(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-07
(45)【発行日】2025-01-16
(54)【発明の名称】リペア配線を含むディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20250108BHJP
H10K 59/80 20230101ALI20250108BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20250108BHJP
H10K 59/35 20230101ALI20250108BHJP
H10K 71/60 20230101ALI20250108BHJP
H10K 71/70 20230101ALI20250108BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20250108BHJP
【FI】
G09F9/30 338
H10K59/80
H10K59/131
H10K59/35
H10K71/60
H10K71/70
G09F9/00 352
G09F9/30 348A
(21)【出願番号】P 2023189749
(22)【出願日】2023-11-07
【審査請求日】2023-11-07
(31)【優先権主張番号】10-2022-0191244
(32)【優先日】2022-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】沈成斌
(72)【発明者】
【氏名】朴相泌
【審査官】▲瀬▼戸井 綾菜
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-043639(JP,A)
【文献】特開2006-030782(JP,A)
【文献】特表2008-500562(JP,A)
【文献】特開2014-203081(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0035283(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/133-1/1334
1/1339-1/1341
1/1347
G09F 9/00-9/46
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
素子基板の画素領域の上に位置する画素駆動回路と、
前記画素駆動回路と電気的に接続され、前記画素領域のリペア切断領域を横切る第1リペア配線と、
前記第1リペア配線と電気的に接続され、前記画素領域のリペア接続領域と重なる領域を含むダミー配線と、
前記リペア接続領域の前記素子基板と前記ダミー配線との間に位置し、前記画素領域の外側に延び
、隣接する画素の画素駆動回路と電気的に接続される第2リペア配線と、
前記ダミー配線と電気的に接続され、下部電極、発光層及び上部電極の積層構造を有する発光素子と、を含み、
前記第1リペア配線及び前記第2リペア配線は、それぞれ下部配線層と上部配線層との積層構造を有し、
前記下部配線層及び前記下部配線層よりも高いエネルギー吸収率を有する前記上部配線層は、前記下部電極よりも高い透過率を有し、
前記第1リペア配線の前記上部配線層は、前記リペア切断領域の外側に位置する、ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記発光素子の前記下部電極は、前記リペア切断領域と前記リペア接続領域との間で前記ダミー配線と接続される請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記画素駆動回路は、少なくとも1つの薄膜トランジスタを含み、
前記薄膜トランジスタは半導体パターンを含み、
前記下部配線層は、前記半導体パターンのチャネル領域と同じ物質を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記下部配線層及び前記半導体パターンの前記チャネル領域は、酸化物半導体を含む、請求項3に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記半導体パターンのソース領域及びドレイン領域は、それぞれ前記チャネル領域と同じ物質を含む第1半導体層及び前記第1半導体層の上に位置する第2半導体層とを含み、
前記上部配線層は、前記第2半導体層と同じ物質を含む、請求項3に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記半導体パターンを覆う層間絶縁膜をさらに含み、
前記層間絶縁膜は、前記リペア接続領域の前記第2リペア配線と前記ダミー配線との間で延びる、請求項5に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記薄膜トランジスタは、前記半導体パターンの前記チャネル領域の上に位置するゲート電極を含み、
前記ダミー配線は、前記ゲート電極と同じ物質を含む、請求項3に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記ダミー配線は、前記第1リペア配線の前記上部配線層と前記発光素子の前記下部電極との間に位置する領域を含む、請求項7に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
素子基板の第1画素領域の上に位置する画素駆動回路と、
前記第1画素領域の上に位置し、第1下部電極、第1発光層及び第1上部電極の積層構造を有する第1発光素子と、
前記素子基板の第2画素領域の上に位置し、第2下部電極、第2発光層及び第2上部電極の積層構造を有する第2発光素子と、
前記画素駆動回路及び前記第1発光素子の前記第1下部電極と電気的に接続される第1リペア配線と、
前記第2画素領域の上に位置する画素駆動回路及び前記第2発光素子の前記第2下部電極と電気的に接続され、前記第2画素領域のリペア接続領域の上に延びるダミー配線と、
前記第1リペア配線と電気的に接続され、前記第2画素領域の上に延びる第2リペア配線と、を含み、
前記第1リペア配線は、前記第1画素領域のリペア切断領域を横切る第1下部配線層、及び前記リペア切断領域の外側に位置する第1上部配線層を含み、
前記第2リペア配線は、前記リペア接続領域の前記素子基板と前記ダミー配線との間で積層された第2下部配線層及び第2上部配線層を含み、
前記第1リペア配線及び前記第2リペア配線は、前記第1下部電極及び前記第2下部電極よりも高い透過率を有し、
前記第1上部配線層及び前記第2上部配線層は、それぞれ前記第1下部配線層及び前記第2下部配線層よりも高いエネルギー吸収率を有する、ディスプレイ装置。
【請求項10】
前記第1上部配線層及び前記第2上部配線層は、前記第1下部配線層及び前記第2下部配線層よりも小さい抵抗を有する、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記第2下部配線層は、前記第1下部配線層と同じ物質を含み、前記第2上部配線層は、前記第1上部配線層と同じ物質を含む、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記第2下部配線層は前記第1下部配線層と接触し、前記第2上部配線層は前記第1上部配線層と接触する、請求項11に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
前記画素駆動回路は、少なくとも1つの薄膜トランジスタを含み、
前記薄膜トランジスタのドレイン電極は、前記第1リペア配線の前記第1上部配線層と接続される、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
前記ダミー配線は、前記ドレイン電極と同じ物質を含む、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
前記第1下部電極及び前記第2下部電極は金属を含み、
前記第1下部配線層、前記第2下部配線層、前記第1上部配線層及び前記第2上部配線層は、導電性金属酸化物を含む、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不良画素領域のリペア工程のためのリペア配線を含むディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ディスプレイ装置はユーザに画像を提供する。例えば、ディスプレイ装置は複数の画素領域を含むことがある。各画素領域は特定の色を具現することがある。例えば、各画素領域の内には、画素駆動回路及び前記画素駆動回路と電気的に接続された発光素子が配置されることがある。
【0003】
前記画素駆動回路は、ゲート信号に応じてデータ信号に対応する駆動電流を発光素子に供給することがある。前記発光素子は、駆動電流に対応する輝度の光を放射することがある。例えば、前記発光素子は、順に積層された下部電極、発光層および上部電極を含むことがある。
【0004】
各画素領域の前記画素駆動回路は、プロセスにおいて発生する異物または外部衝撃によって損傷を受ける可能性がある。前記画素駆動回路が正常に動作しない前記画素領域は、ユーザにとって暗点として認識されることがある。これにより、前記ディスプレイ装置では、画素駆動回路が損傷した前記画素領域の前記発光素子を隣接する画素領域の画素駆動回路と電気的に接続するリペア処理を行うことがある。前記リペア工程は、レーザーを用いた切断/接続工程を含むことがある。例えば、リペア配線は金属を含むことがある。したがって、前記ディスプレイ装置では、前記リペア配線によって開口率が低下する可能性がある。特に、各画素領域が透過領域を含む透明のディスプレイ装置では、前記リペア配線によって透過率および開口率が大きく低下されることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、リペア配線による開口率の低下を防止できるディスプレイ装置を提供することである。
【0006】
