(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】マルチオペレーション陸上ドローン
(51)【国際特許分類】
G05D 1/227 20240101AFI20250107BHJP
G05D 1/222 20240101ALI20250107BHJP
G05D 1/43 20240101ALI20250107BHJP
G06Q 50/02 20240101ALI20250107BHJP
【FI】
G05D1/227
G05D1/222
G05D1/43
G06Q50/02
(21)【出願番号】P 2023542504
(86)(22)【出願日】2022-01-11
(86)【国際出願番号】 US2022012057
(87)【国際公開番号】W WO2022150793
(87)【国際公開日】2022-07-14
【審査請求日】2023-08-24
(32)【優先日】2021-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523263636
【氏名又は名称】アグトノミー
【氏名又は名称原語表記】AGTONOMY
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ブッカー、ティモシー
(72)【発明者】
【氏名】ホームズ、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】イーガー、テリン
【審査官】牧 初
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-093127(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0089800(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/00-1/87
A01B 69/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、前記方法は、
マルチオペレーション陸上ドローンに対応するコンピューティングシステムによって、前記マルチオペレーション陸上ドローンに対応する1つまたは複数のセンサを使用することで取得されたセンサデータを分析する工程と、
前記コンピューティングシステムによって、前記センサデータの前記分析に基づき、前記マルチオペレーション陸上ドローンの動作環境に対応する1つまたは複数の動作環境条件を決定する工程と、
前記コンピューティングシステムによって、1つまたは複数の決定済み動作環境条件に基づき、前記マルチオペレーション陸上ドローンのための遠隔操作モードを選択する工程と、および
前記コンピューティングシステムによって、前記マルチオペレーション陸上ドローンが前記遠隔操作モードで動作するように選択されたことに応答して、前記マルチオペレーション陸上ドローンに1つまたは複数の制御動作を実行させる工程と、
を備えている、方法。
【請求項2】
1つまたは複数の前記動作環境条件は、1つまたは複数の気象条件または1つまたは複数の地形条件、のうちの1つまたは複数を備えている、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1つまたは複数の前記地形条件は、前記マルチオペレーション陸上ドローンが動作している地形の傾斜の度合い、または前記地形の1つまたは複数の表面条件、のうちの1つまたは複数を備えている、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
1つまたは複数の前記表面条件は、地形の土壌の締固め量、または前記地形の土壌中の水分量、のうちの1つまたは複数を備えている、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記遠隔操作モードは、視線遠隔制御モードと、遠隔操作遠隔制御モードと、自律航法モードと、を備えている遠隔操作モードのグループから選択されている、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記遠隔操作モードを選択する工程は、操作者が前記マルチオペレーション陸上ドローン上または中に存在する場合、前記動作環境が前記操作者に潜在的な害を及ぼすという決定に応答する、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法はさらに、1つまたは複数の決定済み動作環境条件に基づき、前記マルチオペレーション陸上ドローンのパワートレイン設定を調整する工程を備えており、
前記パワートレイン設定を前記調整する工程は、前記マルチオペレーション陸上ドローンが1つまたは複数の前記動作環境条件のうちの少なくとも1つに遭遇するよりも前に実行されている、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記方法はさらに、1つまたは複数の前記動作環境条件に基づき、前記マルチオペレーション陸上ドローンの重量ウエイト配分を調整する工程を備えている、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
マルチオペレーション陸上ドローンであって、前記マルチオペレーション陸上ドローンは、
車体と
前記車体に配置された可動重量ウエイトと、
動作の実行を引き起こすように構成されたコンピューティングシステムであって、前記動作は、前記マルチオペレーション陸上ドローンの動作環境に対応する1つまたは複数の動作環境条件に基づき、前記可動重量ウエイトの位置を変更する工程
と、1つまたは複数の前記動作環境条件に基づき、前記マルチオペレーション陸上ドローンのための遠隔操作モードを選択する工程と、を備えている、前記コンピューティングシステムと、
を備えている、マルチオペレーション陸上ドローン。
【請求項10】
前記動作はさらに、1つまたは複数のセンサを使用することで取得されたセンサデータに基づき、1つまたは複数の前記動作環境条件を決定する工程を備えている、
請求項9に記載のマルチオペレーション陸上ドローン。
【請求項11】
前記動作はさらに、
1つまたは複数の前記動作環境条件のうちの特定の動作環境条件が、次の動作環境条件であると決定する工程と、
前記マルチオペレーション陸上ドローンが前記次の動作環境条件に遭遇するよりも前に、前記次の動作環境条件のために前記可動重量ウエイトの前記位置を変更する工程と、
を備えている、請求項9に記載のマルチオペレーション陸上ドローン。
【請求項12】
前記動作はさらに、前記マルチオペレーション陸上ドローンが前記次の動作環境条件に遭遇するよりも前に、前記次の動作環境条件に対するパワートレイン設定を調整する工程を備えている、
請求項11に記載のマルチオペレーション陸上ドローン。
【請求項13】
前記動作はさらに、1つまたは複数の前記動作環境条件に基づき、前記マルチオペレーション陸上ドローンのサスペンションシステムを調整する工程を備えている、
請求項9に記載のマルチオペレーション陸上ドローン。
【請求項14】
1つまたは複数の前記動作環境条件は
、1つまたは複数の気象条件または1つまたは複数の地形条件、のうちの1つまたは複数を備えている、
請求項
9に記載のマルチオペレーション陸上ドローン。
【請求項15】
動作の実行を引き起こすように構成された1つまたは複数のプロセッサを備えているシステムであって、前記動作は、
マルチオペレーション陸上ドローンに対応する1つまたは複数のセンサを使用して取得されたセンサデータを分析する工程と、
前記センサデータの前記分析に基づき、前記マルチオペレーション陸上ドローンの動作環境に対応する次の動作環境条件を決定する工程と、
前記マルチオペレーション陸上ドローンが前記次の動作環境条件に遭遇するよりも前に、前記次の動作環境条件に対して、1つまたは複数の調整動作を実行する工程と、
1つまたは複数の前記動作環境条件に基づき、前記マルチオペレーション陸上ドローンのための遠隔操作モードを選択する工程と、
を備えている、
システム。
【請求項16】
1つまたは複数の前記調整動作は、
前記マルチオペレーション陸上ドローンのパワートレイン設定を調整する工程と、
前記マルチオペレーション陸上ドローンの重量ウエイト分布を調整する工程と、または
前記マルチオペレーション陸上ドローンのための
前記遠隔操作モードを開始する工程と、
のうちの1つまたは複数を備えている、請求項
15に記載のシステム。
【請求項17】
前記重量ウエイト分布を調整する工程は、前記マルチオペレーション陸上ドローンのサスペンションを調整する工程と、または
前記マルチオペレーション陸上ドローン上に配置された可動重量ウエイトの位置を変更する工程と、
のうちの1または複数を備えている、
請求項
16に記載のシステム。
【請求項18】
前記パワートレイン設定の前記調整は
前記マルチオペレーション陸上ドローンの複数の車輪の各々に印加される動力を独立して個別に調整する工程の1つまたは複数を備えている、
請求項
16に記載のシステム。
【請求項19】
1つまたは複数の前記調整動作は、前記マルチオペレーション陸上ドローンが動作している土壌への潜在的な損傷を低減することに基づく、
請求項
15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、マルチオペレーション陸上ドローンに関する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願)
本出願は、2021年1月11日に出願された米国仮特許出願第63/136,197号と、2021年3月22日に出願された米国仮特許出願第63/164,096号と、および2021年6月15日に出願された米国仮特許出願第63/210,592号と、の優先権を主張する。各々の内容全体は、参照によって本開示に組み込まれる。
【0003】
本明細書において別段の記載がない限り、本明細書に記載された資料は、本出願の特許請求の範囲の先行技術ではなく、本項に含めることによって先行技術であることを認めるものではない。
【0004】
農業および農業ベンチャーは、労働集約的な作業および長時間労働に関連付けられることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許出願公開第2018/0126986号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
状況によっては、長時間労働は、その事業が運営される広大な土地に起因することもある。多くの場合、土地とそこにある作物とを維持する一環として、トラクターや他の農業車両に多くの時間が費やされる。
【0007】
本開示で請求される主題は、あらゆる欠点を解決する実施形態に限定されるものではなく、また、上述のような環境においてのみ動作するものでもない。むしろ、この背景は、本開示に記載されるいくつかの実施形態が実施され得る一例の技術分野を説明するべく、提供されるに過ぎない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態において、マルチオペレーション陸上ドローンは、車体、1つまたは複数のバッテリ、1つまたは複数のセンサ、および取外可能ダッシュボード、を備えている。1つまたは複数のバッテリは、車体(車両本体)の下部に配置される。1つまたは複数のセンサは、車体に配置される。
【0009】
これらおよび他の態様、特徴、および利点、は以下の図面の簡単な説明、図面、詳細な説明、および添付の特許請求の範囲、から一層完全に明らかになるであろう。
例示的な実施形態は、添付の図面を用いてさらに具体的かつ詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】マルチオペレーション(マルチ操作、多動作、多用途)陸上ドローンを備えている例示的なシステムのブロック図。
