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  • 特許-水素化反応用触媒及びこれの製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】水素化反応用触媒及びこれの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B01J 27/043 20060101AFI20250107BHJP
   B01J 37/03 20060101ALI20250107BHJP
   B01J 37/08 20060101ALI20250107BHJP
   B01J 37/18 20060101ALI20250107BHJP
   B01J 37/20 20060101ALI20250107BHJP
   C08F 8/04 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
B01J27/043 M
B01J37/03 A
B01J37/08
B01J37/18
B01J37/20
C08F8/04
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023081679
(22)【出願日】2023-05-17
(62)【分割の表示】P 2021531728の分割
【原出願日】2019-10-28
(65)【公開番号】P2023113704
(43)【公開日】2023-08-16
【審査請求日】2023-06-14
(31)【優先権主張番号】10-2018-0173951
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520263899
【氏名又は名称】ハンファ ソルーションズ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】HANWHA SOLUTIONS CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100139594
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健次郎
(72)【発明者】
【氏名】パク ウジン
(72)【発明者】
【氏名】イ ヨンヒ
(72)【発明者】
【氏名】チョン ボンシク
(72)【発明者】
【氏名】チョン ウィグン
(72)【発明者】
【氏名】ミョン ワンジェ
【審査官】目代 博茂
(56)【参考文献】
【文献】特公昭42-006251(JP,B1)
【文献】特開2011-072933(JP,A)
【文献】特公昭45-036226(JP,B1)
【文献】特開昭47-005926(JP,A)
【文献】特開平05-287012(JP,A)
【文献】特開平06-025323(JP,A)
【文献】特表2004-503620(JP,A)
【文献】特表2007-505941(JP,A)
【文献】特開平04-227064(JP,A)
【文献】特表2010-519029(JP,A)
【文献】特表2010-504188(JP,A)
【文献】特開2010-069466(JP,A)
【文献】特開2014-161770(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J21/00-38/74
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ニッケル前駆体40~80重量部、銅前駆体0.01~5重量部及びシリカ担体10~60重量部を溶媒に溶解して第1溶液を製造する段階;
(b)前記第1溶液を沈殿容器に入れて攪拌しながら60~100℃に昇温する段階;(c)前記昇温以後、沈殿容器にpH調節剤及び硫黄前駆体1~10重量部を投入して第2溶液を製造して、第2溶液を第1溶液に滴加して沈殿物を製造する段階;
(d)前記沈殿物を洗浄及び濾過した後、乾燥して乾燥物を製造する段階;及び
(e)前記乾燥物を水素雰囲気で還元して還元物を製造する段階
を含む水素化反応用触媒の製造方法であり、
前記水素化反応用触媒は、担体を含む総乾燥重量100重量部に対して、ニッケル40~80重量部、銅0.01~5重量部、硫黄1~10重量部及びシリカ担体10~60重量部を含む、水素化反応用触媒の製造方法
【請求項2】
前記水素雰囲気の温度は200~500℃であることを特徴とする、請求項に記載の水素化反応用触媒の製造方法。
【請求項3】
前記(d)段階以後、製造された乾燥物は空気雰囲気で焼成する段階を更に含むことを特徴とする、請求項に記載の水素化反応用触媒の製造方法
【請求項4】
前記空気雰囲気の温度は200~500℃であることを特徴とする、請求項に記載の水素化反応用触媒の製造方法。
【請求項5】
前記還元物を0.1~20%酸素が含まれた窒素混合ガスで不動態化する段階を更に含む、請求項に記載の水素化反応用触媒の製造方法。