本発明が解決しようとする他の課題は、リペア工程を簡略化することができるディスプレイ装置を提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、前述の課題に限定されない。本明細書に記載されていない課題は、以下の説明から通常の技術者に明確に理解されることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題を解決するための本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、素子基板を含む。素子基板の画素領域の上には画素駆動回路が配置されている。画素駆動回路は、第1リペア配線と電気的に接続される。第1リペア配線は、画素領域のリペア切断領域を横切る。第1リペア配線はダミー配線と電気的に接続される。ダミー配線は、画素領域のリペア接続領域と重なる領域を含む。リペア接続領域の素子基板とダミー配線との間には、第2のリペア配線が配置される。第2リペア配線は画素領域の外側に延びる。ダミー配線は発光素子と電気的に接続される。発光素子は、下部電極、発光層及び上部電極の積層構造を有する。第1リペア配線及び第2リペア配線は、それぞれ下部配線層と上部配線層との積層構造を有する。上層配線層は下層配線層よりも高いエネルギー吸収率を有する。下部配線層及び上部配線層は、下部電極よりも高い透過率を有する。第1リペア配線の上部配線層は、リペア切断領域の外側に位置する。
【0009】
発光素子の下部電極は、リペア切断領域とリペア接続領域との間でダミー配線と接続することがある。
【0010】
画素駆動回路は少なくとも1つの薄膜トランジスタを含むことがある。薄膜トランジスタは半導体パターンを含むことがある。下部配線層は、半導体パターンのチャネル領域と同じ物質を含むことがある。
【0011】
下部配線層及び半導体パターンのチャネル領域は酸化物半導体を含むことがある。
【0012】
半導体パターンのソース領域及びドレイン領域は、それぞれ前記第1半導体層及び第2半導体層を含むことがある。前記第1半導体層はチャネル領域と同じ物質を含むことがある。第2半導体層は、前記第1半導体層の上に配置されることがある。上部配線層は、第2半導体層と同じ物質を含むことがある。
【0013】
半導体パターンは層間絶縁膜で覆われることがある。層間絶縁膜は、リペア接続領域の第2リペア配線とダミー配線との間に延びることがある。
【0014】
薄膜トランジスタはゲート電極を含むことがある。ゲート電極は半導体パターンのチャネル領域の上に配置されることがある。ダミー配線は、ゲート電極と同じ物質を含むことがある。ダミー配線は、第1リペア配線の上部配線層と発光素子の下部電極との間に位置する領域を含むことがある。
【0015】
上記の解決しようとする他の課題を解決するための本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、素子基板を含む。素子基板は、第1画素領域及び第2画素領域を含む。素子基板の第1画素領域の上には画素駆動回路及び第1発光素子が配置される。第1発光素子は、第1下部電極、第1発光層及び第1上部電極の積層構造を有する。第2画素領域の上には第2発光素子が位置する。第2発光素子は、第2下部電極、第2発光層及び第2上部電極の積層構造を有する。画素駆動回路及び第1発光素子の第1下部電極は、第1リペア配線と電気的に接続される。第2発光素子の第2下部電極はダミー配線と電気的に接続される。ダミー配線は、第2画素領域のリペア接続領域の上に延びる。第1リペア配線と電気的に接続された第2リペア配線は、第2画素領域の上に延在する。第1リペア配線は、第1下部配線層と第1上部配線層とを含む。第1下部配線層は、第1画素領域のリペア切断領域を横切る。第1上部配線層は、リペア切断領域の外側に位置する。第2リペア配線は、第2下部配線層と第2上部配線層とを含む。第2下層配線層と第2上層配線層は、リペア接続領域の素子基板とダミー配線との間に積層される。第1リペア配線及び第2リペア配線は、第1下部電極及び第2下部電極よりも高い透過率を有する。第1上部配線層及び第2上部配線層は、それぞれ第1下部配線層及び第2下部配線層よりも高いエネルギー吸収率を有する。
【0016】
第1上部配線層および第2上部配線層は、第1下部配線層および第2下部配線層よりも小さい抵抗を有することがある。
【0017】
第2下部配線層は、第1下部配線層と同じ物質を含むことがある。第2上部配線層は、第1上部配線層と同じ物質を含むことがある。
【0018】
第2下部配線層は第1下部配線層と接触することがある。第2上部配線層は第1上部配線層と接触することがある。
【0019】
画素駆動回路は、少なくとも1つの薄膜トランジスタを含むことがある。薄膜トランジスタはドレイン電極を含むことがある。ドレイン電極は、第1リペア配線の第1上部配線層と接続することがある。
【0020】
ダミー配線はドレイン電極と同じ物質を含むことがある。
【0021】
第1下部電極および第2下部電極は金属を含むことがある。第1下部配線層、第2下部配線層、第1上部配線層および第2上部配線層は導電性金属酸化物を含むことがある。
【発明の効果】
【0022】
本発明の技術的思想に係るディスプレイ装置は、相対的に高い透過率を有する第1リペア配線と第2リペア配線とを含みながら、各画素領域の内に位置する前記第1リペア配線は、当該画素領域のリペア切断領域を横切る第1下部配線層及び前記リペア切断領域の外側に位置する第1上部配線層を含み、各画素領域の外側に延びる前記第2リペア配線が当該画素領域の外側に位置するリペア接続領域の素子基板とダミー配線の間に積層された第2下部配線層及び第2上部配線層とを含み、第1上部配線層及び第2上部配線層がそれぞれ第1下部配線層及び第2下部配線層よりも高いエネルギー吸収率を有することがある。これにより、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置では、第1リペア配線および第2リペア配線による開口率の低下を防止することがある。また、本発明の技術的思想に係るディスプレイ装置では、前記リペア切断領域と重なる前記第1リペア配線の一部領域を除去する工程と、前記リペア接続領域において前記第2リペア配線と前記ダミー配線とを接続する工程が、同時に行われることがある。したがって、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置では、第1リペア配線および第2リペア配線を用いたリペア工程による工程効率の低下を最小限に抑えることがある。すなわち、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置では、プロセス最適化により生産エネルギーが低減することがある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置を模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、i番目の画素領域とi+1番目の画素領域の回路を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置におけるi番目の画素領域とi+1番目の画素領域の平面を概略的に示す図である。
【
図4】
図4は、
図3のI-I’線に沿って切断した断面を示す図である。
【
図5】
図5は、
図3のII-II’線に沿って切断した断面を示す図である。
【
図6】
図6は、酸化物半導体であるIGZOとからなる層と導電性の金属酸化物であるIZOとからなる層の波長によるエネルギー吸収率を示すグラフである。
【
図7】
図7~
図9は、本発明の実施形態によるディスプレイ装置におけるリペア工程を説明するための図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態によるディスプレイ装置におけるリペア工程を説明するための図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態によるディスプレイ装置におけるリペア工程を説明するための図である。
【
図10】
図10は、本発明の他の実施形態によるディスプレイ装置を示す図である。
【
図11】
図11は、本発明の他の実施形態によるディスプレイ装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の上記の目的と技術的構成及びそれによる作用効果に関する詳細は、本発明の実施形態を示している図面を参照した以下の詳細な説明によってより明確に理解されるであろう。ここで、本発明の実施形態は、当業者に本発明の技術的思想が十分に伝達されることを可能にするために提供されるものであるので、本発明は、以下に説明される実施形態に限定されないように他の形態で具現化することがある。
【0025】
さらに、明細書の全体にわたって同じ参照番号で示される部分は、同じ構成要素を意味し、図面の層または領域の長さおよび厚さは、便宜上誇張されて表現され得る。なお、第1の構成要素が第2の構成要素「上」にあると記載された場合、前記第1の構成要素が前記第2の構成要素と直接接触する上側に位置するだけでなく、前記第1の構成要素と前記第2の構成要素の間に第3の構成要素が位置する場合も含まれる。
【0026】
ここで、第1、第2などの用語は様々な構成要素を説明するためのものであり、一方の構成要素を他方の構成要素から区別する目的で用いられる。しかしながら、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲では、第1の構成要素と第2の構成要素は当業者の便宜に応じて任意に命名することがある。
【0027】
本発明の明細書で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されるものであり、本発明を限定することを意図していない。例えば、単数で表される構成要素は、文脈上明らかに単数を意味しない限り、複数の構成要素を含む。さらに、本発明の明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはそれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものである。他の特徴、数、ステップ、動作、構成要素、部品、またはそれらを組み合わせたもの存在または追加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されなければならない。
【0028】
