IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ランパート アイシー、エルエルシーの特許一覧

<>
  • 特許-放射線遮蔽システム 図1
  • 特許-放射線遮蔽システム 図2
  • 特許-放射線遮蔽システム 図3
  • 特許-放射線遮蔽システム 図4
  • 特許-放射線遮蔽システム 図5
  • 特許-放射線遮蔽システム 図6
  • 特許-放射線遮蔽システム 図7
  • 特許-放射線遮蔽システム 図8
  • 特許-放射線遮蔽システム 図9
  • 特許-放射線遮蔽システム 図10
  • 特許-放射線遮蔽システム 図11
  • 特許-放射線遮蔽システム 図12
  • 特許-放射線遮蔽システム 図13
  • 特許-放射線遮蔽システム 図14
  • 特許-放射線遮蔽システム 図15
  • 特許-放射線遮蔽システム 図16
  • 特許-放射線遮蔽システム 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-07
(45)【発行日】2025-01-16
(54)【発明の名称】放射線遮蔽システム
(51)【国際特許分類】
   G21F 3/00 20060101AFI20250108BHJP
   A61B 6/10 20060101ALI20250108BHJP
   A61B 6/00 20240101ALI20250108BHJP
【FI】
G21F3/00 S
A61B6/10 503
A61B6/00 570
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023137479
(22)【出願日】2023-08-25
(62)【分割の表示】P 2020530444の分割
【原出願日】2018-08-10
(65)【公開番号】P2023158023
(43)【公開日】2023-10-26
【審査請求日】2023-09-15
(31)【優先権主張番号】62/544,468
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523312369
【氏名又は名称】ランパート アイシー、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フォスター、ロバート エバンス
(72)【発明者】
【氏名】クーパー、ロイド ガイトン バウワース
(72)【発明者】
【氏名】リビングストン、ウィリアム トーマス
(72)【発明者】
【氏名】フィリップス、フォスター ディー
【審査官】佐藤 海
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-120543(JP,A)
【文献】米国特許第05981964(US,A)
【文献】米国特許第04581538(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0049093(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1081895(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21F 3/00
A61B 6/10
A61B 6/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者を支持する台の下方に設置された放射線源から放出される放射線を遮蔽するための放射線遮蔽体アセンブリであって、前記放射線遮蔽体アセンブリは、
(a)第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体と、
(b)第2の鉛直な放射線不透過性遮蔽体と、
(c)支持部材であって、前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体および前記第2の鉛直な放射線不透過性遮蔽体を支持するように構成され、第1の長手方向軸を画定しており、前記支持部材は、オーバヘッドから懸架されるように構成されたマストである、支持部材とを備え、
前記放射線遮蔽体アセンブリは、前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体および前記第2の鉛直な放射線不透過性遮蔽体を、鉛直な軸を中心として互いに相対的に回転させることができるように構成されており、
前記放射線遮蔽体アセンブリは、前記放射線源から放出される放射線から使用者の上半身を保護するように、前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体および前記第2の鉛直な放射線不透過性遮蔽体を位置付けるように構成されている、放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項2】
前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体が、前記支持部材に固定されており、前記第2の鉛直な放射線不透過性遮蔽体が、前記支持部材に固定されている、請求項1に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項3】
前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体および前記第2の鉛直な放射線不透過性遮蔽体が、前記支持部材に沿って互いに相対的に並進するように構成されている、請求項1に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項4】
前記支持部材は、前記放射線遮蔽体アセンブリを前記台に対して相対的に並進させるように構成されている、請求項1に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項5】
前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体および前記第2の鉛直な放射線不透過性遮蔽体の少なくとも一方は、前記支持部材に沿って並進するように構成されている、請求項1に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項6】
前記放射線源から放出される放射線から前記使用者の頭部を保護するように、前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体および前記第2の鉛直な放射線不透過性遮蔽体を位置付けるように構成されている、請求項1に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項7】
前記支持部材が、前記放射線源から放射される放射線から前記使用者の前記上半身を保護するように、前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体および前記第2の鉛直な放射線不透過性遮蔽体を位置づけるように構成されている、請求項1に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項8】
前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体は、前記台の上面から、平均的な人間の身長までの距離程度の高さを有する、請求項1に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項9】
前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体は、前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体の上端が床から少なくとも成人の平均身長程度になるように、前記鉛直な軸に沿って並進するように構成されている、請求項1に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項10】
前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体は、前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体の上端が床から少なくとも約175cmの高さになるように、前記鉛直な軸に沿って並進するように構成されている、請求項1に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項11】
前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体および前記第2の鉛直な放射線不透過性遮蔽体の少なくとも一方または両方が、少なくとも0.5mm鉛当量の放射線透過性を有する、請求項1に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項12】
前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体および前記第2の鉛直な放射線不透過性遮蔽体の少なくとも一方または両方が、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、少なくとも85%だけ放射線被曝を低減する、請求項1に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項13】
前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体に固定された第3の放射線不透過性遮蔽体をさらに含む、請求項1に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項14】
前記第3の放射線不透過性遮蔽体は、前記第1の鉛直な放射線不透過性遮蔽体に対して並進可能な状態で静止している、請求項13に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
【請求項15】
支持アームによって支持され、台上の患者と使用者との間に第1の遮蔽体アセンブリおよび第2の遮蔽体アセンブリを位置付けるように構成された放射線遮蔽体アセンブリであって、前記放射線遮蔽体アセンブリは、
前記支持アームに固定された前記第1の遮蔽体アセンブリであって、第1の略垂直な放射線不透過性遮蔽体を含み、前記支持アームは、オーバーヘッドから懸架されている、前記第1の遮蔽体アセンブリと、
前記第1の遮蔽体アセンブリに対して、鉛直な軸に沿って回転するように前記支持アームに固定された、前記第2の遮蔽体アセンブリであって、前記台の上方に配置されるように構成された略垂直な第2の放射線不透過性遮蔽体を含む、前記第2の遮蔽体アセンブリとを備える、放射線遮蔽体アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、放射線防護装置に関し、特に、医療関係者を手術室における放射線障害から防護する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子工学及びロボット工学の最近の進歩により、外科医が非侵襲性のマイクロ手術技術を使用して多数の開口切開技術を置き換えることが可能になった。手術室に対して外科的介入の部位の見通しがよくない場合、器具を適切に誘導及び制御するために、該部位を絶えず可視化しなければならない。これは放射線監視によって達成でき、その最も一般的な例は、X線監視である。手術中、手術部位にX線を放出するために、患者の一方側にX線発生器が配置される(これは一般に患者の下方にあるが、X線発生器の位置は必要に応じて変わり得る)。放出されたX線が手術部位を通過した後に、放出されたX線を受けて外科医に可視画像を提示するモニタ又は他の手段に画像データを伝達するために、X線インテンシファイアが配置される。
【0003】
これらのマイクロ手術技術は、患者に対する心的外傷、回復時間、及び感染のリスクの観点で従前の身体開口技術に対する大幅な進歩を表すが、常時の放射線監視は、旧技術を使用して必要とされていた放射線より多くの放射線に、関与するあらゆる者を被曝させる。このことは、生涯でこのような手術をわずかな回数しか経験しない可能性が高い患者にとって、ささいな問題である。しかしながら、これらの手術を行う専門の医療スタッフは、ずっと多くの頻度で被爆し、累積被曝量は、スタッフが何らかの防護をしなければ、容易に安全限界を超え得る。
【0004】
これらの問題を解決する従前の試みは、深刻な限界を有する。患者の周囲に重厚な遮蔽材を配置することで、放射線が医療スタッフに届くことを阻止することができる。しかしながら、医療スタッフは、患者の身体に絶えずアクセスする必要があるため、完全な遮蔽は実際的でなく、人体がX線に対して透明である(「X線透過性である」)ため、X線は患者の身体を透通して医療スタッフを被曝させ得る。いずれの外科手術も、医療スタッフが患者の身体に直接アクセスすることを必要とする、生命に関わる厄介な問題のリスクをもたらす。患者の身体の周囲の重厚な遮蔽体は、かさ張って動かしにくく、このことが、このような状況にある患者への医療スタッフによる緊急のアクセスを阻害する可能性がある。
【0005】
