(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】通信制御装置、機器操作システム、通信制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20250109BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
H04Q9/00 311H
H04M11/00 301
(21)【出願番号】P 2022553436
(86)(22)【出願日】2021-01-20
(86)【国際出願番号】 JP2021001805
(87)【国際公開番号】W WO2022070452
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2020/036777
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 康治
【審査官】安井 雅史
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-050521(JP,A)
【文献】特開2017-214702(JP,A)
【文献】特開2010-130370(JP,A)
【文献】特開2002-281573(JP,A)
【文献】特開2010-273344(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00- 9/16
H04M 11/00-11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、停止していた近距離無線通信の動作を開始する第1の無線通信手段と、
前記第1の無線通信手段を用いて操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作する操作手段と、を備え、
前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサであり、
前記操作手段は、
前記被操作機器を識別するための機器情報を前記操作端末から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記機器情報に基づき、前記被操作機器の操作画面を前記操作端末に出力する出力手段と、を備え、
前記取得手段は、コードに含まれる前記機器情報を取得した前記操作端末から取得する
通信制御装置。
【請求項2】
前記機器情報を含むコードは、前記近距離無線通信の動作を開始した場合に、前記被操作機器の画面に出力される
請求項1に記載
の通信制御装置。
【請求項3】
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、停止していた近距離無線通信の動作を開始する第1の無線通信手段と、
前記第1の無線通信手段を用いて操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作する操作手段と、
前記操作端末とは異なる通信端末と前記操作端末との通信履歴に関する情報を取得する通信履歴取得手段とを備え、
前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサである
通信制御装置。
【請求項4】
互いに近距離無線通信を行うことが可能な通信制御装置と操作端末とを備え、
前記通信制御装置は、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、近距離無線通信の動作を開始する第1の無線通信手段と、
前記第1の無線通信手段を用いて前記操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作する操作手段と、を備え、
前記操作端末は、
前記被操作機器を識別するための機器情報を取得する機器情報取得手段と、
前記機器情報に基づき、前記被操作機器の操作画面を表示する操作画面表示手段と、
前記操作画面への操作に応じた前記情報を、前記第1の無線通信手段へ送信する操作情報送信手段と、を備え、
前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサである
機器操作システム。
【請求項5】
前記操作端末は、
前記操作画面を介した操作履歴を記憶する操作履歴記憶手段と、
操作端末の識別情報及びユーザの識別情報の少なくとも1つと、前記操作履歴と、を含む送信情報を外部の装置に送信する操作履歴送信手段を備え、
前記操作画面表示手段は、第1の無線通信手段を用いて前記操作画面を取得し、
前記操作履歴送信手段は、前記第1の無線通信手段とは異なる、第2の無線通信手段を用いて前記送信情報を送信する
請求項4に記載の機器操作システム。
【請求項6】
前記操作端末とは異なる通信端末と当該操作端末との通信履歴に関する情報を取得する通信履歴取得手段を備え、
前記操作履歴送信手段は、前記操作履歴の代わりに又は前記操作履歴とともに、前記通信履歴を前記送信情報に含める
請求項5に記載の機器操作システム。
【請求項7】
コンピュータが、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、停止していた近距離無線通信の動作を開始することと、
前記近距離無線通信を用いて操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作することと、を含み、
前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサであり、
前記被操作機器を操作することは、
前記被操作機器を識別するための機器情報を前記操作端末から取得し、
前
記取得された前記機器情報に基づき、前記被操作機器の操作画面を前記操作端末に出力することを含み、
前記機器情報を取得することでは、コードに含まれる前記機器情報を取得した前記操作端末から取得する
通信制御方法。
【請求項8】
コンピュータが、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、停止していた近距離無線通信の動作を開始することと、
前記近距離無線通信を用いて操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作することと、
前記操作端末とは異なる通信端末と前記操作端末との通信履歴に関する情報を取得することと、を含み、
前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサである
通信制御方法。
【請求項9】
コンピュータに、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、停止していた近距離無線通信の動作を開始することと、
前記近距離無線通信を用いて操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作することと、を実行させ、
前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサであり、
前記被操作機器を操作することは、
前記被操作機器を識別するための機器情報を前記操作端末から取得し、
前
記取得された前記機器情報に基づき、前記被操作機器の操作画面を前記操作端末に出力することを含み、
前記機器情報を取得することでは、コードに含まれる前記機器情報を取得した前記操作端末から取得する
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信制御装置、操作端末、機器操作システム、通信制御方法、操作端末制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信機能を備えた操作端末によって、被操作機器を遠隔操作するための技術が種々提案されている。
【0003】
例えば特許文献1に記載の遠隔操作システムは、タッチパネル式ディスプレイ及び無線通信機能を有する移動体通信端末と、移動体通信端末から無線発信される制御信号により遠隔操作される操作対象機器とを備える。
【0004】
さらに、特許文献1に記載の遠隔操作システムは、移動体通信端末が操作対象機器を遠隔操作可能な特定のエリアにあることを認識する端末認識手段を備える。そして、端末認識手段による認識があることを条件に、移動体通信端末のタッチパネル式ディスプレイに操作対象機器を操作するための専用操作画面を表示する。
【0005】
