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▶ ジョーンズ,マリア フランシスカの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-07
(45)【発行日】2025-01-16
(54)【発明の名称】仮想オフィス
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04842 20220101AFI20250108BHJP
   G06F 3/04815 20220101ALI20250108BHJP
   G06F 3/0486 20130101ALI20250108BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20250108BHJP
【FI】
G06F3/04842
G06F3/04815
G06F3/0486
G06F3/01 510
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023108566
(22)【出願日】2023-06-30
(62)【分割の表示】P 2019572648の分割
【原出願日】2018-06-13
(65)【公開番号】P2023134545
(43)【公開日】2023-09-27
【審査請求日】2023-07-31
(31)【優先権主張番号】1710832.5
(32)【優先日】2017-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】518232135
【氏名又は名称】ジョーンズ,マリア フランシスカ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ,マリア フランシスカ
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ,アレクサンダー
【審査官】亀澤 智博
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-097155(JP,A)
【文献】特開2016-158108(JP,A)
【文献】国際公開第2014/045505(WO,A1)
【文献】特開平08-251225(JP,A)
【文献】特開2004-318915(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0174777(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048 - 3/04895
G06F 3/14 - 3/153
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想オフィスを提供する方法であって、
仮想オフィスに配置されたオフィス機器のアイテムの複数の画像を含む前記仮想オフィスの表示のための出力を生成するステップであり、オフィス機器の各アイテムは、前記仮想オフィス内の前記画像の生成における使用のために記憶された画像データと、関連づけられたオフィス機能を実行するコードとを有する、ステップと、
ユーザ入力を受信してオフィス機器のアイテムの画像を選択し、前記オフィス機器により実行される動作を識別するステップと、
前記識別された動作を実行するステップと、
表示のための前記生成された出力を変更して、前記選択されたオフィス機器のアイテムが選択された機能を実行する画像を表示するステップであり、前記選択された機能を実行する前記画像は、前記オフィス機器により前記識別された動作を実行する間に表示される、ステップと、
を含み、
前記オフィス機器は、文書を含む複数のファイルを含み、前記複数のファイルは、前記仮想オフィスにおける棚の上にあり、前記文書は、前記複数のファイルの画像に関連づけられた電子ファイルに記憶され、前記識別された動作は、前記複数のファイルのうちのファイルを選択することを含み、前記生成された出力は、前記ファイルが選択される画像を表示するように変更され、前記ファイルが選択される前記画像は、ユーザによる前記ファイルの選択の間に表示され、前記ファイルが選択される前記画像は、前記選択されたファイルを前記棚から移動することにより前記棚の上に空きスペースが残される画像を含む、
方法。
【請求項2】
少なくとも1つのオフィス機能が電子文書に対する動作を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
生成された出力は、前記選択されたアイテムが前記選択された機能を実行する前記画像のアニメーションを表示するように変更される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記オフィス機器は、電子文書内容を担持する紙を含み、前記識別された動作は、ページをめくることを含み、前記生成された出力は、ページがめくれた前記紙及び電子文書内容の画像を表示するように変更される、請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記オフィス機器は、封筒を含み、前記識別された動作は、前記封筒に書き込み、前記封筒に紙を挿入し、前記封筒を投函することを含み、前記生成された出力は、前記紙が前記封筒に挿入される画像、前記書き込みが前記封筒に現れる画像、及び前記封筒が郵便ポストに挿入される画像を表示するように変更され、前記識別された動作は、前記封筒への前記書き込みに従って電子文書を電子通信することを含む、請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記識別された動作は、ファイルを開くことを含み、前記生成された出力は、前記ファイルが開かれる画像を表示するように変更される、請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記識別された動作は、前記ファイル内の文書を選択することを含み、前記生成された出力は、前記文書が開かれる画像を表示するように変更される、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記オフィス機器は、電話又はビデオ電話を含み、前記電話の前記オフィス機能のために記憶された関連づけられた動作は、音声又はビデオ電話呼び出しを行うことである、請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記仮想オフィスの表示のための前記出力は、仮想オフィスアプリケーションを使用して生成され、前記オフィス機能のうち少なくとも1つは、オフィスアプリケーションを使用して実現され、前記仮想オフィスアプリケーションは、少なくとも1つのオフィスアプリケーションにインターフェースされる、請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
