(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-07
(45)【発行日】2025-01-16
(54)【発明の名称】デジタル資産交換システムおよび関連する方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/06 20120101AFI20250108BHJP
【FI】
G06Q20/06
(21)【出願番号】P 2022539740
(86)(22)【出願日】2021-03-22
(86)【国際出願番号】 CN2021082123
(87)【国際公開番号】W WO2021190455
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-11-28
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522256989
【氏名又は名称】ダックスチェーン リミテッド
【氏名又は名称原語表記】DAXCHAIN LIMITED
【住所又は居所原語表記】Room 702, Fufai Commercial Centre, 27 Hillier Street, Shengwan, Hong Kong 999077 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【氏名又は名称】井上 満
(72)【発明者】
【氏名】ファン, マギー
(72)【発明者】
【氏名】ファン, アンソニー
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-077279(JP,A)
【文献】米国特許第10349267(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0347883(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0045541(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0330342(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0042961(US,A1)
【文献】米国特許第10158480(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -G06Q 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル資産がいずれのユーザのユーザアカウントにも関連付けられていない2人のユーザ間で、デジタル資産を安全かつ匿名で交換または取引するためのシステムであって、前記システムは、
1つまたは複数のコンピュータプロセッサと、
1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリと、を備え、
前記1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリに格納されたプログラム命令およびデータを含み、
前記1つまたは複数のプロセッサは前記システムに、
第1のユーザの主デバイスのためのデバイスアカウントを前記第1のユーザの、ネットワークを介して前記システムに接続されている、前記主デバイスにインストールされたアプリケーションプログラミングソフトウェアを介して、前記システムへの初めての登録時に設定するステップと、
第2のユーザの主デバイスのためのデバイスアカウントを前記第2のユーザの、ネットワークを介して前記システムに接続されている、前記主デバイスにインストールされたアプリケーションプログラミングソフトウェアを介して、前記システムへの初めての登録時に設定するステップと、
前記システムを介して前記第1のユーザによるデジタル資産の購入時に、前記第1のユーザの前記デバイスアカウントの下でデジタル資産を前記システムに登録するステップと、
前記システムにおいて前記デジタル資産の取引または交換の開始時に前記第1のユーザのデバイスアカウントから前記第2のユーザのデバイスアカウントに前記デジタル資産を移転するステップと、
トランザクション関連データおよびトランザクション履歴を前記システムの1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリに配置された中央台帳に記録し、トランザクション関連データおよびトランザクション履歴を、前記第1のユーザの前記主デバイスの1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリ内にのみ配置された部分分散台帳、前記第2のユーザの前記主デバイスの1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリ内にのみ配置された部分分散台帳に、それぞれ記録するステップと、の操作を実行させる命令を実行するよう構成され、インストールされた前記アプリケーションプログラミングソフトウェアを有する前記主デバイスのデバイスアカウントは、一意のデバイスアカウント名(HUDA)として割り当てられる一意の匿名データとして使用するために、一意のデバイス識別子(UDID)の不可逆関数を使用して作成され、前記システムは前記匿名データを使用して、デバイスアカウントの設定および前記システムに登録されたユーザのデジタル資産のトランザクションを実施する、
システム。
【請求項2】
前記1つまたは複数のコンピュータプロセッサは、
選択された業者のシステムと通信して、トークンの形態で、前記選択された業者によって発行されたデジタル資産を送受信するように構成された第1のコンピュータプロセッサと、
ユーザの主デバイスにインストールされたアプリケーションプログラミングソフトウェアと通信して、前記システムと前記ユーザの前記主デバイスとの間で認証、検証およびトランザクションのメッセージを送受信するために前記デバイスアカウントを表している一意のデバイスアカウント名を使用して、前記ユーザの前記主デバイスの前記デバイスアカウントを前記システムに登録し、識別するように構成された第2のコンピュータプロセッサと、
前記システムの1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリに配置された前記中央台帳と、ユーザの主デバイスの1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリに配置された前記部分分散台帳とを使用して、デバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産の購入/発行、交換、取引、引き換えまたは検証のトランザクション関連データおよびトランザクション履歴を管理し、記録するように構成された第3のコンピュータプロセッサと、を備え、
前記システムは、
前記第1、第2および第3のコンピュータプロセッサを介して処理される通信のそれぞれについて時間隔を設定するための少なくとも1つのタイマをさらに備え、
前記1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリは、
前記システムの前記中央台帳内の前記デジタル資産に関連する少なくとも1つのデバイスアカウント、前記デジタル資産、ならびにトランザクション関連のデータおよびトランザクション履歴が格納されている第1のコンピュータ読み取り可能メモリと、
前記ユーザの主デバイスの部分分散台帳内のデジタル資産に関連する少なくとも1つのデバイスアカウント、前記デジタル資産、ならびにトランザクション関連データおよびトランザクション履歴が格納されている第2のコンピュータ読み取り可能メモリと、
を備え、
前記第3のコンピュータプロセッサは、前記システムのデバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産のトランザクション関連データおよびトランザクション履歴を有する中央台帳を生成および更新するようにさらに構成され、
ユーザの主デバイスのコンピュータ読み取り可能メモリの少なくとも1つに配置されている部分分散台帳は、前記ユーザの前記主デバイスの前記デバイスアカウントの下で登録された、デジタル資産の少なくともトランザクション関連データおよびトランザクション履歴を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記不可逆関数はハッシュ関数であり、前記一意のデバイス識別子は、ユーザの主デバイスの少なくともIMEI(International Mobile Equipment Identity)またはMAC(Media Access Control)アドレスを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
ユーザの主デバイスが、スマートフォン、コンピュータタブレット、電子ウェアラブルまたはユーザによって頻繁に使用されるネットワーク化された機能を有する任意の他のデバイスである、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
ユーザの主デバイスのデバイスアカウントの下に登録されたデジタル資産は前記ユーザの主デバイスにインストールされたアプリケーションプログラミングソフトウェアを使用してのみ、引き換えられ、交換されまたは取引されることができる、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
デバイスアカウントを表すHUDAがシステムのどのユーザによっても見えない、請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
ユーザの主デバイスにインストールされた前記アプリケーションプログラミングソフトウェアは、識別のために前記ユーザの主デバイスのデバイスアカウント名HUDAを使用して、前記システムとのアプリケーションプログラミングインタフェース呼び出しを介して通信を行うように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
前記第2のコンピュータプロセッサは、前記ユーザによる前記主デバイスへの初回登録時に前記主デバイスから前記アプリケーションプログラミングソフトウェアから通信された前記ユーザの認証データを受信し、前記ユーザを前記主デバイスの許可されたユーザとして割り当てるようにさらに構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項9】
前記ユーザによる前記主デバイスへの初回登録時に前記主デバイスから前記アプリケーションプログラミングソフトウェアから通信された前記ユーザの認証データは、パスワード、パターンコード、セキュリティ質問に対する回答、または前記主デバイスまたはサードパーティアプリケーションによって内部的に提供される他のセキュリティ検証データのうちの1つまたは複数を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項10】
前記第3のコンピュータプロセッサによって生成された前記中央台帳は前記システムの前記1つまたは複数のコンピュータ可読メモリに格納され、前記記録は少なくとも各ユーザの主デバイスのHUDAと、前記主デバイスのHUDAの下で登録された前記デジタル資産に対するすべてのトランザクション関連データおよびトランザクション履歴とを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項11】
前記第3のコンピュータプロセッサによって配布される前記部分分散台帳は、前記HUDAの下で登録されたデジタル資産をさらに含み、前記デジタル資産の引き換え/検証は、前記主デバイスの前記ユーザによって事前登録されたパスワード、パターンコードまたはセキュリティ質問に対する回答のうちの少なくとも1つを用いて、前記主デバイスによってのみ行うことができる、請求項2に記載のシステム。
【請求項12】
前記トランザクション関連データが、前記デジタル資産の少なくともHUDAと、各トランザクションにおける前記デジタル資産の利用可能な価値および残高と、トランザクションの性質と、前記トランザクションの日時と、GPS/BPSデータを含む位置データとを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項13】
前記トランザクション履歴は、少なくとも、デジタル資産の購入、受信、交換、取引、引き換えおよび検証の過程で、1つのデバイスアカウントから別のデバイスアカウントに転送されたデジタル資産の履歴移動を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項14】
前記第2のコンピュータプロセッサは前記システムを介して、前記デジタル資産のバーター取引、交換/取引の過程で、異なる許可されたユーザの異なる主デバイスから、オファーツーバーター取引(offer-to-barter-trade)、オファーツーセル(offer-to-sell)、または/およびオファーツーバイ(offer-to-buy)命令を送受信する、請求項2に記載のシステム。
【請求項15】
