パネル110を透過した光を受信し、受信された光によって決まった機能を遂行する装置であることがある。例えば、一つ以上の光学電子装置11、12はカメラ(イメージセンサー)などの撮影装置、近接センサー及び照度センサーなどの感知センサーなどのうちで一つ以上を含むことができる。
【0029】
図1aないし図1cを参照すれば、本開示の実施例らによる表示パネル110で、表示領域DAは一般領域NAと一つ以上の光学領域OA1、OA2を含むことができる。
【0030】
図1aないし図1cを参照すれば、一つ以上の光学領域OA1、OA2は一つ以上の光学電子装置11、12と重畳される領域であることがある。
【0031】
図1aの例示によれば、表示領域DAは一般領域NA及び第1光学領域OA1を含むことができる。ここで、第1光学領域OA1の少なくとも一部は第1光学電子装置11と重畳されることができる。
【0032】
図1bの例示によれば、表示領域DAは一般領域NA、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を含むことができる。図1bの例示で、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2の間には一般領域NAが存在する。ここで、第1光学領域OA1の少なくとも一部は第1光学電子装置11と重畳されることができるし、第2光学領域OA2の少なくとも一部は第2光学電子装置12と重畳されることができる。
【0033】
図1cの例示によれば、表示領域DAは一般領域NA、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を含むことができる。図1cの例示で、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2の間には一般領域NAが存在しない。すなわち、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2はお互いに接している。ここで、第1光学領域OA1の少なくとも一部は第1光学電子装置11と重畳されることができるし、第2光学領域OA2の少なくとも一部は第2光学電子装置12と重畳されることができる。
【0034】
一つ以上の光学領域OA1、OA2は映像表示構造及び光透過構造がすべて形成されていなければならない。すなわち、一つ以上の光学領域OA1、OA2は表示領域DAの一部領域であるので、一つ以上の光学領域OA1、OA2には映像表示のためのピクセルらが配置されなければならない。そして、一つ以上の光学領域OA1、OA2には一つ以上の光学電子装置11、12に光を透過してくれるための光透過構造が形成されなければならない。
【0035】
一つ以上の光学電子装置11、12は光受信が必要な装置であるが、表示パネル110の後(下、視聴面の反対側)に位置して、表示パネル110を透過した光を受信するようになる。
【0036】
一つ以上の光学電子装置11、12は表示パネル110の前面(視聴面)に露出されない。よって、使用者が表示装置110の前面を見る時、光学電子装置11、12が使用者に見えない。
【0037】
例えば、第1光学電子装置11はカメラであることができるし、第2光学電子装置12は近接センサー、照度センサーなどの感知センサーであることができる。例えば、感知センサーは赤外線を感知する赤外線センサーであることができる。
【0038】
これと反対に、第1光学電子装置11が感知センサーであり、第2光学電子装置12がカメラであることができる。
【0039】
以下では、説明の便宜のために、第1光学電子装置11がカメラであり、第2光学電子装置12が感知センサーであることで例を挙げる。ここで、カメラはカメラレンズまたはイメージセンサーであることができる。
【0040】
1光学電子装置11がカメラである場合、このカメラは表示パネル110の後(下)に位置するが、表示パネル110の前面方向を撮影する前面カメラ(Front camera)であることがある。よって、使用者は表示パネル110の視聴面を見ながら、視聴面に見えないカメラを通じて撮影をすることができる。
【0041】
表示領域DAに含まれた一般領域NA及び一つ以上の光学領域OA1、OA2は映像表示が可能な領域らであるが、一般領域NAは光透過構造が形成される必要がない領域であり、一つ以上の光学領域OA1、OA2は光透過構造が形成されなければならない領域である。
【0042】
よって、一つ以上の光学領域OA1、OA2は一定水準以上の透過率を有しなければならないし、一般領域NAは光透過性を有しないか、または一定水準未満の低い透過率を有することができる。
【0043】
例えば、一つ以上の光学領域OA1、OA2と一般領域NAは、解像度、ピクセル配置構造、単位面積当たりピクセル個数、電極構造、ライン構造、電極配置構造、またはライン配置構造などがお互いに異なることがある。
【0044】
例えば、一つ以上の光学領域OA1、OA2での単位面積当たりピクセル個数は一般領域NAでの単位面積当たりピクセル個数より小さいことがある。すなわち、一つ以上の光学領域OA1、OA2の解像度は一般領域NAの解像度より低いことがある。ここで、単位面積当たりピクセル個数は解像度を測定する単位であり、1インチ(inch)内のピクセル個数を意味するPPI(Pixels Per Inch)とも言える。
【0045】
例えば、第1光学領域OA1内の単位面積当たりピクセル個数は、一般領域NA内の単位面積当たりピクセル個数より小さいことがある。第2光学領域OA2内の単位面積当たりピクセル個数は第1光学領域OA1内の単位面積当たりピクセル個数以上であることがある。
【0046】
第1光学領域OA1は円形、卵円形、四角形、六角形、または八角形など多様な模様(shape:形状)を有することができる。第2光学領域OA2は円形、卵円形、四角形、六角形、または八角形など多様な模様を有することができる。第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2は等しい模様を有することもできて他の模様を有することができる。
【0047】
図1cを参照すれば、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2が接している場合、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を含む全体光学領域も円形、卵円形、四角形、六角形、または八角形など多様な模様を有することができる。
【0048】
以下では、説明の便宜のために、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2それぞれは円形であることを例に挙げる。
【0049】
本開示の実施例らによる表示装置100で、外部に露出されないで表示パネル110の下部に隠されている第1光学電子装置11がカメラである場合、本開示の実施例らによる表示装置100はUDC(Under Display Camera)技術が適用されたディスプレイであると言える。
【0050】
これによれば、本開示の実施例らによる表示装置100の場合、表示パネル110にカメラ露出のためのノッチ(Notch)またはカメラホールが形成されなくても良いため、表示領域DAの面積減少が発生しない。
【0051】
これによって、表示パネル110にカメラ露出のためのノッチ(Notch)またはカメラホールが形成されなくても良いため、ベゼル領域の大きさが減ることがあるし、デザイン制約事項が消えてデザイン設計の自由度が高くなることができる。
【0052】
本開示の実施例らによる表示装置100に、一つ以上の光学電子装置11、12が表示パネル110の後に隠されて位置するにもかかわらず、一つ以上の光学電子装置11、12は正常に光を受信して決まった機能を正常に遂行しなければならない。
【0053】
また、本開示の実施例らによる表示装置100で、一つ以上の光学電子装置11、12が表示パネル110の後に隠されて位置して表示領域DAと重畳されて位置するにもかかわらず、表示領域DAで一つ以上の光学電子装置11、12と重畳される一つ以上の光学領域OA1、OA2で正常な映像表示が可能ではなければならない。
【0054】
図2は、本開示の実施形態による表示装置100のシステム構成図である。
【0055】
図2を参照すると、表示装置100は、映像表示のための構成要素として、表示パネル110およびディスプレイ駆動回路を含み得る。
【0056】
ディスプレイ駆動回路は、表示パネル110を駆動するための回路であって、データ駆動回路220、ゲート駆動回路230、およびディスプレイコントローラ240などを含み得る。
【0057】
表示パネル110は映像が表示される表示領域DAと映像が表示されない非表示領域NDAを含むことができる。非表示領域NDAは表示領域DAの外郭領域であることができるし、ベゼル(Bezel)領域とも言える。非表示領域NDAの全体または一部は表示装置100の前で見える領域であるか、または、ベンディングされて表示装置100の前で見えない領域であることもある。
【0058】
表示パネル110は基板SUBと基板SUB上に配置された複数のピクセルSPを含むことができる。また、表示パネル110は複数のピクセルSPを駆動するために、さまざまな種類の信号ラインらをさらに含むことができる。
【0059】
本開示の実施例らによる表示装置100は液晶表示装置などであることもできて、表示パネル110はそれ自体が発光する自己発光表示装置であることができる。本開示の実施例らによる表示装置100が自己発光表示装置である場合、複数のピクセルSPそれぞれは発光素子を含むことができる。
【0060】
例えば、本開示の実施例らによる表示装置100は発光素子が有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)で具現された有機発光表示装置であることができる。他の例を挙げると、本開示の実施例らによる表示装置100は発光素子が無機物基盤の発光ダイオードで具現された無機発光表示装置であることができる。また他の例を挙げると、本開示の実施例らによる表示装置100は発光素子が自ら光を出す半導体結晶である量子ドット(Quantum Dot)で具現された量子ドット表示装置であることができる。
【0061】
表示装置100のタイプによって複数のピクセルSPそれぞれの構造が変わることがある。例えば、表示装置100がピクセルSPが光を自ら出す自己発光表示装置である場合、各ピクセルSPは自ら光を出す発光素子、一つ以上のトランジスター及び一つ以上のコンデンサを含むことができる。
【0062】
例えば、さまざまな種類の信号ラインらはデータ信号ら(データ電圧らまたは映像信号らとも称する)を伝達する複数のデータラインらDL及びゲート信号ら(スキャン信号らとも称する)を伝達する複数のゲートラインら(GL)などを含むことができる。
【0063】
複数のデータラインらDL及び複数のゲートラインら(GL)はお互いに交差することができる。複数のデータラインらDLそれぞれは第1方向に延長されながら配置されることができる。複数のゲートラインら(GL)それぞれは第2方向に延長されながら配置されることができる。
【0064】
ここで、第1方向は列(Column)方向であり、第2方向は行(Row)方向であることができる。または、第1方向は行方向であり、第2方向は列方向であることができる。
【0065】
データ駆動回路220は複数のデータラインらDLを駆動するための回路として、複数のデータラインらDLにデータ信号らを出力することができる。ゲート駆動回路230は複数のゲートラインらGLを駆動するための回路として、複数のゲートラインらGLにゲート信号らを出力することができる。
【0066】
ディスプレイコントローラー240はデータ駆動回路220及びゲート駆動回路230を制御するための装置として、複数のデータラインらDLに対する駆動タイミングと複数のゲートラインらGLに対する駆動タイミングを制御することができる。
【0067】
ディスプレイコントローラー240はデータ駆動回路220を制御するためにデータ駆動制御信号DCSをデータ駆動回路220に供給し、ゲート駆動回路230を制御するためにゲート駆動制御信号GCSをゲート駆動回路230に供給することができる。
【0068】
ディスプレイコントローラー240はホストシステム250から入力映像データを受信し、入力映像データに基づいて映像データ(Data)をデータ駆動回路220に供給することができる。
【0069】
データ駆動回路220はディスプレイコントローラー240の駆動タイミング制御によって複数のデータラインらDLにデータ信号らを供給することができる。
【0070】
データ駆動回路220はディスプレイコントローラー240からデジタル形態の映像データらDataを受信し、受信された映像データらDataをアナログ形態のデータ信号らに変換して複数のデータラインらDLに出力することができる。
【0071】
ゲート駆動回路230はディスプレイコントローラー240のタイミング制御によって複数のゲートラインらGLにゲート信号らを供給することができる。ゲート駆動回路230は各種ゲート駆動制御信号GCSと共にターン-オンレベル電圧に該当する第1ゲート電圧及びターン-オフレベル電圧に該当する第2ゲート電圧の供給を受けて、ゲート信号らを生成し、生成されたゲート信号らを複数のゲートラインらGLに供給することができる。
【0072】
例えば、データ駆動回路220はテープオトメティドボンディング(TAB:Tape Automated Bonding)方式で表示パネル110と連結されるか、または、チップオンガラス(COG:Chip On Glass)または、チップオンパネル(COP:Chip On Panel)方式で表示パネル110のボンディングパッドに連結されるか、または、チップオンフィルム(COF:Chip On Film)方式で具現されて表示パネル110と連結されることができる。
【0073】
ゲート駆動回路230はテープオトメティドボンディング(TAB)方式で表示パネル110と連結されるか、または、チップオンガラス(COG)またはチップオンパネル(COP)方式で表示パネル110のボンディングパッド(Bonding Pad)に連結されるか、または、チップオンフィルム(COF)方式によって表示パネル110と連結されることができる。または、ゲート駆動回路230はゲートインパネル(GIP:Gate In Panel)タイプで表示パネル110の非表示領域NDAに形成されることができる。ゲート駆動回路230は基板上に配置されるか、または基板に連結されることができる。すなわち、ゲート駆動回路230はGIPタイプである場合基板の非表示領域NDAに配置されることができる。ゲート駆動回路230はチップオンガラス(COG)タイプ、チップオンフィルム(COF)タイプなどの場合基板に連結されることができる。
【0074】