特許文献1には、遠隔操作システムは、操作対象機器の設置された部屋(エリア)に移動体通信端末が進入するのを感知する進入感知部を備え、移動体通信端末及び進入感知部を、端末認識手段として機能させる旨の記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、端末認識手段を構成する進入感知部によって上記エリアへの進入が検知されると、検知されたすべての人の移動体通信端末に専用操作画面が表示されると考えられる。そのため、操作対象機器を操作しようとしていない人の移動体通信端末であっても、当該移動体通信端末が特定のエリアにあれば、そのタッチパネル式ディスプレイに専用操作画面が表示されてしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、その目的の1つは、被操作機器が被操作機器を操作しようとしていない人の操作端末から操作される可能性を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る通信制御装置は、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、停止していた近距離無線通信の動作を開始する第1の無線通信手段と、
前記第1の無線通信手段を用いて操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作する操作手段と、を備え、
前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサであり、
前記操作手段は、
前記被操作機器を識別するための機器情報を前記操作端末から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記機器情報に基づき、前記被操作機器の操作画面を前記操作端末に出力する出力手段と、を備え、
前記取得手段は、コードに含まれる前記機器情報を取得した前記操作端末から取得する。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る通信制御装置は、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、停止していた近距離無線通信の動作を開始する第1の無線通信手段と、
前記第1の無線通信手段を用いて操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作する操作手段と、
前記操作端末とは異なる通信端末と前記操作端末との通信履歴に関する情報を取得する通信履歴取得手段とを備え、
前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサである。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る機器操作システムは、
互いに近距離無線通信を行うことが可能な通信制御装置と操作端末とを備え、
前記通信制御装置は、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、近距離無線通信の動作を開始する第1の無線通信手段と、
前記第1の無線通信手段を用いて前記操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作する操作手段と、を備え、
前記操作端末は、
前記被操作機器を識別するための機器情報を取得する機器情報取得手段と、
前記機器情報に基づき、前記被操作機器の操作画面を表示する操作画面表示手段と、
前記操作画面への操作に応じた前記情報を、前記第1の無線通信手段へ送信する操作情報送信手段と、を備え、
前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサである。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係る通信制御方法は、
コンピュータが、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、停止していた近距離無線通信の動作を開始することと、
前記近距離無線通信を用いて操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作することと、を含み、
前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサであり、
前記被操作機器を操作することは、
前記被操作機器を識別するための機器情報を前記操作端末から取得し、
前記取得された前記機器情報に基づき、前記被操作機器の操作画面を前記操作端末に出力することを含み、
前記機器情報を取得することでは、コードに含まれる前記機器情報を取得した前記操作端末から取得する。
上記目的を達成するため、本発明の第5の観点に係る通信制御方法は、
コンピュータが、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、停止していた近距離無線通信の動作を開始することと、
前記近距離無線通信を用いて操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作することと、
前記操作端末とは異なる通信端末と前記操作端末との通信履歴に関する情報を取得することと、を含み、
前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサである。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明の第6の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、停止していた近距離無線通信の動作を開始することと、
前記近距離無線通信を用いて操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作することと、を実行させ、
前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサであり、
前記被操作機器を操作することは、
前記被操作機器を識別するための機器情報を前記操作端末から取得し、
前記取得された前記機器情報に基づき、前記被操作機器の操作画面を前記操作端末に出力することを含み、
前記機器情報を取得することでは、コードに含まれる前記機器情報を取得した前記操作端末から取得する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、被操作機器が被操作機器を操作しようとしていない人の操作端末から操作される可能性を低減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る機器操作システムの構成を示す図である。
【
図2】実施の形態1に係る被操作機器の機能的構成を示す図である。
【
図3】実施の形態1に係る通信制御装置の機能的構成を示す図である。
【
図4】実施の形態1に係る操作端末の機能的構成を示す図である。
【
図5】実施の形態1に係る被操作機器の物理的構成の一例を示す図である。
【
図6】実施の形態1に係る通信制御装置の物理的構成の一例を示す図である。
【
図7】本発明の実施の形態1に係る機器操作処理の流れを示す第1の図である。
【
図8】本発明の実施の形態1に係る機器操作処理の流れを示す第2の図である。
【
図9】本発明の実施の形態1に係る機器操作処理の流れを示す第3の図である。
【
図10】本発明の実施の形態1に係る機器操作処理の流れを示す第4の図である。
【
図11】本発明の実施の形態2に係る機器操作システムの構成を示す図である。
【
図12】実施の形態2に係る被操作機器の機能的構成を示す図である。
【
図13】実施の形態2に係る通信制御装置の機能的構成を示す図である。
【
図14】実施の形態2に係る操作端末の機能的構成を示す図である。
【
図15】実施の形態2に係る被操作機器の物理的構成の一例を示す図である。
【
図16】本発明の実施の形態2に係る機器操作処理の流れを示す第1の図である。
【
図17】本発明の実施の形態2に係る機器操作処理の流れを示す第2の図である。
【
図18】本発明の実施の形態2に係る機器操作処理の流れを示す第3の図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0019】
<<実施の形態1>>
<<機器操作システム100の構成>>
本発明の実施の形態1に係る機器操作システム100は、被操作機器101をユーザの操作端末103から操作するためのシステムである。
【0020】
機器操作システム100は、
図1に示すように、ユーザによって操作される被操作機器101と、被操作機器101に接続されて被操作機器101の通信を制御する通信制御装置102と、被操作機器101を操作するための操作端末103と、操作端末103からの被操作機器101の操作を認証するための通信端末104と、操作履歴を保持するためのサーバ装置105とを備える。
【0021】
被操作機器101には、例えば、医療機器、飲料の自動販売機など、異なるユーザによって操作される可能性がある機器が好適に採用される。通信制御装置102と操作端末103とは、第1の通信経路CP1を介して互いに通信可能に構成される。
【0022】
第1の通信経路CP1は、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信などの近距離無線通信を行うための通信経路である。
【0023】
