IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特許7616058店舗システム、店舗サーバ及び店舗システムの処理方法
<>
  • 特許-店舗システム、店舗サーバ及び店舗システムの処理方法 図1
  • 特許-店舗システム、店舗サーバ及び店舗システムの処理方法 図2
  • 特許-店舗システム、店舗サーバ及び店舗システムの処理方法 図3
  • 特許-店舗システム、店舗サーバ及び店舗システムの処理方法 図4
  • 特許-店舗システム、店舗サーバ及び店舗システムの処理方法 図5
  • 特許-店舗システム、店舗サーバ及び店舗システムの処理方法 図6
  • 特許-店舗システム、店舗サーバ及び店舗システムの処理方法 図7
  • 特許-店舗システム、店舗サーバ及び店舗システムの処理方法 図8
  • 特許-店舗システム、店舗サーバ及び店舗システムの処理方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】店舗システム、店舗サーバ及び店舗システムの処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20250109BHJP
【FI】
G06Q30/06
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021551367
(86)(22)【出願日】2020-09-30
(86)【国際出願番号】 JP2020037124
(87)【国際公開番号】W WO2021066000
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2023-08-04
(31)【優先権主張番号】P 2019178290
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】田辺 正道
【審査官】藤原 拓也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-152997(JP,A)
【文献】特開2013-017850(JP,A)
【文献】特開2015-210059(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0230187(US,A1)
【文献】特開2013-206232(JP,A)
【文献】特開2009-009231(JP,A)
【文献】特開2018-081686(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109147174(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
年齢制限付商品が陳列されたロック付棚のロックを制御するロック制御装置に入力された顧客特定情報を取得する取出時取得手段と、
前記顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断する取出時判断手段と、
前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであり、かつ、前記購入条件を満たす場合、前記ロック付棚のロックを解除する解除指示を前記ロック制御装置に送信するロック制御手段と、
を有する店舗システム。
【請求項2】
前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みでない場合、前記ロック制御装置は年齢確認情報の入力を受付け、
前記年齢確認情報に基づき前記顧客が前記購入条件を満たすか判断する購入条件判断手段をさらに有し、
前記ロック制御手段は、前記購入条件判断手段による判断結果が前記購入条件を満たすである場合、前記解除指示を前記ロック制御装置に送信する請求項1に記載の店舗システム。
【請求項3】
前記ロック制御装置は、前記顧客特定情報として生体情報の入力を受付ける請求項1又は2に記載の店舗システム。
【請求項4】
前記取出時判断手段は、前記顧客特定情報と、前記年齢確認処理を実行済みであるか否かを示す情報と、前記購入条件を満たすか否かを示す情報とを紐付けた顧客リストに基づき、前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記購入条件を満たすか否かを判断する請求項1から3のいずれか1項に記載の店舗システム。
【請求項5】
会計装置に入力された前記顧客特定情報を取得する会計時取得手段と、
前記年齢制限付商品が会計対象として前記会計装置に登録された場合、前記会計装置に入力された前記顧客特定情報で特定される顧客が前記年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断する会計時判断手段と、
前記会計装置に入力された前記顧客特定情報で特定される前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであり、かつ、前記購入条件を満たす場合、前記会計装置に販売許可を送信する会計制御手段と、
を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の店舗システム。
【請求項6】
前記会計装置に入力された前記顧客特定情報で特定される前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みでない場合、前記会計装置は年齢確認情報の入力を受付け、
前記会計制御手段は、前記年齢確認情報に基づき前記会計装置に入力された前記顧客特定情報で特定される前記顧客が前記購入条件を満たすか判断し、前記購入条件を満たすと判断した場合、前記会計装置に前記販売許可を送信する請求項5に記載の店舗システム。
【請求項7】
前記会計時判断手段は、前記顧客特定情報と、前記年齢確認処理を実行済みであるか否かを示す情報と、前記購入条件を満たすか否かを示す情報とを紐付けた顧客リストに基づき、前記会計装置に入力された前記顧客特定情報で特定される前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記購入条件を満たすか否かを判断する請求項5又は6に記載の店舗システム。
【請求項8】
前記購入条件判断手段は、出入口装置又は前記ロック制御装置に入力された年齢確認情報に基づき前記顧客が前記購入条件を満たすか判断し、判断結果を顧客リストに登録する請求項に記載の店舗システム。
【請求項9】
前記購入条件判断手段は、出入口装置又は前記ロック制御装置に入力された前記顧客特定情報で特定される前記顧客が前記購入条件を満たすか否かの判断結果をセンターサーバから取得し、顧客リストに登録する請求項に記載の店舗システム。
【請求項10】
店舗システムが、
年齢制限付商品が陳列されたロック付棚のロックを制御するロック制御装置に入力された顧客特定情報を取得し、
前記顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みか否か、及び、前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断し、
前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであり、かつ、前記購入条件を満たす場合、前記ロック付棚のロックを解除する解除指示を前記ロック制御装置に送信する店舗システムの処理方法。
【請求項11】
年齢制限付商品が陳列されたロック付棚のロックを制御するロック制御装置に入力された顧客特定情報を取得する取出時取得手段と、
前記顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断する取出時判断手段と、
前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであり、かつ、前記購入条件を満たす場合、前記ロック付棚のロックを解除する解除指示を前記ロック制御装置に送信するロック制御手段と、
顧客から取得した顧客特定情報を、顧客リストに登録する登録手段と、
入店時、又は、前記ロック付棚から前記年齢制限付商品を取り出す時に前記顧客が前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか判断した結果を前記顧客特定情報に紐付けて前記顧客リストに登録する購入条件判断手段と、
会計装置に入力された前記顧客特定情報を取得する会計時取得手段と、
