(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】コネクタ組立体
(51)【国際特許分類】
H01R 13/58 20060101AFI20250107BHJP
H01R 13/639 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
H01R13/58
H01R13/639 Z
(21)【出願番号】P 2023172147
(22)【出願日】2023-10-03
【審査請求日】2023-10-03
(32)【優先日】2022-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】596039187
【氏名又は名称】台達電子工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DELTA ELECTRONICS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】李 雷鳴
(72)【発明者】
【氏名】林 鴻銓
【審査官】山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】実開平03-116675(JP,U)
【文献】米国特許第09843112(US,B2)
【文献】実開昭63-022076(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/58
H01R 13/639
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、第1固定部を含み、前記本体の両端に回転自在に接合される2つのロックアームと、を含むベースと、
前記本体の中に設けられる接続部と、前記接続部の一側から突出する複数のコンタクトと、を含み、前記2つのロックアームの間に位置するコンタクトユニットと、
2つの第2固定部と、前記2つの第2固定部の間に位置する複数の貫通孔と、を含むコンタクト固定ユニットと、
を備え、
2つの第1固定部はそれぞれ前記2つの第2固定部と係合され、且つ前記コンタクトは前記貫通孔に対応して貫通されるコネクタ組立体。
【請求項2】
前記2つの第1固定部の各々は、2つのタブを含む請求項1に記載のコネクタ組立体。
【請求項3】
前記2つの第1固定部の各々は、前記2つのタブの少なくとも一方に設けられる第1係合部を更に含み、且つ前記2つの第2固定部の各々は、第2係合部を含み、前記第1係合部と前記第2係合部とが対応して係合する請求項2に記載のコネクタ組立体。
【請求項4】
前記2つの第1固定部には各々2つの前記第1係合部があり、
前記2つの第2固定部には各々2つの前記第2係合部がある請求項3に記載のコネクタ組立体。
【請求項5】
前記第1係合部と前記第2係合部は、その一方が凸部であるが、その他方が凹部である請求項3に記載のコネクタ組立体。
【請求項6】
前記第1係合部と前記第2係合部との対向方向は、前記コンタクトの延長方向に対して垂直である請求項3に記載のコネクタ組立体。
【請求項7】
前記第1係合部と前記第2係合部との対向方向は、前記コンタクトの延長方向に対して平行である請求項3に記載のコネクタ組立体。
【請求項8】
前記コンタクト固定ユニットは、1つのワンピース構造である請求項1に記載のコネクタ組立体。
【請求項9】
前記コンタクト固定ユニットは、第1ブロック構造と第2ブロック構造と構成され、前記コンタクトが前記第1ブロック構造と前記第2ブロック構造の間に挟まれる請求項1に記載のコネクタ組立体。
【請求項10】
前記2つのロックアームの外側は、前記コンタクト固定ユニットの外側よりも外部に突出する請求項1に記載のコネクタ組立体。
【請求項11】
前記2つのロックアームの外側は、前記コンタクト固定ユニットの外側と同一平面である請求項1に記載のコネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンタクト接続技術に関し、特に、コネクタ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
電子装置の間では一般的に、配線によって信号及び/又は電流が伝送される。幾つかの用途では、配線をホーンベースと組み合わせてからホーンコネクタを形成する。電子装置の小型化の発展に伴い、ホーンコネクタの差し込みスペースや取り付けスペースも小さくなる。したがって、ホーンコネクタを差し込みするか又は取り付ける際に、スペースの制限により、配線のコンタクトを動かす可能性がある。コンタクトが動かされると、コンタクトとホーンベースとの電気的接触不良を引き起こす懸念がある。また、動かされたコンタクトが偏向する可能性もあり、隣接する二本のコンタクトの間の距離が減少し、アーク放電、偶発的な接触、及び/又は信号干渉によるノイズ等の問題が発生する可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