譲渡人である1のHUDAの1人の使用者から譲受人である他のHUDAの他の使用者への交換/取引の過程において、前記デジタル資産の前記交換または取引が/前記譲渡人のHUDAから前記デジタル資産を削除し、前記デジタル資産をHUDAに記録する際に、前記第3のコンピュータプロセッサによりとられる、前記デジタル資産の前記移転が前記第2のコンピュータプロセッサによって検証され、承認された時点で、前記譲渡人の中央台帳ならびに前記譲渡人の部分分散台帳および前記譲受人の部分分散台帳に記録する行動を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項16】
前記ユーザは、少なくとも1つの事前登録された緊急デバイスを使用することによって、前記ユーザの主デバイスに登録された前記デジタル資産にアクセスすることができる、請求項2に記載のシステム。
【請求項17】
匿名化データを使用してベンダーの引き換え時点で引き換え場所でシステムのユーザの主デバイスからデジタル資産を引き換えるためのコンピュータ実装方法であって、
a)前記システムでユーザの主デバイスのためのデバイスアカウントを設定するステップであって、前記デバイスアカウントは、前記システムとユーザの前記主デバイスとの間で暗号化された通信を送受信するための前記主デバイスの一意のデバイス識別子の不可逆関数から計算されたコードである一意のデバイスアカウント名によって表される、該ステップと、
b)引き換え/検証場所で前記主デバイスから機械読み取り可能なコード(QRRVコード)を前記主デバイスによってスキャンするステップであって、前記QRRVコードは少なくとも、引き換え/検証のためのキャッシャーマシンの詳細についての情報、前記引き換え/検証場所の位置、業者/商人の詳細、および他の関連情報を有する、該ステップと、
c)前記引き換え/検証場所で引き換えることが許可されている、前記主デバイスのデバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産にアクセスするための認証コードを入力するステップと、
d)引き換え/検証されるべき前記ユーザの主デバイスのメモリに格納された対応するトークンによって表される1つのデジタル資産を選択するステップと、
e)前記主デバイスから前記引き換え/検証の要求のために前記システムに前記トークンを送信するステップと、
f)前記主デバイスのデバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産の記録に一致するかどうか調べるために前記システムによって前記トークンをチェックするステップと、
g)前記システムによって承認された後に、引き換え/検証のために、前記トークンを前記システムから前記業者のサーバに送信するステップと、
h)前記業者のサーバによって承認された後に、引き換え/検証のための承認コードを前記業者のサーバから前記引き換え/検証場所に送信するステップと、
i)前記引き換えられた/検証されたデジタル資産の更新されたトランザクション関連データを前記業者のサーバから前記システムに送信するステップと、
j)前記トランザクション関連データを、前記システムのメモリの中央台帳に記録し、前記主デバイスの前記メモリの部分分散台帳にのみ記録するステップと、
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項18】
匿名データを用いたシステムのサーバプラットフォームを介して、ユーザの主デバイスから業者サーバに安全にセキュリティコードを配信するためのコンピュータ実装方法であって、
a)前記システムのサーバプラットフォームでユーザの主デバイスのためのデバイスアカウントを設定するステップであって、前記デバイスアカウントは、システムの前記サーバプラットフォームと前記ユーザの前記主デバイスとの間で暗号化された通信を送受信するための前記主デバイスの一意のデバイス識別子の不可逆関数から計算されるコードである一意のデバイスアカウント名によって表される、該ステップと、
b)前記システムの前記サーバプラットフォームによって、業者サーバから物理的資産の情報内容を表すトークンを受信し、前記トークンを、前記システムの前記サーバプラットフォーム内の少なくとも1つのコンピュータ読み取り可能なメモリの中央台帳に格納し、前記主デバイス内のコンピュータ読み取り可能メモリの部分分散台帳にのみ格納するステップと、
c)引き換え/検証の時点で引き換え/検証場所で前記物理的資産を提示し、前記主デバイスを使用して前記ユーザによって引き換え/検証時点で引き換え/検証場所で表示された機械読み取り可能なコードをスキャンし、ネットワークを介したエンドツーエンド暗号化により、前記主デバイスから前記システムの前記サーバプラットフォームに前記トークンと共に前記セキュリティコードを配信するために、前記ユーザによって前記主デバイスに前記セキュリティコードを入力するステップと、
d)検証のために、前記セキュリティコードを前記システムの前記サーバプラットフォームから前記業者サーバに前記トークンと共に提示するステップと、
e)検証されると、前記物理的資産のトランザクションを承認するために前記業者サーバから承認コードを引き換え/検証時点で引き換え/検証場所に送るステップと、
を含む、該方法であって、
前記物理的資産は、少なくとも、銀行カード、クレジットカード、デビットカード、ストアドバリューカード、会員カード、会社カード、または引き換え/検証時点で引き換え/検証場所でセキュリティコードの入力を必要とする他の物理的資産を含む、
コンピュータ実装方法。
【請求項19】
a)第1のユーザの主デバイスのためのデバイスアカウントを、前記主デバイスにインストールされたアプリケーションプログラミングソフトウェア、DAX Appを使用してシステムで設定するステップであって、前記デバイスアカウントは、前記システムと前記主デバイスとの間で暗号化された通信を送受信するための前記主デバイスの一意のデバイス識別子の不可逆関数から計算されたコードである一意のデバイスアカウント名、HUDA1によって表され、HUDA1は前記第1のユーザには知られていない、該ステップと、
b)第2のユーザの主デバイスのためのデバイスアカウントを、前記主デバイスにインストールされたアプリケーションプログラミングソフトウェア、DAX Appを使用して前記システムで設定するステップであって、前記デバイスアカウントは、前記システムと前記主デバイスとの間で暗号化された通信を送受信するための前記主デバイスの一意のデバイス識別子の不可逆関数から計算されたコードである一意のデバイスアカウント名、HUDA2によって表され、HUDA2は前記第2のユーザには知られていない、該ステップと、
c)前記第1のユーザの前記主デバイスにインストールされたDAX Appを使用して、暗号化されたHUDA1を埋め込んだクイックレスポンスコード(QR1)を生成するステップと、
d)前記QR1を、第三者のインスタント通信方法を介して前記第2のユーザの前記主デバイスに送信し、前記第2のユーザによって受信されると、前記第2のユーザの前記主デバイスにインストールされたDAX Appを使用して、前記QR1をインポートし、前記QR1を前記システムに送信するステップと、
e)前記第1のユーザの前記主デバイスと前記第2のユーザの前記主デバイスとが物理的に近接している場合、前記第2のユーザの前記主デバイスにインストールされたDAX Appを使用して、前記第1のユーザの前記主デバイスのディスプレイ上に表示された前記QR1をスキャンするステップと、
f)前記システムが前記第2のユーザの前記主デバイスにインストールされたDAX Appから送信されたQR1を受信すると、HUDA2の下の前記第2のユーザの既知のユーザのリストに前記第1のユーザのHUDA1を追加することと、HUDA1の下の前記第1のユーザの既知のユーザのリストに前記第2のユーザのHUDA2を追加することによって、前記システムは、前記第1のユーザの前記主デバイスと前記第2のユーザの前記主デバイスの間の接続を設定するステップと、
g)前記システムの中央台帳においてHUDA1の下にある前記第1のユーザの既知のユーザのリストを更新し、記録する一方で、前記更新された既知のユーザのリストを、前記第1のユーザの前記主デバイスの部分分散台帳に配布するステップと、
h)前記システムの中央台帳においてHUDA2の下にある前記第2のユーザの既知のユーザのリストを更新し、記録する一方で、前記更新された既知のユーザのリストを、前記第2のユーザの前記主デバイスの部分分散台帳に配布するステップと、
を有する、匿名化データを使用してシステムの2人の間の接続を安全かつ匿名で設定するための、コンピュータ実施方法。
【請求項20】
前記不可逆関数はハッシュ関数であり、前記一意のデバイス識別子は、ユーザの主デバイスの少なくともIMEI(International Mobile Equipment Identity)および/またはMAC(Media Access Control)アドレスを含む、
請求項19に記載のコンピュータ実施方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はユーザのアカウントおよび関係したユーザの個人データを使用することなく、異なるタイプのデジタル資産を安全かつ匿名で発行し、購入し、交換し、取引し、引き換え(又は、買い戻しし、償還し/redeeming)、検証するための中核(又は、コア)概念として「設計によるプライバシー」を有するシステムおよび関連する方法に関する。
【0002】
21世紀のデジタル時代において、人々は、スマートフォン、コンピュータタブレット、及びウェアラブルを含むがこれらに限定されないモバイルデバイス上にアプリケーションソフトウェア(App)をダウンロード及びインストールすることによって、異なるオンラインサービスを受け入れることに慣れている。従来技術におけるWhatsApp、Wechat、Google、FacebookまたはAmazonなどのオンラインアカウントを開くために、ユーザは一般に、一意の(又は、固有の/unique)ユーザアカウント名を提供する必要があり、またはオンラインサービスプロバイダは、前記ユーザが受け入れることができる一意のユーザアカウント名を提案する。一部の業者(又は、ベンダー)では、一意のユーザアカウント名として携帯電話番号または電子メールアドレスを使用している。次のステップはユーザアカウントにログインするために、ユーザからパスワードまたはパターンコードを提供することである。一部のオンラインサービスプロバイダでは、オンラインアカウントを設定(又は、セットアップする)プロセス中に、ユーザの実際の名前、ならびに住所証明、個人識別番号、または社会保障番号などの他の個人情報を求める。認証および確認の目的で前記ユーザを識別し、連絡を取るために、オンラインサービスプロバイダは通常、前記オンラインサービスプロバイダを用いて前記ユーザを確認する目的で前記OTPを携帯電話へ入力するために、携帯電話へのショートメッセージサービス(SMS)によって、または前記ユーザのEメールによって、ワンタイムパスワード(OTP)を送信するために、ユーザの携帯電話番号および/またはEメールアドレスを要求する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ユーザの個人電話番号または電子メールアドレスはEU諸国の一般データ保護規則(GDPR)、米国のカリフォルニア消費者保護法(CCPA)およびその他の国のプライバシー保護規則により、個人データとみなされる。オンラインサービスプロバイダは、現在、GDPRとCCPAのために重大なペナルティが課されるため、システムにおける個人データの使用に大きな注意を払わなければならない。一方、ユーザはプライバシー上の理由から、KYC(Know-Your-Customer)やアンチ(又は、反)マネーロンダリング(AML)規制などの法律によって規制されていない限り、一般に、個人データをサービスプロバイダに開示することを望まない。
【0004】
デジタル資産は、a)金銭的価値の同等性、b)サービスおよび/または製品を取得する権利、c)アイデンティティの証拠、または他の権利(複数可)へのアクセス、に関連するか、またはそれらにつながる電子/デジタル形式の無形資産である。様々なデジタル資産タイプにはeGiftcard、eGift証明書、デジタルクーポン、デジタルイベントチケット、デジタルスポーツチケット、デジタル交通チケット、デジタル会員カード、デジタルロイヤリティカード、デジタル宝くじチケット、デジタル財布、デジタルパスワード、デジタルパターンコード、デジタル署名およびデジタル認証トークンが含まれるが、これらに限定されない。デジタル資産は、物理的で有形の形式で提示される物理的資産と同じ権利または価値を提供する。
【0005】
ギフトカード業界単体は米国の金融業界の最大のセクターの1つである。米国単体ではギフトカードの支出が2006年の830億ドルから2018年には1600億ドル超に成長し、一方、世界のギフトカードの支出は同年には3380億ドルに達した。消費者はギフトカードを渡したり受け取ったりするのが便利であるが、種々の(又は、異なる)業者のギフトカードを買い物のために持ち歩くのも不便であるため、ギフトカードを好みかつ嫌う。また、ギフトカードを忘れたり、置き忘れたり、紛失し易い。
【0006】
