(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】生体認証の実施
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20250107BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20250107BHJP
G06F 3/0487 20130101ALI20250107BHJP
G06F 21/32 20130101ALI20250107BHJP
A61B 5/1172 20160101ALI20250107BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20250107BHJP
G09G 5/36 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06F3/0484
G06F3/0487
G06F21/32
A61B5/1172
G09G5/00 550C
G09G5/36 400
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023110191
(22)【出願日】2023-07-04
(62)【分割の表示】P 2023009554の分割
【原出願日】2019-06-01
【審査請求日】2023-07-28
(32)【優先日】2018-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デヴィーン, リン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン オス, マルセル
(72)【発明者】
【氏名】モフセニー, ダームン
(72)【発明者】
【氏名】アントン, ピーター ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ポール, グラント
(72)【発明者】
【氏名】ダイ, アラン シー.
(72)【発明者】
【氏名】デ フリース, ネイサン
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-033681(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0217310(US,A1)
【文献】国際公開第2017/094052(WO,A1)
【文献】特開2015-144026(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048 - 3/04895
G06F 21/32
A61B 5/1172 - 5/1178
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ及び1つ以上の生体センサを有する電子デバイスにおいて、
前記1つ以上の生体センサへの生体登録を開始する一連の1つ以上の入力を検出することと、
前記1つ以上の生体センサへの生体登録を開始する前記一連の1つ以上の入力を受け取ったことに応答して、
前記電子デバイスの向きが
、それぞれのバイオメトリック特徴を登録するための1組の登録基準を満たしているという判定に従って、前記1つ以上の生体センサ
で前記それぞれのバイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始することであって、
前記それぞれのバイオメトリック特徴を登録することは、前記それぞれのバイオメトリック特徴が前記電子デバイスにおける第1のタイプの動作に対する認証を提供するために使用されることを可能にする前記それぞれのバイオメトリック特徴についての情報を取得することを含み、前記それぞれのバイオメトリック特徴が登録される前に前記それぞれのバイオメトリック特徴は前記電子デバイスにおける前記第1のタイプの動作に対する認証を提供するために使用されることを可能にしない、開始することと、
前記電子デバイスがそれぞれの向きにないことに起因して前記電子デバイスの前記向きが前記1組の登録基準を満たしていないという判定に従って、前記1組の登録基準を満たしている
前記それぞれの向きに前記電子デバイスの前記向きを変更するように1つ以上のプロンプトを出力することと、
前記1組の登録基準を満たしている
前記それぞれの向きに前記電子デバイスの前記向きを変更する前記1つ以上のプロンプトを出力した後に、前記電子デバイスの向きの変化を検出することと、
前記電子デバイスの前記向きの前記変化を検出したことに応答して、
前記電子デバイスが前記それぞれの向きにないことに起因して前記電子デバイスの前記向きが前記1組の登録基準をまだ満たしていないという判定に従って、前記1組の登録基準を満たしている
前記それぞれの向きに前記電子デバイスの前記向きを変更する1つ以上の新しいプロンプトを出力することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記1つ以上のプロンプトを出力することが、
前記電子デバイスを最初の向きに向ける第1のプロンプトを出力することと、前記第1のプロンプトを出力した後に、前記1組の登録基準を満たしている前記
それぞれの向きに前記電子デバイスを向ける第2のプロンプトを出力することであって、前記第1のプロンプトが前記第2のプロンプトとは異なる、
こととを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上のプロンプトを出力することが、前記1組の登録基準を満たしている前記
それぞれの向きに前記電子デバイスを回転させる第3のプロンプトを出力することであって、前記第3のプロンプトが、前記一連の1つ以上の入力を受け取っている間の前記電子デバイスの前記向きに基づく、ことを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上のプロンプトを出力することが、前記1組の登録基準を満たしている前記
それぞれの向きに前記電子デバイスを回転させる第4のプロンプトを出力することであって、前記第4のプロンプトが、所定の面に対する前記電子デバイスの基本面の位置調整に基づく、ことを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記
それぞれのバイオメトリック特徴を登録する前記プロセスを開始した後に、認証を必要とする動作を実行する要求を受け取ることと、
認証を必要とする前記動作を実行する前記要求を受け取ったことに応答して、前記1つ以上の生体センサを使用して認証を試みることと、前記1つ以上の生体センサを使用して認証を試みた後に、前記1つ以上の生体センサによって取得されたデータが前記
それぞれのバイオメトリック特徴の閾値量未満に相当するという判定に従って、認証をリトライすることを見送ることと、
を更に含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記1つ以上の生体センサを使用して認証を試みた後に、前記1つ以上の生体センサによって取得された前記データが前記
それぞれのバイオメトリック特徴の前記閾値量以上に相当するという判定に従って、認証をリトライすること、
を更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
認証をリトライすることが、
認証をリトライした結果としての認証が成功したという判定に従って、前記要求に対応する動作を実行することと、
認証をリトライした結果としての認証が成功しなかったという判定に従って、前記要求に対応する前記動作を実行することを見送ることと、
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1組の登録基準を満たしている前記
それぞれの向きに前記電子デバイスの前記向きを変更する前記1つ以上のプロンプトを出力した後に、
前記電子デバイスの現在の前記向きが前記1組の登録基準を満たしていることを検出することと、
前記電子デバイスの現在の前記向きが前記1組の登録基準を満たしているという判定に応答して、前記1つ以上の生体センサに前記
それぞれのバイオメトリック特徴を登録する前記プロセスを開始することと、
を更に含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記1つ以上の生体センサに前記
それぞれのバイオメトリック特徴を登録する前記プロセスを開始することが、前記
それぞれのバイオメトリック特徴の登録に成功することを含み、前記方法が、
前記
それぞれのバイオメトリック特徴の登録に成功した後に、前記1つ以上の生体センサに2度目の前記
それぞれのバイオメトリック特徴を登録するプロンプトを出力すること、
を更に含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上の生体センサに前記
それぞれのバイオメトリック特徴を登録する前記プロセスを開始することが、前記
それぞれのバイオメトリック特徴の登録に成功することを含み、前記方法が、
前記
それぞれのバイオメトリック特徴の登録に成功した後に、認証を必要とする動作を実行する要求を受け取ることと、
認証を必要とする前記動作を実行する前記要求を受け取ったことに応答して、
前記1つ以上の生体センサによって取得されたデータが前記登録された
それぞれのバイオメトリック特徴に対応するという判定に従って、認証を必要とする前記動作を実行することと、
前記1つ以上の生体センサによって取得されたデータが前記登録された
それぞれのバイオメトリック特徴に対応しないという判定に従って、認証を必要とする前記動作を実行することを見送ることと、
を更に含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記電子デバイスの前記向きが、前記1つ以上の生体センサが前記電子デバイスの右側の近くに位置することになる前記向きに起因して、前記1組の登録基準を満たさず、
前記1つ以上のプロンプトが、第1の方向に第1の量未満だけ回転するデバイスの表現のアニメーションを含む、
請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記電子デバイスの前記向きが、前記1つ以上の生体センサが前記電子デバイスの左側の近くに位置することになる前記向きに起因して、前記1組の登録基準を満たさず、
前記1つ以上のプロンプトが、前記第1の方向とは異なる第2の方向に前記第1の量未満だけ回転するデバイスの表現のアニメーションを含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記電子デバイスの前記向きが、前記1つ以上の生体センサが前記電子デバイスの下側の近くに位置することになる前記向きに起因して、前記1組の登録基準を満たさず、
前記1つ以上のプロンプトが、前記第1の量を超える量だけ回転するデバイスの表現のアニメーションを含む、
請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上の生体センサにバイオメトリック特徴を登録する前記プロセスを開始することが、生体登録導入インタフェースを表示することを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
コンピュータに請求項1から14のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のコンピュータプログラムを格納するメモリと、
前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサと、
を備える、電子デバイス。
【請求項17】
請求項1から14のいずれか一項に記載の方法を実行する手段、
を備える、電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年3月29日に出願され、「生体認証の実施」と題する米国特許出願第16/369,355号、2018年10月29日に出願され、「生体認証の実施」と題する米国特許出願第62/752,234号、及び2018年6月3日に出願され、「生体認証の実施」と題する米国特許出願第62/679,955号に対する優先権を主張する。
【0002】
[技術分野]
本開示は、一般に、生体認証に関し、より詳細には、バイオメトリック特徴の登録及び認証のためのインタフェース及び技法に関する。
【背景技術】
【0003】
電子デバイスを使用する、例えば、顔、虹彩、又は指紋の生体認証は、電子デバイスのユーザを認証する便利かつ効率的な方法である。生体認証により、デバイスが任意の数のユーザの識別情報を迅速かつ容易に検証することが可能になる。
【発明の概要】
【0004】
しかしながら、電子デバイスを使用して生体認証を実施するいくつかの技法は、概して煩雑である。ユーザが生体認証のためのバイオメトリック特徴を登録できないか、又は生体認証を実行できないとき、ユーザは、多くの場合、失敗の根底にある原因を認識しない。したがって、ユーザは、生体認証を使用することを完全に妨げられる可能性がある。更に、ユーザがバイオメトリック特徴を登録するか、又は失敗後に生体認証を行う更なる試みを実行するとき、ユーザは、多くの場合、失敗の根底にある原因を修正する知識をもたずに生体認証を行う。上記の欠点に鑑みて、既存の技法には必要以上の時間がかかり、ユーザの時間とデバイスのエネルギーの両方が無駄になる。この後者の問題は、バッテリ動作デバイスの動作において特に重大である。
【0005】
したがって、本技法は、生体認証を実施するより高速でより効率的な方法及びインタフェースを有する電子デバイスを提供する。そのような方法及びインタフェースは、任意選択的に、生体認証を実施する他の方法を補完し又はそれに取って代わる。そのような方法及びインタフェースは、ユーザにかかる認識的負担を低減し、より効率的なヒューマン-マシンインタフェースを作成する。バッテリ動作コンピューティングデバイスの場合、そのような方法及びインタフェースは、電力を節約し、バッテリ充電の間隔を長くする。そのような方法及びインタフェースはまた、スマートフォン及びスマートウォッチなどのコンピューティングデバイスで要求される無駄な、余分の、又は繰り返しの入力の数を低減する。
【0006】
いくつかの実施例によれば、方法が説明され、方法は、ディスプレイ及び1つ以上の入力デバイスを有する電子デバイスにおいて、1つ以上の入力デバイスを介して、認証を必要とする動作を実行する要求を受信することと、認証を必要とする動作を実行する要求に応答して、認証が成功したという判定に従って、動作を実行することと、認証が成功しなかった、かつ1組のエラー状態基準が満たされたという判定に従って、エラー状態のインジケーションをディスプレイに表示することであって、インジケーションがエラー状態の原因に関する情報を含む、ことと、動作を実行することを見送ることとを含む。
【0007】
いくつかの実施例によれば、非一時的コンピュータ可読媒体が説明され、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイ及び1つ以上の入力デバイスを有する電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを備え、1つ以上のプログラムは、1つ以上の入力デバイスを介して、認証を必要とする動作を実行する要求を受信することと、認証を必要とする動作を実行する要求に応答して、認証が成功したという判定に従って、動作を実行することと、認証が成功しなかった、かつ1組のエラー状態基準が満たされたという判定に従って、エラー状態のインジケーションをディスプレイに表示することであって、インジケーションがエラー状態の原因に関する情報を含む、ことと、動作を実行することを見送ることとを行う命令を含む。
【0008】
いくつかの実施例によれば、一時的コンピュータ可読媒体が説明され、一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイ及び1つ以上の入力デバイスを有する電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを備え、1つ以上のプログラムは、1つ以上の入力デバイスを介して、認証を必要とする動作を実行する要求を受信することと、認証を必要とする動作を実行する要求に応答して、認証が成功したという判定に従って、動作を実行することと、認証が成功しなかった、かつ1組のエラー状態基準が満たされたという判定に従って、エラー状態のインジケーションをディスプレイに表示することであって、インジケーションがエラー状態の原因に関する情報を含む、ことと、動作を実行することを見送ることとを行う命令を含む。
【0009】
いくつかの実施例によれば、電子デバイスが説明され、電子デバイスは、1つ以上の入力デバイスと、ディスプレイと、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを記憶するメモリとを備え、1つ以上のプログラムは、1つ以上の入力デバイスを介して、認証を必要とする動作を実行する要求を受信することと、認証を必要とする動作を実行する要求に応答して、認証が成功したという判定に従って、動作を実行することと、認証が成功しなかった、かつ1組のエラー状態基準が満たされたという判定に従って、エラー状態のインジケーションをディスプレイに表示することであって、インジケーションがエラー状態の原因に関する情報を含む、ことと、動作を実行することを見送ることとを行う命令を含む。
【0010】
いくつかの実施例によれば、電子デバイスが説明され、電子デバイスは、1つ以上の入力デバイスと、ディスプレイと、1つ以上の入力デバイスを介して、認証を必要とする動作を実行する要求を受信する手段と、認証を必要とする動作を実行する要求に応答して、認証が成功したという判定に従って、動作を実行することと、認証が成功しなかった、かつ1組のエラー状態基準が満たされたという判定に従って、エラー状態のインジケーションをディスプレイに表示することであって、インジケーションがエラー状態の原因に関する情報を含む、ことと、動作を実行することを見送ることとを行う手段とを備える。
【0011】
いくつかの実施例によれば、方法が説明され、方法は、ディスプレイ及び電子デバイスの第1の部分にある生体センサを有する電子デバイスにおいて、デバイスのユーザに関する生体情報を生体センサが取得することを妨げるエラー状態の存在を検出することと、エラー状態の存在を検出したことに応答して、エラーインジケーションをディスプレイに表示することであって、エラーインジケーションが、電子デバイスの第1の部分に近接する位置に表示され、電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第1の向きにあるという判定に従って、電子デバイスの第1の部分に近接するユーザインタフェース内の第1の位置にエラーインジケーションを表示することと、電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第2の向きにあるという判定に従って、電子デバイスの第1の部分に近接するユーザインタフェース内の第2の位置にエラーインジケーションを表示することとを含み、第1の向きが第2の向きとは異なる、こととを含む。
【0012】
いくつかの実施例によれば、非一時的コンピュータ可読媒体が説明され、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイ及び電子デバイスの第1の部分にある生体センサを有する電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを備え、1つ以上のプログラムは、デバイスのユーザに関する生体情報を生体センサが取得することを妨げるエラー状態の存在を検出することと、エラー状態の存在を検出したことに応答して、エラーインジケーションをディスプレイに表示することであって、エラーインジケーションが、電子デバイスの第1の部分に近接する位置に表示され、電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第1の向きにあるという判定に従って、電子デバイスの第1の部分に近接するユーザインタフェース内の第1の位置にエラーインジケーションを表示することと、電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第2の向きにあるという判定に従って、電子デバイスの第1の部分に近接するユーザインタフェース内の第2の位置にエラーインジケーションを表示することとを含み、第1の向きが第2の向きとは異なる、こととを行う命令を含む。
【0013】
いくつかの実施例によれば、一時的コンピュータ可読媒体が説明され、一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイ及び電子デバイスの第1の部分にある生体センサを有する電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを備え、1つ以上のプログラムは、デバイスのユーザに関する生体情報を生体センサが取得することを妨げるエラー状態の存在を検出することと、エラー状態の存在を検出したことに応答して、エラーインジケーションをディスプレイに表示することであって、エラーインジケーションが、電子デバイスの第1の部分に近接する位置に表示され、電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第1の向きにあるという判定に従って、電子デバイスの第1の部分に近接するユーザインタフェース内の第1の位置にエラーインジケーションを表示することと、電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第2の向きにあるという判定に従って、電子デバイスの第1の部分に近接するユーザインタフェース内の第2の位置にエラーインジケーションを表示することとを含み、第1の向きが第2の向きとは異なる、こととを行う命令を含む。
【0014】
いくつかの実施例によれば、電子デバイスが説明され、電子デバイスは、電子デバイスの第1の部分にある生体センサと、ディスプレイと、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを記憶するメモリとを備え、1つ以上のプログラムは、デバイスのユーザに関する生体情報を生体センサが取得することを妨げるエラー状態の存在を検出することと、エラー状態の存在を検出したことに応答して、エラーインジケーションをディスプレイに表示することであって、エラーインジケーションが、電子デバイスの第1の部分に近接する位置に表示され、電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第1の向きにあるという判定に従って、電子デバイスの第1の部分に近接するユーザインタフェース内の第1の位置にエラーインジケーションを表示することと、電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第2の向きにあるという判定に従って、電子デバイスの第1の部分に近接するユーザインタフェース内の第2の位置にエラーインジケーションを表示することとを含み、第1の向きが第2の向きとは異なる、こととを行う命令を含む。
【0015】
いくつかの実施例によれば、電子デバイスが説明され、電子デバイスは、電子デバイスの第1の部分にある生体センサと、ディスプレイと、デバイスのユーザに関する生体情報を生体センサが取得することを妨げるエラー状態の存在を検出する手段と、エラー状態の存在を検出したことに応答して、エラーインジケーションをディスプレイに表示することであって、エラーインジケーションが、電子デバイスの第1の部分に近接する位置に表示され、電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第1の向きにあるという判定に従って、電子デバイスの第1の部分に近接するユーザインタフェース内の第1の位置にエラーインジケーションを表示することと、電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第2の向きにあるという判定に従って、電子デバイスの第1の部分に近接するユーザインタフェース内の第2の位置にエラーインジケーションを表示することとを含み、第1の向きが第2の向きとは異なる、こととを行う手段とを備える。
【0016】
いくつかの実施例によれば、方法が説明され、方法は、ディスプレイ及び1つ以上の生体センサを有する電子デバイスにおいて、1つ以上の生体センサへの生体登録を開始する生体登録ユーザインタフェースをディスプレイに表示することと、生体登録ユーザインタフェースを表示している間に、生体登録を開始する要求に対応する入力を受け取ることと、入力を受け取ったことに応答して、電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしているという判定に従って、1つ以上の生体センサにバイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始することと、電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしていないという判定に従って、電子デバイスの向きを1組の登録基準を満たしている異なる向きに変更するように1つ以上のプロンプトを出力することとを含む。
【0017】
いくつかの実施例によれば、非一時的コンピュータ可読媒体が説明され、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイ及び1つ以上の生体センサを有する電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを備え、1つ以上のプログラムは、1つ以上の生体センサへの生体登録を開始する生体登録ユーザインタフェースをディスプレイに表示することと、生体登録ユーザインタフェースを表示している間に、生体登録を開始する要求に対応する入力を受け取ることと、入力を受け取ったことに応答して、電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしているという判定に従って、1つ以上の生体センサにバイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始することと、電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしていないという判定に従って、電子デバイスの向きを1組の登録基準を満たしている異なる向きに変更するように1つ以上のプロンプトを出力することとを行う命令を含む。
【0018】
いくつかの実施例によれば、一時的コンピュータ可読媒体が説明され、一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイ及び1つ以上の生体センサを有する電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを備え、1つ以上のプログラムは、1つ以上の生体センサへの生体登録を開始する生体登録ユーザインタフェースをディスプレイに表示することと、生体登録ユーザインタフェースを表示している間に、生体登録を開始する要求に対応する入力を受け取ることと、入力を受け取ったことに応答して、電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしているという判定に従って、1つ以上の生体センサにバイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始することと、電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしていないという判定に従って、電子デバイスの向きを1組の登録基準を満たしている異なる向きに変更するように1つ以上のプロンプトを出力することとを行う命令を含む。
【0019】
いくつかの実施例によれば、電子デバイスが説明され、電子デバイスは、1つ以上の生体センサと、ディスプレイと、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを記憶するメモリとを備え、1つ以上のプログラムは、1つ以上の生体センサへの生体登録を開始する生体登録ユーザインタフェースをディスプレイに表示することと、生体登録ユーザインタフェースを表示している間に、生体登録を開始する要求に対応する入力を受け取ることと、入力を受け取ったことに応答して、電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしているという判定に従って、1つ以上の生体センサにバイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始することと、電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしていないという判定に従って、電子デバイスの向きを1組の登録基準を満たしている異なる向きに変更するように1つ以上のプロンプトを出力することとを行う命令を含む。
【0020】
いくつかの実施例によれば、電子デバイスが説明され、電子デバイスは、1つ以上の生体センサと、ディスプレイと、1つ以上の生体センサへの生体登録を開始する生体登録ユーザインタフェースをディスプレイに表示する手段と、生体登録ユーザインタフェースを表示している間に、生体登録を開始する要求に対応する入力を受け取る手段と、入力を受け取ったことに応答して、電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしているという判定に従って、1つ以上の生体センサにバイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始することと、電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしていないという判定に従って、電子デバイスの向きを1組の登録基準を満たしている異なる向きに変更するように1つ以上のプロンプトを出力することとを行う手段とを備える。
【0021】
いくつかの実施例によれば、方法が記載され、方法は、生体センサ及びタッチ感知ディスプレイを有する電子デバイスにおいて、生体センサにおいて生体情報を検出するためのエラー状態の発生を検出することと、エラー状態の発生を検出したことに応答して、電子デバイス上の生体センサの位置のインジケーションをタッチ感知ディスプレイに表示することと、電子デバイス上の生体センサの位置のインジケーションを表示している間に、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除する要求を検出することと、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除する要求を検出したことに応答して、電子デバイスをロック解除する要求を検出した後に生じるそれぞれの時間においてエラー状態がまだ発生しているという判定に従って、生体センサの位置のインジケーションの表示を中止することと、タッチベースの認証情報を入力するためのタッチベースのユーザインタフェースを表示することと、エラー状態がもはや発生していないという判定に従って、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除しようと試みることとを含む。
【0022】
いくつかの実施例によれば、非一時的コンピュータ可読媒体が説明され、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、生体センサ及びタッチ感知ディスプレイを有する電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを備え、1つ以上のプログラムは、生体センサにおいて生体情報を検出するためのエラー状態の発生を検出することと、エラー状態の発生を検出したことに応答して、電子デバイス上の生体センサの位置のインジケーションをタッチ感知ディスプレイに表示することと、電子デバイス上の生体センサの位置のインジケーションを表示している間に、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除する要求を検出することと、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除する要求を検出したことに応答して、電子デバイスをロック解除する要求を検出した後に生じるそれぞれの時間においてエラー状態がまだ発生しているという判定に従って、生体センサの位置のインジケーションの表示を中止することと、タッチベースの認証情報を入力するためのタッチベースのユーザインタフェースを表示することと、エラー状態がもはや発生していないという判定に従って、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除しようと試みることとを行う命令を含む。
【0023】
いくつかの実施例によれば、一時的コンピュータ可読媒体が説明され、一時的コンピュータ可読記憶媒体は、生体センサ及びタッチ感知ディスプレイを有する電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを備え、1つ以上のプログラムは、生体センサにおいて生体情報を検出するためのエラー状態の発生を検出することと、エラー状態の発生を検出したことに応答して、電子デバイス上の生体センサの位置のインジケーションをタッチ感知ディスプレイに表示することと、電子デバイス上の生体センサの位置のインジケーションを表示している間に、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除する要求を検出することと、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除する要求を検出したことに応答して、電子デバイスをロック解除する要求を検出した後に生じるそれぞれの時間においてエラー状態がまだ発生しているという判定に従って、生体センサの位置のインジケーションの表示を中止することと、タッチベースの認証情報を入力するためのタッチベースのユーザインタフェースを表示することと、エラー状態がもはや発生していないという判定に従って、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除しようと試みることとを行う命令を含む。
【0024】
いくつかの実施例によれば、電子デバイスが説明され、電子デバイスは、生体センサと、タッチ感知ディスプレイと、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを記憶するメモリとを備え、1つ以上のプログラムは、生体センサにおいて生体情報を検出するためのエラー状態の発生を検出することと、エラー状態の発生を検出したことに応答して、電子デバイス上の生体センサの位置のインジケーションをタッチ感知ディスプレイに表示することと、電子デバイス上の生体センサの位置のインジケーションを表示している間に、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除する要求を検出することと、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除する要求を検出したことに応答して、電子デバイスをロック解除する要求を検出した後に生じるそれぞれの時間においてエラー状態がまだ発生しているという判定に従って、生体センサの位置のインジケーションの表示を中止することと、タッチベースの認証情報を入力するためのタッチベースのユーザインタフェースを表示することと、エラー状態がもはや発生していないという判定に従って、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除しようと試みることとを行う命令を含む。
【0025】
いくつかの実施例によれば、電子デバイスが説明され、電子デバイスは、生体センサと、タッチ感知ディスプレイと、生体センサにおいて生体情報を検出するためのエラー状態の発生を検出する手段と、エラー状態の発生を検出したことに応答して、電子デバイス上の生体センサの位置のインジケーションをタッチ感知ディスプレイに表示する手段と、電子デバイス上の生体センサの位置のインジケーションを表示している間に、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除する要求を検出する手段と、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除する要求を検出したことに応答して、電子デバイスをロック解除する要求を検出した後に生じるそれぞれの時間においてエラー状態がまだ発生しているという判定に従って、生体センサの位置のインジケーションの表示を中止することと、タッチベースの認証情報を入力するためのタッチベースのユーザインタフェースを表示することと、エラー状態がもはや発生していないという判定に従って、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除しようと試みることとを行う手段とを備える。
【0026】
これらの機能を実行する実行可能命令は、任意選択的に、1つ以上のプロセッサによって実行されるために構成された非一時的コンピュータ可読記憶媒体又は他のコンピュータプログラム製品内に含まれる。これらの機能を実行する実行可能命令は、任意選択的に、1つ以上のプロセッサによって実行されるために構成された一時的コンピュータ可読記憶媒体又は他のコンピュータプログラム製品内に含まれる。
【0027】
したがって、生体認証を実施するより高速でより効率的な方法及びインタフェースを有するデバイスが提供され、それにより、そのようなデバイスによる有効性、効率、及びユーザ満足度が増大する。そのような方法及びインタフェースは、任意選択的に、生体認証を実施する他の方法を補完し又はそれに取って代わる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
説明される様々な実施例をより良く理解するために、以下の図面と併せて、以下の発明を実施するための形態が参照されるべきであり、同様の参照番号は図全体を通して対応する部分を指す。
【0029】
【
図1A】いくつかの実施形態に係る、タッチ感知ディスプレイを有するポータブル多機能デバイスを示すブロック図である。
【0030】
【
図1B】いくつかの実施形態に係る、イベント処理のための例示的な構成要素を示すブロック図である。
【0031】
【
図1C】いくつかの実施形態に係る、触知出力を生成する例示的な構成要素を示すブロック図である。
【0032】
【
図2】いくつかの実施形態に係る、タッチスクリーンを有するポータブル多機能デバイスを示す図である。
【0033】
【
図3】いくつかの実施形態に係る、ディスプレイ及びタッチ感知面を有する例示的な多機能デバイスのブロック図である。
【0034】
【
図4A】いくつかの実施形態に係る、ポータブル多機能デバイス上のアプリケーションのメニュー用の例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【0035】
【
図4B】いくつかの実施形態に係る、ディスプレイとは別個のタッチ感知面を有する多機能デバイス用の例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【0036】
【
図4C】いくつかの実施形態に係る、特定の波形を有する例示的な触知出力パターンを示す図である。
【
図4D】いくつかの実施形態に係る、特定の波形を有する例示的な触知出力パターンを示す図である。
【
図4E】いくつかの実施形態に係る、特定の波形を有する例示的な触知出力パターンを示す図である。
【
図4F】いくつかの実施形態に係る、特定の波形を有する例示的な触知出力パターンを示す図である。
【
図4G】いくつかの実施形態に係る、特定の波形を有する例示的な触知出力パターンを示す図である。
【
図4H】いくつかの実施形態に係る、特定の波形を有する例示的な触知出力パターンを示す図である。
【0037】
【
図5A】いくつかの実施形態に係る、パーソナル電子デバイスを示す図である。
【0038】
【
図5B】いくつかの実施形態に係る、パーソナル電子デバイスを示すブロック図である。
【0039】
【
図5C】いくつかの実施形態に係る、タッチ感知ディスプレイ及び強度センサを有するパーソナル電子デバイスの例示的な構成要素を示す図である。
【
図5D】いくつかの実施形態に係る、タッチ感知ディスプレイ及び強度センサを有するパーソナル電子デバイスの例示的な構成要素を示す図である。
【0040】
【
図5E】いくつかの実施形態に係る、パーソナル電子デバイスの例示的な構成要素及びユーザインタフェースを示す図である。
【
図5F】いくつかの実施形態に係る、パーソナル電子デバイスの例示的な構成要素及びユーザインタフェースを示す図である。
【
図5G】いくつかの実施形態に係る、パーソナル電子デバイスの例示的な構成要素及びユーザインタフェースを示す図である。
【
図5H】いくつかの実施形態に係る、パーソナル電子デバイスの例示的な構成要素及びユーザインタフェースを示す図である。
【0041】
【
図6】いくつかの実施形態に係る、1つ以上の通信チャネルを介して接続された例示的なデバイスを示す図である。
【0042】
【
図7A】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7B】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7C】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7D】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7E】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7F】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7G】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7H】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7I】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7J】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7K】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7L】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7M】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7N】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7O】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7P】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7Q】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7R】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7S】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7T】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7U】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7V】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7W】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7X】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7Y】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7Z】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7AA】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7AB】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7AC】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図7AD】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【0043】
【
図8A】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する方法を示すフロー図である。
【
図8B】いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する方法を示すフロー図である。
【0044】
【
図9A】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9B】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9C】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9D】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9E】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9F】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9G】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9H】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9I】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9J】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9K】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9L】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9M】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9N】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9O】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9P】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9Q】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9R】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9S】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9T】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図9U】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【0045】
【
図10A】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する方法を示すフロー図である。
【
図10B】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する方法を示すフロー図である。
【
図10C】いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する方法を示すフロー図である。
【0046】
【
図11A】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11B】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11C】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11D】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11E】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11F】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11G】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11H】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11I】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11J】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11K】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11L】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11M】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11N】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11O】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11P】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11Q】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11R】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図11S】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【0047】
【
図12A】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける方法を示すフロー図である。
【
図12B】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける方法を示すフロー図である。
【
図12C】いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける方法を示すフロー図である。
【0048】
【
図13A】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13B】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13C】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13D】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13E】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13F】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13G】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13H】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13I】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13J】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13K】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13L】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13M】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13N】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13O】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13P】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13Q】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13R】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13S】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13T】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13U】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13V】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13W】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13X】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13Y】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【