ユーザの操作端末103から第1の通信経路CP1及び通信制御装置102を介して被操作機器101を操作することによって、異なるユーザが被操作機器101に触れる機会を減らすことができる。これにより、ユーザの手などが接触することによって被操作機器101が細菌、ウィルスなどに汚染されることを低減することが可能になる。
【0024】
また、通信制御装置102と操作端末103とサーバ装置105とは、第2の通信経路CP2を介して互いに通信可能に構成される。
【0025】
第2の通信経路CP2は、例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)など第1の通信経路CP1よりも広域で通信可能な通信経路であり、無線通信回線を含んで構築される。なお、第2の通信経路CP2は、適宜、有線通信回線を含んで構築されてもよい。
【0026】
さらに、操作端末103は、通信端末104及び被操作機器101の各々に表示されたコードを読み取ることによって、通信端末104及び被操作機器101の各々からの情報を取得することができる。
【0027】
コードは、例えば一次元又は二次元バーコードなどである。
【0028】
<被操作機器101の機能的構成>
被操作機器101は、機能的には
図2に示すように、センサ106と、起動指示部107と、機器表示部108と、機器制御部109とを含む。
【0029】
センサ106は、予め定められた範囲(例えば、1メートル以内)へのユーザの近接を検知するためのセンサであって、ユーザ又は予め定められた対象物を検知すると検知信号を出力する。
【0030】
センサ106は、例えば、被操作機器101に設けられる人感センサであってもよい。
【0031】
また例えば、センサ106は、ユーザの接触を検知するセンサ(以下、「タッチセンサ」ともいう。)であってもよい。センサ106としてのタッチセンサには、例えば、機器表示部108の表示画面に対応付けて設けられるタッチパネル、操作用のボタンなど、ユーザが触れることで被操作機器101を操作するためのタッチセンサが好適に採用される。これにより、被操作機器101に物理的な構成を追加しなくても、センサ106を実現することができる。従って、被操作機器101の構成が複雑になることを抑えることが可能になる。
【0032】
さらに例えば、センサ106は、被操作機器101が設置される領域を撮影するカメラなどの被操作機器101に関して設けられたセンサであってもよい。
【0033】
さらに、被操作機器101が飲料の自動販売機である場合には、センサ106は、飲料を注入する容器を対象物として、当該容器が予め定められた位置に置かれたことを検知するセンサであってもよい。
【0034】
起動指示部107は、センサ106から検知信号を取得すると、起動指示を通信制御装置102へ出力する。起動指示は、第1の通信経路CP1を介した近距離無線通信の動作を通信制御装置102に開始させるための指示である。
【0035】
機器表示部108は、表示画面を含んで構成されることによって情報を表示する。本実施の形態に係る機器表示部108は、例えば、機器コードを表示する。機器コードは、被操作機器101を識別するための機器情報(以下、「機器ID」ともいう。)を含むコードである。
【0036】
機器制御部109は、被操作機器101の動作を制御する。
【0037】
<通信制御装置102の機能的構成>
通信制御装置102は、機能的には
図3に示すように、第1無線通信部110と、操作部111と、第2無線通信部112と、履歴取得部113とを含む。
【0038】
第1無線通信部110は、通信制御装置102の第1の無線通信手段として、第1の通信経路CP1を介して操作端末103と互いに通信する。
【0039】
詳細には、第1無線通信部110は、起動指示を取得すると近距離無線通信の動作を開始する。すなわち、第1無線通信部110は、センサ106によりユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、近距離無線通信の動作を開始する。
【0040】
また、第1無線通信部110は、操作終了指示を受け付けた場合に、近距離無線通信の動作を終了する。操作終了指示は、被操作機器101の操作を終了することを示す指示であって、操作端末103から出力される。
【0041】
操作部111は、第1無線通信部110を用いることによって、第1の通信経路CP1を介して取得する操作端末103からの情報に基づいて被操作機器101を操作する。
【0042】
詳細には、操作部111は、第1機器情報取得部114と、出力部115と、操作制御部116とを含む。
【0043】
第1機器情報取得部114は、取得手段として、第1の通信経路CP1を介して機器IDを操作端末103から取得する。例えば第1機器情報取得部114は、機器コードを読み取ることによって当該機器コードに含まれる機器IDを取得した操作端末103から、当該機器IDを取得する。
【0044】
出力部115は、第1機器情報取得部114により取得された機器IDに基づき、第1の通信経路CP1を介して操作画面情報を操作端末103へ出力する。操作画面情報は、機器IDに応じた被操作機器101の操作画面に関する情報である。
【0045】
操作制御部116は、第1の通信経路CP1を介して操作端末103から操作情報を取得すると、当該操作情報を被操作機器101へ出力する。操作情報は、被操作機器101を操作するための情報であり、操作情報を取得した機器制御部109は、当該操作情報に基づいて被操作機器101の動作を制御する。
【0046】
第2無線通信部112は、第2の通信経路CP2を介して操作端末103と互いに通信する。すなわち、第2無線通信部112は、通信制御装置102の第2の無線通信手段として、第1無線通信部110とは異なる経路で無線通信を行う。
【0047】
履歴取得部113は、第2の通信経路CP2、すなわち第1無線通信部110とは異なる第2無線通信部112を介して操作端末103から操作履歴情報を取得する。
【0048】
操作履歴情報は、操作IDと、被操作機器101の操作履歴とを含む。操作IDとは、被操作機器101を操作したユーザを識別するための情報であり、例えば、操作端末103の識別情報(以下、「操作端末ID」ともいう。)及びユーザの識別情報(以下、「ユーザID」ともいう。)の少なくとも1つを含む。
【0049】
本実施の形態に係る履歴取得部113は、操作履歴情報に加えて通信履歴情報を含む送信情報を、操作端末103から取得する。
【0050】
通信履歴情報は、操作端末103と当該操作端末103とは異なる通信端末104との通信履歴に関する情報である。通信履歴は、通信端末104の識別情報(詳細後述する。)と、通信端末104と操作端末103との間の通信時刻とを含む。
【0051】
すなわち、本実施の形態に係る履歴取得部113は、操作履歴取得手段として、第2無線通信部112を介して、操作端末103から、操作IDと操作履歴とを含む操作履歴情報を取得する。また、本実施の形態に係る履歴取得部113は、通信制御装置102の通信履歴取得部として、通信履歴情報を取得する。
【0052】
<操作端末103の機能的構成>
操作端末103は、機能的には
図4に示すように、第2機器情報取得部117と、操作画面表示部118と、操作受付部119と、操作履歴記憶部120と、認証部121と、端末送信部122とを含む。
【0053】
第2機器情報取得部117は、操作端末103の機器情報取得手段として、機器IDを取得する。
【0054】
本実施の形態に係る第2機器情報取得部117は、カメラを含み、機器表示部108に表示された機器コードを読み取ることによって、当該機器コードに含まれる機器IDを取得する。第2機器情報取得部117は、第1の通信経路CP1を介して機器IDを通信制御装置102へ送信する。
【0055】
なお、第2機器情報取得部117は、カメラに限られず、赤外線通信などによって被操作機器101から機器IDを取得するように構成されてもよい。
【0056】
操作画面表示部118は、機器IDに応じた、被操作機器101の操作画面を表示するタッチパネル、画面などである。
【0057】
本実施の形態に係る操作画面表示部118は、操作画面取得手段として、機器IDを用いて出力部115から出力される操作画面情報を取得する。また、操作画面表示部118は、操作端末103の出力手段として、当該取得した操作画面情報を表示する。
【0058】
操作受付部119は、操作画面へのユーザの操作に基づいて、被操作機器101を操作するための処理を行う。
【0059】
詳細には、操作受付部119は、ユーザから被操作機器101の操作を終了する指示(操作終了指示)を受け付けるまで、操作画面へのユーザの操作を受け付け、当該操作に応じた操作情報を生成する。操作受付部119は、操作情報送信手段として、当該生成した操作情報を通信制御装置102へ送信する。
【0060】
また、操作受付部119は、被操作機器101の操作履歴を保持し、操作終了指示を受け付けると、操作履歴に操作端末103の操作端末IDを関連付けた操作履歴情報を生成して操作履歴記憶部120に保持させる。
【0061】