このような手術中に医療スタッフを防護する別の試みは、着用遮蔽材、又は基本的に放射線「防護具」を伴っていた。これらは、鉛ベスト、鉛スカート、鉛サイロイドカラー、含鉛アクリル顔面遮蔽体、含鉛アクリル眼鏡、及び「無重力」含鉛スーツの形態を取っていた。放射線防護具は、重大な欠点を有しており、X線を阻止するためにかなりの重量を有さざるを得ず(一般に、鉛、非常に高密度の金属を含む)、着用するには重い。重い放射線防護具を着用することは、身体に適合する着用者をも疲弊させ、常習的に使用すると整形外科疾患を引き起こす可能性がある。放射線防護具を使用して医療スタッフをX線から防護すると、1つの健康障害が別の健康障害に置き換わるにすぎない。
【0006】
自身による眼鏡及び顔面遮蔽は、扱いやすい重量となり得るが、それらは単独では身体のほんの僅かな部分しか防護しない。
【0007】
「無重力」スーツは、剛性を有する金属フレームによって懸架された含鉛ボディスーツである。フレームは、床又は天井などの何らかの支持構造上に設置される。その結果、着用者は自身の身体でスーツを支持しない。この種の懸架防護具は、さらなる短所を有する。この防護具は、着用者の手及び下腕部を露出及び未防護状態として、着用者が細かい手作業に従事することを可能にする。そのことが、着用者の身体の動きを、フレームに適合し得る動きに制限し、着用者が腰をかがめる、又は着座することを妨げることが多い。それら防護具は、着用者が、例えば目視による精査のために、顔にいかなるものを近付けることも妨げる静的な顔面遮蔽体を使用する。懸架された防護具システムは、それらの複雑さに起因して、且つ材料コストに起因して、極めて高価であり、現状では1着当たり約70,000ドルかかる。
【0008】
放射線防護具の別の形態に、内部でユーザが起立する放射線不透過ボックスである移動式「キャビン」がある。ユーザは、内部にいながら様々な場所へキャビンを押動することが可能である。キャビンは、特定の高さに腕ポートを、また特定の高さに透視部分を有する。その結果、例えば起立し、又は身を乗り出すために、ユーザの手および顔をあまり大きく再配置又は再配向することができない。それら防護具は、また、着用者が、例えば目視による精査のために、顔にいかなるものを近付けることも妨げる静的な顔面遮蔽体を使用する。
【0009】
したがって、ユーザの身体を邪魔しないで患者の身体へのアクセスを可能にし、且つ必要に応じて迅速に再構成できる、患者を被曝させなければならないX線から医療スタッフを遮蔽する手段が、当該分野で必要である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【文献】ASTM International “Standard Test Method for Determining Protection Provided by X-ray Shielding Garments Used in Medical X-ray Fluoroscopy from Sources of Scattered X-Rays” ASTM Volume 11.03 Occupational Health and Safety、Protective Clothing(2017)
【文献】https://webstore.iec.ch/publication/5289で入手可能な、International Electrotechnical Commission, “Protective devices against diagnostic medical X-radiation -Part 1、Determination of attenuation properties of materials”(2014)
【発明の概要】
【0011】
本開示は、手術エリアと医療関係者を包含するエリアとの間にバリアを介在させることによって、上述した課題に対処する放射線遮蔽アセンブリについて記載する。手術台の下方に懸吊された遮蔽体カーテンと協働して、遮蔽体アセンブリは、放射線発生器から直接的に、及び患者の放射線透過性の身体から間接的に関係者に届く放射線を著しく低減し、患者の身体へのアクセスを可能にし、ユーザの一部に対する移動の完全な自由度を可能にし、必要に応じて容易に再構成できる。遮蔽体アセンブリは、概して、マスト又はサスペンションアームなどの支持部材によって支持された2つの遮蔽体構造物を備える。各遮蔽体構造物は少なくとも1つの概して鉛直な遮蔽体を有し、2つの鉛直な遮蔽体は、支持部材の長手方向軸の周りに互いに対して回転させることができ、且つ支持部材の長手方向軸の周りに互いに対して並進させることができる。
【0012】
第1の態様において、放射線源から発する放射線を阻止するように構成された放射線遮蔽体アセンブリが提供される。第1の態様において、アセンブリは、アセンブリを支持する支持手段と、第1の略鉛直平面内にある、放射線源からの放射線を阻止する第1の遮蔽手段であって、支持手段に固定されており、且つ人間の肢体が第1の遮蔽手段を通過することを可能にするように寸法設定された肢体開口部を備える、第1の遮蔽手段と、第2の略鉛直平面内にある、放射線源からの放射線を阻止する第2の遮蔽手段であって、第2の遮蔽手段が略鉛直な軸に沿って第1の遮蔽手段に対して並進及び回転することを可能にするように支持手段に固定された、第2の遮蔽手段とを備える。
【0013】
放射線遮蔽体アセンブリの第2の態様が提供され、該第2の態様は、遮蔽体アセンブリの重量の少なくとも大半を支持するように構設された、長手方向軸を有する支持アームと、支持アームに固定された、且つ人間の肢体を通すように寸法設定された下端部近傍の開口部を有する、第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体と、支持アームの長手方向軸に対して略平行である軸の周りに回転し、及び軸に沿って並進するように支持アームに並進可能且つ回転可能に接続された第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体とを備え、第1の鉛直な遮蔽体、第1の水平な遮蔽体、第2の鉛直な遮蔽体、第2の水平な遮蔽体、及び下側の鉛直な遮蔽体は、すべて放射線不透過性である。
【0014】
第3の態様において、下部設置型X線発生器からユーザを、該ユーザがX線発生器の上方に配置された横になった患者を処置する間、遮蔽するシステムが提供され、システムは、長手方向軸及び横軸を有する、患者を支持するように構設された台と、台の下方に配置されたX線発生器と、X線発生器から投影されたX線を受けるように台の上方に配置された画像インテンシファイアと、台の少なくとも第1の側部において台から下方に延伸する放射線不透過性のカーテン遮蔽体と、放射線遮蔽体アセンブリであって、遮蔽体アセンブリの重量を支持するように構設された、且つ概して鉛直な長手方向軸を有する、支持アームと、支持アームに固定された第1の遮蔽体アセンブリであって、台の第1の側部の近傍に配置された、且つ台の長手方向軸に対して略平行な、第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体と、第1の鉛直な遮蔽体における開口部であって、患者の腕が開口部を通過することを可能にするように台の上方に配置された、開口部とを有する、第1の遮蔽体アセンブリと、第2の遮蔽体アセンブリであって、第2の遮蔽体アセンブリが支持アームの長手方向軸に対して略平行な軸の周りに回転及び並進することを可能にするように支持アームに固定されており、台の上方に配置された第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体を有する、第2の遮蔽体アセンブリとを備える、放射線遮蔽体アセンブリとを備え、第2の鉛直な遮蔽体は、台の長手方向軸に対して略直交する、又は台の長手方向軸に対して略平行である、第2の鉛直な遮蔽体の軸の周りに、回転させ得る。
【0015】
第4の態様において、放射線源から発する放射線を阻止するように構成された放射線遮蔽体アセンブリが提供され、アセンブリは、遮蔽体アセンブリの重量の少なくとも大半を支持するように構設された、長手方向軸を有する支持アームと、第1の放射線不透過性の接合部を介して支持アームに固定された第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体と、支持アームの長手方向軸に対して略平行である軸の周りに回転し、及び軸に沿って並進するように、第2の放射線不透過性の接合部を介して支持アームに並進可能且つ回転可能に接続された、第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体とを備える。
【0016】
第5の態様において、ラジオグラフィ方法であって、患者の肢体が遮蔽体アセンブリにおける肢体開口部を通って延伸するように、患者とユーザとの間に上記の放射線遮蔽体アセンブリのうちのいずれかを配置することと、肢体の血管系に医療装置を挿入することと、放射線が患者を少なくとも部分的に通過する一方で遮蔽体アセンブリによってユーザに届くことを阻止されるように配置された放射線発生器を使用して患者に放射線を照射することとを含む、ラジオグラフィ方法が提供される。
【0017】
上記は、特許請求される主題のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、単純化された概要を提示する。本概要は、包括的な概観ではない。本概要は、重要な又は必須の要素を特定したり、特許請求される主題の範囲を画定することを意図されていない。本概要の唯一の目的は、単純化された形態のいくつかの概念を、後に提示されるより詳細な説明に対する導入部として提示することである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】互いに対して直交する第1の鉛直な遮蔽体及び第2の鉛直な遮蔽体を示す、第2の鉛直な遮蔽体を下降させた、遮蔽体アセンブリの実施形態。
図2】第1の鉛直な遮蔽体及び第2の鉛直な遮蔽体が互いに対して直交し、第2の鉛直な遮蔽体を上昇させた、図1に示す遮蔽体アセンブリ。
図3】第2の鉛直な遮蔽体を第1の鉛直な遮蔽体に対しておよそ平行になるように回転させた、図1に示す遮蔽体アセンブリ。
図4】フロアユニットによって支持された遮蔽体アセンブリの実施形態。
図5】天井に設置されたブームによって支持された遮蔽体アセンブリの実施形態。
図6】天井に設置されたモノレールによって支持された遮蔽体アセンブリの実施形態。
図7】壁に設置されたブーム(壁は非表示)によって支持された遮蔽体アセンブリの実施形態。
図8】壁に設置されたモノレール(壁は非表示)によって支持された遮蔽体アセンブリの実施形態。
図9】第6の遮蔽体を有する遮蔽体アセンブリの実施形態。
図10】手術台、X線発生器、及びX線画像インテンシファイアを含む遮蔽システムの実施形態の斜視図。患者が例示的な位置に示されている。
図11図10の遮蔽システムの実施形態の正面図。
図12】線量測定検査中の例示的な遮蔽体上のセンサ配置の図。
図13】線量測定検査中の鉛エプロン上のセンサ配置の図。
図14】不均一性検査中の遮蔽体上のセンサ配置の図。
図15】不均一性検査における遮蔽体上のセンサ結果の図。
図16】第1の遮蔽手段の最下部上に可撓性の放射線不透過性部材を備え、且つ第2の水平な遮蔽体を昇降させる空気圧ピストンを示す、遮蔽体アセンブリの実施形態。
図17】手術台の下方に放射線ドレープを示す、手術台、X線発生器、及びX線画像インテンシファイアを含む遮蔽システムの実施形態。
【発明を実施するための形態】
【0019】
A.定義
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本開示の当業者によって通常理解されるものと同じ意味を有する。通常使用される辞書で定義されるものなどの用語は、本明細書の文脈におけるそれらの意味と整合する意味を有するものと解釈すべきものであり、本明細書で明示的にそのように定義されない限り、理想化された意味、又は過度に形式的な意味で解釈すべきものではないことが、さらに理解されるであろう。簡潔さ又は明確さのために、周知の機能又は構成が記載されない場合がある。
【0020】
「約」及び「略」との用語は、概して、測定の性質又は精度を考慮した場合の、測定量の誤差又は変動の許容可能な度合いを意味するものとする。誤差又は変動の典型的な、例示的な度合いは、所与の値又は値の範囲の、20パーセント(%)以内、好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内である。例えば、「略平行な」又は「略鉛直な」との用語は、真の平行又は鉛直の45、25、20、15、10、又は1°の範囲内などの、真の平行又は鉛直からの誤差又は変動の許容可能な度合いの範囲内の角度を指す。本説明で与えられる数値量は、別途言及しない限り、近似的であり、明示的に言及されない場合に「約」又は「略」との用語が推定され得ることを意味する。特許請求される数値量は、別途言及しない限り、正確なものである。
【0021】
特徴又は要素が別の特徴又は要素「上に」あると呼ぶ場合、特徴又は要素が別の特徴又は要素の直接上にあり得る、又は介在する特徴及び/又は要素が存在する場合もあることは、理解されるであろう。対照的に、特徴又は要素が別の特徴又は要素「の直接上に」と言及する場合、介在する特徴又は要素は存在しない。特徴又は要素が別の特徴又は要素に「接続され」、「取り付けられ」、「固定され」、又は「結合され」ていると呼ぶ場合、特徴又は要素は別の特徴又は要素に直接、接続され、取り付けられ、固定され、又は結合され得る、又は介在する特徴又は要素が存在する場合があることも、理解されるであろう。対照的に、特徴又は要素が別の特徴又は要素に「直接接続され」、「直接取り付けられ」、「直接固定され」、又は「直接結合され」ていると呼ぶ場合、介在する特徴又は要素は存在しない。そのように記載又は図示された特徴又は要素は、一実施形態に関して記載又は図示されているが、他の実施形態に当てはまり得る。