したがって、本開示の目的はコネクタ組立体を提供することであり、コネクタ組立体はコンタクト固定ユニットを含み、このコンタクト固定ユニットは、コンタクトユニットにかかる応力の大部分を分散させることができ、これにより応力がコンタクトユニットとベースとの接合に与える衝撃を大幅に低減することができ、更にコンタクトユニットとベースとの接触の安定性を効果的に向上させることができる。
【0004】
本開示のもう1つの目的はコネクタ組立体を提供することであり、そのコンタクト固定ユニットは、コンタクトユニットのコンタクトの偏向を回避することができ、隣接するコンタクトの間の距離を維持することができ、更に隣接するコンタクトの間のアーク放電、偶発的な接触、及び/又は信号干渉の発生を回避することができる。
【0005】
本開示は、上記目的に基づいて、本体と、第1固定部を含み、本体の両端に回転自在に接合される2つのロックアームと、を含むベースと、本体の中に設けられる接続部と、接続部内に設けられ且つ接続部の一側から突出して延出する複数のコンタクトと、を含み、2つのロックアームの間に位置するコンタクトユニットと、2つの第2固定部と、2つの第2固定部の間に位置する複数の貫通孔と、を含むコンタクト固定ユニットと、を備え、2つの第1固定部はそれぞれ2つの第2固定部を挟持し、且つコンタクトは貫通孔に対応して貫通されるコネクタ組立体を提供する。
【0006】
本開示の一実施例によれば、上記第1固定部の各々は、2つのタブを含む。
【0007】
本開示の一実施例によれば、上記第1固定部の各々は、2つのタブの少なくとも一方に設けられる第1係合部を更に含み、且つ第2固定部の各々は、第2係合部を含み、これらの第1係合部と第2係合部とが対応して係合する。
【0008】
本開示の一実施例によれば、上記2つの第1固定部には各々2つの上記第1係合部があり、上記2つの第2固定部には各々2つの上記第2係合部がある。
【0009】
本開示の一実施例によれば、上記第1係合部と第2係合部は、その一方が凸部であるが、その他方が凹部である。
【0010】
本開示の一実施例によれば、上記第1係合部と前記第2係合部との対向方向は、前記コンタクトの延長方向に対して垂直である。
【0011】
本開示の一実施例によれば、上記第1係合部と前記第2係合部との対向方向は、前記コンタクトの延長方向に対して平行である。
【0012】
本開示の一実施例によれば、上記コンタクト固定ユニットは、ワンピース構造である。
【0013】
本開示の一実施例によれば、上記コンタクト固定ユニットは、第1ブロック構造と第2ブロック構造と構成され、前記コンタクトが前記第1ブロック構造と前記第2ブロック構造の間に挟まれる。
【0014】
本開示の一実施例によれば、上記2つのロックアームの外側は、前記コンタクト固定ユニットの外側よりも外部に突出する。
【0015】
本開示の一実施例によれば、上記2つのロックアームの外側は、前記コンタクト固定ユニットの外側と同一平面である。
【0016】
本開示は、上記目的に基づいて、接続部と、複数のコンタクトと、を含み、接続部は、接続部の一側に位置する2つの第1固定部を含み、コンタクトは、接続部内に設けられ、且つ接続部の当該側から突出して2つの第1固定部の間に位置するコンタクトユニットと、2つの第2固定部と、複数の貫通孔と、を含み、これらの貫通孔は、2つの第2固定部の間に位置し、2つの第1固定部はそれぞれ2つの第2固定部に対応して係合され、これらのコンタクトは、貫通孔に対応して貫通されるコンタクト固定ユニットと、を備えるコネクタ組立体を更に提供する。
【0017】
本開示の一実施例によれば、上記2つの第1固定部と2つの第2固定部は、その一方が2つの凹部であるが、その他方が2つのバックルである。
【0018】
本開示の一実施例によれば、上記コンタクト固定ユニットは、ワンピース構造である。
【0019】
本開示の一実施例によれば、上記コネクタ組立体は、ベースを更に含む。ベースは、本体と、それぞれ本体の両端に回転自在に接合される2つのロックアームと、を含む。コンタクトユニットは、2つのロックアームの間に位置し、接続部は、本体の中に設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下、図面に合わせて詳細に説明することにより、本開示の態様をよりよく理解することができる。注意すべきなのは、業界の標準的な慣行に従って、各特徴が縮尺通りに描かれていないことである。実際に、議論をより明確にするように、各特徴のサイズは、任意に増加するか又は縮小してよい。
【
図1】本開示の第1実施形態によるコネクタ組立体を示す上面概略図である。
【
図2】本開示の第1実施形態によるコネクタ組立体を示す斜視概略図である。
