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<図1>
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-07
(45)【発行日】2025-01-16
(54)【発明の名称】自動洗髪装置
(51)【国際特許分類】
   A45D 19/06 20060101AFI20250108BHJP
【FI】
A45D19/06
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2024543103
(86)(22)【出願日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 JP2024003563
【審査請求日】2024-07-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000108672
【氏名又は名称】タカラベルモント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100174425
【弁理士】
【氏名又は名称】水崎 慎
(74)【代理人】
【識別番号】100203932
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 克宗
(72)【発明者】
【氏名】永露 雅一
(72)【発明者】
【氏名】富林 勇仁
(72)【発明者】
【氏名】寒川 奈美
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2021-0154076(KR,A)
【文献】特開平06-217820(JP,A)
【文献】特開2003-174918(JP,A)
【文献】特開2003-275020(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 19/06~19/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自立した本体部と、
前記本体部の上部において被施術者の頭部が配置されるボウル部と、
前記ボウル部の上方を覆うフード部と、
前記ボウル部と前記フード部とを連結した回転軸部と、を有し、
前記フード部が、被施術者の顔面を露出させるための顔面用開口部が形成されたフード前面部と、前記フード前面部に連接されて被施術者の頭部の周囲を覆うフード後面部と、を有し、
前記フード後面部のうち、前記フード後面部に対して前記回転軸部の反対側が、前記フード部の左右側方の幅を直径とした半球体の曲面に相当し、前記回転軸部側よりも曲率が小さく、
前記回転軸部が、前記ボウル部に配置された被施術者の頭部の側方に配置され、前記本体部の外面のうち、被施術者の身体が配置される本体部前面部から、前記本体部前面部の反対側である本体部後面部に向けられると共に、前記本体部前面部から前記本体部後面部向かって下向きに傾斜し、前記本体部の上面である本体部上面部に埋設され、
前記本体部上面部、及び、前記ボウル部の周縁に重ねられる前記フード部の周縁が、前記フード前面部から前記フード後面部に向かって下向きに傾斜した、
ことを特徴とする自動洗髪装置。
【請求項2】
自立した本体部と、
前記本体部の上部において被施術者の頭部が配置されるボウル部と、
前記ボウル部の上方を覆うフード部と、
前記ボウル部と前記フード部とを連結した回転軸部と、を有し、
前記フード部が、被施術者の顔面を露出させるための顔面用開口部が形成されたフード前面部と、前記フード前面部に連接されて被施術者の頭部の周囲を覆うフード後面部と、を有し、
前記フード部の周縁において、前記フード前面部の両下端部のうち、前記顔面用開口部に対して前記回転軸部の反対側に、内側に向けて張り出すと共に前記フード後面部に向けて伸びたプレートが形成され、
前記回転軸部が、前記ボウル部に配置された被施術者の頭部の側方に配置され、前記本体部の外面のうち、被施術者の身体が配置される本体部前面部から、前記本体部前面部の反対側である本体部後面部に向けられると共に、前記本体部前面部から前記本体部後面部向かって下向きに傾斜し、前記本体部の上面である本体部上面部に埋設され、
前記本体部上面部、及び、前記ボウル部の周縁に重ねられる前記フード部の周縁が、前記フード前面部から前記フード後面部に向かって下向きに傾斜した、
ことを特徴とする自動洗髪装置。
【請求項3】
自立した本体部と、
前記本体部の上部において被施術者の頭部が配置されるボウル部と、
前記ボウル部の上方を覆うフード部と、
前記ボウル部と前記フード部とを連結した回転軸部と、を有し、
前記フード部が、被施術者の顔面を露出させるための顔面用開口部が形成されたフード前面部と、前記フード前面部に連接されて被施術者の頭部の周囲を覆うフード後面部と、を有し、
前記回転軸部が、前記ボウル部に配置された被施術者の頭部の側方に配置され、前記本体部の外面のうち、被施術者の身体が配置される本体部前面部から、前記本体部前面部の反対側である本体部後面部に向けられると共に、前記本体部前面部から前記本体部後面部向かって下向きに傾斜し、かつ、前記フード部の側面における中央よりも前記本体部後面部寄りに形成された