図13Z】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。
【0049】
【
図14A】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する方法を示すフロー図である。
【
図14B】いくつかの実施例に係る、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下の説明は、例示的な方法、パラメータなどについて記載する。しかしながら、そのような説明は、本開示の範囲に対する限定として意図されるものではなく、代わりに例示的な実施形態の説明として提供されることを認識されたい。
【0051】
バイオメトリック特徴の生体認証を実施する効率的な方法及びインタフェースを提供する電子デバイスが必要とされている。例えば、バイオメトリック特徴の1つ以上の部分を登録する便利で効率的な方法を提供する電子デバイスが必要とされている。別の例では、生体認証に従ってセキュアデータに選択的にアクセスする素早く直感的な技法を提供する電子デバイスが必要とされている。別の例では、生体認証に従ってデバイスの機能を有効にする素早く直感的な技法を提供する電子デバイスが必要とされている。そのような技法は、バイオメトリック特徴の登録及び/又はデバイスによる生体認証を行うユーザにかかる認識的負担を低減し、それにより、全体的な生産性を向上させることができる。更に、そのような技法は、普通なら冗長なユーザ入力に浪費されるプロセッサ及びバッテリの電力を低減することができる。
【0052】
以下、
図1A~1C、
図2、
図3、
図4A~
図4B、及び
図5A~
図5Hは、生体認証を実施する技法を実行する例示的なデバイスの説明を提供する。
図6は、いくつかの実施形態に係る、1つ以上の通信チャネルを介して接続された例示的なデバイスを示す。
図7A~
図7ADは、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す。
図8A~
図8Bは、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する方法を示すフロー図である。
図7A~
図7ADのユーザインタフェースは、
図8A~
図8Bのプロセスを含む、後述するプロセスを示すために使用される。
図9A~
図9Uは、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す。
図10A~
図10Cは、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する方法を示すフロー図である。
図9A~
図9Uのユーザインタフェースは、
図10A~
図10Cのプロセスを含む、後述するプロセスを示すために使用される。
図11A~
図11Sは、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける例示的なユーザインタフェースを示す。
図12A~
図12Cは、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスを正しい方向に向ける方法を示すフロー図である。
図11A~
図11Sのユーザインタフェースは、
図12A~
図12Cのプロセスを含む、後述するプロセスを示すために使用される。
図13A~
図13Zは、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す。
図14A~
図14Bは、検出されたエラー状態を修正するために生体センサの位置のインジケーションを提供する方法を示すフロー図である。
図13A~
図13Zのユーザインタフェースは、
図14A~
図14Bのプロセスを含む、後述するプロセスを示すために使用される。
【0053】
以下の説明では、様々な要素について説明するために、「第1の」、「第2の」などの用語を使用するが、これらの要素は、それらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、記載する様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1のタッチを第2のタッチと呼ぶこともでき、同様に第2のタッチを第1のタッチと呼ぶこともできる。第1のタッチ及び第2のタッチはどちらもタッチであるが、これらは同じタッチではない。
【0054】
本明細書に記載する様々な実施形態の説明で使用される術語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、限定的であることは意図されていない。記載する様々な実施形態の説明及び添付の特許請求の範囲では、単数形の「a(1つ、一)」、「an(1つ、一)」、及び「the(その、この)」は、文脈上別途明白に記載しない限り、複数形も同様に含むことが意図される。また、本明細書で使用されるとき、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上のいずれか及び全ての考えられる組合せを指し、かつこれを含むことを理解されたい。用語「includes(含む)」、「including(含む)」、「comprises(含む、備える)」、及び/又は「comprising(含む、備える)」は、本明細書で使用する場合、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を除外しないことが更に理解されるであろう。
【0055】
「~の場合(if)」という用語は、任意選択的に、文脈に応じて、「~とき(when)」若しくは「~とき(upon)」、又は「~と判定したことに応答して(in response to determining)」若しくは「~を検出したことに応答して(in response to detecting)」を意味すると解釈される。同様に、「~と判定された場合(if it is determined)」又は「[記載の状態又はイベント]が検出された場合(if[a stated condition or event]is detected)」という語句は、任意選択的に、文脈に応じて、「~と判定したとき(upon determining)」若しくは「~と判定したことに応答して(in response to determining)」、又は「[記載の状態又はイベント]を検出したとき(upon detecting[the stated condition or event])」若しくは「[記載の状態又はイベント]を検出したことに応答して(in response to detecting[the stated condition or event])」を意味すると解釈される。
【0056】
電子デバイス、そのようなデバイス用のユーザインタフェース、及びそのようなデバイスを使用する関連するプロセスの実施形態が説明される。いくつかの実施形態では、デバイスは、PDA機能及び/又は音楽プレーヤ機能などの他の機能も含む、携帯電話などのポータブル通信デバイスである。ポータブル多機能デバイスの例示的な実施形態としては、カリフォルニア州クパチーノのApple Inc.からのiPhone(登録商標)、iPod Touch(登録商標)、及びiPad(登録商標)のデバイスが挙げられるが、これらに限定されない。任意選択的に、タッチ感知面(例えば、タッチスクリーンディスプレイ及び/又はタッチパッド)を有するラップトップ又はタブレットコンピュータなどの他のポータブル電子デバイスも使用される。また、いくつかの実施形態では、デバイスはポータブル通信デバイスではなく、タッチ感知面(例えば、タッチスクリーンディスプレイ及び/又はタッチパッド)を有するデスクトップコンピュータであることも理解されたい。
【0057】
以下の論考では、ディスプレイ及びタッチ感知面を含む電子デバイスについて説明する。しかしながら、電子デバイスは、任意選択的に、物理キーボード、マウス、及び/又はジョイスティックなどの1つ以上の他の物理ユーザインタフェースデバイスを含むことを理解されたい。
【0058】
デバイスは、通常、描画アプリケーション、プレゼンテーションアプリケーション、ワードプロセッシングアプリケーション、ウェブサイト作成アプリケーション、ディスクオーサリングアプリケーション、スプレッドシートアプリケーション、ゲームアプリケーション、電話アプリケーション、テレビ会議アプリケーション、電子メールアプリケーション、インスタントメッセージングアプリケーション、トレーニングサポートアプリケーション、写真管理アプリケーション、デジタルカメラアプリケーション、デジタルビデオカメラアプリケーション、ウェブブラウジングアプリケーション、デジタル音楽プレーヤアプリケーション、及び/又はデジタルビデオプレーヤアプリケーションのうちの1つ以上などの様々なアプリケーションをサポートする。
【0059】
本デバイス上で実行される様々なアプリケーションは、タッチ感知面などの、少なくとも1つの共通の物理ユーザインタフェースデバイスを、任意選択的に使用する。タッチ感知面の1つ以上の機能、並びにデバイスに表示される対応する情報は、アプリケーションごとに、及び/又はそれぞれのアプリケーション内で、任意選択的に、調整及び/又は変更される。このように、デバイスの共通の物理アーキテクチャ(タッチ感知面など)は、任意選択的に、ユーザにとって直観的かつ透明なユーザインタフェースを備える様々なアプリケーションをサポートする。
【0060】
ここで、タッチ感知ディスプレイを備えるポータブルデバイスの実施形態に注意を向ける。
図1Aは、いくつかの実施形態に係る、タッチ感知ディスプレイシステム112を有するポータブル多機能デバイス100を示すブロック図である。タッチ感知ディスプレイ112は、便宜上「タッチスクリーン」と呼ばれることがあり、「タッチ感知ディスプレイシステム」として知られている又は呼ばれることがある。デバイス100は、メモリ102(任意選択的に、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を含む)、メモリコントローラ122、1つ以上の処理ユニット(CPU)120、周辺機器インタフェース118、RF回路108、オーディオ回路110、スピーカ111、マイクロフォン113、入出力(I/O)サブシステム106、他の入力コントロールデバイス116、及び外部ポート124を含む。デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の光センサ164を含む。デバイス100は、任意選択的に、デバイス100上の接触の強度を検出する1つ以上の接触強度センサ165(例えば、デバイス100のタッチ感知ディスプレイシステム112などのタッチ感知面)を含む。デバイス100は、任意選択的に、デバイス100上で触知出力を生成する(例えばデバイス100のタッチ感知ディスプレイシステム112又はデバイス300のタッチパッド355などのタッチ感知面上で触知出力を生成する)1つ以上の触知出力生成器167を含む。これらの構成要素は、任意選択的に、1つ以上の通信バス又は信号ライン103を介して通信する。
【0061】
本明細書及び特許請求の範囲では、タッチ感知面上の接触の「強度」という用語は、タッチ感知面上の接触(例えば、指の接触)の力若しくは圧力(単位面積当たりの力)、又はタッチ感知面上の接触の力若しくは圧力に対する代理(プロキシ)を指す。接触の強度は、少なくとも4つの別個の値を含み、より典型的に、数百の(例えば、少なくとも256の)別個の値を含む、値の範囲を有する。接触の強度は、任意選択的に、様々な手法、及び様々なセンサ又はセンサの組合せを使用して、判定(又は測定)される。例えば、タッチ感知面の下又はそれに隣接する1つ以上の力センサは、任意選択的に、タッチ感知面上の様々なポイントにおける力を測定するために使用される。いくつかの実装形態では、複数の力センサからの力測定値は、接触の推定される力を判定するために組み合わされる(例えば、加重平均される)。同様に、スタイラスの感圧性先端部は、任意選択的に、タッチ感知面上のスタイラスの圧力を判定するために使用される。あるいは、タッチ感知面上で検出される接触エリアのサイズ及び/若しくはその変化、接触に近接するタッチ感知面の電気容量及び/若しくはその変化、並びに/又は、接触に近接するタッチ感知面の抵抗及び/若しくはその変化は、任意選択的に、タッチ感知面上の接触の力又は圧力の代替物として使用される。いくつかの実装形態では、接触力又は圧力のための代替測定値は、強度閾値を超えているかどうかを判定するために直接使用される(例えば、強度閾値は、代替測定値に対応する単位で記述される)。いくつかの実装形態では、接触力又は圧力に対する代理測定値は、推定される力又は圧力に変換され、推定される力又は圧力は、強度閾値を超えているかどうかを判定するために使用される(例えば、強度閾値は、圧力の単位で測定される圧力閾値である)。ユーザ入力の属性として接触の強度を使用することで、いくつかの状況では、アフォーダンスの表示(例えば、タッチ感知ディスプレイ上)、及び/又はユーザ入力の受信(例えば、タッチ感知ディスプレイ、タッチ感知面、若しくはノブ若しくはボタンなどの物理/機械的コントロールを介する)のために、制限された面積を有するサイズが低減されたデバイス上でユーザが普通ならアクセスできない追加のデバイス機能性に対するユーザアクセスを可能にする。
【0062】
本明細書及び特許請求の範囲で使用されるように、用語「触知出力」は、ユーザの触覚でユーザによって検出されることになる、デバイスの従前の位置に対するそのデバイスの物理的変位、デバイスの構成要素(例えば、タッチ感知面)の、そのデバイスの別の構成要素(例えば、筐体)に対する物理的変位、又は、デバイスの質量中心に対する構成要素の変位を指す。例えば、デバイス又はデバイスの構成要素が、タッチに敏感なユーザの表面(例えば、ユーザの手の指、手のひら、又は他の部分)に接触している状況では、物理的変位によって生成された触知出力は、そのデバイス又はデバイスの構成要素の物理的特性の認識される変化に相当する触感として、ユーザによって解釈されることになる。例えば、タッチ感知面(例えば、タッチ感知ディスプレイ又はトラックパッド)の移動は、ユーザによって、物理アクチュエータボタンの「ダウンクリック」又は「アップクリック」として、任意選択的に解釈される。場合によっては、ユーザの動作により物理的に押された(例えば、変位された)タッチ感知面に関連付けられた物理アクチュエータボタンの移動がないときでさえ、ユーザは「ダウンクリック」又は「アップクリック」などの触感を感じる。別の例として、タッチ感知面の移動は、タッチ感知面の平滑度に変化がない場合であっても、ユーザによって、そのタッチ感知面の「粗さ」として、任意選択的に解釈又は感知される。そのようなユーザによるタッチの解釈は、ユーザの個人的な感覚認知に左右されるが、大多数のユーザに共通する、多くのタッチの感覚認知が存在する。したがって、触知出力が、ユーザの特定の感覚認知(例えば、「アップクリック」「ダウンクリック」、「粗さ」)に対応するものと記述される場合、別途記載のない限り、生成された触知出力は、典型的な(又は、平均的な)ユーザの記述された感覚認知を生成するデバイス、又はデバイスの構成要素の物理的変位に対応する。触知出力を使用して触覚フィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性が向上し、(例えば、デバイスを動作させ/デバイスと相互作用するとき、ユーザが適切な入力を提供するのを助け、ユーザの誤りを低減することにより)ユーザとデバイスのインタフェースがより効率的になり、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用することを可能にすることにより、電力使用を低減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0063】
いくつかの実施形態では、触知出力パターンは、触知出力の振幅、触知出力の動き波形の形状、触知出力の周波数、及び/又は触知出力の持続時間などの触知出力の特性を指定する。
【0064】
異なる触知出力パターンを有する触知出力が、デバイスによって生成される(例えば、可動質量を動かして触知出力を生成する1つ以上の触知出力生成器を介して)とき、触知出力は、デバイスを保持又はタッチしているユーザに異なる触感を引き起こすことができる。ユーザの感覚は、触知出力のユーザの知覚に基づいているとき、ほとんどのユーザは、デバイスによって生成される触知出力の波形、周波数、及び振幅の変化を識別することが可能である。したがって、波形、周波数、及び振幅を調整して、異なる動作が実行されたことをユーザに示すことができる。したがって、いくつかの状況では、所与の環境(例えば、グラフィカル特徴及びオブジェクトを含むユーザインタフェース、仮想の境界及び仮想のオブジェクトを有するシミュレートされた物理的環境、物理的な境界及び物理的な物体を有する実際の物理的環境、並びに/又は上記の任意の組合せ)において、物体の特性(例えば、サイズ、材料、重量、剛性、平滑度、など)、挙動(例えば、振動、変位、加速、回転、膨張など)、及び/又は相互作用(例えば、衝突、粘着、反発、吸引、摩擦など)をシミュレートするように設計、選択、及び/又は開発された触知出力パターンを有する触知出力は、入力エラーを低減し、デバイスのユーザの動作の効率を増大させる有用なフィードバックをユーザに提供する。加えて、触知出力は、任意選択的に、入力閾値又はオブジェクトの選択などのシミュレートされた物理的特性に関係ないフィードバックに対応するように生成される。いくつかの状況では、そのような触知出力は、入力エラーを低減し、デバイスのユーザの動作の効率を増大させる有用なフィードバックをユーザに提供する。
【0065】
いくつかの実施形態では、適した触知出力パターンを有する触知出力は、ユーザインタフェース内又はデバイス内のシーンの後ろにおける対象イベントの出現に対する合図として働く。対象となるイベントの例としては、デバイス上又はユーザインタフェース内で提供されるアフォーダンス(例えば、実ボタン若しくは仮想ボタン、又はトグルスイッチ)のアクティブ化、要求された動作の成功又は失敗、ユーザインタフェース内の境界に到達すること又は超えること、新たな状態に入ること、オブジェクト間の入力の焦点を切り替えること、新たなモードのアクティブ化、入力閾値に到達すること又は超えること、入力又はジェスチャのタイプの検出又は認識などが挙げられる。いくつかの実施形態では、触知出力は、リダイレクション又は中断入力が時宜を得て検出されない限り発生する、近いうちに起こるイベント又は結果に対する警告又はアラートしての役割を果たすように提供される。触知出力はまた、他の文脈で、ユーザエクスペリエンスの向上、視覚若しくは運動の障害又は他のアクセシビリティに関する必要を有するユーザに対するデバイスのアクセシビリティの改善、並びに/あるいはユーザインタフェース及び/又はデバイスの効率及び機能性の改善のために使用される。触知出力は、任意選択的に、オーディオ出力及び/又は可視のユーザインタフェースの変化を伴い、ユーザがユーザインタフェース及び/又はデバイスと対話するときのユーザの体験を更に向上させ、ユーザインタフェース及び/又はデバイスの状態に関する情報のより良好な伝達を容易にし、入力エラーを低減し、デバイスのユーザの動作の効率を増大させる。
【0066】
図4C~4Eは、上述したもの並びに本明細書に論じるユーザインタフェース及び方法に関して記載したものなどの様々なシナリオ及び様々な目的で適した触覚フィードバックを作成するために、そのまま、又は1つ以上の変形(例えば、変調、増幅、打切りなど)を介して、個々に又は組合せで使用することができる1組のサンプル触知出力パターンを提供する。触知出力のパレットのこの例は、触知出力パターンのアレイを作成するために、1組の3つの波形及び8つの周波数をどのように使用することができるかを示す。この図に示す触知出力パターンに加えて、これらの触知出力パターンはそれぞれ、任意選択的に、例えば
図4F~4Hに1.0、0.75、0.5、及び0.25のゲインを有する変形形態によってそれぞれ示すフルタップ(FullTap)80Hz、フルタップ200Hz、ミニタップ(MiniTap)80Hz、ミニタップ200Hz、マイクロタップ(MicroTap)80Hz、及びマイクロタップ200Hzに対して示すように、触知出力パターンに対するゲイン値を変化させることによって、振幅が調整される。
図4F~4Hに示すように、触知出力パターンのゲインを変化させることで、パターンの周波数又は波形の形状を変化させることなく、パターンの振幅を変化させる。いくつかの実施形態では、可動質量にどれだけの力を印加することができるかによって、いくつかの触知出力生成器が制限されるため、触知出力パターンの周波数を変化させることで、振幅がより低くなり、したがって質量の周波数の動きが大きければ大きいほど、より低い振幅に制約され、波形を作成するために必要とされる加速が、触知出力生成器の動作力の範囲外の力を必要としないことが確実になる(例えば、230Hz、270Hz、及び300Hzにおけるフルタップのピーク振幅は、80Hz、100Hz、125Hz、及び200Hzにおけるフルタップの振幅より低い)。
【0067】
図4C~4Hは、特定の波形を有する触知出力パターンを示す。触知出力パターンの波形は、中立位置(例えば、xzero)に対する物理的変位と、その触知出力パターンを有する触知出力を生成するために可動質量が通る時間との関係を示すパターンを表す。例えば、
図4Cに示す第1の組の触知出力パターン(例えば、「フルタップ」の触知出力パターン)はそれぞれ、2つの完全なサイクルを有する振動(例えば、中立位置で開始及び終了し、中立位置を3回交差する振動)を含む波形を有する。
図4Dに示す第2の組の触知出力パターン(例えば、「ミニタップ」の触知出力パターン)はそれぞれ、1つの完全なサイクルを含む振動(例えば、中立位置で開始及び終了し、中立位置を1回交差する振動)を含む波形を有する。
図4Eに示す第3の組の触知出力パターン(例えば、「マイクロタップ」の触知出力パターン)はそれぞれ、完全なサイクルの2分の1を含む振動(例えば、中立位置で開始及び終了し、中立位置を交差しない振動)を含む波形を有する。触知出力パターンの波形はまた、触知出力の開始及び終了時の可動質量の漸進的な加速及び減速を表す開始バッファ及び終了バッファを含む。
図4C~4Hに示す波形の例には、可動質量の最大及び最小の動き範囲を表すxmin及びxmaxの値が挙げられる。より大きい可動質量を有するより大きい電子デバイスの場合、質量のより大きい又はより小さい最小及び最大の動き範囲が存在することができる。
図4C~4Hに示す例は、1次元における質量の動きについて説明しているが、類似の原理は、2次元又は3次元における可動質量の動きにも当てはまるはずである。
【0068】
図4C~4Eに示すように、各触知出力パターンはまた、その特性周波数を有する触知出力からユーザが感じる触覚の「ピッチ」に影響を及ぼす対応する特性周波数を有する。連続する触知出力の場合、特性周波数は、触知出力生成器の可動質量によって所与の時間期間内に完了されるサイクルの数(例えば、1秒当たりのサイクル)を表す。個別の触知出力の場合、個別の出力信号(例えば、0.5、1、又は2回のサイクルを有する)が生成され、特性周波数値は、その特性周波数を有する触知出力を生成するために可動質量がどれだけ速く動く必要があるかを指定する。
図4C~4Hに示すように、(例えば、フルタップ、ミニタップ、又はマイクロタップなどの、それぞれの波形によって画定される)各タイプの触知出力に対して、より高い周波数値は、可動質量によるより速い移動に対応し、したがって、概して、触知出力を完成させるより短い時間(例えば、個別の触知出力に対して必要とされる数のサイクルを完成させる時間と、開始及び終了バッファ時間との和を含む)に対応する。例えば、80Hzの特性周波数を有するフルタップは、100Hzの特性周波数を有するフルタップより、完成させるのに長くかかる(例えば、
図4Cの35.4msと28.3ms)。加えて、所与の周波数に対して、それぞれの周波数においてその波形でより多くのサイクルを有する触知出力は、同じそれぞれの周波数においてその波形でより少ないサイクルを有する触知出力より、完成させるのに長くかかる。例えば、150Hzにおけるフルタップは、150Hzにおけるミニタップより、完成させるのに長くかかり(例えば、19.4msと12.8ms)、150Hzにおけるミニタップは、150Hzにおけるマイクロタップより、完成させるのに長くかかる(例えば、12.8msと9.4ms)。しかし、異なる周波数を有する触知出力パターンの場合、この規則は当てはまらない可能性がある(例えば、より多くのサイクルを有するが、より高い周波数を有する触知出力は、より少ないサイクルを有するがより低い周波数を有する触知出力より、完成させるのに短い時間量がかかる可能性があり、逆も同様である)。例えば、300Hzにおいて、フルタップは、ミニタップと同じだけ長くかかる(例えば、9.9ms)。
【0069】
図4C~4Eに示すように、触知出力パターンはまた、触知信号内に含まれるエネルギーの量、又はその特性振幅を有する触知出力によってユーザが感じることができる触覚の「強度」に影響を及ぼす特性振幅を有する。いくつかの実施形態では、触知出力パターンの特性振幅は、触知出力を生成するときの中立位置からの可動質量の最大変位を表す絶対値又は正規化値を指す。いくつかの実施形態では、触知出力パターンの特性振幅は、例えば、様々な状態(例えば、ユーザインタフェースのコンテキスト及び挙動に基づいてカスタマイズされる)に従って、固定された若しくは動的に決定されたゲイン係数(例えば、0~1の値)、並びに/又は事前設定されたメトリック(例えば、入力ベースのメトリック、及び/若しくはユーザインタフェースベースのメトリック)によって、調整可能である。いくつかの実施形態では、入力ベースのメトリック(例えば、強度変化メトリック又は入力速度メトリック)は、入力の特性(例えば、触知出力の生成をトリガする入力中の押下入力における接触の特性強度の変化速度、又はタッチ感知面における接触の動き速度)を示す。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェースベースのメトリック(例えば、境界横断速度メトリック)は、触知出力の生成をトリガするユーザインタフェースの変化中のユーザインタフェース要素の特性(例えば、ユーザインタフェース内で隠された又は可視の境界を越える要素の動き速度)を示す。いくつかの実施形態では、触知出力パターンの特性振幅は、「包絡線」によって変調させることができ、隣接するサイクルのピークは、異なる振幅を有することができ、上記に示す波形のうちの1つは、触知出力が生成されるにつれて触知出力の部分の振幅を時間とともに漸進的に調整するために、時間とともに(例えば、0から1に)変化する包絡線パラメータによる乗算によって更に修正される。
【0070】
図4C~4Eには、例示を目的として、サンプル触知出力パターン内の特有の周波数、振幅、及び波形が表されているが、類似の目的で、他の周波数、振幅、及び波形を有する触知出力パターンを使用することもできる。例えば、0.5~4回のサイクルを有する波形を使用することができる。60Hz~400Hzの範囲内の他の周波数も同様に使用することができる。表1は、特定の触覚フィードバックの挙動、構成の例、及びそれらの使用例を提供する。
【0071】
デバイス100は、ポータブル多機能デバイスの一例に過ぎず、デバイス100は、任意選択的に、示されているものよりも多くの構成要素又は少ない構成要素を有するものであり、任意選択的に、2つ以上の構成要素を組み合わせるものであり、又は、任意選択的に、それらの構成要素の異なる構成若しくは配置を有するものであることを理解されたい。
図1Aに示す様々な構成要素は、1つ以上の信号処理回路及び/又は特定用途向け集積回路を含む、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの両方の組合せに実装される。
【0072】
メモリ102は、任意選択的に、高速ランダムアクセスメモリを含み、また任意選択的に、1つ以上の磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステートメモリデバイスなどの不揮発性メモリを含む。メモリコントローラ122は、任意選択的に、デバイス100の他の構成要素によるメモリ102へのアクセスを制御する。
【0073】
周辺機器インタフェース118は、デバイスの入力及び出力周辺機器をCPU120及びメモリ102に結合するために使用することができる。1つ以上のプロセッサ120は、メモリ102に記憶された様々なソフトウェアプログラム及び/又は命令セットを動作させる又は実行して、デバイス100のための様々な機能を実行し、データを処理する。いくつかの実施形態では、周辺機器インタフェース118、CPU120、及びメモリコントローラ122は、任意選択的に、チップ104などの単一のチップ上で実施される。いくつかの他の実施形態では、それらは別々のチップ上に任意選択的に実装される。
【0074】
RF(radio frequency)(無線周波数)回路108は、電磁信号とも呼ばれるRF信号を送受信する。RF回路108は、電気信号を電磁信号に、又は電磁信号を電気信号に変換し、電磁信号を介して通信ネットワーク及び他の通信デバイスと通信する。RF回路108は、任意選択的に、これらの機能を実行するための周知の回路を含み、それらの回路としては、限定するものではないが、アンテナシステム、RF送受信機、1つ以上の増幅器、同調器、1つ以上の発振器、デジタル信号プロセッサ、CODECチップセット、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カード、メモリなどが挙げられる。RF回路108は、任意選択的に、ワールドワイドウェブ(World Wide Web、WWW)とも呼ばれるインターネット、イントラネット、並びに/又はセルラー電話ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)及び/若しくはメトロポリタンエリアネットワーク(metropolitan area network、MAN)などの無線ネットワークなどのネットワークと、また他のデバイスと、無線通信によって通信する。RF回路108は、任意選択的に、短距離通信無線機などによって近距離通信(near field Communication、NFC)フィールドを検出するよく知られている回路を含む。無線通信は、任意選択的に、それだけに限定されるものではないが、モバイル通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Communications、GSM)、拡張データGSM環境(Enhanced Data GSM Environment、EDGE)、高速ダウンリンクパケットアクセス(high-speed downlink packet access、HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(high-speed uplink packet access、HSUPA)、エボリューションデータオンリ(Evolution,Data-Only、EV-DO)、HSPA、HSPA+、デュアルセルHSPA(Dual-Cell HSPA、DC-HSPDA)、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)、近距離通信(NFC)、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、W-CDMA)、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)、時分割多元接続(time division multiple access、TDMA)、Bluetooth(登録商標)、Bluetoothローエネルギー(Bluetooth Low Energy、BTLE(登録商標))、ワイヤレスフィデリティ(Wireless Fidelity、Wi-Fi(登録商標))(例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11n、及び/若しくはIEEE802.11ac)、ボイスオーバインターネットプロトコル(voice over Internet Protocol、VoIP)、Wi-MAX(登録商標)、電子メール用プロトコル(例えば、インターネットメッセージアクセスプロトコル(Internet message access protocol、IMAP)及び/若しくはポストオフィスプロトコル(post office protocol、POP))、インスタントメッセージング(例えば、拡張可能なメッセージング及びプレゼンスプロトコル(extensible messaging and presence protocol、XMPP)、インスタントメッセージング及びプレゼンスレベレイジングエクステンション用のセッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol for Instant Messaging and Presence Leveraging Extensions、SIMPLE)、インスタントメッセージング及びプレゼンスサービス(Instant Messaging and Presence Service、IMPS))、並びに/若しくはショートメッセージサービス(Short Message Service、SMS)、又は本明細書の出願日の時点でまだ開発されていない通信プロトコルを含む任意の他の適切な通信プロトコルを含む、複数の通信規格、プロトコル、及び技術のうちのいずれかを使用する。
【0075】
オーディオ回路110、スピーカ111、及びマイクロフォン113は、ユーザとデバイス100との間のオーディオインタフェースを提供する。オーディオ回路110は、周辺機器インタフェース118からオーディオデータを受信し、オーディオデータを電気信号に変換し、電気信号をスピーカ111に送信する。スピーカ111は、電気信号を人間の可聴音波に変換する。また、オーディオ回路110は、マイクロフォン113によって音波から変換された電気信号を受信する。オーディオ回路110は、電気信号をオーディオデータに変換し、オーディオデータを処理のために周辺機器インタフェース118に送信する。オーディオデータは、任意選択的に、周辺機器インタフェース118によって、メモリ102及び/若しくはRF回路108から取得され、かつ/又はメモリ102及び/若しくはRF回路108に送信される。いくつかの実施形態では、オーディオ回路110はまた、ヘッドセットジャック(例えば、
図2の212)を含む。ヘッドセットジャックは、オーディオ回路110と、出力専用ヘッドホン又は出力(例えば片耳又は両耳用のヘッドホン)及び入力(例えばマイクロフォン)の両方を備えるヘッドセットなどの着脱可能なオーディオ入出力周辺機器との間のインタフェースを提供する。
【0076】
I/Oサブシステム106は、タッチスクリーン112及び他の入力コントロールデバイス116などのデバイス100上の入出力周辺機器を、周辺機器インタフェース118に結合する。I/Oサブシステム106は、任意選択的に、ディスプレイコントローラ156、光センサコントローラ158、強度センサコントローラ159、触覚フィードバックコントローラ161、深度カメラコントローラ169、及び他の入力又は制御デバイス用の1つ以上の入力コントローラ160を含む。1つ以上の入力コントローラ160は、他の入力コントロールデバイス116からの電気信号の受信/他の入力コントロールデバイス116への電気信号の送信を行う。他の入力コントロールデバイス116は、任意選択的に、物理ボタン(例えば、プッシュボタン、ロッカボタンなど)、ダイヤル、スライダスイッチ、ジョイスティック、クリックホイールなどを含む。いくつかの代替的な実施形態では、入力コントローラ160は、任意選択的に、キーボード、赤外線ポート、USBポート、及びマウスなどのポインタデバイスのうちのいずれかに結合される(又はいずれにも結合されない)。1つ以上のボタン(例えば、
図2の208)は、任意選択的に、スピーカ111及び/又はマイクロフォン113の音量コントロールのための上下ボタンを含む。1つ以上のボタンは、任意選択的に、プッシュボタン(例えば、
図2の206)を含む。
【0077】
全体として参照により本明細書に組み込まれている、2005年12月23日出願の米国特許出願第11/322,549号、「Unlocking a Device by Performing Gestures on an Unlock Image」、米国特許第7,657,849号に記載されているように、プッシュボタンの素早い押下は、任意選択的に、タッチスクリーン112のロックを解放し、又は任意選択的に、タッチスクリーン上のジェスチャを使用してデバイスをロック解除するプロセスを開始する。プッシュボタン(例えば、206)のより長い押下は、任意選択的に、デバイス100への電力をオン又はオフにする。ボタンのうちの1つ以上の機能性は、任意選択的に、ユーザによってカスタマイズ可能である。タッチスクリーン112は、仮想又はソフトボタン及び1つ以上のソフトキーボードを実装するために使用される。
【0078】
タッチ感知ディスプレイ112は、デバイスとユーザとの間の入力インタフェース及び出力インタフェースを提供する。ディスプレイコントローラ156は、タッチスクリーン112からの電気信号の受信、及び/又はタッチスクリーン112への電気信号の送信を行う。タッチスクリーン112は、ユーザに対して視覚出力を表示する。この視覚出力は、グラフィック、テキスト、アイコン、ビデオ、及びそれらの任意の組合せ(「グラフィック」と総称される)を任意選択的に含む。いくつかの実施形態では、視覚出力の一部又は全ては、任意選択的に、ユーザインタフェースオブジェクトに対応する。
【0079】
タッチスクリーン112は、触覚及び/又は触知接触に基づくユーザからの入力を受け入れるタッチ感知面、センサ、又はセンサのセットを有する。タッチスクリーン112及びディスプレイコントローラ156は、(メモリ102内の任意の関連モジュール及び/又は命令セットとともに)、タッチスクリーン112上で接触(及び任意の接触の移動又は中断)を検出し、検出された接触をタッチスクリーン112に表示されたユーザインタフェースオブジェクト(例えば、1つ以上のソフトキー、アイコン、ウェブページ、又は画像)との対話に変換する。例示的な実施形態では、タッチスクリーン112とユーザとの間の接触点は、ユーザの指に対応する。
【0080】
タッチスクリーン112は、任意選択的に、LCD(液晶ディスプレイ)技術、LPD(発光ポリマーディスプレイ)技術、又はLED(発光ダイオード)技術を使用するが、他の実施形態では、他のディスプレイ技術も使用される。タッチスクリーン112及びディスプレイコントローラ156は、任意選択的に、それだけに限定されるものではないが、容量性、抵抗性、赤外線、及び表面音波の技術、並びにタッチスクリーン112との1つ以上の接触点を判定する他の近接センサアレイ又は他の要素を含む、現在知られている又は今後開発される複数のタッチ感知技術のうちのいずれかを使用して、接触及びそのあらゆる動き又は中断を検出する。例示的な実施形態では、カリフォルニア州クパチーノのApple Inc.からのiPhone(登録商標)及びiPod Touch(登録商標)に見られるものなどの、投影型相互静電容量感知技術が使用される。
【0081】
タッチスクリーン112のいくつかの実施形態におけるタッチ感知ディスプレイは、任意選択的に、それぞれ全体として参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第6,323,846号(Westermanら)、第6,570,557号(Westermanら)、及び/若しくは第6,677,932号(Westerman)、並びに/又は米国特許公報第2002/0015024(A1)号という米国特許に記載されているマルチタッチ感知タッチパッドに類似している。しかし、タッチスクリーン112はデバイス100からの視覚出力を表示するのに対して、タッチ感知タッチパッドは視覚出力を提供しない。
【0082】
タッチスクリーン112のいくつかの実施形態におけるタッチ感知ディスプレイは、(1)2006年5月2日出願の米国特許出願第11/381,313号、「Multipoint Touch Surface Controller」、(2)2004年5月6日出願の米国特許出願第10/840,862号、「Multipoint Touchscreen」、(3)2004年7月30日出願の米国特許出願第10/903,964号、「Gestures For Touch Sensitive Input Devices」、(4)2005年1月31日出願の米国特許出願第11/048,264号、「Gestures For Touch Sensitive Input Devices」、(5)2005年1月18日出願の米国特許出願第11/038,590号、「Mode-Based Graphical User Interfaces For Touch Sensitive Input Devices」、(6)2005年9月16日出願の米国特許出願第11/228,758号、「Virtual Input Device Placement On A Touch Screen User Interface」、(7)2005年9月16日出願の米国特許出願第11/228,700号、「Operation Of A Computer With A Touch Screen Interface」、(8)2005年9月16日出願の米国特許出願第11/228,737号、「Activating Virtual Keys Of A Touch-Screen Virtual Keyboard」、及び(9)2006年3月3日出願の米国特許出願第11/367,749号、「Multi-Functional Hand-Held Device」という出願に記載されている。これらの出願は全て、全体として参照により本明細書に組み込まれている。
【0083】
タッチスクリーン112は、任意選択的に、100dpiを超えるビデオ解像度を有する。いくつかの実施形態では、タッチスクリーンは、約160dpiのビデオ解像度を有する。ユーザは、任意選択的に、スタイラス、指などの任意の適した物体又は付属物を使用して、タッチスクリーン112に接触する。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェースは、指ベースの接触及びジェスチャを主に扱うように設計されるが、これは、タッチスクリーン上の指の接触面積がより大きいため、スタイラスベースの入力ほど精密でない可能性がある。いくつかの実施形態では、デバイスは、指による粗い入力を、ユーザによって所望されているアクションを実行するための、正確なポインタ/カーソルの位置又はコマンドに変換する。
【0084】
いくつかの実施形態では、タッチスクリーンに加えて、デバイス100は、任意選択的に、特定の機能をアクティブ化又は非アクティブ化するためのタッチパッドを含む。いくつかの実施形態では、タッチパッドは、タッチスクリーンとは異なり、視覚出力を表示しないデバイスのタッチ感知エリアである。タッチパッドは、任意選択的に、タッチスクリーン112又はタッチスクリーンによって形成されるタッチ感知面の拡張部とは別個のタッチ感知面である。
【0085】
デバイス100は、様々な構成要素に電力を供給する電力システム162も含む。電力システム162は、任意選択的に、電力管理システム、1つ以上の電源(例えば、バッテリ、交流(AC))、再充電システム、停電検出回路、電力コンバータ又はインバータ、電力状態インジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))、並びにポータブルデバイス内での電力の生成、管理、及び分配に関連付けられた任意の他の構成要素を含む。
【0086】
また、デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の光センサ164を含む。
図1Aは、I/Oサブシステム106内の光センサコントローラ158に結合された光センサを示す。光センサ164は、任意選択的に、電荷結合デバイス(charge-coupled device、CCD)又は相補的金属酸化物半導体(complementary metal-oxide semiconductor、CMOS)フォトトランジスタを含む。光センサ164は、1つ以上のレンズを通って投影された環境からの光を受信し、その光を、画像を表すデータに変換する。光センサ164は、撮像モジュール143(カメラモジュールとも呼ばれる)と連携して、任意選択的に、静止画像又はビデオをキャプチャする。いくつかの実施形態では、光センサは、デバイスの前面にあるタッチスクリーンディスプレイ112とは反対に、デバイス100の裏面に位置し、したがってタッチスクリーンディスプレイは、静止画像及び/又はビデオ画像の取得のためのビューファインダとして使用することが可能である。いくつかの実施形態では、ユーザは他のテレビ会議参加者をタッチスクリーンディスプレイ上で見ている間に、ユーザの画像が、任意選択的に、テレビ会議のために入手されるように、光センサはデバイスの前面に配置される。いくつかの実施形態では、光センサ164の位置は、ユーザによって(例えば、デバイス筐体内でレンズ及びセンサを回転させることによって)変更することができ、したがって単一の光センサ164が、タッチスクリーンディスプレイとともに、テレビ会議にも静止画像及び/又はビデオ画像の取得にも使用される。
【0087】
デバイス100はまた、任意選択的に、1つ以上の接触強度センサ165を含む。
図1Aは、I/Oサブシステム106内の強度センサコントローラ159に結合された接触強度センサを示す。接触強度センサ165は、任意選択的に、1つ以上のピエゾ抵抗ひずみゲージ、容量性力センサ、電気力センサ、圧電力センサ、光学力センサ、容量性タッチ感知面、又は他の強度センサ(例えば、タッチ感知面上の接触の力(若しくは圧力)を測定するために使用されるセンサ)を含む。接触強度センサ165は、接触強度情報(例えば、圧力情報、又は圧力情報に対するプロキシ)を環境から受信する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの接触強度センサは、タッチ感知面(例えばタッチ感知ディスプレイシステム112)と並置される、又はそれに近接される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの接触強度センサは、デバイス100の前面に配置されたタッチスクリーンディスプレイ112の反対側である、デバイス100の背面に配置される。
【0088】
また、デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の近接センサ166を含む。
図1Aは、周辺機器インタフェース118に結合された近接センサ166を示す。代わりに、近接センサ166は、任意選択的に、I/Oサブシステム106内の入力コントローラ160に結合される。近接センサ166は、任意選択的に、全体として参照により本明細書に組み込まれている、米国特許出願第11/241,839号、「Proximity Detector In Handheld Device」、第11/240,788号、「Proximity Detector In Handheld Device」、第11/620,702号、「Using Ambient Light Sensor To Augment Proximity Sensor Output」、第11/586,862号、「Automated Response To And Sensing Of User Activity In Portable Devices」、及び第11/638,251号、「Methods And Systems For Automatic Configuration Of Peripherals」で記載されているように機能する。いくつかの実施形態では、多機能デバイスが、ユーザの耳の近くに配置される場合(例えば、ユーザが電話通話を行っている場合)、近接センサは、タッチスクリーン112をオフにして無効化する。
【0089】
また、デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の触知出力生成器167を含む。
図1Aは、I/Oサブシステム106内の触覚フィードバックコントローラ161に結合された触知出力生成器を示す。触知出力生成器167は、任意選択的に、スピーカ若しくは他のオーディオ構成要素などの1つ以上の電気音響デバイス、及び/又はモータ、ソレノイド、電気活性ポリマー、圧電アクチュエータ、静電アクチュエータ、若しくは他の触知出力生成構成要素(例えば、デバイス上で電気信号を触知出力に変換する構成要素)などのエネルギーを直線の動きに変換する電気機械デバイスを含む。接触強度センサ165は、触覚フィードバックモジュール133から触知フィードバック生成命令を受信し、デバイス100のユーザが感知することが可能な触知出力をデバイス100上に生成する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの触知出力生成器は、タッチ感知面(例えば、タッチ感知ディスプレイシステム112)と並置される、又はそれに近接しており、任意選択的に、タッチ感知面を垂直方向(例えば、デバイス100の表面の内/外)に、又は水平方向(例えば、デバイス100の表面と同じ平面内の前後)に移動させることによって、触知出力を生成する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの触知出力生成器センサは、デバイス100の前面に配置されたタッチスクリーンディスプレイ112の反対側である、デバイス100の背面に配置される。
【0090】
また、デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の加速度計168を含む。
図1Aは、周辺機器インタフェース118に結合された加速度計168を示す。あるいは、加速度計168は、任意選択的に、I/Oサブシステム106内の入力コントローラ160に結合される。加速度計168は、任意選択的に、どちらも全体として参照により本明細書に組み込まれている、米国特許公開第20050190059号、「Acceleration-based Theft Detection System for Portable Electronic Devices」、及び米国特許公開第20060017692号、「Methods And Apparatuses For Operating A Portable Device Based On An Accelerometer」に記載されているように機能する。いくつかの実施形態では、情報は、1つ以上の加速度計から受信したデータの分析に基づいて、ポートレートビュー又はランドスケープビューでタッチスクリーンディスプレイに表示される。デバイス100は、加速度計168に加えて、磁気計並びにデバイス100の場所及び向き(例えば、縦方向又は横方向)に関する情報を取得するためのGPS(又はGLONASS又は他のグローバルナビゲーションシステム)受信機を任意選択的に含む。
【0091】
