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特許7615039インプラント、システム、および使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-07
(45)【発行日】2025-01-16
(54)【発明の名称】インプラント、システム、および使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/72 20060101AFI20250108BHJP
【FI】
A61B17/72
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021550271
(86)(22)【出願日】2020-02-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 US2020020445
(87)【国際公開番号】W WO2020176874
(87)【国際公開日】2020-09-03
【審査請求日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】62/812,247
(32)【優先日】2019-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521358121
【氏名又は名称】パラゴン28・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PARAGON 28, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】メイジャーズ,ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ,トーマス アール
(72)【発明者】
【氏名】ムラディニッチ,ピーター アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ロガウ,ケネス アラン
【審査官】木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0296241(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0130370(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/56―17/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部材であって、前記第1部材の第1端部に配置された関節に圧縮力を印加するために必要な蓄積エネルギーを提供する第1ばねを有する第1部材と、
前記第1部材の内部に受け入れられる第2部材と、
を備え、
前記第1部材は、
第1端部に結合された前記第1ばねを有する本体部と、
前記本体部の第2端部に結合された遠位端部分と、
を備え、
前記本体部は、
前記本体部を貫通して、前記第1部材の長手方向に垂直に延びた第1貫通孔と、
前記本体部を貫通して、前記第1部材の前記長手方向に垂直に延びた少なくとも1つの第2貫通孔と、
前記本体部を貫通して延びた回転防止ピン開口部と、
を備え、
前記遠位端部分は、
記第1部材の前記長手方向に沿って前記第1部材を貫通して延びた貫通孔の内部に配置されたねじ部と、
前記本体部の前記第2端部から離れて延びた少なくとも1つの突起と
を備える、
釘システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第2貫通孔は、前記第1貫通孔と前記第2端部との間で長手方向に沿って配置される、
請求項1に記載の釘システム。
【請求項3】
前記回転防止ピン開口部は、前記第1貫通孔と前記少なくとも1つの第2貫通孔との間に配置される、
請求項1または2に記載の釘システム。
【請求項4】
前記回転防止ピン開口部は、前記第1貫通孔および前記少なくとも1つの第2貫通孔から円周方向にオフセットされている、
請求項1から3のいずれか1項に記載の釘システム。
【請求項5】
前記第2部材は、
第1端部と第2端部とを有する本体部と、
前記本体部の前記第1端部に結合された内側ロッドクリップと、
前記本体部の前記第2端部に結合された遠位端部分と、
を備える、
請求項1からのいずれか1項に記載の釘システム。
【請求項6】
前記遠位端部分は、
本体部と、
前記本体部を貫通して延びた遠位貫通孔と、
を備え、
前記遠位貫通孔は、細長い穴である、
請求項5に記載の釘システム。
【請求項7】
前記遠位貫通孔は、前記第1貫通孔および前記少なくとも1つの第2貫通孔に垂直に前記本体部を貫通して延びる、
請求項6に記載の釘システム。
【請求項8】
前記第2部材の前記本体部はさらに、
前記第2部材の前記本体部の前記第2端部の近くに配置された第1貫通孔と、
前記第2部材の前記本体部の前記第1端部の近くに配置された少なくとも1つの第2貫通孔と、
前記第2部材の前記第1貫通孔と前記第2部材の前記少なくとも1つの第2貫通孔との間に配置された回転防止ピン開口部と、
を備える、
請求項5から7のいずれか1項に記載の釘システム。
【請求項9】
前記第2部材は、前記第1部材に設けられた前記第1部材を貫通して第1端部から第2端部まで延びた貫通孔に挿入され、
前記第1部材の前記第1貫通孔は、前記第2部材の前記第1貫通孔と整合し、
前記第1部材の前記少なくとも1つの前記第2貫通孔は、前記第2部材の前記少なくとも1つの第2貫通孔と整合する、
請求項に記載の釘システム。
【請求項10】
前記第2部材の前記回転防止ピン開口部は、前記第2部材の前記第1貫通孔と前記第2部材の前記少なくとも1つの第2貫通孔とに垂直に配置される、
請求項8または9に記載の釘システム。
【請求項11】
前記内側ロッドクリップは、
前記内側ロッドクリップの第1端部にある停止部と、
前記内側ロッドクリップの第2端部にある結合部と、
前記内側ロッドクリップから離れて延びた少なくとも1つの突起と、
を備え、
