(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】巻取ローラ
(51)【国際特許分類】
B65H 75/24 20060101AFI20250109BHJP
B65H 75/28 20060101ALI20250109BHJP
B65H 75/10 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
B65H75/24 Z
B65H75/28
B65H75/10
(21)【出願番号】P 2022019306
(22)【出願日】2022-02-10
【審査請求日】2023-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】393007019
【氏名又は名称】株式会社アイ・イーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100074181
【氏名又は名称】大塚 明博
(74)【代理人】
【識別番号】100206139
【氏名又は名称】大塚 匡
(72)【発明者】
【氏名】大坪 努
(72)【発明者】
【氏名】三輪 淳一
【審査官】前田 浩
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第07128290(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 75/24
B65H 75/28
B65H 75/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状体を巻き取る巻取ローラであって、円柱部の外周面に軸方向に延在する溝部を有するローラ本体と、
矩形の板状体に形成され、長手方向が前記ローラ本体の軸方向に沿うように前記溝部内に配置され、一方の長辺側が前記溝部から外部へ突出し、他方の長辺側が前記溝部内に位置し、前記溝部内で他方の長辺側を支点にして回転可能に支持された帯状体受け部とを備え、
前記帯状体受け部は、他方の長辺側の両方の端部に、前記ローラ本体の軸方向に沿った棒状体の軸部を有し、
前記ローラ本体は、軸方向の両方の端部に、前記軸部を回転軸として前記帯状体受け部を前記溝部内で回転可能に支持する支持部を備えており、
前記軸部は、少なくとも軸方向の何れかにおいて、前記軸部を回転させる回転操作手段と前記帯状体受け部を前記ローラ本体に有する前記溝部内で起立状態に解除可能に保持する保持手段とを有する操作部に接続され
ており、
前記操作部に備えた前記保持手段は、
前記操作部の前記ローラ本体の端部と対向する位置に備えられ、前記ローラ本体の端部に向かって出没可能に突出する突出部を有するプランジャーと、
前記ローラ本体の前記端部側に有し、前記プランジャーの前記突出部が嵌脱可能に嵌合する保持用穴部とを有し、
前記回転操作手段により回転した前記帯状体受け部が前記溝部内で起立状態となったとき、前記プランジャーの前記突出部が前記保持用穴部に嵌合するようにしたことを特徴とする巻取ローラ。
【請求項2】
前記ローラ本体の両方の端部に取り付けられた前記支持部には、前記帯状体受け部における他方の長辺側の両方の端部に有している軸部を回転自在に嵌合する支持穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の巻取ローラ。
【請求項3】
前記操作部に備えた前記回転操作手段は、前記帯状体受け部における他方の長辺側の他方の端部に有している前記軸部に、ハンドルを備えたレバーを取り付けてなることを特徴とする請求項1または2に記載の巻取ローラ。
【請求項4】
前記ローラ本体の両方の端部に取り付けられた前記支持部の前記支持穴は、前記ローラ本体の軸心から伸びる半径方向の線と概ね直交する直線部を有し、前記支持穴の嵌合した前記帯状体受け部の前記軸部は前記直線部に沿って前記支持穴内を移動可能となっていることを特徴とする請求項2に記載の巻取ローラ。
【請求項5】
前記帯状体受け部は、前記ローラ本体におけるシャフトが取り付けられていない他方の端部側に開口し、前記ローラ本体の一方の端部側に延在する、前記帯状体の端部が挿入可能な切欠き部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の巻取ローラ。
【請求項6】
前記帯状体受け部は、
前記ローラ本体におけるシャフトが取り付けられていない他方の端部側に開口し、前記ローラ本体の一方の端部側に延在する、前記帯状体の端部が挿入可能な切欠き部を有し、前記切欠き部によって形成された他方の長辺側の長片部を棒状に形成し、前記長片部を前記支持穴に嵌合する前記軸部としていることを特徴とする請求項
2に記載の巻取ローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベルが剥離されたラベル台紙等の帯状体を巻き取る巻取ローラに関する。
