特許 7615432 バッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B1)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2025-01-08

(45)【発行日】2025-01-17

(54)【発明の名称】バッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置

(51)【国際特許分類】

   H01M 10/48 20060101AFI20250109BHJP

   G01R 31/00 20060101ALI20250109BHJP

【ＦＩ】

H01M10/48 P

G01R31/00

【請求項の数】 10

(21)【出願番号】P 2023214106

(22)【出願日】2023-12-19

【審査請求日】2023-12-19

(73)【特許権者】

【識別番号】514173696

【氏名又は名称】國家中山科學研究院

(74)【代理人】

【識別番号】110004439

【氏名又は名称】ＡＩＰＰＡＹ弁理士法人

(74)【代理人】

【識別番号】110002066

【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】方富民

(72)【発明者】

【氏名】呉奇臨

(72)【発明者】

【氏名】鍾智賢

(72)【発明者】

【氏名】曾世昌

(72)【発明者】

【氏名】游國輝

(72)【発明者】

【氏名】任國光

【審査官】鈴木 智之

(56)【参考文献】

【文献】特表２０１９－５２２８８１（ＪＰ，Ａ）

【文献】国際公開第２０１８／２２１１２９（ＷＯ，Ａ１）

【文献】中国実用新案第２１９７３９０１７（ＣＮ，Ｕ）

【文献】米国特許出願公開第２０２３／０２９６６７６（ＵＳ，Ａ１）

【文献】米国特許出願公開第２０１９／００９４００３（ＵＳ，Ａ１）

【文献】韓国公開特許第１０－２０２１－００６２４２６（ＫＲ，Ａ）

【文献】米国特許出願公開第２０２３／０３５２７２３（ＵＳ，Ａ１）

【文献】特表２０２３－５２５８２１（ＪＰ，Ａ）

【文献】特表２０２２－５５１２８３（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０２２－１５５６３０（ＪＰ，Ａ）

【文献】韓国公開特許第１０－２０２１－０１３８８８３（ＫＲ，Ａ）

【文献】中国実用新案第２０９７４５６８３（ＣＮ，Ｕ）

【文献】韓国公開特許第１０－２０１９－００９０２９１（ＫＲ，Ａ）

【文献】韓国公開特許第１０－２０１７－００４１５３８（ＫＲ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｈ０１Ｍ １０／４８

Ｇ０１Ｒ ３１／００

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

線形力を生成するために使用される線形力の出力モジュールと、
プレスモジュールと、
弾性モジュールと、を含み、
前記プレスモジュールは、プレスプレート及びガイドレールを含み、
前記ガイドレールは、前記線形力の出力モジュールの線形力の方向に平行であり、
前記プレスプレートは、前記線形力の出力モジュールの線形力によって前記ガイドレールに沿って移動され、
前記弾性モジュールは、第一プレート、第二プレート、少なくとも１つの弾性部材、少なくとも１つの圧力センシングユニットを含み、
前記第一プレート及び前記プレスプレートは、荷重空間を挟んで構成され、
複数個の前記弾性部材は、前記第一プレートと前記第二プレートとの間に配置され、複数個の前記弾性部材の圧縮方向は、線形力の方向に沿っており、前記少なくとも１つの圧力センシングユニットは、前記第二プレートの片側に配置される、
バッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置。

【請求項2】

前記線形力の出力モジュールに接続された制御モジュールをさらに含み、
前記制御モジュールは、前記線形力の出力モジュールの線形力の出力を制御する、
請求項１に記載のバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置。

【請求項3】

前記制御モジュールは、前記少なくとも１つの圧力センシングユニットに接続されており、
前記少なくとも１つの圧力センシングユニットは、圧力値信号を前記制御モジュールに送信する、
請求項２に記載のバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置。

【請求項4】

前記制御モジュールに接続される電気測定モジュールをさらに含み、
前記制御モジュールは、前記少なくとも１つの圧力センシングユニットによって送信された前記圧力値信号、及び前記電気測定モジュールによって送信された電気データに基づいて、バッテリーセルの最適加圧値を決定する、
請求項３に記載のバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置。

【請求項5】

前記線形力の出力モジュールは、力生成ユニット及び力伝達ユニットを含み、
前記力生成ユニットは、回転力を生成すると共に、回転力を線形力に変換して前記プレスプレートに伝達する、
請求項１に記載のバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置。

【請求項6】

前記力生成ユニットは、モーターであり、
前記力伝達ユニットは、ギアセット及びネジシャフトを含み、
前記ギアセットは、前記モーターの出力シャフトに従動され、
前記ネジシャフトは、前記ギアセット及び前記プレスプレートに接続される、
請求項５に記載のバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置。

