(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】検査提示装置、検査提示方法及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20250109BHJP
【FI】
G16H20/00
(21)【出願番号】P 2022528485
(86)(22)【出願日】2021-04-22
(86)【国際出願番号】 JP2021016351
(87)【国際公開番号】W WO2021246084
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】P 2020097582
(32)【優先日】2020-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104765
【氏名又は名称】江上 達夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【氏名又は名称】中村 聡延
(74)【代理人】
【識別番号】100131015
【氏名又は名称】三輪 浩誉
(72)【発明者】
【氏名】林谷 昌洋
(72)【発明者】
【氏名】久保 雅洋
(72)【発明者】
【氏名】柴野 暁彦
(72)【発明者】
【氏名】伴野 孝幸
(72)【発明者】
【氏名】矢原 潤一
(72)【発明者】
【氏名】山内 玲
(72)【発明者】
【氏名】武田 英之
(72)【発明者】
【氏名】相馬 健人
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-091324(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110097954(CN,A)
【文献】特開2017-215713(JP,A)
【文献】特開2011-253533(JP,A)
【文献】特開2003-281273(JP,A)
【文献】特開2008-117177(JP,A)
【文献】中国特許第110598116(CN,B)
【文献】中国特許第110097199(CN,B)
【文献】中国特許第108565019(CN,B)
【文献】加納 亜子,人工知能はどこまで医師をサポートできるのか,日経メディカルOnline [online],2016年10月17日,[検索日 2021.05.17], インターネット<URL: https://xtech.nikkei.com/dm/atcl/feature/15/327441/101400132/>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 50/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象者の診療の履歴に関する情報を含むカルテデータと、検査の履歴に関する情報を含む過去検査データとに基づいて、前記検査対象者に推奨する検査を推奨検査として選択
し、前記推奨検査によって評価したい患者状態を特定する選択手段と、
前記推奨検査の項目名に関する情報を含む推奨検査情報を、提示対象者に提示する提示手段と
を備え、
前記提示手段は、医療従事者に対して第1の提示内容で前記推奨検査情報を提示し、前記検査対象者に対して前記第1の提示内容とは異なる第2の提示内容で前記推奨検査情報を提示
し、
前記第1の提示内容は、前記推奨検査によって評価したい患者状態に関する情報を含み、
前記第2の提示内容は、前記推奨検査によって評価したい患者状態に関する情報を含まない検査提示装置。
【請求項2】
前記第2の提示内容によって提示される前記推奨検査情報の情報量は、前記第1の提示内容によって提示される前記推奨検査情報の情報量よりも少ない
請求項1に記載の検査提示装置。
【請求項3】
前記第2の提示内容によって提示される前記推奨検査情報は、前記第1の提示内容によって提示される前記推奨検査情報のうちの一部である
請求項1又は2に記載の検査提示装置。
【請求項4】
前記提示手段は、医療機関における前記検査対象者の動線に配置された提示機器を用いて前記推奨検査情報を提示する
請求項1から3のいずれか一項に記載の検査提示装置。
【請求項5】
前記提示手段は、医療機関の受付、待合室及び診療室の少なくとも一つに配置された提示機器を用いて前記推奨検査情報を提示する
請求項1から4のいずれか一項に記載の検査提示装置。
【請求項6】
前記提示手段は、医療機関が保有する提示機器、医療機関が前記検査対象者に対して貸与する提示機器及び前記検査対象者が保有する提示機器の少なくとも一方を用いて前記推奨検査情報を提示する
請求項1から5のいずれか一項に記載の検査提示装置。
【請求項7】
前記推奨検査情報は、前記推奨検査を推奨する理由に関する情報、前記推奨検査の保険適用の有無に関する情報、前記推奨検査によって評価したい疾病に関する情報、前記推奨検査によって評価したい疾病に前記検査対象者がかかるリスクの度合いに関する情報、前記推奨検査を受けることが推奨される時期に関する情報、及び、前記推奨検査の推奨度合いに関する情報のうちの少なくとも一つを更に含む
請求項1から6のいずれか一項に記載の検査提示装置。
【請求項8】
前記カルテデータは、前記検査対象者が受けた健康診断の結果に関する情報、前記検査対象者の問診の結果に関する情報、前記検査対象者のライフログに関する情報、前記検査対象者の個人情報に関する情報、及び、前記検査対象者が過去に受けた検査に関する情報のうちの少なくとも一つを更に含む
請求項1から7のいずれか一項に記載の検査提示装置。
【請求項9】
前記過去検査データは、過去に行われた検査を受けた被検査者の診療の履歴に関する情報、前記被検査者の健康診断の結果に関する情報、前記被検査者の問診の結果に関する情報、前記被検査者のライフログに関する情報、前記被検査者の個人情報に関する情報、及び、医療機関が推奨している検査に関する情報の少なくとも一つを更に含む
請求項1から8のいずれか一項に記載の検査提示装置。
【請求項10】
検査対象者の診療の履歴に関する情報を含むカルテデータと、検査の履歴に関する情報を含む過去検査データとに基づいて、前記検査対象者に推奨する検査を推奨検査として選択
し、前記推奨検査によって評価したい患者状態を特定することと、
前記推奨検査の項目名に関する情報を含む推奨検査情報を、提示対象者に提示することと
を含み、
前記提示することは、医療従事者に対して第1の提示内容で前記推奨検査情報を提示し、前記検査対象者に対して前記第1の提示内容とは異なる第2の提示内容で前記推奨検査情報を提示することを含
み、
前記第1の提示内容は、前記推奨検査によって評価したい患者状態に関する情報を含み、
前記第2の提示内容は、前記推奨検査によって評価したい患者状態に関する情報を含まない、コンピュータが実行する検査提示方法。
【請求項11】
コンピュータに、
検査対象者の診療の履歴に関する情報を含むカルテデータと、検査の履歴に関する情報を含む過去検査データとに基づいて、前記検査対象者に推奨する検査を推奨検査として選択
し、前記推奨検査によって評価したい患者状態を特定することと、
前記推奨検査の項目名に関する情報を含む推奨検査情報を、提示対象者に提示することと
を含み、
前記提示することは、医療従事者に対して第1の提示内容で前記推奨検査情報を提示し、前記検査対象者に対して前記第1の提示内容とは異なる第2の提示内容で前記推奨検査情報を提示することを含
み、
前記第1の提示内容は、前記推奨検査によって評価したい患者状態に関する情報を含み、
前記第2の提示内容は、前記推奨検査によって評価したい患者状態に関する情報を含まない検査提示方法を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、検査対象者が受けることが推奨される検査を選択し且つ選択した検査を提示対象者に提示可能な検査提示装置、検査提示方法及び記録媒体の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
検査対象者の疾病の予防又は早期発見を目的に、検査対象者が受けることが推奨される検査を提示対象者(典型的には、検査対象者)に提示する検査提示装置が知られている。例えば、特許文献1には、検査対象者の過去の問診結果と検査対象者の過去の検査結果とに基づいて、検査対象者が受けるべき検査を選択し、推奨検査として電子端末に表示する検査提示装置が記載されている。
【0003】
その他、本開示に関連する先行技術文献として、特許文献2から5があげられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-031973号公報
【文献】特開2017-049985号公報
【文献】国際公開第2008/068914号パンフレット
【文献】特表2008-521130号公報
【文献】特開2001-118014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
検査提示装置は、検査対象者に対して推奨する検査を適切に選択することが望まれている。上述した特許文献1に記載された検査提示装置を含む既存の検査提示装置は、検査対象者に推奨する検査を適切に選択するという点で改善の余地がある。
【0006】