【0022】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態のみを記載する目的のためであり、限定的であることは意図されていない。本明細書で使用される、「ある(a)」、「ある(an)」、及び「その(the)」との単数形は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形をも含む(すなわち、冠詞が修飾するあらゆるもののうちの少なくとも1つ)ことが意図されている。
【0023】
添付の図面に示されるように機器が正規の向きにある場合に、一要素又は特徴の別の要素又は特徴に対する関係を記載する説明の容易さのために、「の下に」、「の下方に」、「下側の」、「の上に」、「上側の」などの空間的関係を示す用語が、本明細書で使用され得る。
【0024】
「A及びBのうちの少なくとも1つ」などの用語は、「Aのみ、Bのみ、又はAとBとの両方」を意味すると解釈するものとする。より長い列挙(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」)に同じ構文が適用されるものとする。対照的に、「少なくとも1つのA及び少なくとも1つのB」などの用語は、AとBとの両方を必要とすると解釈するものとする。
【0025】
本明細書で「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語を使用して様々な特徴又は要素を記載するが、これらの特徴又は要素は、これらの用語によって限定されないものとする。これらの用語は、一特徴又は要素を別の特徴又は要素と区別するためにのみ使用される。それゆえ、以下で説明される第1の特徴又は要素を、第2の特徴又は要素と称することが可能であり、同様に、以下で説明される第2の特徴又は要素を、本開示の教示から逸脱することなく第1の特徴又は要素と称することが可能である。
【0026】
「本質的に~からなる」との用語は、特許請求されるものが、引用された要素に加えて、本開示において言及されるその意図された目的のために特許請求されるものの機能性に悪影響を与えない他の要素(ステップ、構造、成分、組成など)をも包含し得る。この用語は、本開示において言及されるその意図された目的のために特許請求されるものの機能性に悪影響を与えるような他の要素を、たとえこのような他の要素が何らかの他の目的のために特許請求されるものの機能性を向上させ得る場合でも、除外する。
【0027】
本発明の開示された実施形態の所与の要素が、単一の構造、単一のステップ、単一の物質などで具現化されてもよいことは明らかである。同様に、開示された実施形態の所与の要素は、複数の構造、ステップ、物質などで具現化されてもよい。
【0028】
B.放射線遮蔽体アセンブリ
放射線遮蔽体アセンブリ100が提供され、放射線遮蔽体アセンブリ100は、放射線源から発する放射線を阻止するように構成されており、且つアセンブリ100を支持する支持手段145によって支持されている。図1図3に示すように、第1の略鉛直平面内に第1の遮蔽手段105が配置されている。第1の遮蔽手段105は、支持手段145に固定されており、人間の肢体が第1の遮蔽手段105を通過することを可能にするように寸法設定された肢体開口部110を有する。これは、患者の血管系を介した医療装置(関節鏡器具など)の導入のための、患者の腕(又はこれに代えて脚若しくは胴体)へのアクセスを与える。
【0029】
第2の略鉛直平面内に第2の遮蔽手段115が配置されており、第2の遮蔽手段115は、第2の遮蔽手段115が略鉛直な軸に沿って第1の遮蔽手段105に対して並進及び回転することを可能にするように、支持手段145に固定されている。第2の遮蔽手段115は、それゆえ、患者へのアクセスを確保するために、必要に応じて第1の遮蔽手段105に対して、上昇させ、下降させ、又はスイングさせることができる(図1図3を比較されたい)。
【0030】
放射線が肢体110を通って照射することから医療スタッフを防護するために、第3の遮蔽手段120が、第1の鉛直平面に対して略直交する第1の略水平平面内にある肢体開口部110からの放射線を阻止するように配置され得る。第3の遮蔽手段120は、第3の遮蔽手段120が第1の遮蔽手段105と共に並進及び回転するように、第1の遮蔽手段105に固定され得る。つまり、第1の遮蔽手段105及び第3の遮蔽手段120は、アセンブリ100の少なくとも1つの構成において互いに対して静止し得る(が、いくつかの実施形態でにおいて、第1の遮蔽手段105及び第3の遮蔽手段120は、支持アーム150又はアセンブリ100の他の部分に対して、少なくとも1つの自由度で可動であり得る)。第1の遮蔽手段105の最下部に、可撓性の放射線不透過性部材の形態をなす追加的な(又は代替的な)防護が設けられてもよい。遮蔽体アセンブリ100の代替実施形態では、第3の遮蔽手段120の代わりに可撓性の放射線不透過性部材220を使用して、肢体開口部110を通して発する放射線を遮断する。このような可撓性の放射線不透過性部材220の例として、シュラウド、スリーブ、カーテン、及びアイリスポートの1つ以上のリーフが挙げられる。それらは、任意の好適な可撓性且つ放射線不透過性の材料から構設され得る。
【0031】
第2の略水平平面内に、第4の遮蔽手段125が配置され得る。第2の水平平面は、第2の鉛直平面に対して略直交する。第4の遮蔽手段125は、例えば支持手段145に沿って、第4の遮蔽手段125が第2の遮蔽手段115と共に並進及び回転するように、第2の遮蔽手段115に固定されている。第4の遮蔽手段125の最下部に、可撓性の放射線不透過性シュラウドの形態をなす追加的な防護が設けられてもよい。遮蔽体アセンブリ100の代替実施形態では、第4の遮蔽手段120の代わりに、可撓性の放射線不透過性シュラウドが使用される。
【0032】
第2の略鉛直平面に対して、及び第2の略水平平面に対して略直交する第3の略鉛直平面内に配置された、第5の遮蔽手段135が存在してもよく、第5の遮蔽手段135は、第5の遮蔽手段135が第2の遮蔽手段115と共に並進及び回転し、且つ下方に延伸するように、第2の遮蔽手段115に接続され得る。
【0033】
遮蔽体アセンブリ100のいくつかの実施形態は、第4の略鉛直平面内に配置された第6の遮蔽手段140を含み、第6の遮蔽手段140は、第6の遮蔽手段140が下方に延伸するように第1の遮蔽手段105に接続されている。第4の略鉛直平面は、第1の鉛直平面に対して略平行であり得る。第6の遮蔽手段140は、ユーザの下半身を放射線から防護するように配置され得る。第6の遮蔽手段140は、概して平坦な遮蔽体、可撓性のドレープ、及び第1の遮蔽手段105の延伸部、のうちの1つ以上を含む、多数の好適な形態のうちの任意のものを取り得る。
【0034】
第1の遮蔽手段105及び第2の遮蔽手段115は、ヒンジのような共通の軸の周りにスイングするように構成され得る(図1図2とを比較されたい)。この軸は、例えば、支持手段145の長手方向軸であってもよい。他の実施形態では、第1の遮蔽手段105及び第2の遮蔽手段115は各々、2つの別々の軸の各々の周りにスイングしてもよく、該軸は互いに対して略平行である。いくつかの実施形態では、この軸は、両方とも、支持手段145の長手方向軸に対して略平行であってもよい。類推によって、第1の遮蔽手段105及び第2の遮蔽手段115は、本の表裏カバーのように、互いに対してスイングすることが可能とされている。いくつかの実施形態では、第1の遮蔽手段105及び第2の遮蔽手段115は、上方から見たときに第1の遮蔽手段105及び第2の遮蔽手段115が略平行及び/又は同一直線状にあるように、互いから約180°の相対位置にあるものとすることが可能である。このような「開」構成は、横になった患者の全身長に沿ってバリアを形成するのに有用である。いくつかの実施形態では、第1の遮蔽手段105及び第2の遮蔽手段115は、互いに約0°の又、は0°に近づく相対位置にあるものとすることが可能であり、その場合に、第1の遮蔽手段105及び第2の遮蔽手段115は、互いに接触し得る、又は極接近して略平行であり得る。いくつかの実施形態では、第1の遮蔽手段105及び第2の遮蔽手段115は、少なくとも約90°の円弧にわたって互いに対して回転するように構成されている。いくつかのさらなる実施形態では、第1の遮蔽手段105及び第2の遮蔽手段115は、最大約180°の円弧にわたって、さらなる特定の実施形態では約0~180°の円弧にわたって、互いに対して回転するように構成されている。
【0035】
第1の遮蔽手段105及び第2の遮蔽手段115は、また、支持手段145に沿って、互いに対して並進するように、又は共動して並進するように、構成され得る(図1図2とを比較されたい)。遮蔽体アセンブリ100は、第1の遮蔽手段105及び第2の遮蔽手段115のうちの少なくとも一方を支持手段145に沿って並進させる手段225を備え得る。例として、このような並進させる手段225は、支援機構、カウンタウェイト機構、電動機、油圧機構、空気圧機構、手動機構、又は以上の任意の組合せであり得る。
【0036】
支持手段145は、遮蔽アセンブリ100全体が手術室内で手術台305に対して並進することを可能にするように、構成され得る。例えば、支持手段145は、遮蔽アセンブリ100全体の手動並進を可能にするように、又は1つ以上のアクチュエータによって遮蔽アセンブリ100の機構的並進を可能にするように、構成され得る。支持手段145のいくつかの実施形態は、支持アーム150を構設する。支持アーム150は、アセンブリ100の重量の(その全部ではない場合)大部分を支持するように構成されるものである。図2及び図3の示された実施形態では、支持アーム150は、遮蔽体アセンブリ100が使用中であるときに概して鉛直である長手方向軸を有する、長尺の鋼製構造物である。支持アーム150は、アセンブリ100を支持する十分な機構力を有する任意の材料から構設され得るとともに、当業者によって設計され得る。好ましくは、支持アーム150は、想定される周波数及び強度の放射線に対して同様に不透過性である材料から構設されている。例えば、支持アーム150のいくつかの実施形態は、ラジオグラフィ用途に特有のエネルギーのX線に対して不透過性である。
【0037】
支持手段145は、天井、床、壁、又は別の構造物によって支持されるものである。床設置型である場合(図4におけるような)、支持手段145を、様々な構造物によって懸架することができる。支持手段145は、床上に一体に設置され、又は、代替的に、可動であるか又は静止したスタンドによって支持され得る。
【0038】
支持手段145のいくつかの実施形態は、略鉛直なマスト155を備える。支持手段145は、遮蔽体アセンブリ100をある程度支持することが可能である。例えば、支持手段145のいくつかの実施形態は、アセンブリ100の重量の大半を支持することが可能である。さらなる実施形態では、支持手段145は、アセンブリ100の約全重量、又は全重量を支持することが可能である。マスト155は、様々な手段によって支持され得る。放射線遮蔽体アセンブリ100のいくつかの実施形態では、マスト155は、フロアスタンド170によって支持されている。フロアスタンド170は、さらに、アセンブリ100の容易な展開及び撤去を可能にする複数のホイール175を備え得る。システムのさらなる実施形態では、マスト155は、オーバヘッドブーム160によって懸架される(図5及び図7を参照)。オーバヘッドブーム160の使用により、比較的重量のあるアセンブリ100にも容易な移動性を与えることができ、アセンブリ100を患者に対して迅速且つ容易に定置及び撤去することが可能になる。ブーム160を利用する様々な構成が考えられる。例えば、マスト155は、オーバヘッドブーム160の長手方向軸の周りに回転するように、又はオーバヘッドブーム160に対して枢動するように、構成され得る。マスト155は、オーバヘッドブーム160の長手方向軸に沿って並進することが可能であり得る。システムのさらなる実施形態では、オーバヘッドブーム160は、第2のマスト165によって支持されている。次いで、第2のマスト165は、ホイール付きフロアスタンド170上に支持され得るか、天井に設置され得るか、又は壁に設置され得る。例えば、第2のマスト165は、壁に設置されたレール180、又は天井に設置されたレール185によって支持されてもよく(図6及び図8を参照)、このような実施形態では、第2のマスト165は、壁に設置されたレール180、又は天井に設置されたレール185に沿って並進することが可能であってもよい。別の例として、第2のマスト165は、壁に設置されたスイングアーム190、又は天井に設置されたスイングアーム195によって支持され得る(図5及び図7を参照)。さらなる実施形態では、第2のマスト165はスイングアームによって支持されてもよく、次いでスイングアームは、壁に設置されたレール180、又は天井に設置されたレール185によって支持され、スイングアームは、壁に設置されたレール180、又は天井に設置されたレール185に沿って並進することが可能である。
【0039】
第3の水平な遮蔽手段120が存在するいくつかの実施形態では、第1の遮蔽手段105及び第3の遮蔽手段120は、共動して鉛直に並進するように構成されている。例えば、第1の遮蔽手段105及び第3の遮蔽手段120は、支持手段145に沿って共動して並進するように構成されてもよい。並進の度合いは、ユーザが起立又は着座している間に、ユーザのX線からの遮蔽を最適化するように構成され得る。例えば、第1の遮蔽手段105は、第1の位置において、第1の遮蔽手段105の最上端が、床の上方の大人の人間の身長程度以上であるように、沿って並進するように構成されてもよい。通常の人間の寸法を考慮すると、このような高さは、床の上方、175cm、180cm、185cm、190cm、195cm、又は200cmであり得る。