【請求項6】
前記還元物を有機溶媒に沈積させ不動態化する段階を更に含む、請求項に記載の水素化反応用触媒の製造方法。
【請求項7】
前記(c)段階の沈殿物の製造の時pHは7~9であることを特徴とする、請求項に記載の水素化反応用触媒の製造方法。
【請求項8】
前記(d)段階の加熱及び乾燥は100~200℃で5~24時間することを特徴とする、請求項に記載の水素化反応用触媒の製造方法。
【請求項9】
前記、請求項1~のいずれか一項に記載の製造方法で製造された水素化反応用触媒の存在下で石油樹脂を水素と接触させる水素化方法。
【請求項10】
前記石油樹脂はジシクロペンタジエン(dicylopentadiene、DCPD)を含むことを特徴とする、請求項に記載の水素化方法。
【請求項11】
前記石油樹脂は水素と接触して水素化反応が終わった後に、APHA値が30以下であることを特徴とする、請求項に記載の水素化方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は石油樹脂水素化反応用触媒及びこれの製造方法に関するもので、更に詳細にはニッケル(Ni)、銅(Cu)及び硫黄(S)を含むニッケル粉末触媒として、石油樹脂色相を改善するために水素化反応に添加される水素化反応用ニッケル系触媒に関するものである。
【背景技術】
【0002】
低級オレフィン(即ち、エチレン、プロピレン、ブチレン及びブタジエン)及び芳香族化合物(即ち、ベンゼン、トルエン及びキシレン)は石油化学及び化学産業で広範囲に使用される基本的な中間物質である。熱分解(thermal cracking)、又はスチーム熱分解は典型的にスチームの存在下で、そして酸素の不在下で、これら物質を形成させるための工程の主要類型である。供給原料はナフサ、ケロシン(kerosene)及びガスオイルのような石油ガス及び蒸溜物を含むことができる。この時、ナフサ等を熱分解することで、エチレン,
【0003】
プロピレン、ブタン及びブタジエンを含むC4留分、ジシクロペンタジエン(dicyclopentadiene、DCPD)を含むC5留分、分解ガソリン(ベンゼン、トルエン及びキシレンを含む)、分解ケロシン(C9 以上留分)、分解重油(エチレン残油(bottom oil))及び水素ガスのような物質を生成できるし、留分等を重合して石油樹脂を製造できる。
【0004】
しかし、石油樹脂は一部に不飽和結合を含めて品質が落ちることがある。この時、水素を添加する水素化工程を経ると不飽和結合が除去されて色が明るくなり石油樹脂特有の臭いが減る等品質を改善できる。又、不飽和結合が除去された石油樹脂は無色、透明でwater white樹脂と呼ばれ熱及び紫外線 安定性等が優れた 高級樹脂で 流通されている。
【0005】
C5留分とC9留分及びDCPD等が共重合された石油樹脂は芳香族含量に従ってethylene-vinyl acetate(EVA)、styrene-isoprene-styrene(SIS)、styrene-butadiene-styrene(SBS)等のようなstyrene 系列 高分子との 相溶性が調節される特徴を持つ。従って、石油樹脂の水素化反応の時、芳香族含量を制御しながらwater-white樹脂に作るためには樹脂のオレフィン部分を選択的に水素化することが必要とされる。
【0006】
特に芳香族不飽和炭化水素でオレフィンを選択的に水素化するためにはパラジウム(Pd)、白金(Pt)等の貴金属触媒を使用することと知られているし、パラジウム触媒が他の金属触媒に比べて活性及び選択性が優秀で選択的水素化触媒に主に使用されている。しかしパラジウム触媒は水素化を液状で実施する場合パラジウムが損失されるし、Pd錯体化合物が形成されると言う問題がある。反面、Ni系列触媒を使用する場合芳香族が一緒に水添されて芳香族化合物の選択的水素化反応に使用し難い問題がある。
【0007】
ドイツ公開特許公報第03049414号ではニッケル及びシリカゲル等の無機支持体を含む触媒を利用してシクロオクタジエン等の不飽和有機化合物の水素化反応行うことにあって、還元度が40~77である水素化反応用触媒が開示されているが触媒の構成及び反応物が前記に限定されていて限界がある。
【0008】
米国特許公報である第4956328号はニッケル、ジルコニウム、アルミニウムをSiOを含む珪藻土支持体に担持した触媒を利用して、ニトロベンゼンの水素化反応を行うことが開示されている。ただ反応物及び触媒の構成が前記に限定されている点で限界がある。
【0009】
日本特許第4958545号はアルミナ上に担持されたニッケル酸化物触媒を硫黄含有剤と接触させた触媒を開示するし、特に芳香族又は炭化水素の水素化反応を行うことにあってニッケル-硫黄を担体に担持させた触媒を利用することが開示されているが、これも又前記で限定されている点で限界がある。
【0010】