一方、データ駆動回路220及びゲート駆動回路230のうちで少なくとも一つの駆動回路は表示パネル110の表示領域DAに配置されることもできる。例えば、データ駆動回路220及びゲート駆動回路230のうちで少なくとも一つの駆動回路はピクセルSPと重畳されないように配置されることもできて、ピクセルSPと一部または全体が重畳されるように配置されることもできる。
【0075】
データ駆動回路220は表示パネル110の一方の側(例:上側または下側)に連結されることもできる。駆動方式、パネル設計方式などによって、データ駆動回路220は表示パネル110の両側(例:上側と下側)にすべて連結されるか、または、表示パネル110の4側面のうちでふたつ以上の側面に連結されることもできる。
【0076】
ゲート駆動回路230は表示パネル110の一方の側(例:左側または右側)に連結されることもできる。駆動方式、パネル設計方式などによって、ゲート駆動回路230は表示パネル110の両側(例:左側と右側)にすべて連結されるか、または、表示パネル110の4側面のうちでふたつ以上の側面に連結されることもできる。
【0077】
ディスプレイコントローラー240は、データ駆動回路220と別途の部品で具現されることもできて、またはデータ駆動回路220と共に統合されて集積回路で具現されることができる。
【0078】
ディスプレイコントローラ240は、通常のディスプレイ技術で用いられるタイミングコントローラ(Timing Controller)であるか、またはタイミングコントローラを含んで他の制御機能もさらに実行できる制御装置であり得、またはタイミングコントローラとは異なる制御装置であり得、または制御装置内の回路であり得る。ディスプレイコントローラ240は、IC(Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはプロセッサ(Processor)などの様々な回路や電子部品で具現できる。
【0079】
ディスプレイコントローラー240は印刷回路基板、軟性印刷回路などに実装され、印刷回路基板、軟性印刷回路などを通じてデータ駆動回路220及びゲート駆動回路230と電気的に連結されることができる。
【0080】
ディスプレイコントローラー240は、あらかじめ決まった一つ以上のインターフェースによってデータ駆動回路220と信号を送受信することができる。ここで、例えば、インターフェースはLVDS(Low Voltage Differential Signaling)インターフェース、EPIインターフェース、SP(Serial Peripheral Interface)などを含むことができる。
【0081】
本開示の実施例らによる表示装置100は映像表示機能だけではなく、タッチセンシング機能をさらに提供するために、タッチセンサーと、タッチセンサーをセンシングして指またはペンなどのタッチオブジェクトによってタッチが発生したかを検出するか、またはタッチ位置を検出するタッチセンシング回路を含むことができる。
【0082】
タッチセンシング回路はタッチセンサーを駆動してセンシングしてタッチセンシングデータを生成して出力するタッチ駆動回路260と、タッチセンシングデータを利用してタッチ発生を感知するか、またはタッチ位置を検出することができるタッチコントローラー270などを含むことができる。
【0083】
タッチセンサーは複数のタッチ電極らを含むことができる。タッチセンサーは複数のタッチ電極らとタッチ駆動回路260を電気的に連結してくれるための複数のタッチラインをさらに含むことができる。
【0084】
タッチセンサーは表示パネル110の外部にタッチパネル形態で存在することもできて表示パネル110の内部に存在することもできる。タッチセンサーがタッチパネル形態で表示パネル110の外部に存在する場合、タッチセンサーは外装型であると言う。タッチセンサーが外装型である場合、タッチパネルと表示パネル110は、別に製作され、組み立て過程で結合されることができる。外装型のタッチパネルはタッチパネル用基板及びタッチパネル用基板上の複数のタッチ電極らなどを含むことができる。
【0085】
タッチセンサーが表示パネル110の内部に存在する場合、表示パネル110の製作工程中にディスプレイ駆動と関連される信号ラインら及び電極らなどと共に基板SUB上にタッチセンサーが形成されることができる。
【0086】
タッチ駆動回路260は複数のタッチ電極らのうちで少なくとも一つでタッチ駆動信号を供給し、複数のタッチ電極らのうちで少なくとも一つをセンシングしてタッチセンシングデータを生成することができる。
【0087】
タッチセンシング回路は、セルフキャパシタンス(Self-Capacitance)センシング方式またはミューチュアル-キャパシタンス(Mutual-Capacitance)センシング方式でタッチセンシングを行い得る。
【0088】
タッチセンシング回路がセルフキャパシタンスセンシング方式でタッチセンシングを行う場合、タッチセンシング回路は、各タッチ電極とタッチオブジェクト(例えば、指、ペンなど)との間のキャパシタンスに基づいてタッチセンシングを行い得る。
【0089】
セルフ-キャパシタンスセンシング方式によると、複数のタッチ電極らそれぞれは駆動タッチ電極の役割もしてセンシングタッチ電極の役割もすることができる。タッチ駆動回路260は複数のタッチ電極らの全体または一部を駆動して複数のタッチ電極らの全体または一部をセンシングすることができる。
【0090】
タッチセンシング回路がミューチュアル-キャパシタンスセンシング方式でタッチセンシングを遂行する場合、タッチセンシング回路はタッチ電極らの間のキャパシタンスに基づいてタッチセンシングを遂行することができる。
【0091】
ミューチュアル-キャパシタンスセンシング方式によると、複数のタッチ電極らは駆動タッチ電極らとセンシングタッチ電極らで分けられる。タッチ駆動回路260は駆動タッチ電極らを駆動してセンシングタッチ電極らをセンシングすることができる。
【0092】
タッチセンシング回路に含まれたタッチ駆動回路260及びタッチコントローラー270は別途の装置で具現されることもできて、一つの装置で具現されることもできる。また、タッチ駆動回路260とデータ駆動回路220は別途の装置で具現されることもできて、一つの装置で具現されることもできる。
【0093】
表示装置100はディスプレイ駆動回路及び/またはタッチセンシング回路に各種電源を供給する電源供給回路などをさらに含むことができる。
【0094】
本開示の実施例らによる表示装置100はスマートフォン、タブレットなどのモバイル端末機であるか、または多様な大きさのモニターやテレビ(TV)などであることができるし、これに制限されないで、情報や映像を表出することができる多様なタイプ、多様な大きさのディスプレイであることができる。
【0095】
前述したように、表示パネル110で表示領域DAは一般領域NA及び一つ以上の光学領域OA1、OA2を含むことができる。
【0096】
一般領域NA及び一つ以上の光学領域OA1、OA2は映像表示が可能な領域らである。しかし、一般領域NAは光透過構造が形成される必要がない領域であり、一つ以上の光学領域OA1、OA2は光透過構造が形成されなければならない領域である。
【0097】
前述したように、表示パネル110で表示領域DAは一般領域NAと共に、一つ以上の光学領域OA1、OA2を含むことができるが、説明の便宜のために、表示領域DAが第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2をすべて含む場合(図1b、図1c)を仮定する。
【0098】
図3は、本開示の実施形態による表示パネル110におけるピクセルSPの等価回路である。
【0099】
表示パネル110の表示領域DAに含まれる一般領域NA、第1光学領域OA1、および第2光学領域OA2に配置されるピクセルSPのそれぞれは、発光素子EDと、発光素子EDを駆動するための駆動トランジスタDRTと、駆動トランジスタDRTの第1ノードN1にデータ電圧Vdataを伝達するためのスキャントランジスタSCTと、1フレームの間に一定電圧を維持するためのストレージキャパシタCstと、を含み得る。
【0100】
駆動トランジスタDRTは、データ電圧が印加される第1ノードN1と、発光素子EDと電気的に接続される第2ノードN2と、駆動電圧ラインDVLからピクセル駆動電圧ELVDDが印加される第3ノードN3と、を含み得る。駆動トランジスタDRTにおいて、第1ノードN1は、ゲートノードであり、第2ノードN2は、ソースノードまたはドレインノードであり得、第3ノードN3は、ドレインノードまたはソースノードであり得る。
【0101】
発光素子EDはアノード電極AE、発光層EL及びカソード電極CEを含むことができる。アノード電極AEは各ピクセルSPに配置されるピクセル電極であることができるし、各ピクセルSPの駆動トランジスターDRTの第2ノードN2と電気的に連結されることができる。カソード電極CEは複数のピクセルSPに共通に配置される共通電極であることができるし、基底電圧ELVSSが印加されることができる。
【0102】
例えば、アノード電極AEはピクセル電極であることができるし、カソード電極CEは共通電極であることができる。これと反対に、アノード電極AEは共通電極であることができるし、カソード電極CEはピクセル電極であることができる。以下では、説明の便宜のために、アノード電極AEはピクセル電極であり、カソード電極CEは共通電極であることで仮定する。
【0103】
例えば、発光素子EDは有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)、無機発光ダイオード、または量子ドット発光素子などであることができる。この場合、発光素子EDが有機発光ダイオードである場合、発光素子EDで発光層ELは有機物が含まれた有機発光層を含むことができる。
【0104】
スキャントランジスターSCTは、ゲートラインGLを通じて印加されるゲート信号であるスキャン信号SCANによってオン-オフが制御され、駆動トランジスターDRTの第1ノードN1とデータラインDLとの間に電気的に連結されることができる。
【0105】
ストレージコンデンサCstは駆動トランジスターDRTの第1ノードN1と第2ノードN2との間に電気的に連結されることができる。
【0106】
各ピクセルSPは図3に示されたように2個のトランジスターDRT、SCTと1個のコンデンサCstを含む2T(Transistor)1C(Capacitor)構造を有することができるし、場合によっては、1個以上のトランジスターをさらに含むか、または、1個以上のコンデンサをさらに含むこともできる。
【0107】
ストレージコンデンサCstは、駆動トランジスターDRTの第1ノードN1と第2ノードN2との間に存在することができる内部コンデンサ(Internal Capacitor)である寄生コンデンサ(例:Cgs、Cgd)ではなく、駆動トランジスターDRTの外部に意図的に設計した外部コンデンサ(External Capacitor)であることがある。
【0108】
駆動トランジスターDRT及びスキャントランジスターSCTそれぞれはnタイプトランジスターであるか、またはpタイプトランジスターであることがある。
【0109】
各ピクセルSP内の回路素子ら(特に、発光素子ED)は外部の水分や酸素などに脆弱であるため、外部の水分や酸素が回路素子ら(特に、発光素子ED)に浸透されることを防止するための封止層ENCAPが表示パネル110に配置されることができる。封止層ENCAPは発光素子らEDを覆う形態で配置されることができる。
【0110】
図4は、本開示の実施形態による表示パネル110の表示領域DAに含まれる3つの領域NA、OA1、OA2におけるピクセルSPの配置図である。
【0111】
図4を参照すると、表示領域DAに含まれる一般領域NA、第1光学領域OA1、および第2光学領域OA2のそれぞれに複数のピクセルSPが配置され得る。
【0112】
例えば、複数のピクセルSPは赤色光を発光する赤色ピクセルRed SP、緑光を発光する緑色ピクセルGreen SP及び青色光を発光する青色ピクセルBlue SPを含むことができる。
【0113】
これによって、一般領域NA、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2それぞれは、赤色ピクセルRed SPの発光領域らEA、緑色ピクセルGreen SPの発光領域らEA及び青色ピクセルBlue SPの発光領域らEAを含むことができる。
【0114】
図4を参照すると、一般領域NAは、光透過構造を含まず、発光領域EAを含み得る。
【0115】
しかし、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2は発光領域らEAを含むだけでなく、光透過構造も含まなければならない。
【0116】
よって、第1光学領域OA1は発光領域らEAと第1透過領域らTA1を含むことができるし、第2光学領域OA2は発光領域らEAと第2透過領域らTA2を含むことができる。
【0117】
発光領域らEAと透過領域らTA1、TA2は光透過可能如何によって区別されることができる。すなわち、発光領域らEAは光透過が不可能な領域であることができるし、透過領域らTA1、TA2は光透過が可能な領域であることができる。
【0118】
また、発光領域らEAと透過領域らTA1、TA2は特定メタル層CEの形成有無によって区別されることができる。例えば、発光領域らEAにはカソード電極CEが形成されていて、透過領域らTA1、TA2にはカソード電極CEが形成されないこともある。発光領域らEAにはライトシールド層(Light Shield Layer)が形成されていて、透過領域らTA1、TA2にはライトシールド層が形成されないこともある。
【0119】
第1光学領域OA1は第1透過領域らTA1を含み、第2光学領域OA2は第2透過領域らTA2を含むため、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2すべては光が透過することができる領域らである。
【0120】
第1光学領域OA1の透過率(透過程度)と第2光学領域OA2の透過率(透過程度)は等しいことがある。
【0121】
この場合、第1光学領域OA1の第1透過領域TA1と第2光学領域OA2の第2透過領域TA2は模様(shape:形状)または大きさが等しいことがある。または、第1光学領域OA1の第1透過領域TA1と第2光学領域OA2の第2透過領域TA2は模様や大きさが異なっても、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の割合と第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の割合が等しいことがある。
【0122】
これと異なるように、第1光学領域OA1の透過率(透過程度)と第2光学領域OA2の透過率(透過程度)はお互いに異なることがある。