本開示は、上述した技術的問題を解決可能な検査提示装置、検査提示方法及び記録媒体を提供することを課題とする。一例として、本開示は、検査対象者に推奨する検査を適切に選択することが可能な検査提示装置、検査提示方法及び記録媒体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の検査提示装置の一態様は、検査対象者の診療の履歴に関する情報を含むカルテデータと、検査の履歴に関する情報を含む過去検査データとに基づいて、前記検査対象者に推奨する検査を推奨検査として選択する選択手段と、前記推奨検査の項目名に関する情報を含む推奨検査情報を、提示対象者に提示する提示手段とを備える。
【0008】
本開示の検査提示方法の一態様は、検査対象者の診療の履歴に関する情報を含むカルテデータと、検査の履歴に関する情報を含む過去検査データとに基づいて、前記検査対象者に推奨する検査を推奨検査として選択し、前記推奨検査の項目名に関する情報を含む推奨検査情報を、提示対象者に提示する。
【0009】
本開示の記録媒体の一態様は、コンピュータに、検査対象者の診療の履歴に関する情報を含むカルテデータと、検査の履歴に関する情報を含む過去検査データとに基づいて、前記検査対象者に推奨する検査を推奨検査として選択する選択工程と、前記推奨検査の項目名に関する情報を含む推奨検査情報を、提示対象者に提示する提示工程とを実行させるコンピュータプログラムが記録された記録媒体である。
【発明の効果】
【0010】
上述した検査提示装置、検査提示方法及び記録媒体によれば、検査対象者に推奨する検査を適切に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本実施形態の検査提示システムの全体構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本実施形態の検査提示サーバの構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、カルテデータのデータ構造の一例を示すデータ構造図である。
【
図4】
図4は、過去検査データのデータ構造の一例を示すデータ構造図である。
【
図5】
図5は、本実施形態の情報端末の構成を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、検査提示サーバが行う検査提示動作の流れを示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、検査選択部の動作内容を概念的に示す。
【
図8】
図8は、機械学習モデルを構築するための学習動作の内容を概念的に示す。
【
図9】
図9は、機械学習モデルを用いた検査選択部の動作内容を概念的に示す。
【
図10】
図10は、提示対象者に提示される推奨検査情報の一例を示す。
【
図11】
図11は、提示対象者に提示される推奨検査情報の他の一例を示す。
【
図12】
図12は、医療従事者に対して提示される推奨検査情報の一例を示す。
【
図13】
図13は、患者に対して提示される推奨検査情報の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、検査提示装置、検査提示方法及び記録媒体の実施形態について説明する。以下では、検査提示装置、検査提示方法及び記録媒体の実施形態が適用された検査提示システムSYSについて説明する。このような検査提示システムSYSは、例えば、患者に対して医療を提供する医療機関において採用されてもよい。医療機関は、例えば、病院、診療所、介護老人保健施設、調剤薬局及びその他医療を提供する任意の施設(例えば、健康診断を行う施設及び任意の臨床検査を行う施設の少なくとも一方)のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0013】
(1)検査提示システムSYSの構成
はじめに、本実施形態の検査提示システムSYSの構成について説明する。
【0014】
(1-1)検査提示システムSYSの全体構成
はじめに、
図1を参照しながら、本実施形態の検査提示システムSYSの全体構成について説明する。
図1は、本実施形態の検査提示システムSYSの全体構成を示すブロック図である。
【0015】
検査提示システムSYSは、検査対象者に推奨する検査(以降、“推奨検査”)を選択し、選択した推奨検査の項目名を少なくとも示す推奨検査情報を、提示対象者に対して提示する。検査提示システムSYSは、推奨検査情報を提示対象者に対して提示することによって、提示対象者に当該推奨検査を受けることを提案してもよい。本実施形態における「検査対象者」は、推奨検査を受けることが推奨される任意の人物である。検査対象者は、例えば、検査提示システムSYSを採用している医療機関において診療を受けたことがある患者を含んでいてもよい。また、本実施形態における「検査」は、医療に関する任意の検査(例えば、臨床検査)を含む。臨床検査は、検査対象者の身体を直接調べる生理検査(言い換えれば、生理機能検査)を含んでいてもよいし、検査対象者の身体から採取した試料(つまり、検体)を調べる抗体検査を含んでいてもよい。また、本実施形態における「提示対象者」は、推奨検査情報の提示を受ける任意の人物である。提示対象者は、例えば、検査対象者と同一の人物であってもよい。提示対象者は、例えば、検査対象者と異なる人物(例えば、医療従事者)であってもよい。尚、本実施形態における「医療従事者」は、病気の治療、病気の予防、健康の維持、健康の回復及び健康の増進の少なくとも一つを目的とした活動である医療に従事する人物全般である。医療従事者は、医師、歯科医師助産師及びコメディカル(例えば、看護師、薬剤師、臨床検査技師、放射線技師及び理学療法士等の少なくとも一人)等の少なくとも一人を含んでいてもよい。
【0016】
推奨検査を選択し且つ選択した推奨検査を示す推奨検査情報を提示対象者に提示するために、
図1に示すように、検査提示システムSYSは、「検査提示装置」の一具体例である検査提示サーバ1と、「提示機器」の一具体例である情報端末2とを備えている。検査提示サーバ1と情報端末2とは、通信ネットワーク3を介して通信可能である。通信ネットワーク3は、有線の通信ネットワークを含んでいてもよいし、無線の通信ネットワークを含んでいてもよい。
【0017】
検査提示サーバ1は、検査対象者が診療を受けた医療機関が利用可能な情報処理装置である。このため、検査提示サーバ1は、典型的には、医療機関に設置される。この場合、検査提示サーバ1は、医療機関の内部(例えば、医療機関を構成する医療施設の内部)に設置されていてもよいし、医療機関の外部(例えば、医療機関を構成する医療施設の外部に設置される施設)に設置されていてもよい。検査提示サーバ1は、検査提示動作を行う。具体的には、検査提示サーバ1は、推奨検査を選択する動作を、検査提示動作の一部として行ってもよい。更に、検査提示サーバ1は、提示対象者に対して任意の情報を提示可能な情報端末2を用いて、推奨検査情報を提示対象者に対して提示する動作を、検査提示動作の他の一部として行ってもよい。つまり、検査提示サーバ1は、推奨検査情報を提示対象者に提示するように情報端末2を制御する動作を、検査提示動作の他の一部として行ってもよい。
【0018】
情報端末2は、提示対象者が利用可能な情報処理装置である。情報端末2として、医療機関に設置される情報処理装置(例えば、パソコン及びタブレット端末の少なくとも一方)が用いられてもよい。情報端末2として、医療機関が提示対象者に対して貸し出す情報処理装置(例えば、タブレット端末)が用いられてもよい。情報端末2として、提示対象者が保有する情報処理装置(例えば、パソコン、タブレット端末及びスマートフォンの少なくとも一つ)が用いられてもよい。情報端末2は、上述したように、検査提示サーバ1の制御下で、推奨検査情報を提示対象者に対して提示する。その結果、提示対象者は、推奨検査を認識することができる。つまり、提示対象者は、検査対象者がどのような検査を受けることが推奨されているか(言い換えれば、薦められているか又は提案されているか)を認識することができる。
【0019】
(1-2)検査提示サーバ1の構成
続いて、
図2を参照しながら、検査提示サーバ1の構成について説明する。
図2は、検査提示サーバ1の構成を示すブロック図である。
【0020】
図2に示すように、検査提示サーバ1は、記憶装置11と、演算装置12とを備えている。更に、検査提示サーバ1は、入力装置13と、出力装置14とを備えていてもよい。但し、検査提示サーバ1は、入力装置13及び出力装置14の少なくとも一方を備えていなくてもよい。記憶装置11と、演算装置12と、入力装置13と、出力装置14とは、データバス15を介して接続されていてもよい。
【0021】
記憶装置11は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置11は、演算装置12が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置11は、演算装置12がコンピュータプログラムを実行している際に演算装置12が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置11は、検査提示サーバ1が長期的に保存するデータを記憶してもよい。尚、記憶装置11は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。つまり、記憶装置11は、一時的でない記録媒体を含んでいてもよい。
【0022】
本実施形態では、記憶装置11は、推奨検査を選択するために検査提示サーバ1が利用するデータを記憶する。
