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特許7615395情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-07
(45)【発行日】2025-01-16
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/105 20230101AFI20250108BHJP
【FI】
G06Q10/105
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2024194934
(22)【出願日】2024-11-07
【審査請求日】2024-11-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 翔
(72)【発明者】
【氏名】内野 千聡
(72)【発明者】
【氏名】小杉 寿也
(72)【発明者】
【氏名】小森 誠
(72)【発明者】
【氏名】グエン リン
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2024-074293(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記プロセッサは、プログラムを読み出すことで次の各ステップを実行するように構成され、
管理領域表示制御ステップでは、管理対象者の属性と、当該属性を有する前記管理対象者及び当該属性の指標情報のうち少なくとも一方とをそれぞれ表示する複数の管理領域をグループごとに表示させ、ここで、前記指標情報は、前記管理領域の属性を有する前記管理対象者の登録データに対し演算処理を行った結果を示し、
移動操作受付ステップでは、前記管理対象者が表示されている前記管理領域のうち、移動元の前記管理領域に含まれる前記管理対象者の中から移動対象者を選択する第1操作と、前記移動対象者の移動先の前記管理領域を選択する第2操作と、前記移動対象者の移動を実行させる第3操作とを受け付けるとともに、前記第1操作及び前記第2操作の少なくとも一方の受付時に、前記移動対象者が関連する前記管理領域の少なくとも一部を強調表示させ
前記管理対象者は、前記グループ内のいずれか1つの前記管理領域のみに属し、
前記移動操作受付ステップでは、同一の前記グループ内の前記管理領域間において前記管理対象者の移動を受け付ける、情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記移動操作受付ステップでは、前記第2操作の受付時に、前記移動対象者の移動によって変化する前記指標情報を表示する前記管理領域において、前記指標情報の変化を表示させる、情報処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記移動操作受付ステップでは、前記第3操作の受付時に、前記移動対象者が移動した前記管理領域の前記指標情報を前記移動対象者の移動を反映した値に修正する、情報処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記移動操作受付ステップでは、前記移動対象者の移動後、前記移動対象者の登録データにおける移動前の前記管理領域の属性に相当する情報を、移動後の前記管理領域の属性に相当する情報に変更する、情報処理システム。
【請求項5】
情報処理システムであって、
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記プロセッサは、プログラムを読み出すことで次の各ステップを実行するように構成され、
管理領域表示制御ステップでは、管理対象者の属性と、当該属性を有する前記管理対象者及び当該属性の指標情報のうち少なくとも一方とをそれぞれ表示する複数の管理領域を表示させ、ここで、前記指標情報は、前記管理領域の属性を有する前記管理対象者の登録データに対し演算処理を行った結果を示し、
移動操作受付ステップでは、前記管理対象者が表示されている前記管理領域のうち、移動元の前記管理領域に含まれる前記管理対象者の中から移動対象者を選択する第1操作と、前記移動対象者の移動先の前記管理領域を選択する第2操作と、前記移動対象者の移動を実行させる第3操作とを受け付けるとともに、前記第1操作及び前記第2操作の少なくとも一方の受付時に、前記移動対象者が関連する前記管理領域の少なくとも一部を強調表示させ、
前記管理領域表示制御ステップでは、前記管理領域として、編集用管理領域と、参照用管理領域と、を表示させ、
前記移動操作受付ステップでは、前記編集用管理領域から別の前記編集用管理領域へのみに前記管理対象者の移動を受け付けるとともに、前記移動対象者が関連する前記参照用管理領域の少なくとも一部を強調表示させる、情報処理システム。
【請求項6】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
前記管理対象者は、複数の前記編集用管理領域のうち、1つの前記編集用管理領域のみに属する、情報処理システム。
【請求項7】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
前記編集用管理領域の属性は、前記管理対象者の評価値である、情報処理システム。
【請求項8】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
前記参照用管理領域には、前記管理対象者の登録データに対する条件式によって規定される属性を有する前記管理対象者が表示される、情報処理システム。
【請求項9】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
前記管理領域表示制御ステップでは、複数の前記参照用管理領域をグループごとに表示させ、
前記管理対象者は、前記グループ内のいずれか1つの前記参照用管理領域のみに属する、情報処理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記移動操作受付ステップでは、前記管理対象者の顔画像及び氏名の少なくとも一方を含む移動用オブジェクトに対して、移動操作を受け付ける、情報処理システム。
【請求項11】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1操作は、前記移動用オブジェクトの選択操作であり、
前記第2操作は、選択された前記移動用オブジェクトの移動先の前記管理領域へのドラッグであり、
前記第3操作は、ドラッグされた前記移動用オブジェクトの移動先の前記管理領域へのドロップである、情報処理システム。
【請求項12】
情報処理方法であって、
請求項1から請求項1のいずれか1項に記載の情報処理システムが実行する各ステップを備える、情報処理方法。
【請求項13】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1から請求項1のいずれか1項に記載の情報処理システムの各ステップを実行させるための、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、管理対象者の情報(データベース)を管理する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-135946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
管理対象者の情報を適切に管理する技術が求められている。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、管理対象者の情報を適切に管理できる情報処理システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムであって、少なくとも1つのプロセッサを備え、プロセッサは、プログラムを読み出すことで次の各ステップを実行するように構成され、管理領域表示制御ステップでは、管理対象者の属性と、当該属性を有する管理対象者及び当該属性の指標情報のうち少なくとも一方とをそれぞれ表示する複数の管理領域を表示させ、指標情報は、管理領域の属性を有する管理対象者の登録データに対し演算処理を行った結果を示し、移動操作受付ステップでは、管理対象者が表示されている管理領域のうち、移動元の管理領域に含まれる管理対象者の中から移動対象者を選択する第1操作と、移動対象者の移動先の管理領域を選択する第2操作と、移動対象者の移動を実行させる第3操作とを受け付けるとともに、第1操作及び第2操作の少なくとも一方の受付時に、移動対象者が関連する管理領域の少なくとも一部を強調表示させる、情報処理システムが提供される。
【0007】