【0123】
この場合、第1光学領域OA1の第1透過領域TA1と第2光学領域OA2の第2透過領域TA2は模様または大きさが異なることがある。または、第1光学領域OA1の第1透過領域TA1と第2光学領域OA2の第2透過領域TA2は模様や大きさが同一であっても、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の割合と第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の割合がお互いに異なることがある。
【0124】
例えば、第1光学領域OA1が重畳される第1光学電子装置11がカメラであり、第2光学領域OA2が重畳される第2光学電子装置12が感知センサーである場合、カメラは感知センサーよりさらに大きい光量を必要とすることができる。
【0125】
よって、第1光学領域OA1の透過率(透過程度)は、第2光学領域OA2の透過率(透過程度)より高いことがある。
【0126】
この場合、第1光学領域OA1の第1透過領域TA1は第2光学領域OA2の第2透過領域TA2よりさらに大きい大きさを有することができる。または、第1光学領域OA1の第1透過領域TA1と第2光学領域OA2の第2透過領域TA2は大きさが同一であっても、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の割合が第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の割合より大きくなることがある。
【0127】
以下では、説明の便宜のために、第1光学領域OA1の透過率(透過程度)が第2光学領域OA2の透過率(透過程度)より高い場合を例に挙げて説明する。
【0128】
また、図4に示されたように、本開示の実施例らでは、透過領域TA1、TA2は透明領域とすることもできて、透過率は透明度とすることもできる。
【0129】
また、図4に示されたように、本開示の実施例らでは、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2が表示パネル110の表示領域DAの上端に位置し、左右に並んで配置される場合を仮定する。
【0130】
図4を参照すれば、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2が配置される横表示領域を第1横表示領域HA1と言って、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2が配置されない横表示領域を第2横表示領域HA2と言う。
【0131】
図4を参照すれば、第1横表示領域HA1は一般領域NA、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を含むことができる。第2横表示領域HA2は一般領域NAのみを含むことができる。
【0132】
図5aは、本開示の実施形態による表示パネル110において、第1光学領域OA1および一般領域NAのそれぞれにおける信号ラインの配置図であり、図5bは、本開示の実施形態による表示パネル110において、第2光学領域OA2および一般領域NAのそれぞれにおける信号ラインの配置図である。
【0133】
図5aおよび図5bに示される第1横表示領域HA1は、表示パネル110における第1横表示領域HA1の一部であり、第2横表示領域HA2は、表示パネル110における第2横表示領域HA2の一部である。
【0134】
図5aに示される第1光学領域OA1は、表示パネル110における第1光学領域OA1の一部であり、図5bに示される第2光学領域OA2は、表示パネル110における第2光学領域OA2の一部である。
【0135】
図5aおよび図5bを参照すると、第1横表示領域HA1は、一般領域NA、第1光学領域OA1、および第2光学領域OA2を含み得る。第2横表示領域HA2は、一般領域NAを含み得る。
【0136】
表示パネル110には、多様な種類の横ラインらHL1、HL2が配置され、多様な種類の縦ラインらVLn、VL1、VL2が配置されることができる。
【0137】
本開示の実施例らで、横方向と縦方向は交差する2個の方向を意味するものであり、横方向と縦方向は見る方向によって異なることができる。例えば、本開示での実施例らで、横方向は一つのゲートラインGLが延長されながらも配置される方向を意味し、縦方向は一つのデータラインDLが延長されながら配置される方向を意味することができる。このように、横と縦を例に挙げる。
【0138】
図5a及び図5bを参照すれば、表示パネル110に配置される横ラインらは第1横表示領域HA1に配置される第1横ラインらHL1及び第2横表示領域HA2に配置される第2横ラインらHL2を含むことができる。
【0139】
表示パネル110に配置される横ラインらはゲートラインらGLであることがある。すなわち、第1横ラインらHL1と第2横ラインらHL2はゲートラインらGLであることがある。ゲートラインらGLはピクセルSPの構造によって多様な種類のゲートラインらを含むことができる。
【0140】
図5a及び図5bを参照すれば、表示パネル110に配置される縦ラインらは、一般領域NAだけに配置される一般縦ラインらVLn、第1光学領域OA1と一般領域NAをすべて通り過ぎる第1縦ラインらVL1、及び第2光学領域OA2と一般領域NAをすべて通り過ぎる第2縦ラインらVL2を含むことができる。
【0141】
表示パネル110に配置される縦ラインらはデータラインらDL、駆動電圧ラインらDVLなどを含むことができるし、これだけではなく、基準電圧ラインら、初期化電圧ラインらなどをさらに含むことができる。すなわち、一般縦ラインらVLn、第1縦ラインらVL1及び第2縦ラインらVL2はデータラインらDL、駆動電圧ラインらDVLなどを含むことができるし、これだけではなく、基準電圧ラインら、初期化電圧ラインらなどをさらに含むことができる。
【0142】
本開示の実施例らで、第2横ラインHL2で“横”という用語は、信号が左側(または右側)から右側(または左側)に伝達されるという意味であるだけで、第2横ラインHL2が正確な横方向だけで直線形態に延長されるという意味ではないことがある。すなわち、図5a及び図5bで、第2横ラインHL2は一直線形態で図示されているが、これと異なるように、第2横ラインHL2は折れるか、または曲げられた部分らを含むことができる。同じく、第1横ラインHL1また折れるか、または曲げられた部分らを含むことができる。
【0143】
本開示の実施例らで、一般縦ラインVLnで“縦”という用語は信号が上側(または下側)から下側(または上側)に伝達されるという意味であるだけで、一般縦ラインVLnが正確な縦方向だけで直線形態に延長されるという意味ではない。すなわち、図5a及び図5bで、一般縦ラインVLnは一直線形態で図示されているが、これと異なるように、一般縦ラインVLnは折れるか、または曲げられた部分らを含むことができる。同じく、第1縦ラインVL1及び第2縦ラインVL2また折れるか、または曲げられた部分らを含むことができる。
【0144】
図5aを参照すれば、第1横領域HA1に含まれる第1光学領域OA1は発光領域らEAと第1透過領域らTA1を含むことができる。第1光学領域OA1内で、第1透過領域らTA1の外領域が発光領域らEAを含むことができる。
【0145】
図5aを参照すれば、第1光学領域OA1の透過率改善のために、第1光学領域OA1を通り過ぎる第1横ラインらHL1は第1光学領域OA1内の第1透過領域らTA1を回避して過ぎ去ることができる。
【0146】
よって、第1光学領域OA1を通り過ぎる第1横ラインらHL1それぞれは各第1透過領域TA1の外郭枠(わく)の外を迂回する曲線区間またはベンディング区間などを含むことができる。
【0147】
これによって、第1横領域HA1に配置される第1横ラインHL1と第2横領域HA2に配置される第2横ラインHL2は模様または長さなどがお互いに異なることがある。すなわち、第1光学領域OA1を通り過ぎる第1横ラインHL1と第1光学領域OA1を通り過ぎない第2横ラインHL2は模様または長さなどがお互いに異なることがある。
【0148】
また、第1光学領域OA1の透過率改善のために、第1光学領域OA1を通り過ぎる第1縦ラインらVL1は第1光学領域OA1内の第1透過領域らTA1を回避して過ぎ去ることができる。
【0149】
よって、第1光学領域OA1を通り過ぎる第1縦ラインらVL1それぞれは各第1透過領域TA1の外郭枠の外を迂回する曲線区間またはベンディング区間などを含むことができる。
【0150】
これによって、第1光学領域OA1を通り過ぎる第1縦ラインVL1と第1光学領域OA1を通り過ぎないで一般領域NAに配置される一般縦ラインVLnは模様または長さなどがお互いに異なることがある。
【0151】
図5aを参照すれば、第1横領域HA1内の第1光学領域OA1に含まれた第1透過領域らTA1は斜線方向に配列されることができる。
【0152】
図5aを参照すれば、第1横領域HA1内の第1光学領域OA1で、左右に隣接した2個の第1透過領域らTA1の間には発光領域らEAが配置されることができる。第1横領域HA1内の第1光学領域OA1で、上下に隣接した2個の第1透過領域らTA1間には発光領域らEAが配置されることができる。
【0153】
図5aを参照すれば、第1横領域HA1に配置される第1横ラインらHL1、すなわち、第1光学領域OA1を通り過ぎる第1横ラインらHL1はすべて第1透過領域TA1の外郭枠の外を迂回する曲線区間またはベンディング区間を少なくとも一つは含むことができる。
【0154】
図5bを参照すれば、第1横領域HA1に含まれる第2光学領域OA2は発光領域らEAと第2透過領域らTA2を含むことができる。第2光学領域OA2内で、第2透過領域らTA2の外領域が発光領域らEAを含むことができる。
【0155】
第2光学領域OA2内の発光領域らEA及び第2透過領域らTA2の位置及び配列状態は、図5aでの第1光学領域OA1内の発光領域らEA及び第2透過領域らTA2の位置及び配列状態と同一であることもある。
【0156】
これと異なるように、図5bに示されたように、第2光学領域OA2内の発光領域らEA及び第2透過領域らTA2の位置及び配列状態は、図5aでの第1光学領域OA1内の発光領域らEA及び第2透過領域らTA2の位置及び配列状態と異なることがある。
【0157】
例えば、図5bを参照すれば、第2光学領域OA2内で、第2透過領域らTA2は横方向(左右方向)に配列されることができる。横長方向(左右方向)に隣接した2個の第2透過領域らTA2の間には発光領域EAが配置されないこともある。また、第2光学領域OA2内の発光領域らEAは縦方向(上下方向)に隣接した第2透過領域らTA2の間に配置されることができる。すなわち、2個の第2透過領域行の間に発光領域らEAが配置されることができる。
【0158】
第1横ラインらHL1は第1横領域HA1内の第2光学領域OA2とその周辺の一般領域NAを通り過ぎる時、図5aと同一な形態で過ぎ去ることができる。
【0159】
これと異なるように、図5bに示されたように、第1横ラインらHL1は第1横領域HA1内の第2光学領域OA2とその周辺の一般領域NAを通り過ぎる時、図5aと他の形態で過ぎ去ることがある。
【0160】
これは、図5bの第2光学領域OA2内の発光領域らEA及び第2透過領域らTA2の位置及び配列状態と、図5aでの第1光学領域OA1内の発光領域らEA及び第2透過領域らTA2の位置及び配列状態と異なるためである。
【0161】
図5bを参照すれば、第1横ラインらHL1は第1横領域HA1内の第2光学領域OA2とその周辺の一般領域NAを通り過ぎる時、曲線区間やベンディング区間なく、上下に隣接した第2透過領域らTA2の間を直線形態で過ぎ去ることができる。
【0162】
言い換えれば、一つの第1横ラインHL1は第1光学領域OA1内で曲線区間またはベンディング区間を有するが、第2光学領域OA2内では曲線区間またはベンディング区間を有しないこともある。
【0163】
第2光学領域OA2の透過率改善のために、第2光学領域OA2を通り過ぎる第2縦ラインらVL2は第2光学領域OA2内の第2透過領域らTA2を回避して過ぎ去ることができる。
【0164】
よって、第2光学領域OA2を通り過ぎる第2縦ラインらVL2それぞれは各第2透過領域TA2の外郭枠の外を迂回する曲線区間またはベンディング区間などを含むことができる。
【0165】
これによって、第2光学領域OA2を通り過ぎる第2縦ラインVL2と第2光学領域OA2を通り過ぎないで一般領域NAに配置される一般縦ラインVLnは模様または長さなどがお互いに異なることがある。
【0166】
図5aに示されたように、第1光学領域OA1を通過する第1横ラインHL1は第1透過領域らTA1の外郭枠の外を迂回する曲線区間らまたはベンディング区間らを有することができる。
【0167】
よって、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過する第1横ラインHL1の長さは、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過しないで一般領域NAだけに配置される第2横ラインHL2の長さより少しはさらに長いことがある。
【0168】
これによって、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過する第1横ラインHL1の抵抗(以下、第1抵抗とも称する)は、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過しないで一般領域NAだけに配置される第2横ラインHL2の抵抗(以下、第2抵抗とも称する)より少し大きくなることができる。
【0169】
図5a及び図5bを参照すれば、光透過構造によって、第1光学電子装置11と少なくとも一部が重畳される第1光学領域OA1は複数の第1透過領域らTA1を含み、第2光学電子装置12と少なくとも一部が重畳される第2光学領域OA2は複数の第2透過領域らTA2を含むため、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2は一般領域NAに比べて単位面積当たりピクセル個数が少ないことがある。
【0170】
第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過する第1横ラインHL1が連結されるピクセルSPの個数と、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過しないで一般領域NAだけに配置される第2横ラインHL2が連結されるピクセルSPの個数はお互いに異なることがある。
【0171】
