(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】イメージ装置及びイメージ検出方法
(51)【国際特許分類】
H10F 39/12 20250101AFI20250109BHJP
G02B 3/00 20060101ALI20250109BHJP
H04N 25/70 20230101ALI20250109BHJP
H04N 23/54 20230101ALI20250109BHJP
H04N 23/55 20230101ALI20250109BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20250109BHJP
【FI】
H01L27/146 D
G02B3/00 A
H04N25/70
H04N23/54
H04N23/55 100
H04N23/60
(21)【出願番号】P 2020180725
(22)【出願日】2020-10-28
【審査請求日】2023-10-13
(31)【優先権主張番号】10-2019-0174035
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】崔 奎煥
(72)【発明者】
【氏名】趙 良鎬
【審査官】柴山 将隆
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-526294(JP,A)
【文献】特開2012-100204(JP,A)
【文献】特開2003-229550(JP,A)
【文献】特開2006-156898(JP,A)
【文献】特開2016-015430(JP,A)
【文献】特表2012-507250(JP,A)
【文献】特表2009-529291(JP,A)
【文献】特開2006-267391(JP,A)
【文献】特開2019-003974(JP,A)
【文献】国際公開第2004/027880(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2007/0091197(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
G02B 3/00
H04N 25/70
H04N 23/54
H04N 23/55
H04N 23/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の検出エレメントを含む検出アレイと、
光軸(optical axis)に対して垂直な断面が非円形(non-circular shape)で構成され、外部から受け取った光を通過させて伝達する複数の結像光学レンズを含む結像レンズアレイと、
前記結像レンズアレイと検出アレイとの間に設けられ、前記結像レンズアレイを通過した光を前記検出エレメントに伝達する複数の集光レンズを含む集光レンズアレイと、
を含み、
前記結像光学レンズの個数は、前記複数の集光レンズの個数よりも少な
く、
前記複数の結像光学レンズのそれぞれの外郭部分において、前記複数の結像光学レンズのそれぞれの中心から検出領域の外郭までの仮想直線と平行するように入射される第1光線の第1屈折角、及び前記複数の結像光学レンズのそれぞれの光軸に平行するように入射される第2光線の第2屈折角が互いに同一である、
イメージ装置。
【請求項2】
複数の追加光学レンズを含む追加光学レンズアレイをさらに含み、
前記複数の追加光学レンズのそれぞれは、前記光軸に対して垂直な断面が円形及び非円形の1つから構成され、前記結像レンズアレイを基準として前記検出アレイの反対側に配置される、請求項1に記載のイメージ装置。
【請求項3】
前記結像レンズアレイは、前記追加光学レンズアレイよりも前記集光レンズアレイに隣接して配置されたレンズアレイである、請求項2に記載のイメージ装置。
【請求項4】
前記結像レンズアレイを基準として前記検出アレイの反対側に配置され、前記光を通過させる絞りをさらに含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のイメージ装置。
【請求項5】
前記検出アレイは、
前記複数の検出エレメントのうち、前記検出エレメントの一部を含む検出領域を含み、
前記検出領域は、前記複数の結像光学レンズから光を受け取り、かつ長方形であり、
前記複数の結像光学レンズのそれぞれの前記断面は、前記長方形
の検出領域の短辺の長さよりも大径を有する円形レンズの一部に該当する形態である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のイメージ装置。
【請求項6】
前記複数の結像光学レンズは、前記長方形
の検出領域の短辺の長さよりも大径を有する円形レンズの一部が切開されたレンズである、請求項5に記載のイメージ装置。
【請求項7】
前記複数の結像光学レンズのそれぞれは、絞りの枠部地点から検出領域の外郭までの仮想直線と交差するように構成される、請求項1に記載のイメージ装置。
【請求項8】
前記第1光線が前記検出アレイに到達する第1光の経路及び前記第2光線が前記検出アレイに到達する第2光の経路の差は閾値経路の差未満である、請求項
1に記載のイメージ装置。
【請求項9】
前記検出アレイによって検知された検出情報に基づいて、イメージを生成するプロセッサをさらに含む、請求項1乃至
8のいずれか一項に記載のイメージ装置。
【請求項10】
イメージング装置であって、
複数の検出エレメント及び前記複数の検出エレメントの一部を含む検出領域を含む検出アレイと、
それぞれが前記イメージング装置の外部から受け取った光を送信し、光軸に垂直に非円形断面を有する複数の結像光学レンズを含む結像レンズアレイと、
前記結像レンズアレイと前記検出アレイとの間に設けられる複数の集光レンズを含み、
前記検出エレメントに前記結像レンズアレイを通過する光を伝達する集光レンズアレイと、
複数の追加光学レンズを含んで前記検出アレイに反対となる前記結像レンズアレイ側に配置される追加光学レンズアレイと、
を含み、
前記複数の結像光学レンズのそれぞれの非円形断面は、円形レンズの直径が長方形検出領域の短辺の長さより大きい部分が切開されている前記円形レンズに対応する、イメージング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下、イメージ装置に関する技術が提供される。
【背景技術】
【0002】
光学技術及びイメージ処理技術の発達に伴って、マルチメディアコンテンツ、セキュリティ、及び認識など広範囲な分野で撮影装置が活用されている。例えば、撮影装置は、モバイル機器、カメラ、車両、及びコンピュータなどに搭載され、イメージを撮影したり、オブジェクトを認識したり、機器を制御するためのデータを取得する。撮影装置の体積は、レンズのサイズ、レンズの焦点距離(focal length)及びセンサのサイズなどによって決定される。撮影装置の体積を低減するために、小型レンズから構成されたマルチレンズが用いられ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施形態に係るイメージング装置は、非円形レンズを介して結像することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態に係るイメージ装置は、複数の検出エレメントを含む検出アレイと、光軸(optical axis)に対して垂直な断面が非円形(non-circular shape)で構成され、外部から受け取った光を通過させて伝達する複数の結像光学レンズを含む結像レンズアレイと、前記結像レンズアレイと検出アレイとの間に設けられ、前記結像レンズアレイを通過した光を前記検出エレメントに伝達する複数の集光レンズを含む集光レンズアレイとを含み、前記結像光学レンズの個数は、前記複数の集光レンズの個数よりも少ない。
【0005】
イメージ装置は、前記光軸に対して垂直な断面が円形及び非円形の1つから構成され、前記結像レンズアレイを基準として前記検出アレイの反対側に配置される追加光学レンズアレイをさらに含むことができる。
【0006】
前記結像レンズアレイは、前記追加光学レンズアレイよりも前記集光レンズアレイに隣接して配置されたレンズアレイであり得る。
【0007】
イメージ装置は、前記結像レンズアレイを基準として前記検出アレイの反対側に配置され、前記光を通過させる絞りをさらに含むことができる。
【0008】
前記検出アレイは、前記複数の検出エレメントのうち、前記検出エレメントの一部を含む検出領域を含み、前記検出領域は、前記複数の結像光学レンズから光を受け取り、かつ長方形であり、前記複数の結像光学レンズのそれぞれの前記断面は、前記長方形検出領域の短辺の長さよりも大径を有する円形レンズの一部に該当する形態である。
【0009】
前記複数の結像光学レンズは、前記長方形検出領域の短辺の長さよりも大径を有する円形レンズの一部が切開されたレンズであり得る。
【0010】
前記複数の結像光学レンズのそれぞれは、絞りの枠部地点から前記検出領域の外郭までの仮想直線と交差するように構成されることができる。
【0011】
前記複数の結像光学レンズのそれぞれの外郭部分において、前記複数の結像光学レンズのそれぞれの中心から前記検出領域の外郭までの仮想直線と平行するように入射される第1光線の第1屈折角、及び前記複数の結像光学レンズのそれぞれの光軸に平行するように入射される第2光線の第2屈折角が互いに同一であり得る。
【0012】