なお、別に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含む本明細書で使用されるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書で定義されているような用語は、関連技術の文脈上の意味と一致する意味があると解釈されるべきであり、本発明の明細書で明確に定義されない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0029】
(実施例)
図1は、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置を模式的に示す図である。
図2は、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置において、i番目の画素領域とi+1番目の画素領域の回路を示す図である。
【0030】
図1および
図2を参照すると、本発明の実施形態によるディスプレイ装置は表示パネルDPを含むことがある。前記表示パネルDPは、ユーザに提供する画像を生成することがある。例えば、表示パネルDPは複数の画素領域PAを含むことがある。
【0031】
各画素領域PAには、信号配線GLi、GL(i+1)、DL、PL、RLを介して様々な信号を提供することがある。例えば、前記信号配線GLi、GL(i+1)、DL、PL、RLは、各画素領域PAにゲート信号を印加するゲート線GLi、GL(i+1)、各画素領域PAにデータ信号を印加する前記データ線DL、各画素領域PAに電源電圧を供給する電源電圧供給線PL、及び各画素領域PAに基準電圧を供給する基準電圧供給ラインRLを含むことがある。前記ゲートラインGLi、GL(i+1)はゲートドライバGDと電気的に接続されることがある。データラインDLはデータドライバDDと電気的に接続することがある。前記ゲートドライバGDおよび前記データドライバDDはタイミングコントローラTCによって制御することがある。例えば、前記ゲートドライバGDはタイミングコントローラTCからクロック信号、リセット信号およびスタート信号を受け取り、データドライバDDはタイミングコントローラTCからのデジタルビデオデータおよびソースタイミング信号を受け取ることがある。電源電圧供給ラインPLおよび基準電圧供給ラインRLは、電源ユニットPUと電気的に接続されることがある。
【0032】
前記表示パネルDPは、画素領域PAが位置する表示領域AAと、表示領域AAの外側に位置するベゼル領域BZとを含むことがある。前記ゲートドライバGD、データドライバDD、電源ユニットPU、およびタイミングコントローラTCのうちの少なくとも一つは、表示パネルDPのベゼル領域BZの上に位置することがある。例えば、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置は、ゲートドライバGDが表示パネルDPのベゼル領域BZに形成されたGIP(Gate In Panel)型のディスプレイ装置であることがある。
【0033】
各画素領域PAは特定の色を具現することがある。例えば、各画素領域PAの内には、発光素子300と電気的に接続される画素駆動回路DCが位置することがある。各画素領域PAの画素駆動回路DCは、素子基板100の上に位置することがある。前記素子基板100は絶縁物質を含むことがある。例えば、前記素子基板100はガラスまたはプラスチックを含むことがある。
【0034】
各画素領域PAの前記画素駆動回路DCは、前記ゲート信号に応じて前記データ信号に対応する駆動電流を1フレーム間、当該画素領域PAの前記発光素子300に供給することがある。例えば、各画素領域PAの画素駆動回路DCは、第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、第3薄膜トランジスタT3及びストレージキャパシタCstを含むことがある。
【0035】
図3は、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置において第1方向に並んで位置するi番目の画素領域とi+1番目の画素領域の平面を模式的に示す図である。
図4は、
図3のI-I’線に沿って切断した断面を示す図である。
図5は、
図3のII-II’線に沿って切断した断面を示す図である。
【0036】
図2~
図5を参照すると、前記第1薄膜トランジスタT1は、第1半導体パターン、第1ゲート絶縁膜、第1ゲート電極、前記第1ソース電極及び第1ドレイン電極を含むことがある。前記第1薄膜トランジスタT1は、ゲート信号に応じてデータ信号を前記第2薄膜トランジスタT2に伝達することがある。例えば、前記第1薄膜トランジスタT1はスイッチング薄膜トランジスタであることがある。前記第1ゲート電極は前記ゲートラインGLi、GL(i+1)のいずれかに電気的に接続され、前記第1ソース電極は前記データラインDLのいずれかに電気的に接続される。
【0037】
前記第2薄膜トランジスタT2は、第2半導体パターン210、第2ゲート絶縁膜220、前記第2ゲート電極230、前記第2ソース電極240及び前記第2ドレイン電極250を含むことがある。前記第2薄膜トランジスタT2は、前記データ信号に対応する駆動電流を生成することがある。例えば、前記第2薄膜トランジスタT2は駆動薄膜トランジスタであってもよい。前記第2ゲート電極230は前記第1ドレイン電極と電気的に接続され、前記第2ソース電極240は前記電源電圧供給ラインPLの一方と電気的に接続されることがある。
【0038】
前記第2半導体パターン210は、ソース領域210s、チャネル領域210c及びドレイン領域210dを含むことがある。前記チャネル領域210cは、前記ソース領域210sと前記ドレイン領域210dとの間に位置することがある。前記ソース領域210sの抵抗およびドレイン領域210dの抵抗は、前記チャネル領域210cの抵抗より低いことがある。前記ソース領域210sおよび前記ドレイン領域210dは多層構造を有することがある。例えば、前記ソース領域210sおよび前記ドレイン領域210dは、それぞれ前記第1半導体層211s、211dおよび前記第2半導体層212s、212dの積層構造を有することがある。
【0039】
前記チャネル領域210cおよび前記第1半導体層211s、211dは、半導体物質を含むことがある。前記チャネル領域210cおよび前記第1半導体層211s、211dは、相対的に高い透過率を有する物質を含むことがある。例えば、前記チャネル領域210cおよび前記第1半導体層211s、211dは、IGZOなどの酸化物半導体を含むことがある。前記第1半導体層211s、211dは、前記チャネル領域210cと同じ物質を含むことがある。例えば、前記第1半導体層211s、211d及び前記チャネル領域210cは、酸化物半導体の導体化されていない領域であることがある。前記第1半導体層211s、211dの抵抗は、前記チャネル領域210cの抵抗と同一であることがある。
【0040】
前記第1半導体層211s、211dは、前記チャネル領域210cと同じ層の上に位置することがある。例えば、前記ソース領域210sの前記第1半導体層211sおよび前記ドレイン領域210dの前記第1半導体層211dは、前記チャネル領域210cと同時に形成されることがある。前記チャネル領域210cは、前記ソース領域210sの前記第1半導体層211sおよび前記ドレイン領域210dの前記第1半導体層211dと直接接触する。例えば、前記ソース領域210sの前記第1半導体層211sと前記チャネル領域210cとの境界面及び前記チャネル領域210cと前記ドレイン領域210dの前記第1半導体層211d間の境界面は認識されないかもしれない。したがって、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、前記第2半導体パターン210の内部抵抗を最小化することがある。
【0041】
前記第2半導体層212s、212dは、前記第1半導体層211s、211dの上に位置することがある。例えば、前記第1半導体層211s、211dは、前記素子基板100と前記第2半導体層212s、212dとの間に位置することがある。前記第2半導体層212s、212dは前記チャネル領域210cの外側に位置する。例えば、前記チャネル領域210cは、前記ソース領域210sの前記第2半導体層212sと前記ドレイン領域210dの前記第2半導体層212dとの間に位置することがある。
【0042】
前記第2半導体層212s、212dは前記第1半導体層211s、211dと直接接触する。例えば、前記素子基板100に向かう前記ソース領域210sの前記第2半導体層212sの下面は、前記素子基板100と対向する前記ソース領域210sの前記第1半導体層211sの上面と直接接触することがある。前記素子基板100に対向する前記ドレイン領域210dの前記第2半導体層212dの下面は、前記素子基板100と対向する前記ドレイン領域210dの前記第1半導体層211dの上面と直接接触することがある。したがって、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、ソース領域210sの抵抗およびドレイン領域210dの抵抗が最小化することがある。
【0043】
前記第2半導体層212s、212dは、前記第1半導体層211s、211dとは異なる物質を含むことがある。前記第2半導体層212s、212dは、相対的に高い透過率を有する物質を含むことがある。前記第2半導体層212s、212dの抵抗は、前記第1半導体層211s、211dの抵抗より低いことができる。例えば、前記第2半導体層212s、212dは、ITO、IZOなどの透明な導電性金属酸化物を含むことがある。
【0044】
前記第1半導体パターンは、前記第2半導体パターン210と同じ構造を有することがある。例えば、前記第1半導体パターンはソース領域とドレイン領域との間に位置するチャネル領域を含めながら、前記第1半導体パターンのソース領域およびドレイン領域はそれぞれ二重層構造を有することがある。前記第1半導体パターンは、前記第2半導体パターン210と同時に形成されることがある。例えば、前記第1半導体パターンのチャネル領域は、前記第2半導体パターン210のチャネル領域210cと同じ物質を含むことがある。前記第1半導体パターンのチャネル領域は、前記第2半導体パターン210のチャネル領域210cと同じ抵抗を有することがある。前記第1半導体パターンのチャネル領域は、前記第2半導体パターン210のチャネル領域210cと同じ厚さを有することがある。前記第1半導体パターンのソース領域およびドレイン領域は、前記第2半導体パターン210のソース領域210sおよびドレイン領域210dと同じ抵抗を有することがある。
