(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-06
(45)【発行日】2025-01-15
(54)【発明の名称】遠隔制御システム、遠隔制御装置、ゲートウェイ、遠隔制御方法、制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H02J 13/00 20060101AFI20250107BHJP
H02J 3/38 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
H02J13/00 301A
H02J3/38 110
(21)【出願番号】P 2024559857
(86)(22)【出願日】2024-06-20
(86)【国際出願番号】 JP2024022409
【審査請求日】2024-10-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【氏名又は名称】片岡 央
(74)【代理人】
【識別番号】100188673
【氏名又は名称】成田 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100188891
【氏名又は名称】丹野 拓人
(72)【発明者】
【氏名】石崎 啓
【審査官】宮本 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-153715(JP,A)
【文献】特開2021-164201(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J3/00-5/00
H02J13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔制御装置と、ゲートウェイと、分散型電源とを備える遠隔制御システムであって、
前記遠隔制御装置は、
前記ゲートウェイと自装置との通信断が発生するか否かを予測する通信断予測部と、
前記分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する長周期指令値算出部と、
前記長周期指令値算出部が算出した前記長周期の指令値を、前記ゲートウェイに送信する送信部と
を備え、
前記通信断予測部が、前記通信断が発生すると予測した場合、前記長周期指令値算出部は、複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を算出し、前記送信部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を前記ゲートウェイに送信し、
前記ゲートウェイは、
前記遠隔制御装置から前記長周期の指令値を受信する指令受信部と、
前記指令受信部が受信した前記長周期の指令値に基づき、前記長周期よりも短い短周期の指令値を算出する短周期指令値算出部と、
前記短周期指令値算出部が算出した前記短周期の指令値を、前記分散型電源に送信する電源制御部と
を備え、
前記指令受信部が前記複数の周期に亘る前記長周期の指令値を受信した場合、前記短周期指令値算出部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値の各々に基づき、前記短周期の指令値を算出する、
遠隔制御システム。
【請求項2】
前記複数の周期は、予め決められた数の周期である、請求項1に記載の遠隔制御システム。
【請求項3】
前記複数の周期は、前記通信断が発生する期間として前記通信断予測部が予測した期間の長さに応じた数の周期である、請求項1に記載の遠隔制御システム。
【請求項4】
前記長周期の指令値は、受電点の電力、もしくは前記分散型電源の充放電電力である、請求項1に記載の遠隔制御システム。
【請求項5】
前記短周期の指令値は、受電点の電力、もしくは前記分散型電源の充放電電力である、請求項1に記載の遠隔制御システム。
【請求項6】
ゲートウェイと自装置との通信断が発生するか否かを予測する通信断予測部と、
分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する長周期指令値算出部と、
前記長周期指令値算出部が算出した前記長周期の指令値を、前記ゲートウェイに送信する送信部と
を備え、
前記通信断予測部が、前記通信断が発生すると予測した場合、前記長周期指令値算出部は、複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を算出し、前記送信部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を前記ゲートウェイに送信する、
遠隔制御装置。
【請求項7】
前記複数の周期は、前記通信断が発生する期間として前記通信断予測部が予測した期間の長さに応じた数の周期である、請求項6に記載の遠隔制御装置。
【請求項8】
遠隔制御装置から長周期の指令値を受信する指令受信部と、
前記指令受信部が受信した前記長周期の指令値に基づき、前記長周期よりも短い短周期の指令値を算出する短周期指令値算出部と、
前記短周期指令値算出部が算出した前記短周期の指令値を、分散型電源に送信する電源制御部と
を備え、
前記指令受信部が複数の周期に亘る前記長周期の指令値を受信した場合、前記短周期指令値算出部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値の各々に基づき、前記短周期の指令値を算出する、