前記第1光線が前記検出アレイに到達する第1光の経路及び前記第2光線が前記検出アレイに到達する第2光の経路の差は閾値経路の差未満であり得る。
【0013】
イメージ装置は、前記検出アレイによって検知された検出情報に基づいて、イメージを生成するプロセッサをさらに含むことができる。
【0014】
一実施形態に係るイメージ装置は、光軸に対して垂直な断面が非円形で構成され、外部から受け取った光を通過させて伝達する結像光学レンズと、複数の検出エレメントを含み、前記結像光学レンズを通過して受け取られる光を前記複数の検出エレメントのうち、検出領域内の検出エレメントで検出する検出アレイとを含み、前記結像光学レンズ及び前記検出アレイは、分数アレイ構造(fractional alignment structure)で配置される。
【0015】
イメージ装置は、前記光軸に対して垂直な断面が円形及び非円形の1つから構成され、前記結像光学レンズを基準として前記検出アレイの反対側に配置される追加光学レンズをさらに含むことができる。
【0016】
前記結像光学レンズは、集光マイクロレンズ及び前記検出アレイを含む画像センサに前記追加光学レンズよりも隣接するレンズであり得る。
【0017】
イメージ装置は、前記結像光学レンズを基準として前記検出アレイの反対側に配置され、前記光を通過させる絞りをさらに含むことができる。
【0018】
前記検出アレイは、前記複数の検出エレメントのうち、検出エレメントの一部を含む検出領域を含み、前記検出領域は、前記結像光学レンズから光を受け取り、かつ長方形であり、前記結像光学レンズの前記断面は、前記長方形の短辺の長さよりも大径を有する円形レンズの一部に該当する形態である。
【0019】
前記結像光学レンズは、前記長方形の短辺の長さよりも大径を有する円形レンズの一部が切開されたレンズであり得る。
【0020】
前記結像光学レンズは、前記長方形の短辺の長さよりも大径を有する円形レンズで前記結像光学レンズに対応する検出領域から離れた部分が切開されたレンズであり得る。
【0021】
前記結像光学レンズの前記断面は、2つの互いに対向する弧(arc)及び各弧の両端をつなぐ直線部から構成されることができる。
【0022】
前記結像光学レンズの前記断面は、4個の弧及び前記4個の弧を連結する直線部から構成されることができる。
【0023】
前記結像光学レンズの前記断面は、前記検出領域の対角の長さ以上の直径を有する円形の一部に該当する形態であり得る。
【0024】
前記結像光学レンズの前記断面が四角形であり得る。
【0025】
前記結像光学レンズは、絞りの枠部地点から前記検出領域の外郭までの仮想直線と交差するように構成されることができる。
【0026】
前記結像光学レンズの外郭部分で、前記結像光学レンズの中心から前記検出領域の外郭までの仮想直線と平行するように入射される第1光線の第1屈折角、及び前記結像光学レンズの光軸に平行するように入射される第2光線の第2屈折角が互いに類似している。
【0027】
前記第1光線が前記検出アレイに到達する第1光の経路と前記第2光線が前記検出アレイに到達する第2光の経路との差は、閾値経路の差未満であり得る。
【0028】
前記検出領域に対する前記非円形結像光学レンズの断面積の比率は0.78を超過し1以下であり得る。
【0029】
前記検出領域に対する前記非円形結像光学レンズの断面積の比率は0.58を超過し1以下であり得る。
【0030】
前記検出領域に対する前記非円形結像光学レンズの断面積の比率は0.44を超過し1以下であり得る。
【0031】
前記検出領域に対する前記非円形結像光学レンズの断面積の比率は0.39を超過し1以下であり得る。
【0032】
前記検出領域に対する前記非円形結像光学レンズの断面積の比率は0.89以上1以下であり得る。
【0033】
前記イメージ装置は、複数の前記非円形結像光学レンズが配列されたレンズアレイを含むことができる。
【0034】
イメージ装置は、前記検出アレイによって検知された検出情報に基づいて、イメージを生成するプロセッサをさらに含むことができる。
【0035】
イメージ装置は、前記結像光学レンズ及び前記結像光学レンズと同じ形態及び大きさの追加結像光学レンズで構成されるレンズアレイをさらに含み、前記結像光学レンズ及び前記追加結像光学レンズは同じ平面に沿って配置されることができる。
【0036】
前記分数アレイ構造は、前記検出領域が非整数個(non-integer)の検出エレメントを含んでいる構造であり得る。
【0037】
一実施形態に係るイメージ装置は、外部から受け取った光を通過させて伝達する複数の非円形結像光学レンズを含む結像レンズアレイと、前記非円形結像光学レンズを通過して受け取られる光を検出する複数の検出領域とを含み、それぞれの検出領域は、複数の検出エレメントを含む検出アレイを含む。
【0038】
前記検出アレイのそれぞれの検出領域は4個以上の検出エレメントを含むことができる。
【0039】
前記検出アレイのそれぞれの検出領域は、9個以上の検出エレメントを含むことができる。
【0040】
イメージ装置は、前記結像レンズアレイを基準として前記検出アレイの反対側に配置され、前記光を通過させる絞りをさらに含むことができる。
【0041】
イメージ装置は、前記結像レンズアレイと前記検出アレイとの間に設けられ、前記通過する光の一部の波長をフィルタリングするフィルタをさらに含むことができる。
【0042】
イメージ装置は、イメージ装置の光軸に対して垂直な断面が円形及び非円形の1つから構成され、前記結像レンズアレイを基準として前記検出アレイの反対側に配置される追加光学レンズをさらに含むことができる。
【0043】
イメージ装置は、前記検出アレイによって検知された検出情報に基づいて、イメージを生成するプロセッサをさらに含むことができる。
【0044】
前記非円形結像光学レンズの断面積と前記検出エレメントの比率は0.78から1.0までであり得る。
【0045】
イメージ装置は、前記結像レンズアレイと前記検出アレイとの間に設けられ、前記結像レンズアレイを通過した光を前記検出アレイに伝達する複数の集光レンズを含む集光レンズアレイをさらに含むことができる。
【0046】
前記複数の集光レンズの個数は、前記複数の非円形結像光学レンズの個数よりも大きくてもよい。
【0047】
一実施形態に係るモバイル端末は、非円形結像光学レンズを介して外部の光を受け取り、複数の検出エレメントで前記外部の光を検出して検出情報を生成するイメージ検出モジュールと、前記イメージ検出モジュールによって生成された前記検出情報に基づいて出力イメージを復元するプロセッサと、前記検出情報及び前記出力イメージのうち少なくとも1つを格納するメモリとを含む。
【0048】
前記イメージ検出モジュールは、前記非円形結像光学レンズと前記複数の検出エレメントとの間に設けられ、前記非円形結像光学レンズを通過した光を前記複数の検出エレメントに伝達する複数の集光レンズをさらに含むことができる。
【0049】
前記非円形結像光学レンズは、光学レンズのうち前記複数の集光レンズに対して最も隣接して配置されたレンズであり得る。
【0050】
前記非円形結像光学レンズから光を受け取る検出エレメントを含む領域は長方形であり、前記非円形結像光学レンズの断面は、前記長方形の短辺の長さよりも大径を有する円形の一部に該当する形態であり得る。
【0051】
前記非円形結像光学レンズは、前記長方形の短辺の長さよりも大径を有する円形レンズの一部が切開されたレンズであり得る。
【0052】
一実施形態に係るイメージング装置は、複数の検出エレメント及び前記複数の検出エレメントの一部を含む検出領域を含む検出アレイと、それぞれが前記イメージング装置の外部から受け取った光を送信し、光軸に垂直に非円形断面を有する複数の結像光学レンズを含む結像レンズアレイと、前記結像レンズアレイと前記検出アレイとの間に設けられる複数の集光レンズを含み、前記検出エレメントに前記結像レンズアレイを通過する光を伝達する集光レンズアレイと、複数の追加光学レンズを含んで前記検出アレイに反対となる前記結像レンズアレイ側に配置される追加光学レンズアレイとを含み、前記複数の結像光学レンズのそれぞれの非円形断面は、円形レンズの直径が長方形検出領域の短辺の長さより大きい部分が切開されている前記円形レンズに対応する。
【0053】
一実施形態に係る他のイメージ検出方法は、主軸に対して垂直な断面が非円形である結像光学レンズを通過した光を、検出アレイのうち前記結像光学レンズに対応する検出領域で受け取るステップと、前記結像光学レンズを通過した光を検出し、前記検出領域に対する検出情報を生成するステップとを含む。
【0054】
前記光を受け取るステップは、前記結像光学レンズの中心から前記検出領域の外郭までの仮想直線と平行するように入射した光線が、前記結像光学レンズの外郭部分で第1屈折角に屈折された第1光線を前記検出領域の外郭で受け取るステップと、前記結像光学レンズの光軸に平行するように入射された光線が前記結像光学レンズの外郭部分で、前記第1屈折角と類似の第2屈折角で屈折された第2光線を前記検出領域の中心で受け取るステップとを含むことができる。
【0055】
前記第1光線が前記検出領域の外郭に到達する第1光の経路と、前記第2光線が前記検出領域の中心に到達する第2光の経路との差は、閾値経路の差未満であり得る。
【0056】
前記光を受け取るステップは、前記検出アレイの少なくとも1つの検出エレメントが、互いに異なる結像光学レンズを通過した光線を受け取るステップを含むことができる。
【0057】