【0045】
前記第2ゲート絶縁膜220は、前記第2半導体パターン210のチャネル領域210cの上に位置することがある。例えば、前記第2半導体パターン210のソース領域210s及びドレイン領域210dは、前記第2ゲート絶縁膜220の外側に位置する。前記第2ゲート絶縁膜220は、ソース領域210sの前記第2半導体層212sとドレイン領域210dの第2半導体層212dとの間に位置することがある。前記第2ゲート絶縁膜220は絶縁物質を含むことがある。例えば、前記第2ゲート絶縁膜220は、酸化シリコン(SiOx)および窒化シリコン(SiNx)などの無機絶縁物質を含むことがある。
【0046】
前記第1ゲート絶縁膜は、前記第2ゲート絶縁膜220と同じ物質を含むことがある。例えば、前記第2ゲート絶縁膜220は、前記第1ゲート絶縁膜と同時に形成されることがある。前記第1ゲート絶縁膜の厚さは、前記第2ゲート絶縁膜220の厚さと同じであり得る。
【0047】
前記第2ゲート電極230は導電性の物質を含むことがある。例えば、前記第2ゲート電極230は、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タングステン(W)などの金属を含むことがある。前記第2ゲート電極230は、前記第2ゲート絶縁膜220の上に位置することがある。例えば、前記第2ゲート電極230は、前記第2半導体パターン210のチャネル領域210cと重なることがある。前記第2ゲート電極230は、前記第2ゲート絶縁膜220によって前記第2半導体パターン210と絶縁される。例えば、前記第2ゲート絶縁膜220の側面は前記第2ゲート電極230の側面と連続してもよい。前記第2半導体パターン210のチャネル領域210cは、前記第2ゲート電極230に印加される信号に対応する導電率を有することがある。
【0048】
前記第1ゲート電極は、前記第2ゲート電極230と同じ物質を含むことがある。例えば、前記第2ゲート電極230は前記第1ゲート電極と同時に形成されることがある。前記第1ゲート電極の厚さは、前記第2ゲート電極230の厚さと同じでもよい。
【0049】
前記第2ゲート電極230は導電性物質を含むことがある。例えば、第2ゲート電極230は、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)などの金属を含むことがある。前記第2ゲート電極230は、前記第2ゲート絶縁膜220上に配置されることがある。例えば、前記第2ゲート電極230は、前記第2半導体パターン210の前記チャネル領域210cと重なることがある。前記第2ゲート電極230は、前記第2ゲート絶縁膜220によって前記第2半導体パターン210と絶縁されることがある。例えば、前記第2ゲート絶縁膜220の側面は前記第2ゲート電極230の側面と連続されることがある。前記第2半導体パターン210の前記チャネル領域210cは、前記第2ゲート電極230に印加される信号に対応する電気伝導度を有することがある。
【0050】
前記第1ゲート電極は、前記第2ゲート電極230と同じ物質を含むことができる。例えば、前記第2ゲート電極230は前記第1ゲート電極と同時に形成されることがある。前記第1ゲート電極の厚さは、前記第2ゲート電極230の厚さと同じであることがある。
【0051】
前記第2ソース電極240は導電性材料を含むことがある。例えば、前記第2ソース電極240は、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)などの金属を含むことがある。前記第2ソース電極240は、前記前記第2ゲート電極230と同じ材料を含むことがある。例えば、第2ソース電極240は、前記第2ゲート電極230と同時に形成されることができる。第2ソース電極240は前記第2ゲート電極230と離隔することができる。前記第2ソース電極240は、前記第2半導体パターン210のソース領域210sと電気的に接続される。例えば、前記第2ソース電極240は、前記第2半導体パターン210の前記ソース領域210sの前記第2半導体層212sと直接接触する。
【0052】
前記第2ドレイン電極250は導電性物質を含むことがある。例えば、前記第2ドレイン電極250は、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)などの金属を含むことがある。前記第2ドレイン電極250は、前記第2ゲート電極230と同じ物質を含むことがある。例えば、前記第2ドレイン電極250は、前記第2ゲート電極230と同時に形成されることがある。前記第2ドレイン電極250は前記第2ゲート電極230と離隔されることがある。前記第2ドレイン電極250は、前記第2半導体パターン210の前記ドレイン領域210dと電気的に接続されることがある。例えば、前記第2ドレイン電極250は、前記第2半導体パターン210のドレイン領域210dの前記第2半導体層212dと直接接触する。
【0053】
前記第1ソース電極および前記第1ドレイン電極は、前記第2ソース電極240および前記第2ドレイン電極250と同じ物質を含むことがある。例えば、前記第2ソース電極240及び前記第2ドレイン電極250は、前記第1ソース電極及び前記第1ドレイン電極と同時に形成されることがある。前記第1ソース電極の厚さおよび前記第1ドレイン電極の厚さは、前記第2ソース電極240の厚さおよび前記第2ドレイン電極250の厚さと同じであることがある。
【0054】
前記第3薄膜トランジスタT3は、第3半導体パターン、第3ゲート絶縁膜、第3ゲート電極、第3ソース電極および第3ドレイン電極を含むことがある。前記第3薄膜トランジスタT3は、前記第2薄膜トランジスタT2と同時に形成されることがある。例えば、第3半導体パターンは、前記第2半導体パターン210と同じ構造で形成されることがある。第3ゲート電極、第3ソース電極および前記第3ドレイン電極は、前記第2ゲート電極230、前記第2ソース電極240、および前記第2ドレイン電極250と同じ物質を含むことがある。前記第3薄膜トランジスタT3は、ゲート信号に対応して前記ストレージキャパシタCstを初期化することがある。例えば、前記第3ゲート電極は前記第1ゲート電極と同じゲート線GLi、GL(i+1)と電気的に接続され、前記第3ソース電極は前記基準電圧供給ラインRLのいずれかひとつと電気的に接続され、前記第3ドレイン電極は前記ストレージキャパシタCstと電気的に接続することがある。
【0055】
前記ストレージキャパシタCstは、前記第2薄膜トランジスタT2の前記第2ゲート電極230に印加される信号を1フレームの間、維持することがある。例えば、前記ストレージキャパシタCstは、前記第2薄膜トランジスタT2の前記第2ゲート電極230と前記第2ドレイン電極250との間に電気的に接続されることがある。前記ストレージキャパシタCstはキャパシタ電極の積層構造を有することがある。例えば、前記ストレージキャパシタCstは、前記第2薄膜トランジスタT2の前記第2ゲート電極230と電気的に接続された第1キャパシタ電極と、前記第2薄膜トランジスタT2の前記第2ドレイン電極250と電気的に接続された前記第2のコンデンサ電極を含むことがある。前記第3薄膜トランジスタT3の前記第3ドレイン電極は、前記第2薄膜トランジスタT2の前記第2ドレイン電極250と同じキャパシタ電極に接続することがある。例えば、前記第3薄膜トランジスタT3の前記第3ドレイン電極は、前記ストレージキャパシタCstの前記第2キャパシタ電極と電気的に接続されることがある。
【0056】
前記素子基板100の上には、各画素領域PAi、PA(i+1)の内に不要な電気的接続を防止するための複数の絶縁膜110、120、130、140、150が位置することがある。例えば、前記素子基板100の上には、素子バッファ膜110、前記層間絶縁膜120、素子保護膜130、平坦化膜140及びバンク絶縁膜150が配置されることがある。
【0057】
前記素子バッファ膜110は、前記素子基板100の近くに位置することがある。前記素子バッファ膜110は、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記画素駆動回路DCを形成する工程において、前記素子基板100による汚染を防止することができる。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の画素駆動回路DCに向かう前記素子基板100の上面は、前記素子バッファ膜110によって完全に覆われることがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記画素駆動回路DCは、前記素子バッファ膜110の上に位置することがある。前記素子バッファ膜110は絶縁物質を含むことがある。例えば、前記素子バッファ膜110は、酸化シリコン(SiOx)および窒化シリコン(SiNx)などの無機絶縁物質を含むことがある。前記素子バッファ膜110は多層構造を有することがある。例えば、前記素子バッファ膜110は、酸化シリコン(SiOx)からなる無機絶縁膜と窒化シリコン(SiNx)からなる無機絶縁膜との積層構造を有することがある。
【0058】
各画素領域PAi、PA(i+1)の前記素子基板100と前記素子バッファ膜110との間には、少なくとも1つの前記遮光パターン105が配置されることがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記半導体パターン210は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記遮光パターン105と重なっていてもよい。前記遮光パターン105は、光を遮断することができる物質を含むことがある。例えば、前記遮光パターン105は、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)などの金属を含むことがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記半導体パターン210方向に進行する外光は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記遮光パターン105によってブロックすることがある。これにより、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置では、外光による各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する薄膜トランジスタT1、T2、T3の特性変化を防止することがある。