ゲートウェイ。
【請求項9】
前記複数の周期は、前記ゲートウェイと前記遠隔制御装置との通信断が発生する期間として前記遠隔制御装置が予測した期間の長さに応じた数の周期である、請求項8に記載のゲートウェイ。
【請求項10】
遠隔制御装置と、ゲートウェイと、分散型電源とを備える遠隔制御システムにおける遠隔制御方法であって、
前記ゲートウェイと前記遠隔制御装置との通信断が発生するか否かを予測する第1のステップと、
前記分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する第2のステップであって、前記第1のステップにおいて、前記通信断が発生すると予測した場合、複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を算出する第2のステップと、
前記第2のステップにおいて算出した前記長周期の指令値を、前記ゲートウェイに送信する第3のステップであって、前記第1のステップにおいて、前記通信断が発生すると予測した場合、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を前記ゲートウェイに送信する第3のステップと
を有する遠隔制御方法。
【請求項11】
遠隔制御装置と、ゲートウェイと、分散型電源とを備える遠隔制御システムにおける制御方法であって、
前記遠隔制御装置から長周期の指令値を受信する第1のステップと、
前記第1のステップにおいて受信した前記長周期の指令値に基づき、前記長周期よりも短い短周期の指令値を算出する第2のステップであって、前記第1のステップにおいて複数の周期に亘る前記長周期の指令値を受信した場合、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値の各々に基づき、前記短周期の指令値を算出する第2のステップと、
前記第2のステップにおいて、算出した前記短周期の指令値を、前記分散型電源に送信する第3のステップと
を有する、制御方法。
【請求項12】
コンピュータを、
ゲートウェイと自装置との通信断が発生するか否かを予測する通信断予測部、
分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する長周期指令値算出部、
前記長周期指令値算出部が算出した前記長周期の指令値を、前記ゲートウェイに送信する送信部
として機能させるためのプログラムであって、
前記通信断予測部が、前記通信断が発生すると予測した場合、前記長周期指令値算出部は、複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を算出し、前記送信部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を前記ゲートウェイに送信する、
プログラム。
【請求項13】
コンピュータを、
遠隔制御装置から長周期の指令値を受信する指令受信部、
前記指令受信部が受信した前記長周期の指令値に基づき、前記長周期よりも短い短周期の指令値を算出する短周期指令値算出部、
前記短周期指令値算出部が算出した前記短周期の指令値を、分散型電源に送信する電源制御部
として機能させるためのプログラムであって、
前記指令受信部が複数の周期に亘る前記長周期の指令値を受信した場合、前記短周期指令値算出部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値の各々に基づき、前記短周期の指令値を算出する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、遠隔制御システム、遠隔制御装置、ゲートウェイ、遠隔制御方法、制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
配電系統には、太陽光発電、蓄電池、EV(Electric Vehicle)などの分散型電源が接続されている。これらの分散型電源を遠隔で制御することで、需給バランスの調整に貢献することができる遠隔制御システムがある。この遠隔制御システムでは、需要家に設置されたゲートウェイに対して、遠隔制御装置が指令値を、LTE(Long Term Evolution)などのセルラー通信を用いて送信する。この指令値を受け取ったゲートウェイは、該指令値に基づき分散型電源を制御する。
【0003】
また、特許文献1は、スマートメータから取得した屋内の電力消費に伴う電力情報に基づいて分散型電源の発電出力を制御する電力監視制御装置を開示している。この電力監視制御装置は、スマートメータとの通信に失敗したときは、スマートメータからの電力情報ではなく、時刻情報などから予測した電力情報に基づいて、分散型電源の発電出力を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の遠隔制御システムにおいては、何らかの原因により遠隔制御装置とゲートウェイとの通信が出来なくなることがあるという問題がある。