主要市場(又は、プライマリマーケット)では顧客が機械可読なPINを有するプラスチックカードの形態で、業者の店舗でギフトカードを容易に購入することができ、通常、顧客はギフトカードを引っかいて前記PINを見て、レジ係(又は、キャッシャー)が引き換え(又は、買い戻し、償還/redemption)の時点で走査する(又は、スキャンする)ために前記PINを提示することができるコーティングで覆われている。ギフトカードのかなりの割合は、毎年、1つまたは他の理由で未使用のままである。二次市場(又は、セカンダリマーケット)ではギフトカード所有者がある業者からの未使用のギフトカードを他の好ましい業者と交換または取引することを望むかもしれないが、このタスクはこれらの未使用のギフトカード所有者の手の届く範囲内で相互の必要性がない限り、達成するのは容易ではない。一部の商人は大幅に割り引いて未使用のギフトカードを現金で買い戻し、それらを流通市場に再販することを提案する。いくつかの他のベンダーは、第三者業者の未使用のギフトカードを、当該未使用のギフトカードの割引価格に等しい価格で、自分自身のギフトカードと、ある割引で交換または取引することを、バーター取引において提案する。一般に、二次市場は効率的ではなく、ユーザフレンドリではなく、ユーザにとって費用がかかり、プライバシーは、業者、商人およびユーザを含むすべての利害関係者にとって尊重されない。
【0007】
他方、二次市場におけるイベントチケットの再販売については、特定の国では法外な利益を伴った投機(speculation)がコントロール不能であり、不法である。前記二次市場は、この高収益事業に参入する犯罪者の集団を、前記イベントチケットの販売者だけでなく一般の人々にも害を与えることによって、偽のイベントチケットを流通させて育てる可能性がある。
【0008】
物理的資産の喪失は、すべての人に関する別の不快な経験である。個人用(又は、彼/彼女の)財布の中の物理的なチケットまたはカードは誰かが財布を紛失したときになくなり、ほとんどの場合、前記チケットまたはカードは回復することができない。
【0009】
物理的資産の欠点を克服することによって、業者はインターネットのネットワークを介して顧客に、通常は電子メールによって配布されるデジタル/電子形式のギフトカード(eGiftcard)などのデジタル資産の使用を採用する。一部の業者はeGiftcardがオンラインショッピングのみのために引き換えられることを許可しているが、物理的な店舗では許可していない。他の業者はeGiftcardの所有者に、電子メールによって受け取られたeGiftcardを、レジ係によってPINをスキャンすることによって、業者の物理的店舗のレジ係カウンターでの引き換えのために、対応するPINを有するeGiftcardを紙上に印刷するように求める。いくつかの業者はスマートフォンに格納された(又は、記憶された、保存された、保管された/stored)eGiftcardを提供し、前記eGiftcardに割り当てられたPINは前記eGiftcardの引き換えの過程で、レジ係によるスキャンのために、前記スマートフォンのディスプレイ上に示される。この引き換え方法は機械可読PINが目に見え、前記PINの偶発的な漏れが、ハッキング、不正なPINの複製、および他の不正な使用の潜在的な危険につながるので、eGiftcardの十分なセキュリティ保護を欠いている。そのようなeGiftcardについては、利点が明らかに、物理的なギフトカードの印刷および配布におけるコスト節約の形で業者の側にあるが、前記電子ギフトカードの購入、交換、および取引における消費者の利益および関心は完全に尊重されていない。
【0010】
上述した従来技術の欠点により、本発明はセキュリティを向上させ、個人のプライバシーを尊重し、詐欺防止を向上させ、追跡能力を可能にし、ユーザフレンドリ性を改善し、コストを低減させ、中核概念としての「設計によるプライバシー」を有するデジタル資産の発行、交換、取引、引き換え、検証および管理における利便性を向上させるために、物理資産をデジタル資産に置き換えるためのシステムおよび関連する方法を提供する。本発明のシステムはアカウント設定及びデジタル資産のトランザクション(又は、取引)の過程でユーザの個人データを収集し、格納し、処理しない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、人々が今日物理的資産を使用するのと同じ方法で個人データを使用することなく、安全で、制御可能で、匿名で、ユーザフレンドリな方法で、物理的資産からデジタル資産へのデジタル変換に焦点を当てる。今日では、ギフトカード、コンサートチケット、スポーツイベントチケットまたはレストランクーポンを購入または引き換える際に、個人データを開示することを求める人はいない。ユーザは自分の物理的な財布に物理的資産を持ち運ぶことができ、同様に、ユーザは、前記ユーザの主デバイス、好ましくはモバイルデバイスのデジタル財布(又は、ウォレット)にデジタル資産を持ち運ぶことができる。本発明の明らかな利点の1つは、ユーザが世界中でデジタル資産の安全で匿名の交換/取引を行うために、本発明のシステムを用いてオンラインアカウントを設定する(又は、セットアップする)ために、ユーザ(又は、彼/彼女)の個人データを提供する必要がないことである。デジタル資産の業者は販売後もデジタル資産の完全な制御を依然として有しているが、それは物理的資産の制御が物理的資産を購入/受けとったユーザの手に完全にある物理的資産とは対照的である。
【0012】
以下の文脈では、定義による主デバイスは主にユーザが日常的な活動で使用するデバイスである。モバイルデバイスはユーザが持ち歩くことができるデバイスであり、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータおよびウェアラブルを含むが、これらに限定されない。「ネットワーク化された(networked)デバイス」または「デバイス」という言葉は以下、インストールされたアプリケーションソフトウェアおよび有線または無線電気通信ネットワークを介するネットワーク接続能力を介して、コンピューティング能力を有するすべての電子ハードウェアを記述するために使用される。
【0013】
本発明の第1の態様ではシステムがプロセッサ、デジタル資産交換プラットフォーム(DAX Platform)と呼ばれるネットワークに接続されたコンピュータ読み取り可能メモリを備えた、コンピュータサーバプラットフォーム、好ましくはバックエンドクラウドサーバプラットフォームとして動作するように設計されており、これは携帯電話またはコンピュータにダウンロードされ、インストールされたフロントエンドクライアントアプリであるアプリケーションプログラミングソフトウェア(DAX App)、またはブラウザからのウェブサイトアクセスを介して、フロントエンドアプリケーションをサポートする。従来技術の個人データを使用してユーザアカウントを作成する代わりに、本発明は、a)業者がユーザの主デバイス、好ましくはモバイルデバイスのデバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産を販売および発行することを支援するため、b)ユーザが主デバイスにインストールされたDAX Appを使用してDAX Platform上でデジタル資産を安全かつ匿名で購入、交換、取引、引き換えおよび検証することを支援するため、c)すべてのデジタル資産、トランザクション関連データおよびトランザクション履歴を前記システムの中央台帳に記録するため、d)デバイスアカウントの下で登録された、すべてのデジタル資産、トランザクション関連データおよびトランザクション履歴を、関連ユーザの主デバイスの各部分分散台帳に記録するために、「設計によるプライバシー」に関して前記デバイスアカウントの下でデジタル資産を登録するための前記デバイスアカウント名として割り当てられた一意の匿名化データを作成するための一意のデバイス識別子の不可逆関数を使用してインストールされたDAX Appを有する前記主デバイスのデバイスアカウントを生成する。DAX PlatformとDAX Appでは、ユーザの個人データを収集し、格納しおよび処理しない。本発明の詳細は、「発明の詳細な説明」の項でより詳細に説明される。
【0014】
本明細書に記載されるトランザクション関連データは、少なくとも、前記デジタル資産のデバイスアカウント、各トランザクションにおける前記デジタル資産の利用可能な価値および残高、前記トランザクションの性質および品目(又は、項目/item)、前記トランザクションの日時、前記トランザクションのGPS/BPSデータを含む位置データ、ならびに前記トランザクションの他の関連情報を含む。トランザクション履歴は、デジタル資産の購入、受信、交換、取引、引き換えおよび検証の過程で、1つのデバイスアカウントから別のデバイスアカウントに転送されたデジタル資産の履歴移動を記述する。
【0015】
本発明者らの論理的思考からの従来の「ユーザアカウント」の代わりに「デバイスアカウント」の下で登録されたデジタル資産の概念は、従来技術のユーザアカウントの設定(又は、セットアップ)が少なくとも電話番号および/または電子メールアドレスを含む個人データに基づき、デバイスアカウントの設定が少なくとも主デバイスの国際移動体装置識別番号(IMEI/International Mobile Equipment Identity)または/およびメディアアクセス制御(MAC/Media Access Control)アドレスを含むUDIDに基づくことである。匿名性に対する(toward)GDPRの「設計によるプライバシー」のガイダンスに従うために、ハッシュ関数などの不可逆関数を使用して、前記主デバイスのデバイスアカウントのための一意のデバイスアカウント名(HUDA)として割り当てられるハッシュコードを作成するために少なくとも1つのUDIDをハッシュする。HUDAは、GDPRおよび他の既存のデータ保護規則における「個人データ」の定義の下で個人データとはみなされない匿名データである。
【0016】
本発明は、IoTの時代におけるデバイスの使用権と独占権とを区別する。デバイスアカウントを設定し、DAX Appに正常に登録した最初の(又は、第1の)ユーザは前記主デバイスにインストールされたDAX Appの使用権を取得し、前記ユーザが許可されたユーザになる。HUDAは各デバイスに固有であり、特定のHUDAに基づいて登録されたデジタル資産は、以下に記載される重大な状況を除いて、前記HUDAによって表される主デバイスを使用してのみ引き換え/検証することができる。ユーザアカウントの代わりにデバイスアカウントを使用すると、ユーザのパスワード/パターンコードやセキュリティの質問への回答などの他のセキュリティ対策の上に、デジタル資産を管理するための追加のセキュリティのレイヤーも生成(又は、作成)される。ユーザパスワード/パターンコードがハッキングされ、盗まれた場合、ハッキングされたデバイスの下に登録されたデジタル資産は従来技術のシステムとは対照的に、盗まれたパスワード/パターンコードを有する第三者のデバイスを使用して、アクセスされ、引き換えられることができない。本発明の概念は、ハッカーがハッキングされたログインユーザアカウント名または/およびユーザパスワード/パターンコードを有する第三者のデバイスを使用して前記ユーザアカウントにアクセスすることができる、ユーザアカウントの下で登録されたデジタル資産の従来の概念とは全く異なる。
【0017】
パスワードは通常、数字、英字または英数字の文字列を指し、パターンコードは通常、ユーザがデバイスのある(又は、特定の/certain)機能にアクセスするたびに、デバイスのタッチスクリーン上に同じパターンを描くパターンを指す。パターンは3行または3列にそれぞれ3つのドットが配置された9つの別個のドットなどのデバイスのタッチスクリーン上に表示されたドットを接続するために、線を使用して描くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明する。
図1はインターネットネットワーク(109)を介して業者サーバ(101)、第三者アプリケーションサーバ(102)および主デバイス(又は、一次デバイス、プライマリデバイス)(103)をDAX Platform(105)に接続し、業者の引き換え/検証ポイント(106)を業者のサーバに接続し、業者の引き換え/検証ポイントと、許可されたユーザ(108)によって操作される主デバイスとの間の対話(interaction)を行うための本システムの通信ネットワーク構造を概略的に示す。中央台帳(115)はDAX Platformの1つまたは複数のメモリに収容される一方、部分分散台帳(113)はDAX Appがインストールされた主デバイスの1つまたは複数のメモリに収容される。
【0019】
図2は本発明の一実施形態による本システムを通じて、主デバイスを登録し、デバイスアカウントを設定し、DAX Appの使用権を獲得する方法を示すフローチャートである。
【0020】
図3Aは、本発明の特定の実施形態による、本システムを使用してデジタル資産を売買することによって交換/取引を実行するDAX Appの2人の許可されたユーザ間の通信を概略的に示す。
【0021】
図3Bは、本発明の特定の実施形態による、本システムを介したデジタル資産のバーター取引を実行するDAX Appの2人の許可されたユーザ間の通信を概略的に示す。
【0022】
図4は、本発明の一実施形態による、本システムの引き換え/検証の時点で、1人の許可されたユーザがどのようにデジタル資産を引き換えるかを概略的に示す。
