(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】マルチキャストおよびブロードキャストサービスのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 76/40 20180101AFI20250107BHJP
H04W 4/06 20090101ALI20250107BHJP
H04W 76/12 20180101ALI20250107BHJP
【FI】
H04W76/40
H04W4/06 150
H04W76/12
(21)【出願番号】P 2023508001
(86)(22)【出願日】2020-08-06
(86)【国際出願番号】 CN2020107426
(87)【国際公開番号】W WO2022027443
(87)【国際公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-08-07
(73)【特許権者】
【識別番号】523107950
【氏名又は名称】レノボ・(ベイジン)・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】ミンゼン・ダイ
(72)【発明者】
【氏名】ハイミン・ワン
(72)【発明者】
【氏名】リアンハイ・ウー
【審査官】桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/035795(WO,A1)
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell, Huawei, HI Silicon, China Mobile,KI #1, Sol #3: Update to address editor's notes[online],3GPP TSG SA WG2 #139e S2-2004707,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_139e_Electronic/Docs/S2-2004707.zip>,2020年06月12日,1-16頁
【文献】Ericsson,KI#1, Sol#3: Update to add ENs[online],3GPP TSG SA WG2 #139e S2-2003702,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_139e_Electronic/Docs/S2-2003702.zip>,2020年06月12日,1-6頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 76/40
H04W 4/06
H04W 76/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
無線ベアラ(RB)のためのトンネルを識別し、前記トンネルを、
マルチキャストデータ無線ベアラ(M-DRB)、および
少なくとも1つのユニキャストデータ無線ベアラ(U-DRB)
のうちの少なくとも1つに関連付けるためのベアラコンテキスト識別情報(ID)と、前記トンネルのトランスポートネットワーク層(TNL)情報とを、分散型ユニット(DU)が中央ユニット(CU)に送信するステップ
を含む、方法。
【請求項2】
前記トンネルの前記TNL情報が、前記DUが前記CUからベアラコンテキストセットアップ要求メッセージを受信した後に前記CUに送信されるベアラコンテキストセットアップ応答メッセージ内に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ベアラコンテキストセットアップ要求メッセージが、
マルチキャストおよびブロードキャストサービス(MBS)セッションID、
一時的モバイルグループ識別情報(TMGI)、
前記RBのID、および
前記RBに対するサービス品質(QoS)パラメータ
のうちの少なくとも1つをさらに示す、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ベアラコンテキストIDがトンネル確立手順において生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ベアラコンテキストIDが前記トンネルのTNL情報内に示される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記トンネルの前記TNL情報が、前記M-DRBと前記少なくとも1つのU-DRBの両方のデータ送信のための共有トンネルを識別するためである、請求項1または5に記載の方法。
【請求項7】
前記TNL情報が、インターネットプロトコル(IP)アドレスおよび汎用パケット無線サービス(GPRS)トンネリングプロトコル(GTP)ユーザプレーン(GTP-U)トンネルエンドポイント識別子(TEID)を示す、請求項1または5に記載の方法。
【請求項8】
前記ベアラコンテキストIDが、M-DRBおよび/またはU-DRBを確立するためのベアラセットアップ要求メッセージ内に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ベアラセットアップ要求メッセージが、少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアを示す、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ベアラセットアップ要求メッセージが、ポイントツーポイント(PTP)モードが使用されるか、および/または単一セルポイントツーマルチポイント(SC-PTM)モードもしくはマルチセルポイントツーマルチポイント(MC-PTM)モードが使用されるかを示す指示を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
ベアラセットアップ応答メッセージを受信するステップであって、前記ベアラセットアップ応答メッセージが、前記ベアラコンテキストIDと少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアとを示す、受信するステップ
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
ベアラセットアップ応答メッセージを受信するステップであって、前記ベアラセットアップ応答メッセージが、ポイントツーポイント(PTP)モードが使用されるか、および/または単一セルポイントツーマルチポイント(SC-PTM)モードもしくはマルチセルポイントツーマルチポイント(MC-PTM)モードが使用されるかを示す、受信するステップ
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記SC-PTMモードが使用される場合、前記方法が、
ベアラセットアップ応答メッセージを受信するステップであって、前記ベアラセットアップ応答メッセージが、前記ベアラコンテキストID、M-DRB ID、およびエリア内の少なくとも1つのセルの各セルに関連するグループ無線ネットワーク一時識別子(G-RNTI)およびスケジューリング情報のうちの少なくとも1つを示す、受信するステップ
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つのセルの各セルに対する無線リソース制御(RRC)M-DRB構成を生成するステップであって、前記RRC M-DRB構成が、前記セルに関連する前記G-RNTIおよび前記スケジューリング情報を示す、生成するステップと、
非ユーザ機器(UE)関連シグナリングを介して、前記少なくとも1つのセルの各セルに対する前記RRC M-DRB構成を送信するステップと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
MC-PTMモードが使用される場合、前記方法が、
ベアラセットアップ応答メッセージを受信するステップであって、前記ベアラセットアップ応答メッセージが、前記ベアラコンテキストID、M-DRB ID、および少なくとも1つのセルを含むエリアに関連するグループ無線ネットワーク一時識別子(G-RNTI)およびスケジューリング情報のうちの少なくとも1つを示す、受信するステップ
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記エリアに関連する前記G-RNTIおよび前記スケジューリング情報が、同じG-RNTIおよびスケジューリング情報が前記エリア内の前記少なくとも1つのセルに対して使用されることを示す、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記エリアに対する無線リソース制御(RRC)M-DRB構成を生成するステップであって、前記RRC M-DRB構成が、前記エリアに関連する前記G-RNTIおよび前記スケジューリング情報を示す、生成するステップと、
非ユーザ機器(UE)関連シグナリングを介して、前記エリアに対する前記RRC M-DRB構成を送信するステップと
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記ベアラセットアップ要求メッセージが、ユーザ機器(UE)に関連するU-DRB IDを示し、前記方法が、
ベアラセットアップ応答メッセージを受信するステップであって、前記ベアラセットアップ応答メッセージが、前記ベアラコンテキストID、前記U-DRB ID、および無線リソース制御(RRC)構成情報のうちの少なくとも1つを示す、受信するステップ
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項19】
サービス品質(QoS)フローのパケットを受信するステップと、
PDCPプロトコルデータユニット(PDU)を生成するために、サービスデータ適応プロトコル(SDAP)層およびパケットデータコンバージェンスプトロコル(PDCP)層内で前記パケットを処理するステップと、
前記PDCP PDUを前記トンネル内で送信するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