【0006】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたもので、遠隔制御装置とゲートウェイとの通信が出来ないときに、分散型電源の制御を継続できる遠隔制御システム、遠隔制御装置、ゲートウェイ、遠隔制御方法、制御方法、およびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この開示は上述した課題を解決するためになされたもので、本開示の一態様は、遠隔制御装置と、ゲートウェイと、分散型電源とを備える遠隔制御システムであって、前記遠隔制御装置は、前記ゲートウェイと自装置との通信断が発生するか否かを予測する通信断予測部と、前記分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する長周期指令値算出部と、前記長周期指令値算出部が算出した前記長周期の指令値を、前記ゲートウェイに送信する送信部とを備え、前記通信断予測部が、前記通信断が発生すると予測した場合、前記長周期指令値算出部は、複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を算出し、前記送信部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を前記ゲートウェイに送信し、前記ゲートウェイは、前記遠隔制御装置から前記長周期の指令値を受信する指令受信部と、前記指令受信部が受信した前記長周期の指令値に基づき、前記長周期よりも短い短周期の指令値を算出する短周期指令値算出部と、前記短周期指令値算出部が算出した前記短周期の指令値を、前記分散型電源に送信する電源制御部とを備え、前記指令受信部が前記複数の周期に亘る前記長周期の指令値を受信した場合、前記短周期指令値算出部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値の各々に基づき、前記短周期の指令値を算出する、遠隔制御システムである。
【0008】
また、本開示の他の一態様は、上述した遠隔制御システムであって、前記複数の周期は、予め決められた数の周期である。
【0009】
また、本開示の他の一態様は、上述した遠隔制御システムであって、前記複数の周期は、前記通信断が発生する期間として前記通信断予測部が予測した期間の長さに応じた数の周期である。
【0010】
また、本開示の他の一態様は、上述した遠隔制御システムであって、前記長周期の指令値は、受電点の電力、もしくは前記分散型電源の充放電電力である。
【0011】
また、本開示の他の一態様は、上述した遠隔制御システムであって、前記短周期の指令値は、受電点の電力、もしくは前記分散型電源の充放電電力である。
【0012】
また、本開示の他の一態様は、ゲートウェイと自装置との通信断が発生するか否かを予測する通信断予測部と、分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する長周期指令値算出部と、前記長周期指令値算出部が算出した前記長周期の指令値を、前記ゲートウェイに送信する送信部とを備え、前記通信断予測部が、前記通信断が発生すると予測した場合、前記長周期指令値算出部は、複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を算出し、前記送信部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を前記ゲートウェイに送信する、遠隔制御装置である。
【0013】
また、本開示の他の一態様は、上述した遠隔制御装置であって、前記複数の周期は、前記通信断が発生する期間として前記通信断予測部が予測した期間の長さに応じた数の周期である。
【0014】
また、本開示の他の一態様は、遠隔制御装置から長周期の指令値を受信する指令受信部と、前記指令受信部が受信した前記長周期の指令値に基づき、前記長周期よりも短い短周期の指令値を算出する短周期指令値算出部と、前記短周期指令値算出部が算出した前記短周期の指令値を、分散型電源に送信する電源制御部とを備え、前記指令受信部が複数の周期に亘る前記長周期の指令値を受信した場合、前記短周期指令値算出部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値の各々に基づき、前記短周期の指令値を算出する、ゲートウェイである。
【0015】
また、本開示の他の一態様は、上述したゲートウェイであって、前記複数の周期は、前記ゲートウェイと前記遠隔制御装置との通信断が発生する期間として前記遠隔制御装置が予測した期間の長さに応じた数の周期である。
【0016】
また、本開示の他の一態様は、遠隔制御装置と、ゲートウェイと、分散型電源とを備える遠隔制御システムにおける遠隔制御方法であって、前記ゲートウェイと前記遠隔制御装置との通信断が発生するか否かを予測する第1のステップと、前記分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する第2のステップであって、前記第1のステップにおいて、前記通信断が発生すると予測した場合、複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を算出する第2のステップと、前記第2のステップにおいて算出した前記長周期の指令値を、前記ゲートウェイに送信する第3のステップであって、前記第1のステップにおいて、前記通信断が発生すると予測した場合、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を前記ゲートウェイに送信する第3のステップとを有する遠隔制御方法である。
【0017】