仮想オフィスを提供するシステムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を含み、
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の方法を実行させる、システム。
【請求項11】
プロセッサに請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想オフィスを提供するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスワーカーは、コンピュータ上の多くの異なるプログラムやオフィス機器のアイテムを使用してオフィス機能を実行するよう求められる。オフィスワーカーは、彼らが使用するよう求められるオフィス機器のアイテムやプログラムのアレイを使用する方法について、相当な訓練をしばしば要する。
【0003】
したがって、オフィスワーカーがそのオフィス機能を遂行できる方法を簡素化する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
一態様が、仮想オフィスを提供する方法を提供し、当該方法は、仮想オフィスに配置されたオフィス機器のアイテムの複数の画像を含む仮想オフィスの表示のための出力を生成するステップであり、オフィス機器の各アイテムは、仮想オフィス内の画像の生成における使用のために記憶された画像データと、関連づけられたオフィス機能を実行するコードとを有する、ステップと、ユーザ入力を受信してオフィス機器のアイテムの画像を選択し、オフィス機器により実行される動作を識別するステップと、識別された動作を実行するステップと、表示のための生成された出力を変更して、選択されたオフィス機器のアイテムが選択された機能を実行する画像を表示するステップと、を含む。
【0005】
本発明の別の態様が、仮想オフィスを提供するシステムを提供し、当該システムは、少なくとも1つのプロセッサと、命令を記憶するメモリと、を含み、命令は、仮想オフィスに配置されたオフィス機器のアイテムの複数の画像を含む仮想オフィスの表示のための出力を生成し、オフィス機器の各アイテムは、仮想オフィス内の画像の生成における使用のために記憶された画像データと、関連づけられたオフィス機能を実行するコードとを有し、ユーザ入力を受信してオフィス機器のアイテムの画像を選択し、オフィス機器により実行される動作を識別し、識別された動作を実行し、表示のための生成された出力を変更して、選択されたオフィス機器のアイテムが選択された機能を実行する画像を表示するように少なくとも1つのプロセッサにより実行可能である。
【0006】
本発明の別の態様は、繰り延べ検索方法を実行するためにプロセッサにより実行可能なコードを担持するキャリア媒体又は記憶媒体を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態による一般化されたシステムを示す概略図である。
図2】一実施形態による、図1のシステムを使用して仮想オフィスを提供する方法のフロー図である。
図3】一実施形態によるオフィスシステムを示す概略図である。
図4】一実施形態によるネットワーク化されたシステムを示す概略図である。
図5】一実施形態による、システムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図6A】一実施形態による、ファイル選択中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図6B】一実施形態による、ファイル選択中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図7A】一実施形態による、文書選択中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図7B】一実施形態による、文書選択中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図8A】一実施形態による、文書のページめくり中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図8B】一実施形態による、文書のページめくり中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図9A】一実施形態による、文書の書き込み中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図9B】一実施形態による、文書の書き込み中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図10】一実施形態による、文書投函中のシステムからの表示シーケンス出力を示す図である。
図11A】一実施形態による、文書書き込み中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図11B】一実施形態による、文書書き込み中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図12A】一実施形態による、メール読み出し中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図12B】一実施形態による、メール読み出し中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図13A】一実施形態による、ソーシャルネットワーク入力中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図13B】一実施形態による、ソーシャルネットワーク入力中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
図14】一実施形態による、文書のファイリング及び検索中のシステムからの仮想オフィス出力のセクションにおける表示を示す概略図である。
図15】一実施形態で使用される基本的なコンピューティングデバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な説明では、その一部を形成する添付の図面を参照し、図面には、本発明の主題が実施され得る具体的な実施形態が例として示される。これらの実施形態は、当業者がそれらを実施することができるように十分詳細に記載されており、また、他の実施形態が利用されてもよく、本発明の主題の範囲から逸脱することなく構造的、論理的、及び電気的変更がなされてもよいことが理解されるべきである。本発明の主題のかかる実施形態は、単に簡便さのため、かつ複数が実際に開示されている場合に本出願の範囲をいずれか単一の発明又は発明概念に自発的に限定する意図なく、本明細書において用語「発明」によって個々に及び/又は集合的に参照されることがある。