【
図2】例示的なパワートレイン制御システムのブロック図。
【
図3】例示的なコンピューティングシステムのブロック図。
【
図4】マルチオペレーション陸上ドローンの操作モードを選択する例示的な方法のフローチャート。
【
図5】すべて本開示の1つまたは複数の実施形態による、マルチオペレーション陸上ドローンのパワートレインを調整する例示的な方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
トラクターやその他の大型機械は、昔から広大な土地を耕作するべく使われてきた。状況によっては、土地の規模に関係なく、一層早く、一層少ない労力で、耕作ができるので、中小規模の農場でもトラクターが使われている。上記のような状況でトラクターやその他の機械を操作するには、多くの場合、かなりの時間を投資する必要がある。さらに、収穫の窓(ハーベストウインドウ)が狭いので、極端な風や気温の下で操作するなど、トラクターをあまり好ましくはない状況で操作する状況も起こりうる。
【0012】
農作物の収量を向上させるという要求は、絶えず差し迫った問題である。世界の人口が増え続ける一方で、耕地面積は基本的に安定しているだけでなく、地域によっては減少さえしている。そのため、食糧やその他の資源に対する需要を確実に満たすためには、耕地の利用を改善することが一層重要になっている。
【0013】
耕地の開発や耕作を進めるべくトラクターを備えている大型機械を操作するのは、多くの場合、時間がかかる。さらに、土壌が耕作やその他の農業用途に適していても、従来のトラクターや機械では、維持が難しかったり、実用的でなかったり、安全でなかったり、する土地もある。
【0014】
状況によっては、農業、建設、鉱業、その他の用途、に使用される大型機械は、環境に有害な虞のある大量の汚染をしばしば発生させる。さらに、大型機械からの重汚染は、大型機械を使用することで栽培されている植物や作物にも有害である虞がある。
【0015】
状況によっては、マルチオペレーション(マルチ操作)陸上ドローンの例示的な実施形態は、手動操作に加えて遠隔操作を容易にすることができる。例えば、マルチオペレーション陸上ドローンは、視線(見通し)遠隔制御操作、映像カメラを用いた遠隔操作、および自律操作(オートノマスオペレーション)、を備えていることができる。加えて、様々な遠隔操作モードは、そうでなければ操作者(オペレータ)にとって危険であるかまたは望ましくないかもしれない状況におけるマルチオペレーション陸上ドローンの使用を、可能にすることができる。例えば、遠隔操作モードは、そうでなければ操縦者に危険をもたらす虞のある極端な温度や強風の中で、使用することができる。
【0016】
マルチオペレーション陸上ドローンのいくつかの実施形態は、農業および他の環境において典型的に使用される大型機械によって生成される汚染量の低減を支援するべく、電力システムを実装することができる。例えば、マルチオペレーション陸上ドローンは、推進力と、インプルメントおよび他のアタッチメントの制御と、ならびにマルチオペレーション陸上ドローンへのセンサ動力と、のために電動機(電気モータ)を採用することができる。
【0017】
マルチオペレーション陸上ドローンのいくつかの実施形態は、電力システムの一部として、1つまたは複数のバッテリを採用することができる。バッテリは、重心を低くすることができるマルチオペレーション陸上ドローンの概ね地面付近に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、重心が低くなることによって、不整地および高勾配の地形において、マルチオペレーション陸上ドローンが一層安定する可能性がある。遠隔操作モードとで組み合わせて使用される場合、マルチオペレーション陸上ドローンは、従来の重機および同様の機器では作業不可能であった虞のある地形を、航行できる可能性がある。マルチオペレーション陸上ドローンの操縦性の向上は、これまで使用できなかった耕地の拡大に寄与する可能性があるので、その結果、作物収量などの生産量が増加する可能性がある。
【0018】
さらに、トラクションコントロール(牽引制御)を欠くトラクターは、特定状況下で車輪をスピン(空転)させたり、そうでなければトラクションに苦労したり、することがある。このような状況では、車輪の空転(スピニング)および/または滑走(スライディング)は、土壌圧縮、浸食、植物への損傷、を含む、土壌および地形への損傷を引き起こす虞がある。さらに、トラクターは、車軸および/または車輪に供給される動力量を調整することができないことで、トラクターが様々な運転環境において一層適していることを可能にすることができない場合がある。
【0019】
本開示のいくつかの実施形態において、トラクター(例えば、マルチオペレーション陸上ドローン)は、操作者の入力無しに調整可能にされ得る可変パワートレインを含み得る。例えば、パワートレイン制御システムは、トラクターが動作している環境に関する情報を提供し得る、センサデータを取得してもよい。これらの実施形態または他の実施形態において、パワートレイン制御システムは、取得されたセンサデータに基づき、トラクターのパワートレインを調整することができる。この調整は、環境におけるトラクターの性能を向上させることができる。さらに、パワートレイン制御システムは、センサデータの反復を使用することで、様々な環境におけるトラクターの使用のための異なるパワートレイン設定を決定してもよい。よってパワートレイン制御システムは、特定状態に対応する特定環境に入る前に、パワートレイン設定を特定状態に調整させてもよい。
【0020】
本開示のいくつかの実施形態において、パワートレイン制御システムは、トラクション感知と、トラクション制御と、および、パワートレイン選択肢同士間の自動移行(自動遷移)と、を含み得る。いくつかの実施形態において、パワートレインモードを自動的に切り替えるトラクターは、空転および/または滑走の量を制限することによって、土壌および地形の損傷の量を低減し得る。さらに、自動移行は、トラクターの牽引および/または安定性を改善し得るような状況において、車軸および/または車輪に動力を提供し得る。いくつかの実施形態では、可変パワートレイン式トラクターはまた、環境条件が追加動力を保証しない虞が存在する場合、パワートレインによって使用される動力量を制限することによって、エネルギー消費を削減することができる。
【0021】
本開示において、「トラクター」という用語は、農業トラクターおよび/または、農業設定で使用され得る他の動力装置もしくは車両、を指す場合がある。代替的または追加的に、「トラクター」という用語は、農業設定または任意の他の適用可能な設定で使用され得るインプルメント(器具)を支持および操作するように構成され得る、動力車両を含み得る。さらに、いくつかの実施形態において、トラクターは、本開示に記載されるようなマルチオペレーション陸上ドローンであってもよい。
【0022】
さらに、主に農業設定で議論されているが、本開示のいくつかの実施形態は、採鉱、建設、および/または、大型機械が有益であり得る他のロケール、等の他の設定で使用されてもよいだけでなく、個人的な家庭における使用、および産業的な大規模使用、等の異なる環境のためにスケーリングされてもよい。さらに、本開示の実施例は、2つの車軸および/または4つの車輪、を備えているトラクターを指す場合がある。しかしながら、車軸および/または車輪の数は、依然として本開示の実施形態を実施しながら、さらに多くてもよい。
【0023】
さらに、一般に単数形で記載されるが、マルチオペレーション陸上ドローンは、フリート(車両団)内のような他のマルチオペレーション陸上ドローンとでペアにされてもよい。そしてマルチオペレーション陸上ドローン同士は、互いに通信するように構成されてもよいことが理解されるであろう。加えて、本開示の原理は、マルチオペレーション陸上ドローン同士に限定されない。本開示に照らして、本明細書に開示されるマルチオペレーション陸上ドローンは、他のタイプの自動化可能な陸上車両とで、うまく関連して使用され得ることが理解されるであろう。
【0024】
図1は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態による、マルチオペレーション(複数操作、多動作、多用途)陸上ドローン102(「陸上ドローン102」)を備えている、例示的なシステム100のブロック図である。システム100は、陸上(ランド)ドローン102、1つまたは複数の電動機(電動モータ、電気モータ)110、1つまたは複数のバッテリ(電池)120、センサ130、取外可能ダッシュボード140、およびインプルメント150、を含み得る。バッテリ120は、バッテリ制御装置122を含んでもよい。取外可能ダッシュボード140は、ジョイスティック142を備えていることができるだけでなく、直接またはジョイスティック142を介して操作者入力(オペレータインプット)144を受け取るように、構成されることができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、一次の電動機は、1つまたは複数の電動機110(以下、要素110と称する)に含まれ得るとともに、陸上ドローン102の推進に使用され得る。いくつかの実施形態において、陸上ドローン102の個々の車輪は、当該車両に関連する1つまたは複数の電動機110を含んでよい。例えば、陸上ドローン102が4つの車輪を備えている場合、電動機110が取り付けられているとともに4つの車輪の各々を作動させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、車輪に関連する1つまたは複数の電動機110は、各車輪に供給される動力量を変化させることを備えている、異なる容量で動作するように構成され得る。例えば、1つまたは複数の車輪がスリップしている場合、1つまたは複数のスリップしている車輪に関連する1つまたは複数の電動機110によって供給される動力量を調整したり、1つまたは複数のスリップしていない車輪に関連する1つまたは複数の電動機110によって供給される動力量を調整したり、することで車輪のスリップ量を低減するようにしてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、動力は、
図2に関して以下に説明するように調整されてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のインプルメント(道具、器具)150は、陸上ドローン102に取り付けられており、および/または陸上ドローン102とで共に使用されており、また関連する電動機110を備えていることができる。例えば、陸上ドローン102に取り付けられた草刈機は、草刈機のブレードに動力を供給するように構成された電動機110を含み得る。代替的にまたは追加的に、陸上ドローン102のインプルメント150は、複数の関連する電動機110を含んでもよい。例えば、陸上ドローン102に取り付けられた噴霧器は、ノズルの方向を調整するための第1電動機(110)と、噴霧に使用されるポンプに動力を供給するための第2電動機(110)と、を備えていることができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、一次の電動機110は、陸上ドローン102に接続された1つまたは複数のインプルメント(器具)に動力を供給することができる。代替的にまたは追加的に、一次(プライマリ)の電動機110は、陸上ドローン102に含まれる他のシステムに動力を供給するように構成されてもよい。例えば、一次の電動機110は、ステアリングシステム、ブレーキシステム、陸上ドローン102に取り付けられたセンサ130、補助装置、およびシステム、等に動力を供給するように構成されてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態において、一次の電動機110は、1つまたは複数のバッテリ120から電気エネルギーを受け取ることができる。例えば、1つまたは複数のバッテリ120は、一次の電動機110によって使用され得る電圧および電流を生成し得るように直列および/または並列に配置され得る。代替的にまたは追加的に、陸上ドローン102は、単一の大容量のバッテリ120を含んでもよい。例えば、陸上ドローン102は、一次の電動機110と、1つまたは複数の車輪に関連する1つまたは複数の電動機110と、および/または1つまたは複数のインプルメント150に関連する1つまたは複数の電動機110と、に電力を供給するなどの大容量用途向けに設計され得る電気自動車用バッテリ(EVB)120を含み得る。
