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特許7616634情報システム、情報処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】情報システム、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/86 20140101AFI20250109BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20250109BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20250109BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20250109BHJP
   A63F 13/812 20140101ALN20250109BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/45
A63F13/533
A63F13/52
A63F13/812 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020130459
(22)【出願日】2020-07-31
(65)【公開番号】P2022026821
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】千葉 茂
(72)【発明者】
【氏名】酒井 昭
(72)【発明者】
【氏名】平井 純貴
(72)【発明者】
【氏名】井上 快
(72)【発明者】
【氏名】進邦 嗣郎
(72)【発明者】
【氏名】金原 俊明
(72)【発明者】
【氏名】成田 順彦
【審査官】柳 重幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-176274(JP,A)
【文献】特開2018-175004(JP,A)
【文献】特開2019-037549(JP,A)
【文献】特開2019-165505(JP,A)
【文献】特開2020-031903(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0102941(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の利用者がそれぞれ使用する複数の端末装置と通信可能なシステムであって、
仮想空間におけるゲームを進行させるゲーム制御部と、
前記複数の利用者の各々について前記仮想空間に使用場所を設定する場所設定部と、
前記複数の利用者が指示したメッセージを受付ける指示受付部と、
前記ゲームの進行を表す第1動画を、前記ゲームのプレイヤが視認する表示装置に表示させる表示制御部と、
前記ゲームの進行を表す第2動画を表示するための動画データを、前記複数の端末装置に送信する動画配信部とを具備し、
前記第2動画は、
前記仮想空間のうち第1範囲内において前記各利用者の使用場所に配置された、当該利用者を表すオブジェクトと、
前記第1範囲内において前記オブジェクトの近傍に配置された、当該オブジェクトが表す前記利用者から受付けたメッセージと、
前記仮想空間内に配置されて前記第1範囲内に位置し、第3動画を表示する仮想的な表示部とを含み、
前記第3動画は、
前記仮想空間のうち前記第1範囲とは異なる第2範囲内において前記各利用者の使用場所に配置された、当該利用者を表すオブジェクトと、
前記第2範囲内において前記オブジェクトの近傍に配置された、当該オブジェクトが表す前記利用者から受付けたメッセージとを含む
情報システム。
【請求項2】
前記第1範囲と前記第2範囲とは相互に重複する
請求項1の情報システム。
【請求項3】
前記第1動画は、前記複数の利用者の各々について、前記仮想空間における当該利用者の使用場所に前記オブジェクトが配置され、かつ、当該利用者から受付けたメッセージが当該オブジェクトの近傍に配置された画像である
請求項1または請求項2の情報システム。
【請求項4】
前記複数の利用者のうち2以上の利用者から前記指示受付部が共通のメッセージを受付けた場合、前記第2動画には、前記利用者毎に配置されるメッセージよりも大きいサイズで前記共通のメッセージが配置される
請求項1から請求項3の何れかの情報システム。
【請求項5】
前記指示受付部が、前記複数の利用者のうち第1利用者が指示した第1メッセージの受付後に、前記第1利用者の使用場所の近傍に使用場所が設定された第2利用者が指示した第2メッセージを受付けた場合、前記第2動画には、前記第2メッセージが前記第1メッセージの前面側に位置するように前記第1メッセージと前記第2メッセージとが部分的に重複して配置される
請求項1から請求項4の何れかの情報システム。
【請求項6】
複数の利用者がそれぞれ使用する複数の端末装置と通信可能な情報システムが、
仮想空間におけるゲームを進行させ、
前記複数の利用者の各々について前記仮想空間に使用場所を設定し、
前記複数の利用者が指示したメッセージを受付け、
前記ゲームの進行を表す第1動画を、前記ゲームのプレイヤが視認する表示装置に表示させ、
前記ゲームの進行を表す第2動画を表示するための動画データを、前記複数の端末装置に送信する
情報処理方法であって、
前記第2動画は、
前記仮想空間のうち第1範囲内において前記各利用者の使用場所に配置された、当該利用者を表すオブジェクトと、
前記第1範囲内において前記オブジェクトの近傍に配置された、当該オブジェクトが表す前記利用者から受付けたメッセージと、
前記仮想空間内に配置されて前記第1範囲内に位置し、第3動画を表示する仮想的な表示部とを含み、
前記第3動画は、
前記仮想空間のうち前記第1範囲とは異なる第2範囲内において前記各利用者の使用場所に配置された、当該利用者を表すオブジェクトと、
前記第2範囲内において前記オブジェクトの近傍に配置された、当該オブジェクトが表す前記利用者から受付けたメッセージとを含む
情報処理方法。
【請求項7】
複数の利用者がそれぞれ使用する複数の端末装置と通信可能なコンピュータシステムを、
仮想空間におけるゲームを進行させるゲーム制御部、
前記複数の利用者の各々について前記仮想空間に使用場所を設定する場所設定部、
前記複数の利用者が指示したメッセージを受付ける指示受付部、
前記ゲームの進行を表す第1動画を、前記ゲームのプレイヤが視認する表示装置に表示させる表示制御部、および、
前記ゲームの進行を表す第2動画を表示するための動画データを、前記複数の端末装置に送信する動画配信部
として機能させるプログラムであって、
前記第2動画は、
前記仮想空間のうち第1範囲内において前記各利用者の使用場所に配置された、当該利用者を表すオブジェクトと、
前記第1範囲内において前記オブジェクトの近傍に配置された、当該オブジェクトが表す前記利用者から受付けたメッセージと、
前記仮想空間内に配置されて前記第1範囲内に位置し、第3動画を表示する仮想的な表示部とを含み、
前記第3動画は、
前記仮想空間のうち前記第1範囲とは異なる第2範囲内において前記各利用者の使用場所に配置された、当該利用者を表すオブジェクトと、
前記第2範囲内において前記オブジェクトの近傍に配置された、当該オブジェクトが表す前記利用者から受付けたメッセージとを含む
プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームに関する動画を配信する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤからの指示に応じて仮想空間内で展開されるゲームの動画を複数の端末装置に配信する技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、各端末装置を利用して動画を視聴する利用者が入力したコメントを、仮想空間内に配置する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-37549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術では、各端末装置の利用者が入力したコメントが仮想空間内に配置されるに過ぎない。したがって、動画を視聴している利用者の規模、および、コメントを入力した利用者の割合等、複数の利用者が動画を視聴している状況を、端末装置の利用者またはゲームのプレイヤが把握できないという課題がある。以上の事情を考慮して、本発明は、ゲームの進行を表す動画の視聴の状況を容易に把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本発明のひとつの態様に係る情報システムは、複数の利用者がそれぞれ使用する複数の端末装置と通信可能なシステムであって、仮想空間におけるゲームを進行させるゲーム制御部と、前記複数の利用者の各々について前記仮想空間に使用場所を設定する場所設定部と、前記複数の利用者が指示したメッセージを受付ける指示受付部と、前記ゲームの進行を表す第1動画を、前記ゲームのプレイヤが視認する表示装置に表示させる表示制御部と、前記ゲームの進行を表す第2動画であって、前記複数の利用者の各々について、前記仮想空間における当該利用者の使用場所に当該利用者を表すオブジェクトが配置され、かつ、当該利用者から受付けたメッセージが当該オブジェクトの近傍に配置された第2動画を表示するための動画データを、前記複数の端末装置に送信する動画配信部とを具備する。
【0006】
本発明の他の態様に係る情報システムは、複数の利用者がそれぞれ使用する複数の端末装置と通信可能なシステムであって、仮想空間におけるゲームを進行させるゲーム制御部と、前記複数の利用者の各々について前記仮想空間に使用場所を設定する場所設定部と、前記複数の利用者が指示したメッセージを受付ける指示受付部と、前記ゲームの進行を表す第1動画であって、前記複数の利用者の各々について、前記仮想空間における当該利用者の使用場所に当該利用者を表すオブジェクトが配置され、かつ、当該利用者から受付けたメッセージが当該オブジェクトの近傍に配置された第1動画を、前記ゲームのプレイヤが視認する表示装置に表示させる表示制御部と、前記ゲームの進行を表す第2動画を表示するための動画データを前記複数の端末装置に送信する動画配信部とを具備する。