ことを特徴とする自動洗髪装置。
【請求項4】
前記フード後面部のうち、前記回転軸部側の曲率が、前記フード後面部に対して前記回転軸部の反対側の曲率よりも大きい
ことを特徴とする請求項3に記載された自動洗髪装置。
【請求項5】
前記フード後面部のうち、前記フード後面部に対して前記回転軸部の反対側が、前記フード部の左右側方の幅を直径とした半球体の曲面に相当する
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載された自動洗髪装置。
【請求項6】
前記フード後面部のうち、前記フード後面部に対して前記回転軸部の反対側の曲率が、前記回転軸部側の曲率よりも小さい
ことを特徴とする請求項3又は、請求項3に従属する請求項5に記載された自動洗髪装置。
【請求項7】
前記本体部の外面のうち、被施術者の身体が配置される本体部前面部の反対側である本体部後面部に、施術者の脚が配置される窪み部が形成された
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載された自動洗髪装置。
【請求項8】
前記本体部の外面のうち、被施術者の身体が配置される本体部前面部の反対側である本体部後面部に、施術者の脚が配置される窪み部が形成された
ことを特徴とする請求項に記載された自動洗髪装置。
【請求項9】
前記フード部の周縁において、前記フード前面部の両下端部のうち、前記顔面用開口部に対して前記回転軸部の反対側に、内側に向けて張り出したプレートが形成された、
ことを特徴とする請求項4に記載された自動洗髪装置。
【請求項10】
前記プレートが、前記フード後面部に向けて伸びている、
ことを特徴とする請求項9に記載された自動洗髪装置。
【請求項11】
前記プレートの伸びた先端部が、先細りになっている、
ことを特徴とする請求項10に記載された自動洗髪装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自動洗髪装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ヘアサロン等の理美容施設において、施術者の手を介さずに被施術者の頭髪を自動的に洗髪する装置として、例えば下記特許文献1に記載された自動洗髪機(以下、「文献公知1発明」と記す。)がある。文献公知1発明では、被施術者の頭部を覆うカバーが、頭頂部側をヒンジとして開閉する。このような構造は、自動洗髪機による施術後の毛髪の濯ぎや結束を、施術者が自動洗髪機の側方に立って被施術者の頭部の横から扱う場合には、差し支えがない。
【0003】
一方で、近年では、自動洗髪機による施術後の毛髪の濯ぎや結束を、施術者が、自動洗髪機の後方に立って被施術者の頭頂部側から扱う場合(以下、「バックポジションでの処理」と記す。)が増えているところ、カバーが、頭頂部側をヒンジとして開閉すると、施術者と干渉する。そのため、カバーが左右方向に開閉する自動洗髪機も存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6041973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、カバーが左右方向に開閉する場合、開閉に際して、カバーが被施術者の顔面の正面を横切ることから、カバーの内面に付着した水滴が滴って、被施術者の顔面が濡れる場合がある。
【0006】
本開示は、上記の実情に鑑みて提案されたものであり、フード部の開閉時に、水滴が被施術者の顔面に当たらないようにすることができる自動洗髪装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示に係る自動洗髪装置は、自立した本体部と、前記本体部の上部において被施術者の頭部が配置されるボウル部と、前記ボウル部の上方を覆うフード部と、前記ボウル部と前記フード部とを連結した回転軸部と、を有し、前記回転軸部が、前記ボウル部に配置された被施術者の頭部の側方に配置され、前記本体部の外面のうち、被施術者の身体が配置される本体部前面部から、前記本体部前面部の反対側である本体部後面部に向けられると共に、前記本体部前面部から前記本体部後面部向かって下向きに傾斜した、ことを特徴とする。
【0008】
本開示に係る自動洗髪装置は、前記フード部が、被施術者の顔面を露出させるための顔面用開口部が形成されたフード前面部と、前記フード前面部に連接されて被施術者の頭部の周囲を覆うフード後面部と、を有し、前記ボウル部の周縁に重ねられる前記フード部の周縁が、前記フード前面部から前記フード後面部に向かって下向きに傾斜した、ことを特徴とする。
【0009】
本開示に係る自動洗髪装置は、前記フード後面部のうち、前記フード後面部に対して前記回転軸部の反対側が、前記フード部の左右側方の幅を直径とした半球体の曲面に相当する、ことを特徴とする。
【0010】