図2には、推奨検査を選択するために検査提示サーバ1が利用するデータの一例として、カルテDB(Database:データベース)111と、過去検査DB112とが記載されている。つまり、
図2は、記憶装置11がカルテDB111と過去検査DB112とを記憶する例を示している。
【0023】
カルテDB111は、検査提示サーバ1が設置された医療機関において診療(つまり、診察及び治療の少なくとも一方)を受けたことがある患者のカルテデータ1110を格納するデータベースである。一般的に、医療機関において診療を受けたことがある患者は複数存在する。このため、カルテDB111は、典型的には、複数の患者に夫々対応する複数のカルテデータ1110を格納する。各カルテデータ1110は、各カルテデータ1110に対応する一人の患者が医療機関において受けた診療の履歴に関するデータを少なくとも含んでいる。
【0024】
このようなカルテデータ1110の一例が、
図3に示されている。
図3に示すように、カルテデータ1110は、患者基本情報1111と、診療履歴情報1112とを含んでいてもよい。
【0025】
患者基本情報1111は、患者個人に関する情報(典型的には、個人情報)を含む。例えば、
図3に示す例では、患者基本情報1111は、患者を識別するための患者IDと、患者の氏名に関する情報と、患者の住所に関する情報と、患者の身長に関する情報と、患者の体重に関する情報と、患者の既往歴(例えば、病歴、服薬歴及びアレルギー歴のうちの少なくとも一つ)に関する情報とを含んでいる。但し、患者基本情報1111は、これら複数の情報のうちの少なくとも一つを含んでいなくてもよい。患者基本情報1111は、
図3に示す複数の情報のうちの少なくとも一つに加えて又は代えて、他の情報を含んでいてもよい。例えば、患者基本情報1111は、患者の生年月日に関する情報と、患者の電話番号に関する情報と、患者の勤務先に関する情報と、患者の緊急連絡先に関する情報と、患者の社会歴に関する情報と、患者の家族歴(つまり、患者の親族又は同居者の既往歴)に関する情報と、患者の遺伝子配列に関する情報とのうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0026】
診療履歴情報1112は、検査提示サーバ1が設置された医療機関において患者が受けた診療の履歴(言い換えれば、診療の経過)に関する情報を含む。例えば、
図3に示す例では、診療履歴情報1112は、主訴に関する情報と、医師の診察内容に関する情報と、医師が決定した治療方針に関する情報と、医師が行った治療の内容に関する情報と、医師が処方した薬の内容に関する情報と、医師から患者又は医療従事者に対する指示の内容に関する情報とを含んでいる。但し、診療履歴情報1112は、これら複数の情報のうちの少なくとも一つを含んでいなくてもよい。診療履歴情報1112は、
図3に示す複数の情報のうちの少なくとも一つに加えて又は代えて、その他の情報を含んでいてもよい。例えば、診療履歴情報1112は、インフォームドコンセントの履歴に関する情報と、医療従事者から患者に対して行われた説明等に関する情報と、患者から医療従事者に対して行われた質問等に関する情報とのうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0027】
患者は、検査提示サーバ1が設置された一の医療機関に加えて又は代えて、一の医療機関とは異なる他の医療機関において診療を受けている可能性がある。この場合、カルテデータ1110(特に、診療履歴情報1112)は、一の医療機関において患者が受けた診療の履歴に関する情報に加えて又は代えて、他の医療機関において患者が受けた診療の履歴に関する情報を含んでいてもよい。例えば、カルテデータ1110は、一の医療機関と関連を有する(例えば、同じ系列の)他の医療機関において患者が受けた診療の履歴に関する情報を含んでいてもよい。或いは、他の医療機関において患者が受けた診療の履歴に関する情報は、一の医療機関に設置された検査提示サーバ1によって適宜参照可能な形式で、他の医療機関に設置された記憶装置に記憶されていてもよい。この場合、検査提示サーバ1は、通信網を介して、他の医療機関に設置された記憶装置に記憶されている情報をダウンロード又は参照してもよい。
【0028】
過去検査DB112は、検査提示サーバ1が設置された医療機関において過去に行われた検査の履歴に関する情報を含む過去検査データ1120を格納するデータベースである。具体的には、過去検査DB112は、検査提示サーバ1が設置された医療機関において過去に検査を受けたことがある被検査者の検査の履歴に関する情報を含む過去検査データ1120を格納するデータベースである。一般的に、医療機関において検査を受けたことがある被検査者は複数存在する。このため、過去検査DB112は、典型的には、複数の被検査者に夫々対応する複数の過去検査データ1120を格納する。各過去検査データ1120は、各過去検査データ1120に対応する一人の被検査者が医療機関において受けた検査の履歴に関する情報を少なくとも含んでいる。また、医療機関において被検査者が検査を受ける理由の多くは、被検査者が医療機関において診療を受けるという理由である。このため、被検査者は、典型的には、検査提示サーバ1が設置された医療機関において診療を受けたことがある患者となる。但し、被検査者は、検査提示サーバ1が設置された医療機関において診療を受けたことがある患者でなくてもよい。
【0029】
このような過去検査データ1120の一例が、
図4に示されている。
図4に示すように、過去検査データ1120は、被検査者基本情報1121と、診療履歴情報1122と、検査履歴情報1123とを含んでいてもよい。但し、過去検査データ1120は、被検査者基本情報1121及び診療履歴情報1122の少なくとも一方を含んでいなくてもよい。
【0030】
被検査者基本情報1121は、被検査者個人に関する情報(典型的には、個人情報)を含むという点で、患者個人に関する情報を含む患者基本情報1111と同一であってもよい。つまり、被検査者基本情報1121に含まれる情報の種類(つまり、項目)は、患者基本情報1111に含まれる情報の種類(つまり、項目)と少なくとも部分的に同じであってもよい。例えば、
図4に示す例では、被検査者基本情報1121は、被検査者を識別するための被検査者IDと、被検査者の氏名に関する情報と、被検査者の住所に関する情報と、被検査者の身長に関する情報と、被検査者の体重に関する情報と、被検査者の既往歴に関する情報とを含んでいる。
【0031】
診療履歴情報1122は、検査提示サーバ1が設置された医療機関において被検査者が受けた診療の履歴(言い換えれば、診療の経過)に関する情報を含むという点で、検査提示サーバ1が設置された医療機関において患者が受けた診療の履歴に関する情報を含む診療履歴情報1112と同一であってもよい。つまり、診療履歴情報1122に含まれる情報の種類(つまり、項目)は、診療履歴情報1112に含まれる情報の種類(つまり、項目)と少なくとも部分的に同じであってもよい。例えば、
図4に示す例では、診療履歴情報1122は、主訴に関する情報と、医師の診察内容に関する情報と、医師が決定した治療方針に関する情報と、医師が行った治療の内容に関する情報と、医師が処方した薬の内容に関する情報と、医師から被検査者又は医療従事者に対する指示の内容に関する情報とを含んでいる。
【0032】
上述したように被検査者が患者である場合には、過去検査データ1120に含まれる被検査者基本情報1121及び診療履歴情報1122は、カルテデータ1110に含まれる患者基本情報1111及び診療履歴情報1112と一致していてもよい。この場合には、過去検査データ1120は、被検査者基本情報1121及び診療履歴情報1122に代えて、カルテデータ1110に含まれる患者基本情報1111及び診療履歴情報1112を特定するためのポインタデータを含んでいてもよい。この場合、カルテデータ1110の少なくとも一部が、過去検査データ1120の一部としても用いられてもよい。
【0033】
検査履歴情報1123は、検査提示サーバ1が設置された医療機関において被検査者が受けた検査の履歴に関する情報を含む。例えば、
図4に示す例では、検査履歴情報1123は、検査の項目名(つまり、名称)に関する情報と、検査を行った理由に関する情報と、検査に関連する疾病(つまり、検査によって評価したい疾病)に関する情報と、検査が行われた時期に関する情報と、検査の結果に関する情報とを含んでいる。但し、検査履歴情報1123は、これら複数の情報のうちの少なくとも一つを含んでいなくてもよい。検査履歴情報1123は、
図4に示す複数の情報のうちの少なくとも一つに加えて又は代えて、他の情報を含んでいてもよい。
【0034】
被検査者は、複数種類の検査を受けている可能性がある。この場合、検査履歴情報1123は、複数種類の検査の夫々の履歴に関する情報を含んでいてもよい。例えば、被検査者が第1の種類の検査と第2の種類の検査とを受けていた場合には、検査履歴情報1123は、第1の種類の検査の履歴に関する情報と、第2の種類の検査の履歴に関する情報とを含んでいてもよい。
【0035】