【0029】
いくつかの実施形態において、1つまたは複数のバッテリ120は、1つまたは複数の電動機110の全てに電力を供給するように構成されてもよい。例えば、1つまたは複数のバッテリ120は、一次の電動機110と、1つまたは複数の車輪に関連する1つまたは複数の電動機110と、および1つまたは複数のインプルメント150に関連する1つまたは複数の電動機110と、に共同で電力を供給してもよい。代替的または追加的に、1つまたは複数のバッテリ120は、別個の電動機110に関連付けられ得る。例えば、1つまたは複数のバッテリ120の第1バッテリは、1つまたは複数の車輪に関連する第1電動機110に関連付けられている。そして1つまたは複数のバッテリ120の第2バッテリは、1つまたは複数の車輪に関連する第2電動機110に関連付けられている、などが考えられる。代替的または追加的に、1つまたは複数のバッテリ120は、1つまたは複数のバッテリ120のうちの2つ以上のバッテリが1つの電動機110に電力を供給するように構成され得るように、配置および/または組み合わされ得る。例えば、2つ以上のバッテリ120の第1セットは、1つまたは複数のインプルメント150に関連する第1電動機110に電力を供給するように組み合わされてもよい。2つ以上のバッテリ120の第2セットは、1つまたは複数の車輪に関連する第2電動機110に電力を供給するように組み合わされてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のバッテリ120は、リチウムイオンバッテリ、リチウムポリマーバッテリ、塩化ナトリウムニッケルバッテリ、または電気自動車に適した他の再充電可能なバッテリタイプ、を備えていることができる再充電可能な材料を備えていることができる。代替的または追加的に、一次の電動機110は、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成された光起電力システム、またはそれら2つのソースの組み合わせ、から電気エネルギーを受け取ることができる。
【0031】
いくつかの実施形態において、1つまたは複数のバッテリ120は、1つまたは複数のバッテリ制御装置122を含み得る。例えば、バッテリ制御装置122の数は、各バッテリ制御装置122がバッテリ120に関連付けられるように、バッテリ120の数に等しくてもよい。代替的にまたは追加的に、1つのバッテリ制御装置122が、1つまたは複数のバッテリ120に関連付けられることがある。いくつかの実施形態において、1つまたは複数のバッテリ制御装置122は、1つまたは複数のバッテリ120の充電および放電を監視(モニタ)および/または制御するように構成され得る。例えば、1つまたは複数のバッテリ制御装置122は、1つまたは複数のバッテリ120の充電および/または放電速度を制限することができ、これによって、1つまたは複数のバッテリ120の寿命および/または健康を向上させることができる。いくつかの実施形態において、1つまたは複数のバッテリ制御装置122は、1つまたは複数のバッテリ120の状態を監視し得る。例えば、1つまたは複数のバッテリ制御装置122は、現在の充電容量、最大充電容量、充電温度、動作温度、および/または他のバッテリ状態インジケータ、を監視し得る。
【0032】
いくつかの実施形態において、1つまたは複数のバッテリ制御装置122は、対応するバッテリ120を無効にするように構成され得る。例えば、1つまたは複数のバッテリ120の動作温度が閾値を超える場合、1つまたは複数のバッテリ制御装置122は、1つまたは複数のバッテリ120への、および/または操作者(オペレータ)を備えている近くの人々への、損傷の虞を低減し得るべく、1つまたは複数のバッテリ120を無効にし得る。いくつかの実施形態において、バッテリ制御装置122の動作(操作)は、
図3のコンピューティングシステム302のようなコンピューティングシステムによって実行されてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のバッテリ120は、コンセント、光起電力システム、回生ブレーキ、および/または他の機構、のうちの1つまたは複数に接続することによって充電することができる。これらの実施形態および他の実施形態において、1つまたは複数のバッテリ120は、1つのソースから、または任意のソースの組み合わせから、電気エネルギーを受け取ることができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のバッテリ120は、迅速に再充電するように構成されてもよい。例えば、コンセントに接続されると、1つまたは複数のバッテリ120は、約30分でその全容量の約80パーセントを充電することができる。いくつかの実施形態において、1つまたは複数のバッテリ120は、1つまたは複数のバッテリ120が損傷するかまたは不良になった場合、取外可能および/または交換可能にされ得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のバッテリ120は、陸上ドローン102の安定性に寄与し得る。例えば、1つまたは複数のバッテリ120は、陸上ドローン102のシャーシの下部に取り付けられてもよい。1つまたは複数のバッテリ120が陸上ドローン102の下部に取り付けられる場合、1つまたは複数のバッテリ120の重量ウエイトは、陸上ドローン102の低重心化に寄与し得る。いくつかの実施形態において、陸上ドローン102は、低重心に寄与し得る小さな地上高を含み得る。いくつかの実施形態において、陸上ドローン102は、陸上ドローン102に対する安定性に寄与し得る、広い軌道および/または長いホイールベースを含み得る。いくつかの実施形態において、陸上ドローン102は、その安定性に寄与し得る車軸当たり2つ以上の車輪を支持してもよい。これらの実施形態および他の実施形態において、バッテリの配置、地上高、軌道幅、ホイールベースの長さ、および車輪の数、の様々な組み合わせが、陸上ドローン102の重心および/または安定性を変更するべく採用されてもよい。これによって、陸上ドローン102は、以前はアクセスできなかった虞のある土地を、横断することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、陸上ドローン102は、陸上ドローン102のシステムおよび陸上ドローン102が位置する環境の様々な側面に関する詳細を提供するように構成された、1つまたは複数のセンサ130を備えていることができるとともに、陸上ドローン102の航行を支援することができる。例えば、陸上ドローン102は、デジタルカメラ、ライダー、レーダ、加速度計、ジャイロスコープ、GPS、および/または他のセンサおよびシステム、を備えているがこれらに限定されないそのようなセンサ130を組み込むことができる。センサ130の更なる例は、
図2に関して以下に説明するセンサを含み得る。
【0036】
いくつかの実施形態において、陸上ドローン102は、複数の操作モード(動作モード、オペレーションモード)を含み得る。操作モードは、手動操作モードおよび遠隔操作モードを含み得る。いくつかの実施形態において、手動操作モードは、陸上ドローン102を現在操作している操作者144から、全ての制御および入力を受け取るように構成され得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、陸上ドローン102は、その中に含まれる1つまたは複数のセンサ130などによって、現在の動作環境(オペレーションエンバイラメント、操作環境)が操作者にとって危険である虞があることを検出してもよい。危険な動作環境が検出された場合、陸上ドローン102は、後述する取外可能ダッシュボード140などによって、動作環境が操作にとって危険である旨の表示を操作者に提供することができる。代替的にまたは追加的に、陸上ドローン102は、危険な環境において陸上ドローン102上で操作者が検出された場合、動作(操作)を停止してもよい。危険な環境には、不安定になりやすい急斜面、低く垂れ下がった木の枝または他の障害物、極端な高温または低温、および/または他の同様の条件、が含まれ得る。
【0038】
いくつかの実施形態において、遠隔操作モードは、その操作中などに、陸上ドローン102との物理的接触を備えている陸上ドローン102の近接から、操作者を外すことを可能にし得る。いくつかの実施形態において、遠隔操作モードは、視線(見通し線、ラインオブサイト)遠隔操作モード、テレオペレーション制御モード、および自律航行(オートノマスナビゲーション)モード、を含み得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、視線遠隔制御モードは、依然として操作者の視界内に存在する中の陸上ドローン102の制御を含み得る。例えば、視線遠隔制御モードでは、操作者は、陸上ドローン102の周囲環境の操作者の知覚に基づき、陸上ドローン102の動きを決定することができる。視線遠隔操縦モードでは、陸上ドローン102は、操縦者が制御装置を使用するRCカー(ラジオコントロール車、無線操縦車)に類似して、動作してもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、テレオペレーション制御モードは、操作者による遠隔操作を備えているが、ドローン102への視線無しの操作を備えていることもある。例えば、陸上ドローン102は、操作者が使用している制御装置に映像フィードを送達(配信、デリバー)することができる、デジタルカメラなどのセンサ130を備えていることができる。そのような状況において、操作者は、映像フィードを通して見た知覚された周囲状況を見ながら、陸上ドローン102を操作することができる。テレオペレーション制御モードでは、陸上ドローン102が見通し線(視線)無しで動作し得るので、操作者は、視線遠隔操作モードよりも広い範囲で、陸上ドローン102を操作することが可能にされ得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、自律航行モードは、視線遠隔制御モードのハンズオフ操作を含み得る。例えば、自律航行モードでは、陸上ドローン102は、操作者144からの入力無しで、移動および動作することを可能にされていることができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、陸上ドローン102は、手動操作モードからいずれかの遠隔操作モードへの切り替えに加えて、遠隔操作モード同士間をシームレスに切り替えてもよい。これらおよび他の実施形態において、操作モードは、操作者によって決定されてもよい。代替的にまたは追加的に、陸上ドローン102は、モード同士間を自動的に切り替えるように構成されてもよい。例えば、陸上ドローン102は、陸上ドローン102が操作者から離れすぎていると判定(判断)した場合、視線遠隔操作モードからテレオペレーション制御モードに切り替えてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、陸上ドローン102の遠隔操作モードは、取外可能ダッシュボード140によって制御されてもよい。いくつかの実施形態では、取外可能ダッシュボード140の操作は、