前記年齢制限付商品が会計対象として前記会計装置に登録された場合、前記顧客リストを参照し、前記会計装置に入力された前記顧客特定情報に紐付けて、前記購入条件を満たす旨が登録されているか判断する会計時判断手段と、
前記会計装置に入力された前記顧客特定情報に紐付けて前記購入条件を満たす旨が登録されていない場合、前記顧客が前記購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示を前記会計装置に送信する会計制御手段と、
を有する店舗サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗システム、店舗サーバ及び店舗システムの処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連する技術が、特許文献1及び2に開示されている。特許文献1は、顧客の年齢確認を行い、条件を満たす場合に商品を販売する自動販売機システムを開示している。特許文献2は、顔画像に基づく認証を行い、認証に成功した場合、商品棚を開錠するシステムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-206232号公報
【文献】特開2009-9231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、広く検討されている無人/省人店舗においては、酒やたばこ等の年齢制限付商品の販売方法に工夫が必要となる。
【0005】
本発明は、無人/省人店舗において、購入条件を満たさない顧客に年齢制限付商品を販売する不都合を抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
年齢制限付商品が陳列されたロック付棚のロックを制御するロック制御装置に入力された顧客特定情報を取得する取出時取得手段と、
前記顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断する取出時判断手段と、
前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであり、かつ、前記購入条件を満たす場合、前記ロック付棚のロックを解除する解除指示を前記ロック制御装置に送信するロック制御手段と、
を有する店舗システムが提供される。
【0007】
また、本発明によれば、
会計装置に入力された顧客特定情報を取得する会計時取得手段と、
年齢制限付商品が会計対象として前記会計装置に登録された場合、前記顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断する会計時判断手段と、
前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであり、かつ、前記購入条件を満たす場合、前記会計装置に販売許可を送信する会計制御手段と、
を有する店舗システムが提供される。
【0008】
また、本発明によれば、
店舗システムが、
年齢制限付商品が陳列されたロック付棚のロックを制御するロック制御装置に入力された顧客特定情報を取得し、
前記顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断し、
前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであり、かつ、前記購入条件を満たす場合、前記ロック付棚のロックを解除する解除指示を前記ロック制御装置に送信する店舗システムの処理方法が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、
店舗システムが、
会計装置に入力された顧客特定情報を取得し、
年齢制限付商品が会計対象として前記会計装置に登録された場合、前記顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断し、
前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであり、かつ、前記購入条件を満たす場合、前記会計装置に販売許可を送信する店舗システムの処理方法が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、
顧客から取得した顧客特定情報を、顧客リストに登録する登録手段と、
入店時、又は、ロック付棚から年齢制限付商品を取り出す時に前記顧客から取得した年齢確認情報に基づき、前記顧客が前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか判断し、判断結果を前記顧客特定情報に紐付けて前記顧客リストに登録する購入条件判断手段と、
会計装置に入力された前記顧客特定情報を取得する会計時取得手段と、
前記年齢制限付商品が会計対象として前記会計装置に登録された場合、前記顧客リストを参照し、前記会計装置に入力された前記顧客特定情報に紐付けて、前記購入条件を満たす旨が登録されているか判断する会計時判断手段と、
前記会計装置に入力された前記顧客特定情報に紐付けて前記購入条件を満たす旨が登録されていない場合、前記顧客が前記購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示を前記会計装置に送信する会計制御手段と、
を有する店舗サーバが提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、無人/省人店舗において、購入条件を満たさない顧客に年齢制限付商品を販売する不都合を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施形態の店舗システムの機能ブロック図の一例である。
図2】本実施形態の店舗システムを設置した店内レイアウトの一例である。
図3】本実施形態の店舗サーバの機能ブロック図の一例である。
図4】本実施形態の店舗サーバが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図5】本実施形態の店舗サーバが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図6】本実施形態の店舗サーバの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】本実施形態の店舗サーバの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】本実施形態の店舗サーバの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】本実施形態の店舗サーバのハードウエア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1に、本実施形態の店舗システム1の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、店舗システム1は、店舗サーバ10と、会計装置30と、出入口装置40と、ロック制御装置50とを有する。会計装置30、出入口装置40及びロック制御装置50各々と、店舗サーバ10とは、互いに通信可能に構成される。また、店舗サーバ10はセンターサーバ20と通信可能に構成される。
【0014】
図2に、店舗レイアウトの一例を模式的に示す。出入口装置40は店舗の出入口に設置される。ロック制御装置50はロック付棚の近くに設置される。ロック付棚には、年齢制限付商品が陳列される。年齢制限付商品は、年齢が購入条件を満たさない顧客には販売できない商品であり、例えば酒やたばこが例示される。会計装置30は店内の任意の位置に設置される。図示しないが、店舗サーバ10は、例えば店舗のバックヤード等に設置される。
【0015】
次に、本実施形態の店舗システム1の概要を、来店した顧客が年齢制限付商品を購入する流れに基づき説明する。
【0016】
まず、来店した顧客は、出入口装置40に自身を特定する顧客特定情報を入力する。出入口装置40への顧客特定情報の入力に応じて、出入口のドアやゲートが開く構成であってもよい。顧客は、例えば、事前に会員登録を行い、自身の会員識別情報を顧客特定情報として出入口装置40に入力してもよい。その他、顧客は、出入口装置40が備えるカメラに自身の顔画像を撮影させることで、自身の顔画像を顧客特定情報として出入口装置40に入力してもよい。出入口装置40は、入力された顧客特定情報を店舗サーバ10に送信する。店舗サーバ10は、取得した顧客特定情報を顧客リストに登録する。
【0017】