方法であって、
無線ベアラ(RB)のためのトンネルを識別し、前記トンネルを、
マルチキャストデータ無線ベアラ(M-DRB)、および
少なくとも1つのユニキャストデータ無線ベアラ(U-DRB)
のうちの少なくとも1つに関連付けるためのベアラコンテキスト識別情報(ID)と前記トンネルのトランスポートネットワーク層(TNL)情報とを、分散型ユニット(DU)から中央ユニット(CU)が受信するステップ
を含む、方法。
【請求項21】
前記トンネルの前記TNL情報が、前記DUが前記CUからベアラコンテキストセットアップ要求メッセージを受信した後に前記CUに送信されるベアラコンテキストセットアップ応答メッセージ内に含まれる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ベアラコンテキストセットアップ要求メッセージが、
マルチキャストおよびブロードキャストサービス(MBS)セッションID、
一時的モバイルグループ識別情報(TMGI)、
前記RBのID、および
前記RBに対するサービス品質(QoS)パラメータ
のうちの少なくとも1つをさらに示す、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ベアラコンテキストIDがトンネル確立手順において生成される、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記ベアラコンテキストIDが前記トンネルのTNL情報内に示される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記トンネルの前記TNL情報が、前記M-DRBと前記少なくとも1つのU-DRBの両方のデータ送信のための共有トンネルを識別するためである、請求項20または24に記載の方法。
【請求項26】
前記TNL情報が、インターネットプロトコル(IP)アドレスおよび汎用パケット無線サービス(GPRS)トンネリングプロトコル(GTP)ユーザプレーン(GTP-U)トンネルエンドポイント識別子(TEID)を示す、請求項20または24に記載の方法。
【請求項27】
前記ベアラコンテキストIDが、M-DRBおよび/またはU-DRBを確立するためにベアラセットアップ要求メッセージ内に含まれる、請求項20に記載の方法。
【請求項28】
前記ベアラセットアップ要求メッセージが、少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアを示す、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記ベアラセットアップ要求メッセージが、ポイントツーポイント(PTP)モードが使用されるか、および/または単一セルポイントツーマルチポイント(SC-PTM)モードもしくはマルチセルポイントツーマルチポイント(MC-PTM)モードが使用されるかを示す指示を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
ベアラセットアップ応答メッセージを送信するステップであって、前記ベアラセットアップ応答メッセージが、前記ベアラコンテキストIDと少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアとを示す、送信するステップ
をさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
ベアラセットアップ応答メッセージを送信するステップであって、前記ベアラセットアップ応答メッセージが、ポイントツーポイント(PTP)モードが使用されるか、および/または単一セルポイントツーマルチポイント(SC-PTM)モードもしくはマルチセルポイントツーマルチポイント(MC-PTM)が使用されるかを示す、送信するステップ
をさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記SC-PTMモードが使用される場合、前記方法が、
少なくとも1つのセルの各セルにグループ無線ネットワーク一時識別子(G-RNTI)をそれぞれ割り振るステップと、
エリア内の少なくとも1つのセルの各セルに関するスケジューリング情報をそれぞれ生成するステップと、
ベアラセットアップ応答メッセージを送信するステップであって、前記ベアラセットアップ応答メッセージが、前記ベアラコンテキストID、M-DRB ID、および前記少なくとも1つのセルの各セルに関連するG-RNTIおよびスケジューリング情報のうちの少なくとも1つを示す、送信するステップと
をさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
非ユーザ機器(UE)関連シグナリングを介して、前記少なくとも1つのセルの各セルに対する無線リソース制御(RRC)M-DRB構成を受信するステップであって、前記RRC M-DRB構成が、前記セルに関連する前記G-RNTIおよび前記スケジューリング情報を示す、受信するステップと、
前記RRC M-DRB構成を前記セルのマルチキャスト制御チャネル(MCCH)内でUEにブロードキャストするステップと
をさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
MC-PTMモードが使用される場合、前記方法が、
少なくとも1つのセルを含むエリアにグループ無線ネットワーク一時識別子(G-RNTI)を割り振るステップと、
前記エリアに関するスケジューリング情報を生成するステップと、
ベアラセットアップ応答メッセージを送信するステップであって、前記ベアラセットアップ応答メッセージが、前記ベアラコンテキストID、M-DRB ID、および前記エリアに関連するG-RNTIおよびスケジューリング情報のうちの少なくとも1つを示す、送信するステップと
を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記エリアに関連する前記G-RNTIおよび前記スケジューリング情報が、同じG-RNTIおよびスケジューリング情報が前記エリア内の前記少なくとも1つのセルに対して使用されることを示す、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
非UE関連シグナリングを介して、前記エリアに対する無線リソース制御(RRC)M-DRB構成を受信するステップであって、前記RRC M-DRB構成が、前記エリアに関連する前記G-RNTIおよび前記スケジューリング情報を示す、受信するステップと、
前記RRC M-DRB構成を前記エリアのマルチキャスト制御チャネル(MCCH)内でブロードキャストするステップと
をさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記ベアラセットアップ要求メッセージが、ユーザ機器(UE)に関連するU-DRB IDを示し、前記方法が、
ベアラセットアップ応答メッセージを送信するステップであって、前記ベアラセットアップ応答メッセージが、前記ベアラコンテキストID、前記U-DRB ID、および無線リソース制御(RRC)構成情報のうちの少なくとも1つを示す、送信するステップ
をさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項38】
PDCP PDUを前記トンネル内で受信するステップと、
前記PDCP PDUを少なくとも1つのPDCP PDUに複製するステップと、
前記トンネルに関連するM-DRBまたは前記トンネルに関連するU-DRBを介して、前記少なくとも1つのPDCP PDUの各々を送信するステップと
をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項39】
方法であって、
分散型ユニット(DU)がベアラコンテキストIDとトンネルのトランスポートネットワーク層(TNL)情報とを中央ユニットユーザプレーン(CU-UP)ユニットに送信するステップであって、前記ベアラコンテキストIDが、RBのためのトンネルを識別し、前記トンネルを
マルチキャストデータ無線ベアラ(M-DRB)、および
少なくとも1つのユニキャストデータ無線ベアラ(U-DRB)
のうちの少なくとも1つに関連付けるために使用される、送信するステップ
を含む、方法。
【請求項40】
前記トンネルの前記TNL情報を前記CU-UPユニットに送信するステップ
をさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記ベアラコンテキストIDがトンネル確立手順において生成される、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
前記ベアラコンテキストIDが前記トンネルのTNL情報内に示される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記トンネルの前記TNL情報が、前記M-DRBと前記少なくとも1つのU-DRBの両方のデータ送信のための共有トンネルを識別するためである、請求項39または42に記載の方法。
【請求項44】
前記トンネルの前記TNL情報が、インターネットプロトコル(IP)アドレスおよび汎用パケット無線サービス(GPRS)トンネリングプロトコル(GTP)ユーザプレーン(GTP-U)トンネルエンドポイント識別子(TEID)を示す、請求項39または42に記載の方法。
【請求項45】
方法であって、
中央ユニット制御プレーン(CU-CP)ユニットが、分散型ユニット(DU)からベアラコンテキストIDとトンネルのトランスポートネットワーク層(TNL)情報とを受信するステップであって、前記ベアラコンテキストIDが、RBのためのトンネルを識別し、前記トンネルを
マルチキャストデータ無線ベアラ(M-DRB)、および
少なくとも1つのユニキャストデータ無線ベアラ(U-DRB)
のうちの少なくとも1つに関連付けるために使用される、受信するステップ
を含む、方法。
【請求項46】