【背景技術】
【0002】
ラベルとラベル台紙からなるラベル基材を下流側へ繰り出す繰り出しローラと、ラベルの貼付対象物にラベルを貼付する貼付機構と、ラベルが剥離されたラベル台紙を巻き取る巻取ローラを備えた巻取ローラを有するラベル貼付装置が知られている。
【0003】
このようなラベル貼付装置の巻取ローラにより巻き取られるラベル台紙には引張り力が働くため、巻取ローラの周面にきつく巻きつく。このため巻き取ったラベル台紙を巻取ローラから取り外すことが困難になるといった問題がある。
【0004】
このような、問題を解決するために、従来、巻き取りボビンの外周面にこの巻き取りボビンの軸芯方向に沿って前記U字型ピンの両先端部が挿入される一対の切り欠き溝を設け、巻き取りボビンの基端部での前記切り欠き溝の深さを巻き取りボビンの先端部での前記切り欠き溝よりも浅く形成し、前記U字型ピンを、巻き取りボビンの前記切り欠き溝に係合する直線部分とこの直線部分の基端部の相互間を接続する連結部分とで構成し、連結部分を両直線部分に対して折曲し、かつ直線部分の基端部には、両直線部分の先端部が前記巻き取りボビンの基端部に乗り上げた状態で巻き取りボビンの先端部に乗り上げる段部を形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この構成によれば、U字型ピンを抜き取ることにより巻き取られたラベル台紙を緩めることができるので、ラベル台紙を容易に抜き取ることができる。
【0005】
また、帯状の剥離台紙を巻き取る巻取ローラーであって、円柱状に形成され、軸方向に延びる溝部を外周面に形成したローラー本体と、棒状に形成されると共に、長手方向が前記溝部の延在方向に一致するように、かつ、一部が前記外周面から突出するように、前記溝部に対して挿入可能とされ、さらに、前記溝部に挿入された状態で前記長手方向に延びる軸線を中心に回転自在とされた挟持部と、前記挟持部を溝部に挿入した状態で、前記溝部に対する前記挟持部の回転を規制する回転規制手段と、を備え、前記挟持部が、前記溝部との間に前記剥離台紙を挟み込む挟持部位を有し、該挟持部位が、前記挟持部の軸線方向に直交する断面で、前記軸線方向に直交する第一方向の寸法を、前記軸線方向及び前記第一方向に直交する第二方向の寸法よりも長く設定した形状に形成され、前記挟持部位の前記第一方向を前記ローラー本体の径方向に向けた状態において前記ローラー本体の外周面から突出する前記挟持部位の長さは、前記挟持部位の前記第二方向を前記ローラー本体の径方向に向けた状態において前記ローラー本体の外周面から突出する前記挟持部位の長さよりも長く、前記回転規制手段は、前記挟持部位における前記第一方向を前記ローラー本体の径方向に向けた状態に保持するように、前記溝部に対する前記挟持部の回転を規制するといったものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平3-18543号公報
【文献】特許第6418494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された構成の場合、巻き取られたラベル台紙の圧力がU字ピンにかかるため、U字ピンを抜き取るのに強い力が必要になるといった問題がある。また、引き抜いたピンを紛失するおそれがあるといった問題がある。
【0008】
特許文献2の挟持部位は円柱形状であり、溝部内で狭持部位の円心を軸として回転するものである。このような特に引っかかり等のない円柱形状の狭持部位の姿勢の保持は、巻き取られた剥離台紙から圧力を強く受ける第一方向を径方向に向けた状態では、回転規制手段のみが機能しているものではなく、溝部の壁面からの支持を必要としていることは明らかである。そのため、狭持部位の寸法は、第一方向を径方向に向けた状態で溝部により狭持部位の底面及び側面が十分に支持されるように、第二方向の寸法を溝部の幅と近似の寸法に形成する必要がある。また、第二方向を径方向に向けた状態にする場合、第一方向の寸法が溝部の幅を大きく超えるものとした場合、第一方向の端部が溝部の縁に引っかかり、狭持部位の回転が困難となったり、狭持部位の第一方向が溝部に収まりきらず、狭持部位が溝部から大きく浮き上がった状態になるおそれがあるため、第一方向の寸法も溝部の幅と近似の寸法に形成する必要がある。このことから、特許文献2に記載された構成の場合、狭持部位の第一方向の寸法と第二方向の寸法の差を大きくすることができず、巻き取られた剥離台紙に生じる撓みが小さくなり、剥離台紙の引き抜きの困難性が解消しきれないといった問題がある。
【0009】