なお、顧客は、事前の会員登録時に、年齢確認処理を行ってもよい。そして、その顧客が年齢確認処理を実行済みであること、及び、年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かの判断結果が会員情報としてセンターサーバ20に登録されてもよい。
【0018】
出入口装置40に顧客特定情報として会員識別情報が入力された場合、店舗サーバ10は、会員識別情報に紐付く会員情報をセンターサーバ20から取得し、顧客リストに登録する。
【0019】
また、顧客は、入店時に、出入口装置40を操作して年齢確認処理を行ってもよい。この場合、店舗サーバ10は、その顧客が年齢確認処理を実行済みであること、及び、購入条件を満たすか否かの判断結果を顧客リストに登録する。
【0020】
入店後、年齢制限付商品を購入する顧客は、ロック制御装置50に対して、自身の顧客特定情報を入力する。ロック制御装置50は、入力された顧客特定情報を店舗サーバ10に送信する。店舗サーバ10は、顧客リストを参照し、入力された顧客特定情報に紐付けて、年齢確認処理を実行済みであり、かつ、購入条件を満たすことが登録されている確認する。年齢確認処理を実行済みであり、かつ、購入条件を満たすことが登録されている場合、店舗サーバ10は、ロックを解除する解除指示をロック制御装置50に送信する。ロック制御装置50は、解除指示に応じて、ロック付棚のロックを解除する。
【0021】
一方、年齢確認処理を実行済みであることが登録されていない場合、店舗サーバ10は、その顧客が購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示をロック制御装置50に送信する。ロック制御装置50は、判断指示に応じて、顧客から年齢確認処理を受付ける。そして、その顧客が購入条件を満たす場合、店舗サーバ10は、ロックを解除する解除指示をロック制御装置50に送信する。また、店舗サーバ10は、その顧客が年齢確認処理を実行済みであること、及び、購入条件を満たすか否かの判断結果を顧客リストに登録する。ロック制御装置50は、解除指示に応じて、ロック付棚のロックを解除する。一方、その顧客が購入条件を満たさない場合、店舗サーバ10は、ロック制御装置50にエラー処理を実行させる。この場合、ロック制御装置50は、ロック付棚のロックを解除しない。
【0022】
その後、顧客は会計装置30を操作して、会計処理を行う。そして、年齢制限付商品が会計対象として会計装置30に登録された場合、店舗サーバ10は、顧客リストを参照し、会計装置に入力された顧客特定情報に紐付けて、年齢確認処理を実行済みであり、かつ、購入条件を満たすことが登録されているか確認する。
【0023】
そして、年齢確認処理を実行済みであり、かつ、購入条件を満たすことが登録されている場合、店舗サーバ10は、販売許可を会計装置30に送信する。この場合、会計装置30はそのまま会計処理を継続する。
【0024】
一方、年齢確認処理を実行済みであることが登録されていない場合、店舗サーバ10は、その顧客が購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示を会計装置30に送信する。会計装置30は、判断指示に応じて、顧客から年齢確認処理を受付ける。そして、その顧客が購入条件を満たす場合、店舗サーバ10は、販売許可を会計装置30に送信する。この場合、会計装置30はそのまま会計処理を継続する。一方、その顧客が購入条件を満たさない場合、店舗サーバ10は、会計装置30にエラー処理を実行させる。
【0025】
このように、本実施形態の店舗サーバ10は、ロック付棚から年齢制限商品を取り出す時、及び、会計時のいずれにおいても、顧客が年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かの確認を行う。このため、他の顧客がロック付棚のロックを解除した隙に、購入条件を満たさない顧客がそのロック付棚から年齢制限付商品を取り出す等の不正行為が生じても、その顧客は正常に会計処理を行うことができない。このため、購入条件を満たさない顧客に年齢制限付商品を販売する不都合を抑制できる。
【0026】
また、本実施形態の店舗サーバ10の場合、事前の会員登録時、入店時、又は、ロック付棚から年齢制限付商品を取り出す時のいずれかに年齢確認処理を行えば、その旨及び判断結果が店舗サーバ10に登録される。そして、その登録以降、店舗サーバ10は、その登録情報に基づき、その顧客が年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを確認する。このため、上述の通り、店舗サーバ10は、ロック付棚から年齢制限商品を取り出す時、及び、会計時の2回、顧客が年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かの確認を行うが、顧客は1度だけ年齢確認処理を行えばよく、複数回当該処理を行うことを回避できる。このため、利便性が高くなる。
【0027】
次に、店舗サーバ10の機能構成を詳細に説明する。なお、店舗サーバ10の機能構成の説明中に、適宜、センターサーバ20、会計装置30、出入口装置40及びロック制御装置50の機能構成を説明する。
【0028】
図3に、店舗サーバ10の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、店舗サーバ10は、記憶部11と、登録部12と、購入条件判断部13と、会計時取得部14と、会計時判断部15と、会計制御部16と、取出時取得部17と、取出時判断部18と、ロック制御部19とを有する。なお、店舗サーバ10は、記憶部11を有さなくてもよい。この場合、店舗サーバ10と通信可能に構成された外部装置が記憶部11を備える。
【0029】
登録部12は、顧客から取得した顧客特定情報を、顧客リストに登録する。例えば、登録部12は、入店時に顧客が出入口装置40に入力した顧客特定情報を取得する。そして、登録部12は、当該顧客特定情報が顧客リストに登録されていない場合、その顧客特定情報を顧客リストに登録する。また、登録部12は、ロック付棚から年齢制限付商品を取り出す時に顧客がロック制御装置50に入力した顧客特定情報を取得する。そして、登録部12は、当該顧客特定情報が顧客リストに登録されていない場合、その顧客特定情報を顧客リストに登録する。
【0030】
顧客特定情報は、会員識別情報又は顔画像である。例えば、出入口装置40及びロック制御装置50は、リーダを介して、会員識別情報を記憶する記憶装置(ICカード、スマートフォン、スマートウォッチ、携帯電話等)から近距離無線通信等の手段で会員識別情報を読み取ってもよい。また、出入口装置40及びロック制御装置50は、タッチパネルや物理ボタン等の入力装置を介して、会員識別情報の入力を受付けてもよい。また、出入口装置40及びロック制御装置50は、カメラで、顧客の顔画像を撮影してもよい。
【0031】
顧客リストは、店内に存在する顧客のリストであってもよいし、店舗に来店した顧客のリストであってもよいし、所定期間内に店舗に来店した顧客のリストであってもよいし、その他であってもよい。
【0032】
記憶部11が顧客リストを記憶する。図4に、顧客リストの一例を模式的に示す。図示する顧客リストは、通番と、顧客特定情報と、年齢確認処理を実行済みか否かを示す実行有無情報と、購入条件を満たすか否かを示す購入条件結果とが互いに紐付けられている。なお、顧客リストはその他の情報をさらに含んでもよい。
【0033】
図3に戻り、購入条件判断部13は、入店時、又は、ロック付棚から年齢制限付商品を取り出す時に顧客から取得した年齢確認情報に基づき、顧客が年齢制限付商品の購入条件を満たすか判断し、年齢確認処理を実行済みであること、及び、判断結果を顧客特定情報に紐付けて顧客リストに登録する。
【0034】
例えば、購入条件判断部13は、出入口装置40又はロック制御装置50から年齢確認情報を取得する。出入口装置40及びロック制御装置50は、例えば、身分及び年齢を確認できる情報を含む物(例:免許証、健康保険証、マイナンバーカード等)を撮影し、その画像を年齢確認情報として取得してもよい。この場合、購入条件判断部13は、画像解析技術や文字認識技術を用いて、画像に含まれる年齢確認情報を認識し、認識した年齢確認情報で特定される顧客の年齢が購入条件(例:20歳以上)を満たすか判断してもよい。また、取得した画像に顔画像が含まれる場合、購入条件判断部13は、取得した画像に含まれる顔画像と、顧客特定情報として登録部12が取得した顔画像とが同一人物の顔画像か否かを判断してもよい。そして、同一人物と判断されることを、購入条件を満たすと判断する条件の1つとしてもよい。
【0035】