前記ベアラコンテキストIDがトンネル確立手順において生成される、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記ベアラコンテキストIDが前記トンネルのTNL情報内に示される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記トンネルの前記TNL情報が、前記M-DRBと前記少なくとも1つのU-DRBの両方のデータ送信のための共有トンネルを識別するためである、請求項45または47に記載の方法。
【請求項49】
前記トンネルの前記TNL情報が、インターネットプロトコル(IP)アドレスおよび汎用パケット無線サービス(GPRS)トンネリングプロトコル(GTP)ユーザプレーン(GTP-U)トンネルエンドポイント識別子(TEID)を示す、請求項45または47に記載の方法。
【請求項50】
装置であって、
その中にコンピュータ実行可能命令を記憶した、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体と、
少なくとも1つの受信回路と、
少なくとも1つの送信回路と、
前記少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体、前記少なくとも1つの
受信回路および前記少なくとも1つの送信回路に結合された、少なくとも1つのプロセッサと
を含み、
前記コンピュータ実行可能命令が、前記少なくとも1つの受信回路と、前記少なくとも1つの送信回路と、前記少なくとも1つのプロセッサとを用いて、請求項1から19および39から44のいずれか一項に記載の方法を実装するようにプログラムされる、装置。
【請求項51】
装置であって、
その中にコンピュータ実行可能命令を記憶した、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体と、
少なくとも1つの受信回路と、
少なくとも1つの送信回路と、
前記少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体、前記少なくとも1つの
受信回路および前記少なくとも1つの送信回路に結合された、少なくとも1つのプロセッサと
を含み、
前記コンピュータ実行可能命令が、前記少なくとも1つの受信回路と、前記少なくとも1つの送信回路と、前記少なくとも1つのプロセッサとを用いて、請求項20から38および45から49のいずれか一項に記載の方法を実装するようにプログラムされる、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施形態は、概して、ワイヤレス通信技術に関し、特に、マルチキャストおよびブロードキャストサービス(MBS)のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新無線(NR)リリース17において、MBSは、スモールエリア混合モードマルチキャスト(small area mixed mode multicast)(TR23.757において目標A(Objective A)とも呼ばれる)に焦点を当てる計画である。目標Aは、5Gシステム(5GS)上の一般的なMBSサービスおよびこの特徴から利益を得ることができる識別された使用事例を可能にすることに関する。これらの使用事例は、限定はしないが、公共安全およびミッションクリティカル、車両対あらゆるモノ(V2X)アプリケーション、トランスペアレントインターネットプロトコルバージョン4(IPv4)/インターネットプロトコルバージョン6(IPv6)マルチキャスト送出、インターネットプロトコルテレビジョン(IPTV)、ワイヤレス上のソフトウェア送出、グループ通信およびモノのインターネット(IoT)アプリケーションを含む。これらの使用事例では、サービスの継続性および信頼性に対する要件が変更されている。上記の要件をサポートするために、RP-201038で導入される1つの目標は、所与のユーザ機器(UE)に対するサービス継続性を備えた、マルチキャスト(たとえば、ポイントツーマルチポイント(PTM)モード)とユニキャスト(たとえば、ポイントツーポイント(PTP)モード)との間のブロードキャスト/マルチキャストサービス送出の動的変更に対するサポートを規定することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記を鑑みて、業界は、複数の送信モード、たとえば、シングルセルPTM(SC-PTM)モード、マルチセルPTM(MC-PTM)モード、およびユニキャストモード(すなわち、PTPモード)をサポートするために、マルチキャストおよびブロードキャストサービスに対する改善された技術を望んでいる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願のいくつかの実施形態は、マルチキャストおよびブロードキャストサービスに対する技術的解決策を少なくとも提供する。
【0005】
本出願のいくつかの実施形態によれば、方法は、無線ベアラ(RB)のためのトンネルを識別し、そのトンネルをマルチキャストデータ無線ベアラ(M-DRB)および少なくとも1つのユニキャストデータ無線ベアラ(U-DRB)のうちの少なくとも1つに関連付けるためのベアラコンテキスト識別情報(ID)を送信するステップを含み得る。
【0006】
本出願のいくつかの他の実施形態によれば、方法は、RBのためのトンネルを識別し、そのトンネルをM-DRBおよび少なくとも1つのU-DRBのうちの少なくとも1つに関連付けるためのベアラコンテキストIDを受信するステップを含み得る。
【0007】
本出願のいくつかの他の実施形態によれば、方法は、ベアラコンテキストIDを中央ユニットユーザプレーン(CU-UP)ユニットに送信するステップであって、ベアラコンテキストIDが、RBのためのトンネルを識別し、そのトンネルをM-DRBおよび少なくとも1つのU-DRBのうちの少なくとも1つに関連付けるために使用される、送信するステップを含み得る。
【0008】
本出願のいくつかの他の実施形態によれば、方法は中央ユニット制御プレーン(CU-CP)ユニットからベアラコンテキストIDを受信するステップであって、ベアラコンテキストIDが、RBのためのトンネルを識別し、そのトンネルをM-DRBおよび少なくとも1つのU-DRBのうちの少なくとも少なくとも1つに関連付けるために使用される、受信するステップを含み得る。
【0009】
本出願のいくつかの実施形態は、その中にコンピュータ実行可能命令を記憶した、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体と、少なくとも1つの受信機と、少なくとも1つの送信機と、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体、少なくとも1つの受信機および少なくとも1つの送信機に結合された、少なくとも1つのプロセッサとを含む装置も提供する。コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つの受信機、少なくとも1つの送信機、および少なくとも1つのプロセッサを用いて、上述のような任意の方法を実装するようにプログラムされる。
【0010】
本出願の実施形態は、マルチキャストおよびブロードキャストサービスのための技術的解決策を提供する。したがって、本出願の実施形態は、複数の送信モード、たとえば、SC-PTMモード、MC-PTMモード、およびユニキャストモードをサポートし得る。
【0011】
本出願の利点および特徴が取得され得る様式を説明するために、添付の図面に示すその特定の実施形態を参照することによって、本出願の説明が提供される。これらの図面は、本出願の単に例示的な実施形態を示し、したがって、その範囲を制限しない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本出願のいくつかの実施形態による、例示的なワイヤレス通信システム100を示す概略図である。
【
図2】本出願のいくつかの実施形態による、BSの内部構造を示す概略図である。
【
図3】本出願のいくつかの他の実施形態による、BSの内部構造を示す概略図である。
【
図4】本出願のいくつかの実施形態による、共有トンネル上のデータ送信を示す概略図である。
【
図5】本出願のいくつかの他の実施形態による、トンネルを介したデータ送信のための方法を示すフローチャートである。
【
図6】本出願のいくつかの他の実施形態による、SC-PTMモードのM-DRB確立のための方法を示すフローチャートである。
【
図7】本出願のいくつかの他の実施形態による、MC-PTMモードのU-DRB確立のための方法を示すフローチャートである。
【
図8】本出願のいくつかの実施形態による、トンネル確立のための方法を示すフローチャートである。
【
図9】本出願のいくつかの実施形態による、MC-PTMモードのトンネル確立のための方法を示すフローチャートである。
【
図10】本出願のいくつかの他の実施形態による、トンネル上のデータ送信を示す概略図である。
【
図11】本出願のいくつかの実施形態による、MBSのための装置の簡素化されたブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付の図面の詳細な説明は、本出願の現在の好ましい実施形態を説明することを意図し、本出願が実践され得る形態のみを表すことを意図しない。本出願の趣旨および範囲内に包含されることを意図する異なる実施形態によって同じまたは同等の機能が達成され得ることを理解されたい。
【0014】
次に、その例が添付を図面に示される、本出願のいくつかの実施形態を詳細に参照する。理解を促すために、実施形態は、3GPP(登録商標) 5G、3GPP(登録商標) LTEリリース8など、特定のネットワークアーキテクチャおよび新しいサービスシナリオに基づいて提供される。ネットワークアーキテクチャおよび新しいサービスシナリオの発展に伴って、本出願の実施形態は、同様の技術的問題にも適用可能であることを当業者は十分に認識している。
【0015】
図1は、本出願の一実施形態による、例示的なワイヤレス通信システム100を示す概略図である。
【0016】
図1に示すように、ワイヤレス通信システム100は、少なくとも1つのBS101と少なくとも1つのUE102とを含む。具体的には、ワイヤレス通信システム100は、例示のために、1つのBS101と2つのUE102(たとえば、UE102aおよびUE102b)とを含む。特定の数のBS101およびUE102が