図3のコンピューティングシステム302などのコンピューティングシステムによって実行されてもよい。いくつかの実施形態では、取外可能ダッシュボード140は、電子デバイスであってもよい。取外可能ダッシュボード140は、陸上ドローン102とで共に動作するように構成されたカスタム電子デバイスであってもよい。代替的にまたは追加的に、取外可能ダッシュボード140は、陸上ドローン102とでインタフェースするように構成され得る携帯電話またはタブレットなどのモバイルデバイスを含み得る。いくつかの実施形態では、取外可能ダッシュボード140は、各々が互いおよび陸上ドローン102に相互作用するように構成された複数の電子デバイスを含んでもよく、そのうちのいずれかは、陸上ドローン102を監視および制御するように構成されてもよい。代替的にまたは追加的に、1つの電子デバイスを取外可能ダッシュボード140の主要デバイスとして指定するとともに、追加デバイスを、陸上ドローン102を監視および制御するべく主要デバイスに通信するように構成してもよい。
【0044】
取外可能ダッシュボード140は、陸上ドローン102にドッキングするように構成されてもよい。ドッキング済みの構成において、取外可能ダッシュボード140は、陸上ドローン102の様々なステータスに関連する詳細を操作者に提供するように構成されてもよい。代替的にまたは追加的に、取外可能ダッシュボード140は、ドッキング解除および/または遠隔モードにおいて、様々なステータスを操作者に提供するように構成されてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、取外可能ダッシュボード140は、様々なステータスおよび操作(動作、運転)モードを表示するためのGUIを含み得る。例えば、取外可能ダッシュボード140は、現在の速度、現在のエンジンRPM、動力テイクオフ動作、動力テイクオフRPM、バッテリ残量(全バッテリ残量に対するパーセンテージとして)、推定残り動作時間、パフォーマンスモード、ステアリングモード、クロップビューモード、油圧モード、車輪駆動モード、および/または差動モード、を含んでいるがこれらに限定されない、陸上ドローン102の様々なステータスおよび操作モードの表示を提供してもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、取外可能ダッシュボード140は、操作者144からの入力を受け取る(受信する)ように構成され得る。取外可能ダッシュボード140は、ドッキング(装着)された構成またはドッキングされていない構成で、入力を受け取るように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、操作者144からの入力は、陸上ドローン102の動作(操作)および性能に関する制限の設定に連動してよい。いくつかの実施形態において、取外可能ダッシュボード140は、運用上(オペレーション上)の制約を受信するように構成されてもよい。例えば、操作者144からの入力は、最大制動量、最大加速量、最大動作RPM、最大速度、制御感度変数(後述の遠隔操作とで組み合わせて使用される)、操舵感度変数、および/またはフロート感度変数、を設定してもよい。いくつかの実施形態では、操作者144からの入力が提供されない例では、デフォルト値を変更するべく操作者144からの入力が提出されるまで、デフォルト変数が使用されてもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、取外可能ダッシュボード140は、他の電子デバイス(電子機器)に通信するように構成されてもよい。取外可能ダッシュボード140が他の電子デバイスに通信する例では、通信は、セルラー通信、電波を備えている電磁放射、Wi-Fi、WiMAX、Bluetooth(登録商標)、および/または同様の無線通信チャネル、を介して行なわれることがある。いくつかの実施形態では、他の接続された電子機器は、取外可能ダッシュボード140に指示および/または制御を送信するように構成されていることで、陸上ドローン102を制御することができる。代替的にまたは追加的に、他の接続された電子機器は、認識された機器である場合と、および/または取外可能ダッシュボード140を介して陸上ドローン102にアクセスする許可を与えられている場合と、を除き、取外可能ダッシュボード140に通信することを制限されてもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、取外可能ダッシュボード140は、陸上ドローン102を手動操作から遠隔操作モードに移行(遷移)させるべく、操作者144からの入力を受け取るように構成されてもよい。操作者がGUIのステータスページから視線遠隔操作モードを選択する場合、取外可能ダッシュボード140は、GUI表示から制御装置表示に遷移してもよい。その場合、取外可能ダッシュボード140は、視線遠隔操作モードの陸上ドローン102の制御装置になることができる。代替的にまたは追加的に、テレオペレーション制御モードまたは自律航行モード中に、操作者は、視線遠隔制御モードを選択することができる。よって、取外可能ダッシュボード140は、テレオペレーション制御ディスプレイまたは自律航行ディスプレイのいずれかから、視線遠隔制御ディスプレイに遷移(移行)することができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、視線遠隔制御モードにおいて、取外可能ダッシュボード140は、陸上ドローン102を制御するべく操作者144からの入力を受け取るように構成された、1つまたは複数のデジタルジョイスティック142を提供することができる。1つまたは複数のデジタルジョイスティック142は、陸上ドローン102上に配置されているとともに、陸上ドローン102とで共に使用され得る物理的なジョイスティックに倣ったものであってもよい。いくつかの実施形態では、取外可能ダッシュボード140は、少なくとも4つの方向を有しているデジタル移動制御ジョイスティック142を備えていることができる。そのデジタル移動制御ジョイスティック142を押すと、そのデジタル移動制御ジョイスティック142が押された方向に陸上ドローン102を移動させる。例えば、操作者が、取外可能ダッシュボード140に表示されたデジタル移動制御ジョイスティック142を前方に押すと、陸上ドローン102は、デジタル移動制御ジョイスティック142が押されなくなるまで、前方方向に移動することができる。
【0050】
いくつかの実施形態では、視線遠隔制御モードにおける取外可能ダッシュボード140は、陸上ドローン102に取り付けられたインプルメント150を操作するように構成された第2ジョイスティック142を備えていることができる。第2ジョイスティック142の制御は、移動制御ジョイスティック142に類似していてもよい。代替的または追加的に、第2ジョイスティック142は、取り付けられたインプルメント150を操作および制御するべく適したように、上昇および/または下降などの動きを含んでもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、視線遠隔制御モードにおける取外可能ダッシュボード140は、1つまたは複数のデジタルジョイスティック142に加えて、陸上ドローン102の様々な状態(ステータス)を表示し続けることができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、取外可能ダッシュボード140は、取外可能ダッシュボード140と陸上ドローン102との間のおおよその距離を備えている、対ドローン距離値(ドローンまでの距離値)を検出または計算するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、対ドローン距離値は、陸上ドローン102が操作者から遠すぎることで、視線遠隔制御モードを継続することができないときを判定するべく使用されてもよい。例えば、対ドローン距離値が閾値よりも大きくなったときに、陸上ドローン102は動作を停止するように構成されてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、閾値は、所定の安全な操作距離を備えているデフォルト(デフォルト)の閾値であってもよい。例えば、既定の閾値は、陸上ドローン102と取外可能ダッシュボード140との間の最大100メートルを備えていることができる。いくつかの実施形態では、既定の閾値は、時間帯と、および/または利用可能な光の量と、によって変化し得る。例えば、完全な昼間では、閾値は約100メートルであってもよい。低照度(低光)設定では、閾値は、約15メートル、などに低減されてもよい。いくつかの実施形態では、閾値は、全光設定と低光設定との間の連続体であってもよい。いくつかの実施形態では、閾値は操作者によって異なる場合がある。例えば、操作者は、操作者のアカウントに閾値を割り当てることができるプロファイル(例えば、後述)を有していることができる。例えば、新しい操作者または視力が低下した操作者は、経験豊富な使用者または視力10/20の使用者よりも、小さい閾値を有していることができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、陸上ドローン102は、対ドローン距離値が閾値を超えると、動作を停止してもよい。代替的にまたは追加的に、陸上ドローン102は、視線遠隔制御モードから、テレオペレーション制御モードまたは自律航行モードなどの別の自律モードに移行してもよい。
【0055】
操作者がGUIのステータスページからテレオペレーション制御モードを選択する場合、または陸上ドローン102がテレオペレーション制御モードに遷移(移行)する場合、取外可能ダッシュボード140がGUI表示から制御装置表示に遷移することで、取外可能ダッシュボードは、テレオペレーション制御モードにおける陸上ドローン102の制御装置になり得る。代替的にまたは追加的に、操作者は、視線遠隔制御モードまたは自律航法モード中にテレオペレーション制御モードを選択することができる。これによって、取外可能ダッシュボードは、視線遠隔制御ディスプレイ(表示)または自律航法ディスプレイのいずれかから、テレオペレーション制御ディスプレイに移行することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、テレオペレーション制御モードは、視線遠隔操作モードに関連して説明したデジタルジョイスティック142に類似する1つまたは複数のデジタルジョイスティック142を含んでよい。代替的にまたは追加的に、1つまたは複数のデジタルジョイスティック142は、視線遠隔操作モードに関連して説明した移動および制御に類似して陸上ドローン102を制御するように操作してもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、テレオペレーション制御モードにおける取外可能ダッシュボード140は、1つまたは複数の映像(ビデオ)フィードを表示することができる。1つまたは複数の映像フィードは、陸上ドローン102に取り付けられた1つまたは複数のデジタルカメラなどの、1つまたは複数のセンサ130から提供されてもよい。いくつかの実施形態において、映像フィードは、陸上ドローン102の周囲の視覚的表示を提供することができる。代替的にまたは追加的に、陸上ドローン102に取り付けられたデジタルカメラは、テレオペレーション制御モードにおいて取外可能ダッシュボードを介して制御されるように構成されてもよい。例えば、操作者は、取外可能ダッシュボード140上のテレオペレーション制御ディスプレイ上のインタフェースを用いることでデジタルカメラをパン、チルト、および/またはズーム、することができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、テレオペレーション制御モードにおける取外可能ダッシュボード140は、1つまたは複数のデジタルジョイスティック142に加えて、陸上ドローン102の様々なステータスを表示し続けることができる。代替的にまたは追加的に、様々なステータスは、テレオペレーション制御モードの一部として表示される1つまたは複数の映像フィードに対応するように、縮小および/またはコンパクトなサイズで表示されてもよい。