【請求項7】

前記ギアセットは、減速機及び少なくとも1つの平歯車を含み、
前記減速機は、前記出力シャフトに配置され、
前記少なくとも1つの平歯車は、前記ネジシャフトに従動されると共に、前記減速機に接続される、
請求項６に記載のバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置。

【請求項8】

前記減速機は、波動歯車であり、
前記波動歯車は、前記出力シャフトに従動され、
前記少なくとも1つの平歯車は、前記波動歯車と噛み合う、
請求項７に記載のバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置。

【請求項9】

ベースをさらに含み、
前記少なくとも1つの圧力センシングユニットは、前記第二プレートと前記ベースとの間に配置される、
請求項１に記載のバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置。

【請求項10】

前記プレスモジュールは、さらに、少なくとも1つのガイド部を含み、
前記少なくとも1つのガイド部は、前記プレスプレートを貫通する、
請求項１に記載のバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、バッテリーセルに関するものであり、特に、バッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置に関するものである。

【背景技術】

【0002】

現在、液体リチウムバッテリーは、世界中の主要な電気自動車メーカーで使用されている主流のバッテリーである。現在、液体リチウムバッテリーのエネルギー密度は、リチウムバッテリー技術の限界に近づいている。さらに、液体リチウムバッテリーには、安全上の懸念もある。

【0003】

高い安全性及び機能的な要求を備えたバッテリーを提供するために、固体リチウムバッテリーが現れた。固体リチウムバッテリーは、バッテリー業界における２つの根本的な欠点、すなわち安全上の問題及びエネルギー密度の問題を解決することができる。固体バッテリーは、漏れの問題を回避するために固体電解質を使用する。そして、固体電解質は、正極と負極とに対して強い遮断効果を与えるため、リチウムデンドライトの発生や、短絡を生じさせる可能性が低くなり、自ずと安全性が高まる。さらに、固体バッテリーの安全性を考慮して、正極と負極とに高エネルギー密度の材料を使用できるため、エネルギー密度は、リチウム三元バッテリーを超える可能性がある。

【0004】

しかし、固体リチウムバッテリーにも制限がある。一般的に、固体リチウムバッテリーは、急速な充電及び放電に適していない。高速充電及び放電に適していない一般的な固体バッテリーの特性を克服するために、理論的には、組み立ての際中にバッテリーユニットをある程度加圧することにより、固体バッテリーの充電及び放電速度を上げることが必要である。

【0005】

しかし、固体バッテリーセルの種類が多いため、含まれる材料の種類及び割合の相違に応じて、バッテリーセルごとに異なる加圧程度が必要となる。現在、異なるバッテリーセルを加圧して測定できる自動装置は、存在しない。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

そこで、バッテリーセルのさまざまな問題を解決するために、本発明は、バッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置を提供する。

【課題を解決するための手段】

【0007】

上述の目的及びその他の目的を達成するために、本発明は、バッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置を提供する。この装置は、線形力の出力モジュール、プレスモジュール及び弾性モジュールを含む。前記線形力の出力モジュールは、線形力を生成するために使用される。前記プレスモジュールは、プレスプレートとガイドレールを含む。前記ガイドレールは、前記線形力の出力モジュールの線形力の方向に平行であり、前記プレスプレートは、前記線形力の出力モジュールの線形力によって前記ガイドレールに沿って移動する。前記弾性モジュールは、第一プレート、第二プレート、少なくとも１つの弾性部材及び少なくとも１つの圧力センシングユニットを含む。前記第一プレートと前記プレスプレートは、荷重空間を挟んで構成される。複数個の前記弾性部材は、前記第一プレートと前記第二プレートとの間に配置される。複数個の前記弾性部材の圧縮方向は、線形力の方向であり、前記少なくとも１つの圧力センシングユニットは、前記第二プレートの片側に配置される。

【0008】

本発明の実施形態において、バッテリーセルの加圧要求を測定するための前記自動加圧調整装置は、さらに、前記線形力の出力モジュールに接続された制御モジュールを含み、前記制御モジュールは、前記線形力の出力モジュールの線形力の出力を制御する。

【0009】

本発明の実施形態において、前記制御モジュールは、前記少なくとも1つの圧力センシングユニットに接続され、前記少なくとも1つの圧力センシングユニットは、圧力値信号を前記制御モジュールに送信する。