また、本開示の他の一態様は、遠隔制御装置と、ゲートウェイと、分散型電源とを備える遠隔制御システムにおける制御方法であって、前記遠隔制御装置から長周期の指令値を受信する第1のステップと、前記第1のステップにおいて受信した前記長周期の指令値に基づき、前記長周期よりも短い短周期の指令値を算出する第2のステップであって、前記第1のステップにおいて複数の周期に亘る前記長周期の指令値を受信した場合、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値の各々に基づき、前記短周期の指令値を算出する第2のステップと、前記第2のステップにおいて、算出した前記短周期の指令値を、前記分散型電源に送信する第3のステップとを有する、制御方法である。
【0018】
また、本開示の他の一態様は、コンピュータを、ゲートウェイと自装置との通信断が発生するか否かを予測する通信断予測部、分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する長周期指令値算出部、前記長周期指令値算出部が算出した前記長周期の指令値を、前記ゲートウェイに送信する送信部として機能させるためのプログラムであって、前記通信断予測部が、前記通信断が発生すると予測した場合、前記長周期指令値算出部は、複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を算出し、前記送信部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を前記ゲートウェイに送信する、プログラムである。
【0019】
また、本開示の他の一態様は、コンピュータを、遠隔制御装置から長周期の指令値を受信する指令受信部、前記指令受信部が受信した前記長周期の指令値に基づき、前記長周期よりも短い短周期の指令値を算出する短周期指令値算出部、前記短周期指令値算出部が算出した前記短周期の指令値を、分散型電源に送信する電源制御部として機能させるためのプログラムであって、前記指令受信部が複数の周期に亘る前記長周期の指令値を受信した場合、前記短周期指令値算出部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値の各々に基づき、前記短周期の指令値を算出する、プログラムである。
【発明の効果】
【0020】
この開示によれば、遠隔制御システム、遠隔制御装置、ゲートウェイ、遠隔制御方法、制御方法、およびプログラムは、遠隔制御装置とゲートウェイとの通信が出来ないときに、分散型電源の制御を継続できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】この開示の一実施形態による遠隔制御システム100の構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】同実施形態における遠隔サーバ10の構成を示す概略ブロック図である。
【
図3】同実施形態におけるゲートウェイ20の構成を示す概略ブロック図である。
【
図4】同実施形態における遠隔制御システム100の動作例を説明するフローチャートである。
【
図5】同実施形態における遠隔サーバ10の動作例を説明するフローチャートである。
【
図6】同実施形態におけるゲートウェイ20の動作例を説明するフローチャートである。
【
図7】同実施形態に係る各装置のハードウェア構成を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本開示の実施の形態について説明する。
図1は、この開示の一実施形態による遠隔制御システム100の構成を示す概略ブロック図である。遠隔制御システム100は、遠隔サーバ10(遠隔制御装置)、ゲートウェイ20、分散型電源30を備える。遠隔サーバ10、ゲートウェイ20の各々は、1つまたは複数のコンピュータがプログラムを読み込み実行することで実現されてもよい。
【0023】
遠隔サーバ10は、LTEなどのセルラー通信網によりゲートウェイ20と相互に通信可能に接続されている。なお、遠隔サーバ10は、複数のゲートウェイ20と接続されていてもよい。また、遠隔サーバ10とゲートウェイ20とは、セルラー通信網以外の通信手段により通信可能に接続されていてもよい。ゲートウェイ20は、需要家が設置したLAN(Local Area Network)、無線LANなどにより分散型電源30と相互に通信可能に接続されている。なお、ゲートウェイ20は、複数の分散型電源30と接続されていてもよい。
【0024】
遠隔サーバ10は、ゲートウェイ20を介して分散型電源30に関する実績値を収集する。また、遠隔サーバ10は、分散型電源30の指令値(長周期の指令値)を周期的に算出して、該指令値をゲートウェイ20に送信する。この長周期の指令値は、例えば、1分周期で算出される。遠隔サーバ10は、ゲートウェイ20との通信断の発生を予測した場合、複数の周期に亘る、長周期の指令値を算出して、該長周期の指令値をゲートウェイ20に送信する。これにより、遠隔サーバ10とゲートウェイ20との通信が出来なくなっても、ゲートウェイ20は、分散型電源30の制御を継続できる。
【0025】
ゲートウェイ20は、分散型電源30に関する実績値を取得し、該実績値を遠隔サーバ10に送信する。ゲートウェイ20は、遠隔サーバ10から長周期の指令値を受信すると、該指令値の算出周期よりも短い周期で、該指令値に基づいた指令値(短周期の指令値)を算出し、分散型電源30を制御する。この周期は、例えば、20秒である。ゲートウェイ20は、短周期の指令値を算出する際に、分散型電源30から取得した実績値を用いてもよい。