前記内側ロッドクリップの前記少なくとも1つの突起は、前記停止部と前記結合部との間で前記内側ロッドクリップの長さに沿って配置される、
請求項から10のいずれか1項に記載の釘システム。
【請求項12】
前記第2部材の前記遠位端部分は、
第1端部と第2端部とを有する本体と、
前記第2部材の前記本体部を貫通して延びた少なくとも1つの遠位貫通孔と、
前記本体の前記第1端部に配置された結合部と、
を備え、
前記結合部は、雌ねじを含む、
請求項から11のいずれか1項に記載の釘システム。
【請求項13】
前記第2部材の前記遠位端部分の前記少なくとも1つの遠位貫通孔は、前記第1部材の前記遠位貫通孔と整合する、
請求項12に記載の釘システム。
【請求項14】
前記第2部材は、
前記第2部材の第2端部に配置された関節に圧縮力を印加するために必要な蓄積エネルギーを提供する第2ばね
を備える、
請求項1から13のいずれか1項に記載の釘システム。
【請求項15】
さらに、
前記釘システムの第1端部で前記第1部材を前記第2部材に固定するよう配置された結合部材、
を備える、
請求項1から14のいずれか1項に記載の釘システム。
【請求項16】
さらに、
前記釘システムの第2端部に結合されて、前記第1部材を前記第2部材に固定する締めねじ、
を備える、
請求項1から15のいずれか1項に記載の釘システム。
【請求項17】
前記締めねじは、
本体部と、
第1端部の近くで前記本体部から離れて延びたフランジと、
前記本体部の前記第1端部から離れて延びた結合突起と、
を備える、
請求項16に記載の釘システム。
【請求項18】
前記結合突起の外面にねじが形成されている、
請求項17に記載の釘システム。
【請求項19】
前記締めねじは、
前記締めねじの前記本体部の第2端部に向かって延びた凹部領域と、
前記凹部領域の内部に配置された駆動開口部と、
を備える、
請求項16から18のいずれか1項に記載の釘システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、「インプラント、システム、および使用方法」と題する、2019年2月28日に出願された米国仮出願番号62/812,247号の米国特許法第119条に基づく優先権の利益を主張するものであり、その開示内容の全体が本明細書に参照として組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般的に、骨の変形を矯正するために使用される、一般外科、足病学、および整形外科のインプラントに関する。より具体的には、限定はされないが、本発明は、骨の変形を矯正するためのインプラント、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、病理学、外傷、または以前の手術の失敗のために、脛骨-距骨-踵骨(TTC)複合体の融合が必要となる。3つの骨を融合させるための現在利用可能なオプションには、髄内釘(IM)、交差ねじ(crossing screw)、またはプレーティング(plating)が含まれる。現在利用可能なインプラントは、2つの関節、脛距関節または足首関節と、距踵関節または距骨下関節と、を交差させる。現在利用可能なインプラントの使用中に、関節面の間に隙間を発生させる吸収期間が存在する。この隙間は、融合の失敗(癒着不能)につながり、最終的に装置の故障につながることがある。したがって、新しいインプラント、システム、および使用方法では、治療過程において、ギャップを回避または最小限にし、骨の対向性(opposition)を維持することを保証することが求められている。
【発明の概要】
【0004】
本発明の態様は、足および足首の骨の変形を矯正するためのインプラント、システム、および方法を提供する。
【0005】
一態様において、本明細書で提供されるのは釘システムである。釘システムは、第1部材であって、第1部材の第1端部に配置された第1変形可能部材を有する第1部材と、第1部材に結合された第2部材と、を備える。
【0006】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、釘システムを使用した方法である。方法は、患者に少なくとも1つの釘システムを挿入することと、釘システムを解放して患者の関節を圧縮することと、を含む。
【0007】
本発明のこれらの、および他の目的、特徴、および利点は、添付の図面と併せて、本発明の様々な態様の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0008】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の実施の形態を例示し、本明細書の詳細な説明とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。図面は、好ましい実施の形態を説明するためだけのものであり、本発明を限定するものとして解釈されるものではない。業界の標準的な慣行に従い、様々な特徴は、縮尺通りに描かれていないことを強調する。実際には、議論を明確にするために、様々な特徴の寸法を任意に増減することができる。本発明の前述のおよび他の目的、特徴、および利点は、添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一態様による、動的釘(dynamic nail)の第1の斜視図
図2】本開示の一態様による、図1の動的釘の第2の斜視図
図3】本開示の一態様による、図1の動的釘の本体の一部を透過させた第3の斜視図
図4】本開示の一態様による、図3の動的釘の第4の斜視図
図5】本開示の一態様による、図1の動的釘の第1の側面図
図6】本開示の一態様による、図1の動的釘の第2の側面図
図7】本開示の一態様による、図1の動的釘の第3の側面図
図8】本開示の一態様による、図1の動的釘の第4の側面図
図9】本開示の一態様による、図1の動的釘の第1の端面図
図10】本開示の一態様による、図1の動的釘の第2の端面図
図11】本開示の一態様による、図1の動的釘の第1の分解側面図
図12】本開示の一態様による、図1の動的釘の第2の分解側面図