【0010】

本発明の実施形態において、バッテリーセルの加圧要求を測定するための前記自動加圧調整装置はさらに、前記制御モジュールに接続された電気測定モジュールを含み、前記制御モジュールは、前記少なくとも1つの圧力センシングユニットによって送信された前記圧力値信号と前記電気測定モジュールによって送信された電気データに基づいて、バッテリーセルの最適圧力値を決定する。

【0011】

本発明の実施形態において、前記線形力の出力モジュールは、力生成ユニット及び力伝達ユニットを含み、前記力生成ユニットは、回転力を生成すると共に、回転力を線形力に変換して前記プレスプレートに伝達する。

【0012】

本発明の実施形態において、前記力生成ユニットは、モーターであり、前記力伝達ユニットは、ギアセット及びネジシャフトを含む。前記ギアセットは、モーターの出力シャフトに従動され、前記ネジシャフトは、前記ギアセット及び前記プレスプレートに接続される。

【0013】

本発明の実施形態において、前記ギアセットは、減速機と少なくとも1つの平歯車を含む。前記減速機は、前記出力シャフトに配置され、前記少なくとも1つの平歯車は、前記ネジシャフトに従動されると共に、減速機に接続される。

【0014】

本発明の実施形態において、前記減速機は、波動歯車であり、前記波動歯車は、出力シャフトに従動され、前記少なくとも1つの平歯車は、前記波動歯車と噛み合う。

【0015】

本発明の実施形態において、バッテリーセルの加圧要求を測定するための前記自動加圧調整装置は、さらに、ベースを含み、前記少なくとも1つの圧力センシングユニットは、前記第二プレートと前記ベースとの間に配置される。

【0016】

本発明の実施形態において、前記プレスモジュールは、さらに、少なくとも1つのガイド部を含み、前記少なくとも1つのガイド部は、前記プレスプレートを貫通する。

【発明の効果】

【0017】

それによれば、本発明に係るバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置は、充電と放電操作中にさまざまな固体バッテリーセルの加圧要求の値を測定できる装置を提供することができる。前記弾性部材は、前記線形力の出力モジュールの出力を変更させて圧力又は張力を制御するため、圧力又は、張力を正確に制御できる。

【図面の簡単な説明】

【0018】

【図1】本発明の実施形態に係るバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置の概略図である。

【図2】本発明の実施形態に係るバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置のブロック図である。

【発明を実施するための形態】

【0019】

本発明の理解を促進するために、詳細な説明と添付された図面と共に、特定の実施形態が提供されている。当業者は、明細書に開示された内容によって、本発明の目的、特徴、及び効果を理解することができる。本発明は、他の実施形態によっても実施され、又は、適用され得ることが明らかであり、かつ、本発明の精神から逸脱することなく、さまざまな見解や用途に基づいて、明細書の詳細も改良及び変更され得ることが明らかである。以下の実施形態では、本発明の関連技術的内容をさらに詳しく説明するが、開示された内容は、本発明を制限するものではない。説明は、以下のとおりである。

【0020】

図１に示すように、本発明の実施形態に係るバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置１００は、線形力の出力モジュール２、プレスモジュール３、及び弾性モジュール４を含む。

【0021】

前記線形力の出力モジュール２は、線形力を生成するために使用される。前記線形力の出力モジュール２は、モーターとネジシャフトとの組み合わせ、又は油圧シリンダー等の機構である。これら往復直線運動力を提供する機構は、本発明の線形力の出力モジュール２として使用できる。

【0022】

前記プレスモジュール３は、プレスプレート３１及びガイドレール３２を含む。前記ガイドレール３２は、前記線形力の出力モジュール２の前記線形力の方向（図１の矢印で示す）に平行であり、前記プレスプレート３１は、前記線形力の出力モジュール２の前記線形力によって前記ガイドレール３２に沿って移動される。本実施形態において、前記プレスプレート３１の両側には、２つのガイドレール３２がそれぞれ配置される。本発明は、ガイドレール３２の数を制限しない。前記ガイドレール３２は、より多く配置されてもよく、１つだけ配置されてもよい。

【0023】

前記弾性モジュール４は、第一プレート４１、第二プレート４２、少なくとも１つの弾性部材４３、及び少なくとも１つの圧力センシングユニット４４を含む。前記第一プレート４１及び前記プレスプレート３１は、荷重空間Ｓを挟んで構成され、前記荷重空間Ｓの大きさは、可変である。前記少なくとも１つの弾性部材４３は、前記第一プレート４１と前記第二プレート４２との間に配置され、前記少なくとも１つの弾性部材４３の圧縮方向は、前記線形力の方向に沿っている。前記弾性部材４３は、例えばバネであるが、本発明はこれに限定されない。板バネ、ゴム、スポンジ又はその他の弾性物体は、この発明の弾性部材４３として使用することができる。前記弾性部材４３は、数量が複数個であってもよく、前記第一プレート４１と前記第二プレート４２との間に分散配置することにより、前記線形力の出力モジュール２からの力を分散させることができる。

