(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-07
(45)【発行日】2025-01-16
(54)【発明の名称】ゲート装置
(51)【国際特許分類】
G07B 15/00 20110101AFI20250108BHJP
【FI】
G07B15/00 A
(21)【出願番号】P 2021153853
(22)【出願日】2021-09-22
【審査請求日】2024-03-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】柳沢 竜三
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-114163(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
ユーザの進行方向に対する前記筐体の側面に設置されたQRリーダと、
前記ユーザの進行方向に対する前記QRリーダの側面に設置されたQR利用可否表示部と、
を備える、ゲート装置。
【請求項2】
前記QR利用可否表示部は、前記QRリーダが利用可能な場合、利用可能であることを示す情報を表示する、請求項1に記載のゲート装置。
【請求項3】
前記QRリーダは、前記筐体内に設置された制御装置と接続することにより動作し、前記制御装置は、前記筐体内の前記QRリーダが設置された側面の近くに配置される、請求項1又は2に記載のゲート装置。
【請求項4】
前記筐体は、前記QRリーダが設置された側面に設置された利用可否表示部をさらに備え、前記QR利用可否表示部は、前記利用可否表示部の上部に設置される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲート装置。
【請求項5】
前記QRリーダは、上面に設けられたQRタッチ部と、
前記QRリーダが利用可能な場合、前記QRリーダ内に収められ、前記QRリーダが利用できない場合、前記QRタッチ部に蓋をするカバーと、
をさらに備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のゲート装置。
【請求項6】
前記QRリーダは、上面に設けられたQRタッチ部をさらに備え、
前記QRタッチ部は、水平方向に対して傾斜した向きに設置される、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のゲート装置。
【請求項7】
前記傾斜した向きは、通路側に向けられている、請求項6に記載のゲート装置。
【請求項8】
前記傾斜した向きは、前記ユーザの進行方向に向けられている、請求項6に記載のゲート装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ゲート装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲート装置である改札機は、利用者が所持する乗車券又はICカードに基づいて改札処理を行うのが一般的である。また、近年、改札機は、改札処理のために、磁気媒体ではなくQRコード(登録商標)が印刷されたQR媒体を用いる方法も利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
QR媒体に対応した改札機では、QR媒体が利用できない場合もある。この場合、ユーザは、QRリーダの認証面であるタッチ部の点灯/消灯によってQR媒体の利用可否を判断する必要がある。
【0005】
QRリーダのタッチ部は、鉛直上方を向いているため、車いすのユーザ又は子供等の身長の低いユーザは、視認しづらいという課題がある。
【0006】
また、QR媒体に対応していない改札機にQR媒体に対応させるための機器を後付けした場合、ユーザが視認しづらいという課題を低コストで解決するために、取り付けた機器であるQRリーダで対応する必要があるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係るゲート装置は、筐体と、ユーザの進行方向に対する前記筐体の側面に設置されたQRリーダと、前記ユーザの進行方向に対する前記QRリーダの側面に設置されたQR利用可否表示部と、を備えるものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、改札機の外観の構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、改札機1の機能をブロック図化して示す図である。
【
図3】
図3は、QRリーダが利用できない場合の改札機の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、ICカード専用の筐体にQRリーダを取り付けた場合の改札機の外観の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、QRリーダの取付け状況を示した改札機の外観の構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、