【0023】
図5は、本発明のシステムおよび方法による、物理的なクレジットカード決済のためにDAX Appを使用する業者サーバによるセキュリティコードの検証プロセスを概略的に示す。
【0024】
図6は、本発明のシステムおよび方法による、中央台帳内の詳細な情報を有するすべてのデバイスアカウントの記録の一実施形態を示す。
【0025】
図7は、それぞれのHUDA(デジタル資産ベースの記録の原理)によって表される、すべての関連するデバイスアカウントの下に登録されたすべてのデジタル資産のすべてのトランザクション関連データおよびトランザクション履歴の中央台帳記録の一実施形態を示す。
【0026】
図8は、HUDA(HUDAベースの記録の原理)によって表されるすべての関連デバイスアカウントの各々の下に登録されたすべてのトランザクション関連データおよびすべてのデジタル資産のトランザクション履歴の部分分散台帳記録の一実施形態を示す。
【0027】
【0028】
図10は、従来のブロックチェーン(分散台帳技術/Distributed Ledger Technology)の構造を示す図である。
【0029】
図11は、本発明のDAXCHAIN(部分分散台帳技術/Partial Distributed Ledger Technology)の構造の一実施形態を示す。
【0030】
図12は、本発明の中央台帳とDAXCHAINとを組み合わせた構造の一実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下の説明において、本システムおよび関連する方法、ならびに対応する実施形態は、好ましい実施形態/例として記載される。本発明の範囲および精神から逸脱することなく、追加および/または置換を含む修正を行うことができることは、当業者には明らかであろう。特定の詳細は本発明を不明瞭にしないように省略されてもよいが、開示は当業者が過度の実験なしに本明細書の教示を実施することを可能にするように書かれている。
【0032】
一実施形態/例では、中央台帳(central ledger)を有するDAX Platformと対応する部分分散台帳(partial distributed ledger)を有するDAX App、業者のサーバ、第三者のアプリケーションサーバ、およびインターネットのような電気通信ネットワークを介したユーザのデバイスのネットワーク構造が、
図1に示されている。前記業者(又は、ベンダー)のサーバは、引き換え/検証の時点で前記業者のキャッシャー装置に接続される。
【0033】
他の実施形態/例のうちの1つでは、
図2が主デバイスのユーザによるデバイスアカウントのセットアッププロセスを説明するフローチャートを示す。本発明におけるデバイスアカウントをセットアップするプロセスは、従来技術のユーザアカウントをセットアップするプロセスとは異なる。DAX Appは本発明を適用するオンラインサービスプロバイダのウェブサイトから、またはGoogleのPlay Store、AppleのApp StoreまたはHuaweiのAppGalleryなどのAppストアからダウンロードすることができ、ユーザの主デバイスにインストールすることができる。従来技術のオンラインサービスプロバイダの承認のために前記ユーザによって提案された電子メールアドレス、携帯電話番号または一意の名前などの一意のユーザアカウント名を選択するようにユーザに求める代わりに、DAX Appは前記ユーザの同意を得て、前記主デバイスの少なくともIMEIまたは/およびMACアドレスデータを収集するために検索し、前記IMEIまたは/およびMACアドレスデータを、少なくとも1つのUDIDの関数でハッシュコードを計算するためにハッシュ関数などの所定の不可逆関数を使用するDAX Platformに送信する。計算されたハッシュコードは次に、前記主デバイスのデバイスアカウント名HUDAとして割り当てられる。DAX Platformが暗号化されたHUDAを中央台帳に格納する(又は、記憶する、保存する、保管する/store)間に、DAX Appに返送して、当該主デバイスの部分分散台帳に記録するためにDAX Appに返送されるために、HUDAはDAX Platformにより暗号化される。次いで、DAX Platformは、DAX Appと通信する前記HUDAの下でデバイスアカウントをセットアップするプロセスを開始する。DAXプラットフォームも前記主デバイスのDAX Appも、前記主デバイスのIMEIまたは/およびMACアドレスを、それぞれ中央台帳および部分分散台帳に格納しない。前記HUDAはDAX Platformおよび前記主デバイスのDAX Appにおいて固有であり、HUDAは、前記主デバイスのデバイスアカウントを識別するために使用される。HUDAは、自分の主デバイスのデバイスアカウントを表すために任意の名前を選択すべき前記ユーザには見えない。このような任意の名前は前記主デバイスのデバイスアカウントを表す不可視HUDAを識別するために、ユーザの主デバイスにおいて前記ユーザが単独で使用するためのものである。DAX PlatformとDAX Appは、公式デバイスアカウント名として内部的にHUDAを使用する。
【0034】
次のステップは、前記ユーザが、DAX Platformに送信されるDAX Appのために、パスワード、パターンコード及びセキュリティ質問に対する回答の少なくとも3つの認証データ又は、内部的には前記主デバイスまたは第三者のアプリケーションにより提供された他のセキュリティ検証データを入力する必要があることである。少なくとも3つの認証データを提供するプロセスを完了した後、HUDAによって表される前記デバイスアカウントは、前記主デバイスにログインしたままである。前記主デバイスのHUDAによって表されるデバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産の引き換え/検証の各トランザクションを実行するために、前記ユーザは自分の主デバイスに、パスワード、パターンコードまたはセキュリティ質問に対する回答の少なくとも1つの認証データを毎回入力する必要がある。主デバイスのデバイスアカウントに関連するデジタル資産のこの組み込みセキュリティ層は/既知のユーザアカウント名およびパスワードを有する任意のネットワークデバイスを使用してログインを実行することができる従来技術とは対照的に、前記主デバイス以外の任意のデバイスが前記主デバイスのHUDAの下で登録されたデジタル資産にアクセスし、引き換えるために、前記デバイスアカウントにログインすることを禁止する。
【0035】
ロック機能とロック解除機能を備えた主デバイスの紛失、/古い主デバイスのデバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産をアップグレードされた新しい主デバイスのデバイスアカウントに転送した新しい主デバイスへのアップグレード、パスワード、パターンコードやセキュリティ質問に対する回答を忘れた場合のリセットなどの重要な場合での認証と検証の目的で、DAX Appは、DAX AppおよびDAX Platformには再確認のためにOTPを前記ユーザに送信するための電話番号や電子メールアドレスがないため、DAX Appがインストールされた少なくとも1つの緊急デバイスを指名することを前記ユーザに要求する。前記重要な場合において、前記ユーザは前記指名された緊急デバイスを使用して、彼/彼女の既存の主デバイスのデバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産にアクセスし、管理することができる。
【0036】
デバイスアカウントのセットアッププロセスを完了した後、DAX Appの最初のユーザは前記ユーザの主デバイスにインストールされたDAX Appの使用権を取得し、前記主デバイスの許可された(又は、承認された、権限のある/authorized)ユーザになる。DAX PlatformとDAX App間の通信は、エンドツーエンド暗号化を使用したAPI(application programming interface)呼び出しを介する。上記主デバイスのDAX Appは、上記主デバイスのメモリに格納されているHUDAを使用して、API呼び出しでDAX Platformと自身を識別する。
【0037】
他の実施形態/例のうちの1つでは、各主デバイスのデバイスアカウントを表すHUDAが自身の主デバイスの許可されたユーザには見えないので、あるデバイスアカウントから、自身のHUDAによってそれぞれ表される別のデバイスアカウントへの接続をセットアップするプロセスはほとんど一意の電話番号または電子メールアドレスを使用する従来技術の従来の方法とは異なって行われる。2人の許可されたユーザAとBの間の接続の確立は以下のように記述される。HUDA(A)によって表されるデバイスアカウントの許可されたユーザAが許可されたユーザBのHUDA(B)によって表されるデバイスアカウントとの接続を確立する必要がある。前記ユーザAは、DAX Appがインストールされた自身の主デバイスを使用して、画像ファイルフォーマットの形式で暗号化されたHUDA(A)を埋め込むクイックレスポンス(QR)コード(登録商標)を生成し、それをWhatsApp、WeChatまたはEメールなどの第三者のインスタント通信方法を介してユーザBに送信することができる。次に、前記ユーザBは前記ユーザAによって送信された受信したQRコード(登録商標)ファイルを、自身の主デバイスのDAX Appにインポートし、前記DAX AppはHUDA(A)によって表されるデバイスアカウントで前記ユーザAに接続する要求と共に、暗号化されたHUDA(A)をDAX Platformに送信する。DAX Platformは次いで、前記ユーザAをユーザBの既知のユーザのリストに追加し、前記ユーザBをユーザAの既知のユーザのリストに追加する。逆に、このプロセスは生成されたQRコード(登録商標)を前記ユーザAに送信することによって、前記ユーザBによって開始されることができる。前記ユーザAが前記ユーザBの物理的に隣に位置する場合、前記ユーザAは、前記ユーザBの主デバイスの画面上に表示された前記ユーザBによって生成されたQRコード(登録商標)を走査するために、彼/彼女の主デバイスにインストールされたDAX Appを使用することができ、逆も同様である。次に、DAX PlatformはユーザAとユーザBの更新されたリストユーザで中央台帳を更新し、ユーザAの更新されたリストの既知のユーザを主デバイスAの部分分散台帳に配布し、ユーザBの更新されたリストユーザを主デバイスBの部分分散台帳に配布する。
【0038】
他の実施形態/例の1つでは、ひとたび、主デバイスAのユーザ(A)と主デバイスBのHUDA(B)により表されるデバイスアカウントのユーザ(B)との間の接続の確立が完了すると、HUDA(A)によって表されるデバイスアカウントの許可されたユーザAの緊急デバイスの指名プロセスは簡単であり、一方、主デバイスBは主デバイスAによって指名されたターゲット緊急デバイスである。ユーザAの主デバイスAのDAX Appが主デバイスAの既知のユーザのリストから主デバイスBをユーザAの主デバイスAの緊急デバイスとして指名する要求をDAX Platformに送信する。次に、DAX Platformが承認のために、この要求を主デバイスBのDAX Appに送信する。ひとたび、ユーザBがユーザBの主デバイスにインストールされたDAX Appを介してこの要求を受け入れると、受け入れたメッセージは主デバイスBのDAX AppからDAX Platformに送信され、DAX Platformは主デバイスBを表すHUDA(B)を、主デバイスAを表すHUDA(A)の緊急デバイスとしてその中央台帳に記録し、この情報を主デバイスAの部分分散台帳および主デバイスBの部分分散台帳に配布する。確認(acknowledgement)メッセージは、DAX PlatformからユーザAの主デバイスのDAX Appに送信され、主デバイスBの指名がユーザBによって受け入れられたことを示す。
【0039】
指名された緊急デバイスBは前記ユーザAが自分の主デバイスAを紛失または誤配置し(又は、置き忘れ/misplace)、自分の紛失した主デバイスAのHUDAによって表されるデバイスアカウントの下で登録された自分のデジタル資産にアクセスし、引き換える必要があるときに使用される。指名された緊急デバイスBにインストールされたDAX Appは、パスワード、パターンコードまたはセキュリティ質問に対する回答の少なくとも2つの事前登録された認証データを入力することによって、前記ユーザAに紛失した主デバイスの自分のHUDAアカウントに一時的にアクセスさせるための緊急機能を提供する。
【0040】
DAX Appは、入力されたそれら2つの認証データを検証のためにDAX Platformに送信する。承認されると、DAX Platformは紛失した、または誤配置された主デバイスにインストールされたDAX Appをロックし、指定された緊急デバイスを使用する前記ユーザAが、紛失した主デバイスのHUDAによって表されるデバイスアカウントの下で登録された自分のデジタル資産にアクセスし、または/かつそのデジタル資産を引き換えることを一時的に可能にする。DAX Platformは、前記ユーザAが紛失した主デバイスを交換するために新しいデバイスを登録する前に、前記ユーザAが指定された緊急デバイスを使用することができる回数を制限することができる。