図13】本開示の一態様による、図1の動的釘の第1の分解斜視図
図14】本開示の一態様による、図1の動的釘の第2の分解斜視図
図15】本開示の一態様による、別の実施の形態の動的釘の第1の斜視図
図16】本開示の一態様による、図15の動的釘の第2の斜視図
図17】本開示の一態様による、図15の動的釘の本体の一部を透過させた第3の斜視図
図18】本開示の一態様による、図17の動的釘の第4の斜視図
図19】本開示の一態様による、図15の動的釘の第1の側面図
図20】本開示の一態様による、図15の動的釘の第2の側面図
図21】本開示の一態様による、図15の動的釘の第3の側面図
図22】本開示の一態様による、図15の動的釘の第4の側面図
図23】本開示の一態様による、図15の動的釘の第1の端面図
図24】本開示の一態様による、図15の動的釘の第2の端面図
図25】本開示の一態様による、図15の動的釘の第1の分解側面図
図26】本開示の一態様による、図15の動的釘の第2の分解側面図
図27】本開示の一態様による、図15の動的釘の第1の分解斜視図
図28】本開示の一態様による、図15の動的釘の第2の分解斜視図
図29】本開示の一態様による、患者の下肢に挿入された図15~28の動的釘の斜視図
図30】本開示の一態様による、患者の下肢に挿入された図15~28の動的釘のより大きな実施の形態の斜視図
図31】本開示の一態様による、圧縮位置(compressed position)にある動的釘の別の実施の形態の第1の斜視図
図32】本開示の一態様による、図31の動的釘の第2の斜視図
図33】本開示の一態様による、図31の動的釘の本体の一部を透過させた第3の斜視図
図34】本開示の一態様による、図33の動的釘の第4の斜視図
図35】本開示の一態様による、図31の動的釘の第1の側面図
図36】本開示の一態様による、図31の動的釘の第2の側面図
図37】本開示の一態様による、図31の動的釘の第3の側面図
図38】本開示の一態様による、図31の動的釘の第4の側面図
図39】本開示の一態様による、図31の動的釘の第1の端面図
図40】本開示の一態様による、図31の動的釘の第2の端面図
図41】本開示の一態様による、図31の動的釘の第1の分解側面図
図42】本開示の一態様による、図31の動的釘の第2の分解側面図
図43】本開示の一態様による、図31の動的釘の第1の分解斜視図
図44】本開示の一態様による、図31の動的釘の第2の分解斜視図
図45】本開示の一態様による、湾曲釘システムの分解側面図
図46】本開示の一態様による、患者の下肢に移植された図45の湾曲釘システムの側面図
図47】本開示の一態様による、図46の湾曲釘システムおよび下肢の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0010】
概説すると、本明細書で開示されているのは、骨の変形を矯正するためのインプラントおよびシステムである。さらに、インプラントおよびシステムを使用して骨の変形を矯正するための方法についても説明する。
【0011】
この詳細な説明、および以下の特許請求の範囲において、近位(proximal)、遠位(dismal)、前部(anterior)または足底(plantar)、後部(posterior)または背部(dorsal)、内側(medial)、横(lateral)、上側(superior)、および下側(inferior)という用語は、自然骨の相対的な配置に応じて骨またはインプラントの特定の部分または部位を示すための標準的な用法、または方向性のある用語により定義される。例えば、「近位」は、装置またはインプラントの胴体に最も近い部分を意味するが、「遠位」は、装置またはインプラントの胴体から最も遠い部分を示す。方向を示す用語として、「前部」は身体の前側に向かう方向であり、「後部」は身体の後側に向かう方向を意味し、「内側」は身体の正中線に向かう方向を意味し、「横」は身体の正中線から横に向かうまたは離れる方向であり、「上側」は別の物体または構造の上方向、「下側」は別の物体または構造の下方向を意味する。さらに、特に足に関して、「背部」という用語は足の甲を指し、「足底」という用語は足の裏を指す。
【0012】
同様に、解剖学的構造または表面に関して位置または方向を使用することができる。例えば、現在の装置、システム、器具、および方法が、本明細書において足首の骨での使用に関して記載されているため、足、足首、および下腿の骨を使用して、装置、システム、器具、および方法の表面、位置、方向、または配向を説明することができる。さらに、本明細書に開示される、装置、システム、器具、および方法、およびその態様、構成要素、特徴などは、簡潔にするために身体の片側に関して説明される。しかし、人間の体は、対称軸(正中線)に対して比較的対称またはミラーリングであるため、本明細書に記載されるおよび/または図示される、装置、システム、器具、および方法、およびその態様、構成要素、特徴などは、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、同一のまたは同様の目的のために、身体の別の側で使用または関連付けるために変更、変化、修正、再構成、またはその他の方法で変更することができることが明示的に企図されている。例えば、右脚に関して本明細書に記載される、装置、システム、器具、および方法、およびその態様、構成要素、特徴などは、同様に左脚でも機能するようミラーリングされてもよい。さらに、本明細書に開示される、装置、システム、器具、および方法、およびその態様、構成要素、特徴などは、簡潔にするために、脚に関して記載されるが、装置、システム、器具、および方法は、同様の構造を有する身体の他の骨でも使用してもよいことが理解されるべきである。
【0013】
図1~14を参照すると、インプラント100が図示されている。インプラント100は、IM釘または交差ねじである。インプラント100は、第1部材または外側シース(sheath)110と、第2部材または内側ロッド(rod)150と、第1端部または近位端102で第1部材110を第2部材150に固定する結合部材130と、第2端部または遠位端104で第1部材110を第2部材150に固定する締めねじ190と、を備える。