操作履歴記憶部120は、操作画面を介した操作履歴を記憶するための記憶部である。本実施の形態に係る操作履歴記憶部120は、操作履歴情報を保持する。
【0062】
認証部121は、操作端末103のユーザが被操作機器101の操作について、当該操作に立ち会った通信端末104のユーザである認証者による認証を得るための処理を行う。
【0063】
詳細には、認証部121は、カメラを含み、通信端末104に表示された認証コードを読み取ることによって、当該認証コードに含まれる通信端末104の識別情報(以下、「認証ID」ともいう。)を取得する。認証部121は、当該取得した認証IDに、通信端末104との通信時刻を関連付けることによって通信履歴情報を生成する。
【0064】
認証IDは、認証者を識別するための情報であり、本実施の形態では、認証者が利用する通信端末104の識別情報を認証IDとして採用している。なお、認証IDは、認証者の識別情報(認証者ID)であってもよい。
【0065】
なお、認証部121は、カメラに限られず、赤外線通信などによって被操作機器101から認証IDを取得するように構成されてもよい。
【0066】
端末送信部122は、操作履歴送信手段として、操作履歴記憶部120に保持された操作履歴情報と、認証部121によって生成された通信履歴情報とを含む送信情報を生成する。そして、端末送信部122は、第1無線通信部110とは異なる第2無線通信部112を用いて、すなわち第2の通信経路CP2を介して、当該生成した送信情報を通信制御装置102及びサーバ装置105へ送信する。
【0067】
<通信端末104の機能的構成>
図1を再び参照する。
通信端末104は、認証者の操作に応じて、認証IDを含むコードを表示する。
【0068】
<サーバ装置105の機能的構成>
サーバ装置105は、機器操作システム100を管理する装置であって、第2の通信経路CP2を介して送信情報を操作端末103から取得して記憶する。
【0069】
<被操作機器101の物理的構成>
被操作機器101は、上述の通り医療機器や自動販売機などであり、物理的には
図5に示すように、センサ106、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、通信インタフェース1050、表示部1060及び入力部1070を含む。
【0070】
なお、被操作機器101は、上述の通り医療機器や自動販売機などであり、当該機器の機能に応じた機構や装置(例えば、レントゲン装置の場合のX線の放射部、飲料を容器に注入する自動販売機の場合のポンプなど)は、
図5では省略している。
【0071】
バス1010は、センサ106、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、通信インタフェース1050、表示部1060及び入力部1070が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0072】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0073】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0074】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1040は、被操作機器101の各機能を実現するためのプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能部が実現される。
【0075】
通信インタフェース1050は、被操作機器101が通信するためのインタフェースである。
【0076】
表示部1060は、ユーザに情報を表示する部位であり、例えば液晶パネルなどから構成される。
入力部1070は、ユーザが入力するための部位であり、例えば液晶パネルの画面に設けられたタッチセンサ、キーボード、マウスなどから構成される。
【0077】
<通信制御装置102の物理的構成>
通信制御装置102は、物理的には
図6に示すように、バス2010、プロセッサ2020、メモリ2030、ストレージデバイス2040、第1通信インタフェース2050A、第2通信インタフェース2050B及びユーザインタフェース2060を含む。
【0078】
バス2010は、プロセッサ2020、メモリ2030、ストレージデバイス2040、第1通信インタフェース2050A、第2通信インタフェース2050B、ユーザインタフェース2060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ2020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0079】
プロセッサ2020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0080】
メモリ2030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0081】
ストレージデバイス2040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス2040は、通信制御装置102の各機能を実現するためのプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ2020がこれら各プログラムモジュールをメモリ2030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能部が実現される。
【0082】
第1通信インタフェース2050Aは、第1の通信経路CP1を介して通信を行うためのインタフェースである。
【0083】
第2通信インタフェース2050Bは、第1の通信経路CP1とは異なる第2の通信経路CP2を介して通信を行うためのインタフェースである。
【0084】
ユーザインタフェース2060は、ユーザに情報を表示し、またユーザが入力するための部位であり、例えば液晶パネル、液晶パネルの画面に設けられたタッチセンサ、キーボード、マウスなどから構成される。また、ユーザインタフェース2060は、音を発するスピーカを含んでもよい。
【0085】
なお、通信制御装置102自体はユーザインタフェース2060を備えなくてもよく、この場合は例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末などが、通信制御装置102のユーザインタフェース2060として必要に応じて、第1通信インタフェース2050A、第2通信インタフェース2050B、USB(Universal Serial Bus)ポートなどを介して接続されてもよい。
【0086】
また、通信制御装置102の機能的及び物理的な構成は、被操作機器101に物理的及び機能的に組み込まれていてもよく、この場合、被操作機器101が通信制御装置となる。
【0087】
<操作端末103、通信端末104、サーバ装置105の物理的構成>
操作端末103、通信端末104の各々は、例えば、アプリケーションプログラムが予めインストールされたタブレット端末、スマートフォンなどから構成される。また例えば、サーバ装置105は、アプリケーションプログラムが予めインストールされたパーソナルコンピュータなどから構成される。
【0088】
操作端末103、通信端末104、サーバ装置105の各々の物理的な構成要素は、
図6に示す通信制御装置と概ね同様でよい。説明を簡明にするため、操作端末103、通信端末104、サーバ装置105の各々の物理的な構成に関する詳細な説明は省略する。
【0089】
なお、通信端末104は、通信インタフェース2050A及び2050Bを備えていなくてもよい。また、サーバ装置105は、第1通信インタフェース2050Aを備えていなくてもよい。
【0090】
これまで、機器操作システム100の構成について説明した。ここから、機器操作システム100の動作について、図を参照して説明する。
【0091】
<<機器操作システム100の動作>>
図7~10は、本実施の形態に係る機器操作システム100が実行する機器操作処理の流れを示す図である。機器操作処理は、例えば、被操作機器101、通信制御装置102、通信端末104、サーバ装置105の各々の予め定められたプログラムモジュールを実行し、操作端末103を稼働させた状態で開始される。機器操作処理の開始時には、通信制御装置102の第1無線通信部110は、第1の通信経路CP1を介して近距離無線通信をするための動作を停止し、起動指示の受け付けを待機している。
【0092】
センサ106は、
図7に示すように、ユーザ又は予め定められた対象物を検知する(ステップS101)。これにより、センサ106は、検知信号を出力する。
【0093】
起動指示部107は、ステップS101にて出力される検知信号を取得すると、起動指示を通信制御装置102へ出力する(ステップS102)。
【0094】
第1無線通信部110は、ステップS102にて出力された起動指示を取得すると、近距離無線通信の動作を開始する(ステップS103)。
【0095】