図1に示されるQRリーダの動作手順の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、改札機の外観の構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、改札機の機能をブロック図化して示す図である。
【
図9】
図9は、カバー及びカバー駆動機構を側面及び上面から見た場合の図である。
【
図10】
図10は、
図1に示されるQRリーダの動作手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら改札機について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
[第1の実施形態]
(構成)
図1及び
図2は、第1の実施形態に係るゲート装置である改札機1の構成例を示す図である。
図1は、改札機1の外観の構成例を示す図である。また、
図2は、改札機1の機能をブロック図化して示す図である。
【0010】
改札機1は、ユーザが所持する乗車券又はICカードを含む媒体から改札処理に用いる改札情報を取得し、取得した改札情報に基づいて媒体を所持するユーザの通行の可否を判定する。改札機1は、特定の場所へのユーザの通行を管理するシステムの一部の構成である。より具体的には、改札機1は、鉄道などの改札に用いられ、駅務システムの一部として用いられるものである。
【0011】
改札情報は、媒体の識別情報、及び支払情報を含むものである。支払情報は、改札機1における改札処理に用いられる。例えば、支払情報は、プリペイドに関する情報(プリペイド情報)などである。また、改札情報は、情報媒体の所持者の個人情報を含んでも良い。個人情報は、例えば、利用者の名前、生年月日、及び学生か否か等である。
【0012】
改札機1は、筐体11、ドア12、ドア開閉機構53、ICカードリーダライタ13、磁気券挿入口14、磁気券排出口15、磁気券処理部51、表示部16、表示制御回路52、利用可否表示部17,制御装置18,QRリーダ21、QRタッチ部22、及びQR利用可否表示部23を備える。
【0013】
ここで、改札機1は、元々QRリーダ21が取り付けられておらず、改修されてQRリーダ21が取り付けられている改札機1である。すなわち、改札機1は、元々QR媒体の読み取りができない改札機1であったが、改修によりQR媒体の読み取りが可能となった改札機1である。
【0014】
筐体11は、他の筐体と並列に配置されることによって通路を構成する。筐体11は、例えば、直方体状に構成される。
【0015】
ドア12は、筐体11の通路側の側面に設置される。ドア12は、ドア開閉機構53によって通路側に閉じるように駆動することにより通路をふさぎ、ユーザの通行を阻止する。
【0016】
ドア開閉機構53は、ドア12を開閉する機構である。ドア開閉機構53は、制御装置18の制御部181による制御に基づいてドア12を開閉駆動するようになっている。
【0017】
ICカードリーダライタ13は、ユーザが所持するICカード等の媒体と無線通信を行い、媒体から改札情報を取得する。また、ICカードリーダライタ13は、ICカードに必要な情報を書き込むことも可能である。
【0018】
磁気券挿入口14は、ユーザが所持する磁気券を投入する場所であり、ここに投入された磁気券は、筐体11内に取り込まれ、磁気券処理部51によって磁気券に記憶された改札情報を取得する。
【0019】
磁気券排出口15は、磁気券を排出する場所であり、筐体11内で改札情報が読み取られた磁気券を排出し、ユーザが排出された磁気券を回収する。
【0020】
磁気券処理部51は、磁気券挿入口14に投入された磁気券を受け入れ、磁気券に記憶された改札情報を取得する等の所定の処理を行い、処理した後の磁気券を磁気券排出口15から排出する。
【0021】
表示部16は、例えば、液晶表示装置などにより構成される。表示部16は、改札処理に関する情報を表示する。表示部16は、制御部181から入力される映像信号に応じて画面を表示する。
【0022】
利用可否表示部17は、例えば、液晶表示装置などにより構成される。利用可否表示部17は、筐体11が利用可能か否かをユーザに視認させる情報を表示する。
図1の例では、矢印が表示されており、矢印は、ICカードリーダライタ13及び磁気券挿入口14のいずれも利用可能であることを示す。なお、改札機1が利用できない場合、利用可否表示部17は、例えば赤色の×印を表示しても良い。
【0023】
表示制御回路52は、表示部16及び利用可否表示部17の表示制御を行う回路である。例えば、表示制御回路26は、制御部181からの指示に応じて表示部16又は利用可否表示部17に情報を出力する。
【0024】
制御装置18は、改札機1の動作を制御する。例えば、制御装置18は、QRリーダ21の動作を制御する。制御装置18は、
図1に示されるように、筐体11内に設置され、ICカードリーダライタ13の下部に設置される。すなわち、制御装置18は、筐体11のQRリーダ21が設置された側面33近くに設置される。制御装置18は、
図2に示されるように、制御部181、ROM182、RAM183、及びデータメモリ184を備える。