いくつかの実施形態では、デバイス100はまた、1つ以上の指紋センサを含む(又はそれと通信する)。1つ以上の指紋センサは、周辺機器インタフェース118に結合される。あるいは、1つ以上の指紋センサは、任意選択的に、I/Oサブシステム106内の入力コントローラ160に結合される。しかし、1つの一般的な実施形態では、指紋識別動作は、1つ以上の指紋センサによって判定される指紋情報のセキュリティを向上させるために追加のセキュリティ特徴を有する固定の専用コンピューティングハードウェア(例えば、1つ以上のプロセッサ、メモリ、及び/又は通信バス)を使用して実行される。本明細書では、指紋センサは、人間の手指及び足指などの皮膚の隆線及び谷の指紋特徴(「ミニシュア特徴」と呼ばれることがある)を区別することが可能なセンサである。指紋センサは、それだけに限定されるものではないが、光学指紋撮像、超音波指紋撮像、能動的容量指紋撮像、及び受動的容量指紋撮像を含む、指紋特徴を区別する様々な技法のうちのいずれかを使用することができる。指紋の中の指紋特徴を区別することに加えて、いくつかの実施形態では、1つ以上の指紋センサは、指紋特徴の動きを時間とともに追跡し、それによって1つ以上の指紋センサ上の指紋の動きを時間とともに判定する/特徴付けることが可能である。1つ以上の指紋センサは、タッチ感知面(例えば、タッチ感知ディスプレイシステム112)とは別個であり得るが、いくつかの実装形態では、タッチ感知面(例えば、タッチ感知ディスプレイシステム112)は、個々の指紋の隆線によって形成される指紋特徴を検出するのに十分高い空間解像度を有し、1つ以上の指紋センサの代わりに、又は1つ以上の指紋センサに加えて、指紋センサとして使用されることを理解されたい。いくつかの実施形態では、デバイス100は、デバイス上又はそれに近接する指又は手の向き(例えば、1つ以上の指紋センサ上にある指の向き)を判定するために使用される1組の1つ以上の方向センサを含む。加えて、いくつかの実施形態では、1組の1つ以上の方向センサは、指紋センサに加えて、又は指紋センサの代わりに、デバイスと対話している接触の回転を検出するために使用される(例えば、後述する方法のうちの1つ以上では、指紋/接触の回転を検出するために指紋センサを使用するのではなく、1組の1つ以上の方向センサは、指紋の特徴を検出するか否かにかかわらず、指紋を含む接触の回転を検出するために使用される)。
【0092】
いくつかの実施形態では、プロセッサ120とは別個の固定の専用コンピューティングハードウェア(例えば、1つ以上のプロセッサ、メモリ、及び/又は通信バス)によって、1つ以上の指紋センサによって生成、記憶、及び処理される指紋データのセキュリティを改善するために、指紋の特徴、及び検出された指紋の特徴と記憶された指紋の特徴との間の比較が実行される。いくつかの実施形態では、指紋の特徴、及び検出された指紋の特徴と登録された指紋の特徴との間の比較は、プロセッサ120によって指紋分析モジュールを使用して実行される。
【0093】
いくつかの実施形態では、登録プロセス中、デバイス(例えば、1つ以上の指紋センサと通信する指紋分析モジュール又は別個のセキュアモジュール)は、ユーザの1つ以上の指紋に関する生体情報を収集する(例えば、ユーザの指紋の中で複数のミニシュア点の相対的な場所を識別する)。登録プロセスが完了した後、生体情報は、検出された指紋を認証する際に後で使用するために、デバイス(例えば、セキュア指紋モジュール内)に記憶される。いくつかの実施形態では、デバイスに記憶される生体情報は、指紋の画像を除外し、また指紋の画像を復元することができる情報を除外し、したがって指紋の画像は、デバイスのセキュリティが損なわれた場合に意図せずに利用可能になることはない。いくつかの実施形態では、認証プロセス中、デバイス(例えば、1つ以上の指紋センサと通信する指紋分析モジュール又は別個のセキュアモジュール)は、1つ以上の指紋センサ上で検出された指紋に関する生体情報を収集し(例えば、1つ以上の指紋センサ上で検出された指紋の中で複数のミニシュア点の相対的な場所を識別し)、検出された指紋に対応する生体情報を登録された指紋に対応する生体情報と比較することにより、1つ以上の指紋センサによって検出された指入力が、以前に登録された指紋と一致する指紋を含むかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、検出された指紋に対応する生体情報を、登録された指紋に対応する生体情報と比較することは、検出された指紋に対応する生体情報内のミニシュア点のタイプ及び場所を、登録された指紋に対応する生体情報内のミニシュア点のタイプ及び場所と比較することを含む。しかし、指入力が、デバイスに登録されている以前に登録された指紋と一致する指紋を含むか否かに関する判定は、任意選択的に、検出された指紋が登録された指紋と一致するかどうかを判定する複数のよく知られている指紋認証技法のうちのいずれかを使用して実行される。
【0094】
デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の深度カメラセンサ175も含む。
図1Aは、I/Oサブシステム106内の深度カメラコントローラ169に結合された深度カメラセンサを示す。深度カメラセンサ175は、環境からデータを受信して、視点(例えば、深度カメラセンサ)からのシーン内の対象物(例えば、顔面)の3次元モデルを作成する。いくつかの実施形態では、撮像モジュール143(カメラモジュールとも呼ばれる)と連携して、深度カメラセンサ175は、任意選択的に、撮像モジュール143によってキャプチャされた画像の種々の部分の深度マップを決定するために使用される。いくつかの実施形態では、ユーザが他のテレビ会議参加者をタッチスクリーンディスプレイ上で見ている間に、深度情報を有するユーザの画像が、任意選択的に、テレビ会議のために取得されるように、かつ深度マップデータを有する自撮り画像をキャプチャするように、深度カメラセンサは、デバイス100の前面に配置される。いくつかの実施形態では、深度カメラセンサ175は、デバイスの背面に、あるいはデバイス100の背面及び前面に配置される。いくつかの実施形態では、深度カメラセンサ175の位置は、ユーザによって(例えば、デバイスハウジング内でレンズ及びセンサを回転させることによって)変更することができ、したがって深度カメラセンサ175が、タッチスクリーンディスプレイとともに、テレビ会議にも静止画像及び/又はビデオ画像の取得にも使用される。
【0095】
いくつかの実施形態では、メモリ102内に記憶されているソフトウェア構成要素は、オペレーティングシステム126、通信モジュール(又は命令セット)128、接触/動きモジュール(又は命令セット)130、グラフィックモジュール(又は命令セット)132、テキスト入力モジュール(又は命令セット)134、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)モジュール(又は命令セット)135、及びアプリケーション(又は命令セット)136を含む。更に、いくつかの実施形態では、メモリ102(
図1A)又は370(
図3)は、
図1A及び
図3に示すように、デバイス/グローバル内部状態157を記憶する。デバイス/グローバル内部状態157は、現在アクティブ状態のアプリケーションがある場合に、どのアプリケーションがアクティブであるかを示すアクティブアプリケーション状態、何のアプリケーション、ビュー、又は他の情報がタッチスクリーンディスプレイ112の様々な領域を占めているかを示す表示状態、デバイスの様々なセンサ及び入力コントロールデバイス116から取得した情報を含むセンサ状態、並びにデバイスの位置、及び/又は姿勢に関する位置情報のうちの1つ以上を含む。
【0096】
オペレーティングシステム126(例えば、Darwin(登録商標)、RTXC(登録商標)、LINUX(登録商標)、UNIX(登録商標)、OS X(登録商標)、iOS(登録商標)、WINDOWS(登録商標)、又はVxWorks(登録商標)などの組込み型オペレーティングシステム)は、一般的なシステムタスク(例えば、メモリ管理、記憶装置制御、電力管理など)を制御及び管理する様々なソフトウェア構成要素及び/又はドライバを含み、様々なハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との間の通信を容易にする。
【0097】
通信モジュール128は、1つ以上の外部ポート124を介して他のデバイスとの通信を容易にし、RF回路108及び/又は外部ポート124が受信したデータを処理するための様々なソフトウェア構成要素も含む。外部ポート124(例えば、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)、FIREWIRE(登録商標)など)は、直接的に、又はネットワーク(例えばインターネット、無線LANなど)を介して間接的に、他のデバイスに結合するように適合されている。いくつかの実施形態では、外部ポートは、iPod(登録商標)(Apple Inc.の商標)デバイス上で使用される30ピンコネクタと同じ若しくは同様であり、かつ/又はそれに適合しているマルチピン(例えば、30ピン)コネクタである。
【0098】
接触/動きモジュール130は、任意選択的に、タッチスクリーン112(ディスプレイコントローラ156と連携して)及び他のタッチ感知デバイス(例えば、タッチパッド又は物理クリックホイール)との接触を検出する。接触/動きモジュール130は、接触が生じたか否かを判定すること(例えば、指を下ろすイベントを検出すること)、接触の強度(例えば、接触の力若しくは圧力、又は接触の力若しくは圧力の代替物)を判定すること、接触の移動が存在するか否かを判定し、タッチ感知面を横断する移動を追跡すること(例えば、指をドラッグする1つ以上のイベントを検出すること)、及び接触が停止したか否かを判定すること(例えば、指を上げるイベント又は接触の中断を検出すること)などの、接触の検出に関する様々な動作を実行するための、様々なソフトウェア構成要素を含む。接触/動きモジュール130は、タッチ感知面から接触データを受信する。一連の接触データによって表される接触点の移動を判定することは、任意選択的に、接触点の速さ(大きさ)、速度(大きさ及び方向)、並びに/又は加速度(大きさ及び/若しくは方向の変化)を判定することを含む。これらの動作は、任意選択的に、単一の接触(例えば、1本の指の接触)又は複数の同時接触(例えば、「マルチタッチ」/複数の指の接触)に適用される。いくつかの実施形態では、接触/動きモジュール130及びディスプレイコントローラ156は、タッチパッド上の接触を検出する。
【0099】
いくつかの実施形態では、接触/動きモジュール130は、ユーザによって動作が実行されたか否かを判定するための(例えば、ユーザがアイコン上で「クリック」したか否かを判定するための)1つ以上の強度閾値のセットを使用する。いくつかの実施形態では、強度閾値の少なくとも1つのサブセットは、ソフトウェアパラメータに従って判定される(例えば、強度閾値は、特定の物理アクチュエータのアクティブ化閾値によって判定されるのではなく、デバイス100の物理ハードウェアを変化させることなく調整することができる)。例えば、トラックパッド又はタッチスクリーンディスプレイのマウス「クリック」閾値は、トラックパッド又はタッチスクリーンディスプレイハードウェアを変化させることなく、広範囲の既定閾値のうちのいずれかに設定することができる。加えて、いくつかの実装形態では、デバイスのユーザは、(例えば、システムレベルのクリック「強度」パラメータによって、個々の強度閾値を調整すること、及び/又は複数の強度閾値を一度に調整することによって)強度閾値のセットのうちの1つ以上を調整するソフトウェア設定が提供される。
【0100】
接触/動きモジュール130は、任意選択的に、ユーザによるジェスチャ入力を検出する。タッチ感知面上の異なるジェスチャは、異なる接触パターンを有する(例えば検出される接触の動き、タイミング、及び/又は強度が異なる)。したがって、ジェスチャは、任意選択的に、特定の接触パターンを検出することによって検出される。例えば、指タップジェスチャを検出することは、指ダウンイベントを検出し、それに続いて指ダウンイベントと同じ位置(又は実質的に同じ位置)(例えば、アイコンの位置)で指アップ(リフトオフ)イベントを検出することを含む。別の例として、タッチ感知面上で指スワイプジェスチャを検出することは、指ダウンイベントを検出し、それに続いて1つ以上の指ドラッグイベントを検出し、その後それに続いて指アップ(リフトオフ)イベントを検出することを含む。
【0101】
グラフィックモジュール132は、表示されるグラフィックの視覚的な影響(例えば、輝度、透明度、彩度、コントラスト、又は他の視覚的特性)を変化させる構成要素を含む、タッチスクリーン112又は他のディスプレイ上にグラフィックをレンダリング及び表示する様々な既知のソフトウェア構成要素を含む。本明細書では、「グラフィック」という用語は、それだけに限定されるものではないが、文字、ウェブページ、アイコン(ソフトキーを含むユーザインタフェースオブジェクトなど)、デジタル画像、ビデオ、アニメーションなどを含む、ユーザに表示することができる任意のオブジェクトを含む。
【0102】
いくつかの実施形態では、グラフィックモジュール132は、使用されることになるグラフィックを表すデータを記憶する。各グラフィックには、任意選択的に、対応するコードが割り当てられる。グラフィックモジュール132は、アプリケーションなどから、必要に応じて、座標データ及び他のグラフィック特性データとともに、表示されることになるグラフィックを指定する1つ以上のコードを受信し、次にディスプレイコントローラ156に出力する画面の画像データを生成する。
【0103】
触覚フィードバックモジュール133は、デバイス100とのユーザ対話に応答して、デバイス100上の1つ以上の位置で触知出力を生成するために、触知出力生成器167によって使用される命令を生成するための様々なソフトウェア構成要素を含む。
【0104】
テキスト入力モジュール134は、任意選択的に、グラフィックモジュール132の構成要素であり、様々なアプリケーション(例えば、連絡先137、電子メール140、IM141、ブラウザ147、及びテキスト入力を必要とする任意の他のアプリケーション)においてテキストを入力するためのソフトキーボードを提供する。
【0105】
GPSモジュール135は、デバイスの位置を特定し、この情報を様々なアプリケーションで使用するために(例えば、位置に基づくダイヤル発呼で使用するために電話138に、写真/ビデオのメタデータとしてカメラ143に、並びに、天気ウィジェット、地域のイエローページウィジェット、及び地図/ナビゲーションウィジェットなどの位置に基づくサービスを提供するアプリケーションに)提供する。
【0106】
アプリケーション136は、任意選択的に、以下のモジュール(若しくは命令セット)、又はそれらのサブセット若しくはスーパーセットを含む。
●連絡先モジュール137(アドレス帳又は連絡先リストと呼ばれることもある)、
●電話モジュール138、
●テレビ会議モジュール139、
●電子メールクライアントモジュール140、
●インスタントメッセージング(Instant messaging、IM)モジュール141、
●トレーニングサポートモジュール142、
●静止画像及び/又はビデオ画像用のカメラモジュール143、
●画像管理モジュール144、
●ビデオプレーヤモジュール、
●音楽プレーヤモジュール、
●ブラウザモジュール147、
●カレンダモジュール148、
●任意選択的に、天気ウィジェット149-1、株価ウィジェット149-2、計算機ウィジェット149-3、目覚まし時計ウィジェット149-4、辞書ウィジェット149-5、及びユーザによって入手された他のウィジェット、並びにユーザ作成ウィジェット149-6のうちの1つ以上を含むウィジェットモジュール149、
●ユーザ作成ウィジェット149-6を作成するためのウィジェットクリエータモジュール150、
●検索モジュール151、
●ビデオプレーヤモジュール及び音楽プレーヤモジュールを一体化したビデオ及び音楽プレーヤモジュール152、
●メモモジュール153、
●地図モジュール154、並びに/又は、
●オンラインビデオモジュール155。
【0107】
任意選択的に、メモリ102に記憶される他のアプリケーション136の例としては、他のワードプロセッシングアプリケーション、他の画像編集アプリケーション、描画アプリケーション、プレゼンテーションアプリケーション、JAVA(登録商標)対応アプリケーション、暗号化、デジタル著作権管理、音声認識、及び音声複製が挙げられる。
【0108】
タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、連絡先モジュール137は、任意選択的に、アドレス帳に名前を追加すること、アドレス帳から名前を削除すること、電話番号、電子メールアドレス、実際の住所、又は他の情報を名前に関連付けること、画像を名前に関連付けること、名前を分類して並べ替えること、電話番号又は電子メールアドレスを提供して、電話138、テレビ会議モジュール139、電子メール140、又はIM141による通信を開始及び/又は促進することなどを含む、(例えば、メモリ102又はメモリ370内の連絡先モジュール137のアプリケーション内部状態192内に記憶される)アドレス帳又は連絡先リストを管理するために使用される。
【0109】
RF回路108、オーディオ回路110、スピーカ111、マイクロフォン113、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、電話モジュール138は、任意選択的に、電話番号に対応する文字シーケンスの入力、連絡先モジュール137内の1つ以上の電話番号へのアクセス、入力された電話番号の修正、それぞれの電話番号のダイヤル、会話の実施、会話が終了したときの通話停止又はハングアップのために使用される。前述したように、無線通信は、任意選択的に、複数の通信規格、プロトコル、及び技術のうちのいずれかを使用する。
【0110】
RF回路108、オーディオ回路110、スピーカ111、マイクロフォン113、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、光センサ164、光センサコントローラ158、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、連絡先モジュール137、及び電話モジュール138と連携して、テレビ会議モジュール139は、ユーザの指示に従ってユーザと1人以上の他の参加者との間のテレビ会議を開始、実行、及び終了するための実行可能な命令を含む。
【0111】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、電子メールクライアントモジュール140は、ユーザの指示に応答して電子メールを作成、送信、受信、及び管理するための実行可能な命令を含む。画像管理モジュール144と連携して、電子メールクライアントモジュール140は、カメラモジュール143で撮影された静止画像又はビデオ画像を有する電子メールの作成及び送信を非常に容易にする。
【0112】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、インスタントメッセージングモジュール141は、インスタントメッセージに対応する文字シーケンスの入力、以前に入力された文字の修正、(例えば、電話通信ベースのインスタントメッセージ向けのショートメッセージサービス(Short Message Service、SMS)若しくはマルチメディアメッセージサービス(Multimedia Message Service、MMS)プロトコル、又はインターネットベースのインスタントメッセージ向けのXMPP、SIMPLE、若しくはIMPSを使用する)それぞれのインスタントメッセージの送信、インスタントメッセージの受信、及び受信したインスタントメッセージの閲覧のための実行可能な命令を含む。いくつかの実施形態では、送信及び/又は受信されるインスタントメッセージは、任意選択的に、MMS及び/又は拡張メッセージングサービス(Enhanced Messaging Service、EMS)でサポートされるグラフィック、写真、オーディオファイル、ビデオファイル、及び/又は他の添付ファイルを含む。本明細書では、「インスタントメッセージング」とは、電話通信ベースのメッセージ(例えば、SMS又はMMSを使用して送信されるメッセージ)と、インターネットベースのメッセージ(例えば、XMPP、SIMPLE、又はIMPSを使用して送信されるメッセージ)との両方を指す。
【0113】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、GPSモジュール135、地図モジュール154、及び音楽プレーヤモジュールと連携して、トレーニングサポートモジュール142は、トレーニング(例えば、時間、距離、及び/又はカロリー燃焼目標を有する)を作成し、トレーニングセンサ(スポーツデバイス)と通信し、トレーニングセンサデータを受信し、トレーニングをモニタするために使用されるセンサを較正し、トレーニングのための音楽を選択及び再生し、並びに、トレーニングデータを表示、記憶、及び送信するための実行可能な命令を含む。
【0114】
タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、光センサ164、光センサコントローラ158、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及び画像管理モジュール144と連携して、カメラモジュール143は、静止画像若しくは(ビデオストリームを含む)ビデオのキャプチャ及びメモリ102内への記憶、静止画像若しくはビデオの特性の修正、又はメモリ102からの静止画像若しくはビデオの削除のための実行可能な命令を含む。
【0115】
タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びカメラモジュール143と連携して、画像管理モジュール144は、静止画像及び/若しくはビデオ画像の配置、修正(例えば、編集)、又はその他の操作、ラベル付け、削除、(例えば、デジタルスライドショー若しくはアルバムにおける)提示、及び記憶のための実行可能な命令を含む。
【0116】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、ブラウザモジュール147は、ウェブページ又はその一部分、並びにウェブページにリンクされた添付ファイル及び他のファイルの検索、リンク、受信、及び表示を含む、ユーザの指示に従ってインターネットをブラウジングするための実行可能な命令を含む。
【0117】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、電子メールクライアントモジュール140、及びブラウザモジュール147と連携して、カレンダモジュール148は、ユーザの指示に従って、カレンダ及びカレンダに関連付けられたデータ(例えば、カレンダアイテム、to-doリストなど)を作成、表示、修正、及び記憶するための実行可能な命令を含む。
【0118】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びブラウザモジュール147と連携して、ウィジェットモジュール149は、任意選択的に、ユーザによってダウンロード及び使用されるミニアプリケーション(例えば、天気ウィジェット149-1、株価ウィジェット149-2、計算機ウィジェット149-3、目覚まし時計ウィジェット149-4、及び辞書ウィジェット149-5)、又はユーザによって作成されたミニアプリケーション(例えば、ユーザ作成ウィジェット149-6)である。いくつかの実施形態では、ウィジェットは、HTML(Hypertext Markup Language、ハイパーテキストマークアップ言語)ファイル、CSS(Cascading Style Sheets、カスケーディングスタイルシート)ファイル、及びJavaScriptファイルを含む。いくつかの実施形態では、ウィジェットは、XML(Extensible Markup Language、拡張可能マークアップ言語)ファイル及びJavaScriptファイル(例えば、Yahoo!ウィジェット)を含む。
【0119】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びブラウザモジュール147と連携して、ウィジェットクリエータモジュール150は、任意選択的に、ウィジェットを作成する(例えば、ウェブページのユーザ指定部分をウィジェットにする)ために、ユーザによって使用される。
【0120】
タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、検索モジュール151は、ユーザの指示に従って1つ以上の検索基準(例えば、1つ以上のユーザ指定検索語)と一致するメモリ102内の文字、音楽、サウンド、画像、ビデオ、及び/又は他のファイルを検索するための実行可能な命令を含む。
【0121】
タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、オーディオ回路110、スピーカ111、RF回路108、及びブラウザモジュール147と連携して、ビデオ及び音楽プレーヤモジュール152は、MP3又はAACファイルなどの1つ以上のファイル形式で記憶された録音済みの音楽及び他のサウンドファイルをユーザがダウンロード及び再生できるようにする実行可能な命令、並びにビデオを(例えば、タッチスクリーン112上又は外部ポート124を介して接続された外部のディスプレイ上に)表示、提示、又は別の方法で再生するための実行可能な命令を含む。いくつかの実施形態では、デバイス100は、任意選択的に、iPod(Apple Inc.の商標)などのMP3プレーヤの機能を含む。
【0122】
タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、メモモジュール153は、ユーザの指示に従ってメモ、to-doリストなどを作成及び管理するための実行可能な命令を含む。
【0123】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、GPSモジュール135、及びブラウザモジュール147と連携して、地図モジュール154は、任意選択的に、ユーザの指示に従って、地図及び地図に関連付けられたデータ(例えば、運転方向、特定の場所又はその付近の店舗及び他の対象地点に関するデータ、並びに他の場所ベースのデータ)を受信、表示、修正、及び記憶するために使用される。
【0124】
タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、オーディオ回路110、スピーカ111、RF回路108、テキスト入力モジュール134、電子メールクライアントモジュール140、及びブラウザモジュール147と連携して、オンラインビデオモジュール155は、ユーザが特定のオンラインビデオへのアクセス、特定のオンラインビデオのブラウジング、(例えば、ストリーミング及び/又はダウンロードによる)受信、(例えば、タッチスクリーン上又は外部ポート124を介して接続された外部ディスプレイ上の)再生、特定のオンラインビデオへのリンクを有する電子メールの送信、並びにH.264などの1つ以上のファイル形式のオンラインビデオの他の管理を行うことを可能にする命令を含む。いくつかの実施形態では、特定のオンラインビデオへのリンクを送信するために、電子メールクライアントモジュール140ではなく、インスタントメッセージングモジュール141が使用される。オンラインビデオアプリケーションについての追加の説明は、その内容が全体として参照により本明細書に組み込まれている、2007年6月20日出願の米国仮特許出願第60/936,562号、「Portable Multifunction Device,Method,and Graphical User Interface for Playing Online Videos」、及び2007年12月31日出願の米国特許出願第11/968,067号、「Portable Multifunction Device,Method,and Graphical User Interface for Playing Online Videos」において見ることができる。
【0125】
上記で特定したモジュール及びアプリケーションはそれぞれ、前述した1つ以上の機能及び本出願に記載する方法(例えば、本明細書に記載するコンピュータにより実装される方法及び他の情報処理方法)を実行する実行可能な命令のセットに対応する。これらのモジュール(例えば、命令セット)は、別個のソフトウェアプログラム、手順、又はモジュールとして実施する必要はなく、したがって、様々な実施形態において、これらのモジュールの様々なサブセットが、任意選択的に、組み合わされ、又は他の形で再構成される。例えば、ビデオプレーヤモジュールは、任意選択的に、音楽プレーヤモジュールと組み合わされて、単一のモジュール(例えば、
図1Aのビデオ及び音楽プレーヤモジュール152)にされる。いくつかの実施形態では、メモリ102は、任意選択的に、上記で特定されたモジュール及びデータ構造のサブセットを記憶する。更に、メモリ102は、上記で説明されていない追加のモジュール及びデータ構造を任意選択的に記憶する。
【0126】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、そのデバイスにおける既定の機能のセットの動作がタッチスクリーン及び/又はタッチパッドのみを介して実行されるデバイスである。デバイス100が動作するための主要な入力コントロールデバイスとしてタッチスクリーン及び/又はタッチパッドを使用することにより、任意選択的に、デバイス100上の物理的な入力コントロールデバイス(プッシュボタン、ダイヤルなど)の数が削減される。
【0127】
タッチスクリーン及び/又はタッチパッドを介してのみ実行される既定の機能のセットは、任意選択的に、ユーザインタフェース間のナビゲーションを含む。いくつかの実施形態では、タッチパッドは、ユーザによってタッチされたときに、デバイス100に表示される任意のユーザインタフェースから、メインメニュー、ホームメニュー、又はルートメニューにデバイス100をナビゲートする。そのような実施形態では、「メニューボタン」は、タッチパッドを使用して実装される。いくつかの他の実施形態では、メニューボタンは、タッチパッドではなく、物理プッシュボタン又はその他の物理入力コントロールデバイスである。
【0128】
図1Bは、いくつかの実施形態に係る、イベント処理のための例示的な構成要素を示すブロック図である。いくつかの実施形態では、メモリ102(
図1A)又は370(
図3)は、イベントソータ170(例えば、オペレーティングシステム126内)と、それぞれのアプリケーション136-1(例えば、前述のアプリケーション137~151、155、380~390のうちのいずれか)とを含む。
【0129】
イベントソータ170は、イベント情報を受信し、イベント情報を配信するアプリケーション136-1及びアプリケーション136-1のアプリケーションビュー191を決定する。イベントソータ170は、イベントモニタ171及びイベントディスパッチャモジュール174を含む。いくつかの実施形態では、アプリケーション136-1は、アプリケーションがアクティブ又は実行中であるときにタッチ感知ディスプレイ112に表示される現在のアプリケーションビューを示すアプリケーション内部状態192を含む。いくつかの実施形態では、デバイス/グローバル内部状態157は、どのアプリケーションが現在アクティブであるかを判定するためにイベントソータ170によって使用され、アプリケーション内部状態192は、イベント情報を配信するアプリケーションビュー191を決定するためにイベントソータ170によって使用される。
【0130】
いくつかの実施形態では、アプリケーション内部状態192は、アプリケーション136-1が実行を再開するときに使用するべき再開情報、アプリケーション136-1によって表示されている情報を示す又は表示する準備ができたユーザインタフェース状態情報、ユーザがアプリケーション136-1の前の状態又はビューに戻ることを可能にする状態キュー、及びユーザによって行われた前のアクションのリドゥ/アンドゥキューのうちの1つ以上などの追加の情報を含む。
【0131】
イベントモニタ171は、周辺機器インタフェース118からイベント情報を受信する。イベント情報は、サブイベント(例えば、マルチタッチジェスチャの一部としてのタッチ感知ディスプレイ112上のユーザタッチ)に関する情報を含む。周辺機器インタフェース118は、I/Oサブシステム106、又は近接センサ166、加速度計168、及び/若しくは(オーディオ回路110を介した)マイクロフォン113などのセンサから受信する情報を送信する。周辺機器インタフェース118がI/Oサブシステム106から受信する情報は、タッチ感知ディスプレイ112又はタッチ感知面からの情報を含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、イベントモニタ171は、所定の間隔で周辺機器インタフェース118に要求を送信する。それに応答して、周辺機器インタフェース118は、イベント情報を送信する。他の実施形態では、周辺機器インタフェース118は、重要なイベント(例えば、所定のノイズ閾値を上回る及び/又は所定の持続時間を超える入力の受信)があるときのみイベント情報を送信する。
【0133】
いくつかの実施形態では、イベントソータ170はまた、ヒットビュー判定モジュール172及び/又はアクティブイベント認識部判定モジュール173を含む。
【0134】
ヒットビュー判定モジュール172は、タッチ感知ディスプレイ112が2つ以上のビューを表示するとき、サブイベントが1つ以上のビュー内のどこで行われたかを判定するソフトウェア手順を提供する。ビューは、ユーザがディスプレイ上で見ることができる制御装置及び他の要素から構成される。
【0135】
アプリケーションに関連付けられたユーザインタフェースの別の態様は、本明細書ではアプリケーションビュー又はユーザインタフェースウインドウと呼ばれることもあるビューのセットであり、その中で情報が表示され、タッチに基づくジェスチャが生じる。タッチが検出される(それぞれのアプリケーションの)アプリケーションビューは、任意選択的に、アプリケーションのプログラム階層又はビュー階層内のプログラムレベルに対応する。例えば、タッチが検出される最下位レベルビューは、任意選択的に、ヒットビューと呼ばれ、また、適切な入力として認識されるイベントのセットは、任意選択的に、タッチによるジェスチャを開始する初期タッチのヒットビューに少なくとも部分的に基づいて決定される。
【0136】
ヒットビュー判定モジュール172は、タッチに基づくジェスチャのサブイベントに関連する情報を受信する。アプリケーションが階層状に構成された複数のビューを有するとき、ヒットビュー判定モジュール172は、サブイベントを処理するべき階層内の最下位のビューとして、ヒットビューを特定する。ほとんどの状況では、ヒットビューは、開始サブイベント(例えば、イベント又は潜在的イベントを形成するサブイベントシーケンス内の第1のサブイベント)が行われる最も低いレベルのビューである。ヒットビューがヒットビュー判定モジュール172によって特定されると、ヒットビューは、通常、ヒットビューとして特定されたものと同じタッチ又は入力ソースに関係する全てのサブイベントを受信する。
【0137】
アクティブイベント認識部判定モジュール173は、ビュー階層内のどのビューがサブイベントの特定のシーケンスを受信するべきかを判定する。いくつかの実施形態では、アクティブイベント認識部判定モジュール173は、ヒットビューのみがサブイベントの特定のシーケンスを受信するべきであると判定する。他の実施形態では、アクティブイベント認識部判定モジュール173は、サブイベントの物理位置を含む全てのビューがアクティブに関わりがあるビューであると判定し、したがって、全てのアクティブに関わりがあるビューが、サブイベントの特定のシーケンスを受信するべきであると判定する。他の実施形態では、タッチサブイベントが1つの特定のビューに関連付けられたエリアに完全に限定された場合でも、階層内の上位のビューは、依然アクティブに関わりがあるビューであり続ける。
【0138】
イベントディスパッチャモジュール174は、イベント情報をイベント認識部(例えばイベント認識部180)にディスパッチする。アクティブイベント認識部判定モジュール173を含む実施形態では、イベントディスパッチャモジュール174は、アクティブイベント認識部判定モジュール173によって判定されたイベント認識部にイベント情報を配信する。いくつかの実施形態では、イベントディスパッチャモジュール174は、それぞれのイベント受信部182によって取得されるイベント情報をイベントキューに記憶する。
【0139】
いくつかの実施形態では、オペレーティングシステム126は、イベントソータ170を含む。あるいは、アプリケーション136-1がイベントソータ170を含む。更に他の実施形態では、イベントソータ170は、独立型モジュールであるか、又は接触/動きモジュール130などのメモリ102内に記憶された別のモジュールの一部である。
【0140】
いくつかの実施形態では、アプリケーション136-1は、それぞれがアプリケーションのユーザインタフェースのそれぞれのビュー内で発生するタッチイベントを処理するための命令を含む、複数のイベント処理部190及び1つ以上のアプリケーションビュー191を含む。アプリケーション136-1の各アプリケーションビュー191は、1つ以上のイベント認識部180を含む。通常、それぞれのアプリケーションビュー191は、複数のイベント認識部180を含む。他の実施形態では、イベント認識部180のうちの1つ以上は、ユーザインタフェースキット、又は、アプリケーション136-1が方法及び他の属性を継承する上位レベルのオブジェクトなどの、別個のモジュールの一部である。いくつかの実施形態では、それぞれのイベント処理部190は、データ更新部176、オブジェクト更新部177、GUI更新部178、及び/又はイベントソータ170から受信されたイベントデータ179のうちの1つ以上を含む。イベント処理部190は、任意選択的に、データ更新部176、オブジェクト更新部177、又はGUI更新部178を利用し又は呼び出して、アプリケーション内部状態192を更新する。あるいは、アプリケーションビュー191のうちの1つ以上が、1つ以上のそれぞれのイベント処理部190を含む。また、いくつかの実施形態では、データ更新部176、オブジェクト更新部177、及びGUI更新部178のうちの1つ以上は、それぞれのアプリケーションビュー191に含まれる。
【0141】
それぞれのイベント認識部180は、イベントソータ170からイベント情報(例えば、イベントデータ179)を受信し、イベント情報からイベントを特定する。イベント認識部180は、イベント受信部182及びイベント比較部184を含む。いくつかの実施形態では、イベント認識部180はまた、メタデータ183及びイベント配信命令188(任意選択的にサブイベント配信命令を含む)の少なくともサブセットも含む。
【0142】
イベント受信部182は、イベントソータ170からイベント情報を受信する。イベント情報は、サブイベント、例えば、タッチ又はタッチの移動についての情報を含む。サブイベントに応じて、イベント情報はまた、サブイベントの位置などの追加の情報を含む。サブイベントがタッチの動きに関わるとき、イベント情報はまた任意選択的に、サブイベントの速さ及び方向を含む。いくつかの実施形態では、イベントは、1つの向きから別の向きへの(例えば、縦向きから横向きへ、又はその逆の)デバイスの回転を含み、イベント情報は、デバイスの現在の向き(デバイスの姿勢とも呼ばれる)に関する対応する情報を含む。
【0143】
イベント比較部184は、イベント情報を定義済みのイベント又はサブイベントの定義と比較し、比較に基づいて、イベント若しくはサブイベントを判定するか、又はイベント若しくはサブイベントの状態を判定若しくは更新する。いくつかの実施形態では、イベント比較部184は、イベント定義186を含む。イベント定義186は、例えばイベント1(187-1)及びイベント2(187-2)などのイベント(例えば、既定のサブイベントのシーケンス)の定義を含む。いくつかの実施形態では、イベント(187)内のサブイベントは、例えば、タッチの開始、タッチの終了、タッチの移動、タッチの取り消し、及び複数のタッチを含む。一実施例では、イベント1(187-1)についての定義は、表示されたオブジェクト上のダブルタップである。ダブルタップは、例えば、所定の段階に対する表示オブジェクト上の第1のタッチ(タッチ開始)、所定の段階に対する第1のリフトオフ(タッチ終了)、所定の段階に対する表示オブジェクト上の第2のタッチ(タッチ開始)、及び所定の段階に対する第2のリフトオフ(タッチ終了)を含む。別の実施例では、イベント2(187-2)の定義は、表示されたオブジェクト上のドラッグである。ドラッグは、例えば、所定の段階に対する表示オブジェクト上のタッチ(又は接触)、タッチ感知ディスプレイ112にわたるタッチの移動、及びタッチのリフトオフ(タッチ終了)を含む。いくつかの実施形態では、イベントは、1つ以上の関連付けられたイベント処理部190に関する情報も含む。
【0144】
いくつかの実施形態では、イベント定義187は、それぞれのユーザインタフェースオブジェクトについてのイベントの定義を含む。いくつかの実施形態では、イベント比較部184は、どのユーザインタフェースオブジェクトがサブイベントに関連付けられているかを判定するヒットテストを実行する。例えば、タッチ感知ディスプレイ112に3つのユーザインタフェースオブジェクトが表示されているアプリケーションビュー内で、タッチ感知ディスプレイ112上でタッチが検出されたとき、イベント比較部184は、ヒットテストを実行して、3つのユーザインタフェースオブジェクトのうちのどれがタッチ(サブイベント)に関連付けられているかを判定する。表示された各オブジェクトが、それぞれのイベント処理部190に関連付けられている場合、イベント比較部は、ヒットテストの結果を使用して、どのイベント処理部190をアクティブ化するべきかを判定する。例えば、イベント比較部184は、ヒットテストをトリガするサブイベント及びオブジェクトに関連付けられたイベント処理部を選択する。
【0145】
いくつかの実施形態では、それぞれのイベント187の定義は、サブイベントのシーケンスがイベント認識部のイベントタイプに対応するか否かが判定されるまで、イベント情報の配信を遅らせる遅延アクションも含む。
【0146】
それぞれのイベント認識部180が、一連のサブイベントがイベント定義186のイベントのいずれとも一致しないと判定した場合、それぞれのイベント認識部180は、イベント不可能、イベント失敗、又はイベント終了の状態に入り、その後、タッチに基づくジェスチャの次のサブイベントを無視する。この状況では、ヒットビューについてアクティブのままである他のイベント認識部があれば、そのイベント認識部は、進行中のタッチによるジェスチャのサブイベントの追跡及び処理を続行する。
【0147】
いくつかの実施形態では、それぞれのイベント認識部180は、イベント配信システムがどのようにサブイベント配信を実行するべきかをアクティブに関与しているイベント認識部に示す構成可能なプロパティ、フラグ、及び/又はリストを有するメタデータ183を含む。いくつかの実施形態では、メタデータ183は、イベント認識部が互いにどのように対話するか、又はイベント認識部が互いにどのように対話することが可能となるかを示す構成可能なプロパティ、フラグ、及び/又はリストを含む。いくつかの実施形態では、メタデータ183は、サブイベントがビュー階層又はプログラム階層における多様なレベルに配信されるかを示す構成可能なプロパティ、フラグ、及び/又はリストを含む。
【0148】
いくつかの実施形態では、それぞれのイベント認識部180は、イベントの1つ以上の特定のサブイベントが認識されるときに、イベントに関連付けられたイベント処理部190をアクティブ化する。いくつかの実施形態では、それぞれのイベント認識部180は、イベントに関連付けられたイベント情報をイベント処理部190に配信する。イベント処理部190をアクティブ化することは、それぞれのヒットビューにサブイベントを送信する(及び、送信を延期する)こととは別個である。いくつかの実施形態では、イベント認識部180は、認識したイベントに関連付けられたフラグを投入し、そのフラグに関連付けられたイベント処理部190は、そのフラグを捕らえ、既定のプロセスを実行する。
【0149】
いくつかの実施形態では、イベント配信命令188は、イベント処理部をアクティブ化することなくサブイベントについてのイベント情報を配信するサブイベント配信命令を含む。代わりに、サブイベント配信命令は、一連のサブイベントと関連付けられたイベント処理部に、又はアクティブに関与しているビューにイベント情報を配信する。一連のサブイベント又はアクティブに関与しているビューと関連付けられたイベント処理部は、イベント情報を受信し、所定の処理を実行する。
【0150】
いくつかの実施形態では、データ更新部176は、アプリケーション136-1で使用されるデータを作成及び更新する。例えば、データ更新部176は、連絡先モジュール137で使用される電話番号を更新し、又はビデオプレーヤモジュールで使用されるビデオファイルを記憶する。いくつかの実施形態では、オブジェクト更新部177は、アプリケーション136-1で使用されるオブジェクトを作成及び更新する。例えば、オブジェクト更新部177は、新たなユーザインタフェースオブジェクトを作成し、又はユーザインタフェースオブジェクトの位置を更新する。GUI更新部178は、GUIを更新する。例えば、GUI更新部178は、表示情報を準備し、タッチ感知ディスプレイに表示するために表示情報をグラフィックモジュール132に送る。
【0151】
いくつかの実施形態では、イベント処理部190は、データ更新部176、オブジェクト更新部177、及びGUI更新部178を含むか、又はそれらにアクセスする。いくつかの実施形態では、データ更新部176、オブジェクト更新部177、及びGUI更新部178は、それぞれのアプリケーション136-1又はアプリケーションビュー191の単一モジュールに含まれる。他の実施形態では、それらは、2つ以上のソフトウェアモジュールに含まれる。
【0152】
図1Cは、いくつかの実施形態に係る、触知出力モジュールを示すブロック図である。いくつかの実施形態では、I/Oサブシステム106(例えば、触覚フィードバックコントローラ161(
図1A)及び/又は他の入力コントローラ160(
図1A))は、
図1Cに示す例示的な構成要素のうちの少なくともいくつかを含む。いくつかの実施形態では、周辺機器インタフェース118は、
図1Cに示す構成要素例のうちの少なくともいくつかを含む。
【0153】
いくつかの実施形態では、触知出力モジュールは、触覚フィードバックモジュール133を含む。いくつかの実施形態では、触覚フィードバックモジュール133は、電子デバイス上のソフトウェアアプリケーションからのユーザインタフェースフィードバック(例えば、表示ユーザインタフェースに対応するユーザ入力、並びに電子デバイスのユーザインタフェースにおける動作の実行又はイベントの出現を示す警報及び他の通知に応答するフィードバック)に対する触知出力を集約し組み合わせる。触覚フィードバックモジュール133は、波形モジュール123(触知出力を生成するために使用される波形を提供する)、ミキサ125(異なるチャネルの波形などの波形を混合する)、コンプレッサ127(波形のダイナミックレンジを低減又は圧縮する)、ローパスフィルタ129(波形内の高周波信号成分をフィルタリングする)、及び熱コントローラ131(熱状態に従って波形を調整する)のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、触覚フィードバックモジュール133は、触覚フィードバックコントローラ161(
図1A)に含まれる。いくつかの実施形態では、触覚フィードバックモジュール133の別個のユニット(又は触覚フィードバックモジュール133の)別個の実装形態も、オーディオコントローラ(例えば、
図1Aのオーディオ回路110)に含まれ、オーディオ信号を生成するために使用される。いくつかの実施形態では、単一の触覚フィードバックモジュール133が、オーディオ信号及び触知出力に対する波形を生成するために使用される。
【0154】
いくつかの実施形態では、触覚フィードバックモジュール133はまた、トリガモジュール121(例えば、ソフトウェアアプリケーション、オペレーティングシステム、又は生成するべき触知出力を判定して対応する触知出力を生成するプロセスを開始する他のソフトウェアモジュール)を含む。いくつかの実施形態では、トリガモジュール121は、(例えば、波形モジュール123による)波形の生成を開始するトリガ信号を生成する。例えば、トリガモジュール121は、事前設定されたタイミング基準に基づいて、トリガ信号を生成する。いくつかの実施形態では、トリガモジュール121は、ユーザインタフェース要素(例えば、アプリケーション内のアプリケーションアイコン若しくはアフォーダンス)又はハードウェア入力デバイス(例えば、ホームボタン若しくは強度感知タッチスクリーンなどの強度感知入力面)のアクティブ化に基づいて、触覚フィードバックモジュール133の外からトリガ信号を受信し(例えば、いくつかの実施形態では、触覚フィードバックモジュール133は、触覚フィードバックモジュール133の外に位置するハードウェア入力処理モジュール146からトリガ信号を受信する)、触覚フィードバックモジュール133内の他の構成要素(例えば、波形モジュール123)又は(例えば、トリガモジュール121によって)動作をトリガするソフトウェアアプリケーションに、それらのトリガ信号を中継する。いくつかの実施形態では、トリガモジュール121はまた、触知フィードバック生成命令(例えば、
図1A及び
図3の触覚フィードバックモジュール133から)を受信する。いくつかの実施形態では、トリガモジュール121は、触覚フィードバックモジュール133(又は触覚フィードバックモジュール133内のトリガモジュール121)が(例えば、
図1A及び
図3の触覚フィードバックモジュール133から)触知フィードバック命令を受信したことに応答して、トリガ信号を生成する。
【0155】
波形モジュール123は、(例えば、トリガモジュール121から)トリガ信号を入力として受信し、トリガ信号を受信したことに応答して、1つ以上の触知出力の生成のための波形(例えば、
図4C~4Dを参照して以下により詳細に説明する波形などの、波形モジュール123による使用のために指定された所定の1組の波形から選択された波形)を提供する。
【0156】
ミキサ125は、(例えば、波形モジュール123から)波形を入力として受信し、波形を一緒に混ぜ合わせる。例えば、ミキサ125が2つ以上の波形(例えば、第1のチャネルの第1の波形及び第1の波形と少なくとも部分的に重複する第2のチャネルの第2の波形)を受信したとき、ミキサ125は、2つ以上の波形の和に対応する組み合わされた波形を出力する。いくつかの実施形態では、ミキサ125はまた、2つ以上の波形のうちの1つ以上の波形を修正し、(例えば、特定の波形の縮尺の増大及び/又は波形のうちの残りの縮尺の減少によって)2つ以上の波形のうちの残りに比べて特定の波形を強調する。いくつかの状況では、ミキサ125は、組み合わされた波形から除去するべき1つ以上の波形を選択する(例えば、触知出力生成器167によって同時に出力することが要求された4つ以上のソースからの波形があるとき、最も古いソースからの波形が落とされる)。
【0157】
コンプレッサ127は、波形(例えば、ミキサ125からの合成波形)を入力として受信し、波形を変更する。いくつかの実施形態では、コンプレッサ127は、(例えば、触知出力生成器167(
図1A)又は357(
図3)の物理仕様に従って)波形を低減し、その結果、波形に対応する触知出力が低減される。いくつかの実施形態では、コンプレッサ127は、波形に対する所定の最大振幅を強制することなどによって波形を制限する。例えば、コンプレッサ127は、波形のうち所定の振幅閾値を超える部分の振幅を低減しながら、波形のうち所定の振幅閾値を超えない部分の振幅を維持する。いくつかの実施形態では、コンプレッサ127は、波形のダイナミックレンジを低減する。いくつかの実施形態では、コンプレッサ127は、波形のダイナミックレンジを動的に低減し、その結果、組み合わされた波形は、触知出力生成器167の性能仕様(例えば、力及び/又は可動質量の変位限界)の範囲内に留まる。
【0158】
ローパスフィルタ129は、波形(例えば、コンプレッサ127からの圧縮された波形)を入力として受信し、これらの波形をフィルタリング(例えば、平滑化)する(例えば、波形内の高周波信号成分を除去又は低減する)。例えば、場合によっては、触知出力が圧縮された波形に従って生成されるとき、コンプレッサ127は、圧縮された波形内に、触知出力の生成に干渉し、かつ/又は触知出力生成器167の性能仕様を超える外生信号(例えば、高周波信号成分)を含む。ローパスフィルタ129は、波形内のそのような外生信号を低減又は除去する。
【0159】
熱コントローラ131は、波形(例えば、ローパスフィルタ129からのフィルタリングされた波形)を入力として受信し、デバイス100の熱状態に従ってこれらの波形を調整する(例えば、触覚フィードバックコントローラ161の温度などのデバイス100内で検出される内部温度、及び/又はデバイス100によって検出される外部温度に基づく)。例えば、場合によっては、触覚フィードバックコントローラ161の出力は、温度に応じて変動する(例えば、触覚フィードバックコントローラ161は、同じ波形を受信したことに応答して、触覚フィードバックコントローラ161が第1の温度であるときは、第1の触知出力を生成し、触覚フィードバックコントローラ161が第1の温度とは異なる第2の温度であるときは、第2の触知出力を生成する)。例えば、触知出力の大きさ(又は振幅)は、温度に応じて変動することができる。温度変動の影響を低減するために、波形が修正される(例えば、温度に基づいて波形の振幅が増大又は減少する)。
【0160】
いくつかの実施形態では、触覚フィードバックモジュール133(例えば、トリガモジュール121)は、ハードウェア入力処理モジュール146に結合される。いくつかの実施形態では、
図1Aの他の入力コントローラ160は、ハードウェア入力処理モジュール146を含む。いくつかの実施形態では、ハードウェア入力処理モジュール146は、ハードウェア入力デバイス145(例えば、ホームボタンなどの