【0014】
引き続き図1~14を参照すると、第1部材110は、本体部またはシャフト112と、本体部112の第1端部に結合された変形可能部材120と、本体部112の第2端部に結合された遠位端部分140と、を備える。第1部材110はまた、変形可能部材120の近くに配置された第1または近位貫通孔または留め具穴114と、遠位端部分140の近くに配置された少なくとも1つの第2貫通孔または留め具穴116と、を備える。穴114、116は、例えば、細長い穴または楕円形の穴であってもよい。穴114、116は、第1部材110の長手方向軸に垂直に、一方側から他方側まで本体部112を貫通して延びてもよい。穴114、116は、例えば、骨ねじまたは骨留め具を受け入れるような大きさおよび形状、または構成であってもよい。本体部112はまた、一方側から他方側まで本体部112を貫通して延びた少なくとも1つの回転防止ピン開口部118を備えてもよい。ピン開口部118は、例えば、回転防止ピン106を受け入れるような大きさおよび形状、または構成である。第1部材110はまた、第1部材110の長手方向軸に沿って第1部材110を貫通して延びた貫通孔122を備えてもよい。
【0015】
図1図8、および図11図14に示すように、変形可能部材、ばね、または近位外部ばね部材120は、本体部112の第1端部に結合されている。患者に挿入されたときに、近位外部ばね120は、解剖学的に脛骨の内側に存在する。ばね120は、例えば、第1の圧縮位置に挿入することができる。移植が完了すると、ばね120は、少なくとも1つの第2の部分的な圧縮位置に移動してもよい。図示されているように、変形可能部材120は、らせん状に切断されて、機械加工されたばねである。らせんばね120は、1つに切断されるか、または、釘100の外側シース110と一体的に切断される。ばね120は、移植された後に脛骨に向かって距骨を「引っ張る」ことにより、脛骨-距骨関節に圧縮力を印加するために必要な蓄積エネルギーを提供するために圧縮されてもよい。
【0016】
第1部材110の遠位端部分140は、本体部112の第2端部に結合されたシャフトまたは本体142を備える。遠位端部分140はまた、インプラント100の第2端部104の近くに配置された遠位または第2貫通孔または留め具穴144を備えてもよい。貫通孔144は、第1部材110の長手方向軸に垂直に、一方側から他方側まで本体142を貫通して延びてもよい。図14に示すように、遠位端部分140はまた、第1部材110の貫通孔122の内面に配置されたねじ部140を備えてもよい。
【0017】
引き続き図3図4図13、および図14を参照すると、第2部材または内側ロッド150は、第2部材150の第1端部に結合されてそこから離れて延びた内側ロッドクリップ160と、第2部材150の第2端部に結合されてそこから離れて延びた遠位端部分170と、を有する本体部またはシャフト152を備える。第2部材150はまた、骨ねじまたは骨留め具を受け入れるための第1または近位貫通孔または留め具穴154を備えてもよい。貫通孔154は、例えば、内側ロッドクリップ160の近くに配置されてもよい。貫通孔154は、組み立てられたときに、第1部材110の貫通孔114に整合するよう配置されてもよい。第2部材150は、さらに、遠位端部分170の近くに配置された少なくとも1つの第2貫通孔または留め具穴156を備えてもよい。第2貫通孔156は、組み立てられたときに、第1部材110の第2貫通孔116に整合するよう配置されてもよい。第2部材150はまた、回転防止ピン106を受け入れるような構成、または大きさおよび形状の少なくとも1つの回転防止ピン開口部158を備えてもよい。ピン開口部158は、例えば、第1部材110を第2部材130に固定するためにピン106をピン開口部118およびピン開口部158を貫通して挿入できるように、ピン開口部118と整合するよう配置されてもよい。
【0018】
図3図4図9図13、および図13に示すように、内側ロッドクリップ160は、本体部152に結合され、そこから離れて延びたベース部162を備える。内側ロッドクリップ160はまた、内側ロッドクリップ160を貫通して延び、ピン106を受け入れるような構成、または大きさおよび形状の回転防止ピン開口部164を備える。図3および図4に示すように、組み立てられたときに、ベース部162の少なくとも第1の部分は、貫通孔122の内部に配置され、変形可能部材120により囲まれており、ベース部162の少なくとも第2の部分は、結合部材130の貫通孔134の内部に配置される。代替的な実施の形態において、内側ロッドクリップ160は、柔軟性を有する歯(tines、図示省略)を可能にするために内側ロッドクリップ160に機械加工されたスロット(図示省略)を備えてもよい。内側ロッドクリップ160の歯が外側シース110に係合すると、歯は、解離を防ぐために役立つ。歯はまた、外部ばね120の力を伝達および保持する。
【0019】
遠位端部分170は、ベース部162と反対側の端部で本体部152から離れて延びたシャフトまたは本体172を備える。遠位端部分170はまた、骨ねじまたは骨留め具を受け入れるための第2または遠位貫通孔または留め具穴174を備えてもよい。遠位端部分170はさらに、結合部176を備える。結合部176は、第2端部から遠位端部分170の中に延びた開口部178を備える。開口部178は、開口部の少なくとも一部に沿って雌ねじを備えてもよい。結合部176はまた、第2端部から結合部176の内部に嵌め込まれた位置合わせ凹部180を備えてもよい。位置合わせ凹部180は、締めねじ190の対応する位置合わせ突起に係合することができる。結合部176はまた、第2端部の外周を囲む雄ねじ182を備えてもよい。
【0020】