前記検出情報を検出するステップは、複数の結像光学レンズのそれぞれに対応する検出領域ごとに当該領域に属する検出エレメントに到達した光の強度値を検出するステップを含むことができる。
【0058】
イメージ検出方法は、前記検出領域ごとの検出エレメントで検出される強度値に基づいて、前記複数の結像光学レンズのそれぞれに対応するイメージを復元するステップをさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0059】
一実施形態に係るイメージング装置は、非円形結像レンズを介して、より広い検出領域をより小さい光の経路の差でカバーすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【
図1A】一実施形態に係るイメージ装置の構造を示す。
【
図1B】一実施形態に係るイメージ装置の構造を示す。
【
図2】他の一実施形態に係るイメージ装置の構造を示す。
【
図3】一実施形態に係るイメージ装置に含まれるレンズの例示的な形状を示す。
【
図4】一実施形態に係るイメージ装置に含まれる非円形結像光学レンズを説明する。
【
図5A】一実施形態に係る非円形結像光学レンズの例示的な形状を示す。
【
図5B】一実施形態に係る非円形結像光学レンズの例示的な形状を示す。
【
図5C】一実施形態に係る非円形結像光学レンズの例示的な形状を示す。
【
図5D】一実施形態に係る非円形結像光学レンズの例示的な形状を示す。
【
図5E】一実施形態に係る非円形結像光学レンズの例示的な形状を示す。
【
図6】一実施形態に係る非円形結像光学レンズの縦の長さ及び検出領域の対角の長さの関係を示す図である。
【
図7】一実施形態に係るイメージ装置の光の経路を示す。
【
図8A】一実施形態に係るMTF(Modulation Transfer Function)を説明する図である。
【
図8B】一実施形態に係るMTFを説明する図である。
【
図9】一実施形態に係るイメージ装置において非円形レンズで構成されるレンズアレイを説明する図である。
【
図10】一実施形態に係るイメージ装置で四角レンズによる有効検出領域を説明する図である。
【
図11】一実施形態に係るイメージ装置において四角レンズで構成されるレンズアレイを説明する図である。
【
図12】一実施形態に係るイメージ装置の構成を説明するブロック図である。
【
図13】一実施形態に係るモバイル端末を説明する図である。
【
図14】一実施形態に係るイメージ検出方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0061】
下記で説明する実施形態は様々な変更が加えられ得る。特許請求の範囲はこのような実施形態によって制限も限定もされない。各図面に提示した同じ参照符号は同じ部材を示す。
【0062】
本明細書で開示する特定の構造的又は機能的な説明は単に実施形態を説明するための目的として例示したものであり、実施形態は様々な異なる形態で実施され、本発明は本明細書で説明した実施形態に限定されるものではない。
【0063】
本明細書で用いる用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられるものであって、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味をもたない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを示すものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0064】
異なる定義がされない限り、技術的であるか又は科学的な用語を含むここで用いる全ての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義された用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであって、本明細書で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されることはない。
【0065】
また、図面を参照して説明する際に、図面符号に拘わらず同じ構成要素は同じ参照符号を付与し、これに対する重複する説明は省略する。実施形態の説明において関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0066】
図1A及び
図1Bは、一実施形態に係るイメージ装置の構造を示す。
図1Aはイメージ装置の斜視図であり、
図1Bはイメージ装置の断面図である。
【0067】
一実施形態に係るイメージ装置100は、レンズアレイ110及び画像センサ120を含む。レンズアレイ110はレンズエレメントを含み、画像センサ120は検出エレメントを含む。レンズエレメントは、レンズアレイ110の平面に沿って配置され、検出エレメントは、画像センサ120で検出アレイ121の平面に沿って配置される。レンズアレイ110の平面は、検出アレイ121の平面と平行に配置される。レンズアレイ110は、結像(imaging)のためのマイクロマルチレンズアレイ(MMLA、micro multi lens array)として、結像レンズアレイとも示すことができる。
【0068】
画像センサ120は、検出アレイ121、光学フィルタ(optical filter)122、及び集光レンズアレイ(condensing lens array)123を含む。画像センサ120が光学フィルタ122を含んでいない場合、集光レンズアレイ123の個別集光マイクロレンズ(condensing micro lens)123aが予め決定された波長帯域を通過し、予め決定された波長帯域以外の残りの波長帯域を遮断する光学特性を有するように構成されてもよい。
【0069】
集光レンズアレイ123は、レンズアレイ110を通過した光を検出アレイ121で集光するための複数の集光マイクロレンズを含む。例えば、集光レンズアレイ123は、検出アレイ121に含まれた検出エレメントの個数と同じ個数の集光マイクロレンズを含む。複数の集光マイクロレンズは、結像光学レンズと検出アレイ121との間に設けられ、結像光学レンズを通過した光を各集光マイクロレンズ123aに対応する検出エレメント121aに集光して伝達することができる。
【0070】
例えば、
図1Bに示すように、検出アレイ121の各検出エレメント121a上に集光マイクロレンズ123aが配置され、下方に配置されている検出エレメント121aに光を集光する。また、
図1Bに示すように、色フィルタ122aが各集光マイクロレンズ123aと検出エレメント121aとの間に設けられてもよい。
【0071】
光学フィルタ122は、予め決定された波長帯域を通過させ、残りの波長帯域を遮断する光学特性を有するフィルタである。例えば、光学フィルタ122は、フィルタ平面に沿って配置される複数の色フィルタを含む色フィルタアレイ(CFA、color filter array)として実現することができる。各色フィルタ122aは、任意の色に対応する波長帯域の光を通過させ、予め決定された色以外の残りの波長帯域の光を遮断するフィルタであってもよい。例えば、色フィルタ122aとして赤色通過フィルタ、緑色通過フィルタ、及び青色通過フィルタがある。赤色通過フィルタは、赤色に対応する波長帯域の光を通過させ、赤色に対応する波長帯域を除いた残りの帯域の光を遮断する。緑色通過フィルタは、緑色に対応する波長帯域の光を通過させ、緑色に対応する波長帯域を除いた残りの帯域の光を遮断する。青色通過フィルタは、青色に対応する波長帯域の光を通過させ、青色に対応する波長帯域を除いた残りの帯域の光を遮断する。色フィルタアレイで個別的に色光を通過させる色フィルタは、フィルタ平面に沿ってベイヤーパターン(Bayer pattern)又は他のパターンで配置されることができる。光学フィルタ122は、また、可視光線帯域を通過させて赤外線帯域を遮断する赤外線遮断フィルタであってもよい。
【0072】
一実施形態に係る画像センサ120によって撮影及び復元されるイメージの品質は、検出アレイ121に含まれた検出エレメント数、及び検出エレメント121aに入射される光量によって決定される。例えば、イメージの解像度は、検出アレイ121に含まれた検出エレメント数に応じて、イメージの感度は検出エレメント121aに入射される光量によって決定され、入射される光量は、検出エレメント121aのサイズに基づいて決定されてもよい。検出エレメント121aのサイズが大きいほど、入射される光量は増加し、検出アレイ121の動的範囲(dynamic range)が増加する。従って、検出アレイ121に含まれた検出エレメント数が増加することにより、画像センサ120は、高解像度の画像を撮影することができ、検出エレメント121aのサイズが増加することで、画像センサ120は、低照度で高感度イメージ撮影に有利に動くことができる。
【0073】
イメージ装置100の体積は、レンズエレメント111の焦点距離によって決定される。より具体的に、イメージ装置100の体積は、レンズエレメント111と検出アレイ121との間の間隔によって決定されるが、これは、レンズエレメント111により屈折された光を収集するために、画像センサ120がレンズエレメント111の焦点距離に対応する距離だけ、レンズエレメント111から離隔して配置されなければならないためである。従って、レンズアレイ110の平面は、レンズアレイ110に含まれているレンズエレメント111の焦点距離に対応する距離だけ画像センサ120から離隔されている。レンズエレメント111の焦点距離は、イメージ装置100の視野角とレンズエレメント111のサイズに応じて決定される。視野角が固定されている場合、レンズエレメント111のサイズに比例して焦点距離が長くなり、一定の視野角範囲のイメージを撮影するためには、検出アレイ121のサイズが増加することによりレンズエレメント111のサイズが増加しなければならない。