最後に非特許公開文献であるRUSS.CHEM.BULL.,INTERNATIONAL EDITION, VOL.65, NO.12, PP.2841-2844にはニッケル-硫黄/シリカ触媒を利用して、1,3-ペンタジエンの選択的水素化反応を行うことが開示されている。これは硫黄を添加して1,3-ペンタジエンの水添選択度を向上することに主たる目的がある。
【0011】
従って、前記問題点を克服し反応に適合な担体を選択及び石油樹脂水素化反応を最適化するのに容易であり、水素化触媒として活性がいい触媒の開発が切実に要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
(特許文献1)ドイツ特許公報第03049414号(1981.09.17)
(特許文献2)米国特許公報である第4956328号(1990.4.11)
(特許文献3)日本登録特許公報第4958545号(2012.3.30)
(特許文献4)(非特許文献4)RUSS.CHEM.BULL.,INTERNATIONAL EDITION, VOL.65, NO.12, PP.2841-2844 (2016.11)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は上述した問題点を全て解決することを目的とする。
【0014】
本発明の他の目的は石油樹脂の品質を改善するために水素添加(水添)反応用ニッケル系粉末触媒を提供することである。
【0015】
本発明に従った水素添加反応用ニッケル系粉末触媒は高い還元度及び石油樹脂の水素化反応活性が高い水素化触媒を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的はニッケル(Ni)還元度が90%以上に高い触媒を利用してC5、C9、及びDCPD等留分を主な原料に重合製造した石油樹脂の不飽和結合を除去して無色、無臭、熱安定性が向上された透明なwater-white石油樹脂を提供することを目的とする。
【0017】
特に、水素化反応は不飽和結合中で芳香族対比オレフィンに対した選択度が更に高いことを特徴とする水素化反応用触媒を提供することである。
【0018】
又、本発明に従って製造される触媒によって水素化された石油樹脂はAPHA(American Public Health Association)値が30以下を持つようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上述した通りのような本発明の目的を達成して、後述する本発明の特徴的な効果を実現するための、本発明の特徴的な構成は下記の通りである。
【0020】
本発明の一実施例に従うと、担体を含み総乾燥された触媒100重量部に対してニッケル40~80重量部、銅0.01~5重量部及び硫黄1~10重量部を含み、シリカ担体10~60重量部を含む水素化反応用触媒が提供される。この場合前記水素化反応用触媒の還元度は好ましくは90%以上が提供できる。
【0021】
本発明の他の一実施例に従うと、前記ニッケルの結晶は平均サイズが3~10nmでありえるし、触媒粒度分布は平均粒子サイズが3~10μmであり、1μm以下サイズの粒子比率10%以下であることが提供できる。又、前記触媒の比表面積は150~300m/gであることを提供できる。
【0022】
本発明の一実施例に従うと、前記シリカ担体は比表面積が200~400m/gであり、10~30nm気孔サイズを持つ多孔性の担体でありえる。
【0023】
本発明の一実施例に従うと、前記ニッケル還元度はH-TPR(Hydrogen-Temperature Program Reduction)によって測定できるし、この場合、水素-化学吸着(H-chemisorption)測定によって、試料重さ当たり水素吸着量が0.01~0.3(mmol-H/g-Ni)が提供できる。
【0024】
本発明の一実施例に従うと、前記触媒の光電子分析器(XPS、X-ray photoelectron Spectroscopy)分析を通じて159~166 eV結合エネルギー(Bonding energy)範囲でNi-S結合による電子吸収peakを持つ水素化触媒が提供される。
【0025】
本発明の一実施例に従うと、前記ニッケルは前記銅及び硫黄と沈殿を形成して、担体である、好ましくはシリカ担体に担持されて沈積-沈殿(Deposition-Precipitation)されることを特徴とする水素化反応用触媒が提供される。
【0026】
特に、前記水素化反応は芳香族対比オレフィンに対した選択度が更に高いことを特徴とすることを提供する。
【0027】
又、水素化反応の反応物に石油樹脂(hydrocarbon resin)であることが提供できるし、好ましくはジシクロペンタジエン(dicylopentadiene、DCPD)を含む石油樹脂でありえる。延いて、反応物ではC9留分を含む石油樹脂(hydrocarbon resin)でありえるし、C5留分を含む石油樹脂(hydrocarbon resin)も又提供できる。この場合、前記石油樹脂は水素化反応が終わった以後、APHA値が30以下を持つことを特徴とする水素化反応用触媒を提供する。