図1に示されているが、任意の数のBS101およびUE102がワイヤレス通信システム100内に含まれてよいことが企図される。
【0017】
BS101は、アクセスポイント、アクセス端末、基地、マクロセル、ノードB、拡張ノードB(eNB)、gNB、ホームノードB、リレーノード、またはデバイスと呼ばれることもあり、または当技術分野で使用される他の用語で記述されることもある。BS101は、概して、BS101に通信可能に結合されたコントローラを含み得る無線アクセスネットワークの一部分である。
【0018】
UE102は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータ、スマートテレビジョン(たとえば、インターネットに接続されたテレビジョン)、セットトップボックス、ゲーム機、セキュリティシステム(セキュリティカメラを含む)、車両搭載コンピュータ、ネットワークデバイス(たとえば、ルータ、スイッチ、およびモデム)など、コンピューティングデバイスを含んでよい。本出願の一実施形態によれば、UE102は、ポータブルワイヤレス通信デバイス、スマートフォン、セルラー電話、フリップフォン、加入者識別モジュールを有するデバイス、パーソナルコンピュータ、選択的呼受信機、またはワイヤレスネットワーク上で通信信号を送ることおよび受信することが可能な任意の他のデバイスを含んでよい。いくつかの実施形態では、UE102は、スマートウォッチ、フィットネスバンド、光ヘッドマウントディスプレイなど、ウェアラブルデバイスを含んでよい。さらに、UE102は、加入者ユニット、モバイル、モバイル局、ユーザ、端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、固定端末、加入者局、ユーザ端末、またはデバイスと呼ばれることがあり、または当技術分野で使用される用語を使用して記述されることがある。
【0019】
ワイヤレス通信システム100は、ワイヤレス通信信号を送ることおよび受信することが可能な任意のタイプのネットワークに適合し得る。たとえば、ワイヤレス通信システム100は、ワイヤレス通信ネットワーク、セルラー電話ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ベースネットワーク、符号分割多元接続(CDMA)ベースネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ベースネットワーク、LTEネットワーク、3GPP(登録商標)ベースネットワーク、3GPP(登録商標) 5Gネットワーク、衛星通信ネットワーク、成層圏プラットフォームネットワーク、および/または他の通信ネットワークに適合し得る。
【0020】
図2は、本出願のいくつかの実施形態による、BSの内部構造を示す概略図である。
【0021】
図2を参照すると、BS(たとえば、BS101)の内部構造は、中央ユニット(CU)および少なくとも1つの分散型ユニット(たとえば、
図2に示す2つのDU)に分割され得る。特定の数のDUが
図2に示されているが、任意の数のDUがBS内に含まれてよいことが企図される。
【0022】
CUおよびDUは、3GPP(登録商標)規格文書で指定されるように、F1と呼ばれるインターフェースによって互いと接続される。無線リソース制御(RRC)層機能性、サービスデータ適応プロトコル(SDAP)機能性、およびパケットデータコンバージェンスプトロコル(PDCP)層機能性がCU内に含まれる。無線リンク制御(RLC)層機能性、媒体アクセス制御(MAC)層機能性、および物理(PHY)層機能性がDU内に含まれる。
【0023】
本出願のいくつかの実施形態によれば、CUは、CU-CPユニットおよび少なくとも1つのCU-UPユニットに分離され得る。たとえば、
図3は、本出願のいくつかの他の実施形態による、BSの内部構造を示す概略図である。
【0024】
図3を参照すると、CUは、CU-CPユニットおよび少なくとも1つのCU-UPユニットに分離され得る。CU-CPユニットおよびCU-UPユニットは、3GPP(登録商標)規格文書において指定されるE1と呼ばれるインターフェースによって互いと接続され得る。CU-CPユニットおよびDUは、3GPP(登録商標)文書において指定されるF1-Cと呼ばれるインターフェースによって接続される。CU-UPユニットおよびDUは、3GPP(登録商標)規格文書において指定されるF1-Uと呼ばれるインターフェースによって接続される。
【0025】
BSは、データを同じMBS内で異なるUEに送信し得る。たとえば、BS101は、データをSC-PTMモードまたはMC-PTMモードを介して
図1の同じMBS内でUE102aおよびUE102bに送信し得る。別の例では、MBSデータは、ユニキャストモード(すなわち、PTPモード)を介してUE102aおよびUE102bにそれぞれ送信され得る。
【0026】
上記に鑑みて、5G MBSは、複数の送信モード、たとえば、SC-PTMモード、MC-PTMモード、およびPTPモードをサポートする必要がある。加えて、複数の送信モードを同時にサポートするために、CUとDUとの間のデータ送信も考慮される必要がある。
【0027】
したがって、本出願の実施形態は、複数の送信モードをサポートし得るMBSに対する技術的解決策を提供する。本出願のいくつかの実施形態では、MBSデータが、CU(または、CU-CP)とSC-PTMモード、MC-PTMモード、およびPTPモードによって共有されるDUとの間の単一のトンネルを介して送信されるような、共有(または、共通)トンネルが提案される。本出願の実施形態に関するさらなる詳細については、添付の図面と組み合わせて以下のテキストで説明する。
【0028】
図4は、本出願のいくつかの実施形態による、共有トンネル上のデータ送信を示す概略図である。
【0029】
図4の例では、BSの内部構造は、CU-CPユニット、CU-UPユニット、およびDUに分割される。MBSセッションがコアネットワークからCU-UPに到着するとき、CU-UPは、MBSセッションを1つまたは複数のRBにマッピングし得る。マッピングは、SDAP層内のRBへのQoSフローのマッピングによって実行される。たとえば、セッションの少なくとも1つのQoSフローがRBにマッピングされ得る。
【0030】
各RBに対して、汎用パケット無線サービス(GPRS)トンネリングプロトコル(GTP)ユーザプレーン(GTP-U)トンネルがM-DRB、UE1(たとえば、UE102a)のU-DRB、およびUE2(たとえば、UE102b)のU-DRBを介したデータ送信のために、CU-UPとDUとの間に確立され得る。
【0031】
M-DRBは、PTMモードを介したデータ送信のための無線ベアラまたはRLCベアラを指すことがある。M-DRBは、少なくとも1つのセル内のグループ無線ネットワーク一時識別子(G-RNTI)によってスクランブルされる。M-DRBはまた、マルチキャスト無線ベアラ(MRB)と称することがある。U-DRBは、PTPモードを介したデータ送信のための無線ベアラまたはRLCベアラを指すことがある。U-DRBは、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)によってスクランブルされる。U-DRBはまた、データ無線ベアラ(DRB)と称することがある。M-DRBはPTMモードの無線ベアラを指すことがあり、U-DRBはPTPモードの無線ベアラを指すことがある。
【0032】
トンネルは、M-DRB、UE1のU-DRB、およびUE2のU-DRBを介したデータ送信のために使用されるため、トンネルは、いくつかの実施形態では、共有トンネルまたは共通トンネルと呼ばれることもある。
【0033】
本出願の一実施形態によれば、共有トンネルを使用するために、RBマッピングへの同じQoSフロー手順が、M-DRB、UE1のためのU-DRB、およびUE2のためのUE-DRBに適用されるべきである。
【0034】
本出願の別の実施形態によれば、共有トンネルは、DUに固有であってよい(すなわち、共有トンネルはDUに対して使用される)か、もしくはセルのリストを含むブロードキャストエリアに固有であってよい(すなわち、共有トンネルはブロードキャストエリアに対して使用される)か、またはセルに固有であってよい(すなわち、共有トンネルはセルに対して使用される)。
【0035】
RBのためのトンネルを生成した後、DUは、データをトンネルから対応するMRBおよびDRBにそれぞれ転送し得る。たとえば、トンネルからパケットを受信するとき、DUは、パケットを複製して複数のパケットを取得し、複数のパケットを、それぞれトンネルに関連付けられたMRBおよびDRBに送信し得る。
【0036】
図5は、本出願のいくつかの他の実施形態による、トンネルを介したデータ送信のための方法を示すフローチャートである。
【0037】
図5に示すように、トンネルを介したデータ送信の方法の基本的な構想は、以下の手順、すなわち、CUとDUとの間のトンネル確立手順、M-DRB確立手順および/またはU-DRB確立手順、ならびにデータ送信手順を含み得る。M-DRB確立手順とU-DRB確立手順との間の「および/または」という用語によって限定される上記の関係は、M-DRB確立手順、もしくはU-DRB確立手順、またはM-DRB確立手順とU-DRB確立手順の両方を意味する。以下、同じまたは同様である。
【0038】
図5を参照すると、コアネットワーク(
図5に図示せず)からMBSセッションセットアップ要求を受信した後、BS(たとえば、BS101)のCUは、RBへのQoSフローのマッピングを実行し、RBのためのトンネルを確立すると決定し得る。本出願の一実施形態では、トンネルはGTP-Uトンネルであってよい。トンネルは、M-DRBおよび/または少なくとも1つのU-DRBを介したデータ送信のために使用されてよく、したがって、トンネルは、いくつかの実施形態において、共有トンネルまたは共通トンネルと呼ばれることもある。
【0039】