このような態様によれば、管理対象者の情報を適切に管理できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システム1を表す構成図である。
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】管理者端末20及び管理対象者端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】サーバ装置10(制御部11)、管理者端末20(制御部21)、及び管理対象者端末30(制御部31)によって実現される機能を示すブロック図である。
図5】管理者端末20に表示される情報表示画面IDの一例を示す図である。
図6図5の情報表示画面IDの続きを示す図である。
図7図5及び図6の情報表示画面IDに含まれる編集管理グループEGにおける管理対象者アバターABの移動手順の一例を示す図である。
図8】移動元管理オブジェクトSOから移動先管理オブジェクトDOへの管理対象者アバターABの移動が完了した状態の一例を示す図である。
図9図5及び図6の情報表示画面IDに含まれる参照管理オブジェクトROにおける、管理対象者アバターABの移動に伴う表示変化の一例を示す図である。
図10図5及び図6の情報表示画面IDに含まれる参照管理オブジェクトROにおける、管理対象者アバターABの移動に伴う表示変化の一例を示す図である。
図11】管理者端末20に表示される情報表示画面IDの別の一例を示す図である。
図12図11の情報表示画面IDにおける参照管理オブジェクトROにおける強調表示の別の例を示す図である。
図13図11の情報表示画面IDにおける参照管理オブジェクトROにおける強調表示の別の例を示す図である。
図14】情報処理システム1によって実行される情報処理(管理対象者の管理処理)の流れの一例を示すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、一実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、一実施形態に係る種々の情報処理において、入力と、入力に応じた出力とが実現されうる。ここで、入力の結果として出力が得られれば、かかる情報処理において参照される情報(以下、参照情報と称する。)の態様は、限定されない。参照情報は、例えば、データベース、ルックアップテーブル、所定の関数(統計学的手法によって構築された、回帰式等の判定式を含む。)等のルールベースの情報でもよいし、入力と出力との相関を予め学習させた学習済みモデルでもよいし、プロンプトを入力することで所望の結果を出力可能な大規模言語モデルでもよい。
【0012】
また、一実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、一実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
さらに、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。また、プロセッサは、汎用プロセッサでもよいし、専用の回路でもよい。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.ハードウェア構成
本節では、ハードウェア構成について説明する。
【0015】
<情報処理システム1>
図1は、情報処理システム1を表す構成図である。情報処理システム1は、通信回線2と、サーバ装置10と、複数の管理者端末20と、複数の管理対象者端末30とを備える。サーバ装置10と、管理者端末20と、管理対象者端末30とは、通信回線2を通じて相互に通信可能に構成されている。サーバ装置10、管理者端末20及び管理対象者端末30の接続は有線でも無線でもよい。
【0016】
情報処理システム1は、例えば、複数の管理者(第1管理者U1及び第2管理者U2)と、複数の管理対象者(第1管理対象者U3及び第2管理対象者U4)とが利用する人事システムの少なくとも一部を構成する。情報処理システム1は、管理者による管理対象者の情報管理等を主に行う。一実施形態において、情報処理システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。以下、これらの構成要素について説明する。
【0017】
<サーバ装置10>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示されるように、サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、通信バス14とを備える。制御部11、記憶部12、及び通信部13は、サーバ装置10の内部において通信バス14を介して電気的に接続されている。
【0018】
<制御部11>
制御部11は、サーバ装置10に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部11は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、サーバ装置10に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、サーバ装置10は、機能毎に複数の制御部11を有してもよい。また、サーバ装置10は、これらの組合せで構成されてもよい。
【0019】
<記憶部12>
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム、変数等を記憶している。
【0020】
<通信部13>
通信部13は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置10は、通信部13及びネットワークを介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0021】
サーバ装置10は、オンプレミス形態であってもよく、クラウド形態であってもよい。クラウド形態のサーバ装置10は、例えば、SaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという形態で、上述の機能や処理を提供してもよい。
【0022】
<管理者端末20>
図3は、管理者端末20及び管理対象者端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。管理者端末20は、管理者が使用する情報処理端末である。「管理者」は、組織に従事する者のうち、同じ組織に従事する管理対象者を管理する者である。管理者には、例えば、レポートライン上の人物(例えば、上司、ライン長等)、人事管理者等が含まれる。なお、情報処理システム1における「管理対象者」は、他の管理対象者の「管理者」ともなりうる。
【0023】
「組織」には、営利法人(例えば、企業等)、非営利法人(例えば、協同組合、財団法人等)、公的法人(例えば、地方公共団体等)等が含まれる。
【0024】
図3Aに示されるように、管理者端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、通信バス26とを備える。制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、及び出力部25は、管理者端末20の内部において通信バス26を介して電気的に接続されている。制御部21、記憶部22及び通信部23の説明は、サーバ装置10における各部の説明と同様のため省略する。
【0025】
<入力部24>
入力部24は、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。操作入力は、命令信号として通信バス26を介して制御部21に転送される。制御部21は、必要に応じて、転送された命令信号に基づいて所定の制御や演算を実行しうる。入力部24は、管理者端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部24は、出力部25と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。入力部24がタッチパネルとして実施される場合、ユーザは、入力部24に対してタップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。入力部24としては、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、トラックパッド、QWERTYキーボード等が採用可能である。
【0026】
<出力部25>