【0007】
本発明のひとつの態様に係る情報処理方法は、複数の利用者がそれぞれ使用する複数の端末装置と通信可能な情報システムが、仮想空間におけるゲームを進行させ、前記複数の利用者の各々について前記仮想空間に使用場所を設定し、前記複数の利用者が指示したメッセージを受付け、前記ゲームの進行を表す第1動画を、前記ゲームのプレイヤが視認する表示装置に表示させ、前記ゲームの進行を表す第2動画であって、前記複数の利用者の各々について、前記仮想空間における当該利用者の使用場所に当該利用者を表すオブジェクトが配置され、かつ、当該利用者から受付けたメッセージが当該オブジェクトの近傍に配置された第2動画を表示するための動画データを、前記複数の端末装置に送信する。
【0008】
本発明の他の態様に係る情報処理方法は、複数の利用者がそれぞれ使用する複数の端末装置と通信可能な情報システムが、仮想空間におけるゲームを進行させ、前記複数の利用者の各々について前記仮想空間に使用場所を設定し、前記複数の利用者が指示したメッセージを受付け、前記ゲームの進行を表す第1動画であって、前記複数の利用者の各々について、前記仮想空間における当該利用者の使用場所に当該利用者を表すオブジェクトが配置され、かつ、当該利用者から受付けたメッセージが当該オブジェクトの近傍に配置された第1動画を、前記ゲームのプレイヤが視認する表示装置に表示させ、前記ゲームの進行を表す第2動画を表示するための動画データを前記複数の端末装置に送信する。
【0009】
本発明のひとつの態様に係るプログラムは、複数の利用者がそれぞれ使用する複数の端末装置と通信可能なコンピュータシステムを、仮想空間におけるゲームを進行させるゲーム制御部、前記複数の利用者の各々について前記仮想空間に使用場所を設定する場所設定部、前記複数の利用者が指示したメッセージを受付ける指示受付部、前記ゲームの進行を表す第1動画を、前記ゲームのプレイヤが視認する表示装置に表示させる表示制御部、および、前記ゲームの進行を表す第2動画であって、前記複数の利用者の各々について、前記仮想空間における当該利用者の使用場所に当該利用者を表すオブジェクトが配置され、かつ、当該利用者から受付けたメッセージが当該オブジェクトの近傍に配置された第2動画を表示するための動画データを、前記複数の端末装置に送信する動画配信部、として機能させる。
【0010】
本発明の他の態様に係るプログラムは、複数の利用者がそれぞれ使用する複数の端末装置と通信可能なコンピュータシステムを、仮想空間におけるゲームを進行させるゲーム制御部、前記複数の利用者の各々について前記仮想空間に使用場所を設定する場所設定部、前記複数の利用者が指示したメッセージを受付ける指示受付部、前記ゲームの進行を表す第1動画であって、前記複数の利用者の各々について、前記仮想空間における当該利用者の使用場所に当該利用者を表すオブジェクトが配置され、かつ、当該利用者から受付けたメッセージが当該オブジェクトの近傍に配置された第1動画を、前記ゲームのプレイヤが視認する表示装置に表示させる表示制御部、および、前記ゲームの進行を表す第2動画を表示するための動画データを前記複数の端末装置に送信する動画配信部、として機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係る情報システムの構成を例示するブロック図である。
図2】配信動画の模式図である。
図3】端末装置の構成を例示するブロック図である。
図4】情報システムおよび端末装置の機能的な構成を例示するブロック図である。
図5】観客席および観戦キャラクタについて端末装置が実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図6】利用者が観客席を選択する指示受付画面の模式図である。
図7】利用者が観戦キャラクタを選択する指示受付画面の模式図である。
図8】利用者によるメッセージに入力について端末装置が実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図9】動画配信システムの構成を例示するブロック図である。
図10】ゲームシステムの構成を例示するブロック図である。
図11】プレイ動画の模式図である。
図12】利用者テーブルの模式図である。
図13】観客席および観戦キャラクタについて情報システムが実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図14】制御処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図15】利用者が指示したメッセージについて情報システムが実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図16】配信処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図17】第2実施形態における野球ゲーム画像の模式図である。
図18】第2実施形態におけるメッセージを配置する処理のフローチャートである。
図19】第3実施形態におけるメッセージの配置の説明図である。
図20】第4実施形態における野球ゲーム画像の模式図である。
図21】第5実施形態における配信動画の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。以下に記載する実施の形態は、技術的に好適な種々の限定を含む。本発明の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
【0013】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る情報システム100の構成を例示するブロック図である。情報システム100は、プレイヤP1とプレイヤP2とがプレイするゲームの状況を表す配信動画Vb(図2参照)を複数の端末装置30に配信するためのコンピュータシステムである。例えば多数の出場者が参加するイベント(esports)において、プレイヤP1とプレイヤP2とが野球ゲームにより対戦する。野球ゲームは、仮想空間内においてプレイヤP1のチームとプレイヤP2のチームとが野球により対戦する対戦ゲームである。配信動画Vbは、画像と音響とを含むコンテンツであり、野球ゲームの進行に並行して実時間的に各端末装置30に配信(すなわちライブ配信)される。なお、以下の説明においては、プレイヤP1とプレイヤP2とを特に区別する必要がない場合には単に「プレイヤP」と表記する。他の符号についても同様である。
【0014】
図1に例示される通り、情報システム100は、動画配信システム10とゲームシステム20とを具備する。複数の端末装置30の各々と動画配信システム10とは、例えばインターネット等の通信網200を介して相互に通信可能である。同様に、動画配信システム10とゲームシステム20とは、通信網200を介して相互に通信可能である。ゲームシステム20は、野球ゲームを提供するコンピュータシステムである。動画配信システム10は、ゲームシステム20が提供する野球ゲームの状況を表す配信動画Vbを複数の端末装置30に配信するコンピュータシステムである。なお、動画配信システム10とゲームシステム20とを単体の装置により実現してもよい。
【0015】
複数の端末装置30の各々は、例えばスマートフォン,タブレット端末またはパーソナルコンピュータ等の情報端末である。なお、通信網200に接続されたテレビジョン受像機等、配信動画Vbを取得および表示できる任意の機器が端末装置30として利用される。端末装置30は可搬型および据置型の何れの形態でもよい。各端末装置30の利用者Uは、情報システム100から当該端末装置30に配信される配信動画Vbを視聴する。すなわち、利用者Uは、野球ゲームの進行に並行して実時間的に、当該野球ゲームの状況を表す配信動画Vbを視聴できる。
【0016】
図2は、配信動画Vbの模式図である。図2に例示される通り、配信動画Vbは、野球ゲーム画像Bと関連動画Vcと入力欄Vdとを含む。野球ゲーム画像Bは、仮想空間Fにおいて展開される野球ゲームの状況を表す動画である。仮想空間Fには仮想カメラが設置される。仮想空間Fのうち仮想カメラの方向および画角に応じた範囲(以下「撮像範囲」という)内の空間が、野球ゲーム画像Bとして表示される。仮想カメラの撮像範囲は、野球ゲームの進行の状況または各プレイヤPからの指示に応じて随時に変更される。なお、実際の配信動画Vbは、仮想カメラを視点として仮想空間を表現した奥行きのある立体画像で構成される。
【0017】
仮想空間Fには競技フィールドFaと観戦フィールドFbとが設定される。競技フィールドFaは、仮想空間Fのうち野球ゲームが展開される空間である。競技フィールドFaには、例えば、プレイヤP1が操作する対戦キャラクタX1と、プレイヤP2が操作する対戦キャラクタX2とが配置される。対戦キャラクタX1および対戦キャラクタX2は、野球ゲームに参加する仮想的な選手を表すオブジェクトである。具体的には、対戦キャラクタX1は、野球ゲームにおける攻撃側チームの打者を表し、対戦キャラクタX2は、守備側チームの投手を表す。
【0018】
観戦フィールドFbは、仮想空間Fのうち野球ゲームを観戦するための空間であり、例えば競技フィールドFaの周囲に設定される。観戦フィールドFbには、複数の観客席Aが配列される。複数の観客席Aの各々には観戦キャラクタYが設置される。各観戦キャラクタYは、仮想空間F内において野球ゲームを観戦する仮想的な観客を表すオブジェクトである。第1実施形態の各観戦キャラクタYは、配信動画Vbを視聴する利用者Uを仮想的に表すアバターである。表示態様が相違する複数種の観戦キャラクタYの何れかが各観客席Aに設置される。なお、観戦フィールドFbの複数の観客席Aのなかには、観戦キャラクタYが配置されない観客席Aも存在する。
【0019】