【0041】
前記紛失した主デバイスの前記DAX AppがDAX Platformによってロックされると、前記ユーザAが紛失した主デバイスを再発見し、DAX Platformによってロックされた前記紛失した主デバイス内のDAX Appのロックが解除されることを望む場合、前記ユーザAは、指定された緊急デバイスBのDAX Appを使用して、パスワード、パターンコードまたはセキュリティ問題に対する回答の少なくとも2つの事前登録された認証データを入力することによって、自分の再設立された主デバイスをロック解除する要求をDAX Platformに送信するものとする。DAX Platformは、2つの提出(又は、送信/send-in)認証データをDAX Platformの中央台帳に格納されている事前登録された認証データと比較する。承認されると、DAX Platformは紛失したが再設立された主デバイスにインストールされているDAX Appに、前記DAX Appが再びオンになるように、ロック解除メッセージを送信する。
【0042】
ユーザAが新しい主デバイスにアップグレードし、自分の古い主デバイスから新しい主デバイスにデジタル資産を転送したい場合、前記ユーザAは自分の新しい主デバイスのデバイスアカウントをセットアップする必要があり、上述のセットアップデバイスアカウントの手順に従って少なくとも1つの緊急デバイスを指名する。前記ユーザAは自分の紛失した主デバイスと同じ緊急デバイスである1つの緊急デバイスを指名する必要があり、この場合、それは緊急デバイスBである。次いで、前記ユーザAは、パスワード、パターンコードまたはセキュリティ質問に対する回答の少なくとも2つの認証データを入力することによって、指名された緊急デバイスBのDAX Appを使用して、自分の古い主デバイスのデバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産を新たな主デバイスの新たなデジタルアカウントに転送する要求をDAX Platformに送信することができる。承認されると、DAX Platformは古い主デバイスにインストールされたDAX Appをロックし、古い主デバイスのHUDAの下で登録された前記デジタル資産を新しい主デバイスのHUDAに転送し、その中央台帳を更新し、この更新された情報を新しい主デバイスの部分分散台帳に配布する。
【0043】
第三者ユーザ、つまりユーザAの友人または家族が、ユーザAが前記古い主デバイスから新しい主デバイスへのデジタル資産の転送を完了した後に、その古い主デバイスの所有を引き継ぐことを望み、前記第三者ユーザが、前記古い主デバイスにおいて、ロックされたDAX Appを使用することを望むならば、前記第三者ユーザは最初にDAX Appをアンインストールし、次いで、パスワード、パターンコードおよびセキュリティ質問に対する回答の前記第三者自身の認証データを使用して新しいデバイスアカウントをセットアップするために、Appストアから新しいDAX Appを前記古い主デバイスにダウンロードし、インストールする必要があり、これは、新品の主デバイスに新しいデバイスアカウントをセットアップするプロセスに匹敵する(又は、類似する/comparable)。
【0044】
他の実施形態/例のうちの1つでは、ユーザが自分の主デバイスのDAX Appにリストされたベンダーから電子ギフトカードとしてデジタル資産を購入しようと試みる。前記ユーザは、自分の主デバイスの画面上に表示されたデジタル資産を選択する。DAX Appは、DAX Appを介して前記ユーザの決済(又は、支払/payment)プロセスを管理するDAX Platformに要求を送信する。前記ユーザが前記選択されたデジタル資産の決済を成功裏に完了すると、DAX Platformは前記選択されたデジタル資産を購入するための要求を対応する業者サーバに送信し、決済を実行する(effect)。決済完了後、DAX PlatformはバーコードまたはQRコード(登録商標)を含む(ただしこれに限定されない)トークンを対応する業者サーバから受け取る。このトークンは、前記ユーザによって購入された前記選択されたデジタル資産を表す。DAX Platformは、前記デジタル資産のこのトークンを、前記ユーザの主デバイスのHUDAによって表されるデバイスアカウントの下で、中央台帳および前記ユーザの主デバイスの部分分散台帳に記録する。
【0045】
他の実施形態/例のうちの1つでは、デジタル資産の引き換え/検証が好ましくは引き換え/検証の時点で業者によって提供されるQRRVコードをユーザの主デバイス内のDAX Appを使用してスキャンすることによって実行される。QRRVはクイックレスポンス(QR)コードを含むがこれに限定されない機械可読コードであり、引き換え/検証の時点で業者によって提供され、少なくとも、引き換え/検証のためのキャッシャーマシンの詳細、引き換え/検証の前記時点での位置、業者/商人の詳細、および他の関連情報に関する情報を含む。前記主デバイスにおけるDAX Appの引き換え/検証機能は、前記主デバイスのユーザによってではなく、業者のQRRVコードによってアクティベートされることが好ましい。QRRVコードのスキャンにDAX Appを使用する利点はDAX Platformが、要求が引きかえられた(又は、引き換えられるべき/to be redeemed)対応するトークンにより表される前記デジタル資産と関連づけられたその適切なHUDAを有する主デバイスにインストールされたDAX Appからのものであるかどうかを検証できることである。この場合、前記対応するトークンは、前記デジタル資産の引き換えの過程の間に、引き換え/検証の時点で、レジ係および前記主デバイスのユーザには見えず、その結果、前記トークンの誤用は、事実上不可能である。対照的に、スキャンが引き換え/検証の時点で業者によって実行される場合、業者のトークンはユーザによるアクティベート時に前記モバイルデバイスの画面上に表示されなければならず、したがって、従来技術の場合のように、前記ユーザによる、またはストールトークンを有するハッカーによる、トークンの複製または誤用のリスクが、前記ユーザならびにそのトークンによって表される前記デジタル資産の業者にセキュリティ問題を引き起こす可能性がある。
【0046】
QRRVコードをスキャンした後、DAX Appは検証のためにDAX AppからDAX Platformに送信するパスワードまたはパターンコードの少なくとも1つの認証データを入力するように、前記主デバイスの許可されたユーザに要求する。承認されると、DAX Platformは前記主デバイスの画面上に表示するために、引き換え/検証の前記時点で引き換え/検証されることを許可された前記主デバイスのHUDAの下で登録された利用可能なデジタル資産のリストをDAX Appに送信する。前記許可されたユーザは引き換えられるべき1つのデジタル資産を選択し、DAX Appは、前記主デバイスのHUDAの下に登録されたトークンによって表される選択されたデジタル資産の引き換え/検証要求をDAX Platformに送信する。DAX Platformは、DAX Appによる送信トークンを、トークンによって表され、その中央台帳に記録された前記ユーザの主デバイスのデバイスアカウントの下に登録されたデジタル資産のリストと比較する。承認されると、DAX Platformは、前記デジタル資産のトークンを、引き換え/検証のために関連する業者サーバに送信する。前記業者サーバは前記トークンをチェックし、承認されると、前記業者サーバは前記業者の引き換え/検証の時点でキャッシャーマシンに引き換え/検証の許可メッセージを送信するとともに、承認およびトランザクションの詳細に関するメッセージをDAX Platformに送信する。DAX Platformは更新された情報を中央台帳に記録し、この更新された情報を、対応するHUDAによって表される前記主デバイスの部分分散台帳に記録するためにDAX Appに配布する。全プロセスは、引き換え/検証の時点でトークンを開示することなく、QRRVコードをスキャンした後に自動化される。
【0047】
他の実施形態/例の1つでは、DAX Platform(303)の交換場所を使用してオファーおよび要求を安全かつ匿名で広告する、HUDA(301)のユーザすなわちユーザ301のユーザとHUDA(302)のユーザすなわちユーザ302の2名のユーザ間のデジタル資産の交換/取引のプロセスが
図3Aに示されている。ユーザ301は、トークン(A)によって表され、HUDA(301)の下に記録された100$の価値がある業者Aのギフトカードとしてのデジタル資産を85$の割引価格で販売するために、自分の主デバイスにインストールされたDAX Appを使用して、DAX Platformにオファーを提示する[321]。DAX Platformは、ユーザ301のオファーをDAX Platformのメモリの1つに時系列でオファーのリスト(オファーリスト)に記録する。一方、ユーザ302は、トークン(A)によって表され、業者Aのギフトカードとしてのデジタル資産をトークン(A)の額面価格の最大80%で購入するために、ユーザ302の主デバイスのDAX Appを使用してDAX Platformに要求を提示する[312]。DAX Platformは、ユーザ302の要求をDAX Platformのメモリの1つに時系列で要求のリスト(要求リスト)に記録する。DAX Platformはオファーリストから、時系列順にオファーを選択し、この場合、ユーザ301のオファーの順番が考慮される。DAX Platformは要求リスト内から、ユーザ301のそのオファーと最も一致し、ユーザ302のその要求がその要求リスト内で最良の選択であることが分かるオファーを選択し、ユーザ301が、100$の価値があるトークン(A)に対して80$を支払うことを受け入れることができるかどうかの承認のためにユーザ301の主デバイスのDAX Appを通じてユーザ301に前記要求を提示する。ユーザ301がこれを受け入れると、DAX Platformはユーザ302に受け入れについて通知する。ユーザ302が額面100ドルのトークン(A)を80ドルで購入することを受け入れると、DAX PlatformはHUDA(302)の下でトークン(A)を記録し[322]、HUDA(301)の下でトークン(A)を無効にする(又は、キャンセルする)ことによってデジタル資産の移転(又は、転送/transfer)を実行しながら、ユーザ302から80ドルの決済を受け(又は、収集し)、ユーザ301に80ドルを支払う[311]。次いで、DAX Platformは中央台帳においてこの変更を更新し、この変更をユーザ301および302の2つの主デバイスのDAX Appに配布し、ユーザ301および302の2つの主デバイスの2つの対応する部分分散台帳にそれぞれ格納されたHUDA(301)およびHUDA(302)によって表される2つのデバイスアカウントに記録する。両方のユーザ301および302は、互いに直接接触しておらず、匿名である。交換/取引のプロセスはDAX Platformおよび関連するDAX Appによって、先着順で、要求リスト内の前記オファーに対する最良の要求と一致するように、オファーリスト内のオファーを時系列順に選択することによって実行される。逆に、交換/取引のプロセスはDAX Platformおよび関連するDAX Appによって、先着順で、オファーリスト内の前記要求に対する最良のオファーと一致するように、要求リスト内の要求を時系列順に選択することによって実行されうる。
【0048】
図3Bは、DAX Platform(353)の交換場所を使用してオファーおよび要求を匿名で広告する、HUDA(381)のユーザすなわちユーザ381とHUDA(382)のユーザすなわちユーザ382の2名のユーザ間のデジタル資産のバーター取引のプロセスを説明する。ユーザ381は、自分の主デバイスにインストールされたDAX Appを使用して、業者Bのギフトカードと同じまたは類似の価値との交換で、100$の価値がある業者Aのギフトカードとしてトークン(A)によって表されるデジタル資産のオファーを、DAX Platformに提示する[371]。DAX Platformは、この要求をDAX Platformのメモリのうちの1つにあるバーター取引リストに記録する。一方、ユーザ382は自身の主デバイスにインストールされたDAX Appを使用して、DAX Platformに業者Aのギフトカードと同じまたは類似の価値との交換で、95$の価値がある業者Bのギフトカードとしてトークン(B)によって表されるデジタル資産のオファーを提示する[362]。DAX Platformはユーザのバーター取引リストを先着順で提供し、2人のユーザの最良の一致を検索する。この例では、DAX Platformが、DAX Appを介してユーザ381に、100$の価値を有するベンダーAの自分のギフトカードとの交換のために95$のギフトカードを受け入れるかどうかを尋ねるメッセージ[361]、ならびに、DAX Appを介してユーザ382に、95$の価値を有するベンダーBの自分のギフトカードとの交換のために100$のベンダーAのギフトカードを受け入れるかどうかを尋ねるメッセージ[372]を送る。ユーザ381および382の両方がディール(又は、取引)を受け入れる場合、次いでDAX Platformは中央台帳にHUDA(382)の下のトークン(A)およびHUDA(381)の下のトークン(B)を記録し、この更新された情報をDAX Appを介してユーザ382およびユーザ381の主デバイスのHUDA(382)およびHUDA(381)の部分分散台帳にそれぞれ配布することによって転送を実行する。両方のユーザ381および382は、互いに直接接触しておらず、匿名である。交換/取引のプロセスはDAX Platformおよび関連するDAX Appによって、先着順で、バーター取引リスト内のユーザ間の最良の一致を検索するために、時系列順に実行される。