出力部25は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。出力部25は、管理者端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。具体的には、出力部25は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示デバイスとして実施されうる。これらの表示デバイスは、管理者端末20の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。
【0027】
<管理対象者端末30>
管理対象者端末30は、管理対象者が使用する情報処理端末である。「管理対象者」は、組織に従事する者であり、例えば、組織の従業員(正社員、派遣社員、期間従業員等)である。
【0028】
図3Bに示されるように、管理対象者端末30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、通信バス36とを備える。制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、及び出力部35は、管理対象者端末30の内部において通信バス36を介して電気的に接続されている。制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34及び出力部35の説明は、管理者端末20における各部の説明と同様のため省略する。
【0029】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11(情報処理システム1が備える少なくとも1つのプロセッサ)に含まれる各機能部として実行されうる。
【0030】
図4は、サーバ装置10(制御部11)、管理者端末20(制御部21)、及び管理対象者端末30(制御部31)によって実現される機能を示すブロック図である。
【0031】
図4Aに示されるように、サーバ装置10(制御部11)は、基本表示制御部111と、管理領域作成部112と、管理領域表示制御部113と、移動操作受付部114とを備える。図4Bに示されるように、管理者端末20(制御部21)は、表示部211と、操作取得部212とを備える。図4Cに示されるように、管理対象者端末30(制御部31)は、表示部311と、操作取得部312とを備える。
【0032】
<基本表示制御部111>
基本表示制御部111は、種々の情報を管理者端末20、又は管理対象者端末30に表示させるように構成される。例えば、基本表示制御部111は、各ユーザ(管理者U1,U2又は管理対象者U3,U4)の要求に応じて、データベースに登録されている管理対象者の登録情報等を、管理者端末20の表示部211、又は管理対象者端末30の表示部311に表示させる。
【0033】
データベースに登録された管理対象者の登録情報には、例えば、管理対象者の氏名、性別、年齢、社員コード、連絡先、所属、雇用形態、勤務地、職務、スキル、資格、学歴、職歴、経験職種、経験役職、管理対象者が設定した組織内における目標、目標に対する管理者からの評価、管理対象者が組織に属する前の情報(採用時情報)、管理対象者のコンディション、エンゲージメント(例えば、eNPS)、管理対象者の適正又は性格、管理対象者の面談履歴(面談者、発言内容など)、管理対象者の勤怠情報(残業時間、年休取得数など)等の人事情報が含まれる。採用時情報には、採用時のオファーポジション、年収、採用担当面接官、採用時評価、適性検査結果、リファレンスチェック情報等が含まれる。なお、採用時情報以外の情報は、組織に属してからの情報(採用後情報)である。
【0034】
<管理領域作成部112>
管理領域作成部112は、管理対象者の属性が設定された管理領域を作成するように構成される。「管理領域」は、後述される管理領域表示制御部113によって管理者端末20の出力部25に表示される領域であり、外部との境界を有する領域である。管理領域は、例えば、カード状のオブジェクト、表(マトリクス)を構成するセル、行、列等として表現される。
【0035】
管理領域は、設定された属性と、当該属性を有する管理対象者(当該属性を有する管理対象者が存在しない場合は、管理対象者が含まれないことを示す情報)、及び当該属性の指標情報のうち少なくとも一方を表示する。「指標情報」は、管理領域に設定された属性を有する管理対象者の登録データ(登録情報に含まれる数値情報、属性等)に対し演算処理を行った結果を示す情報である。
【0036】
管理領域で扱われる管理対象者の「属性」には、例えば、管理対象者の登録情報に含まれる、管理対象者の評価(自己評価及び他者評価)、職務等級、目標設定の有無、給与(年収額、昇給額、及び賞与額)、役職、所属部署等が含まれるが、これに限られない。また、「属性」の種類には、所定項目の値を指定するもの(例えば、評価のレベル)、所定項目(登録データ)の条件を規定するもの(例えば、「年収額が所定値以上」等の条件式)等が含まれる。例えば、「業績評価がA」という属性が設定された管理領域には、業績評価がAである管理対象者が、当該属性を有する管理対象者として表示される。さらに、属性には、「すべての管理対象者」が含まれてもよい。
【0037】
「演算処理」には、統計的処理、四則演算、これらの組み合わせ等が含まれる。統計的処理には、例えば、評価、等級等のランクの分布計算(一定の評価の人数のカウント等)が含まれる。四則演算には、例えば、給与等の数値の平均値、合計値等が含まれる。管理領域作成部112は、演算の種類と、演算対象となる登録情報の項目との指定を管理者端末20から受け付ける。
【0038】
管理領域には、属性を有する管理対象者の指定された項目に対し、指定された演算を行った数値又はグラフが指標情報として表示される。演算処理の対象となる登録情報の項目(フィールド)は、属性と対応するカテゴリであってもよいし、属性とは異なるカテゴリであってもよい。前者の例としては、例えば、「年収額が所定値以上の管理対象者の平均年収額」という指標情報が挙げられ、「年収額」という属性に対し、同じカテゴリである「年収額」のフィールドが演算対象となる。また、後者の例としては、例えば、「評価値が所定値以上の管理対象者の平均年収額」という指標情報が挙げられ、「評価値」という属性に対し、異なるカテゴリである「年収額」のフィールドが演算対象となる。
【0039】
指標情報には、管理対象者の属性と係数(パラメータ)とによって算出されるものが含まれてもよい。例えば、指標情報には、管理対象者の評価値ごとに管理者が指定した係数に、予め設定された理論収入(例えば、理論月収)を乗じた値に基づいて算出される給与(報酬額)の総額が含まれてもよい。
【0040】
管理領域作成部112は、例えば、管理者端末20から管理領域の名称、属性、演算に関する情報(例えば、対象フィールド、演算パラメータ、目標値等)、指標情報の表示形態等の入力を受け付ける。管理領域に属する管理対象者(属性を有する管理対象者)は、管理者端末20において管理者が個別に指定してもよいし、属性又は演算内容(対象フィールド)に応じて、該当する管理対象者が自動で抽出されてもよい。管理領域作成部112は、管理領域の名称、属性、演算に関する情報、属する管理対象者等の管理領域構成情報を、データベースに登録する。
【0041】
管理領域は、管理グループごとに管理されてもよい。つまり、管理領域作成部112は、複数の管理領域を含む管理グループを作成してもよい。管理グループは、例えば、管理対象者の登録情報における特定項目(例えば、評価値、年収額等の属性カテゴリ)ごとに作成され、1つの管理グループには、当該特定項目の属性が設定された複数の管理領域が含まれる。また、1つの管理グループには、演算内容が共通の複数の管理領域が含まれてもよい。
【0042】
管理対象者は、管理グループ内のいずれか1つの管理領域のみに属してもよいし、管理グループ内の複数の管理領域に属してもよい。例えば、管理グループが特定項目を「評価値」とする場合、当該管理グループには、「評価値:S」、「評価値:A」・・・等の属性がそれぞれ設定された管理領域が含まれる。この場合、1人の管理対象者は、自身の評価値に対応するいずれか1つの管理領域のみに属する。
【0043】
管理領域作成部112は、例えば、管理者端末20からの管理グループの名称等の入力を受け付ける。管理領域作成部112は、管理グループの作成後に当該管理グループに属する管理領域の作成を受け付けてもよいし、作成済みの管理領域の管理グループへの追加を受け付けてもよい。
【0044】
管理領域作成部112は、作成済みの管理領域又は管理グループの削除又は編集(例えば、名称、属性、演算内容の変更等)を受け付けてもよい。
【0045】