他の例として、身分及び年齢を確認できる情報が記憶装置(ICカード、スマートフォン、スマートウォッチ、携帯電話等)に記憶されている場合、出入口装置40及びロック制御装置50は、近距離無線通信などの手段で当該記憶装置から身分及び年齢を確認できる情報を読み取ってもよい。そして、上記記憶装置に生体情報(例:指紋、声紋、虹彩等)が記憶されている場合、出入口装置40及びロック制御装置50は、上記記憶装置から当該生体情報をさらに読み取ってもよい。また、出入口装置40及びロック制御装置50は、来店した顧客から生体情報の入力をさらに受付けてもよい。そして、購入条件判断部13は、上記記憶装置から読み取った生体情報と来店した顧客が入力した生体情報とが同一人物のものであるか否か(一致するか否か)を判断してもよい。そして、同一人物と判断されることを、購入条件を満たすと判断する条件の1つとしてもよい。
【0036】
他の例として、出入口装置40及びロック制御装置50は、ディスプレイ等の出力装置を介して、例えば「あなたは20歳以上ですか?」という質問文を出力するとともに、その質問に対する回答(「はい」又は「いいえ」)の入力を受付けてもよい。そして、購入条件判断部13はその回答を年齢確認情報として取得してもよい。この場合、購入条件判断部13は、回答が「はい」である場合に顧客の年齢が購入条件を満たすと判断し、回答が「いいえ」である場合に顧客の年齢が購入条件を満たさないと判断する。
【0037】
また、購入条件判断部13は、登録部12が顧客特定情報として会員識別情報を取得し、かつ、予め生成された会員データベースにおいて、年齢確認処理を実行済みか否かを示す実行有無情報、及び、年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを示す購入条件結果が登録されている場合、その情報を顧客特定情報に紐付けて顧客リストに登録してもよい。会員データベースは上述した事前の会員登録により生成されるデータベースであり、センターサーバ20が記憶する。
【0038】
図5に、会員データベースの一例を模式的に示す。図示する例では、会員識別情報と、氏名と、住所と、電話番号と、年齢確認処理を実行済みか否かを示す実行有無情報と、購入条件を満たすか否かを示す購入条件結果とが互いに紐付けられている。なお、会員データベースはその他の情報をさらに含んでもよい。事前の会員登録は、例えば、アプリやウェブページを介して実現される。
【0039】
上述の通り、顧客は、事前の会員登録時に年齢確認処理を行うことができる。年齢確認処理は、上述の通り、身分及び年齢を確認できる情報の提示や、「あなたは20歳以上ですか?」という質問に対する回答(「はい」又は「いいえ」)等であるが、これらに限定されない。事前の会員登録時に年齢確認処理がなされると、センターサーバ20は、上述した購入条件判断部13と同様の処理を行い、その顧客の年齢が購入条件を満たすか判断する。そして、センターサーバ20は、年齢確認処理を実行済みであること、及び、判断結果をその顧客の会員識別情報に紐付けて会員データベースに登録する。
【0040】
図3に戻り、取出時取得部17は、年齢制限付商品が陳列されたロック付棚のロックを制御するロック制御装置50に入力された顧客特定情報を取得する。
【0041】
取出時判断部18は、顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断する。具体的には、取出時判断部18は、記憶部11に記憶されている顧客リストを参照し、ロック制御装置50に入力された顧客特定情報に紐付けて、年齢確認処理を実行済みであり、かつ、年齢制限付商品の購入条件を満たすことが登録されているか判断する。
【0042】
ロック制御部19は、記憶部11に記憶されている顧客リストにおいて、ロック制御装置50に入力された顧客特定情報に紐付けて、年齢確認処理を実行済みであり、かつ、年齢制限付商品の購入条件を満たすことが登録されている場合、ロック付棚のロックを解除する解除指示をロック制御装置50に送信する。ロック制御装置50は、当該解除指示に応じて、ロック付棚のロックを解除する。なお、ロック付棚のロックの構成や、解除指示(電気信号)に基づくロック解除の仕組み等は設計的事項であり、その詳細は特段制限されない。
【0043】
なお、記憶部11に記憶されている顧客リストにおいてロック制御装置50に入力された顧客特定情報に紐付けて年齢確認処理を実行済みであることが登録されていない場合、また、ロック制御装置50に入力された顧客特定情報が当該顧客リストに登録されていない場合、購入条件判断部13は、顧客が購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示を、ロック制御装置50に送信する。
【0044】
本実施形態では、店内への入店時に出入口装置40に顧客特定情報を入力することを顧客に要求している。しかし、これに従わず入店する顧客が現れることが予想される。また、出入口装置40への顧客特定情報の入力に応じて出入口のドアやゲートが開く構成としても、他の顧客が出入口のドアやゲートを開いた隙に入店する顧客が現れることが予想される。このため、ロック制御装置50に入力された顧客特定情報が顧客リストに登録されていないという状況が発生し得る。
【0045】
ロック制御装置50は、店舗サーバ10から送信された判断指示に応じて、顧客から年齢確認処理を受付ける。年齢確認処理は、上述の通り、身分及び年齢を確認できる情報の提示や、「あなたは20歳以上ですか?」という質問に対する回答(「はい」又は「いいえ」)等であるが、これらに限定されない。
【0046】
購入条件判断部13は、ロック制御装置50から年齢確認情報を取得し、取得した年齢確認情報に基づき顧客が購入条件を満たすか判断する。そして、購入条件判断部13は、年齢確認処理を実行済であること、及び、判断結果を顧客特定情報に紐付けて顧客リストに登録する。当該判断の詳細は、上述した通りである。この判断結果が、顧客が購入条件を満たす旨を示す場合、ロック制御部19は、解除指示をロック制御装置50に送信する。
【0047】
また、この判断結果が、顧客が購入条件を満たさないことを示す場合、また、顧客リストにおいてロック制御装置50に入力された顧客特定情報に紐付けて購入条件を満たさないことが登録されている場合、ロック制御部19は、解除指示をロック制御装置50に送信せず、エラー処理を実行させる。ロック制御装置50は、エラー処理として、例えば、「お客様の年齢が購入条件を満たすことを確認できなかったため、ロック付棚のロックを解除できません。」等の文章を、ディスプレイやスピーカ等の出力装置を介して出力してもよい。
【0048】
図3に戻り、会計時取得部14は、会計装置30に入力された顧客特定情報を取得する。会計装置30は、すべての顧客に対して顧客特定情報の入力を促す案内を出力し、すべての顧客から顧客特定情報の入力を受付けてもよい。その他、会計装置30は、年齢制限付き商品を会計対象として登録した顧客のみに対して顧客特定情報の入力を促す案内を出力し、年齢制限付き商品を会計対象として登録した顧客のみから顧客特定情報の入力を受付けてもよい。会計装置30は、出入口装置40等と同様に、リーダやカメラを介して、会員識別情報や顧客の顔画像を顧客特定情報として取得する。
【0049】
なお、会計装置30は、顧客が操作することを前提とした装置であり、登録処理と精算処理とを実行する。
【0050】
登録処理では、会計装置30は、例えば、商品の識別情報を示すコードを読み取るコードリーダ、タッチパネルディスプレイ、物理ボタン、マイク等の入力装置や、商品の外観を撮影するカメラと画像解析装置とを含む入力システム等を介して、会計対象の商品の識別情報の入力を受付ける。そして、会計装置30は、入力された商品の識別情報に対応付けられている商品情報(単価等)を、予め店舗システム1が有する記憶装置に記憶されている商品マスタから取得し、会計対象として自装置の記憶装置に登録する。
【0051】
精算処理では、会計装置30は、会計対象として登録された商品情報に基づき会計金額を算出し、当該会計金額分の支払いを受付ける。会計装置30は、現金、クレジットカード、ポイント等を利用した支払いを受付けることができる。
【0052】
会計時判断部15は、年齢制限付商品が会計対象として会計装置30に登録された場合、顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断する。具体的には、会計時判断部15は、記憶部11に記憶されている顧客リストを参照し、会計装置30に入力された顧客特定情報に紐付けて、年齢確認処理を実行済みであり、かつ、年齢制限付商品の購入条件を満たすことが登録されているか判断する。例えば、会計装置30は、年齢制限付商品が会計対象として登録されたら、その旨を店舗サーバ10に通知してもよい。また、当該通知の時に、入力された顧客特定情報を店舗サーバ10に送信してもよい。