【0026】
分散型電源30は、太陽光発電、風力発電、蓄電池、EV(Electric Vehicle)、ヒートポンプ給湯機などの配電系統に接続された電源あるいはデマンドレスポンス(需要応答)を行う負荷である。分散型電源30は、ゲートウェイ20からの指令値により制御される。
【0027】
図2は、本実施形態における遠隔サーバ10の構成を示す概略ブロック図である。遠隔サーバ10は、通信断予測部11、長周期指令値算出部12、送信部13、分散型電源DB(Data Base)部14を備える。通信断予測部11は、ゲートウェイ20と遠隔サーバ10との通信断が発生するか否かを予測する。この予測は、過去の通信履歴に基づいて行ってもよいし、他のシステムから取得した気象情報に基づいて行ってもよい。
【0028】
長周期指令値算出部12は、分散型電源30に関する長周期の指令値を周期的に算出する。この周期は、例えば、1分である。長周期の指令値は、受電点の電力であってもよいし、分散型電源30の充放電電力であってもよい。また、通信断予測部11が、通信断が発生すると予測した場合、長周期指令値算出部12は、複数の周期に亘る、長周期の指令値を算出する。例えば、該複数の周期が10周期であり、長周期の指令値を算出する周期が1分である場合、遠隔サーバ10は、通信断の発生を予測すると、複数の周期に亘る、長周期の指令値として、0分後の指令値、1分後の指令値、2分後の指令値、・・・10分後の指令値を算出して、これらをゲートウェイ20に送信する。なお、該複数の周期は、予め決められた数の周期であってもよいし、通信断が発生する期間として通信断予測部11が予測した期間の長さに応じた数の周期であってもよい。
【0029】
長周期指令値算出部12は、長周期の指令値を算出する際に、分散型電源DB部14が記憶する分散型電源30の実績値、気象情報のいずれかもしくは両方を用いてもよい。分散型電源30の実績値は、例えば、受電点の瞬時電力、積算電力量、太陽光発電の瞬時発電電力、積算発電電力量、蓄電池の瞬時充放電電力、蓄電残量などである。気象情報は、温度、湿度、日射量、風速などである。
【0030】
送信部13は、長周期指令値算出部12が算出した長周期の指令値を、ゲートウェイ20に送信する。通信断予測部11が、通信断が発生すると予測した場合、送信部13は、長周期指令値算出部12が算出した複数の周期に亘る、長周期の指令値をゲートウェイ20に送信する。
【0031】
分散型電源DB部14は、ゲートウェイ20を介して取得した分散型電源30の実績値を記憶する。また、分散型電源DB部14は、気象情報を記憶してもよい。
【0032】
図3は、本実施形態におけるゲートウェイ20の構成を示す概略ブロック図である。ゲートウェイ20は、指令受信部21、短周期指令値算出部22、電源制御部23を備える。指令受信部21は、遠隔サーバ10から長周期の指令値を受信する。
【0033】
短周期指令値算出部22は、指令受信部21が受信した長周期の指令値に基づき、長周期よりも短い短周期の指令値を算出する。短周期は、例えば、20秒である。短周期の指令値は、受電点の電力であってもよいし、分散型電源30の充放電電力であってもよい。なお、短周期の指令値は、長周期の指令値と異なっていてもよい。例えば、長周期の指令値が受電点の電力であり、短周期の指令値が充放電電力であってもよい。また、長周期の指令値1つに対して、複数の分散型電源30の短周期の指令値が算出されてもよい。また、指令受信部21が、複数の周期に亘る長周期の指令値を受信した場合、短周期指令値算出部22は、該複数の周期に亘る長周期の指令値の各々に基づき、短周期の指令値を算出する。
【0034】
例えば、指令受信部21が、長周期の指令値として、0分後の指令値、1分後の指令値、2分後の指令値、・・・10分後の指令値を受信した場合、短周期指令値算出部22は、0分後の指令値に基づき、0分後の短周期の指令値、20秒後の短周期の指令値、40秒後の短周期の指令値を算出し、1分後の指令値に基づき、1分後の短周期の指令値、1分20秒後の短周期の指令値、1分40秒後の短周期の指令値を算出し、・・・10分後の指令値に基づき、10分後の短周期の指令値、10分20秒後の短周期の指令値、10分40秒後の短周期の指令値を算出する。なお、短周期指令値算出部22は、各短周期の指令値を算出する際に、分散型電源30の実績値を用いてもよい。これにより、実績値が指令値通りにならなかった場合に、短周期指令値算出部22は、次の指令値を修正することができる。
【0035】
電源制御部23は、短周期指令値算出部22が算出した短周期の指令値を、分散型電源30に送信する。
【0036】
図4は、本実施形態における遠隔制御システム100の動作例を説明するフローチャートである。まず、遠隔サーバ10が通信断の予測を行う(ステップS1)。通信断発生の予測なしの場合、遠隔サーバ10は、長周期の指令値を算出し、ゲートウェイ20に送信する(ステップS2)。次に、ゲートウェイ20は、ステップS2で送信された長周期の指令値を受信する(ステップS3)。次に、ゲートウェイ20は、分散型電源30の実績値を取得し(ステップS4)、ステップS3で受信した指令値と、ステップS4で取得した実績値とを用いて、短周期の指令値を算出する(ステップS5)。次に、ゲートウェイ20は、ステップS5で算出した指令値を分散型電源30に送信する(ステップS6)。