【0059】
操作者がGUIのステータスページから自律航行モードを選択する場合、または陸上ドローン102が自律航行モードに遷移(移行)する場合、取外可能ダッシュボード140は、GUIディスプレイから自律航行ディスプレイに遷移してもよく、その場合にディスプレイは、陸上ドローン102の様々なステータスを提供してもよい。代替的にまたは追加的に、操作者は、視線遠隔制御モードまたはテレオペレーション制御モード中に、自律航法モードを選択することができる。よって、取外可能ダッシュボード140は、視線遠隔制御ディスプレイまたはテレオペレーション制御ディスプレイのいずれかから、自律航法ディスプレイに遷移することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、自律航行モードにおける取外可能ダッシュボード140は、上述のように、陸上ドローン102の様々なステータスを提供することができる。代替的にまたは追加的に、自律航行モードにおける取外可能ダッシュボード140は、テレオペレーション制御モードの映像(ビデオ)フィードに類似する、1つまたは複数の映像フィードを表示してもよい。自律航行モードに関連して1つまたは複数の映像フィードが表示される場合、陸上ドローン102に取り付けられたデジタルカメラは、取外可能ダッシュボード140を介して制御されるように構成されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、自律航行モードにおける取外可能ダッシュボード140の表示は、操作者144からの入力に従って、変更および/または配置されてもよい。例えば、操作者は、1つの映像フィード、現在の速度、および陸上ドローン102のバッテリ残量、を見ることを望み得るので、操作者は、3つのディスプレイを任意の構成で配置することができる。代替的にまたは追加的に、操作者は、所望に応じて追加ディスプレイを追加および/または削除することができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、取外可能ダッシュボード140は、ユーザが陸上ドローン102の操縦者になる前に、取外可能ダッシュボード140にサインインすることをユーザに要求することができる。これらおよび他の実施形態では、取外可能ダッシュボード140によって提供される機能の一部または全部は、許可されたプロファイルおよび/またはアカウントに制限されてもよい。例えば、新規の操作者のアカウントが手動操作モードに制限される一方で、遠隔操作モードはいずれも制限されない場合がある。先の例では、新規の操作者は、追加訓練を受けることができる。その後、そのプロファイルは、視線遠隔操作モードで陸上ドローン102を操作するオプション、などの追加許可を付与されることができる。一般に、様々な操作モードは、個々のプロファイルで有効化または制限され得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、取外可能ダッシュボード140の様々な設定および表示配置は、変更が行なわれたアクティブなプロファイルとで共に保存および/または記憶されてもよい。これらの実施形態および他の実施形態において、新しいプロファイルは、表示されたステータス、映像フィード(該当する場合)の決定および位置、デフォルトの動作(操作)制約、などを含み得る、新しいユーザによる変更の対象となるデフォルトのレイアウトを含み得る。
【0064】
いくつかの状況において、本開示のいくつかの実施形態は、陸上ドローン102が従来の機械とで同様に、類似の地形および条件で操作することを可能にし得る。例えば、手動操作モードは、操作者が陸上ドローン102に乗りつつ、陸上ドローン102に直接入力を与えることを含み得る。
【0065】
状況によっては、本開示の例示的な実施形態は、従来は作業不可能であった虞のある条件および地形において、陸上ドローン102を動作させることを可能にし得る。例えば、丘の勾配は、その上で機械を運転することが安全ではないかまたは不可能なような量で傾斜している場合がある。このような場合、陸上ドローン102の操作者は、降機する(陸上ドローンから降りる)とともに、取外可能ダッシュボード140を取って視線遠隔制御モードに切り替えることで、急峻な地形上で陸上ドローン102の操作を継続するように進むことができる。上述したように、陸上ドローン102は、同じく上述した低重心に起因することで、急峻な地形における動作が可能にされ得る。視線遠隔制御モードにおける取外可能ダッシュボード140の使用もまた、操作者が操作を継続しながら安全を維持することを可能にし得る。
【0066】
別の例では、極端な気温、または強風によって、従来の機械および/または操作者は、特定タスクを完了することが困難になる場合がある。このような場合、陸上ドローン102の操作者は、取外可能ダッシュボード140を、一層安全な場所に持って行くとともに、テレオペレーション制御モードを有効にすることができる。議論されたように、テレオペレーション制御モードは、陸上ドローン102とで共に存在しているかのようにタスクおよび/または操作(オペレーション)を実行しながらも、操作者が陸上ドローン102から遠隔に存在することを可能にし得る。そのような状況において、操作者は、一層安全な位置に存在しながら、陸上ドローン102の周囲状況を認識しつつ、陸上ドローン102に対する直接的な制御を依然として維持することができる。
【0067】
前述の状況において、陸上ドローン102の操作者は、それらおよび他の状況において可能にされ得る自律航行モードを有効にすることも選択できる。自律航法モード中、潜在的に危険なシナリオにおいて操作が実行中、操作者は、陸上ドローン102から離れたままであることが許可され得る。
【0068】
図2は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態による、トラクターまたは他の同様の車両に関連付けられ得る、例示的なパワートレイン制御システム200のブロック図である。パワートレイン制御システム200は、パワートレイン制御モジュール205、1つまたは複数のセンサ210、パワートレイン制御装置230、荷重バランス(ロード分散)システム235、および陸上ドローン240、を含み得る。
図1の陸上ドローン102は、陸上ドローン240の一例である。さらに、
図2は陸上ドローンの文脈で説明されているが、概念は、トラクター、または他の適用可能な車両、もしくは機械の一部、にも適用され得る。
【0069】
陸上ドローン240は、パワートレイン245を含んでもよい。パワートレイン245は、動力を陸上ドローン240による動きに変換することによって、陸上ドローン240のパワートレインとして動作し得る任意の適切なシステム、デバイス、または構成要素、を含み得る。例えば、パワートレイン245は、エンジン、トランスミッション、電動機、ドライブシャフト、ディファレンシャル、アクスル、等のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、パワートレイン制御システム100の1つまたは複数のセンサ210は、環境センサ215を含み得る。環境センサ215は、陸上ドローン240の動作環境(オペレーション環境、操作環境)を検出するように構成されてもよい。例えば、環境センサ215は、丘または窪地からのような勾配量を備えている現在の地形状態と、累積降水量を備えている走行路面状態と、および土壌圧縮量、水分レベル、および/または他の土壌要因のような土壌状態と、を検出するように構成されてもよい。代替的または追加的に、環境センサ215は、丘または窪みからのような勾配量を備えている今後の地形状態と、蓄積された降水量を備えている走行路面状態と、および土壌圧縮量、水分レベル、および/または他の土壌要因のような土壌状態と、を検出するように構成されてもよい。これらおよび他の実施形態では、パワートレイン制御モジュール205は、環境センサ215によって生成されたデータを取得するように構成されてもよい。
【0071】
これらの実施形態または他の実施形態において、1つまたは複数のセンサ210は、動作センサ(オペレーションセンサ、運転センサ、操作センサ)220を含み得る。動作センサ220は、動作環境(オペレーション環境)に対する陸上ドローン240の操縦(ハンドリング)および応答を検出するように構成されてもよい。例えば、動作センサ220は、トラクターの車輪のスリップ、各車軸端および/または車輪を通じて及ぼされる力の量を備えている陸上ドローン240の重量ウエイト配分、取り付けられたインプルメントに関連する荷重配分および使用特性、および/または他のトラクターの状態、を検出するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、動作センサ220は、付属の器具(インプルメント)に関連する1つまたは複数の特徴(特性)を決定するように構成されてもよい。これらの特徴は、パワートレイン制御システム200の動力学、安定性、および/または動作(運転、操作)、に寄与し得る。これらの実施形態および他の実施形態において、パワートレイン制御モジュール205は、動作センサ220によって生成されたデータを取得するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、動作環境を検出する際に使用される環境センサ215と、動作環境に対する陸上ドローン240の操縦および応答を検出する際に使用される1つまたは複数の動作センサ220と、は同じまたは実質的に同じセンサを含み得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の動作センサ220は、カメラ(デジタルカメラ225を備えているか、またはそれに加えてもよい)、ライダー、レーダ、加速度計、ジャイロスコープ、GPS、ペネトロメータ、車輪速度センサ、力センサ、および/または、運転環境と、および/または運転環境に対するトラクターの応答と、を検出するように構成された他のセンサ、を含み得る。例えば、1つまたは複数のセンサ210の動作センサ220は、現在の勾配、将来の勾配、位置データ、土壌の一貫性および/または硬度、車輪速度、トラクターの重量ウエイト配分、および/または他の運転環境変数、を検出することができる。
【0073】
パワートレイン制御モジュール205は、コンピューティングシステムが1つまたは複数の動作(オペレーション、運転、操作)を実行することを可能にするように構成されたコードおよびルーチンを備えていることができる。追加的または代替的に、パワートレイン制御モジュール205は、プロセッサ、マイクロプロセッサ(例えば、1つまたは複数の動作の実行または制御を行なう)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または特定用途向け集積回路(ASIC)、を備えているハードウェアを使用することで実装されてもよい。いくつかの他の実施例では、パワートレイン制御モジュール205は、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを使用することで実装され得る。本開示において、パワートレイン制御モジュール205によって実行されるものとして説明される動作は、パワートレイン制御モジュール205が対応するシステムに実行を指示し得る動作を含み得る。さらに、本開示では、実行される異なる動作および役割の説明を容易にするべく別個に説明するが、いくつかの実施形態では、パワートレイン制御モジュール205の1つまたは複数の部分は、組み合わされてもよいし、同じモジュールの一部であってもよい。