【0074】
前述したように、視野角及びイメージの解像度を保持しながらイメージの感度を増加させるためには、画像センサ120の体積が増加される。例えば、イメージの解像度を保持しながらイメージの感度を増加させるためには、検出アレイ121に含まれている検出エレメント数を保持しつつ、各検出エレメントのサイズを増加させなければならないため、検出アレイ121のサイズは増加する。ここで、視野角を保持するには、検出アレイ121のサイズが増加することによりレンズエレメント111のサイズが増加し、レンズエレメント111の焦点距離が長くなることで、画像センサ120の体積が増加する。
【0075】
一実施形態によれば、レンズアレイ110に含まれているレンズエレメントそれぞれのサイズを低減するほど、言い換えれば、レンズアレイ110上で同じ広さに含まれているレンズの数が増加するほど、レンズエレメント111の焦点距離は小さくなり、イメージ装置100の厚さは減少する。従って、薄型カメラを実現することができる。この場合、イメージ装置100は、各レンズエレメント111で撮影された低解像度イメージを再配列及び組み合わせて高解像度の出力イメージを復元することができる。
【0076】
レンズアレイ110の個別レンズエレメント111は、自身のレンズの大きさに対応する検出アレイ121の一定の検出領域129をカバーすることができる。検出アレイ121でレンズエレメント111によってカバーされる検出領域129は、当該レンズエレメント111のレンズの大きさに応じて決定される。検出領域129は、一定の視野角範囲の光線が当該レンズエレメント111を通過した後に到達する検出アレイ121の像の領域を示す。検出領域129の大きさは、検出領域129の中心から最外郭の地点までの距離、又は対角の長さに表現される。結像光学レンズを通過した光が検出アレイ121のうち、結像光学レンズに対応する検出領域129で受け取られることができる。言い換えれば、検出領域129に含まれている検出アレイ121の検出エレメントには、当該個別レンズエレメント111を通過した光が入射されることができる。
【0077】
検出アレイ121の検出エレメントそれぞれは、レンズアレイ110のレンズを通過した光線に基づいて検出情報を生成することができる。例えば、検出エレメント121aは、レンズエレメント111を介して受け取った光の強度値を検出情報として検出する。イメージ装置100は、検出アレイ121によって出力された検出情報に基づいて、イメージ装置100の視野に含まれている地点に関するオリジナル信号(original signal)に対応する強度情報を決定し、決定された強度情報に基づいて撮影イメージを復元する。例えば、検出アレイ121の個別検出エレメント121aは、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)又はCCD(Charge-Coupled Device)などで構成される光学検出素子(optical sensing element)であってもよい。
【0078】
また、検出エレメント121aは、色フィルタ122aを通過した光を検出することで、所望する色に対応する色強度値を検出情報として生成することができる。検出アレイ121を構成している複数の検出エレメントのそれぞれは、空間的に隣接する隣接の検出エレメントと異なる色を検出するよう配置されることができる。
【0079】
検出情報の多様性を十分に確保するために、イメージ装置100の視野に含まれている地点に対応するオリジナル信号情報と検出情報との間に完全ランク(full rank)関係が形成されるとき、検出アレイ121の最大の解像度に対応する撮影イメージが導き出される。検出情報の多様性は、レンズアレイ110に含まれているレンズの数及び検出アレイ121に含まれた検出エレメント数のようなイメージ装置100のパラメータに基づいて確保されることができる。
【0080】
一実施形態に係る結像のためのマルチレンズアレイ構造において、結像光学レンズ及び検出アレイ121は、分数アレイ構造(fractional alignment structure)で配置される。例えば、分数アレイ構造は、個別レンズエレメント111によってカバーされる検出領域129が非整数個(non-integer)の検出エレメントを含む構造を示す。検出アレイ121のそれぞれの検出領域129は、例えば、4個以上の検出エレメントを含んでもよい。異なる例として、検出領域129は、9個以上の検出エレメントを含んでもよい。
【0081】
レンズアレイ110に含まれたレンズエレメントが同じレンズの大きさを有する場合、レンズアレイ110に含まれているレンズエレメント数と検出アレイ121に含まれている検出エレメント数は、互いに素(relatively prime)関係である。レンズアレイ110の一軸に該当するレンズエレメントの個数L及び検出アレイ121の一軸に該当する検出エレメントの個数Pの間の比率P/Lは、実数(real number)で決定される。レンズエレメントのそれぞれは、P/Lに対応するピクセルオフセットと同じ個数の検出エレメントをカバーする。参考として、
図1Aに示された検出領域129は、例示的に、横軸に沿って7/3=2.3個、縦軸に沿って11/3=3.67個の検出エレメントを含んでもよい。さらに、レンズエレメント111は、複数の非整数個の集光マイクロレンズをカバーする。従って、画像センサ120で集光マイクロレンズの個数は、検出アレイ121の検出エレメントの個数と同じであり、レンズアレイ110のレンズエレメント(例えば、結像光学レンズ)の個数は、集光マイクロレンズの個数よりも少なくてもよい。
【0082】
上述したような分数アレイ構造により、イメージ装置100は、各レンズエレメント111の光学中心軸(OCA、optical center axis)が検出アレイ121に対して互いに少しずつ異なる配置を有してもよい。言い換えれば、レンズエレメント111は、検出エレメント121aに対してずれて(eccentric)配置してもよい。例えば、検出アレイ121の少なくとも1つの検出エレメントは、互いに異なる結像光学レンズを通過した光線を受け取る。
図1Bを例にすると、左側から4番目の検出エレメントは、左側のレンズエレメント111と中間のレンズエレメントを通過した光線を受け取ってもよい。従って、レンズアレイ110の各レンズエレメント111は、互いに異なるライトフィールド情報を受け取ることができる。参考として、ライトフィールド(LF、light field)は、任意のターゲット地点から放出され、被写体上の任意の地点から反射された光線の方向及び強度を示すフィールドを示す。ライトフィールド情報は、複数のライトフィールドが組み合せられた情報を示す。各レンズエレメント111の主光線(chief ray)の方向も変わるため、各検出領域129が互いに異なるライトフィールド情報を受け取り、イメージ装置100は、光学的により多くの検出情報を取得することができる。画像センサ120は、複数の結像光学レンズのそれぞれに対応する検出領域ごとに当該領域に属する検出エレメントに到達した光の強度値を検出することができる。画像センサ120のプロセッサは、検出領域ごとの検出エレメントから検出される強度値に基づいて、複数の結像光学レンズのそれぞれに対応するイメージ(例えば、複数の低解像度イメージ)を復元する。従って、イメージ装置100は、上述したように取得された様々な検出情報を介して複数の低解像度入力イメージを取得し、低解像度入力イメージからより高解像度の出力イメージを復元することができる。
【0083】
図2は、他の一実施形態に係るイメージ装置の構造を示す。
【0084】
一実施形態に係るイメージ装置200は、結像レンズアレイ210及び検出アレイ220と共に、追加レンズアレイ230及び開口部240を含む。参考として、
図2において検出アレイ220が示されているが、簡明な説明のために
図1の残りの構成要素が省略されたものであり、これに限定されることはない。例えば、検出アレイ220と結像レンズアレイ210との間に光学フィルタ122及び集光レンズアレイ123がさらに配置されてもよい。
【0085】
結像レンズアレイ210は、結像(imaging)のための光学レンズエレメントを含む。レンズエレメント211は、結像光学レンズと呼ばれてもよく、結像光学レンズ211の焦点距離fによってイメージ装置200のfナンバーが設定されてもよい。結像レンズアレイ210、結像光学レンズ211、検出アレイ220、及び検出領域229は、それぞれ
図1を参照して上述したレンズアレイ110、レンズエレメント111、検出アレイ121、及び検出領域129と同一及び/又は類似しているため、その詳しい説明を省略する。
【0086】
開口部240は、複数の絞りを含んでいる。絞り241は、例示的に、円形に形成されてもよく、光を通過させてもよい。例えば、複数の絞りは、開口部240に対応する平面に沿って形成される。複数の絞りは、光軸に垂直な断面が円形になるように透明な素材が満たされる(filled)ことにより形成されるが、これに限定されることはない。複数の絞りを通過した光線は、それぞれ当該絞り241に対応する次の光学素子に伝達されることができる。