本発明の目的は、巻取ローラに巻き取られた剥離台紙等の帯状体を容易に巻取ローラから取り外すことができる巻取ローラを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、帯状体を巻き取る巻取ローラであって、円柱部の外周面に軸方向に延在する溝部を有するローラ本体と、矩形の板状体に形成され、長手方向が前記ローラ本体の軸方向に沿うように前記溝部内に配置され、一方の長辺側が前記溝部から外部へ突出し、他方の長辺側が前記溝部内に位置し、前記溝部内で他方の長辺側を支点にして回転可能に支持された帯状体受け部とを備え、前記帯状体受け部は、他方の長辺側の両方の端部に、前記ローラ本体の軸方向に沿った棒状体の軸部を有し、前記ローラ本体は、軸方向の両方の端部に、前記軸部を回転軸として前記帯状体受け部を前記溝部内で回転可能に支持する支持部を備えており、前記軸部は、少なくとも軸方向の何れかにおいて、前記軸部を回転させる回転操作手段と前記帯状体受け部を前記ローラ本体に有する前記溝部内で起立状態に解除可能に保持する保持手段とを有する操作部に接続されており、前記操作部に備えた前記保持手段は、前記操作部の前記ローラ本体の端部と対向する位置に備えられ、前記ローラ本体の端部に向かって出没可能に突出する突出部を有するプランジャーと、前記ローラ本体の前記端部側に有し、前記プランジャーの前記突出部が嵌脱可能に嵌合する保持用穴部とを有し、前記回転操作手段により回転した前記帯状体受け部が前記溝部内で起立状態となったとき、前記プランジャーの前記突出部が前記保持用穴部に嵌合するようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、前記帯状体の巻き取り時には、前記操作部を操作して前記回転操作手段により前記帯状体受け部の他方の長辺側の両方の端部に有する前記軸部を回転させ、前記ローラ本体の前記溝部内で前記帯状体受け部を起立させ、前記保持手段により起立状態に保持し、この状態で前記巻取ローラに帯状体を巻き取ると、巻き取られた前記帯状体は起立状態にある前記帯状体受け部で受けられた部分が持ち上げられ、膨らんだ状態に巻き取られる。そして、巻き取った帯状体を前記巻取ローラから取り外す場合は、前記操作部を操作して、前記保持手段による保持を解除し、前記回転操作手段により前記軸部を回転させ、起立している前記帯状体受け部を回転させて倒すと、前記巻取ローラに巻き取られた前記帯状体を受けている前記帯状体受け部が前記帯状体から離れ、前記ローラ本体と前記帯状体との間に隙間が生じ、帯状体の巻取ローラへの締め付けが緩まり、巻き取った帯状体ロールを前記巻取ローラから容易に取り外すことができる。
【0012】
また、前記帯状体受け部の起立状態の保持を軸部を操作することにより行うことができるので、前記帯状体受け部の前記溝部からの突出量を帯状体の巻き取り時と巻き取り完了時において大きく差異を設けても、前記帯状体受け部の起立状態の保持に影響がなく、起立状態の確実な保持を行うことができる。
【0013】
また、帯状体の巻取ローラへの締め付けを緩めるために、前記帯状体受け部をローラ本体から取り外す必要がなく、前記帯状体をなくすといった問題が生じない。
また、前記操作部に備えた前記保持手段は、前記操作部の前記ローラ本体の端部と対向する位置に備えられ、前記ローラ本体の端部に向かって出没可能に突出する突出部を有するプランジャーと、前記ローラ本体の前記端部側に有し、前記プランジャーの前記突出部が嵌脱可能に嵌合する穴部とを有し、前記回転操作手段により回転した前記帯状体受け部が前記溝部内で起立状態となったとき、前記プランジャーの前記突出部が前記穴部に嵌合するようにしたので、前記回転操作手段による前記帯状体受け部を回転させるといった簡単な操作により、前記帯状体受け部を前記ローラ本体に有する前記溝内で起立状態に保持し、且つ保持状態を解除することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の、前記ローラ本体の両方の端部に取り付けられた前記支持部には、前記帯状体受け部における他方の長辺側の両方の端部に有している軸部を回転自在に嵌合する支持穴が形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、前記ローラ本体の両方の端部に取り付けられた支持部には、前記帯状体受け部における他方の長辺側の両方の端部に有している前記軸部を回転自在に嵌合する支持穴が形成されているので、前記支持部に形成されている前記支持穴に前記軸部を嵌合することにより、前記支持部は、前記帯状体受け部を、前記軸部を支点として回転可能に支持することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の、前記操作部に備えた前記回転操作手段は、前記帯状体受け部における他方の長辺側の他方の端部に有している前記軸部に、ハンドルを備えたレバーを取り付けてなることを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、前記操作部に備えた前記回転操作手段は、前記帯状体受け部における他方の長辺側の一方の端部に有している前記軸部に、ハンドルを備えたレバーを取り付けてなるので、前記ハンドルで前記帯状体受け部の前記軸部に取り付けた前記レバーを回すことにより、前記帯状体受け部を容易に回転させることができる。