【
図3】本開示の第1実施形態によるコネクタ組立体を示す正面概略図である。
【
図4】本開示の第2実施形態によるコネクタ組立体を示す正面概略図である。
【
図5】本開示の第3実施形態によるコネクタ組立体を示す上面概略図である。
【
図6】本開示の第4実施形態によるコネクタ組立体を示す上面概略図である。
【
図7】本開示の第5実施形態によるコネクタ組立体を示す斜視概略図である。
【
図8A】本開示の第6実施形態によるコネクタ組立体を示す組立概略図である。
【
図8B】本開示の第6実施形態によるコネクタ組立体を示す組立概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1~
図3を参照されたい。
図1~
図3はそれぞれ、本開示の第1実施形態によるコネクタ組立体の上面概略図、立体概略図、及び正面概略図を示す。この実施形態において、コネクタ組立体100は、主にベース110、コンタクトユニット120、及びコンタクト固定ユニット130を含む。幾つかの実施例において、ベース110は、ホーンベースである。ベース110は、本体112及び2つのロックアーム114を含んでよい。
図1及び
図2に示すように、2つのロックアーム114は、枢着部を回転軸として本体112に回転自在に接合されるように、それぞれ本体112の両端(対向する両側)に枢着されてよい。
【0022】
各ロックアーム114は、第1固定部114aを含む。2つのロックアーム114の第1固定部114aは、互いに対向する。幾つかの例示的な実施例において、
図2及び
図3に示すように、各第1固定部114aは2つのタブPEを含み、この2つのタブPEはそれぞれ第1固定部114aの上側と下側に設けられ、且つ互いに対向してよい。一方の第1固定部114aの2つのタブPEは、他方の第1固定部114aの方向に突出して延びる。各第1固定部114aは、1つまたは複数の第1係合部E1を選択的に含んでよい。各第1固定部114aが1つの第1係合部E1を含む場合、この第1係合部E1は、2つのタブPEのうちの一方に設けられ、且つこの第1係合部E1は、他方のタブPEと対向する。各第1固定部114aが2つの第1係合部E1を含む場合、この2つの第1係合部E1は、互いに対向するように、それぞれ2つのタブPEに設けられてよい。この2つの第1係合部E1は、同一のタブPEに設けられてもよい。幾つかの特定の実施例において、第1固定部114aに何れかの係合部を配置しなくてよい。
図3に示すように、第1係合部E1は凸部であってよい。他の実施例において、第1係合部E1は凹部であってよい。
【0023】
コンタクトユニット120は、ベース110に接合され、且つベース110の2つのロックアーム114の間に位置する。
図1及び
図2に示すように、コンタクトユニット120は、主に接続部122と、複数のコンタクト124とを含む。接続部122は、ベース110の本体112内に設けられる。コンタクト124は、接続部122内に設けられ、且つ接続部122の一側122aから突出して延出する。これらのコンタクト124は、実質的に互いに平行であってよい。これらのコンタクト124は、一定の間隔で配列されてよい。他の幾つかの実施例において、これらのコンタクト124間の間隔は互いに異なり、又は部分的に同じであり、部分的に異なる。コンタクト124は、コンタクトユニット120がベース110に電気的に接続されるように、ベース110内部の回路に電気的に接続される。
【0024】
幾つかの実施例において、
図3に示すように、コンタクト固定ユニット130は、ワンピース構造で、且つブロックである。コンタクト固定ユニット130は、2つの第2固定部132と、複数の貫通孔134とを含む。2つの第2固定部132はそれぞれ、コンタクト固定ユニット130の両端に位置する。ベース110の2つの第1固定部114aはそれぞれ、この2つの第2固定部132を対応して挟持してよい。幾つかの実施例において、各第2固定部132は、1つ又は複数の第2係合部E2を含む。各第2固定部132の第2係合部E2の数、位置、及び寸法は何れも、対応する第1固定部114aの第1係合部E1の数、位置、及び寸法に対応する。また、第2係合部E2の構造は、第1係合部E1の構造とマッチングする。幾つかの実施例において、第1係合部E1と第2係合部E2とは、その一方が凸部であるが、その他方が構造及び寸法が凸部とマッチングであってもよい凹部である。
図2に示す実施例において、第1係合部E1は凸部であり、第2係合部E2は凹部である。これにより、第1係合部E1と第2係合部E2は対応して係合することができる。
【0025】