図2では、開口部240で絞り241を通過した光線が追加レンズアレイ230の追加レンズ231に伝達されることができる。
【0087】
追加レンズアレイ230は、複数の追加レンズを含む。複数の追加レンズは、追加レンズアレイ230に対応する仮想平面に沿って配置される。追加レンズアレイ230に含まれている複数の追加レンズのそれぞれは、以前のレイヤ(例えば、
図2では開口部240)から受け取った光線を次のレイヤ(例えば、
図2では結像レンズアレイ210)に伝達することができる。
【0088】
参考として、
図2において、結像レンズアレイ210及び追加レンズアレイ230はそれぞれ1つレイヤだけが示されているが、これに限定されることはない。イメージ装置200は、複数の結像レンズアレイ210及び複数の追加レンズアレイ230を含んでもよい。ここで、結像レンズアレイ210は、最終的にイメージを結像するためのレンズアレイとして、レンズアレイのうち追加レンズアレイ230よりも検出アレイ220に対して隣接しながら、検出アレイ220を対向するように配置される。検出アレイ220上に
図1に示されている集光レンズアレイ123が配置される場合、集光レンズアレイ123が検出アレイ220に最も隣接して配置され、結像レンズアレイ210は、検出アレイ220に対してその次に(例えば、2番目に)隣接して配置される。
【0089】
本明細書において、結像レンズアレイ210及び追加レンズアレイ230は、光学レンズアレイと示すことができる。結像レンズアレイ210の1つは、他の全ての光学レンズアレイよりも集光レンズアレイ123に最も隣接して配置されている。画像センサ120に最も隣接する結像レンズアレイ210の検出領域229に対する非円形結像光学レンズ211の面積比率は、検出領域229に対する円形レンズの面積比率よりも大きくてもよい。従って、非円形結像光学レンズ211の外郭部分を通過した光線が検出領域229の外郭部分に到達するために求められる屈折力は減少し得る。言い換えれば、非円形結像光学レンズ211の外郭部分における光学誤差が減少し得る。
【0090】
以下では、任意の光線が絞り241から検出アレイに到達する光の経路において、当該光線が通過する光学素子を基準として説明する。例えば、絞り241、追加光学レンズ231、結像光学レンズ211、及び検出領域229の構造及び配置を主に説明し、各アレイの残りの光学素子についても類似の説明が適用される。
【0091】
図3は、一実施形態に係るイメージ装置に含まれるレンズの例示的な形状を示す。
【0092】
イメージ装置で光学素子は、それぞれ絞り340、追加光学レンズ330、結像光学レンズ310の順に配置されている。
図3に示すように、追加光学レンズ330及び結像光学レンズ310は複数構成されている。
【0093】
絞り340は、結像光学レンズ310を基準として検出アレイ320の反対側に配置され、光を通過させることができる。
【0094】
結像光学レンズ310は、イメージ装置の主軸に対して垂直な断面が非円形(non-circular shape)で構成され、外部から受け取った光を通過させて検出アレイ320に伝達する。結像光学レンズ310は、非円形断面で構成されるものであって、より広い検出領域をカバーする。結像光学レンズ310は、被写体から受け取った光を屈折させて検出アレイ320の平面に結像させるように構成されている。結像光学レンズ310の断面については、下記の
図4~
図5Eを参照して説明する。
【0095】
追加光学レンズ330は、主軸に対して垂直な断面が円形及び非円形のいずれか1つから構成され、結像光学レンズ310を基準にして検出アレイ320の反対側、絞り340と結像光学レンズ310との間に設けられてもよい。
図3において、追加光学レンズ330は円形レンズであると示されているが、これに限定されることはない。例えば、複数の追加光学レンズ330が配置される場合、複数の追加光学レンズ330の一部は円形レンズであり、残りは非円形レンズで構成されてもよい。
【0096】
検出アレイ320は先に説明したように、複数の検出エレメントを含み、結像光学レンズ310を通過して受け取られる光を検出領域内の検出エレメントで検出することができる。
【0097】
イメージ装置は光学フィルタ350をさらに含む。光学フィルタ350は、結像光学レンズ310と検出アレイ320との間に設けられ、結像光学レンズ310を通過する光の一部の波長をフィルタリングする。例えば、
図3に示された光学フィルタ350は赤外線フィルタであって、赤外線帯域の波長を有する光を遮断し、可視光線帯域の光を通過させることができる。
図3に示された光学フィルタ350は、
図1A及び
図1Bを参照して説明した画像センサ120内の光学フィルタ122とは区別される。
【0098】
参考として、結像光学レンズ310及び検出アレイ320を含む画像センサの間には他の結像レンズが配置されなくてもよい。例えば、イメージ装置が追加光学レンズ330及び結像光学レンズ310のように複数のレンズを含んでいる場合、検出アレイ320と対向している結像光学レンズ310は、追加光学レンズ330よりも検出アレイ320に隣接するレンズである。
【0099】
図4は、一実施形態に係るイメージ装置に含まれる非円形結像光学レンズを説明する。
【0100】
図4は、レンズアレイのいずれかの結像光学レンズ410及び検出アレイの結像光学レンズ410に対応する検出領域420をフロントビュー(front-view:正面図)として図示している。
【0101】
一実施形態によれば、検出領域420は長方形である。例えば、
図4において、長方形検出領域420の短辺の長さはa、長い辺の長さはbに示し、長方形の中心から長方形の頂点までの長さ(例えば、対角半分の長さ)はhのように示し、検出領域420の対角の長さは2hであり、それぞれは長さ単位であり、例示的にmm(ミリメートル)、μm(マイクロメートル)、及びnm(ナノメートル)などの単位であってもよい。
【0102】
検出領域420よりも小さく構成される円形レンズ401は、検出領域420の一部の領域だけカバーするため、当該円形レンズ401によってカバーされない残りの領域では、外部から受け取った光が到達できない。また、当該円形レンズ401が残りの領域まで光を伝達するよう構成されている場合、当該円形レンズ401の外郭部分では過剰な屈折によって光学収差が発生する恐れがある。
【0103】
一実施形態によれば、結像光学レンズ410は、長方形の短辺(short side)の長さよりも大径を有する円形レンズ411の一部が切開されたレンズである。例えば、結像光学レンズ410は、長方形の短辺の長さよりも大径を有する円形レンズ411で結像光学レンズ410に対応する検出領域420から離れた部分415が切開されたレンズである。従って、結像光学レンズ410の断面は、長方形の短辺の長さよりも大径を有する円形の一部に該当する形態であり得る。以下、
図5A~
図5Eを参照して結像光学レンズ410の様々な形状を説明する。
【0104】
図5A~
図5Eは、一実施形態に係る非円形結像光学レンズの例示的な形状を示す。
【0105】
本明細書において、結像光学レンズ511,512,513,514,515は、
図4を参照して説明したように円形レンズの一部が切開されたレンズとして、非円形レンズであってもよい。一実施形態によれば、結像光学レンズ511,512,513,514,515の断面は、検出領域520の形態に応じて決定される。結像光学レンズ511,512,513,514,515の直径は、切開される前の円形レンズの直径を示す。円形レンズの半径はLhと示す。結像光学レンズ511,512,513,514,515の中心から検出領域520の長い辺までの長さはLh’と示す。
【0106】
図5Aは、結像光学レンズ511の直径が検出領域520の短辺の長さaよりも長く、長い辺の長さbよりも短い例示について説明する。結像光学レンズ511の断面は、2つの互いに対向する弧(arc)551,552及び各弧の両端をつなぐ直線部553,554から構成されている。断面において、第1直線部553は、第1弧551の第1段と第2弧552の第1段を連結する。第2直線部554は、第1弧551の第2段と第2弧552の第2段を連結する。
【0107】
図5Bは、結像光学レンズ512の直径が検出領域520の長い辺の長さbより長く、対角の長さ2hよりも短い例示について説明する。円形レンズの上段及び下段に加え、両側部が検出領域520から離れているため、切開されることができる。結像光学レンズ512は、4個の弧561,563,565,567及び4個の弧を連結する直線部562,564,566,568から構成されている。第1弧561及び第3弧565は互いに対向し、第2弧563及び第4弧567は互いに対向している。第1直線部562は第1弧561及び第2弧563が接続され、第2直線部564は第2弧563及び第3弧565が接続され、第3直線部566は第3弧565及び第4弧567が接続され、第4直線部568は第4弧567及び第1弧561が接続されている。第1直線部562及び第3直線部566は互いに平行であり、第2直線部564及び第4直線部568は互いに平行である。第1直線部562及び第3直線部566は、第2直線部564及び第4直線部568に対して垂直である。
【0108】