各端末装置30の利用者Uは、野球ゲームに関する所望のメッセージMを入力欄Vdに入力できる。メッセージMは、例えば、野球ゲームの状況に関する感想を表す文字列、またはプレイヤPを応援する文字列である。図2に例示される通り、野球ゲーム画像Bにおいては、複数の利用者Uの各々により指示されたメッセージMが、観戦フィールドFbのうち当該利用者Uに対応する観戦キャラクタYの近傍に配置される。具体的には、観戦キャラクタYの発言を表す吹出画像BmにメッセージMが配置される。
【0020】
関連動画Vcは、野球ゲームに関連する各種の画像である。具体的には、関連動画Vcは、野球ゲームをプレイしているプレイヤP1の動画Vc1と、同様に野球ゲームをプレイしているプレイヤP2の動画Vc2とを含む。例えばプレイヤP1とプレイヤP2とが野球ゲームをプレイしている会場の様子を撮像した動画を関連動画Vcが含んでもよい。
【0021】
図3は、各端末装置30の構成を例示するブロック図である。図3に例示される通り、端末装置30は、制御装置31と記憶装置32と通信装置33と表示装置34と操作装置35とを具備する。なお、端末装置30は、単体の装置として実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置でも実現される。
【0022】
制御装置31は、例えば端末装置30の各要素を制御する単数または複数のプロセッサで構成される。具体的には、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置31が構成される。
【0023】
記憶装置32は、制御装置31が実行するプログラムと制御装置31が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置32として利用される。記憶装置32は、例えば各利用者Uを識別するための識別情報Uidを記憶する。
【0024】
通信装置33は、通信網200を介して動画配信システム10と通信する。例えば、通信装置33は、動画配信システム10から送信される動画データDbを通信網200から受信する。動画データDbは、図2に例示した配信動画Vbを表すデータである。
【0025】
表示装置34は、例えば液晶パネルまたは有機EL(ElectroLuminescence)パネル等の表示パネルで構成され、制御装置31による制御のもとで画像を表示する。具体的には、表示装置34は、通信装置33が受信した動画データDbが表す図2の配信動画Vbを表示する。なお、配信動画Vbの表示に並行して、野球ゲームの状況に応じた各種の効果音を、端末装置30の放音装置(例えばスピーカ)から再生してもよい。
【0026】
操作装置35は、利用者Uからの指示を受付ける入力機器である。操作装置35は、例えば、利用者Uが操作する複数の操作子、または、表示装置34と一体に構成されたタッチパネルである。利用者Uは、操作装置35を操作することで、仮想空間F内の複数の観客席Aのうちの所望の観客席Aと、複数種の観戦キャラクタYのうちの所望の観戦キャラクタYとを選択し、当該観戦キャラクタYの近傍に配置されるメッセージMを入力することが可能である。
【0027】
図4は、情報システム100および端末装置30の機能的な構成を例示するブロック図である。図4に例示される通り、端末装置30の制御装置31は、記憶装置32に記憶されたプログラムを実行することで複数の機能(表示制御部311,受付処理部312および指示送信部313)を実現する。なお、表示制御部311を具備する装置と受付処理部312および指示送信部313を具備する装置とを別体で構成してもよい。
【0028】
表示制御部311は、通信装置33が受信する動画データDbが表す図2の配信動画Vbを表示装置34に表示させる。利用者Uは、野球ゲームの進行に並行して実時間的に、当該野球ゲームの状況を表す配信動画Vbを視聴できる。
【0029】
受付処理部312は、利用者Uからの指示を受付ける。具体的には、受付処理部312は、観客席Aの選択と観戦キャラクタYの選択とメッセージMの入力とを利用者Uから受付ける。例えば、受付処理部312は、配信動画Vbの再生の開始前(典型的には野球ゲームの開始前)に、観客席Aおよび観戦キャラクタYの選択を利用者Uから受付ける。また、受付処理部312は、配信動画Vbの再生に並行した任意の時点で、利用者UからメッセージMの入力を受付ける。
【0030】
指示送信部313は、受付処理部312が利用者Uから受付けた指示を動画配信システム10に通知する。具体的には、指示送信部313は、指示データQaおよび指示データQbを通信装置33から動画配信システム10に送信する。指示データQaは、利用者Uの識別情報Uidと、利用者Uが選択した観客席Aを識別するための識別情報Zaと、利用者Uが選択した観戦キャラクタYを識別するための識別情報Zyとを含む。指示データQbは、利用者Uの識別情報Uidと、利用者Uが入力したメッセージMとを含む。
【0031】
図5は、端末装置30が指示データQaについて実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。配信動画Vbの配信の開始前(例えば野球ゲームの開始前)に図5の処理が実行される。
【0032】
端末装置30の受付処理部312は、図6に例示される指示受付画面R1を表示装置34に表示させる(Sa1)。指示受付画面R1は、仮想空間F内の複数の観客席Aの何れかを利用者Uが選択するための画像である。図6に例示される通り、指示受付画面R1には、観戦フィールドFb内の複数の観客席Aが、利用者Uによる選択の候補として配置される。複数の観客席Aの各々には相異なる識別情報Zaが設定される。利用者Uは、操作装置35を操作することで、指示受付画面R1の複数の観客席Aから所望の観客席Aを選択する。受付処理部312は、観客席Aの選択の指示を利用者Uから受付ける(Sa2)。
【0033】
受付処理部312は、図7に例示される指示受付画面R2を表示装置34に表示させる(Sa3)。指示受付画面R2は、複数種の観戦キャラクタYの何れかを利用者Uが選択するための画像である。図7に例示される通り、指示受付画面R2には、相異なる複数種の観戦キャラクタYが、利用者Uによる選択の候補として配置される。複数の観戦キャラクタYの各々には相異なる識別情報Zyが設定される。利用者Uは、操作装置35を操作することで、指示受付画面R2の複数種の観戦キャラクタYから所望の観戦キャラクタYを選択できる。受付処理部312は、観戦キャラクタYの選択の指示を利用者Uから受付ける(Sa4)。なお、観客席Aの選択の受付(Sa1,Sa2)と観戦キャラクタYの選択の受付(Sa3,Sa4)との順序を逆転してもよい。
【0034】
指示送信部313は、記憶装置32に記憶された利用者Uの識別情報Uidと、利用者Uが選択した観客席Aの識別情報Zaと、利用者Uが選択した観戦キャラクタYの識別情報Zyとを含む指示データQaを、通信装置33から動画配信システム10に送信する(Sa5)。すなわち、利用者Uによる観客席Aの選択と当該利用者Uによる観戦キャラクタYの選択とが動画配信システム10に通知される。以上の動作が、複数の端末装置30の各々において実行される。
【0035】
図8は、端末装置30が指示データQbについて実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。利用者Uは、表示装置34に表示される配信動画Vbを視聴しながら操作装置35を操作することで、所望のメッセージMを入力欄Vdに入力できる。利用者Uは、野球ゲームの進行に並行して任意の時点でメッセージMを指示できる。配信動画Vbの配信に並行して図8の処理が所定の周期で反復される。
【0036】
受付処理部312は、入力欄Vdに対するメッセージMの入力を利用者Uから受付けたか否かを判定する(Sb1)。メッセージMの入力を受付けた場合(Sb1:YES)、指示送信部313は、記憶装置32に記憶された利用者Uの識別情報Uidと、利用者Uが指示したメッセージMとを含む指示データQbを、通信装置33から動画配信システム10に送信する(Sb2)。他方、メッセージMの入力を受付けない場合(Sb1:NO)、指示データQbの送信(Sb2)は実行されない。野球ゲームの進行と配信動画Vbの配信とに並行して、以上に例示した図8の動作が、複数の端末装置30の各々において実行される。
【0037】
図9は、動画配信システム10の構成を例示するブロック図である。図9に例示される通り、動画配信システム10は、制御装置11と記憶装置12と通信装置13とを具備する。なお、動画配信システム10は、単体の装置として実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置でも実現される。
【0038】
制御装置11は、例えば動画配信システム10の各要素を制御する単数または複数のプロセッサで構成される。具体的には、例えばCPU、GPU、DSP、FPGA、またはASIC等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置11が構成される。
【0039】
記憶装置12は、制御装置11が実行するプログラムと制御装置11が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置12として利用される。
【0040】
通信装置13は、各端末装置30との間で通信網200を介して通信する。具体的には、通信装置13は、配信動画Vbを表す動画データDbを各端末装置30に送信する。また、通信装置13は、各利用者Uからの指示を表す指示データQaおよび指示データQbを各端末装置30から受信する。さらに、通信装置13は、ゲームシステム20との間で通信網200を介して通信する。具体的には、通信装置13は、各端末装置30から受信した指示データQaおよび指示データQbをゲームシステム20に送信する。また、通信装置13は、動画データDaをゲームシステム20から受信する。動画データDaは、野球ゲーム画像Bを表すデータである。
【0041】