本出願のいくつかの実施形態によれば、トンネル確立手順において、CUは、ベアラコンテキストIDを生成し得る。ステップ501において、CUは、RBのためのトンネルを確立するためのベアラコンテキストIDをBSのDUに送信し得る。ベアラコンテキストIDは、RBのためのトンネルを識別し、トンネルをM-DRBおよび少なくとも1つのU-DRBのうちの少なくとも1つに関連付けるために使用される。
【0040】
ベアラコンテキストIDを受信した後、ステップ502において、DUは、トンネルのトランスポートネットワーク層(TNL)情報をCUに送信し得る。一実施形態では、トンネルのTNL情報は、M-DRBと少なくとも1つのU-DRBの両方のデータ送信のための共通トンネルを識別するためである。別の実施形態では、TNL情報は、インターネットプロトコル(IP)アドレスおよびGTP-Uトンネルエンドポイント識別子(TEID)を示す。CUがトンネルのTNL情報を受信した後、CUとDUとの間にトンネルが確立される。
【0041】
本出願の一実施形態によれば、ステップ501において、CUは、ベアラコンテキストIDをベアラコンテキストセットアップ要求メッセージ内でDUに送信し得る。ベアラコンテキストセットアップ要求メッセージを受信した後、応答として、ステップ502において、DUは、トンネルのTNL情報を含むベアラコンテキストセットアップ応答メッセージをCUに送信し得る。本出願の別の実施形態によれば、ベアラコンテキストセットアップ要求メッセージは、MBSセッションID、一時的モバイルグループ識別情報(TMGI)、RBのID、およびRBに対するサービス品質(QoS)パラメータのうちの少なくとも1つをさらに示す。
【0042】
本出願のいくつかの他の実施形態によれば、ベアラコンテキストIDは、トンネル確立手順においてDUによって生成され得る。これらの実施形態では、ステップ501において、CUは、ベアラコンテキストセットアップ要求メッセージをDUに送信し得る。ベアラコンテキストセットアップ要求メッセージは、ベアラコンテキストIDを生成し、CUとDUとの間にトンネルを確立するためのDUを示すために使用されるが、ベアラコンテキストIDを含まない。本出願の一実施形態では、ベアラコンテキストセットアップ要求メッセージは、MBSセッションID、TMGI、RBのID、およびRBに対するQoSパラメータのうちの少なくとも1つをさらに示す。
【0043】
ベアラコンテキストセットアップ要求メッセージを受信した後、応答として、ステップ502において、DUは、ベアラコンテキストセットアップ応答メッセージをCUに送信し得る。一実施形態では、ベアラコンテキストセットアップ応答メッセージは、ベアラコンテキストIDおよびトンネルのTNL情報を含み得る。別の実施形態では、ベアラコンテキストIDは、トンネルのTNL情報内に示され、たとえば、TNL情報は、ベアラコンテキストIDとして使用され得る。この実施形態では、ベアラコンテキストセットアップ応答メッセージは、トンネルのTNL情報をベアラコンテキストIDとして含み得る。さらに別の実施形態では、TNL情報は、IPアドレスおよびGTP-U TEIDを示す。CUがトンネルのTNL情報を受信した後、CUとDUとの間にトンネルが確立される。
【0044】
本出願のいくつかの実施形態によれば、共有トンネルを確立した後、CUは、特定のUEに対する少なくとも1つのセルおよび/またはU-DRBを含むエリアに対してM-DRBを確立するために、上記のトンネル確立手順において生成されたベアラコンテキストIDを含むベアラセットアップ要求メッセージをDUに送信し得る。
【0045】
本出願の一実施形態によれば、ベアラセットアップ要求メッセージは、M-DRBに対する少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアを示し得る。
【0046】
本出願の別の実施形態によれば、ベアラセットアップ要求メッセージは、PTPモードが使用されるか、および/またはSC-PTMモードまたはMC-PTMモードが使用されるかを示す指示を含み得る。たとえば、ベアラセットアップ要求メッセージは、PTPモードが特定のUEに対して使用されることを示す指示を含み得る。別の例では、ベアラセットアップ要求メッセージは、SC-PTMモードがマルチキャストエリアに対して使用されることを示す指示を含み得る。さらに別の例では、ベアラセットアップ要求メッセージは、MC-PTMモードがマルチキャストエリアに対して使用されることを示す指示を含み得る。さらに別の例では、ベアラセットアップ要求メッセージは、PTPモードが特定のUEに対して使用され、SC-PTMモードがマルチキャストエリアに対して使用されることを示す指示を含み得る。さらに別の例では、ベアラセットアップ要求メッセージは、PTPモードが特定のUEに対して使用され、MC-PTMモードがマルチキャストエリアに対して使用されることを示す指示を含み得る。
【0047】
本出願の別の実施形態によれば、ベアラセットアップ要求メッセージは、指示を含んでよく、指示は、少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアを示し得る。
【0048】
上記の実施形態は、CUがモードおよび/またはマルチキャストエリアを決定することを示す。しかしながら、モードおよび/またはマルチキャストエリアは、DUによって決定されてもよい。
【0049】
本出願の一実施形態によれば、ベアラセットアップ要求メッセージを受信した後、DUはマルチキャストエリアを決定し得る。次いで、DUは、ベアラセットアップ応答メッセージをCUに送信し得る。ベアラセットアップ応答メッセージは、ベアラコンテキストIDと少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアとを示し得る。
【0050】
本出願の別の実施形態によれば、ベアラセットアップ要求メッセージを受信した後、DUはモードを決定し得る。次いで、DUは、ベアラセットアップ応答メッセージをCUに送信し得る。ベアラセットアップ応答メッセージは、PTPモードが特定のUEに対して使用されるかどうか、および/またはSC-PTMモードもしくはMC-PTMモードがエリアに対して使用されるかどうかを示し得る。
【0051】
本出願の別の実施形態によれば、ベアラセットアップ応答メッセージは、指示を含んでよく、指示は、少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアを示し得る。
【0052】
図5の例では、UE2は、M-MRBを介して(たとえば、PTMモードで)データを受信し得る。したがって、トンネルを確立した後、DUは、UE2に対してM-DRBを確立し得る。
【0053】
M-DRB確立手順において、いくつかの実施形態によれば、CUが1つのセルに対してまたは複数のセルに対してM-DRBをセットアップすることを決定する場合、ステップ503において、CUは、ベアラセットアップ要求をDUに送信し得る。ベアラセットアップ要求は、上記のトンネル確立手順において送信または生成されたベアラコンテキストIDを含み得る。ベアラコンテキストIDに基づいて、DUは、M-DRBを共有トンネルと関連付け得る。応答として、ステップ504において、DUは、M-DRBに関するRRC構成を含むベアラセットアップ応答メッセージをCUに送信し得る。ステップ505において、RRCメッセージによってまたはUE2が位置するセルのマルチキャスト制御チャネル(MCCH)内で、関連するRRC構成がUE2に送信され得る。
【0054】
図5におけるM-DRB確立のための基本的な手順に基づいて、特定のM-DRB確立手順に関するさらなる詳細が
図6に示され得る。
【0055】
たとえば、
図6は、本出願のいくつかの他の実施形態による、M-DRB確立のための方法を示すフローチャートである。
【0056】
M-DRBは、2つのPTMモード、すなわち、SC-PTMモードおよびMC-PTMモードを介して送信され得る。SC-PTMモードで、BSは、セル固有のG-RNTIを介して、単一セル内でマルチキャストトラフィックをスケジュールし得る。MC-PTMモードで、BSは、同じG-RNTIを使用して、複数のセル間でマルチキャストトラフィックをスケジュールし得る。
【0057】
加えて、M-DRBを確立することは、M-DRBに対して少なくとも1つのセル(たとえば、セルのリスト)を含むマルチキャストエリアを決定することをやはり必要とする。
【0058】
図6の例では、CUとDUが両方とも、PTMモードおよび/または少なくとも1つのセル(たとえば、セルのリスト)を含むマルチキャストエリアを決定し得る。
【0059】
図6を参照すると、ステップ601において、CUは、トンネル確立手順において使用され得るベアラコンテキストIDを含むベアラセットアップ要求メッセージをDUに送信し得る。
【0060】
いくつかの本出願の実施形態では、CUは、SC-PTMモードが使用されるかまたはMC-PTMモードが使用されるか、およびM-DRBに対する少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアを決定し得る。これらの実施形態では、ベアラセットアップ要求メッセージは、ベアラコンテキストIDと、少なくとも1つのセル(たとえば、セルのリスト)を含むマルチキャストエリアと、SC-PTMモードが使用されるかまたはMC-PTMモードが使用されるかを示す指示とを含み得る。
【0061】
本出願の一実施形態では、CUは、SC-PTMモードが使用されると決定することができ、したがって、ベアラセットアップ要求メッセージは、ベアラコンテキストIDと、少なくとも1つのセル(たとえば、マルチキャストエリア内のセルのリストおよび/または少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアに関連するM-DRB ID)を含むマルチキャストエリアと、SC-PTMモードが使用されることを示す指示とを含み得る。
【0062】
そのような実施形態では、ベアラセットアップ要求メッセージを受信した後、DUは、セルごとにG-RNTIを割り振り、M-DRBに対してセルごとにスケジューリング情報を生成し得る。次いで、ステップ602において、DUは、ベアラセットアップ応答メッセージをCUに送信し得る。ベアラセットアップ応答メッセージは、ベアラコンテキストIDと、M-DRB IDと、エリア内の少なくとも1つのセルの各セルに関連するG-RNTIおよびスケジューリング情報とを含み得る。M-DRB IDは論理チャネルID (LCID)であってよい。U-DRB IDも論理チャネルIDであってよい。