【0049】
他の実施形態/例のうちの1つでは、主デバイス405の許可されたユーザ405が業者(A)の引き換え時点403で、eGiftcardとしてトークン(A)のデジタル資産の引き換えを実行すること[455]が
図4に示されている。引き換えの時点で、前記ユーザ405は、DAX Appのスキャン機能を使用して、引き換えの時点で表示された前記QRRVコードをスキャンする[465]。主デバイス405内のDAX Appは前記ユーザに、DAX Appの自分のデジタルウォレットにリストされたギフトカードを使用して自分の請求書の決済のための金額を入力し、次いで、前記決済の承認のためのパスワード/パターンコードを入力するように求める。次いで、DAX Appは入力されたパスワード/パターンコードと一緒に、これらすべての引き換え情報を認証のために402 DAX Platformに送信する[415]。DAX Platformは、受信した情報を中央台帳のレコードと照合する。承認されると、DAX Platformは前記ユーザによって入力された金額の引き換えのために、前記ギフトカードを表すトークン(A)を401 業者サーバ(A)に送信する[494]。401 業者サーバ(A)による承認があると、キャッシャーマシンは、引き換え時点(403)で、トークン(A)によって表されるギフトカードから前記金額の引き換えの承認を受け取る[423]。トークン(A)によって表される前記ギフトカードの残高は401 業者サーバ(A)において更新され、DAX Platformに通知され[484]、DAX Platformはその順番で、中央台帳レコードと主デバイス内にある(resided)部分分散台帳を同時に更新する[425]。引き換えの全プロセスの間、トークン(A)は表示されず、セキュリティ上の理由から、引き換えの時点で全ての当事者には見えない。
【0050】
他の実施形態/例のうちの1つでは、
図5の許可されたユーザ505が引き換え時点503でのパスワード/パターンコードの検証の形態でセキュリティコードに関連する決済のために物理的なクレジットカードの使用を要求し[555]、一方、クレジットカードネットワークに接続されたクレジットカードリーダは前記セキュリティコードを入力する手段を有していない。クレジットカードリーダは、前記クレジットカードコードを読み取って使用され、前記クレジットカードによって支払われるべき金額および他の情報を、承認のためにクレジットカードセンター501に送信する[523]。引き換え時点503でのクレジットカードセキュリティコードの検証のために設計された専用QRRVコードは、DAX Appを使用して前記ユーザ505の主デバイスによってスキャンされる[565]。次いで、前記ユーザは決済のためにトークン(A)によって表されるクレジットカードを自分の主デバイスの画面上で選択し、前記画面上にセキュリティコードを入力する。トークンは、前記クレジットカードの情報を隠すために使用される。前記トークンは、前記ユーザの主デバイスのHUDAによって表されるデバイスアカウントの下に登録され、前記主デバイスの部分分散台帳に記録される。前記トークンは、好ましくはそのカード番号および他の関連する詳細を有する前記クレジットカード情報のハッシュ関数のハッシュコードである。次いで、前記セキュリティコードは、前記ユーザの主デバイスにおいて、DAX Appによって関連トークンと共にDAX Platform502に送信される[515]。次いで、DAX Platformは、その関連トークンと共にセキュリティコードをクレジットカードセンター501に送信し、クレジットカードセンター501は送信されたセキュリティコードと、前記トークンによって表される対応するクレジットカードの予め登録されたセキュリティコードとを照合する[595]。承認されると、前記クレジットカードセンター501は前記クレジットカードによる決済の実行のために、引換え時点503でクレジットカードリーダに承認コードを送信する[513]。引き換えの時点でクレジットカードネットワークに接続されたクレジットカードリーダが、クレジットカードでの決済においてセキュリティの追加レイヤーとしての、クレジットカードと関連づけられたセキュリティコードを入力する手段を持たない場合、DAX AppおよびDAX Platformはクレジットカードセンターがクレジットカードと関連付けられたパスワード/パターンコードをエンドツーエンド暗号化を用いてインターネットを介して検証するのに役立つ。
【0051】
他の実施形態/例のうちの1つでは、
図6がデジタル資産ベースのデータ記録の原理に従って中央台帳に格納された、それらの一意のHUDAによって表されるすべてのデバイスアカウントの詳細を示す。例えば、HUDA HK3786は許可されたユーザの主デバイスを表すが、前記主デバイスを「Maxi」と名付ける前記許可されたユーザには知られていない。前記許可されたユーザは、2019年1月1日、13:20:20に初めて、GPX HK1234のGPSデータがある場所でDAX Appに登録した。前記許可されたユーザは、HUDA HK0139(Ruby)によって表される主デバイスを彼/彼女の緊急デバイスとして指名する。前記許可されたユーザの前記主デバイスの実際の位置は、GPX HK2468にある。
【0052】
他の実施形態/例の1つでは、台帳内のそれぞれのHUDAによって表されるデバイスアカウントの下に登録されたデジタル資産の記録がa)それらの一意のHUDAによって表されるすべてのデバイスアカウントの下に登録されたすべてのデジタル資産のすべてのトランザクション関連データおよびトランザクション履歴を1つの完全な台帳として記録すること(デジタル資産ベースのデータ記録)、およびb)そのHUDAによって表される各デバイスアカウントの下に登録されたすべてのデジタル資産のすべてのトランザクション関連データおよびトランザクション履歴を記録すること(HUDAベースのデータ記録)の2つの原理に分割される。DAX Platformの1つまたは複数のメモリ内の中央台帳はデジタル資産ベースのデータ記録の記録原理を実行する一方、各主デバイス内にインストールされたDAX Appは前記主デバイスの1つまたは複数のメモリ内のその部分分散台帳内にHUDAベースのデータ記録の原理を実行する。より詳細は、
図7および
図8に示される以下の実施例において説明される。
【0053】
図7は、DAX Platformの中央台帳に格納された(デジタル資産ベースのデータ記録)、異なるデバイスアカウントの下に登録されたすべてのデジタル資産の詳細を示す。
【0054】
以下、DAX Platformの中央台帳に記録されたトークン23458によって表されるデジタル資産の例を詳細に説明する。トークン23458は初期値50$のギフトカードであり、位置GPX HK1234およびタイムスタンプ05/04/2019 09:30:01でHUDA HK3786のユーザによって業者A(譲渡人)から購入された。位置GPX HK4562およびタイムスタンプ12/04/2019 13:36:20におけるHUDA HK3786(譲渡人)のユーザは、50$相当のトークン23458の前記ギフトカードをHUDA HK0238(譲受人)のユーザに移転する。位置GPX HK3421(前記譲渡人の位置とは異なる)およびタイムスタンプ12/04/2019 13:36:21(1秒後)にあるHUDA HK0238のユーザは、残高が50ドル(初期値と同じ)のトークン23458の前記ギフトカードを受け取る。HUDA HK0238のユーザは、GPX HK7489とタイムスタンプ15/04/2019 12:30:09で、業者Aのショップで生地を購入するために10$を費やす。前記ギフトカードの残高が目下(又は、現在)、50$-10$=40$である。位置GPX HK3416およびタイムスタンプ10/05/2019 10:09:55において、HUDA HK0238のユーザは業者Aのショップで食品を購入するために5ドルを費やし、前記ギフトカードの残高は、目下40$-5$=35$である。位置GPX HK2365およびタイムスタンプ28/10/2019 11:32:09において、HUDA HK0238(譲渡人)のユーザは、トークン23458の前記ギフトカードをHUDA HK0139(譲受人)のユーザに移転する。位置GPX HK4563およびタイムスタンプ28/10/2019 11:32:10(1秒後)において、HUDA HK0139のユーザは、35$の残高を有するトークン23458の前記ギフトカードを受信する。HUDA HK0139のユーザは位置GPX HK4896およびタイムスタンプ30/10/2019 13:36:20で、業者Aのショップで食品を購入するために10$を費やし、前記ギフトカードの残高は目下35$-10$=25$となっている。位置GPX HK7843およびタイムスタンプ10/11/2019 17:20:01において、HUDA HK0139のユーザが業者Aのショップでスポーツ用品を購入するために25ドルを費やし、前記ギフトカードの残高は目下25$-25$=0$であり、トークン23458の前記ギフトカードは目下完全に引き換えられた。この例は、DAX Platformの中央台帳において完全に引き換えられるまで、業者Aによる発行のトークン23458によって表されるデジタル資産の詳細な記録の他の実施形態/例のうちの1つを示す。
【0055】
図8は、HUDAベースのデータ記録の原理に従って、前記HUDAの対応する部分分散台帳に格納された、そのHUDAによって表される各デバイスアカウントの下に登録されたすべてのデジタル資産の詳細を示す。
【0056】
以下、初期値50ドルのギフトカードを表すトークン23458によって表されるデジタル資産のトランザクション履歴の追跡について詳細に説明する。HUDA HK3786の部分分散台帳では業者Aからのトークン23458の購入が位置GPX HK1234およびタイムスタンプ05/04/2019 09:30:01に記録され、これはトークン23458によって表されるデジタル資産の中央台帳内と同じ記録(又は、レコード)である。HUDA HK7386(譲渡人)のユーザは位置GPX HK4562およびタイムスタンプ12/04/2019 13:36:20において、HUDA HK0238(譲受人)のユーザに前記ギフトカードを移転し、同じ記録は、トークン23458によって表されるデジタル資産の下の中央台帳に見つけることができる。HUDA HK0238の部分分散台帳およびトークン23458のデジタル資産の追跡を考慮すると、位置GPX HK3421およびタイムスタンプ12/04/2019 13:36:21において、50$の価値を有するトークン23458がHUDA HK0238にクレジットされ、同じ記録は、トークン23458によって表されるデジタル資産の下の中央台帳に見つけることができる。HUDA HK0238のユーザは、GPX HK7489とタイムスタンプ15/04/2019 12:30:09で、業者Aのショップで生地を購入するために10$を費やす。前記ギフトカードの残高が目下、50$-10$=40$である。位置GPX HK3416およびタイムスタンプ10/05/2019 10:09:55において、HUDA HK0238のユーザは業者Aのショップで食品を購入するために5ドルを費やし、前記ギフトカードの残高は目下40$-5$=35$であり、同じ記録は、トークン23458によって表されるデジタル資産の下で中央台帳に見つけることができる。の位置GPX HK2365およびタイムスタンプ28/10/2019 11:32:09のHUDA HK0238のユーザ(譲渡人)はトークン23458の前記ギフトカードをHUDA HK0139(譲受人)のユーザに移転し、同じ記録は、トークン23458によって表されるデジタル資産の下にある中央台帳に見つけることができる。HUDA HK0139の部分分散台帳およびトークン23458によって表されるデジタル資産の追跡を考慮すると、//HUDA HK0139の位置GPX HK4563およびタイムスタンプ28/10/2019 11:32:10(1秒後)のユーザは、35ドルの残高でトークン23458の前記ギフトカードを受け取る。HUDA HK0139のユーザは位置GPX HK4896およびタイムスタンプ30/10/2019 13:36:20で、業者Aのショップで食品を購入するために10$を費やし、前記ギフトカードの残高は目下35$-10$=25$となっている。位置GPX HK7843およびタイムスタンプ10/11/2019 17:20:01において、HUDA HK0139のユーザが業者Aのショップでスポーツ用品を購入するために25ドルを費やし、前記ギフトカードの残高は目下25$-25$=0$であり、トークン23458の前記ギフトカードは目下完全に引き換えられ、同じ記録をトークン23458によって表されるデジタル資産の下で中央台帳に再び見つけることができる。
【0057】