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の、前記ローラ本体の両方の端部に取り付けられた前記支持部の前記支持穴は、前記ローラ本体の軸心から伸びる半径方向の線と概ね直交する直線部を有し、前記支持穴の嵌合した前記帯状体受け部の前記軸部は前記直線部に沿って前記支持穴内を移動可能となっていることを特徴とする。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、起立している前記帯状体受け部を回転させて倒す際に、前記支持穴内の前記直線部に当接している前記帯状体受け部の前記軸部を前記直線部に沿って前記帯状体受け部を倒した方向と反対側へ前記支持穴内を移動させることにより、前記帯状体受け部が倒された方向と反対側へ軸が移動した長さで引っ込み、且つ、倒したときの前記帯状体受け部の傾斜角が大きくなるので、前記帯状体受け部の前記溝部からの突出量をより減らすことができる。これにより、前記巻取ローラと前記帯状体との間に生じる隙間を、軸が移動しない場合よりも大きくすることができ、巻き取った帯状体ロールを前記巻取ローラから一層容易に取り外すことができる。
【0022】
請求項5に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の、前記帯状体受け部は、前記ローラ本体におけるシャフトが取り付けられていない他方の端部側に開口し、前記ローラ本体の一方の端部側に延在する、前記帯状体の端部が挿入可能な切欠き部を有することを特徴とする。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、前記帯状体受け部は、前記ローラ本体におけるシャフトが取り付けられていない他方の端部側に開口し、前記ローラ本体の一方の端部側に延在する、前記帯状体の端部が挿入可能な切欠き部を有するので、前記切欠き内に帯状体の先端を挿入して折り返すことにより帯状体の先端を巻取ローラに保持することができ、帯状体を巻取ローラへ容易にセットすることができる。
【0024】
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の、前記帯状体受け部は、前記ローラ本体におけるシャフトが取り付けられていない他方の端部側に開口し、前記ローラ本体の一方の端部側に延在する、前記帯状体の端部が挿入可能な切欠き部を有し、前記切欠き部によって形成された他方の長辺側の長片部を棒状に形成し、前記長片部を前記支持穴に嵌合する前記軸部としていることを特徴とする。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、前記帯状体受け部は、前記切欠き部によって形成された他方の長辺側の長片部を棒状に形成し、前記長片部を前記支持穴に嵌合する前記軸部としているので、前記軸部を容易に形成することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係る巻取ローラによれば、巻取ローラに巻き取られた剥離台紙等の帯状体を容易に巻取ローラから取り外すことができる巻取ローラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明に係る巻取ローラの実施の形態の一例を示す斜視図である。
【
図6】
図1に示す巻取ローラのローラ本体の円柱部を示す斜視図である。
【
図7】
図1に示す巻取ローラのローラ本体の一端側に取り付けた支持部を示す正面図である。
【
図8】
図1に示す巻取ローラのローラ本体の他端側に取り付けた支持部を示す正面図である。
【
図9】
図1に示す巻取ローラの帯状体受け部を示す側面図である。
【
図10】支持部で支持された帯状体受け部の回転動作を示す説明図である
【
図11】
図1に示す巻取ローラの操作部を示す側面図である。
【
図12】
図11に示す巻取ローラの操作部に備えた保持手段となるプランジャーの突出部を没入させた状態を示す側面図である。
【
図13】
図1に示す巻取ローラに帯状体の端部をセットする説明図でる。
【
図14】巻取ローラに帯状体を巻き取る過程を示す説明図である。
【
図15】巻取ローラへの帯状体の巻き取りが完了した状態を示す説明図である。
【
図16】巻取ローラへ巻き取った帯状体ロールを巻取ローラから取り外す過程を示す説明図である。
【
図17】巻取ローラへ巻き取った帯状体ロールを巻取ローラから取り外す過程を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に係る巻取ローラの実施の形態の一例について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る巻取ローラの実施の形態の一例を示す斜視図、