【0040】
同様に、第1の遮蔽手段105自体は、使用中に適正位置にある場合に適切な放射線防護を与えるように、寸法設定されるものである。例えば、第1の遮蔽手段105は、手術台305の上面から平均的な人間の全身長までの距離程度以上の高さを有してもよい。様々な実施形態では、第1の遮蔽手段105は、手術台305が床上にある場合に、該手術台305の上面から、床の上方、175cm、180cm、185cm、190cm、195cm、又は200cmの高さまでの距離程度以上の高さを有する。高さが大きいほどX線を遮蔽するエリアが大きくなる利点がある一方で、高さが小さいほど重量及びコストが低減される利点がある。
【0041】
図面の示された実施形態では、第1の遮蔽手段105は、手術台305の長軸におよそ平行に配置され、かつ台305の下方の地点から放出されたX線からユーザの上半身を防護することが位置されている。示された実施形態では、第1の遮蔽手段105は、支持アーム150に固定された概して平坦且つ鉛直な遮蔽体である。当然ながら、第1の遮蔽手段105は、正確に鉛直でない場合でも、その機能を発揮し得るとともに、遮蔽エリアをカスタマイズするために、必要又は所望に応じて傾斜させるように設計され得る。第1の鉛直な遮蔽体105のいくつかの実施形態は、直接の放射線がユーザの頭部に届くことを防止するために、ユーザの頭部の上方に延在するように設計されるものである。第1の鉛直な遮蔽体105は、起立したユーザ、又は状況によっては着座したユーザの頭部の上方に延在するように設計され得る。図示された第1の鉛直な遮蔽体105の実施形態は、患者の頭部から患者の腰の辺りまで延伸する十分な長さを有する。このような構成は、ラジオグラフィが使用される手術において患者の胸部を可視化するのに、特に有用である。この長さは、より広域の防護を与えるために増加させることが可能であるが、このような長さの増加は、このような変化に伴うこととなる、構成の追加の重量及び低下する可撓性とバランスさせなければならない。
【0042】
示された実施形態では、第1の遮蔽手段105において、患者の腕が遮蔽エリアから延伸することを可能にする開口部110が示されている。開口部110は、任意選択により、放射線不透過性カーテンなどの可撓性の遮蔽材料、又は可撓性のフランジ220を包含し得る。図示された開口部110は半円状であるが、患者の肢体が遮蔽体を通って延在することを可能にする任意の形状をなしてもよい。開口部110は、放射線漏れの起こり得る経路を与える。第3の遮蔽手段120は、開口部110を通って照射する放射線がユーザを照射することを阻止するように配置されている。示された実施形態では、第3の遮蔽手段120は、開口部110を覆って配置された、且つ第1の鉛直な遮蔽体105に対して直交する、水平な遮蔽体である。この特定の構成は、開口部110の下方の、且つユーザが起立している場所と反対の鉛直な遮蔽体の側にある放出位置からの放射線を阻止するのに有用である。第3の遮蔽手段120は、開口部110に対する異なる放出位置に適合するために、異なる向きをなすことができる。
【0043】
図1図3の示された実施形態では、第2の遮蔽手段115は、第1の遮蔽手段105に対して回転及び並進して、アセンブリ100を患者の寸法に応じて調整することを可能にするように、且つアセンブリ100を再構成して患者へのアクセスと放射線からの防護との変化する角度を与えることを可能とするように、構成されている。示された実施形態では、第2の略鉛直な遮蔽体115がアームの長手方向軸の周りに回転し、且つ同じ長手方向軸に対して平行に並進することを可能とするように支持アーム150に接続された第2の略鉛直な遮蔽体115の形態を取る。図1において、第2の鉛直な遮蔽体115は、第1の鉛直な遮蔽体105に対して直交する位置に示されている。このような構成は、実際に、第2の鉛直な遮蔽体115が患者の身体に交差する場合に、患者の脚へのユーザアクセスを与えるのに有用である。頭部を第2の鉛直な遮蔽体115に最も近付けて患者を配置する場合に、第2の鉛直な遮蔽体115を台305まで下降させて完全な遮蔽体を形成することも可能である。図3において、第2の鉛直な遮蔽体115は、第1の鉛直な遮蔽体105に対して概して平行に示されている。
【0044】
第4の遮蔽手段125は、第2の遮蔽手段115が台305の上方に配置されている場合に、第2の遮蔽手段115の下から照射し得る放射線を阻止するように機能する。添付の図面において、第4の遮蔽手段125は、切欠き130を有する水平な遮蔽体として示されている。この台形上の切欠き130は、手術中に患者の鼠径部へのアクセスを与えるように機能し、関節鏡挿入のための大腿静脈へのアクセスを可能とするのに有用であり得る。切欠き130は、有用であるが、任意選択の、第2の水平な遮蔽体125の特徴である。示された実施形態では、第2の水平な遮蔽体125は、手術台305の下方から放出された放射線を遮断するように配置されているが、この構造物は、別の方向からの放射線を遮断するように多様に配置され得る。
【0045】
存在する場合の第5の遮蔽手段135は、ユーザが放射線源のように支持アーク150の反対側に位置する場合に、放射線がユーザの下半身を被曝させることを阻止するように機能する。このような構造物は、手術台が、通常、放射線監視を必要とする手術の手術台から懸吊された含鉛カーテンを装備しているため、一般に第1の遮蔽手段150の下方に必要ではない。ただし、カーテンは、必ずしも台の全長に及ばず、また必ずしも台の幅に沿って延伸しない。
【0046】
遮蔽手段の表面積の大部分は、それら遮蔽手段が阻止することを意図された周波数及び強度の放射線に対して、不透過性である。遮蔽手段のいくつかの実施形態は、全体的に放射線不透過性であってもよい。X線に対して不透過性である例示的な材料として、鉛プレート、鉛ファイリング、含鉛アクリルガラス、及び鉛粒子のポリマーサスペンションが挙げられる。鉛は、非常に高い原子番号と安定核種という利点を有するが、バリウムなどの他の重金属が使用されてもよい。放射線ベクトルに沿って厚さが増加するにつれて、放射線不透過性が増加する。遮蔽手段の設計では、適切な放射線不透過性の達成と機器の重量の制限との間のバランスが悩ましいものとなる。例えば、鉛遮蔽体のいくつかの実施形態は、約0.5~1.5mm厚となる。鉛遮蔽体のさらなる実施形態は、約0.8~1.5mm厚となる。含鉛アクリルなどのより低密度の材料は、鉛と同じレベルの放射線不透過性を達成するには、より厚くなければならない。例えば、含鉛アクリル遮蔽体のいくつかの実施形態は、約12~35mm厚となる。含鉛アクリル遮蔽体のさらなる実施形態は、約18~22mm厚となる。鉛バリウムタイプのガラスは、別の好適な材料である。例えば、鉛バリウムタイプのガラスの遮蔽体のいくつかの実施形態は、約7~17mm厚となる。鉛バリウムタイプのガラスの遮蔽体のさらなる実施形態は、約7、9、14、又は17mm厚となる。これらの例示的な材料を比較すると、鉛は、単位厚さあたりの放射線不透過性がより良好であるという利点を有するのに対して、含鉛アクリルガラス及び鉛バリウムタイプのガラスは、可視透過性及びX線不透過性という利点を有する。アセンブリ100のいくつかの実施形態では、第1~第5の遮蔽手段105、115、120、125、135のうちの少なくとも1つが、可視光に対して透明である。このような実施形態では、透明な遮蔽手段は、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、及び100%のうちの1つに等しいか、又はこれを超える光透過度を有し得る。
【0047】
いずれの特定の材料の文脈以外にも、遮蔽手段の放射線不透過性を、ミリメートル鉛当量として表すことができる。システムの様々な実施形態では、第1の遮蔽手段105、第2の遮蔽手段115、第3の遮蔽手段120、第4の遮蔽手段125、又は第5の遮蔽手段135のうちの少なくとも1つが、少なくとも、0.5mm、1,0mm、1.5、2、3、又は3.3mm鉛当量の放射線不透過性を有する。
【0048】
上述した遮蔽手段のうちの任意のものが、互いに接合され、又は放射線不透過性の接合部205を介して支持手段145に接合され得る。このような放射線不透過性の接合部205は、接合部205を通した発生器からの放射線の透過を最小限にするものである。これは、例えば十分に狭いギャップを有するプレートを接合することによって、プレート間で達成でき、手術台305における意図された位置にある場合に、ギャップを通して放射線源から直線がトレースできないようになっている。このような接合部205は、例えば、放射線不透過性のブレース又はラップジョイントを使用して構設できる。支持アーム150を有する放射線不透過性の接合部205が、例えば、遮蔽手段に固定された支持アーム150の周囲の放射線不透過性のスリーブを使用して構設できる。
【0049】
放射線遮蔽体アセンブリ100は、支持アーム150によって支持されており、患者とユーザとの間に第1の遮蔽体アセンブリ及び第2の遮蔽体アセンブリを位置決めするように配置されている。第1の遮蔽体アセンブリは、支持アーム150に固定されており、第1の概して鉛直な遮蔽体105及び第1の概して水平な遮蔽体120を備える。第2の遮蔽体アセンブリも支持アーム150に固定されており、第1の遮蔽体アセンブリに対して支持アーム150の長手方向軸に沿って回転及び並進するようになっている。第2の遮蔽体アセンブリは、台305の上方に配置された第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体115と、第2の鉛直な遮蔽体115に接続された、且つ台305の上方に配置された、第2の概して水平な遮蔽体125と、第2の水平な遮蔽体125から台305の下方に延伸する下側の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体135とを備える。第2の鉛直な遮蔽体115は、台305の長手方向軸に対して略直交する、又は台305の長手方向軸に対して略平行である、第2の鉛直な遮蔽体115の軸の周りに、回転され得る。
【0050】
遮蔽アセンブリは、手術台305、X線発生器310、及び画像インテンシファイア315を備えるより大きいシステムの一部であってもよい(図10及び図11を参照)。X線発生器310は、当該分野で知られているように、台305を通して他方側の画像インテンシファイア315へX線を方向付けるように配置されるものである。発生器310及び画像インテンシファイア315は、例えば、Cアーム320上に共通に設置され得る。手術台305は、多くの場合、台305の少なくとも1つの側部から懸吊された放射線不透過性のカーテン325を有するものである。カーテン325は、また、テーブル305の2つ以上の側部を囲んで延伸してもよい。カーテン325は、システムが台305の下方にX線発生器310を有して構成されている場合に、特に有用である。患者は、概して、「横になる」ようになっており、そのことは、仰臥位、腹臥位、及び側臥位を含む、任意の好適な向きで台305上に横たわることを意味する。慣習的には、患者は、例えば通常Cアーム320上に設置される、X線発生器310と画像インテンシファイア315との間の台305上に配置されるようになっている。添付の図において、X線発生器310は患者の下方に示されており、1つの共通に使用される構成であるが、システムが使用され得る唯一の構成ではない。台(手術台305など)は、患者を支持することが可能である。患者の年齢及びサイズに応じて、手術台305の様々な構成が使用され得る。画像インテンシファイア315は、X線発生器310から投影されたX線を受けるように配置されるようになっている(X線発生器310が下方にある場合に台305の上方に配置される、など)。通常、放射線不透過性のカーテン遮蔽体325は、医療関係者が作業することとなる側(「第1の側」)で、台305から下方に延伸する。第1の遮蔽手段105は、第1の遮蔽手段105の長手寸法に沿った台のエッジに接触するように、又は第1の遮蔽手段105の最下部エッジが第1の遮蔽手段105の長手寸法に沿った台305の表面の下方にあるように、配置され得る。第2の遮蔽手段115が、また、ユーザと患者の下肢との間にバリアを形成するように、台305の長手寸法に対して平行に配置され得る。このような構成では、第2の遮蔽手段115は、また、放射線がユーザに届くことを阻止するために、第2の遮蔽手段115の下側エッジが、台305に接触するか、又は台の表面の高所の下方に懸吊されるように、配置されるようになっている。代替的に、第2の遮蔽手段115は、第1の遮蔽手段105に対して、手術台305を横方向に横切るように、略直交する角度で回転されてもよい。第2の遮蔽手段115が、患者の身体に適合するように最下部に切欠きを有する場合に、これは、ユーザに、例えば大腿静脈へのアクセスを確保するために、患者の下肢へのアクセスを与えることができる。第2の遮蔽手段115は、患者のフィジオロジに適合するように、適切に支持手段145に沿って上昇させることができる。例えば患者の頭部が第2の遮蔽手段115に近接して位置決めされる場合(不図示)に、第2の遮蔽手段115を、台305を横方向に横切って、かつ台305と接触させて配置し得ることも考えられる。それゆえ、カテーテル又は関節鏡器具などの医療装置を、ユーザに届く放射線を最小限にしながら、第1の遮蔽手段105又は第2の遮蔽手段115を通過して延在する腕又は脚をを通る患者の血管系に挿入することができる。
【0051】