管理領域には、第1種管理領域と、第2種管理領域とが含まれてもよい。第1種管理領域は、後述される移動操作受付部114によって、属する管理対象者の編集が可能な(管理対象者の移動を受け付ける編集管理領域となりうる)管理領域である。第1種管理領域には、少なくとも、管理領域に設定された属性を有する少なくとも1人の管理対象者が表示される。
【0046】
第1種管理領域の属性は、例えば、他の第1種管理領域との間で排他的に1つの属性値が割り当てられる属性であってもよい。このような属性としては、例えば、評価(最終評価、等級評価等)、ランク等が挙げられる。
【0047】
第2種管理領域は、後述される移動操作受付部114による属する管理対象者の編集が不可能な(管理対象者の移動を受け付けないため、編集管理領域となりえない)管理領域である。第2種管理領域には、必ずしも、管理領域に設定された属性を有する少なくとも1人の管理対象者が表示されなくてもよい。例えば、第2種管理領域は、属性及び指標情報のみを表示するものであってもよい。
【0048】
管理グループによって管理領域が管理される場合、第1種管理領域と第2種管理領域とは、それぞれ、別の管理グループに属する。つまり、1つの管理グループには、第1種管理領域のみ、又は第2種管理領域のみが含まれてもよい。
【0049】
管理領域は、管理者端末20による指定によって、第1種管理領域及び第2種管理領域の種別が設定されてもよいし、属性の種類等に応じて自動で第1種管理領域及び第2種管理領域の種別が設定されてもよい。
【0050】
<管理領域表示制御部113>
管理領域表示制御部113は、管理領域作成部112が作成した複数の管理領域を管理者端末20の表示領域に表示させるように構成される。
【0051】
具体的には、管理領域表示制御部113は、管理対象者の属性と、当該属性を有する管理対象者及び当該属性の指標情報のうち少なくとも一方とをそれぞれ表示する複数の管理領域を管理者端末20に表示させる。
【0052】
管理領域表示制御部113は、例えば、カード状の管理領域(管理オブジェクト)を左右又は上下に並べて管理者端末20に表示させる。管理領域表示制御部113は、管理者端末20の出力部25における表示領域内での管理領域の移動(表示順の変更)を管理者端末20から受け付けてもよい。
【0053】
管理領域における管理対象者の表示形態(つまり、管理対象者を表すアバター)としては、例えば、顔画像のみ、氏名のみ、顔画像と氏名との組み合わせ等が挙げられる。顔画像のみのアバターを表示させる場合、管理領域表示制御部113は、アバターの選択(例えば、マウスカーソルの重ね合わせ)によって当該アバターの管理対象者の氏名を表示させてもよい。
【0054】
1つの管理領域に複数の管理対象者が含まれる場合は、管理対象者は管理者端末20において上下又は左右に並べて表示される。また、管理領域における管理対象者の表示数には上限が設けられてもよい。この場合、上限を超える管理対象者のアバターに替えて、表示されていない管理対象者の数を示すオブジェクト(アイコン)が表示されてもよい。管理領域表示制御部113は、管理者端末20からの指示に基づいて、選択された管理領域をスクロール(表示されていない管理対象者のアバターの表示操作)が可能な状態としてもよい。さらに、管理領域表示制御部113は、管理領域内での管理対象者の氏名による検索を受け付けてもよい。
【0055】
管理グループが登録されている場合、管理領域表示制御部113は、複数の管理領域を管理グループごとに管理者端末20に表示させてもよい。管理領域は、管理グループが占有するグループ領域(グループオブジェクト)内において、左右又は上下に並べて表示される。
【0056】
また、管理グループが登録されている場合、管理領域表示制御部113は、複数の管理グループを管理者端末20の表示領域に表示させてもよい。管理領域表示制御部113は、例えば、グループ領域(グループオブジェクト)を左右又は上下に並べて表示させる。管理領域表示制御部113は、表示領域内でのグループ領域の移動(表示順の変更)を管理者端末20から受け付けてもよい。
【0057】
管理領域表示制御部113は、管理領域として、複数の編集用管理領域と、複数の参照用管理領域とを管理者端末20に表示させてもよい。編集用管理領域は、後述される移動操作受付部114によって管理対象者の移動が受け付けられる管理領域である。参照用管理領域は、後述される移動操作受付部114によって管理対象者の移動が受け付けられない管理領域である。
【0058】
編集用管理領域は、管理領域作成部112が登録した第1種管理領域の中から、管理者によって選択された(編集対象として指定された)管理領域である。編集用管理領域の属性は、管理対象者の評価値であってもよい。これにより、参照用管理領域の情報や変化を参照しながら、後述される移動操作受付部114によって、管理者がGUIを介して管理対象者の評価を管理することができる。
【0059】
管理領域作成部112が登録した管理領域のうち、編集用管理領域以外の管理領域は、参照用管理領域に設定される。なお、管理領域表示制御部113は、すべての参照用管理領域を編集用管理領域とともに管理者端末20に表示させてもよいし、参照用管理領域のうち、指定された管理領域(例えば、指定された管理グループに含まれる管理領域)のみを表示させてもよい。
【0060】
参照用管理領域には、管理対象者の登録データに対する条件式によって規定される属性を有する管理対象者が表示されてもよい。これにより、後述される移動操作受付部114によって管理対象者を移動させた際に生じる、参照用管理領域に属する管理対象者又は指標情報の変化を管理者が把握することが可能となる。
【0061】
管理領域表示制御部113は、管理者端末20の表示領域において、編集用管理領域と参照用管理領域とを異なる領域に分けて表示させてもよい。例えば、管理領域表示制御部113は、編集用管理領域を表示領域の下方に配置し、参照用管理領域を編集用管理領域よりも上方に配置してもよい。
【0062】
管理グループが登録されている場合、管理領域表示制御部113は、複数の編集用管理領域及び複数の参照用管理領域それぞれを管理グループごとに管理者端末20に表示させてもよい。
【0063】
編集用管理領域を管理グループごとに表示させる場合、管理領域表示制御部113は、編集用管理領域の管理グループを1つのみ表示させてもよい。つまり、管理対象者は、管理者端末20に表示される複数の編集用管理領域のうち、1つの編集用管理領域のみに属してもよい。これにより、管理者による編集用管理領域に含まれる管理対象者の編集作業が容易となるほか、意図しない管理領域の編集が行われることが抑制される。
【0064】
参照用管理領域を管理グループごとに表示させる場合、管理対象者は、1つの管理グループ内のいずれか1つの参照用管理領域のみに属してもよい。これにより、編集用管理領域における管理対象者の移動によって、参照用管理領域の管理グループ内での当該管理対象者の移動を管理者が容易に把握できる。
【0065】
図5は、管理者端末20に表示される情報表示画面IDの一例を示す図である。図6は、図5の情報表示画面IDの続きを示す図である。情報表示画面IDは、参照領域RAと、編集領域EA(図6)と、第1作成オブジェクトB11(図6)と、第2作成オブジェクトB12(図6)とを含む。参照領域RAと編集領域EAとは、1つの情報表示画面IDに同時に表示されている。参照領域RA及び編集領域EAは、視覚的に区別できる態様で表示されていなくてもよい。
【0066】
図5に示される参照領域RAは、参照用管理領域を表示させる領域である。参照領域RAには、複数の参照管理グループRGが上下方向に並んで表示される。各参照管理グループRGの内部(グループオブジェクトの内部領域)には、グループ名GNと、複数の参照管理オブジェクトROと、移動ボタンB21と、編集ボタンB22と、表示切替ボタンB23と、オブジェクト追加ボタンB24とが表示される。
【0067】
グループ名GNは、参照管理グループRGに含まれる参照管理オブジェクトROの属性の項目(カテゴリ)を表す。なお、参照管理グループRGのグループ名GNは、項目名に限定されず、管理者が任意に入力した名称であってもよい。
【0068】
図5及び図6の例では、複数の参照管理オブジェクトROは、参照管理グループRG内で左右に並んで表示されている。各参照管理オブジェクトROの内部領域には、属性ATと、指標情報INと、管理対象者アバターABと、補助情報SIとが表示される。なお、管理対象者が存在しない参照管理オブジェクトROでは、管理対象者アバターABは表示されず、管理対象者アバターABを表示するための空間領域のみが表示される。
【0069】
図5の「業績評価」の参照管理グループRG内の複数の参照管理オブジェクトROでは、それぞれの属性として、業績評価値(S~D)が設定されている。また、これらの参照管理オブジェクトROの指標情報INは、それぞれの参照管理オブジェクトROの属性を有する管理対象者の人数(統計)である。