本開示に係る自動洗髪装置は、前記本体部の外面のうち、被施術者の身体が配置される本体部前面部の反対側である本体部後面部に、施術者の脚が配置される窪み部が形成された、ことを特徴とする。
【0011】
本開示に係る自動洗髪装置は、前記フード部において、前記フード前面部の両下端部のうち、前記顔面用開口部に対して前記回転軸部の反対側に、内側に向けて張り出したプレートが形成された、ことを特徴とする。
【0012】
本開示に係る自動洗髪装置は、前記プレートが、前記フード後面部に向けて伸びている、ことを特徴とする。
【0013】
本開示に係る自動洗髪装置は、前記プレートの伸びた先端部が、先細りになっている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本開示に係る自動洗髪装置は、自立した本体部と、本体部の上部において被施術者の頭部が配置されるボウル部と、ボウル部の上方を覆うフード部と、ボウル部とフード部とを連結した回転軸部とを有し、回転軸部が、ボウル部に配置された被施術者の頭部の側方に配置され、本体部の外面のうち、被施術者の身体が配置される本体部前面部から、本体部前面部の反対側である本体部後面部に向けられると共に、本体部前面部から本体部後面部向かって下向きに傾斜している。回転軸部が傾斜していることから、フード部の回転軌跡も傾斜する。したがって、フード部の開閉時において、フード前面部は、被施術者の顔面の正面から後方にズレた位置を横切ることから、フード部の内面に付着した水滴が、仮に滴ったとしても、被施術者の顔面に当たり辛くなる。また、フード部が傾斜した分、水滴は、フード部の内面や縁を伝う際、フード後面部側に流れるため、被施術者の顔面に当たり辛くなる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置の斜視図である。
図2図2は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置の前面図である。
図3図3は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置の右側面図である。
図4図4は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置の後面図である。
図5図5は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置の左側面図である。
図6図6は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置の上面図である。
図7図7は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部の第一斜視図である。
図8図8は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部の第二斜視図である。
図9図9は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部の前面図である。
図10図10は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部の右側面図である。
図11図11は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部の左側面図である。
図12図12は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部の上面図である。
図13図13は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部が開く様子を前面から視した前面第一開放状態図である。
図14図14は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部が開く様子を前面から視した前面第二開放状態図である。
図15図15は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部が開く様子を前面から視した前面第三開放状態図である。
図16図16は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部が開く様子を左側面から視した左側面第一開放状態図である。
図17図17は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部が開く様子を左側面から視した左側面第二開放状態図である。
図18図18は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部が開く様子を左側面から視した左側面第三開放状態図である。
図19図19は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部が開く様子を右側面から視した右側面第一開放状態図である。