図1Aの他の入力若しくは制御デバイス116、又は強度感知タッチスクリーンなどの強度感知入力面)からの入力を受信する。いくつかの実施形態では、ハードウェア入力デバイス145は、タッチ感知ディスプレイシステム112(
図1A)、キーボード/マウス350(
図3)、タッチパッド355(
図3)、他の入力若しくは制御デバイス116(
図1A)のうちの1つ、又は強度感知ホームボタンなどの、本明細書に記載する任意の入力デバイスである。いくつかの実施形態では、ハードウェア入力デバイス145は、タッチ感知ディスプレイシステム112(
図1A)、キーボード/マウス350(
図3)、又はタッチパッド355(
図3)ではなく、強度感知ホームボタンからなる。いくつかの実施形態では、ハードウェア入力デバイス145(例えば、強度感知ホームボタン又はタッチスクリーン)からの入力に応答して、ハードウェア入力処理モジュール146は、ホームボタンの「クリック」(例えば、「ダウンクリック」又は「アップクリック」)に対応する入力などの所定の入力基準を満足させるユーザ入力が検出されたことを示すために、1つ以上のトリガ信号を触覚フィードバックモジュール133に提供する。いくつかの実施形態では、触覚フィードバックモジュール133は、ホームボタンの「クリック」に対応する入力に応答して、ホームボタンの「クリック」に対応する波形を提供し、物理ホームボタンを押下する触覚フィードバックをシミュレートする。
【0161】
いくつかの実施形態では、触知出力モジュールは、触知出力の生成を制御する触覚フィードバックコントローラ161(例えば、
図1Aの触覚フィードバックコントローラ161)を含む。いくつかの実施形態では、触覚フィードバックコントローラ161は、複数の触知出力生成器に結合されており、複数の触知出力生成器のうちの1つ以上の触知出力生成器を選択し、触知出力を生成する選択された1つ以上の触知出力生成器へ波形を送信する。いくつかの実施形態では、触覚フィードバックコントローラ161は、ハードウェア入力デバイス145のアクティブ化に対応する触知出力要求、及びソフトウェアイベントに対応する触知出力要求(例えば、触覚フィードバックモジュール133からの触知出力要求)を統合し、2つ以上の波形のうちの1つ以上の波形を修正し、(例えば、ソフトウェアイベントに対応する触知出力よりハードウェア入力デバイス145のアクティブ化に対応する触知出力に優先順位を付けるためなどの、特定の波形の縮尺の増大及び/又は波形のうちの残りの縮尺の減少によって)2つ以上の波形のうちの残りに比べて特定の波形を強調する。
【0162】
いくつかの実施形態では、
図1Cに示すように、触覚フィードバックコントローラ161の出力は、デバイス100のオーディオ回路(例えば、
図1Aのオーディオ回路110)に結合され、デバイス100のオーディオ回路にオーディオ信号を提供する。いくつかの実施形態では、触覚フィードバックコントローラ161は、触知出力を生成するために使用される波形と、触知出力の生成と連動してオーディオ出力を提供するために使用されるオーディオ信号との両方を提供する。いくつかの実施形態では、触覚フィードバックコントローラ161は、オーディオ信号及び/又は(触知出力を生成するために使用される)波形を修正し、その結果、(例えば、オーディオ信号及び/又は波形を遅延させることによって)オーディオ出力及び触知出力が同期される。いくつかの実施形態では、触覚フィードバックコントローラ161は、デジタル波形をアナログ信号に変換するために使用されるデジタルアナログ変換器を含み、アナログ信号は、増幅器163及び/又は触知出力生成器167によって受信される。
【0163】
いくつかの実施形態では、触知出力モジュールは、増幅器163を含む。いくつかの実施形態では、増幅器163は、(例えば、触覚フィードバックコントローラ161から)波形を受信し、波形を増幅してから、増幅された波形を触知出力生成器167(例えば、触知出力生成器167(
図1A)又は357(
図3)のうちのいずれか)に送信する。例えば、増幅器163は、触知出力生成器167の物理仕様に従う信号レベル(例えば、触知出力生成器167に送信された信号が、触覚フィードバックコントローラ161から受信した波形に対応する触知出力を生成するように、触知出力生成器167によって必要とされる電圧及び/又は電流)まで受信した波形を増幅し、増幅された波形を触知出力生成器167に送信する。それに応答して、触知出力生成器167は、(例えば、可動質量の中立位置に対して可動質量を1つ以上の次元で前後にシフトさせることによって)触知出力を生成する。
【0164】
いくつかの実施形態では、触知出力モジュールは、触知出力生成器167に結合されたセンサ169を含む。センサ169は、触知出力生成器167又は触知出力生成器167の1つ以上の構成要素(例えば、触知出力を生成するために使用される膜などの1つ以上の動き部分)の状態又は状態変化(例えば、機械的位置、物理的変位、及び/又は動き)を検出する。いくつかの実施形態では、センサ169は、磁界センサ(例えば、ホール効果センサ)又は他の変位及び/若しくは動きセンサである。いくつかの実施形態では、センサ169は、情報(例えば、触知出力生成器167内の1つ以上の部分の位置、変位、及び/又は動き)を触覚フィードバックコントローラ161に提供し、触知出力生成器167の状態に関するセンサ169によって提供された情報に従って、触覚フィードバックコントローラ161は、触覚フィードバックコントローラ161から出力される波形(例えば、任意選択的に増幅器163を介して触知出力生成器167に送信される波形)を調整する。
【0165】
タッチ感知ディスプレイ上のユーザのタッチのイベント処理に関する前述の記載は、入力デバイスを用いて多機能デバイス100を動作させるための他の形態のユーザ入力にも適用されるが、それらの全てがタッチスクリーン上で開始されるわけではないことを理解されたい。例えば、キーボードの単一又は複数の押圧若しくは保持と任意選択的に連携される、マウスの移動及びマウスボタンの押圧、タッチパッド上のタップ、ドラッグ、スクロールなどの接触の移動、ペンスタイラス入力、デバイスの移動、口頭による命令、検出された眼球運動、バイオメトリック入力、並びに/又はそれらの任意の組合せを、任意選択的に認識するイベントを定義するサブイベントに対応する入力として利用する。
【0166】
図2は、いくつかの実施形態に係る、タッチスクリーン112を有するポータブル多機能デバイス100を示す。タッチスクリーンは、任意選択的に、ユーザインタフェース(user interface、UI)200内に1つ以上のグラフィックを表示する。本実施形態、並びに以下で説明される他の実施形態では、ユーザは、例えば、1本以上の指202(図には正確な縮尺では描かれていない)又は1つ以上のスタイラス203(図には正確な縮尺では描かれていない)を使用して、グラフィック上でジェスチャを実施することによって、それらのグラフィックのうちの1つ以上を選択することが可能となる。いくつかの実施形態では、1つ以上のグラフィックの選択は、ユーザが、1つ以上のグラフィックとの接触を中断する場合に実施される。いくつかの実施形態では、ジェスチャは、1回以上のタップ、1回以上のスワイプ(左から右へ、右から左へ、上向きに及び/若しくは下向きに)、並びに/又は、デバイス100と接触した指のローリング(右から左へ、左から右へ、上向きに及び/若しくは下向きに)を、任意選択的に含む。いくつかの実装形態又は状況では、グラフィックとの不注意な接触は、そのグラフィックを選択するものではない。例えば、選択に対応するジェスチャがタップである場合、アプリケーションアイコンの上をスイープするスワイプジェスチャは、任意選択的に、対応するアプリケーションを選択するものではない。
【0167】
デバイス100はまた、任意選択的に、「ホーム」ボタン又はメニューボタン204などの1つ以上の物理ボタンを含む。前述したように、メニューボタン204は、任意選択的にデバイス100上で実行される1組のアプリケーション内の任意のアプリケーション136にナビゲートするために、任意選択的に使用される。あるいは、いくつかの実施形態では、メニューボタンは、タッチスクリーン112に表示されるGUI内のソフトキーとして実装される。
【0168】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、タッチスクリーン112、メニューボタン204、デバイスの電源をオン/オフにしてデバイスをロックするプッシュボタン206、音量調整ボタン208、加入者識別モジュール(SIM)カードスロット210、ヘッドセットジャック212、及びドッキング/充電用外部ポート124を含む。プッシュボタン206は、任意選択的に、ボタンを押し下げて、所定の時間間隔にわたってボタンを押し下げた状態に保持することによって、デバイスの電源をオン/オフするため、ボタンを押し下げて、所定の時間間隔が経過する前にボタンを解放することによってデバイスをロックするため、及び/又はデバイスをロック解除する、若しくはロック解除プロセスを開始するために使用される。代替の実施形態では、デバイス100はまた、マイクロフォン113を介して、いくつかの機能をアクティブ化又は非アクティブ化するための口頭入力も受け入れる。デバイス100はまた、任意選択的に、タッチスクリーン112上の接触の強度を検出する1つ以上の接触強度センサ165、及び/又はデバイス100のユーザに対する触知出力を生成する1つ以上の触知出力生成器167を含む。
【0169】
図3は、いくつかの実施形態に係る、ディスプレイ及びタッチ感知面を有する例示的な多機能デバイスのブロック図である。デバイス300は、ポータブルである必要はない。いくつかの実施形態では、デバイス300は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、マルチメディアプレーヤデバイス、ナビゲーションデバイス、教育用デバイス(子供の学習玩具など)、ゲームシステム、又は制御デバイス(例えば、家庭用若しくは業務用コントローラ)である。デバイス300は、通常、1つ以上の処理ユニット(CPU)310、1つ以上のネットワーク又は他の通信インタフェース360、メモリ370、及びこれらの構成要素を相互接続する1つ以上の通信バス320を含む。通信バス320は、任意選択的に、システム構成要素間の通信を相互接続及び制御する回路(チップセットと呼ばれることもある)を含む。デバイス300は、ディスプレイ340を含む入出力(I/O)インタフェース330を含み、ディスプレイ340は、通常、タッチスクリーンディスプレイである。I/Oインタフェース330はまた、任意選択的に、キーボード及び/又はマウス(若しくは他のポインティングデバイス)350と、タッチパッド355と、デバイス300上に触知出力を生成する触知出力生成器357(例えば、
図1Aを参照して前述した触知出力生成器167に類似している)と、センサ359(例えば、
図1Aを参照して前述した接触強度センサ165に類似している光、加速度、近接、タッチ感知、及び/又は接触強度センサ)とを含む。メモリ370は、DRAM、SRAM、DDR RAM、又は他のランダムアクセスソリッドステートメモリデバイスなどの高速ランダムアクセスメモリを含み、任意選択的に、1つ以上の磁気ディスク記憶デバイス、光ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステート記憶デバイスなどの不揮発性メモリを含む。メモリ370は、任意選択的に、CPU310から離れて位置する1つ以上の記憶デバイスを含む。いくつかの実施形態では、メモリ370は、ポータブル多機能デバイス100(
図1A)のメモリ102内に記憶されているプログラム、モジュール、及びデータ構造に類似したプログラム、モジュール、及びデータ構造、又はそのサブセットを記憶する。更に、メモリ370は、任意選択的に、ポータブル多機能デバイス100のメモリ102内に存在しない追加のプログラム、モジュール、及びデータ構造を記憶する。例えば、デバイス300のメモリ370は、任意選択的に、描画モジュール380、プレゼンテーションモジュール382、ワードプロセッシングモジュール384、ウェブサイト作成モジュール386、ディスクオーサリングモジュール388、及び/又はスプレッドシートモジュール390を記憶するのに対して、ポータブル多機能デバイス100(
図1A)のメモリ102は、任意選択的に、これらのモジュールを記憶しない。
【0170】
図3の上記で特定した要素はそれぞれ、任意選択的に、前述したメモリデバイスのうちの1つ以上の中に記憶される。上記で特定したモジュールはそれぞれ、前述した機能を実行する命令セットに対応する。上記で特定したモジュール又はプログラム(例えば、命令セット)は、別個のソフトウェアプログラム、手順、又はモジュールとして実施する必要はなく、したがって様々な実施形態では、これらのモジュールの様々なサブセットは、任意選択的に、組み合わされ、又は他の形で再構成される。いくつかの実施形態では、メモリ370は、任意選択的に、上記で特定されたモジュール及びデータ構造のサブセットを記憶する。更に、メモリ370は、上記で説明されていない追加のモジュール及びデータ構造を任意選択的に記憶する。
【0171】
次に、任意選択的に、例えばポータブル多機能デバイス100に実装されるユーザインタフェースの実施形態に注意を向ける。
【0172】
図4Aは、いくつかの実施形態に係る、ポータブル多機能デバイス100上のアプリケーションのメニューの例示的なユーザインタフェースを示す。同様のユーザインタフェースは、デバイス300上に任意選択的に実装される。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース400は、以下の要素、又はそれらのサブセット若しくはスーパーセットを含む。
●セルラー信号及びWi-Fi(登録商標)信号などの無線通信用の信号強度インジケータ402、
●時刻404、
●Bluetooth(登録商標)インジケータ405、
●バッテリ状態インジケータ406、
●以下のような、頻繁に使用されるアプリケーション用のアイコンを有するトレイ408、
○不在着信又はボイスメールメッセージの数のインジケータ414を任意選択的に含む、「電話」とラベル付けされた電話モジュール138用のアイコン416、
○未読電子メールの数のインジケータ410を任意選択的に含む、「メール」とラベル付けされた電子メールクライアントモジュール140用のアイコン418、
○「ブラウザ」とラベル付けされた、ブラウザモジュール147用のアイコン420、及び
○「iPod」とラベル付けされた、iPod(Apple Inc.の商標)モジュール152とも呼ばれる、ビデオ及び音楽プレーヤモジュール152用のアイコン422、並びに
●以下のような、他のアプリケーション用のアイコン、
○「メッセージ」とラベル付けされた、IMモジュール141用のアイコン424、
○「カレンダ」とラベル付けされた、カレンダモジュール148用のアイコン426、
○「写真」とラベル付けされた、画像管理モジュール144用のアイコン428、
○「カメラ」とラベル付けされた、カメラモジュール143用のアイコン430
○「オンラインビデオ」とラベル付けされた、オンラインビデオモジュール155用のアイコン432、
○「株価」とラベル付けされた、株価ウィジェット149-2用のアイコン434
○「地図」とラベル付けされた、地図モジュール154用のアイコン436、
○「天気」とラベル付けされた、天気ウィジェット149-1用のアイコン438
○「時計」とラベル付けされた、目覚まし時計ウィジェット149-4用のアイコン440、
○「トレーニングサポート」とラベル付けされた、トレーニングサポートモジュール142用のアイコン442、
○「メモ」とラベル付けされた、メモモジュール153用のアイコン444、及び
○デバイス100及びその様々なアプリケーション136についての設定へのアクセスを提供する、「設定」とラベル付けされた、設定アプリケーション又はモジュール用のアイコン446。
【0173】
図4Aに示すアイコンラベルは、単なる例示であることに留意されたい。例えば、ビデオ及び音楽プレーヤモジュール152用のアイコン422は、「音楽」又は「音楽プレーヤ」とラベル付けされる、他のラベルが、様々なアプリケーションアイコンのために、任意選択的に使用される。いくつかの実施形態では、それぞれのアプリケーションアイコン用のラベルは、それぞれのアプリケーションアイコンに対応するアプリケーションの名前を含む。いくつかの実施形態では、特定のアプリケーションアイコン用のラベルは、その特定のアプリケーションアイコンに対応するアプリケーションの名前とは異なる。
【0174】
図4Bは、ディスプレイ450(例えば、タッチスクリーンディスプレイ112)とは別個のタッチ感知面451(例えば、
図3のタブレット又はタッチパッド355)を有するデバイス(例えば、
図3のデバイス300)上の例示的なユーザインタフェースを示す。デバイス300はまた、任意選択的に、タッチ感知面451上の接触の強度を検出する1つ以上の接触強度センサ(例えば、センサ359のうちの1つ以上)、及び/又はデバイス300のユーザに対する触知出力を生成する1つ以上の触知出力生成器357を含む。
【0175】
以下の例のうちのいくつかは、タッチスクリーンディスプレイ112(タッチ感知面及びディスプレイが組み合わされている)上の入力を参照して与えられるが、いくつかの実施形態では、デバイスは、
図4Bに示すディスプレイとは別個のタッチ感知面上の入力を検出する。いくつかの実施形態では、タッチ感知面(例えば、
図4Bの451)は、ディスプレイ(例えば、450)上の1次軸(例えば、
図4Bの453)に対応する1次軸(例えば、
図4Bの452)を有する。これらの実施形態によれば、デバイスは、ディスプレイ上のそれぞれの位置に対応する位置(例えば、
図4Bでは、460は468に対応し、462は470に対応する)で、タッチ感知面451との接触(例えば、
図4Bの460及び462)を検出する。このようにして、タッチ感知面(例えば、
図4Bの451)上でデバイスによって検出されるユーザ入力(例えば、接触460及び462、並びにこれらの動き)は、タッチ感知面がディスプレイとは別個であるとき、多機能デバイスのディスプレイ(例えば、
図4Bの450)上のユーザインタフェースを操作するために、デバイスによって使用される。同様の方法が、本明細書に記載の他のユーザインタフェースに任意選択的に使用されることを理解されたい。
【0176】
加えて、以下の例は、主に指入力(例えば、指接触、指タップジェスチャ、指スワイプジェスチャ)を参照して与えられるが、いくつかの実施形態では、指入力のうちの1つ以上は、別の入力デバイスからの入力(例えば、マウスベースの入力又はスタイラス入力)に置き換えられることを理解されたい。例えば、スワイプジェスチャは、任意選択的に、(例えば、接触の代わりの)マウスクリックに続く、(例えば、接触の移動の代わりの)スワイプの経路に沿ったカーソルの移動と置き換えられる。別の例として、タップジェスチャは、任意選択的に、(例えば、接触を検出して、それに続いて接触の検出を停止する代わりに)カーソルがタップジェスチャの場所の上に位置する間マウスクリックと置き換えられる。同様に、複数のユーザ入力が同時に検出されるとき、複数のコンピュータマウスが任意選択的に同時に使用され、又はマウス及び指の接触が任意選択的に同時に使用されることを理解されたい。
【0177】
図5Aは、例示的なパーソナル電子デバイス500を示す。デバイス500は、本体502を含む。いくつかの実施形態では、デバイス500は、デバイス100及び300(例えば、
図1A~
図4B)に関して説明された特徴のうちのいくつか又は全てを含むことができる。いくつかの実施形態では、デバイス500は、タッチ感知ディスプレイスクリーン504、以下ではタッチスクリーン504、を有する。あるいは、又はタッチスクリーン504に加えて、デバイス500は、ディスプレイ及びタッチ感知面を有する。デバイス100及び300と同様に、いくつかの実施形態では、タッチスクリーン504(又はタッチ感知面)は、任意選択的に、加えられている接触(例えば、タッチ)の強度を検出する1つ以上の強度センサを含む。タッチスクリーン504(又はタッチ感知面)の1つ以上の強度センサは、タッチの強度を表す出力データを提供することができる。デバイス500のユーザインタフェースは、タッチの強度に基づいてタッチに応答することができ、これは、異なる強度のタッチが、デバイス500上で異なるユーザインタフェース動作を呼び出すことができることを意味する。
【0178】
タッチ強度を検出及び処理する例示的な技法は、例えば、それぞれ全体として参照により本明細書に組み込まれている、国際特許第WO/2013/169849号として公開された、2013年5月8日出願の国際特許出願第PCT/US2013/040061号、「Device,Method,and Graphical User Interface for Displaying User Interface Objects Corresponding to an Application」、及び国際特許第WO/2014/105276号として公開された、2013年11月11日出願の国際特許出願第PCT/US2013/069483号、「Device,Method,and Graphical User Interface for Transitioning Between Touch Input to Display Output Relationships」という関連出願に見られる。
【0179】
いくつかの実施形態では、デバイス500は、1つ以上の入力機構506及び508を有する。入力機構506及び508は、含まれる場合、物理的であり得る。物理的入力機構の例としては、プッシュボタン及び回転可能機構が挙げられる。いくつかの実施形態では、デバイス500は、1つ以上のアタッチメント機構を有する。そのようなアタッチメント機構は、含まれる場合、例えば帽子、アイウェア、イアリング、ネックレス、シャツ、ジャケット、ブレスレット、腕時計のバンド、チェーン、ズボン、ベルト、靴、財布、バックパックなどにデバイス500を取り付けることを可能にすることができる。これらのアタッチメント機構は、ユーザがデバイス500を着用することを可能にする。
【0180】
図5Bは、例示的なパーソナル電子デバイス500を示す。いくつかの実施形態では、デバイス500は、
図1A、
図1B、及び
図3に関して説明した構成要素のうちのいくつか又は全てを含むことができる。デバイス500は、I/Oセクション514を1つ以上のコンピュータプロセッサ516及びメモリ518に動作可能に結合するバス512を有する。I/Oセクション514は、ディスプレイ504に接続することができ、ディスプレイ504は、タッチ感知構成要素522と、任意選択的に強度センサ524(例えば、接触強度センサ)とを有することができる。加えて、I/Oセクション514は、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、近距離通信(NFC)、セルラー、及び/又は他の無線通信技法を使用してアプリケーション及びオペレーティングシステムデータを受信する通信ユニット530に接続することができる。デバイス500は、入力機構506及び/又は508を含むことができる。入力機構506は、任意選択的に、例えば回転可能入力デバイス又は押下可能及び回転可能入力デバイスである。いくつかの例では、入力機構508は、任意選択的にボタンである。
【0181】
いくつかの例では、入力機構508は、任意選択的にマイクロフォンである。パーソナル電子デバイス500は、任意選択的に、GPSセンサ532、加速度計534、方向センサ540(例えば、コンパス)、ジャイロスコープ536、動きセンサ538、及び/又はそれらの組合せなどの様々なセンサを含み、それらは全て、I/Oセクション514に動作可能に接続することができる。
【0182】
パーソナル電子デバイス500のメモリ518は、コンピュータ実行可能命令を記憶するための1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含むことができ、命令は、1つ以上のコンピュータプロセッサ516によって実行されると、例えば、コンピュータプロセッサに、プロセス800、1000、1200、及びプロセス1400(
図8、
図10、
図12、及び
図14)を含む、以下に説明する技法を実行させることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって使用するための、又は命令実行システム、装置、若しくはデバイスに接続されているコンピュータ実行可能命令を、有形に含み又は記憶することができる任意の媒体であり得る。いくつかの実施例では、記憶媒体は、一時的コンピュータ可読記憶媒体である。いくつかの実施例では、記憶媒体は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体である。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、それらに限定されるものではないが、磁気、光学、及び/又は半導体記憶装置を含むことができる。そのような記憶装置の例としては、磁気ディスク、CD、DVD、又はBlu-ray技術に基づく光学ディスク、並びにフラッシュ、ソリッドステートドライブなどの常駐ソリッドステートメモリなどが挙げられる。パーソナル電子デバイス500は、
図5Bの構成要素及び構成に限定されるものではなく、他の又は追加の構成要素を複数の構成で含むことができる。
【0183】
本明細書で使用される「アフォーダンス」という用語は、任意選択的に、デバイス100、300、及び/又は500(
図1A、
図3、及び
図5A~
図5B)のディスプレイスクリーンに表示されるユーザ対話グラフィカルユーザインタフェースオブジェクトを指す。例えば、画像(例えば、アイコン)、ボタン、及び文字(例えば、ハイパーリンク)はそれぞれ、任意選択的に、アフォーダンスを構成する。
【0184】
本明細書で使用される「フォーカスセレクタ」という用語は、ユーザが対話しているユーザインタフェースの現在の部分を示す入力要素を指す。カーソル又は他の位置マーカを含むいくつかの実装形態では、カーソルが「フォーカスセレクタ」として作用し、したがってカーソルが特定のユーザインタフェース要素(例えば、ボタン、ウインドウ、スライダ、又は他のユーザインタフェース要素)の上に位置する間に、タッチ感知面(例えば、
図3のタッチパッド355又は
図4Bのタッチ感知面451)上で入力(例えば、押下入力)が検出されたとき、特定のユーザインタフェース要素が、検出された入力に従って調整される。タッチスクリーンディスプレイ上のユーザインタフェース要素との直接対話を可能にするタッチスクリーンディスプレイ(例えば、
図1Aのタッチ感知ディスプレイシステム112又は
図4Aのタッチスクリーン112)を含むいくつかの実装形態では、タッチスクリーン上の検出された接触が「フォーカスセレクタ」として作用し、したがってタッチスクリーンディスプレイ上の特定のユーザインタフェース要素(例えば、ボタン、ウインドウ、スライダ、又は他のユーザインタフェース要素)の位置で入力(例えば、接触による押下入力)が検出されたとき、特定のユーザインタフェース要素が、検出された入力に従って調整される。いくつかの実装形態では、(例えば、フォーカスを1つのボタンから別のボタンへ動かすためにタブキー又は矢印キーを使用することによる)タッチスクリーンディスプレイ上の対応するカーソルの移動又は接触の移動なしに、フォーカスがユーザインタフェースの1つの領域からユーザインタフェースの別の領域に動かされ、これらの実装形態では、フォーカスセレクタは、ユーザインタフェースの様々な領域間でのフォーカスの移動に従って移動する。フォーカスセレクタがとる特有の形態にかかわらず、フォーカスセレクタは、概して、ユーザインタフェース要素(又はタッチスクリーンディスプレイ上の接触)であり、ユーザが意図する対話をユーザインタフェースによって通信するように、(例えば、ユーザが対話することを意図しているユーザインタフェースの要素をデバイスに示すことにより)ユーザによって制御される。例えば、タッチ感知面(例えば、タッチパッド又はタッチスクリーン)上で押圧入力が検出されている間の、それぞれのボタンの上のフォーカスセレクタ(例えば、カーソル、接触、又は選択ボックス)の位置は、(そのデバイスのディスプレイ上に示される他のユーザインタフェース要素ではなく)それぞれのボタンをアクティブ化することをユーザが意図していることを示す。
【0185】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される、接触の「特性強度」という用語は、接触の1つ以上の強度に基づく、その接触の特性を指す。いくつかの実施形態では、特性強度は複数の強度サンプルに基づく。特性強度は、任意選択的に、所定の数の強度サンプル、すなわち、所定のイベント(例えば、接触を検出した後、接触のリフトオフを検出する前、接触の移動の開始を検出する前若しくは後、接触の終了を検出する前、接触の強度の増大を検出する前若しくは後、及び/又は、接触の強度の減少を検出する前若しくは後の)に関連する既定の期間(例えば、0.05、0.1、0.2、0.5、1、2、5、10秒)の間に収集された強度サンプルのセットに基づく。接触の特性強度は、任意選択的に、接触の強度の最大値、接触の強度の平均(mean)値、接触の強度の平均(average)値、接触の強度の上位10パーセンタイル値、接触の強度の最大の2分の1の値、接触の強度の最大の90パーセントの値などのうちの1つ以上に基づいている。いくつかの実施形態では、特性強度を判定する際に(例えば、特性強度が経時的な接触の強度の平均であるときに)、接触の持続期間が使用される。いくつかの実施形態では、特性強度は、ユーザによって動作が実行されたかどうかを判定するために、1つ以上の強度閾値のセットと比較される。例えば、1組の1つ以上の強度閾値は、任意選択的に、第1の強度閾値及び第2の強度閾値を含む。この例では、第1の閾値を超えない特性強度を有する接触は第1の動作をもたらし、第1の強度閾値を超えるが第2の強度閾値を超えない特性強度を有する接触は第2の動作をもたらし、第2の閾値を超える特性強度を有する接触は第3の動作をもたらす。いくつかの実施形態では、特性強度と1つ以上の閾値との間の比較は、第1の動作を実行するべきか、それとも第2の動作を実行するべきかを判定するために使用されるのではなく、1つ以上の動作を実行するべきか否か(例えば、それぞれの動作を実行するべきか、それともそれぞれの動作を実行するのを見送るべきか)を判定するために使用される。
【0186】
図5Cは、複数の強度センサ524A~524Dによってタッチ感知ディスプレイスクリーン504上で複数の接触552A~552Eを検出することを示す。
図5Cは、更に、強度単位を基準にして強度センサ524A~524Dの現在の強度測定値を示す強度ダイアグラムを含む。この例では、強度センサ524A及び524Dの強度測定値はそれぞれ9強度単位であり、強度センサ524B及び524Cの強度測定値はそれぞれ7強度単位である。いくつかの実装形態では、集約強度は、複数の強度センサ524A~524Dの強度測定値の和であり、この例では32強度単位である。いくつかの実施形態では、各接触に、集約強度の一部分であるそれぞれの強度が割り当てられる。
図5Dは、力の中心554からの距離に基づいて、集約強度を接触552A~552Eに割り当てることを示す。この例では、接触552A、552B、及び552Eのそれぞれに、集約強度の8強度単位の接触の強度が割り当てられ、接触552C及び552Dのそれぞれに、集約強度の4強度単位の接触の強度が割り当てられる。より一般的には、いくつかの実装形態では、各接触jは、所定の数学関数Ij=A・(Dj/ΣDi)に従って、合計の強度Aの一部分である、それぞれの強度Ijが割り当てられ、ここで、Djは力の中心からそれぞれの接触jまでの距離であり、ΣDiは力の中心から全てのそれぞれの接触(例えば、i=1~最後)までの距離の和である。
図5C~
図5Dを参照して説明される動作は、デバイス100、300又は500と同様若しくは同一の電子デバイスを使用して行うことができる。いくつかの実施形態では、接触の特性強度は、接触の1つ以上の強度に基づいている。いくつかの実施形態では、強度センサは、単一の特性強度(例えば、単一の接触の単一の特性強度)を判定するために使用される。強度ダイアグラムは、表示ユーザインタフェースの一部ではなく、読み手の助けになるように
図5C~
図5Dに含まれていることに留意されたい。
【0187】
いくつかの実施形態では、特性強度を判定する目的のために、ジェスチャの一部分が特定される。例えば、タッチ感知面は、任意選択的に、開始位置から遷移して終了位置に到達する連続するスワイプ接触を受信し、その時点で接触の強度が増大する。この例では、終了位置での接触の特性強度は、任意選択的に、スワイプ接触全体ではなく、連続するスワイプ接触の一部分のみ(例えば、スワイプ接触のうち終了位置の部分のみ)に基づいている。いくつかの実施形態では、任意選択的に、接触の特性強度を判定する前に、平滑化アルゴリズムがスワイプ接触の強度に適用される。例えば、平滑化アルゴリズムは、任意選択的に、非加重移動平均平滑化アルゴリズム、三角平滑化アルゴリズム、中央値フィルタ平滑化アルゴリズム、及び/又は指数平滑化アルゴリズムのうちの1つ以上を含む。いくつかの状況では、これらの平滑化アルゴリズムは、特性強度を判定する目的のために、スワイプ接触の強度の小幅な上昇又は降下を排除する。
【0188】
タッチ感知面上の接触の強度は、任意選択的に、接触検出強度閾値、軽い押下の強度閾値、深い押下の強度閾値、及び/又は1つ以上の他の強度閾値などの1つ以上の強度閾値に対して特徴付けられる。いくつかの実施形態では、軽い押圧強度閾値は、通常、物理マウスのボタン又はトラックパッドをクリックすることに関連付けられた動作をデバイスが実行する強度に相当する。いくつかの実施形態では、深い押圧強度閾値は、通常、物理マウスのボタン又はトラックパッドをクリックすることに関連付けられた動作とは異なる動作をデバイスが実行する強度に相当する。いくつかの実施形態では、軽い押圧強度閾値を下回る(例えば、かつそれを下回ると接触が検出されなくなる公称接触検出強度閾値を上回る)特性強度を有する接触が検出されたとき、デバイスは、軽い押圧強度閾値又は深い押圧強度閾値に関連付けられた動作を実行することなく、タッチ感知面上の接触の移動に従ってフォーカスセレクタを動かす。一般に、特に明記しない限り、これらの強度閾値は、ユーザインタフェース図の様々なセットの間で一貫している。
【0189】
軽い押圧強度閾値を下回る強度から、軽い押圧強度閾値と深い押圧強度閾値との間の強度への、接触の特性強度の増大は、「軽い押圧」の入力と呼ばれることがある。深い押圧強度閾値を下回る強度から、深い押圧強度閾値を上回る強度への、接触の特性強度の増大は、「深い押圧」の入力と呼ばれることがある。接触検出強度閾値を下回る強度から、接触検出強度閾値と軽い押圧強度閾値との間の強度への、接触の特性強度の増大は、タッチ面上の接触の検出と呼ばれることがある。接触検出強度閾値を上回る強度から、接触検出強度閾値を下回る強度への、接触の特性強度の減少は、タッチ面からの接触のリフトオフの検出と呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、接触検出強度閾値はゼロである。いくつかの実施形態では、接触検出強度閾値はゼロより大きい。
【0190】
本明細書に記載するいくつかの実施形態では、それぞれの押圧入力を含むジェスチャを検出したことに応答して、又はそれぞれの接触(若しくは複数の接触)によって実行されたそれぞれの押圧入力を検出したことに応答して、1つ以上の動作が実行され、それぞれの押圧入力は、押圧入力強度閾値を上回る接触(又は複数の接触)の強度の増大を検出したことに少なくとも部分的に基づいて検出される。いくつかの実施形態では、それぞれの動作は、押圧入力強度閾値を上回るそれぞれの接触の強度の増大(例えば、それぞれの押圧入力の「ダウンストローク」)を検出したことに応答して実行される。いくつかの実施形態では、押圧入力は、押圧入力強度閾値を上回るそれぞれの接触の強度の増大、及びそれに続く押圧入力強度閾値を下回る接触の強度の減少を含み、それぞれの動作は、それに続く押圧入力閾値を下回るそれぞれの接触の強度の減少(例えば、それぞれの押圧入力の「アップストローク」)を検出したことに応答して実行される。
【0191】
図5E~5Hは、
図5Eの軽い押下の強度閾値(例えば、「ITL」)を下回る強度から、
図5Hの深い押下の強度閾値(例えば、「ITD」)を上回る強度への、接触562の強度の増大に対応する押下入力を含むジェスチャの検出を示す。接触562によって実行されるジェスチャは、タッチ感知面560上で検出され、所定の領域574内に表示されたアプリケーションアイコン572A~572Dを含む表示ユーザインタフェース570上では、アプリ2に対応するアプリケーションアイコン572Bの上にカーソル576が表示される。いくつかの実施形態では、ジェスチャは、タッチ感知ディスプレイ504上に検出される。強度センサは、タッチ感知面560上の接触の強度を検出する。デバイスは、接触562の強度が深い押下の強度閾値(例えば、「ITD」)を上回ってピークに達したと判定する。接触562は、タッチ感知面560上で維持される。ジェスチャの検出に応答して、ジェスチャ中に深い押下の強度閾値(例えば、「ITD」)を上回る強度を有する接触562に従って、
図5F~5Hに示すように、アプリ2に対して最近開かれた文書の縮小された表現578A~578C(例えば、サムネイル)が表示される。いくつかの実施形態では、1つ以上の強度閾値と比較されるこの強度は、接触の特性強度である。接触562に対する強度ダイアグラムは、表示ユーザインタフェースの一部ではなく、読み手の助けになるように
図5E~5Hに含まれていることに留意されたい。
【0192】
いくつかの実施形態では、表現578A~578Cの表示は、アニメーションを含む。例えば、
図5Fに示すように、表現578Aが、アプリケーションアイコン572Bに近接して最初に表示される。アニメーションが進むにつれて、
図5Gに示すように、表現578Aは上方へ動き、表現578Bが、アプリケーションアイコン572Bに近接して表示される。次いで、
図5Hに示すように、表現578Aが上方へ動き、表現578Bが表現578Aに向かって上方へ動き、表現578Cが、アプリケーションアイコン572Bに近接して表示される。表現578A~578Cは、アイコン572Bの上にアレイを形成する。いくつかの実施形態では、アニメーションは、
図5F~5Gに示すように、接触562の強度に従って進行し、接触562の強度が深い押下の強度閾値(例えば、「ITD」)に向かって増大するにつれて、表現578A~578Cが現れ、上方へ動く。いくつかの実施形態では、アニメーションの進行が基づいている強度は、接触の特性強度である。
図5E~5Hを参照して説明する動作は、デバイス100、300、又は500と同様又は同一の電子デバイスを使用して実行することができる。
【0193】
いくつかの実施形態では、デバイスは、「ジッタ」と呼ばれる場合がある偶発的な入力を回避するために強度ヒステリシスを採用し、デバイスは、押圧入力強度閾値との所定の関係を有するヒステリシス強度閾値を定義又は選択する(例えば、ヒステリシス強度閾値は、押圧入力強度閾値よりも低いX強度単位であり、又はヒステリシス強度閾値は、押圧入力強度閾値の75%、90%、若しくは何らかの妥当な割合である)。したがって、いくつかの実施形態では、押圧入力は、押圧入力強度閾値を上回るそれぞれの接触の強度の増大、及びそれに続く押圧入力強度閾値に対応するヒステリシス強度閾値を下回る接触の強度の減少を含み、それぞれの動作は、それに続くヒステリシス強度閾値を下回るそれぞれの接触の強度の減少(例えば、それぞれの押圧入力の「アップストローク」)を検出したことに応答して実行される。同様に、いくつかの実施形態では、押圧入力は、デバイスが、ヒステリシス強度閾値以下の強度から押圧入力強度閾値以上の強度への接触の強度の増大、及び任意選択的に、その後のヒステリシス強度以下の強度への接触の強度の減少を検出するときにのみ検出され、それぞれの動作は、押圧入力(例えば、状況に応じて、接触の強度の増大又は接触の強度の減少)を検出したことに応答して実行される。
【0194】
説明を容易にするために、押圧入力強度閾値に関連付けられた押圧入力、又は押圧入力を含むジェスチャに応答して実行される動作の説明は、任意選択的に、押圧入力強度閾値を上回る接触の強度の増大、ヒステリシス強度閾値を下回る強度から押圧入力強度閾値を上回る強度への接触の強度の増大、押圧入力強度閾値を下回る接触の強度の減少、及び/又は押圧入力強度閾値に対応するヒステリシス強度閾値を下回る接触の強度の減少のいずれかを検出したことに応答してトリガされる。更に、押圧入力強度閾値を下回る接触の強度の減少を検出したことに応答して実行されるように動作が記載される例では、動作は、任意選択的に、押圧入力強度閾値に対応し、かつそれよりも低いヒステリシス強度閾値を下回る接触の強度の減少を検出したことに応答して実行される。
【0195】
本明細書で使用される「インストールされたアプリケーション」は、電子デバイス(例えば、デバイス100、300、及び/又は500)にダウンロードされ、デバイス上で起動する準備ができた(例えば、開かれた)ソフトウェアアプリケーションを指す。いくつかの実施形態では、ダウンロードされたアプリケーションは、ダウンロードされたパッケージからプログラム部分を抽出し、抽出された部分をコンピュータシステムのオペレーティングシステムと統合するインストールプログラムによって、インストールされたアプリケーションになる。
【0196】
本明細書で使用される「開いているアプリケーション」又は「実行中のアプリケーション」という用語は、(例えば、デバイス/グローバル内部状態157及び/又はアプリケーション内部状態192の一部として)保持された状態情報を有するソフトウェアアプリケーションを指す。開いている又は実行中のアプリケーションは、任意選択的に、以下のタイプのアプリケーションのうちのいずれか1つである。
●アプリケーションが使用されているデバイスのディスプレイスクリーンに現在表示されているアクティブなアプリケーション、
●現在表示されていないが、アプリケーションに対する1つ以上のプロセスが1つ以上のプロセッサによって処理されている背景アプリケーション(又は背景プロセス)、並びに
●稼働していないが、(それぞれ、揮発性及び不揮発性の)メモリに記憶されており、かつアプリケーションの実行を再開するために使用することができる状態情報を有する、中断又は休止状態のアプリケーション。
【0197】
本明細書で使用される「閉じているアプリケーション」という用語は、保持された状態情報を有していないソフトウェアアプリケーションを指す(例えば、閉じているアプリケーションについての状態情報はデバイスのメモリに記憶されていない)。したがって、アプリケーションを閉じることは、アプリケーションのためのアプリケーションプロセスを停止及び/又は除去し、アプリケーションについての状態情報をデバイスのメモリから除去することを含む。概して、第1のアプリケーション中に第2のアプリケーションを開いても、第1のアプリケーションは閉じない。第2のアプリケーションが表示されており、かつ第1のアプリケーションが表示を終了したとき、第1のアプリケーションは背景アプリケーションになる。
【0198】
次に、ポータブル多機能デバイス100、デバイス300、又はデバイス500などの電子デバイスに実装されるユーザインタフェース(「UI」)及び関連プロセスの実施形態に注意を向ける。
【0199】
図6は、いくつかの実施形態に係る、取引に関与するために1つ以上の通信チャネルを介して接続された例示的なデバイスを示す。1つ以上の例示的な電子デバイス(例えば、デバイス100、300、及び500)は、任意選択的に入力(例えば、特定のユーザ入力、NFCフィールド)を検出し、任意選択的に支払い情報を送信する(例えば、NFCを使用する)ように構成される。1つ以上の電子デバイスは、任意選択的に、NFCハードウェアを含み、NFC対応になるように構成される。
【0200】
電子デバイス(例えば、デバイス100、300、及び500)は、任意選択的に、1つ以上の支払いアカウントのそれぞれに関連付けられた支払いアカウント情報を記憶するように構成される。支払いアカウント情報は、例えば、個人名又は会社名、請求先住所、ログイン、パスワード、アカウント番号、有効期限、セキュリティコード、電話番号、支払いアカウントに関連付けられた銀行(例えば、発行銀行)、及びカードネットワーク識別子のうちの1つ以上を含む。いくつかの例では、支払いアカウント情報は、(例えば、デバイスによって撮影及び/又はデバイスで受信された)支払いカードの写真などの画像を含む。いくつかの例では、電子デバイスは、少なくとも何らかの支払いアカウント情報を含むユーザ入力を受信する(例えば、ユーザが入力したクレジット、デビット、アカウント、又はギフトカードの番号及び有効期限を受信する)。いくつかの例では、電子デバイスは、(例えば、デバイスのカメラセンサによってキャプチャされた支払いカードの)画像から少なくとも何らかの支払いアカウント情報を検出する。いくつかの例では、電子デバイスは、別のデバイス(例えば、別のユーザデバイス又はサーバ)から少なくとも何らかかの支払いアカウント情報を受信する。いくつかの例では、電子デバイスは、ユーザ若しくはユーザデバイス又は特定された支払いアカウントデータに対するアカウントが以前に購入を行った別のサービス(例えば、オーディオ及び/又はビデオファイルのレンタル又は販売用のアプリ)に関連付けられたサーバから支払いアカウント情報を受信する。
【0201】
いくつかの実施形態では、電子デバイス(例えば、デバイス100、300、及び500)に支払いアカウントが追加され、それにより、支払いアカウント情報は電子デバイス上に安全に記憶される。いくつかの例では、ユーザがそのようなプロセスを開始した後、電子デバイスは、支払いアカウントについての情報を取引協調サーバに送信し、次いで取引協調サーバは、アカウントに対して支払いネットワークによって動作するサーバ(例えば、支払いサーバ)と通信して、情報の有効性を確保する。電子デバイスは、任意選択的に、電子デバイスがアカウントについての支払い情報をセキュア要素上にプログラムすることを可能にするスクリプトをサーバから受信するように構成される。
【0202】
いくつかの実施形態では、電子デバイス100、300、及び500間の通信は、取引(例えば、一般的な又は特有の取引)を容易にする。例えば、第1の電子デバイス(例えば、100)は、プロビジョニングデバイス又は管理デバイスとして働くことができ、新しい又は更新された支払いアカウントデータ(例えば、新しいアカウントについての情報、既存のアカウントについての更新された情報、及び/又は既存のアカウントに対する警報)の通知を第2の電子デバイス(例えば、500)に送信することができる。別の例では、第1の電子デバイス(例えば、100)は、第2の電子デバイスにデータを送信することができ、データは、第1の電子デバイスで促進された支払い取引に関する情報を反映する。情報は、任意選択的に、支払い額、使用されるアカウント、購入時間、及びデフォルトのアカウントが変更されたかどうかのうちの1つ以上を含む。第2のデバイス(例えば、500)は、任意選択的に、そのような情報を使用して、(例えば、学習アルゴリズム又は明示的なユーザ入力に基づいて)デフォルトの支払いアカウントを更新する。
【0203】
電子デバイス(例えば、100、300、500)は、様々なネットワークのうちのいずれかを介して互いに通信するように構成される。例えば、デバイスは、(例えば、従来のBluetooth接続若しくはBluetoothローエネルギー接続を含む)Bluetooth接続608又はWiFiネットワーク606を使用して通信する。ユーザデバイス間の通信は、任意選択的に、情報をデバイス間で不適当に共有する可能性を低減するように調整される。例えば、支払い情報に関する通信は、通信デバイスがペアリングされる(例えば、明示的なユーザ対話を介して互いに関連付けられる)こと、又は同じユーザアカウントに関連付けられることを必要とする。
【0204】
いくつかの実施形態では、電子デバイス(例えば、100、300、500)は、任意選択的にNFC対応である販売時点(point-of-sale、POS)支払い端末600と通信するために使用される。この通信は、任意選択的に、様々な通信チャネル及び/又は技術を使用して行われる。いくつかの例では、電子デバイス(例えば、100、300、500)は、NFCチャネル610を使用して支払い端末600と通信する。いくつかの例では、支払い端末600は、ピアツーピアNFCモードを使用して電子デバイス(例えば、100、300、500)と通信する。電子デバイス(例えば、100、300、500)は、任意選択的に、支払いアカウント(例えば、デフォルトのアカウント又は特定の取引に対して選択されたアカウント)に対する支払い情報を含む信号を支払い端末600に送信するように構成される。
【0205】
いくつかの実施形態では、取引を進めることは、支払いアカウントなどのアカウントについての支払い情報を含む信号を送信することを含む。いくつかの実施形態では、取引を進めることは、NFC対応の非接触支払いカードなどの非接触支払いカードとして応答するように電子デバイス(例えば、100、300、500)を再構成し、次いでNFCを介して支払い端末600などにアカウントのクレデンシャルを送信することを含む。いくつかの実施形態では、NFCを介してアカウントのクレデンシャルを送信した後、電子デバイスは、非接触支払いカードとして応答しないように再構成する(例えば、NFCを介して非接触支払いカードとして応答するようにもう一度再構成する前に認可を必要とする)。
【0206】
いくつかの実施形態では、信号の生成及び/又は送信は、電子デバイス(例えば、100、300、500)内のセキュア要素によって制御される。セキュア要素は、任意選択的に、支払い情報を公開する前に、特定のユーザ入力を必要とする。例えば、セキュア要素は、任意選択的に、電子デバイスが着用されていることの検出、ボタン押下の検出、パスコードの入力の検出、タッチの検出、(例えば、アプリケーションとの対話中に受信される)1つ以上のオプション選択の検出、指紋署名の検出、音声若しくは音声コマンドの検出、及び/又はジェスチャ若しくは動き(例えば、回転若しくは加速)の検出を必要とする。いくつかの例では、別のデバイス(例えば、支払い端末600)との通信チャネル(例えば、NFC通信チャネル)が、入力の検出から定義された期間内に確立された場合、セキュア要素は、他方のデバイス(例えば、支払い端末600)に送信するべき支払い情報を公開する。いくつかの例では、セキュア要素は、セキュア情報の公開を制御するハードウェア構成要素である。いくつかの例では、セキュア要素は、セキュア情報の公開を制御するソフトウェア構成要素である。
【0207】
いくつかの実施形態では、取引の関与に関係するプロトコルは、例えば、デバイスタイプに依存する。例えば、支払い情報を生成及び/又は送信する状態は、ウェアラブルデバイス(例えば、デバイス500)及び電話(例えば、デバイス100)にとって異なる可能性がある。例えば、ウェアラブルデバイスに対する生成及び/又は送信状態は、(例えば、セキュリティ検証後に)ボタンが押下されたことを検出することを含み、電話に対応する状態は、ボタン押下を必要としないが、代わりにアプリケーションとの特定の対話の検出を必要とする。いくつかの例では、支払い情報を送信及び/又は公開する状態は、複数のデバイスのそれぞれで特定の入力を受信することを含む。例えば、支払い情報の公開は、任意選択的に、デバイス(例えば、デバイス100)での指紋及び/又はパスコードの検出と、別のデバイス(例えば、デバイス500)上での機械入力(例えば、ボタン押下)の検出とを必要とする。
【0208】
支払い端末600は、任意選択的に、支払い情報を使用して、支払いが認可されたかどうかを判定するために支払いサーバ604に送信する信号を生成する。支払いサーバ604は、任意選択的に、支払いアカウントに関連付けられた支払い情報を受信し、提案された購入が認可されるかどうかを判定するように構成された任意のデバイス又はシステムを含む。いくつかの例では、支払いサーバ604は、発行銀行のサーバを含む。支払い端末600は、直接、又は1つ以上の他のデバイス若しくはシステム(例えば、取得バンクのサーバ及び/若しくはカードネットワークのサーバ)を介して間接的に、支払いサーバ604と通信する。
【0209】
支払いサーバ604は、任意選択的に、支払い情報の少なくともいくつかを使用して、ユーザアカウントのデータベース(例えば、602)の中からユーザアカウントを識別する。例えば、各ユーザアカウントは、支払い情報を含む。アカウントは、任意選択的に、POS通信からの支払い情報と一致する特定の支払い情報を有するアカウントを特定することによって特定される。いくつかの例では、提供された支払い情報が一致しない(例えば、有効期限がクレジット、デビット、若しくはギフトカードの番号に対応しない)とき、又はPOS通信からの支払い情報と一致する支払い情報を含むアカウントがないとき、支払いは拒否される。
【0210】
いくつかの実施形態では、ユーザアカウントについてのデータは、1つ以上の制限(例えば、クレジット限度)、現在若しくは以前の残高、以前の取引日、場所、及び/若しくは額、アカウント状態(例えば、アクティブ若しくは凍結)、並びに/又は認可命令を更に特定する。いくつかの例では、支払いサーバ(例えば、604)は、そのようなデータを使用して、支払いを認可するかどうかを判定する。例えば、現在の残高に購入額が追加されるとアカウント限度を超えるとき、アカウントが凍結されているとき、以前の取引額が閾値を超えているとき、又は以前の取引回数若しくは頻度が閾値を超えているとき、支払いサーバは支払いを拒否する。