【0059】
各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記遮光パターン105には特定の電圧を印加することがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2半導体パターン210と重なる前記遮光パターン105は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ドレイン電極250と電気的に接続することがある。これにより、本発明の一実施形態に係るディスプレイ装置では、外光による各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する第2の薄膜トランジスタT2の特性変化を効果的に防止することができる。
【0060】
前記信号配線GLi、GL(i+1)、DL、PL、RLの一部は、各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記遮光パターン105と同じ物質を含むことがある。例えば、前記データ線DL、電源電圧供給線PL、および基準電圧供給線RLは、各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する遮光パターン105と同じ物質を含むことがある。前記データ線DL、電源電圧供給線PL、基準電圧供給線RLは、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記遮光パターン105と同一である層の上に配置されることがある。例えば、データラインDL、電源電圧供給ラインPL、及び基準電圧供給ラインRLは、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記遮光パターン105と同時に形成されることがある。データラインDL、電源電圧供給ラインPL、および基準電圧供給ラインRLは平行に延びることがある。
【0061】
前記ゲートラインGLi、GL(i+1)は、データラインDL、電源電圧供給ラインPL、および基準電圧供給ラインRLと交差することがある。前記ゲートラインGLi、GL(i+1)は、データラインDL、電源電圧供給ラインPL、および基準電圧供給ラインRLとは異なる層の上に配置されることがある。例えば、前記ゲートラインGLi、GL(i+1)は、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ゲート電極230と同じ層の上に位置することがある。前記ゲートラインGLi、GL(i+1)は、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ゲート電極230と同じ物質を含むことがある。例えば、前記ゲートラインGLi、GL(i+1)は、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ゲート電極230と同時に形成されることがある。したがって、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、信号配線GLi、GL(i+1)、DL、PL、RLの形成工程を簡略化することができる。
【0062】
前記層間絶縁膜120は、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記半導体パターン210の上に位置することがある。前記層間絶縁膜120は絶縁性物質を含むことがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)のソース電極240及びドレイン電極250は、前記層間絶縁膜120によって当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記半導体パターン210と絶縁することがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記層間絶縁膜ソース電極240及び前記層間絶縁膜ドレイン電極250は、前記層間絶縁膜120の上に位置することがある。例えば、前記層間絶縁膜120は、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ゲート絶縁膜220と同じ層の上に位置することがある。前記層間絶縁膜120は、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ゲート絶縁膜220と同じ物質を含むことがある。例えば、前記層間絶縁膜120は、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ゲート絶縁膜220と同時に形成されることがある。
【0063】
前記素子保護膜130は、前記層間絶縁膜120の上に位置することがある。前記素子保護膜130は、外部の水分及び衝撃による各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記画素駆動回路DCの損傷を防止することができる。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記ソース電極240及び前記ドレイン電極250は、前記素子保護膜130によって覆われてもよい。前記素子保護膜130は絶縁性物質を含むことがある。例えば、前記素子保護膜130は、酸化シリコン(SiOx)および窒化シリコン(SiNx)などの無機絶縁物質を含むことがある。
【0064】
前記平坦化膜140は、前記素子保護膜130の上に位置することがある。前記平坦化膜140は、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記画素駆動回路DCによる段差を除去することができる。例えば、前記素子基板100と対向する前記平坦化膜140の上面は平坦面であることがある。前記平坦化膜140は絶縁性物質を含むことがある。前記平坦化膜140は、素子保護膜130とは異なる物質を含むことがある。例えば、平坦化膜140は有機絶縁物質を含むことがある。
【0065】
各画素領域PAi、PA(i+1)の前記発光素子300は、特定の色を示す光を放射することがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記発光素子300は、下部電極310、発光層320及び上部電極330の積層構造を有することがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記発光素子300は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記平坦化膜140の上に位置することがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記発光素子300の前記下部電極310、前記発光層320及び前記上部電極330は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記平坦化膜140の上面に順に積層することができる。
【0066】
前記下部電極310は導電性物質を含むことがある。前記下部電極310は、高い反射率を有する物質を含むことがある。例えば、前記下部電極310は、アルミニウム(Al)および銀(Ag)などの金属を含むことがある。前記下部電極310は多層構造を有することがある。例えば、前記下部電極310は、ITOやIZOなどの透明導電性物質からなる透明電極間に金属からなる反射電極が位置する構造を有することがある。
【0067】
前記発光層320は、前記下部電極310と前記上部電極330との間の電圧差に対応する輝度の光を生成することがある。例えば、前記発光層320は、発光物質を含む発光物質層(Emission Material Layer; EML)を含むことがある。発光物質は、有機物質、無機物質、またはハイブリッド物質を含むことがある。例えば、本発明の実施形態によるディスプレイ装置は、有機発光物質を含む有機発光ディスプレイ装置であってもよい。
【0068】
前記発光層320は多層構造であることがある。例えば、前記発光層320は、正孔注入層(Hole Injection Layer; HIL)、正孔輸送層(Hole Transport Layer; HTL)、電子輸送層(Electron Transport Layer; ETL)および電子注入層(Electron Injection Layer; EIL)のうちの少なくとも1つをさらに含むことがある。したがって、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、発光層320の発光効率を向上させることがある。
【0069】
前記上部電極330は導電性物質を含むことがある。前記上部電極330は、前記下部電極310とは異なる物質を含むことがある。前記上部電極330の透過率は、前記下部電極310の透過率より高いことがある。例えば、前記上部電極330は、AgやMgなどの金属が薄く形成された半透明電極であることがある。したがって、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、発光層320によって生成された光が前記下部電極310と前記上部電極330との間で往復されることができる。すなわち、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、マイクロキャビティ(micro cavity)効果によって発光層320で発生した光を増幅することができる。マイクロキャビティ効果によって増幅された光は、前記上部電極330を介して外部に放出されることがある。したがって、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置では、光の抽出効率が向上させることができる。