図5Cは、結像光学レンズ513の直径が検出領域520の対角の長さ2h以上である例示について説明する。結像光学レンズ513の断面は、検出領域520の対角の長さ2h以上の直径を有する円形の一部に該当する形態である。上述した円形レンズから切開された結像光学レンズ513の断面は、四角形であってもよい。結像光学レンズ513の断面で、第1直線部571及び第3直線部573は互いに平行であり、第2直線部572及び第4直線部574は互いに平行であってもよい。また、第1直線部571及び第3直線部573は、第2直線部572及び第4直線部574に対して直交している。
【0109】
実施形態に係る非円形光学レンズは、対向する当該検出領域520に比較して一定以上の断面積を有する。
図5Cは、検出領域520に対する非円形光学レンズの面積比率が最大として1である例示を示し、
図5Dは、検出領域520に対する非円形光学レンズの面積比率が最小である例示を示す。
【0110】
図5Dは、
図5Aに示された非円形結像光学レンズ511が切開される前に有する最小直径のレンズよりも小さいレンズ514を示している。言い換えれば、非円形結像光学レンズ511の直径は、円形光学レンズ514の直径、2Lh(=a)よりも大きくなければならず、検出領域に比べて対比非円形光学レンズの面積比率は、円形光学レンズ514を基準にして算出された比率を超過しなければならない。
図5Dに示された例示として、光学レンズの断面積に対向する当該の検出領域520の比、言い換えれば、検出領域520の面積S
sensor対比円形光学レンズ514の面積S
Lens、minの面積の比率は、下記の数式(1)のように示すことができる。
【0111】
【数1】
上述した数式(1)によれば、検出領域520の長辺(long side)及び短辺の比率b:a=1:1である場合、最小面積比率が
である。言い換えれば、
図5A~
図5Dによれば、検出領域520に対する非円形結像光学レンズ511,512,513,514の断面積の比率は0.78を超過し1以下である。但し、上述した面積比率は、検出領域520の長辺及び短辺の比率に応じて変わり得る。例えば、検出領域520の長辺及び短辺の比率b:a=4:3である場合、検出領域520に対する非円形結像光学レンズ511,512,513,514の断面積の比率は0.58を超過し1以下である。検出領域520の長辺及び短辺の比率b:a=16:9である場合、検出領域520に対する非円形結像光学レンズ511,512,513,514の断面積の比率は0.44を超過し1以下である。検出領域520の長辺及び短辺の比率b:a=2:1である場合、検出領域520に対する非円形結像光学レンズ511,512,513,514の断面積の比率は0.39を超過し1以下である。検出領域520の長辺及び短辺の比率b:a=4:1である場合、検出領域520に対する非円形結像光学レンズ511,512,513,514の断面積の比率は0.19を超過し1以下である。
【0112】
図5Eは、
図5A~
図5Dを参照して上述した結像光学レンズ511,512,513,514の大きさ範囲のうち、結像光学レンズ515の直径2Lhが検出領域520の長辺bと同じ長さを有する構造を示している。
図5Eに示された結像光学レンズ515は、検出領域520の中心を横切る一軸(例えば、横軸)に沿って検出エレメントを全てカバーする。
図5Eに示されている構造において、検出領域520の面積S
sensorに比べて結像光学レンズ515の面積S
Lens、medの面積の比率は下記の数式(2)のように示すことができる。
【0113】
【数2】
上述した数式(2)によれば、検出領域520の長辺及び短辺の比率b:a=4:3である場合、検出領域520に対する非円形結像光学レンズ515の断面積の比率は概略0.8961である。従って、検出領域520に対する
図5E、
図5B、及び
図5Cに示されている結像光学レンズ515,512,513の断面積の比率は0.89以上1以下である。同様に、検出領域520の長辺及び短辺の比率b:a=16:9である場合、検出領域520に対する非円形結像光学レンズ515,512,513の断面積の比率は0.94以上1以下である。検出領域520の長辺及び短辺の比率b:a=2:1である場合、検出領域520に対する非円形結像光学レンズ515,512,513の断面積の比率は0.95以上1以下である。検出領域520の長辺及び短辺の比率b:a=4:1である場合、検出領域520に対する非円形結像光学レンズ515,512,513の断面積の比率は0.98以上1以下である。
【0114】
図6は、一実施形態に係る非円形結像光学レンズの縦の長さ及び検出領域の対角の長さの関係を示す図である。
【0115】
図6に示すように、開口部640の絞りを通過した光線は、追加光学レンズ630及び結像光学レンズ610を経て検出アレイに入射する。一実施形態に係る結像光学レンズ610は、絞りの枠部地点から検出領域620の外郭までの仮想直線691と交差して構成されている。円形レンズから上述した仮想直線691と交差しない部分は切開されることができる。結像光学レンズ610で光軸601を基準とする縦の長さLh’は、円形レンズの半径Lhよりも切開の長さCut-hだけ小さい長さである。例えば、結像光学レンズ610の縦の長さLh’は、光軸601を基準として対角半分の長さhよりも小さくてもよい。
【0116】
円形レンズから切開された結像光学レンズ610の断面形状は
図5A~
図5Cを参照して上述した通りであるが、これに限定されることはない。
【0117】
上述したように、円形レンズから切開の長さCut-hだけ切開された結像光学レンズ610は、検出アレイで他の検出領域に対応する他の結像光学レンズと重ならないように配置されてもよい。また、結像光学レンズ610が絞りから検出領域620の外郭までの直線経路と交差しているため、絞りを通過した光線が結像光学レンズ610を通過して検出領域620に達するまで、光学収差及び歪みは最小化される。
【0118】
参考として、
図6は、長さ比較を説明するために非円形結像光学レンズ610の縦の長さLh’及び検出領域の対角半分の長さhを同じ2次元平面に示すだけであって、非円形結像光学レンズ610及び検出アレイの実際の配置を
図6に示したものに限定されることはない。例えば、結像光学レンズ610及び検出アレイは、上述した
図1~
図4に示すように配置されてもよい。
【0119】
図7は、一実施形態に係るイメージ装置の光の経路を示す。
図7は、結像光学レンズ710の主光線(chief ray)と周辺光線(marginal ray)の結像をトップビュー(top-view:上面図)で図式化したのである。
【0120】
一実施形態によれば、結像光学レンズ710は、LD’の直径を有する円形レンズから
図5A~
図5Cに示された形状で切開されたレンズであり、円形レンズの直径LD’は、検出領域の対角の長さSD’と同一であるか類似してもよい。
【0121】
ここで、結像光学レンズ710の外郭部分715で、結像光学レンズ710の中心から検出領域720の外郭までの仮想直線に対して平行な経路に入射される第1光線781の第1屈折角
、及び結像光学レンズ710の光軸に平行に入射される第2光線782の第2屈折角
が互いに類似してもよい。外郭部分715は、例えば、結像光学レンズ710の中心から検出領域720の対角半分の長さhだけ離隔した地点、及びその周辺地点を含む。第1光線781は、結像光学レンズ710の外郭部分715によって屈折され、検出領域720の外郭に到達する。第2光線782は、同じ外郭部分715によって屈折され、検出領域720の中心(例えば、焦点)に到達する。画像センサは、結像光学レンズ710の中心から検出領域720の外郭までの仮想直線と平行するように入射された光線が結像光学レンズ710の外郭部分で第1屈折角
に屈折された第1光線781を検出領域720の外郭で受け取ることができる。また、画像センサは、結像光学レンズ710の光軸に平行するように入射された光線が結像光学レンズ710の外郭部分で、第2屈折角
に屈折された第2光線782を検出領域720の中心で受け取ることができる。第1屈折角
及び第2屈折角
の角度差が小さいほど、イメージ装置は、光学収差及び歪みが減少された被写体のイメージを取得することができる。
【0122】
また、第1光線781が検出アレイに到達する第1光の経路及び第2光線782が検出アレイに到達する第2光の経路の差は、閾値経路の差未満であってもよい。言い換えれば、一実施形態に係る結像光学レンズでは、レンズの0.0フィールドを通過する光(例えば、検出領域の中心に向かっている光)及び1.0フィールドを通過する光(例えば、検出領域の外郭に向かっている光)の光の経路の長さ(OPD、optical path length)の差が減少し得る。上述した光の経路の長さの差が減少するほど、光学収差及び歪みが減少する。例えば、スマートフォンに実現されるカメラレンズにおいて、1.0フィールドと0.0フィールドにおけるレンズの半分(half)の大きさの最大サイズが10mmであってもよい。また、0.0フィールドを通過する光及び1.0フィールドを通過する光がセンサに到達する光の経路の長さの差は10mm以内であってもよい。
【0123】
図8A及び
図8Bは、一実施形態に係るMTF(Modulation Transfer Function)を説明する図である。
【0124】
図8Aにおいて、
図3に示されたイメージ装置構造の側面図(side-view)及び当該イメージ装置のMTFが示されている。
図8Bにおいて、