第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過する第1横ラインHL1が連結されるピクセルSPの個数(第1個数)は、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過しないで一般領域NAだけに配置される第2横ラインHL2が連結されるピクセルSPの個数(第2個数)より少ないことがある。
【0172】
第1個数と第2個数との間の差は第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2それぞれの解像度と一般領域NAの解像度の差によって変わることがある。例えば、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2それぞれの解像度と一般領域NAの解像度の差が大きくなるほど、第1個数と第2個数との間の差は大きくなることがある。
【0173】
前述したように、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過する第1横ラインHL1が連結されるピクセルSPの個数(第1個数)が第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過しないで一般領域NAだけに配置される第2横ラインHL2が連結されるピクセルSPの個数(第2個数)より少ないため、第1横ラインHL1が周辺の他の電極らやラインらと重畳される面積が第2横ラインHL2が周辺の他の電極らやラインらと重畳される面積より小さいことがある。
【0174】
よって、第1横ラインHL1が周辺の他の電極らやラインらと形成する寄生キャパシタンス(以下、第1キャパシタンスと称する)は第2横ラインHL2が周辺の他の電極らやラインらと形成する寄生キャパシタンス(以下、第2キャパシタンスと称する)より遥かに小さいことがある。
【0175】
第1抵抗及び第2抵抗の間の大小関係(第1抵抗≧第2抵抗)及び第1キャパシタンス及び第2キャパシタンスの間の大小関係(第1キャパシタンス≪第2キャパシタンス)を考慮する時、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過する第1横ラインHL1のRC(Resistance-Capacitance)値(以下、第1RC値とも称する)は、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過しないで一般領域NAだけに配置される第2横ラインHL2のRC(Resistance-Capacitance)値(以下、第2RC値とも称する)より遥かに小さいことがある(第1RC値≪第2RC値)。
【0176】
第1横ラインHL1の第1RC値と第2横ラインHL2の第2RC値の間の差(以下で、RCロード(RC Load)偏差と称する)によって、第1横ラインHL1を通じた信号伝達特性と第2横ラインHL2を通じた信号伝達特性が変わることがある。
【0177】
図6および図7は、本開示の実施形態による表示パネル110の表示領域DAに含まれる一般領域NA、第1光学領域OA1および第2光学領域OA2のそれぞれの断面図である。
【0178】
図6は、タッチセンサがタッチパネルの形で表示パネル110の外部に存在する場合についての表示パネル110の断面図であり、図7は、タッチセンサTSが表示パネル110の内部に存在する場合についての表示パネル110の断面図である。
【0179】
図6および図7のそれぞれは、表示領域DAに含まれる一般領域NA、第1光学領域OA1、および第2光学領域OA2についての断面図である。
【0180】
まず、図6および図7を参照して一般領域NAの積層構造について説明する。第1光学領域OA1と第2光学領域OA2のそれぞれに含まれる発光領域EAは、一般領域NA内の発光領域EAと同じ積層構造を有し得る。
【0181】
図6および図7を参照すると、基板SUBは、第1基板SUB1、層間絶縁膜IPDおよび第2基板SUB2を含み得る。層間絶縁膜IPDは、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に位置し得る。基板SUBを第1基板SUB1、層間絶縁膜IPDおよび第2基板SUB2で構成することによって、水分浸透を防止できる。例えば、第1基板SUB1および第2基板SUB2は、ポリイミド(Polyimide、PI)基板であり得る。第1基板SUB1を1次PI基板といい、第2基板SUB2を2次PI基板といえる。
【0182】
図6および図7を参照すると、基板SUB上には、駆動トランジスタDRTなどのトランジスタを形成するための各種パターンACT、SD1、GATE、各種絶縁膜MBUF、ABUF1、ABUF2、GI、 ILD1、ILD2、PAS0および各種金属パターンTM、GM、ML1、ML2が配置され得る。
【0183】
図6および図7を参照すると、第2基板SUB2上にマルチバッファ層MBUFが配置され得、マルチバッファ層MBUF上に第1アクティブバッファ層ABUF1が配置され得る。
【0184】
第1アクティブバッファ層ABUF1上に第1金属層ML1及び第2金属層ML2が配置されることができる。ここで、第1金属層ML1及び第2金属層ML2は光をシールドするライトシールド層(Light Shield Layer、LS)であることがある。
【0185】
第1金属層ML1及び第2金属層ML2上に第2アクティブバッファ層ABUF2が配置されることができる。第2アクティブバッファ層ABUF2上に駆動トランジスターDRTのアクティブ層ACTが配置されることができる。
【0186】
ゲート絶縁膜GIがアクティブ層ACTを覆いながら配置されることができる。
【0187】
ゲート絶縁膜GI上に駆動トランジスターDRTのゲート電極GATEが配置されることができる。この時、駆動トランジスターDRTの形成位置と異なる位置で、駆動トランジスターDRTのゲート電極GATEと共に、ゲート物質層GMがゲート絶縁膜GI上に配置されることができる。
【0188】
第1層間絶縁膜ILD1がゲート電極GATE及びゲート物質層GMを覆いながら配置されることができる。第1層間絶縁膜ILD1上に金属パターンTMが配置されることができる。金属パターンTMは駆動トランジスターDRTの形成位置と他の所に位置することができる。第2層間絶縁膜ILD2が第1層間絶縁膜ILD1上の金属パターンTMを覆いながら配置されることができる。
【0189】
第2層間絶縁膜ILD2上に2個の第1ソース-ドレイン電極パターンSD1が配置されることができる。2個の第1ソース-ドレイン電極パターンSD1のうちで一つは駆動トランジスターDRTのソースノードであり、残り一つは駆動トランジスターDRTのドレインノードである。
【0190】
2個の第1ソース-ドレイン電極パターンSD1は、第2層間絶縁膜ILD2、第1層間絶縁膜ILD1及びゲート絶縁膜GIのコンタクトホールを通じて、アクティブ層ACTの一方の側と他方の側に電気的に連結されることができる。
【0191】
アクティブ層ACTでゲート電極GATEと重畳される部分はチャンネル領域である。2個の第1ソース-ドレイン電極パターンSD1のうちで一つはアクティブ層ACTでチャンネル領域の一方の側と連結されることができるし、2個の第1ソース-ドレイン電極パターンSD1のうちで残り一つはアクティブ層ACTでチャンネル領域の他方の側と連結されることができる。
【0192】
パッシベーション層PAS0が2個の第1ソース-ドレイン電極パターンSD1を覆いながら配置される。パッシベーション層PAS0上に平坦化層PLNが配置されることができる。平坦化層PLNは第1平坦化層PLN1及び第2平坦化層PLN2を含むことができる。
【0193】
パッシベーション層PAS0上に第1平坦化層PLN1が配置されることができる。
【0194】
第1平坦化層PLN1上に第2ソース-ドレイン電極パターンSD2が配置され得る。第2ソース-ドレイン電極パターンSD2は、第1平坦化層PLN1のコンタクトホールを介して2つの第1ソース-ドレイン電極パターンSD1のうち、1つ(図3のピクセルSP内の駆動トランジスタDRTの第2ノードN2に対応する)と接続され得る。
【0195】
第2平坦化層PLN2は第2ソース-ドレイン電極パターンSD2を覆いながら配置されることができる。第2平坦化層PLN2上に発光素子EDが配置されることができる。
【0196】
発光素子EDの積層構造をよく見れば、アノード電極AEが第2平坦化層PLN2上に配置されることができる。アノード電極AEが第2平坦化層PLN2のコンタクトホールを通じて第2ソース-ドレイン電極パターンSD2と電気的に連結されることができる。
【0197】
バンクBANKがアノード電極AEの一部を覆いながら配置されることができる。ピクセルSPの発光領域EAに対応されるバンクBANKの一部がオープンされることができる。
【0198】
アノード電極AEの一部がバンクBANKの開口部(オープンされた部分)で露出されることができる。発光層ELがバンクBANKの側面とバンクBANKの開口部(オープンされた部分)に位置することができる。発光層ELの全体または一部は隣接したバンクBANKの間に位置することができる。
【0199】
バンクBANKの開口部で、発光層ELはアノード電極AEと接触することができる。発光層EL上にカソード電極CEが配置されることができる。
【0200】
アノード電極AE、発光層EL及びカソード電極CEによって発光素子EDが形成されることができる。発光層ELは有機膜を含むことができる。
【0201】
前述した発光素子ED上に封止層ENCAPが配置され得る。
【0202】
封止層ENCAPは、単一層構造または多層構造を有し得る。例えば、図6および図7に示されるように、封止層ENCAPは、第1封止層PAS1、第2封止層PCL、および第3封止層PAS2を含み得る。
【0203】
例えば、第1封止層PAS1および第3封止層PAS2は、無機膜であり、第2封止層PCLは、有機膜であり得る。第1封止層PAS1、第2封止層PCLおよび第3封止層PAS2のうち、第2封止層PCLは最も厚く、平坦化層の役割を行い得る。
【0204】
第1封止層PAS1はカソード電極CE上に配置され、発光素子EDと最も隣接するように配置されることができる。第1封止層PAS1は低温蒸着が可能な無機絶縁材質で形成されることができる。例えば、第1封止層PAS1は窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化窒化シリコン(SiON)または酸化アルミニウム(Al)などであることができる。第1封止層PAS1が低温雰囲気で蒸着されるため、蒸着工程時、第1封止層PAS1は高温雰囲気に脆弱な有機物を含む発光層ELが損傷されることを防止することができる。
【0205】
第2封止層PCLは第1封止層PAS1より小さな面積で形成されることができる。この場合、第2封止層PCLは第1封止層PAS1の両末端を露出させるように形成されることができる。第2封止層PCLは表示装置100の曲がりによる各層ら間の応力を緩和させる緩衝役割をして、平坦化性能を強化する役割をすることもできる。例えば、第2封止層PCLはアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、またはシリコンオキシカーバイド(SiOC)などであることができるし、有機絶縁材質で形成されることができる。例えば、第2封止層PCLはインクジェット方式を通じて形成されることもできる。
【0206】
第3無機封止層PAS2は第2封止層PCLが形成された基板SUB上に第2封止層PCL及び第1封止層PAS1それぞれの上部面及び側面を覆うように形成されることができる。第3封止層PAS2は外部の水分や酸素が第1無機封止層PAS1及び有機封止層PCLに浸透することを最小化するか、または遮断することができる。例えば、第3封止層PAS2は窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化窒化シリコン(SiON)または酸化アルミニウム (Al)などのような無機絶縁材質で形成される。
【0207】
図7を参照すると、タッチセンサTSが表示パネル110に内蔵されるタイプの場合、封止層ENCAP上にタッチセンサTSが配置され得る。タッチセンサ構造について詳細に説明すると、以下の通りである。
【0208】
封止層ENCAP上にタッチバッファ膜T-BUFが配置され得る。タッチバッファ膜T-BUF上にタッチセンサTSが配置され得る。
【0209】
タッチセンサTSは、異なる層に位置するタッチセンサメタルTSMとブリッジメタルBRGを含み得る。
【0210】
タッチセンサメタルTSMとブリッジメタルBRGとの間には、タッチ層間絶縁膜T-ILDが配置され得る。
【0211】
例えば、タッチセンサメタルTSMが互いに隣接して配置される第1タッチセンサメタルTSM、第2タッチセンサメタルTSM、および第3タッチセンサメタルTSMを含み得る。第1タッチセンサメタルTSMと第2タッチセンサメタルTSMとの間に第3タッチセンサメタルTSMがあり、第1タッチセンサメタルTSMおよび第2タッチセンサメタルTSMは、互いに電気的に接続される必要がある場合、第1タッチセンサメタルTSMおよび第2タッチセンサメタルTSMは、他の層にあるブリッジメタルBRGを介して電気的に相互に接続され得る。ブリッジメタルBRGは、タッチ層間絶縁膜T-ILDによって第3タッチセンサメタルTSMと絶縁することができる。
【0212】
表示パネル110にタッチセンサTSが形成されるとき、工程に用いられる薬液(現像液またはエッチング液など)または外部からの水分などが発生し得る。タッチバッファ膜T-BUF上にタッチセンサTSが配置されることによって、タッチセンサTSの製造工程時に薬液や水分などが有機物を含む発光層ELに浸透することを防止できる。これにより、タッチバッファ膜T-BUFは、薬液または水分に脆弱な発光層ELの損傷を防止できる。
【0213】
タッチバッファ膜T-BUFは、高温に脆弱な有機物を含む発光層ELの損傷を防止するために、一定温度(例えば、100℃)以下の低温で形成可能であり、1~3の低誘電率を有する有機絶縁材料で形成される。例えば、タッチバッファ膜T-BUFは、アクリル系、エポキシ系、またはシロキサン(Siloxan)系の材質で形成され得る。表示装置100の曲がりに応じて、封止層ENCAPが損傷することがあり、タッチバッファ膜T-BUF上に位置するタッチセンサメタルが割れることがある。表示装置100が曲がっても、有機絶縁材質で平坦化性能を有するタッチバッファ膜T-BUFは、封止層ENCAPの損傷および/またはタッチセンサTSを構成するメタルTSM、BRGの割れ現象を防止できる。
【0214】
保護層PACは、タッチセンサTSを覆いながら配置され得る。保護層PACは、有機絶縁膜であり得る。
【0215】
次に、図6および図7を参照して第1光学領域OA1についての積層構造を説明する。
【0216】