図2は
図1に示す巻取ローラを示す側面図、
図3は
図1に示す巻取ローラを示す平面図、
図4は
図1に示す巻取ローラを示す正面図、
図5は
図1に示す巻取ローラを示す背面図、
図6は
図1に示す巻取ローラのローラ本体の円柱部を示す斜視図、
図7は
図1に示す巻取ローラのローラ本体の一端側に取り付けた支持部を示す正面図、
図8は
図1に示す巻取ローラのローラ本体の他端側に取り付けた支持部を示す正面図、
図9は
図1に示す巻取ローラの帯状体受け部を示す側面図、
図10は支持部で支持された帯状体受け部の回転動作を示す説明図、
図11は
図1に示す巻取ローラの操作部を示す側面図、
図12は
図11に示す巻取ローラの操作部に備えた保持手段となるプランジャーの突出部を没入させた状態を示す側面図、
図13は
図1に示す巻取ローラに帯状体の端部をセットする説明図、
図14は巻取ローラに帯状体を巻き取る過程を示す説明図、
図15は巻取ローラへの帯状体の巻き取りが完了した状態を示す説明図、
図16は巻取ローラへ巻き取った帯状体ロールを巻取ローラから取り外す過程を示す説明図、
図17は巻取ローラへ巻き取った帯状体ロールを巻取ローラから取り外す過程を示す説明図である。
【0029】
本例に係る巻取ローラ1は、商品の包装容器や段ボールなどに順次ラベルを貼り付けるラベル貼付装置(図示せず)に備えられている。ラベル貼付装置は、商品情報や配送先等がプリントされたラベルがラベル台紙に長手方向に連続して貼られているラベル基材を繰り出しローラにより下流側に繰り出し、商品の包装容器や段ボールに貼付機構によりラベル台紙から剥離させたラベルを順次貼り付ける装置である。
【0030】
巻取ローラ1はシャフト2を介してラベル貼付装置本体(図示せず)に周方向に回転可能に支持されている。巻取ローラ1の回転は、ラベル貼付装置本体が備える駆動機構により行われ、駆動機構を操作することにより回転方向及び回転速度を変更可能としており、繰り出しローラによるラベル基材の繰り出し速度に合わせて回転し、ラベルが剥離されたラベル台紙(以下、帯状体という。)を巻き取り回収する。
【0031】
巻取ローラ1は、円柱部3の外周面に軸方向に延在する溝部4を有するローラ本体5と、矩形の板状体に形成され、溝部4内において、長手方向がローラ本体5の軸方向に沿い、一方の長辺6a側が溝部4から外部へ突出し、他方の長辺6b側が溝部4内に位置し、溝部4内で他方の長辺6b側を支点にして回転可能に支持された帯状体受け部6とを備えている。
【0032】
帯状体受け部6は、他方の長辺6b側の両方の端部に、ローラ本体5の軸方向に沿った棒状体の軸部7を有し、ローラ本体5は、軸方向の両方の端部5a,5bに、軸部7を回転軸として帯状体受け部6を溝部4内で回転可能に支持する支持部8,9を備えている。
【0033】
軸部7は、少なくとも軸方向の何れかにおいて、軸部7を回転させる回転操作手段10と帯状体受け部6をローラ本体5に有する溝部4内で起立状態に解除可能に保持する保持手段11とを有する操作部12に接続されている。
【0034】
ここで、帯状体受け部6の起立状態とは、帯状体受け部6の短方向がローラ本体5の径方向に沿うように溝部4から起き上がった状態のことをいう。
【0035】
ローラ本体5にあっては、ローラ本体5は軸方向の一方の端部5aに、ラベル貼付装置本体が備える駆動機構により駆動されローラ本体5を回転させるシャフト2が取り付けられている。
【0036】
ローラ本体5を構成する円柱部3の外周面に有する溝部4は、その深さを支持部8,9に形成された後述する支持穴が塞がれない深さに形成している。溝部4の幅は帯状体受け部6が回転可能な範囲を限定するものであり、幅が広いほど帯状体受け部6の回転させる範囲が大きくなる。溝部4の幅の広さは特に限定されないが、溝部4内で起立状態にある帯状体受け部6を回転させ倒したとき、ローラ本体5の外周から突出している帯状体受け部6の一方の長辺6a側の端部が溝部4の開口端部に当接する程度の幅であることが好ましい。
【0037】
本例では溝部4の断面形状をコ字状に形成し、溝部4の壁面4aの頂部には回転して傾斜した帯状体受け部6が当接する面取り部13を形成している。溝部4の壁面4aの頂部に面取り部13を形成することにより、面取り部13を形成していない場合に比べ、帯状体受け部6を回転させる範囲を広くすることができる。
なお、溝部4の形状は本例の形状に限られず、他にU字状等を採用することができる。
【0038】
ローラ本体5の両方の軸方向の両方の端部5a,5bに備えた支持部8,9について説明する。
【0039】
ローラ本体5のシャフト2が取り付けられている一方の端部5aに備えられた支持部8は板状に形成され、ネジ14で一方の端部5aに取り付けられている。
【0040】
支持部8には、ローラ本体5に有する溝部4内で開口し、帯状体受け部6の他方の端部側に有する軸部7aを回転自在に嵌合する支持穴15が形成されている。