【0025】
制御部181は、CPU(Central Processing Unit)などのハードウエアプロセッサを備え、ROM182などのメモリに記憶されているプログラムを実行することにより種々の処理機能を実現する。
【0026】
ROM182は、予めデータが記憶されている不揮発性のメモリで構成される。例えば、 ROM182は、制御部181により実行される制御プログラムや制御データなどを記憶する。
【0027】
RAM183は、一時的にデータを記憶する揮発性メモリで構成される。例えば、RAM183は、制御部181にて実行される制御プログラムなどのバッファメモリとして機能する。
【0028】
データメモリ184は、書き換え可能な不揮発性メモリにより構成される。データメモリ184は、例えば、運賃情報や上位装置としてのホストコンピュータ(図示しない)からダウンロードされたデータなどを記憶する。
【0029】
QRリーダ21は、ユーザの進行方向に対する筐体11の側面33に設置され、磁気券挿入口14の直下に設置される。したがって、QR利用可否表示部23は、利用可否表示部17の上部に設置される。また、地面から筐体11の上面31までの高さは、当該地面からQRリーダ21の上面32までの高さより高い。
【0030】
QRタッチ部22は、鉛直上方を向いて設置される。QRタッチ部22は、ユーザが所持するQR媒体が翳されると、QR媒体から改札情報を読み取る。また、QRタッチ部22は、QRリーダ21が利用可能である場合、点灯し、QRリーダ21が利用できない場合、消灯する。
【0031】
QR利用可否表示部23は、ユーザの進行方向に対するQRリーダ21の側面に設置される。そして、QR利用可否表示部23は、例えば、液晶表示装置などにより構成される。QR利用可否表示部23は、QRリーダ21が利用可能か否かをユーザに視認させる情報を表示する。
図1の例では、「QR」が表示されている。また、QR利用可否表示部23は、この制御部181の制御信号に応じて、点灯又は消灯することが可能である。例えば、QR利用可否表示部23は、QRリーダ21が利用可能である場合、QRという文字を点灯させる。また、QR利用可否表示部23は、QRリーダ21が利用可能であることを強調するために、点灯する色を緑色等にしても良い。一方、利用できない場合、QR利用可否表示部23に「×」を表示させる又は消灯させる。
【0032】
図3は、QRリーダ21が利用できない場合の改札機1の構成例を示す図である。
【0033】
図3に示すように、QRリーダ21が利用できない場合、QR利用可否表示部23は、消灯されている。さらに、QRリーダ21が利用できないことを強調するために、バツ印24を点灯させる。例えば、QR利用可否表示部23は、QRリーダ21が利用できないことを強調するために赤色等でバツ印24を点灯させても良い。
【0034】
図4は、ICカード専用の筐体11にQRリーダ21を取り付けた場合の改札機1の外観の構成例を示す図である。
図4に示すように、ICカード専用の筐体11である場合、磁気券を処理できないため、磁気券挿入口14、磁気券排出口15、及び磁気券処理部51がない。
【0035】
改札機1が利用可能である場合、例えば
図4に示すように、利用可否表示部17は、ICカード専用の改札機1であることを示すために「IC」と表示して良い。また、利用可能であることを強調するために緑色等でICと表示して良い。なお、改札機1が利用できない場合、利用可否表示部17は、例えば赤色の×印を表示しても良い。また、制御装置18は、磁気券が利用可能な改札機と同様に、ICカードリーダライタ13の下部に設置される。
【0036】
図4に示される例では、QRリーダ21は、ユーザの進行方向に対する筐体11の側面33に設置される。したがって、地面から筐体11の上面31までの高さは、当該地面からQRリーダ21の上面32までの高さと同じであっても良い。
【0037】
図5は、QRリーダ21の取付け状況を示した改札機1の外観の構成例を示す図である。
図5に示すように、QRリーダ21は、筐体11の側面33と接する四隅にねじ止め用の固定部41を有し、この固定部41にねじ42がはめ込まれることにより、固定されている。
【0038】
また、筐体11の側面33とQRリーダ21が接する一部に穴43が開けられこの穴43を通るように配線がされることにより、QRリーダ21の各部と制御装置18とが接続されている。
【0039】
また、QRリーダ21が設置された筐体11の側面33に近い位置に制御装置18が設置されることにより、QRリーダ21と制御装置18とが接続される距離を短くすることができる。
【0040】
(動作)
図6は、
図1に示されるQRリーダ21の動作手順の一例を示すフローチャートである。
制御装置18の制御部181がROM182に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このフローチャートの動作が実現される。
【0041】
QRリーダ21が利用可能であると判定した場合、制御部181は、QRリーダ21が利用可能かを判定する(ステップST11)。制御部181は、QRリーダ21との接続状況を確認するなどして利用可能かどうかを判定する。