図20図20は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部が開く様子を右側面から視した右側面第二開放状態図である。
図21図21は、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置のフード部が開く様子を右側面から視した右側面第三開放状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示に係る自動洗髪装置は、フード部が、被施術者の顔面を露出させるための顔面用開口部が形成されたフード前面部と、フード前面部に連接されて被施術者の頭部の周囲を覆うフード後面部とを有し、ボウル部の周縁に重ねられるフード部の周縁が、フード前面部からフード後面部に向かって下向きに傾斜している。フード部の内面に付着した水滴が、フード部の縁を伝う際、フード後面部側に流れるため、被施術者の顔面に当たり辛くなる。
【0017】
ところで、回転軸部が傾斜したことで、フード部の回転軌跡が傾斜していると、フード部は、開く際に後側に張り出すため、フード部は、バックポジションでの処理をする施術者や、自動洗髪装置の後側にある壁と干渉する。後述のとおり、本体部後面部に窪み部が形成されている場合、施術者は、尚更自動洗髪装置に近づくため、フード部と施術者とが干渉してしまう。そこで、本開示に係る自動洗髪装置は、フード後面部のうち、フード後面部に対して回転軸部の反対側が、フード部の左右側方の幅を直径とした半球体の曲面に相当するものとしてある。したがって、フード部が開く際、フード後面部のうち、回転軸部の反対側が、曲面となった分だけ、外側に張り出さない。よって、フード部が開く際にフード部と施術者とが干渉しない。
【0018】
本開示に係る自動洗髪装置は、本体部の外面のうち、被施術者の身体が配置される本体部前面部の反対側である本体部後面部に、施術者の脚が配置される窪み部が形成されている。バックポジションでの処理において、施術者は、脚を窪みに入れることで、被施術者に近づくことができる。
【0019】
本開示に係る自動洗髪装置は、フード部の周縁において、フード前面部の両下端部のうち、前記顔面用開口部に対して前記回転軸部の反対側に、内側に向けて張り出したプレートが形成されている。フード部の内面に付着した水滴は、プレートを伝って流れるため、水滴を被施術者の顔面から遠ざかる方向に流すことができる。また、フード部が閉じて自動洗髪装置が稼働している状態において、ボウル部内の水飛沫が、フード前面部の隙間から飛散するのを抑止することができる。
【0020】
本開示に係る自動洗髪装置は、プレートが、フード後面部に向けて伸びている。プレートを伝って流れる水滴をフード後面部に向けて流すことができる。
【0021】
本開示に係る自動洗髪装置は、プレートの伸びた先端部が、先細りになっている。プレートを伝って流れる水滴を、フード後面部に向けて流すことができ、更に先端部に向けて適切に誘導することができる。プレートが過度に大きい場合、フード部が閉じて自動洗髪装置が稼働している状態におけるボウル部内の水飛沫が、過度に妨げられ、洗髪が妨げられる可能性があるが、プレートが先細りになっているため、頭髪のフード前面部の隙間から飛散するのを抑止しつつも、適切に洗髪することができる。
【0022】
以下、本開示の実施形態に係る自動洗髪装置を図面に基づいて説明する。図1ないし6には、本実施形態に係る自動洗髪装置1が示されている。なお、以下では、被施術者(図示省略)が横たわる方向を前側(Front)とし、その反対側を後側(Back)とし、前後方向を奥行とした場合の幅方向をそれぞれ左右側(Right Side、Left Side)とし、自動洗髪装置1の高さ方向をそれぞれ上側及び下側(Up、Down)とする(図1参照)。
【0023】
図1ないし6に示されているとおり、自動洗髪装置1は、設置面に自立した本体部2と、この本体部2の上部において被施術者の頭部が配置されるボウル部3と、このボウル部3の上方を覆うフード部9と、ボウル部3とフード部9とを連結した回転軸部25とを有している。フード部9は、自在に開閉し、閉じた状態において、フード部9の周縁10は、ボウル部3の周縁に重ねられている。フード部9とボウル部3とで囲まれた内側には、施術空間が形成されている。
【0024】
本体部2の外面のうち、前側である本体部前面部4の手前には、施術台(図示省略)が設置され、施術台の上に被施術者が横たわる。本体部前面部4の上端部には、凹状部7が形成されている。凹状部7には、被施術者の首が通される。本体部前面部4の反対側である後側の本体部後面部5には、窪み部8が形成されている。窪み部8は、本体後面部5から本体部2の内側に向かって窪んでいる。窪み部8には、施術者(図示省略)が立って(又はスツールに座って)、バックポジションでの処理をする際、脚が配置される。本体部2の外面のうち、上面である本体部上面部6は、後側に向かうにしたがって下側に傾斜している。
【0025】
本体部前面部4の凹状部7に被施術者の首が置かれると、被施術者の頭部はボウル部3に配置される。ボウル部3の内側には、湯水を噴出するための複数のノズルが取り付けられ、排水口が形成されている(何れも図示省略)。