【0070】
各画素領域PAi、PA(i+1)の前記発光素子300は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する画素駆動回路DCの前記第2薄膜トランジスタT2と電気的に接続することがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ドレイン電極250は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記下部電極310と電気的に接続することがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記下部電極310は、第1リペア配線410を介して当該画素領域PAi、PA(i+1)の画素駆動回路DCと電気的に接続することがある。例えば、前記素子保護膜130及び前記平坦化膜140は、各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記第1リペア配線410の一部の領域と重なる電極コンタクトホールを含めることがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記下部電極310は、前記電極コンタクトホールのうちの1つを介して当該第1リペア配線410と電気的に接続されることがある。
【0071】
各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第1リペア配線410は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ドレイン電極250及び下部電極310と電気的に接続することがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の第1リペア配線410は、相対的に高い透過率を有することがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記第1リペア配線410の透過率は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記下部電極310の透過率より高いことがある。
【0072】
各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第1リペア配線410は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記画素駆動回路DCの形成工程を用いて形成されることがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第1リペア配線410は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記第2半導体パターン210の形成工程を用いて形成されることがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第1リペア配線410は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2半導体パターン210と同じ構造を有することがある。これにより、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置では、各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記第1リペア配線410の形成工程による工程効率の低下を防止することができる。
【0073】
各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第1リペア配線410は、第1下部配線層411及び第1上部配線層412を含むことがある。前記第1下部配線層411は、前記第1半導体層211s、211dと同じ層の上に位置することがある。前記第1下部配線層411は、前記第1半導体層211s、211dと同じ物質を含むことがある。例えば、前記第1下部配線層411は、前記第1半導体層211s、211dと同時に形成されることがある。前記第1下部配線層411は、IGZOのような酸化物半導体を含むことがある。前記第1下部配線層411は、前記第1半導体層211s、211dと同じ抵抗を有することがある。例えば、前記第1下部配線層411は、酸化物半導体の導体化されていない領域である可能性であることもある。
前記第1上部配線層412は、前記第1下部配線層411の上に位置することがある。例えば、前記第1下部配線層411は、前記素子基板100と前記第1上部配線層412との間に位置することがある。前記第1上部配線層412は、前記第2半導体層212s、212dと同じ層の上に位置することがある。前記第1上部配線層412は、前記第2半導体層212s、212dと同じ物質を含むことがある。例えば、前記第1上部配線層412は、ITOおよびIZOのような透明の導電性の金属酸化物を含むことがある。前記第1上部配線層412は、前記第2半導体層212s、212dと同時に形成されることがある。前記第1上部配線層412は、前記第2半導体層212s、212dと同じ抵抗を有することがある。例えば、前記第1上部配線層412の抵抗は、前記第1下部配線層411の抵抗よりも低い可能性がある。これにより、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第1リペア配線410による信号の遅延、損失、歪みを防止することができる。
【0074】
各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第1リペア配線410は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記リペア切断領域CAi、CA(i+1)を横切ることがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第1上部配線層412は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記リペア切断領域CAi、CA(i+1)の外側に位置することがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記リペア切断領域CAi、CA(i+1)の上には当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記第1リペア配線410の前記第1下部配線層411のみが位置することがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記リペア切断領域CAi、CA(i+1)の上において、前記層間絶縁膜120は、画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記第1リペア配線410の前記第1下部配線層411と直接接触することがある。
【0075】
各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ドレイン電極250は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記第1リペア配線410の前記第1上部配線層412を介して電気的に接続することがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記リペア切断領域CAi、CA(i+1)は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記画素駆動回路DCの外側に位置することがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ドレイン電極250は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する第1リペア配線410の第1上部配線層412と直接接触することがある。これにより、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置では、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ドレイン電極250と第1リペア配線410との接触抵抗が最小化されることができる。したがって、本発明の実施形態によるディスプレイ装置では、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ドレイン電極250と第1リペア配線410との間の信号の遅延、損失及び歪みを防ぐことができる。
【0076】
各画素領域PAi、PA(i+1)の第1リペア配線410と前記下部電極310との間に前記ダミー配線510、520が配置されることがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記ダミー配線510、520は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の電極コンタクトホールと重なっている前記第1リペア配線410の一部領域および前記下部電極310の一部領域と直接接触することがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記下部電極310は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記ダミー配線510、520を介して当該前記第1リペア配線410と接続することがある。
【0077】