引き続き図3図4図13、および図14を参照すると、締めねじ190は、本体部192の外面に形成された少なくとも1つの溝194を有する本体部192を備えてもよい。締めねじはまた、締めねじ190の第1端部から離れて延びた結合突起196を備えてもよい。結合突起196は、貫通孔202の内面に沿って配置された内周ねじ部198と、突起196の外面の周囲を囲む外周ねじ部200と、を備えてもよい。締めねじ190はまた、インプラント100からのプリロード圧縮を除去するための工具を受け入れるための工具係合開口部または駆動開口部204を備えてもよい。締めねじ190は、近位外部ばね120を圧縮状態で保持する。締めねじ190は、例えば、締めねじ190の操作および/または解放により、プリロード(例えば、圧縮された)位置からロード(例えば、少なくとも部分的に圧縮された)位置まで近位外部ばね120を作動させるように、インプラント100に解放可能に結合することができる。したがって、インプラント100は、変形可能本体120の圧縮と、そのそれぞれのスロットの底部での回転防止ピン106の配置を含む、「プリロード」位置で患者に挿入する状態にすることができる。
【0021】
ここで、図15図30を参照すると、動的釘、二重ばね動的釘、または二重ばねインプラント300が図示されている。釘300は、第1端部302と、第2端部304と、長手方向軸に沿って釘300を通過して延びた貫通孔306と、を有する。インプラント300は、IM釘または交差ねじである。インプラント300は、第1部材または外側シース310と、第2部材または内側ロッド330と、第1端部または近位端302で第1部材310を第2部材330に固定する結合部材130と、第2端部または遠位端304で第1部材310を第2部材330に固定する締めねじ190と、を備える。結合部材130と締めねじ190とは、インプラント100を参照して上述の通り説明したタイプのものであり、簡潔にするためにここでは再び説明しない。締めねじ190は、例えば、締めねじ190の操作および/または解放により、プリロード(例えば、圧縮された)位置からロード(例えば、少なくとも部分的に圧縮された)位置まで近位外部ばね120を作動させるように、インプラント300に解放可能に結合することができる。
【0022】
引き続き図15図30を参照すると、第1部材310は、本体部112と、本体部112の第1端部に結合された変形可能部材120と、本体部112の第2端部に結合された遠位端部分320と、を備える。第1部材310はまた、変形可能部材120の近くに配置された第1または近位貫通孔または留め具穴114と、遠位端部分320の近くに配置された少なくとも1つの第2貫通孔または留め具穴116と、を備える。穴114、116は、例えば、細長い穴または楕円形の穴であってもよい。穴114、116は、第1部材310の長手方向軸に垂直に、一方側から他方側まで本体部112を貫通して延びてもよい。穴114、116は、図29および図30に示すように、例えば、骨ねじまたは骨留め具308を受け入れるような大きさおよび形状、または構成であってもよい。本体部112はまた、一方側から他方側まで本体部112を貫通して延びて、穴114と変形可能部材120との間に配置された少なくとも1つの回転防止ピン開口部312を備えてもよい。ピン開口部312は、例えば、回転防止ピン106を受け入れるような大きさおよび形状、または構成である。第1部材310はまた、第1部材310の長手方向軸に沿って第1部材310を貫通して延びた貫通孔306を備えてもよい。
【0023】
第1部材310の遠位端部分320は、図17図18、および図25図28に示すように、本体部112の第2端部に結合される。遠位端部分320はまた、インプラント300の本体部112の近くに配置された第1貫通孔または留め具穴322を備えてもよい。遠位端部分320はさらに、第1部材310の長手方向軸に垂直に、一方側から他方側まで遠位端部分320を通過して延びた第2貫通孔または留め具穴326を備えてもよい。さらに、遠位端部分320は、一方側から他方側まで遠位端部分320を通過して延びた回転防止ピン開口部324を備えてもよい。ピン開口部324は、例えば、回転防止ピン106を受け入れるような大きさおよび形状、または構成である。図28に示すように、遠位端部分320はまた、第1部分310の貫通孔306の内面に配置されたねじ部328を備えてもよい。
【0024】
引き続き図17図18、および図25図28を参照すると、第2部材または内側ロッド330は、第2部材330の第1端部に結合され、そこから離れて延びた内側ロッドクリップ340と、第2部材330の本体部332の第2端部に結合され、そこから離れて延びた第2変形可能部材、第2ばね、または内部ばね350と、を有するシャフトまたは本体部332を備える。第2部材330の本体部332はまた、骨ねじまたは骨留め具308を受け入れるための第1または近位貫通孔または留め具穴334を備えてもよい。貫通孔334は、例えば、内側ロッドクリップ340の近くに配置されてもよい。貫通孔334は、組み立てられたときに、第1部材310の貫通孔114と整合するよう配置されてもよい。第2部材330はさらに、第2変形可能部材350の近くに配置された少なくとも1つの第2貫通孔または留め具穴336を備えてもよい。第2貫通孔336は、組み立てられたときに、第1部材310の第2貫通孔116と整合するよう配置されてもよい。第2部材330はまた、回転防止ピン106を受け入れるような構成、または大きさおよび形状の少なくとも1つの回転防止ピン開口部338を備えてもよい。ピン開口部338は、例えば、第1部材310を第2部材330に固定するためにピン106をピン開口部312およびピン開口部338を貫通して挿入できるように、ピン開口部112と整合するよう配置されてもよい。
【0025】
図17図18、および図25図28に示すように、内側ロッドクリップ340は、本体部332に結合され、そこから離れて延びたベース部342を備える。内側ロッドクリップ340はまた、内側ロッドクリップ340を通過して延び、ピン106を受け入れるような構成、または大きさおよび形状の回転防止ピン開口部344を備えてもよい。組み立てられたときに、ベース部342は、図17および図18に示すように、第1部材310の貫通孔306の内部に配置され、変形可能部材120に囲まれている。代替的な実施の形態において、内側ロッドクリップ340は、柔軟性を有する歯(図示省略)を可能にするために内側ロッドクリップ340に機械加工されたスロット(図示省略)を備えてもよい。内側ロッドクリップ340の歯が外側シース310に係合すると、歯は、解離を防ぐために役立つ。歯はまた、外部ばね120および内部ばね350の力を伝達および保持する。