【0041】
支持穴15は、後述する支持部9に形成した支持穴と共に帯状体受け部6の軸部7が嵌合されたとき、帯状体受け部6の一方の長辺6a側が溝部4から突出できる位置に形成されている。
【0042】
本例では、支持穴15をローラ本体5の軸心から伸びる半径方向の線と概ね直交する直線部15aを有するように形成している。これにより、支持穴15に嵌合した軸部7aは直線部15aに沿って支持穴15内を移動可能となっている。
【0043】
また、支持部8に帯状体の巻き取り時のズレや離脱を防ぐシールド部16が形成されている。
【0044】
また、支持部8にはシャフト2を挿入する挿入穴17、ネジ14を通す穴18が形成されている。
【0045】
ローラ本体5の他方の端部5bに備えられた支持部9は板状に形成され、ネジ19で他方の端部5bに取り付けられている。
【0046】
支持部9には、支持部8と同様に、ローラ本体5に有する溝部4内で開口し、帯状体受け部6の他方の端部側に有する軸部7bに回転自在に嵌合する支持穴20が形成されている。
【0047】
支持穴20は支持部8の支持穴15と対向するように形成されている。即ち、支持穴20は、支持部8に形成した支持穴15と共に帯状体受け部6の軸部7が嵌合されたとき、帯状体受け部6の一方の長辺6a側が溝部4から突出する位置に形成されている。
【0048】
本例では、支持穴20を支持部8の支持穴15と同様に、ローラ本体5の軸心から伸びる半径方向の線と概ね直交する直線部20aを有するように形成している。これにより、支持穴20aに嵌合した帯状体受け部6の軸部7bは直線部20aに沿って支持穴20内を移動可能となっている。
【0049】
また、支持部9には、後述するプランジャーと共に保持手段11を構成し、プランジャーの突出部が嵌脱可能に嵌合し、帯状体受け部6の起立状態を保持させる保持用穴部21と、帯状体受け部6の起立状態を解除した状態を保持する穴部22が形成されている。
【0050】
また、支持部9にはネジ19を通す穴23が形成されている。
【0051】
帯状体受け部6は、長手方向の長さを巻き取る帯状体の幅以上の長さに形成し、短方向の長さを溝部4から突出する長さに形成する。帯状体受け部6の厚みは特に限定されず、材質に合わせて巻き取られた帯状体から受ける圧力に耐えられる厚みに形成する。帯状体受け部6に使用される材質としては金属や剛性の高い合成樹脂等が使用される。
【0052】
本例では、帯状体受け部6は、ローラ本体5におけるシャフト2が取り付けられていない他方の端部5b側に開口し、ローラ本体5の一方の端部5a側に延在する、帯状体の端部が挿入可能な切欠き部24を有している。切欠き部24の長手方向の長さは、巻き取る帯状体の幅と少なくとも同じ長さに形成する。
【0053】
帯状体受け部6の他方の長辺6b側の両方の端部に有する軸部7は、支持部8,9の支持穴15,20に回転自在に嵌合できるものであれば良く、特に限定されない。例えば、矩形状の板状体に形成した帯状体受け部6の他方の長辺6b側の両方の端部からそれぞれ棒状部を突出させ軸部7とすることもできる。
【0054】
本例では、帯状体受け部6に形成された切欠き部24によって形成された他方の長辺6b側の長片部6cを棒状に形成し、これを軸部7としている。
【0055】
操作部12が有する回転操作手段10は、本例では、帯状体受け部6の他方の端部側にの軸部7bにハンドル25を備えたレバー26を取り付けた構成となっている。ハンドル25でレバー26を回すことにより、軸部7bを介して帯状体受け部6を回転させるようになっている。なお、回転操作手段10本例に限定されず、軸部7を回転させることができれば他の構成を採用することもできる。
【0056】
本例では、他方の端部側の軸部7bを、支持部9の支持穴20から突出させ、この突出部分をレバー取付部27としている。レバー取付部27にはレバー26をネジ28で取り付ける穴29が形成されている。
【0057】
操作部12が有する保持手段11は、本例では、回転操作手段10を構成するレバー26のローラ本体5の他方の端部5bに取り付けられた支持部9と対向する位置に備えられ、支持部9に向かって付勢され出没可能に突出する突出部30を有するプランジャー31と、支持部9に形成され、プランジャー31の突出部30が嵌脱可能に嵌合する保持用穴部21とで構成されている。
【0058】
本例の操作部12は、回転手段10のレバー26回転させて、保持手段11のプランジャー31の突出部30が保持用穴部21に嵌合する位置にしたとき、帯状体受け部6が起立状態となるようにしている。本例では帯状体受け部6の起立状態を帯状体受け部6の短方向がローラ本体5の径方向と沿った状態としている。この状態を起立状態とすることにより、帯状体から強い圧力を受けても姿勢を維持することができる。
【0059】