被検査者は、検査提示サーバ1が設置された一の医療機関に加えて又は代えて、検査提示サーバ1が設置された医療機関とは異なる他の医療機関において診療を受けている可能性がある。この場合、過去検査データ1120(特に、診療履歴情報1122)は、カルテデータ1110と同様に、一の医療機関において被検査者が受けた診療の履歴に関する情報に加えて又は代えて、他の医療機関において被検査者が受けた診療の履歴に関する情報を含んでいてもよい。或いは、他の医療機関において患者が受けた診療の履歴に関する情報は、検査提示サーバ1によって適宜参照可能な形式で、他の医療機関に設置された記憶装置に記憶されていてもよい。この場合、検査提示サーバ1は、通信網を介して、他の医療機関に設置された記憶装置に記憶されている情報をダウンロード又は参照してもよい。
【0036】
また、被検査者は、検査提示サーバ1が設置された一の医療機関に加えて又は代えて、検査提示サーバ1が設置された医療機関とは異なる他の医療機関において検査を受けている可能性がある。この場合、過去検査データ1120(特に、検査履歴情報1123)は、一の医療機関において患者が受けた検査の履歴に関する情報に加えて又は代えて、他の医療機関において患者が受けた検査の履歴に関する情報を含んでいてもよい。例えば、過去検査データ1120は、一の医療機関と関連を有する(例えば、同じ系列の)他の医療機関において被検査者が受けた検査の履歴に関する情報を含んでいてもよい。或いは、他の医療機関において被検査者が受けた検査の履歴に関する情報は、一の医療機関に設置された検査提示サーバ1によって適宜参照可能な形式で、他の医療機関に設置された記憶装置に記憶されていてもよい。この場合、検査提示サーバ1は、通信網を介して、他の医療機関に設置された記憶装置に記憶されている情報をダウンロード又は参照してもよい。
【0037】
再び
図2において、演算装置12は、例えば、CPU(Central Proecssing Unit)を含む。演算装置12は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、演算装置12は、記憶装置11が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、演算装置12は、コンピュータで読み取り可能であって且つ一時的でない記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。演算装置12は、不図示の通信装置を介して、検査提示サーバ1の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。演算装置12は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、演算装置12内には、検査提示サーバ1が行うべき動作(例えば、上述した検査提示動作)を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、演算装置12は、検査提示サーバ1が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
【0038】
図2には、検査提示動作を実行するために演算装置12内に実現される論理的な機能ブロックの一例が示されている。
図2に示すように、演算装置12内には、「選択手段」の一具体例である検査選択部121と、「提示手段」の一具体例である検査提示部122とが実現される。尚、検査選択部121及び検査提示部122の動作の詳細については、後に
図6等を参照しながら詳述するが、ここでその概要について簡単に説明する。検査選択部121は、カルテDB111及び過去DB112に基づいて、推奨検査を選択する。検査提示部122は、検査選択部121が選択した推奨検査の項目名を少なくとも示す推奨検査情報を提示対象者に対して提示するように、情報端末2を制御する。
【0039】
入力装置13は、検査提示サーバ1の外部からの検査提示サーバ1に対する情報の入力を受け付ける装置である。
【0040】
出力装置14は、検査提示サーバ1の外部に対して情報を出力する装置である。例えば、出力装置14は、検査提示サーバ1が行う検査提示動作に関する情報を出力してもよい。例えば、出力装置14は、推奨検査情報を提示するように情報端末2を制御するための制御情報を、通信ネットワーク3を介して情報端末2に対して出力(つまり、送信)してもよい。
【0041】
(1-3)情報端末2の構成
続いて、
図5を参照しながら、情報端末2の構成について説明する。
図5は、情報端末2の構成を示すブロック図である。
【0042】
図5に示すように、情報端末2は、記憶装置21と、演算装置22と、出力装置23とを備えている。更に、情報端末2は、入力装置24を備えていてもよい。但し、情報端末2は、入力装置24を備えていなくてもよい。記憶装置21と、演算装置22と、出力装置23と、入力装置24とは、データバス25を介して接続されていてもよい。
【0043】
記憶装置21は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置21は、演算装置22が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置21は、演算装置22がコンピュータプログラムを実行している際に演算装置22が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置21は、情報端末2が長期的に保存するデータを記憶してもよい。尚、記憶装置21は、RAM、ROM、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。つまり、記憶装置21は、一時的でない記録媒体を含んでいてもよい。
【0044】
演算装置22は、例えば、CPUを含む。演算装置22は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、演算装置22は、記憶装置21が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、演算装置22は、コンピュータで読み取り可能であって且つ一時的でない記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。演算装置22は、不図示の通信装置を介して、情報端末2の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。演算装置22は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、演算装置22内には、情報端末2が行うべき動作実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、演算装置22は、情報端末2が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
【0045】
本実施形態では、情報端末2は、検査提示サーバ1の制御下で、推奨検査情報を提示対象者が認識可能な形式で出力するための推奨検査情報出力動作を行う。
図5には、推奨検査情報出力動作を行うために演算装置22内に実現される論理的な機能ブロックの一例が示されている。
図5に示すように、演算装置22内には、情報取得部221と、出力制御部222とが実現される。情報取得部221は、検査提示サーバ1から、推奨検査情報を提示するように情報端末2を制御するための制御情報を取得する。出力制御部222は、情報取得部221が取得した制御情報に基づいて、推奨検査情報を提示対象者が認識可能な形式で出力するように出力装置23を制御する。
【0046】
出力装置23は、情報端末2の外部に対して情報を出力する装置である。例えば、出力装置23は、画像を出力してもよい。つまり、出力装置23は、画像を表示可能な表示装置(いわゆる、ディスプレイ)を含んでいてもよい。この場合、出力装置23は、推奨検査情報を画像として表示することで、推奨検査情報を提示対象者に対して提示してもよい。その結果、提示対象者は、視覚を用いて推奨検査情報を認識することができる。例えば、出力装置23は、音声を出力してもよい。つまり、出力装置23は、音声を出力可能な音声装置(いわゆる、スピーカ)を含んでいてもよい。この場合、出力装置23は、推奨検査情報を音声として出力することで、推奨検査情報を提示対象者に対して提示してもよい。その結果、提示対象者は、聴覚を用いて推奨検査情報を認識することができる。例えば、出力装置23は、紙面に情報を出力してもよい。つまり、出力装置23は、紙面に所望の情報を印刷可能な印刷装置(いわゆる、プリンタ)を含んでいてもよい。この場合、出力装置23は、推奨検査情報を紙面に印刷することで、推奨検査情報を提示対象者に対して提示してもよい。その結果、提示対象者は、視覚を用いて推奨検査情報を認識することができる。
【0047】
入力装置24は、情報端末2の外部からの情報端末2に対する情報の入力を受け付ける装置である。
【0048】