【0024】

前記少なくとも１つの圧力センシングユニット４４は、前記第二プレート４２の片側に配置される。前記少なくとも１つの圧力センシングユニット４４及び前記少なくとも１つの弾性部材４３は、前記第二プレート４２の反対側にそれぞれ配置される。前記少なくとも１つの圧力センシングユニット４４は、圧力を検出するために使用される。前記圧力センシングユニット４４は、圧力計又は、圧力センサー等のものである。圧力センシングユニット４４は、数量が複数個であってもよく、前記第二プレート４２に分散配置することにより、より正確な測定値を得ることができる。

【0025】

次に、本発明に係るバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置１００の使用方法を説明する。

【0026】

まず、バッテリーセルが前記荷重空間Ｓ、すなわち前記プレスプレート３１と前記第一プレート４１との間に設置される。

【0027】

次に、前記線形力の出力モジュール２は、線形力を生成することにより、前記プレスプレート３１を前記バッテリーセルに対して移動させる。前記線形力の出力モジュール２は、力値又は圧力値を生成するように設定できる。最適圧力値の設定範囲は、１～１０ ｋｇｆ／ｃｍ^２であり、分解能及び精度が０．１ ｋｇｆ／ｃｍ^２以上である。

【0028】

前記バッテリーセルにかかる圧力は、前記圧力センシングユニット４４によって検出され、同時に前記バッテリーセルの電気性能が測定される。さまざまな圧力を加えることでバッテリーセルの最適電気性能が得られることにより、最終的にバッテリーセルの加圧要求が決定される。

【0029】

測定の過程中に、前記弾性部材４３は、バッテリーセルにかかる圧力を柔軟に変更させることにより、バッテリーセルを安定的にプレスプレート３１に接触させる。前記弾性部材４３を介して、バッテリーセルにかかる圧力を前記線形力の出力モジュール２によって出力される圧力の０．９倍から１．１倍の間に好適に制御することができる。

【0030】

要約すると、本発明に係るバッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置１００は、充電及び放電操作中にさまざまな固体バッテリーセルに応じて加圧要求の値を測定できる装置を提供する。前記弾性部材４３は、線形力の出力モジュール２の出力を変更させて圧力又は張力を制御するため、圧力又は張力を正確に制御することができる。

【0031】

本実施形態において、図２に示すように、バッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置１００は、さらに前記線形力の出力モジュール２に接続された制御モジュール５含む。前記制御モジュール５は、例えば論理判断機能を備えた制御チップ又は制御回路であり、コンピューター又は端末に統合することができる。前記制御モジュール５は、前記線形力の出力モジュール２の前記線形力の出力を制御する。バッテリーセルに圧力をかけるプレスプレート３１の面積が事前に設定され、又は把握されている場合、前記線形力の出力モジュール２の前記線形力の出力は、制御可能とする。

【0032】

さらに、本実施形態において、前記制御モジュール５は、前記少なくとも１つの圧力センシングユニット４４に接続されている。前記少なくとも１つの圧力センシングユニット４４は、圧力値信号を前記制御モジュールに送信する。前記圧力値信号は、前記圧力センシングユニット４４によって検出される圧力値を含む。前記制御モジュール５は、前記圧力センシングユニット４４によって検出された圧力値に応じて、前記線形力の出力モジュール２の出力をさらに調整することができる。

【0033】

さらに、本実施形態において、バッテリーセルの加圧要求を測定するための前記自動加圧調整装置１００は、さらに前記制御モジュール５に接続された電気測定モジュール６含む。前記電気測定モジュール６は、バッテリーセルの電圧や電流等に関するバッテリーセルの電気性能を検出することができる。好ましくは、バッテリーセルを充電するための部品と、バッテリーセルを放電させるための部品とが前記電気測定モジュール６に統合される。前記制御モジュール５は、前記少なくとも１つの圧力センシングユニット４４によって送信された前記圧力値信号、及び前記電気測定モジュール６によって送信された電気データに基づいて、バッテリーセルの最適圧力値を決定することができる。