【0009】
したがって、以下の説明は限定された意味で解釈されるべきでなく、本発明の主題の範囲は別記の特許請求の範囲により定義される。
【0010】
以下の実施形態において、同様のコンポーネントは同様の参照番号を付される。
【0011】
以下の実施形態において、データは、少なくとも1つのデータベースに記憶されるものとして説明される。データベースという用語は、これらに限られないが関係データベース(例えば、Oracle(登録商標)データベース、mySQLデータベースなど)、非関係データベース(例えば、NoSQLデータベースなど)、インメモリデータベース、スプレッドシートをカンマ区切り値(CSV)ファイル、拡張可能マークアップ言語(eXtendible markup language、XML)ファイル、テキスト(TXT)ファイル、フラットファイル、スプレッドシートファイル、及び/又はデータ記憶のための任意の他の広く使用されている若しくは独自のフォーマットとして含む、データを記憶及び/又は編成するための任意のデータ構造(及び/又は複数のデータ構造の組み合わせ)を包含することが意図される。データベースは、典型的には、1つ以上のデータストアに記憶される。したがって、本明細書で(例えば、本明細書の説明及び/又は本出願の図面で)参照される各データベースは、1つ以上のデータストアに記憶されるものと理解されるべきである。「ファイルシステム」は、データが如何にして記憶され、及び/又は取り出されるかを制御することができる(例えば、FAT、NTFS、光ディスクなどのディスクファイルシステム、フラッシュファイルシステム、テープファイルシステム、データベースファイルシステム、トランザクションファイルシステム、ネットワークファイルシステムなど)。簡潔さのため、本開示はデータベースに関して本明細書に記載される。しかしながら、本明細書に開示されるシステム及び手法は、ファイルシステム、又はデータベースとファイルシステムの組み合わせで実現されてもよい。
【0012】
以下の実施形態において、データストアという用語は、任意のコンピュータ読取可能記憶媒体及び/又は装置(又はデータ記憶媒体及び/又は装置の集合)を包含することが意図される。データストアの例は、これらに限られないが光ディスク(例えば、CD‐ROM、DVD‐ROMなど)、磁気ディスク(例えば、ハードディスク、フロッピーディスクなど)、メモリ回路(例えば、ソリッドステートドライブ、ランダムアクセスメモリ(RAM)など)などを含む。データストアの別の例は、遠隔的にアクセス可能であり得、かつ必要に応じて迅速に提供され得る物理的なデータストレージデバイスの集合(一般に「クラウド」ストレージと呼ばれる)を含むホスト型ストレージ環境である。
【0013】
本明細書に記載される機能又はアルゴリズムは、一実施形態において、ハードウェア、ソフトウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実現される。ソフトウェアは、メモリ又は他タイプの記憶装置などのコンピュータ読取可能キャリア媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を含む。さらに、記載される機能は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせであり得るモジュールに対応し得る。複数の機能が所望に応じて1つ以上のモジュールで実行され、記載される実施形態は単なる例である。ソフトウェアは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、又はネットワーク相互接続装置を含むデータを処理することができる他のデバイスなどのシステム上で動作する、デジタル信号プロセッサ、ASIC、マイクロプロセッサ、又は他タイプのプロセッサ上で実行される。
【0014】
いくつかの実施形態は、2つ以上の特定の相互接続されたハードウェアモジュール又はデバイスにおいてモジュール間及びモジュールを通して通信される関連する制御及びデータ信号を用いて、又は特定用途向け集積回路の部分として、機能を実現する。ゆえに、例示的な処理フローは、ソフトウェア、ファームウェア、及びハードウェア実装に適用可能である。
【0015】
一般化された実施形態は、仮想オフィスを提供するための方法及びシステムを含み、仮想オフィスに配置されたオフィス機器のアイテムの複数の画像を含む仮想オフィスの表示のために出力が生成される。オフィス機器の各アイテムは、仮想オフィス内の画像の生成における使用のために記憶された画像データと、関連づけられたオフィス機能を実行するコードとを有する。ユーザ入力が受信されて、オフィス機器のアイテムの画像を選択し、オフィス機器により実行される動作を識別し、識別された動作が実行される。表示のために生成された出力は、選択されたオフィス機器のアイテムが選択された機能を実行する画像を表示するように変更される。
【0016】
オフィス機能は、電子文書に対する動作を含んでもよい。
【0017】
したがって、表示される仮想オフィスは、オフィス機能を実行するためにオフィスワーカーが使用するための簡素で直感的なユーザインターフェースを提供する。オフィス機器のアイテムは、紙、筆記用具(例えば、ペン、鉛筆、消しゴム、ハイライトマーカー等)、プリンタ、スキャナ、ファクシミリマシン、シュレッダ、ファイリングキャビネット、ファイル、スキャナ、イントレイ、ホワイトボード、ピンボード、計算機、及びさらには電子メール、スプレッドシート、又は予算/会計ソフトウエアなどのアプリケーションを実現するコンピュータのうち、任意のものを含むことができる。このリストは単なる例示であり、網羅的なものではない。
【0018】
仮想オフィスで実行できるオフィス機能は、文書に対する以下の動作、すなわち、ファイリング、検索、シュレッダかけ、電子メール送信、ファックス送信、印刷、スキャン、作成、保存、開く、閉じる、編集/変更、投函、表示(例えば、共有ホワイトボード又はピンボードへの)等を含んでもよい。また、オフィス機能は、例えば、電話呼び出し又はビデオコール/会議の開始でもよい。
【0019】
本特許において、用語「文書」は、オフィス環境において電子的な公開又は通信のための単位で保持される任意形式のデータを包含することが意図され、写真及び画像、テキスト、電子メール等を含む。
【0020】
ユーザにフィードバックを提供し、直感的なユーザインターフェースを提供するために、生成された出力は、選択されたアイテムが選択された機能を実行する画像のアニメーションを表示するように変更できる。したがって、例えば、シュレッダ機能は、シュレッダが文書をシュレッダにかける画像により図示でき、印刷機能は、プリンタが印刷する画像として図示できる。
