(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】シリコーン要素を有するヒューズを形成する方法
(51)【国際特許分類】
H01H 69/02 20060101AFI20250109BHJP
H01H 85/38 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
H01H69/02
H01H85/38
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021051705
(22)【出願日】2021-03-25
【審査請求日】2023-12-05
(31)【優先権主張番号】202010245218.9
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521126966
【氏名又は名称】スージョウ リテルヒューズ オーブイエス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ディアン ヘ
(72)【発明者】
【氏名】トンシャン ジャン
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第96/041360(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/077113(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0345605(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 69/02
H01H 85/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可融性要素を提供する段階と、
前記可融性要素上にシリコーン材料を堆積させる段階と
、
前記シリコーン材料を、一連の液滴として堆積させる段階と
を備え、
前記シリコーン材料は、複数の角度で前記可融性要素に供給される、ヒューズアセンブリを形成する、方法。
【請求項2】
前記シリコーン材料は、前記可融性要素の上面、前記可融性要素の底面、および前記可融性要素の側面の各々に沿って形成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
プラズマジェットを使用して、前記シリコーン材料を堆積させる段階をさらに備える、請求項1
または2に記載の方法。
【請求項4】
可融性要素を提供する段階と、
前記可融性要素上にシリコーン材料を堆積させる段階と、
プラズマジェットを使用して、前記シリコーン材料を堆積させる段階と
を備え、
前記シリコーン材料は、複数の角度で前記可融性要素に供給される、ヒューズアセンブリを形成する、方法。
【請求項5】
前記シリコーン材料を堆積させている間に、前記プラズマジェットを、「オン」状態と「オフ」状態との間で循環させる段階をさらに備える、請求項
3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記プラズマジェットおよび前記可融性要素を互いに対して回転させて、前記可融性要素の周りに前記シリコーン材料を形成する段階をさらに備える、請求項
3から5
のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記シリコーン材料が堆積されている間に、前記可融性要素から前記プラズマジェットを離間させる段階をさらに備える、請求項
3から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記プラズマジェットが、前記可融性要素に対して少なくとも4つの異なる位置の各々に保持されている間に、前記可融性要素に前記シリコーン材料を供給する段階をさらに備える、請求項
3から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
可融性要素上にシリコーン材料を堆積させる方法であって、
前記可融性要素を提供する段階と、
前記可融性要素上に前記シリコーン材料を堆積させる段階と
、
プラズマジェットを使用して、前記シリコーン材料を堆積させる段階と
を備え、
前記可融性要素は、ブリッジによって接続された一連の固体セクションを含み、
前記シリコーン材料は、複数の角度で前記可融性要素に供給されて、前記可融性要素の上面、前記可融性要素の底面、および前記可融性要素の側面の各々に沿って前記シリコーン材料を形成する、方法。
【請求項10】