【0026】
第2変形可能部材350は、らせん状に切断されて、機械加工されたばねである。らせんばね350は、1つに切断されるか、または、釘300の内部ロッド330と一体的に切断される。ばね350は、一方側から他方側までばね350を貫通して延びた第1貫通孔または留め具穴352と、一方側から他方側までばね350を貫通して延びた第2貫通孔または留め具穴354と、を備えてもよい。ばね350はまた、一方側から他方側までばね350を貫通して延びて、第1貫通孔352と第2貫通孔354との間に配置された回転防止ピン開口部356を備えてもよい。第2ばね350はまた、第2部材330の第2端部または遠位端に配置された結合部358を備えてもよい。結合部358は、開口部360の内面に配置された雌ねじを有する開口部360を備えてもよい。結合部358はまた、ばね350の第2端部に嵌め込まれた位置合わせ凹部362を備える。位置合わせ凹部362は、締めねじ190の対応する位置合わせ突起に係合することができる。結合部358はまた、第2端部の外周を囲む雄ねじ364を備えてもよい。
【0027】
ここで、図31図41を参照すると、別のインプラント400が図示されている。インプラント400は、例えば、動的釘、動的釘、単一ばね釘、IM釘、または交差ねじであってもよい。インプラント400は、第1部材または外側シース410と、第2部材または内側ロッド450と、第1端部または近位端402で第1部材410を第2部材450に固定する結合部材430と、第2端部または遠位端404で第1部材410を第2部材450に固定する締めねじ490と、を備える。
【0028】
引き続き図31図44を参照すると、第1部材410は、本体部またはシャフト412と、本体部412の第1端部に結合された変形可能部材420と、本体部412の第2端部に結合された遠位端部分440と、を備える。第1部材410はまた、変形可能部材420の近くに配置された第1または近位貫通孔または留め具穴414と、遠位端部分440の近くに配置された第2貫通孔または留め具穴416と、を備える。穴414、416は、例えば、細長い穴または楕円形の穴であってもよい。穴414、416は、一方側から他方側に本体部412を貫通して延びてもよく、第1部材410の長手方向軸に垂直に配向されてもよい。穴414、416は、例えば、骨ねじまたは骨留め具を受け入れるような大きさおよび形状、または構成であってもよい。本体部412はまた、一方側から他方側まで本体部412を貫通して延びた少なくとも1つの回転防止ピン開口部418を備えてもよい。ピン開口部18は、例えば、回転防止ピン406を受け入れるような大きさおよび形状、または構成である。ピン開口部418は、例えば、穴414、416と垂直に、本体部412を貫通して延びてもよい。第1部材410はまた、第1部材410の長手方向軸に沿って第1部材410を貫通して延びた貫通孔422を備えてもよい。
【0029】
図31図38、および図41図44に示すように、変形可能部材、ばね、または近位外部ばね部材420は、本体部412の第1端部に結合される。患者に挿入されたときに、近位外部ばね420は、解剖学的に脛骨の内側に配置される。ばね420は、例えば、第1の圧縮位置に挿入されてもよい。移植が完了すると、ばね420は、少なくとも1つの第2の部分的な圧縮位置に移動してもよい。図示されているように、変形可能部材420は、例えば、らせん状に切断されて、機械加工されたばねである。らせんばね420は、1つに切断されるか、または、釘400の外側シース410と一体的に切断される。ばね420は、移植された後に脛骨に向かって距骨を「引っ張る」ことにより、脛骨-距骨関節に圧縮力を印加するために必要な蓄積エネルギーを提供するために圧縮されてもよい。
【0030】
第1部材410の遠位端部分440は、本体部412の第2端部に結合されたシャフトまたは本体442を備える。遠位端部分440はまた、インプラント400の第2端部404の近くに配置された遠位または第2貫通孔または留め具穴444を備えてもよい。第2貫通孔444は、例えば、細長い穴または楕円形の穴であってもよい。貫通孔444は、第1部材410の長手方向軸に垂直に、一方側から他方側まで本体442を貫通して延びてもよい。図44に示すように、遠位端部分440はまた、第1部材410の貫通孔422の内面に配置されたねじ部446を備えてもよい。遠位端部分440はまた、第1部材410の第2端部に配置された少なくとも1つの突起または歯448を備えてもよい。
【0031】
引き続き図33図34図43、および図44を参照すると、第2部材または内側ロッド450は、第2部材450の第1端部に結合されてそこから離れて延びた内側ロッドクリップ460と、第2部材450の第2端部に結合されてそこから離れて延びた遠位端部分470と、を有する本体部またはシャフト542を備える。第2部材450はまた、骨ねじまたは骨留め具を受け入れるための第1または近位貫通孔または留め具穴454を備えてもよい。貫通孔454は、例えば、内側ロッドクリップ460の近くに配置されてもよい。貫通孔454は、組み立てられたときに、第1部材410の貫通孔414と整合するよう配置されてもよい。第2部材450はさらに、遠位端部分470の近くに配置された少なくとも1つの第2貫通孔または留め具穴456を備えてもよい。少なくとも1つの第2貫通孔456は、例えば、図示された実施の形態に示すように、2つの貫通孔456であってもよい。第2貫通孔456は、組み立てられたときに、第1部材410の第2貫通孔416と整合するよう配置されてもよい。第2部材450はまた、回転防止ピン406を受け入れるような構成、または大きさおよび形状の少なくとも1つの回転防止ピン開口部458を備えてもよい。ピン開口部458は、例えば、第1方向に本体452を貫通して延びる一方で、穴454、456は、第1の方向が第2の方向に対して概ね垂直である状態で、第2方向に本体452を貫通して延びてもよい。ピン開口部458は、例えば、ピン406をピン開口部418およびピン開口部458を貫通して挿入して第1部材410を第2部材430に固定できるように、ピン開口部418に整合するよう配置されてもよい。