【0042】
制御部181は、QR利用可否表示部23に「QR」を表示させる(ステップST12)。QRリーダ21が利用可能であると判定した場合、制御部181は、QR利用可否表示部23にQR表示信号を出力する。QR利用可否表示部23は、当該QR表示信号に応じて、「QR」を表示する。なお、表示の色は、緑色等で良い。また、利用可否表示部17で使用する色と同じ色でも良いし、異なる色でも良い。
【0043】
制御部181は、QRタッチ部22を点灯させる(ステップST13)。制御部181は、QRタッチ部22に点灯信号を出力する。当該点灯信号に応じて、QRタッチ部22は、点灯し、QRタッチ部22が利用可能であることを示す。
【0044】
QRリーダ21は、ユーザの通行判定を開始する(ステップST14)。QRリーダ21は、QRタッチ部22に翳されたQR媒体を読み取り、改札情報を取得する。
【0045】
ステップST11でQRリーダ21が利用可能でないと判定した場合、制御部181は、QR利用可否表示部23に「×」を表示させる(ステップST15)。QRリーダ21が利用可能でないと判定した場合、制御部181は、QR利用可否表示部23にバツ印表示信号を出力する。QR利用可否表示部23は、当該バツ印表示信号に応じて、「×」を表示する。なお、表示の色は、赤色等で良い。また、QR利用可否表示部23は、「×」を表示する代わりに消灯しても良い。
【0046】
制御部181は、QRタッチ部22を消灯させる(ステップST16)。制御部181は、QRタッチ部22に消灯信号を出力する。当該消灯信号に応じて、QRタッチ部22は、消灯し、QRタッチ部22が利用できないことを示す。
【0047】
QRリーダ21は、ユーザの通行判定を停止する(ステップST17)。QRリーダ21は、QRタッチ部22に翳されたQR媒体を読み取られず、ユーザの通行判定を行うために使用されないことになる。
【0048】
(第1の実施形態の作用効果)
以上説明した第1の実施形態によれば、QRリーダ21にQR利用可否表示部23を設けることにより、QRリーダ21が利用可能か否かを車いすのユーザ又は子供のような身長が低いユーザが容易に判断することができるようになる。
【0049】
さらに改札機1は、今まで使用している筐体11にQRリーダ21を取り付けることができる。これにより、筐体11を取り換えなくともQR媒体に対応した改札機1にすることができ改修費用を低減することができる。
[第2の実施形態]
(構成)
図7及び
図8は、第2の実施形態に係る改札機1の構成例を示す図である。
図7は、改札機1の外観の構成例を示す図である。また、
図8は、改札機1の機能をブロック図化して示す図である。
【0050】
第1の実施形態と異なる点は、QRリーダ21がカバー25、カバー駆動機構54を備える点である。
【0051】
カバー25は、QRリーダ21が利用できない場合にQRタッチ部22を覆い、蓋をする。
図7に示すようにQRリーダ21が利用できない場合、カバー25は、カバー駆動機構54によって駆動され、QRタッチ部22を覆うことで蓋をする。
【0052】
図9は、カバー25及びカバー駆動機構54を側面及び上面から見た場合の図である。
図9(a)は、QRリーダ21が利用可能な場合のカバー25の状態を示し、
図9(b)は、QRリーダ21が利用できない場合のカバー25の状態を示す。
【0053】
図9(a)又は
図9(b)へのカバー25の移動は、カバー駆動機構54を駆動させることにより可能となる。例えば、カバー駆動機構54を駆動することにより、QRリーダ21が利用可能な状態である
図9(a)からQRリーダ21が利用可能できない状態である
図9(b)へのカバー25を動かす。そして、逆も同様である。
【0054】
図9(a)に示すように、QRリーダ21が利用可能である場合、カバー25は、QRリーダ21の内部に収まっている。その結果、QRタッチ部22は、カバー25に覆われておらず、QR媒体がQRタッチ部22に翳された場合にQRリーダ21は、乗車券情報を取得することができる。
【0055】
一方、
図9(b)に示すように、QRリーダ21が利用可能でない場合、QRタッチ部22は、カバー25に覆われてしまい、QR媒体をQRタッチ部22に翳すことができなくなっている。
【0056】
(動作)
図10は、
図1に示されるQRリーダ21の動作手順の一例を示すフローチャートである。
制御装置18の制御部181がROM182に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このフローチャートの動作が実現される。
【0057】
制御部181は、QRリーダ21が利用可能かを判定する(ステップST21)。制御部181は、QRリーダ21との接続状況を確認するなどして利用可能かどうかを判定する。
【0058】
QRリーダ21が利用可能であると判定した場合、制御部181は、QRリーダ21内にカバー25を収める。(ステップST22)。QRリーダ21が利用可能であると判定した場合、制御部181は、カバー駆動機構54にカバー収納信号を出力する。当該カバー収納信号に応じて、カバー駆動機構54は、カバー25をQRリーダ21内に収めるように駆動する。