その一方で、機器表示部108は、ステップS103の後に、被操作機器101の機器IDを含む機器コードを画面に表示する(ステップS104)。すなわち、機器IDを含む機器コードは、近距離無線通信の動作を開始した場合に、被操作機器101の画面に出力される。
【0096】
このように、機器IDを含む機器コードを画面に表示することで、例えば機器コードを印刷したシールなどを被操作機器101に個別に貼り付けるなどの手間を省くことが可能になる。また、機器コードを画面に表示することで、操作端末103にて認識し易くなるので、機器コードを誤って読み取る可能性を減らすことが可能になる。さらに、機器IDに変更があった場合に、機器コードを容易に変更することができるので、機器IDの変更に容易に対応することが可能になる。
【0097】
第2機器情報取得部117は、ステップS104にて機器表示部108に表示された機器コードをカメラが撮影することによって、当該機器コードを読み取る(ステップS105)。
【0098】
このとき、操作端末103は、ステップS105にてカメラによって機器コードを読み取られたことを検知し、予め定められたプログラムモジュールを起動する。なお、操作端末103のプログラムモジュールは、機器操作処理の開始時から実行されていてもよい。
【0099】
また、操作端末103は、第2の通信経路CP2を介して自動的に決済する決済部を備えてもよく、この場合、ステップS105にてカメラによって機器コードを読み取られたことを検知したときに、必要に応じて、決済部が、購入された商品又はサービスの決済処理をしてもよい。
【0100】
第2機器情報取得部117は、ステップS105にて読み取った機器コードに基づいて、機器IDを取得する。そして、第2機器情報取得部117は、当該取得した機器IDを第1の通信経路P1を介して通信制御装置102へ送信する(ステップS106)。
【0101】
第1機器情報取得部114は、ステップS106にて送信された機器IDを、第1の通信経路CP1を介して取得する(ステップS107)。
【0102】
出力部115は、ステップS107にて取得された機器IDが予め登録された被操作機器101の機器IDと一致するか否かを判定する(ステップS108)。一致しない場合(ステップS108;No)、出力部115は、機器操作処理を終了する(ステップS109)。
【0103】
一致した場合(ステップS108;Yes)、出力部115は、
図8に示すように、機器IDに応じた被操作機器101の操作画面に関する操作画面情報を、第1の通信経路P1を介して操作端末103へ送信する(ステップS110)。
【0104】
操作画面表示部118は、ステップS110にて送信された操作画面情報を、第1の通信経路P1を介して取得する(ステップS111)。そして、操作画面表示部118は、ステップS111にて取得した操作画面情報が示す操作画面を表示する(ステップS112)。
【0105】
操作受付部119は、操作画面へのユーザの操作を受付けると、当該操作に応じた操作情報を第1の通信経路P1を介して通信制御装置102へ送信する(ステップS113)。
【0106】
操作制御部116は、ステップS113にて送信された操作情報を第1の通信経路CP1を介して操作端末103から取得すると(ステップS114)、当該操作情報を被操作機器101へ出力する。このとき、操作情報の形式などが、操作制御部116によって適宜変換されてもよい。
【0107】
機器制御部109は、ステップS114にて出力された操作情報を取得すると、当該操作情報に従って制御することによって被操作機器101を動作させる(ステップS115)。
【0108】
例えば、被操作機器101が医療機器であり、操作情報が設定の変更を示す場合、機器制御部109は、当該操作情報に従って、医療機器の設定を変更する。また例えば、被操作機器101が飲料の自動販売機であり、操作情報が飲料の購入を示す場合、機器制御部109は、当該操作情報に従って、飲料を容器に注入して、決済処理を行う。
【0109】
機器制御部109は、ステップS115での操作情報に基づく動作が終了すると、その旨を知らせるための動作終了信号を通信制御装置102へ出力する(ステップS116)。
【0110】
機器制御部109は、ステップS116にて出力された動作終了信号を取得すると、直前のステップS113にて送信された操作情報に基づく動作の終了を、第1の通信経路P1を介して操作端末103へ通知する(ステップS117)。
【0111】
操作受付部119は、ステップS117にて出力された通知を取得すると、直前のステップS113にて送信した操作情報が示す操作及びその時刻を含む操作履歴を、操作履歴情報として保持する(ステップS118)。
【0112】
操作受付部119は、ユーザの操作に基づいて、操作終了指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS119)。操作終了指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS119;No)、ステップS113~S118の処理が繰り返し実行される。
【0113】
操作終了指示を受け付けたと判定した場合(ステップS119;Yes)、操作受付部119は、ステップS118にて保持した操作履歴に操作端末103の操作端末IDを関連付けた操作履歴情報を生成して操作履歴記憶部120に保持させる。
【0114】
続けて、
図9に示すように、操作受付部119は、第1の通信経路CP1を介して、操作終了指示を操作制御部116へ送信する(ステップS120)。
【0115】
第1無線通信部110は、ステップS120にて送信された操作終了指示を取得すると、第1の通信経路CP1を介して操作端末103と通信するための通信動作を終了する(ステップS121)。
【0116】
これにより、通信制御装置102と操作端末103との間の第1の通信経路CP1を介した近距離無線通信が終了する。そして、被操作機器101及び通信制御装置102は、機器操作処理の開始時と同様の状態に戻り、第1無線通信部110は、起動指示の受け付けを待機する。
【0117】
操作端末103と通信端末104とは、認証処理(ステップS122)を行う。認証処理は、操作端末103のユーザによる被操作機器101への操作を認証者によって認証するための処理である。
【0118】
認証処理(ステップS122)では、詳細には、通信端末104が、認証者の操作に応じて、認証IDを含む認証コードを表示する(ステップS122a)。
【0119】
認証部121は、ステップS122aにて表示された認証コードをカメラが撮影することによって、当該認証コードを読み込む(ステップS122b)。
【0120】
通信端末104は、例えば予め定められた時間が経過すると、認証コードの表示を終了する(ステップS122c)。
【0121】
認証部121は、ステップS122bにて読み込んだ認証コードに含まれる認証IDを取得し、当該取得した認証IDを、ステップS119の判定処理の後に操作履歴記憶部120に保持された操作履歴情報に関連付ける。これにより、認証部121は、認証IDを操作履歴情報に関連付けて操作履歴記憶部120に保持させる(ステップS122d)。
【0122】
これにより、認証処理(ステップS122)は終了する。
【0123】
続けて、
図10に示すように、操作端末103と、通信制御装置102及びサーバ装置105とは、履歴格納処理(ステップS123)を実行する。履歴格納処理(ステップS123)は、操作履歴などを含む操作履歴情報を操作端末103以外の装置に保持させるための処理である。
【0124】
端末送信部122は、第2の通信経路CP2に接続できるか否かを判定する(ステップS123a)。端末送信部122は、例えば、操作端末103が第2の通信経路CP2に接続するための無線を送受信可能な環境にあるか否かに基づいて、第2の通信経路CP2に接続できるか否かを判定する。
【0125】
例えば、操作端末103が第2の通信経路CP2に接続するための無線を送受信可能な環境にない場合、端末送信部122は、第2の通信経路CP2に接続できないと判定する(ステップS123a;No)。この場合、端末送信部122は、第2の通信経路CP2に接続できる環境になるまで、ステップS123aの判定処理を継続的に或いは予め定められた時間間隔で断続的に実行する。
【0126】
端末送信部122は、例えば操作端末103が第2の通信経路CP2に接続するための無線を送受信可能な環境にある場合、第2の通信経路CP2に接続できると判定する(ステップS123a;Yes)。この場合、端末送信部122は、操作端末103の操作端末IDと、ステップS122dにて保持された操作履歴情報(すなわち、認証IDが関連付けられた操作履歴情報)を含む送信情報を生成する(ステップS123b)。
【0127】
端末送信部122は、ステップS123bにて生成した送信情報を、第2の通信経路CP2を介して通信制御装置102とサーバ装置105との各々へ送信する(ステップ
S123c)。
【0128】