具体的には、各第1固定部114aが1つの第1係合部E1を含み、且つこの第1係合部E1が上方のタブPEの底面に設けられる実施例において、第2係合部E2は、第2固定部132の頂面に設けられる。各第1固定部114aが2つの第1係合部E1を含み、且つこの2つの第1係合部E1がそれぞれ上方のタブPEの底面と下方のタブPEの頂面に設けられる実施例において、第2固定部132は、その頂面と底面にそれぞれ設けられる2つの第2係合部E2を含み、それにより2つの第1係合部E1が2つの第2係合部E2にそれぞれ対応して係合することができる。上記対応する第1係合部E1と第2係合部E2の数及び設置位置は、例を挙げて説明するためのものに過ぎず、本実施形態はこれに限定されない。
【0026】
幾つかの実施例において、第1固定部114aと第2固定部132に、何れかの係合部が配置されない。このような実施例において、各第1固定部114aは、2つのタブPEと第2固定部132との締り嵌めによって、第2固定部132を挟持する。
【0027】
図2に示すように、貫通孔134は、2つの第2固定部132の間に配列される。これらの貫通孔134の延長方向は、実質的に互いに平行であってよい。貫通孔134の数は、コンタクト124の数と同じであってもよく、コンタクト124の数より大きくてもよい。各コンタクト124の位置に、それに対応する貫通孔134がある。コンタクト124は、対応する貫通孔134に貫通されてよい。具体的には、コンタクト124は、コンタクト固定ユニット130の外側136から延出する。この実施形態では、2つのロックアーム114も外側136から突出する。外側は、コンタクト固定ユニット130のベース110に遠い側である。
【0028】
図3に示すように、本実施形態において、各第1固定部114aの2つのタブPEはそれぞれ、対向する第1方向D1と第2方向D2に沿って、対応する第2固定部132に挟持力を加える。
図1を併せて参照されたい。第1方向D1及び第2方向D2は、コンタクト124の延長方向EDと実質的に垂直である。
【0029】
コンタクト124をコンタクト固定ユニット130の貫通孔134に貫通させてから、ベース110のロックアーム114の第1固定部114aでコンタクト固定ユニット130の第2固定部132を挟持すれば、コンタクト固定ユニット130がコンタクト124を確実に固定することができる。
図1に示す実施例において、コンタクト固定ユニット130は、コンタクトユニット120の接続部122と物理的に分離される。
【0030】
コンタクトユニット120に受けた応力がコンタクト固定ユニット130にかかることができるため、応力がコンタクトユニット120とベース110との接合に与える衝撃を軽減することができ、更にコンタクトユニット120とベース110との接触不良を回避することができる。また、コンタクト固定ユニット130が接続部122内に貫通されるコンタクト124の偏向を回避することができるため、接続部122内の隣接するコンタクト124の間の距離を維持することができ、更に隣接するコンタクト124の間にアーク放電、隣接するコンタクト124の偶発的な接触、及び/又は隣接するコンタクト124の信号の相互干渉を回避することができる。
【0031】
図4を参照されたい。
図4は本開示の第2実施形態によるコネクタ組立体の正面概略図を示す。この実施形態のコネクタ組立体200の構成は、上述したコネクタ組立体100の構成と略同様である。コネクタ組立体200と100とは、コネクタ組立体200のコンタクト固定ユニット230が第1ブロック構造232と第2ブロック構造234を含み、コンタクト固定ユニット130のようにワンピース構造ではない点で相違する。
【0032】
第1ブロック構造232の底部232aに第1凹部CA1が設けられ、第2ブロック構造234の頂部234aに第2凹部CA2が設けられる。第1凹部CA1と第2凹部CA2は互いに対向し、且つ第1凹部CA1と第2凹部CA2の位置は対応する。第1ブロック構造232の底部232aと第2ブロック構造234の頂部234aとがドッキングすると、第1凹部CA1と第2凹部CA2は共に複数のコンタクト124を収容可能なスペースSPを形成する。換言すれば、これらのコンタクト124は、第1ブロック構造232と第2ブロック構造234との間に挟まれる。これらのコンタクト124は、このスペースSPにおいて互いに離間して設けられる。
【0033】
図5を参照されたい。
図5は本開示の第3実施形態によるコネクタ組立体の上面概略図を示す。この実施形態のコネクタ組立体300の構成は、上述したコネクタ組立体100の構成と略同様であり、両者は、コネクタ組立体300のベース310の構造がコネクタ組立体100のベース110の構造と異なる点で相違する。
【0034】