【0021】
オフィス機器は、電子文書内容を担持する紙を含んでもよく、識別された動作は、ページをめくることを含んでもよい。生成された出力は、応答して、ページがめくれた紙及び電子文書内容の画像を表示するように変更される。
【0022】
オフィス機器は、電子文書内容を担持する紙と、ペン又は鉛筆などの筆記具を含んでもよい。識別された動作は、紙に書き込むことを含んでもよく、生成された出力は、次いで、書き込みが紙に現れる画像を表示するように変更され、電子文書は、書き込みに従って変更される。
【0023】
オフィス機器は、封筒を含んでもよく、識別された動作は、封筒に書き込むこと、封筒に紙を挿入すること、及び封筒を投函することを含んでもよい。これは、仮想投函と称することができる。生成された出力は、応答して、紙が封筒に挿入される画像、書き込みが封筒に現れる画像、及び封筒が郵便ポストに挿入される画像を表示するように変更される。この場合の識別された動作は、封筒への書き込みに従って電子文書を電子通信することを含む。封筒への書き込みは、ユーザにより手動で入力されてもよく、あるいはアドレス帳に保存された連絡先詳細などのローカルに保存され又はリモートに保存されたソースから取り出されてもよい。また、書き込みは、例えば別のアプリケーション又はウインドウ内の、他の表示されたテキストからカットアンドペーストすることにより入力されてもよい。
【0024】
オフィス機器は、文書を含むファイルを含んでもよい。電子文書は、ファイルの画像に関連づけられた電子ファイルに記憶されてもよい。これは、仮想ファイリングと称することができる。識別された動作は、ファイルを選択することを含むことができ、生成された出力は、ファイルが選択される画像を表示するように変更できる。識別された動作は、ファイルを開くことを含んでもよく、生成された出力は、ファイルが開かれる画像を表示するように変更されてもよい。識別された動作は、ファイル内の文書を選択することを含んでもよく、生成された出力は、文書が開かれる画像を表示するように変更されてもよい。
【0025】
オフィス機器は、電話又はビデオ電話を含んでもよく、電話のオフィス機能のために記憶された関連づけられた動作は、音声又はビデオ電話呼び出しを行うことでもよい。
【0026】
実施形態において、仮想オフィス処理は、ワード処理、スプレッドシート、プレゼンテーションアプリケーション、電子メールアプリケーション、通信アプリケーション、メッセージングアプリケーション、画像処理アプリケーション、描画アプリケーション、文書管理アプリケーション等などの標準的なオフィス機能を提供するオフィスアプリケーションとインターフェースし(interfaces)て、オフィス機能を実行するためのより直感的なインターフェースを提供する。仮想オフィス環境において、ユーザはより自然な方法でオフィス機器のアイテムと対話することができる。また、ユーザは、そのアバターと対話し、それらを制御して仮想オフィス内で動作させ、オフィス機器の画像と対話することができる。
【0027】
一実施形態において、プロセッサによる実行のためのコードは、仮想オフィスの表示のための出力を生成する仮想オフィスアプリケーションを含み、仮想オフィスアプリケーションは、オフィス機能を実行する少なくとも1つのオフィスアプリケーションにインターフェースされる(interfaced)。したがって、ワード処理アプリケーション、スプレッドシートアプリケーションなどの標準的な利用可能オフィスアプリケーションが仮想オフィスインターフェースの背後で使用されて、既知のオフィスアプリケーションを置き換える必要を回避し、オフィスの標準的な文書処理アプリケーションを置き換えることなく、使用するのがより容易なインターフェースを提供することができる。
【0028】
一実施形態において、ユーザは、表示された出力とインターフェースし、ポインタデバイス及びキーボードを使用してユーザ入力を行うことができる。代替的な実施形態において、ユーザインターフェースは、任意形式の視覚出力、及びキーボード、タッチスクリーン、ポインタデバイス(マウス、トラックボール、トラックパッド、又はペンデバイスなど)、音又はユーザからの発話を認識するオーディオ認識ハードウェア及び/又はソフトウェア、ジェスチャ認識入力ハードウェア及び/又はソフトウェアなどの任意形式の入力でもよい。
【0029】
次に、図面を参照して特定の実施形態について説明する。
【0030】
図1は、一実施形態による一般化されたシステムを示す。
【0031】
図1は、コンピューティング装置に実現されたモジュールを示す。モジュールは、コードの論理ユニットを含む。しかしながら、論理ユニットの機能は、コードのモジュールへの任意の適切な分離又は分割により実行されてもよい。
【0032】
ユーザインターフェース11は、ユーザインターフェース11を使用した表示のために仮想オフィス出力を生成する処理を実行するために、仮想オフィス処理モジュール12に接続される。仮想オフィス処理モジュール12は、仮想オフィス環境を生成及びレンダリングするために必要なデータの全てを記憶する仮想オフィスデータストア13にアクセスする。例えば、仮想オフィスデータストア13は、オフィス機器のアイテムの画像データ、背景オフィス画像等を記憶してもよい。文書データストア14が仮想オフィス処理モジュール12に接続され、仮想オフィス環境における使用のための文書データを記憶する。
【0033】
図2は、一実施形態による、図1のシステムを使用して仮想オフィスを提供する方法のフロー図である。
【0034】
ステップS10において、仮想オフィス内に配置されたオフィス機器のアイテムの複数の画像を含む仮想オフィスの表示のために、出力が生成される。オフィス機器の各アイテムは、仮想オフィス内の画像の生成における使用のために記憶された画像データと、関連づけられたオフィス機能を実行するコードとを有する。オフィス機能は、上記で広く定義された電子文書に対する動作を含んでもよい。ステップS11において、オフィス機器のアイテムの画像を選択し、オフィス機器により電子文書に対して実行される動作を識別するために、ユーザ入力が受信される。ステップS12において、識別された動作が電子文書に対して実行され、ステップS13において、表示のために生成された出力は、選択されたオフィス機器のアイテムが選択された機能を実行する画像を表示するように変更される。
【0035】
図3は、一実施形態によるオフィスシステムを示す概略図である。
【0036】