これにより、送信情報を送信するための通信経路に、第1の通信経路CP1とは異なるものを選択することができる。そのため、データサイズに適した通信経路を選択することができ、送信情報のデータサイズが比較的大きくなった場合であっても、比較的短時間で安定して送信情報を送信することが可能になる。
【0129】
履歴取得部113は、ステップS123cにて送信された送信情報を取得すると、当該送信情報と、当該送信情報を取得するための通信時刻とを含む操作履歴情報を保持する(ステップS123d)。
【0130】
サーバ装置105も同様に、ステップS123cにて送信された送信情報を取得すると、当該送信情報と、当該送信情報を取得するための通信時刻とを含む操作履歴情報を保持する(ステップS123e)。操作端末103は、ステップS105にて読み取った機器コード及び機器コードに含まれる機器IDを操作端末103の記憶部から消去する。これにより、通信制御装置102、操作端末103及びサーバ装置105は、機器操作処理を終了する。
【0131】
本実施の形態によれば、センサ106によってユーザ又は対象物の検知信号が取得されると、通信制御装置102は近距離無線通信の動作を開始する。そのため、被操作機器101を操作できる操作端末103は、センサ106によって検知された人の又は対象物に関連する人の操作端末103に概ね限定することができる。従って、被操作機器101が被操作機器101を操作しようとしていない人の操作端末から操作される可能性を低減することが可能になる。
【0132】
また、操作端末103から被操作機器101を操作できるので、被操作機器を操作しようとしていない人の操作端末から操作されることによる被操作機器の誤作動を抑制しつつ、操作性を向上させることが可能になる。
【0133】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態1について説明したが、実施の形態1は本発明の例示であり、例えば以下のように適宜変更されてもよい。
【0134】
例えば、第1無線通信部110は、被操作機器101が飲料の自動販売機である場合の容器への飲料の注入など、操作端末103からの操作に対応する被操作機器101の処理が終了した場合に、操作終了指示を受け付けることがなくても自動的に、近距離無線通信の動作を終了してもよい。
【0135】
また例えば、被操作機器101は、操作端末103からの操作に対応する被操作機器101の処理が終了した場合において、例えば予め定められた時間が経過しても容器が残っているなど、センサ106で検知された状態が残っているときには、その旨をユーザに音や画面表示など報知する報知部を備えてもよい。これにより、飲料が注がれた容器の取り忘れなどを防止することができる。
【0136】
また例えば、実施の形態では、操作端末103は被操作機器101を操作するための機能を備え、通信端末104は操作の認証をするための機能を備える例により説明した。
【0137】
しかし、操作端末103と通信端末104とは、各々が被操作機器101を操作するための機能と操作の認証をするための機能との両機能を備える端末であってもよい。
【0138】
さらに例えば、実施の形態では、機器IDを含む機器コードが、機器コード表示手段としての機器表示部108によって表示される例により説明した。しかし、機器コード表示手段は、画面に限られず、機器コードが印刷された被操作機器101の表面や、機器コードが印刷されて被操作機器101に貼り付けられたシールなどであってもよい。
【0139】
さらに例えば、実施の形態では、操作画面表示部118は、外部の装置である通信制御装置102から操作画面情報を取得する例により説明した。
【0140】
しかし、操作画面表示部118は、外部の装置の他の例であるサーバ装置105から操作画面情報を取得してもよい。また、操作画面表示部118は、外部の装置から取得する代わりに、機器IDに関連付けられた操作画面情報を保持する操作画面保持手段を操作端末103が備え、操作画面保持手段から機器IDを用いて操作画面情報を取得してもよい。このような操作画面情報は、例えば、操作端末103に組み込まれるプログラムモジュールに含まれてもよい。
【0141】
さらに例えば、実施の形態では、送信情報が操作履歴情報を含む例を説明したが、送信情報は、操作履歴情報を含まずに通信履歴情報のみを含んでもよい。また、端末送信部122は、外部の装置へ送信情報を送信すればよく、外部の装置は、通信制御装置102及びサーバ装置105のいずれか一方でもよく、通信制御装置102及びサーバ装置105以外の装置であってもよい。
【0142】
さらに例えば、本実施の形態では、操作端末103が通信端末104から認証IDを取得することによって認証する例を説明した。
【0143】
しかし、認証処理は、被操作機器101の操作が認証者の立ち会いの下で行われたことが認証できればよい。
【0144】
例えば、操作端末103での操作履歴を含む操作履歴情報を、操作端末103と通信端末104との各々に保持してもよい。この場合、操作端末103と通信端末104との各々が、相手方端末の識別情報と互いの通信時刻とを操作履歴情報に関連付けた送信情報を生成して、通信制御装置102及びサーバ装置105の一方又は両方へ送信するとよい。
【0145】
<<実施の形態2>>
実施の形態2では、被操作機器が備えるセンサが被操作機器101のディスプレイ部に設けられるタッチ操作検出用のセンサ(以下、「タッチセンサ」ともいう。)であり、被操作機器がICカードリーダ/ライタを備える例について説明する。
【0146】
タッチセンサによりユーザの近接を検知すると、近距離無線通信の動作を開始する。近距離無線通信を通じて操作端末から送信される機器IDと被操作機器の機器IDとが一致した場合に(ステップS108;Yes)、操作端末と被操作機器とICカードリーダ/ライタとの間の通信を確立し、操作端末より被操作機器を操作することができる。
【0147】
<<機器操作システム200の構成>>
本発明の実施の形態2に係る機器操作システム200は、被操作機器201をユーザの操作端末203から操作するためのシステムである。機器操作システム200は、実施の形態1に係る被操作機器101、通信制御装置102、操作端末103、サーバ装置105のそれぞれに代わる被操作機器201、通信制御装置202、操作端末203、サーバ装置205を備える。なお、機器操作システム200では、実施の形態1に係る通信端末104に相当する装置は備えられなくてもよい。
【0148】
本実施の形態2に係る被操作機器201は、例えば、異なるユーザによって操作される可能性がある機器のうち、ユーザ個人の確認及び証明をするための情報である本人確認情報の入力を受け付ける機器が好適採用される。このような機器の例として、金融機関、コンビニエンスストアなどに設置される現金自動預け払い機(ATM;Automatic Teller Machine)を挙げることができる。
【0149】
また本実施の形態では、本人確認情報は、公的機関から各住民に発行されるマイナンバーカードから読み取られる例により説明する。
【0150】
なお、本人確認情報は、ユーザに関する情報であって、ユーザ個人を確認するために利用されるものであればよい。マイナンバーカードは、本人確認情報を保持する媒体の一例であって、当該媒体は、運転免許証、健康保険証などであってもよい。
【0151】
<被操作機器201の機能的構成>
被操作機器201は、機能的には
図12に示すように、実施の形態1と同様の起動指示部10
7及び機器制御部109と、実施の形態1に係るセンサ106、機器表示部108に代わるセンサ206、機器表示部208とを含む。さらに、被操作機器201は、情報読取り部223を含む。
【0152】
センサ206は、実施の形態1に係るセンサ106と同様にユーザの近接を検知するためのセンサであって、ユーザ又は予め定められた対象物を検知すると検知信号を出力する。
【0153】
本実施の形態に係るセンサ206は、被操作機器201に設置されたタッチセンサであり、ユーザが接触すると当該接触を示す検知信号を出力する。
【0154】
機器表示部208は、実施の形態1と同様に、表示画面を含んで構成されることによって情報を表示する。本実施の形態に係る機器表示部208は、例えば、機器コードに加えて、PINコードを表示する。
【0155】
PINコードは、本人確認情報を被操作機器201に読み取らせるための操作(例えば、マイナンバーカードを予め定められた箇所に配置すること)が操作端末203のユーザ自身によって行われたことを確認するためのコードである。PINコードは、予め定められた時間有効なコードであってよく、例えば、複数の数字、文字などを組み合わせて構成される。
【0156】
情報読取り部223は、IC(Integrated Circuit)チップを含むカードなどから、当該ICチップに保持された情報を読み取る。また、情報読取り部223は、カードの表面及び裏面の少なくとも一方の画像を読み取る。このようなカードの一例として、マイナンバーカードを挙げることができる。
【0157】
なお、情報読取り部223は、カードのICチップが保持する情報、カードの表面及び裏面の少なくとも一方の画像のいずれか一方のみを読み取ってもよい。
【0158】
<通信制御装置202の機能的構成>