【0063】
ベアラコンテキスト応答を受信した後、CUは、少なくとも1つのセルの各セルに対してRRC M-DRB構成を生成することができ、RRC M-DRB構成は、セルに関連するG-RNTIおよびスケジューリング情報を示す。次いで、ステップ603において、CUは、非UE関連シグナリングを介して、少なくとも1つのセルの各セルに対するRRC M-DRB構成をDUに送信し得る。その後、ステップ604において、DUは、RRCシグナリングを介してRRC M-DRB構成をUE2に送信し得るか、またはUE2が位置するセルのMCCH内でRRC M-DRB構成をUE2にブロードキャストし得る。
【0064】
本出願の別の実施形態では、CUは、MC-PTMモードが使用されると決定し得、ベアラセットアップ要求メッセージは、ベアラコンテキストIDと、M-DRBに対する少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアと、MC-PTMモードが使用されることを示す指示とを含み得る。
【0065】
この実施形態では、ベアラセットアップ要求メッセージを受信した後、DUは、エリアにG-RNTIを割り振り、エリアに関するスケジューリング情報を生成し得る。次いで、ステップ602において、DUは、ベアラセットアップ応答メッセージをCUに送信し得る。ベアラセットアップ応答メッセージは、ベアラコンテキストIDと、M-DRB IDと、少なくとも1つのセルを含むエリアに関連するG-RNTIおよびスケジューリング情報とを含み得る。そのような実施形態では、エリアに関連するG-RNTIおよびスケジューリング情報は、エリア内の少なくとも1つのセルに対して使用される同じG-RNTIおよびスケジューリング情報を示し得る。
【0066】
ベアラコンテキスト応答を受信した後、CUは、エリアに対するRRC M-DRB構成を生成することができ、RRC M-DRB構成は、エリアに関連するG-RNTIおよびスケジューリング情報を示す。次いで、ステップ603において、CUは、非UE関連シグナリングを介して、エリアに対するRRC M-DRB構成をDUに送信し得る。その後、ステップ604において、DUは、RRCシグナリングを介してRRC M-DRB構成をUE2に送信し得るか、またはエリアのMCCH内でRRC M-DRB構成をUE2にブロードキャストし得る。
【0067】
いくつかの他の実施形態では、CUは、SC-PTMモードが使用されるかまたはMC-PTMモードが使用されるかを決定し得るが、M-DRBに対する少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアを決定しない。その場合、ベアラセットアップ要求メッセージは、ベアラコンテキストIDと、SC-PTMモードが使用されるかまたはMC-PTMモードが使用されるかを示す指示とを含み得る。すなわち、これらの実施形態では、少なくとも1つのセル(たとえば、セルのリスト)を含むマルチキャストエリアを決定するのは、CUではなく、DUである。
【0068】
これらの実施形態では、ベアラセットアップ要求メッセージを受信した後、DU自体が、M-DRBモードを使用することになる、少なくとも1つのセル(たとえば、セルのリスト)を含むマルチキャストエリアを決定し得る。その場合、ステップ602において、DUは、少なくとも1つのセル(たとえば、マルチキャストエリア内のセルのリストおよび/または少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアに関連するM-DRB ID)を含むマルチキャストエリアをCUに送信し得る。
【0069】
少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアを決定することに加えて、SC-PTMモードが使用される場合、ベアラセットアップ応答メッセージ内に含まれる情報および以下のステップは、SC-PTMモードに対する上記の実施形態と同じであり、MC-PTMモードが使用される場合、ベアラセットアップ応答メッセージ内に含まれる情報および以下のステップは、MC-PTMモードに対する上記の実施形態と同じである。
【0070】
本出願のいくつかの他の実施形態では、CUは、M-DRBに対する少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアを決定し得るが、SC-PTMモードが使用されるかまたはMC-PTMモードが使用されるかを決定しない。そのような他の実施形態では、ベアラセットアップ要求メッセージは、ベアラコンテキストIDと、少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアとを含み得る。すなわち、これらの実施形態では、DUは、SC-PTMモードが使用されるかまたはMC-PTMモードが使用されるかを決定する。
【0071】
これらの実施形態では、ベアラセットアップ要求メッセージを受信した後、DU自体が、SC-PTMモードが使用されるかまたはMC-PTMモードが使用されるかを決定し得、ステップ602において、SC-PTMモードが使用されるかまたはMC-PTMモードが使用されるかをベアラセットアップ応答メッセージ内に示す。SC-PTMモードが使用されるかまたはMC-PTMモードが使用されるかをベアラセットアップ応答メッセージ内で示すことに加えて、SC-PTMモードが使用される場合、ベアラセットアップ応答メッセージ内に含まれる情報および以下のステップは、SC-PTMモードに対する上記の実施形態と同じであり、MC-PTMモードが使用される場合、ベアラセットアップ応答メッセージ内に含まれる他の情報および以下のステップは、MC-PTMモードに対する上記の実施形態と同じである。
【0072】
いくつかの他の実施形態では、ベアラセットアップ要求メッセージは、ベアラコンテキストIDを含み得る。これらの実施形態では、DUは、M-DRBに対する少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアとSC-PTMモードおよびMC-PTMモードから使用されるモードの両方を決定する必要がある。
【0073】
本出願の一実施形態では、SC-PTMモードが使用される場合、DUは、ステップ602において、少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアを決定し、セルごとにG-RNTIを割り振り、M-DRBに対してセルごとにスケジューリング情報を生成し、ベアラコンテキストID、少なくとも1つのセル(たとえば、マルチキャストエリア内のセルのリストおよび/または少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアに関連するM-DRB ID)を含むマルチキャストエリア、およびエリア内の少なくとも1つのセルの各セルに関連するG-RNTIおよびスケジューリング情報のうちの少なくとも1つをベアラセットアップ応答メッセージ内で送信し得る。以下のステップは、SC-PTMモードに対する上記の実施形態と同じである。
【0074】
本出願の別の実施形態では、SC-PTMモードが使用される場合、DUは、ステップ602において、少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアを決定し、そのエリアにG-RNTIを割り振り、そのエリアに関するスケジューリング情報を生成し得る。DUはまた、ステップ602において、ベアラコンテキストID、少なくとも1つのセル(たとえば、マルチキャストエリア内のセルのリストおよび/または少なくとも1つのセルを含むマルチキャストエリアに関連するM-DRB ID)を含むマルチキャストエリア、および少なくとも1つのセルを含むエリアに関連するG-RNTIおよびスケジューリング情報のうちの少なくとも1つをベアラセットアップ応答メッセージ内で送信し得る。そのような実施形態では、エリアに関連するG-RNTIおよびスケジューリング情報は、エリア内の少なくとも1つのセルに対して同じG-RNTIおよびスケジューリング情報が使用されることを示す。以下のステップは、MC-PTMモードに対する上記の実施形態と同じである。
【0075】
いくつかの他の実施形態では、G-RNTIおよびスケジューリング情報をDUによって生成した後、DUは、CUに再ルーティングせずに、G-RNTIおよびスケジューリング情報をUEに直接ブロードキャストすることも可能である。
【0076】
図5の例では、UE1は、U-DRBを介して(たとえば、PTPモードで)データを受信し得る。したがって、トンネルを確立した後、DUは、UE1に対してU-DRBを確立し得る。
【0077】
U-DRB確立手順において、いくつかの実施形態によれば、CUが特定のUEに対してU-DRBをセットアップすると決定する場合、ステップ506において、CUは、MBSベアラセットアップ要求をDUに送信し得る。MBSベアラセットアップ要求は、上記のトンネル確立手順において生成されたベアラコンテキストIDを含み得る。ベアラコンテキストIDに基づいて、CUおよびDUは、U-DRBを共有トンネルと関連付け得る。応答として、ステップ507において、DUは、関連するRRC構成を含めて、MBSベアラセットアップ応答メッセージをCUに送信し得る。ステップ508において、関連するRRC構成は、RRCメッセージによってUE1に送信され得る。
【0078】
図5のU-DRB確立のための基本的な手順に基づいて、特定のU-DRB確立手順に関するさらなる詳細が
図7に示され得る。
【0079】
たとえば、
図7は、本出願のいくつかの他の実施形態による、U-DRB確立のための方法を示すフローチャートである。
【0080】
図7を参照すると、ステップ701において、CUは、トンネル確立手順において使用されるベアラコンテキストIDであり得るベアラコンテキストIDを含むベアラセットアップ要求メッセージを送信し得る。
【0081】