図4に例示される通り、動画配信システム10の制御装置11は、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することで複数の機能(動画配信部111および指示受付部112)を実現する。なお、動画配信部111と指示受付部112とを別個の装置により実現してもよい。
【0042】
動画配信部111は、配信動画Vbを複数の端末装置30に配信する。すなわち、動画配信部111は、配信動画Vbを表す動画データDbを生成し、当該動画データDbを通信装置13から複数の端末装置30の各々に送信する。具体的には、動画配信部111は、動画データDaが表す野球ゲーム画像Bと、収録システム(図示略)により収録された関連動画Vcと、所定の入力欄Vdとを含む配信動画Vbの動画データDbを生成する。収録システムは、例えばプレイヤP1およびプレイヤP2が野球ゲームをプレイする会場に設置された撮像装置を含み、例えばプレイヤP1の動画Vc1とプレイヤP2の動画Vc2とを撮像する。なお、配信動画Vbは、「第2動画」の一例である。
【0043】
指示受付部112は、各端末装置30の利用者Uからの指示を受付ける。具体的には、指示受付部112は、各端末装置30から送信された指示データQaを通信装置13により受信し、当該指示データQaを通信装置13からゲームシステム20に送信する。すなわち、指示受付部112は、各端末装置30の利用者Uが選択した観客席Aおよび観戦キャラクタYを受付ける。同様に、指示受付部112は、各端末装置30から送信された指示データQbを通信装置13により受信し、当該指示データQbを通信装置13からゲームシステム20に送信する。すなわち、指示受付部112は、各端末装置30の利用者Uが入力したメッセージMを受付ける。
【0044】
図10は、ゲームシステム20の構成を例示するブロック図である。図10に例示される通り、ゲームシステム20は、制御装置21と記憶装置22と通信装置23と複数のゲームユニットG(G1,G2)とを具備する。なお、ゲームシステム20は、単体の装置として実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置でも実現される。
【0045】
制御装置21は、例えばゲームシステム20の各要素を制御する単数または複数のプロセッサで構成される。具体的には、例えばCPU、GPU、DSP、FPGA、またはASIC等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置21が構成される。通信装置23は、通信網200を介して動画配信システム10と通信する。
【0046】
記憶装置22は、制御装置21が実行するプログラムと制御装置21が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置22として利用される。第1実施形態の記憶装置22は、野球ゲーム画像Bを生成するために必要な各種のデータを記憶する。例えば、複数の観戦キャラクタYの各々を仮想空間F内に配置するための画像データが記憶装置22に記憶される。
【0047】
各ゲームユニットG(G1,G2)は、プレイヤPがゲームをプレイするために使用するユーザインタフェースである。プレイヤP1はゲームユニットG1を使用し、プレイヤP2はゲームユニットG2を使用する。なお、野球ゲームに専用される機器のほか、例えばスマートフォン,タブレット端末またはパーソナルコンピュータ等の情報端末も、ゲームユニットGとして利用される。
【0048】
各ゲームユニットGは、操作装置24と表示装置25とを具備する。操作装置24は、各プレイヤPによる操作を受付ける入力機器である。操作装置24は、例えば、プレイヤPが操作する複数の操作子、または、プレイヤPによる接触を検知するタッチパネルである。
【0049】
表示装置25は、例えば液晶パネルまたは有機ELパネル等の表示パネルで構成され、制御装置21による制御のもとで各種の画像を表示する。具体的には、表示装置25は、野球ゲームの状況を表す図11のプレイ動画Vaを表示する。
【0050】
図11は、プレイ動画Vaを例示する模式図である。図11に例示される通り、プレイ動画Vaは、野球ゲーム画像Bを含む。以下の説明においては、野球ゲーム画像Bがプレイ動画Vaとして表示される場合を例示する。ただし、プレイ動画Vaは、野球ゲーム画像B以外の要素を含んでもよい。プレイ動画Vaは、「第1動画」の一例である。
【0051】
プレイ動画Vaの野球ゲーム画像Bは、図2を参照して前述した通り、仮想空間Fにおいて展開される野球ゲームの状況を表す動画である。仮想空間Fには、前述の通り、競技フィールドFaと観戦フィールドFbとが設定される。競技フィールドFaにおいては、対戦キャラクタX1と対戦キャラクタX2とが登場する野球ゲームが展開される。観戦フィールドFbには、観戦キャラクタYが配置される複数の観客席Aが設定される。
【0052】
プレイヤP1は、ゲームユニットG1の表示装置25が表示するプレイ動画Vaを視聴しながら当該ゲームユニットG1の操作装置24を操作することで野球ゲームをプレイする。同様に、プレイヤP2は、ゲームユニットG2の表示装置25が表示するプレイ動画Vaを視聴しながら当該ゲームユニットG2の操作装置24を操作することで野球ゲームをプレイする。なお、ゲームユニットG1の表示装置25が表示するプレイ動画VaとゲームユニットG2の表示装置25が表示するプレイ動画Vaとの異同は不問である。また、1個の表示装置25をプレイヤP1とプレイヤP2とが共用してもよい。野球ゲームの状況に応じた各種の効果音を再生する放音装置(例えばスピーカ)を各ゲームユニットGに搭載してもよい。
【0053】
図4に例示される通り、ゲームシステム20の制御装置21は、記憶装置22に記憶されたプログラムを実行することで複数の機能(ゲーム制御部211,場所設定部212,表示制御部213)を実現する。
【0054】
ゲーム制御部211は、仮想空間Fにおいて野球ゲームを進行させる。具体的には、ゲーム制御部211は、プレイヤP1からの指示に応じた対戦キャラクタX1の制御と、プレイヤP2からの指示に応じた対戦キャラクタX2の制御とにより野球ゲームを進行させる。そして、ゲーム制御部211は、対戦キャラクタX1と対戦キャラクタX2との対戦の進行に応じてプレイヤP1およびプレイヤP2の勝敗を決定する。
【0055】
場所設定部212は、複数の利用者Uの各々について仮想空間F内の観客席Aを設定する。場所設定部212は、通信装置23が受信する指示データQaに応じて各利用者Uの観客席Aを設定する。具体的には、場所設定部212は、指示データQaを図12の利用者テーブルTに反映させる。利用者テーブルTは、複数の利用者Uの各々について、当該利用者Uの識別情報Uid(Uid_001,Uid_002,…)と、当該利用者Uが指示した観客席Aの識別情報Za(Za_001,Za_002,…)と、当該利用者Uが指示した観戦キャラクタYの識別情報Zy(Zy_001,Zy_002,…)とを対応させたデータテーブルである。具体的には、場所設定部212は、指示データQaに含まれる識別情報Uidと識別情報Zaと識別情報Zyとの組を利用者テーブルTに登録する。以上の説明から理解される通り、利用者テーブルTには、観客席Aと観戦キャラクタYとが利用者U毎に登録される。観客席Aは、各利用者Uについて設定される「使用場所」の一例である。
【0056】
図4の表示制御部213は、野球ゲームの状況を表す野球ゲーム画像Bを生成し、当該野球ゲーム画像Bを含むプレイ動画Vaを各表示装置25に表示させる。また、表示制御部213は、野球ゲーム画像Bを表す動画データDaを通信装置23から動画配信システム10に送信する。すなわち、プレイ動画Vaの野球ゲーム画像Bが配信動画Vbにも利用される。なお、表示制御部213は、表示装置25に表示させる野球ゲーム画像Bの画像データに対して例えば圧縮処理等の各種の画像処理を実施することで動画データDaを生成してもよい。動画配信システム10に対する動画データDaの送信は、野球ゲームが実行される期間内において周期的に反復される。すなわち、野球ゲームの進行に並行して動画データDaが順次に動画配信システム10に送信(ストリーミング送信)される。なお、表示装置25に供給される動画データの形式と動画配信システム10に送信される動画データDaの形式との異同は不問である。動画配信システム10に送信される動画データDaは、当該動画配信システム10での処理に好適な任意の形式で生成される。
【0057】
図13は、観客席Aおよび観戦キャラクタYを指定する指示データQaについて情報システム100が実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。配信動画Vbの配信の開始前(野球ゲームの開始前)に、各端末装置30が実行する図5の処理に並行して図13の処理が実行される。
【0058】
動画配信システム10の指示受付部112は、各端末装置30から送信された指示データQaを通信装置13により受信する(Sc1)。指示受付部112は、各端末装置30から受信した指示データQaを通信装置13からゲームシステム20に送信する(Sc2)。指示受付部112は、例えば所定長の期間毎に、当該期間内において複数の端末装置30から受信した指示データQaをゲームシステム20に対して一括的に送信する。
【0059】
ゲームシステム20の場所設定部212は、指示データQaを動画配信システム10から受信する(Sd1)。場所設定部212は、指示データQa内の識別情報Uidと識別情報Zaと識別情報Zyとの組を利用者テーブルTに登録する(Sd2)。複数の端末装置30の各々から送信された指示データQaについて以上の処理が実行されることで、観客席Aと観戦キャラクタYとが利用者U毎に設定される。
【0060】
図14は、ゲームシステム20の制御装置21が野球ゲームについて実行する処理(以下「制御処理」という)Sdの具体的な手順を例示するフローチャートである。図13に例示した処理の実行後に、例えば野球ゲームの運営者からの指示を契機として図14の制御処理Sdが開始される。
【0061】