通信制御装置202は、機能的には
図13に示すように、実施の形態1と同様の第1無線通信部110、操作部111及び第2無線通信部112を含む。通信制御装置202は、機能的にはさらに、読取り指示部224を含む。なお、通信制御装置102では、実施の形態1に係る履歴取得部113に相当する機能は備えられなくてもよい。
【0159】
読取り指示部224は、読取り開始指示を被操作機器201へ出力する。読取り開始指示は、情報読取り部223によって情報を読み取るための処理を被操作機器201に行わせるための指示である。
【0160】
<操作端末203の機能的構成>
操作端末203は、機能的には
図14に示すように、実施の形態1と同様の第2機器情報取得部117、操作画面表示部118、操作受付部119及び操作履歴記憶部120を含む。なお、操作端末203では、実施の形態1に係る認証部121及び端末送信部122に相当する機能は備えられなくてもよい。
【0161】
<サーバ装置205の機能的構成>
サーバ装置205は、実施の形態1と同様に、機器操作システム200を管理する装置である。
【0162】
<被操作機器201の物理的構成>
被操作機器201は、上述の通りATMなどであり、物理的には図15に示すように、実施の形態1と同様のバス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、通信インタフェース1050、表示部1060及び入力部1070を含む。また、被操作機器201は、実施の形態1に係るセンサ106に代わるセンサ206を含む。さらに、被操作機器201は、情報読取り部223を構成するICカードリーダ/ライタ2080及びカメラ2090を含む。
【0163】
ICカードリーダ/ライタ2080は、カードに搭載されたICチップの情報の読み込み及び書き込みを行う。カメラ2090は、カードの表面及び裏面の少なくとも一方の画像を読み取って画像情報を生成する。
【0164】
なお、情報読取り部223は、カードに搭載されたICチップの情報を少なくとも読み取ればよいので、ICカードリーダ/ライタ2080に代わるICカードリーダを含んでもよい。また、情報読取り部223は、カードの少なくとも一面の画像を読み取って画像情報を生成すればよいので、カメラ2090に代わるスキャナを含んでもよい。
【0165】
<通信制御装置202、操作端末203、サーバ装置205の物理的構成>
通信制御装置202、操作端末203、サーバ装置205は、物理的には、実施の形態1に係る通信制御装置102、操作端末103、サーバ装置105のそれぞれと同様に構成されるとよい。そのため、本実施の形態に係る通信制御装置202、操作端末203、サーバ装置205の物理的な構成を示す図は、省略する。
【0166】
<<機器操作システム200の動作>>
図16~18は、本実施の形態に係る機器操作システム
200が実行する機器操作処理の流れを示す図である。機器操作処理は、実施の形態1と同様に例えば、被操作機器201、通信制御装置202、サーバ装置205の各々の予め定められたプログラムモジュールを実行し、操作端末203を稼働させた状態で開始される。機器操作処理の開始時には、通信制御装置202の第1無線通信部110は、第1の通信経路CP1を介して近距離無線通信をするための動作を停止し、起動指示の受け付けを待機している。
【0167】
センサ206は、
図16に示すように、ユーザの指などに触れられることによってユーザを検知する(ステップS201)。これにより、センサ206は、検知信号を出力する。
【0168】
続けて
図16に示すように、被操作機器201、通信制御装置202及び操作端末203は、実施の形態1と同様のステップS102~S109の処理を実行する。
【0169】
ステップS107にて取得された機器IDが予め登録された被操作機器
201の機器IDと一致した場合(ステップS108;Yes)、
図17に示すように、出力部115は、操作画面情報を、第1の通信経路P1を介して操作端末
203へ送信する(ステップS210)。
【0170】
ステップS210にて送信される操作画面情報は、機器IDに応じた被操作機器201の操作画面に関する情報であり、例えば、PINコード入力画面に関する情報である。PINコード入力画面は、PINコードを入力するための画面である。
【0171】
読取り指示部224は、読取り開始指示を被操作機器201へ出力する(ステップS224)。
【0172】
情報読取り部223は、ステップS224にて出力された読取り開始指示を受け付けると、本人確認情報を読み取る(ステップS225)。
【0173】
読取り処理(ステップS225)では例えば、ユーザが予め定められた箇所にマイナンバーカードが配置されると、情報読取り部223は、マイナンバーカードが配置されたことを検知する。そして、情報読取り部223は、マイナンバーカードのICチップに保持された本人確認情報を読み取る。また、情報読取り部223は、マイナンバーカードの一面又は両面を読み取る。
【0174】
なお、情報読取り部223は、マイナンバーカードの一面のみを読み取るか、両面を読み取るかは、予め定められればよい。両面を読み取る場合、情報読取り部223は、複数のカメラで各面を同時に読み取ってもよく、ユーザがマイナンバーカードを裏返すことで1つのカメラで片面ずつ読み取ってもよい。
【0175】
機器表示部208は、PINコードを生成し、当該生成したPINコードを表示する(ステップS226)。
【0176】
操作画面表示部118は、ステップS210にて送信された操作画面情報を、第1の通信経路P1を介して取得し(ステップS211)、当該操作画面情報が示す操作画面を表示する(ステップS212)。
【0177】
操作受付部119は、操作画面へのユーザの操作を受付けると、当該操作に応じた操作情報を第1の通信経路CP1を介して通信制御装置202へ送信する(ステップS213)。
【0178】
ステップS213にて送信される操作情報は、例えばステップS212にて表示されたPINコード入力画面に対する操作が行われた場合、ユーザが入力したPINコードを含む。
【0179】
操作制御部116は、ステップS213にて送信された操作情報を第1の通信経路CP1を介して操作端末203から取得すると(ステップS214)、当該操作情報を被操作機器201へ出力する。このとき、操作情報の形式などが、操作制御部116によって適宜変換されてもよい。
【0180】
機器制御部109は、ステップS214にて出力された操作情報を取得すると、当該操作情報に基づいて、被操作機器201を動作させる(ステップS215)。
【0181】
詳細には例えば、ステップS215において、機器制御部109は、取得した操作情報に含まれるPINコードとステップS226にて表示されたPINコードとが一致するか否かを判定する。また例えば、機器制御部109は、ステップS225にて読み取った情報を保持する。
【0182】
なお、機器制御部109は、ステップS225にて読み取った情報を、第2無線通信部112を介してサーバ装置205へ送信させてもよく、この場合、サーバ装置205は、受信した情報を保持するとよい。
【0183】
機器制御部109は、ステップS215での判定の結果を含む動作終了信号を生成し、当該生成した動作終了信号を通信制御装置202へ出力する(ステップS216)。
【0184】
詳細には機器制御部109は、PINコードが一致すると判定した場合、PINコードによる認証が成功したという判定の結果と、操作を継続するための操作画面情報とを含む動作終了信号を生成して出力する。機器制御部109は、PINコードが一致しないと判定した場合、PINコードによる認証が失敗したという判定の結果を含む動作終了信号を生成して出力する。
【0185】
機器制御部109は、ステップS216にて出力された動作終了信号を取得すると、前回送信された操作画面情報に対応する動作の終了を、第1の通信経路CP1を介して操作端末203へ通知する(ステップS217)。ステップS217にて送信される通知は、例えばステップS210にて送信された操作画面情報に対応する動作の終了を通知するものである場合、ステップS215での判定の結果と次の操作のための操作画面情報とを含む。
【0186】
操作受付部119は、ステップS217にて出力された通知を取得すると、直前のステップS213にて送信した操作情報が示す操作及びその時刻を含む操作履歴を、操作履歴情報として保持する(ステップS218)。
【0187】
操作受付部119は、ユーザの操作に基づいて、操作終了指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS230)。操作終了指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS230;No)、操作終了指示を受け付けるまで、ステップS213~218の処理が繰り返し実行される。
【0188】
操作終了指示を受け付けたと判定した場合(ステップS230;Yes)、操作受付部119及び第1無線通信部110は、実施の形態1と同様のステップS120及びS121をそれぞれ実行する。これにより、通信制御装置202、操作端末203及びサーバ装置205は、機器操作処理を終了する。