前記シリコーン材料を堆積させている間に、前記プラズマジェットを、「オン」状態と「オフ」状態との間で循環させる段階をさらに備える、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記プラズマジェットおよび前記可融性要素を互いに対して回転させて、前記可融性要素の周りに前記シリコーン材料を形成する段階をさらに備える、請求項
9または
10に記載の方法。
【請求項12】
前記シリコーン材料を、一連の液滴として堆積させる段階をさらに備える、請求項
9から
11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記シリコーン材料が堆積されている間に、前記可融性要素から前記プラズマジェットを分離する段階をさらに備える、請求項
9から
12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記プラズマジェットが、前記可融性要素に対して少なくとも4つの異なる位置の各々に保持されている間に、前記可融性要素に前記シリコーン材料を供給する段階をさらに備える、請求項
9から
13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記可融性要素の第1の端部と第2の端部との間の複数の点で、前記可融性要素の周りに、前記シリコーン材料を形成する段階をさらに備える、請求項9から
14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
可融性要素を提供する段階と、
前記可融性要素の周りにアーク抑制バンドを形成する段階と
を備え、
前記アーク抑制バンドの材料が、複数の角度で前記可融性要素に供給される、ヒューズアセンブリを形成
し、
前記アーク抑制バンドを形成する段階は、プラズマジェットを使用して、前記可融性要素上にシリコーン材料を、一連の液滴として堆積させる段階を有し、前記シリコーン材料は、前記プラズマジェットおよび前記可融性要素が互いに対して回転させられている間に堆積される、方法。
【請求項17】
前記可融性要素の上面、前記可融性要素の底面、および前記可融性要素の側面の各々に沿って、前記アーク抑制バンドを形成する段階をさらに備える、請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記プラズマジェットを、「オン」状態と「オフ」状態との間で循環させて、前記シリコーン材料を、前記一連の液滴として堆積させる段階をさらに備える、請求項
16または17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、回路保護デバイスに関し、特に、シリコーン要素を有するヒューズ装置を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒューズは、電気回路へのコストのかかる損傷を防止するために、過電流保護デバイスとして広く使用されている。ヒューズ端子は、典型的には、電源またはパワーサプライと、電気回路内に配置された電気コンポーネントまたはコンポーネントの組合せとの間の電気的接続を形成する。ヒューズ端子間には、1つまたは複数の可融性要素が接続されており、それにより、ヒューズを流れる電流が、所定の限界を超えると、可融性要素が溶融し、ヒューズを通る1つまたは複数の回路を開いて、電気コンポーネントの損傷を防止する。
【0003】
電気アークが、可融性要素に沿って、特に過電流状態での溶融の場所で、時々生じる。アークが長期間持続する場合、アークは、可融性要素が収容されているハウジングを破裂させる可能性がある。アーク放電イベントの継続時間を最小限にするために、ハウジング内に配置され、アークを維持する蒸発金属を経時的に吸収するアーク消去材料内に、可融性要素が埋め込まれ得る。しかしながら、アーク消去材料だけでは、例えば、小型で高電圧の直流(DC)ヒューズなどのいくつかのヒューズ内で発生したアークを迅速に消去するには不十分な場合がある。したがって、いくつかの応用において、ヒューズアセンブリのアーク消去能力を補うことが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの実施形態では、装置が、可融性要素を提供する段階と、可融性要素上にシリコーン材料を堆積させる段階とを含み得、シリコーン材料は、複数の角度で可融性要素に供給される。
【0005】