ベース310は同様に本体312及び2つのロックアーム314を含む。2つのロックアーム314はそれぞれ、本体312の両端に枢着されてよく、それによりこの2つのロックアーム314は枢着部を回転軸として本体312に回転自在に接合されてよい。各ロックアーム314は、第1固定部314aを含み、且つ2つのロックアーム314の第1固定部314aは、互いに対向する。各第1固定部314aは、第1固定部114aのタブPEのような2つのタブPE1を含む。第1固定部314aのタブPE1の設計は第1固定部114aのタブPEの設計と同じであり、ここでは説明を省略する。ベース310のロックアーム314は、ベース110のロックアーム114よりも短い。ロックアーム314の第1固定部314aがコンタクト固定ユニット130の第2固定部132に対応して係合する場合、2つのロックアーム314は、コンタクト固定ユニット130の外側136と実質的に同一平面である。
【0035】
図6を参照されたい。
図6は本開示の第4実施形態によるコネクタ組立体の上面概略図を示す。この実施形態のコネクタ組立体400の構成は、コネクタ組立体100の構成と略同様であり、両者は、コネクタ組立体400のベース410がコンタクト固定ユニット430に挟持力を加える方向がコネクタ組立体100と異なる点で相違する。
【0036】
コネクタ組立体400において、ベース410は同様に本体412及び2つのロックアーム414を含む。本体412と2つのロックアーム414の接続形態はベース110と同じであり、ここでは説明を省略する。各ロックアーム414は、第1固定部414aを含む。2つのロックアーム414の第1固定部414aは、互いに対向してよい。幾つかの実施例において、各第1固定部414aは1つのタブPE2を含んでよく、このタブPE2は、ロックアーム414の内側面から対向するロックアーム414に突出する。各ロックアーム414は、突出部414bを更に含んでよい。各ロックアーム414のタブPE2と突出部414bはそれぞれ、コンタクト固定ユニット430の第2固定部432の対向する第1側面432a及び第2側面432bから第2固定部432を挟むことができる。具体的には、各第1固定部414aのタブPE2とロックアーム414の突出部414bはそれぞれ、対向する第3方向D3と第4方向D4に沿って対応する第2固定部432に挟持力を加える。第3方向D3及び第4方向D4は、コンタクト124の延長方向EDと実質的に平行である。
【0037】
幾つかの実施例において、各第1固定部414aは、2つのタブPE2を含んでよい。各ロックアーム414の2つのタブPE2は、コンタクト固定ユニット430の第2固定部432の対向する第1側面432a及び第2側面432bから第2固定部432を挟むことができる。即ち、各第1固定部414aのタブPE2の一方は、上記ロックアーム414の突出部414bの代わりに第2固定部432に挟持力を加える。各第1固定部414aの2つのタブPE2はそれぞれ、対向する第3方向D3及び第4方向D4に沿って対応する第2固定部432に挟持力を加える。
【0038】
図7を参照されたい。
図7は本開示の第5実施形態によるコネクタ組立体の斜視概略図を示す。この実施形態のコネクタ組立体500の構成は、コネクタ組立体100の構成と略同様であり、両者は、コンタクトユニット520のコンタクト524が上下に2列に配列される点で相違する。コンタクトユニット520のコンタクト524の配列によって、コンタクト固定ユニット530の貫通孔534も、コンタクト524を容易に収容するように、それに対応して2列に調整される。
【0039】
図8A及び
図8Bを参照されたい。
図8A及び
図8Bは本開示の第6実施形態によるコネクタ組立体の組立概略図を示す。コネクタ組立体600は、主にコンタクトユニット620と、コンタクト固定ユニット630とを含んでよい。コンタクトユニット620は、主に接続部622と、複数のコンタクト624とを含む。接続部622は、2つの第1固定部622fを含む。この2つの第1固定部622fは、接続部622の一側面622aに位置し、例えばそれぞれ接続部622の対向する両端に隣接してよい。コンタクト624は、接続部622内に設けられ、且つ接続部622の側面622aから突出して延出する。例えば、コンタクト624は、2つの第1固定部622fの間に位置する。これらのコンタクト624は、実質的に互いに平行であってよい。また、これらのコンタクト624は、一定の間隔で配列されてよく、又はこれらのコンタクト624間の間隔は、互いに異なるか、完全に同じではない。
【0040】
コンタクト固定ユニット630は、1つのワンピース構造で、且つブロックであってよい。コンタクト固定ユニット630は、2つの第2固定部632と、複数の貫通孔634とを含む。2つの第2固定部632は、コンタクト固定ユニット630の一側面630aに位置し、例えばそれぞれコンタクト固定ユニット630の対向する両端に隣接してよい。2つの第2固定部632の位置及び寸法は、接続部622の第1固定部622fの位置及び寸法に対応し、且つ第2固定部632の構造は、第1固定部622fの構造とマッチングする。幾つかの実施例において、第1固定部622fと第2固定部632のうちの一方は凹部であり、且つ他方はバックルである。例えば、バックルは、直アームバックル、L字形バックル、円周バックル、U字形バックル等の任意の適切なバックルであってよい。