このような情報端末2を用いた推奨検査情報の提示方法は、検査提示部122の制御下で、提示対象者に応じて変更されてもよい。例えば、推奨検査情報の提示方法は、推奨検査情報の提示場所を含んでいてもよい。一具体例として、情報端末2は、検査提示サーバ1が設置された医療機関における提示対象者の動線に配置されていてもよい。例えば、上述したように、提示対象者が検査対象者(例えば、患者)である場合には、情報端末2は、医療機関における患者の動線に配置されていてもよい。医療機関における患者の動線は、医療機関の受付と、待合室と診療室とを結ぶ動線を含んでいてもよい。一例として、情報端末2は、医療機関の受付(例えば、診療を終えた患者が医療費を支払うための場所)に配置されていてもよい。この場合、患者は、医療機関において診療を受けた後に医療費を支払うタイミングで、診療の履歴に基づいて選択された推奨検査を認識することができる。他の一例として、情報端末2は、医療機関の待合室(例えば、患者が診療又は医療費の支払を待つための場所)に配置されていてもよい。この場合、患者は、医療機関において診療を受けた後に医療費の支払を待つタイミングで、診療の履歴に基づいて選択された推奨検査を認識することができる。他の具体例として、上述したように、提示対象者が医療従事者である場合には、情報端末2は、診療が行われる部屋(例えば、診療室)に配置されていてもよい。この場合、医療従事者は、患者(つまり、検査対象者)の診療を行いながら、推奨検査を認識することができる。その結果、医療従事者は、患者(つまり、検査対象者)の診療を行いながら、患者に対して推奨検査を伝えることができる。
【0049】
或いは、上述したように検査対象者が保有する情報処理装置が情報端末2として用いられる場合には、検査対象者は、医療機関を訪れることなく、診療の履歴に基づいて選択された推奨検査を所望の場所(例えば、検査対象者の自宅等)で認識することができる。
【0050】
但し、医療従事者及び患者の双方が同じ情報端末2を用いて推奨検査を確認してもよい。例えば、診療が行われる部屋に情報端末2が配置されている場合には、医療従事者及び患者の双方が情報端末2を用いて推奨検査を確認してもよい。つまり、情報端末2を用いた推奨検査情報の提示方法は、提示対象者に応じて変更されなくてもよい。但し、法律の制約上、医療従事者に対しては開示可能な情報の一部は、患者に対して開示すべきではない可能性がある。このため、医療従事者及び患者の双方が同じ情報端末2を用いて推奨検査を確認する場合には、情報端末2は、検査提示部122の制御下で、患者に対して開示すべきでない情報を含まない推奨検査情報を提示してもよい。或いは、情報端末2は、検査提示部122の制御下で、患者に対して推奨検査情報を提示するときの提示内容と、医療従事者に対して推奨検査情報を提示するときの提示内容とを切り替えてもよい。例えば、情報端末2がディスプレイを出力装置23として備えている場合には、情報端末2は、患者に対して開示すべきでない情報を含まない推奨検査情報を患者に提示するために用いる表示画面と、患者に対して開示すべきでない情報を含んでいてもよい推奨検査情報を医療従事者に提示するために用いる表示画面とを切り替えてもよい。
【0051】
(2)検査提示サーバ1が行う検査提示動作
続いて、
図6を参照しながら、検査提示サーバ1が行う検査提示動作について説明する。
図6は、検査提示サーバ1が行う検査提示動作の流れを示すフローチャートである。
【0052】
図6に示すように、まず、検査選択部121は、検査提示動作の実行を検査提示サーバ1に対して要求するための検査提示要求が検査提示サーバ1に入力されたか否かを判定する(ステップS10)。検査提示要求は、提示対象者及び検査対象者の少なくとも一方によって検査提示サーバ1に入力されてもよい。例えば、提示対象者が検査対象者と同一人物である場合は、提示対象者(つまり、検査対象者)は、情報端末2の入力装置24を用いて、検査提示要求を検査提示サーバ1に対して送信(つまり、入力)してもよい。例えば、提示対象者が検査対象者と異なる人物(例えば、医療従事者)である場合は、提示対象者(例えば、医療従事者)は、検査提示サーバ1の入力装置13を用いて、検査提示要求を検査提示サーバ1に入力してもよい。
【0053】
ステップS10における判定の結果、検査提示要求が入力されていないと判定された場合には(ステップS10:No)、検査提示サーバ1は、
図6に示す検査提示動作を終了してもよい。検査提示動作を終了した後には、検査提示サーバ1は、一定期間が経過した後に検査提示動作を再度開始してもよい。
【0054】
他方で、ステップS10における判定の結果、検査提示要求が入力されたと判定された場合には(ステップS10:Yes)、検査選択部121は、推奨検査を選択する(ステップS11からステップS13)。具体的には、検査選択部121は、まず、検査提示要求に含まれる情報に基づいて、検査対象者を特定する(ステップS11)。このため、検査提示要求には、検査対象者を特定可能な情報が含まれていることが好ましい。或いは、検査選択部121は、検査提示要求とは別に、検査対象者を特定可能な情報を取得してもよい。その後、検査選択部121は、記憶装置11が記憶しているカルテDB111から、ステップS11で特定した検査対象者に対応するカルテデータ1110を取得する(ステップS12)。その後、検査選択部121は、ステップS12で取得したカルテデータ1110と、記憶装置11が記憶している過去DB112とに基づいて、推奨検査を選択する(ステップS13)。
【0055】
例えば、検査選択部121は、診療履歴情報1122の少なくとも一部が検査対象者の診療履歴情報1112の少なくとも一部と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を、推奨検査として特定してもよい。つまり、検査選択部121は、診療の履歴の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を推奨検査として選択してもよい。この場合、検査選択部121は、検査選択部121の動作内容を概念的に示す
図7に示すように、検査対象者のカルテデータ1110が入力されると、カルテデータ1110に基づいて複数の過去検査データ1120をサーチすることで推奨検査を出力する選択エンジン123を用いて、推奨検査を選択してもよい。選択エンジン123は、診療の履歴の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を推奨検査として選択するというルールベースのエンジンであってもよい。
【0056】
或いは、例えば、検査選択部121は、検査対象者のカルテデータ1110が入力されると推奨検査の項目名を少なくとも出力する機械学習モデル124を用いて、推奨検査を選択してもよい。尚、機械学習モデル124は、例えば、ニューラルネットワークを用いた機械学習モデルであってもよい。この場合、検査選択部121が機械学習モデル124を用いて推奨検査を選択する前に、過去検査DB112に格納された複数の過去検査データ1120を用いて機械学習モデル124のパラメータ(例えば、ニューラルネットワークの重み及びバイアスの少なくとも一方)を設定するための学習動作が行われることが好ましい。具体的には、機械学習モデル124を構築するための学習動作の内容を概念的に示す
図8に示すように、学習動作は、過去検査データ1120に含まれる診療履歴情報1122を少なくとも機械学習モデル124に入力した場合に機械学習モデル124から出力される推奨検査に関する情報と、過去検査データ1120に含まれる検査履歴情報1123に含まれる情報との誤差が小さくなるように、機械学習モデル124のパラメータを設定する動作であってもよい。例えば、学習動作は、機械学習モデル124から出力される推奨検査の項目名と、過去検査データ1120に含まれる検査履歴情報1123に含まれる検査の項目名との誤差が小さくなるように、機械学習モデル124のパラメータを設定する動作であってもよい。機械学習モデル124の学習動作が完了した後には、検査選択部121は、検査選択部121の動作内容を概念的に示す
図9に示すように、機械学習モデル124に対して検査対象者のカルテデータ1110を入力することで、推奨検査を選択してもよい。この場合も、検査選択部121は、過去検査データ1120に基づいて構築された機械学習モデル124を用いて推奨検査を選択しているがゆえに、過去検査データ1120に基づいて推奨検査を選択していると言える。尚、検査選択部121は、機械学習モデル124を用いて推奨検査を選択するために、過去検査DB112を参照しなくてもよい。このため、記憶装置11は、必ずしも過去検査DB112を記憶していなくてもよい。
【0057】
検査選択部121は、診療の履歴が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を推奨検査として選択することに加えて又は代えて、他の方法で推奨検査を選択してもよい。
【0058】
例えば、検査選択部121は、被検査者基本情報1121の少なくとも一部が検査対象者の患者基本情報1111の少なくとも一部と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を、推奨検査として選択してもよい。一例として、検査選択部121は、既往歴の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を、推奨検査として選択してもよい。他の一例として、検査選択部121は、家族歴の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を、推奨検査として選択してもよい。他の一例として、検査選択部121は、遺伝子配列の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を、推奨検査として選択してもよい。
【0059】