いくつかの実施形態では、可融性要素上にシリコーン材料を堆積させる方法が、可融性要素を提供する段階と、可融性要素上にシリコーン材料を堆積させる段階とを含み得、可融性要素は、ブリッジによって接続された一連の固体セクションを含む。シリコーン材料は、複数の角度で可融性要素に供給されて、可融性要素の上面、可融性要素の底面、および可融性要素の側面の各々に沿ってシリコーン材料を形成し得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、ヒューズアセンブリを形成する方法が、可融性要素を提供する段階と、可融性要素の周りにアーク抑制バンドを形成する段階とを含み得、アーク抑制バンドの材料が、複数の角度で可融性要素に供給される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】例示的な実施形態によるヒューズ装置を示す等角図である。
【
図1B】例示的な実施形態によるヒューズ装置を示す等角図である。
【0008】
【
図2】例示的な実施形態によるヒューズ装置を形成する方法のフローチャートである。
【0009】
図面は、必ずしも縮尺通りではない。図面は単なる図示表現であり、本開示の特有のパラメータを表現することは意図されていない。図面は、本開示の典型的な実施形態を描写することを意図しており、したがって、範囲を限定するものと見なされるべきではない。図面において、同様の番号は、同様の要素を表す。
【0010】
さらに、図の一部における特定の要素は、説明の明確さのために省略されてもよい、または縮尺通りに図示されない場合がある。断面図は、説明の明確さのために、「真の」断面図では別の方法で見える特定の背景線が省略された「スライス」か、または「近視眼的な」断面図の形態であり得る。さらに、明確さのために、一部の参照番号は、特定の図面では省略される場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ここで、本開示によるヒューズ装置およびアセンブリについて、システムおよび方法の実施形態が示される添付の図面を参照して、以下により十分に説明する。しかしながら、ヒューズ装置およびアセンブリは、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載された実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が十分かつ完全であり、システムおよび方法の範囲を当業者に十分に伝えるように提供されている。
【0012】
本明細書におけるアプローチは、シリコーン噴射プロセスを使用して、可融性要素の周りにシリコーンリングを形成するための解決策を提供する。シリコーン噴射プロセスは、ジェットディスペンサが、高周波でオンとオフとを繰り返し循環させることにより、シリコーンストリームを一連の小さなビーズまたは液滴に分けることを含み得る。ジェットディスペンサは、シリコーン液滴を加速させ、様々な角度で可融性要素上に供給し得る。このシリコーン噴射プロセスは、非接触かつ選択的なシリコーン形成プロセスであり得る。
【0013】
図1A~
図1Bを参照すると、本開示によるヒューズ装置/アセンブリ(以下、「アセンブリ」)100の例示的な実施形態が示されている。例示的なアセンブリ100は、第1の端部112と第2の端部114との間に延在する1つまたは複数の可融性要素110を含み得る。非限定的であるが、可融性要素110は、例えば、カートリッジヒューズ内で適切であり得る。例示的な実施形態では、可融性要素110は、ハウジング(図示せず)内に収容される。図示の実施形態では、可融性要素110は、略長方形の平面形状を有するが、他の実施形態では、可融性要素110は、任意の適切な平面形状を有し得る。さらに、可融性要素110は、折り畳まれて、任意の適切な様式で互いに対して成形され、方向付けられた任意の適切な数のセグメントを画定して、任意の適切な表面輪郭を画定し得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、可融性要素110の各々は、開口のセットが間に提供され得る導電性ブリッジ120によって共に接合された複数の固体セクション118を含み得る。様々な実施形態では、固体セクション118および/または導電性ブリッジ120は、可融性要素110のその他の部分と比較して、同じまたは減少した厚さを有し得る。さらに、可融性要素110の各々は、曲がったまたは湾曲形状のセクション124を有し得る。可融性要素110の各々は、より小さい断面を有するセクション、および/または、錫、銀、鉛、ニッケル、もしくはそれらの合金などのより低い融点を有する領域を有し得る。図示されていないが、ハウジングは、可融性要素110に隣接する充填材を含み得る。ハウジングの様々なコンポーネントは、絶縁プラスチック、例えば、ナイロン、ガラス充填ナイロン、ポリエステル、およびポリカーボネートなどの絶縁材料で作られ得る。
【0015】