【0059】
ステップST23~ステップST25は、
図6を参照して説明したステップST12~ステップST14と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0060】
QRリーダ21が利用できないと判定した場合、制御部181は、QRリーダ21からカバー25を出し、QRタッチ部22に蓋をする。(ステップST26)。QRリーダ21が利用可能でないと判定した場合、制御部181は、カバー駆動機構54にカバー信号を出力する。当該カバー信号に応じて、カバー駆動機構54は、カバー25をQRリーダ21からカバーを出し、QRタッチ部22を覆うように蓋をする。これにより、QRタッチ部22は、物理的に使用することができなくなる。
【0061】
ステップST27~ステップST29は、
図6を参照して説明したステップST15~ステップST17と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0062】
(第2の実施形態の作用効果)
以上説明した第2の実施形態によれば、QRリーダ21にQR利用可否表示部23を設けることにより、QRリーダ21が利用可能か否かを車いすのユーザ又は子供のような身長が低いユーザが容易に判断することができるようになる。
【0063】
また、改札機1は、今まで使用している筐体11にQRリーダ21を取り付けることができる。これにより、筐体11を取り換えなくともQR媒体に対応した改札機1にすることができ改修費用を低減することができる。
【0064】
さらに、QRリーダ21が利用できない場合、カバー25でQRタッチ部22に蓋をすることにより、QRリーダ21が利用できないことをさらに容易に判断することができるようになる。
[第3の実施形態]
(構成)
図11及び
図12は、第3の実施形態に係る改札機1の構成例を示す図である。
図11及び
図12は、改札機1の外観の構成例を示す図である。
【0065】
図11及び
図12の実施形態では、QRリーダ21の上面32が傾斜している点で第1の実施形態と異なる。
【0066】
例えば、
図11の例では、QRリーダ21の傾斜した上面32が通路側に向けられている。QRリーダ21のQRタッチ部22は、利用可能な場合、点灯する。そして、
図11に示す例の場合、この点灯された光は、鉛直上方に進むのではなく、ユーザの進行方向に向かって左斜め上に進むことになる。そのため、QRリーダ21が利用可能かどうか車いすのユーザ又は子供のような身長の低いユーザが容易に判断することができる。
【0067】
また、
図12の例では、QRリーダ21の上面32がユーザの進行方向に向かって傾斜している。QRリーダ21のQRタッチ部22は、利用可能な場合、点灯する。そして、
図12に示す例の場合、この点灯された光が鉛直上方に進むだけでなく、ユーザの進行方向にも向かって光が進むことになる。そのため、QRリーダ21が利用可能かどうか車いすのユーザ又は子供のような身長の低いユーザが容易に判断することができる。
【0068】
(動作)
第3の実施形態の動作は、
図6を参照して説明した動作と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0069】
(第3の実施形態の作用効果)
以上説明した第3の実施形態によれば、QRリーダ21にQR利用可否表示部23を設けることにより、QRリーダ21が利用可能か否かを車いすのユーザ又は子供のような身長が低いユーザが容易に判断することができるようになる。
また、改札機1は、今まで使用している筐体11にQRリーダ21を取り付けることができる。これにより、筐体11を取り換えなくともQR媒体に対応した改札機1にすることができ改修費用を低減することができる。
【0070】
さらに、QRリーダ21のQRタッチ部22が水平方向に対して傾斜している。このようにQRタッチ部22が傾斜することにより、QRリーダ21が利用可能か否かを車いすのユーザ又は子供のような身長が低いユーザがさらに容易に判断することができるようになる。
【0071】
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第2の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせることも可能である。
【0072】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0073】
1…改札機
11…筐体
12…ドア
13…ICカードリーダライタ
14…磁気券挿入口
15…磁気券排出口
16…表示部
17…利用可否表示部
18…制御装置
21…QRリーダ
22…QRタッチ部
23…QR利用可否表示部
24…バツ印
25…カバー
26…表示制御回路
41…固定部
42…ねじ
43…穴
51…磁気券処理部
52…表示制御回路
53…ドア開閉機構
54…カバー駆動機構
181…制御部
182…ROM
183…RAM
184…データメモリ