例えば、検査選択部121は、健康診断の結果の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を、推奨検査として選択してもよい。この場合、カルテデータ1110は、患者が受けた健康診断の結果に関する情報を含んでいることが好ましく、且つ、過去検査データ1120は、被検査者が受けた健康診断の結果に関する情報を含んでいることが好ましい。尚、本実施形態における健康診断は、疾病が発症していない又は疾病の発症に患者が気づいていない段階で患者の健康状態を評価するために行われる検査を意味していてもよい。
【0060】
例えば、検査選択部121は、問診の結果の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を、推奨検査として選択してもよい。この場合、カルテデータ1110は、患者が医療従事者から受けた問診の結果に関する情報を含んでいることが好ましく、且つ、過去検査データ1120は、被検査者が医療従事者から受けた健康診断の結果に関する情報を含んでいることが好ましい。
【0061】
例えば、検査選択部121は、ライフログ(PHR:Personal Health Record)の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を、推奨検査として選択してもよい。この場合、カルテデータ1110は、患者のライフログに関する情報を含んでいることが好ましく、且つ、過去検査データ1120は、被検査者のライフログに関する情報を含んでいることが好ましい。尚、本実施形態における「ライフログ」は、人間の生活及び行いの少なくとも一つを時系列に沿って記録することで得られるデータを意味していてもよい。典型的には、本実施形態における「ライフログ」は、人間の健康状態の変化を時系列に沿って記録することで得られる示すデータを意味していてもよい。
【0062】
例えば、検査選択部121は、過去に受けた検査に関する情報の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を、推奨検査として選択してもよい。一例として、例えば、検査選択部121は、過去に受けた検査の少なくとも一部の項目(種類)が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を、推奨検査として選択してもよい。他の一例として、検査選択部121は、過去に受けた検査の結果の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査のうちの少なくとも一部を、推奨検査として選択してもよい。この場合、カルテデータ1110は、患者が過去に受けた検査の履歴に関する情報(つまり、過去検査データ1120に含まれる検査履歴情報1123と同様の情報)を含んでいることが好ましい。
【0063】
例えば、検査選択部121は、検査対象者の住所地における天気及び気候の少なくとも一つに関する情報に基づいて、推奨検査を選択してもよい。例えば、検査対象者の住所地における天気が、特定の疾病につながりかねない天気となっている場合には、当該特定の疾病を評価するための検査を、推奨検査として選択してもよい。例えば、検査対象者の住所地における気候が、特定の疾病につながりかねない気候となっている場合には、当該特定の疾病を評価するための検査を、推奨検査として選択してもよい。
【0064】
例えば、検査選択部121は、検査対象者の住所地に関する情報に基づいて、推奨検査を選択してもよい。例えば、検査対象者の住所地において特定の疾病が流行している又は流行する可能性がある場合には、当該特定の疾病を評価するための検査を、推奨検査として選択してもよい。
【0065】
例えば、検査選択部121は、医療文献に関する情報に基づいて、推奨検査を選択してもよい。例えば、検査選択部121は、医療文献の内容を解析し、解析結果に基づいて推奨検査を選択してもよい。
【0066】
例えば、検査選択部121は、検査提示サーバ1が設置されている医療機関自身が推奨している特定の検査が、当該特定の検査以外の他の検査よりも推奨検査として選択されやすくなるように、推奨検査を選択してもよい。例えば、医療機関がある特定の疾病の予防又は早期発見に力を入れている場合には、検査選択部121は、当該特定の疾病を評価するための特定の検査が、当該特定の検査以外の他の検査よりも推奨検査として選択されやすくなるように、推奨検査を選択してもよい。例えば、重要性が高いにも関わらずそれほど多くの人が受けていない特定の検査の存在を医療機関が認識している場合には、検査選択部121は、当該特定の検査が、当該特定の検査以外の他の検査よりも推奨検査として選択されやすくなるように、推奨検査を選択してもよい。例えば、ある特定の検査の利益率が相対的に良好であると医療機関が認識している場合には、検査選択部121は、当該特定の検査が、当該特定の検査以外の他の検査よりも推奨検査として選択されやすくなるように、推奨検査を選択してもよい。この場合、推奨検査を選択するために用いられる過去検査DB112は、検査提示サーバ1が設置されている医療機関が推奨している特定の検査に関する情報を含んでいることが好ましい。
【0067】
検査選択部121は、複数の検査の夫々を推奨検査として選択してもよい。つまり、検査選択部121は、複数の推奨検査を選択してもよい。例えば、診療の履歴の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が複数存在する場合には、当該複数の被検査者が夫々受けた複数の検査を推奨検査として選択してもよい。例えば、診療の履歴の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が複数の検査を受けていた場合には、当該被検査者が受けた複数の検査を推奨検査として選択してもよい。
【0068】
検査選択部121は、推奨検査を選択することに加えて、推奨検査を検査対象者に推奨する理由を特定してもよい。例えば、上述したように検査を行った理由に関する情報が過去検査データ1120の検査履歴情報1123に含まれている場合には、検査選択部121は、診療の履歴の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が検査を受けた理由の少なくとも一部を、推奨検査を検査対象者に推奨する理由として特定してもよい。
【0069】
検査選択部121は、推奨検査を選択することに加えて、推奨検査の保険適用の有無を特定してもよい。
【0070】
検査選択部121は、推奨検査を選択することに加えて、推奨検査によって評価したい(言い換えれば、確認したい)疾病を特定してもよい。例えば、検査に関連する疾病に関する情報が過去検査データ1120の検査履歴情報1123に含まれている場合には、検査選択部121は、診療の履歴の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けた検査に関連する疾病の少なくとも一部を、推奨検査によって評価したい疾病として特定してもよい。
【0071】
検査選択部121は、推奨検査を選択することに加えて、推奨検査によって評価したい疾病に検査対象者がかかるリスク(典型的には、医学的な見地から導き出されるリスク)の度合いを算出してもよい。ここで言う「疾病に検査対象者がかかるリスク」は、疾病にかかったことがない検査対象者が当該疾病にかかるリスクを含んでいてもよいし、疾病にかかったことがある検査対象者が当該疾病に再度かかるリスク(いわゆる、再発リスク)を含んでいてもよい。例えば、検査選択部121は、診療の履歴の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者の診療履歴情報1122等に基づいて、推奨検査によって評価したい疾病に被検査者がかかるリスクを、推奨検査によって評価したい疾病に検査対象者がかかるリスクとして算出(つまり、推定)してもよい。
【0072】
検査選択部121は、推奨検査を選択することに加えて、推奨検査を受けることが推奨される時期を特定してもよい。例えば、上述したように検査を行った時期に関する情報が過去検査データ1120の検査履歴情報1123に含まれている場合には、検査選択部121は、診療の履歴の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が検査を受けた時期に基づいて、検査対象者が推奨検査を受けることが推奨される時期を特定してもよい。
【0073】
検査選択部121は、推奨検査を選択することに加えて、推奨検査の推奨度合いを算出してもよい。尚、本実施形態では、推奨検査の推奨度合いは、医学的見地とは異なる観点から推奨検査を推奨するか否かを評価するための指標であるという点で、医学的見地から推奨検査を推奨するか否かを評価するための指標であるとも言える上述したリスクの度合いとは区別されてもよい。例えば、検査選択部121は、検査費用が比較的高額な検査の推奨度合いが、検査費用が比較的低額な検査の推奨度合いよりも低くなるように、推奨検査の推奨度合いを算出してもよい。例えば、検査選択部121は、検査対象者が自己負担する費用が比較的高額な検査の推奨度合いが、検査対象者が自己負担する費用が比較的低額な検査の推奨度合いよりも低くなるように、推奨検査の推奨度合いを算出してもよい。例えば、検査選択部121は、検査対象者の住所に基づいて、検査対象者の住所から比較的遠い検査施設で受ける必要がある検査の推奨度合いが、検査対象者の住所に比較的近い検査施設で受けることが可能な検査の推奨度合いよりも低くなるように、推奨検査の推奨度合いを算出してもよい。