【0037】
また、ステップS1において通信断発生の予測ありの場合、遠隔サーバ10は、複数周期の長周期の指令値を算出し、ゲートウェイ20に送信する(ステップS7)。次に、ゲートウェイ20は、ステップS7で送信された複数周期の長周期の指令値を受信する(ステップS8)。次に、ゲートウェイ20は、分散型電源30の実績値を取得し(ステップS9)、ステップS8で受信した指令値と、ステップS9で取得した実績値とを用いて、短周期の指令値を算出する(ステップS10)。次に、ゲートウェイ20は、ステップS10で算出した指令値を分散型電源30に送信する(ステップS11)。
【0038】
図5は、本実施形態における遠隔サーバ10の動作例を説明するフローチャートである。まず、通信断予測部11は、通信断の発生有無を予測する(ステップSa1)。発生有りの場合(ステップSa2-Y)、長周期指令値算出部12は、複数の周期に亘る、長周期の指令値を算出する(ステップSa3)。次に、送信部13は、ステップSa3で算出した、複数の周期に亘る、長周期の指令値をゲートウェイ20に送信し(ステップSa4)、処理は、ステップSa1に戻る。また、ステップSa1の予測の結果が、発生有りでない場合(ステップSa2-N)、長周期指令値算出部12は、長周期の指令値を算出する(ステップSa5)。ここで算出される指令値は1周期分のみである。次に、送信部13は、ステップSa5で算出した長周期の指令値をゲートウェイ20に送信し(ステップSa6)、処理は、ステップSa1に戻る。
【0039】
図6は、本実施形態におけるゲートウェイ20の動作例を説明するフローチャートである。まず、指令受信部21が、遠隔サーバ10からの受信を行う(ステップSb1)。ステップSb1の受信内容に、複数周期の長周期の指令値が有る場合(ステップSb2-Y)、ゲートウェイ20は、該複数周期分、長周期の期間ごとにステップSb4からSb9を繰り返し(ステップSb3、Sb11)、繰り返しが終了したらステップSb1に戻る。
【0040】
ステップSb4では、複数周期の長周期の指令値から1つ指令値を取得する。取得する指令値は、複数周期の長周期の指令値のうち、当該繰り返しに対応するものである。例えば、最初の繰り返しであれば、0分後の指令値であり、2番目の繰り返しであれば、1分後の指令値である。次に、ゲートウェイ20は、ステップSb6からSb8を、短周期の期間ごとに1長周期分繰り返す(ステップSb5、Sb9)。この繰り返しは、例えば、長周期が1分で、短周期が20秒であれば、1分を20秒で割った3回となる。
【0041】
ステップSb6では、ゲートウェイ20は、分散型電源30の実績値を取得する。次に、ゲートウェイ20は、ステップSb4で取得した長周期の指令値と、ステップSb6で取得した実績値に基づき、短周期の指令値を算出する(ステップSb7)。次に、ゲートウェイ20は、ステップSb7で算出した短周期の指令値を分散型電源30に送信する(ステップSb8)。
【0042】
一方、ステップSb1の受信内容に、複数周期の長周期の指令値がない場合、すなわち、長周期の指令値が1つの場合(ステップSb2-N)、ゲートウェイ20は、該長周期の指令値を取得する(ステップSb12)。次に、ゲートウェイ20は、ステップSb14からSb16を、短周期の期間ごとに1長周期分繰り返し(ステップSb13、Sb17)、繰り返しが終了したらステップSb1に戻る。この繰り返しは、ステップSb5、Sb9による繰り返しと同様であり、例えば、長周期が1分で、短周期が20秒であれば、1分を20秒で割った3回となる。
【0043】
ステップSb14では、ゲートウェイ20は、分散型電源30の実績値を取得する。次に、ゲートウェイ20は、ステップSb12で取得した長周期の指令値と、ステップSb14で取得した実績値に基づき、短周期の指令値を算出する(ステップSb15)。次に、ゲートウェイ20は、ステップSb15で算出した短周期の指令値を分散型電源30に送信する(ステップSb16)。
【0044】
図7は、本実施形態に係る各装置のハードウェア構成を説明する説明図である。
各装置とは、遠隔サーバ10、ゲートウェイ20である。各装置は、入出力モジュールI、記憶モジュールM、及び制御モジュールPを含んで構成される。入出力モジュールIは、通信モジュールH11、接続モジュールH12、ポインティングデバイスH21、キーボードH22、ディスプレイH23、ボタンH3、マイクH41、スピーカH42、カメラH51、又はセンサH52の一部或いは全部を含んで実現される。記憶モジュールMは、ドライブH7を含んで実現される。記憶モジュールMは、さらに、メモリH8の一部或いは全部を含んで構成されてもよい。制御モジュールPは、メモリH8及びプロセッサH9を含んで実現される。これらのハードウェア構成要素は、バス(Bus)を介して、相互に通信可能に接続されるとともに、電源H6から電力を供給されている。
【0045】