【0028】
本発明の一実施例に従うと、前記水素化反応用触媒は粉末、粒子及び顆粒形態から選択される何れか一つ以上を含められるし、好ましくは粉末が提供される。
【0029】
本発明の一実施例に従うと、(a)担体を含む総乾燥された触媒100重量部に対してニッケル前駆体40~80重量部、銅前駆体0.01~5重量部及びシリカ担体10~60重量部を溶媒に溶解して第1溶液を製造する段階;(b)前記第1溶液を沈殿容器に入れて攪拌しながら60~100℃に昇温する段階;(c)前記昇温以後、沈殿容器にpH調節剤及び硫黄前駆体を投入して2溶液を製造して、第2溶液を第1溶液に滴加して沈殿物を製造する段階;(d)前記沈殿物を洗浄及びをした後、乾燥して乾燥物を製造する段階;(e)前記乾燥物を水素雰囲気で還元して還元物を製造する段階を含む水素化反応用触媒の製造方法が提供される。
【0030】
又、前記(d)段階以後、製造された前記乾燥物を空気の雰囲気で焼成する段階を更に含むことができる。即ち、空気雰囲気で焼成する段階は必要に従って選択的に提供ができる。
【0031】
前記水素雰囲気の温度は200~500℃であることが提供できる。前記空気雰囲気も又温度は200~500℃であることが提供できる。
【0032】
又、前記還元物を0.1~20%酸素が含まれた窒素混合ガスで不動態化(passivation)する段階を更に含めるし、前記還元物を有機溶媒に真っ直ぐ沈積する段階で構成された不動態化する段階を更に含むことができる。前記有機溶媒はD40 Exxsolが使用できるし、空気を遮断できる有機溶媒は全て使用できる。
【0033】
本発明の一実施例に従うと、前記(c)段階の沈殿物の製造の時pHは7~9でありえるし、前記(d)段階の加熱及び乾燥は100~200℃で5~24時間行われることがある。
【0034】
本発明の一実施例に従うと、前記製造方法に従って製造された水素化反応用触媒の存在下で石油樹脂を水素と接触させる水素化方法が提供される。この時前記反応物である石油樹脂はジシクロペンタジエン(DCPD)を含むことができる。
【0035】
又、本発明の一実施例に従うと、前記石油樹脂は水素と接触して水素化反応が終わった後、APHA(American Public Health Association)値が30以下を持つことを特徴とする水素化方法が提供される。
【発明の効果】
【0036】
本発明に従った水素添加(水添)反応用ニッケル系触媒は石油樹脂の品質を改善する効果を提供する。特に、還元度が90%以上である触媒を提供する効果がある。
【0037】
本発明に従った触媒は石油樹脂の品質を改善する効果を提供する。石油樹脂の不飽和結合を除去して無色、無臭、熱安定性が向上された透明なwater-white石油樹脂を提供する効果がある。
【0038】
前記不飽和結合中でも芳香族対比オレフィンに対した選択度が更に高いことを特徴とする触媒を提供する効果がある。
【0039】
延いて、水素化された石油樹脂はAPHA(American Public Health Association)値が30以下で提供する効果がある。
【0040】
本発明に従った触媒は沈積-沈殿(Deposition-Precipitation、DP)法で担体に触媒組成物を担持することで反応に適合な粒子サイズ、サイズ分布、表面積、気孔構造等を持つニッケル(Ni)還元度が90%以上である水素化触媒製造を最適化するのに容易な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1図1は本発明の一実施例に従った触媒の光電子分析器(XPS、X-ray photoelectron Spectroscopy)分析結果を表したものである。
【発明を実施するための形態】
【0042】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明が実施できる特定実施例を例示として参照する。これら実施例は当業者が本発明を実施できるのに十分であるように詳細に説明される。本発明の多様な実施例は互いに違うが相互排除的である必要はないことが理解されるべきである。例えば、ここに記載されている特定形象、構造及び特性は一実施例に関して本発明の精神及び範囲を逃れないながら他の実施例で具現できる。又、それぞれの開示された実施例内の個別構成要素の位置又は配置は本発明の精神及び範囲を逃れないながら変更できることが理解されるべきである。従って、後述する詳細な説明は限定的な意味として取ろうとするのではないし、本発明の範囲は、適切に説明されるなら、その請求項たちが主張することと均等な全ての範囲と共に添付された請求項によりだけ限定される。
【0043】
以下、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者が本発明を容易に実施できるようにするため、本発明の好ましい実施例たちに参照して詳細に説明することにする。