【0189】
本実施の形態によれば、センサ206によってユーザの検知信号が取得されると、通信制御装置202は近距離無線通信の動作を開始する。そのため、被操作機器201を操作できる操作端末203は、センサ206によって検知された人の操作端末203に概ね限定することができる。従って、被操作機器201が被操作機器201を操作しようとしていない人の操作端末から操作される可能性を低減することが可能になる。
【0190】
また、操作端末203から被操作機器201を操作できるので、被操作機器201を操作しようとしていない人の操作端末から操作されることによる被操作機器201の誤作動を抑制しつつ、操作性を向上させることが可能になる。
【0191】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態及び変形例について説明したが、これらは本発明の例示であり、これらは、適宜変更されてもよい。
【0192】
例えば、上述の説明で用いた流れを示す図では、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、これらの工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。これらの工程の順番は、内容的に支障のない範囲で変更されてもよい。また、上述の一実施の形態及び変形例は、内容が相反しない範囲で組み合わされてもよい。
【0193】
上記の実施の形態の一手段または全手段は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
【0194】
1.被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、近距離無線通信の動作を開始する第1の無線通信手段と、
前記第1の無線通信手段を用いて、前記操作端末からの情報に基づいて前記被操作機器を操作する操作手段と、を備える
通信制御装置。
【0195】
2.前記操作手段は、
前記被操作機器を識別するための機器情報を前記操作端末から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記機器情報に基づき、前記被操作機器の操作画面を前記操作端末に出力する出力手段と、を備える
付記1に記載の通信制御装置。
【0196】
3.前記取得手段は、コードに含まれる前記機器情報を取得した前記操作端末から取得する
付記1又は2に記載の通信制御装置。
【0197】
4.前記機器情報を含むコードは、近距離無線通信の動作を開始した場合に、前記被操作機器の画面に出力される
付記1から3のいずれか1つに記載に通信制御装置。
【0198】
5.前記第1の無線通信手段は、前記操作端末から前記被操作機器の操作を終了することを示す操作終了指示を受け付けた場合、又は、前記操作端末からの操作に対応する前記被操作機器の処理が終了した場合に、前記近距離無線通信の動作を終了する
付記1から4のいずれか1つに記載の通信制御装置。
【0199】
6.前記センサは、タッチ操作を検出するためのタッチセンサである
付記1から5のいずれか1項に記載の通信制御装置。
【0200】
7.被操作機器は、現金自動預け払い機である
付記6に記載の通信制御装置。
【0201】
8.被操作機器は、医療機器であり、
前記対象物は、前記操作端末である
付記1から5のいずれか1つに記載の通信制御装置。
【0202】
9.被操作機器は、ユーザが容器を収容させる自動販売機であり、
前記対象物は、容器である
付記1から5のいずれか1つに記載の通信制御装置。
【0203】
10.前記第1の無線通信手段とは異なる第2の無線通信手段を介して、前記操作端末から、前記操作端末の識別情報及び前記ユーザの識別情報の少なくとも1つと、前記操作履歴とを取得する操作履歴取得手段を備える
付記1から9のいずれか1つに記載の通信制御装置。
【0204】
11.前記操作端末とは異なる通信端末と前記操作端末との通信履歴に関する情報を取得する通信履歴取得手段を備える
付記1から10のいずれか1つに記載の通信制御装置。
【0205】
12.前記通信履歴は、前記通信端末の識別情報と、前記通信端末と前記操作端末との間の通信時刻とを含む
付記11に記載の通信制御装置。
【0206】
13.被操作機器を識別するための機器情報を取得する機器情報取得手段と、
前記機器情報を用いて、前記被操作機器の操作画面に関する操作画面情報を取得する操作画面取得手段と、
前記操作画面取得手段が取得した前記操作画面情報を出力する出力手段と、
前記操作画面を介した操作履歴を記憶する操作履歴記憶手段と、
操作端末の識別情報及びユーザの識別情報の少なくとも1つと、前記操作履歴と、を含む送信情報を外部の装置に送信する操作履歴送信手段を備える
操作端末。
【0207】
14.前記操作画面取得手段は、前記外部の装置から、又は、前記操作画面情報を保持する操作画面保持手段から、前記操作画面情報を取得する
付記13に記載の操作端末。
【0208】
15.前記操作画面取得手段は、第1の無線通信手段を用いて前記操作画面情報を取得し、
前記操作履歴送信手段は、前記第1の無線通信手段とは異なる、第2の無線通信手段を用いて前記送信情報を送信する
付記13に記載の操作端末。
【0209】
16.前記操作端末とは異なる通信端末と当該操作端末との通信履歴に関する情報を取得する通信履歴取得手段を備え、
前記操作履歴送信手段は、前記操作履歴の代わりに又は前記操作履歴とともに、前記通信履歴を前記送信情報に含める
付記13から15のいずれか1つに記載の操作端末。
【0210】
17.前記通信履歴は、前記通信端末の識別情報と、前記通信端末との間の通信時刻とを含む
付記16に記載の操作端末。
【0211】
18.互いに近距離無線通信を行うことが可能な通信制御装置と操作端末とを備え、
前記通信制御装置は、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、近距離無線通信の動作を開始する第1の無線通信手段と、
前記第1の無線通信手段を用いて前記操作端末から取得した情報に基づいて前記被操作機器を操作する操作手段と、を備え、
前記操作端末は、
前記被操作機器を識別するための機器情報を取得する機器情報取得手段と、
前記機器情報に基づき、前記被操作機器の操作画面を表示する操作画面表示手段と、
前記操作画面への操作に応じた前記情報を、前記第1の無線通信手段へ送信する操作情報送信手段と、を備える
機器操作システム。
【0212】
19.コンピュータが、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、近距離無線通信の動作を開始することと、
前記近距離無線通信を用いて、前記操作端末からの情報に基づいて前記被操作機器を操作することと、を含む
通信制御方法。
【0213】
20.コンピュータに、
被操作機器又は被操作機器に関する装置に設置されたセンサにより、ユーザ又は対象物の検知信号を取得すると、近距離無線通信の動作を開始することと、
前記近距離無線通信を用いて、前記操作端末からの情報に基づいて前記被操作機器を操作することと、を実行させるためのプログラム。
【0214】
21.コンピュータが、
被操作機器を識別するための機器情報を取得することと、
前記機器情報を用いて、前記被操作機器の操作画面に関する操作画面情報を取得することと、
前記操作画面取得手段が取得した前記操作画面情報を出力することと、
操作端末の識別情報及びユーザの識別情報の少なくとも1つと、前記操作画面を介した操作履歴と、を含む送信情報を外部の装置に送信することとを含む
操作端末制御方法。
【0215】
22.コンピュータに、
被操作機器を識別するための機器情報を取得することと、
前記機器情報を用いて、前記被操作機器の操作画面に関する操作画面情報を取得することと、
前記操作画面取得手段が取得した前記操作画面情報を出力することと、
操作端末の識別情報及びユーザの識別情報の少なくとも1つと、前記操作画面を介した操作履歴と、を含む送信情報を外部の装置に送信することと、を実行させるためのプログラム。
【0216】
この出願は、2020年9月29日に出願されたPCT/JP2020/036777を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0217】
100,200 機器操作システム
101,201 被操作機器
102,202 通信制御装置
103 ,203操作端末
104 通信端末
105,205 サーバ装置
106,206 センサ
107 起動指示部
108,208 機器表示部
109 機器制御部
110 第1無線通信部
111 操作部
112 第2無線通信部
113 履歴取得部
114 第1機器情報取得部
115 出力部
116 操作制御部
117 第2機器情報取得部
118 操作画面表示部
119 操作受付部
120 操作履歴記憶部
121 認証部
122 端末送信部
223 情報読取り部