図6および図7を参照すると、第1光学領域OA1内の発光領域EAは、一般領域NAの積層構造と同じ積層構造を有し得る。したがって、以下は、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の積層構造について詳細に説明する。
【0217】
一般領域NAおよび第1光学領域OA1に含まれる発光領域EAには、カソード電極CEが配置されるが、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1には、カソード電極CEが配置されないことがある。すなわち、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1は、カソード電極CEの開口部に対応できる。
【0218】
また、一般領域NAおよび第1光学領域OA1に含まれる発光領域EAには、第1金属層ML1および第2金属層ML2のうち、少なくとも1つを含むライトシールド層LSが配置されるが、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1には、ライトシールド層LSが配置されないことがある。すなわち、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1は、ライトシールド層LSの開口部に対応できる。
【0219】
一般領域NAおよび第1光学領域OA1に含まれる発光領域EAに配置された基板SUBと各種絶縁膜MBUF、ABUF1、ABUF2、GI、ILD1、ILD2、PAS0、PLN(PLN1、PLN2)、BANK、ENCAP(PAS1、PCL、PAS2)、T-BUF、T-ILD、PACは、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1にも同様に配置され得る。
【0220】
しかし、一般領域NAおよび第1光学領域OA1に含まれる発光領域EAにおいて、絶縁物質以外に、電気的な特性を有する物質層(例えば、金属物質層、半導体層など)は、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1に配置されないことがある。
【0221】
例えば、図6および図7を参照すると、トランジスタに関連する金属物質層ML1、ML2、GATE、GM、TM、SD1、SD2および半導体層ACTは、第1透過領域TA1に配置されないことがある。
【0222】
また、図6および図7を参照すると、発光素子EDに含まれるアノード電極AEおよびカソード電極CEは、第1透過領域TA1に配置されないことがある。ただし、発光層ELは、第1透過領域TA1に配置されることがあり、または配置されないことがある。
【0223】
また、図7を参照すると、タッチセンサTSに含まれるタッチセンサメタルTSMおよびブリッジメタルBRGも、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1に配置されないことがある。
【0224】
したがって、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1に電気的な特性を有する物質層(例えば、金属物質層、半導体層など)が配置されないことによって、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の光透過性が提供され得る。したがって、第1光学電子装置11は、第1透過領域TA1を介して透過した光を受信し、当該機能(例えば、イメージセンシング)を行い得る。
【0225】
第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の全体または一部は、第1光学電子装置11と重畳するため、第1光学電子装置11の正常の動作のためには、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の透過率は、より高まる必要がある。
【0226】
このために、本開示の実施形態による表示装置100の表示パネル110において、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1は、透過率向上構造(TIS、Transmittance Improvement Structure)を有し得る。
【0227】
図6および図7を参照すると、表示パネル110に含まれる複数の絶縁膜は、基板SUB1、SUB2とトランジスタDRT、SCTとの間のバッファ層MBUF、ABUF1、ABUF2と、トランジスタDRTと発光素子EDとの間の平坦化層PLN1、PLN2と、発光素子ED上の封止層ENCAPと、を含み得る。
【0228】
図7を参照すると、表示パネル110に含まれる複数の絶縁膜は、封止層ENCAP上のタッチバッファ膜T-BUFおよびタッチ層間絶縁膜T-ILDなどをさらに含み得る。
【0229】
図6および図7を参照すると、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1は、透過率向上構造TISとして、第1平坦化層PLN1およびパッシベーション層PAS0が下に陥没した構造を有し得る。
【0230】
図6および図7を参照すると、複数の絶縁膜のうち、第1平坦化層PLN1は、少なくとも1つの凹凸部(または陥没部)を含み得る。ここで、第1平坦化層PLN1は、有機絶縁膜であり得る。
【0231】
第1平坦化層PLN1が下に陥没した場合、第2平坦化層PLN2が実質的な平坦化の役割を行い得る。一方、第2平坦化層PLN2も下に陥没し得る。この場合、第2封止層PCLが実質的な平坦化の役割を行い得る。
【0232】
図6および図7を参照すると、第1平坦化層PLN1およびパッシベーション層PAS0の陥没した部分は、トランジスタDRTを形成するための絶縁膜ILD2、IDL1、GIとその下に位置するバッファ層ABUF1、ABUF2、MBUFを貫通し、第2基板SUB2の上部まで下降し得る。
【0233】
図6および図7を参照すると、基板SUBは、透過率向上構造TISとして少なくとも1つの凹部を含み得る。例えば、第1透過領域TA1において、第2基板SUB1の上面が下に陥没するか、または開けられる。
【0234】
図6および図7を参照すると、封止層ENCAPを構成する第1封止層PAS1および第2封止層PCLも下に陥没した形の透過率向上構造TISを有し得る。ここで、第2封止層PCLは、有機絶縁膜であり得る。
【0235】
図7を参照すると、保護層PACは、封止層ENCAP上のタッチセンサTSを覆いながら配置され、タッチセンサTSを保護できる。
【0236】
図7を参照すると、保護層PACは、第1透過領域TA1と重畳する部分で透過率向上構造TISとして少なくとも1つの凹凸部を有し得る。ここで、保護層PACは、有機絶縁膜であり得る。
【0237】
図7を参照すると、タッチセンサTSは、メッシュタイプのタッチセンサメタルTSMで構成され得る。タッチセンサメタルTSMがメッシュタイプで形成される場合、タッチセンサメタルTSMには、複数のオープン領域が存在し得る。複数のオープン領域のそれぞれは、ピクセルSPの発光領域EAと位置が対応できる。
【0238】
第1光学領域OA1の透過率が一般領域NAの透過率よりも高くなるように、第1光学領域OA1内における単位領域当たりのタッチセンサメタルTSMの面積は、一般領域NA内における単位領域当たりのタッチセンサメタルTSMの面積よりも小さいことがある。
【0239】
図7を参照すると、第1光学領域OA1内の発光領域EAにタッチセンサTSが配置され、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1には、タッチセンサTSが配置されないことがある。
【0240】
次に、図6および図7を参照して第2光学領域OA2についての積層構造を説明する。
【0241】
図6および図7を参照すると、第2光学領域OA2内の発光領域EAは、一般領域NAの積層構造と同じ積層構造を有し得る。したがって、以下では、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の積層構造について詳細に説明する。
【0242】
一般領域NAおよび第2光学領域OA2に含まれる発光領域EAには、カソード電極CEが配置されるが、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2には、カソード電極CEが配置されないことがある。すなわち、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2は、カソード電極CEの開口部に対応できる。
【0243】
また、一般領域NAおよび第2光学領域OA2に含まれる発光領域EAには、第1金属層ML1および第2金属層ML2のうち、少なくとも1つを含むライトシールド層LSが配置されるが、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2には、ライトシールド層LSが配置されないことがある。すなわち、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2は、ライトシールド層LSの開口部に対応できる。
【0244】
第2光学領域OA2の透過率と第1光学領域OA1の透過率が同じである場合、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の積層構造は、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の積層構造と完全に同じであり得る。
【0245】
第2光学領域OA2の透過率と第1光学領域OA1の透過率が異なる場合、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の積層構造は、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の積層構造と一部異なり得る。
【0246】
例えば、図6および図7に示されるように、第2光学領域OA2の透過率が第1光学領域OA1の透過率よりも低い場合、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2は、透過率向上構造TISを有しないことがある。その一環として、第1平坦化層PLN1およびパッシベーション層PAS0が陥没しないことがある。また、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の幅は、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の幅よりも狭いことがある。
【0247】
一般領域NAおよび第2光学領域OA2に含まれる発光領域EAに配置された基板SUBと各種絶縁膜MBUF、ABUF1、ABUF2、GI、ILD1、ILD2、PAS0、PLN(PLN1、PLN2)、BANK、ENCAP(PAS1、PCL、PAS2)、T-BUF、T-ILD、PACは、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2にも同様に配置され得る。
【0248】
しかし、一般領域NAおよび第2光学領域OA2に含まれる発光領域EAにおいて、絶縁物質以外に、電気的な特性を有する物質層(例えば、金属物質層、半導体層など)は、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2に配置されないことがある。
【0249】
例えば、図6および図7を参照すると、トランジスタに関連する金属物質層ML1、ML2、GATE、GM、TM、SD1、SD2および半導体層ACTは、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2に配置されないことがある。
【0250】
また、図6および図7を参照すると、発光素子EDに含まれるアノード電極AEおよびカソード電極CEは、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2に配置されないことがある。ただし、発光層ELは、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2に配置されることがあり、または配置されないことがある。
【0251】
また、図7を参照すると、タッチセンサTSに含まれるタッチセンサメタルTSMおよびブリッジメタルBRGも、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2に配置されないことがある
【0252】
したがって、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2に電気的な特性を有する物質層(例えば、金属物質層、半導体層など)が配置されないことによって、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の光透過性が提供され得る。したがって、第2光学電子装置12は、第2透過領域TA2を介して透過した光を受信し、当該機能(例えば、物体や人体の接近検知、外部の照度検知など)を行い得る。
【0253】
図8は、本開示の実施形態による表示パネル110の外郭における断面図である。
【0254】
図8においては、第1基板SUB1および第2基板SUB2が合わさった形の基板SUBが表示され、バンクBANKの下部は、簡単に示されている。図8において、第1平坦化層PLN1および第2平坦化層PLN2は、1つの平坦化層PLNに示され、平坦化層PLNの下の第2層間絶縁膜ILD2および第1層間絶縁膜ILD1は、1つの層間絶縁膜INSに示される。
【0255】
図8を参照すると、第1封止層PAS1は、カソード電極CE上に配置され、発光素子EDに最も隣接して配置され得る。第2封止層PCLは、第1封止層PAS1よりも小さい面積で形成され得る。この場合、第2封止層PCLは、第1封止層PAS1の両端を露出させるように形成され得る。
【0256】
第3無機封止層PAS2は、第2封止層PCLが形成された基板SUB上に第2封止層PCLおよび第1封止層PAS1のそれぞれの上部面および側面を覆うように形成され得る。
【0257】
第3封止層PAS2は、外部の水分や酸素が第1無機封止層PAS1および有機封止層PCLに浸透することを最小化するか、または遮断する。
【0258】
図8を参照すると、表示パネル110は、封止層ENCAPが崩れるのを防止するために、封止層ENCAPの傾斜面SLPの端点またはその近傍に1つ以上のダムDAM1、DAM2が存在し得る。1つ以上のダムDAM1、DAM2は、表示領域DAと非表示領域NDAとの境界点に存在したり、境界点の近傍に存在し得る。
【0259】
1つ以上のダムDAM1、DAM2は、バンクBANKと同じ物質DFPを含み得る。
【0260】