【0211】
いくつかの実施形態では、支払いサーバ604は、提案された購入が認可されたか、又は拒否されたかに関するインジケーションによって、POS支払い端末600に応答する。いくつかの例では、POS支払い端末600は、結果を識別するための信号を電子デバイス(例えば、100、300、500)に送信する。例えば、POS支払い端末600は、購入が認可されたとき、(例えば、ユーザデバイス上の取引アプリを管理する取引協調サーバを介して)電子デバイス(例えば、100、300、500)に領収書を送信する。場合によっては、POS支払い端末600は、結果を示す出力(例えば、視覚出力又はオーディオ出力)を提示する。支払いは、認可プロセスの一部として小売商に送信することができ、又は後で送信することができる。
【0212】
いくつかの実施形態では、電子デバイス(例えば、100、300、500)は、POS支払い端末600の介入なしに完了する取引に関与する。例えば、機械入力が受信されたことを検出すると、電子デバイス(例えば、100、300、500)内のセキュア要素は、支払い情報を公開し、電子デバイス上のアプリケーションが情報にアクセスすること(例えば、その情報をアプリケーションに関連付けられたサーバに送信すること)を可能にする。
【0213】
いくつかの実施形態では、電子デバイス(例えば、100、300、500)は、ロック状態又はロック解除状態にある。ロック状態では、電子デバイスは電源が投入されて動作可能であるが、ユーザ入力に応答して所定の1組の動作を実行することが防止される。所定の1組の動作は、任意選択的に、ユーザインタフェース間のナビゲーション、所定の1組の機能のアクティブ化又は非アクティブ化、及び特定のアプリケーションのアクティブ化又は非アクティブ化を含む。ロック状態は、電子デバイスの何らかの機能の意図しない若しくは無認可の使用、又は電子デバイス上のいくつかの機能のアクティブ化若しくは非アクティブ化を防止するために使用することができる。ロック解除状態では、電子デバイス100は電源が投入されて動作可能であり、ロック状態では実行できない所定の1組の動作の少なくとも一部分を実行することが防止されない。
【0214】
デバイスがロック状態にあるとき、デバイスはロックされていると言われる。いくつかの実施形態では、ロック状態のデバイスは、任意選択的に、デバイスをロック解除状態から遷移させようとする試行に対応する入力、又はデバイスの電源をオフにすることに対応する入力を含む、限定された1組のユーザ入力に応答する。
【0215】
いくつかの例では、セキュア要素(例えば、115)は、データ又はアルゴリズムを安全に記憶するように構成されたハードウェア構成要素(例えば、セキュアマイクロコントローラチップ)であり、それにより、安全に記憶されたデータは、デバイスのユーザからの適切な認証情報を有していないデバイスによってアクセスできなくなる。デバイス上の他の記憶装置とは別個のセキュア要素内で安全に記憶されたデータを保持することにより、(例えば、悪意あるコード又はデバイス上に記憶された情報を損なおうとする他の試行によって)デバイス上の他の記憶場所が損なわれた場合でも、安全に記憶されたデータへのアクセスが防止される。いくつかの例では、セキュア要素は、支払い情報(例えば、アカウント番号及び/又は取引特有の動的セキュリティコード)を提供(又は公開)する。いくつかの例では、セキュア要素は、ユーザ認証などの認証をデバイスが受信したことに応答して、支払い情報を提供(又は公開)する(例えば、指紋認証、パスコード認証、デバイスがロック解除状態にあるとき、及び任意選択的に、認証クレデンシャルをデバイスに提供することによってデバイスがロック解除されてからデバイスが連続してユーザの手首上にあるときに、ハードウェアボタンの2回押下を検出すること、デバイスがユーザの手首上に連続して存在することは、デバイスがユーザの皮膚に接触していることを定期的に検査することによって判定される)。例えば、デバイスは、デバイスの指紋センサ(例えば、ボタンに組み込まれた指紋センサ)で指紋を検出する。デバイスは、この指紋が登録された指紋と一致しているかどうかを判定する。指紋が登録された指紋と一致しているという判定に従って、セキュア要素は、支払い情報を提供(又は公開)する。指紋が登録された指紋と一致していないという判定に従って、セキュア要素は、支払い情報の提供(又は公開)を見送る。
【0216】
次に、ポータブル多機能デバイス100、デバイス300、又はデバイス500などの電子デバイス上で実施されるユーザインタフェース(「UI」)及び関連プロセスの実施形態に注意を向ける。
【0217】
図7A~
図7ADは、いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す図である。これらの図におけるユーザインタフェースは、
図8A~
図8Bにおけるプロセスを含む、以下で説明するプロセスを例示するために使用される。
【0218】
図7Aは、電子デバイス700(例えば、ポータブル多機能デバイス100、デバイス300、又はデバイス500)を示す。
図7A~
図7ADに示される例示的な実施例では、電子デバイス700はスマートフォンである。他の実施例では、電子デバイス700は、タブレット(例えば、電子デバイス900)などの異なるタイプの電子デバイスであり得る。電子デバイス700は、ディスプレイ702、1つ以上の入力デバイス(例えば、ディスプレイ702のタッチスクリーン、ボタン704、及びマイクロフォン)、無線通信機、並びに生体センサ703を含む。電子デバイス700は、生体センサ703を含む。いくつかの実施例では、生体センサ703は、深度カメラ(例えば、赤外線カメラ)、サーモグラフィックカメラ、又はそれらの組合せなどのカメラを含むことができる1つ以上の生体センサを含む。いくつかの実施例では、生体センサ703は、あらゆる目的のためにそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願第14/341,860号、「Overlapping Pattern Projector」、2014年7月14日出願、米国特許公開第2016/0025993号、及び米国特許出願第13/810,451号、「Scanning Projects and Image Capture Modules For 3D Mapping」、米国特許第9,098,931号に記載されているものなどの生体センサ(例えば、顔認識センサ)を含む。いくつかの実施例では、生体センサ703は、1つ以上の指紋センサ(例えば、ボタンに組み込まれた指紋センサ)を含む。いくつかの実施例では、電子デバイス700は、IRフラッド光、構造化光プロジェクタ、又はそれらの組合せなどの発光デバイス(例えば、光プロジェクタ)を更に含む。発光デバイスは、任意選択的に、生体センサ703によるバイオメトリック特徴の生体データのキャプチャ中にバイオメトリック特徴(例えば、顔)を照らすために使用される。いくつかの実施例では、電子デバイス700は、生体センサ703とは別個の複数のカメラを含む。いくつかの実施例では、電子デバイス700は、生体センサ703とは別個の1つのカメラのみを含む。
【0219】
図7Aにおいて、ユーザは、自分がジョン・アップルシードからのメッセージを受信したことを通知708から知る。ユーザは、通知708の制限付きコンテンツ(例えば、ジョン・アップルシードからのメッセージ)を視ることを望むが、電子デバイス700は現在ロック状態にあるため、これを行うことはできない。電子デバイス700は、ロックアイコン706を有するロック状態のユーザインタフェース(UI)を表示し、ロックアイコン706は、電子デバイス700がロック状態にあるというインジケーションを提供する。通知708の制限付きコンテンツを視るために、認証の成功(例えば、生体センサ703を使用して取得されたバイオメトリック特徴に関する情報(又はデータ)が、記憶された認可されたクレデンシャルに対応している(又はこれと一致している)という判定)が必要である。通知708の制限付きコンテンツを視るために、ユーザは、電子デバイス700を(例えば、ほぼ水平な向きから
図7Aのユーザの手の中に描写されているようなデバイスの向きに)持ち上げる(又は起こす)。電子デバイス700は、電子デバイス700の向きの変化を検出し、それに応答して、生体認証を開始する。いくつかの実施例では、電子デバイス700は、生体認証が開始された後、生体認証が成功したと判定する。いくつかの実施例では、電子デバイス700は、生体認証が成功したと判定すると、ロック状態からロック解除状態に遷移し、通知708の制限付きコンテンツを表示する。
【0220】
電子デバイス700は、生体認証を開始した後(例えば、認証成功前)に、生体センサ703によって顔が検出されたかどうかを判定する。
図7Bにおいて、顔が検出されたと判定すると、電子デバイス700は、球状に回転する複数のリングを含む認証グリフ710を表示する。認証グリフ710は、生体認証が実行されているというインジケーションを提供する。いくつかの実施例では、電子デバイス700は、ロックアイコン706が認証グリフ710にモーフィングするアニメーションを表示する。いくつかの実施例では、生体センサ703を使用して顔が検出されないと判定すると、電子デバイス700は、ロック状態を維持し、認証グリフ710を表示しない。
【0221】
顔の存在を検出した後、電子デバイス700は、生体センサ703を使用してユーザの顔に関する十分な情報を取得することに失敗したことによって認証に失敗したと判定する。具体的には、
図7Bに示すように、生体センサ703が、(例えば、最大閾値範囲を超えて)許容距離範囲712の外に位置付けられ、ユーザの顔に関する十分な情報を取得できない結果をもたらす。電子デバイス700は、ユーザの顔が許容距離範囲712の外にあることに起因して生体認証が失敗したと判定すると、デバイスをロック状態に維持し、通知708の制限付きコンテンツを表示しない。いくつかの実施例では、電子デバイス700は、認証が失敗し、エラー状態が存在しないと判定すると、デバイスをロック状態に維持し、通知708の制限付きコンテンツを表示しない。いくつかの実施例では、(例えば、キャプチャされた生体情報が、認可された生体情報プロファイル(例えば、記憶された認可されたクレデンシャル)と一致しないことによって)認証が失敗したこと、及びエラー状態が存在しない(例えば、十分な生態情報のキャプチャを妨げる状態がない)ことを判定すると、電子デバイス700は、ロック状態を維持し、生体認証を自動的にリトライする。いくつかの実施例では、生体認証をリトライしている間、電子デバイス700は、
図7Bの認証グリフ710の表示を継続する。
【0222】
図7C~
図7Gに示すように、ユーザの顔が許容距離範囲712の外にあることによって生体認証が失敗したと判定すると、電子デバイス700は、認証グリフ710の表示をエラーインジケーション714Aと置き換えるような、認証グリフ710がエラーインジケーション714Aにモーフィングするアニメーションを表示する。
図7Gにおいて、電子デバイス700は、エラーインジケーション714Aを表示し、エラーインジケーション714Aは、エラーインジケーション714Aの下にあるエラー状態を修正するためのアクションをとるようにユーザを促す。具体的には、ユーザインジケーション714Aは、生体センサ703に顔を近づけるようにユーザを促す。エラーインジケーション714Aはまた、エラーインジケーション714Aの原因である、ユーザの顔が生体センサ703から離れ過ぎていることをユーザに示唆する。ユーザの顔が許容距離範囲712の外にある限り、電子デバイス700は、エラーインジケーション714Aが存在すると判定し続けることになる。エラーインジケーション714Aがまだ存在すると判定すると、電子デバイス700は、生体認証のリトライを試みない。電子デバイス700は、
図7Aのロックアイコン706の場所と一致する場所にエラーインジケーション714Aを表示することに留意されたい。更に、電子デバイス700は、生体センサ703に隣接するディスプレイ702の一部にエラーインジケーション714Aを表示して、エラーインジケーション714Aが生体センサ703に関連する(又は対応する)ことをユーザに示唆する。
【0223】
図7Hに示すように、エラーインジケーション714Aを修正するように促された後、ユーザは、ユーザの顔が許容距離範囲712内にあるように、ユーザの顔を生体センサ703に近づける。
図7Hにおいて、電子デバイスは、エラーインジケーション714Aがもはや存在しないと判定する。エラーインジケーション714Aがもはや存在しないと判定すると、電子デバイス700は、デバイスでの生体認証を可能にし、生体センサ703を使用して生体認証を自動的にリトライする。
【0224】
自動的に生体認証をリトライしたことに応答して、電子デバイス700は、シマー効果(例えば、エラーインジケーションの1つ以上の部分が左右に移動して、エラーインジケーションが輝いて見える効果を生み出すように、エラーインジケーションをアニメーション化すること)を有するエラーインジケーション714Aを表示して、電子デバイス700が再びユーザを生体認証しようとしていることを示す。
図7H~
図7Lは、シマー効果を有するエラーインジケーション714Aのアニメーションを描写する。いくつかの実施例では、電子デバイス700は、シマー効果を有するエラーインジケーション714Aを表示する代わりに、電子デバイス700がユーザを再び生体認証しようとしていることを示す認証グリフ710を表示する(例えば、エラーインジケーション714Aの表示を認証グリフ710と置き換える)。したがって、いくつかの実施例では、電子デバイス700は、エラーインジケーション714Aがロックアイコン706にモーフィングする代わりに、認証グリフ710がロックアイコン706にモーフィングするアニメーションを表示する。
【0225】
図7Lにおいて、生体認証をリトライした後、電子デバイス700はユーザの生体認証に成功する。電子デバイス700は、生体認証の成功に応答して、デバイスをロック状態からロック解除状態に遷移させる。ロック状態からロック解除状態に遷移している間、電子デバイス700は、
図7L~
図7Nに描写するように、エラーインジケーション714Aがロックアイコン706にモーフィングするアニメーションを表示する。電子デバイス700は、エラーインジケーション714Aがロックアイコン706にモーフィングするアニメーションを表示した後、
図7N~
図7Oに描写するように、ロックアイコン706がロック解除アイコン716に遷移するアニメーションを表示する。ロック解除アイコン716は、電子デバイス700がロック解除状態にあることを示すインジケーションを提供する。更に、
図7Oに描写するように、電子デバイス700は、生体認証が成功したことに応答して、通知708の制限付きコンテンツ(例えば、「ねえ、私たちのミーティングはまだ続いている?」)を表示する。
【0226】
図7Pにおいて、電子デバイス700は、
図7Bに関して前述したようにユーザの顔が許容距離範囲712の外にあると判定する代わりに、生体認証がこのデバイス上で使用可能でないと判定する。生体認証が使用可能でないと判定すると、電子デバイス700は、
図7Pのエラーインジケーション714Bを表示し、デバイス上で生体認証が現在使用可能でないというインジケーションを提供する。生体認証は、最後の認証成功以後に所定の回数(例えば、5、10、15回)より多く生体認証が失敗したことを含む、様々な理由で使用不可能になり得る。
【0227】
生体認証が使用できないことにより、ユーザは、ユーザを認証するための代替方法を使用しなければならない。例えば、ユーザは、電子デバイス700でパスコードを入力することによって認証することができる。
図7Pのエラーインジケーション714Bを表示している間に、電子デバイス700は、エラーインジケーション714Bにおいて入力720を受け取る。
【0228】
図7Qにおいて、エラーインジケーション714Bにおいて入力720を受け取ったことに応答して、電子デバイス700は、パスコード(又はパスワード)を入力する複数の入力アフォーダンスを有するパスコード入力UI722Aを表示する。
【0229】
いくつかの実施例では、
図7L~
図7Oに関して上記で説明したように、生体認証のリトライの結果として認証が成功したと判定する代わりに、電子デバイス700は、認証に失敗したと判定する。いくつかの実施例では、電子デバイス700は、認証に失敗したと判定すると、ロック状態を維持し、
図7Rのロックアイコン706が異なる位置の間で往復して「シェイク」効果を模擬するアニメーションを表示する。シェイクアニメーションは、生体認証が失敗したこと、及び電子デバイス700がロック状態のままであるというインジケーションをユーザに提供する。
【0230】
認証が失敗したと判定した後、ユーザは、生体認証のリトライをトリガするために、電子デバイス700においてアクションを実行することができる。
図7Sにおいて、ユーザは、ディスプレイ702の底縁部に近い領域から開始する上向きのスワイプによって、生体認証のリトライをトリガする。電子デバイス700は、入力724を受け取り、それに応答して、生体認証をリトライする。いくつかの実施例では、生体認証をリトライした後、電子デバイス700は、認証が成功したと判定する。いくつかの実施例では、生体認証のリトライの結果として認証が成功したと判定すると、電子デバイス700は、ロック状態からロック解除状態に遷移する。
【0231】
図7S~
図7Tにおいて、電子デバイス700は、入力724に応答して、生体認証のリトライの結果として認証が失敗したと判定する。生体認証のリトライの結果として認証が失敗したと判定すると、電子デバイス700は、
図7Tのパスコード入力UI722Bを表示する。
【0232】
図7Uにおいて、電子デバイス700は、パスコード入力UI722Bにおける生体認証のリトライの結果として認証が成功したと判定する。認証が成功したと判定すると、電子デバイスは、
図7U~
図7Wに描写するように、ロック状態からロック解除状態に遷移する。いくつかの実施例では、
図7Uにおいて、電子デバイスは、パスコード入力UI722Bにおける生体認証のリトライの結果として認証が成功しなかったと判定する。いくつかの実施例では、この判定を行うと、電子デバイスはロック状態を維持する。
【0233】
図7X~
図7ADは、電子デバイス700がユーザの生体認証を試みている間に検出することができる、様々なエラー状態を示す。
図7Gに関して前述したようにエラーインジケーション714Aを表示する代わりに、電子デバイス700は、後述のエラーインジケーション(例えば、エラーインジケーション714C~I)のうちのいずれか1つを表示することができる。
図7X~
図7ADはまた、電子デバイス700がユーザの生体認証をリトライすることができるように、検出されたエラー状態を修正するためのアクションをとるように電子デバイス700が(例えば、エラーインジケーション714C~Iを介して)ユーザを指導することを描写する。
【0234】
図7Xにおいて、ユーザの顔は生体センサ703に近過ぎる位置にある。その結果、電子デバイス700は、ユーザの顔が許容距離範囲712の外(例えば、最小閾値範囲未満)に位置すると判定する。ユーザの顔が許容距離範囲712の外に位置すると判定すると、電子デバイス700は、生体センサ703からユーザの顔を離すようにユーザを促すエラーインジケーション714Cを表示する。エラーインジケーション714Cはまた、エラー状態の原因のインジケーション(例えば、ユーザの顔が生体センサ703に近過ぎるというインジケーション)を提供する。
【0235】
図7Yにおいて、ユーザの手が生体センサ703を覆っている。その結果、電子デバイス700は、ユーザの顔に関する情報をセンサが取得できないようにオブジェクト(例えば、ユーザの手)が生体センサ703を覆っていると判定する。オブジェクトが生体センサ703を覆っていると判定すると、電子デバイス700は、その手を生体センサ703から離すようにユーザを促すエラーインジケーション714Dを表示する。エラーインジケーション714Dはまた、エラー状態の原因のインジケーション(例えば、生体センサ703が覆われているというインジケーション)を提供する。
【0236】
図7Zにおいて、ユーザは電子デバイス700を見ていない。その結果、電子デバイス700は、ユーザの目がデバイスを見ていないと判定する。ユーザの目がデバイスを見ていないと判定すると、電子デバイス700は、デバイスを見てエラー状態を修正するようにユーザを促すエラーインジケーション714Eを表示する。エラーインジケーション714Eはまた、エラー状態の原因のインジケーション(例えば、ユーザがデバイスを見ていないというインジケーション)を提供する。
【0237】
図7AAにおいて、ユーザの顔は視野728内にあるが、ユーザは帽子を着用している。その結果、電子デバイス700は、ユーザの顔の一部が不明瞭である(又は塞がれている)と判定する。例えば、電子デバイス700は、生体センサ703を使用してユーザの顔に関する部分的情報を取得し、部分的情報は、記憶された認可されたクレデンシャルと比較するために必要とされる閾値量未満である。ユーザの顔の一部が不明瞭であると判定すると、電子デバイス700は、帽子を取るようにユーザを促すエラーインジケーション714Fを表示する。エラーインジケーション714Fはまた、エラー状態の原因のインジケーション(例えば、ユーザの顔の一部が不明瞭であるというインジケーション)を提供する。
【0238】
図7ABにおいて、ユーザの顔は生体センサ703の視野728の外にある。その結果、電子デバイス700は、ユーザの顔が生体センサ703の視野728の外にあると判定する。いくつかの実施例では、ユーザの顔は、顔の閾値部分より多くが視野外にある場合に、視野728の外にある。いくつかの実施例では、ユーザの顔は、視野内で顔が検出されない場合に視野728の外にある。ユーザの顔が視野728の外にあると判定すると、電子デバイス700は、その顔を視野728内に動かすようにユーザを促すエラーインジケーション714Gを表示する。エラーインジケーション714Gはまた、エラー状態の原因のインジケーション(例えば、ユーザの顔が視野728の外にあるというインジケーション)を提供する。
【0239】
図7ACにおいて、ユーザの顔は、視野728内にあるが、生体センサ703の方を向いていない。その結果、電子デバイス700は、ユーザの顔が生体センサ703の方を向いていないと判定する。ユーザの顔が生体センサ703の方を向いていないと判定すると、電子デバイス700は、センサの方に顔を向けるようにユーザを促すエラーインジケーション714Hを表示する。エラーインジケーション714Hはまた、エラー状態の原因のインジケーション(例えば、ユーザの顔が生体センサ703の方を向いていないというインジケーション)を提供する。
【0240】
図7ADにおいて、ユーザの顔は、生体センサ703の視野内及び許容距離範囲内に適切に位置付けられている。しかし、ユーザが位置する環境の照明条件は、生体認証を行うのに適切でない。具体的には、光量が多過ぎて、生体認証の実行を妨げている。その結果、電子デバイス700は、(例えば、1つ以上の周囲光センサを介して)光量が既定の閾値を超えていると判定する。光量が閾値を超えていると判定すると、電子デバイス700は、より少ない光量を有する改善された照明条件を求めるようにユーザを促すエラーインジケーション714Iを表示する。エラーインジケーション714Iはまた、エラー状態の原因のインジケーション(例えば、光状態が生体認証を実行するのに適切でないというインジケーション)を提供する。
【0241】
図8A~
図8Bは、いくつかの実施例に係る、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する方法を示すフロー図である。方法800は、ディスプレイ(例えば、702)及び1つ以上の入力デバイス(例えば、加速度計(例えば、168)、ディスプレイ(例えば、702)のタッチスクリーン)を有する電子デバイス(例えば、100、300、500、700)において実行される。いくつかの実施例では、電子デバイスは、1つ以上の生体センサ(例えば、指紋センサ、非接触生体センサ(例えば、熱式又は光学式顔認識センサなどの、物理接触を必要としない生体センサ)、虹彩スキャナ)を含む。いくつかの実施例では、1つ以上の生体センサは、1つ以上のカメラを含む。方法800のいくつかの動作は任意選択的に組み合わされ、いくつかの動作の順序は任意選択的に変更され、いくつかの動作は任意選択的に省略される。
【0242】
後述するように、方法800は、生体認証中にエラー状態のインジケーションを提供する直観的な方法を提供する。方法は、生体認証を実行するユーザの認識的負担を軽減し、それにより、より効率的なヒューマンマシンインタフェースが作成される。バッテリ動作コンピューティングデバイスでは、生体認証をユーザがより迅速かつ効率的に実行できるようにすることで、電力を節約し、バッテリ充電の間隔が延びる。
【0243】
電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、1つ以上の入力デバイス(例えば、加速度計(例えば、168)、ディスプレイ(例えば、702)のタッチスクリーンを介して、認証(例えば、生体認証)を必要とする動作を実行する要求を受け取る(802)。いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求は、デバイスをロック解除する要求(例えば、所定の位置でのスワイプ)を含む。いくつかの実施例では、要求は、デバイスをほぼ水平な位置から持ち上げることによってトリガされる。
【0244】
認証(例えば、生体認証)を必要とする動作を実行する要求に応答して(804)、かつ認証(例えば、生体認証)が成功したという判定に従って(806)、電子デバイスは、その動作を実行する。いくつかの実施例では、ユーザ入力(例えば、ユーザのバイオメトリック特徴(例えば、顔、指)に対応する1つ以上の生体センサから取得されたデータ、パスコード)が認可されたクレデンシャル(例えば、登録済みの指紋、顔、又はパスコード)に対応する(例えば、一致する)とき、認証は成功する。いくつかの実施例では、ユーザ入力が認可されたクレデンシャルと一致するとき、ユーザ入力は認可されたクレデンシャルに対応する。
【0245】
認証(例えば、生体認証)を必要とする動作を実行する要求に応答して(804)、認証(例えば、生体認証)が成功しなかった、かつ1組のエラー状態基準が満たされている(例えば、エラー状態が存在する)という判定に従って(808)、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、(例えば、1組のエラー状態基準の)エラー状態のインジケーション(例えば、714A~I)をディスプレイ(例えば、702)に表示し(810)、その動作を実行することを見送る(816)。インジケーションは、エラー状態の原因に関する情報を含む(812)。いくつかの実施例では、ユーザ入力(例えば、ユーザのバイオメトリック特徴(例えば、顔、指)に対応する1つ以上の生体センサから取得されたデータ、パスコード)が、認可されたクレデンシャル(例えば、登録済みの指紋、顔、又はパスコード)に対応(例えば、一致)しないとき、認証は成功しない。いくつかの実施例では、ユーザ入力が認可されたクレデンシャルと一致しないとき、ユーザ入力は認可されたクレデンシャルに対応しない。いくつかの実施例では、1組のエラー状態基準は1つの基準のみを含む。エラー状態のインジケーションを表示することにより、デバイスの現在の状態に関する(例えば、エラー状態が生体認証の成功を妨げているという)フィードバックをユーザに提供し、エラー状態を修正するための更なるアクションをとるようにユーザを促す。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。また、生体認証が失敗してエラー状態が検出されたときに動作を実行することを見送ることで、セキュリティを向上させ、エラー状態に起因して失敗すると考えられる生体認証の複数のリソース集約的な再試行のインスタンスを減らす。改良されたセキュリティを提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、無認可アクセスを制限することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、制限付き動作の実行を制限することによって電力使用量を減少させ、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0246】
いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求に応答して(804)、認証(例えば、生体認証)が成功しなかった、かつ1組のエラー状態基準が満たされていないという判定に従って(826)、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、エラー状態のインジケーションのディスプレイ(例えば、702)上の表示を見送り(828)、動作を実行することを見送る(830)。
【0247】
いくつかの実施例では、エラー状態のインジケーション(例えば、714A~I)は、(例えば、次の認証を試みるために)エラー状態を修正するために実行することができるユーザアクションのインジケーション(例えば、可視インジケーション(例えば、グラフィック又はテキスト)を含む(814)。いくつかの実施例では、ユーザアクションのインジケーションは、次の認証の試みのためにエラー状態を修正する方法を示す。エラー状態を修正するために実行可能なユーザアクションのインジケーションを表示することにより、その後の認証の試みにおいてユーザが生体認証することができるようにどのようなアクションをとるべきかについて、ユーザにフィードバックを提供する。改善された視覚的フィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。いくつかの実施例では、生体認証中にインジケータは表示されない。
【0248】
いくつかの実施例では、エラー状態のインジケーション(例えば、714A~I)は、エラー状態の原因に関する情報(例えば、ユーザのアクション及び/又はデバイスの状態のインジケーション、可視インジケーション(例えば、グラフィック又はテキスト))を含む。エラー状態の原因のインジケーションを表示することにより、その後の認証の試みにおいてユーザが生体認証することができるようにどのようなアクションをとるべきかについて、ユーザにフィードバックを提供する。改善された視覚的フィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。いくつかの実施例では、生体認証中にインジケータは表示されない。
【0249】
いくつかの実施例では、1組のエラー状態基準は、第1のタイプ(例えば、認可されたバイオメトリック特徴に対応するタイプ)のバイオメトリック特徴(例えば、指紋、顔)が電子デバイスの1つ以上の生体センサ(例えば、703)を使用して検出された場合に満たされる要件を含む。いくつかの実施例では、潜在的に有効なバイオメトリック特徴が検出されない(例えば、ユーザがデバイスに現在関わっていないことを示す)場合、エラー状態のインジケーション(例えば、714A~I)は表示されない。バイオメトリック特徴が検出されない場合、ユーザは生体認証を行おうとしていないと考えられるので、バイオメトリック特徴が検出されないときにエラー状態のインジケーションの表示を見送ることにより、ユーザを潜在的に混乱させることを防ぐ。したがって、このシナリオにおいてインジケーションの表示を見送ることにより、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0250】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、認証(例えば、生体認証)が成功したという判定に従って、エラー状態のインジケーション(例えば、714A~I)をディスプレイ(例えば、702)に表示することを見送る。
【0251】
いくつかの実施例では、エラー状態のインジケーション(例えば、714A~I)を表示した後、1組のエラー状態基準が継続して満たされているという判定に従って、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、電子デバイス上で生体認証を試みることを見送る(818)(かつ、任意選択的に、生体認証の更なる試みを無効にする)(例えば、1組のエラー状態が満たされている間、生体認証機能はデバイス上で使用不可能である)。いくつかの実施例では、エラー状態のインジケーションを表示した後、1組のエラー状態基準がもはや満たされていないという判定に従って、電子デバイスは、電子デバイスの生体認証のリトライを可能にする(822)(例えば、エラー状態はもはや存在しない(例えば、(例えば、エラー状態を修正するアクションをユーザがとることによって)修正されている))。1組のエラー状態基準がもはや満たされていない場合に生体認証を自動的にリトライすることにより、ユーザが生体認証を明示的に要求する必要なしに、ユーザが自分で生体認証を素早く試行することを可能にする。更なるユーザ入力を必要とせずに1組の状態が満たされた場合に最適化された動作を実行することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0252】
いくつかの実施例では、エラー状態のインジケーションを表示した後、1組のエラー状態基準がもはや満たされていないという判定に応答して、電子デバイスは、認証(例えば、生体認証)をリトライする(824)(例えば、自動的に認証をリトライする)。いくつかの実施例では、認証をリトライすることは、1つ以上の生体センサによって取得した生体情報を認可されたクレデンシャル(例えば、生体認証での使用を認可された記憶されたデータ)と照合しようと試みることを含む。いくつかの実施例では、エラー状態が満たされていないという判定は、エラー状態を修正するための入力を受け取った後に(又は受け取りに応答して)生じる。いくつかの実施例では、エラー状態を満たされないようにさせるユーザ入力を検出することによるエラー状態が満たされていないという判定に従って、認証のリトライは生じる(又は、この判定に従ってのみ生じる)。
【0253】
いくつかの実施例では、1組のエラー状態基準がもはや満たされていないという判定(例えば、エラー状態が修正されたことを検出すること)に続いて、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、1つ以上の入力デバイスを介して、認証をリトライする要求に対応する入力(例えば、724、726)を受け取る。いくつかの実施例では、この入力は、タッチジェスチャ入力(例えば、タップ、スワイプ(例えば、上向きのスワイプ))又はハードウェアボタン(例えば、電源ボタン)のアクティブ化である。いくつかの実施例では、認証をリトライする要求に対応する入力を受け取ったことに応答して、電子デバイスは、認証(例えば、生体認証)をリトライする(例えば、自動的に認証をリトライする)。いくつかの実施例では、認証をリトライすることは、1つ以上の生体センサによって取得した生体情報を認可されたクレデンシャル(例えば、生体認証での使用を認可された記憶されたデータ)と照合しようと試みることを含む。いくつかの実施例では、認証をリトライすることは、1つ以上の生体センサを使用してユーザのバイオメトリック特徴(例えば、顔、指紋)のデータを取得することを含む。
【0254】
いくつかの実施例では、エラー状態のインジケーション(例えば、714A~I)の表示は、認証の試みが進行中であることを示すアニメーション(例えば、揺らぎ)を含む。いくつかの実施例では、認証の試みは、1つ以上の生体センサを使用して生体情報を検出しようと試みることを含む。認証の試みが進行中であることを示す揺らぎアニメーションを表示することにより、デバイスの現在の状態に関するユーザに対するフィードバック、及び更なるアクションが現時点で必要ないというフィードバックを提供する。改善された視覚的フィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。いくつかの実施例では、生体認証中にインジケータは表示されない。
【0255】
いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求を受け取った後(又は、これに応答して)、かつエラー状態のインジケーション(例えば、714A~I)を表示する前に、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は認証を実行する。いくつかの実施例では、認証を実行している間、電子デバイス700は、電子デバイスが電子デバイスの1つ以上の生体センサ(例えば、703)を使用してバイオメトリック特徴に関する情報を取得しているという第1のインジケーション(例えば、710、714A~I)(例えば、球体の周りを回転するリング、エラー状態のインジケーションを含む揺らぐユーザインタフェースオブジェクト)をディスプレイ(例えば、702)に表示する。いくつかの実施例では、エラー状態のインジケーションを表示することは、第1のインジケーションの表示をエラー状態のインジケーションの表示と置き換えることを含む。生体認証が発生しているというインジケーションを表示することで、デバイスの現在の状態(例えば、生体認証が実行されている)に関するフィードバック、及びユーザが現時点でアクションをとる必要はないというフィードバックをユーザに提供する。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0256】
いくつかの実施例では、認証を実行している間、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、第1のロックアイコン(例えば、706)(例えば、電子デバイスのロック状態を示すアイコン)と、第1のロックアイコンから第1のインジケーションに遷移する第1のアニメーションとをディスプレイ(例えば、702)に表示する。いくつかの実施例では、エラー状態のインジケーションを表示した後(例えば、かつ認証が成功したという判定に従って)、かつ第1のアニメーションを表示した後、電子デバイスは、エラー状態のインジケーションからロック解除アイコン(例えば716)に遷移する第2のアニメーション(例えば、電子デバイスのロック状態のアイコンインジケーション)をディスプレイ(例えば、702)に表示する。いくつかの実施例では、第1のアニメーション及び第2のアニメーションは、1つのオブジェクトから次のオブジェクトへのモーフィングを示す。いくつかの実施例では、第2のアニメーションは、エラー状態のインジケーションの後であり、かつロック解除アイコンの前に、第1のロックアイコンを表示することを含む。
【0257】
いくつかの実施例では、エラー状態のインジケーションを表示した後、電子デバイスは、エラー状態のインジケーションから第2のロックアイコン(例えば、706)に、又は電子デバイスが電子デバイスの1つ以上の生体センサを使用してバイオメトリック特徴に関する情報を取得しているという第2のインジケーション(例えば、710、714A~I)(例えば、球体の周りを回転するリング)から第2のロックアイコン(例えば、電子デバイスのロック状態を示すアイコン)に遷移するアニメーションをディスプレイ(例えば、702)に表示する。いくつかの実施例では、第2のロックアイコンは、第1のロックアイコンである。いくつかの実施例では、第2のインジケーションは、第1のインジケーションである。
【0258】
いくつかの実施例では、認証をリトライしている間に、エラー状態のインジケーションを表示した後、エラー状態がないという判定に従って、電子デバイスは、電子デバイスが電子デバイスの1つ以上の生体センサを使用してバイオメトリック特徴に関する情報を取得しているという第3のインジケーション(例えば、710、714A~I)(例えば、球体の周りを回転するリング、エラー状態のインジケーションを含む揺らぎユーザインタフェースオブジェクト)をディスプレイに表示する。いくつかの実施例では、第3のインジケーションは、第1のインジケーションである。
【0259】
いくつかの実施例では、エラー状態のインジケーションを表示する前に、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、ディスプレイ上の位置にある第3のロックアイコン(例えば、706)(例えば、電子デバイスのロック状態を示すアイコン)をディスプレイ(例えば、702)に表示する。いくつかの実施例では、エラー状態のインジケーション(例えば、714A~I)は、ディスプレイ上の位置に近接して(例えば、その位置の近くに、その位置に隣接して、その位置において、その位置から所定の距離内に)表示される。いくつかの実施例では、第3のロックアイコンは、第1のロックアイコン及び/又は第2のロックアイコンである。
【0260】
いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求を受け取っている間に電子デバイスがロック状態にある場合、認証が成功したという判定に従って、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、ロック状態からロック解除状態に遷移する。いくつかの実施例では、認証を必要とする動作は、電子デバイスをロック状態からロック解除状態に遷移させることである。いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求を受け取っている間に電子デバイスがロック状態にある場合に、認証が成功しなかったという判定に従って、電子デバイスはロック状態を維持する。認証が成功しなかった場合にデバイスをロック状態に維持することにより、デバイスへの不正及び/又は無認可アクセスを防止し、デバイスのセキュリティを向上させる。デバイスのセキュリティ対策を改善することにより、コンテンツへの無認可アクセス及び動作を防ぐことにより、デバイスの操作性を向上させ、加えて、ユーザがデバイスをより効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0261】
いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求を受け取っている間に電子デバイスがロック状態にある場合、認証が成功しなかったという判定に従って、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、ロック状態を維持し、認証(例えば、生体認証)をリトライする(例えば、自動的に認証をリトライする)。いくつかの実施例では、認証をリトライすることは、電子デバイスの1つ以上の生体センサを使用してバイオメトリック特徴(例えば、顔、指紋)に関する情報を取得しようと試みることを含む。いくつかの実施例では、認証をリトライすることは、1つ以上の生体センサによって取得した生体情報を認可されたクレデンシャル(例えば、生体認証での使用を認可された記憶されたデータ)と照合しようと試みることを含む。いくつかの実施例では、認証をリトライした後、認証のリトライの結果として生じた認証が成功したという判定に従って、電子デバイスは、ロック状態からロック解除状態に遷移する。いくつかの実施例では、認証をリトライした後、認証のリトライの結果として生じた認証が成功しなかったという判定に従って、電子デバイスは、ロック状態を維持する。
【0262】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、認証を必要とする動作を実行する要求を受け取った後(又は、これに応答して)、認証(例えば、生体認証)を試みる。いくつかの実施例では、認証を試みている間、電子デバイスは、電子デバイスが電子デバイスの1つ以上の生体センサを使用してバイオメトリック特徴(例えば、顔、指紋)に関する情報を取得しているという第3のインジケーション(例えば、710、714A~I)(例えば、球体の周りを回転するリング)をディスプレイ(例えば、702)に表示する。いくつかの実施例では、このインジケーションは、スキャンするアニメーションである。いくつかの実施例では、第3のインジケーションは、第1のインジケーション及び/又は第2のインジケーションである。いくつかの実施例では、認証をリトライしている間、電子デバイスは、ディスプレイ(例えば、702)上の第3のインジケーションの表示を維持する。
【0263】
いくつかの実施例では、認証のリトライによって生じた認証が成功しなかったという判定に従って、電子デバイスは、第1の位置と第2の位置との間を往復するロックアイコン(例えば、706)(例えば、電子デバイスのロック状態を示すアイコン)を有するアニメーションをディスプレイ(例えば、702)に表示し、第2の位置は第1の位置とは異なる。いくつかの実施例では、ロックアイコンを有するアニメーションは、ロックアイコンが揺れる(例えば、左右に、前後に回転する)アニメーションである。いくつかの実施例では、電子デバイスは、生体認証に失敗したことを示すためにロックアイコンを含むアニメーションを表示する。いくつかの実施例では、触知出力が揺れるロックアイコンと組合せて提供される。いくつかの実施例では、触知出力は提供されない。いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、1つ以上の生体センサを使用してキャプチャされた生体情報が認可されたクレデンシャルと対応しない又は一致しないという判定に従って、電子デバイスのロック状態を維持する。ロックアイコンが揺れるアニメーションを表示することにより、デバイスの現在の状態に関する(例えば、生体認証が失敗したという)フィードバックをユーザに提供し、更なるアクションをとるようにユーザを促す。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0264】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、生体センサ(例えば、703)を含み、1組のエラー状態基準は、以下のエラー状態基準のうちの1つ以上を含む。
●生体センサからバイオメトリック特徴の距離が、第1の所定の閾値距離を超える(例えば、バイオメトリック特徴(例えば、顔)が、生体センサから遠過ぎる)、又は距離範囲(例えば、712)の最大を超える。いくつかの実施例では、第1の所定の閾値又は距離範囲の最大を超えることは、生体センサによって取得されたバイオメトリック特徴に関する情報の精度の低下又は低減と相関性が高い。いくつかの実施例では、ユーザは、ユーザの顔を生体センサに近づけることによって、このエラー状態を修正することができる。
●生体センサからのバイオメトリック特徴の距離が、第2の所定の閾値距離未満である(例えば、バイオメトリック特徴(例えば、顔)が、生体センサに近過ぎる)、又は距離範囲(例えば、712)の最小を下回る。いくつかの実施例では、第2の所定の閾値又は距離範囲の最小を下回ることは、生体センサによって取得されたバイオメトリック特徴に関する情報の精度の低下又は低減と相関性が高い。いくつかの実施例では、ユーザは、ユーザの顔を生体センサから更に遠くに離すことによって、このエラー状態を修正することができる。
●生体センサ(例えば、703)が塞がれている(例えば、部分的に塞がれている、完全に塞がれている、センサの動作を阻害するのに十分な程度に塞がれている)(例えば、電子デバイスと対話している間に、ユーザの一部分(例えば、手)によって塞がれている)。いくつかの実施例では、ユーザは、生体センサから手を離すことによって、このエラー状態を修正することができる。
●検出されたバイオメトリック特徴の副部分(例えば、検出された顔の目)が、生体センサに向けられていない(例えば、1つ以上の目が電子デバイス(例えば、生体センサ)に焦点が合っていない)。いくつかの実施例では、ユーザは、ユーザの目を開く、又は電子デバイス(例えば、生体センサ)を見ることによって、このエラー状態を修正することができる。
●検出されたバイオメトリック特徴の少なくとも一部分が塞がれている(例えば、部分的に塞がれている、完全に塞がれている、バイオメトリック特徴に関する不完全な情報をもたらすのに十分な程度に塞がれている)。いくつかの実施例では、ユーザは、アクセサリ(例えば、サングラス)又はユーザの顔を遮っている衣類(例えば、スカーフ、帽子)を取り除くことによって、このエラー状態を修正することができる。
●生体センサの視野(例えば、728)内でバイオメトリック特徴が検出されない。
●検出されたバイオメトリック特徴の姿勢(例えば、生体センサに対する向き)が閾値範囲を超えている(例えば、バイオメトリック特徴(例えば、顔)が生体センサの方を向いていない)。いくつかの実施例では、閾値範囲を超えることは、生体センサによって取得されたバイオメトリック特徴に関する情報の精度の低下又は低減と相関性が高い。いくつかの実施例では、ユーザは、ユーザの顔を電子デバイス(例えば、生体センサ)の方に向けることによって、このエラー状態を修正することができる。
●電子デバイスが、所定の光閾値を超える光量(例えば、周囲光)を(例えば、1つ以上の周囲光センサを介して)検出する(例えば、所定の光閾値を超えることは、生体センサによって取得されるバイオメトリック特徴に関する情報の精度の低下又は低減と相関性が高い)。いくつかの実施例では、ユーザは、電子デバイスによって検出される光の量を減少させるように、又は周囲光がより少ない新しい位置(例えば、屋内)に移動するように、ユーザの背を太陽に向けさせることによって、このエラー状態を修正することができる。
【0265】
いくつかの実施例では、1組のエラー状態基準は、上記のエラー状態の第1のサブセットであり得る。例えば、第1のサブセットは、バイオメトリック特徴の距離が第1の所定の閾値距離を超えること、バイオメトリック特徴の距離が第2の所定の閾値距離未満であること、バイオメトリック特徴が生体センサの視野の外にあること、及びバイオメトリック特徴の姿勢が閾値範囲を超えることからなる群から選択された1つ以上のエラー状態基準を含むことができる。第1のサブセットは、顔の位置決め及び/又は向きを含むエラー状態を修正するようにユーザを導くことに焦点を合わせる。更なる一実施例として、第2のサブセットは、生体センサが塞がれていること、及びバイオメトリック特徴が生体センサの視野内で検出されないことからなる群から選択された1つ以上のエラー状態基準を含むことができる。第2のサブセットは、生体センサがユーザのバイオメトリック特徴に関する情報を取得することができないエラー状態を修正するようにユーザを導くことに焦点を合わせる。別の実施例で、第3のサブセットは、検出されたバイオメトリック特徴の姿勢が閾値範囲を超えていること、及び生体センサが塞がれていることからなる群から選択された1つ以上のエラー状態基準を含むことができる。第3のサブセットは、ある特定のフォームファクタ/サイズのデバイス(例えば、タブレットデバイス(例えば、iPad))について生じやすいエラー状態に焦点を合わせる。
【0266】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、電子デバイスの一部分(例えば、位置)(例えば、ディスプレイ上ではない一部分)にある生体センサ(例えば、703)を含む。いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求に応答して、電子デバイスは、ディスプレイ(例えば、702)上で、エラー状態のインジケーションを含む進度インジケータ(例えば、714A~I)を電子デバイスのその部分に近接して(例えば、その部分に隣接して、その部分の近くに、その部分から所定の距離内に)表示する。生体センサの近くに進度インジケータを表示することにより、デバイスにおいて行われるプロセス(例えば、試行される認証)との生体センサの関連付けに関するフィードバックをユーザに提供する。具体的には、生体認証中にユーザが生体センサを意識するようになるので、ユーザが生体センサと干渉するアクションを実行する可能性が低くなるように、又は別法として、修正アクションをとるようにユーザを促す。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0267】
いくつかの実施例では、エラー状態のインジケーション(例えば、714B)は、生体認証が電子デバイス上で現在可能でないという判定に従って、生体認証が電子デバイス上で現在可能でないというインジケーションを含む。いくつかの実施例では、以下の状態:電子デバイスがオンにされるか又は再起動されてから認証が成功していないこと、電子デバイスが、所定の時間(例えば、48時間)を超えてロック解除されていないこと、所定の時間(例えば、156時間)を超えてデバイスをロック解除するためにパスコードが使用されていないこと、所定の時間(例えば、4時間)を超えてデバイスをロック解除するためにバイオメトリック特徴(例えば、顔、指紋)を用いた生体認証が使用されていないこと、電子デバイスが遠隔ロックコマンドを受信したこと、デバイスでの最後の認証成功以後に所定の回数(例えば、5、10、15回)を超えて生体認証が失敗したこと、電子デバイスが、電源オフ及び/又は緊急SOSコマンドを受信して、生体認証を不可能にするためのユーザによる明示的な要求が検出されたことのうちの1つ以上が満たされている場合、生体認証は使用不可能になり得る(又は、電子デバイス上で可能にすることができない)。生体認証が現在可能でないというインジケーションを表示することにより、デバイスの現在の状態のフィードバックをユーザに提供し、ユーザを認証するための代替方法を追求するようにユーザを促す。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0268】