【0074】
検査選択部121は、推奨検査を選択することに加えて、検査対象者が受けることを推奨しない非推奨検査を選択してもよい。例えば、検査選択部121は、診療の履歴の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が殆ど受けていない検査を、非推奨検査として選択してもよい。例えば、検査選択部121は、診療の履歴の少なくとも一部が検査対象者と同じである又は似ている被検査者が受けたもののその結果がその後の診療に寄与していない検査を、非推奨検査として選択してもよい。更には、検査選択部121は、非推奨検査を推奨しない理由も合わせて特定してもよい。
【0075】
検査選択部121が選択した推奨検査は、検査対象者が受ける可能性が高くなる。このため、検査選択部121は、選択した推奨検査等に関する情報を、検査対象者に対応する過去検査データ1120(特に、検査履歴情報1123)に追加してもよい。つまり、検査選択部121は、選択した推奨検査等に関する情報を用いて、検査対象者に対応する過去検査データ1120(特に、検査履歴情報1123)を更新してもよい。また、上述したように機械学習モデル124を用いて推奨検査が選択される場合には、更新された過去検査データ1120を用いて機械学習モデル124の学習動作が再度行われてもよい。つまり、機械学習モデル124の出力は、機械学習モデル124の学習動作を行うための学習用データとして用いられてもよい。
【0076】
その後、検査提示部122は、ステップS13において検査選択部121が選択した推奨検査の項目名を少なくとも示す推奨検査情報を提示対象者に対して提示するように、情報端末2を制御する(ステップS14)。その結果、情報端末2は、出力装置23を用いて、推奨検査情報を提示対象者が認識可能な形式で出力する。例えば、出力装置23が表示装置である場合には、提示対象者に提示される推奨検査情報の一例を示す
図10に示すように、出力装置23は、推奨検査の項目名を示す表示フィールド230を含むGUI(Graphical User Interface)を、推奨検査情報として表示してもよい。
【0077】
検査提示部122は、推奨検査情報を実際に出力することを出力装置23に要求するための出力要求が検査提示部122に入力されたことをトリガに、ステップS14の動作を開始してもよい。出力要求は、提示対象者及び検査対象者の少なくとも一方によって検査提示サーバ1に入力されてもよい。例えば、提示対象者が検査対象者と同一人物である場合は、提示対象者(つまり、検査対象者)は、情報端末2の入力装置24を用いて、出力要求を検査提示サーバ1に対して送信(つまり、入力)してもよい。例えば、提示対象者が検査対象者と異なる人物(例えば、医療従事者)である場合は、提示対象者(例えば、医療従事者)は、検査提示サーバ1の入力装置13を用いて、出力要求を検査提示サーバ1に入力してもよい。
【0078】
出力要求は、出力装置23が推奨検査情報を実際に出力することを提示対象者及び検査対象者の少なくとも一方が直接的に(言い換えれば、積極的に)要求するための直接的な出力要求を含んでいてもよい。出力要求は、出力装置23が推奨検査情報を実際に出力することを提示対象者及び検査対象者の少なくとも一方が間接的に(言い換えれば、暗に又は非積極的に)要求するための関節的な出力要求を含んでいてもよい。例えば、上述したように医療機関において患者が医療費を支払うタイミングで推奨検査を認識する場合には、医療費の支払いに関する操作が、間接的な出力要求として用いられてもよい。
【0079】
上述したように検査選択部121によって複数の推奨検査が選択された場合には、検査提示部122は、複数の推奨検査の夫々の項目名を示す推奨検査情報を提示対象者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。例えば、検査提示部122は、複数の推奨検査の項目名をリスト形式で提示する(つまり、複数の推奨検査の項目名を一覧で表示する)ように、情報端末2を制御してもよい。例えば、検査提示部122は、複数の推奨検査の夫々の項目名をポップアップ形式で提示する(つまり、複数の推奨検査の項目名を縮小表示しておき、提示対象者が選択した少なくとも一つの推奨検査の項目名を拡大表示する)ように、情報端末2を制御してもよい。
図10は、大腸内視鏡検査及び胃カメラ検査の夫々が推奨検査として選択された場合にリスト形式で表示される推奨検査情報の一例を示している。
【0080】
上述したように、検査選択部121は、推奨検査を選択することに加えて、推奨検査に関する付加情報を特定してもよいことは上述したとおりである。尚、付加情報の一例として、例えば、上述した推奨検査を推奨する理由、推奨検査の保険適用の有無、推奨検査によって評価したい疾病、推奨検査によって評価したい疾病に検査対象者がかかるリスク、推奨検査を受けることが推奨される時期、推奨検査の推奨度合い及び非推奨検査の少なくとも一つに関する情報があげられる。この場合、検査提示部122は、以下に説明するように、付加情報を含む推奨検査情報を提示対象者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。
【0081】
例えば、上述したように推奨検査を検査対象者に推奨する理由を付加情報として検査選択部121が特定した場合には、検査提示部122は、推奨検査の項目名に加えて推奨検査を検査対象者に推奨する理由を示す推奨検査情報を提示対象者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。例えば、提示対象者に提示される推奨検査情報の他の一例を示す
図11に示すように、出力装置23は、推奨検査を検査対象者に推奨する理由を示す表示フィールド231を含むGUIを、推奨検査情報の一部として表示してもよい。
【0082】
例えば、上述したように推奨検査の保険適用の有無を付加情報として検査選択部121が特定した場合には、検査提示部122は、推奨検査の項目名に加えて推奨検査の保険適用の有無を示す推奨検査情報を提示対象者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。例えば、
図11に示すように、出力装置23は、推奨検査の保険適用の有無を示す表示フィールド232を含むGUIを、推奨検査情報の一部として表示してもよい。
【0083】
例えば、上述したように推奨検査によって評価したい疾病を付加情報として検査選択部121が特定した場合には、検査提示部122は、推奨検査の項目名に加えて推奨検査によって評価したい疾病を示す推奨検査情報を提示対象者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。例えば、
図11に示すように、出力装置23は、推奨検査によって評価したい疾病を示す表示フィールド233を含むGUIを、推奨検査情報の一部として表示してもよい。
【0084】
例えば、上述したように推奨検査によって評価したい疾病に検査対象者がかかるリスクを付加情報として検査選択部121が特定した場合には、検査提示部122は、推奨検査の項目名に加えて推奨検査によって評価したい疾病に検査対象者がかかるリスクを示す推奨検査情報を提示対象者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。例えば、
図11に示すように、出力装置23は、推奨検査によって評価したい疾病に検査対象者がかかるリスクを示す表示フィールド234を含むGUIを、推奨検査情報の一部として表示してもよい。
【0085】
例えば、上述したように推奨検査を受けることが推奨される時期を付加情報として検査選択部121が特定した場合には、検査提示部122は、推奨検査の項目名に加えて推奨検査を受けることが推奨される時期を示す推奨検査情報を提示対象者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。例えば、
図11に示すように、出力装置23は、推奨検査を受けることが推奨される時期を示す表示フィールド235を含むGUIを、推奨検査情報の一部として表示してもよい。
【0086】
例えば、上述したように推奨検査の推奨度合いを付加情報として検査選択部121が特定した場合には、検査提示部122は、推奨検査の項目名に加えて推奨検査の推奨度合いを示す推奨検査情報を提示対象者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。例えば、
図11に示すように、出力装置23は、推奨検査の推奨度合いを示す表示フィールド236を含むGUIを、推奨検査情報の一部として表示してもよい。
【0087】
このような付加情報が生成される状況下で検査選択部121によって複数の推奨検査が選択された場合には、検査提示部122は、付加情報に応じて、推奨検査情報の提示内容を変更してもよい。例えば、検査提示部122は、付加情報に応じて、複数の推奨検査の項目名の表示順序を変更してもよい。例えば、検査提示部122は、付加情報に応じて、複数の推奨検査の項目名に関連付けて表示される付加情報の表示順序を変更してもよい。具体的には、例えば、検査提示部122は、推奨検査に関する推奨度合いが高くなるほど(或いは、リスクが高くなるほど又は推奨される時期が早いほど)、当該推奨検査の項目名(或いは、当該推奨検査に関する付加情報)を上位に表示してもよい。例えば、検査提示部122は、付加情報に応じて、複数の推奨検査の項目名のうちの一の項目名を、複数の推奨検査の項目名のうちの他の項目名よりも強調して表示してもよい。例えば、検査提示部122は、付加情報に応じて、複数の推奨検査のうちの一の推奨検査に関する付加情報を、複数の推奨検査のうちの他の推奨検査に関する付加情報よりも強調して表示してもよい。具体的には、検査提示部122は、推奨検査に関する推奨度合いが高くなるほど(或いは、リスクが高くなるほど又は推奨される時期が早いほど)、当該推奨検査の項目名(或いは、当該推奨検査に関する付加情報)を強調して表示してもよい。