図8を参照すると、有機物を含む第2封止層PCLは、最も内側にある1次ダムDAM1の内側面にのみ位置し得る。すなわち、第2封止層PCLは、すべてのダムDAM1、DAM2の上部に存在しないことがある。これとは異なり、有機物を含む第2封止層PCLは、1次ダムDAM1および2次ダムDAM2のうち、少なくとも1次ダムDAM1の上部に位置し得る。
【0261】
第2封止層PCLは、1次ダムDAM1の上部までのみ拡張されて位置し得る。または、第2封止層PCLは、1次ダムDAM1の上部を通り、2次ダムDAM2の上部まで拡張されて位置し得る。
【0262】
図8を参照すると、1つ以上のダムDAM1、DAM2の外郭には、タッチ駆動回路260が電気的に接続されるタッチパッドTPが基板SUBに配置され得る。
【0263】
タッチラインTLは、表示領域DAに配置されるタッチ電極を構成するタッチセンサメタルTSMまたはブリッジメタルBRGをタッチパッドTPに電気的に接続し得る。
【0264】
タッチラインTLの一端は、タッチセンサメタルTSMまたはブリッジメタルBRGと電気的に接続され、タッチラインTLの他端は、タッチパッドTPと電気的に接続され得る。
【0265】
タッチラインTLは、封止層ENCAPの傾斜面SLPに沿って下降し、ダムDAM1、DAM2の上部を通り、外郭に配置されたタッチパッドTPまで延長され得る。
【0266】
図8を参照すると、タッチラインTLは、ブリッジメタルBRGであり得る。これとは異なり、タッチラインTL、タッチセンサメタルTSMであり得る。
【0267】
図9は、本開示の実施形態による表示装置を示す構造図である。
【0268】
図9を参照すると、表示装置100は、表示パネル110、データ駆動回路220、ゲート駆動回路230、第1電源供給回路910、第2電源供給回路920を含み得る。
【0269】
表示パネル110は、複数のデータラインDL1~DLm、複数のゲートラインGL1~GLn、複数の第1初期化電源ラインVL11~VL1n、複数の電源ラインVL21~VL2nが配置されており、複数のデータラインDL1~DLmと、複数のゲートラインGL1~GLnと、複数の第1初期化電源ラインVL11~VL1nと、複数の電源ラインVL21~VL2nに接続されて光を発光する複数のピクセル101を含み得る。
【0270】
複数のピクセル101のうち、少なくとも1つのピクセルは、データ信号に対応する電圧に対応して駆動電流を生成し、駆動電流の供給を受けて光を発光する発光素子を含み得る。
【0271】
データ駆動回路220は、複数のデータラインDL1~DLmに接続され、複数のデータラインDL1~DLmにデータ信号を供給し得る。また、データ駆動回路220は、集積回路で具現できる。データ駆動回路220は、デジタル映像信号の供給を受け、アナログデータ信号を生成して供給し得る。
【0272】
ゲート駆動回路230は、複数のゲートラインGL1~GLnに接続され、複数のゲートラインGL1~GLnにゲート信号を供給し得る。ここで、ゲート駆動回路230は、表示パネル110の外部に示されているが、表示パネル110内に配置され得る。
【0273】
第1電源供給回路910は、複数の第1初期化電源ラインVL11~VL1nに第1初期化電圧を供給し得る。第1初期化電圧は、第1電圧レベルと第2電圧レベルとの間の電圧レベルを有し得る。また、第1初期化電圧は、第1期間で第1電圧レベルを有し、第2期間で第1電圧レベルと第2電圧レベルとの間の電圧レベルである第3電圧レベルを有し、第3期間で第2電圧レベルを有し得る。ここで、第1期間、第2期間、第3期間は、連続的であり得る。また、第1電源供給回路910は、表示パネル110の外部に示されているが、表示パネル110内に配置され得る。
【0274】
第2電源供給回路920は、複数の電源ラインVL21~VL2nに駆動電圧を供給し得る。第2電源供給回路920から供給される駆動電圧は、ハイ状態の電圧であるピクセル駆動電圧と、ロー状態の電圧である基底電圧と、を含み得る。ピクセル駆動電圧の電圧レベルは、第1初期化電圧の第1電圧レベルより低いことがある。また、ピクセル駆動電圧の電圧レベルは、第1初期化電圧の第3電圧レベルと同じであり得る。また、第2電源供給回路920は、第2初期化電圧を供給し得る。しかし、第2電源供給回路920から供給する電圧は、これに限定されるものではない。
【0275】
また、表示装置100は、データ駆動回路220、ゲート駆動回路230、第1電源供給回路910および第2電源供給回路920を制御できるディスプレイコントローラ240を含み得る。ディスプレイコントローラ240は、映像信号、クロック信号、同期信号を出力することができる。
【0276】
また、表示装置100には、表示パネル110と重畳するようにタッチを感知するタッチセンサが配置され得る。
【0277】
データ駆動回路220、ゲート駆動回路230、第1電源供給回路910、第2電源供給回路920のうち、少なくとも1つは論理回路を含んでおり、表示装置100が低周波数で駆動されると、論理回路が動作する時間が減少して論理回路を含むデータ駆動回路220、ゲート駆動回路230、第1電源供給回路910、または第2電源供給回路920で消費される消費電力が低減されることができ、表示装置100は、消費電力が低減されることができる。
【0278】
図10は、図9に示されている表示パネル内にゲート駆動回路と第1電源供給回路が配置されることを示す平面図である。
【0279】
図10を参照すると、表示パネル110は、基板SUBを含み得る。基板SUBは、複数のピクセル101が配置され得る。また、表示パネル110は、複数のピクセル101を駆動するために様々な種類の信号ラインが配置され得る。
【0280】
また、基板SUBの一方の側は、複数のステージ1000が配置され得る。しかし、これに限定されるものではなく、基板SUBの両側に複数のステージ1000がそれぞれ配置され得る。
【0281】
複数のステージ1000によって表示パネル110には、図9に示されているゲート駆動回路230と第1電源供給回路910が配置され得る。複数のステージ1000のうち、斜線が表示されていないステージ1000aによって図9に示されているゲート駆動回路230が具現され、複数のステージ1000のうち、斜線が表示されているステージ1000bによって図9に示されている第1電源供給回路910が具現できる。しかし、表示パネル110におけるステージ1000a、1000bの配置は、これに限定されるものではない。
【0282】
ゲート駆動回路230に含まれるステージ1000aは、複数のゲートラインGLに順次にゲート信号を出力し、第1電源供給回路910に含まれるステージ1000bは、複数の第1初期化電源ラインVL1に順次に第1初期化電圧を出力することができる。ここで、ゲート駆動回路230と第1電源供給回路910は、それぞれ3つのステージを含んでいるものと示されるが、これは例示的なものであり、これに限定されるものではない。
【0283】
そして、説明を容易にするために基板SUB上に複数のステージ1000のみが配置されるものと示しているが、これに限定されるものではなく、基板SUB上にピクセルを配置する工程中にゲート駆動回路230と第1電源供給回路910に含まれる複数のステージ1000a、1000bが配置され得、ゲート駆動回路230と第1電源供給回路910を別に接続するよりも表示装置100を製造する工程を単純化できる。
【0284】
また、ゲート駆動回路230と第1電源供給回路910は、基板SUB上の非表示領域に配置され得る。また、ゲート駆動回路230と第1電源供給回路910が非表示領域に配置されると、表示装置100のベゼルを薄く具現できる。
【0285】
図11は、図9に示された表示装置に採用されるピクセルを示す回路図である。
【0286】
図11を参照すると、ピクセル101は、データ信号に対応する電圧が印加される第1ノードN1の電圧に対応して第2ノードN2から第3ノードN3の方向に流れる駆動電流を生成する駆動トランジスタDRTと、駆動トランジスタDRTから駆動電流の供給を受けて光を発光する発光素子EDと、を含み得る。
【0287】
駆動トランジスタDRTは、第1電極が第2ノードN2に接続され、第2電極が第3ノードN3に接続され得る。そして、駆動トランジスタDRTは、ゲート電極が第1ノードN1に接続され得る。そして、第1ノードN1にデータ信号に対応する電圧が印加されることができる。また、駆動トランジスタDRTは、第2ノードN1にピクセル駆動電圧ELVDDが印加された状態で第1ノードN1に印加される電圧のレベルに対応して第2ノードN2から第3ノードN3の方向に電流が流れるようにすることができる。
【0288】
発光素子EDは、アノード電極、カソード電極、およびアノード電極とカソード電極との間に配置される発光層を含み得る。発光素子EDのカソード電極に基底電圧ELVSSが印加されることができる。発光素子EDのカソード電極に印加される基底電圧は、接地またはネガティブ電圧であり、発光素子EDのアノード電極にハイ状態の電圧が印加されると、発光素子EDのアノード電極からカソード電極の方向に電流が流れるようになる。これにより、発光素子EDは、光を発光することができる。
【0289】
発光素子EDは、有機発光ダイオード(OLED、Organic Light Emitting Diode)、無機発光ダイオード、または量子ドット発光素子などであり得る。この場合、発光素子EDが有機発光ダイオードである場合、発光素子EDにおける発光層ELは、有機物が含まれた有機発光層を含み得る。
【0290】
また、ピクセル101は、第1ノードN1と第3ノードN3との間に接続され、第1ゲート信号SCAN1に対応してターンオンする第1トランジスタT1と、複数のデータラインのうち、1つのデータラインDLと第2ノードN2との間に接続され、第2ゲート信号SCAN2に対応してターンオンする第2トランジスタT2と、ピクセル駆動電圧ELVDDを供給するピクセル駆動電源に接続された駆動電源ラインVL2と第2ノードN2との間に接続され、エミッション信号EMSに対応してターンオンする第3トランジスタT3と、第3ノードN3と発光素子EDのアノード電極との間に接続され、エミッション信号EMSに対応してターンオンする第4トランジスタT4と、第1初期化電圧Dviniを伝達する第1初期化電圧ラインVL1と第3ノードN3との間に配置され、第3ゲート信号SCAN3に対応してターンオンする第5トランジスタT5と、第1ノードN1と駆動電源ラインVL2との間に接続されるストレージキャパシタCstgと、を含み得る。
【0291】
また、ピクセル101は、発光素子EDのアノード電極と発光素子EDのアノード電極に第2初期化電圧VARを印加する第2初期化電源ラインVL3との間に配置され、第3ゲート信号SCAN3に対応してターンオンする第6トランジスタT6を含み得る。
【0292】
第1トランジスタT1は、ゲート電極が第1ゲートラインGL1に接続され、第1ゲートラインGL1に伝達される第1ゲート信号SCAN1に対応してターンオン/ターンオフできる。第1トランジスタT1がターンオンすると、第1ノードN1と第3ノードN3が導通するようになり、駆動トランジスタDRTがダイオード接続をした状態になり得る。
【0293】
第2トランジスタT2は、ゲート電極が第2ゲートラインGL2に接続され、第2ゲートラインGL2に伝達される第2ゲート信号SCAN2に対応してターンオン/ターンオフできる。第2トランジスタT2がターンオンすると、データラインDLに流れるデータ信号Vdataに対応する電圧が第2ノードN2に伝達されることができる。
【0294】
第3トランジスタT3は、ゲート電極がエミッションラインEMLに接続され、エミッションラインEMLを介して伝達されるエミッション信号EMSによってターンオン/ターンオフできる。エミッション信号EMSによって第3トランジスタT3がターンオンすると、ピクセル駆動電圧ELVDDを供給するピクセル駆動電源ラインと第2ノードN2が接続され、第2ノードN2には、ピクセル駆動電圧ELVDDが印加されることができる。
【0295】
第4トランジスタT4は、ゲート電極がエミッションラインEMLに接続され、エミッションラインEMLを介して伝達されるエミッション信号EMSによってターンオン/ターンオフできる。エミッション信号EMSによって第4トランジスタT4がターンオンすると、第3ノードN3と発光素子EDのアノード電極が接続され、第3ノードN3に流れる駆動電流が発光素子EDに供給され得る。
【0296】
第5トランジスタT5は、ゲート電極が第3ゲートラインGL3に接続され、第3ゲートラインGL3を介して伝達される第3ゲート信号SCAN3によってターンオン/ターンオフできる。第3ゲート信号SCAN3によって第5トランジスタT5がターンオンすると、第1初期化信号ラインVL1に伝達される第1初期化電圧Dviniが第3ノードN3に伝達されることができる。また、第1初期化電圧Dviniは、ピクセル駆動電圧ELVDDより電圧レベルが高く、駆動トランジスタDRTのゲート電極にデータ信号Vdataが印加される場合、第1初期化電圧Dviniは、駆動トランジスタDRTを通過して第2ノードN2に伝達されることができる。したがって、第1初期化電圧Dviniによって第2ノードN2と第3ノードN3を初期化できる。
【0297】
第6トランジスタT6は、ゲート電極が第3ゲートラインGL3に接続され、第3ゲートラインGL3を介して伝達される第3ゲート信号SCAN3によってターンオン/ターンオフできる。第3ゲート信号SCAN3によって第6トランジスタT3がターンオンすると、第2初期化信号ラインVL3に伝達される第2初期化電圧VARが発光素子EDのアノード電極に伝達され、アノード電極の電圧が第2初期化電圧VARによって初期化できる。
【0298】
ここで、第1トランジスタT1は、Nモス(NMOS)型の酸化物半導体を用いたトランジスタであり、駆動トランジスタDRT、第2ないし第6トランジスタT2~T6は、Pモス(PMOS)型の低温ポリシリコントランジスタであり得る。しかし、トランジスタのタイプがこれに限定されるものではない。
【0299】
酸化物半導体を用いたトランジスタは、低温ポリシリコントランジスタより漏れ電流の量を減らすことができる。一方、低温ポリシリコントランジスタは、電子の移動度が酸化物半導体を用いたトランジスタよりも大きい利点がある。
【0300】
前記のような理由から、第1ノードN1の電圧が漏れ電流によって低くなると、表示装置の画質が低下するため、第1トランジスタT1は、酸化物半導体を用いたトランジスタであり得、駆動トランジスタDRTおよび第2トランジスタないし第6トランジスタT2~T6は、低温ポリシリコントランジスタであり得る。また、ピクセル101が酸化物半導体を用いたトランジスタを含む場合、漏れ電流の量が減少して表示装置100の大きさを大きく具現するのにより有利である。
【0301】