いくつかの実施例では、生体認証が現在可能でないというインジケーションは、アフォーダンス(例えば、714B)を含む(例えば、そのインジケーションはアフォーダンスである)。いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、アフォーダンスに対応する入力(例えば、720)を受け取り、アフォーダンスに対応する入力を受け取ったことに応答して、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、複数の文字入力キーを有するクレデンシャル入力ユーザインタフェース(例えば、722A)をディスプレイ(例えば、702)に表示する。いくつかの実施例では、クレデンシャル入力ユーザインタフェースは、仮想キーパッド又は仮想キーボードを含む。いくつかの実施例では、仮想キーパッド又は仮想キーボードは、複数の文字入力キーを含む。
【0269】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、700)は、認証(例えば、生体認証)の試みをトリガする状態を検出する。いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求は、デバイスをロック解除する要求(例えば、既定の位置でのスワイプ)を含む。いくつかの実施例では、認証(例えば、生体認証)の試みをトリガする状態を検出したことに応答して、かつバイオメトリック特徴が1つ以上の生体センサによる検出のために利用可能である(例えば、深度カメラなどの1つ以上の顔検出センサの視野内で顔が検出される)間に、(例えば、ユーザ入力の検出以外の基準の達成に基づいて)デバイスに向けられたユーザ入力なしにデバイスによって生成されたアラート(例えば、708)にその状態が対応しているという判定に従って、電子デバイスは、電子デバイスが電子デバイスの1つ以上の生体センサを使用してバイオメトリック特徴に関する情報を取得しているという第5のインジケーション(例えば、710)(例えば、球体の周りを回転するリング)を表示する。いくつかの実施例では、バイオメトリック特徴が1つ以上の生体センサによる検出のために使用可能でない(例えば、深度カメラなどの1つ以上の顔検出センサの視野内で顔が検出されない)間に、(例えば、ユーザ入力の検出以外の基準の達成に基づいて)デバイスに向けられたユーザ入力なしにデバイスによって生成されたアラートにその状態が対応しているという判定に従って、電子デバイスは、電子デバイスが電子デバイスの1つ以上の生体センサを使用してバイオメトリック特徴に関する情報を取得しているという第5のインジケーション(例えば、球体の周りを回転するリング)の表示を見送る。いくつかの実施例では、デバイスに向けられたユーザ入力(例えば、通知に関連しない要求、タッチジェスチャ入力(例えば、タップ、スワイプ(例えば、724)(例えば、上向きのスワイプ)又はハードウェアボタン(例えば、電源ボタン)のアクティブ化)である要求)にその条件が対応しているという判定に従って、電子デバイスは、(例えば、バイオメトリック特徴が1つ以上の生体センサによる検出に使用可能かどうかにかかわらず)電子デバイスが電子デバイスの1つ以上の生体センサを使用してバイオメトリック特徴に関する情報を取得しているという、第5のインジケーションを表示する。バイオメトリック特徴が検出されない場合に、ユーザは生体認証の開始を意図していない可能性が高いので、顔が検出されない場合にインジケーションを表示することを見送ることにより、ユーザを潜在的に混乱させることを防ぐ。したがって、このシナリオにおいてインジケーションの表示を見送るにより、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0270】
方法800(例えば、
図8A~C)に関して上述したプロセスの詳細は、後述する方法にも同様に当てはまることに留意されたい。例えば、方法1000、方法1200、及び/又は方法1400は、方法800に関して上述した様々な方法の特性のうちの1つ以上を任意選択的に含む。例えば、方法800に関して記載されたエラーインジケーション(例えば、714A~I)は、方法1000、方法1200及び方法1400に関して記載されたプロセスにおいて実行される生体認証中のエラー状態のインジケーションを提供するために使用することができる。簡潔にするために、これらの詳細は、以下で繰り返さない。
【0271】
図9A~
図9Uは、いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する例示的なユーザインタフェースを示す。これらの図におけるユーザインタフェースは、
図10A~
図10Cにおけるプロセスを含む、以下で説明するプロセスを例示するために使用される。
【0272】
図9Aは、電子デバイス900(例えば、ポータブル多機能デバイス100、デバイス300、デバイス500)を示す。
図9A~
図9Uに示す例示的な実施例では、電子デバイス900はタブレットコンピュータである。他の実施例では、電子デバイス900は、スマートフォン(例えば、電子デバイス700)などの異なるタイプの電子デバイスであり得る。電子デバイス900は、ディスプレイ902、1つ以上の入力デバイス(例えば、ディスプレイ902のタッチスクリーン、ボタン904、及びマイクロフォン)、無線通信機、及び生体センサ903を含む。電子デバイス900は、生体センサ903を含む。いくつかの実施例では、生体センサ903は、赤外線カメラ、サーモグラフィックカメラ、又はそれらの組合せなどのカメラを含むことができる1つ以上の生体センサを含む。いくつかの実施例では、生体センサ903は、生体センサ703の特徴の一部又は全てを含む。いくつかの実施例では、生体センサ903は、1つ以上の指紋センサ(例えば、ボタンに組み込まれた指紋センサ)を含む。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、IRフラッド光、構造化光プロジェクタ、又はそれらの組合せなどの発光デバイス(例えば、光プロジェクタ)を更に含む。発光デバイスは、任意選択的に、生体センサ903によるバイオメトリック特徴の生体データのキャプチャ中にバイオメトリック特徴(例えば、顔)を照らすために使用される。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、生体センサ903とは別個の複数のカメラを含む。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、生体センサ903とは別個の1つのカメラのみを含む。
【0273】
図9Aにおいて、ユーザは、電子デバイス900に記憶された支払い情報を使用する商品の購入を希望する。
図9Aに描写するように、電子デバイス900は、分割画面(例えば、マルチタスク)モードにある。分割画面モードにあるとき、電子デバイス900は、ディスプレイ902の左側領域907にアプリストアユーザインタフェース(UI)906を、ディスプレイ902の右側領域909にブラウザUI908を同時に表示する。アプリストアUI906及びブラウザUI908を同時に表示している間に、電子デバイス900は、購入アフォーダンス912において入力910を受け取る。
【0274】
図9Bにおいて、購入アフォーダンス912において入力910を受け取ったことに応答して、電子デバイス900は、ディスプレイ902の左側領域907及び右側領域909に表示中のアプリケーションを入れ替える。具体的には、電子デバイス900は、左側領域907にブラウザUI908を表示し、右側領域909にアプリストアUI906を表示する。電子デバイス900は、購入している商品に関連付けられたアプリケーションを生体センサ903に近い領域に配置するために、これらのアプリケーションを入れ替える。電子デバイス900は、左側領域907にブラウザUI908を配置することにより、商品を購入するための支払いを認可する前にユーザを認証するために使用される、生体センサ903の位置のインジケーションをユーザに提供する。
図9Bに示すように、アプリケーションを入れ替えることにより、また、購入している商品に関連付けられたアプリケーションをボタン904により近い領域に配置する。いくつかの実施例では、ボタン904及び生体センサ903が近接していない(例えば、同じ側にない)場合、電子デバイス900は、必要に応じて、アプリケーションを入れ替えて、生体センサ903により近い領域に購入している商品に関連付けられたアプリケーションを配置する。いくつかの実施例では、ボタン904及び生体センサ903が近接していない(例えば、同じ側にない)場合、電子デバイス900は、必要に応じて、アプリケーションを入れ替えて、ボタン904により近い領域に購入している商品に関連付けられたアプリケーションを配置する。
【0275】
また、
図9Bに示すように、購入アフォーダンス912において入力910を受け取ったことに応答して、電子デバイス900は、ブラウザUI908を暗くし、その一方で、ブラウザUI908よりもアプリストアUI906を更に暗くする。電子デバイス900は、アプリストアUI906よりもブラウザUI908を暗くしないことにより、どのアプリケーションが支払いシートインタフェース914及びユーザが購入を希望する商品と関連付けられているかをユーザに示す。
【0276】
更に、購入アフォーダンス912において入力910を受け取ったことに応答して、電子デバイス900は、購入している商品に関する情報を有する支払いシートインタフェース914と、ボタン904をダブルクリックして商品の支払いを認可するプロセスを開始するようにユーザを促すプロンプト916とを同時に表示する。更に、購入アフォーダンス912において入力910を受け取ったことに応答して、電子デバイス900は、動的インジケーション918を表示してボタン904の位置を強調する。支払いシートインタフェース914を表示している間に、電子デバイスは、ボタン904において入力920(例えば、ボタン904の二重押し)を受け取る。プロンプト916は、ボタン904の1つ以上のアクティブ化(例えば、ボタン904の二重押し)を提供するようにユーザに指示する。いくつかの実施例では、プロンプト916は、(支払い用シートインタフェース914上の)1つ以上の他の表示されたオブジェクトと比べて強調される。いくつかの実施例では、動的インジケーション918は、ディスプレイ上のボタン904の位置に隣接してサイズを連続的に変更する(例えば、幅が広くなるか、狭くなるか、又は別法でサイズが連続的に変化することを連続的に繰り返す)ことによって、デバイス上のボタン904の位置を強調し、それにより、ユーザは、プロンプト916の要求に対応するボタンの位置をより容易に特定することができる。いくつかの実施例では、支払いシートインタフェース914は、それが対応するアプリケーションの名称(例えば、支払いを認可するプロセスをユーザが開始したアプリケーションの名称)を含む。
【0277】
図9Cにおいて、ボタン904において入力920を受け取ったことに応答して、電子デバイス900は、商品の支払いを認可するプロセスを開始する。商品に対する支払いを認可することは、ユーザの認証が成功することを必要とする。その結果、入力920を受け取ったことに応答して、電子デバイス900は、生体センサ903を使用して生体認証を開始する。生体認証を開始した後、電子デバイス900は顔グリフ922を表示し、顔グリフ922は、電子デバイス900が生体認証をしようとしている(例えば、生体センサ903を使用してユーザに関する生体情報を取得しようとしている)というインジケーションを提供する。いくつかの実施例では、顔グリフ922は、バイオメトリック特徴の表現のシミュレーションを含む。いくつかの実施例では、ボタン904において入力920を受け取ったことに応答して、電子デバイスは、
図9Cに描写するように、顔グリフ922がプロンプト916の位置から顔グリフ922の位置に移動するアニメーションを表示する。いくつかの実施例では、アニメーションは、顔グリフ922がプロンプト916からスライドして出るように見える。
【0278】
図9Dにおいて、顔グリフ922を表示した後、電子デバイスは認証グリフ924の表示に遷移し、顔グリフ922は、電子デバイス900が生体認証をしようと試みている(例えば、生体情報を取得する試みを続けている、取得した情報を記憶された認可されたクレデンシャルと照合しようと試みている)というインジケーションを提供する。認証グリフ924は、球状に回転する複数のリングを含む。いくつかの実施例では、認証グリフ924は、生体データが処理されている(例えば、記憶された認可されたクレデンシャルと比較されている)というインジケーションを提供する。
【0279】
認証グリフ924を表示している間に、電子デバイス900は、エラー状態(例えば、生体センサ903がユーザの顔に関する十分な情報を取得することができない状態)が存在することを検出する。具体的には、電子デバイス900は、生体センサ903が物理的オブジェクト(例えば、ユーザの手)によって覆われていることを検出する。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、エラー状態を検出せず、ユーザの顔に関する十分な情報を取得することができる。いくつかの実施例では、ユーザの顔に関する十分な情報を取得した後に、電子デバイス900は、認証グリフ924を表示している間に、取得した情報が生体認証基準を満たしているかどうかを判定する(例えば、取得した生体情報が、閾値内で、ユーザに関連する生体テンプレート(例えば、記憶された認可されたクレデンシャル)と一致するかどうかを判定する)。いくつかの実施例では、生体認証が成功した(例えば、生体認証基準が満たされている)と判定すると、電子デバイス900は、ロック解除状態に遷移する。
【0280】
図9Eにおいて、エラー状態が存在することを検出したことに応答して、電子デバイス900は、(例えば、地面に対して、ユーザに対して)ディスプレイ902の上部の位置にエラーインジケーション926を表示する。エラーインジケーション926は、現在存在するエラー状態のインジケーションを提供する。更に、エラー状態が存在することを検出したことに応答して、電子デバイス900は、生体センサ903に隣接するディスプレイ902の位置にエラーアイコン928を表示し、それにより、生体センサ903の位置のインジケーションを提供する。生体センサ903の位置のインジケーションを提供することにより、エラーアイコン928はエラー状態の原因をユーザに示唆する。いくつかの実施例では、エラー状態が存在することを検出したことに応答して、電子デバイス900は、生体センサ903に隣接する位置にエラーインジケーション926を表示する。いくつかの実施例では、エラーインジケーション926は、シマー効果を含むエラーインジケーション714Aの特徴の一部又は全てを含む。
【0281】
図9Fにおいて、エラー状態が存在することを検出したことに更に応答して、電子デバイス900は、支払いシートインタフェース914が
図9Eにおけるその初期位置から生体センサ903により近い
図9Fにおける位置に移動するアニメーションを表示する。支払いシートインタフェースを生体センサ903の方に移動させることにより、電子デバイス900は、生体センサ903の位置を示すことに加えて、エラーアイコン928の存在をユーザに示す(こうして、エラー状態の原因をユーザに示唆する)。
【0282】
いくつかの実施例では、エラーアイコン928は、ディスプレイ902上のユーザの手の位置決めに応じて、ディスプレイ902の異なる位置に表示される。
図9Fに示すように、ユーザの手は、生体センサ903に隣接するディスプレイ902の一部分を覆っている。ユーザの手がディスプレイ902に接触している間、電子デバイス900は、ユーザの手との接触の結果として入力を検出する。この入力を検出したことに応答して、電子デバイス900は、入力が検出されていない位置にエラーアイコン928を表示する。別の実施例として、
図9Gにおいて、ユーザの手は、
図9Fにおけるユーザの手よりもディスプレイ902を少なく覆っている。いくつかの実施例では、
図9Gにおいてユーザの手の入力を検出したことに応答して、電子デバイス900は、
図9Fにおける位置とは異なる位置にエラーアイコン928を表示し、
図9Gにおける位置は
図9Fの位置よりも生体センサ903に近い。更に別の実施例として、
図9Hにおいて、ユーザの手は、ディスプレイ902の左上側の大部分を覆っている。いくつかの実施例では、
図9Hにおいてユーザの手の入力を検出したことに応答して、電子デバイス900は、
図9F~
図9Gにおける位置とは異なる位置にエラーアイコン928を表示する。具体的には、いくつかの実施例では、電子デバイス900は、ユーザの手の入力を検出した位置ではなく、生体センサ903に近接する(又は十分に近い)位置にエラーアイコン928を表示する。
【0283】
図9Iにおいて、ユーザは、生体センサ903をもはや覆わないようにその手を離す。電子デバイス900は、エラーアイコン926及びエラーアイコン928を表示している間に、エラー状態がもはや存在しないことを検出する。
【0284】
図9Jにおいて、エラー状態がもはや存在しないことを検出したことに応答して、電子デバイス900は、生体認証を自動的にリトライする。生体認証をリトライしている間に、電子デバイス900は認証グリフ924を表示する。認証グリフ924を表示している間に、電子デバイス900はユーザを生体認証しようと試みる。具体的には、電子デバイス900は、生体センサ903を使用してユーザの顔に関する情報を取得し、生体認証が成功した(例えば、取得した情報が記憶された認可されたクレデンシャルと一致している)かどうかを判定する。
【0285】
生体認証をリトライしている間に、電子デバイス900は、生体認証が成功したと判定する。
図9Kにおいて、生体認証が成功したと判定すると、電子デバイス900は成功グリフ930を表示し、成功グリフ930は生体認証が成功したというインジケーションを提供する。いくつかの例では、成功グリフ930は認証グリフ924を置き換える。
【0286】
図9Lにおいて、生体認証が成功したと判定したことに更に応答して、電子デバイス900は処理インジケータ932を表示し、処理インジケータ932は、支払い取引が処理中である(例えば、電子デバイス900が支払いを認可するために支払い情報(例えば、クレデンシャル)を外部デバイス(例えばサーバ)に送信している)というインジケーションを提供する。いくつかの実施例では、処理インジケータ932は、認証グリフ924と同様又は同一のパターンを有する。
【0287】
図9Mにおいて、支払いが完了した(例えば、認可された)というインジケーションを受け取ると、電子デバイス900は完了インジケーション934を表示し、完了インジケーション934は支払いが完了したというインジケーションを提供する。完了インジケーション934は、完了を示すチェックマークを含む。
【0288】
図9N~
図9Sは、エラーインジケーション926及びエラーアイコン928がほぼ同じ位置に表示されようとするときに、エラーインジケーション926及びエラーアイコン928を表示する技法を示す。
図9Nにおいて、ユーザは、デバイスをロック解除して制限付きコンテンツ(例えば、ホーム画面、直近に使用されたアプリケーション)にアクセスすることを望む。
図9Nは、ユーザがその手で生体センサ903を覆っている、地面に対して縦向きにある電子デバイス900を示す。更に、電子デバイス900は、ロックアイコン938を有するロック状態UI936を表示する。ロックアイコン938は、電子デバイス900がロック状態にあるというインジケーションを提供する。
【0289】
ロック状態UI936を表示している間に、電子デバイス900は、デバイスをロック解除する要求を受け取る。例えば、電子デバイス900は、ユーザがデバイスをほぼ水平な位置から持ち上げたことを検出する。
【0290】
図9Oにおいて、電子デバイス900は、デバイスをロック解除する要求を受け取ったことに応答して、ユーザを生体認証しようと試みる。ユーザを生体認証しようと試みている間に、電子デバイス900は、認証グリフ924を表示する。更に、ユーザを生体認証しようと試みている間に、電子デバイス900は、エラー状態(例えば、生体センサ903がユーザの顔に関する十分な情報を取得することができない状態)が存在することを検出する。具体的には、電子デバイス900は、生体センサ903が物理的オブジェクト(例えば、ユーザの手)によって覆われていることを検出する。
【0291】
図9Pにおいて、エラー状態が存在することを検出したことに応答して、電子デバイス900は、生体センサ903の近くにあるディスプレイ902の位置に(例えば、ディスプレイ902の上部に)エラーアイコン928を表示する。エラー状態が存在することを検出したことに更に応答して、電子デバイス900は、エラーアイコン928とほぼ同じ位置にエラーインジケーション926を表示することを決定する。ほぼ同じ位置にエラーインジケーション926を表示することを決定すると、電子デバイス900は、直ちにエラーインジケーション926を表示せず、代わりに、
図9Q~
図9Rに関して後述するように、エラーアイコン928からエラーインジケーション926に遷移するアニメーションの一部としてエラーインジケーション926をロックアイコン938に表示する。
【0292】
図9Qにおいて、エラーアイコン928を表示した後、電子デバイス900は、エラーインジケーション926を表示し(例えば、エラーアイコン928の表示をこれと置き換え)、前述のように、エラーインジケーション926はエラー状態の原因のインジケーションを提供する。
【0293】
エラーインジケーション926を表示している間に、ユーザは、その手が生体センサ903をもはや覆わないように生体センサ903から手を離す。エラー状態がもはや存在しないことを検出したことに応答して、電子デバイス900は、生体認証を自動的にリトライする。
【0294】
図9R~
図9Sにおいて、生体認証のリトライの結果として認証が成功したと判定すると、電子デバイス900は、ロック状態からロック解除状態に遷移する。具体的には、電子デバイス900は、ロックアイコン938がロック解除アイコン940に遷移するアニメーションを表示し(例えば、エラーインジケーション926の表示をこれと置き換え)、電子デバイス900がロック解除状態に遷移したというインジケーションをユーザに提供する。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、生体認証の成功ではなく、生体認証のリトライの結果として認証に失敗したと判定する。いくつかの実施例では、認証に失敗したと判定すると、電子デバイス900は、アクティブ化されると生体認証のリトライをトリガするアフォーダンスを有するパスコード入力UIを表示する。いくつかの実施例では、生体認証をリトライしている間に、電子デバイス900は、生体認証のリトライに関連付けられたユーザインタフェースを除いてディスプレイ902の全ての部分を暗くする。
【0295】
図9Tは、表示中の通知(例えば、944A~D)のうちの1つとほぼ同じ位置にエラーアイコン928が表示されることになる場合に、エラーアイコン928を表示する技法を示す。いくつかの実施例では、ユーザは、電子デバイス900がロック状態にある間に表示される通知(例えば、944A~D)のうちの1つ以上の制限付きコンテンツを視ることを望む。
図9Tに示すように、生体センサ903はデバイスの底部近くに位置しており、電子デバイスが縦向きのときにユーザはその手で生体センサ903を覆っている。いくつかの実施例では、通知の制限付きコンテンツにアクセスするためにユーザを生体認証しようと試みている間に、電子デバイス900は、ユーザがその手で生体センサ903を覆っている結果としてエラー状態が存在することを検出する。エラー状態が存在することを検出したことに応答して、電子デバイス900は、通知(例えば、944A~D)のうちの1つとほぼ同じ位置にエラーアイコン928を表示することを決定する。この決定を行うと、エラー状態が存在することを検出したことに応答して、電子デバイス900は、エラーアイコン928の表示をその上に重ね合わせる背景を提供するために、エラーアイコン928と同時にUI要素942(例えば、背景)を表示する。
図9Tに示すように、UI要素942は、エラーアイコン928が重ね合わされた通知(例えば、944D)がユーザから見えないように不透明である。いくつかの実施例では、UI要素942は、エラーアイコン928が重ね合わされた通知がユーザに見えるように透明である。
【0296】
図9Tはまた、エラーアイコン928がロック解除インジケーション905とほぼ同じ位置に表示されようとする場合に、
図9Uのロック解除インジケーション905を隠す技法を示す。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、ロック解除インジケーション905を表示し、ロック解除インジケーション905は、生体認証を開始するための上向きのスワイプをユーザが開始することができるディスプレイ902上の近似位置のインジケーションを提供する。いくつかの実施例では、ロック解除インジケーション905を表示している間に、電子デバイス900は、ユーザがその手で生体センサ903を覆っている結果としてエラー状態が存在することを検出する。いくつかの実施例では、エラー状態が存在することを検出したことに応答して、電子デバイス900は、エラーアイコン928がロック解除インジケーション905とほぼ同じ位置に表示されるべきことを決定する。いくつかの実施例では、この決定を行うと、エラー状態が存在することを検出したことに応答して、電子デバイス900は、ロック解除インジケーション905を表示することを中止し、ロック解除インジケーション905が表示された位置とほぼ同じ位置にエラーアイコン928を表示する。
【0297】
エラーアイコン928を表示している間に、電子デバイス900は、(例えば、ユーザが生体センサ903から手を離したことによって)エラー状態がもはや存在しないことを検出する。
図9Uに示すように、ユーザはその手を生体センサ903から離している。
図9Uにおいて、エラー状態がもはや存在しないことを検出すると、電子デバイス900は、エラーアイコン928の表示を中止し、ロック解除インジケーション905をそれが前に表示されていた位置に再表示する。
【0298】
図10A~
図10Cは、いくつかの実施例に係る、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する方法を示すフロー図である。方法1000は、ディスプレイ(例えば、902)、及び電子デバイスの第1の部分(例えば、ディスプレイの一部ではない部分)にある生体センサ(例えば、903)(例えば、複数の生体センサを有するデバイスの第1の生体センサ)(例えば、指紋センサ、非接触生体センサ(例えば、熱式又は光学式顔認識センサなどの物理的接触を必要としない生体センサ)、虹彩スキャナ)を有する電子デバイス(例えば、100、300、500、900)において実行される。いくつかの実施例では、生体センサは、1つ以上のカメラを含む。方法1000のいくつかの動作は、任意選択的に組み合わされ、いくつかの動作の順序は、任意選択的に変更され、いくつかの動作は、任意選択的に省略される。
【0299】
後述のように、方法1000は、生体認証中に生体センサに関するインジケーションを提供する直観的な方法を提供する。方法は、生体認証を実行するユーザの認識的負担を軽減し、それにより、より効率的なヒューマンマシンインタフェースが作成される。バッテリ動作コンピューティングデバイスでは、生体認証をユーザがより迅速かつ効率的に実行できるようにすることで、電力を節約し、バッテリ充電の間隔が延びる。
【0300】
電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、デバイスのユーザに関する生体情報を生体センサが取得することを妨げるエラー状態(例えば、熱式又は光学式顔認識センサなど非接触生体センサが塞がれている(例えば、部分的に塞がれている、完全に塞がれている、センサの動作を阻害するのに十分な程度に塞がれている)(例えば、電子デバイスと対話している間に、ユーザの一部分(例えば、手)によって塞がれている)の存在を検出する(1002)(例えば、認証を必要とする動作を実行する要求に応答して検出する)。
【0301】
エラー状態の存在を検出したことに応答して(1004)、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、エラーインジケーション(例えば、928)(例えば、グラフィカルアイコン)をディスプレイ(例えば、902)に表示する。いくつかの実施例では、エラーインジケーションは、(例えば、センサが塞がれていることを示す)テキストを含む。いくつかの実施例では、エラーインジケーションは、テキストを含まない。エラーインジケーションは、電子デバイスの第1の部分に近接する位置に表示される(1006)。いくつかの実施例では、位置は、生体センサ(例えば、903)の位置に最も近いディスプレイの一部分又はその近くにある。エラーインジケーションを表示することにより、デバイスの現在の状態に関する(例えば、エラー状態が生体認証の成功を妨げているという)フィードバックをユーザに提供し、エラー状態を修正するための更なるアクションをとるようにユーザを促す。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。生体センサの近くにエラーインジケーションを表示することにより、デバイスにおいて行われるプロセス(例えば、認証の試み)との生体センサの関連付けに関するフィードバックをユーザに提供する。具体的には、生体認証中にユーザが生体センサを意識するようになるので、ユーザが生体センサと干渉するアクションを実行する可能性が低くなるように、又は別法として、修正アクションをとるようにユーザを促す。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0302】
いくつかの実施例では、エラーインジケーション(例えば、928)は、生体センサ閉塞アイコン及びレチクルを含み(1008)、エラーインジケーションは、生体センサが塞がれているというインジケーションを提供する。いくつかの実施例では、エラーインジケーションは、生体認証を実行する(例えば、生体センサを使用してバイオメトリック特徴(例えば、顔、指紋)に関する生体情報を取得する)電子デバイスに関連付けられている。生体センサが塞がれているというインジケーションを提供することにより、デバイスの現在の状態に関する(例えば、生体センサが塞がれているという)フィードバックをユーザに提供し、エラー状態を修正するための更なるアクションをとるようにユーザを促す。したがって、バイオメトリック特徴の適切な動きの命令を有する改善されたフィードバックを提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0303】
電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第1の向きにあるという判定に従って(1010)、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、電子デバイスの第1の部分に近接する(例えば、第1の部分に隣接する、第1の部分に近い、第1の部分から所定の距離内の)ユーザインタフェース内の第1の位置にエラーインジケーションを表示する。
【0304】
電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第2の向きにあるという判定に従って(1012)、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、電子デバイスの第1の部分に近接する(例えば、第1の部分に隣接する、第1の部分に近い、第1の部分から所定の距離内の)ユーザインタフェース内の第2の位置にエラーインジケーション(例えば、928)を表示し、第1の向きは第2の向きとは異なる。
【0305】
いくつかの実施例では、生体センサ(例えば、903)を使用して生体情報を取得することを試みている間に(1014)、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、第1の進度インジケータ(例えば、924、926、938、940)をディスプレイ(例えば、902)に表示する(1016)。いくつかの実施例では、第1の進度インジケータは、電子デバイスの現在の状態(例えば、ロック状態、ロック解除状態、生体認証を実行している、エラーステート、エラー状態)のインジケーションを提供する。いくつかの実施例では、電子デバイスのユーザインタフェース(例えば、906、908)が生体センサに対して第3の向きにあり、第3の向きにあるユーザインタフェースが第1の上辺を有するという判定に従って(1018)、電子デバイスは、第3の向きにあるユーザインタフェースの第1の上辺に近接して(例えば、第1の上辺に隣接して、第1の上辺の近くに、第1の上辺から所定の距離内に)第1の進度インジケータを表示する。いくつかの実施例では、電子デバイスのユーザインタフェースが生体センサに対して第4の向きにあり、第4の向きにあるユーザインタフェースが第2の上辺を有するという判定に従って(1020)、電子デバイスは、第4の向きにあるユーザインタフェースの第2の上辺に近接して(例えば、第2の上辺に隣接して、第2の上辺の近くに、第2の上辺から所定の距離内に)第1の進度インジケータを表示し、第3の向きは第4の向きとは異なる。いくつかの実施例では、第1の進度インジケータは、生体センサに最も近い又は近接する(例えば、生体センサに隣接する、生体センサに近い、生体センサから所定の距離内の)位置においてディスプレイに表示される。向きにかかわらずディスプレイの最上部の近くに第1の進度インジケータを表示することにより、ユーザに提供されたフィードバック(例えば、進度インジケータ)をユーザがより認識しやすくなることを確実にする。改善された視覚的フィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。いくつかの実施例では、生体認証中にインジケータは表示されない。
【0306】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、電子デバイスの第2の進度インジケータ(例えば、924、926、938、940)をディスプレイ(例えば、902)に表示する。いくつかの実施例では、第2の進度インジケータは、電子デバイスの現在の状態(例えば、ロック状態、ロック解除状態、生体認証を実行している、エラーステート)のインジケーションを提供する。いくつかの実施例では、第1の進度インジケータは、第2の進度インジケータである。いくつかの実施例では、第2の進度インジケータは、第1の部分(例えば、電子デバイスは生体センサ(例えば、924)を使用して生体認証を実行しているというインジケーション(例えば、回転するリング))と、第1の部分とは異なる第2の部分(例えば、エラー状態又はエラーステートのインジケーション(例えば、926)、電子デバイスの現在のロック又はロック解除状態のインジケーション(例えば、ロックアイコン(例えば、938)、ロック解除アイコン(例えば、940)))とを有するアニメーションである。いくつかの実施例では、第2の進度インジケータが電子デバイスの第1の部分に近接する位置に表示されているという判定に従って、電子デバイスは、第1の部分の後に、かつ第2の部分の前に、アニメーションの一部としてエラーインジケーション(例えば、928)を表示する。
【0307】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、ディスプレイ(例えば、902)上で、ホームアフォーダンス(例えば、905)(例えば、ディスプレイの縁部からの上向きのスワイプのジェスチャ又はアフォーダンス上のタップジェスチャなどの、実行されるとホーム画面の表示をもたらすジェスチャの位置のインジケーション)をユーザインタフェース内の第3の位置(例えば、ユーザインタフェースの縁(例えば、底部)に近接する位置)に表示する。いくつかの実施例では、エラーインジケーション(例えば、928)が第3の位置に表示されているという判定に従って、電子デバイスは、第3の位置にエラーインジケーションを表示している間、ホームアフォーダンス(例えば、905)の表示を中止する。エラーインジケーションを表示している間、ホームアフォーダンスの表示を中止することにより、エラーが存在するためホームアフォーダンスは、アクセス可能でないことにユーザが迅速に気が付くことを可能にし、エラー状態を修正するための更なるアクションをとるようにユーザを促す。改善された視覚的フィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。いくつかの実施例では、生体認証中にインジケータは表示されない。
【0308】
いくつかの実施例では、ホームアフォーダンス(例えば、905)を表示することを中止した後、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、デバイスのユーザに関する生体情報を生体センサ(例えば、903)が取得することを妨げるエラー状態の修正を検出する。いくつかの実施例では、電子デバイスは、第3の位置にエラーインジケーション(例えば、928)を表示した後にエラー状態がないことを検出する。いくつかの実施例では、エラー状態の修正を検出したことに応答して、電子デバイスは、ディスプレイ(例えば、902)上で、ユーザインタフェース内の第3の位置にホームアフォーダンスを表示する(例えば、かつエラーインジケーション(例えば、928)の表示を中止する)。
【0309】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、電子デバイスの第1の部分に近接する(例えば、第1の部分に隣接する、第1の部分に近い、第1の部分から所定の距離内の)位置において入力(例えば、掌、指)を検出する。いくつかの実施例では、電子デバイスの第1の部分に近接する位置において入力を検出したことに応答して、電子デバイスは、ディスプレイ上で、異なる位置にエラーインジケーション(例えば、928)を表示する。いくつかの実施例では、異なる位置は、入力が検出されていない位置である。いくつかの実施例では、電子デバイスは、新しい位置にエラーインジケーションを表示する前に、ディスプレイに対して入力の位置に基づく異なる位置を決定する。いくつかの実施例では、異なる位置は、電子デバイスの第1の部分に近接する位置に近接する。いくつかの実施例では、エラーインジケーションは、電子デバイスの第1の部分に近接する第1の位置に最初に表示された後に、異なる位置に移動される。いくつかの実施例では、エラーインジケーションは、塞がれている(例えば、検出されたタッチ入力によって塞がれている)ことが知られているディスプレイのいずれの領域からも離れるように選択された位置に最初に表示される。エラーインジケーションを入力の位置(例えば、ユーザの手)に応じて異なる位置に表示することにより、デバイスの現在の状態に関する(例えば、エラー状態が生体認証の成功を妨げているという)フィードバックをユーザに提供し、エラー状態を修正するための更なるアクションをとるようにユーザを促す。更に、位置を調整することにより、デバイスは、エラーインジケーションがユーザに見えることを確実にし、それにより、ユーザがデバイスにおいて修正アクションを更にとりやすくする。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0310】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、ディスプレイ(例えば、902)上で、第1の取引インタフェース(例えば、914)(例えば、ユーザインタフェースとは別個であり(又はその上に重ね合わされており)、クレジットカード番号、請求先住所などの取引情報を含む、取引(又は支払い)インタフェース)を電子デバイスの第1の部分に近接する(例えば、第1の部分に隣接する、第1の部分に近い、第1の部分から所定の距離内の)位置に表示する。いくつかの実施例では、第1の取引インタフェースは、ユーザインタフェース(例えば、908)のアフォーダンス(例えば、912)(例えば、支払いを行う又は取引を完了するアフォーダンス)に対応する入力(例えば、910)を受け取ったことに応答して表示される。
【0311】
いくつかの実施例では、第1の取引インタフェース(例えば、914)を表示することは、第1の取引インタフェースがディスプレイに対してほぼ中心にある初期位置から、電子デバイスの第1の部分に近接する位置に遷移(例えば、並進移動)するアニメーションを表示することを含む。いくつかの実施例では、このアニメーションは、初期位置から電子デバイスの第1の部分に近接する位置に第1の取引インタフェースが遷移(例えば、並列移動)する間に、第1の取引インタフェースを表示すること(例えば、その表示を維持すること)を含む。いくつかの実施例では、このアニメーションは、第1の取引インタフェースが遷移している間に浮かんでいるように見える、視覚的効果を含む。
【0312】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、電子デバイスのハードウェアボタン(例えば、904)の1つ以上のアクティブ化を行うためのプロンプト(例えば、916)をディスプレイ(例えば、902)に表示する。いくつかの実施例では、電子デバイスは、「ダブルクリックしてApple Pay」を表示することによってユーザを促す。いくつかの実施例では、プロンプトは、ボタンに隣接して表示される。いくつかの実施例では、デバイスが取引ユーザインタフェース領域(例えば914)を表示しているが、取引端末が近隣にあって取引クレデンシャルを要求しているというインジケーションを受け取っていない場合に、プロンプトが表示される(例えば、ボタンの1つ以上のアクティブ化を行うためのプロンプトが、支払い情報を要求しているNFCリーダのNFCフィールドにデバイスが配置される前に表示される)。いくつかの実施例では、ハードウェアボタンは、機械式ボタン又は固体ボタンである。いくつかの実施例では、ボタンは、スイッチ又は任意の他の型のトグルである。いくつかの実施例では、電子デバイスがボタンの位置に基づいてプロンプトを表示し得るように、ボタンは、電子デバイスに対して、特に電子デバイスのディスプレイに対して、固定された位置を有する。いくつかの実施例では、ボタンは、容量性及び/若しくは抵抗性のタッチに応じて動作する、並びに/又は、押されるとボタンをアクティブ化する機械式スイッチをもたずに入力の強度の変化に応答して、固体ボタンのアクティブ化に対応する強度閾値を入力の強度が超えているかどうかを監視する、固体ボタンである。いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、電子デバイスのハードウェアボタンの1つ以上のアクティブ化(例えば、920)を受信し、ハードウェアボタンの1つ以上のアクティブ化を受信したことに応答して、電子デバイスは、認証進度インジケータ(例えば、922、924、930、932、934)をディスプレイ(例えば、902)に表示する。いくつかの実施例では、認証進度インジケータを表示することは、認証進度インジケータがプロンプト(例えば、916)の位置から認証進度インジケータの最終位置まで遷移するアニメーションを表示することを含む。いくつかの実施例では、認証インジケータは、認証の状況(例えば、進行中、成功、失敗)を提供する。いくつかの実施例では、アニメーションは、認証進度インジケータがプロンプトの場所から最終位置まで遷移(並列移動)する間に認証進度インジケータを表示すること(例えば、その表示を維持すること)を含む。いくつかの実施例では、アニメーションは、認証進度インジケータがプロンプトからスライドして出るように見える視覚的効果を含む。いくつかの実施例では、認証進度インジケータは、ユーザインタフェース(例えば、914)(又は、取引ユーザインタフェース領域)とともに(又は、その上に重ねて)表示される。ハードウェアボタンをアクティブ化するようにユーザを促すことにより、取引を完了するためにデバイスにおいてアクションを実行するようにユーザを導く。このようにユーザを促すことにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。認証進度インジケータを表示することにより、認証の状況に関するフィードバックをユーザに提供する。改善されたフィードバックにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0313】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、第1の領域(例えば907、909)内の(例えば、906、908に対応する)第1のアプリケーションと、第2の領域(例えば907、909)内の(例えば、906、908に対応する)第2のアプリケーションとをディスプレイ(例えば、902)に同時に表示し(1022)、第2のアプリケーションは第1のアプリケーションに隣接する(例えば、第1のアプリケーションの隣にある、第1のアプリケーションに近接する、第1のアプリケーションから所定の距離内にある)。いくつかの実施例では、電子デバイスは、第2の取引インタフェース(例えば、914)をディスプレイに表示する(1024)。いくつかの実施例では、第2の取引インタフェースは、第1の取引インタフェースである。いくつかの実施例では、第2の取引インタフェースは、第1のアプリケーション及び/又は第2のアプリケーションの上に重ねて表示される。いくつかの実施例では、第2の取引インタフェースが第1のアプリケーションに対応しているという判定に従って(1026)、電子デバイスは、第1のアプリケーションの第1の視覚特性を修正する(例えば、不明瞭化する、暗くする、ぼやかす)。いくつかの実施例では、第1のアプリケーションが第2の取引インタフェースを使用して(又は介して)購入(又は完了)している商品又はサービス(若しくは取引)に関する情報を含む場合、第2の取引インタフェースは第1のアプリケーションに対応している。いくつかの実施例では、この判定は、第2取引インタフェースを表示している間に行われる。いくつかの実施例では、第2の取引インタフェースが第2のアプリケーションに対応しているという判定に従って(1030)、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、第2のアプリケーションの第1の視覚特性を修正する(例えば、不明瞭化する、暗くする、ぼやかす)。いくつかの実施例では、第1のアプリケーションが第2の取引インタフェースを使用して(又は介して)購入(又は完了)している商品又はサービス(若しくは取引)に関する情報を含む場合、第2の取引インタフェースは第1のアプリケーションに対応している。いくつかの実施例では、この判定は、第2取引インタフェースを表示している間に行われる。
【0314】
いくつかの実施例では、第1のアプリケーションの第1の視覚特性を修正することは、第2のアプリケーションの第2の視覚特性を修正することを含む。いくつかの実施例では、第2のアプリケーションの第2の視覚的特性を修正することは、第1のアプリケーションに関してよりも大きな度合(又は量)で第2のアプリケーションに適用される暗化を増やすこと及び/又はぼかし効果のぼかし半径を増やすことを含む。いくつかの実施例では、第2のアプリケーションの第1の視覚特性を修正することは、第1のアプリケーションの第2の視覚特性を修正することを含む。いくつかの実施例では、第1のアプリケーションの第2の視覚特性を修正することは、第2のアプリケーションに関してよりも大きな度合(又は量)で第1のアプリケーションに適用される暗化を増やすこと及び/又はぼかし効果のぼかし半径を増やすことを含む。一方のアプリケーションの視覚特性をもう1つのアプリケーションに関してよりも大きな度合で修正することにより、その時点でどのアプリケーションがより関連しているかに関してユーザにフィードバックを提供する。改善された視覚的フィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。いくつかの実施例では、生体認証中にインジケータは表示されない。
【0315】
いくつかの実施例では、第1のアプリケーションの第1の視覚特性を修正することは、第2の領域が第1の領域よりも電子デバイスの第1の部分(例えば、生体センサ)に近い(例えば、接近している)という判定に従って第2の領域において第1のアプリケーションを表示すること(1028)を含む。いくつかの実施例では、第2の領域において第1のアプリケーションを表示することは、第1の領域において第1のアプリケーションの表示を中止することを含む。いくつかの実施例では、第2のアプリケーションの第1の視覚特性を修正することは、第1の領域が第2の領域よりも電子デバイスの第1の部分(例えば、生体センサ)に近い(例えば、接近している)という判定に従って第1の領域に第2のアプリケーションを表示すること(1032)を含む。いくつかの実施例では、第1の領域において第2のアプリケーションを表示することは、第2の領域において第2のアプリケーションの表示を中止することを含む。いくつかの実施例では、電子デバイスは、第1のアプリケーションが第2のアプリケーションと場所を交換するアニメーションを表示する。
【0316】
いくつかの実施例では、第2の取引インタフェース(例えば、914)が第1のアプリケーションに対応しているという判定に従って、第2の取引インタフェースは、第1のアプリケーションのインジケーション(例えば、第1のアプリケーションの名称)を含む。いくつかの実施例では、第2の取引インタフェースが第2のアプリケーションに対応しているという判定に従って、第2の取引インタフェースは、第2のアプリケーションのインジケーション(例えば、第2のアプリケーションの名称)を含む。
【0317】
方法1000に関して前述したプロセス(例えば、
図10A~
図10C)の詳細はまた、後述する/前述した方法に類似の方式で適用可能であることに留意されたい。例えば、方法800、方法1200、及び/又は方法1400は、方法1000に関して前述した様々な方法の特性のうちの1つ以上を任意選択的に含む。例えば、方法1000に記載されてたエラーアイコン928は、方法800、方法1200、及び方法1400に関して記載したプロセスにおいて生体認証が実行されるときに生体センサが塞がれていることを示すために使用することができる。簡潔にするために、これらの詳細は、以下で繰り返さない。
【0318】
図11A~
図11Sは、いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴(例えば、生体認証において後で使用する顔)を登録するためにデバイスを正しい方向に向けるための例示的なユーザインタフェースを示す。これらの図におけるユーザインタフェースは、
図12A~
図12Cにおける処理を含む、以下で説明する処理を例示するために使用される。
【0319】
図11Aは、電子デバイス900(例えば、ポータブル多機能デバイス100、デバイス300、デバイス500)を示す。
図11A~
図11Sに示す例示的な実施例では、電子デバイス900はタブレットコンピュータである。他の実施例では、電子デバイス900は、スマートフォン(例えば、電子デバイス700)などの異なるタイプの電子デバイスであり得る。電子デバイス900は、ディスプレイ902、1つ以上の入力デバイス(例えば、ディスプレイ902のタッチスクリーン、ボタン904、及びマイクロフォン)、無線通信機、及び生体センサ903を含む。電子デバイス900は、生体センサ903を含む。いくつかの実施例では、生体センサ903は、赤外線カメラ、サーモグラフィックカメラ、又はそれらの組合せなどのカメラを含むことができる1つ以上の生体センサを含む。いくつかの実施例では、生体センサ903は、生体センサ703の特徴の一部又は全てを含む。いくつかの実施例では、生体センサ903は、1つ以上の指紋センサ(例えば、ボタンに組み込まれた指紋センサ)を含む。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、IRフラッド光、構造化光プロジェクタ、又はそれらの組合せなどの発光デバイス(例えば、光プロジェクタ)を更に含む。発光デバイスは、任意選択的に、生体センサ903によるバイオメトリック特徴の生体データのキャプチャ中にバイオメトリック特徴(例えば、顔)を照らすために使用される。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、生体センサ903とは別個の複数のカメラを含む。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、生体センサ903とは別個の1つのカメラのみを含む。
【0320】
図11Aにおいて、ユーザは、電子デバイス900上で生体(例えば顔)認証をセットアップすることを望む。デバイス上での生体認証のセットアップに成功することにより、ユーザは、生体認証のためにユーザの顔を提示することによって、認証を必要とするデバイス上の動作(例えば、デバイスのロック解除)を実行することができる。電子デバイス上で生体認証をセットアップするために、ユーザはユーザの顔を先ず登録しなければならない。顔を登録するプロセスは、
図11A~11Oの特徴(又はプロセス)の一部又は全てを含むことができる。
【0321】