上記で開示した放射線遮蔽体アセンブリ100の任意の実施形態を用いるラジオグラフィの方法が提供される。この方法は、患者の肢体が遮蔽体アセンブリにおける肢体開口部110を通って延伸するように、患者とユーザとの間に上記の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステムのうちの任意のものを配置することと、肢体の血管系に医療装置を挿入することと、放射線が患者を少なくとも部分的に通過する一方で遮蔽体アセンブリ100によってユーザに届くことを阻止されるように配置された放射線発生器310を使用して患者に放射線を照射することとを含む。
【0052】
C.実施例
遮蔽システムの実施形態の評価の目的で、検査場所において分析を実施した。通常透視手術に使用されるSiemens C-ARM X線源を使用して、2つのCIRS76-125患者等価ファントムで、2次散乱放射線を生成した。カスタム品の遮蔽材を通して散乱放射線を調査するための分析を実施し、非防護遮蔽対鉛エプロンの結果と対比した。
【0053】
検査試料は、C-ARM用途に特別に製造された、カスタム品の鉛アクリル放射線防護遮蔽体とした。遮蔽材は、4.36gcm-3の最小密度、1.71の屈折率、8E-6/℃(30~380°)の熱膨張係数、及び370のヌープ硬度を有する、カスタム製造された、18.8mm厚鉛アクリル材(Sharp Mfg.、ウエストブリッジウォーター、MA)のシリーズからなる。特に、この材料は、60パーセントを超える重金属酸化物、少なくとも55パーセントのPbOを有する、高光学グレードの鉛バリウムタイプのガラスである。この材料の鉛当量は、製造によって、3.3mmPbより大きいことが保証されている。ラベルを有する、カスタム製造された遮蔽材の設計品を、概して図4に示すように構設した。アルミニウムから作成された支持システムを除いて、遮蔽システムは、全体的に、全く同じソースマテリアルから作成されている。すべてのパネルがこの製造者によって製造及び切断された。
【0054】
患者の腕付き胴体を表現するために使用される、CIRS76-125鉛アクリル患者等価ファントム四肢及び胴体(Computerized Imaging Reference Systems社、ノーフォーク)を通して、シリアル番号138を有するSiemens モデル10394668 Medical C-ARM源で、散乱放射線を生成した。Siemens Medical C-ARMは、70kV時0.2mmAlを有するサイズBのdiamentorチャンバに加えて、70kV時0.8mmAlの報告された固有ろ過を有する。この報告において説明される測定に、2次ろ過を使用しなかった。
【0055】
シリアル番号2029を有するVictoreen470A Panoramic Survey Meterを使用して放射線測定を行った。バーミンガムのアラバマ大学(UAB)放射線研究所においてCc-137同位体源を使用して較正を実施した。
【0056】
シリアル番号T116969を有するTechno Aide鉛エプロンと、シリアル番号102001を有するゼノライトという、2つの製品を使用して、鉛エプロンとの比較を実施した。製造者の情報によれば、両方の鉛エプロンは、0.5mmPbの鉛当量を有する。
【0057】
検査方法及び手順は、ASTM F3094(非特許文献1)、IEC61331-1(非特許文献2)、及び医学物理学者を指針元とした。検査方法論を、実施前に開発及び創案した。当業者がこの規約を実施することができるように、ASTM F3094及びIEC61331-1が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0058】
散乱放射線の減衰と、さらには均一性とについて、カスタム製造された鉛アクリル遮蔽材を検査した。さらに、全遮蔽体の主エッジと、さらには手術中に医師が患者の腕を置くようになっている半円部とに沿って、測定を行った。等価な散乱放射線測定値を、0.5mm鉛当量鉛エプロンと対比した。最後のセットの測定を、適正位置の遮蔽材を用いずに行った。すべてのデータを現場で記録した。10秒の被曝時間を使用し、かつ3回のうちの最小値を取ることを繰り返して、すべての測定値を記録した。防護定格の基準は、81kV X線C-ARM源からの、測定された、散乱放射線の減衰に基づくものであった。
【0059】
Victoreen470Aによって検出された放射線は、CIRS76-125患者等価ファントムとのX線の相互作用によって生成される散乱X線放射を表す。C-ARM X線源との間の距離を、17インチ又は43.18cmの患者検査に使用されるデフォルトの距離として設定した。この規約は、「修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約」と称される。
【0060】
遮蔽材を用いない平均散乱放射線測定値を、以下の表1に確認することができる。すべての測定を、3回繰り返して最小値を取るように行った。放射線測定を、まず、適正位置にカスタム製造された遮蔽体を用いて行い、以後の、遮蔽材を用いない測定、又は2つの鉛エプロンとの比較測定のために、遮蔽体、ファントム、及び検出器の正確な位置がマーキングされるようにした。
【0061】
【表1】
【0062】
すべての測定を、3回繰り返して最小値を取るように行った。カスタム製造された鉛アクリル遮蔽体(図12)を用いて行われた平均散乱放射線測定を、以下の表2に確認することができる。カスタム製造された遮蔽体と、さらには現在認められている鉛エプロンとを通して行われた測定は、非常に低い強度であり、バックグランド放射を僅かだけ上回っている。結果として、反復測定は、上記の表1における遮蔽材を用いない測定と比較して、低い標準偏差を生じた。
【0063】
【表2】
【0064】
さらに、使用の間の医師の正確な位置における放射線のレベルを検出するための測定を行った。特に、医師の鼠径部の高さと、さらには医師の胸部中央の高さとにおいて測定を行った。結果を以下の表3にまとめた。
【0065】
【表3】
【0066】
次に、Techno Aide0.5mmPb鉛当量エプロンを用いて散乱放射線測定を行っており、以下の表4で確認することができる。認められている医療放射線防護装置を本研究で提案されているものと比較する目的で、鉛エプロン(図13)を通した測定を行った。極力正確な情報及び比較を提供する試みで、現実に起こる実際の位置の下での厳密な比較を使用した。観測された散乱放射線測定値の平均値を標準偏差と共にまとめた以下の表4を用いて、図式表現を作成した。
【0067】
【表4】
【0068】
第1の0.5mm鉛当量エプロンに対して調査測定が完了すると、第2の鉛エプロンを選択し、Techno Aide製品に対して行ったのと全く同じように反復測定を実施した。第2のゼノライト鉛エプロン比較について、散乱放射測定に対する平均の測定値を以下の表5にまとめた。
【0069】
【表5】
【0070】
遮蔽体機器全体にボイドが存在しないことを保証するための均一性の見本として、2つの遮蔽体コンポーネントを測定した。これらの測定を、上述したものと同じ方法で実施した。結果を、図14及び図15に確認することができる。データは、報告された平均散乱放射線測定値及び括弧内の標準偏差を用いて、表1~表4と同じ形式で表されている。
【0071】
図14によって例証されているように、主パネルAの調査測定の実施中に重大なボイドは観測されなかった。放射線測定は、個々のパネルに対する中央値を基に以前に報告された以前の測定値に非常に近い値を生じた。追記すると、反復測定は、本質的に同一であり、低い標準偏差を生じた。
【0072】
図15によって例証されているように、主本体パネルAを用いて、均一性について4つの領域を調査した。平均の測定された放射線値が、括弧内の標準偏差と共に上記に表されている。図14図15とを簡単に比較すると、主パネルAと主本体パネルAとの間で非常に近い値が示されている。
【0073】
合/否基準は、C-ARM遮蔽機器にカスタム製造された工業グレードの鉛アクリルの予め受容された性能基準に基づいている。さらに、この遮蔽機器は、同じ用途に使用される、現在認められている鉛エプロン以上に高い防護を提供しなければならない。アラバマ州ガイドを使用すると、医療従事者は、浅い線量当量としての、及び合/否基準として使用される、一年当たり5レム以下を受ける。
【0074】
本研究のエンドポイントは、C-ARM患者検査において医師によって使用される防護装置についてのアラバマ州ガイドラインによって指示されたすべての測定の正常な完了に基づいている。研究のエンドポイントは、特に、いかなる種類の防護遮蔽材もなし、対、カスタム製造された鉛アクリル遮蔽材、に対する、現在認められている鉛エプロンを使用して行われる比較可能な測定に基づいている。
【0075】
保証するカスタム製造された鉛アクリル遮蔽材の背後で検出可能な放射線のレベルは、製造者の性能基準に基づく計算値と整合した。検出された放射線のレベルは、医療従事者に対する最大許容放射線量の範囲内にある。
【0076】
現在認められている鉛エプロンと比較した場合、カスタム遮蔽材の背後において、減衰放射線の比較的同等のレベルが検出された。カスタム遮蔽材及び鉛エプロンの性能は、この場合に、1次放射線とは対照的な2次放射線の検出に大部分起因している。材料の公式の鉛当量を決定するために、散乱等価1次放射線が用いられる。本研究で用いられるもののような実際の散乱条件の下で、測定可能な2次放射線の量は、異なる鉛当量を有する材料間の測定可能な相違が期待できないほど低い。
【0077】
年間52労働週及び週40時間の被曝で、1年当たり5レム(R)の現在認められている線量当量を用いて、本遮蔽材プロトタイプを用いた年間総被曝量を計算した。本研究中に得られた0.25mR/hrという最も高い観測放射線測定値に従えば、40時間労働週では、1週当たり10mRの総線量を得る。0.25mR/hrという、全測定値から計算された平均値を用いると、40時間労働週で、1週当たり6.6mRの総線量を得る。1週当たり10mRの最大可能線量を用いると、カスタム製造された遮蔽材機器では、年間520mR又は0.52Rを得る。
【0078】
D.結論
以上の説明は、本開示の処理、マシン、製造、物質の組成、及び他の教示を例示している。加えて、本開示は、本開示の処理、マシン、製造、物質の組成、及び他の教示の特定の実施形態のみを図示及び記載しているが、上述したように、本開示の教示は、当業者のスキル及び/又は知識に対応して、様々な他の組合せ、変形、及び環境での使用が可能であり、本明細書で明示された教示の範囲内で変更及び変形が可能であることは明らかである。以上に記載した実施形態は、さらに、本開示の処理、マシン、製造、物質の組成、及び他の教示を実施する知られた特定のベストモードを説明することと、当業者が、このような又は他の実施形態において、及び特定の用途又は使用によって必要とされる様々な変形を伴って、本開示の教示を利用することが意図されている。したがって、本開示の処理、マシン、製造、物質の組成、及び他の教示は、本明細書に開示された実施形態及び実施例そのものを限定することは意図されていない。本明細書におけるいずれのセクション見出しも、37C.F.R.セクション1.77の提案との整合のためにのみに、あるいは編成的な並びを設けるためにのみ、設けられている。これらの見出しは、本明細書で説明される本発明(複数可)を限定又は特徴付けるものではない。
【0079】
本発明は、代替的または追加的に、以下の構成を備えることができる。
[項目1]
放射線源から発する放射線を阻止するように構成された放射線遮蔽体アセンブリであって、
(a)アセンブリを支持する支持手段と、
(b)第1の略鉛直平面内にあり、放射線源からの放射線を阻止する第1の遮蔽手段であって、支持手段に固定されており、且つ人間の肢体が第1の遮蔽手段を通過することを可能にするように寸法設定された肢体開口部を備えた、第1の遮蔽手段と、
(c)第2の略鉛直平面内にあり、放射線源からの放射線を阻止する第2の遮蔽手段であって、第2の遮蔽手段が略鉛直な軸に沿って第1の遮蔽手段に対して並進及び回転することを可能にするように支持手段に固定された、第2の遮蔽手段と、を備える放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目2]
第1の鉛直平面に対して略直交する第1の略水平平面内にあり、肢体開口部からの放射線を阻止する第3の遮蔽手段であって、第3の遮蔽手段が第1の遮蔽手段と共に並進及び回転するように第1の遮蔽手段に固定された、第3の遮蔽手段を備える、項目1記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目3]
第2の鉛直平面に対して略直交する第2の略水平平面内にあり、放射線源からの放射線を阻止する第4の遮蔽手段であって、第4の遮蔽手段が第2の遮蔽手段と共に並進及び回転するように第2の遮蔽手段に固定された、第4の遮蔽手段を備える、項目1又は2に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目4]
第2の略鉛直平面及び第2の水平平面に対して略直交する第3の略水平平面内にあり、放射線源からの放射線を阻止する第5の遮蔽手段であって、第4の遮蔽手段が第2の遮蔽手段と共に並進及び回転するように第2の遮蔽手段に接続された、第5の遮蔽手段を備える、項目1~3のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目5]