アセンブリ100の動作中、可融性要素110に沿って電気アークが生じ得る。アークは、弱くなった導電性ブリッジ120においてより頻繁に発生する傾向がある。これらのアークに対処するために、アセンブリ100は、可融性要素110の周りに形成された複数のアーク抑制ディスクまたはバンド140をさらに含み得る。図示のように、抑制バンド140は、第1の端部112と第2の端部114との間の可融性要素110に沿った異なる点に形成され得る。いくつかの実施形態では、バンド140は、プラズマジェット145を介して可融性要素110に供給されるシリコーン材料から形成される。シリコーン材料は、プラズマジェット145を「オン」状態と「オフ」状態との間で循環させて、シリコーン材料の流れを中断することによって、一連の液滴146として供給され得る。図示のように、プラズマジェット145は、可融性要素110から離間され得、したがって、堆積は選択的かつ非接触になる。
【0016】
バンド140の形成中、可融性要素および/またはプラズマジェット145は、シリコーン材料が可融性要素110を完全に取り囲むように、互いに対して回転させられ得る。例えば、バンド140は、上面148、底面150、および各側面152に沿って形成され得る。いくつかの実施形態では、シリコーン材料は、プラズマジェット145が、可融性要素110に対して少なくとも4つの異なる位置の各々に保持されている間に、供給され得る。結果として、液滴146は、複数の異なる角度で可融性要素110に供給されて、所望の形成が確実にされ得る。非限定的であるが、バンド140は、一般に、正方形、長方形、または立方体の形状を呈し得る。他の実施形態では、バンド140は、一般に、円筒形または円盤形を呈し得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、液滴146は、シリコーン材料がその液体状態にある間に、可融性要素110に供給され得る。その後、シリコーン材料は、硬質または半硬質コーティングへ硬化されて(または、別の方法で固まるようにされて)、バンド140が形成され得る。可融性要素110を過度に封入しないように、したがって、可融性要素110の正常な機能性を妨げないようにするために、バンド140は、可融性要素110の選択された領域のみに取り付けられ得る。
【0018】
図1Aに示されるように、液滴146は、負のy方向に沿って供給されて、可融性要素110の上面148の上にシリコーン材料が形成され得る。
図1Bに示されるように、液滴146は、正のx/z方向に沿って供給されて、可融性要素110の側面152に沿ってシリコーン材料が形成され得る。さらに他の実施形態では、プラズマジェット145は、バンド140のコーナーセクション158上に液滴146を供給するように方向付けられ得る。プラズマジェット145および可融性要素110の両方は、可融性要素110に沿ったバンド140の形成を決定するように、互いに対して平行移動、回転、シフト等され得ることを理解されたい。
【0019】
ここで
図2を参照すると、本開示の実施形態による方法200について説明する。ブロック201において、方法200は、可融性要素を提供することを含み得る。いくつかの実施形態では、可融性要素は、ブリッジによって分離された複数の固体セクションを含み得る。
【0020】
ブロック203において、方法200は、可融性要素上にシリコーン材料を堆積させることを含み得、シリコーン材料は、複数の角度で可融性要素に供給される。いくつかの実施形態では、シリコーン材料は、可融性要素の周りに複数のバンドを形成する。いくつかの実施形態では、シリコーン材料は、可融性要素の上面、可融性要素の底面、および可融性要素の側面の各々に沿って形成される。いくつかの実施形態では、シリコーン材料は、プラズマジェットを使用して堆積される。いくつかの実施形態では、方法は、シリコーン材料を堆積させている間に、プラズマジェットを、「オン」状態と「オフ」状態との間で循環させることを含む。いくつかの実施形態では、方法は、プラズマジェットおよび可融性要素を互いに対して回転させて、可融性要素の周りにシリコーン材料を形成することを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、シリコーン材料を、一連の液滴として堆積させることを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、シリコーン材料が堆積されている間に、可融性要素からプラズマジェットを離間させることをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、プラズマジェットが可融性要素に対して少なくとも4つの異なる位置の各々に保持されている間に、可融性要素にシリコーン材料を供給することを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、可融性要素の第1の端部と第2の端部との間の複数の点で、可融性要素の周りに、シリコーン材料を形成することを含み得る。