接続モジュールH12は、USB(Universal Seriul Bus)等のデジタル入出力ポートである。ポインティングデバイスH21、キーボードH22、及びディスプレイH23は、タッチパネルであってもよい。センサH52は、加速度センサ、ジャイロセンサ、GPS受信モジュール、近接センサ等である。電源H6は、各装置を動かすために必要な電気を供給する電源ユニットである。電源H6は、バッテリーであってもよい。ドライブH7は、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブ等の補助記憶媒体である。ドライブH7は、EEPROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、又は、光磁気ディスクドライブやフレキシブルディスクドライブであってもよい。また、ドライブH7は、例えば、各装置に内蔵されるものに限らず、接続モジュールH12のコネクタに接続された外付け型の記憶装置でもよい。メモリH8は、ランダムアクセスメモリ等の主記憶媒体である。なお、メモリH8は、キャッシュメモリであってもよい。メモリH8は、一又は複数のプロセッサH9によって命令が実行されるときに、これらの命令を格納する。プロセッサH9は、CPU(中央演算装置)である。プロセッサH9は、MPU(マイクロプロセッシングユニット)又はGPU(グラフィックスプロセッシングユニット)であってもよい。プロセッサH9は、メモリH8を介してドライブH7から、プログラム及び各種データを読み出して演算を行うことで、一又は複数のメモリH8に格納した命令を実行する。
【0046】
入出力モジュールIは、遠隔サーバ10、ゲートウェイ20などに用いられる。制御モジュールPは、遠隔サーバ10、ゲートウェイ20の各部の実装に用いられる。なお、本明細書等において、遠隔サーバ10、ゲートウェイ20、これらの各部との記載は、制御モジュールPとの記載に置き換えられてもよい。
【0047】
本開示は、以下のような実施形態であってもよい。
(1)この開示の一実施形態は、遠隔制御装置と、ゲートウェイと、分散型電源とを備える遠隔制御システムであって、前記遠隔制御装置は、前記ゲートウェイと自装置との通信断が発生するか否かを予測する通信断予測部と、前記分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する長周期指令値算出部と、前記長周期指令値算出部が算出した前記長周期の指令値を、前記ゲートウェイに送信する送信部とを備え、前記通信断予測部が、前記通信断が発生すると予測した場合、前記長周期指令値算出部は、複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を算出し、前記送信部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を前記ゲートウェイに送信し、前記ゲートウェイは、前記遠隔制御装置から前記長周期の指令値を受信する指令受信部と、前記指令受信部が受信した前記長周期の指令値に基づき、前記長周期よりも短い短周期の指令値を算出する短周期指令値算出部と、前記短周期指令値算出部が算出した前記短周期の指令値を、前記分散型電源に送信する電源制御部とを備え、前記指令受信部が前記複数の周期に亘る前記長周期の指令値を受信した場合、前記短周期指令値算出部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値の各々に基づき、前記短周期の指令値を算出する、遠隔制御システムである。
【0048】
(2)また、この開示の他の一実施形態は、(1)に記載の遠隔制御システムであって、前記複数の周期は、予め決められた数の周期である。
【0049】
(3)また、この開示の他の一実施形態は、(1)に記載の遠隔制御システムであって、前記複数の周期は、前記通信断が発生する期間として前記通信断予測部が予測した期間の長さに応じた数の周期である。
【0050】
(4)また、この開示の他の一実施形態は、(1)から(3)のいずれかに記載の遠隔制御システムであって、前記長周期の指令値は、受電点の電力、もしくは前記分散型電源の充放電電力である。
【0051】
(5)また、この開示の他の一実施形態は、(1)から(4)のいずれかに記載の遠隔制御システムであって、前記短周期の指令値は、受電点の電力、もしくは前記分散型電源の充放電電力である。
【0052】
(6)また、この開示の他の一実施形態は、ゲートウェイと自装置との通信断が発生するか否かを予測する通信断予測部と、分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する長周期指令値算出部と、前記長周期指令値算出部が算出した前記長周期の指令値を、前記ゲートウェイに送信する送信部とを備え、前記通信断予測部が、前記通信断が発生すると予測した場合、前記長周期指令値算出部は、複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を算出し、前記送信部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を前記ゲートウェイに送信する、遠隔制御装置である。
【0053】
(7)また、この開示の他の一実施形態は、(6)に記載の遠隔制御装置であって、前記複数の周期は、前記通信断が発生する期間として前記通信断予測部が予測した期間の長さに応じた数の周期である。
【0054】
(8)また、この開示の他の一実施形態は、遠隔制御装置から長周期の指令値を受信する指令受信部と、前記指令受信部が受信した前記長周期の指令値に基づき、前記長周期よりも短い短周期の指令値を算出する短周期指令値算出部と、前記短周期指令値算出部が算出した前記短周期の指令値を、分散型電源に送信する電源制御部とを備え、前記指令受信部が複数の周期に亘る前記長周期の指令値を受信した場合、前記短周期指令値算出部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値の各々に基づき、前記短周期の指令値を算出する、ゲートウェイである。