【0026】
回転軸部25は、本体部上面部6において、ボウル部3に配置された被施術者の頭部の左側(横たわった被施術者からみて右側)に配置されている。また、回転軸部25は、被施術者の顔面の長さ方向である前後方向に向けられると共に、本体部前面部4側から本体部後面部5側に向かって、水平面26に対して角度αだけ下向きに傾斜している。
【0027】
ここで、フード部9を図面に基づいて説明する。図7ないし12には、フード部9が示されている。
【0028】
図7ないし12に示されているとおり、フード部9は、透明又は半透明であり、前側であるフード前面部11と、後側であるフード後面部12とを有している。フード前面部11は、半円形の板状であり、被施術者の顔面を露出させるための顔面用開口部13が形成されている。顔面用開口部13は、半円形状である。フード後面部12は、フード前面部11の円周縁14に連接されていて、被施術者の頭部の周囲を覆うドーム状である。フード後面部12は、右側であるフード右面部15と、左側であるフード左面部16と、後側であるフード後曲面部17とを有している。
【0029】
上側から視して、フード後曲面部17は、左右非対称である(図12参照)。具体的には、フード後曲面部17は、左側であって、回転軸部25に近い方であるフード左後曲面部30と、右側であって、フード後面部12に対して回転軸部25と反対側であるフード右後曲面部29とを有している。フード右後曲面部29の曲率は、フード左後曲面部30の曲率よりも小さい。したがって、フード右後曲面部29は、フード左後曲面部30よりも、湾曲の度合いが緩やかであって、フード左後曲面部30よりも、フード部9の外側に向かって張り出す度合いが少ない。例えば、フード部9の左右方向の幅を「A」とした場合、フード右後曲面部29は、「A」を直径とした半球体の曲面に相当する。また、「A」の半分を「a」とした場合、フード右後曲面部29は、半径を「a」とした半球体の概ね1/4の曲面に相当する。
【0030】
フード左面部16の外面には、ヒンジ部18が形成されている。ヒンジ部18は、外側に向けて突出した一対の板状片19であり、板状片19は互いに対面している。板状片19には、軸部材が通される軸孔20が形成されている。両軸孔20を通る軸線27は、フード部9が本体部2に取り付けられた状態において、回転軸部25と同様に、水平面26に対して角度αだけ下向きに傾斜している(図5参照)。
【0031】
フード部9の周縁10のうち、フード前面部11の下端部には、内側の施術空間に向けて張り出した左右一対のプレート21が形成されている。プレート21は、フード前面部11の下端部のうち、ヒンジ部18側であるフード左面部16側に形成された回転軸側プレート22と、顔面用開口部13に対してヒンジ部18の反対側であるフード右面部15側に形成された非回転軸側プレート23とを有している。非回転軸側プレート23は、フード前面部11に対して、フード前面部11の外側から内側に至ってフード後面部12に向けて伸びている。非回転軸側プレート23の伸びた先である先端部24は、先細りとなって三角形状である。
【0032】
フード部9の周縁10は、フード前面部11からフード後面部12に向かって下向きに傾斜している。周縁10と、ヒンジ部18の両軸孔20を通る軸線27と、両プレート22,23とは、概ね平行であり、何れも下向きに傾斜している(図11参照)。
【0033】
以上のとおり、自動洗髪装置1が構成されている。次に、自動洗髪装置1の作用及び効果を、図面に基づいて説明する。図13ないし21には、自動洗髪装置1においてフード部9が開いていく様子が示されている。
【0034】
自動洗髪装置1による施術後、図13ないし15に示されているとおり、フード部9は、左側を回転軸として、左側に向けて開く(同図において左回り)。図16ないし18に示されているとおり、回転軸部25が傾斜していることから、フード部9の回転軌跡も傾斜する。具体的には、側面視において、フード部9のうち、フード前面部11の右側の部位(非回転軸側プレート23が形成されている方の部位)は、フード部9の回転に伴って、当該部位が、フード部9が閉じていたときにボウル部3の周縁に重ねられていた位置を通る垂直面28から、徐々に離れる方向に弧を描いて旋回する。したがって、フード部9の開閉時において、フード前面部11は、被施術者の顔面の正面から後方にズレた位置を横切ることから、フード部9の内面に付着した水滴が、仮に滴ったとしても、被施術者の顔面に当たり辛くなる。また、フード部9が傾斜した分、水滴は、フード部9の内面や縁を伝う際、フード後面部12側に流れるため、被施術者の顔面に当たり辛くなる。同様に、フード部9の周縁10も、フード前面部11からフード後面部12に向かって下向きに傾斜していることから、水滴が、フード後面部12側に流れるため、被施術者の顔面に当たり辛い。
【0035】