この実施形態において、仮想オフィス処理モジュール22は、ユーザインターフェース21に接続され、仮想オフィスデータストア25に記憶されたデータを使用して表示のための仮想オフィス出力を提供する。仮想オフィス処理モジュールは、オフィス処理モジュール23A、23B、及び23Cを含む複数のオフィスアプリケーションにインターフェースされる。オフィスファイル記憶モジュール24が提供され、オフィス処理モジュール23A、23B、及び23Cの各々に接続されて、それぞれのオフィス処理モジュール23A、23B、及び23Cにそれぞれ関連づけられたデータA、B、及びCを記憶する。オフィス処理モジュール23A、23B、及び23Cは、ワード処理、プレゼンテーション処理、スプレッドシート処理、画像処理、ソーシャルネットワーキング、電子メール送信などのオフィス機能を実行する高レベルのアプリケーションと、プリンタドライバ、シュレッダ、又はセキュア削除アプリケーションなどのより低レベルのアプリケーションとを含む、オフィス機能を提供する任意の従来アプリケーションを含むことができる。このように、この実施形態において、仮想オフィス環境は、トップレベルのインターフェースを提供して、ユーザがオフィス機能をより直感的に実行し、彼らがよく知る、又は標準であって例えばポリシーの理由で若しくは互換性の理由でオフィスで使用されるよう求められるアプリケーションにアクセスすることを可能にする。
【0037】
図4は、一実施形態による、仮想オフィスを提供するネットワーク化されたシステムを示す概略図である。
【0038】
図4は、ユーザにより使用される2つのクライアントデバイス100A及び100Bを示す。任意数のクライアントデバイスが使用されてよい。クライアントデバイス100A及び100Bは、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレットコンピュータ、パーソナルオーガナイザ、モバイルデバイス、スマートフォン、モバイル電話、ビデオプレーヤ、テレビ、オーディオプレーヤ、マルチメディアデバイス、パーソナルデジタルアシスタントなどの、任意タイプのコンピューティング又は処理マシンを含むことができる。
【0039】
クライアントデバイス100A及び100Bは、インターネット50などの通信ネットワークに接続される。サーバシステム1000がインターネット50に接続され、インターネット50を介して仮想オフィスを提供する。サーバシステム1000は、ネットワークインターフェース110及び仮想オフィスアプリケーション120を備える。仮想オフィスアプリケーションは、クライアントデバイス100A及び100Bにおける表示のための仮想オフィス環境を生成及びレンダリングするために必要とされるデータのすべてを記憶する仮想オフィスデータストア130に接続される。例えば、仮想オフィスデータストア130は、オフィス機器のアイテムの画像データ、背景オフィス画像等を記憶してもよい。文書データストア140が仮想オフィスアプリケーション120に接続され、クライアントデバイス100A及び100Bに提供される仮想オフィス環境内での使用のための文書データを記憶する。
【0040】
図5は、一実施形態による、システムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。仮想オフィスは、2Dディスプレイに表示された3D環境の表現であり得る。
【0041】
ディスプレイ200は、机、椅子、及びユーザが文書の処理のために入力命令と対話することができるオフィス機器の複数のアイテムを含む仮想オフィスを表示する。この実施形態では、机の上に、ラップトップ202及びプリンタ201がある。机のそばに、ゴミ箱203及びシュレッダ204があり、コーナーに、ファイリングキャビネット205がある。一方の壁に、本206を備えた棚があり、他方の壁に、ファイル207を備えた棚と、共有ホワイトボード及びピンボード208がある。机の横に、本箱209がさらに表示されている。オフィス機器のアイテムのこれら表示画像の全ては、図示されたオフィス機器のアイテムの予期される通常の機能に対応する処理を実行することを選択するためにユーザにより選択可能である。例えば、ユーザが机の上に開いた文書を有する場合、彼らは、それを例えばドラッグアンドドロップ動作によりゴミ箱203に置いて、それを削除することができる。ユーザが文書を安全に削除したい場合、彼らは、それを例えばドラッグアンドドロップ動作によりシュレッダ204に置くことができる。文書を印刷するために、ユーザは、文書をプリンタ201へドラッグアンドドロップして、印刷動作を引き起こすことができる。ドラッグアンドドロップ動作が例として説明されているが、ユーザは、タッチアンドボイス(touch and voice)などの任意の手段によりインターフェースすることができる。
【0042】
共有ホワイトボード及びピンボード208は、ユーザが、共有オフィス環境を使用できる他のユーザにより見えるようにメッセージを書き込み、文書を追加することを可能にする。
【0043】
本箱209は、ユーザがそれを選択して参考書のライブラリにアクセスすることを可能にする。電話214の画像が提供され、ユーザが画像を選択して電話呼び出し(又は、電話がビデオ機能を有する場合にはビデオコール)のオフィス機能を開始することを可能にする。
【0044】
次に、図6図14を参照し、仮想オフィス環境を使用した他のオフィス機能の実行について説明する。
【0045】
図6A及び図6Bは、一実施形態による、ファイル選択中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
【0046】
図6Aに示されるように、ユーザは棚の上のファイル207を選択して、ファイルのうちの1つの中の文書を検索し、開くことができる。仮想オフィスに現れる画像のシーケンスが図6Bに示されており、図6Bは、処理中の棚の上のファイル207のアニメーション状態を示す。ユーザがファイルの選択を行うと、それは、棚から移動して棚の上に空きスペースを残すものとして示される。
【0047】
図7A及び図7Bは、一実施形態による、文書選択中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
【0048】
図6Bでファイルが選択されると、それは机に置かれ、ユーザはファイルから文書を選択することができる。選択された文書は、机の上に、選択されたファイルの横に開かれて示される。文書を読み出すために、ユーザはそれを選択することができ、それはより大きい形式で表示される。ユーザが文書に対して作用したい場合、ユーザは、文書を操作すること、例えばそれを編集することを選択でき、ワード処理アプリケーションが開かれて文書のワード処理を可能にすることができる。ワード処理インターフェースは、仮想オフィス表示に重なってもよく、あるいは別個の表示エリア又は別個の表示画面内でもよい。これは、スプレッドシートアプリケーション、プレゼンテーションアプリケーション、会計アプリケーションなどの任意の他の文書処理アプリケーションにアクセスすることに対し等しく適用される。