【0021】
上記の議論は、例示および説明の目的で提示されたものであり、本開示を本明細書に開示された1つの形態または複数の形態に限定することは意図されていない。例えば、本開示の様々な特徴は、本開示の合理化の目的で、1つまたは複数の態様、実施形態、または構成において一緒にグループ化され得る。しかしながら、本開示の特定の態様、実施形態、または構成の様々な特徴は、代替の態様、実施形態、または構成において組み合わされ得ることを理解されたい。さらに、以下の特許請求の範囲は、この参照によってこの詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、それ自体が本開示の別個の実施形態として独立している。
【0022】
本明細書で使用する場合、単数で記載され、「a」または「an」という語に続く要素または段階は、複数の要素または段階を除外するものと明示的に記載されない限り、複数の要素または段階を除外しないものと理解されたい。さらに、本開示の「一実施形態」への参照は、記載される特徴も組み込む追加の実施形態の存在を除外するものと解釈されることは意図されていない。
【0023】
本明細書における「含む(including)」、「備える(comprising)」または「有する(having)」およびその変形形態の使用は、その後に列挙される項目およびその等価物ならびに追加の項目を包含することが意図されている。したがって、用語「含む(including)」、「備える(comprising)」または「有する(having)」およびその変形形態は、オープンエンド表現であり、本明細書では相互に入れ替え可能に使用することができる。
【0024】
フレーズ「少なくとも1つの」、「1つまたは複数の」および「および/または」は、本明細書で使用される際、接続的および非接続的の両方で機能するオープンエンド表現である。例えば、表現「A、BおよびCの少なくとも1つ」、「A、BまたはCの少なくとも1つ」、「A、BおよびCの1つまたは複数」、「A、BまたはCの1つまたは複数」ならびに「A、Bおよび/またはC」の各々は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとを合わせる、AとCとを合わせる、BとCとを合わせる、またはAとBとCとを合わせることを意味する。
【0025】
全ての指向性の指示語(例えば、近位、遠位、上部、下部、上向き、下向き、左、右、横方向、長手方向、前方、後方、頂部、底部、上、下、垂直方向、水平方向、半径方向、軸方向、時計回り、および反時計回り)は、本開示の読み手の理解を助けるために識別の目的のためだけに使用されており、とりわけ本開示の位置、配向または使用について限定を生むものではない。接続指示語(例えば、取り付けられる、結合される、接続される、および接合される)は、広く解釈されるべきであり、そうでないことが指摘されなければ、要素の集合間の中間部材および要素間の相対運動を含んでよい。したがって、接続指示語は、2つの要素が直接、互いに固定された関係で接続されることを必ずしも暗示するものではない。
【0026】
さらに、識別指示語(例えば、一次、二次、第1の、第2の、第3の、第4のなど)は、重要度または優先度を暗示することは意図されていないが、1つの特徴を別のものから区別するのに使用される。図面は、例示の目的のためだけであり、本明細書に添付される図面内に反映される寸法、位置、順序、および相対的サイズは変化し得る。
【0027】
さらに、用語「実質的」または「実質的に」ならびに用語「おおよそ」または「ほぼ」は、いくつかの実施形態では相互に入れ替え可能に使用することができ、当業者によって容認可能な任意の相対的測定法を使用して記述することができる。例えば、これらの用語は、意図される機能を提供することが可能な偏差を示すために、基準パラメータに対する比較として機能することができる。非制限的であるが、基準パラメータからの偏差は、例えば、1%未満、3%未満、5%未満、10%未満、15%未満、20%未満などの分量であってよい。
【0028】
本開示は、本明細書において説明される特定の複数の実施形態によって範囲を限定されるものではない。実際に、本開示の他の様々な実施形態および変更形態は、本明細書において説明されるものに加えて、前述の説明および添付の図面から当業者には明らかになるであろう。したがって、そのような他の実施形態および修正形態は、本開示の範囲内にあることが意図されている。さらに、本開示は、特定の目的のために特定の環境での特定の実装形態の文脈で本明細書に説明されてきた。当業者は、有用性がそれに限定されないことを認識し、本開示は、任意の数の目的のために任意の数の環境において有益に実施されてよい。したがって、以下に記載される特許請求の範囲は、本明細書に説明されるような本開示の全容および精神を考慮して解釈されるべきである。