図3と異なる円形レンズ830から構成された装置構造の側面図及び当該装置のMTFが示されている。MTFは、光性能を示す指標の一種である。MTFグラフ891,892において、縦軸はMTF数値、横軸は空間周波数(spatial frequency)を示す。MTFグラフ891,892において、個別の線(line)は、絞りに対して任意の入射角で入射される光線のMTF値の推移を示す。MTF値の推移は、空間周波数により示されてもよい。入射角は、絞りの入射境界面の垂直法線を基準とする角度を示す。
【0125】
図8Aに示されたイメージ装置構造では、開口部340で絞りの中心及び外郭を通過した光線が追加光学レンズ330、結像光学レンズ310、及び光学フィルタ350を通過し、検出領域320に到達する。
図8Bに示す装置構造では、開口部340で絞りを通過した光線が円形レンズ830及び光学フィルタ350を通過し、検出領域320に到達する。絞りに垂直に入射される光線は、
図8Aに示されているイメージ装置構造で最も後端の結像光学レンズ310、及び
図8Bに示す装置構造で最も後端の円形レンズ830の中心部を通過する。絞りと光線がなしている入射角が大きいほど、当該光線は、最も後端の結像光学レンズ310及び最も後端の円形レンズ830の中心部から遠い部分(例えば、外郭部分)を通過する。
【0126】
入射角が大きい光線として結像光学レンズ310の外郭部分を通過する光に対してもMTFが大きく低下しない。一方、
図8Bに示す装置のMTFグラフ892では、絞りに対する入射角が大きい光線として、円形レンズ830の外郭部分を通過する光のMTF数値899は、空間周波数が増加するほど急激に減衰される。従って、
図8Aに示されたイメージ装置のMTFグラフ891において、光線の入射角及び空間周波数ごとに安定的な値のMTFを示すことができる。
【0127】
図9は、一実施形態に係るイメージ装置において非円形レンズで構成されるレンズアレイを説明する図である。
【0128】
イメージ装置は、複数の非円形結像光学レンズが配列されたレンズアレイ900を結像アレイとして含むことができる。例えば、レンズアレイ900は、結像光学レンズ910及び結像光学レンズ910と同じ形態及び大きさの追加結像光学レンズから構成されている。結像光学レンズ910及び追加結像光学レンズは、同じ平面に沿って配置される。結像光学レンズ910によってカバーされる検出領域920、及び追加結像光学レンズによってカバーされる検出領域の大きさ及び形態も互いに同じであってもよい。
【0129】
図9において、検出アレイの大きさがM×N(mm)の大きさであり、レンズアレイ900が2×2個の結像光学レンズを含む構造を示す。検出アレイで各結像光学レンズ910が占めている検出領域は、M/2×N/2の大きさである。
【0130】
図10は、一実施形態に係るイメージ装置で四角レンズによる有効検出領域を説明する図である。
【0131】
同じ大きさの検出領域において、レンズの大きさに応じて使用可能な有効検出領域が変わり得る。例えば、レンズアレイで円形結像レンズ1001が用いられる場合、各円形結像レンズ1001に割り当てられた検出領域1002の外側でレンズが突出されないため、円形結像レンズ1001の直径は、検出領域1002で短辺の長さ以下に制限される。この場合、当該の円形結像レンズ1001の有効検出領域1009は、
図10に示すように、検出領域1002の一部領域に制限される。例えば、検出アレイが最大108.6M(12032×9024)の解像度をサポートできる検出エレメントを含んでいる場合、円形結像レンズ1001の有効検出領域1009の解像度は81Mに制限される。
【0132】
一方、
図1~
図9を参照して説明したように、非円形結像レンズ1010を使用する場合、非円形結像レンズ1010の有効検出領域1090は、検出領域1020と実質的に同一であるか類似しているため、有効検出領域1090の解像度が108Mである。言い換えれば、非円形結像レンズ1010が配置される場合、イメージ装置は、検出領域1020の完全な領域(full region)を使用する。従って、一実施形態に係る非円形結像レンズ1010を含んでいるイメージ装置は、円形結像レンズ1001に比べて同じ検出領域1020についても増加した解像度のイメージを撮影することができる。
【0133】
参考として、
図10では、非円形結像レンズ1010として四角レンズが示されているが、これに限定されることはない。非円形結像レンズ1010は、長方形及び正方形の他にも、変形された四角形の形状の断面を有してもよい。
【0134】
図11は、一実施形態に係るイメージ装置において四角レンズで構成されるレンズアレイを説明する図である。
【0135】
レンズエレメントが格子パターンで平面に沿って配置されるレンズアレイにおいて、円形レンズ1101の直径LD’が個別検出領域1120の対角の長さSD’以上である場合、各円形レンズ1101は、他の円形レンズ1101と重なる領域が発生する。物理的にレンズが重なることは難しいため、一実施形態に係る非円形結像光学レンズ1110は、検出領域1120の対角の長さSD’以上の直径LD’を有する円形レンズ1101から一部が切開された形状に構成されてもよい。例えば、円形レンズ1101で他の円形レンズ1101と重なる部分が切開されてもよい。
図11に示すように、検出領域1120の対角の長さSD’以上の直径LD’を有する円形レンズ1101から一部が切開された非円形結像光学レンズ1110は、四角形の断面を有することができる。参考として、
図11では、レンズアレイで全ての非円形結像光学レンズ1110が同じ形状の光軸に垂直な断面が四角形であるレンズのように示されているが、これに限定されることなく、レンズアレイで少なくともいずれか結像レンズの形状は他の結像レンズの形状と異なってもよい。
【0136】
先に説明したように、四角形の断面を有する結像光学レンズによって各検出領域1120の完全な領域(full region)がカバーされるため、レンズの性能が最大化し、光学収差などが減少し得る。従って、イメージ装置は、より向上した解像度で被写体のイメージを取得することができる。
【0137】
図12は、一実施形態に係るイメージ装置の構成を説明するブロック図である。
図13は、一実施形態に係るモバイル端末を説明する図である。
【0138】
一実施形態に係るイメージ装置1200は、開口部1240、追加光学レンズ1230、結像光学レンズ1210、検出アレイ1220、及びプロセッサ1260を含む。追加光学レンズ1230及び結像光学レンズ1210のようなレンズレイヤは、N個で構成されている。ここで、Nは2以上の整数であってもよい。追加光学レンズ1230レイヤは1つ以上のレイヤであってもよく、結像光学レンズ1210レイヤも1つ以上のレイヤであってもよい。検出アレイ1220は、光を検出して電気的信号を発生させる検出エレメントを含む。開口部1240、追加光学レンズ1230、結像光学レンズ1210、及び検出アレイ1220は
図1~
図12を参照して上述したため、残りの詳細な説明は省略する。参考として、結像光学レンズ1210、及び検出アレイ1220を含むモジュールをイメージ検出モジュール(image sensing module)と示すことができる。また、イメージ検出モジュールは、結像光学レンズ1210及び検出アレイ1220の他にも、設計に応じて、追加的に開口部1240、追加光学レンズ1230、光学フィルタ(
図1A及び
図1Bに示す122)、及び集光レンズアレイ(
図1A及び
図1Bに示す123)の1つ又は2以上の組み合わせをさらに含んでもよい。
【0139】
プロセッサ1260は、開口部1240、追加光学レンズ1230、及び結像光学レンズ1210を介して被写体の情報を取得し、被写体に関するイメージを復元することができる。例えば、プロセッサ1260は、検出アレイ1220によって検知された検出情報に基づいてイメージを生成する。例えば、プロセッサ1260は、個別検出領域で検知された検出情報から当該検出領域に対応するイメージを取得する。プロセッサ1260は、検出アレイ1220を構成する検出領域の個数だけのイメージを取得する。プロセッサ1260は、検出情報に基づいて生成されたイメージを再配列及び/又は再構成することで、単一の高解像度の画像を復元することができる。但し、プロセッサ1260の動作はこれに限定されることはない。
【0140】
一実施形態に係るイメージ装置1200は、
図13に示されたモバイル端末1300として実現されてもよい。
【0141】
モバイル端末1300のイメージ検出アセンブリ1390は、非円形結像光学レンズ(例えば、四角断面を有するレンズ)で構成された結像レンズアレイ1394を介して超薄型の構造に実現することができる。イメージ検出アセンブリ1390は、非円形結像光学レンズを介して外部の光を受け取り、複数の検出エレメントで外部の光を検出して検出情報を生成する。例えば、イメージ検出アセンブリ1390は、検出アレイ1391、光学フィルタ1392、集光レンズアレイ1393、結像レンズアレイ1394、追加レンズアレイ1395、及び開口部1396を含む。イメージ検出アセンブリ1390の各構成要素は、
図12を参照して上述したため、詳しい説明を省略する。
【0142】
イメージ検出アセンブリ1390は、スマートフォンカメラ、DSLRカメラ、車両用/Drone/CCTVなど認識のためのビジョン用カメラモジュールとして実現されることができる。例えば、モバイル端末1300の後面カメラ1311及び前面カメラ1312のうちの1つ以上がイメージ検出アセンブリ1390であってもよい。後面カメラ1311は、複数の後面カメラモジュールを含んでもよく、複数の後面カメラモジュールの1つ以上がイメージ検出アセンブリ1390であってもよい。また、前面カメラ1312は、1つ以上の前面カメラモジュールを含んでもよく、1つ以上の前面カメラモジュールのうちの1つ以上がイメージ検出アセンブリ1390であってもよい。