更に、本体部上面部6が、後側に向かうにしたがって下側に傾斜し、フード部9の周縁10も、下向きに傾斜していることから、バックポジションでの処理をする施術者が、施術し易い姿勢をとることができる。すなわち、自動洗髪装置1の後側において、施術者から視して、本体部上面部6が手前側に下がっていることから、施術者は、ボウル部3の周縁に腕を置いて施術することができる。
【0036】
図19ないし21に示されているとおり、フード部9が開く際、フード部9の内面に付着した水滴は、非回転軸側プレート23を伝って流れるため、水滴を被施術者の顔面から遠ざかる方向に流すことができる。一方で、フード部9が閉じて自動洗髪装置1が稼働している状態において、両プレート22,23がボウル部3とフード部9との間に配置されることから(図6参照)、ボウル部3内の水飛沫が、フード前面部11の隙間から飛散するのを抑止することができる。
【0037】
特に、非回転軸側プレート23は、フード前面部11の下端部のうち、顔面用開口部13に対して回転軸部25の反対側である右側に形成され、フード後面部12に向けて伸びていて、非回転軸側プレート23の伸びた先である先端部24が、先細りとなって三角形状であるため、非回転軸側プレート23を伝って流れる水滴をフード後面部12に向けて流すことができるうえ、更に先端部24に向けて適切に誘導することができる。また、非回転軸側プレート23が先細りになっているため、フード前面部11の隙間から飛散するのを抑止しつつも、適切に洗髪することができる。
【0038】
自動洗髪装置1の本体部後面部5には、窪み部8が形成され、施術者が、バックポジションでの処理をする際、窪み部8に脚が配置される。したがって、施術者は、被施術者に近づくことができる。なお、施術者が、本体部2の右側に立って被施術者の頭部を扱うこともできる。
【0039】
図21に示されているとおり、フード部9が全開した状態では、フード後面部12の周縁10が、本体部2の本体部後面部5よりも後側に張り出す程度は、僅かである。したがって、開閉するフード部9が、バックポジションでの処理をする施術者と干渉することを防ぐことができるし、自動洗髪装置1を可能な限り壁際に近づけて設置することができる。換言すれば、フード後面部12のフード右後曲面部29が、所定の曲面であることから、フード部9が外側に向かって張り出す度合いは、フード部9が、バックポジションでの処理をする施術者や、自動洗髪装置の後側にある壁に当たらない程度である。また、回転軸部25が傾斜する角度αは、自動洗髪装置1が壁際に設置され、フード部9が全開した際、フード部9が施術者や壁に当たらない程度である。なお、確度αが大きい程、フード部9の開閉時において、フード前面部11が、被施術者の顔面の正面から後方にズレる程度も大きくなるが、フード部9の回転軌跡上においてフード部9と、施術者や壁とが干渉することになる。
【0040】
なお、本開示の他の実施形態では、回転軸部は傾斜しているが、フード部の周縁は、水平である。
別の他の実施形態では、フード部の形状は左右対称である。
別の他の実施形態では、本体部に窪み部が形成されていない。
別の他の実施形態では、プレートの形状は任意である。
別の他の実施形態では、プレートの先端部は先細りではない。
別の他の実施形態では、フード部がプレートを有していない。
別の他の実施形態では、フード部が非回転軸側プレートのみを有し、回転軸側プレートを有していない。
別の他の実施形態では、フード部の回転軸側プレートの先願部が先細りである。
別の他の実施形態では、回転軸部が右側に形成されている。
【0041】
以上、本開示の実施形態を詳述したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。そして本開示は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0042】
1 自動洗髪装置
2 本体部
3 ボウル部
4 本体部前面部
5 本体部後面部
6 本体部上面部
7 凹状部
8 窪み部
9 フード部
10 周縁
11 フード前面部
12 フード後面部
13 顔面用開口部
14 円周縁
15 フード右面部
16 フード左面部
17 フード後曲面部
18 ヒンジ部
19 板状片
20 軸孔
21 プレート
22 回転軸側プレート
23 非回転軸側プレート
24 先端部
25 回転軸部
26 水平面
27 軸線
28 垂直面
29 フード右後曲面部
30 フード左後曲面部
α 角度
【要約】
フード部の開閉時に、水滴が被施術者の顔面に当たらないようにすることができる自動洗髪装置を提供する。自動洗髪装置1は、自立した本体部2の上部に形成されたボウル部3と、このボウル部3の上方を覆うフード部9とを有し、ボウル部3とフード部9とを連結した回転軸部25が、本体部上面部6において、前後方向に向けられると共に、本体前面部4側から本体部後面部5側に向かって、水平面線26に対して角度αだけ下向きに傾斜し、フード前面部11の右側の部位が、フード部9の回転に伴って垂直面28から、徐々に離れる方向に弧を描いて旋回する。
図1
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