【0049】
表示エリア内の文書の表示は、ユーザが紙と対話するのと同様の方法で操作できる。図8A及び図8Bは、一実施形態による、文書のページめくり中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。ゆえに、ユーザは、文書のページをめくるためのドラッグ動作などの簡素な選択動作を実行することにより、次のページを表示することを選択でき、紙(オフィス機器のアイテム)の画像は、ページめくり動作を示すように変更される。
【0050】
図9A及び図9Bは、一実施形態による、文書の書き込み中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
【0051】
この実施形態において、ユーザの文書との対話はテーブルの上に表示でき、ユーザ入力は、ペンが紙に書き込むアクションとして表示できる。
【0052】
図10は、一実施形態による、文書仮想投函中のシステムからの表示シーケンス出力を示す図である。
【0053】
この実施形態において、文書はテーブルの上に表示でき、ユーザは文書を書き、それを電子メールなどの電子通信として送信することを選択できる。図10のシーケンスは、文書を選択し、文書に書き込み、文書を仮想封筒に挿入し、封筒の宛先を書き、封筒を投函する動作を示す。封筒にスタンプが押されてもよく、スタンプを獲得するために、ユーザは支払う又は許可を取得することを求められてもよい。スタンプは、会社ロゴなど、任意の所望の画像を含むことができる。
【0054】
仮想オフィスは、仮想メールを扱うことがオフィスにおける重要な動作である、異なるタイプのオフィス環境を表す。仮想メールの投函及び配達システムは、仮想の手紙、リーフレット、カードチラシ、小包などを含む、仮想書簡を含む仮想メールの送信及び受信、すなわち投函及び配達を可能にする。
【0055】
この実施形態は、ユーザが電子メールなどの電子通信を送信するための視覚的かつ直感的な方法を提供する。
【0056】
図11A及び図11Bは、一実施形態による、文書書き込み中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。この実施形態において、ユーザはメモ帳にメモを書き込むことができ、これらは文書として記憶できる。書き込み動作は、ペン又は鉛筆などの仮想筆記具が仮想の紙に書き込むものとして示すことができる。
【0057】
図12A及び図12Bは、一実施形態による、メール読み出し中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。このように、実施形態は、電子通信の作成及び送信を説明する図10の実施形態と関連して使用できる。
【0058】
ユーザは、簡素な通知により、彼らがメール(又は任意の形式の電子通信)を有することを通知されてもよい。一実施形態において、通知は、机の上又はイントレイ内の仮想封筒の積み重ねでもよい。ユーザは、図12Bの最初の部分に示されるように、封筒を見ることを選択でき、ユーザは、封筒のうち1つを開き、それに含まれる文書を読むことを選択できる。ユーザは、封筒内のメッセージに返信することをさらに選択でき、封筒は、自動的に宛先を書き直し(readdress)て送信者に送り返すことができる。
【0059】
図13A及び図13Bは、一実施形態によるソーシャルネットワーク入力中のシステムからの仮想オフィス出力の表示を示す概略図である。
【0060】
この実施形態における文書は、ソーシャルネットワークインターフェースに入力されるテキストを含む。ユーザはソーシャルネットワークページを文書として開き、あたかもそれが文書であるかのようにそれと対話することができる。
【0061】
図14は、一実施形態による、文書のファイリング及び検索中のシステムからの仮想オフィス出力のセクションにおける表示を示す概略図である。この実施形態は、ユーザによる図5のファイリングキャビネット205との対話を示す。
【0062】
ユーザがファイリングキャビネット205を選択すると、検索入力ボックス300が表示され、ユーザがファイリングキャビネットに記憶された文書に対するクエリとして検索文字列を入力できるようにすることができる。ユーザがクエリ「ファイルA」を入力し、ファイルが発見されると、ファイリングキャビネット画像は、引き出しが開き文書が取り出されることを示すように変更される。
【0063】
仮想オフィスはホームオフィスでもよい。仮想オフィスインターフェースは、「占有」又は複数のユーザで共有でき、かつ管理者ユーザが例えば雇用者であり得る共有オフィス環境である仮想オフィスへの、インターフェースとして使用されてもよい。メイン仮想オフィスエリア内に多くのオフィスが存在してもよく、あるいは、これらが互いにリンクされてもよい。この環境において、ファイルがアクセスされ、転送され、共有されてもよい。同様に、ユーザは、本棚を使用して本を共有し、互いの本を閲覧し、本棚に本を追加し、インターネットを介してなどのソースから新しい本をダウンロードすることができる。
【0064】
仮想オフィスはいかなるオフィスワーカーの描写も参照せずに上述されたが、一実施形態において、オフィスワーカーはアバターにより描写されてもよい。アバターは対話することができ、表示される仮想オフィスは仮想ミーティング又は会議を含み、出席者がオフィス機器の画像と対話することを可能にできる。アバターは互いに対話することができ、これらは仮想オフィス機器と対話して、仮想オフィス内のオフィス機器の画像を移動させてオフィスのレイアウトを再構成することができる。
【0065】
一実施形態において、本方法及びシステムは、本出願と同日に出願され「VIRTUAL MEETING PARTICIPANT RESPONSE INDICATION METHOD AND SYSTEM」と題された同時係属の米国特許出願番号に開示された方法及び装置と共に使用でき、該出願の内容はその全体を本明細書に組み込まれる。
【0066】
一実施形態において、ユーザは、表示された出力とインターフェースし、ポインタデバイス及びキーボードを使用してユーザ入力を行うことができる。代替的な実施形態において、ユーザインターフェースは、任意形式の視覚的な出力、並びにキーボード、タッチスクリーン、ポインタデバイス(マウス、トラックボール、トラックパッド、又はペンデバイスなど)、音若しくはユーザからの発話を認識するオーディオ認識ハードウェア及び/又はソフトウェア、ジェスチャ認識入力ハードウェア及び/又はソフトウェアなどの任意形式の入力であってもよい。
【0067】
[基本コンピューティングデバイス]