【0053】
会計制御部16は、会計装置30に入力された顧客特定情報に紐付けて年齢確認処理を実行済みであることが登録されていない場合、また、会計装置30に入力された顧客特定情報が顧客リストに登録されていない場合、顧客が購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示を会計装置30に送信する。
【0054】
本実施形態では、店内への入店時に出入口装置40に顧客特定情報を入力することを顧客に要求している。しかし、これに従わず入店する顧客が現れることが予想される。また、出入口装置40への顧客特定情報の入力に応じて出入口のドアやゲートが開く構成としても、他の顧客が出入口のドアやゲートを開いた隙に入店する顧客が現れることが予想される。また、本実施形態では、ロック付棚から年齢制限付商品を取り出す時、ロック制御装置50への顧客特定情報の入力が必要となる。しかし、他の顧客がロック付棚のロックを解除した隙に、ロック付棚から年齢制限付商品を取り出す顧客が現れることが予想される。このため、会計装置30に入力された顧客特定情報が顧客リストに登録されていないという状況が発生し得る。
【0055】
会計装置30は、店舗サーバ10から受信した判断指示に応じて、顧客から年齢確認処理を受付ける。年齢確認処理は、上述の通り、身分及び年齢を確認できる情報の提示や、「あなたは20歳以上ですか?」という質問に対する回答(「はい」又は「いいえ」)等であるが、これらに限定されない。
【0056】
会計制御部16は、会計装置30から年齢確認情報を取得し、取得した年齢確認情報に基づき顧客が購入条件を満たすか判断する。当該判断の詳細は、上述した購入条件判断部13の処理と同様である。
【0057】
そして、会計制御部16は、顧客が購入条件を満たすと判断した場合、販売許可を会計装置30に送信する。この場合、会計装置30は、そのまま上述した登録処理及び精算処理を実行する。
【0058】
一方、会計制御部16は、顧客が購入条件を満たさないと判断した場合、また、顧客リストにおいて会計装置30に入力された顧客特定情報に紐付けて購入条件を満たさないことが登録されている場合、販売許可を会計装置30に送信せず、エラー処理を会計装置30に実行させる。会計装置30は、エラー処理として、例えば、「お客様の年齢が購入条件を満たすことを確認できなかったため、○○(年齢制限付商品の名称)を販売できません。」等の文章を、ディスプレイやスピーカ等の出力装置を介して出力してもよい。
【0059】
次に、フローチャートを用いて、店舗サーバ10の処理の流れの一例を詳細に説明する。
【0060】
まず、図6のフローチャートを用いて、顧客が入店した時に店舗サーバ10が行う処理の流れの一例を説明する。
【0061】
まず、来店した顧客は、出入口装置40に自身を特定する顧客特定情報を入力する。顧客特定情報は、会員識別情報又は顔画像である。例えば、顧客は、自身の会員識別情報を記憶する記憶装置(ICカード、スマートフォン、スマートウォッチ、携帯電話等)を、出入口装置40のリーダと通信可能な状態にする(例:近接させる)。これに応じて、出入口装置40は、リーダを介して当該記憶装置から会員識別情報を読み取る。又は、顧客は、出入口装置40が出力する案内に従い、自身の顔画像(顧客特定情報)を出入口装置40に撮影させる。出入口装置40は、取得した顧客特定情報を店舗サーバ10に送信する。
【0062】
登録部12は、出入口装置40から顧客特定情報を取得すると(S10のYes)、取得した顧客特定情報を顧客リスト(図4参照)に登録する(S11)。なお、登録部12は取得した顧客特定情報が顧客リストに登録されているか確認し、登録されていない場合にその顧客特定情報を顧客リストに登録してもよい。
【0063】
その後、登録された顧客特定情報が会員識別情報である場合(S12の「会員識別情報」)、購入条件判断部13は、その会員識別情報に紐付く会員情報(図5参照)をセンターサーバ20に要求し、取得する(S13)。そして、購入条件判断部13は、取得した会員情報に基づき顧客リストを更新する処理を行う(S14)。例えば、取得した会員情報に、年齢確認処理を実行済みであること、及び、購入条件を満たすか否かの判断結果が含まれている場合、購入条件判断部13は、顧客リストにその情報を登録する。
【0064】
一方、登録された顧客特定情報が顔画像である場合(S12の「顔画像」)、S13及びS14の処理は実行されない。
【0065】
なお、図示しないが、出入口装置40は、顧客から年齢確認処理を受付けてもよい。例えば、出入口装置40は、「年齢制限付商品を購入予定のお客様は、こちらで年齢確認を行うことができます。年齢確認を行いますか?」という質問文を出力するとともに、その質問に対する回答の入力を受付けてもよい。そして、回答が「はい」である場合、出入口装置40は、顧客から年齢確認処理を受付けてもよい。そして、購入条件判断部13は、出入口装置40から年齢確認情報を取得し、購入条件を満たすか否か判断し、顧客リストを更新してもよい。これらの処理の詳細は、上述の通りである。
【0066】
次に、図7のフローチャートを用いて、顧客がロック付棚から年齢制限付商品を取り出す時に店舗サーバ10が行う処理の流れの一例を説明する。
【0067】
入店後、年齢制限付商品を購入する顧客は、ロック制御装置50に対して、自身の顧客特定情報を入力する。顧客特定情報は、会員識別情報又は顔画像である。例えば、顧客は、自身の会員識別情報を記憶する記憶装置(ICカード、スマートフォン、スマートウォッチ、携帯電話等)を、ロック制御装置50のリーダと通信可能な状態にする。これに応じて、ロック制御装置50は、リーダを介して当該記憶装置から会員識別情報を読み取る。又は、顧客は、ロック制御装置50が出力する案内に従い、自身の顔画像(顧客特定情報)をロック制御装置50に撮影させる。ロック制御装置50は、取得した顧客特定情報を店舗サーバ10に送信する。
【0068】
取出時判断部18は、ロック制御装置50から顧客特定情報を取得すると(S20のYes)、記憶部11が記憶する顧客リストを参照し(S21)、取得した顧客特定情報が顧客リストに登録されているか確認する(S22)。顧客特定情報が登録されている場合(S22のYes)、取出時判断部18は、その顧客特定情報に紐付けて、年齢確認処理を実行済みであり、かつ、年齢制限付商品の購入条件を満たすことが登録されているか確認する(S23)。
【0069】
年齢確認処理を実行済みであり、かつ、年齢制限付商品の購入条件を満たすことが登録されている場合(S23の第1のケース)、ロック制御部19は、ロック付棚のロックを解除する解除指示をロック制御装置50に送信する(S24)。ロック制御装置50は、当該解除指示に応じて、ロック付棚のロックを解除する。
【0070】
一方、年齢確認処理を実行済みであることが登録されていない場合(S23の第2のケース)、購入条件判断部13は、顧客が購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示を、ロック制御装置50に送信する。ロック制御装置50は、当該判断指示に応じて顧客から年齢確認処理を受付け、入力された年齢確認情報を店舗サーバ10に送信する。
【0071】
購入条件判断部13は、ロック制御装置50から年齢確認情報を取得すると(S26)、年齢確認情報に基づきその顧客が購入条件を満たすか判断し(S27)、顧客リストを更新する(S28)。具体的には、購入条件判断部13は、年齢確認処理を実行済みであること及び判断結果を、その顧客の顧客特定情報に紐付けて登録する。
【0072】
次いで、その顧客が購入条件を満たす場合(S29のYes)、ロック制御部19は、ロック付棚のロックを解除する解除指示をロック制御装置50に送信する(S24)。ロック制御装置50は、当該解除指示に応じて、ロック付棚のロックを解除する。
【0073】
一方、その顧客が購入条件を満たさない場合(S29のNo)、ロック制御部19は、ロック制御装置50にエラー処理を実行させる(S30)。ロック制御装置50は、エラー処理として、例えば、「お客様の年齢が購入条件を満たすことを確認できなかったため、ロック付棚のロックを解除できません。」等の文章を、ディスプレイやスピーカ等の出力装置を介して出力してもよい。なお、この場合、ロック制御部19は、ロック付棚のロックを解除する解除指示をロック制御装置50に送信しない。そして、ロック制御装置50は、ロック付棚のロックを解除しない。