PTPモードがCUまたはDUによって決定され得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、CUは、特定のUE(たとえば、UE1)に対してPTPモードを使用すると決定し得る。その場合、ベアラセットアップ要求メッセージは、UE1に関連するU-DRB IDを示し得る。ベアラセットアップ要求メッセージを受信した後、DUは、UE1に関するRRC構成情報を生成し得る。次いで、ステップ702において、DUは、ベアラセットアップ応答メッセージをCUに送信し得る。ベアラセットアップ応答メッセージは、ベアラコンテキストIDと、U-DRB IDと、UE1に関するRRC構成情報とを含む。
【0083】
ベアラコンテキスト応答を受信した後、CUは、UE1に対するRRC M-DRB構成を生成することができ、RRC M-DRB構成はRRC構成情報を示す。次いで、ステップ703において、CUは、非UE関連シグナリングを介して、UE1に対するRRC M-DRB構成をDUに送信し得る。その後、ステップ704において、DUは、RRCシグナリングを介してRRC M-DRB構成をUE1に送信し得る。
【0084】
いくつかの他の実施形態では、CUは、特定のUE(たとえば、UE1)に対してPTPモードを使用すると決定し得る。これらの実施形態では、ベアラセットアップ要求メッセージは、ベアラコンテキストIDを含み得る。DUは、UE1に対してSC-PTMモードが使用されるか、MC-PTMモードが使用されるか、またはPTPモードが使用されるかを決定する必要がある。
図7の例では、DUは、UE1に対してPTPモードが使用されると決定し得る。したがって、DUは、UE1に対するU-DRB IDおよびRRC構成情報を生成し得る。すなわち、ベアラセットアップ要求メッセージを受信した後、ステップ702において、DUは、ベアラセットアップ応答メッセージをCUに送信し得る。ベアラセットアップ応答メッセージは、UE1に対するベアラコンテキストIDと、U-DRB IDと、およびRRC構成情報とを含む。
【0085】
ベアラコンテキスト応答を受信した後、CUは、UE1に対するRRC M-DRB構成を生成することができ、RRC M-DRB構成はRRC構成情報を示す。次いで、ステップ703において、CUは、非UE関連シグナリングを介して、UE1に対するRRC M-DRB構成をDUに送信し得る。その後、ステップ704において、DUは、RRCシグナリングを介してUE1に対するRRC M-DRB構成を送信し得る。
【0086】
トンネルに関連するM-DRBおよびU-DRBを確立した後、CUおよびDUは、トンネルを介してデータ送信を実行し得る。たとえば、CUがコアネットワークからQoSフローのパケットを受信すると、ステップ509において、CUは、PDCPプロトコルデータユニット(PDU)を生成するために、(たとえば、RBへのQoSフローのマッピングを実行する)SDAP層および(たとえば、セキュリティ関連動作を実行する)PDCP層内でパケットを処理し得る。ステップ510において、CUは、トンネル内でPDCP PDUをDUに送信し得る。トンネルからPDCP PDUを受信した後、トンネルとMRB/DRBとの間の関連付けに基づいて、DUは、ステップ511において、PDCP PDUを少なくとも1つのPDCP PDUに複製し、ステップ512において、トンネルに関連するM-DRBまたはトンネルに関連するU-DRBを介して、少なくとも1つのPDCP PDUの各々を送信し得る。
【0087】
図5の例では、DUは、ステップ511において、PDCP PDUを2つのPDCP PDUに複製し、ステップ512において、トンネルに関連するM-DRBを介して、1つのPDCP PDUをUE2に送信し、トンネルに関連するU-DRBを介して、もう1つのPDCP PDUをUE1に送信する。
【0088】
上述のように、
図3における本出願のいくつかの実施形態によれば、BSのCUは、CU-CPユニットおよびCU-UPユニットに分離され得る。これらの実施形態では、トンネルは、CU-UPユニットとDUとの間に確立され得る。
【0089】
たとえば、
図8は、本出願のいくつかの実施形態による、トンネル確立のための方法を示すフローチャートである。
【0090】
図8の例では、BSは、CU-CPユニットと、CU-UPユニットと、DUとを含み得る。コアネットワークからMBSセッションセットアップ要求を受信した後、BS(たとえば、BS101)のCU-CPユニットは、RBへのQoSフローのマッピング手順を実行し、RBのためのトンネルを確立すると決定し得る。本出願の一実施形態では、トンネルは、GTP-Uトンネルであってよい。トンネルは、M-DRBおよび/または少なくとも1つのU-DRBを介したデータ送信のために使用されてよく、したがって、トンネルは、いくつかの実施形態では、共有トンネルまたは共通トンネルと呼ばれることもある。
【0091】
CU-CPユニットは、共有トンネル確立のためのベアラコンテキストIDを生成し得る。加えて、CU-CPはまた、少なくとも1つのQoSフローとRBとの間のマッピングを決定し得る。
【0092】
次いで、ステップ801において、CU-CPユニットは、ベアラコンテキストIDを送信し得る。ベアラコンテキストIDは、RBのためのトンネルを識別し、そのトンネルをM-DRBおよび少なくとも1つのU-DRBのうちの少なくとも1つに関連付けるために使用される。
【0093】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ベアラコンテキストIDを受信した後、応答として、ステップ802において、CU-UPユニットは、ベアラコンテキストIDをCU-CPユニットに送信し得る。
【0094】
本出願の一実施形態では、ステップ801において、CU-CPユニットは、ベアラコンテキストIDを第1のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージ内でCU-UPユニットに送信し得る。第1のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージを受信した後、応答として、ステップ802において、CU-UPユニットは、ベアラコンテキストIDを含む第1のベアラコンテキストセットアップ応答メッセージをCU-CPユニットに送信し得る。本出願の別の実施形態では、第1のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージは、少なくとも1つのQoSフローとRBとの間のマッピング、MBSセッションID、TMGI、RBのID、およびRBに対するQoSパラメータのうちの少なくとも1つをさらに示す。
【0095】
ステップ803において、CU-CPユニットは、BSのDUとCU-UPユニットとの間にトンネルを確立するために、ベアラコンテキストIDをDUに送信し得る。
【0096】
ベアラコンテキストIDを受信した後、ステップ804において、DUは、トンネルのTNL情報をCUに送信し得る。一実施形態では、トンネルのTNL情報は、M-DRBと少なくとも1つのU-DRBの両方のデータ送信のための共有トンネルを識別するためである。別の実施形態では、TNL情報は、IPアドレスおよびGTP-U TEIDを示す。
【0097】
本出願の一実施形態によれば、ステップ803において、CU-CPユニットは、ベアラコンテキストIDを第2のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージ内でDUに送信し得る。第2のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージを受信した後、応答として、ステップ804において、DUは、トンネルのTNL情報を含む第2のベアラコンテキストセットアップ応答メッセージをCUに送信し得る。本出願の別の実施形態によれば、第2のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージは、MBSセッションID、TMGI、RBのID、およびRBに対するQoSパラメータのうちの少なくとも1つをさらに示す。
【0098】
トンネルのTNL情報を受信した後、ステップ805において、CU-CPユニットは、TNL情報をCU-UPユニットに送信し得る。応答して、ステップ806において、CU-UPユニットは、ベアラコンテキストIDをCU-CPユニットに送信し得る。
【0099】
本出願の一実施形態によれば、ステップ805において、CU-CPユニットは、TNL情報をベアラコンテキスト修正要求メッセージ内でCU-UPユニットに送信し得る。本出願の一実施形態では、ベアラコンテキスト修正要求メッセージはまた、ベアラコンテキストIDを含み得る。ベアラコンテキスト修正要求メッセージを受信した後、応答として、ステップ806において、DUは、ベアラコンテキストIDを含むベアラコンテキスト修正応答メッセージをCUに送信し得る。CU-UPユニットがトンネルのTNL情報を受信した後、それはCU-UPユニットとDUとの間にトンネルが確立されたことを意味する。
【0100】
図8の例は、ベアラコンテキストIDがCU-UPユニットによって生成される場合、CU-UPユニットとDUとの間にどのようにトンネルを確立するかを示す。上述のように、いくつかの他の実施形態によれば、ベアラコンテキストIDは、DUユニットによって生成され得る。
【0101】
たとえば、
図9は、本出願のいくつかの他の実施形態による、トンネル確立のための方法を示すフローチャートである。
図9の例では、ベアラコンテキストIDは、トンネル確立手順においてDUによって生成され得る。
【0102】
図9の例では、BSは、CU-CPユニットと、CU-UPユニットと、DUとを含み得る。コアネットワークからMBSセッションセットアップ要求を受信した後、BS(たとえば、BS101)のCU-CPユニットは、RBへのQoSフローのマッピングを実行し、RBのためのトンネルを確立すると決定する。本出願の一実施形態では、トンネルは、GTP-Uトンネルであってよい。トンネルは、M-DRBおよび/または少なくとも1つのU-DRBを介したデータ送信のために使用され得、したがって、トンネルは、いくつかの実施形態では、共有トンネルまたは共通トンネルと呼ばれることもある。