図8Aに示す実施例において、第1固定部622fは凹部であり、第2固定部632はバックルである。これにより、第1固定部622fと第2固定部632は、対応して係合することができる。
【0041】
貫通孔634は、2つの第2固定部632の間に並べられる。これらの貫通孔634の延長方向は、実質的に互いに平行であってよい。貫通孔634の数は、コンタクト624の数と同じであってもよく、コンタクト624の数より大きくてもよい。各コンタクト624の位置に、それに対応する貫通孔634がある。コンタクト624は、対応する貫通孔634に貫通されてよい。
【0042】
図8Aに示すように、コンタクト624をコンタクト固定ユニット630の貫通孔634に貫通させてから、コンタクト624に沿ってコンタクト固定ユニット630を接続部622の側面622aに押してよい。次に、
図8Bに示すように、接続部622の第1固定部622fをコンタクト固定ユニット630の第2固定部632に対応して係合することにより、コンタクト固定ユニット630をコンタクトユニット620に固定する。この時、接続部622の側面622aは、コンタクト固定ユニット630の側面630aに対応して接合することができる。
【0043】
この実施形態において、コネクタ組立体600は、ベース610を更に含んでよい。ベース610は、ホーンベースであってよい。ベース610は同様に本体612及び2つのロックアーム614を含んでよい。2つのロックアーム614はそれぞれ、本体612の両端に枢着されてよく、それにより枢着部を回転軸として本体612に回転自在に接合することができる。
図1のベース110と異なり、ベース610のロックアーム614にコンタクト固定ユニット630を挟持する固定部が設けられない。コンタクトユニット620は、ベース610に接合され、且つ2つのロックアーム614の間に位置する。接続部622は、本体612内に設けられる。
【0044】
上記実施形態から分かるように、本開示の1つの利点は、本開示のコネクタ組立体がコンタクト固定ユニットを含むことである。このコンタクト固定ユニットは、コンタクトユニットにかかる応力の大部分を分散させることができ、それにより応力がコンタクトユニットとベースとの接合に与える衝撃を大幅に軽減することができ、更にコンタクトユニットとベースとの接触の安定性を効果的に向上させることができる。
【0045】
本開示のもう1つの利点は、本開示のコネクタ組立体のコンタクト固定ユニットがコンタクトユニットのコンタクトの偏向を回避することができるため、隣接するコンタクトの間の距離を維持することができ、更に隣接するコンタクトの間のアーク放電、偶発的な接触、及び/又は信号干渉の発生を回避することができることである。
【0046】
本開示は、実施例に基づいて以上のように開示されたが、それは、本開示を限定するものではなく、当業者であれば、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更や修正を行うことができ、よって、本開示の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に定義されるものを基準とする。
【符号の説明】
【0047】
100 コネクタ組立体
110 ベース
112 本体
114 ロックアーム
114a 第1固定部
120 コンタクトユニット
122 接続部
122a 側
124 コンタクト
130 コンタクト固定ユニット
132 第2固定部
134 貫通孔
136 外側
200 コネクタ組立体
230 コンタクト固定ユニット
232 第1ブロック構造
232a 底部
234 第2ブロック構造
234a 頂部
300 コネクタ組立体
310 ベース
312 本体
314 ロックアーム
314a 第1固定部
400 コネクタ組立体
410 ベース
412 本体
414 ロックアーム
414a 第1固定部
414b 突出部
430 コンタクト固定ユニット
432 第2固定部
432a 第1側面
432b 第2側面
500 コネクタ組立体
520 コンタクトユニット
524 コンタクト
530 コンタクト固定ユニット
534 貫通孔
600 コネクタ組立体
610 ベース
612 本体
614 ロックアーム
620 コンタクトユニット
622 接続部
622a 側面
622f 第1固定部
624 コンタクト
630 コンタクト固定ユニット
630a 側面
632 第2固定部
634 貫通孔
CA1 第1凹部
CA2 第2凹部
D1 第1方向
D2 第2方向
D3 第3方向
D4 第4方向
E1 第1係合部
E2 第2係合部
ED 延長方向
PE タブ
PE1 タブ
PE2 タブ
SP スペース