【0044】
本発明の一実施例に従うと、水素化触媒は担体を含む総乾燥された触媒100重量部に対して、ニッケル40~80重量部、銅0.01~5重量部及び硫黄1~10重量部を含めて、シリカ担体10~60重量部を含む触媒が提供され、前記触媒はニッケル還元度が90%以上であることを特徴とする。
【0045】
本発明の一実施例に従うと、ジシクロペンタジエン(dicylopentadiene、DCPD)を主な原料に重合製造した石油樹脂の品質を改善するために水素添加(水添)反応用である水素化ニッケル系触媒を提供する。DCPD石油樹脂は重合後残っている不飽和結合(オレフィン及び芳香族の不飽和結合)によって黄色い色相、悪臭、空気中に容易く酸化される特徴を持つ。石油樹脂の品質を改善するために、高温高圧の条件(例えば, 250℃ 90 bar)でニッケル(Ni)触媒、好ましくはニッケル粉末触媒を使用して、水添反応をすると不飽和結合が除去された無色、無臭そして熱安定性が向上された透明なwater-white 石油樹脂を製造できる。
【0046】
特に本発明の一実施例に従うと、銅(Cu)、硫黄(S)を含むNiの粉末触媒をDCPD石油樹脂水添反応に使用する場合、芳香族対比オレフィンに対した選択度が高い長所を持つ。
【0047】
本発明の一実施例に従うと、前記ニッケルの結晶は平均サイズが3~10nmであることを特徴とする。又、触媒粒度分布は平均粒子サイズ3~10μmであり、1μm以下サイズの粒子比率が0~10%以下でありえる。前記触媒の比表面積は150~300m/gであることを提供する。ニッケル(Ni)還元度が90%以上である水素化触媒はこのような物性を持つことで、活性及び触媒寿命向上が可能で、生成物と触媒を分離する工程の効率向上効果を最適に提供できる。
【0048】
本発明の一実施例に従うと、水素化触媒はニッケル、銅及び硫黄の前駆体形態に溶媒中に混合されて製造できるし、沈殿体を使用すればニッケル、銅、及び硫黄成分が溶媒に懸濁されている固体担体に沈積できる。
【0049】
この時担体はシリカ担体が好ましいし、前記シリカ担体は比表面積が200~400m/gであり、10~30nm気孔サイズを持つ多孔性の担体であることを特徴とする。前記の場合ニッケル、銅及び硫黄の活性が優秀に表すようにする効果を提供する。
【0050】
本発明の一実施例に従うと、前記触媒として、ニッケルは前記銅及び硫黄と沈殿を形成してシリカ担体に担持されて沈積-沈殿(Deposition-Precipitation)されることを特徴とするニッケル還元度が90%以上であることを特徴とする。
【0051】
又、共沈法で製造される触媒に対比して、粒度分布が均一なシリカを担体に利用するDP法で触媒を製造する場合、粒度が調節された担体に触媒組成物を担持することで反応に適合な粒子サイズ、サイズ分布、表面積、気孔構造等を持つ触媒を製造するのに容易な長所がある。
【0052】
ニッケル触媒は水素化反応で触媒活性が優秀な特徴があるが、シリカ担体に担持されて沈積-沈殿(Deposition-Precipitation)されるDP法では高い含量のニッケルを担持することになるとニッケルの結晶サイズが大きくなり、分散性が落ちて活性が低くなる問題点がある。又、ニッケルの含量が低い場合触媒の活性が落ちる問題点がある。
【0053】
本発明の一実施例に従った水素化触媒はニッケル触媒を使用するにも銅(Cu)及び硫黄(S)を添加することでニッケル含量が高く、ニッケル分散性が高く触媒活性が優秀な高いNi還元度を得られるし、DP法(deposition-precipitation method)で担持しても還元後ニッケルの分散度が高く結晶サイズが小さくて水素化反応で優秀な活性を提供できる。
【0054】
本発明の一実施例に従うと、ニッケルが前記硫黄と沈殿を形成してシリカ担体に担持された場合、硫黄1~10重量部であることを特徴とする。前記範囲である場合には水素化反応で石油樹脂の不飽和結合を除去して無色、無臭、熱的安定性が優秀な石油樹脂の提供に寄与するし、不飽和結合中で芳香族対比オレフィンに対した選択度を向上させるのに役に立つ。
【0055】
又、ニッケルは銅と沈殿を形成してシリカ担体に担持された場合、銅0.01~5重量部であることを特徴とする。前記範囲である場合、ニッケル還元を容易にするし、相対的に低い温度で高い金属還元度を得られる効果を提供できる。
【0056】
本発明の一実施例に従うと、H-TPR(Hydrogen-Temperature Program Reduction)によって測定されるニッケルの還元度が90%以上であることを特徴とする水素化反応用触媒を提供する。H-TPRは触媒粒子の還元能力を評価するためのものである。本発明に従ったニッケル(Ni)還元度は前記分析法によって、90%以上であることに比べて、既存に知られた石油樹脂水添反応用粉末形態のニッケル(Ni)系の触媒のニッケル(Ni)還元度は90%を超えない。分析方法を通じた還元度分析法は次の通りである。