制御処理Sdが開始されると、ゲーム制御部211は、プレイヤP1またはプレイヤP2からの指示に応じて野球ゲームを進行させる(Sd1)。表示制御部213は、野球ゲーム画像Bを生成する処理(以下「画像生成処理」という)を実行する(Sd2)。画像生成処理Sd2は、現時点における野球ゲームの状況が反映された野球ゲーム画像Bを生成する処理である。
【0062】
具体的には、画像生成処理Sd2は、仮想空間Fのうち仮想カメラの撮像範囲内の空間を表す野球ゲーム画像Bを、例えばレンダリング等を含む画像処理により生成する処理である。画像生成処理Sd2において、表示制御部213は、各利用者Uについて利用者テーブルTに登録された観戦キャラクタYを、仮想空間F内の複数の観客席Aのうち当該利用者Uについて利用者テーブルTに登録された観客席Aに配置する。具体的には、表示制御部213は、利用者テーブルTにおいて各利用者Uの識別情報Uidに対応付けられた識別情報Uaが示す観客席Aに、利用者テーブルTにおいて当該識別情報Uidに対応付けられた識別情報Uyが示す観戦キャラクタYを配置する。すなわち、画像生成処理Sd2においては、場所設定部212が仮想空間F内に利用者U毎に設定した観客席Aに、当該利用者Uを表す観戦キャラクタYが配置される。以上に例示した画像生成処理Sd2により、仮想空間F内の各観客席Aに着席した観戦キャラクタYのレンダリングが実現される。
【0063】
表示制御部213は、野球ゲーム画像Bを含むプレイ動画Vaを各ゲームユニットGの表示装置25に表示させる(Sd3)。また、表示制御部213は、野球ゲーム画像Bを表す動画データDaを、通信装置23から動画配信システム10に送信する(Sd4)。なお、表示装置25にプレイ動画Vaを表示させる処理(Sd3)と動画データDaを送信(Sd4)との順序を逆転してもよい。
【0064】
制御装置21は、野球ゲームが終了したか否かを判定する(Sd5)。野球ゲームが終了していない場合(Sd5:NO)、制御装置21は処理をステップSd1に移行する。すなわち、野球ゲームが終了するまでステップSd1からステップSd5までの処理が反復される。野球ゲームが終了した場合(Sd5:YES)、制御装置21は制御処理Sdを終了する。
【0065】
図15は、各端末装置30の利用者Uが入力したメッセージMを含む指示データQbについて情報システム100が実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。制御処理Sdに並行して図15の処理が実行される。
【0066】
動画配信システム10の指示受付部112は、通信装置13により指示データQbを受信するまで待機する(Se1:NO)。指示データQbを受信すると(Se1:YES)、指示受付部112は、当該指示データQbを通信装置13によりゲームシステム20に送信する(Se2)。
【0067】
ゲームシステム20の表示制御部213は、画像生成処理Sd2において、動画配信システム10から送信された指示データQbを野球ゲーム画像Bに反映させる処理(Sd21,Sd22)を実行する。具体的には、表示制御部213は、指示データQbを通信装置23により受信する(Sd21)。表示制御部213は、指示データQbに含まれる利用者UからのメッセージMを、仮想空間Fのうち当該利用者Uの観戦キャラクタYの近傍に配置する(Sd22)。具体的には、表示制御部213は、指示データQb内の識別情報Uidについて利用者テーブルTに登録された観戦キャラクタY(または観客席A)の近傍に、当該指示データQb内のメッセージMを配置する。以上の説明から理解される通り、利用者UによるメッセージMを含む指示データQbの受信毎に、当該指示データQb内のメッセージMが野球ゲーム画像Bに追加される。
【0068】
図16は、動画配信システム10の制御装置11が配信動画Vbの配信のために実行する処理(以下「配信処理」という)Sfの具体的な手順を例示するフローチャートである。例えば動画配信システム10の運営者からの指示を契機として配信処理Sfが開始される。配信処理Sfは、野球ゲームの進行に並行して実行される。
【0069】
配信処理Sfが開始されると、動画配信部111は、ゲームシステム20から送信された動画データDaを通信装置13により受信する(Sf1)。動画配信部111は、動画データDaが表す野球ゲーム画像Bと、収録システムから別途に取得した関連動画Vcと、事前に用意された入力欄Vdとを合成することで、配信動画Vbを生成する(Sf2)。動画配信部111は、配信動画Vbを表す動画データDbを通信装置13から複数の端末装置30に送信する(Sf3)。各端末装置30の制御装置31は、動画配信システム10から通信装置33が受信した動画データDbを利用して表示装置34に配信動画Vbを表示させる。
【0070】
動画配信部111は、配信処理Sfを終了するか否かを判定する(Sf4)。配信処理Sfを終了しない場合(Sf4:NO)、動画配信部111は処理をステップSf1に移行する。すなわち、各端末装置30に対する動画データDbの送信(Sf1~Sf3)が反復される。他方、例えばゲームシステム20による動画データDaの送信が終了した場合、または、動画配信システム10の運営者から終了が指示された場合、動画配信部111は配信処理Sfを終了する(Sf4:YES)。
【0071】
以上の説明から理解される通り、野球ゲーム画像Bにおいては、各利用者Uの観客席Aに当該利用者Uの観戦キャラクタYが配置され、かつ、各利用者Uが投稿したメッセージMが当該利用者Uの観戦キャラクタYの近傍に配置される。すなわち、配信動画Vbを視聴する利用者Uが多いほど、仮想空間F内の複数の観客席Aのうち観戦キャラクタYが配置された観客席Aの総数または割合が増加する。また、配信動画Vbを視聴する複数の利用者UのうちメッセージMを入力する利用者Uの総数または割合が多いほど、仮想空間F内に配置されるメッセージMの総数が増加する。したがって、各表示装置25を利用してプレイ動画Vaを視聴するプレイヤP、および、各端末装置30を利用して配信動画Vbを視聴する利用者Uは、配信動画Vbを視聴している利用者Uの規模、および、複数の利用者UのうちメッセージMを投稿した利用者Uの総数または割合等、配信動画Vbの視聴の状況を、直観的および視覚的に把握できる。
【0072】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0073】
図17は、第2実施形態においてプレイ動画Vaおよび配信動画Vbに含まれる野球ゲーム画像Bの模式図である。野球ゲームの進行の過程においては、複数の利用者Uが共通のメッセージMを入力する場合が想定される。第2実施形態においては、図17に例示される通り、指示受付部112が複数の利用者Uから共通のメッセージM「がんばれ!」を受付けた場合に、利用者U毎に配置されるメッセージMよりも大きいサイズで当該共通のメッセージMが配置される。すなわち、複数の利用者Uが共通に入力したメッセージMが大きいサイズで纏めて表示され、複数の利用者Uの各々について個別のメッセージMは表示されない。
【0074】
図18は、第2実施形態において表示制御部213が野球ゲーム画像BにメッセージMを配置する処理(図15のステップSd22)の具体的な手順を例示するフローチャートである。表示制御部213は、所定の閾値を上回る人数の利用者Uが共通のメッセージMを入力したか否かを判定する(Sd221)。具体的には、表示制御部213は、所定長の期間内に受信した指示データQbを参照することで、撮像範囲内に観客席Aが設定された複数の利用者Uのうち閾値を上回る人数の利用者Uが、当該期間内に共通のメッセージMを入力したか否かを判定する。判定結果が否定である場合(Sd221:NO)、すなわち、撮像範囲内において共通のメッセージMを入力した利用者Uの人数が閾値を下回る場合、表示制御部213は、第1実施形態と同様に、各利用者Uが入力したメッセージMを、当該利用者Uの観戦キャラクタY(または観客席A)の近傍に、利用者U毎に個別に配置する(Sd222)。
【0075】
他方、撮像範囲内において共通のメッセージMを入力した利用者Uの人数が閾値を上回る場合には、ステップSd221の判定結果は肯定となる。判定結果が肯定である場合(Sd221:YES)、表示制御部213は、共通のメッセージMを入力した複数の利用者Uの観戦キャラクタY(または観客席A)の近傍に、利用者U毎の個別のメッセージMと比較して大きいサイズで当該メッセージMを表示する(Sd223)。具体的には、共通のメッセージMのサイズが個別のメッセージMのサイズを上回り、かつ、共通のメッセージMが配置される吹出画像Bmのサイズが、個別のメッセージMが配置される吹出画像Bmのサイズを上回る。
【0076】
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態においては、複数の利用者Uから共通のメッセージMを受付けた場合に、当該共通のメッセージMが、利用者U毎の個別のメッセージMよりも大きいサイズで表示される。したがって、多数の利用者Uが共通のメッセージMを入力したことを、プレイ動画Vaを視聴する各プレイヤPおよび配信動画Vbを視聴する各利用者Uが、視覚的および直観的に把握できる。また、共通のメッセージMが多数の利用者Uの各々について個別に表示される構成と比較して、プレイ動画Vaまたは配信動画Vbが簡素化されるという利点もある。
【0077】
なお、以上の説明においては、撮像範囲内に観客席Aが設定された複数の利用者Uについて共通のメッセージMを表示したが、メッセージMの共通化の対象となる利用者Uの範囲は撮像範囲に限定されない。撮像範囲とは無関係に選定された所定の範囲内の利用者Uについて共通のメッセージMを入力した人数が閾値を上回る場合に、当該メッセージMを大きいサイズで表示してもよい。
【0078】
[第3実施形態]
前述の通り、各利用者Uが入力したメッセージMは、当該利用者Uについて設定された観戦キャラクタY(または観客席A)の近傍に配置される。したがって、相互に近接する観戦キャラクタYの近傍に配置された複数のメッセージMは相互に重複する場合がある。第3実施形態の表示制御部213は、野球ゲーム画像BにメッセージMを配置する処理(図15のステップSd22)において、時間的に後方に入力されたメッセージM(すなわち新しいメッセージM)が前面側に位置するように複数のメッセージMを相互に重複して配置する。