(他の可能な項目)
[項目1]
可融性要素を提供する段階と、
前記可融性要素上にシリコーン材料を堆積させる段階と
を備え、
前記シリコーン材料は、複数の角度で前記可融性要素に供給される、ヒューズアセンブリを形成する、方法。
[項目2]
前記シリコーン材料は、前記可融性要素の上面、前記可融性要素の底面、および前記可融性要素の側面の各々に沿って形成されている、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記シリコーン材料を、一連の液滴として堆積させる段階をさらに備える、項目1または2に記載の方法。
[項目4]
プラズマジェットを使用して、前記シリコーン材料を堆積させる段階をさらに備える、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
[項目5]
前記シリコーン材料を堆積させている間に、前記プラズマジェットを、「オン」状態と「オフ」状態との間で循環させる段階をさらに備える、項目4に記載の方法。
[項目6]
前記プラズマジェットおよび前記可融性要素を互いに対して回転させて、前記可融性要素の周りに前記シリコーン材料を形成する段階をさらに備える、項目4または5に記載の方法。
[項目7]
前記シリコーン材料が堆積されている間に、前記可融性要素から前記プラズマジェットを離間させる段階をさらに備える、項目4から6のいずれか一項に記載の方法。
[項目8]
前記プラズマジェットが、前記可融性要素に対して少なくとも4つの異なる位置の各々に保持されている間に、前記可融性要素に前記シリコーン材料を供給する段階をさらに備える、項目4から7のいずれか一項に記載の方法。
[項目9]
可融性要素上にシリコーン材料を堆積させる方法であって、
前記可融性要素を提供する段階と、
前記可融性要素上に前記シリコーン材料を堆積させる段階と
を備え、
前記可融性要素は、ブリッジによって接続された一連の固体セクションを含み、
前記シリコーン材料は、複数の角度で前記可融性要素に供給されて、前記可融性要素の上面、前記可融性要素の底面、および前記可融性要素の側面の各々に沿って前記シリコーン材料を形成する、方法。
[項目10]
プラズマジェットを使用して、前記シリコーン材料を堆積させる段階をさらに備える、項目9に記載の方法。
[項目11]
前記シリコーン材料を堆積させている間に、前記プラズマジェットを、「オン」状態と「オフ」状態との間で循環させる段階をさらに備える、項目10に記載の方法。
[項目12]
前記プラズマジェットおよび前記可融性要素を互いに対して回転させて、前記可融性要素の周りに前記シリコーン材料を形成する段階をさらに備える、項目10または11に記載の方法。
[項目13]
前記シリコーン材料を、一連の液滴として堆積させる段階をさらに備える、項目10から12のいずれか一項に記載の方法。
[項目14]
前記シリコーン材料が堆積されている間に、前記可融性要素から前記プラズマジェットを分離する段階をさらに備える、項目10から13のいずれか一項に記載の方法。
[項目15]
前記プラズマジェットが、前記可融性要素に対して少なくとも4つの異なる位置の各々に保持されている間に、前記可融性要素に前記シリコーン材料を供給する段階をさらに備える、項目11から14のいずれか一項に記載の方法。
[項目16]
前記可融性要素の第1の端部と第2の端部との間の複数の点で、前記可融性要素の周りに、前記シリコーン材料を形成する段階をさらに備える、項目9から15のいずれか一項に記載の方法。
[項目17]
可融性要素を提供する段階と、
前記可融性要素の周りにアーク抑制バンドを形成する段階と
を備え、
前記アーク抑制バンドの材料が、複数の角度で前記可融性要素に供給される、ヒューズアセンブリを形成する、方法。
[項目18]
前記可融性要素の上面、前記可融性要素の底面、および前記可融性要素の側面の各々に沿って、前記アーク抑制バンドを形成する段階をさらに備える、項目17に記載の方法。
[項目19]
前記アーク抑制バンドを形成する段階は、プラズマジェットを使用して、前記可融性要素上にシリコーン材料を、一連の液滴として堆積させる段階を有し、前記シリコーン材料は、前記プラズマジェットおよび前記可融性要素が互いに対して回転させられている間に堆積される、項目17または18に記載の方法。
[項目20]
前記プラズマジェットを、「オン」状態と「オフ」状態との間で循環させて、前記シリコーン材料を、前記一連の液滴として堆積させる段階をさらに備える、項目19に記載の方法。