【0074】
また、年齢確認処理を実行済みであり、かつ、年齢制限付商品の購入条件を満たさないことが登録されている場合(S23の第3のケース)、ロック制御部19は、ロック制御装置50にエラー処理を実行させる(S31)。ロック制御装置50は、エラー処理として、例えば、「お客様の年齢が購入条件を満たすことを確認できなかったため、ロック付棚のロックを解除できません。」等の文章を、ディスプレイやスピーカ等の出力装置を介して出力してもよい。なお、この場合、ロック制御部19は、ロック付棚のロックを解除する解除指示をロック制御装置50に送信しない。そして、ロック制御装置50は、ロック付棚のロックを解除しない。
【0075】
また、顧客特定情報が顧客リストに登録されていない場合(S22のNo)、登録部12は、その顧客特定情報を記憶部11が記憶する顧客リスト(図4参照)に登録する(S25)。その後、S26以降の処理が実行される。S26以降の処理は上述の通りである。
【0076】
次に、図8のフローチャートを用いて、顧客が会計処理を行う時に店舗サーバ10が行う処理の流れの一例を説明する。
【0077】
顧客は、購入対象をピックアップし終えると、会計装置30を操作して、会計処理を行う。まず、顧客は、商品の識別情報を示すコードを読み取るコードリーダ、タッチパネルディスプレイ、物理ボタン、マイク等の入力装置や、商品の外観を撮影するカメラと画像解析装置とを含む入力システム等を介して、会計対象の商品の識別情報を登録する登録処理を行う。会計装置30は、商品の識別情報の入力を受付けると、入力された商品の識別情報に対応付けられている商品情報(単価等)を、予め店舗サーバ10等が記憶している商品マスタから取得し、会計対象として自装置の記憶装置に登録する。
【0078】
また、会計装置30は、予め自装置内に記憶されている「各商品が年齢制限付商品か否かを示す情報」に基づき、年齢制限付商品が会計対象として登録されてか否かを監視する。そして、年齢制限付商品が会計対象として登録されると、その旨を店舗サーバ10に通知する。店舗サーバ10は、当該通知に基づき、年齢制限付商品が会計対象として登録されたことを検知する(S40)。
【0079】
そして、店舗サーバ10は、年齢制限付商品が会計対象として登録された場合(S40のYes)、会計装置30に入力された顧客特定情報を会計装置30から取得する(S41)。会計装置30は、すべての顧客に対して顧客特定情報の入力を促す案内を出力し、すべての顧客から顧客特定情報の入力を受付けてもよい。その他、会計装置30は、年齢制限付き商品を会計対象として登録した顧客のみに対して顧客特定情報の入力を促す案内を出力し、年齢制限付き商品を会計対象として登録した顧客のみから顧客特定情報の入力を受付けてもよい。
【0080】
会計時判断部15は、会計装置30から顧客特定情報を取得すると(S41)、記憶部11が記憶する顧客リストを参照し(S42)、取得した顧客特定情報が顧客リストに登録されているか確認する(S43)。顧客特定情報が登録されている場合(S43のYes)、会計時判断部15は、その顧客特定情報に紐付けて年齢確認処理を実行済みであり、かつ、年齢制限付商品の購入条件を満たすことが登録されているか確認する(S44)。
【0081】
年齢確認処理を実行済みであり、かつ、年齢制限付商品の購入条件を満たすことが登録されている場合(S44の第1のケース)、会計制御部16は、販売許可を会計装置30に送信する(S45)。この場合、会計装置30はそのまま会計処理を継続する。
【0082】
一方、年齢確認処理を実行済みであることが登録されていない場合(S44の第2のケース)、会計制御部16は、顧客が購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示を、会計装置30に送信する。会計装置30は、当該判断指示に応じて顧客から年齢確認処理を受付け、入力された年齢確認情報を店舗サーバ10に送信する。
【0083】
会計制御部16は、会計装置30から年齢確認情報を取得すると(S46)、年齢確認情報に基づきその顧客が購入条件を満たすか判断する(S47)。次いで、その顧客が購入条件を満たす場合(S48のYes)、会計制御部16は、販売許可を会計装置30に送信する(S45)。この場合、会計装置30はそのまま会計処理を継続する。
【0084】
一方、その顧客が購入条件を満たさない場合(S48のNo)、会計制御部16は、販売不可を会計装置30に送信する(S49)。この場合、店舗サーバ10は、会計装置30にエラー処理を実行させてもよい。会計装置30は、エラー処理として、例えば、「お客様の年齢が購入条件を満たすことを確認できなかったため、○○(年齢制限付商品の名称)を販売できません。」等の文章を、ディスプレイやスピーカ等の出力装置を介して出力してもよい。また、会計装置30は、会計対象として登録した年齢制限付商品を会計対象から削除してもよい。
【0085】
また、年齢確認処理を実行済みであり、かつ、年齢制限付商品の購入条件を満たさないことが登録されている場合(S44の第3のケース)、会計制御部16は、販売不可を会計装置30に送信する(S50)。この場合、店舗サーバ10は、会計装置30にエラー処理を実行させてもよい。会計装置30は、エラー処理として、例えば、「お客様の年齢が購入条件を満たすことを確認できなかったため、○○(年齢制限付商品の名称)を販売できません。」等の文章を、ディスプレイやスピーカ等の出力装置を介して出力してもよい。また、会計装置30は、会計対象として登録した年齢制限付商品を会計対象から削除してもよい。
【0086】
また、顧客特定情報が顧客リストに登録されていない場合(S43のNo)、S46以降の処理が実行される。S46以降の処理は上述の通りである。
【0087】
ここで、本実施形態の変形例を説明する。例えば、店内の任意の位置に、顧客特定情報や年齢確認情報の入力を受付ける操作端末(会計装置30、出入口装置40及びロック制御装置50とは異なる装置)が設置されてもよい。そして、顧客は、入店後かつ会計処理前の任意のタイミングで、当該操作端末に顧客特定情報や年齢確認情報を入力し、年齢確認処理を行ってもよい。店舗サーバ10は、当該操作端末から顧客特定情報や年齢確認情報を取得し、出入口装置40やロック制御装置50からこれらの情報を取得した場合と同様の処理を行い、顧客リストを更新する。
【0088】
また、取出時取得部17、取出時判断部18及びロック制御部19は、店舗サーバ10でなく、ロック制御装置50が備えてもよい。この場合、ロック制御装置50は、店舗サーバ10から顧客リストを取得し、自装置の記憶装置に記憶させておく。
【0089】
また、会計時取得部14、会計時判断部15及び会計制御部16は、店舗サーバ10でなく、会計装置30が備えてもよい。この場合、会計装置30は、店舗サーバ10から顧客リストを取得し、自装置の記憶装置に記憶させておく。
【0090】
また、上記例では、顧客特定情報として会員識別情報を利用したが、これに代えて又は加えて、指紋、声紋、虹彩等の生体情報を利用してもよい。例えば、顧客は、事前の会員登録時に自身の生体情報を登録してもよい。これにより、生体情報が会員情報としてセンターサーバ20に登録される。この場合、顧客は、会計装置30、出入口装置40及びロック制御装置50等に対して、顧客特定情報として生体情報を入力することができる。
【0091】
また、上記例では、顧客特定情報として顔画像を利用したが、これに代えて又は加えて、指紋、声紋、虹彩等のその他の生体情報を利用してもよい。この場合、顧客は、会計装置30、出入口装置40及びロック制御装置50等に対して、顧客特定情報として指紋、声紋、虹彩等のその他の生体情報を入力することができる。
【0092】
また、ロック制御装置50は、顧客特定情報として顔画像又はその他の生体情報の入力を受付けることを必須としてもよい。すなわち、ロック制御装置50は、顧客特定情報として会員識別情報の入力は受付けなくてもよい。このようにすれば、他人の会員識別情報を利用したなりすまし行為により、ロック付棚のロックが解除される不都合を抑制できる。
【0093】
また、図7のフローチャートを用いて説明した例では、年齢確認処理を実行済みであり、かつ、年齢制限付商品の購入条件を満たさないことが登録されている場合(S23の第3のケース)、いきなりエラー処理を実行したが(S31)、これに代えて、「S23の第3のケース」の場合も、「S23の第2のケース」と同じ処理(S26乃至S30)を行ってもよい。
【0094】