【0057】
【0058】
本発明の一実施例に従うと、担体を含む総乾燥重量100重量部に対してニッケル40~80重量部、銅0.01~5重量部及び硫黄1~10重量部を含めて、シリカ担体10~60重量部を含むニッケル系触媒を利用して、反応に適合な粒子サイズ、サイズ分布、表面積、気孔構造等を持つシリカ担体と前記前述した最適化された組み合わせの範囲の触媒を提供する。これに従った触媒は水素化反応でのニッケル(Ni)還元度を90%以上に提供できる。特に、硫黄(S)をニッケルと一緒に担持することで、前記水素化反応は芳香族対比オレフィンに対した選択度が更に高いことを提供する効果がある。オレフィン系の不飽和炭化水素に水添反応後、芳香族一部分含む石油樹脂はそうでない石油樹脂に比べてエチレン酢酸ビニル(EVA)、スチレン-イソプレン-スチレン(SIS)等のようなベースポリマーとの相溶性も又高い。
【0059】
本発明の一実施例に従った前記水素化反応の反応物はナフサ(naphtha)から得られたC5又はC9留分、DCPD留分副産物及びこれらの組み合わせ物からなる石油樹脂でありえるし、環形ジエン及びベンゼン官能基で構成できる。ただ、これに制限されない。
【0060】
又、本発明に従った水素化反応用触媒は前記石油樹脂の水素化反応が終わった以後、APHA値が30以下を持つことを特徴とする。石油樹脂の色が30以下である時、石油樹脂の色及び臭いがほぼ消えたwater-white樹脂になるし、この時残留するオレフィン含量(NMR % area)は0.1%未満となる。従って、本発明に従った水素化反応用触媒を使用する場合、芳香族対比オレフィンに対した選択度を向上させるのに役に立つ。
【0061】
本発明に従った触媒は粉末、粒子、顆粒の形態でありえるし、好ましくは粉末の形態である。
【0062】
発明に従った前記触媒は水素-化学吸着(H-chemisorption)分析を通じて触媒重さ当たり水素吸着量が0.01~0.3(mmol-H/g-触媒)範囲を持つ。H-chemisorptionはMicromeritics社のASAP2020装備を利用して分析した。使用試料は0.25gであり、分析前90℃で30分の間昇温して200℃で4時間の間脱気(Degassing)した。分析温度は50℃であり、H雰囲気の300℃で前処理した。
【0063】
本発明に従った前記触媒は光電子分光器(XPS, X-ray photoelectron Spectroscopy)分析を通じて159~166 eV(結合エネルギー, Bonding energy)範囲でNi-S結合による電子吸収peakを持つことを特徴とする。
【0064】
XPSは原子酸化状態を分析できる装備で、酸化状態は結合している原子の種類に従って結合エネルギー値が異なる。試料の表面に特性X線を入射して放出される光電子の運動エネルギー(Kinetic Energy)を測定することで原子上の結合エネルギー(Binding Energy)を測定できる。XPSはMultilab 2000装備を利用して常温、真空雰囲気で測定した。
【0065】
本発明の一実施例に従うと、(a)担持を含む総乾燥された触媒100重量部に対してニッケルは40~80重量部、銅0.01~5重量部及びシリカ担体10~60重量部を溶媒に溶解して第1溶液を製造する段階;(b)前記第1溶液を沈殿容器に入れて攪拌しながら60~100℃に昇温する段階;(c)前記昇温以後、沈殿容器にpH調節剤及び硫黄前駆体を投入して2次溶液を製造して、第2溶液を第1溶液に滴加して沈殿物を製造する段階;(d)前記沈殿物を洗浄及び濾過をした後、乾燥して乾燥物を製造する段階;(e)前記乾燥物を水素雰囲気で還元して還元物を製造する段階を含む水素化反応用触媒の製造方法が提供され、前記製造方法に従って製造される触媒の場合ニッケル還元度が90%以上である水素化反応用触媒の製造方法が提供される。
【0066】
又(d)段階以後、前記乾燥物を空気の雰囲気で焼成する段階を更に含むことができる。焼成する段階は必ず提供されるのではないし、当業者が必要に従って段階を適切に選択できる。この場合は温度は200~500℃であることを提供できる。前記水素雰囲気の温度はやはり200~500℃であることを提供できる。これに従った焼成及び還元効果が提供される。
【0067】
延いて、前記還元物を0.1~20%酸素が含まれた窒素混合ガスで不動態化する段階又は有機溶媒及び石油樹脂が含まれた溶液に沈積して不動態化する段階を更に含むことができる。
【0068】
本発明の一実施例に従うと、前記(a)段階のニッケル供給原料前駆体でニッケル及び硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、塩化物等のような金属塩たちを含め最も好ましくは硫酸塩を含む硫酸ニッケル前駆体である。
【0069】