【0070】
図5の例では、参照管理オブジェクトROでは、顔画像のみの管理対象者アバターABが表示されている。参照管理オブジェクトRO内の管理対象者アバターABは、後述される編集管理オブジェクトEO内の管理対象者アバターABとは異なり、管理者端末20による移動操作(ドラッグアンドドロップ)を受け付けない。
【0071】
補助情報SIは、指標情報INとは異なる、参照管理オブジェクトROに属する管理対象者の登録データに対し演算処理を行った結果を示す情報である。図5の「業績評価」の参照管理グループRGの例では、管理者によって設定された予算(目標人数)と、参照管理オブジェクトROに属する管理対象者の人数との差分が補助情報SIとして表示されている。
【0072】
移動ボタンB21は、参照管理グループRGの移動(並び位置の変更)を受け付けるオブジェクトである。管理者端末20における移動ボタンB21に対する移動操作(例えば、ドラッグアンドドロップ)によって、当該参照管理グループRGを参照領域RA内の任意の上下位置に移動させることができる。
【0073】
なお、「ドラッグアンドドロップ」とは、管理者端末20の入力部24によって操作される画面上のポインタによって対象オブジェクト(例えば、管理対象者アバターAB)を選択し、対象オブジェクトが選択された状態でポインタを動かすことで対象オブジェクトをドラッグし、移動先で選択を解除することで対象オブジェクトをドロップする操作を意味する。
【0074】
なお、移動操作は、ドラグアンドドロップ以外の任意の方法によって実現されてもよい。例えば、移動したい管理対象者アバターABをクリックやタップ等の操作によって選択した後で、移動先の参照管理オブジェクトROを選択したり、移動先の参照管理オブジェクトROを選択した後で、当該参照管理オブジェクトROへ移動させたい管理対象者アバターABを選択したりしてもよい。
【0075】
編集ボタンB22は、参照管理グループRGの編集を受け付けるオブジェクトである。編集ボタンB22に対し入力操作が行われると、グループ名GNの編集、参照管理グループRGの削除等のメニューが表示される。
【0076】
表示切替ボタンB23は、参照管理グループRGの表示及び非表示の切り替えを受け付けるオブジェクトである。参照管理グループRGが表示(展開)されている状態で表示切替ボタンB23に対し入力操作が行われると、当該参照管理グループRGが折り畳まれ(最小化され)、参照管理オブジェクトRO等の表示が消える。また、参照管理グループRGが非表示の(折り畳まれた)状態で表示切替ボタンB23に対し入力操作が行われると、当該参照管理グループRGが展開し、参照管理オブジェクトRO等が表示される。
【0077】
オブジェクト追加ボタンB24は、参照管理グループRGへの参照管理オブジェクトROの追加(参照管理グループRG内での参照管理オブジェクトROの新規作成)を受け付けるオブジェクトである。オブジェクト追加ボタンB24に対し入力操作が行われると、参照管理オブジェクトROの作成に必要な情報を入力する画面が表示される。
【0078】
図6に示される編集領域EAは、編集用管理領域を表示させる領域である。編集領域EAは、情報表示画面IDにおいて、編集領域EAの下方に配置されている。編集領域EAには、1つの編集管理グループEGが表示される。編集管理グループEGの内部(グループオブジェクトの内部領域)には、グループ名GNと、複数の編集管理オブジェクトEOと、移動ボタンB31と、編集ボタンB32と、オブジェクト追加ボタンB33とが表示される。
【0079】
グループ名GNは、編集管理グループEGに含まれる編集管理オブジェクトEOの属性の項目(カテゴリ)を表す。なお、編集管理グループEGのグループ名GNは、項目名に限定されず、管理者が任意に入力した名称であってもよい。
【0080】
図6の例では、複数の編集管理オブジェクトEOは、編集管理グループEG内で左右に並んで表示されている。各編集管理オブジェクトEOの内部領域には、属性ATと、指標情報INと、管理対象者アバターABと、移動ボタンB41とが表示される。また、一部の編集管理オブジェクトEOの内部領域には、数字表示オブジェクトNOと、展開ボタンB42とが表示される。なお、管理対象者が存在しない編集管理オブジェクトEOでは、管理対象者アバターABは表示されず、管理対象者アバターABを表示するための空間領域のみが表示される。
【0081】
図6の例では、「最終評価」の編集管理グループEG内の複数の編集管理オブジェクトEOでは、それぞれの属性として、最終評価値(S~D)が設定されている。また、これらの編集管理オブジェクトEOの指標情報INは、それぞれの編集管理オブジェクトEOの属性を有する管理対象者の人数(統計)である。
【0082】
図6の例では、編集管理オブジェクトEOでは、顔画像及び氏名の組み合わせで構成された管理対象者アバターABが表示されている。編集管理オブジェクトEO内の管理対象者アバターABは、管理者端末20による移動操作(例えば、ドラッグアンドドロップ)を受け付ける。
【0083】
編集管理オブジェクトEO内の移動ボタンB41は、編集管理オブジェクトEOの移動を受け付けるオブジェクトである。管理者端末20における移動ボタンB41に対する移動操作(例えば、ドラッグアンドドロップ)によって、当該編集管理オブジェクトEOを編集管理グループEG内の任意の左右位置に移動させることができる。
【0084】
数字表示オブジェクトNOは、編集管理オブジェクトEOに含まれる管理対象者の数が所定値(表示上限値)を超える場合に、管理対象者アバターABと並んで表示される。数字表示オブジェクトNOには、表示されていない管理対象者の数が表示される。展開ボタンB42は、数字表示オブジェクトNOが表示されている(つまり、管理対象者の数が所定値を超える)編集管理オブジェクトEOにおいて、管理対象者アバターABの表示領域を拡張又は追加して、表示されていない管理対象者アバターABを表示させる操作を受け付けるオブジェクトである。展開ボタンB42に対して入力操作が行われると、例えば、編集管理オブジェクトEOに所属するすべての管理対象者アバターABが含まれるスクロールリストが表示される。
【0085】
編集管理グループEG内の移動ボタンB31は、編集管理グループEGの移動を受け付けるオブジェクトである。管理者端末20における移動ボタンB31に対する移動操作(例えば、ドラッグアンドドロップ)によって、当該編集管理グループEGを編集領域EA内の任意の上下位置に移動させることができる。
【0086】
編集ボタンB32は、編集管理グループEGの編集を受け付けるオブジェクトである。編集ボタンB32に対し入力操作が行われると、グループ名GNの編集、編集管理グループEGの削除等のメニューが表示される。
【0087】
オブジェクト追加ボタンB33は、編集管理グループEGへの編集管理オブジェクトEOの追加(編集管理グループEG内での編集管理オブジェクトEOの新規作成)を受け付けるオブジェクトである。オブジェクト追加ボタンB33に対し入力操作が行われると、編集管理オブジェクトEOの作成に必要な情報を入力する画面が表示される。
【0088】
第1作成オブジェクトB11は、参照管理グループRG(図6では「指標グループ」)の追加(参照領域RAに表示される参照管理グループRGの新規作成)を受け付けるオブジェクトである。第2作成オブジェクトB12は、編集管理グループEG(図6では「指標ボード」)の追加(編集領域EAに表示される編集管理グループEGの新規作成)を受け付けるオブジェクトである。第1作成オブジェクトB11又は第2作成オブジェクトB12に対し入力操作が行われると、参照管理グループRG又は編集管理グループEGの作成に必要な情報を入力する画面が表示される。
【0089】
<移動操作受付部114>
移動操作受付部114は、複数の管理領域が表示された画面において、1つの管理領域から別の管理領域への管理対象者の移動を管理者端末20から受け付けるように構成される。
【0090】
具体的には、移動操作受付部114は、管理対象者が表示されている管理領域のうち、移動元の管理領域に含まれる管理対象者の中から移動対象者を選択する第1操作と、移動対象者の移動先の管理領域を選択する第2操作と、移動対象者の移動を実行させる第3操作とを管理者端末20から受け付ける。
【0091】
移動操作受付部114は、管理対象者の顔画像及び氏名の少なくとも一方を含む移動用オブジェクト (アバター)に対して、管理者端末20からの移動操作を受け付けてもよい。これにより、各移動用オブジェクトが対象としている管理対象者を認識しながら、管理者が管理対象者の移動操作を行うことができる。
【0092】