【0143】
後面カメラ1311は、モバイル端末1300のハウジングでディスプレイ1340と他の面に配置されるカメラであって、例えば、ディスプレイ1340の反対面に配置されるカメラを示す。後面は、モバイル端末1300でディスプレイ1340が配置された面の反対側面を示す。前面カメラ1312は、モバイル端末1300のハウジングでディスプレイ1340のような面に配置される。前面は、モバイル端末1300でディスプレイ1340が配置されている面を示す。
【0144】
超薄型構造のイメージ検出アセンブリ1390は、結像レンズアレイ1394を介して検出アレイ1391に光を伝達し、モバイル端末1300のプロセッサ1320は、検出アレイ1391を介して被写体のイメージを取得する。プロセッサ1320は、イメージ検出アセンブリ1390によって生成された検出情報に基づいて出力イメージを復元する。例えば、プロセッサ1320は、
図12を参照して上述したように、検出アレイ1391を構成する検出領域の個数だけのイメージを取得することができる。各検出領域に対応して取得される入力イメージは、低解像度イメージであってもよい。プロセッサ1320は、検出情報に基づいて生成されたイメージを再配列及び/又は再構成することで、イメージ検出アセンブリ1390に対する高解像度の単一出力イメージを復元することができる。参考として、
図13において、プロセッサ1320は1つのみを示しているが、これに限定されることなく、モバイル端末1300が複数のプロセッサを含んでもよく、複数のプロセッサのうち少なくともいずれか1つのプロセッサ1320がイメージ検出モジュールから検知された検出情報に対してイメージ処理を行ってもよい。
【0145】
メモリ1330は、検出情報及び出力イメージのうち少なくとも1つを格納する。例えば、メモリ1330は、プロセッサ1320によって検出情報から高解像度の出力イメージを復元する動作を行う過程で要求されたり算出されるデータを臨時的又は永久的に格納したりすることができる。
【0146】
図14は、一実施形態に係るイメージ検出方法を説明するフローチャートである。
【0147】
まず、ステップS1410において、イメージ装置は、イメージ装置の主軸に対して垂直な断面が非円形で構成される結像光学レンズが外部から受け取った光を通過して検出アレイに伝達する。
【0148】
そして、ステップS1420において、イメージ装置は、検出アレイで検出領域内の検出エレメントが、結像光学レンズを通過して受け取られる光を検出する。
【0149】
但し、イメージ検出方法は、上述したものに限定されることなく、
図1~
図12を参照して上述した動作のうち少なくとも1つと同時に並列的及び/又は順次に実行されることができる。
【0150】
以上述した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合せで具現化される。例えば、本実施形態で説明した装置及び構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、又は命令(instruction)を実行して応答する異なる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータ又は特殊目的コンピュータを用いて具現化される。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)及びオペレーティングシステム上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行する。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理、及び生成する。理解の便宜のために、処理装置は1つが使用されるものとして説明する場合もあるが、当技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含むことを把握する。例えば、処理装置は、複数のプロセッサ又は1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含む。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0151】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、又はそのうちの一つ以上の組合せを含み、希望の通りに動作するよう処理装置を構成したり、独立的又は結合的に処理装置を命令したりすることができる。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されたり処理装置に命令又はデータを提供するために、いずれかの類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、又は送信される信号波に永久的又は一時的に具体化することができる。ソフトウェアはネットワークに連結されたコンピュータシステム上に分散され、分散した方法で格納されたり実行されたりし得る。ソフトウェア及びデータは一つ以上のコンピュータで読出し可能な記録媒体に格納され得る。
【0152】
本実施形態による方法は、様々なコンピュータ手段を介して実施されるプログラム命令の形態で具現化され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組み合せて含む。記録媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計して構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例として、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気-光媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含む。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。ハードウェア装置は、本発明に示す動作を実行するために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成してもよく、その逆も同様である。
【0153】
上述したように実施形態をたとえ限定された図面によって説明したが、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、上記の説明に基づいて様々な技術的な修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順で実行されるし、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合又は組み合わせられてもよいし、他の構成要素又は均等物によって置き換え又は置換されたとしても適切な結果を達成することができる。
【0154】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されて定められるものではなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【符号の説明】
【0155】
100 イメージ装置
110 レンズアレイ
111 レンズエレメント
120 画像センサ
121 検出アレイ
121a 検出エレメント
122a 色フィルタ
122 光学フィルタ
123 集光レンズアレイ
123a 集光マイクロレンズ
129 検出領域
200 イメージ装置
210 結像レンズアレイ
211 結像光学レンズ
220 検出アレイ
230 追加レンズアレイ
231 追加光学レンズ
240 開口部
241 絞り
310 結像光学レンズ
330 追加光学レンズ
340 絞り
350 光学フィルタ
410 結像光学レンズ
420 検出領域
511 結像光学レンズ
512 結像光学レンズ
513 結像光学レンズ
514 結像光学レンズ
515 結像光学レンズ
520 検出領域
551 弧
552 弧
553 直線部
554 直線部
561 弧
562 直線部
563 弧
564 直線部
565 弧
566 直線部
567 弧
568 直線部
610 結像光学レンズ
620 検出領域
630 追加光学レンズ
640 開口部
691 仮想直線
710 結像光学レンズ
715 外郭部分
720 検出領域
781 第1光線
782 第2光線
830 円形レンズ
900 レンズアレイ
910 結像光学レンズ
1001 円形結像レンズ
1002 検出領域
1010 非円形結像レンズ
1090 有効検出領域
1101 円形レンズ
1110 非円形結像光学レンズ
1120 検出領域
1210 結像光学レンズ
1220 検出アレイ
1230 追加光学レンズ
1240 開口部
1260 プロセッサ
1300 モバイル端末
1390 イメージ検出アセンブリ
1391 検出アレイ
1392 光学フィルタ
1393 集光レンズアレイ
1394 結像レンズアレイ
1395 追加レンズアレイ
1396 開口部
1311 後面カメラ
1340 ディスプレイ