又銅及び硫黄供給原料前駆体で硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、塩化物又はその組み合わせのような金属塩たちに結合された状態を使用するし、好ましくは硫化ナトリウム、硫酸銅が提供される。延いて、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の沈殿剤が提供できる。
【0070】
本発明の一実施例に従うと、前記(c)段階の沈殿物の製造は7~10のpHでありえる。触媒前駆体の沈殿は塩基添加又は電気化学的手段でpH7以上の環境で叶えられるし、好ましくはpH7~9でありえる。この時、塩基添加のために塩基性化合物を添加できるし、塩基性添加物は炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア又はその水化物を含むことができるが、これに制限されないし、好ましくは炭酸ナトリウム又はその水化物を含むことができる。
【0071】
本発明の一実施例に従うと、前記(d)段階の乾燥は100~200℃で5~24時間が提供される。前記の範囲で沈殿物が含む水分を除去する効果が提供される。
【0072】
本発明の一実施例に従うと、前記水素化反応は芳香族対比オレフィンに対した選択度が更に高いことを特徴とする。
【0073】
本発明の一実施例に従うと、製造方法で製造された水素化反応用触媒の存在下で石油樹脂(hydrocarbon resin)を水素と接触させる水素化方法が提供される。
【0074】
石油樹脂を水素化する時温度は100~400℃、好ましくは200~300℃でありえるし、圧力は1~200 bar、好ましくは30~100 barでありえる。水素化時間は主に 温度、触媒の量及び水素化程度に従って変わることがある。
【0075】
そして、水素化反応は多様な反応器で遂行できるが、好ましくは連続攪拌反応器(CSTR)又はループ反応器内で遂行できる。あわせて、還元温度は前述した通りのように200~500℃、好ましくは350~450℃で最適の活性を表せることができる。
【0076】
本発明の一実施例に従うと、前記水素化反応で反応物である石油樹脂はジシクロペンタジエン(dicylopentadiene、DCPD)を含むことを特徴とすることができる。又、C5留分を含む石油樹脂を提供できるし、延いて、C9留分を含む石油樹脂を提供できる。
【0077】
又、前記石油樹脂は水素と接触して水素化反応が終わった以後、APHA値が30以下を持つことを特徴とする。APHA colorはHazen scale又はCobalt(Pt/Co)scaleと言うし、American Public Health Associationで名を持ってきた色標準分析方法(ASTMD1209)で水添石油樹脂の色はAPHA値で分析する。石油樹脂の色が30以下である時、石油樹脂の色及び臭いがほぼ 消えたwater-white樹脂になるし、この時残留するオレフィン含量(NMR % area)は0.1%未満となる。
【0078】
以下、本発明の好ましい実施例を通じて本発明の構成及び作用を更に詳細に説明するとする。ただ、これは本発明の好ましい例示で提示されたことであり、どのような意味でもこれによって本発明が制限されることと解釈されてはならない。
【0079】
ここに記載されていない内容はこの技術分野で熟練された者であれば十分に技術的に類推できることであるのでその説明を省略することにする。
【実施例
【0080】
実施例1
300m/gの表面積と28nmの気孔サイズを持つ多孔性シリカ粉末40g、硫酸ニッケル491g、硫酸銅6g及び蒸留水2000mLを沈殿容器に入れて攪拌しながら80℃に昇温した。80℃ 到達後炭酸ナトリウム262gと硫化ナトリウム19.1gが含まれた溶液1500mLをsyringe pumpを利用して1時間以内全て注入した。沈殿完了後スラリーのpHは7.6であり、これを約15Lの蒸留水で洗浄及び濾過した後乾燥オーブンを利用して100℃で12時間以上乾燥した。これを小分けした後 空気雰囲気で400℃の温度で焼成した。又これを小分けした後水素雰囲気で400℃の温度で還元した。還元後粉末を1%酸素が含まれた窒素混合ガスを利用して不動態化して水素化触媒を製造した。
【0081】
不動態化された触媒のニッケル含量は触媒の重量を基準に65.7%、硫黄重量は3.1%、銅重量は0.79%であり、ニッケル結晶の平均サイズは5.8nmに測定された。BET比表面積220m/g、全体気孔体積0.28m/g、気孔平均サイズ5.1nmを持つ。水素吸着量は0.021mmol H/g-触媒である。H-TPRで分析したNi還元度は96.6%である。XPS分析を通じて163.1 eVを中心にする吸収ピーク(peak)を持つ。これに対した結果を[図1]に表せた。
【0082】
触媒の活性テストのための水添反応は230℃の温度で行った。
【0083】
実施例2