【0103】
図9の例では、ベアラコンテキストIDは、トンネル確立手順においてDUによって生成され得る。たとえば、ステップ901において、CU-CPユニットは、第1のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージをDUに送信し得る。第1のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージは、CU-UPユニットとDUとの間の共有トンネルに対するベアラコンテキストIDを生成するためのDUを示すために使用されるが、ベアラコンテキストIDを含まない。本出願の一実施形態では、第1のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージは、MBSセッションID、TMGI、RBのID、およびRBに対するQoSパラメータのうちの少なくとも1つをさらに示す。
【0104】
第1のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージを受信した後、応答として、ステップ902において、DUは、第1のベアラコンテキストセットアップ応答メッセージをCU-CPユニットに送信し得る。一実施形態では、ベアラコンテキストセットアップ応答メッセージは、ベアラコンテキストIDとトンネルのTNL情報とを含み得る。別の実施形態では、ベアラコンテキストIDはトンネルのTNL情報内に示され、たとえば、TNL情報は、ベアラコンテキストIDとして使用され得る。したがって、ベアラコンテキストセットアップ応答メッセージは、ベアラコンテキストIDとして、トンネルのTNL情報を含み得る。さらに別の実施形態では、TNL情報は、IPアドレスおよびGTP-U TEIDを示す。
【0105】
CU-CPユニットがベアラコンテキストIDおよびトンネルのTNL情報を受信した後、ステップ903において、CU-CPユニットは、ベアラコンテキストIDおよびトンネルのTNL情報をCU-UPユニットに送信し得る。本出願の一実施形態では、CU-CPユニットは、ステップ903において、ベアラコンテキストIDとしてTNL情報を送信し得る。
【0106】
上記の情報を受信した後、応答として、ステップ904において、CU-UPユニットは、ベアラコンテキストIDをCU-CPユニットに送信し得る。
【0107】
本出願の一実施形態では、ステップ903において、CU-CPユニットは、上記の情報を第2のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージ内でCU-UPユニットに送信し得る。第2のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージを受信した後、応答して、ステップ904において、CU-UPユニットは、ベアラコンテキストIDを含む第2のベアラコンテキストセットアップ応答メッセージをCU-CPユニットに送信し得る。本出願の別の実施形態では、第2のベアラコンテキストセットアップ要求メッセージは、少なくとも1つのQoSフローとRBとの間のマッピング、MBSセッションID、TMGI、RBのID、およびRBに対するQoSパラメータのうちの少なくとも1つをさらに示す。
【0108】
CU-UPユニットがトンネルのTNL情報を受信した後、それはCU-UPユニットとDUとの間にトンネルが確立されたことを意味する。
【0109】
本出願の上記の実施形態は、M-DRBおよび少なくとも1つのU-DRBに対する共有トンネルを確立することに関する。本出願のいくつかの他の実施形態によれば、CUは、M-DRBおよびU-DRBに対して別のトンネルをそれぞれ確立し得る。
【0110】
たとえば、
図10は、本出願のいくつかの他の実施形態による、トンネル上のデータ送信を示す概略図である。
【0111】
図10を参照すると、BSの内部構造は、CU-CPユニットと、CU-UPユニットと、DUとを含む。トンネル1(たとえば、第1のGTP-Uトンネル)は、M-DRBを介したデータ送信のためにCU-UPとDUとの間に確立され得、トンネル2(たとえば、第2のGTP-Uトンネル)は、UE1(たとえば、UE102a)のU-DRBを介したデータ送信のためにCU-UPとDUとの間に確立され得、トンネル3(たとえば、第3のGTP-Uトンネル)は、UE2(たとえば、UE102b)のU-DRBを介したデータ送信のためにCU-UPとDUとの間に確立され得る。
【0112】
図10の例では、サービス継続性を維持するために、共通SDAP層および/またはPDCP層が3つのトンネル(たとえば、トンネル1、トンネル2、およびトンネル3)と関連付けられ得る。トンネル確立手順は、
図8および
図9に示す実施形態と同様であり得る。2つのUE102の2つのU-DRBが
図10に示されているが、任意の数のU-DRBが
図10内に含まれることが企図される。
【0113】
図10の例では、データパケットはPDCP層内でPDCP PDUに処理される。CU-UPユニットは、PDCP PDUを3つのPDCP PDUに複製し、3つのPDCP PDUをそれぞれ3つのトンネルに入れる。
【0114】
図10の例では、CUユニットがCU-CPユニットおよびCU-UPユニットに分割されない場合、CU-UPユニットはCUによって表されてよい。
【0115】
図11は、本出願のいくつかの実施形態による、MBSのための装置1100の簡素化されたブロック図を示す。装置1100は、
図2に示したようなCUまたはDUであってよく、または
図3に示したようなCU-CPユニット、CU-UPユニット、もしくはDUであってよい。
【0116】
図11を参照すると、装置1100は、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体1102と、少なくとも1つの受信回路1104と、少なくとも1つの送信回路1106と、少なくとも1つのプロセッサ1108とを含み得る。本出願のいくつかの実施形態では、少なくとも1つの受信回路1104および少なくとも1つの送信回路1106は、少なくとも1つのトランシーバに統合されてよい。少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体1102は、その中にコンピュータ実行可能命令を記憶し得る。少なくとも1つのプロセッサ1108は、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体1102と、少なくとも1つの受信回路1104と、少なくとも1つの送信回路1106とに結合され得る。コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つの受信回路1104と、少なくとも1つの送信回路1106と、少なくとも1つのプロセッサ1108とを用いて、方法を実装するようにプログラムされ得る。この方法は、本出願の一実施形態による方法、たとえば、
図5~
図9に示した方法であってよい。
【0117】
本出願の実施形態による方法は、プログラムされたプロセッサ上で実装され得る。しかしながら、コントローラ、フローチャート、およびモジュールは、汎用または専用コンピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラおよび周辺集積回路素子、集積回路、ディスクリート素子回路などのハードウェア電子または論理回路、プログラマブル論理デバイスなどの上で実装されてもよい。概して、本出願のプロセッサ機能を実装するために、図に示すフローチャートを実装することが可能な有限機械がその上に常駐するいずれのデバイスが使用されてもよい。たとえば、本出願の一実施形態は、プロセッサとメモリとを含む装置を提供する。方法を実装するためのコンピュータプログラマブル命令はメモリ内に記憶され、プロセッサは、この方法を実装するためのコンピュータプログラマブル命令を実行するように構成される。この方法は、上述の方法または本出願の一実施形態による他の方法であってよい。
【0118】
代替実施形態は、好ましくは、コンピュータプログラマブル命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体で本出願の実施形態による方法を実装する。好ましくは、これらの命令は、好ましくはネットワークセキュリティシステムと統合されたコンピュータ実行可能構成要素によって実行される。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EEPROM、光記憶デバイス(CDまたはDVD)、ハードドライブ、フロッピードライブ、または任意の好適なデバイスなど、任意の好適なコンピュータ可読媒体上に記憶され得る。コンピュータ実行可能構成要素は、好ましくは、プロセッサであるが、これらの命令は、代替または追加として、任意の好適な専用ハードウェアデバイスによって実行されてよい。たとえば、本出願の一実施形態は、その中にコンピュータプログラマブル命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータプログラマブル命令は、上述の方法または本出願の一実施形態による他の方法を実装するように構成される。
【0119】
本出願は、その特定の実施形態を用いて説明されているが、多くの代替形態、修正、および変形形態が当業者に明らかであり得ることは明白である。たとえば、これらの実施形態の様々な構成要素は、他の実施形態において交換されてよく、追加されてよく、または置換されてよい。また、各図面の要素のすべてが開示する実施形態の動作のために必要ではない。たとえば、開示する実施形態の当業者は、独立請求項の要素を単に採用することによって本出願の教示を行い使用することが可能にされる。したがって、本明細書に記載した本出願の実施形態は、限定ではなく、例示であることを意図する。本出願の趣旨および範囲から逸脱せずに、様々な変更が行われてよい。
【符号の説明】
【0120】
100 ワイヤレス通信システム
101 BS
102 UE
102a UE
102b UE
1100 装置
1102 非一時的コンピュータ可読媒体
1104 受信回路
1106 送信回路
1108 プロセッサ