【0074】
いくつかの実施形態において、パワートレイン制御システム200を備えている陸上ドローン240は、パワートレイン制御モジュール205からコマンドを受信するように構成されてもよい、つまりパワートレイン制御装置230から受信したコマンドに基づき可変であってもよい、二輪駆動(例えば、2WD)および/または四輪駆動(例えば、4WD)のパワートレイン245を含んでもよい。代替的または追加的に、パワートレイン245は、駆動輪の数を4つよりも多い数に増加させることができる1つまたは複数の電動インプルメントを備えていることができる。これらの実施形態および他の実施形態において、パワートレイン制御モジュール205は、パワートレイン制御装置230を介して個々の車輪(電動インプルメントのものを備えている)に供給されるトルクを制御するように構成され得る。例えば、検出された環境条件(例えば、環境センサ215からの環境データから)と、現在の動作条件(例えば、動作センサ220からの動作データから)と、に応答してパワートレイン制御モジュール205は、トラクションを改善するべく、地形損傷を低減するべく、および/または他の方法で陸上ドローン240の性能および操縦(ハンドリング)を改善するべく、必要に応じて各車輪の性能を調整してもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、パワートレイン制御装置230は、パワートレイン制御モジュール205と、および/またはパワートレイン245を備えている陸上ドローン240と、でインタフェースするように構成され得る。例えば、パワートレイン制御装置230は、パワートレイン制御装置230がパワートレイン245の動作および/または遷移(移行)を指示するべく使用され得る入力を、パワートレイン制御モジュール205から受信するように構成され得る。さらにまたは代替的に、パワートレイン制御モジュール205は、パワートレイン制御装置230に統合されてもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、パワートレイン制御装置230は、パワートレイン245を動作させるように構成された1つまたは複数の電動機(モータ)、アクチュエータ、および/または他の機械装置、を備えていることができる。例えば、パワートレイン245が2WD(2輪駆動)である一方、パワートレイン制御モジュール205がパワートレインを4WD(4輪駆動)に移行させるべきであると決定する場合、パワートレイン制御装置230は、陸上ドローン240のアクチュエータによって、パワートレイン245を2WDから4WDに移行させることができる。
【0077】
いくつかの実施形態では、パワートレイン制御モジュール205は、パワートレイン245を2WDから4WDに切り替えること、およびその逆に切り替えること(例えば、パワートレイン同士間の移行)、をパワートレイン制御装置230に指示するべく操作者入力を受信するように構成されてもよい。代替的または追加的に、パワートレイン制御モジュール205は、1つまたは複数のセンサ210からの入力(例えば、環境センサ215からのデータ、オペレーションモードセンサ220からのデータ、および/または、デジタルカメラ225からの画像)に基づき現在の運転状態に応答することで、パワートレイン245を異なるパワートレインに自動的に移行するように、パワートレイン制御装置230に指令することができる。例えば、濡れたおよび/または滑りやすい走行路面を示すデータを、パワートレイン制御モジュール205が1つまたは複数のセンサ210から受信した場合、パワートレイン制御モジュール205は、パワートレイン245を2WDから4WDに自動的に移行させることで、陸上ドローン240のトラクションおよび/または制御を向上させるための出力を、パワートレイン制御装置230に提供することができる。代替的または追加的に、パワートレイン制御モジュール205は、1つまたは複数のセンサ210からの入力に基づき、および/または以前にパワートレイン制御モジュール205によってパワートレイン245をパワートレイン同士間で移行させた可能性がある学習済シナリオに基づき、様々なパワートレイン同士間でパワートレイン245を移行させるようにパワートレイン制御装置230に予測的に命令することができる。例えば、デジタルカメラ225、ライダー、またはレーダ、などの1つまたは複数のセンサ210が今後の勾配を検出する場合、パワートレイン制御モジュール205は、トラクションが低下することを見越して、パワートレイン245を2WDから4WDに移行させるようにパワートレイン制御装置230に自動的に指示することができる。
【0078】
いくつかの実施形態では、パワートレイン制御モジュール205は、取り付けられたインプルメント(器具、装着具)から入力を受け取るように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、インプルメント入力は、動作センサ220を用いて決定されてもよい。例えば、動作センサ220は、陸上ドローン240に対して付属のインプルメント(実装品)によって寄与される抵抗の量、陸上ドローン240に対して付属のインプルメント(実装品)によって寄与される荷重、陸上ドローン240に対する荷重の分布、などを決定してもよい。いくつかの実施形態において、インプルメント入力(器具入力)は、動的であってもよく、時間的に変化してもよい。例えば、ローム質の土壌を備えている第1圃場(フィールド)で使用されるハロー(harrow)は、粘土質の土壌を備えている第2圃場で使用されるハローとは異なる抵抗を、陸上ドローン240に寄与する可能性がある。別の例では、取り付けられて格納された草刈機は、取り付けられて延伸された草刈機とは異なり得る荷重と、荷重分布プロファイルと、を含み得る。いくつかの実施形態では、インプルメント入力は、静的であり得、および/または、特定インプルメントに関連付けられ得る。例えば、第1草刈機は第2草刈機よりも大きいだけでなく、第1草刈機は第2草刈機とは異なる荷重と、荷重分布プロファイルと、を備えていることがある。これらの実施形態および他の実施形態において、パワートレイン制御モジュール205は、パワートレイン制御装置230への出力を調整することで、陸上ドローン240の牽引および/または性能を改善し得るインプルメント入力に応答してパワートレイン245を制御することができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、パワートレイン245は、2つ以上の独立に制御される車軸同士を備えていることができる。いくつかの実施形態において、モータは、複数の車軸のうちの1つまたは複数に動力を供給するように構成されてもよい。例えば、陸上ドローン240は、2WDモードでは前車軸または後車軸のいずれかに、または4WDモードでは前車軸および後車軸の両方に、動力を供給するように構成されてもよい。代替的にまたは追加的に、陸上ドローン240のパワートレイン240は、各車輪が個別に制御され得るように、各車軸端に配置された電動機を含んでもよい。例えば、(例えば、1つまたは複数のセンサ210から受信したデータに基づき)他の車輪に対して左の後輪がスリップしていることをパワートレイン制御モジュール205が検出した場合、パワートレイン制御モジュール205は、車輪のスリップを制限するとともに、他の車輪とで実質的に同様の動きを維持することができるように、左の後輪に供給される動力を調整することができる。いくつかの実施形態において、パワートレイン制御モジュール205は、陸上ドローン240の各車輪に供給される動力同士が陸上ドローン240の4つの車輪の各々において実質的に同様の動きをもたらすように、陸上ドローン240の各車輪に供給される互いに異なる量の動力同士から利益を得る可能性があると決定する可能性がある。
【0080】
いくつかの実施形態において、パワートレイン制御モジュール205は、パワートレイン制御システム200の将来の動作応答(運転応答)を予測するべく、環境および/または動作条件(例えば、センサ210のうちの1つまたは複数によって検出される)を記憶するように構成されてもよい。これには、パワートレイン制御モジュール205が、陸上ドローン240のパワートレイン245を移行させるようにパワートレイン制御装置230に命令することが含まれ得る。
【0081】
例えば、パワートレイン制御モジュール205は、検出された勾配および路面状態を記憶するように構成されてもよい。代替的にまたは追加的に、パワートレイン制御モジュール205は、検出された勾配および路面状態を位置データに関連付けるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、パワートレイン制御モジュール205は、記憶された検出済みの勾配および路面条件ならびにそれらに関連付けられた位置データに基づき、パワートレインシステム205の将来の運転応答(動作応答)を予測するように構成される場合がある。
【0082】
例えば、(例えば、第1位置に関連付けられた記憶された勾配および路面状態に基づき)第1位置において勾配が急である、とパワートレイン制御モジュール205が判定する場合、パワートレイン制御モジュール205は、第1位置に到達する直前にまたは到達するのと同時に、パワートレイン245を2WD(2輪駆動)から4WD(4輪駆動)に移行させるように、パワートレイン制御装置230に指示することができる。
【0083】
別の例では、第2位置に関連付けられた環境センサ215から取得された環境データに基づき、第2位置において土壌が軟らかい可能性がある、とパワートレイン制御モジュール205が判定する場合(軟らかい土壌が陸上ドローン240の車輪にスリップを引き起こす虞があるような場合)、パワートレイン制御モジュール205は、第2位置に到達する前にパワートレイン245を2WDから4WDに移行させるようにパワートレイン制御装置230に指示してもよい。いくつかの実施形態では、パワートレイン制御モジュール205は、不利な運転条件が存在する場合、パワートレイン245をパワートレイン同士間で移行させるようにパワートレイン制御装置230に指示することができる。不利な運転条件には、軟らかい土壌およびその他の軟らかい地形、5%以上の勾配、降水およびその他の滑りやすい虞のある路面、背の高い植生と、密生した植生と、および/または段差と、を備えている障害物、および/または陸上ドローン240の牽引力(トラクション)が低下する虞のあるその他の条件、が含まれ得る。
【0084】
いくつかの実施形態では、パワートレイン制御モジュール205は、不利な運転条件が存在しない場合、パワートレイン245を4WDから2WDに移行させるようにパワートレイン制御装置230に指示することができる。よって、パワートレイン制御システム200によって使用されるリソースの量を削減することができる。例えば、(例えば、センサ210のうちの1つまたは複数から受信した入力に基づき)陸上ドローン240が柔らかい土壌から一層コンパクトな走行路面に移動した、とパワートレイン制御モジュール205が判定する場合、パワートレイン制御モジュール205は、パワートレイン245を4WDから2WDに移行させるようにパワートレイン制御装置230に指示することができる。別の例では、陸上ドローン240が、5%を超える勾配を有している路面から、実質的に水平な路面に移動した、とパワートレイン制御モジュール205が判定した場合、パワートレイン制御モジュール205は、パワートレイン245を4WDから2WDに移行させるようにパワートレイン制御装置230に指示することができる。