図11Aに示すように、電子デバイス900は、開始アフォーダンス1108を有する導入ユーザインタフェース(UI)1106を表示する。電子デバイス900は、開始アフォーダンス1108において入力1110を受け取って、生体認証用にユーザの顔を登録するプロセスを開始する。
【0322】
図11Bにおいて、開始アフォーダンス1108において入力1110を受け取ったことに応答して、電子デバイス900は、デバイスの向きがユーザの顔の登録に適していないと判定する。いくつかの実施例では、ユーザの顔を登録するための適切な向きは、直立(例えば、垂直)である縦向きであり、縦向きは、生体センサ903がデバイスの最上部(例えば、地面から最も離れたデバイスの縁)にあるような向きである。電子デバイス900は、デバイスの向きがユーザの顔を登録するのに適していないと判定したことに応答して、電子デバイス900を適切な向きに向けるようにユーザを促す1つ以上のプロンプトを表示する(例えば、導入UI1106の表示をこれと置き換える)。より具体的には、電子デバイス900は、電子デバイス900がほぼ水平向きである(例えば、地面とほぼ平行である)と判定する。その結果、
図11Bに示すように、電子デバイス900は、電子デバイス900を直立位置に持ち上げるようにユーザを促すために、プロンプト1112Aを表示する。
【0323】
いくつかの実施例では、開始アフォーダンス1108において入力1110を受け取ったことに応答して、電子デバイスは、デバイスの向きがユーザの顔の登録に適していると判定する。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、その向きがユーザの顔の登録に適していると判定すると、
図11Dに関して後述するように、ユーザの顔を登録するプロセスを自動的に開始する。
【0324】
図11Cにおいて、電子デバイス900は、電子デバイス900が直立位置にあるが縦向きではない(例えば、ユーザが、プロンプト1112Aに応答してテーブルからデバイスを持ち上げた)と判定したことに応答して、電子デバイス900を縦向きに(例えば、生体センサ903が最上部にあるように)回転させるようにユーザを促すために、プロンプト1112Bを表示する(例えば、プロンプト1112Aの表示をこれと置き換える)。具体的には、プロンプト1112Bは、所望の(又は適切な)向きを達成するために最小限度の回転が必要とされるような特定の方向に回転させるように(例えば、テキスト及び/又は矢印を使用して)ユーザを促す。例えば、プロンプト1112Bは、時計回りに回転させることがデバイスを反時計回りに回転させるよりも所望の向きを達成するために少ない回転で済むので、電子デバイス900を時計回りに回転させるようにユーザを促す。いくつかの実施例では、プロンプト1112Bは、ユーザの顔を登録するのに適切な向きにデバイスを向けるために必要なアクションをユーザに指示するために、電子デバイス900が時計回りに90度回転する表現のアニメーションを含む。
【0325】
いくつかの実施例では、電子デバイス900は、デバイスの向きに基づいて異なるプロンプトを表示する。例えば、生体センサ903が(例えば、ユーザに対して)デバイスの右縁部に隣接して位置する場合、電子デバイス900は、
図11Qにおいてプロンプト1112Cを表示する。いくつかの実施例では、プロンプト1112Cは、(例えば、デバイスを回転させる方向のテキスト及び/又は絵図を介して)デバイスを反時計回りに回転させるようにユーザを促す。いくつかの実施例では、プロンプト1112Cは、ユーザの顔を登録するのに適切な向きにデバイスを向けるために必要なアクションをユーザに指示するために、電子デバイス900が反時計回りに90度回転する表現のアニメーションを含む。別の例として、生体センサ903が(例えば、ユーザに対して)デバイスの底縁部に隣接して位置する場合、電子デバイス900は、
図11Rにおいてプロンプト1112Dを表示する。いくつかの実施例では、プロンプト1112Dは、(例えば、デバイスを回転させる方向のテキスト及び/又は絵図を介して)デバイスを180度回転させるようにユーザを促す。いくつかの実施例では、プロンプト1112Dは、ユーザの顔を登録するのに適切な向きにデバイスを向けるために必要なアクションをユーザに指示するために、電子デバイス900が時計回り又は反時計回りに180度回転する表現のアニメーションを含む。
【0326】
図11Dにおいて、電子デバイス900が適切な向きにあると判定したことに応答して、電子デバイス900は、ユーザの顔を登録するプロセスを自動的に開始する。
図11D~
図11Fに示すように、ユーザの顔を登録するプロセスを開始した後に、電子デバイス900は、顔登録UI1114を表示する。顔登録UI1114は、ユーザの顔画像を含む。いくつかの実施例では、顔画像は、デバイス900上の1つ以上のカメラによってキャプチャされたユーザの画像である。例えば、顔画像は、任意選択的に、1つ以上のカメラ(例えば、デジタルビューファインダ)によってキャプチャされ、カメラの視野及び/又は視野のコンテンツが変化するにつれて連続して更新される画像データのライブプレビューである。いくつかの実施例では、顔画像内にユーザの顔のみが見えるように、背景コンテンツは除去される。顔登録UI1114はまた、任意選択的に、顔画像上に重ね合わされた(例えば、オーバーレイされた)向きガイドを含む。向きガイドは、任意選択的に、仮想z次元に(例えば、ディスプレイの平面に対して法線方向の軸に沿って)延在し、顔画像の中心を横切る1組の曲線である。したがって、向きガイドの曲線は、ディスプレイ902の平面に対して外側に膨らむように見え、3次元空間におけるユーザの頭の位置の感覚を与える。
【0327】
顔登録UI1114はまた、登録進度計を含む。登録進度計は、顔画像及び向きガイドの周囲に配置された1組の表示要素(例えば、進度要素)を含む。
図11Dの例では、進度要素は、円形のパターンで配置された顔画像から放射状に外側に延在する1組の線である。いくつかの実施例では、進度要素は、対応する顔の特徴を登録するために必要なユーザの顔の向きを示す。例えば、登録進度計の上部部分内の進度要素は、任意選択的に、ユーザの頭が上方へ傾斜したときに動き、塗りつぶされ、伸長し、かつ/又は色を変化させ、デバイス900上の1つ以上のカメラがユーザの顔の下側の画像データをキャプチャすることを可能にする。いくつかの実施例では、デバイス900は、未登録状態の登録進度計内の進度要素を表示する(例えば、進度要素が灰色になり、変更されない)。
【0328】
顔登録UI1114はまた、登録プロセス中に自分の頭を円形運動で動かす(例えば、回転及び/又は傾斜させる)ようにユーザに指示する文字プロンプトを含む。いくつかの実施例では、文字プロンプトは、任意選択的に、デバイス設定及び/又はユーザ選択に応じて触知及び/又は聴覚プロンプトを伴う。いくつかの実施例では、デバイス900は、顔登録プロセスを介して登録インタフェース1114上に文字プロンプトを表示する。
【0329】
いくつかの実施例では、ユーザの顔を登録するプロセスを自動的に開始する(かつ、顔登録UI1114を表示する)代わりに、電子デバイス900は、電子デバイス900が適切な向きにあると判定したことに応答して、
図11Sにおいて登録導入UI1146を表示する。登録導入UI1146は、顔グリフ(例えば、バイオメトリック特徴(例えば、顔)の表現)、及び登録進度計を含む。登録進度計は、グリフの周囲に配置された1組の表示要素(例えば、進度要素)を含む。いくつかの実施例では、進度要素は、
図11Dに関して上述した進度要素の特徴の一部又は全てを含む。いくつかの実施例では、顔登録UI1114の表示をトリガし、ユーザの顔の登録を続行するために、ユーザは、登録導入UI1146上で継続アフォーダンス1148をアクティブ化する。例えば、
図11Sに示すように、電子デバイス900は、入力1150(例えば、タップジェスチャ)を介して、継続アフォーダンス1148のアクティブ化(例えば、選択)を検出する。いくつかの実施例では、継続アフォーダンス1148のアクティブ化を検出したことに応答して、電子デバイス900は、
図11Dに関して上述したように、ユーザの顔を登録するためのプロセスを開始する。
【0330】
図11Gにおいて、電子デバイス900は、ユーザの顔の登録を無事に完了した後に、継続アフォーダンス1118を含むスキャン完了インタフェース1116を表示する(例えば、顔登録UI1114の表示をこれと置き換える)。スキャン完了インタフェース1116は、顔画像及び成功状態計を含む。
図11Gの例では、顔画像は、顔スキャンの一部として追加の画像データが収集されていないことを示すために、ぼかされ、退色され、暗色にされ、又は他の方法で不明瞭化される。いくつかの実施例では、成功状態計は、顔画像を取り囲む実線の連続する緑色の円であり、第1のスキャンが完了したという視覚的なインジケーションを提供する。更なる視覚的な通知を提供するために、スキャン完了インタフェース1116はまた、文字プロンプト(例えば、完了メッセージ)を含む。
【0331】
ユーザの顔の登録が完了した後、登録プロセスの第2の反復が、ユーザがデバイスを再び向ける必要なしに、実行される。
図11Gに示すように、スキャン完了インタフェース1116を表示している間に、電子デバイス900は、継続アフォーダンス1118において入力1120を受け取って登録プロセスの第2の反復を開始する。
【0332】
図11Hにおいて、継続アフォーダンス1118において入力1120を受け取ったことに応答して、電子デバイス900は、
図11D~
図11Fに関して前述したプロセスに類似した登録プロセスの第2の反復を開始する。電子デバイス900は、その現在の向きとは異なる向きにデバイスを再び向けるようにユーザを促すことなく、第2の反復を開始する。登録プロセスの第2の反復を開始することは、第2の顔登録UI1122を表示することを含む。第2の顔登録UI1122は、顔登録UI1114の特徴の一部又は全てを含む。
【0333】
図11Iにおいて、登録プロセスの第2の反復を無事完了した後に、電子デバイス900は、継続アフォーダンス1126を含む、第2のスキャン完了インタフェース1124を表示する(例えば、第2の顔登録UI1122の表示をこれと置き換える)。第2のスキャン完了インタフェース1124は、スキャン完了インタフェース1116の特徴の一部又は全てを含む。
図11Iに示すように、電子デバイス900は、継続アフォーダンス1126において入力1128を受け取る。
【0334】
図11Jにおいて、継続アフォーダンス1126において入力1128を受け取ったことに応答して、電子デバイス900は、生体認証が電子デバイス900上で無事にセットアップされたというインジケーションをユーザに提供する登録完了インタフェース1130を表示する(例えば、第2のスキャン完了インタフェース1124の表示をこれと置き換える)。登録完了インタフェース1130は、生体認証グリフを含む。例えば、生体認証グリフは、任意選択的に、顔の全て又は一部の線画(例えば、図案化した顔グラフィック)である。
図11Jの実施例では、登録完了インタフェース1130は、登録処理が完了し、デバイスでの顔認証がセットアップ及び/又は有効化されたことを示す文字プロンプトも含む。いくつかの実施例では、登録完了インタフェース1130は完了アフォーダンスも含み、完了アフォーダンスをアクティブ化することでデバイス900が顔認証セットアップから抜け出る。いくつかの実施例では、登録完了インタフェース1130は、登録プロセスが完了したという視覚的なインジケーション(例えば、チェックマーク)を含む。
【0335】
図11Kにおいて、生体認証を電子デバイス900にセットアップした後、ユーザは、生体センサ903にユーザの顔を提示することにより、生体認証を使用して電子デバイス900をロック解除(例えば、ロック状態からロック解除状態にデバイスを遷移)することができる。いくつかの実施例では、ユーザは、電子デバイス900を(例えば、ほぼ水平の向きから)持ち上げる(又は起こす)ことにより、生体認証を開始してデバイスをロック解除する。電子デバイス900が持ち上げられる間に、電子デバイス900はデバイスの向きの変化を検出し、それに応答して、生体認証を開始してデバイスをロック解除する。電子デバイス900がロック状態にある間、電子デバイス900は、生体センサ903の場所のインジケーションをユーザに提供する生体センサインジケータ1134と、電子デバイス900がロック状態にあるというインジケーションを提供するロックアイコン1136とを含む、ロック状態インタフェース1132を表示することに留意されたい。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、電子デバイス900がロック状態にある間、生体センサインジケータ1134を表示しない。
【0336】
図11Lに描写するように、電子デバイス900が生体認証を開始するとき、ユーザは、ユーザの顔が生体センサ903の視野1138の外にあるように電子デバイス900を保持している。いくつかの実施例では、ユーザの顔は、閾値部分より多くの顔が視野外にある場合に、視野1138の外にある。いくつかの実施例では、ユーザの顔は、視野内で顔が検出されない場合に、視野1138の外にある。ユーザの顔の生体認証を試みている間に、電子デバイス900は、生体センサ903を使用してユーザの顔に関する十分な情報を取得することができない。その結果、電子デバイス900は、
図11D~
図11Jに関して前述した登録プロセスから生成された、記憶された認可されたクレデンシャルと比較する十分な情報を有していない。
【0337】
図11Mにおいて、ユーザの顔が視野1138の外にあると判定すると、電子デバイス900は、視野1138の外にユーザの顔があるというインジケーションをユーザに提供するエラーインジケーション1140を表示する。(エラーインジケーション1140は、エラーインジケーション714Gの特徴の一部又は全てを含む。)更に、電子デバイス900は、ユーザの顔が視野1138の外にあると判定すると、認証を自動的にリトライしない。いくつかの実施例では、電子デバイス900は生体センサインジケータ1134も表示する。いくつかの実施例では、十分な情報が取得されていたにもかかわらず認証に失敗した(例えば、取得された情報が記憶された認可されたクレデンシャルと一致しない)場合、電子デバイス900は生体認証を自動的にリトライする。
【0338】
図11Nに描写するように、ユーザの顔が生体センサ903の視野1138の外にあることをエラーインジケーション1140から知った後、ユーザは、ユーザの顔が視野1138内にあるように、ユーザの顔を視野1138内に動かす。エラーインジケーション1140の原因が修正されたことを検出した(例えば、閾値量より多くのユーザの顔を検出した)ことに応答して、電子デバイス900は、生体認証を自動的にリトライする。生体認証のリトライの結果として認証が成功した(例えば、生体センサ903を使用して取得された情報が、記憶された認可されたクレデンシャルと一致した)と判定すると、電子デバイス900は、ロック状態からロック解除状態に遷移する。ロック解除状態に遷移した後、電子デバイスは、ロック解除状態インタフェース1142を表示する。
【0339】
いくつかの実施例では、ロック解除状態インタフェース1142を表示している間に、電子デバイス900は、デバイス上の制限付きコンテンツ(例えば、
図11Oのホーム画面1144、直近に使用されたアプリケーション)にアクセスする要求(例えば、ディスプレイ902の底縁部に隣接する領域内から開始する上向きのスワイプ)を受け取る。制限付きコンテンツにアクセスする要求を受け取ったことに応答して、電子デバイス900は、アクティブ化されるとアクティブ化されたアイコンに対応するアプリケーションの起動をもたらす複数のアイコンを含む、ホーム画面1144を表示する。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、ホーム画面1144を表示する代わりに、直近に使用されたアプリケーション(例えば、アプリケーションのユーザインタフェース)を表示する。
図11K~
図11Oに関して前述した上記のプロセスは、電子デバイス900が横向きのときに実行されることに留意されたい。しかしながら、いくつかの実施例では、
図11K~
図11Nに関して前述したプロセスのいくつか又は全ては、電子デバイス900が縦向きのときに実行することができる。
【0340】
いくつかの実施例では、
図11Nに関して前述したようにロック解除状態に遷移する代わりに、電子デバイス900は、取得された情報が記憶された認可されたクレデンシャルと一致しない場合、ロック状態を維持する。いくつかの実施例では、
図11Pに描写するように、電子デバイス900は、記憶された認可されたクレデンシャルと取得した情報が一致しないと判定すると、ロックアイコン1136の位置をそれが「シェイク」効果を模擬するように交互に入れ替えながらロック状態インタフェース1132を表示し、それにより、電子デバイス900がロック状態のままであるというインジケーションをユーザに提供する。
【0341】
図12A~
図12Cは、いくつかの実施例に係る、バイオメトリック特徴(例えば、生体認証において後で使用する顔)を登録するためにデバイスの向きを正しい方向に向ける方法を説明するフロー図である。方法1200は、ディスプレイ(例えば、902)及び1つ以上の生体センサ(例えば、903)(例えば、複数の生体センサを有するデバイスの生体センサ)(例えば、指紋センサ、非接触生体センサ(例えば、熱式又は光学式顔認識センサなどの、物理的接触を必要としない生体センサ)、虹彩スキャナ)を有する電子デバイス(例えば、100、300、500、900)において実行される。いくつかの実施例では、1つ以上の生体センサは、1つ以上のカメラを含む。方法1200のいくつかの動作は、任意選択的に組み合わされ、いくつかの動作の順序は、任意選択的に変更され、いくつかの動作は、任意選択的に省略される。
【0342】
後述するように、方法1200は、バイオメトリック特徴を登録するためにデバイスの向きを正しい方向に向けるようにユーザを促す直感的方法を提供する。方法は、バイオメトリック特徴(例えば、生体認証において後で使用する顔)を登録するユーザの認識的負担を減らし、それにより、より効率的なヒューマンマシンインタフェースを作り出す。バッテリ動作コンピューティングデバイスの場合、ユーザがバイオメトリック特徴をより迅速にかつより効率的に登録することを可能にすることで、電力が節約され、バッテリ充電の間隔が長くなる。
【0343】
電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、1つ以上の生体センサへの生体登録を開始する生体登録ユーザインタフェース(例えば、1106)をディスプレイ(例えば、902)に表示する(1202)。
【0344】
生体登録ユーザインタフェースを表示している間に(1204)、電子デバイスは、生体登録を開始する要求に対応する入力(例えば、1110)(例えば、タッチジェスチャ(例えば、タップ)、ユーザ発話入力)を受け取る。
【0345】
入力(例えば、1110)を受け取ったことに応答して(1206)、電子デバイスの向き(例えば、現在の向き、入力時の(又はその近くの)電子デバイスの向き)が1組の登録基準を満たしているという判定に従って(1208)、電子デバイスは、1つ以上の生体センサ(例えば、903)を用いてバイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始する。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、電子デバイスが基準枠(例えば、地表、地面)に対して縦向きに向けられているかどうか、1つ以上の生体センサが縦向きの電子デバイスの特定の側(例えば、地表からより離れた側)に向けられている(若しくは置かれている)かどうか、又は、電子デバイスが、それが地面に対してほぼ平行にならないように向けられているかどうかを含む。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、電子デバイスがバイオメトリック特徴(例えば、顔)に対してある特定の(例えば、適切な)向きにある(例えば、デバイスの基本面(例えば、デバイスのディスプレイによって画定される面)がバイオメトリック特徴に対向している)かどうかを含む。いくつかの実施例では、バイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始することは、1つ以上の生体センサを使用してユーザの顔に対応するデータをキャプチャすることを含む。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、デバイスが生体認証のためのバイオメトリック特徴を登録するのに適した向きにあるという要件を含む。いくつかの実施例では、バイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始することは、バイオメトリック特徴に関する情報をキャプチャする登録ユーザインタフェース(例えば、1114)を表示することを含む(又はトリガする)。
【0346】
入力(例えば、1110)を受け取ったことに応答して(1206)、かつ電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしていないという判定に従って(1222)、1組の登録基準を満たしている異なる向きに電子デバイスの向きを変更するための1つ以上のプロンプト(例えば、1112A~B)(例えば、視覚、音声及び/又は触覚プロンプト)を出力する。1組の登録基準が満たされていない場合に1つ以上のプロンプトを出力することにより、バイオメトリック特徴の登録を継続するためにどのような修正アクションをとるべきかに関するフィードバックをユーザに提供する。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。いくつかの実施例では、生体認証中にインジケータは表示されない。
【0347】
いくつかの実施例では、1つ以上のプロンプトを出力することは、電子デバイスを最初の向きに向けるための第1のプロンプト(例えば、1112A)を出力すること(1224)を含む。いくつかの実施例では、最初の向きは、電子デバイスが地面に対してほぼ平行にはないような向きである。いくつかの実施例では、最初の向きは、電子デバイスが重力とほぼ平行であるような向きである。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、デバイスのディスプレイがほぼ垂直であるようにデバイスの基本面が所定の面(例えば、地面に対してほぼ垂直な面)と実質的に位置合わせされているという要件を含む。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、バイオメトリック特徴の登録を試みている間にデバイスが水平面上で静止していないようにデバイスの基本面が(第2の)所定の面(例えば、地面に対してほぼ平行な面)と実質的に位置合わせされていないという要件を含む。いくつかの実施例では、1つ以上のプロンプトを出力することは、第1のプロンプト(例えば、1112A)を出力した後、1組の登録基準を満たしている異なる向きに電子デバイスを向けるための第2のプロンプト(例えば、1112B)を出力すること(1226)を含み、第1のプロンプトは第2のプロンプトとは異なる。いくつかの実施例では、電子デバイスは、第2のプロンプトを出力することなく第1のプロンプトを出力する。いくつかの実施例では、電子デバイスは、電子デバイスの向きが最初の向きに変化したときに、第1のプロンプトの出力を中止する。いくつかの実施例では、電子デバイスは、電子デバイスの向きが最初の向きに変化したときに、第2のプロンプトを出力する。いくつかの実施例では、電子デバイスは、(例えば、電子デバイスが既に最初の向きにあるときに)第1のプロンプトを出力することなく第2のプロンプトを出力する。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、電子デバイスが、基準枠(例えば、地表、地面)に対して縦向きに向けられているかどうか、1つ以上の生体センサが縦向きの電子デバイスの特定の側(例えば、地表からより離れた側)に向けられている(若しくは置かれている)かどうか、又は、電子デバイスが、それが地面に対してほぼ平行にならないように向けられているかどうかを含む。第2のプロンプトを出力することなく第1のプロンプトを出力することは、ユーザがバイオメトリック特徴の登録をトリガするために修正アクションをとっているときに混乱する機会を低減するので、ユーザに改善されたフィードバックを提供する。改善された視覚的フィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。いくつかの実施例では、生体認証中にインジケータは表示されない。
【0348】
いくつかの実施例では、1つ以上のプロンプトを出力することは、1組の登録基準を満たしている異なる向きに電子デバイスを(例えば、電子デバイスに垂直な軸を中心に)回転させるための第3のプロンプト(例えば、1112B)を出力することを含み、第3のプロンプトは入力を受信している間の電子デバイスの向きに基づく。いくつかの実施例では、第3のプロンプトは、第2のプロンプトである。いくつかの実施例では、電子デバイスの向きが第1の向きにあるという判定に従って、電子デバイスは、1組の登録基準を満たしている異なる向きに電子デバイスを回転させるための第1の回転プロンプトを出力する。いくつかの実施例では、電子デバイスの向きが第1の向きとは異なる第2の向きにあるという判定に従って、電子デバイスは、1組の登録基準を満たしている異なる向きに電子デバイスを回転させるための第2の回転プロンプトを出力し、第2の回転プロンプトは第1の回転プロンプトとは異なる。いくつかの実施例では、第1の回転プロンプト又は第2の回転プロンプトは、第2のプロンプトである。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、電子デバイスが、基準枠(例えば、地表、地面)に対して縦向きに向けられているかどうか、1つ以上の生体センサが縦向きの電子デバイスの特定の側(例えば、地表からより離れた側)に向けられている(若しくは置かれている)かどうか、又は、電子デバイスが、それが地面に対してほぼ平行にならないように向けられているかどうかを含む。デバイスの向きに基づいてプロンプトを出力することは、バイオメトリック特徴を登録するデバイスの適切な向きを実現する効率的なプロセスに関してユーザにフィードバックを提供する。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0349】
いくつかの実施例では、1つ以上のプロンプトを出力することは、1組の登録基準を満たしている異なる向きに(例えば、電子デバイスに垂直な軸の周りに)電子デバイスを(例えば、デバイスの基本面(例えば、デバイスのディスプレイによって画定される面)に平行な軸に沿って)回転させるための第4のプロンプト(例えば、1112B)を出力することを含み、第4のプロンプトは、所定の面(例えば、地面に対してほぼ垂直な面、地面に対してほぼ平行な面)に対するデバイスの基本面(例えば、デバイスのディスプレイによって画定される面)の位置調整に基づく。いくつかの実施例では、電子デバイスは、電子デバイスが地面に対してほぼ平行に向けられているという判定に従って、第4のプロンプトを出力する。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、デバイスのディスプレイがほぼ垂直であるようにデバイスの基本面が所定の面(例えば、地面に対してほぼ垂直な面)と実質的に位置合わせされているという要件を含む。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、バイオメトリック特徴の登録を試みる間にデバイスが水平面上で静止していないようにデバイスの基本面が(第2の)所定の面(例えば、地面に対してほぼ平行な面)と実質的に位置合わせされていないという要件を含む。
【0350】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、900)の向きは、1つ以上の生体センサ(例えば、903)が(例えば、電子デバイスの中心の右に(実質的に)位置する)電子デバイスの右側の近くに(又は隣接して)(実質的に)位置することを向きがもたらすので、1組の登録基準を満たさない。いくつかの実施例では、生体センサの位置はユーザに対する位置である。いくつかの実施例では、1つ以上のプロンプト(例えば、1112C)は、第1の方向に第1の量より少なく(例えば、反時計回りに(例えば左に)約90度)回転するデバイスの表現のアニメーションを含む。いくつかの実施例では、アニメーションは、表現が表現の上面の近くに位置する生体センサの表現と縦向きで終了するように、反時計回りに回転する表現を示す。いくつかの実施例では、1つ以上のプロンプトは、デバイスを回転させる方向(及び/又は量(例えば、度))のテキストインジケーション及び/又は絵図を含む。デバイスの回転の表現のアニメーションを表示することは、バイオメトリック特徴を登録し続けるためにどの是正措置を講じるかに関するフィードバックをユーザに提供する。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0351】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、900)の向きは、1つ以上の生体センサ(例えば、903)が(例えば、電子デバイスの中心の左に(実質的に)位置する)電子デバイスの左側の近くに(又は隣接して)(実質的に)位置することを向きがもたらすので、1組の登録基準を満たさない。いくつかの実施例では、生体センサの位置はユーザに対する位置である。いくつかの実施例では、1つ以上のプロンプト(例えば、1112B)は、第1の方向とは異なる第2の方向に第1の量より少なく(例えば、時計回りに(例えば右に)約90度)回転するデバイスの表現のアニメーションを含む。いくつかの実施例では、アニメーションは、表現が表現の上面の近くに位置する生体センサの表現と縦向きで終了するように、時計回りに回転する表現を示す。いくつかの実施例では、1つ以上のプロンプトは、デバイスを回転させる方向(及び/又は量(例えば、度))のテキストインジケーション及び/又は絵図を含む。
【0352】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、900)の向きは、1つ以上の生体センサ(例えば、903)が(例えば、電子デバイスの中心の下に(実質的に)位置する)電子デバイスの底側の近くに(又は隣接して)(実質的に)位置することを向きがもたらすので、1組の登録基準を満たさない。いくつかの実施例では、生体センサの位置はユーザに対する位置である。いくつかの実施例では、1つ以上のプロンプト(例えば、1112D)は、第1の量より多く(例えば、上下逆さまに、又は時計回り若しくは反時計回りに(例えば右若しくは左に)約180度)回転するデバイスの表現のアニメーションを含む。いくつかの実施例では、アニメーションは、表現が表現の上面の近くに位置する生体センサの表現と縦向きで終了するように、時計回り又は反時計回りに180度回転する表現を示す。いくつかの実施例では、1つ以上のプロンプトは、デバイスを回転させる方向(及び/又は量(例えば、度))のテキストインジケーション及び/又は絵図を含む。
【0353】
いくつかの実施例では、1つ以上のプロンプト(例えば、1112B~D)を出力して電子デバイスの向きを1組の登録基準を満たしている異なる向きに変更した後、電子デバイスは、電子デバイスの向きにおける変化を検出する。いくつかの実施例では、電子デバイスの向きにおける変化を検出したことに応答して、電子デバイスの向きが1組の登録基準をまだ満たしていないという判定に従って、電子デバイスは、1組の登録基準を満たしている異なる向きに電子デバイスの向きを変更するための1つ以上の新しいプロンプト(例えば、1112B~D)を出力する。いくつかの実施例では、1つ以上の新しいプロンプト(例えば、1112B~D)は、上述の1つ以上のプロンプトとは異なる。いくつかの実施例では、1つ以上の新しいプロンプト(例えば、1112B~D)は、上述のアニメーション(例えば、時計回りに回転する、反時計回りに回転する、180度回転する)のうちの任意の1つを含むことができる。いくつかの実施例では、電子デバイスの向きにおける変化を検出したことに応答して、電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしているという判定に従って、電子デバイスは、生体登録導入インタフェース(例えば、1146)を表示することなどにより、バイオメトリック特徴を1つ以上の生体センサに登録するプロセスを開始する。
【0354】
いくつかの実施例では、バイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始した後(例えば、バイオメトリック特徴の登録の成功の後)、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、認証を必要とする動作を実行する要求(例えば、デバイスをロック解除する(例えば、既定の場所でスワイプを実行する)要求)を受け取る。いくつかの実施例では、電子デバイスは、生体登録の実行(又は完了)の後に認証を必要とする動作を実行する要求を受け取る。いくつかの実施例では、電子デバイスは、1組の登録基準を満たしている異なる向きに電子デバイスの向きを変更するための1つ以上のプロンプト(例えば、1112A~B)(例えば、視覚、音声及び/又は触覚プロンプト)を出力した後に、認証を必要とする動作を実行する要求を受け取る。いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求を受信したことに応答して、電子デバイスは、(例えば、1つ以上の生体センサによってデータを取得することを含む)1つ以上の生体センサ(例えば、903)を使用して認証を試みる。いくつかの実施例では、1つ以上の生体センサを使用して認証を試みた(例えば、試みて失敗した)後、(例えば、顔が視野(例えば、1138)の外にあることが原因で)1つ以上の生体センサによって取得されたデータがバイオメトリック特徴の閾値量(例えば、顔/指紋の部分、顔/指紋全体ではない)未満に相当するという判定に従って、電子デバイスは認証のリトライを見送る。いくつかの実施例では、電子デバイスは、自動的な認証のリトライを見送る。いくつかの実施例では、電子デバイスは、1つ以上の生体センサを使用して認証を試みた後、最後にデバイスで認証が成功してから所定の回数(例えば、5、10、15回)を超えて生体認証が失敗したことにより認証のリトライを見送る。いくつかの実施例では、電子デバイスは、認証を必要とする動作を実行する明示的要求(例えば、デバイスをロック解除する(例えば、既定の場所でスワイプを実行する)要求)なしに、認証のリトライを見送る。いくつかの実施例では、認証時の最初の試行が成功しなかった後、電子デバイスは、1つ以上の生体センサによって取得されたデータがバイオメトリック特徴の一部分のみに相当するという判定が行われない場合、生体認証をリトライする。閾値量未満のバイオメトリック特徴が取得された場合に認証のリトライを見送ることにより、要求の繰り返し(同タイプの要求の繰り返し)の試行の許可された回数をユーザが消費することを回避し、それにより、生体認証を必要とする他の動作の要求の少なくとも1回の試行を節約する。少なくとも1回の試行を節約することにより、(例えば、繰り返される、類似の要求の認証の試行を使い果たすことを回避することによって)デバイスの操作性を向上させ、ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0355】
いくつかの実施例では、1つ以上の生体センサを使用して認証を試みた(例えば、試みて失敗した)後、1つ以上の生体センサによって取得されたデータがバイオメトリック特徴の閾値量以上(例えば、より多く)に相当するという判定に従って、電子デバイスは認証をリトライする。閾値量のバイオメトリック特徴が取得された場合に認証を自動的にリトライすることにより、ユーザが認証のリトライを明示的に要求する必要なしに条件が適切である場合に認証を試みる能力をユーザに提供する。更なるユーザ入力を必要とせずに、1組の条件が満たされている場合に動作を実行することにより、デバイスの操作性を向上させ(例えば、認証成功の可能性が増加し)、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0356】
いくつかの実施例では、認証のリトライの結果としての認証が成功したという判定に従って、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、要求に対応する動作を実行する。いくつかの実施例では、認証のリトライの結果としての認証が成功しなかったという判定に従って、電子デバイスは、要求に対応する動作を実行することを見送る。いくつかの実施例では、1つ以上の生体センサを使用してキャプチャされた生体情報が認可されたクレデンシャル(例えば、生体認証における使用を認可されたバイオメトリック特徴(例えば、顔、指紋)に関する記憶された情報)に対応する(又は一致する)場合、認証は成功である。いくつかの実施例では、1つ以上の生体センサを使用してキャプチャされた生体情報が認可されたクレデンシャル(例えば、生体認証における使用を認可されたバイオメトリック特徴(例えば、顔、指紋)に関する記憶された情報)に対応(又は一致)しない場合、認証は失敗である。認証が成功しない場合に動作を実行することを見送ることにより、デバイスへの不正な及び/又は無認可のアクセスを防ぐことによって、デバイスのセキュリティを向上させる。デバイスのセキュリティ対策を改善することにより、コンテンツへの無認可のアクセス及び動作を防ぐことによって、デバイスの操作性を向上させ、加えて、ユーザがデバイスをより効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0357】
いくつかの実施例では、1つ以上のプロンプト(例えば、1112A~B)(例えば、視覚、音声及び/又は触覚プロンプト)を出力して、1組の登録基準を満たしている異なる向きに電子デバイスの向きを変更した後、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、電子デバイスの向きが1組の登録基準を満たしていることを検出する(1228)。いくつかの実施例では、電子デバイスの現在の向きが1組の登録基準を満たしていると判定したことに応答して(1230)、電子デバイスは、1つ以上の生体センサにバイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始する。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、電子デバイスが、基準枠(例えば、地表、地面)に対して縦向きに向けられているかどうか、1つ以上の生体センサが縦向きの電子デバイスの特定の側(例えば、地表からより離れた側)に向けられている(又は置かれている)かどうか、あるいは、電子デバイスが、それが地面に対してほぼ平行にならないように向けられているかどうかを含む。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、デバイスのディスプレイがほぼ垂直であるようにデバイスの基本面が所定の面(例えば、地面に対してほぼ垂直な面)と実質的に位置合わせされているという要件を含む。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、バイオメトリック特徴の登録を試みる間にデバイスが水平面上で静止していないようにデバイスの基本面が(第2の)所定の面(例えば、地面に対してほぼ平行な面)と実質的に位置合わせされていないという要件を含む。いくつかの実施例では、1組の登録基準は、電子デバイスがバイオメトリック特徴(例えば、顔)に対してある特定の(例えば、適切な)向きにある(例えば、デバイスの基本面(例えば、デバイスのディスプレイによって画定される面)がバイオメトリック特徴に対向している)かどうかを含む。
【0358】
いくつかの実施例では、1つ以上の生体センサにバイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始することは、生体登録導入インタフェース(例えば、1146)を表示することを含む。いくつかの実施例では、生体登録インタフェースは、バイオメトリック特徴及びシミュレートされた進度インジケータのシミュレーションの表現を同時に表示することを含む。
【0359】
いくつかの実施例では、1つ以上の生体センサにバイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始することは、バイオメトリック特徴の登録に成功することを含む。いくつかの実施例では、バイオメトリック特徴の登録に成功した後、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、1つ以上の生体センサへの2度目のバイオメトリック特徴の登録を行うための(例えば、1122に対応する)プロンプトを出力する(1212)。いくつかの実施例では、電子デバイスは、電子デバイスの向きを変更するように促すことなくバイオメトリック特徴を登録するためのプロンプトを出力する。
【0360】
いくつかの実施例では、1つ以上の生体センサにバイオメトリック特徴を登録するプロセスを開始することは、バイオメトリック特徴の登録に成功することを含む(1210)。いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、100、300、500、900)は、バイオメトリック特徴の登録に成功した後、認証を必要とする動作を実行する要求(例えば、デバイスをロック解除する(例えば、既定の場所でスワイプを実行する)要求、ホーム画面(例えば、1144)にアクセスする要求)を受け取る(1214)。いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求を受け取ったことに応答して(1216)、1つ以上の生体センサによって取得されたデータは登録されたバイオメトリック特徴に対応している(例えば、一致している)という判定に従って(1218)、電子デバイスは認証を必要とする動作を実行する。いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求を受け取ったことに応答して、電子デバイスは、1つ以上の生体センサ(例えば、903)を使用して認証を実行する(又は認証しようと試みる)。いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求を受け取ったことに応答して(1216)、かつ1つ以上の生体センサによって取得されたデータが登録されたバイオメトリック特徴と対応していない(又は、一致していない)という判定に従って(1220)、電子デバイスは認証を必要とする動作を実行することを見送る。
【0361】
図13A~
図13Zは、いくつかの実施例に係る、ユーザを生体認証しようと試みている間に検出されるエラー状態を修正するようにユーザを促す例示的なユーザインタフェースを示す。これらの図におけるユーザインタフェースは、
図14A~
図14Bにおけるプロセスを含む、以下で説明するプロセスを例示するために使用される。
【0362】
図13Aは、電子デバイス900(例えば、ポータブル多機能デバイス100、デバイス300、デバイス500)を示す。
図13A~
図13Zに示す例示的な実施例では、電子デバイス900はタブレットコンピュータである。他の実施例では、電子デバイス900は、スマートフォン(例えば、電子デバイス700)などの異なるタイプの電子デバイスであり得る。電子デバイス900は、ディスプレイ902、1つ以上の入力デバイス(例えば、ディスプレイ902のタッチスクリーン、ボタン904、及びマイクロフォン)、無線通信機、及び生体センサ903を含む。電子デバイス900は、生体センサ903を含む。いくつかの実施例では、生体センサ903は、赤外線カメラ、サーモグラフィックカメラ、又はそれらの組合せなどのカメラを含むことができる1つ以上の生体センサを含む。いくつかの実施例では、生体センサ903は、生体センサ703の特徴の一部又は全てを含む。いくつかの実施例では、生体センサ903は、1つ以上の指紋センサ(例えば、ボタンに組み込まれた指紋センサ)を含む。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、IRフラッド光、構造化光プロジェクタ、又はそれらの組合せなどの発光デバイス(例えば、光プロジェクタ)を更に含む。発光デバイスは、任意選択的に、生体センサ903によるバイオメトリック特徴の生体データのキャプチャ中にバイオメトリック特徴(例えば、顔又は虹彩)を照らすために使用される。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、生体センサ903とは別個の複数のカメラを含む。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、生体センサ903とは別個の1つのカメラのみを含む。
【0363】
図13A~
図13Jは、電子デバイス900が、生体センサ903を使用してデバイスをロック解除しようとしている間にエラー状態を検出するシナリオを示す。ユーザは、電子デバイス900上の制限付きコンテンツにアクセスすることを望む。例えば、制限付きコンテンツは、
図13のホーム画面1324A、直近に使用されたアプリケーション、又は通知1306、1308、及び/若しくは1310に関連付けられたコンテンツであり得る。制限付きコンテンツにアクセスするために、ユーザはデバイスをロック解除しなければならず、それにはユーザの認証を成功させる必要がある。
【0364】
電子デバイス900上の制限付きコンテンツにアクセスするプロセスを開始するために、ユーザは、電子デバイス900を(例えば、ほぼ水平な向きから
図13Aのユーザの手の中に描写されているようなデバイスの向きに)持ち上げる(又は起こす)。デバイスの向きの変化により、電子デバイス900は、認証を必要とする動作を実行する要求(例えば、デバイスをロック解除する要求)を(例えば、加速度計168を介して)検出する。デバイスをロック解除する要求を検出したことに応答して、電子デバイス900は、生体センサ903を使用してユーザを生体認証しようと試みる。生体センサ903を使用してユーザを生体認証しようと試みることは、生体認証センサ903を使用して潜在的に有効なバイオメトリック特徴(例えば、生体認証に使用することができるバイオメトリック特徴)に関する情報をキャプチャしようと試みること、及び/又は潜在的に有効なバイオメトリック特徴に関するキャプチャされた情報が、記憶された認可されたクレデンシャル(例えば、生体テンプレート)に対応するか、若しくは一致するかどうかを判定することを含む。
【0365】
図13Aに描写するように、ユーザの顔は、電子デバイス900が保持されている向きにより、生体センサ903に実質的に面していない。詳細には、デバイスの向きは、生体センサ903が(例えば、ユーザに対して)電子デバイス900の底縁部に隣接して位置し、ユーザに対するデバイスの角度に起因してユーザの顔の部分ビューのみを有する(例えば、ユーザの顎及び鼻は、ユーザの顔の底部からセンサに見えるが、目及び口は見えないか、又は目及び口がカメラに直接面するように近い角度から顔が登録されたときに特徴を一貫して認識するのを困難にする角度で見える)。生体センサ903を使用してユーザを生体認証しようと試みている間に、電子デバイス900はエラー状態が発生したことを検出する。いくつかの実施例では、エラー状態が発生したことを検出することは、潜在的に有効なバイオメトリック特徴が生体センサ903に実質的に面していないと判定することを必要とする。例えば、電子デバイス900は、顔の存在を検出するが、顔が生体センサ903の実質的に上にある位置に向いていると判定する。顔の向きが与えられると、生体センサ903は、顔に関する何らかの情報をキャプチャすることができる。例えば、生体センサ903は、顔の下側部分(例えば、顎、鼻の底部など)に関する情報をキャプチャするが、上側部分(例えば、眼、眉、鼻の上部など)に関する情報をキャプチャしない。しかしながら、電子デバイス900は、この情報を使用してユーザを生体認証しない(例えば、キャプチャされた情報が記憶された認可されたクレデンシャルと一致するかどうかを判定しない)。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、顔が生体センサ903に実質的に面していない間にキャプチャされた情報が、キャプチャされた情報の劣化又は精度の低下と高度に相関するので、ユーザの生体認証にこの情報を使用しない。
【0366】
いくつかの実施例では、エラー状態が発生したことを検出することは、電子デバイス900が、(例えば、ユーザに対して)生体センサ903がデバイスの底縁部に隣接して位置することをもたらす向きにあると判定することを必要とする。いくつかの実施例では、エラー状態が発生したことを検出することは、ディスプレイ902がオン(例えば、アクティブ)であることを検出することを必要とする。言い換えれば、ディスプレイ902がオフ(例えば、非アクティブ)であることを電子デバイス900が検出した場合、電子デバイス900は、生体センサ903が塞がれている場合でもエラー状態を検出しない。いくつかの実施例では、エラー状態が発生したことを検出することは、デバイスをロック解除する要求を検出することを必要とする。いくつかの実施例では、デバイスをロック解除する要求は、生体認証を開始する(又は試みる)要求であるか、又はそれを含む。いくつかの実施例では、エラー状態が発生したことを検出することは、失敗した生体認証試行の最大(例えば、閾値)数に達していない(例えば、少なくとも1つの生体認証試行が利用可能である)ことを判定することを必要とする。
【0367】
いくつかの実施例では、失敗した試行の最大数に達した場合、デバイスは、成功した非生体認証(例えば、パスコード認証)が実行されるまで生体認証を実行しない。いくつかの実施例では、認証を必要とする動作を実行する要求(例えば、デバイスをロック解除する要求)は、失敗した生体認証試行の最大数に達した後に、代替の認証ユーザインタフェース(例えば、パスコード入力UI1320A)の表示をトリガする。
【0368】
図13Aにおいて、エラー状態が発生したことを検出したことに応答して、電子デバイス900はロック状態を維持する。電子デバイス900がロック状態にあるので、ユーザは制限付きコンテンツにアクセスすることができない。電子デバイス900は、ロックアイコン1302を有するロック状態UI1300Aを表示し、ロックアイコン1302はデバイスがロック状態にあるというインジケーションを提供する。
【0369】
更に、エラー状態が発生したことを検出したことに応答して、電子デバイス900は、位置インジケーション1304Aを最初に表示する(例えば、位置インジケーション1304Aは、エラー状態を検出する前に表示されていない)。電子デバイス900は、ロックアイコン1302に隣接して位置インジケーション1304Aを表示する。位置インジケーション1304Aは、(例えば、後続の生体認証試行のために)検出されたエラー状態を修正するために実行することができるユーザアクションのインジケーションを含む。いくつかの実施例では、位置インジケーション1304Aは、デバイス上の生体センサ903の位置のインジケーションを含む。いくつかの実施例では、位置インジケーション1304Aは、生体センサ903の位置を記述又は指示する視覚的インジケーション(例えば、テキスト、矢印)を含む。例えば、位置インジケーション1304Aは、
図13C~
図13Dの位置インジケーション1318に関して以下に記載されるように、アニメーション化された矢印であり得る。
【0370】
図13Bにおいて、ユーザは依然電子デバイス900上の制限付きコンテンツにアクセスすることを望み、そのためユーザは、エラー状態を修正していないにもかかわらず、スワイプを介してデバイスをロック解除しようと試みる。電子デバイス900は、(例えば、ユーザに対して)ディスプレイ902の底縁部に隣接する所定の領域内にロック解除インジケーション905を表示する。ロック解除インジケーション905は、そこからユーザが上向きスワイプジェスチャを開始して電子デバイスをロック解除することができる、ディスプレイ902上の近似位置のインジケーションを提供する。
【0371】
位置インジケーション1304Aを有するロック状態UI1300Aを表示している間に、電子デバイス900は、電子デバイスをロック解除する要求を検出する。デバイスをロック解除する要求を検出することは、ディスプレイ902の位置で開始する入力1312Aを受け取ることと、入力1312Aがディスプレイ902の底端部に隣接する既定の領域内で開始する上向きスワイプジェスチャであると判定することとを含む。
【0372】
図13Cにおいて、デバイスをロック解除する要求を検出したことに応答して、電子デバイス900は、介在インタフェース1314Aを表示する(例えば、ロック状態UI1300Aの表示をこれと置き換える)。介在インタフェース1314Aは、電子デバイス900が生体認証をまだ完了していない(例えば、生体センサ903を使用してユーザを生体認証しようと試みている)ことをユーザに示す。介在インタフェース1314Aを表示することは、ロック解除インジケーション905の表示を中止することを含む。いくつかの実施例では、介在インタフェース1314Aを表示することは、ロック状態UI1300Aを上方方向にスライドさせて、介在インタフェース1314Aを表示する(例えば、現す)ことを含む。