また、レバー26を回転させて、プランジャー31の突出部30が保持用穴部22に嵌合する位置にしたとき起立状態にある帯状体受け部6を回転させ、起立状態から最大回転位置に達したとき突出部30が支持部9に形成されている穴部22に嵌合し、帯状体受け部6が同位置に保持されるようにしている。
【0060】
また、プランジャー31には、突出状態にある突出部30を引っ込めるノブ32が設けられており、ノブ32を引くことにより、保持用穴部21、穴部22に嵌合している突出部30を保持用穴部21、穴部22から離脱させることができるようになっている。
【0061】
以上の構成の巻取ローラは、次のように使用される。
ラベル台紙からなる帯状体Aの巻き取りに際し、まず、ハンドル25でレバー26を回してプランジャー31の突出部30を保持用穴部21に嵌合させ、帯状体受け部6を起立状態に保持する。
【0062】
そして、ラベル貼付装置の上流側に配置された帯状体Aのロールから帯状体Aの先端を引き出し巻取ローラ1に巻き付ける。巻取ローラ1への帯状体Aの巻き付けは、帯状体Aの先端を帯状体受け部6に形成されている切欠き部24に挿入して、ローラ本体5の外周面から突出している帯状体受け部6の上に折り返し(
図13参照。)、それから巻取ローラ1を手動で回転させ、帯状体Aの先端が巻取ローラ1から外れないように巻き付ける(
図14参照。)。
【0063】
帯状体Aの巻き付けが完了したら、ラベル貼付装置を起動すし、ラベルの貼り付けを行う。ラベルが剥離された帯状体Aは、ラベル貼付装置本体が備える駆動機構により回転する巻取ローラ1により巻き取られる。巻き取られた帯状体Aは起立状態にある帯状体受け部6で受けられた部分が持ち上げられ、膨らんだ状態のロール状となる(
図15参照。)。
【0064】
ラベルの貼り付け完了後、巻取ローラ1に巻き取られてロール状となった帯状体ロールBの巻取ローラ1からの取り外しは、まず、プランジャー31に設けられているノブ32を引き、保持用穴部21に嵌合している突出部30を引っ込め保持用穴部21から離脱させて、帯状体受け部6の起立状態の保持を解除する。
【0065】
帯状体受け部6の起立状態の保持を解除したら、ハンドル25でレバー26を回して帯状体受け部6を回転させて倒す(
図16参照。)。帯状体受け部6の回転は最大回転位置まで回転させ、同位置でプランジャー31の突出部30を穴部22に嵌合させる。このとき、本例では、支持穴15,20に直線部15a,20aを形成しているので、帯状体受け部6の回転に伴い軸部7が直線部15a,20aに沿って帯状体受け部6を倒した方向と反対側へ移動し、帯状体受け部6は倒された方向と反対側へ、軸7が移動した長さで引っ込む。
【0066】
帯状体受け部6が倒れ、倒された方向と反対側へ、軸7が移動した長さで引っ込むと、帯状体受け部6の溝部4からの突出量が起立状態よりも小さくなる。言い換えると、帯状体受け部6が倒れ、倒された方向と反対側へ、軸7が移動した長さで引っ込むと、帯状体受け部6の突出端からローラ本体5の軸心までの長さが、起立状態時よりも短くなる。これにより、帯状体Aを受けている帯状体受け部6が帯状体Aから離れ、ローラ本体5と帯状体Aとの間に隙間Sが生じ、帯状体Aの巻取ローラ1への締め付けが緩む(
図16参照。)。
このような状態から、巻取ローラ1から帯状体ロールBを抜き出す。
【0067】
以上のような巻取ローラ1によれば、円柱部3の外周面に軸方向に延在する溝部4を有するローラ本体5と、矩形の板状体に形成され、長手方向がローラ本体5の軸方向に沿うように溝部4内に配置され、一方の長辺6a側が溝部4から外部へ突出し、他方の長辺6b側が溝部4内に位置し、溝部4内で他方の長辺6b側を支点にして回転可能に支持された帯状体受け部6とを備え、帯状体受け部6は、他方の長辺6b側の両方の端部に、ローラ本体5の軸方向に沿った棒状体の軸部7を有し、ローラ本体5の両方の端部5a,5bには、軸部7を回転軸心として帯状体受け部6をローラ本体5に有する溝部4内で回転可能に支持する支持部8,9が取り付けられており、さらに軸部7を回転させる回転操作手段10と帯状体受け部6をローラ本体5に有する溝部4内で起立状態に解除可能に保持する保持手段11とを有する操作部12を備えているので、帯状体Aの巻き取り時には、操作部12を操作して回転操作手段10により帯状体受け部6の他方の長辺6b側の両方の端部に有する軸部7を回転させ、ローラ本体5の溝部4内で帯状体受け部6を起立させ、保持手段11により起立状態に保持し、この状態で巻取ローラ1に帯状体Aを巻き取ることにより、巻き取られた帯状体Aは起立状態にある帯状体受け部6で受けられた部分が持ち上げられ、膨らんだ状態に巻き取られる。そして、巻取ローラ1に巻き取った帯状体Aを巻取ローラ1から取り外す場合は、操作部12を操作して、保持手段11による保持を解除し、回転操作手段10により軸部7を回転させ、起立している帯状体受け部6を回転させて倒すと、帯状体受け部6の溝部4からの突出量が少なくなるので、帯状体Aを受けている帯状体受け部6が帯状体Aから離れ、ローラ本体5と帯状体Aとの間に隙間Sが生じ、帯状体Aの巻取ローラ1への締め付けが緩まり、巻き取った帯状体ロールBを巻取ローラ1から容易に取り外すことができる。