移動用オブジェクトには、顔画像のみ、氏名のみ、並びに顔画像及び氏名のみのいずれかが表示されてもよい。これにより、個々の移動用オブジェクトの占有領域を小さくできるため、管理領域に表示される移動用オブジェクト(管理対象者)の数を多くすることができる。また、移動用オブジェクトに含まれる情報量が最小限化されることで、管理者による視認性、移動操作性等が向上する。
【0093】
第1操作は、管理者端末20による移動用オブジェクトの選択操作であってもよい。第2操作は、管理者端末20による、選択された移動用オブジェクトの移動先の管理領域へのドラッグであってもよい。第3操作は、管理者端末20による、ドラッグされた移動用オブジェクトの移動先の管理領域へのドロップであってもよい。つまり、管理対象者の移動は、管理者端末20による移動対象者の選択と、当該移動対象者のドラッグアンドドロップによって実行されてもよい。これにより、管理対象者が簡潔かつ直感的に管理対象者の移動を行うことができる。
【0094】
「選択操作」は、例えば、移動用オブジェクトへの画面上のポインタ(マウスカーソル)の重ね合わせ、タップ等である。「ドラッグ」は、例えば、移動用オブジェクトを選択したままの状態でポインタを移動用オブジェクトとともに移動させる操作である。「ドロップ」は、例えば、ポインタによる移動用オブジェクトの選択を解除する操作である。
【0095】
管理領域が管理グループごとに表示され、管理対象者が管理グループ内のいずれか1つの管理領域のみに属する場合、移動操作受付部114は、同一のグループ内の管理領域間において管理対象者の移動を受け付けてもよい。これにより、管理対象者の移動先(属性のカテゴリ)が限定されるため、管理グループ内での管理対象者の属性管理が容易になる。
【0096】
管理領域として編集用管理領域と参照管理領域とが表示される場合、移動操作受付部114は、編集用管理領域から別の編集用管理領域へのみに管理対象者の移動を受け付けてもよい。これにより、例えば、管理者の誤った操作等による、意図しない管理対象者の移動(属性の変更)が抑制される。
【0097】
移動操作受付部114は、管理者端末20からの第1操作及び第2操作の少なくとも一方の受付時に、移動対象者が関連する管理領域の少なくとも一部を管理者端末20において強調表示させる。
【0098】
「移動対象者が関連する管理領域」には、例えば、移動対象となった管理対象者が含まれている(演算処理の対象となっている)第1関連管理領域、移動対象者となった管理対象者の移動に伴う属性の変化によって、当該管理対象者が所属しなくなる(演算対象から外れる)第2関連管理領域、逆に所属していなかった当該管理対象者が所属するようになる(演算対象に含まれるようになる)第3関連管理領域等が含まれる。
【0099】
第1関連管理領域の強調表示は、例えば、第1操作(移動対象者の選択のみ)の受付時に行われる。第2関連管理領域及び第3関連管理領域の強調表示は、例えば、第2操作(移動対象者の移動先への重ね合わせ)の受付時に行われる。なお、移動操作受付部114は、第1操作の受付時のみに管理領域の強調表示を行ってもよいし、第2操作の受付時のみに管理領域の強調表示を行ってもよいし、第1操作の受付時及び第2操作の受付時の双方において管理領域の強調表示を行ってもよい。また、第1操作の強調表示は、例えば、第2操作又は第3操作(移動対象者の移動先決定)を受け付けるまで継続され、第2操作の強調表示は、例えば、第3操作(移動対象者の移動先決定)を受け付けるまで継続される。
【0100】
「強調表示」には、例えば、オブジェクト全体の強調(例えば、枠の太さ、形状、又は色の変更、内部領域の色の変更、枠又は内部領域の点滅、装飾アイコンの付与等)、管理領域の属性を示す領域の強調(文字の大きさ、フォント又は色の変更、領域の枠囲み等)、管理領域に含まれる管理対象者を示す領域の強調(各管理対象者の強調、領域の枠囲み等)等が含まれる。
【0101】
管理領域として編集用管理領域と参照管理領域とが表示される場合、移動操作受付部114は、移動対象者が関連する参照用管理領域の少なくとも一部を強調表示させてもよい。つまり、移動操作受付部114は、管理対象者の移動を行う編集用管理領域は強調表示の対象とせず、管理対象者の移動を受け付けない参照管理領域のみを強調表示の対象としてもよい。
【0102】
移動操作受付部114は、管理者端末20からの第2操作の受付時に、移動対象者の移動によって変化する指標情報を表示する管理領域において、指標情報の変化を表示させてもよい。これにより、移動対象者の移動を完了させる前に、当該移動対象者の移動による、他の管理領域の指標情報への影響を管理者が視覚的に認識することができる。
【0103】
「移動対象者の移動によって変化する指標情報を表示する管理領域」は、例えば、指標情報を表示する管理領域のうち、上述した第2関連管理領域(移動対象者が所属しなくなる管理領域)及び第3関連管理領域(移動対象者が新たに所属する管理領域)である。
【0104】
「指標情報の変化」には、例えば、指標情報の変化量(例えば、増減値、増減比率等)、指標情報の更新値(変化後の値)、指標情報の増減を示すアイコン、設定された目標値の充足状況(条件内か否か)等が含まれる。
【0105】
指標情報の変化の表示は、例えば、所定の時間が経過するまで継続されてもよいし、別の移動対象者の移動が開始されるまで(次の第1操作が受け付けられるまで)継続されてもよい。
【0106】
移動操作受付部114は、管理者端末20からの第3操作の受付時に、移動対象者が移動した管理領域の指標情報を移動対象者の移動を反映した値に修正してもよい。これにより、移動対象者の移動後によって変化した指標情報を管理者が即時確認することができる。具体的には、移動操作受付部114は、移動対象者のドロップ後に、当該移動対象者の登録データを対象に含めて再演算した指標情報を移動後の管理領域に表示させる。
【0107】
移動操作受付部114は、移動対象者の移動後、移動対象者の登録データにおける移動前の管理領域の属性に相当する情報を、移動後の管理領域の属性に相当する情報に変更してもよい。これにより、管理領域間の移動に合わせて管理対象者の属性が書き換えられるため、管理対象者の属性管理が容易となる。また、管理領域間の移動によって変化した属性は、管理対象者の登録情報に記録されるため、管理対象者の登録情報が管理者端末20等に表示される際には、変化後の属性が表示される。
【0108】
なお、第2操作後に第3操作が実行されなかった場合(移動対象者の移動操作がキャンセルされた場合)、移動先の管理領域の情報及び移動対象者の属性は更新されない。
【0109】
移動操作受付部114は、移動対象者の移動後、移動後の管理領域において、移動した移動対象者(管理対象者)を管理者端末20において強調表示させてもよい。移動対象者の強調表示としては、例えば、移動対象者への装飾アイコンの表示、移動対象者の枠囲み等が挙げられる。
【0110】
図7は、図5及び図6の情報表示画面IDに含まれる編集管理グループEGにおける管理対象者アバターABの移動手順の一例を示す図である。図7の例では、属性ATが「S」の編集管理オブジェクトEO(移動元管理オブジェクトSO)内の管理対象者アバターABを、属性ATが「A」の編集管理オブジェクトEO(移動先管理オブジェクトDO)内にドラッグさせている状態が示されている。具体的には、図7では、管理対象者アバターABを移動先管理オブジェクトDOに重ねた状態(第2操作を実行している状態)が示されている。管理対象者アバターABが重ね合わされた移動先管理オブジェクトDOは、オブジェクトの枠及び内部領域が強調表示される。なお、この状態では、移動元管理オブジェクトSO及び移動先管理オブジェクトDOの指標情報INは変化しない。
【0111】
図8は、移動元管理オブジェクトSOから移動先管理オブジェクトDOへの管理対象者アバターABの移動が完了した状態の一例を示す図である。図8の例では、移動先管理オブジェクトDOへの管理対象者アバターABの移動が完了した直後(第3操作が実行された直後)の状態が示されている。ここでは、移動先管理オブジェクトDOへの移動された管理対象者アバターABの追加にあわせて、移動元管理オブジェクトSO及び移動先管理オブジェクトDOの指標情報INが更新(再計算)される。また、移動先管理オブジェクトDOに移動された管理対象者アバターABには、追加された管理対象者アバターABであることを示す新規マークNMが付与示される。
【0112】
図9及び図10は、図5及び図6の情報表示画面IDに含まれる参照管理オブジェクトROにおける、管理対象者アバターABの移動に伴う表示変化の一例を示す図である。図9及び図10の例では、図7及び図8に示される移動元管理オブジェクトSOから移動先管理オブジェクトDOへの管理対象者アバターABの移動に関連する参照管理オブジェクトROが、強調表示されている。
【0113】