各画素領域PAi、PA(i+1)の前記ダミー配線510、520は導電性物質を含むことがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記ダミー配線510、520は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記層間絶縁膜120と前記素子保護膜130との間に置くことがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記ダミー配線510、520は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ゲート電極230、前記第2ソース電極240および前記第2ドレイン電極250と同じ層の上に配置されることがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記ダミー配線510、520は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ゲート電極230、前記第2ソース電極240、及び前記第2ドレイン電極250と同じ物質を含むことがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記ダミー配線510、520は、当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記第2ゲート電極230、前記第2ソース電極240および前記第2ドレイン電極250と同時に形成されることがある。
【0078】
前記バンク絶縁膜150は、前記平坦化膜140の上に位置することがある。前記バンク絶縁膜150は、各画素領域PAi、PA(i+1)の内に発光領域を定義(画定)することがある。例えば、前記バンク絶縁膜150は、各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記下部電極310の外周縁(エッジ)を覆うことがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記発光層320及び前記上部電極330は、前記バンク絶縁膜150によって露出された当該下部電極310の一部領域の上に順に積層することがある。前記バンク絶縁膜150は絶縁性物質を含むことがある。例えば、前記バンク絶縁膜150は、有機絶縁物質を含む有機絶縁膜であることがある。前記バンク絶縁膜150は、前記平坦化膜140とは異なる物質を含むことがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記下部電極310は、前記バンク絶縁膜150によって隣接する画素領域PAi、PA(i+1)の前記下部電極310と絶縁することがある。
【0079】
各画素領域PAi、PA(i+1)の前記上部電極330に印加される電圧は、隣接する画素領域PAi、PA(i+1)の前記上部電極330に印加される電圧と同一であることがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記上部電極330は、隣接する画素領域PAi、PA(i+1)の前記上部電極330と電気的に接続されることがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記上部電極330は、隣接する画素領域PAi、PA(i+1)の前記上部電極330と同じ物質を含むことがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記上部電極330は、隣接する画素領域PAi、PA(i+1)の前記上部電極330と同時に形成されることがある。各画素領域PAi、PA(i+1)の前記上部電極330は、隣接する画素領域PAi、PA(i+1)の前記上部電極330と直接接触することがある。例えば、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記上部電極330は、前記バンク絶縁膜150の上に延在することがある。
【0080】
前記バンク絶縁膜150は前記上部電極330によって覆われることがある。したがって、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、各画素領域PAi、PA(i+1)の内に前記上部電極330を形成する工程を簡略化することができる。また、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、各画素領域PAi、PA(i+1)の画素駆動回路DCに印加されるデータ信号によって当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記発光素子300から放出される光の輝度を調整することができる。
【0081】
各画素領域PAi、PA(i+1)の前記発光素子300の上には、封止ユニット600が配置することがある。前記封止ユニット600は、外部の水分や衝撃による前記発光素子300の損傷を防止することがある。前記封止ユニット600は多層構造を含むことがある。例えば、前記封止ユニット600は、順に積層された第1封止層610、第2封止層620、および第3封止層630を含むことがある。前記第1封止層610、第2封止層620、および前記第3封止層630は絶縁物質を含むことがある。前記第2封止層620は、前記第1封止層610および前記第3封止層630とは異なる物質を含むことがある。例えば、前記第1封止層610および前記第3封止層630は、窒化シリコン(SiNx)および酸化シリコン(SiOx)などの無機絶縁物質を含み、前記第2封止層620は有機絶縁物質を含むことがある。これにより、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置では、外部の水分や衝撃による前記発光素子300の損傷を効果的に防止することができる。
【0082】
前記第1方向に隣接する2つの画素領域PAi、PA(i+1)のうちの1つには、リペア接続領域WAが位置することがある。例えば、前記リペア接続領域WAは、i+1番目の画素領域PA(i+1)の内に位置することがある。前記i+1番目の画素領域PA(i+1)の前記ダミー配線520は、前記リペア接続領域WAの上に延在することがある。例えば、i+1番目の画素領域PA(i+1)の内に位置する前記ダミー配線520は、前記リペア接続領域WAと重なる端部を含むことがある。i+1番目の画素領域PA(i+1)の前記下部電極310は、i+1番目の画素領域PA(i+1)の前記リペア切断領域CA(i+1)と前記リペア接続領域WAとの間で、i+1番目の画素領域PA(i+1)の前記ダミー配線520と直接接触する。例えば、i+1番目の画素領域PA(i+1)の前記下部電極310は、i+1番目の画素領域PA(i+1)の前記リペア切断領域CA(i+1)と前記リペア接続領域WAとの間のi+1番目の前記画素領域PA(i+1)の前記第1リペア配線410を介して、前記i+1番目の画素領域PA(i+1)の前記画素駆動回路DCと電気的に接続することがある。
【0083】
前記第i+1番目の画素領域PA(i+1)の内には、第2リペア配線420が配置されることがある。前記第2リペア配線420は、相対的に高い透過率を有することがある。例えば、前記第2リペア配線420は、前記i+1番目の画素領域PA(i+1)の前記下部電極310よりも高い透過率を有することがある。前記第2リペア配線420は、前記i+1番目の画素領域PA(i+1)の内に位置する画素駆動回路DCの形成工程を用いて形成されることがある。例えば、前記第2リペア配線420は、前記i+1番目の画素領域PA(i+1)の内に位置する前記第2半導体パターン210の形成工程を用いて形成されることがある。前記第2リペア配線420は、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第1リペア配線410と同時に形成されることがある。前記第2リペア配線420は、各画素領域PAi、PA(i+1)の前記第1リペア配線410と同じ構造を有することがある。例えば、前記第2リペア配線420は、第2下部配線層421と第2上部配線層422との積層構造を有することがある。
【0084】
前記第2下部配線層421は、前記第1下部配線層411と同じ層の上に位置することがある。前記第2下部配線層421は、前記第1下部配線層411と同じ物質を含むことがある。例えば、前記第2下部配線層421は、IGZOのような酸化物半導体を含むことがある。前記第2下部配線層421は、前記第1下部配線層411と同時に形成されることがある。前記第2下部配線層421は、前記第1下部配線層411と同じ抵抗を有することがある。例えば、前記第2下部配線層421は、酸化物半導体の導体化されていない領域であることがある。
【0085】
前記第2上部配線層422は、前記第1上部配線層412と同じ層の上に位置することがある。例えば、前記第2下部配線層421は、前記素子基板100と前記第2上部配線層422との間に位置することがある。前記第2上部配線層422は、前記第1上部配線層412と同じ物質を含むことがある。例えば、前記第2上部配線層422は、ITOおよびIZOなどの透明の導電性の金属酸化物を含むことがある。前記第2上部配線層422は、前記第1上部配線層412と同時に形成されることがある。前記第2上部配線層422は、前記第1上部配線層412と同じ抵抗を有することがある。例えば、前記第2上部配線層422は、前記第2下部配線層421よりも低い抵抗を有することがある。これにより、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、前記第2リペア配線420を介して伝達される信号の遅延、歪みおよび損失を防止することができる。
【0086】
前記第2上部配線層422は、前記第2下部配線層421と平行に延びることがある。例えば、前記素子基板100に向かう前記第2上部配線層422の下面は、前記素子基板100と対向する前記第2下部配線層421の上面を完全に覆うことがある。前記第2リペア配線420は、前記リペア接続領域WAの上に延長することができる。前記第2リペア配線420の第2下部配線層421および前記第2上部配線層422は、前記リペア接続領域WAと重なる領域を含むことがある。例えば、前記第2リペア配線420の第2下部配線層421及び前記第2上部配線層422は、前記リペア接続領域WAと重なる前記素子基板100の一部の領域と前記i+1番目の画素領域PA(i+1)の前記ダミー配線520との間に積層されることがある。前記i+1番目の画素領域PA(i+1)の前記ダミー配線520は、前記層間絶縁膜120によって前記第2リペア配線420と絶縁することがある。例えば、前記層間絶縁膜120は前記リペア接続領域WAの内に位置する前記第2リペア配線420の前記第2上部配線層422と前記i+1番目の画素領域PA(i+1)の前記ダミー配線520との間に延びることがある。