トークン23458の記録の2つの例から、トークン23458のすべてのトランザクション関連データおよびトランザクション履歴はHUDA HK7386、HUDA HK0238およびHUDA HK0139によって表されるそれらの対応するデバイスアカウントを有する3つの主デバイスの3つの異なる部分分散台帳と同様に、中央台帳において容易に追跡することができる。
【0058】
他の実施形態/例の1つでは、
図9がノード1、2、3・・・nに接続された中央台帳を概略的に示し、
図10が各ノード1、2、3・・・nが従来技術と同じ全台帳全体の複製コピーを格納する、完全に分散された台帳の分散台帳技術(DLT)構造のブロックチェーンを概略的に示す。ブロックチェーン構造を伴う記録の主要な利点は、ブロックチェーンのリンクを壊さずに各ブロックの内容を修正することができないように、それぞれの新しいトランザクションまたは変更は、前のブロックとリンクされたハッシュコードによって表される新しいブロックに、前記前のブロックのハッシュコードを現在のブロックの内容と共にハッシュすることによって、記録されることが周知である。ノートの各ユーザは、ブロックチェーン内に格納された全ての内容にアクセスすることができる。
【0059】
他の実施形態/例のうちの1つでは、
図11が部分分散台帳技術(PDLT)の本発明のDAXCHAIN構造を概略的に示し、ここで、一意のHUDAによって1つのデバイスアカウントを表す各ノード1、2、3・・・nは全台帳全体の部分分散台帳のみを格納し、ノードまたはデバイスアカウントの内容に関連するそれぞれの新しいトランザクションまたは変更は前のブロックのハッシュコードを現在のブロックの内容と共にハッシュすることによって、前のブロックにリンクされたハッシュコードによって表される新しいブロックに記録される。DAXCHAINのリンクを壊さずに各ブロックの内容を変更することは不可能である。前記部分分散台帳は、DAXCHAIN内の前記特定のノードまたはデバイスアカウントに登録されたすべてのデジタル資産のすべてのトランザクション関連データおよびトランザクション履歴を含む。HUDAによって表されるデバイスアカウントを持つ各ノードのユーザまたは各主デバイスのユーザは、自分の主デバイスのデバイスアカウントの下にあるすべての内容にのみアクセスできる。
【0060】
要約すると、DAXCHAINは、各ブロックの形成、およびチェーン内のすべてのブロックを一緒にリンクする方法において、ブロックチェーンと同様である。DAXCHAINとブロックチェーンとの間の主な違いはブロックチェーンの各ノードが完全に分散された台帳にアクセスすることができる一方で、DAXCHAINの各ノードは前記特定のノードに関連するすべてのコンテンツのみを含む部分分散台帳にしかアクセスすることができないことである。
【0061】
DAXCHAIN構造内のすべての主デバイス(ノード)内のすべての部分分散台帳に記録されたすべてのデバイスアカウントのすべてのトランザクション関連データおよびトランザクション履歴は、まとめてグループ化すると、DAX Platformの中央台帳に記録されたすべてのデバイスアカウントのすべてのトランザクション関連データおよびトランザクション履歴に等しい。実際には、DAX Appがインストールされたすべてのユーザの主デバイス内のすべての部分分散台帳内のすべてのコンテンツをアップロードすることによって、中央台帳を完全に再構築することができる。
【0062】
図12は中央台帳と部分分散台帳との組み合わせの構造を示し、デジタル資産の記録の詳細を以下の例で説明する。
【0063】
50US$(トークン23458)の価値を有する業者AのeGiftcardとしてのデジタル資産の例が考慮される。ユーザはDAX Appがインストールされた主デバイスを介して前記eGiftcardを購入し、前記eGiftcardは前記eGiftcardを表す適切なトークンと共に、前記主デバイスの適切なHUDA HK3786の下で、部分分散台帳に登録され、このトランザクションの購入および決済の詳細を含む。同時に、この情報はDAX Platformデータベースの中央台帳に記録される。ユーザ(A)は、前記ギフトカードをDAX Platformを介して友人[HUDA HK0238]にギフトとして送る。DAX Platformはこれらのデジタル資産トランザクション関連データのすべての詳細をその中央台帳に記録するが、デバイス(HUDA HK0238)におけるDAX Appは、譲受人としてのデバイスのHUDA(HUDA HK0238)、対応するトークン23458および前記ギフトカードの価値50ドルを記録する。モバイルデバイス(HUDA HK0238)におけるDAX Appは、譲渡人としてのモバイルデバイスのHUDA(HUDA HK3786)、対応するトークン23458および前記eGiftcardの価値50$を記録する。ユーザ(HUDA HK0238)は、引き換え/検証の時点で、前記ギフトカードを2回使用して、業者のショップXで10ドルの価値で、業者のショップYで5ドルの価値で商品を購入した。ギフトカードに残っている価値は、目下50$-10$-5$=35$である。これらの2つのトランザクションの詳細および35ドルの残価は、DAX Platformの中央台帳ならびにデバイス(HUDA HK0238)の部分分散台帳に記録される。ここで、デバイス(HUDA HK0238)の前記ユーザは、学校での彼の良い宿題の成績に対する褒美(又は、報酬/reward)として、主デバイス[HUDA HK0139]を使用して、35ドルの残価を有するこのeGiftcardを彼の息子に移転することを望んでいる。HUDA HK0238のDAX Appは、譲渡人としてHUDA HK0238を記録し、譲受人としてHUDA HK0139を、前記ギフトカードを表すトークン23458および前記ギフトカードの残高としての35ドルの価値と共に記録する。あるHUDAから別のHUDAに移転されたデジタル資産のこの手順は、そのギフトカードの価値が0になるまで繰り返される。トークン23458に代表される前記eGiftcardからのトランザクション関連データの全履歴は、これらのトランザクションの各々およびすべての参加者、すなわち、HUDA HK3786、HK0238、HK0139が有するデバイスがそれらの適切な部分分散台帳にトランザクション関連データの一部を記録する一方で、DAX Platformの中央台帳に記録される。トランザクション関連データの一部を適切な部分分散台帳に記録する。譲渡人、譲受人およびトークンによって表される関連するデジタル資産のトランザクション関連データおよびトランザクション履歴は各関連する主デバイスの部分分散台帳に格納されるので、中央台帳の再構築はしたがって、DAX Appがインストールされたすべての主デバイスのすべての部分分散台帳に記録されたすべての情報を収集する際に(又は、ことにより)可能である。
【0064】
本発明の前述の説明は、例示および説明の目的のために提供された。開示された厳密な形態は網羅的なものではなく、本発明はこれに限定されるものではない。当業者には、多くの修正および変形が明らかであろう。
【0065】
実施形態/実施例は、本発明の原理およびその実際の適用を最もよく説明するために選択され、説明され、それによって、他の当業者が様々な実施形態/実施例について、および企図される特定の使用に適した様々な修正を伴って本発明を理解することを可能にした。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲およびその均等物によって定義されることが意図される。
【0066】
下記は、本願の出願当初に記載の発明である。
<請求項1>
デジタル資産がいずれのユーザのユーザアカウントにも関連付けられていない2人のユーザ間で、デジタル資産を安全かつ匿名で交換または取引するためのシステムであって、前記システムは、
1つまたは複数のコンピュータプロセッサと、
1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリと、と、を備え、
前記1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリに格納されたプログラム命令およびデータを含み、
前記1つまたは複数のプロセッサは前記システムに、
第1のユーザの主デバイスのためのデバイスアカウントを前記第1のユーザの、ネットワークを介して前記システムに接続されている、前記主デバイスにインストールされたアプリケーションプログラミングソフトウェアを介して、前記システムへの初めての登録時に設定するステップと、
第2のユーザの主デバイスのためのデバイスアカウントを前記第2のユーザの、ネットワークを介して前記システムに接続されている、前記主デバイスにインストールされたアプリケーションプログラミングソフトウェアを介して、前記システムへの初めての登録時に設定するステップと、
前記システムを介して前記第1のユーザによるデジタル資産の購入時に、前記第1のユーザの前記デバイスアカウントの下でデジタル資産を前記システムに登録するステップと、
前記システムにおいて前記デジタル資産の取引または交換の開始時に前記第1のユーザのデバイスアカウントから前記第2のユーザのデバイスアカウントに前記デジタル資産を移転するステップと、
トランザクション関連データおよびトランザクション履歴を前記システム1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリに配置された中央台帳に記録し、トランザクション関連データおよびトランザクション履歴を、前記第1のユーザの前記主デバイスの1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリ内にのみ配置された部分分散台帳、前記第2のユーザの前記主デバイスの1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリ内にのみ配置された部分分散台帳に、それぞれ記録するステップと、の操作を実行させる命令を実行するよう構成され、インストールされた前記アプリケーションプログラミングソフトウェアを有する前記主デバイスのデバイスアカウントは、一意のデバイスアカウント名(HUDA)として割り当てられた一意の匿名データを作成するために、一意のデバイス識別子(UDID)の不可逆関数を使用して作成され、前記システムは匿名情報を使用して、デバイスアカウントの設定および前記システムに登録されたユーザのデジタル資産のトランザクションを実施する、
システム。
<請求項2>
前記1つまたは複数のコンピュータプロセッサは、
選択された業者のシステムと通信して、トークンの形態で、前記選択された業者によって発行されたデジタル資産を送受信するように構成された第1のコンピュータプロセッサと、
ユーザの主デバイスにインストールされたアプリケーションプログラミングソフトウェアと通信して、前記システムと前記ユーザの前記主デバイスとの間で認証、検証およびトランザクションのメッセージを送受信するために前記デバイスアカウントを表している一意のデバイスアカウント名を使用して、前記ユーザの前記主デバイスの前記デバイスアカウントを前記システムに登録し、識別するように構成された第2のコンピュータプロセッサと、
前記システムの1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリに配置された前記中央台帳と、ユーザの主デバイスの1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリに配置された前記部分分散台帳とを使用して、デバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産の購入/発行、交換、取引、引き換えまたは検証のトランザクション関連データおよびトランザクション履歴を管理し、記録するように構成された第3のコンピュータプロセッサと、を備え、
前記システムは、
前記第1、第2および第3のコンピュータプロセッサを介して処理される通信のそれぞれについて時間隔を設定するための少なくとも1つのタイマをさらに備え、
前記1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能メモリは、
前記システムの前記中央台帳内の前記デジタル資産に関連する少なくとも1つのデバイスアカウント、前記デジタル資産、ならびにトランザクション関連のデータおよびトランザクション履歴が格納されている第1のコンピュータ読み取り可能メモリと、
前記ユーザの主デバイスの部分分散台帳内のデジタル資産に関連する少なくとも1つのデバイスアカウント、前記デジタル資産、ならびにトランザクション関連データおよびトランザクション履歴が格納されている第2のコンピュータ読み取り可能メモリと、
を備え、
前記第3のコンピュータプロセッサは、前記システムのデバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産のトランザクション関連データおよびトランザクション履歴を有する中央台帳を生成および更新するようにさらに構成され、
ユーザの主デバイスのコンピュータ読み取り可能メモリの少なくとも1つに配置されている部分分散台帳は、前記ユーザの前記主デバイスの前記デバイスアカウントの下で登録された、デジタル資産の少なくともトランザクション関連データおよびトランザクション履歴を含む、