水添触媒の硫黄/ニッケル重量比4.3%になるように沈殿剤である炭酸ナトリウム262g、硫化ナトリウム17gが含まれた溶液1500mLをsyringe pumpを利用して1時間以内全て注入した。沈殿完了後スラリーのpHは7.7であった。洗浄及び濾過、乾燥等残りの方法は実施例1と同一な方法で製造した。
【0084】
不動態化された触媒のニッケル含量は、触媒の重量を基準に63.3%、硫黄重量は2.7%、銅重量は0.87%であり、ニッケル結晶の平均サイズは4.8nmに測定された。BET比表面積220m/g、全体気孔体積0.28m/g、気孔平均サイズ5.1nmを持つ。水素吸着量は0.039mmol H/g-触媒である。H-TPRで分析したNi還元度は92.9%である。XPS分析を通じて162.9 eVを中心にする吸収ピークを持つ。これに対した結果を[図1]に表せた。
【0085】
触媒の活性テストのための水添反応は230℃の温度で行った。
【0086】
実施例3
水添触媒の硫黄/ニッケル重量比3.8%になるように沈殿剤である炭酸ナトリウム262g、硫化ナトリウム15gが含まれた溶液1500mLをsyringe pumpを利用して1時間以内全て注入した。沈殿完了後スラリーのpHは7.5であった。洗浄及び濾過、乾燥等残りの方法は実施例1と同一な方法で製造した。
【0087】
不動態化された触媒のニッケル含量は、触媒の重量を基準に60.8%、銅重量は0.8%、硫黄の重量は2.3%であり、ニッケル結晶の平均サイズは4.7nmに測定された。BET比表面積230m/g、全体気孔体積0.29m/g、気孔平均サイズ4.9nmを持つ。水素吸着量は0.053mmol H/g-触媒である。H-TPRで分析したNi還元度は94.3%である。XPS分析を通じて163.2 eVを中心にする吸収ピークを持つ。これに対した結果を[図1]に表せた。
【0088】
活性テストのための水添反応は230℃の温度で行った。
【0089】
比較例1
硫黄を含まない典型的である水添触媒を製造した。実施例1と同一な方法で製造したし、硫化ナトリウムは使用しなかった。
【0090】
不動態化された触媒のニッケル含量は、触媒の重量を基準に62.3%、硫黄重量は0.3%、銅重量は0.76%であり、ニッケル結晶の平均サイズは4.9nmに測定された。BET比表面積220m/g、全体気孔体積0.31m/g、気孔平均サイズ5.6nmを持つ。H-TPRで分析したNi還元度は83.4%である。水素吸着量は0.56mmol H/g-触媒である。
【0091】
触媒の活性テストのための水添反応は230℃の温度で行った。
【0092】
下記の表1では実施例1~3及び比較例1の触媒組成物内構成成分を表せたものである。
【0093】
【表1】
【0094】
実験例1触媒の活性テスト(Activity Test)
Hollow shaft攪拌機を含めて1600rpmの攪拌速度を持つ300mlオートクレーブを利用した。非水添石油樹脂をExxsolTM D40に30重量%で溶解した溶液75gを230℃、H90 barで石油樹脂質量対比1~2%触媒(Catal/DCPD resin)を添加して1時間水素化したし、水添後石油樹脂溶液の色はASTMD1209で測定した。
【0095】
石油樹脂内オレフィン含量に大きく比例する石油樹脂の色(APHA値、溶液の色を表現する基準)は水添前750であり芳香族含量(Aromaticity)は18%である。
【0096】
AromaticityはH NMRで分析した。
【0097】
【表2】
【0098】
前記表2に記載された条件で、実験例1に従って、水添反応をした結果を表2に表せた。
【0099】
比較例1の水添反応結果はオレフィンだけではなくAromaticityを一緒に水添することで水添された石油樹脂のAromaticity含量が調節できない。
【0100】
反面実施例1~3を利用した場合、APHA値は同一であるが、オレフィンを優先的に水添するため、Aromaticity含量を選択的に調節できることを確認できた。又、石油樹脂の色が30以下である時water-white樹脂となるし、この時残留するオレフィン含量(NMR % area)は0.1%未満である点に照らして実施例1~3に従った場合水素化反応を通じてwater-white石油樹脂を提供できる優秀な触媒が可能であることが又確認できる。
【0101】
以上で本発明が具体的な構成要素等のような特定事項たちと限定された実施例によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を手伝うために提供されただけであり、本発明が前記実施例たちに限定されるのではないし、本発明が属する技術分野で通常的な知識を持つ者であればこのような記載から多様な修正及び変形を 図ることができる。
【0102】
従って、本発明の思想は前記説明された実施例に局限されて決められたはならないし、後述する特許請求範囲だけではなくこの特許請求範囲と均等に又は等価的に変形された全てのものたちは本発明の思想の範疇に属すると言うべきである。
図1