【0034】

さらに、本実施形態において、図１に示すように、前記線形力の出力モジュール２は、力生成ユニット２１及び力伝達ユニット２２を含む。前記力生成ユニット２１は、回転力を生成し、前記力伝達ユニット２２は、前記回転力を線形力に変換して前記プレスプレート３１に伝達する。

【0035】

本実施形態において、前記力生成ユニット２１は、モーターである。前記モーター２１は、回転力を生成する。前記モーター２１は、サーボモーター等のモーターであり、出力トルクは電気信号によって制御できる。ただし、本発明はこれに限定されない。前記力伝達ユニット２２は、ギアセット２２１及びネジシャフト２２２を含む。前記ギアセット２２１は、前記モーター２１の出力シャフト２１１に従動され、前記ネジシャフト２２２は、前記ギアセット２２１と前記プレスプレート３１に接続されている。

【0036】

本実施形態において、前記ギアセット２２１は、減速機及び少なくとも１つの平歯車２２１ｂを含む。前記減速機は、前記出力シャフト２１１に配置され、前記少なくとも１つの平歯車２２１ｂは、前記ネジシャフト２２２に従動され、前記減速機に接続されている。前記平歯車２２１ｂの数量は、前記ネジシャフト２２２の数量に対応する。前記減速機は、前記モーター２１の速度を減らすために、さまざまな機械原理を適用する任意の減速装置であってもよい。

【0037】

本実施形態において、前記減速機は、波動歯車２２１ａであり、前記波動歯車２２１ａは、前記出力シャフト２１１に従動され、前記少なくとも１つの平歯車２２１ｂは、前記波動歯車２２１ａと直接的又は間接的に噛み合う。

【0038】

本実施形態において、前記波動歯車２２１ａは、もう１つの平歯車２２１ｃによって前記平歯車２２１ｂと間接的に噛み合う。しかし、他の実施形態において、前記波動歯車２２１ａは、前記平歯車２２１ｃなしで前記平歯車２２１ｂと直接的に噛み合うことができる。前記ギアセット２２１の実際の構成及び適用は、必要に応じて変更及び調整が行われることができる。

【0039】

さらに、本実施形態において、バッテリーセルの加圧要求を測定するための前記自動加圧調整装置１００は、さらに、ベース１含む。前記少なくとも１つの圧力センシングユニット４４は、前記第二プレート４２と前記ベース１との間に配置されている。前記ベース１には、前記圧力センシングユニット４４等の他の部品をネジ止めするための多くの貫通孔１１が形成される。

【0040】

本実施形態において、前記プレスモジュール３は、さらに、少なくとも１つのガイド部３３を含み、前記少なくとも１つのガイド部３３は、前記プレスプレート３１を貫通する。前記少なくとも１つのガイド部３３は、前記プレスプレート３１が安定して動くのを助けるために使用される。

【0041】

本発明について、具体的な実施形態によって説明したが、当業者は、上記の説明は、本発明の実施形態に過ぎず、本発明の範囲を制限するものと解されるべきではないということを理解すべきである。本発明の範囲は、本発明の実施形態の意味及び均等の範囲内に入るすべての変更及び置換が本発明の範囲に含まれることを意図しているということに留意すべきである。よって、本発明の範囲は、請求項によって定義される。

【符号の説明】

【0042】

１ ベース
１１ 貫通孔
２ 線形力の出力モジュール
２１ 力生成ユニット（モーター）
２２ 力伝達ユニット
３ プレスモジュール
３１ プレスプレート
３２ ガイドレール
３３ ガイド部
４ 弾性モジュール
４１ 第一プレート
４２ 第二プレート
４３ 弾性部材
４４ 圧力センシングユニット
１００ バッテリーセルの加圧要求を測定するための自動加圧調整装置
２２１ ギアセット
２２１ａ 波動歯車
２２１ｂ 平歯車
２２１ｃ 平歯車
２２２ ネジシャフト
Ｓ 荷重空間

【要約】      （修正有）

【課題】充電と放電操作中にさまざまな固体バッテリーセルのバッテリーセルの加圧要求を測定する自動加圧調整装置を提供する。
【解決手段】自動加圧調整装置１００は、線形力の出力モジュール２と、プレスモジュール３と、圧力センシングユニット４４を有する弾性モジュール４と、線形力の出力モジュールに接続される電気測定モジュールと、を備える。バッテリーセルは、プレスモジュールに設置され、出力モジュールが生成する圧力値に対するバッテリーセルの電気性能出力を、圧力センシングユニット及び電気測定モジュールにより測定して最適化することにより、バッテリーセルの最適圧力値を決定する。
【選択図】図１

【図1】

【図2】