【0055】
(9)また、この開示の他の一実施形態は、(8)に記載のゲートウェイであって、前記複数の周期は、前記ゲートウェイと前記遠隔制御装置との通信断が発生する期間として前記遠隔制御装置が予測した期間の長さに応じた数の周期である。
【0056】
(10)また、この開示の他の一実施形態は、遠隔制御装置と、ゲートウェイと、分散型電源とを備える遠隔制御システムにおける遠隔制御方法であって、前記ゲートウェイと前記遠隔制御装置との通信断が発生するか否かを予測する第1のステップと、前記分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する第2のステップであって、前記第1のステップにおいて、前記通信断が発生すると予測した場合、複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を算出する第2のステップと、前記第2のステップにおいて算出した前記長周期の指令値を、前記ゲートウェイに送信する第3のステップであって、前記第1のステップにおいて、前記通信断が発生すると予測した場合、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を前記ゲートウェイに送信する第3のステップとを有する遠隔制御方法である。
【0057】
(11)また、この開示の他の一実施形態は、遠隔制御装置と、ゲートウェイと、分散型電源とを備える遠隔制御システムにおける制御方法であって、前記遠隔制御装置から長周期の指令値を受信する第1のステップと、前記第1のステップにおいて受信した前記長周期の指令値に基づき、前記長周期よりも短い短周期の指令値を算出する第2のステップであって、前記第1のステップにおいて複数の周期に亘る前記長周期の指令値を受信した場合、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値の各々に基づき、前記短周期の指令値を算出する第2のステップと、前記第2のステップにおいて、算出した前記短周期の指令値を、前記分散型電源に送信する第3のステップとを有する、制御方法である。
【0058】
(12)また、この開示の他の一実施形態は、コンピュータを、ゲートウェイと自装置との通信断が発生するか否かを予測する通信断予測部、分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する長周期指令値算出部、前記長周期指令値算出部が算出した前記長周期の指令値を、前記ゲートウェイに送信する送信部として機能させるためのプログラムであって、前記通信断予測部が、前記通信断が発生すると予測した場合、前記長周期指令値算出部は、複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を算出し、前記送信部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値を前記ゲートウェイに送信する、プログラムである。
【0059】
(13)また、この開示の他の一実施形態は、コンピュータを、遠隔制御装置から長周期の指令値を受信する指令受信部、前記指令受信部が受信した前記長周期の指令値に基づき、前記長周期よりも短い短周期の指令値を算出する短周期指令値算出部、前記短周期指令値算出部が算出した前記短周期の指令値を、分散型電源に送信する電源制御部として機能させるためのプログラムであって、前記指令受信部が複数の周期に亘る前記長周期の指令値を受信した場合、前記短周期指令値算出部は、前記複数の周期に亘る、前記長周期の指令値の各々に基づき、前記短周期の指令値を算出する、プログラムである。
【0060】
また、
図1における遠隔サーバ10、ゲートウェイ20の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより遠隔サーバ10、ゲートウェイ20を実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0061】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0062】
以上、この開示の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0063】
10 遠隔サーバ
11 通信断予測部
12 長周期指令値算出部
13 送信部
14 分散型電源DB部
20 ゲートウェイ
21 指令受信部
22 短周期指令値算出部
23 電源制御部
30 分散型電源
【要約】
遠隔制御装置と、ゲートウェイと、分散型電源とを備える遠隔制御システムであって、遠隔制御装置は、ゲートウェイと自装置との通信断が発生するか否かを予測する通信断予測部と、分散型電源に関する長周期の指令値を周期的に算出する長周期指令値算出部と、長周期指令値算出部が算出した長周期の指令値を、ゲートウェイに送信する送信部とを備え、通信断予測部が、通信断が発生すると予測した場合、長周期指令値算出部は、複数の周期に亘る、長周期の指令値を算出し、送信部は、複数の周期に亘る、長周期の指令値をゲートウェイに送信することにより、遠隔制御装置とゲートウェイとの通信が出来ないときに、分散型電源の制御を継続できる。