【0068】
また、帯状体受け部6の起立状態の保持を軸部7を操作することにより行うことができるので、帯状体受け部6の溝部4からの突出量を帯状体の巻き取り時と巻き取り完了時において大きく差異を設けても、帯状体受け部6の起立状態の保持に影響がなく、起立状態の確実な保持を行うことができる。
【0069】
また、帯状体の巻取ローラへの締め付けを緩めるために、帯状体受け部6をローラ本体5から取り外す必要がなく、前記帯状体をなくすといった問題が生じない。
【0070】
本例では、ローラ本体5の両方の端部5a,5bに取り付けられた支持部8,9には、帯状体受け部6における他方の長辺6b側の両方の端部に有している軸部7を回転自在に嵌合する支持穴15,20が形成されているので、支持穴15,20に軸部7を嵌合することにより、支持部8,9により帯状体受け部6を軸部7を中心に回転可能に支持することができる。
【0071】
そして、本例では、支持部8,9の支持穴15,20は、ローラ本体5の軸心から伸びる半径方向の線と概ね直交する直線部15a,20aを有し、支持穴15,20の嵌合した帯状体受け部6の軸部7は直線部15a,20aに沿って支持穴15,20内を移動可能となっているので、起立している帯状体受け部6を回転させて倒す際に、支持穴15,20内の直線部15a,20aに当接している帯状体受け部6の軸部7を直線部15a,20aに沿って支持穴15,20内を移動させることにより、帯状体受け部6が倒された方向と反対側へ軸部7が移動した長さで引っ込み、且つ、倒したときの帯状体受け部6の傾斜角が大きくなるので、帯状体受け部6の溝部4からの突出量をより小さくすることができる。つまり、ローラ本体5の軸心から、溝部4から突出している帯状体受け部6の突出端までの長さが、起立状態のときよりもさらに短くなるので、巻取ローラ1と帯状体Aとの間に生じる隙間Sが大きくなり、巻き取った帯状体ロールBを巻取ローラ1から一層容易に取り外すことができる。
【0072】
また、本例では、操作部12に備えた回転操作手段10は、帯状体受け部6における他方の長辺6b側の一方の端部に有している軸部7bに、ハンドル25を備えたレバー26を取り付けてなるので、ハンドル25でレバー26を回すことにより、帯状体受け部6を容易に回転させることができる。
【0073】
また、本例では、操作部12に備えた保持手段11は、回転操作手段10を構成するレバー26のローラ本体5の他方の端部5bに取り付けられた支持部9と対向する位置に備えられ、支持部9に向かって付勢され出没可能に突出する突出部30を有するプランジャー31と、支持部9に形成され、プランジャー31の突出部30が嵌脱可能に嵌合する保持用穴部21とで構成され、ハンドル25でレバー26を回すことにより、軸部7bを介して帯状体受け部6を回転させ、帯状体受け部6が起立状態となったとき、プランジャー31の突出部30が保持用穴部21に嵌合するようにしたので、ハンドル25でレバー26を回し帯状体受け部6を回転させるといった簡単な操作により、帯状体受け部6をローラ本体5に有する溝部4内で起立状態に保持し、且つ保持状態を解除することができる。
【0074】
また、本例では帯状体受け部6には、帯状体Aの端部が挿入可能な切欠き部24を有しているので、帯状体Aの巻き取りに際し、帯状体Aの先端を帯状体受け部6に形成されている切欠き部24に挿入して、ローラ本体5の外周面から突出している帯状体受け部6の上に折り返し、それから巻取ローラ1を手動で回転させることにより、帯状体Aの先端が巻取ローラ1から外れないように容易にセットすることができる。
【0075】
また、本例では帯状体受け部6は、切欠き部24によって形成された他方の長辺6b側の長片部6cを棒状に形成し、長片部6cを支持穴15,20に嵌合する軸部7としているので、軸部7を容易に形成することができる。
【符号の説明】
【0076】
1 巻取ローラ
2 シャフト
3 円柱部
4 溝部
4a 壁面
5 ローラ本体
5a ローラ本体の一方の端部
5b ローラ本体の他方の端部
6 帯状体受け部
6a 帯状体受け部の一方の長辺
6b 帯状体受け部の他方の長辺
6c 長片部
7 軸部
7a 他方の長辺側の一方の端部に有する軸部
7b 他方の長辺側の他方の端部に有する軸部
8、9 支持部
10 回転操作手段
11 保持手段
12 操作部
13 面取り部
14 ネジ
15 支持穴
15a 直線部
16 シールド部
17 挿入穴
18 穴
19 ネジ
20 支持穴
20a 直線部
21 保持用穴部
22 穴部
23 穴
24 切欠き部
25 ハンドル
26 レバー
27 レバー取付部
28 ネジ
29 穴
30 突出部
31 プランジャー
32 ノブ
A 帯状体
B 帯状体ロール