また、図8のフローチャートを用いて説明した例では、年齢確認処理を実行済みであり、かつ、年齢制限付商品の購入条件を満たさないことが登録されている場合(S44の第3のケース)、いきなり販売不可を出力したが(S50)を実行したが、これに代えて、「S443の第3のケース」の場合も、「S44の第2のケース」と同じ処理(S46乃至S49)を行ってもよい。
【0095】
次に、本実施形態の装置(店舗サーバ10、センターサーバ20、会計装置30、出入口装置40及びロック制御装置50)のハードウエア構成の一例を説明する。本実施形態の装置が備える機能部は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0096】
図9は、本実施形態の装置のハードウエア構成を例示するブロック図である。図9に示すように、本実施形態の装置は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。なお、周辺回路4Aは有さなくてもよい。なお、本実施形態の装置各々は物理的及び/又は論理的に一体となった1つの装置で構成されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成されてもよい。物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成される場合、複数の装置各々が上記ハードウエア構成を備えることができる。
【0097】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置、外部装置、外部サーバ、外部センサ、カメラ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイス等を含む。入力装置は、例えばキーボード、マウス、マイク、タッチパネル、物理ボタン、カメラ等である。出力装置は、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等である。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0098】
なお、本明細書において、「取得」とは、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータを取りに行くこと(能動的な取得)」、たとえば、他の装置にリクエストまたは問い合わせして受信すること、他の装置や記憶媒体にアクセスして読み出すこと等を含んでもよい。また、「取得」とは、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置に他の装置から出力されるデータを入力すること(受動的な取得)」、たとえば、配信(または、送信、プッシュ通知等)されるデータを受信すること等を含んでもよい。また、「取得」とは、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、及び、「データを編集(テキスト化、データの並び替え、一部データの抽出、ファイル形式の変更等)などして新たなデータを生成し、当該新たなデータを取得すること」を含んでもよい。
【0099】
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
【0100】
本実施形態の店舗サーバ10は、ロック付棚から年齢制限商品を取り出す時、及び、会計時のいずれにおいても、顧客が年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かの確認を行う。このため、他の顧客がロック付棚のロックを解除した隙に、購入条件を満たさない顧客がそのロック付棚から年齢制限付商品を取り出す等の不正行為が生じても、その顧客は正常に会計処理を行うことができない。このため、購入条件を満たさない顧客に年齢制限付商品を販売する不都合を抑制できる。
【0101】
また、本実施形態の店舗サーバ10の場合、事前の会員登録時、入店時、又は、ロック付棚から年齢制限付商品を取り出す時のいずれかに、年齢確認処理を行えば、その旨及び判断結果が店舗サーバ10に登録される。そして、その登録以降、店舗サーバ10は、その登録情報に基づき、その顧客が年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを確認する。このため、上述の通り、店舗サーバ10は、ロック付棚から年齢制限商品を取り出す時、及び、会計時の2回、顧客が年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かの確認を行うが、顧客は1度だけ年齢確認処理を行えばよく、複数回当該処理を行うことを回避できる。このため、利便性が高くなる。
【0102】
また、本実施形態では、店内への入店時に出入口装置40に顧客特定情報を入力することを顧客に要求している。しかし、これに従わず入店する顧客が現れることが予想される。また、出入口装置40への顧客特定情報の入力に応じて出入口のドアやゲートが開く構成としても、他の顧客が出入口のドアやゲートを開いた隙に入店する顧客が現れることが予想される。このため、ロック制御装置50に入力された顧客特定情報が顧客リストに登録されていないという状況が発生し得る。
【0103】
しかし、本実施形態の店舗サーバ10は、「顧客リストにおいてロック制御装置50に入力された顧客特定情報に紐付けて年齢確認処理を実行済みであることが登録されていないこと」のみならず、「顧客リストにおいてロック制御装置50に入力された顧客特定情報が登録されていないこと」も、顧客が購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示をロック制御装置50に送信する条件とすることができる。このため、上述のような要求に従わずに入店する顧客が現れても、年齢制限付商品の販売を正常に行うことが可能となる。
【0104】
さらに、本実施形態では、ロック付棚から年齢制限付商品を取り出す時、ロック制御装置50への顧客特定情報の入力が必要となる。しかし、他の顧客がロック付棚のロックを解除した隙に、ロック付棚から年齢制限付商品を取り出す顧客が現れることが予想される。このため、入店時及びロック付棚から年齢制限付商品を取り出す時いずれにおいても自身の顧客特定情報を入力せず、会計時に会計装置30に入力された顧客特定情報が顧客リストに登録されていないという状況が発生し得る。
【0105】
しかし、本実施形態の店舗サーバ10は、「顧客リストにおいて会計装置30に入力された顧客特定情報に紐付けて年齢確認処理を実行済みであることが登録されていないこと」のみならず、「顧客リストにおいて会計装置30に入力された顧客特定情報が登録されていないこと」も、顧客が購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示を会計装置30に送信する条件とすることができる。このため、上述のような要求に従わずに入店する顧客や、他の顧客がロック付棚のロックを解除した隙にロック付棚から年齢制限付商品を取り出す顧客が現れても、年齢制限付商品の販売を正常に行うことが可能となる。
【0106】
また、本実施形態の店舗サーバ10の場合、顧客は、来店時に店内で、年齢確認処理を行うことができる。この場合、来店前の事前処理が不要になるので、顧客の利便性が向上する。
【0107】
また、本実施形態の店舗サーバ10の場合、会計時のみならず、年齢制限付商品を棚からピックアップする際にも、一定の制限をかける。このため、購入条件を満たさない顧客は、他の顧客がロック付棚のロックを解除した隙にロック付棚から年齢制限付商品を取り出す等の行為を行わない限り、年齢制限付商品を棚から取り出すことができない。会計時のみに制限をかけた場合、会計時にその年齢制限付商品を購入できないことが顧客に通知されこととなる。この場合、その年齢制限付商品が会計装置30の近くに放置される等の不都合が発生し得る。年齢制限付商品を棚からピックアップする際にも制限をかけることで、当該不都合を軽減できる。
【0108】
また、本実施形態の場合、店舗サーバ10が、各顧客が購入条件を満たすか否かを示す情報(顧客リスト)を保持することができる。センターサーバ20等の店舗外サーバが当該情報を保持し、店舗サーバ10が店舗外サーバに問い合わせる構成とした場合、通信時間が掛かり、顧客の待ち時間が発生するなどの不都合が生じ得る。店舗サーバ10が、各顧客が購入条件を満たすか否かを示す情報(顧客リスト)を保持する本実施形態の場合、当該不都合を軽減できる。
【0109】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限定されない。