【0032】
図33図34図43、および図44に示すように、内側ロッドクリップ460は、内側ロッドクリップ460の第1端部で本体部452に直接結合された停止部462を備える。内側ロッドクリップ460は、例えば、第1直径を有する。停止部462は、例えば、第1直径よりも大きい第2直径を有する。停止部462の第2直径はまた、例えば、本体452の直径よりも小さくてもよい。内側ロッドクリップ460はまた、内側ロッドクリップ460の第2端部に配置された結合部464を備えてもよい。結合部464は、例えば、内側ロッドクリップ460の第1直径よりも大きい第3直径を有してもよい。結合部464はまた、結合部464を貫通して延びた回転防止ピン開口部466を備えてもよく、ピン406を受け入れるような構成、または大きさおよび形状である。内側ロッドクリップ460はまた、内側ロッドクリップ460から円周方向に離れて延びた少なくとも1つの突起468を備えてもよい。図示されているように、少なくとも1つの突起468は、例えば、内側ロッドクリップ460の長手方向軸に沿って離間した2つの突起であってもよい。少なくとも1つの突起468は、例えば、変形可能部材420の内径とほぼ同じ大きさの外形を有するような構成、または大きさおよび形状であってもよい。組み立てられたときに、ベース部462は、図33および図34に示すように、貫通孔422の内部に配置され、変形可能部材420により囲まれている。代替的な実施の形態において、内側ロッドクリップ460は、柔軟性を有する歯(図示省略)を可能にするために内側ロッドクリップ460に機械加工されたスロット(図示省略)を備えてもよい。内側ロッドクリップ460の歯が外側シース410に係合すると、歯は、解離を防ぐために役立つ。歯はまた、外部ばね420の力を伝達および保持する。
【0033】
遠位端部分470は、内側ロッドクリップ460の反対側の端部で本体部52から離れて延びたシャフトまたは本体472を備える。遠位端部分470はまた、骨ねじまたは骨留め具を受け入れるための少なくとも1つの第2または遠位貫通孔または留め具穴474を備える。図示されているように、少なくとも1つの第2貫通孔474は、2つの第2貫通孔474であってもよい。遠位端部分470はさらに、結合部476を備える。結合部476は、第2端部から遠位端部分470に延びた開口部478を備える。開口部478は、開口部478の少なくとも一部に沿った雌ねじを備えてもよい。
【0034】
引き続き図33図34図43、および図44を参照すると、締めねじ490は、本体部492の第2端部の近くに配置された円周フランジまたは突起494を有する本体部492を備えてもよい。締めねじ490はまた、本体部492の第2端部に結合された、および/またはそこから離れて延びた結合突起496を備えてもよい。結合突起496はまた、フランジ494から離れて締めねじ490の第2端部まで延びてもよい。結合突起496は、例えば、貫通孔478の雌ねじに係合してインプラント400を締めるための雄ねじ部498を備えてもよい。締めねじ490はまた、本体部492の第1端部に延びた凹部領域500を備えてもよい。凹部領域500は、例えば、挿入、除去、または工具の調整を受け入れるための駆動開口部または工具係合開口部502を備えてもよい。工具係合開口部502は、インプラント400からプリロード圧縮を除去するための工具を受け入れてもよい。締めねじ490は、遠位外部ばね420を圧縮状態に保持する。したがって、インプラント400は、変形可能本体420の圧縮と、そのそれぞれのスロットの底部での回転防止ピン406の配置を含む、「プリロード」位置で患者に挿入する状態にすることができる。より具体的には、締めねじ490は、例えば、締めねじ490の操作および/または解放により、プリロード(例えば、圧縮された)位置からロード(例えば、少なくとも部分的に圧縮された)位置まで近位外部ばね420を作動させるように、インプラント400に解放可能に結合することができる。
【0035】
IM釘100、300、400は、例えば、脛骨-踵骨または足首関節と、距骨-踵骨または距骨下関節と、の両方にわたって連続的に圧縮する。IM釘100、300、400は、関節を継続的に圧縮し、治療過程を通して骨の位置が維持されるようにする。一実施の形態において、IM釘300により、それぞれの関節に異なる圧縮荷重を可能にする。内部ばね350と外部ばね120とは、2つの関節を独立して圧縮し、それにより、それぞれの関節に最適な圧縮を与え、骨の治療を促進し、関節の隙間を防ぐことができる。IM釘300は、足首の脛骨-距骨-踵骨関節において、距骨と脛骨との間、および距骨と踵骨との間を継続的に圧縮する。骨の吸収、またはリモデリングが発生した場合に、関節面を継続的に圧縮できるよう、圧縮は動的に行われる。
【0036】
図29および図30に示されるのは、インプラント100、300、400の使用方法である。方法は、足首複合体のTTC融合を支援するために実施されてもよい。方法は、予め圧縮されたインプラント100、300、400を取得することを含んでもよい。インプラント100、300、400は、プリロード圧縮位置に挿入されてもよい。例えば、方法は、ばね120、420が圧縮位置にある状態で、インプラント100、300、400を患者に挿入することを含んでもよい。方法はさらに、患者の骨およびインプラント100、300、400を通して、交差ねじまたは留め具308を挿入することを含む。インプラント100、300、400は、留め具308が挿入されている間、圧縮位置に留まっていてもよい。留め具308が挿入された後、使い捨て締めねじが、解放され、除去されて圧縮を有効にし、インプラント100、300、400は、例えば少なくとも部分的に圧縮され得る第2のロード位置に移動する。例えば、締めねじ190、490は、例えば、締めねじ190、490の操作および/または解放により、プリロード(例えば、圧縮された)位置からロード(例えば、少なくとも部分的に圧縮された)位置まで近位外部ばね120を作動させるように、インプラント100、300、400に解放可能に結合することができる。最後に、締めねじ190は、例えば、締めねじ190の操作および/または解放により、プリロード(例えば、圧縮された)位置からロード(例えば、少なくとも部分的に圧縮された)位置まで近位外部ばね120を作動させるように、インプラント100に解放可能に結合することができる。最後に、外科的切開部が閉じられる。