ストレージキャパシタCstgは、第1電極がピクセル駆動電圧ELVDDを供給するピクセル駆動電源に接続される駆動電源ラインVL2に接続され、第2電極が第1ノードN1に接続されて第1ノードN1の電圧を維持できる。
【0302】
ここで、第1ゲートラインGL1、第2ゲートラインGL2、および第3ゲートラインGL3とエミッションラインEMLは、図5に示されている横ラインHL1、HL2に対応できる。しかし、これに限定されるものではない。
【0303】
図12は、図11に示されたピクセルの動作を示すタイミング図である。
【0304】
図12を参照すると、ピクセル101は、データ書き込み期間Twとエミッション期間Teに分けて動作することができる。データ書き込み期間Twは、図11に示されている駆動トランジスタDRTのゲート電極にデータ信号Vdataが書き込まれる期間を示し、エミッション期間Teは、駆動トランジスタDRTのゲート電極に書き込まれたデータ信号Vdataによって駆動トランジスタDRTが発光素子EDに駆動電流を供給する期間を示す。
【0305】
データ書き込み期間Twは、第1オンバイアスストレス期間OBS1、初期化期間Ti、センシング期間Ts、第2オンバイアスストレス期間OBS2、およびリセット期間Trを含み得る。
【0306】
第1オンバイアスストレス期間OBS1と第2オンバイアスストレス期間OBS2は、駆動トランジスタDRTにハイ状態の電圧を印加する期間であり得る。駆動トランジスタDRTに印加される電圧が変化しても、変化する電圧の大きさに合わせて駆動電流が流れなくなるヒステリシス問題が発生し得る。しかし、駆動トランジスタDRTにハイ状態の電圧が印加されると、駆動トランジスタDRTのヒステリシスが改善されることができる。
【0307】
データ書き込み期間Twには、発光素子EDに駆動電流が流れない。第3トランジスタT3と第4トランジスタT4がオフ状態であれば、駆動電源に接続された駆動電源ラインVL2と第2ノードN2がオープン状態になり、第3ノードN3と発光素子EDがオープン状態になり得る。これにより、駆動トランジスタDRTから発光素子EDに電流が流れなくなる。エミッションラインEMLに接続された第3トランジスタT3と第4トランジスタT4がPモス型のトランジスタであるため、ハイ状態の信号が伝達されれば、オフ状態であるため、データ書き込み期間TwでエミッションラインEMLに流れるエミッション信号EMSがハイ状態に供給され得る。
【0308】
そして、第1オンバイアスストレス期間OBS1において、第1ゲート信号SCAN1と第3ゲート信号SCAN3は、ロー状態になり、第2ゲート信号SCAN2は、ハイ状態になり得る。第1ゲート信号SCAN1がロー状態になると、第1トランジスタT1は、Nモス型のトランジスタであるため、第1トランジスタT1は、オフ状態になる。第2ゲート信号SCAN2がハイ状態であるため、第2トランジスタT2は、オフ状態になり、データラインDLに流れるデータ信号Vdataは、第2ノードN2に供給されないことになる。そして、第3ゲート信号SCAN3がロー状態であるため、第5トランジスタT5は、オン状態になり、第1初期化電圧Dviniは、第3ノードN3に伝達されることができる。
【0309】
第3ノードN3に伝達される第1初期化電圧Dviniは、駆動電圧よりも高いため、第1初期化電圧Dviniは、第3ノードN3から第2ノードN2に伝達されることができ、第1初期化電圧Dviniによって駆動トランジスタDRTのヒステリシスが改善されることができる。
【0310】
そして、初期化期間Tiにおいて、第1ゲート信号SCAN1と第2ゲート信号SCAN2は、ハイ信号であり、第3ゲート信号SCAN3は、ロー状態であり得る。第1ゲート信号SCAN1がハイ状態である場合、第1トランジスタT1がオン状態になり得る。第1トランジスタT1がオン状態になると、第1ノードN1と第3ノードN3が接続され、第1トランジスタT1は、ダイオード接続状態になり得る。
【0311】
また、第3ゲート信号SCAN3がロー状態であるため、第5トランジスタT5がターンオンして第1初期化電圧Dviniが第3ノードN3に伝達されることができる。第3ノードN3に伝達された第1初期化電圧Dviniは、第2電圧レベルを有することになり、第1ノードN1と第2ノードN2に伝達されることができる。したがって、第1ノードないし第3ノードN1~N3は、第2電圧レベルを有する第1初期化電圧Dviniによって初期化できる。
【0312】
そして、センシング期間Tsにおいて、第1ゲート信号SCAN1と第3ゲート信号SCAN3は、ハイ状態であり、第1ゲート信号SCAN1と第3ゲート信号SCAN3がハイ状態を維持している間、第2ゲート信号SCAN2は、1H期間(1水平期間)の間にロー状態になり得る。第1ゲート信号SCAN1と第3ゲート信号SCAN3がロー状態であるため、第1トランジスタT1は、オン状態であり、第5トランジスタT5は、オフ状態である。
【0313】
また、第2ゲート信号SCAN2がロー状態のとき、第2トランジスタT2がオン状態になり、データラインDLに流れるデータ信号Vdataが第2ノードN2に伝達されるようになる。このとき、第1トランジスタT1は、オン状態を維持しており、第2ノードN2に印加されたデータ信号Vdataによって第2ノードN2から第3ノードN3の方向に電流が流れるようになり、第2ノードN2から第3ノードN3の方向に流れる電流に対応する電圧を第1ノードN1に書き込むことができる。第2ノードN2に書き込まれる電圧は、データ信号Vdataと駆動トランジスタDRTの閾値電圧に対応する電圧であり得る。
【0314】
そして、第2オンバイアスストレス期間OBS2において、第1ゲート信号SCAN1と第3ゲート信号SCAN3は、ロー状態であり、第2ゲート信号SCAN2は、ハイ状態であり得る。第1ゲート信号SCAN1によって第1トランジスタT1は、オフ状態になり、第2ゲート信号SCAN2によって第2トランジスタT2は、オフ状態になる。そして、第3ゲート信号SCAN3によって第5トランジスタT5は、オン状態になる。
【0315】
第1ゲート信号SCAN1がロー状態になると、第1トランジスタT1は、オフ状態になる。そして、第2ゲート信号SCAN2がハイ状態であるため、第2トランジスタT2は、オフ状態になり、データラインに流れるデータ信号は、第2ノードN2に供給されないことになる。そして、第5トランジスタT5は、オン状態になり、第1初期化電圧Dviniは、第3ノードN3に伝達されることができる。第3ノードN3に伝達される第1初期化電圧Dviniは、ピクセル駆動電圧ELVDDよりも高いため、第3ノードN3に伝達された第1初期化電圧Dviniは、第2ノードN2に伝達されることができる。したがって、第2ノードN2と第3ノードN3に第1初期化電圧Dviniが印加され、第1トランジスタT1のヒステリシスを改善することができる。
【0316】
特に、表示装置100が低周波数で駆動する場合に駆動トランジスタDRTに印加される電圧が変動する周期が非常に長く、第1オンバイアスストレス期間OBS1と第2オンバイアスストレス期間OBS2に印加された第1初期化電圧Dviniによって駆動トランジスタDRTのヒステリシスが改善される効果がより大きく現れる。また、表示装置100が低周波数で駆動されると、表示装置100の消費電力を低減できる。
【0317】
第2オンバイアスストレス期間OBS2において、第2ノードN2に第1初期化電圧Dviniが印加され、第2ノードN2には、ピクセル駆動電圧ELVDDより高い電圧レベルを有し得る。第2ノードN2がピクセル駆動電圧ELVDDより高い電圧レベルを有する状態でエミッション期間Teが開始されると、エミッション信号EMSによって第3トランジスタT3と第4トランジスタT4がターンオンすることになり、第1トランジスタT1は、第1ノードN1に格納されているデータ信号Vdataと第1トランジスタT1の閾値電圧に対応する電圧によって第1トランジスタT1の閾値電圧を補償した駆動電流が第2ノードN2から第3ノードN3の方向に流れるようになり、発光素子EDに駆動電流が流れることができる。
【0318】
第3トランジスタT3がオン状態になると、ピクセル駆動電圧ELVDDを供給する電源ラインVL2と第2ノードN2が接続されるため、第2ノードN2の電圧は、ピクセル駆動電圧ELVDDより高い第1初期化電圧Dviniの第1電圧レベルを有している状態でピクセル駆動電圧ELVDDの電圧レベルに低くなる。このとき、第2ノードN2の電圧が低くなるのに時間が必要である。
【0319】
しかし、第2ノードN2の電圧が十分に低くならない状態でエミッション期間Teに到達すると、発光素子EDに駆動電流が供給される期間であるエミッション期間Teで第2ノードN2の電圧は、ピクセル駆動電圧ELVDDの電圧レベルよりも高い状態を維持することになる。これにより、ピクセル駆動電圧ELVDDと基底電圧ELVSSとの間の電圧差が大きくなり、発光素子EDに流れる駆動電流の量がより多くなることがある。特に、ピクセルが低階調を表示する場合には、駆動電流の量が大きくなって明るく表示されるという問題が発生し得る。
【0320】
前述の問題を解決するために、エミッション期間Teに第2ノードN2と第3ノードN3をピクセル駆動電圧ELVDDの電圧レベルに対応する電圧レベルに初期化させることが必要である。したがって、第2オンバイアスストレス期間OBS2の後に、第2ノードN2と第3ノードN3をピクセル駆動電圧ELVDDの電圧レベルに初期化するリセット期間Trが行われ得る。
【0321】
第1初期化電圧Dviniは、第1電圧レベルV1と第2電圧レベルV2との間の電圧レベルを有し得る。第1初期化電圧Dviniは、第1期間T1で第1電圧レベルV1を有し、第2期間T2で第1電圧レベルV1と第2電圧レベルV2との間の電圧レベルである第3電圧レベルV3を有し、第3期間T3で第2電圧レベルV2を有し得る。ここで、第1期間T1は、第2オンバイアスストレス期間OBS2と重複し、第2期間T2は、リセット期間Trと重畳し得る。
【0322】
したがって、リセット期間Trで第2ノードN2と第3ノードN3に伝達される第1初期化電圧Dviniの電圧レベルがピクセル駆動電圧ELVDDの電圧レベルに対応する第3電圧レベルV3を有するようになる。これにより、第2ノードN2と第3ノードN3がピクセル駆動電圧ELVDDの電圧レベルと同じ電圧レベルを有するようになり、ピクセル101に流れる駆動電流の量が多くなることを防止できる。これにより、表示装置100の画質を向上させ得る。
【0323】
また、ピクセル101に別の信号ラインを追加せずに、第2ノードN2と第3ノードN3をピクセル駆動電圧ELVDDの電圧レベルにリセットすることができ、第2ノードN2と第3ノードN3をリセットしても表示装置100の開口率が低くなることを防止でき、ピクセル101の設計を単純化できる。特に、表示装置100のピクセル101に配線が追加されなくなる場合には、図1a~図1cに示されるように、光学領域OA1、OA2における開口率が低くなることを防止できる。
【0324】
そして、第6トランジスタT6が第3ゲート信号SCAN3に対応してターンオン/ターンオフするため、第1オンバイアスストレス期間OBS1、第2オンバイアスストレス期間OBS2およびリセット期間Trに発光素子EDのアノード電極を初期化させる第2初期化電圧VARが供給され、発光素子EDのアノード電極が第2初期化電圧VARによって初期化できる。
【0325】
図13は、図9に示された第1電源供給回路を示す構造図である。
【0326】
図13を参照すると、第1電源供給回路910は、複数のステージ1301~1304を含み得る。複数のステージ1301~1304のそれぞれは、図10に示されたステージ1000bに対応できる。複数のステージ1301~1304は、順次に出力される第1初期化電圧Dvini[n-1]、Dvini[n]、Dvini[n+1]、Dvini[n+2]とキャリー信号Carry_Vini[n-1]、Carry_Vini[n]、Carry_Vini[n+1]、Carry_Vini[n+2]を生成し得る。
【0327】
複数のステージ1301~1304は、それぞれ第1電圧レベルV1を有する高電圧VGH、第2電圧レベルV2を有する低電圧VGL、および第3電圧レベルV3を有する駆動電圧VDDの供給を受け、第1初期化電圧Dviniの電圧レベルが第1電圧レベルV1、第3電圧レベルV3および第2電圧レベルV3を順次に有するように出力できる。駆動電圧VDDの電圧レベルは、図11に示されているピクセル駆動電圧ELVDDと同じであり得る。
【0328】
また、第1電源供給回路910から供給される第1初期化電圧Dviniは、順次に出力されるn-1番目の第1初期化電圧Dvini[n-1]、n番目の第1初期化電圧Dvini[n]、n+1番目の第1初期化電圧Dvini[n+1]、n+2番目の第1初期化電圧Dvini[n+2]に区分できる。そして、n-1番目の第1初期化電圧Dvini[n-1]は、複数のゲートラインのうち、n-1番目のゲートラインに送信されるゲート信号に対応してデータ信号の供給を受けるピクセルに伝達される第1初期化電圧であり、n番目の第1初期化電圧Dvini[n]は、n番目のゲートラインに送信されるゲート信号に対応してデータ信号の供給を受けるピクセルに伝達される第1初期化電圧であり、n+1番目の第1初期化電圧Dvini[n+1]は、n+1番目のゲートラインに送信されるゲート信号に対応してデータ信号の供給を受けるピクセルに伝達される第1初期化電圧であり、n+2番目の第1初期化電圧Dvini[n+2]は、n+2番目のゲートラインに送信されるゲート信号に対応してデータ信号の供給を受けるピクセルに伝達される第1初期化電圧を意味し得る。
【0329】
そして、第1電源供給回路910は、n-1番目のキャリー信号Carry_Vini[n-2]とn-1番目の第1初期化電圧Dvini[n-1]を出力するn-1番目のステージ1301と、n番目のキャリー信号Carry_Vini[n]とn番目の第1初期化電圧Dvini[n]を出力するn番目のステージ1302と、n+1番目のキャリー信号Carry_Vini[n+1]とn+1番目の第1初期化電圧Dvini[n+1]を出力するn+1番目のステージ1303と、n+2番目のキャリー信号Carry_Vini[n+2]とn+2番目の第1初期化電圧Dvini[n+2]を出力するn+2番目のステージ1304と、を含み得る。
【0330】
また、n番目のステージ1302は、第1期間T1でn-1番目のキャリー信号Carry_Vini[n-1]に対応して第1電圧レベルV1を有するn番目の第1初期化電圧Dvini[n]を出力し、第2期間T2でn+2番目のキャリー信号Carry-Vini[n+2]に対応して駆動電圧VDDに対応して第3電圧レベルV3を有するn番目の第1初期化電圧Dvini[n]を出力できる。
【0331】
図14および図15は、図13に示されたn番目のステージを示す回路図である。
【0332】