図15は、本発明の例示的な実施形態が具現化され得る基本的なコンピューティングデバイス600を示すブロック図である。コンピューティングデバイス600及びそのコンポーネントは、それらの接続、関係、及び機能を含め、単に例示であることが意図され、例示的な実施形態の実装を制限することは意図されない。例示的な実施形態を実現するのに適した他のコンピューティングデバイスが、異なる接続、関係、及び機能を有するコンポーネントを含む、異なるコンポーネントを有してもよい。
【0068】
コンピューティングデバイス600は、例えば、図3に示されるサーバ若しくはユーザデバイス、又は図1のモジュールが実現されるコンピュータ装置のうち、任意のものを含むことができる。
【0069】
コンピューティングデバイス600は、メインメモリ606をアドレス指定し、デバイス600の種々のコンポーネント間及びコンポーネントの中でデータを転送するためのバス602又は他の通信機構を含んでもよい。
【0070】
コンピューティングデバイス600は、情報を処理するためにバス602に結合された1つ以上のハードウェアプロセッサ604をさらに含んでもよい。ハードウェアプロセッサ604は、汎用マイクロプロセッサ、システムオンチップ(SoC)、又は他のプロセッサであってもよい。
【0071】
ランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の動的記憶装置などのメインメモリ606が、プロセッサ604により実行されるべき情報及びソフトウェア命令を記憶するためにバス602にさらに結合されてもよい。メインメモリ606は、プロセッサ604により実行されるべきソフトウェア命令の実行中に一時変数又は他の中間情報を記憶するためにさらに使用されてもよい。
【0072】
ソフトウェア命令は、プロセッサ604がアクセス可能な記憶媒体に記憶されると、コンピューティングデバイス600を、ソフトウェア命令に規定された動作を実行するようにカスタマイズされた専用コンピューティングデバイスにする。用語「ソフトウェア」、「ソフトウェア命令」、「コンピュータプログラム」、「コンピュータ実行可能命令」、及び「プロセッサ実行可能命令」は、人間が読めるか否かにかかわらず、コンピューティングデバイスに特定の動作を実行するように指示するための、かつこれらに限られないがアプリケーションソフトウェア、デスクトップアプリケーション、スクリプト、バイナリ、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、ブートローダ、シェル、ユーティリティ、システムソフトウェア、JAVASCRIPT(登録商標)、ウェブページ、ウェブアプリケーション、プラグイン、組み込みソフトウェア、マイクロコード、コンパイラ、デバッガ、インタプリタ、仮想マシン、リンカー、及びテキストエディタを含む、任意のマシン読取可能情報をカバーするよう広く解釈されるべきである。
【0073】
コンピューティングデバイス600は、プロセッサ604のための静的情報及びソフトウェア命令を記憶するためにバス602に結合された読取専用メモリ(ROM)608又は他の静的記憶装置をさらに含んでもよい。
【0074】
1つ以上の大容量記憶装置610が、磁気、光学、ソリッドステート、磁気光学、フラッシュメモリ、又は任意の他の利用可能な大容量記憶技術などの固定の又は取り外し可能な媒体に情報及びソフトウェア命令を永続的に記憶するためにバス602に結合されてもよい。大容量ストレージはネットワークで共有されてもよく、あるいは専用の大容量ストレージでもよい。典型的には、大容量記憶装置610のうち少なくとも1つ(例えば、デバイスに対するメインハードディスク)が、オペレーティングシステム、ユーザアプリケーションプログラム、ドライバ及び他のサポートファイル、並びにあらゆる種類の他のデータファイルを含む、コンピューティングデバイスの動作を指示するためのプログラム及びデータの本体を記憶する。
【0075】
コンピューティングデバイス600は、コンピュータユーザに情報を表示するために、液晶ディスプレイ(LCD)又は他の電子ビジュアルディスプレイなどのディスプレイ612にバス602を介して結合されてもよい。いくつかの構成において、タッチ検出技術(例えば、抵抗性、容量性など)を組み込んだタッチ感知面がディスプレイ612に重ねられて、タッチジェスチャ(例えば、指又はスタイラス)入力をプロセッサ604に通信するためのタッチ感知ディスプレイを形成してもよい。
【0076】
英数字及び他のキーを含む入力装置614が、情報及びコマンド選択をプロセッサ604に通信するためにバス602に結合されてもよい。英数字及び他のキーに追加で、又は代わって、入力装置614は、例えば電源(オン/オフ)ボタン、「ホーム」ボタン、ボリューム制御ボタンなどの1つ以上の物理的ボタン又はスイッチを含んでもよい。
【0077】
別のタイプのユーザ入力装置が、方向情報及びコマンド選択をプロセッサ604に通信し、ディスプレイ612上のカーソル移動を制御するための、マウス、トラックボール、カーソル、タッチスクリーン、又は方向キーなどのカーソル制御616でもよい。この入力装置は、典型的には、第1の軸(例えば、x)及び第2の軸(例えば、y)の2つの軸における2つの自由度を有し、装置が平面内の位置を指定することを可能にする。他の入力装置の実施形態が、発話などのオーディオ入力を認識するオーディオ又は発話認識入力モジュール、ユーザによるジェスチャを認識することができる視覚入力装置、及びキーボードを含む。
【0078】
図15に示される構成などのいくつかの構成では、ディスプレイ612、入力装置614、及びカーソル制御616のうち1つ以上が、コンピューティングデバイス600の外部コンポーネント(すなわち、周辺装置)であるが、他の構成において、ディスプレイ612、入力装置614、及びカーソル制御616のうち一部又は全部が、コンピューティングデバイス600のフォームファクタの一部として統合される。
【0079】
ディスプレイ612に追加で、又は代わって、オーディオ出力装置又は触覚(振動)出力装置など、任意の他形式のユーザ出力装置が使用されてもよい。
【0080】
開示されたシステム、方法、及びモジュールの機能は、プロセッサ604がメインメモリ606に含まれるソフトウェア命令の1つ以上のプログラムを実行することに応答して、コンピューティングデバイス600により実行されてもよい。そのようなソフトウェア命令は、記憶装置610又は送信媒体などの別の記憶媒体からメインメモリ606に読み出されてもよい。メインメモリ606に含まれるソフトウェア命令の実行は、プロセッサ604に例示的な実施形態の機能を実行させる。
【0081】
例示的な実施形態の機能及び動作は、全体的にソフトウェア命令で実現されてもよいが、他の実施形態において、目下の特定の実装の要件に従って、機能を実行するためのソフトウェア命令の代わりに、又はそれとの組み合わせで、コンピューティングデバイス600のハードワイヤード又はプログラマブル回路(例えば、ASIC、FPGAなど)が使用されてもよい。