第1の略鉛直平面に対して略平行である第4の略鉛直平面内にあり、放射線源からの放射線を阻止する第6の遮蔽手段を備え、第6の遮蔽手段は第1の遮蔽手段に固設されている、項目1~4のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目6]
第1の略鉛直平面に対して略平行である第4の略鉛直平面内にあり、放射線源からの放射線を阻止する第6の遮蔽手段を備え、第6の遮蔽手段は第1の遮蔽手段に固設されており、第6の遮蔽手段は、概して平坦な遮蔽体、可撓性のドレープ、及び第1の遮蔽手段の延伸部からなる群から選択される、項目1~5のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目7]
第1の遮蔽手段及び第2の遮蔽手段は、少なくとも約90°の円弧にわたって互いに対して回転するように構成されている、項目1~6のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目8]
第1の遮蔽手段及び第2の遮蔽手段は、最大約180°の円弧にわたって互いに対して回転するように構成されている、項目1~7のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目9]
第1の遮蔽手段及び第2の遮蔽手段は、約0~180°の円弧にわたって互いに対して回転するように構成されている、項目1~8のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目10]
支持手段は、略鉛直なマストを備える、項目1~9のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目11]
支持手段は、放射線遮蔽体アセンブリの約全重量を支持することが可能である、項目1~10のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目12]
支持手段は、放射線遮蔽体アセンブリの全重量を支持することが可能である、項目1~11のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目13]
動作時に、支持手段は、放射線遮蔽体アセンブリの全重量を支持する、項目1~12のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目14]
第1の遮蔽手段及び第3の遮蔽手段は、共動して鉛直に並進するように構成されている、項目1~13のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目15]
第1の遮蔽手段及び第3の遮蔽手段は、支持手段に沿って共動して鉛直に並進するように構成されている、項目1~14のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目16]
第1の遮蔽手段は、第1の位置において、第1の遮蔽手段の最上端が、床の上方の大人の人間の身長程度以上であるように、略鉛直な軸に沿って並進するように構成されている、項目1~15のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目17]
第1の遮蔽手段は、第1の位置において、第1の遮蔽手段の最上端が、床の上方約2m以上であるように、略鉛直な軸に沿って並進するように構成されている、項目1~16のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目18]
第1の遮蔽手段は、手術台の上面から平均的な人間の全身長までの距離程度以上の高さを有する、項目1~17のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目19]
第1の遮蔽手段は、手術台が床上にある場合に、手術台の上面から、床から2mの高さまでの距離程度以上の高さを有する、項目1~18のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目20]
第1の遮蔽手段、第2の遮蔽手段、第3の遮蔽手段、第4の遮蔽手段、又は第5の遮蔽手段のうちの少なくとも1つは、最小0.5mm鉛等量の放射線不透過性を有する、項目1~19のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目21]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段は、最小0.5mm鉛等量の放射線不透過性を有する、項目1~20のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目22]
第1の遮蔽手段、第2の遮蔽手段、第3の遮蔽手段、第4の遮蔽手段、又は第5の遮蔽手段のうちの少なくとも1つは、最小1mm鉛等量の放射線不透過性を有する、項目1~21のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目23]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段は、最小1mm鉛等量の放射線不透過性を有する、項目1~22のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目24]
第1の遮蔽手段、第2の遮蔽手段、第3の遮蔽手段、第4の遮蔽手段、又は第5の遮蔽手段のうちの少なくとも1つは、最小1.5mm鉛等量の放射線不透過性を有する、項目1~23のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目25]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段は、最小1.5mm鉛等量の放射線不透過性を有する、項目1~24のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目26]
第1の遮蔽手段、第2の遮蔽手段、第3の遮蔽手段、第4の遮蔽手段、又は第5の遮蔽手段のうちの少なくとも1つは、最小2mm鉛等量の放射線不透過性を有する、項目1~25のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目27]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段は、最小2mm鉛等量の放射線不透過性を有する、項目1~26のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目28]
第1の遮蔽手段、第2の遮蔽手段、第3の遮蔽手段、第4の遮蔽手段、又は第5の遮蔽手段のうちの少なくとも1つは、最小3mm鉛等量の放射線不透過性を有する、項目1~27のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目29]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段は、最小3mm鉛等量の放射線不透過性を有する、項目1~28のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目30]
第1の遮蔽手段、第2の遮蔽手段、第3の遮蔽手段、第4の遮蔽手段、又は第5の遮蔽手段のうちの少なくとも1つは、最小3.3mm鉛等量の放射線不透過性を有する、項目1~29のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目31]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段は、最小3.3mm鉛等量の放射線不透過性を有する、項目1~30のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目32]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段のうちの少なくとも1つは、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、少なくとも85%だけ放射線被曝を低減する、項目1~31のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目33]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段は、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、少なくとも85%だけ放射線被曝を低減する、項目1~32のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目34]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段のうちの少なくとも1つは、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、放射線被曝を2.5mR/hr未満に低減する、項目1~33のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目35]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段は、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、放射線被曝を2.5mR/hr未満に低減する、項目1~34のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目36]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段のうちの少なくとも1つは、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、放射線被曝を約2.5mR/hr以下に低減する、項目1~35のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目37]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段は、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、放射線被曝を約2.5mR/hr以下に低減する、項目1~36のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目38]
肢体開口部を少なくとも部分的に覆うように配置された、且つ人間の肢体が肢体開口部を通過することを可能にするように構成された、可撓性の放射線不透過性部材を備える、項目1~37のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目39]
肢体開口部を少なくとも部分的に覆うように配置された、且つ人間の肢体が肢体開口部を通過することを可能にするように構成された、可撓性の放射線不透過性部材を備え、可撓性の放射線不透過性部材は、カーテン、アイリスポートのリーフ、及びシースからなる群から選択される、項目1~38のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目40]
第2の遮蔽手段及び第4の遮蔽手段は、支持手段と共動して並進するように構成されている、項目1~39のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目41]
第1の遮蔽手段及び第3の遮蔽手段のうちの少なくとも一方を支持手段に沿って昇降させる手段を備える、項目1~40のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目42]
第1の遮蔽手段及び第2の遮蔽手段を互いに独立に支持手段に沿って昇降させる手段を備える、項目1~41のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目43]
第1の遮蔽手段及び第2の遮蔽手段を支持手段に沿って昇降させる手段を備える、項目1~42のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目44]
昇降させる手段は、支援機構、カウンタウェイト系、電動機、油圧系、空気圧系、及び手動系からなる群から選択される、項目1~43のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目45]
支持手段は、フロアスタンドによって支持されたマストを備える、項目1~44のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目46]
支持手段は、オーバヘッドブームによって懸架されたマストである、項目1~45のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目47]
支持手段は、オーバヘッドブームによって懸架されたマストであり、マストは、オーバヘッドブームの長手方向軸の周りに回転することが可能である、項目1~46のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目48]
支持手段は、オーバヘッドブームによって懸架されたマストであり、マストは、オーバヘッドブームに対して枢動することが可能である、項目1~47のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目49]