1. 年齢制限付商品が陳列されたロック付棚のロックを制御するロック制御装置に入力された顧客特定情報を取得する取出時取得手段と、
前記顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断する取出時判断手段と、
前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであり、かつ、前記購入条件を満たす場合、前記ロック付棚のロックを解除する解除指示を前記ロック制御装置に送信するロック制御手段と、
を有する店舗システム。
2. 前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みでない場合、前記ロック制御装置は年齢確認情報の入力を受付け、
前記年齢確認情報に基づき前記顧客が前記購入条件を満たすか判断する購入条件判断手段をさらに有し、
前記ロック制御手段は、前記購入条件判断手段による判断結果が前記購入条件を満たすである場合、前記解除指示を前記ロック制御装置に送信する1に記載の店舗システム。
3. 前記ロック制御装置は、前記顧客特定情報として生体情報の入力を受付ける1又は2に記載の店舗システム。
4. 前記取出時判断手段は、前記顧客特定情報と、前記年齢確認処理を実行済みであるか否かを示す情報と、前記購入条件を満たすか否かを示す情報とを紐付けた顧客リストに基づき、前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記購入条件を満たすか否かを判断する1から3のいずれかに記載の店舗システム。
5. 会計装置に入力された顧客特定情報を取得する会計時取得手段と、
年齢制限付商品が会計対象として前記会計装置に登録された場合、前記顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断する会計時判断手段と、
前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであり、かつ、前記購入条件を満たす場合、前記会計装置に販売許可を送信する会計制御手段と、
を有する店舗システム。
6. 前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みでない場合、前記会計装置は年齢確認情報の入力を受付け、
前記会計制御手段は、前記年齢確認情報に基づき前記顧客が前記購入条件を満たすか判断し、前記購入条件を満たすと判断した場合、前記会計装置に前記販売許可を送信する5に記載の店舗システム。
7. 前記会計時判断手段は、前記顧客特定情報と、前記年齢確認処理を実行済みであるか否かを示す情報と、前記購入条件を満たすか否かを示す情報とを紐付けた顧客リストに基づき、前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記購入条件を満たすか否かを判断する5又は6に記載の店舗システム。
8. 前記購入条件判断手段は、出入口装置又は前記ロック制御装置に入力された年齢確認情報に基づき前記顧客が前記購入条件を満たすか判断し、判断結果を前記顧客リストに登録する4又は7に記載の店舗システム。
9. 前記購入条件判断手段は、出入口装置又は前記ロック制御装置に入力された前記顧客特定情報で特定される前記顧客が前記購入条件を満たすか否かの判断結果をセンターサーバから取得し、前記顧客リストに登録する4、7又は8に記載の店舗システム。
10. 店舗システムが、
年齢制限付商品が陳列されたロック付棚のロックを制御するロック制御装置に入力された顧客特定情報を取得し、
前記顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みか否か、及び、前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断し、
前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであり、かつ、前記購入条件を満たす場合、前記ロック付棚のロックを解除する解除指示を前記ロック制御装置に送信する店舗システムの処理方法。
11. 店舗システムが、
会計装置に入力された顧客特定情報を取得し、
年齢制限付商品が会計対象として前記会計装置に登録された場合、前記顧客特定情報で特定される顧客が年齢確認処理を実行済みであるか否か、及び、前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか否かを判断し、
前記顧客が前記年齢確認処理を実行済みであり、かつ、前記購入条件を満たす場合、前記会計装置に販売許可を送信する店舗システムの処理方法。
12. 顧客から取得した顧客特定情報を、顧客リストに登録する登録手段と、
入店時、又は、ロック付棚から年齢制限付商品を取り出す時に前記顧客から取得した年齢確認情報に基づき、前記顧客が前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか判断し、判断結果を前記顧客特定情報に紐付けて前記顧客リストに登録する購入条件判断手段と、
会計装置に入力された前記顧客特定情報を取得する会計時取得手段と、
前記年齢制限付商品が会計対象として前記会計装置に登録された場合、前記顧客リストを参照し、前記会計装置に入力された前記顧客特定情報に紐付けて、前記購入条件を満たす旨が登録されているか判断する会計時判断手段と、
前記会計装置に入力された前記顧客特定情報に紐付けて前記購入条件を満たす旨が登録されていない場合、前記顧客が前記購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示を前記会計装置に送信する会計制御手段と、
を有する店舗サーバ。
13. 店舗サーバが、
顧客から取得した顧客特定情報を、顧客リストに登録し、
入店時、又は、ロック付棚から年齢制限付商品を取り出す時に前記顧客から取得した年齢確認情報に基づき、前記顧客が前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか判断し、判断結果を前記顧客特定情報に紐付けて前記顧客リストに登録し、
会計装置に入力された前記顧客特定情報を取得し、
前記年齢制限付商品が会計対象として前記会計装置に登録された場合、前記顧客リストを参照し、前記会計装置に入力された前記顧客特定情報に紐付けて、前記購入条件を満たす旨が登録されているか判断し、
前記会計装置に入力された前記顧客特定情報に紐付けて前記購入条件を満たす旨が登録されていない場合、前記顧客が前記購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示を前記会計装置に送信する店舗サーバの処理方法。
14. 店舗サーバを、
顧客から取得した顧客特定情報を、顧客リストに登録する登録手段、
入店時、又は、ロック付棚から年齢制限付商品を取り出す時に前記顧客から取得した年齢確認情報に基づき、前記顧客が前記年齢制限付商品の購入条件を満たすか判断し、判断結果を前記顧客特定情報に紐付けて前記顧客リストに登録する購入条件判断手段、
会計装置に入力された前記顧客特定情報を取得する会計時取得手段、
前記年齢制限付商品が会計対象として前記会計装置に登録された場合、前記顧客リストを参照し、前記会計装置に入力された前記顧客特定情報に紐付けて、前記購入条件を満たす旨が登録されているか判断する会計時判断手段、
前記会計装置に入力された前記顧客特定情報に紐付けて前記購入条件を満たす旨が登録されていない場合、前記顧客が前記購入条件を満たすか判断するための処理を実行させる判断指示を前記会計装置に送信する会計制御手段、
として機能させるプログラム。
【0110】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0111】
この出願は、2019年9月30日に出願された日本出願特願2019-178290号を基礎とする優先権を主張し、その開示のすべてをここに取り込む。
【符号の説明】
【0112】
1A プロセッサ
2A メモリ
3A 入出力I/F
4A 周辺回路
5A バス
10 店舗サーバ
11 記憶部
12 登録部
13 購入条件判断部
14 会計時取得部
15 会計時判断部
16 会計制御部
17 取出時取得部
18 取出時判断部
19 ロック制御部
20 センターサーバ
30 会計装置
40 出入口装置
50 ロック制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9