【0085】
いくつかの実施形態では、パワートレイン制御モジュール205は、操作者入力に屈することがある。例えば、パワートレイン制御モジュール205はパワートレイン245が2WDであるべきと決定したが、操作者が手動で4WDを選択した場合、パワートレイン制御モジュール205は、パワートレイン245を4WDから変更しようとはしないことがある。パワートレイン制御モジュール205は、運転者がパワートレイン制御モジュール205を再び有効にする入力を行なうまでは、および/または一定時間が経過するまでは、パワートレイン245を自動的に調整しようとはしない場合がある。例えば、操作者がパワートレイン制御モジュール205をオーバーライド(上書き)した後、パワートレイン制御モジュール205は、1時間にわたってパワートレイン245を調整しようとはしないことがある。
【0086】
いくつかの実施形態では、パワートレイン制御モジュール205は、人工知能(AI)および/または機械学習を実装することができる、ソフトウェアおよび/またはハードウェア構成要素を備えていることができる。代替的または追加的に、パワートレイン制御モジュール205は、1つまたは複数のセンサ210からのセンサデータを、陸上ドローン240および/または遠隔システムに送信してもよい。その陸上ドローン240および/または遠隔システムは、センサ入力によって示される特定条件に基づき、どの設定が他の設定よりもうまく機能するかを決定するように訓練されてもよい、AIおよび/または機械学習を実施可能なソフトウェアおよび/またはハードウェア構成要素を含んでもよい。
【0087】
いくつかの実施形態において、AIおよび/または機械学習は、パワートレイン制御システム200に関連する操作者応答を集約してもよい。そしてAIおよび/または機械学習は、集約された応答を、検出された動作環境(オペレーション環境、操作環境)に関連付けるとともに、そこから陸上ドローン240の動作(操作)に関する決定を下してもよい。例えば、AIおよび/または機械学習は、操作者が第1場所でパワートレイン245を2WDから4WDに切り替えたことを複数回に関連付けてもよい。そしてAIおよび/または機械学習は、将来、陸上ドローン240が第1場所に近づく場合にパワートレイン245を2WDから4WDに自動的に切り替えるように、パワートレイン制御装置230に指示してもよい。
【0088】
いくつかの実施形態では、AIおよび/または機械学習システムは、パワートレイン制御モジュール205がAIおよび/または機械学習システムの機能の一部または全部を実行するように、パワートレイン制御モジュール205に統合されてもよい。代替的または追加的に、AIおよび/または機械学習は、パワートレイン制御モジュール205とは別個(セパレート)の、および/または個別(ディスティンクト)のものであってもよいだけでなく、パワートレイン制御モジュール205に通信するように構成されてもよい。例えば、AIおよび/または機械学習がパワートレイン制御モジュール205とは別個(セパレート)である実施例では、パワートレインシステム205のAIおよび/または機械学習の動作は、
図2のコンピューティングシステム202などのコンピューティングシステムによって実行されてもよい。
【0089】
いくつかの実施形態において、パワートレイン制御モジュール205は、陸上ドローン240上の重量ウエイトを荷重(ロード、負荷)バランスするように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、荷重バランス制御装置235は、陸上ドローン240上の1つまたは複数の可動重量ウエイト(重り、ウエイト)などの、パワートレイン制御モジュール205および/または陸上ドローン240とで、インタフェースするように構成されてもよい。パワートレイン制御モジュール205は、陸上ドローン240の一層良好な制御と、不利な動作条件における地形への一層少ない損傷と、に寄与し得る1つまたは複数の重量ウエイトを再配分するように、荷重バランス制御装置235に命令するように構成され得る。例えば、陸上ドローン240の後輪がスリップしている場合、パワートレイン制御モジュール205は、陸上ドローン240の重量ウエイトを後輪に向かって再配分するように、荷重バランス制御装置235に指示することができる。荷重バランス制御装置235は、パワートレイン同士間の移行を行なうパワートレイン制御装置230に連動してまたはパワートレイン制御装置230に加えて、実装されてもよい。いくつかの実施形態において、陸上ドローン240は、荷重バランス制御装置235によって制御され得る、陸上ドローン240上または陸上ドローン240内に配置された1つまたは複数の重量ウエイトを含み得る。例えば、陸上ドローン240が電気自動車である場合、バッテリは、荷重バランス制御装置235によって指示されるように、荷重バランスに寄与するべく、前方、後方、左方、右方、および/またはそれらの組み合わせ、に移動可能であってもよい。
【0090】
いくつかの実施形態では、荷重バランス制御装置235は、陸上ドローン240の安定性を向上させるべく、陸上ドローン240上の1つまたは複数の可動重量ウエイトを調整するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、荷重バランス制御装置235は、陸上ドローン240の安定性のための荷重バランスが実施され得るインスタンスを決定するべく、動作センサ(オペレーションセンサ)220から動作データを取得し得る。例えば、陸上ドローン240が転倒点に近づいている、と動作センサ220が判定した場合(例えば、急勾配における走行時)、荷重バランス制御装置235は、陸上ドローン240が一層安定するようにおよび/または転倒しにくくなるように、陸上ドローン240の重心を調整することができる陸上ドローン240上の1つまたは複数の重量ウエイトの移動を指示することができる。いくつかの実施形態では、荷重バランス制御装置235は、閾値安定性メトリックを超えると、陸上ドローン240上の1つまたは複数の重量ウエイトを積極的に再調整するように構成されてもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、荷重バランス制御装置235によって制御される1つまたは複数の重量ウエイトは、重量ウエイトを動かすことができる電動機を含んでよい。例えば、1つまたは複数の重量ウエイトは、陸上ドローン240の電子システムによって調整されるように、荷重バランス制御装置235によって引き起こされてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の重量ウエイト(ウエイト)は、必要に応じて、陸上ドローン240の牽引力(トラクション)を向上させるのに役立つように動くように構成されてもよい。例えば、陸上ドローン240が勾配の斜面を横切って走行している場合、パワートレイン制御モジュール205は、1つまたは複数の重量ウエイトを陸上ドローン240の上り坂側に調整させるように荷重バランス制御装置235に指示する。これによって、牽引力を向上させることができる。別の例では、陸上ドローン240が柔らかい土壌を走行しており、後輪がスリップしている場合、パワートレイン制御モジュール205は、1つまたは複数の重量ウエイトを陸上ドローン240の後方に向けて調整させるように荷重バランス制御装置235に指示してもよい。これによって、トラクションが改善されるので、土壌への損傷が低減され得る。
【0092】
いくつかの実施形態では、陸上ドローン240の荷重バランスシステムは、調整可能バネ機構を含んでもよく、これは陸上ドローン240の一層良好な制御に寄与し得るだけでなく、不利な動作条件において地形への損傷を一層少なくし得る。例えば、陸上ドローン240が勾配の斜面を横切って走行している場合、パワートレイン制御モジュール205は、陸上ドローン240の上り坂側の調整可能バネ機構を緩めさせるだけでなく、陸上ドローン240の下り坂側の調整可能バネ機構を硬くさせるように、荷重バランス制御装置235に指示してもよいので、これは陸上ドローン240の安定性を高めるとともに、地形への損傷を少なくすることに寄与し得る。陸上ドローン240の荷重バランスシステムは、パワートレイン同士間の遷移を指示するパワートレイン制御モジュール205と、および/または荷重バランスシステムの一部として1つまたは複数の重量ウエイトの再配分を指示するパワートレイン制御モジュール205と、に連動してまたはこれに加えて、調整可能バネ機構を含み得る。
【0093】
いくつかの実施形態では、パワートレイン制御モジュール205は、陸上ドローン240の電子システムによって調整可能バネ機構を調整させるように荷重バランス制御装置235に指示することができる。例えば、パワートレイン制御モジュール205は、土壌への損傷を低減するのに役立ち得る陸上ドローン240の牽引力および/または安定性を向上させるべく、必要に応じて調整可能バネ機構を硬くまたは緩くさせるように、荷重バランス制御装置235に指示することができる。いくつかの実施形態において、パワートレイン制御モジュール205によって調整可能バネ機構に指示される調整量は、動作センサ220などの1つまたは複数のセンサ210からのデータに基づき、決定されてもよい。例えば、陸上ドローン240が急な傾斜地にあることを動作センサ220が検知する場合、パワートレイン制御モジュール205は、陸上ドローン240が緩やかな傾斜地にある場合よりも、調整可能バネ機構を硬くおよび/または緩めるように、荷重バランス制御装置235に指示することができる。
【0094】
いくつかの実施形態において、パワートレイン制御モジュール205は、トラクターなどの既存の農業用車両に取り付けられてもよい。代替的または追加的に、パワートレイン制御モジュール205は、自律型陸上ドローンなどの将来の農業用車両に組み込まれてもよい。
【0095】
図3は、本開示の少なくとも一実施形態による、例示的なコンピューティングシステム302のブロック図を示す。コンピューティングシステム302のうちの1つまたは複数は、マルチオペレーション陸上ドローン(例えば、
図1の陸上ドローン100および/または
図1の陸上ドローン102)に含まれてもよいだけでなく、それに関連する1つまたは複数の動作を実施または指示するように構成されてもよい。加えてまたは代替的に、コンピューティングシステム302は、バッテリ制御装置および/または取外可能ダッシュボード(例えば、
図1のバッテリ制御装置122および/または取外可能ダッシュボード140)に含まれるか、および/またはそれに関連する1つまたは複数の動作を実施または指示するか、するように構成されてもよい。コンピューティングシステム302は、プロセッサ350、メモリ352、およびデータ記憶装置(データストレージ)354、を含み得る。プロセッサ350、メモリ352、およびデータ記憶装置354、は通信可能に結合されてもよい。
【0096】
一般に、プロセッサ350は、様々なコンピュータハードウェアまたはソフトウェアモジュールを備えている、任意の適切な専用または汎用コンピュータ、コンピューティングエンティティ、または処理デバイス、を備え得るだけでなく、任意の適用可能なコンピュータ読取可能記憶媒体に記憶された命令を実行するように構成され得る。例えば、プロセッサ350は、マイクロプロセッサ、マイクロ制御装置、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または、プログラム命令を解釈および/もしくは実行することとおよび/もしくはデータを処理することとをするように構成された任意の他のデジタル回路もしくはアナログ回路、を含み得る。