【0373】
更に、デバイスをロック解除する要求を検出したことに応答して、電子デバイス900は、エラー状態がまだ発生しているかどうかを判定する。デバイスをロック解除する要求の直後にエラー状態がまだ発生していると判定すると、電子デバイス900は、位置インジケーション1304Aの表示を維持し、位置インジケーション1318を最初に表示する。電子デバイス900は、位置インジケーション1318が生体センサ903を指すように、生体センサ903に隣接するディスプレイ902上の位置に位置インジケーション1318を表示する。
図13C~
図13Dに描写するように、位置インジケーション1318は、生体センサ903の近くで跳ねるように見えるようにアニメーション化された視覚的な矢印を含む。位置インジケーション1304Aと同様に、位置インジケーション1318は、エラー状態を修正するアクションをとるためのユーザに対するプロンプトである。例えば、位置インジケーション1318を見ると、ユーザは、それらの顔が生体センサ903に実質的に向けられる(又はそれに面する)ように、自分の頭部を生体センサ903に向ける。
【0374】
図13Eにおいて、所定の時間量(例えば、要求を受信してから、及び/若しくは介在インタフェース1314を表示してから1、3、若しくは5秒)が経過した後にエラー状態がまだ発生していると判定すると、並びに/又は生体認証が正常に完了していないと判定すると、電子デバイス900は、パスコード入力UI1320Aを表示する(例えば、介在インタフェース1314の表示をこれと置き換える)。パスコード入力UI1320Aは、パスコード(又はパスワード)を入力するための複数の入力アフォーダンスを含む。パスコード入力UI1320Aを表示することは、再びロック解除インジケーション905を最初に表示し、ロックアイコン1302の表示を維持することを含む。更に、所定の時間量が経過した後にエラー状態がまだ発生していると判定すると、電子デバイス900は、位置インジケーション1304Aの表示を中止する。いくつかの実施例では、例えば、デバイスをロック解除する要求を検出した直後、所定の時間量(例えば、要求を受信してから、及び/若しくは介在インタフェース1314を表示してから1、3、若しくは5秒)が経過した後にエラー状態がまだ発生していると判定すると、並びに/又は生体認証が正常に完了していないと判定すると、電子デバイス900は、デバイスをロック解除する試み及び/又はユーザを生体認証する試みを見送る。
【0375】
図13Fにおいて、電子デバイス900は、パスコード入力UI1320Aを表示している間に、エラー状態がまだ発生しているかどうかを判定する。ユーザは、ユーザの顔が生体センサ903に実質的に面する新しい向きに自分の頭部を向ける(例えば、ユーザは、自分のパスコードを入力することを開始するために下を見る)。ユーザの頭部の回転により、電子デバイス900は、エラー状態がもはや発生していないと判定する。詳細には、電子デバイス900は、潜在的に有効なバイオメトリック特徴が生体センサ903に実質的に面していると判定する。いくつかの実施例では、ユーザは、ユーザの顔を生体センサ903に向けて回転させるか、又はユーザの顔が生体センサ903に実質的に面している新しい向きにデバイスを再び向けること(例えば、顔検出センサが、デバイスの底縁部上にあるのではなく、デバイスの右縁部、左縁部、又は上縁部上にあるようにデバイスを回転させること)により、検出されたエラー状態を修正することができる。
【0376】
エラー状態がもはや発生していないと判定すると、電子デバイス900は、生体センサ903を使用してデバイスをロック解除しようと試みる。ユーザの顔に関するキャプチャされた情報が、記憶された認可されたクレデンシャルに対応すると判定されると、電子デバイス900はロック状態からロック解除状態に遷移する。ロック解除状態に遷移することは、電子デバイス900がロック解除に成功したというインジケーションを提供するロック解除アイコン1322を表示すること(例えば、ロックアイコン1302の表示をこれと置き換えること)を含む。ロック解除状態に遷移することは、
図13Gのホーム画面1324A又は直近に使用されたアプリケーション、あるいは(選択された若しくは最近受信された通知に対応するアプリケーション、又はユーザが別の関連するデバイス上で使用していたアプリケーションなどの)他の基準に基づいて選択されたアプリケーションを表示すること(例えば、パスコード入力UI1320Aの表示をこれと置き換えること)を更に含む。いくつかの実施例では、デバイスをロック解除しようと試みることは、ユーザを生体認証しようと試みることを含む。生体センサ903を使用してユーザを生体認証しようと試みることは、生体認証センサ903を使用して潜在的に有効なバイオメトリック特徴(例えば、生体認証に使用することができるバイオメトリック特徴)に関する情報をキャプチャしようと試みること、及び/又は潜在的に有効なバイオメトリック特徴に関するキャプチャされた情報が、記憶された認可されたクレデンシャル(例えば、生体テンプレート)に対応するか、若しくは一致するかどうかを判定することを含む。いくつかの実施例では、潜在的に有効なバイオメトリック特徴に関する情報をキャプチャしようと試みることは、生体センサ903に電力供給することを含む。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、電子デバイス900が潜在的に有効なバイオメトリック特徴に関する情報のキャプチャに成功した場合、又はそうしたときに、潜在的に有効なバイオメトリック特徴が記憶された認可されたクレデンシャルと一致するかどうかを判定する。いくつかの実施例では、電子デバイス900が潜在的に有効なバイオメトリック特徴に関する情報をキャプチャしないか、又はそれに失敗した場合、電子デバイス900は、潜在的に有効なバイオメトリック特徴に関するキャプチャされた情報が、記憶された認可されたクレデンシャルと一致するかどうかの判定を見送る。
【0377】
ユーザの顔に関するキャプチャされた情報が記憶された認可されたクレデンシャルに対応しないと判定すると、電子デバイス900はロック状態を維持する。例えば、電子デバイス900は、
図13Eに描写するように、ロックアイコン1302を有するパスコード入力UI1320Aの表示を維持する。
【0378】
図13A~
図13Dに関して上述したように、電子デバイス900がロック状態UI1300A及び/又は介在UI1314Aを表示している間、ユーザはエラー状態を修正しない。いくつかの実施例では、
図13A~
図13Dにおいてエラー状態を修正することができない代わりに、ユーザは、ユーザの顔が
図13Hに描写するように生体センサ903に実質的に面している新しい向きに自分の頭部を向けることによってエラー状態を修正する。(例えば、認証を必要とする動作を実行する要求を検出した後、デバイスをロック解除する要求を検出した後、及び/又はパスコード入力UI1320Aが表示される前に)
図13A~
図13Dの位置インジケーション1304Aが表示されている間、電子デバイス900は、エラー状態がまだ発生しているかどうかを判定する。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、エラー状態がもはや発生していないと判定する。詳細には、電子デバイス900は、潜在的に有効なバイオメトリック特徴が生体センサ903に実質的に面していると判定する。エラー状態がもはや発生していないと判定すると、電子デバイス900は、生体センサ903を使用してデバイスをロック解除しようと試みる。
【0379】
いくつかの実施例では、ユーザの顔に関するキャプチャされた情報が記憶された認可されたクレデンシャルに対応しないと判定すると、電子デバイス900はロック状態を維持する。例えば、電子デバイス900は、
図13Eのパスコード入力UI1320Aを表示する(例えば、介在インタフェース1314の表示をこれと置き換える)。
【0380】
いくつかの実施例では、ユーザは、エラー状態を修正せず、かつ/又は他の方法で生体認証を無事に完了することができない。代わりに、
図13Eのパスコード入力1320Aを表示している間に、電子デバイス900は、
図13Iに描写するように、パスワード又はパスコードに対応する1つ以上の文字のシーケンスをディスプレイ902を介して受け取る。一例として、電子デバイス900は、1つ以上の文字のシーケンスの一部分である文字入力1326を受け取る。
【0381】
図13Jにおいて、いくつかの実施例では、1つ以上の文字のシーケンスが記憶された認可されたクレデンシャルに対応するという判定に応答して、電子デバイス900は、ロック状態からロック解除状態に遷移する。ロック解除状態に遷移することは、電子デバイス900がロック解除に成功したというインジケーションを提供するロック解除アイコン1322を表示すること(例えば、ロックアイコン1302の表示をこれと置き換えること)を含むことができる。ロック解除状態に遷移することは、
図13Gのホーム画面1324A又は直近に使用されたアプリケーションを表示すること(例えば、パスコード入力UI1320Aの表示をこれと置き換えること)を含むことができる。
【0382】
いくつかの実施例では、1つ以上の文字のシーケンスが記憶された認可されたクレデンシャルに対応しないという判定に応答して、電子デバイス900は、ロック状態を維持する。例えば、電子デバイス900は、
図13Eのパスコード入力UI1320Aの表示を維持する。
【0383】
図13K~
図13Pは、電子デバイス900が生体センサ903を使用してデバイスをロック解除しようと試みている間にエラー状態を検出する別のシナリオを示す。
図13Kは、
図13Aに関して上述したプロセスと類似したプロセスを描写する。電子デバイス900上の制限付きコンテンツにアクセスするプロセスを開始するために、ユーザは、電子デバイス900を(例えば、ほぼ水平な向きから
図13Kのユーザの手の中に描写されているようなデバイスの向きに)持ち上げる(又は起こす)。いくつかの実施例では、デバイスの向きの変化により、電子デバイス900は、認証を必要とする動作を実行する要求(例えば、デバイスをロック解除する要求)を(例えば、加速度計168を介して)検出する。デバイスをロック解除する要求を検出したことに応答して、電子デバイス900は、生体センサ903を使用してユーザを生体認証しようと試みる。
【0384】
いくつかの実施例では、生体センサ903を使用してユーザを生体認証しようと試みながら、電子デバイス900は、エラー状態が発生したことを検出する。いくつかの実施例では、エラー状態が発生したことを検出することは、生体センサ903が(例えば、ユーザの手によって)塞がれていると判定することを必要とする。
図13Kにおいて生体センサ903が塞がれているので、電子デバイス900は、ユーザの顔に関する情報をキャプチャすることができない。したがって、電子デバイス900は、ユーザを生体認証するためのキャプチャされた情報をもたない。ユーザは、生体センサ903がもはや塞がれないように、生体センサ903から自分の手を遠ざけることによって、検出されたエラー状態を修正することができる。
【0385】
いくつかの実施例では、エラー状態が発生したことを検出したことに応答して、電子デバイス900はロック状態を維持する。いくつかの実施例では、エラー状態が発生したことを検出したことに更に応答して、電子デバイス900は、位置インジケーション1304Bを最初に表示する(例えば、エラー状態を検出する前に位置インジケーション1304Bは表示されていない)。いくつかの実施例では、位置インジケーション1304Bは、デバイス上の生体センサ903の位置のインジケーションを含む。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、生体センサ903に隣接するディスプレイ902上の位置に位置インジケーション1304Bを表示する。いくつかの実施例では、位置インジケーション1304Bは、生体センサ903の位置を記述又は指示する視覚的インジケーション(例えば、テキスト、矢印)を含む。例えば、位置インジケーション1304Bは、
図13C~
図13Dの位置インジケーション1318に関して上述されたように、アニメーション化された矢印であり得る。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、位置インジケーション1304Bに加えて又はその代わりに、
図13Yの位置インジケーション1304Cを表示する。いくつかの実施例では、位置インジケーション1304Cは、
図9E-9Iのエラーインジケーション928の特徴の一部又は全てを含む。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、位置インジケーション1304Bに加えて又はその代わりに、
図13Zの位置インジケーション1304Dを表示する。いくつかの実施例では、位置インジケーション1304Dは、(例えば、ユーザに対する、かつ/又は位置インジケーション1304Dに対する)生体センサ903の位置のテキスト記述を含む。
【0386】
いくつかの実施例では、エラー状態が発生したことを検出したことに更に応答して、電子デバイス900はエラーインジケーション1328を最初に表示する。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、ロックアイコン1302に隣接してエラーインジケーション1328を表示する。いくつかの実施例では、エラーインジケーション1328は、エラー状態の原因のインジケーションを含む。いくつかの実施例では、エラーインジケーション1328は、(例えば、後続の生体認証試行のために)検出されたエラー状態を修正するために実行することができるユーザアクションのインジケーションを含む。
【0387】
図13Lは、
図13Bに関して上述したプロセスと類似したプロセスを描写する。
図13Lにおいて、ユーザは依然電子デバイス900上の制限付きコンテンツにアクセスすることを望み、そのためユーザは、エラー状態を修正していないにもかかわらず、スワイプを介してデバイスをロック解除しようと試みる。いくつかの実施例では、位置インジケーション1304Bを有するロック状態UI1300Bを表示している間に、電子デバイス900は、生体センサ903を使用して電子デバイスをロック解除する要求を検出する。デバイスをロック解除する要求を検出することは、ディスプレイ902の位置で開始する入力1312Bを受け取ることと、入力1312Bがディスプレイ902の底端部に隣接する既定の領域内で開始する上向きスワイプジェスチャであると判定することとを含む。ロック状態UI1300Bは、ロック状態UI1300Aの横長バージョンであり、ロック状態UI1300Aの特徴の一部又は全てを含む。
【0388】
図13Mは、
図13Cに関して上述したプロセスと類似したプロセスを描写する。
図13Mにおいて、いくつかの実施例では、デバイスをロック解除する要求を検出したことに応答して、電子デバイス900は、介在インタフェース1314Bを表示する(例えば、ロック状態UI1300Bの表示をこれと置き換える)。介在インタフェース1314Bは、介在インタフェース1314Aの横長バージョンであり、介在インタフェース1314Aの特徴の一部又は全てを含む。
【0389】
更に、デバイスをロック解除する要求を受け取ったことに応答して、電子デバイス900は、エラー状態がまだ発生しているかどうかを判定する。デバイスをロック解除する要求の直後にエラー状態がまだ発生していると判定すると、電子デバイス900は、位置インジケーション1304Bの表示を維持する。
【0390】
図13Nは、
図13Iに関して上述したプロセスと類似したプロセスを描写する。
図13Nにおいて、いくつかの実施例では、所定の時間量(例えば、1、3、又は5秒)が経過したと判定すると、電子デバイス900は、パスコード入力UI1320Bを表示する(例えば、介在インタフェース1314Bの表示をこれと置き換える)。パスコード入力UI1320Bは、パスコード入力UI1320Aの横長バージョンであり、パスコード入力UI1320Aの特徴の一部又は全てを含む。
【0391】
いくつかの実施例では、ユーザはエラー状態を修正しない。代わりに、
図13Nのパスコード入力1320Bを表示している間に、電子デバイス900は、パスワード又はパスコードに対応する1つ以上の文字のシーケンスをディスプレイ902を介して受け取る。一例として、電子デバイス900は、1つ以上の文字のシーケンスの一部分である文字入力1330を受け取る。
【0392】
図13Oは、
図13Jに関して上述したプロセスと類似したプロセスを描写する。
図13Jにおいて、いくつかの実施例では、1つ以上の文字のシーケンスが記憶された認可されたクレデンシャルに対応するという判定に応答して、電子デバイス900は、ロック状態からロック解除状態に遷移する。ロック解除状態に遷移することは、電子デバイス900がロック解除に成功したというインジケーションを提供するロック解除アイコン1322を表示すること(例えば、ロックアイコン1302の表示をこれと置き換えること)を含むことができる。ロック解除状態に遷移することは、
図13Pのホーム画面1324B又は直近に使用されたアプリケーションを表示すること(例えば、パスコード入力UI1320Bの表示をこれと置き換えること)を含むことができる。
【0393】
いくつかの実施例では、1つ以上の文字のシーケンスが記憶された認可されたクレデンシャルに対応しないという判定に応答して、電子デバイス900は、ロック状態を維持する。例えば、電子デバイス900は、
図13Nのパスコード入力UI1320Bの表示を維持する。
【0394】
図13Qにおいて、いくつかの実施例では、ロック状態にある間、電子デバイス900は、上述したような
図13A及び
図13Kにおいて検出されたエラー状態のタイプとは異なるタイプのエラー状態の発生を検出する。
図13A及び
図13Kにおいて検出されたエラー状態は、生体センサ903の位置が、エラー状態を修正するためにユーザが知るのに特に有用であろうタイプのエラー状態である。いくつかの実施例では、生体センサ903を使用してユーザを生体認証しようと試みている間に、電子デバイス900は、異なるタイプ(例えば、生体センサ903の位置の知識が特に有用ではないタイプ)のエラー状態を検出する。
図13Qにおいて、電子デバイス900は、バイオメトリック特徴が許容可能な距離範囲1303の外側にある(例えば、生体センサ903から遠過ぎる)ことを検出する。異なるタイプのエラー状態を検出したことに応答して、電子デバイス900は、
図7Gにおけるエラーインジケーション714Aの特徴の一部又は全てを含むエラーインジケーション1332を表示する。更に、異なるタイプのエラー状態を検出したことに応答して、電子デバイス900は、生体センサ903の位置のインジケーションの表示を見送る。
【0395】
図13R~
図13Tは、電子デバイス900が生体センサ903を使用して支払いを行おうと試みている間にエラー状態を検出するシナリオを示す。
図13Aに関して上述したように、デバイスをロック解除することと同様に、支払いを行うことはユーザの認証の成功を必要とする。
【0396】
図13Rにおいて、ユーザは、オンライン小売店からいくつかの品物を購入することを望む。いくつかの実施例では、ブラウジングアプリケーションのウェブページ1334を表示している間に、電子デバイス900は、認証を必要とする動作を実行する要求(例えば、品物を購入するために支払いを行う要求)を検出する。具体的には、電子デバイス900は、入力1336を介して購入アフォーダンスのアクティブ化を検出する。
【0397】
いくつかの実施例では、支払いを行う要求を検出すると、電子デバイス900は、生体センサ903を使用してユーザを生体認証しようと試みる。いくつかの実施例では、生体センサ903を使用してユーザを生体認証しようと試ながら、電子デバイス900は、エラー状態が発生したことを検出する。
図13Aに関して検出されたエラー状態と同様に、電子デバイス900は、潜在的に有効なバイオメトリック特徴が生体センサ903に実質的に面していないと判定する。いくつかの実施例では、支払いを行う要求を検出すると、電子デバイス900は、ウェブページ1334と重なり合う(例えば、部分的に重なり合う)支払いシートインタフェース1338を表示する。
【0398】
図13Sにおいて、エラー状態が発生したことを検出すると、電子デバイス900は、位置インジケーション1304Eを最初に表示する。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、位置インジケーション1304Eが生体センサ903を指すように、生体センサ903に隣接するディスプレイ902上の位置に位置インジケーション1304Eを表示する。いくつかの実施例では、位置インジケーション1304Eは、
図13C~
図13Dの位置インジケーション1318に関して上述したように、アニメーション化された矢印である。
【0399】
電子デバイス900は、位置インジケーション1304Eを表示している間にエラー状態がまだ発生しているかどうかを判定する。位置インジケーション1304Eによって促されたユーザは、ユーザの顔が
図13Tに示されるように生体センサ903に実質的に面している新しい向きに自分の頭部を向ける。ユーザの頭部の回転により、電子デバイス900は、エラー状態がもはや発生していないと判定する。詳細には、電子デバイス900は、潜在的に有効なバイオメトリック特徴が生体センサ903に実質的に面していると判定する。
【0400】
いくつかの実施例では、エラー状態がもはや発生していないと判定すると、電子デバイス900は、生体センサ903を使用して支払いを行おうと試みる。いくつかの実施例では、ユーザの顔に関するキャプチャされた情報が記憶された認可されたクレデンシャルに対応するという判定に応答して、電子デバイス900は、
図13Tに示すように支払いを行う。いくつかの実施例では、ユーザの顔に関するキャプチャされた情報が記憶された認可されたクレデンシャルに対応しないと判定すると、電子デバイス900は支払いを行うことを見送る。
【0401】
図13U~
図13Xは、電子デバイス900が、記憶された情報を使用して記入フィールド(例えば、ユーザ名フィールド、パスワードフィールド)に自動記入するための先駆けとして、生体センサ903を使用して生体認証しようと試みている間に、エラー状態を検出するシナリオを示す。
図13Aに関して上述したように、デバイスをロック解除することと同様に、記入フィールドに自動記入することはユーザの認証の成功を必要とする。
【0402】
図13Uにおいて、ユーザは、記憶されたログイン情報を使用してユーザ名フィールド及びパスワードフィールドに自動記入することを望む。いくつかの実施例では、モバイルアプリケーションのログインUI1340を表示している間に、電子デバイス900は、認証を必要とする動作を実行する要求(例えば、自動記入する要求)を検出する。具体的には、電子デバイス900は、入力1342を介して自動記入アフォーダンスのアクティブ化を検出する。
【0403】
いくつかの実施例では、記入フィールドに自動記入する要求を検出すると、電子デバイス900は、生体センサ903を使用してユーザを生体認証しようと試みる。いくつかの実施例では、生体センサ903を使用してユーザを生体認証しようと試ながら、電子デバイス900は、エラー状態が発生したことを検出する。
図13Aに関して検出されたエラー状態と同様に、電子デバイス900は、潜在的に有効なバイオメトリック特徴が生体センサ903に実質的に面していないと判定する。
【0404】
図13Vにおいて、エラー状態が発生したことを検出すると、電子デバイス900は、位置インジケーション1304Eを最初に表示する。いくつかの実施例では、電子デバイス900は、位置インジケーション1304Eが生体センサ903を指すように、生体センサ903に隣接するディスプレイ902上の位置に位置インジケーション1304Eを表示する。いくつかの実施例では、位置インジケーション1304Eは、
図13C~
図13Dの位置インジケーション1318に関して上述したように、アニメーション化された矢印である。
【0405】
電子デバイス900は、位置インジケーション1304Eを表示している間にエラー状態がまだ発生しているかどうかを判定する。位置インジケーション1304Eによって促されたユーザは、ユーザの顔が生体センサ903に実質的に面している新しい向きに自分の頭部を向ける。ユーザの頭部の回転により、電子デバイス900は、エラー状態がもはや発生していないと判定する。詳細には、電子デバイス900は、潜在的に有効なバイオメトリック特徴が生体センサ903に実質的に面していると判定する。
【0406】
いくつかの実施例では、エラー状態がもはや発生していないと判定すると、電子デバイス900は、生体センサ903を使用して記入フィールドに自動記入しようと試みる。
図13Wにおいて、電子デバイス900は、ユーザの顔に関するキャプチャされた情報が記憶された認可されたクレデンシャルに対応すると判定する。いくつかの実施例では、ユーザの顔に関するキャプチャされた情報が記憶された認可されたクレデンシャルに対応するという判定に応答して、電子デバイス900は、
図13Xに示すように記入フィールドに自動記入する。いくつかの実施例では、記入フィールドを自動記入することは、ユーザに自動的にログインすることを含む。いくつかの実施例では、ユーザは、ユーザに署名するための表示されたアフォーダンスをアクティブ化することによって手動でログインしなければならない(例えば、デバイスは、記入フィールドが自動記入された後にユーザにログインする要求を検出する)。いくつかの実施例では、ユーザの顔に関するキャプチャされた情報が記憶された認可されたクレデンシャルに対応しないと判定すると、電子デバイス900は記入フィールドに自動記入することを見送る。
【0407】
図14A~
図14Bは、いくつかの実施例に係る、ユーザを生体認証しようと試みている間に検出されたエラー状態を修正するようにユーザを促す方法を示すフロー図である。方法1400は、ディスプレイ(例えば、902)及び1つ以上の生体センサ(例えば、903)(例えば、複数の生体センサを有するデバイスの第1の生体センサ)(例えば、指紋センサ、非接触生体センサ(例えば、熱式又は光学式顔認識センサなどの、物理的接触を必要としない生体センサ)、虹彩スキャナ)を有する電子デバイス(例えば、900)において実行される。いくつかの実施例では、1つ以上の生体センサは、1つ以上のカメラを含む。方法1400のいくつかの動作は、任意選択的に組み合わされ、いくつかの動作の順序は、任意選択的に変更され、いくつかの動作は、任意選択的に省略される。
【0408】
以下に説明するように、方法1400は、ユーザを生体認証しようと試みている間に検出されたエラー状態を修正するようにユーザを促す直感的な方法を提供する。方法は、生体認証を実行するユーザの認識的負担を軽減し、それにより、より効率的なヒューマンマシンインタフェースが作成される。バッテリ動作コンピューティングデバイスでは、生体認証をユーザがより迅速かつ効率的に実行できるようにすることで、電力を節約し、バッテリ充電の間隔が延びる。
【0409】
生体センサ(例えば、903)及びタッチ感知ディスプレイ(例えば、902)を有する電子デバイス(例えば、900)は、生体センサにおいて生体情報(例えば、バイオメトリック特徴に関する情報、又はバイオメトリック特徴に対応する情報)を検出するためのエラー状態の発生(例えば、生体センサが部分的に塞がれているか又は覆われている、完全に塞がれている、センサの動作を阻止するのに十分な程度に塞がれている、生体センサが、電子デバイスと対話している間にユーザの一部分(例えば、手)によって塞がれている、生体センサが、生体認証に使用することができるバイオメトリック特徴の一部分(例えば、顔)に向けられていない、バイオメトリック特徴が生体センサから離れるように回転している、バイオメトリック特徴が生体センサに実質的に面しているように向けられていない)を検出する(1402)。いくつかの実施例では、ユーザは、生体センサからユーザの手を離すことによってエラー状態を修正することができる。いくつかの実施例では、ユーザは、生体センサに向かってユーザの顔を回転させること、並びに/又はバイオメトリック特徴が生体センサに実質的に面している位置及び/若しくは向きに生態センサがあるように、デバイス(例えば、900)を傾斜/回転させることによってエラー状態を修正することができる。いくつかの実施例では、デバイスは、デバイスがロック状態にある間にエラー状態の発生を検出する。いくつかの実施例では、エラー状態の発生を検出することは、1組の1つ以上のエラー状態基準が満たされていると判定することであるか、又はそれを含む。いくつかの実施例では、エラー状態の発生を検出することは、エラー状態が発生していると判定することであるか、又はそれを含む。
【0410】
いくつかの実施例では、エラー状態の発生(例えば、エラー状態基準)は、エラー状態が発生するために生体センサ(例えば、903)が覆われているという要件(1404)を含む。いくつかの実施例では、エラー状態の発生(例えば、エラー状態基準)は、エラー状態が発生するためにディスプレイ(例えば、902)がオンになっているという要件を含む。いくつかの実施例では、エラー状態の発生(例えば、エラー状態基準)は、生体認証を試みる要求(例えば、認証を必要とする動作を実行する要求)に対応する入力(例えば、1312A~B、1336、1342)が、エラー状態(例えば、上方向スワイプ、上方向への装置の傾斜、ボタン(例えば、904)を押すか、又は画面(例えば、ディスプレイ902)上でタップすることによってデバイスを起こすこと、ディスプレイがオンであるときに画面をタップすること、アフォーダンスをアクティブ化することなど)が発生するために満たされているという要件を含む。
【0411】
いくつかの実施例では、エラー状態の発生(例えば、エラー状態基準)は、エラー状態が発生するために、失敗した認証試行の最大数(例えば、所定の数)がまだ達していないという要件を含む(例えば、デバイスは、デバイスをロック解除するために非生体認証(例えば、パスワード、パスコード、又はパターン)が必要とされる前に、それぞれの数の失敗した認証試行のみを可能にする)。いくつかの実施例では、エラー状態の発生(例えば、エラー状態基準)は、電子デバイス(例えば、900)が、エラー状態が発生するために生体認証に使用することができるバイオメトリック特徴の一部分に生体センサ(例えば、903)が向いていないように、電子デバイス(例えば、900)が向けられるという要件(1406)を含む。いくつかの実施例では、この向きでは、生体センサは、デバイスの底縁部に(又はそれに隣接して又はその近くに)配置される。エラー状態を検出するために、失敗した認証試行の最大数がまだ達していないことを必要とすることにより、エラー状態に起因して失敗する可能性が高い生体認証の複数のリソース集約的再試行のインスタンスが低減される。これは、失敗する可能性が高い動作の実行を制限することによって、電力使用を低減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0412】
いくつかの実施例では、エラー状態の発生は、エラー状態が第1のタイプである(例えば、生体センサが部分的に塞がれるか又は覆われている、完全に塞がれている、センサの動作を阻止するのに十分な程度に塞がれている、生体センサが、電子デバイスと対話している間にユーザの一部分(例えば、手)によって塞がれている、生体センサが、生体認証に使用することができるバイオメトリック特徴の一部分(例えば、顔)に向けられていない、バイオメトリック特徴が生体センサから離れるように回転している、バイオメトリック特徴が生体センサに実質的に面しているように向けられていない)ときに検出される。いくつかの実施例では、ユーザは、生体センサからユーザの手を離すことによってエラー状態を修正することができる。いくつかの実施例では、ユーザは、生体センサに向かってユーザの顔を回転させること、並びに/又はバイオメトリック特徴が生体センサに実質的に面している位置(若しくは向き)に生態センサがあるようにデバイスを傾斜/回転させることによってエラー状態を修正することができる。いくつかの実施例では、第2のタイプのエラー状態(例えば、第1のタイプとは異なるエラー状態)の発生を検出したことに応答して、電子デバイスは、生体センサの位置のインジケーション(例えば、1304A~E)を表示せずに、第2のタイプのエラー状態の発生のインジケーション(例えば、1332)(例えば、エラー状態の原因に関する情報(例えば、デバイスが離れ過ぎている、デバイスが近過ぎる))を表示する。
【0413】
エラー状態の発生を検出したことに応答して(例えば、その後に)、電子デバイス(例えば、900)は、電子デバイス上の生体センサ(例えば、903)の位置のインジケーション(例えば、1304A~E)(例えば、テキストインジケーション(例えば、1304A、1304D)(例えば、「見下ろす」を記述するテキスト)、グラフィック、視覚、又は絵のインジケーション(例えば、1304B~C、1304E)(例えば、静的又はアニメーション化されたユーザインタフェースの2つの位置間で前後に移動する(例えば、ユーザインタフェースの2つの位置の間で前後に移動する、跳ねるオブジェクト)視覚的オブジェクト(例えば、矢印又は他の形状))をタッチ感知ディスプレイ(例えば、902)に表示する(1408)。いくつかの実施例では、エラー状態の発生を検出したことに応答して(例えば、その後に)、電子デバイスは、バイオメトリック特徴に関するキャプチャされた生体情報が、記憶された認可されたクレデンシャル(例えば、生体テンプレート)に対応する(又は一致する)かどうかを判定することを見送る。
【0414】
いくつかの実施例では、生体センサの位置のインジケーションは、エラー状態を修正するために実行することができるユーザアクションのインジケーション(例えば、1304A~1304E)を含む。いくつかの実施例では、ユーザアクションのインジケーションは、次の認証の試みのためにエラー状態を修正する方法を示す。エラー状態を修正するために実行可能なユーザアクションのインジケーションを表示することにより、その後の認証の試みにおいてユーザが生体認証することができるように、どのようなアクションをとるべきかについて、ユーザにフィードバックを提供する。改善された視覚的フィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0415】
いくつかの実施例では、インジケーション(例えば、1304A~E)は、生体センサの近くに(例えば、隣接して)配置される。いくつかの実施例では、インジケーションは、バイオメトリック特徴の姿勢(例えば、向き)を生体センサに向かって変化させる命令(例えば、1304A)(例えば、テキストインジケーション(例えば、「見下ろす」))を含む(1410)。いくつかの実施例では、インジケーションは、生体センサが位置する場所のテキスト記述(例えば、1304D)(例えば、センサを右に向ける、センサを左に向ける、センサを下に向ける))を含む(1412)。いくつかの実施例では、インジケーションは、生体センサの近くに(例えば、隣接して)配置されたグラフィカルインジケーション(例えば、1304B~C、1304E)を含む。いくつかの実施例では、インジケーションは、生体センサ(例えば、センサの方を指すオブジェクト(例えば、矢印又は他の形状))の絵のインジケーション(例えば、1304B、1304E)を含む。いくつかの実施例では、インジケーション(例えば、1304A~E)は、生体センサの位置を示すアニメーション(例えば、センサに向かって跳ねるか又は滑るオブジェクト、センサの近くで脈打つか又は輝くアニメーション)を含む。生体センサの近くにインジケーションを表示することは、エラー状態の発生源であるデバイスの位置のフィードバックをユーザに提供する。生体センサの近くにインジケーションを表示することにより、ユーザは、生体センサから自分の手を取り除いてエラー状態を修正するように促される。改善された視覚的フィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。いくつかの実施例では、生体認証中にインジケータは表示されない。生体センサの位置の絵のインジケーションを表示することは、エラー状態の発生源であるデバイスの位置のフィードバックをユーザに提供する。生体センサの位置の絵のインジケーションを表示することにより、ユーザは、生体センサから自分の手を取り除いてエラー状態を修正するように促される。改善された視覚的フィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。いくつかの実施例では、生体認証中にインジケータは表示されない。
【0416】
電子デバイス(例えば、900)上の生体センサ(例えば、903)の位置のインジケーション(例えば、1304A~E)を表示している間に、電子デバイスは、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除する要求を検出する(1414)(例えば、要求は、タッチジェスチャ入力(例えば、1312A~B)(例えば、スワイプジェスチャ(例えば、水平又は垂直方向に閾値距離を超える接触))に対応し、要求は、ディスプレイ(例えば、902)の縁部(例えば、底縁部)から始まるか、又はディスプレイの所定の領域(例えば、下部)内から始まる)接触に対応する)。いくつかの実施例では、要求は、タッチジェスチャ入力がディスプレイの第1の領域(例えば、ディスプレイの底縁部に沿った領域)で始まり、ディスプレイの第2の領域(例えば、ディスプレイの底縁部に沿った領域の上の領域)で終わる(又はそこを通って進む)タッチジェスチャ入力(例えば、1312A~B)に対応する。
【0417】
生体センサ(例えば、903)を使用して電子デバイス(例えば、900)をロック解除する要求を検出したことに応答して(例えば、その後に)、電子デバイスをロック解除する要求を検出した後に生じるそれぞれの時間(例えば、電子デバイスをロック解除する要求を検出した直後の時間、又は1、3、若しくは5秒などの遅延時間が経過した後に生じるそれぞれの時間)にエラー状態がまだ発生しているという判定に従って、電子デバイスは、生体センサの位置のインジケーション(例えば、1304A~E)を表示することを中止し(1416)、タッチベースの認証情報(例えば、パスワード、パスコード、スワイプパターン)を入力するためのタッチベースのユーザインタフェース(例えば、1320A~B)を表示する(1416)。いくつかの実施例では、タッチベースのユーザインタフェースを表示している間に、電子デバイスは、エラー状態がもはや発生していないと判定する。いくつかの実施例では、エラー状態がもはや発生していないという判定に従って、電子デバイスは、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除しようと試みる。いくつかの実施例では、1組の1つ以上のエラー状態基準が満たされているという判定は、エラー状態がまだ発生しているという判定である(又はそれを含む)。
【0418】
デバイスをロック解除する要求を検出した後に、生体センサの位置のインジケーション(例えば、「見下ろす」を記述するテキスト)を表示することを中止することは、生体センサの位置のインジケーションとパスコード入力ユーザインタフェースの両方を表示することから生じる潜在的な混乱を除去することによって、ユーザへのフィードバックを改善する。例えば、電子デバイスが生体センサの位置のインジケーションを表示し続けている一方で、例えば、パスコード入力ユーザインタフェースも表示している場合、ユーザは、生体認証を実行するためにどのアクションをとるか(例えば、見下ろす又はパスコードを入力する)について混乱する可能性が高い。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0419】
エラー状態がまだ発生しているという判定に従って、タッチベースのユーザインタフェースを自動的に表示することは、非生体認証を実行することをユーザに明示的に要求することなしに、状態が適切であるときに非生体認証を試みる能力をユーザに提供する。更なるユーザ入力を必要とせずに、1組の条件が満たされているときに動作を実行することは、デバイスの操作性を向上させ(例えば、認証に必要なアクションをユーザに指示し)、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0420】
いくつかの実施例では、タッチベースの認証情報を入力するためのタッチベースのユーザインタフェース(例えば、1320A~B)を表示している間に、電子デバイスは、(例えば、パスワード、パスコード、又はスワイプパターンを入力するための)タッチ感知ディスプレイ上のタッチ入力シーケンス(例えば、1つ以上の文字に対応する1つ以上の入力のシーケンス(例えば、1326、1330)、1つ以上の文字のシーケンス)を検出する。いくつかの実施例では、タッチ入力シーケンスを検出したことに応答して、タッチ入力シーケンスが認可されたクレデンシャル(例えば、記憶された認可されたクレデンシャル、パスワード、パスコード、スワイプパターン)と一致するという判定に従って、電子デバイスは電子デバイスをロック状態からロック解除状態に遷移させる。いくつかの実施例では、タッチ入力シーケンスを検出したことに応答して、タッチ入力シーケンスが認可されたクレデンシャルと一致しないという判定に従って、電子デバイスは電子デバイスをロック状態に維持する。
【0421】
いくつかの実施例では、それぞれの時間は、生体センサを使用して電子デバイスをロック解除する要求が検出されたときから所定の遅延時間期間後に生じる時間である(1418)。
【0422】
生体センサ(例えば、903)を使用して電子デバイス(例えば、900)をロック解除する要求を検出したことに応答して(例えば、その後に)、エラー状態がもはや発生していない(例えば、エラー状態が修正された)という判定に従って、電子デバイスは、生体センサを使用して(例えば、生体センサによってキャプチャされた情報を記憶された認可されたクレデンシャル(例えば、ユーザに関連付けられた生体テンプレート)と比較して)電子デバイスをロック解除しようと試みる(1420)。いくつかの実施例では、閾値時間期間内に、キャプチャされた情報が記憶された認可されたクレデンシャルと一致する場合、デバイスはロック状態からロック解除状態に遷移する。いくつかの実施例では、閾値内で、キャプチャされた情報が記憶された認可されたクレデンシャルと一致しない場合、デバイスはロックされた状態を維持し、タッチベースの認証情報を入力するためのタッチベースのインタフェース(例えば、1320A~B)を表示する。いくつかの実施例では、タッチベースの認証情報を入力するためのタッチベースのユーザインタフェースを表示することなく、生体認証を介して電子デバイスをロック解除しようと試みることが行われる。いくつかの実施例では、1組の1つ以上のエラー状態基準がもはや満たされていないという判定は、エラー状態がもはや発生していないという判定である(又はそれを含む)。いくつかの実施例では、エラー状態がもはや発生していないという判定は、電子デバイスをロック解除する要求を検出した後に生じるそれぞれの時間までの任意の時間に行うことができる。エラー状態がもはや発生していないという判定に従って電子デバイスをロック解除するように自動的に試みることには、デバイスをロック解除する試みが成功する可能性を向上させる。例えば、エラー状態が修正されたことをデバイスが検出した直後に、デバイスは試行を実行する。更なるユーザ入力を必要とせずに1組の状態が満たされた場合に最適化された動作を実行することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザとデバイスのインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0423】
いくつかの実施例では、電子デバイス(例えば、900)をロック解除しようと試みることは、生体認証が成功した(例えば、生体認証センサ(例えば、903)を使用してキャプチャされた情報が記憶された認可されたクレデンシャルと一致又は対応する)という判定に従って、電子デバイスをロック解除する(例えば、ロック状態からロック解除状態にデバイスを遷移させる)ことを含む。いくつかの実施例では、電子デバイスをロック解除しようと試みることは、生体認証が成功していない(例えば、生体認証センサ(例えば、903)を使用してキャプチャされた情報が記憶された認可されたクレデンシャルと一致又は対応しない)という判定に従って、代替の認証ユーザインタフェース(例えば、1320A~B)(例えば、タッチベースの認証情報(例えば、パスワード、パスコード、スワイプパターン)を入力するためのタッチベースのユーザインタフェース)をタッチ感知ディスプレイ(例えば、902)に表示することを含む。いくつかの実施例では、生体認証が成功しなかったという判定に更に従って、電子デバイスはロック状態を維持する。いくつかの実施例では、電子デバイスをロック解除しようと試みることは、生体センサを使用してユーザを生体認証しようと試みることを含む。
【0424】
いくつかの実施例では、生体センサ(例えば、903)を使用して電子デバイス(例えば、900)をロック解除する要求を検出した後に(例えば、ロック解除する要求を検出した後だが、所定の時間量が経過する前に)、かつ生体センサの位置のインジケーション(例えば、1304A~E)を表示している間に、エラー状態がもはや発生していないという判定が行われる(1422)。
【0425】
方法1400に関して上述された処理(例えば、
図14A~
図14B)の詳細はまた、上述の方法に同様の方式で適用可能であることに留意されたい。例えば、方法800、方法1000、及び/又は方法1200は、方法1400に関して前述した様々な方法の特性のうちの1つ以上を任意選択的に含む。例えば、方法1400に記載されているように、生体センサの位置のインジケーションを表示することは、エラー状態を検出したことに応答して、方法800、方法1000、及び方法1200において実行することができる。簡潔にするために、これらの詳細は、以下で繰り返さない。
【0426】
上記は、説明を目的として、特定の実施形態を参照して記述されている。しかしながら、上記の例示的な説明は、網羅的であること、又は開示されたまさにその形態に本発明を限定するものではない。上記の教示を考慮して、多くの修正及び変形が可能である。本技術の原理、及びそれらの実際の適用を最もよく説明するために、実施形態が選択及び記載されている。それにより、他の当業者は、意図された具体的な用途に適するような様々な修正を用いて、本技術及び様々な実施形態を最も良好に利用することが可能となる。
【0427】
添付図面を参照して、本開示及び例を十分に説明してきたが、様々な変更及び修正が、当業者には明らかとなるであろうことに留意されたい。そのような変更及び修正は、特許請求の範囲によって定義されるような、本開示及び例の範囲内に含まれるものとして理解されたい。
【0428】
本技術の一態様は、ユーザが求める内容又はユーザが関心をもつ可能性がある任意の他の内容に関するユーザへの配信を改善するために、様々なソースから入手可能なデータを収集及び使用することである。本開示は、いくつかの例において、この収集されたデータが、特定の人を一意に特定する個人情報データ、又は特定の人に連絡する若しくはその所在を突き止めるために使用できる個人情報データを含み得ることを考察する。そのような個人情報データとしては、人口統計データ、位置ベースのデータ、電話番号、電子メールアドレス、ツイッターID、自宅の住所、ユーザの健康若しくはフィットネスのレベルに関するデータ若しくは記録(例えば、バイタルサイン測定値、投薬情報、運動情報)、誕生日、又は任意の他の識別情報若しくは個人情報を挙げることができる。
【0429】
本開示は、本技術におけるそのような個人情報データの使用がユーザの利益になる使用であり得る点を認識するものである。例えば、よりユーザの興味を引く対象のコンテンツを配信するために、個人情報データが使用されてもよい。したがって、そのような個人情報データの使用は、配信されるコンテンツの計算された制御をユーザができるようにする。更に、ユーザに利益をもたらす、個人情報データに関する他の使用もまた、本開示によって考察される。例えば、健康データ及びフィットネスデータは、ユーザの全般的なウェルネスについての洞察を提供するために使用することができ、又は、ウェルネスの目標を追求するための技術を使用している個人への、積極的なフィードバックとして使用することもできる。
【0430】
本開示は、そのような個人情報データの収集、分析、開示、転送、記憶、又は他の使用に関与するエンティティが、確固たるプライバシーポリシー及び/又はプライバシー慣行を遵守することを考察する。具体的には、そのようなエンティティは、個人情報データを秘密として厳重に保守するための、業界又は政府の要件を満たしているか又は上回るものとして一般に認識されている、プライバシーのポリシー及び慣行を実施し、一貫して使用するべきである。そのようなポリシーは、ユーザによって容易にアクセス可能であるべきであり、データの収集及び/又は使用が変化するにつれて更新されるべきである。ユーザからの個人情報は、そのエンティティの合法的かつ正当な使用のために収集されるべきであり、それらの合法的使用を除いては、共有又は販売されるべきではない。更に、そのような収集/共有は、ユーザに告知して同意を得た後に実施されるべきである。更に、そのようなエンティティは、そのような個人情報データへのアクセスを保護して安全化し、その個人情報データへのアクセスを有する他者が、それらのプライバシーポリシー及び手順を遵守することを保証するための、あらゆる必要な措置を講じることを考慮するべきである。更に、そのようなエンティティは、広く受け入れられているプライバシーのポリシー及び慣行に対する自身の遵守を証明するために、第三者による評価を自らが受けることができる。更に、ポリシー及び慣行は、収集及び/又はアクセスされる具体的な個人情報データのタイプに適合されるべきであり、また、管轄権固有の考慮事項を含めた、適用可能な法令及び規格に適合されるべきである。例えば、アメリカ合衆国では、特定の健康データの収集又はアクセスは、医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(Health Insurance Portability and Accountability Act、HIPAA)などの、連邦法及び/又は州法によって管理することができ、その一方で、他国における健康データは、他の規制及びポリシーの対象となり得るものであり、それに従って対処されるべきである。それゆえ、各国の異なる個人データのタイプに対して、異なるプライバシー慣行が保たれるべきである。
【0431】
前述のことがらにもかかわらず、本開示はまた、個人情報データの使用又は個人情報データへのアクセスを、ユーザが選択的に阻止する実施形態も考察する。すなわち、本開示は、そのような個人情報データへのアクセスを防止又は阻止するように、ハードウェア要素及び/又はソフトウェア要素を提供できることを考察する。例えば、広告配信サービスの場合では、本技術は、ユーザが、サービスの登録中又はその後のいつでも、個人情報データの収集への参加の「オプトイン」又は「オプトアウト」を選択できるように構成することができる。別の実施例では、ユーザは、ターゲットコンテンツ配信サービスにムード関連データを提供しないように選択することができる。更に別の実施例では、ユーザは、ムード関連データが維持される期間を制限するか、又は基準ムードプロファイルの展開を完全に禁止することを選択することができる。「オプトイン」及び「オプトアウト」の選択肢を提供することに加えて、本開示は、個人情報のアクセス又は使用に関する通知を提供することを考察する。例えば、ユーザの個人情報データにアクセスするアプリのダウンロード時にユーザに通知され、その後、個人情報データがアプリによってアクセスされる直前に再びユーザに注意してもよい。
【0432】
更に、本開示の意図は、個人情報データを、非意図的若しくは無認可アクセス又は使用の危険性を最小限に抑える方法で、管理及び処理するべきであるという点である。データの収集を制限し、データがもはや必要とされなくなった時点で削除することによって、危険性を最小限に抑えることができる。更に、適用可能な場合、特定の健康関連アプリケーションにおいて、ユーザのプライバシーを保護するために、データの非特定化を使用することができる。非特定化は、適切な場合には、特定の識別子(例えば、生年月日など)を除去すること、記憶されたデータの量又は特異性を制御すること(例えば、位置データを住所レベルよりも都市レベルで収集すること)、データがどのように記憶されるかを制御すること(例えば、データをユーザ全体にわたって情報集約すること)及び/又は他の方法によって、容易にすることができる。
【0433】
それゆえ、本開示は、1つ以上の様々な開示された実施形態を実施するための、個人情報データの使用を広範に網羅するものであるが、本開示はまた、そのような個人情報データにアクセスすることを必要とせずに、それらの様々な実施形態を実施することも可能であることを考察する。すなわち、本技術の様々な実施形態は、そのような個人情報データの全て又は一部分が欠如することにより、実施不可能となるものではない。例えば、コンテンツは、ユーザに関連付けられたデバイスによってリクエストされたコンテンツ、コンテンツ配信サービスで使用可能な他の非個人情報、又は公的に使用可能な情報などの、非個人情報データ又は個人情報の最小限の量のみに基づいて嗜好を推測することにより、選択してユーザに配信することができる。