【0079】
図19は、第3実施形態におけるメッセージMの配置の説明図である。図19においては、複数の利用者Uのうち第1利用者Uが入力したメッセージM1「あと少し!」と、第1利用者Uとは相違する第2利用者Uが入力したメッセージM2「がんばれ!」とが例示されている。第1利用者Uについて設定された観客席Aと第2利用者Uについて設定された観客席Aとは仮想空間F内において相互に隣接する。すなわち、第1利用者Uの観戦キャラクタY1と第2利用者Uの観戦キャラクタY2とは相互に隣合う。第1利用者Uの観戦キャラクタY1は、仮想空間F内において第2利用者Uの観戦キャラクタY2の前方(すなわち仮想カメラ側)に位置する。なお、メッセージM1は「第1メッセージ」の一例であり、メッセージM2は「第2メッセージ」の一例である。
【0080】
図19においては、指示受付部112が、メッセージM1を含む指示データQbの受付後に、メッセージM2を含む指示データQbを受付けた場合が想定されている。以上の状況において、表示制御部213は、図19に例示される通り、メッセージM2がメッセージM1の前面側に位置するようにメッセージM1とメッセージM2とを部分的に重複して配置する。すなわち、観戦キャラクタY1と観戦キャラクタY2との前後に関わらず、メッセージM2がメッセージM1の前面側に配置される。具体的には、メッセージM2が配置された吹出画像Bmが、メッセージM1が配置された吹出画像Bmの前面側に位置する。
【0081】
第3実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第3実施形態においては、指示受付部112がメッセージM1の受付後にメッセージM2を受付けた場合に、第1利用者Uの観戦キャラクタY1(または観客席A)と第2利用者Uの観戦キャラクタY2との前後に関わらず、メッセージM2がメッセージM1の前面側に配置される。したがって、メッセージM2が受付の直後からメッセージM1の背後に隠れる事態を回避できる。なお、第2実施形態の構成を第3実施形態に適用してもよい。
【0082】
[第4実施形態]
図20は、第4実施形態においてプレイ動画Vaおよび配信動画Vbに含まれる野球ゲーム画像Bの模式図である。第1実施形態と同様に、野球ゲーム画像Bには、仮想空間Fのうち仮想カメラによる撮像範囲(以下「主撮像範囲」という)内の空間が表示される。
【0083】
図20に例示される通り、仮想空間Fには表示部Bdが配置される。表示部Bdは、画像を表示する仮想的な大型の表示機器である。表示部Bdは、例えば、仮想空間F内の観戦フィールドFbのうち例えばバックスクリーンの近傍に配置される。図20においては、主撮像範囲内に複数の観客席Aと表示部Bdとが位置する場合(すなわち競技フィールドFaが主撮像範囲内に含まれない場合)が想定されている。
【0084】
仮想空間F内には、主撮像範囲を撮像する仮想カメラのほかに補助的な仮想カメラ(以下「補助カメラ」という)が設置される。補助カメラは、仮想空間Fのうち当該補助カメラの方向および画角に応じた範囲(以下「副撮像範囲」という)Brを撮像する仮想的なカメラである。図20においては、副撮像範囲Brが主撮像範囲に重複する場合が例示されている。ただし、副撮像範囲Brと主撮像範囲とは重複しなくてもよい。副撮像範囲Brは、「特定の範囲」の一例である。
【0085】
表示制御部213は、補助カメラが撮像する副撮像範囲Br内の画像を表示部Bdに配置する。すなわち、表示部Bdは、仮想空間Fのうち副撮像範囲Br内の画像を仮想的に表示する。図20に例示される通り、表示部Bdは、副撮像範囲Br内の観客席Aおよび観戦キャラクタYと、副撮像範囲Br内に配置されたメッセージMとを表示する。
【0086】
第4実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第4実施形態においては、仮想空間Fのうち副撮像範囲Brを撮像した画像を当該仮想空間F内の表示部Bdに表示する演出が実現される。また、プレイ動画Vaを視聴するプレイヤPおよび配信動画Vbを視聴する利用者Uは、仮想空間F内における各観客席Aに配置される観戦キャラクタYおよびメッセージMを視認できるほか、仮想空間F内の表示部Bdに表示される観戦キャラクタYおよびメッセージMも視認できる。したがって、利用者Uは、仮想空間Fのうち仮想カメラに対応する主撮像範囲以外の状況(補助カメラに対応する副撮像範囲Br内の状況)を、表示部Bdにより確認することが可能である。なお、第2実施形態または第3実施形態の構成を第4実施形態に適用してもよい。
【0087】
[第5実施形態]
図21は、第5実施形態における配信動画Vbの模式図である。図21に例示される通り、第5実施形態の配信動画Vbは、第1実施形態と同様の要素(野球ゲーム画像B,関連動画Vcおよび入力欄Vd)に加えて参照画像Veを含む。参照画像Veは、指示受付部112が受付けた複数のメッセージMが時系列に配列された画像である。すなわち、各端末装置30から指示データQbを受付けた順番で各指示データQb内のメッセージMが配列される。他方、ゲームシステム20が各プレイヤPに対して表示するプレイ動画Vaは、参照画像Veを含まない。
【0088】
野球ゲーム画像Bには、指示受付部112が受付けた複数のメッセージMのうち、撮像範囲(主撮像範囲および副撮像範囲Br)内の観客席Aに対応する利用者UのメッセージMが表示される。すなわち、撮像範囲外の観客席Aに対応する利用者UのメッセージMは野球ゲーム画像Bに表示されない。野球ゲーム画像Bとは対照的に、参照画像Veには、撮像範囲の内外に関わらず、利用者Uから受付けた全部のメッセージMが配列される。
【0089】
動画配信システム10の指示受付部112は、通信装置13により受信する複数の指示データQbの各々のメッセージMを記憶装置12に順次に格納する。配信処理Sf(図16)における配信動画VBの生成(Sf2)において、動画配信部111は、動画データDaが表す野球ゲーム画像Bと、関連動画Vcおよび入力欄Vdと、記憶装置12に記憶された複数のメッセージMを時系列に配列した参照画像Veとを合成することで、配信動画Vbを生成する。
【0090】
第5実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第5実施形態の配信動画Vbは、複数のメッセージMが時系列に配列された参照画像Veを含む。したがって、配信動画Vbを視聴する利用者Uは、仮想空間Fのうち撮像範囲(主撮像範囲および副撮像範囲Br)内に配置されたメッセージMだけでなく、撮像範囲の外側の観客席Aに対応する利用者UからのメッセージMも確認できる。他方、プレイ動画Vaは参照画像Veを含まないから、各プレイヤPは野球ゲームのプレイに集中し易いという利点もある。なお、第2実施形態から第4実施形態の構成を第5実施形態に適用してもよい。また、プレイ動画Vaに参照画像Veを含ませてもよい。
【0091】
[変形例]
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。前述の各形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で併合してもよい。
【0092】
(1)前述の各形態においては、配信動画Vbを表す動画データDbを例示したが、動画データDbの形式は任意である。例えば、動画データDbが、野球ゲーム画像Bおよび関連動画Vcを表す画像データと、野球ゲーム画像Bの観戦フィールドFbに配置される複数のメッセージMと、各メッセージMが配置される観客席Aの位置(例えば仮想空間F内の座標)を指定する位置データと、を含む構成が想定される。端末装置30の表示制御部311は、動画データDbを利用して表示装置34に配信動画Vbを表示させる。具体的には、表示制御部311は、動画データDbの画像データが表す仮想空間Fのうち位置データが指定する位置にメッセージMを配置することで配信動画Vbを生成し、当該配信動画Vbを表示装置34に表示させる。なお、位置データが指定するメッセージMの位置は、野球ゲーム画像Bにおける仮想カメラの位置に応じて変換される。ただし、仮想カメラの位置が固定である場合には、位置データが指定する位置の変換は省略される。変換後の位置を表す位置データを動画データDbに含ませてもよい。野球ゲーム画像BにメッセージMが配置された配信動画Vbを情報システム100(例えばゲームシステム20)において生成する構成では、配信動画VbにおいてメッセージMが潰れる可能性がある。端末装置30において野球ゲーム画像BにメッセージMを合成することで配信動画Vbを生成する構成によれば、各メッセージMが潰れることを抑制できる。以上の説明から理解される通り、表示装置34に表示される配信動画Vb自体を動画データDbが表す必要はない。
【0093】
また、前述の各形態においては、入力欄Vdを含む配信動画Vbを表す動画データDbを例示したが、動画データDbに入力欄Vdの画像データが含まれる必要は必ずしもない。例えば、入力欄Vdは固定的に表示される画像であるから、当該入力欄Vdを表す画像データが端末装置30の記憶装置32に事前に記憶されてもよい。動画データDbは、野球ゲーム画像Bおよび関連動画Vc(すなわち配信動画Vbのうち入力欄Vd以外の部分)を表すデータである。表示制御部311は、動画データDbが表す野球ゲーム画像Bおよび関連動画Vcに対し、記憶装置32に記憶された画像データが表す入力欄Vdを付加することで配信動画Vbを生成し、当該配信動画Vbを表示装置34に表示させる。以上の説明から理解される通り、表示装置34に表示される配信動画Vbの一部が端末装置30に保持された構成も想定される。すなわち、配信動画Vbの全部を動画データDbが表す必要はない。
【0094】
以上の例示から理解される通り、動画データDbは、配信動画Vbを表示装置34に表示するためのデータとして包括的に表現される。すなわち、配信動画Vb自体を表すデータのほか、配信動画Vbを表示するための処理に利用されるデータ(例えば配信動画Vbの生成に利用されるデータ)も、動画データDbの概念には包含される。