具体的には、管理対象者アバターABが選択された際に、図9に示されるように、当該管理対象者アバターABに対応する管理対象者が属している参照管理オブジェクトROの枠が強調表示される。例えば、当該管理対象者がマネージャーである場合は、「役職」の参照管理グループRG内の「マネージャー」の参照管理オブジェクトROが強調表示される。「業績評価」及び「能力評価」の参照管理グループRGにおいても同様である。
【0114】
次に、図7のように管理対象者アバターABが移動先管理オブジェクトDOに重ね合わされたときに、当該管理対象者アバターABに対応する管理対象者の属性が移動先管理オブジェクトDOの属性へと変化することによって、指標情報INが変化する参照管理オブジェクトROの枠が、図10に示されるように強調される。具体的には、「報酬指標」の参照管理グループRG内の参照管理オブジェクトROのうち、管理対象者アバターABの移動によって指標情報INが変化する参照管理オブジェクトRO(図10の例では、全ての参照管理オブジェクトRO)が強調表示される。
【0115】
なお、管理対象者アバターABが移動先管理オブジェクトDOに重ね合わされた状態において、管理対象者アバターABに対応する管理対象者が属している参照管理オブジェクトRO(管理対象者アバターABが選択されたときに強調表示される参照管理オブジェクトRO)の強調表示はそのまま継続されてもよいし、解除されてもよい。また、管理対象者アバターABが選択されたときの参照管理オブジェクトROの強調表示の形態(エフェクト)と、管理対象者アバターABが移動先管理オブジェクトDOに重ね合わされたときの参照管理オブジェクトROの強調表示の形態とは、互いに異なる。
【0116】
さらに、参照管理オブジェクトROの強調表示の形態は、図7に示される移動先管理オブジェクトDOの強調表示の形態とは異なる。そのため、強調表示の形態によって、情報表示画面IDに表示されている参照管理オブジェクトROと移動先管理オブジェクトDOとが識別される。
【0117】
また、図10の例では、図7のように管理対象者アバターABが移動先管理オブジェクトDOに重ね合わされたときに、「報酬指標」の参照管理グループRGに含まれる各参照管理オブジェクトROにおいて、指標情報IN及び補助情報SIが管理対象者アバターABの移動(管理対象者の属性変化)を反映した数値に切り替わる。また、各参照管理オブジェクトROには、管理対象者アバターABの移動に伴う指標情報INの変化量CVが表示される。
【0118】
図11は、管理者端末20に表示される情報表示画面IDの別の一例を示す図である。図11の例では、編集管理オブジェクトEO及び参照管理オブジェクトROは、それぞれ、編集管理グループEG又は参照管理グループRGが構成する表(マトリクス)の1つの行(横に並んだ複数のセルの集合)として表現されている。また、図11の例では、管理対象者アバターABには、氏名と、顔画像とが含まれる。さらに、図11の例では、管理対象者アバターABは、役職ごとに分類されて表示される。なお、図11の例では、編集管理グループEGと参照管理グループRGとが左右に並んで表示される。
【0119】
図11の例において、編集管理オブジェクトEO間で管理対象者アバターABを移動させる(ドラッグする)と、この管理対象者アバターABに対応する管理対象者が含まれる参照管理オブジェクトROの属性AT(「業績評価:A」及び「能力評価:B」)が強調表示(例えば、枠部分を強調して表示、評価を示す文字を強調して表示、評価を示す文字を枠で囲んで表示等)される。
【0120】
また、図11の例では、管理対象者アバターABの移動時に編集管理オブジェクトEO(移動元管理オブジェクト及び移動先管理オブジェクト)に変化する指標情報が含まれる場合に、この指標情報の変化を示すアイコンが表示されてもよい。
【0121】
図12は、図11の情報表示画面IDにおける参照管理オブジェクトROにおける強調表示の別の例を示す図である。図12の例では、図11のように編集管理オブジェクトEO間で管理対象者アバターABを移動させると、この管理対象者アバターABに対応する管理対象者が含まれる管理対象者アバターABの表示領域(セル)が強調表示(例えば、枠部分を強調して表示、評価を示す文字を強調して表示、評価を示す文字を枠で囲んで表示等)される。
【0122】
図13は、図11の情報表示画面IDにおける参照管理オブジェクトROにおける強調表示の別の例を示す図である。図13の例では、図11のように編集管理オブジェクトEO間で管理対象者アバターABを移動させると、この管理対象者アバターABに対応する管理対象者が含まれる参照管理オブジェクトRO内の管理対象者アバターAB(移動させる管理対象者アバターABと同一の管理対象者アバターAB)それぞれが強調表示(例えば、枠が太くされるか、着色されて表示)される。
【0123】
<表示部>
管理者端末20の表示部211、及び管理対象者端末30の表示部311は、それぞれ、サーバ装置10から送信されてきた画面データが示す画面を表示する。
【0124】
<操作取得部>
管理者端末20の操作取得部212は、管理者端末20を使用する管理者による操作を受け付ける。管理対象者端末30の操作取得部312は、管理対象者端末30を使用する管理対象者による操作を受け付ける。
【0125】
3.情報処理方法
本節では、サーバ装置10の情報処理方法について説明する。この情報処理方法は、サーバ装置10の各部が、各ステップとしてコンピュータにより実行される。
【0126】
この情報処理は、管理領域表示制御ステップと、移動操作受付ステップとを備える。管理領域表示制御ステップでは、管理対象者の属性と、当該属性を有する管理対象者及び当該属性の指標情報のうち少なくとも一方とをそれぞれ表示する複数の管理領域を表示させる。移動操作受付ステップでは、管理対象者が表示されている管理領域のうち、移動元の管理領域に含まれる管理対象者の中から移動対象者を選択する第1操作と、移動対象者の移動先の管理領域を選択する第2操作と、移動対象者の移動を実行させる第3操作とを受け付けるとともに、第1操作及び第2操作の少なくとも一方の受付時に、移動対象者が関連する管理領域の少なくとも一部を強調表示させる。
【0127】
図14は、情報処理システム1によって実行される情報処理(管理対象者の管理処理)の流れの一例を示すアクティビティ図である。以下では、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、情報処理を説明する。
【0128】
管理対象者の管理処理は、管理者による、管理対象者を移動させる複数の管理領域(管理グループ)の選択から開始される。管理者は、管理者端末20において、管理対象とする管理領域を選択する(アクティビティA101)。サーバ装置10は、選択された管理領域(編集管理領域)を含む複数の管理領域(編集管理領域及び参照管理領域)を管理者端末20に出力する(アクティビティA102)。これにより、管理者端末20に、複数の管理領域が表示される(アクティビティA103)。
【0129】
管理者は、管理者端末20に表示された任意の管理領域に含まれる管理対象者に対し、管理者端末20において第1操作及び第2操作を実行する(アクティビティA104)。サーバ装置10は、第1操作及び第2操作の実行を受けて、管理対象者に関連する管理領域の判定を行い、当該管理領域の強調表示を管理者端末20に指示する(アクティビティA105)。これにより、管理者端末20において、関連する管理領域が強調表示される(アクティビティA106)。
【0130】
管理者は、強調表示された管理領域を確認しながら、管理者端末20において第3操作を実行する(アクティビティA107)。サーバ装置10は、第3操作の実行を受けて、移動対象者の属性を移動先の管理領域の属性に更新し、最新の管理領域の状態の表示を管理者端末20に指示する(アクティビティA108)。これにより、管理者端末20において、移動対象者の移動後の状態が反映された最新の管理領域が表示される(アクティビティA109)。
【0131】
4.作用
本実施形態の作用をまとめると、次の通りとなる。すなわち、他の管理領域への影響を視覚的に確認しながら、管理対象者の所属する管理領域を簡便に変更することができる。そのため、管理対象者の情報を適切に管理できる。
【0132】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0133】
5.その他
上記実施形態では、サーバ装置10が種々の記憶・制御を行ったが、サーバ装置10に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、種々の情報やプログラムは、ブロックチェーン技術等を用いて複数の外部装置に分散して記憶されてもよい。
【0134】