【0082】
本明細書で使用される用語「記憶媒体」は、コンピューティングデバイスに特定の態様で動作させるデータ及び/又はソフトウェア命令を記憶する任意の非一時的媒体を参照する。そのような記憶媒体は、不揮発性媒体及び/又は揮発性媒体を含んでもよい。不揮発性媒体は、例えば、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、フラッシュメモリ、光ディスク、磁気ディスク、又はソリッドステートドライブ、例えば記憶装置610などを含む。揮発性媒体は、ダイナミックメモリ、例えばメインメモリ606などを含む。記憶媒体の一般的形式は、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、磁気テープ、又は任意の他の磁気データ記憶媒体、CD‐ROM、任意の他の光学データ記憶媒体、穴パターンを有する任意の物理媒体、RAM、PROM、及びEPROM、FLASH‐EPROM、NVRAM、フラッシュメモリ、任意の他のメモリチップ、又はカートリッジを含む。
【0083】
記憶媒体は、送信媒体と区別されるが、送信媒体と関連して使用されてもよい。送信媒体は、記憶媒体間における情報の転送に関与する。例えば、送信媒体は、バス602を含むワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線、及び光ファイバを含む。送信媒体は、無線波及び赤外線データ通信の間に生成されるものなどの、音波又は光波の形式をとることもできる。コードの形式で命令を担持する(carrying)マシン読取可能媒体は、非一時的記憶媒体及び送信媒体を含むことができる。
【0084】
プロセッサ604への1つ以上のソフトウェア命令の1つ以上のシーケンスを実行のために担持する際に、様々な形式の媒体が関与してもよい。例えば、ソフトウェア命令は、最初、リモートコンピュータの磁気ディスク又はソリッドステートドライブ上で担持されてもよい。リモートコンピュータは、ソフトウェア命令をそのダイナミックメモリにロードし、モデムを使用して電話回線を介してソフトウェア命令を送信することができる。コンピューティングデバイス600に対しローカルなモデムが、データを電話回線で受信し、赤外線送信機を使用してデータを赤外線信号に変換することができる。赤外線検出器が、赤外線信号内に担持されたデータを受信することができ、適切な回路が、データをバス602に配置することができる。バス602は、メインメモリ606へのデータを担持し、メインメモリ606から、プロセッサ604がソフトウェア命令を取り出し、実行する。メインメモリ606により受信されたソフトウェア命令は、任意で、プロセッサ604による実行の前又は後のいずれかで、記憶装置610に記憶されてもよい。
【0085】
コンピューティングデバイス600は、バス602に結合された1つ以上の通信インターフェース618をさらに含んでもよい。通信インターフェース618は、ローカルネットワーク622(例えば、イーサネット(登録商標)ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク、セルラーフォンネットワーク、Bluetooth(登録商標)無線ネットワークなど)に接続される有線又は無線ネットワークリンク620に結合する双方向データ通信を提供する。通信インターフェース618は、種々のタイプの情報を表すデジタルデータストリームを担持する電気、電磁気、又は光信号を送信し、受信する。例えば、通信インターフェース618は、有線ネットワークインターフェースカード、統合された無線アンテナを有する無線ネットワークインターフェースカード、又はモデム(例えば、ISDN、DSL、又はケーブルモデム)でもよい。
【0086】
ネットワークリンク620は、典型的には、1つ以上のネットワークを通して、他のデータデバイスへのデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク620は、ローカルネットワーク622を通して、ホストコンピュータへの、又はインターネットサービスプロバイダ(ISP)により運用されるデータ機器への接続を提供してもよい。次いで、ISPは、現在一般に「インターネット」と呼ばれるワールドワイドのパケットデータ通信ネットワークを通してデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク622及びインターネットは、デジタルデータストリームを担持する電気、電磁気、又は光信号を使用する。コンピューティングデバイス600への、及びコンピューティングデバイス600からのデジタルデータを担持する、種々のネットワークを通しての信号、並びにネットワークリンク620上の及び通信インターフェース618を通しての信号は、送信媒体の例示的な形式である。
【0087】
コンピューティングデバイス600は、ネットワーク、ネットワークリンク620、及び通信インターフェース618を通して、メッセージを送信し、プログラムコードを含むデータを受信することができる。インターネットの例において、サーバが、インターネット、ISP、ローカルネットワーク622、及び通信インターフェース618を通して、アプリケーションプログラムのために要求されたコードを送信してもよい。
【0088】
受信されたコードは、それが受信されたときにプロセッサ604により実行されてもよく、かつ/あるいは後の実行のために記憶装置610又は他の不揮発性ストレージに記憶されてもよい。
【0089】
一態様が、方法を実行するためにマシンのプロセッサによる実行のためのコードを記憶した非一時的記憶媒体などのキャリア媒体(carrier medium)、又は方法を実行するためにマシンのプロセッサによる実行のためのプロセッサ実行可能コードを担持する一時的媒体を提供する。実施形態は、コンピュータコードを実現するプログラマブルデジタルロジックで実現されてもよい。コードは、キャリア媒体上でプロセッサ又はマイクロプロセッサなどのプログラマブルロジックに供給されてもよい。キャリア媒体の1つのそのような実施形態は、一時的媒体、すなわち、電気、電磁気、音響、磁気、又は光信号などの信号である。キャリア媒体の別の形式は、ソリッドステートメモリ、磁気媒体(ハードディスクドライブ)、又は光媒体(コンパクトディスク(CD)又はデジタル多用途ディスク(DVD))などの、コードを記憶する非一時的記憶媒体である。
【0090】
本発明の主題の性質を説明するために記載及び図示した部分及び方法段階の詳細、材料、及び配置における種々の他の変更が、別記の特許請求の範囲に示された本発明の主題の原理及び範囲から逸脱することなくなされ得ることは、当業者に容易に理解されるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14
図15