【0095】
(2)仮想空間Fに配置されたメッセージMが仮想カメラの方向を常に向くようにメッセージMの方向を制御してもよい。具体的には、吹出画像Bmの法線が仮想カメラを通過するように吹出画像Bmの方向が制御され、当該吹出画像Bmの表面にメッセージMが配置される。以上の構成によれば、利用者UおよびプレイヤPが各メッセージMを視認し易いという利点がある。第4実施形態においては、副撮像範囲Br内のメッセージMが補助カメラの方向を常に向くようにメッセージMの方向を制御してもよい。
【0096】
(3)前述の各形態においては、利用者Uが入力欄Vdに任意のメッセージMを入力できる構成を例示したが、事前に用意された複数のメッセージMの何れかを利用者Uが選択する構成も想定される。また、前述の各形態においては、複数種の観戦キャラクタYの何れかを利用者Uが選択する構成を例示したが、利用者Uが作成した観戦キャラクタYを当該利用者Uの観客席Aに配置してもよい。
【0097】
(4)前述の各形態においては、配信動画Vbの再生の開始前(例えば野球ゲームの開始前)に利用者Uが観客席Aおよび観戦キャラクタYを選択する構成を例示したが、野球ゲームの進行に並行して利用者Uが観客席Aおよび観戦キャラクタYを選択してもよい。すなわち、野球ゲームの途中の時点において、各利用者Uの観客席Aの設定と観戦キャラクタYの配置とを実行してもよい。また、野球ゲームの開始前に、各利用者Uからの指示に応じて当該利用者Uの観戦キャラクタYを設定(カスタマイズ)および保存してもよい。また、観客席Aについては野球ゲーム毎に設定される必要はなく、例えば複数回の野球ゲームが実施される所定の期間にわたり有効な観客席A(いわば年間パスポート)が各利用者Uについて設定されてもよい。
【0098】
(5)前述の各形態においては、各端末装置30から送信された指示データQaおよび指示データQbを動画配信システム10が中継する構成を例示したが、各端末装置30から送信された指示データQaおよび指示データQbを、ゲームシステム20の通信装置23が動画配信システム10を介さずに受信してもよい。すなわち、前述の各形態における指示受付部112をゲームシステム20に搭載してもよい。
【0099】
(6)前述の各形態においては、ゲームシステム20において表示されるプレイ動画Vaと端末装置30において表示される配信動画Vbとが相違する場合を例示したが、プレイ動画Va(例えば野球ゲーム画像B)を配信動画Vbとして端末装置30に表示させてもよい。すなわち、プレイ動画Vaと配信動画Vbとは共通してもよい。
【0100】
(7)配信動画Vbを視聴する利用者Uの全員について観客席Aおよび観戦キャラクタYが設定される必要はない。すなわち、配信動画Vbを視聴する複数の利用者Uのうち一部の利用者Uのみについて観客席Aおよび観戦キャラクタYの設定とメッセージMの表示とが実行されてもよい。
【0101】
(8)前述の各形態においては、動画配信システム10が動画配信部111と指示受付部112とを具備し、ゲームシステム20がゲーム制御部211と場所設定部212と表示制御部213とを具備する構成を例示したが、各要素が設置される場所は以上の例示に限定されにない。例えば、場所設定部212を動画配信システム10に搭載した構成、または、動画配信部111をゲームシステム20に搭載した構成も想定される。
【0102】
(9)前述の各形態においては、プレイヤP1とプレイヤP2とが対戦する対戦ゲームを例示したが、本発明におけるゲームの種類は任意である。例えば、物理抽選または電子抽選等の抽選処理が実行される抽選ゲーム、複数のプレイヤPが例えばスポーツまたはボードゲームで競技する競技ゲーム、プレイヤPが音楽にあわせて動作する音楽ゲーム、プレイヤPが対戦キャラクタXを操作することで種々の目的を達成するアクションゲーム、プレイヤPが対戦キャラクタXを操作することで種々の場所を探索する探索ゲーム等の任意のゲームに本発明は適用される。以上の例示からも理解される通り、本発明が適用されるゲームにおいてプレイヤPの人数は任意である。すなわち、複数のプレイヤPが対戦または協力するゲームのほか、1人のプレイヤPがプレイするゲームにも、本発明は適用される。
【0103】
(10)前述の各形態に係る情報システム100の機能は、1以上のプロセッサ(制御装置11,制御装置21)とプログラムとの協働により実現される。前述の各形態に係るプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体または磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体も包含される。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体も除外されない。また、配信装置が通信網を介してプログラムを配信する構成では、当該配信装置においてプログラムを記憶する記憶装置が、前述の非一過性の記録媒体に相当する。
【0104】
[付記]
以上の記載から、例えば以下のように本発明の好適な態様が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0105】
[付記1]
本発明のひとつの態様(付記1)に係る情報システム(100)は、複数の利用者(U)がそれぞれ使用する複数の端末装置(30)と通信可能なシステムであって、仮想空間(F)におけるゲームを進行させるゲーム制御部(211)と、前記複数の利用者(U)の各々について前記仮想空間(F)に使用場所(A)を設定する場所設定部(212)と、前記複数の利用者(U)が指示したメッセージ(M)を受付ける指示受付部(112)と、前記ゲームの進行を表す第1動画(Va)を、前記ゲームのプレイヤ(P)が視認する表示装置(25)に表示させる表示制御部(213)と、前記ゲームの進行を表す第2動画(Vb)であって、前記複数の利用者(U)の各々について、前記仮想空間(F)における当該利用者(U)の使用場所(A)に当該利用者(U)を表すオブジェクト(Y)が配置され、かつ、当該利用者(U)から受付けたメッセージ(M)が当該オブジェクト(Y)の近傍に配置された第2動画(Vb)を表示するための動画データ(Db)を、前記複数の端末装置(30)に送信する動画配信部(111)とを具備する。
【0106】
以上の構成においては、第2動画(Vb)において、仮想空間(F)における利用者(U)毎の使用場所(A)にオブジェクト(Y)が配置され、かつ、各利用者(U)から受付けたメッセージ(M)が当該オブジェクト(Y)の近傍に配置される。したがって、各端末装置(30)を利用して第2動画(Vb)を視聴する各利用者(U)は、第2動画(Vb)を視聴している利用者(U)の規模、および複数の利用者(U)のうちメッセージ(M)を指示した利用者(U)の割合等、第2動画(Vb)の視聴の状況を、直観的および視覚的に把握できる。
【0107】
「ゲーム」の種類は任意である。例えば、複数のプレイヤ(P)が対戦するゲーム、複数のプレイヤ(P)が共通の目的の達成を目指すゲーム、または1人のプレイヤ(P)が所定の目的の達成を目指すゲーム等、プレイヤ(P)の人数または関係を問わない任意の種類のゲームに本発明は適用される。
【0108】
「ゲームの進行を表す動画(第1動画(Va)または第2動画(Vb))」は、当該動画の視聴者がゲームの進行の状況を把握可能な任意の画像である。なお、「第1動画(Va)」と「第2動画(Vb)」との異同は不問である。すなわち、プレイヤ(P)が視認する第1動画(Va)がそのまま第2動画(Vb)として各端末装置(30)に配信されてもよいし、第1動画(Va)とは相違する第2動画(Vb)が各端末装置(30)に配信されてもよい。
【0109】
仮想空間(F)内の「使用場所(A)」は、仮想空間(F)内の特定の位置に確保される地点、空間または領域である。例えば、仮想空間(F)内で複数のプレイヤ(P)が対戦するゲームについて仮想空間(F)内に仮想的な複数の観客席が配置される場合を想定すると、複数の観客席の何れかが「使用場所(A)」として利用者(U)毎に設定される。ただし、事前に用意された複数の場所から「使用場所(A)」が選択されることは必須ではない。例えば、仮想空間(F)内において利用者(U)が任意に指定した空間または領域を当該利用者(U)の「使用場所(A)」として設定してもよい。
【0110】
「オブジェクト(Y)」は、仮想空間(F)内に配置される仮想的な要素である。オブジェクト(Y)の典型例は生物的なキャラクタ(例えば人間,動物またはモンスター)である。例えば利用者(U)を表すアバターが「オブジェクト(Y)」として想定される。ただし、例えば利用者(U)の名称が表記された仮想的な看板等の非生物的な要素を「オブジェクト(Y)」として採用してもよい。
【0111】
メッセージ(M)の配置に関する「オブジェクト(Y)の近傍」とは、仮想空間(F)内に配置されたメッセージ(M)が何れのオブジェクト(Y)(または使用場所(A))に対応するメッセージ(M)であるのか(すなわちオブジェクト(Y)とメッセージ(M)との対応関係)を、第2動画(Vb)を視聴した利用者(U)が視覚的に認識できる程度に、オブジェクト(Y)(または当該オブジェクト(Y)が配置された使用場所(A))とメッセージ(M)とが相互に近接する関係を意味する。
【0112】
[付記2]
付記1の具体例(付記2)において、前記第1動画(Va)は、前記複数の利用者(U)の各々について、前記仮想空間(F)における当該利用者(U)の使用場所(A)に前記オブジェクト(Y)が配置され、かつ、当該利用者(U)から受付けたメッセージ(M)が当該オブジェクト(Y)の近傍に配置された画像である。以上の構成においては、第1動画(Va)において、仮想空間(F)における利用者(U)毎の使用場所(A)にオブジェクト(Y)が配置され、かつ、各利用者(U)から受付けたメッセージ(M)が当該使用場所(A)の近傍に配置される。したがって、ゲームをプレイするプレイヤ(P)は、第1動画(Va)を視聴している利用者(U)の規模、および複数の利用者(U)のうちメッセージ(M)を指示した利用者(U)の割合等、第2動画(Vb)の視聴の状況を、直観的および視覚的に把握できる。