本実施形態の態様は、情報処理システム1に限定されず、情報処理方法であっても、プログラムであってもよい。情報処理方法は、情報処理システム1が実行する各ステップを備える。プログラムは、コンピュータに、情報処理システム1の各ステップを実行させる。
【0135】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0136】
(1)情報処理システムであって、少なくとも1つのプロセッサを備え、前記プロセッサは、プログラムを読み出すことで次の各ステップを実行するように構成され、管理領域表示制御ステップでは、管理対象者の属性と、当該属性を有する前記管理対象者及び当該属性の指標情報のうち少なくとも一方とをそれぞれ表示する複数の管理領域を表示させ、ここで、前記指標情報は、前記管理領域の属性を有する前記管理対象者の登録データに対し演算処理を行った結果を示し、移動操作受付ステップでは、前記管理対象者が表示されている前記管理領域のうち、移動元の前記管理領域に含まれる前記管理対象者の中から移動対象者を選択する第1操作と、前記移動対象者の移動先の前記管理領域を選択する第2操作と、前記移動対象者の移動を実行させる第3操作とを受け付けるとともに、前記第1操作及び前記第2操作の少なくとも一方の受付時に、前記移動対象者が関連する前記管理領域の少なくとも一部を強調表示させる、情報処理システム。
【0137】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記移動操作受付ステップでは、前記第2操作の受付時に、前記移動対象者の移動によって変化する前記指標情報を表示する前記管理領域において、前記指標情報の変化を表示させる、情報処理システム。
【0138】
(3)上記(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記移動操作受付ステップでは、前記第3操作の受付時に、前記移動対象者が移動した前記管理領域の前記指標情報を前記移動対象者の移動を反映した値に修正する、情報処理システム。
【0139】
(4)上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記移動操作受付ステップでは、前記移動対象者の移動後、前記移動対象者の登録データにおける移動前の前記管理領域の属性に相当する情報を、移動後の前記管理領域の属性に相当する情報に変更する、情報処理システム。
【0140】
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記管理領域表示制御ステップでは、複数の前記管理領域をグループごとに表示させ、前記管理対象者は、前記グループ内のいずれか1つの前記管理領域のみに属し、前記移動操作受付ステップでは、同一の前記グループ内の前記管理領域間において前記管理対象者の移動を受け付ける、情報処理システム。
【0141】
(6)上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記管理領域表示制御ステップでは、前記管理領域として、編集用管理領域と、参照用管理領域と、を表示させ、前記移動操作受付ステップでは、前記編集用管理領域から別の前記編集用管理領域へのみに前記管理対象者の移動を受け付けるとともに、前記移動対象者が関連する前記参照用管理領域の少なくとも一部を強調表示させる、情報処理システム。
【0142】
(7)上記(6)に記載の情報処理システムにおいて、前記管理対象者は、複数の前記編集用管理領域のうち、1つの前記編集用管理領域のみに属する、情報処理システム。
【0143】
(8)上記(6)又は(7)に記載の情報処理システムにおいて、前記編集用管理領域の属性は、前記管理対象者の評価値である、情報処理システム。
【0144】
(9)上記(6)から(8)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記参照用管理領域には、前記管理対象者の登録データに対する条件式によって規定される属性を有する前記管理対象者が表示される、情報処理システム。
【0145】
(10)上記(6)から(9)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記管理領域表示制御ステップでは、複数の前記参照用管理領域をグループごとに表示させ、前記管理対象者は、前記グループ内のいずれか1つの前記参照用管理領域のみに属する、情報処理システム。
【0146】
(11)上記(1)から(10)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記移動操作受付ステップでは、前記管理対象者の顔画像及び氏名の少なくとも一方を含む移動用オブジェクトに対して、移動操作を受け付ける、情報処理システム。
【0147】
(12)上記(11)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1操作は、前記移動用オブジェクトの選択操作であり、前記第2操作は、選択された前記移動用オブジェクトの移動先の前記管理領域へのドラッグであり、前記第3操作は、ドラッグされた前記移動用オブジェクトの移動先の前記管理領域へのドロップである、情報処理システム。
【0148】
(13)情報処理方法であって、上記(1)から(12)のいずれか1つに記載の情報処理システムが実行する各ステップを備える、情報処理方法。
【0149】
(14)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)から(12)のいずれか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させるための、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【0150】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0151】
1 :情報処理システム
2 :通信回線
10 :サーバ装置
11 :制御部
12 :記憶部
13 :通信部
14 :通信バス
20 :管理者端末
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
24 :入力部
25 :出力部
26 :通信バス
30 :管理対象者端末
31 :制御部
32 :記憶部
33 :通信部
34 :入力部
35 :出力部
36 :通信バス
111 :基本表示制御部
112 :管理領域作成部
113 :管理領域表示制御部
114 :移動操作受付部
211 :表示部
212 :操作取得部
311 :表示部
312 :操作取得部
AB :管理対象者アバター
AT :属性
B11 :第1作成オブジェクト
B12 :第2作成オブジェクト
B21 :移動ボタン
B22 :編集ボタン
B23 :表示切替ボタン
B24 :オブジェクト追加ボタン
B31 :移動ボタン
B32 :編集ボタン
B33 :オブジェクト追加ボタン
B41 :移動ボタン
B42 :展開ボタン
CV :変化量
DO :移動先管理オブジェクト
EA :編集領域
EG :編集管理グループ
EO :編集管理オブジェクト
GN :グループ名
ID :情報表示画面
IN :指標情報
NM :新規マーク
NO :数字表示オブジェクト
RA :参照領域
RG :参照管理グループ
RO :参照管理オブジェクト
SI :補助情報
SO :移動元管理オブジェクト
【要約】
【課題】管理対象者の情報を適切に管理できる情報処理システム等を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムであって、少なくとも1つのプロセッサを備え、プロセッサは、プログラムを読み出すことで次の各ステップを実行するように構成され、管理領域表示制御ステップでは、管理対象者の属性と、当該属性を有する管理対象者及び当該属性の指標情報のうち少なくとも一方とをそれぞれ表示する複数の管理領域を表示させ、指標情報は、管理領域の属性を有する管理対象者の登録データに対し演算処理を行った結果を示し、移動操作受付ステップでは、管理対象者が表示されている管理領域のうち、移動元の管理領域に含まれる管理対象者の中から移動対象者を選択する第1操作と、移動対象者の移動先の管理領域を選択する第2操作と、移動対象者の移動を実行させる第3操作とを受け付けるとともに、第1操作及び第2操作の少なくとも一方の受付時に、移動対象者が関連する管理領域の少なくとも一部を強調表示させる、情報処理システムが提供される。
【選択図】図1
図1
図2
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図14