支持手段は、オーバヘッドブームによって懸架されたマストであり、マストは、オーバヘッドブームの長手方向軸に沿って並進することが可能である、項目1~48のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目50]
支持手段は、オーバヘッドブームによって懸架されたマストであり、オーバヘッドブームは第2のマストによって支持されている、項目1~49のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目51]
支持手段は、オーバヘッドブームによって懸架されたマストであり、オーバヘッドブームは第2のマストによって支持されており、第2のマストは、壁又は天井に設置されたレールによって支持されており、第2のマストは、壁又は天井に設置されたレールに沿って並進することが可能である、項目1~50のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目52]
支持手段は、オーバヘッドブームによって懸架されたマストであり、オーバヘッドブームは第2のマストによって支持されており、第2のマストは、壁又は天井に設置されたスイングアームによって支持されている、項目1~51のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目53]
支持手段は、オーバヘッドブームによって懸架されたマストであり、オーバヘッドブームは第2のマストによって支持されており、第2のマストはスイングアームによって支持されているとともにスイングアームは壁又は天井に設置されたレールによって支持されており、スイングアームは、壁又は天井に設置されたレールに沿って並進することが可能である、項目1~52のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目54]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段のうちの少なくとも1つは、可視光に対して透明である、項目1~53のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目55]
第1の遮蔽手段~第6の遮蔽手段は、可視光に対して透明である、項目1~54のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目56]
支持手段は、放射線遮蔽体アセンブリの重量の少なくとも大半を支持するように構設されている、項目1~55のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目57]
第1の遮蔽手段は、第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体である、項目1~56のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目58]
第3の遮蔽手段は、第1の概して水平な遮蔽体である、項目1~57のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目59]
第2の遮蔽手段は、第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体である、項目1~58のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目60]
第4の遮蔽手段は、第2の概して水平な遮蔽体である、項目1~59のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目61]
第5の遮蔽手段は、下側の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体である、項目1~60のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目62]
(a)第1の遮蔽手段は、第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体であり、
(b)第3の遮蔽手段は、第1の略水平な遮蔽体であり、
(c)第2の遮蔽手段は、第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体であり、
(d)第4の遮蔽手段は、第2の略水平な遮蔽体であり、
(e)第5の遮蔽手段は、下側の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体である、項目1~61のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目63]
放射線源から発する放射線を阻止するように構成された放射線遮蔽体アセンブリであって、
(a)遮蔽体アセンブリの重量の少なくとも大半を支持するように構設された、長手方向軸を有する支持アームと、
(b)支持アームに固定された、且つ人間の肢体を通すように寸法設定された下端部近傍の開口部を有する、第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体と、
(c)支持アームの長手方向軸に対して略平行である軸の周りに回転し、及び軸に沿って並進するように、支持アームに並進可能且つ回転可能に接続された、第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体とを備え、
第1の鉛直な遮蔽体、第1の水平な遮蔽体、第2の鉛直な遮蔽体、第2の水平な遮蔽体、及び下側の鉛直な遮蔽体は、すべて放射線不透過性である、放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目64]
第1の鉛直な遮蔽体と共に並進及び回転するように第1の鉛直な遮蔽体に接続された、且つ第1の鉛直な遮蔽体の開口部から発する放射線を阻止するように配置された、第1の略水平な遮蔽体を備える、項目63記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目65]
第2の鉛直な遮蔽体と共に並進及び回転するように第2の鉛直な遮蔽体に接続された第2の略水平な遮蔽体を備える、項目63又は64に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目66]
第2の水平な遮蔽体及び第2の鉛直な遮蔽体と共に並進及び回転するように第2の水平な遮蔽体に接続された下側の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体を備え、下側の遮蔽体は、第2の鉛直な遮蔽体及び第2の水平な遮蔽体に対して略直交する、項目63~65のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目67]
概して平坦且つ鉛直な遮蔽体に対して略平行である略鉛直平面内にある、放射線源からの放射線を阻止する第3の概して鉛直な遮蔽体を備え、第3の概して鉛直な遮蔽体は第1の遮蔽手段に固設されている、項目63~66のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目68]
第1の略鉛直平面に対して略平行である第4の略鉛直平面内にある、放射線源からの放射線を阻止する第6の遮蔽手段を備え、第6の遮蔽手段は第1の遮蔽手段に固設されており、第3の概して鉛直な遮蔽体は、概して平坦且つ忠実な遮蔽体、可撓性のドレープ、及び第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体の延伸部からなる群から選択される、項目1~67のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目69]
放射線源から発する放射線を阻止するように構成された放射線遮蔽体アセンブリであって、
(a)遮蔽体アセンブリの重量の少なくとも大半を支持するように構設された、長手方向軸を有する支持アームと、
(b)第1の放射線不透過性の接合部を介して支持アームに固定された第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体と、
(c)支持アームの長手方向軸に対して略平行である軸の周りに回転し、及び軸に沿って並進するように、第2の放射線不透過性の接合部を介して支持アームに並進可能且つ回転可能に接続された、第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体とを備える、放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目70]
第2の鉛直な遮蔽体と共に並進及び回転するように第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体に接続された下側の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体を備え、下側の遮蔽体は、第2の鉛直な遮蔽体及び第2の水平な遮蔽体に対して略直交する、項目69記載の放射線遮蔽体アセンブリ。
[項目71]
下部設置型X線投影装置からユーザを、ユーザがX線投影装置の上方に配置された横になった患者を処置する間、遮蔽するシステムであって、
(a)長手方向軸及び横軸を有する、患者を支持するように構設された台と、
(b)台の下方に配置されたX線投影装置と、
(c)X線投影装置から投影されたX線を受けるように台の上方に配置された画像インテンシファイアと、
(d)台の少なくとも第1の側部において台から下方に延伸する放射線不透過性のカーテン遮蔽体と、
(e)放射線遮蔽体アセンブリであって、
(i)遮蔽体アセンブリの重量を支持するように構設された、且つ概して鉛直な長手方向軸を有する、支持アームと、
(ii)支持アームに固定された第1の遮蔽体アセンブリであって、
(A)台の第1の側部の近傍に配置された、且つ台の長手方向軸に対して略平行な、第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体と、
(B)第1の鉛直な遮蔽体における開口部であって、患者の腕が開口部を通過することを可能とするように台の上方に配置された、開口部とを有する、第1の遮蔽体アセンブリと、
(iii)第2の遮蔽体アセンブリであって、第2の遮蔽体アセンブリが支持アームの長手方向軸に対して略平行な軸の周りに回転及び並進することを可能にするように支持アームに固定されており、台の上方に配置された第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体を有する、第2の遮蔽体アセンブリとを備える、放射線遮蔽体アセンブリとを備え、
第2の鉛直な遮蔽体は、台の長手方向軸に対して略直交する、又は台の長手方向軸に対して略平行である、第2の鉛直な遮蔽体の軸の周りに、回転され得る、システム。
[項目72]
第1の遮蔽体アセンブリは、開口部を通って放出された放射線を阻止するように開口部の上方に配置された第1の概して水平な遮蔽体を備える、項目71記載のシステム。
[項目73]
第2の遮蔽体アセンブリは、第2の鉛直な遮蔽体に接続された、且つ台の上方に配置された、第2の概して水平な遮蔽体を備える、項目71又は72に記載のシステム。
[項目74]
第2の遮蔽体アセンブリは、第2の水平な遮蔽体から台の下方に延伸する下側の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体を備える、項目71~73のいずれか1項に記載のシステム。
[項目75]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体及び第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体は、少なくとも約90°の円弧にわたって互いに対して回転するように構成されている、項目62~74のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目76]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体及び第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体は、最大180°の円弧にわたって互いに対して回転するように構成されている、項目62~75のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目77]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体及び第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体は、約0~180°の円弧にわたって互いに対して回転するように構成されている、項目62~76のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目78]
支持アームは、略鉛直なマストを備える、項目62~77のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目79]
支持アームは、放射線遮蔽体アセンブリの約全重量を支持することが可能である、項目62~78のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目80]
支持アームは、放射線遮蔽体アセンブリの全重量を支持することが可能である、項目62~79のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目81]