【0037】
ここで、図45図46を参照すると、動的釘システムまたは湾曲釘システムが図示されている。釘システムは、湾曲釘または湾曲インプラント550と、第1留め具570と、少なくとも1つの第2留め具と、を備える。湾曲釘550は、第1端部552と第2端部554とを有してもよい。釘550は、第1端部552と第2端部554との間に延びたシャフトまたは本体部556を備えてもよい。湾曲釘550はまた、第1端部552の近くに配置された少なくとも1つの近位または第1貫通孔558を備えてもよい。さらに、湾曲釘550は、第2端部の近くに配置された少なくとも1つの遠位または第2貫通孔560を備えてもよい。第2貫通孔560は、例えば、釘550を斜めに貫通して延びた細長い穴または楕円形の穴560であってもよい。第1貫通孔558は、釘550を第1方向に貫通して延びてもよく、第2貫通孔560は、釘550を第2方向に貫通して延びてもよい。貫通孔560の第1方向は、例えば、第2貫通孔558の第2方向に対して円周方向に回転したり、またはそこからオフセットしたりして配置されてもよい。
【0038】
ここで図46図47を参照すると、患者の足首590に挿入されたインプラント550が図示されている。釘550は、図46および図47に示すように、圧縮された状態で挿入されてもよい。次に、留め具570、580は、患者の下肢590に釘550を貫通して挿入されてもよい。具体的には、第1留め具570は、遠位貫通孔560を貫通して患者の関節を横切って挿入されてもよい。第2留め具580は、少なくとも1つの近位貫通孔558を貫通して患者の関節を横切って挿入されてもよい。
【0039】
本明細書の教示に基づいて当業者が認識できるように、本開示の範囲を逸脱することなく、本開示の上述の実施の形態および他の実施の形態に多数の変更および修正を加えることができる。添付の要約および図面を含む本明細書に開示されている器具、ガイド、インプラント、プレート、および/またはシステムの構成要素は、同一の、同等の、または同様の結果を達成するために、意図された目的に対して同様の機能を提供するための代替的な構成要素または特徴により、当業者によく知られているのと同一の、同等の、または同様の目的を果たす、別の実施の形態で開示されているような、代替的な構成要素または特徴に置き換えられてもよい。さらに、器具、ガイド、インプラント、プレート、および/またはシステムは、本明細書で説明され図示された実施の形態よりも多くのまたは少ない構成要素または特徴を含んでいてもよい。例えば、図1図14図15図30図31図44、および図45図47の構成要素および特徴は、当業者であれば修正または置換が可能なように、互いに交換可能に、代替的な組み合わせで使用することができる。さらに、図1図14図15図30図31図44、および図45図47のシステムに関連する外科的方法のステップは、当業者であれば修正または置換が可能であるように、互いに交換可能に、代替的な組み合わせで使用することができる。したがって、現在の好ましい実施の形態の詳細な記載は、本開示を限定するものではなく、例示として解釈されるべきである。
【0040】
本明細書で使用される用語は、特定の実施の形態を説明することだけを目的としており、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用されているように、単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈上明らかに他を示す場合を除き、複数形も同様に含むことを意図する。用語「comprise」(および「comprises」および「comprising」などのcompriseの任意の形式)、「have」(および、「has」および「having」などのhaveの任意の形式)、「include」(および「includes」および「including」などのincludeの任意の形式)、および「contain」(および「contains」および「containing」などのcotainの任意の形式)は、制限のない連結動詞であることが理解されるであろう。結果として、1つまたは複数のステップまたは要素を「comprises(備える)」、「has(有する)」、「includes(含む)」、または「contains(含む)」方法または装置は、これらの1つまたは複数のステップまたは要素をするが、これら1つまたは複数のステップまたは要素だけを有するとは限らない。同様に、1つまたは複数の特徴を「comprises(備える)」、「has(有する)」、「includes(含む)」、および「contains(含む)」方法のステップまたは装置の要素は、これらの1つまたは複数の特徴を有するが、これらの1つまたは複数の特徴だけを有するとは限らない。さらに、特定の方法で構成された装置または構造は、少なくともその方法で構成されるが、記載されていない方法で構成されてもよい。
【0041】
本発明は、好ましい実施の形態を参照して説明された。本明細書に記載されている動作の実施の形態は、同一の一般的な特徴、特性、および一般的なシステム動作を説明するための複数の可能な構成の例示であることが理解されるであろう。上述の詳細な説明を読んで理解すると、ほかにも修正や変更が生じ得る。本発明は、そのようなすべての修正や変更を含むと解釈されること含むものとして解釈されることを意図している。
図1
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