図14および図15を参照すると、n番目のステージ1302は、第1電極が第1低電圧VGL1を供給する第1低電圧源に接続され、第2電極が出力ノードNoに接続され、ゲート電極がQノードQに接続され、n-1番目のキャリー信号Carry_Vini[n-1]に対応するQノードQの電圧によって第1低電圧VGL1を第1出力ノードNoに印加する第1スイッチSW1と、第1電極が第1高電圧VGH1を供給する第1高電圧源に接続され、第2電極が出力ノードNoに接続され、ゲート電極がQBノードQBに接続され、n-1番目のキャリー信号Carry_Vini[n-1]に対応するQBノードQBの電圧によって第1高電圧VGH1を出力ノードNoに印加する第2スイッチSW2と、第1電極が出力ノードNoに接続され、第2電極が第1出力端OUT1に接続され、ゲート電極がn+2番目のキャリー信号Carry_Vini[n+2]が供給されるキャリー信号ラインに接続される第3スイッチSW3と、第1電極が駆動電圧VDDを供給する駆動電源に接続され、第2電極が第1出力端OUT1に接続され、ゲート電極がn+2番目のキャリー信号Carry_Vini[n+2]が供給されるキャリー信号ラインに接続され、第3スイッチSW3とは逆に動作する第4スイッチSW4と、第1電極が第2低電圧VGL2を伝達する第2低電圧源に接続され、第2電極が第2出力端OUT2に接続され、ゲート電極が出力ノードNoに接続される第5スイッチSW5と、第1電極が第2高電圧VGH2を伝達する第2高電圧源に接続され、第2電極が第2出力端OUT2に接続され、ゲート電極がQBノードQBに接続される第6スイッチSW6と、を含み得る。
【0333】
第1出力端OUT1には、n番目の第1初期化電圧Dvini[n]が出力され、第2出力端OUT2には、n番目のキャリー信号Carry_Vini[n]が出力できる。
【0334】
第1高電圧VGH1は、第1初期化電圧Dviniの第1電圧レベルV1に対応し、第1低電圧VGL1は、第1初期化電圧Dviniの第2電圧レベルV2に対応できる。そして、駆動電圧VDDが第1初期化電圧Dviniの第3電圧レベルV3に対応できる。
【0335】
図14において、第4スイッチSW4は、インバータINVを介してn+2番目のキャリー信号Carry_Vini[n+2]の伝達を受けるようになり、第4スイッチSW4は、第3スイッチSW3とは逆に動作することができる。また、図15において、第1スイッチないし第3スイッチSW1~SW3および第5スイッチSW5および第6スイッチSW6は、Pモストランジスタであり、第4スイッチSW4は、nモストランジスタで具現されることによって、第3スイッチSW3と第4スイッチSW4が同じn+2番目のキャリー信号Carry_Vini[n+2]の伝達を受けても、第4スイッチSW4は、第3スイッチSW3とは逆に動作することができる。すなわち、第3スイッチSW3をターンオンすると、第4スイッチSW4はターンオフし、第3スイッチSW3をターンオフすると、第4スイッチSW4はターンオンできる。
【0336】
そして、n番目のステージ1302は、QノードQと出力ノードNoとの間に配置される第1キャパシタCBと、QBノードQBと第1高電圧VGH1を供給する高電圧源との間に配置される第2キャパシタCQBと、出力ノードNoと第2低電圧VGL2を供給する低電圧源との間に配置される第3キャパシタCBUFと、を含み得る。第1キャパシタCBによってQノードQの電圧を維持することができる。また、第2キャパシタCQBによってQBノードQBの電圧を維持することができる。また、第3キャパシタCBUFによって出力ノードNoと第2低電圧源との間の電圧差を維持することができる。
【0337】
また、n番目のステージ1302は、第7スイッチないし第11スイッチSW7~SW11を含み得る。第7スイッチSW7と第8スイッチSW8は、n-1番目のキャリー信号Carry_Dvini[n-1]が入力される入力端とQノードQとの間に直列に配置され得、QノードQにn-1番目のキャリー信号Carry_Dvini[n-1]を伝達することができる。
【0338】
第7スイッチSW7のゲート電極にクロック信号GCLKが伝達され、第7スイッチSW7は、クロック信号GCLKに対応してターンオン/ターンオフできる。
【0339】
第8スイッチSW8は、第1低電圧VGL1によってターンオンできる。
【0340】
第9スイッチSW9は、第7スイッチSW7のゲート電極とQBノードQBとの間に配置され、第10スイッチSW10は、QBノードQBと第1高電圧VGH1を供給する高電圧源との間に接続され、ゲート電極が第7スイッチSW7と第8スイッチSW8との間に接続され得る。そして、第11スイッチSW11は、第1高電圧源と第9スイッチSW9のゲート電極との間に配置され、第11スイッチSW11のゲート電極にクロック信号GCLKが入力されるクロック信号入力端が接続され得る。そして、第9スイッチSW9のゲート電極とクロック信号入力端との間に第4キャパシタC_ONが配置され得る。
【0341】
ここで、第1高電圧VGH1と第2高電圧VGH2の電圧レベルは、互いに異なり得る。また、第1低電圧VGL1と第2低電圧VGL2の電圧レベルは、互いに異なり得る。しかし、これに限定されるものではない。そして、第1高電圧VGH1と第2高電圧VGH2および第1低電圧VGL1と第2低電圧VGL2は、図9に示された第2電源供給回路920から第1電源供給回路910に供給し得る。
【0342】
図16は、図14または図15に示されたステージの動作を示すタイミング図である。
【0343】
図16を参照すると、第1期間T11において、n-1番目のキャリー信号Carry_Dvini[n-1]とクロック信号GCLK[n]がハイ状態であり、n+2番目のキャリー信号Carry_Dvini[n+2]がロー状態であり得る。n-1番目のキャリー信号Carry_Dvini[n-1]とクロック信号GCLK[n]により、第2スイッチSW2、第7スイッチSW7、第9スイッチSW9、第10スイッチSW10、第11スイッチSW11がオフ状態となり、第5スイッチSW5は、オン状態となる。そして、n+2番目のキャリー信号Carry_Dvini[n+2]によって第3スイッチSW3は、オン状態となり、第4スイッチSW4は、オフ状態となる。また、第8スイッチSW8は、オン状態であり得る。
【0344】
したがって、低電源から供給される第1低電圧VGL1が第1スイッチSW1と第3スイッチSW3を介して第1出力端OUT1に出力され、第1初期化電圧Dvini[n]は、第2電圧レベルV2を有し得る。また、低電源から供給される第2低電圧VGL2が第5スイッチSW5を介して第2出力端OUT2に出力され、n番目のキャリー信号Carry_Dvini[n]は、ロー状態であり得る。
【0345】
そして、第2期間T12において、n-1番目のキャリー信号Carry_Dvini[n-1]がハイ状態であり、n+2番目のキャリー信号Carry_Dvini[n+1]とクロック信号GCLK[n]がロー状態であり得る。n-1番目のキャリー信号Carry_Dvini[n-1]とクロック信号GCLK[n]により、第1スイッチSW1、第5スイッチSW5、第7スイッチSW7、第10スイッチSW10、第11スイッチSW11がオフ状態となり、第2スイッチSW2、第6スイッチSW6、第9スイッチSW9は、オン状態となる。そして、n+2番目のキャリー信号Carry_Dvini[n+2]によって第3スイッチSW3は、オン状態となり、第4スイッチSW4は、オフ状態となる。また、第8スイッチSW8は、オン状態であり得る。
【0346】
したがって、高電源から供給される第1高電圧VGH1が第2スイッチSW2と第3スイッチSW3を介して第1出力端OUT1に出力され、第1初期化電圧Dvini[n]は、第1電圧レベルV1を有し得る。また、高電源から供給される第1高電圧VGH1が第6スイッチSW6を介して第2出力端OUT2に出力され、n番目のキャリー信号Carry_Dvini[n]は、ハイ状態に出力できる。
【0347】
そして、第3期間T13において、n-1番目のキャリー信号Carry_Dvini[n-1]とn+2番目のキャリー信号Carry_Dvini[n+2]がロー状態であり、クロック信号GCLK[n]がハイ状態であり得る。n-1番目のキャリー信号Carry_Dvini[n-1]とクロック信号GCLK[n]により、第1スイッチSW1、第5スイッチSW5、第7スイッチSW7、第9スイッチSW9、第10スイッチSW10がオフ状態となり、第2スイッチSW2、第6スイッチSW6、第11スイッチSW11は、オン状態となる。そして、n+2番目のキャリー信号Carry_Dvini[n+2]によって第3スイッチSW3は、オン状態となり、第4スイッチSW4は、オフ状態となる。また、第8スイッチSW8は、オン状態であり得る。
【0348】
したがって、高電源から供給される第1高電圧VGH1が第2スイッチSW2と第3スイッチSW3を介して出力端に出力され、第1初期化電圧Dvini[n]は、第1電圧レベルV1を有し得る。また、高電源から供給される第2高電圧VGH2が第6スイッチSW6を介して第2出力端OUT2に出力され、n番目のキャリー信号Carry_Dvini[n]は、ハイ状態であり得る。
【0349】
そして、第4期間T14において、n-1番目のキャリー信号Carry_Dvini[n-1]とクロック信号GCLK[n]がロー状態であり、n+2番目のキャリー信号Carry_Dvini[n+2]がハイ状態であり得る。n-1番目のキャリー信号Carry_Dvini[n-1]とクロック信号GCLK[n]により、第2スイッチSW2、第6スイッチSW6、第9スイッチSW9がオフ状態となり、第1スイッチSW1、第5スイッチSW5、第7スイッチSW7および第10スイッチSW10は、オン状態となる。そして、n+2番目のキャリー信号Carry_Dvini[n+2]によって第3スイッチSW3は、オフ状態となり、第4スイッチSW4は、オン状態となる。また、第8スイッチSW8は、オン状態であり得る。
【0350】
したがって、第1低電源から供給される第1低電圧VGL1が第1スイッチSW1を介して出力ノードNoに伝達されるが、第3スイッチSW3がオフ状態であるため、第1低電圧VGL1は、第1出力端OUT1に出力されなくなる。しかし、第4スイッチSW4がオン状態であるため、駆動電圧VDDが第4スイッチSW4を介して第1出力端OUT1に伝達され、第1初期化電圧Dvini[n]は、駆動電圧VDDの電圧レベルである第3電圧レベルV3を有し得る。また、第2低電源から供給される第2低電圧VGL2が第5スイッチSW5を介して第2出力端OUT2に出力され、n番目のキャリー信号Carry_Dvini[n]は、ロー状態に出力できる。
【0351】
そして、第5期間T15において、n-1番目のキャリー信号Carry_Dvini[n-1]がロー状態であり、クロック信号GCLK[n]とn+2番目のキャリー信号Carry_Dvini[n+2]がハイ状態であり得る。n-1番目のキャリー信号Carry_Dvini[n-1]とクロック信号GCLK[n]により、第2スイッチSW2、第6スイッチSW6、第7スイッチSW7、第9スイッチSW9がオフ状態となり、第1スイッチSW1、第5スイッチSW5、第10スイッチSW10、第11スイッチSW11は、オン状態となる。そして、n+2番目のキャリー信号によって第3スイッチSW3は、オフ状態となり、第4スイッチSW4は、オン状態となる。また、第8スイッチSW8は、オン状態であり得る。
【0352】
したがって、第1低電源から供給される第1低電圧VGL1が第1スイッチSW1を介して出力ノードNoに伝達される。しかし、第3スイッチSW3がオフ状態であるため、第1低電圧VGL1は、第1出力端OUT1に出力されなくなる。しかし、第4スイッチSW4がオン状態であるため、駆動電圧VDDが第4スイッチSW4を介して第1出力端OUT1に伝達され、第1初期化電圧Dvini[n]は、駆動電圧VDDの電圧レベルである第3電圧レベルV3を有し得る。また、低電源から供給される第2低電圧VGL2が第5スイッチSW5を介して第2出力端OUT2に出力され、n番目のキャリー信号Carry_Dvini[n]は、ロー状態に出力できる。
【0353】
前述のように、n番目のキャリー信号Carry_Dvini[n]は、第1期間T11で第2電圧レベルV2を有し、第2期間T12および第3期間T13で第1電圧レベルV1を有し、第4期間T14および第5期間T15で第3電圧レベルV3を有する。そして、第5期間T15が経過すると、再び第2電圧レベルV2を有する。
【0354】
したがって、n番目の第1初期化電圧Dvini[n]は、第1電圧レベルV1と第2電圧レベルV2との間の電圧レベルを有するが、段階的に第1電圧レベルV1、第3電圧レベルV3、第2電圧レベルV2に低くなる。また、リセット期間とn番目の第3電圧レベルを有する第1初期化電圧Dvini[n]を重畳させることによって、第2オンバイアスストレス期間OBS2の後にピクセルの第2ノードN2と第3ノードN3を第3電圧レベルV3を有するn番目の第1初期化電圧Dvini[n]にリセットすることができる。
【0355】
また、n番目のステージ1302において、第1期間T11にQノードQの電圧とQBノードQBの電圧に対応して高電圧に対応する第1電圧レベルV1を有するようにn番目の第1初期化電圧Dvini[n]が出力され、第2期間T12にQノードQの電圧とQBノードQBの電圧に対応して駆動電圧VDDに対応する第3電圧レベルV3を有するようにn番目の第1初期化電圧Dvini[n]が出力され、第3期間T13にQノードQの電圧とQBノードQBの電圧に対応して第2電圧レベルV2を有するようにn番目の第1初期化電圧Dvini[n]が出力できる。QノードQの電圧が正の電圧を有する場合、QBノードQBの電圧は、負の電圧を有し、QノードQの電圧が負の電圧を有する場合、QBノードQBの電圧は、正の電圧を有し得る。
【0356】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正および変形が可能であろう。また、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであるため、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護の範囲は、以下の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、これと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0357】
100:表示装置
101:ピクセル
110:表示パネル
220:データ駆動回路
230:ゲート駆動回路
240:ディスプレイコントローラ
図1a
図1b
図1c
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16