【0113】
[付記3]
付記1または付記2の具体例(付記3)において、前記複数の利用者(U)のうち2以上の利用者(U)から前記指示受付部(112)が共通のメッセージ(M)を受付けた場合、前記第2動画(Vb)には、前記利用者(U)毎に配置されるメッセージ(M)よりも大きいサイズで前記共通のメッセージ(M)が配置される。以上の構成によれば、2以上の利用者(U)から共通のメッセージ(M)を受付けた場合に、当該共通のメッセージ(M)が、利用者(U)毎の個別のメッセージ(M)よりも大きいサイズで表示される。したがって、複数の利用者(U)が共通のメッセージ(M)を指示したことを、第2動画(Vb)を視聴する利用者(U)が視覚的および直観的に把握できるという利点がある。また、共通のメッセージ(M)が多数の利用者(U)の各々について個別に表示される場合と比較して、第2動画(Vb)が簡素化されるという利点もある。
【0114】
[付記4]
付記1から付記3の何れかの具体例(付記4)において、前記指示受付部(112)が、前記複数の利用者(U)のうち第1利用者(U)が指示した第1メッセージ(M1)の受付後に、前記第1利用者(U)の使用場所(A)の近傍に使用場所(A)が設定された第2利用者(U)が指示した第2メッセージ(M2)を受付けた場合、前記第2動画(Vb)には、前記第2メッセージ(M2)が前記第1メッセージ(M1)の前面側に位置するように前記第1メッセージ(M1)と前記第2メッセージ(M2)とが部分的に重複して配置される。以上の構成によれば、指示受付部(112)が第1メッセージ(M1)の受付後に第2メッセージ(M2)を受付けた場合に、第1利用者(U)の使用場所(A)と第2利用者(U)の使用場所(A)との前後に関わらず、第2メッセージ(M2)が第1メッセージ(M1)の前面側に配置される。したがって、第2メッセージ(M2)が受付の直後から第1メッセージ(M1)の背後に隠れる事態を回避できる。
【0115】
[付記5]
付記1から付記4の何れかの具体例(付記5)において、前記第2動画(Vb)は、前記仮想空間(F)に配置された仮想的な表示部(Bd)を含み、前記表示部(Bd)は、前記仮想空間(F)のうち特定の範囲(Br)内に配置された前記オブジェクト(Y)および前記メッセージ(M)を表示する。以上の態様によれば、仮想空間(F)のうち特定の範囲(Br)を撮像した画像を当該仮想空間(F)内の表示部(Bd)(仮想的な表示装置)に表示する演出を実現できる。また、第2画像を視聴する利用者(U)は、仮想空間(F)における各使用場所(A)に配置されるオブジェクト(Y)およびメッセージ(M)を視認できるほか、仮想空間(F)内の表示部(Bd)に表示されるオブジェクト(Y)およびメッセージ(M)も視認できる。
【0116】
[付記6]
本発明のひとつの態様(付記6)に係る情報システム(100)は、複数の利用者(U)がそれぞれ使用する複数の端末装置(30)と通信可能なシステムであって、仮想空間(F)におけるゲームを進行させるゲーム制御部(211)と、前記複数の利用者(U)の各々について前記仮想空間(F)に使用場所(A)を設定する場所設定部(212)と、前記複数の利用者(U)が指示したメッセージ(M)を受付ける指示受付部(112)と、前記ゲームの進行を表す第1動画(Va)であって、前記複数の利用者(U)の各々について、前記仮想空間(F)における当該利用者(U)の使用場所(A)に当該利用者(U)を表すオブジェクト(Y)が配置され、かつ、当該利用者(U)から受付けたメッセージ(M)が当該オブジェクト(Y)の近傍に配置された第1動画(Va)を、前記ゲームのプレイヤ(P)が視認する表示装置(25)に表示させる表示制御部(213)と、前記ゲームの進行を表す第2動画(Vb)を表示するための動画データ(Db)を前記複数の端末装置(30)に送信する動画配信部(111)とを具備する。以上の構成においては、第1動画(Va)において、仮想空間(F)における利用者(U)毎の使用場所(A)にオブジェクト(Y)が配置され、かつ、各利用者(U)から受付けたメッセージ(M)が当該使用場所(A)の近傍に配置される。したがって、ゲームをプレイするプレイヤ(P)は、第1動画(Va)を視聴している利用者(U)の規模、および複数の利用者(U)のうちメッセージ(M)を指示した利用者(U)の割合等、第2動画(Vb)の視聴の状況を、直観的および視覚的に把握できる。
【0117】
[付記7]
付記1から付記6の何れかの具体例(付記7)において、前記第2動画(Vb)は、前記指示受付部(112)が受付けた複数のメッセージ(M)が時系列に配列された参照画像(Ve)を含み、前記第1動画(Va)は、前記参照画像(Ve)を含まない。以上の構成においては、第2動画(Vb)は、複数のメッセージ(M)が時系列に配列された参照画像(Ve)を含む。したがって、第2動画(Vb)を視聴する利用者(U)は、仮想空間(F)のうち表示対象の範囲内に配置されたメッセージ(M)だけでなく、当該範囲外の使用場所(A)に対応する利用者(U)からのメッセージ(M)も確認できる。他方、第1動画(Va)は参照画像(Ve)を含まないから、プレイヤ(P)はゲームに集中し易い。
【0118】
[付記8]
本発明のひとつの態様(付記8)に係る情報処理方法は、複数の利用者(U)がそれぞれ使用する複数の端末装置(30)と通信可能な情報システム(100)が、仮想空間(F)におけるゲームを進行させ、前記複数の利用者(U)の各々について前記仮想空間(F)に使用場所(A)を設定し、前記複数の利用者(U)が指示したメッセージ(M)を受付け、前記ゲームの進行を表す第1動画(Va)を、前記ゲームのプレイヤ(P)が視認する表示装置(25)に表示させ、前記ゲームの進行を表す第2動画(Vb)であって、前記複数の利用者(U)の各々について、前記仮想空間(F)における当該利用者(U)の使用場所(A)に当該利用者(U)を表すオブジェクト(Y)が配置され、かつ、当該利用者(U)から受付けたメッセージ(M)が当該オブジェクト(Y)の近傍に配置された第2動画(Vb)を表示するための動画データ(Db)を、前記複数の端末装置(30)に送信する。
【0119】
[付記9]
本発明のひとつの態様(付記9)に係る情報処理方法は、複数の利用者(U)がそれぞれ使用する複数の端末装置(30)と通信可能な情報システム(100)が、仮想空間(F)におけるゲームを進行させ、前記複数の利用者(U)の各々について前記仮想空間(F)に使用場所(A)を設定し、前記複数の利用者(U)が指示したメッセージ(M)を受付け、前記ゲームの進行を表す第1動画(Va)であって、前記複数の利用者(U)の各々について、前記仮想空間(F)における当該利用者(U)の使用場所(A)に当該利用者(U)を表すオブジェクト(Y)が配置され、かつ、当該利用者(U)から受付けたメッセージ(M)が当該オブジェクト(Y)の近傍に配置された第1動画(Va)を、前記ゲームのプレイヤ(P)が視認する表示装置(25)に表示させ、前記ゲームの進行を表す第2動画(Vb)を表示するための動画データ(Db)を前記複数の端末装置(30)に送信する。
【0120】
[付記10]
本発明のひとつの態様(付記10)に係るプログラムは、複数の利用者(U)がそれぞれ使用する複数の端末装置(30)と通信可能なコンピュータシステムを、仮想空間(F)におけるゲームを進行させるゲーム制御部(211)、前記複数の利用者(U)の各々について前記仮想空間(F)に使用場所(A)を設定する場所設定部(212)、前記複数の利用者(U)が指示したメッセージ(M)を受付ける指示受付部(112)、前記ゲームの進行を表す第1動画(Va)を、前記ゲームのプレイヤ(P)が視認する表示装置(25)に表示させる表示制御部(213)、および、前記ゲームの進行を表す第2動画(Vb)であって、前記複数の利用者(U)の各々について、前記仮想空間(F)における当該利用者(U)の使用場所(A)に当該利用者(U)を表すオブジェクト(Y)が配置され、かつ、当該利用者(U)から受付けたメッセージ(M)が当該オブジェクト(Y)の近傍に配置された第2動画(Vb)を表示するための動画データ(Db)を、前記複数の端末装置(30)に送信する動画配信部(111)、として機能させる。
【0121】
[付記11]
本発明のひとつの態様(付記11)に係るプログラムは、複数の利用者(U)がそれぞれ使用する複数の端末装置(30)と通信可能なコンピュータシステムを、仮想空間(F)におけるゲームを進行させるゲーム制御部(211)、前記複数の利用者(U)の各々について前記仮想空間(F)に使用場所(A)を設定する場所設定部(212)、前記複数の利用者(U)が指示したメッセージ(M)を受付ける指示受付部(112)、前記ゲームの進行を表す第1動画(Va)であって、前記複数の利用者(U)の各々について、前記仮想空間(F)における当該利用者(U)の使用場所(A)に当該利用者(U)を表すオブジェクト(Y)が配置され、かつ、当該利用者(U)から受付けたメッセージ(M)が当該オブジェクト(Y)の近傍に配置された第1動画(Va)を、前記ゲームのプレイヤ(P)が視認する表示装置(25)に表示させる表示制御部(213)、および、前記ゲームの進行を表す第2動画(Vb)を表示するための動画データ(Db)を前記複数の端末装置(30)に送信する動画配信部(111)、として機能させる。
【符号の説明】
【0122】
100…情報システム、200…通信網、10…動画配信システム、11,21,31…制御装置、12,22,32…記憶装置、13,23,33…通信装置、20…ゲームシステム、24,35…操作装置、25,34…表示装置、G(G1,G2)…ゲームユニット、30…端末装置、111…動画配信部、112…指示受付部、211…ゲーム制御部、212…場所設定部、213…表示制御部、311…表示制御部、312…受付処理部、313…指示送信部。
図1
図2
図3
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図11
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