動作時に、支持アームは、放射線遮蔽体アセンブリの全重量を支持する、項目62~80のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目82]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体は、鉛直に並進するように構成されている、項目62~81のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目83]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体及び第1の略水平な遮蔽体は、鉛直に共動して並進するように構成されている、項目62~82のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目84]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体は、支持アームに沿って並進するように構成されている、項目62~83のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目85]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体及び第1の略水平な遮蔽体は、支持アームに沿って共動して並進するように構成されている、項目62~84のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目86]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体は、第1の位置において、第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体の最上端が、床の上方の大人の人間の身長程度以上であるように、略鉛直な軸に沿って並進するように構成されている、項目62~85のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目87]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体は、第1の位置において、第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体の最上端が、床の上方約2m以上であるように、略鉛直な軸に沿って並進するように構成されている、項目62~86のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目88]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体は、手術台の上面から平均的な人間の全身長までの距離程度以上の高さを有する、項目62~87のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目89]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体は、手術台が床上にある場合に、手術台の上面から、床から2mの高さまでの距離程度以上の高さを有する、項目62~88のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目90]
遮蔽体のうちの少なくとも1つは、最小0.5mm鉛当量の放射線不透過性を有する、項目62~89のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目91]
遮蔽体のうちのすべては、最小0.5mm鉛当量の放射線不透過性を有する、項目62~90のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目92]
遮蔽体のうちの少なくとも1つは、最小1mm鉛当量の放射線不透過性を有する、項目62~91のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目93]
遮蔽体のうちのすべては、最小1mm鉛当量の放射線不透過性を有する、項目62~92のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目94]
遮蔽体のうちの少なくとも1つは、最小1.5mm鉛当量の放射線不透過性を有する、項目62~93のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目95]
遮蔽体のうちのすべては、最小1.5mm鉛当量の放射線不透過性を有する、項目62~94のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目96]
遮蔽体のうちの少なくとも1つは、最小2mm鉛当量の放射線不透過性を有する、項目62~95のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目97]
遮蔽体のうちのすべては、最小2mm鉛当量の放射線不透過性を有する、項目62~96のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目98]
遮蔽体のうちの少なくとも1つは、最小3mm鉛当量の放射線不透過性を有する、項目62~97のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目99]
遮蔽体のうちのすべては、最小3mm鉛当量の放射線不透過性を有する、項目62~98のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目100]
遮蔽体のうちの少なくとも1つは、最小3.3mm鉛当量の放射線不透過性を有する、項目62~99のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目101]
遮蔽体のうちのすべては、最小3.3mm鉛当量の放射線不透過性を有する、項目62~100のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目102]
遮蔽体のうちの少なくとも1つは、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、少なくとも85%だけ放射線被曝を低減する、項目62~101のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目103]
遮蔽体のうちのすべては、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、少なくとも85%だけ放射線被曝を低減する、項目62~102のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目104]
遮蔽体のうちの少なくとも1つは、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、放射線被曝を2.5mR/hr未満に低減する、項目62~103のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目105]
遮蔽体のうちのすべては、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、放射線被曝を2.5mR/hr未満に低減する、項目62~104のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目106]
遮蔽体のうちの少なくとも1つは、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、放射線被曝を約2.5mR/hr以下に低減する、項目62~105のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目107]
遮蔽体のうちのすべては、修正されたASTM F3094/IEC61331-1規約によって測定されたときに、放射線被曝を約2.5mR/hr以下に低減する、項目62~106のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目108]
第2の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体及び第2の略水平な遮蔽体は、支持アームに沿って共動して並進するように構成されている、項目62~107のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目109]
肢体開口部を少なくとも部分的に覆うように配置された、且つ人間の肢体が肢体開口部を通過することを可能にするように構成された、可撓性の放射線不透過性部材を備える、項目62~108のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目110]
肢体開口部を少なくとも部分的に覆うように配置された、且つ人間の肢体が肢体開口部を通過することを可能にするように構成された、可撓性の放射線不透過性部材を備え、可撓性の放射線不透過性部材は、カーテン、アイリスポートのリーフ、及びシースからなる群から選択される、項目62~109のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目111]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体及び第1の略水平な遮蔽体のうちの少なくとも一方を支持アームに沿って昇降させる手段を備える、項目62~110のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目112]
第1の概して平坦且つ鉛直な遮蔽体及び第1の略水平な遮蔽体のうちの少なくとも一方を支持アームに沿って昇降させる手段を備え、昇降させる手段は、支援機構、カウンタウェイト系、電動機、油圧系、空気圧系、及び手動系からなる群から選択される、項目62~111のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目113]
支持アームは、フロアスタンドによって支持されたマストを備える、項目62~112のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目114]
支持アームは、オーバヘッドブームによって懸架されたマストである、項目62~113のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目115]
支持アームは、オーバヘッドブームによって懸架されたマストであり、マストは、オーバヘッドブームの長手方向軸の周りに回転することが可能である、項目62~114のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目116]
支持アームは、オーバヘッドブームによって懸架されたマストであり、オーバヘッドブームは第2のマストによって支持されている、項目62~115のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目117]
支持アームは、オーバヘッドブームによって懸架されたマストであり、第2のマストは、壁又は天井に設置されたレールによって支持されており、第2のマストは、壁又は天井に設置されたレールに沿って並進することが可能である、項目62~116のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目118]
支持アームは、オーバヘッドブームによって懸架されたマストであり、第2のマストは、壁又は天井に設置されたスイングアームによって支持されている、項目62~117のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目119]
支持アームは、オーバヘッドブームによって懸架されたマストであり、第2のマストはスイングアームによって支持されているとともにスイングアームは壁又は天井に設置されたレールによって支持されており、スイングアームは、壁又は天井に設置されたレールに沿って並進することが可能である、項目62~118のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目120]
遮蔽体のうちの少なくとも1つは、可視光に対して透明である、項目62~119のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目121]
遮蔽体のうちのすべては、可視光に対して透明である、項目62~120のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリ又はシステム。
[項目122]
ラジオグラフィ方法であって、
(a)患者の肢体が遮蔽体アセンブリにおける肢体開口部を通って延伸するように、患者とユーザとの間に項目1~121のうちのいずれか1項に記載の放射線遮蔽体アセンブリを配置することと、
(b)肢体の血管系に医療装置を挿入することと、
(c)放射線が患者を少なくとも部分的に通過する一方で遮蔽体アセンブリによってユーザに届くことを阻止されるように配置された放射線発生器を使用して患者に放射線を照射することとを含む、ラジオグラフィ方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17