請求項1に記載のシステム。
<請求項3>
前記不可逆関数はハッシュ関数であり、前記一意のデバイス識別子は、ユーザの主デバイスの少なくともIMEI(International Mobile Equipment Identity)またはMAC(Media Access Control)アドレスを含む、請求項2に記載のシステム。
<請求項4>
ユーザの主デバイスが、スマートフォン、コンピュータタブレット、電子ウェアラブルまたはユーザによって頻繁に使用されるネットワーク化された機能を有する任意の他のデバイスである、請求項2に記載のシステム。
<請求項5>
ユーザの主デバイスのデバイスアカウントの下に登録されたデジタル資産は前記ユーザの主デバイスにインストールされたアプリケーションプログラミングソフトウェアを使用してのみ、引き換えられ、交換されまたは取引されることができる、請求項2に記載のシステム。
<請求項6>
デバイスアカウントを表すHUDAがシステムのどのユーザによっても見えない、請求項2に記載のシステム。
<請求項7>
ユーザの主デバイスにインストールされた前記アプリケーションプログラミングソフトウェアは、識別のために前記ユーザの主デバイスのデバイスアカウント名HUDAを使用して、前記システムとのアプリケーションプログラミングインタフェース呼び出しを介して通信を行うように構成される、請求項2に記載のシステム。
<請求項8>
前記第2のコンピュータプロセッサは、前記ユーザによる前記主デバイスへの初回登録時に前記主デバイスから前記アプリケーションプログラミングソフトウェアから通信された前記ユーザの認証データを受信し、前記ユーザを前記主デバイスの許可されたユーザとして割り当てるようにさらに構成される、請求項2に記載のシステム。
<請求項9>
前記認証データは、パスワード、パターンコード、セキュリティ質問に対する回答、または前記主デバイスまたはサードパーティアプリケーションによって内部的に提供される他のセキュリティ検証データのうちの1つまたは複数を含む、請求項2に記載のシステム。
<請求項10>
前記第3のコンピュータプロセッサによって生成された前記中央台帳は前記システムの前記1つまたは複数のコンピュータ可読メモリに格納され、前記記録は少なくとも各ユーザの主デバイスのHUDAと、前記主デバイスのHUDAの下で登録された前記デジタル資産に対するすべてのトランザクション関連データおよびトランザクション履歴とを含む、請求項2に記載のシステム。
<請求項11>
前記第3のコンピュータプロセッサによって配布される前記部分分散台帳は、前記HUDAの下で登録されたデジタル資産をさらに含み、前記デジタル資産の引き換え/検証は、前記主デバイスの前記ユーザによって事前登録されたパスワード、パターンコードまたはセキュリティ質問に対する回答のうちの少なくとも1つを用いて、前記主デバイスによってのみ行うことができる、請求項2に記載のシステム。
<請求項12>
前記トランザクション関連データが、前記デジタル資産の少なくともHUDAと、各トランザクションにおける前記デジタル資産の利用可能な価値および残高と、トランザクションの性質と、前記トランザクションの日時と、GPS/BPSデータを含む位置データとを含む、請求項2に記載のシステム。
<請求項13>
前記トランザクション履歴は、少なくとも、デジタル資産の購入、受信、交換、取引、引き換えおよび検証の過程で、1つのデバイスアカウントから別のデバイスアカウントに転送されたデジタル資産の履歴移動を含む、請求項2に記載のシステム。
<請求項14> 前記第2のコンピュータプロセッサは前記システムを介して、前記デジタル資産のバーター取引、交換/取引の過程で、異なる許可されたユーザの異なる主デバイスから、オファーツーバーター取引(offer-to-barter-trade)、オファーツーセル(offer-to-sell)、または/およびオファーツーバイ(offer-to-buy)命令を送受信する、請求項2に記載のシステム。
<請求項15>
譲渡人である1のHUDAの1人の使用者から譲受人である他のHUDAの他の使用者への交換/取引の過程において、前記デジタル資産の前記交換または取引が/前記譲渡人のHUDAから前記デジタル資産を削除し、前記デジタル資産をHUDAに記録する際に、前記第3のコンピュータプロセッサによりとられる、前記デジタル資産の前記移転が前記第2のコンピュータプロセッサによって検証され、承認された時点で、前記譲渡人の中央台帳ならびに前記譲渡人の部分分散台帳および前記譲受人の部分分散台帳に記録する行動を含む、請求項2に記載のシステム。
<請求項16>
前記ユーザは、少なくとも1つの事前登録された緊急デバイスを使用することによって、前記ユーザの主デバイスに登録された前記デジタル資産にアクセスすることができる、請求項2に記載のシステム。
<請求項17>
匿名化データを使用してシステムの2人のユーザ間でデジタル資産を安全かつ匿名で交換または取引し、トランザクション関連データおよびそのトランザクション履歴を管理するためのコンピュータ実装方法であって、
a)第1のユーザの主デバイスのためのデバイスアカウントを、前記主デバイスにインストールされたアプリケーションプログラミングソフトウェアを使用して前記システムで設定するステップであって、前記デバイスアカウントは、前記システムと前記主デバイスとの間で暗号化された通信を送受信するための前記主デバイスの一意のデバイス識別子の不可逆関数から計算されたコードである一意のデバイスアカウント名によって表される、該ステップと、
b)第2のユーザの主デバイスのためのデバイスアカウントを、前記主デバイスにインストールされたアプリケーションプログラミングソフトウェアを使用して、前記システムで設定するステップであって、前記デバイスアカウントは、前記システムと前記主デバイスとの間で暗号化された通信を送受信するための前記主デバイスの一意のデバイス識別子の不可逆関数から計算されたコードである一意のデバイスアカウント名によって表される、該ステップと、
c)主要市場において、前記システムを通じてデジタル資産を購入するための業者を選択するように前記第1のユーザに要求するステップであって、前記デジタル資産は前記第1のユーザの前記主デバイスのデバイスアカウントの下に登録され、前記デジタル資産は前記第1のユーザの前記主デバイスを使用してのみ、引き換えられまたは検証される、ステップと、
d)前記第1のユーザの前記主デバイスの前記デバイスアカウントの下で登録された前記デジタル資産に関するトランザクション関連データおよびトランザクション履歴の新しい台帳ブロックを、前記システムの中央台帳に記録しながら、前記新しい台帳ブロック前記新しい台帳ブロックを前記第1のユーザの前記主デバイスの部分分散台帳にのみ記録するために配布するステップと、
e)二次市場において、ユーザからの異なるタイプのデジタル資産のオファー/要求を、交換または取引のために、前記システムにアップロードするステップと、
f)前記システムによって、オファーと要求を、および要求とオファーを先着順で一致させるステップと、
g)前記システムによって手配された、提案された交換または取引を受け入れるために、最良の一致の前記第1のユーザおよび前記第2のユーザである2人の選択されたユーザからの承認を求めるステップと、
h)前記デジタル資産の交換または取引のための前記2人の選択されたユーザによる承認があると、前記システムは、前記第2のユーザの前記デバイスアカウントに前記デジタル資産を登録する一方で、前記第1のユーザの前記デバイスアカウント内の前記デジタル資産を削除することによって、前記第1のユーザの前記デバイスアカウントから前記第2のユーザの前記デバイスアカウントに前記デジタル資産を移転し、前記第1のユーザの前記デバイスアカウントから前記第2のユーザの前記デバイスアカウントへ交換または取引されるべき、前記システムを介して移転可能な前記デジタル資産のトランザクション関連データおよびトランザクション履歴の記録を更新するステップと、
i)前記デジタル資産に関するトランザクション関連データおよびトランザクション履歴の新しい台帳ブロックを、前記システムの前記中央台帳に記録しながら、前記新しい台帳ブロックを前記第1のユーザの前記主デバイスの前記部分分散台帳および前記第2のユーザの前記主デバイスの前記部分分散台帳にのみそれぞれ記録するために、前記新しい台帳ブロックを配布するステップと、を含み、
トランザクション関連データおよびトランザクション履歴内のそれぞれの新しいトランザクションまたは変更は、前の台帳ブロックにリンクされたハッシュコードによって表される新しい台帳ブロックに、前記前の台帳ブロックのハッシュコードを前記新しい台帳ブロックの内容と共にハッシュすることによって、前記新しい台帳ブロックの前記ハッシュコードを形成するために、毎回記録される、
コンピュータ実装方法。
<請求項18>
匿名化データを使用してベンダーの引き換え時点で引き換え場所でシステムのユーザの主デバイスからデジタル資産を引き換えるためのコンピュータ実装方法であって、
a)前記システムでユーザの主デバイスのためのデバイスアカウントを設定するステップであって、前記デバイスアカウントは、前記システムとユーザの前記主デバイスとの間で暗号化された通信を送受信するための前記主デバイスの一意のデバイス識別子の不可逆関数から計算されたコードである一意のデバイスアカウント名によって表される、該ステップと、
b)引き換え/検証時点で引き換え/検証場所で前記主デバイスから機械読み取り可能なコードを(QRRVコード)をスキャンするステップであって、前記QRRVコードは少なくとも、引き換え/検証のためのキャッシャーマシンの詳細についての情報、前記引き換え/検証の時点の引き換え/検証場所の位置、業者/商人の詳細、および他の関連情報を有する、該ステップと、
c)前記引き換え/検証時及び引き換え/検証場所で引き換えることが許可されている、前記主デバイスのデバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産にアクセスするための認証コードを入力するステップと、
d)引き換え/検証されるべき前記ユーザの主デバイスのメモリに格納された対応するトークンによって表される1つのデジタル資産を選択するステップと、
e)前記主デバイスから前記引き換え/検証の要求のために前記システムに前記トークンを送信するステップと、
f)前記主デバイスのデバイスアカウントの下で登録されたデジタル資産の記録に一致するかどうか調べるために前記システムによって前記トークンをチェックするステップと、
g)前記システムによって承認された後に、引き換え/検証のために、前記トークンを前記システムから前記業者のサーバに送信するステップと、
h)前記業者によって承認された後に、前記業者のサーバからの引き換え/検証のための承認コードを引き換え/検証時点で引き換え/検証場所で送信するステップと、
i)前記引き換えられた/検証されたデジタル資産の更新されたトランザクション関連データを前記業者のサーバから前記システムに送信するステップと、
j)前記トランザクション関連データを、前記システムのメモリの中央台帳に記録し、前記主デバイスの前記メモリの部分分散台帳にのみ記録するステップと、
を含む、コンピュータ実装方法。
<請求項19>
匿名データを用いたシステムのサーバプラットフォームを介して、ユーザの主デバイスから業者サーバに安全にセキュリティコードを配信するためのコンピュータ実装方法であって、
a)前記システムのサーバプラットフォームでユーザの主デバイスのためのデバイスアカウントを設定するステップであって、前記デバイスアカウントは、システムの前記サーバプラットフォームと前記ユーザの前記主デバイスとの間で暗号化された通信を送受信するための前記主デバイスの一意のデバイス識別子の不可逆関数から計算されるコードである一意のデバイスアカウント名によって表される、該ステップと、
b)前記システムの前記サーバプラットフォームによって、業者サーバから物理的資産の情報内容を表すトークンを受信し、前記トークンを、前記システムの前記サーバプラットフォーム内の少なくとも1つのコンピュータ読み取り可能なメモリの中央台帳に格納し、前記主デバイス内のコンピュータ読み取り可能メモリの部分分散台帳にのみ格納するステップと、
c)引き換え/検証の時点で引き換え/検証場所で前記物理的資産を提示し、前記主デバイスを使用して前記ユーザによって引き換え/検証時点で引き換え/検証場所で表示された機械読み取り可能なコードをスキャンし、ネットワークを介したエンドツーエンド暗号化により、前記主デバイスから前記システムの前記サーバプラットフォームに前記トークンと共に前記セキュリティコードを配信するために、前記ユーザによって前記主デバイスに前記セキュリティコードを入力するステップと、
d)検証のために、前記セキュリティコードを前記システムの前記サーバプラットフォームから前記業者サーバに前記トークンと共に提示するステップと、
e)検証されると、前記物理的資産のトランザクションを承認するために前記業者サーバから承認コードを引き換え/検証時点で引き換え/検証場所に送るステップと、
を含む、該方法であって、
前記物理的資産は、少なくとも、銀行カード、クレジットカード、デビットカード、ストアドバリューカード、会員カード、会社カード、または引き換え/検証時点で引き換え/検証場所でセキュリティコードの入力を必要とする他の物理的資産を含む、
コンピュータ実装方法。