図3では単一のプロセッサとして図示されているが、プロセッサ350は、個々にまたは集合的に、本開示において説明される任意の数の動作の性能(パフォーマンス)を実行または指示するように構成された任意の数のプロセッサを含み得る。さらに、プロセッサの1つまたは複数は、異なるサーバなどの1つまたは複数の異なる電子デバイス上に存在してもよい。
【0097】
いくつかの実施形態では、プロセッサ350は、メモリ352に、データ記憶装置354に、またはメモリ352およびデータ記憶装置354に、記憶されたプログラム命令および/または処理データを解釈および/または実行するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ350は、データ記憶装置354からプログラム命令をフェッチしたり、メモリ352にプログラム命令をロードしたり、してもよい。プログラム命令がメモリ352にロードされた後、プロセッサ350はプログラム命令を実行してもよい。いくつかの実施形態において、本開示において説明されるモジュールのうちの1つまたは複数は、プログラム命令として記憶されてもよい。
【0098】
メモリ352およびデータ記憶装置354は、コンピュータ実行可能命令またはデータ構造を、担持するかまたはその上に記憶させるためのコンピュータ可読(読取可能)記憶媒体を備えていることができる。そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサ350のような汎用または特殊用途コンピュータによってアクセスされ得る、任意の利用可能な媒体を含み得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読出専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク読出専用メモリ(CD-ROM)または他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶装置、フラッシュメモリデバイス(例えば、ソリッドステートメモリデバイス)、または、コンピュータ実行可能命令またはデータ構造の形で特定プログラムコードを伝送または格納するべく使用され得たり汎用コンピュータまたは特殊用途コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の記憶媒体、を含み得る有形または非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を備え得る。上記の組み合わせも、コンピュータ可読記憶媒体の範囲に含めることができる。コンピュータ実行可能命令は、例えば、プロセッサ350に特定動作または動作グループを実行させるように構成された命令およびデータを備えていることができる。
【0099】
本開示の範囲から逸脱することなく、コンピューティングシステム302に修正、追加、または省略、を行なうことができる。例えば、いくつかの実施形態において、コンピューティングシステム302は、明示的に図示または説明されていないかもしれない任意の数の他の構成要素を備えていることができる。
【0100】
図4は、本開示の少なくとも一実施形態に従って説明される、マルチオペレーション陸上ドローンの操作(運転、動作、オペレーション)モードを選択する、例示的な方法400のフローチャートを示す。方法400は、任意の適切なシステム、装置、またはデバイス、によって実行されてもよい。例えば、方法400の動作の1つまたは複数は、陸上ドローンによって、および/または陸上ドローンに含まれるコンピューティングシステムによって、実行されてもよい。
【0101】
ブロック402において、マルチオペレーション陸上ドローンの動作環境が決定されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、
図1のセンサ130および/または
図2のセンサ210に関して、上述したようなセンサデータが取得されてもよい。さらに、
図1および
図2に関して上述したような環境に関する条件は、センサデータに基づき決定されてもよく、陸上ドローンが遭遇し得る異なる動作環境の例であってもよい。
【0102】
ブロック404において、決定済みの動作環境に基づき、操作モード(オペレーションモード)が選択され得る。いくつかの実施形態では、操作モードは、手動操作モード、遠隔(リモート)操作モード、および自律操作モード、を備えている操作モードグループ(群)から選択されてもよい。手動モードは、操作者が陸上ドローン上に物理的に存在しているとともに、陸上ドローン上に存在中に陸上ドローンを手動で制御するようなモードであってもよい。遠隔操作モードは、操作者が陸上ドローン上に物理的に存在しないとともに、制御パネル(例えば、
図1の取外可能ダッシュボード)を介して陸上ドローンを制御するようなモードであってもよい。自律操作モードは、操作者が存在する場合または存在しない場合、陸上ドローンが自律的に1つまたは複数の操作を行なうことを含んでもよい。さらに、遠隔操作モードは、視線(見通し線、ラインオブサイト)モードまたはテレオペレーション制御モードを含んでもよい。
【0103】
特定操作モードを選択する例としては、動作環境の危険度(例えば、傾斜の急さ、ぬかるみ状態、氷結状態など)、動作環境における操作者への陸上ドローンの近接性、などに関して上述した例が挙げられる。
【0104】
本開示の範囲から逸脱することなく、方法400に修正、追加、または省略、を行なってもよい。例えば、説明された1つまたは複数の操作(オペレーション、動作、運転)の順序は、説明された順序または図示された順序とは異なってもよい。さらに、各操作は、記載された操作よりも多いまたは少ない操作を含んでよい。例えば、
図1または
図2に関して上述した操作および概念の任意の数が、方法400に含まれるか、または方法400によって組み込まれてもよい。加えて、操作および要素の区切りは、説明目的のためのものであり、実際の実装に関して限定することを意味するものではない。
【0105】
図5は、本開示の少なくとも一実施形態に従って説明される、車両(例えば、マルチオペレーション陸上ドローン、トラクター等)のパワートレインを調整する、例示的な方法500のフローチャートを示す。方法500は、任意の適切なシステム、装置(アパレイタス)、またはデバイス、によって実行されてもよい。例えば、方法500の1つまたは複数の動作は、パワートレイン制御モジュールおよび/またはコンピューティングシステムによって実行されてもよい。
【0106】
ブロック502では、
図4のブロック402に関して上述したように、車両の動作環境が決定されてもよい。
ブロック504では、決定済みの動作環境に基づき、車両のパワートレイン設定が調整されてもよい。いくつかの実施形態では、パワートレイン設定は、
図2に関して上述したモードまたは動作(操作)のいずれかを備えていることができる。さらに、どの設定を調整するか、および/または調整タイプに関する決定、は
図2に関して上述したとおりであってよい。
【0107】
これらの実施形態または他の実施形態では、ブロック506において、決定済みの動作環境に基づき、車両の荷重バランスが調整されてもよい。いくつかの実施形態では、荷重バランスの調整は、荷重バランスに関連して
図2に関して上述した操作のいずれか1つまたは複数を含んでよい。
【0108】
本開示の範囲から逸脱することなく、方法500に修正、追加、または省略、を加えてもよい。例えば、説明された1つまたは複数の操作の順序は、それらが説明されたまたは図示された順序とは異なってもよい。さらに、各操作は、説明された操作よりも多いまたは少ない操作を含んでよい。例えば、
図1または
図2に関して上述した操作および概念の任意の数が、方法500に含まれるか、または方法500によって組み込まれてもよい。さらに、操作および要素の区切りは、説明のためのものであり、実際の実施に関して限定することを意図するものではない。
【0109】
本開示および添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本体)において使用される用語は、一般に「オープン」用語として意図される(例えば、用語「備えている」は「備えているが、これに限定されない」と解釈されるべきである。用語「有している」は「少なくとも有している」と解釈されるべきである。用語「含む」は、「含むが、これに限定されない」と解釈されるべきである等)。
【0110】
さらに、導入されたクレームの特定数の記載が意図されている場合、そのような意図はクレーム内に明示的に記載されているので、そのような記載がない場合にはそのような意図は存在しない。例えば、理解の一助として、以下の添付の特許請求の範囲には、特許請求の範囲の記載を導入するべく「少なくとも1つ」および「1つまたは複数」という導入句の用法が含まれる場合がある。しかしながら、このような語句の使用は、不定冠詞「a」または「an」による請求項の繰り返しの導入が、そのような導入された請求項の記載の繰り返しを備えている特定の請求項を、そのような繰り返しを1つだけ備えている実施形態に限定することを意味すると解釈されるべきではない。たとえ同じ請求項が、導入語句「1つまたは複数」または「少なくとも1つ」と、「a」または「an」などの不定冠詞(例えば、「a」および/または「an」は、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」を意味すると解釈されるべきである)と、を備えていても。請求項の記載を導入するために定冠詞を使用する場合も、同様である。
【0111】
加えて、導入された請求項記載の特定数が明示的に記載されている場合であっても、当業者であれば、そのような記載は、少なくとも記載された数を意味するものと解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語句を伴わない「2つの記載」という裸の記載は、少なくとも2つの記載を、または2つ以上の記載を、意味する)。さらに、「A、B、およびC、などのうちの少なくとも1つ」または「A、B、およびC、などのうちの1つまたは複数」に類似する慣用句が使用される場合、一般的に、このような構文は、A単独、B単独、C単独、AおよびB一緒、AおよびC一緒、BおよびC一緒、または、A、B、およびC一緒、などを含んでいることを意図している。
【0112】
さらに、本明細書、特許請求の範囲、または図面、のいずれにおいても、2つ以上の代替的な用語を提示する分離的な語句は、複数のうちの1つの用語、いずれかの用語、または両方の用語、を含んでいる可能性を想定していると理解すべきである。例えば、「AまたはB」という表現は、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を含んでいると理解すべきである。この「AまたはB」という語句の解釈は、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を備えているべく「Aおよび/またはB」という語句が使用されることがあっても、なお適用可能にされている。本開示において援用されるすべての例および条件文は、読者が本開示および本技術を促進するべく本発明者によって貢献された概念を理解するのを助けるための教育的目的のために意図されており、そのような具体的に援用された例および条件に限定されないものとして解釈される。本開示の実施形態を詳細に説明したが、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、および改変、を行なうことができる。従って、本発明の範囲は、後に続く特許請求の範囲によってのみ定義されることが意図される。