【0087】
前記第2リペア配線420は、前記i+1番目の画素領域PA(i+1)の外側に延びることがある。前記第2リペア配線420は、前記第1方向に延びることがある。例えば、前記第2リペア配線420は、i番目の画素領域PAiの上に延びることがある。前記第2リペア配線420は、前記i番目の画素領域PAiの前記第1リペア配線410と電気的に接続される。例えば、前記第2リペア配線420は、前記i番目の画素領域PAiの前記第1リペア配線410と直接接触することがある。前記第2リペア配線420の前記第2下部配線層421は、前記i番目の画素領域PAiの内に位置する前記第1リペア配線410の前記第1下部配線層411と直接接触することがある。前記第2リペア配線420の前記第2上部配線層422は、前記i番目の画素領域PAiの内に位置する前記第1リペア配線410の前記第1上部配線層412と直接接触することがある。前記第2下部配線層421と前記i番目の画素領域PAiの前記第1下部配線層411との境界面と、前記第2上部配線層422と前記i番目の画素領域PAiの前記第1上部配線層412間の境界面とは認識されないことがある。したがって、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、前記i番目の画素領域PAiの前記下部電極310が前記第2リペア配線420によって選択的に前記i+1番目の画素領域PAi(i+1)の前記画素駆動回路DCと電気的に接続することがある。
【0088】
図6は酸化物半導体であるIGZOからなる層と導電性金属酸化物であるIZOからなる層との波長によるエネルギー吸収率を示すグラフである。
【0089】
図6を参照すると、250nm~350nmの波長を有する光に対して導電性金属酸化物であるIZOからなる層は、酸化物半導体であるIGZOからなる層より、高いエネルギー吸収率を有することが分かる。すなわち、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置において、前記第1上部配線層412及び前記第2上部配線層422が、前記第1下部配線層411及び前記第2下部配線層421よりも高いエネルギー吸収率を有することがある。したがって、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置において、前記第1リペア配線410および前記第2リペア配線420に短波長のレーザが照射されると、前記下部配線層411、421のみが位置する領域は、照射されたレーザーによって除去されるが、前記下部配線層411、421と前記上部配線層412、422とが積層された領域は、照射されたレーザーのエネルギーによって前記上部配線層412、422が変形されることがある。例えば、本発明の一実施形態に係るディスプレイ装置では、前記i番目の画素領域PAiの前記リペア切断領域CAiと前記i+1番目の画素領域PAi+1の内に位置する前記リペア接続領域(WA)とに、同じ波長のレーザを照射して、前記第i画素領域PAiの前記リペア切断領域CAiと重なる前記第1リペア配線410の一部領域を除去する工程、及び前記リペア接続領域WAと重なる前記第2リペア配線420の一部領域を変形して、前記i+1番目の画素領域PA(i+1)の内に位置する前記ダミー配線520と前記第2リペア配線420とを電気的に接続する工程を同時に行うことができる。
【0090】
図7~
図9は、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置におけるリペア工程を説明するための図である。
【0091】
図7及び
図8を参照すると、本発明の実施形態によるディスプレイ装置では、前記i番目の画素領域PAiの前記リペアカット領域CAiに照射されたレーザによって、前記i番目の画素領域PAiの前記リペア切断領域CAiと重なる前記第1リペア配線410の前記第1下部配線層411を除去することがある。すなわち、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、レーザの照射によりエアギャップAGが形成され、前記第i画素領域PAiの前記下部電極310と前記第i画素領域PAiの前記第2ドレイン電極250間の電気的接続が切断される可能性がある。
【0092】
図7及び
図9を参照すると、本発明の実施形態によるディスプレイ装置では、前記i+1番目の画素領域PAi+1の前記リペア接続領域WAに照射されたレーザによって、前記リペア接続領域WAと重なる前記第2リペア配線420の前記第2上部配線層422に上側に突出した配線チップ422pが形成され、前記第2上部配線層422の配線チップ422pが前記層間絶縁膜120を貫通して前記リペア接続領域WAと重畳する前記i+1番目の画素領域PAi+1の前記ダミー配線520と直接接触する。すなわち、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置では、前記配線チップ422pを含む前記第2リペア配線420により、前記i番目の画素領域PAiの前記下部電極310が前記i+1番目の画素領域PAi+1の前記第2ドレイン電極250と電気的に接続されることができる。
【0093】
その結果、本発明の実施形態によるディスプレイ装置は、各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記第1リペア配線410及び前記第1方向へ隣接する2つの画素領域PAi、PAi+1との間を横切る前記第2リペア配線420を含みながら、各画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記第1リペア配線410が、当該画素領域PAi、PA(i+1)の前記リペア切断領域CAi、CA(i+1)を横切る前記第1下部配線層411および当該画素領域PAi、PA(i+1)の内に位置する前記リペア切断領域CAi、CA(i+1)の外側に位置する前記第1上部配線層412を含み、前記第2リペア配線420が前記リペア接続領域WAの前記素子基板100と当該ダミー配線520との間に位置する第2下部配線層421及び前記第2上部配線層422の積層構造を有し、前記第1下部配線層411、前記第2下部配線層421、前記第1上部配線層412及び前記第2上部配線層422は、各画素領域PAi、PAi+1の前記下部電極310よりも高い透過率を有することができる。これにより、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置では、各画素領域PAi、PAi+1の前記第1リペア配線410及び前記第2リペア配線420による開口率及び透過率の低下が防止され、各画素領域PAi、PAi+1の前記第1リペア配線410および前記第2リペア配線420を用いたリペア工程を簡略化することができる。したがって、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置では、リペア工程による開口率および透過率の低下を防止し、工程効率を向上させることがある。また、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置では、プロセスの最適化により生産エネルギーを低減することができる。
【0094】
図9に示すように、本発明の他の実施形態によるディスプレイ装置では、各画素領域PAは、発光領域EAi、EAi+1と透過領域TAとを含むことがある。発光領域EAi、EAi+1は、前記バンク絶縁膜によって定義することがある。前記透過領域TAは、前記発光領域EAi、EAi+1と並んで位置することがある。例えば、各画素領域PAの前記透過領域TAは、前記第1方向に並んで位置する画素領域PAの前記透過領域TAと連結されることがある。例えば、本発明の他の実施形態によるディスプレイ装置は、画像が具現されていないときにガラスのように認識される透明ディスプレイ装置であり得る。本発明の他の実施形態によるディスプレイ装置では、前記第2リペア配線420の少なくとも一部が前記透過領域TAの上に位置することがある。したがって、本発明の他の実施形態によるディスプレイ装置では、前記透過領域TAの透過率を低下させることなく、隣接する2つの発光領域EAi、EAi+1のリペア工程のための前記第2リペア配線420の配置面積を十分に確保することがある。すなわち、本発明の他の実施形態に係るディスプレイ装置では、開口率及び透過率を低下させることなくリペア工程を行うことがある。したがって、本発明の他の実施形態によるディスプレイ装置では、工程効率を向上させることがある。
【0095】
本発明の他の実施形態によるディスプレイ装置では、各画素領域PAi、PAi+1の前記下部電極310を複数の領域に分離することがある。例えば、
図10に示すように、本発明の他の実施形態によるディスプレイ装置では、各画素領域PAi、PAi+1の前記下部電極310が第1電極領域311及び第2電極領域312に分離することがある。各画素領域PAi、PAi+1の第1電極領域311及び第2電極領域312は、当該画素領域PAi、PAi+1の内に位置する第1リペア配線410又はダミー配線によって接続することがある。したがって、本発明の他の実施形態に係るディスプレイ装置では、各画素領域PAi、PAi+1の内に位置する前記下部電極310の前記第1電極領域311に不良が発生した場合、当該画素領域PAi、PAi+1の前記画素駆動回路DCと当該第1電極領域311との間の電気的接続のみを切断することで、当該画素領域PAi、PAi+1の前記第2電極領域312を正常に動作させることができる。したがって、本発明の他の実施形態によるディスプレイ装置では、各画素領域PAi、PAi+1の内に位置する前記下部電極310の形状および構成に対する自由度を向上させることができる。
【符号の説明】
【0096】
100 素子基板
210 第2半導体パターン
400 ダミー配線
500 発光素子
410 第1リペア配線
411 第1下部配線層
412 第1上部配線層
420 第2リペア配線
721 第2下部配線層
722 第2上部配線層
CA リペア切断領域
DC 画素駆動回路
WA リペア接続領域