【0088】
上述したように非推奨検査を検査選択部121が選択した場合には、検査提示部122は、推奨検査の項目名に加えて非推奨検査の項目名を示す推奨検査情報を提示対象者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。例えば、
図11に示すように、出力装置23は、非推奨検査の項目名を示す表示フィールド237を含むGUIを、推奨検査情報の一部として表示してもよい。更に、上述したように非推奨検査を推奨しない理由を検査選択部121が特定した場合には、検査提示部122は、推奨検査の項目名に加えて非推奨検査を推奨しない理由を示す推奨検査情報を提示対象者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。例えば、
図11に示すように、出力装置23は、非推奨検査を推奨しない理由を示す表示フィールド238を含むGUIを、推奨検査情報の一部として表示してもよい。
【0089】
検査提示部122は、提示対象者に応じて、提示する推奨検査情報の提示内容を変更してもよい。例えば、上述したように、検査対象者(典型的には、患者)及び医療従事者(典型的には、医師)の夫々は、提示対象者になり得る。この場合、検査提示部122は、医療従事者に対する推奨検査情報の提示内容と、患者に対する推奨検査情報の提示内容とが異なるものとなるように、情報端末2を制御してもよい。つまり、検査提示部122は、医療従事者に対して第1の提示内容で推奨検査情報を提示する一方で、患者に対して第2の提示内容で推奨検査情報を提示するように、情報端末2を制御してもよい。
【0090】
一例として、医療従事者が必要とする情報は、一般的には、患者が必要とする情報よりも多くなることが多い。このため、検査提示部122は、患者に対して提示される推奨検査情報の情報量が、医療従事者に対して提示される推奨検査情報の情報量よりも少なくなるように、情報端末2を制御してもよい。検査提示部122は、医療従事者に対して提示される推奨検査情報の一部が患者に提示される一方で、医療従事者に対して提示される推奨検査情報の残りの一部が患者に提示されないように、情報端末2を制御してもよい。医療従事者に対して提示される推奨検査情報の一例が
図12に示されており、患者に対して提示される推奨検査情報の一例が
図13に示されている。
図12に示すように、検査提示部122は、患者は必要でないものの医療従事者が必要とする推奨検査情報(例えば、推奨検査によって評価したい疾病(つまり、検査対象者がかかるリスクのある疾病)と、リスクのある理由(つまり、推奨検査を推奨する理由)と、推奨検査の項目名とを含む推奨検査情報)を医療従事者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。更に、検査対象者が推奨検査を受ける検査施設を医療従事者が予約しやすくなるように、検査提示部122は、推奨検査を受けることが可能な検査施設の候補を医療従事者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。この場合、検査選択部121は、推奨検査を選択すると共に、検査施設に関する情報に基づいて、選択した推奨検査を受けることが可能な検査施設(特に、選択した推奨検査を受けることが推奨される検査施設)を選択してもよい。一方で、
図13に示すように、検査提示部122は、推奨検査の項目名と、推奨検査を推奨する理由とを含む推奨検査情報を患者に対して提示するように、情報端末2を制御してもよい。この際、検査提示部122は、医療機関以外の場所(例えば、検査対象者の自宅等)で検査対象者が情報端末2を用いて推奨検査情報を認識する可能性があることを踏まえ、法律の制約を満たすために、法律上患者に対して提示しないほうが良い情報を、患者に対して提示しないように、情報端末2を制御してもよい。
【0091】
或いは、
図13に示す例では、医療従事者に提示される推奨検査情報の一部は、患者に提示される推奨検査情報と同じになっている。しかしながら、検査提示部122は、医療従事者に対して、患者に提示される推奨検査情報とは異なる推奨検査情報を提示してもよい。例えば、検査提示部122は、医療従事者に対して、医療従事者が理解可能である一方で患者にとっては容易に理解することが困難な医学用語を用いて表現された推奨検査情報を提示してもよい。同様に、例えば、検査提示部122は、患者に対して、医療従事者に提示される推奨検査情報とは異なる推奨検査情報を提示してもよい。例えば、検査提示部122は、患者に対して、医療に関する専門知識がなくても容易に理解可能な平易な用語を用いて表現された推奨検査情報を提示してもよい。
【0092】
推奨検査情報が医療従事者に提示される場合には、医療従事者は、推奨検査情報の適切さに関するフィードバックを検査提示サーバ1に対して入力してもよい。医療従事者からのフィードバックは、検査選択部121が推奨検査を選択するために用いられてもよい。例えば、医療従事者からのフィードバックは、上述した選択エンジン123を更新するために用いられてもよい。例えば、医療従事者からのフィードバックは、上述した機械学習モデル124のパラメータを学習するために用いられてもよい。
【0093】
(3)検査提示システムSYSの技術的効果
以上説明したように、本実施形態の検査提示サーバ1は、検査対象者に推奨する推奨検査を適切に選択し且つ提示対象者に提示することができる。特に、検査提示サーバ1は、検査対象者のカルテデータ1110のみならず、検査対象者を含む又は検査対象者とは異なる複数の被検査者に対して過去に行われた検査の履歴に関する検査履歴情報1123を用いて、推奨検査を選択することができる。このため、検査履歴情報1123を用いることなく推奨検査が選択される場合と比較して、検査提示サーバ1は、過去の知見を活かして、検査対象者に対してより適切な推奨検査を選択することができる。
【0094】
一例として、検査提示サーバ1は、一般的には検査対象者が受けたがらない又は受けにくい検査であっても、必要であれば推奨検査として選択する。例えば、大腸がんの早期発見のために検査対象者が受けることが好ましい内視鏡検査は、内視鏡検査に痛み若しくは恐怖が伴うというイメージ又は内視鏡検査の費用がかさむというイメージにより、検査対象者から敬遠されることが多い。しかしながら、検査提示サーバ1は、内視鏡検査が検査対象者から敬遠される場合であっても、過去の知見から(つまり、過去検査DB112から)内視鏡検査が必要であると判断すれば、内視鏡検査を推奨検査として選択可能である。このため、検査提示サーバ1は、大腸がんの早期発見又は予防に大きく貢献し得る。尚、このような大腸がんの早期発見又は予防のための内視鏡検査を推奨検査として適切に選択するためには、検査提示サーバ1は、問診の結果に関する情報(例えば、問診によって得られた生活習慣及び家族歴に関する情報)及び検査の結果に関する情報(例えば、病理の読影結果に関する情報)を含むカルテデータ1110を用いて、推奨検査を選択してもよい。
【0095】
他の一例として、検査提示サーバ1は、予兆をとらえづらいフレイルの状態に検査対象者があるか否かを判断するための検査(以降、“フレイル検査”と称する)であっても、過去の知見から(つまり、過去検査DB112から)フレイル検査が必要であると判断すれば、フレイル検査を推奨検査として選択可能である。このため、検査提示サーバ1は、高齢化社会において大きな社会的課題となる介護の発生を抑えるように、高齢な検査対象者に対して必要な検査を前もって提示することができる。尚、このようなフレイル検査を推奨検査として適切に選択するためには、検査提示サーバ1は、ライフログに関する情報(例えば、運動量に関する情報)、問診の結果に関する情報(例えば、問診によって得られた生活習慣に関する情報)及び診療の履歴に関する情報(つまり、診療履歴情報1112)を含むカルテデータ1110を用いて、推奨検査を選択してもよい。
【0096】
更に、検査提示サーバ1は、推奨検査を選択することに加えて、推奨検査の項目名と共に提示対象者に提示してもよい付加情報を生成することができる。尚、付加情報の一例として、例えば、上述した推奨検査を推奨する理由、推奨検査の保険適用の有無、推奨検査によって評価したい疾病、推奨検査によって評価したい疾病に検査対象者がかかるリスク、推奨検査を受けることが推奨される時期、推奨検査の推奨度合い及び非推奨検査の少なくとも一つに関する情報があげられる。この場合、検査提示サーバ1は、推奨検査を受けるか否かを提示対象者が検討するにあたって有益な付加情報を、提示対象者に対して提示することができる。
【0097】
更に、検査提示サーバ1は、提示対象者に応じて推奨検査情報の提示内容を変更することができる。このため、検査提示サーバ1は、提示対象者に適した提示内容で推奨検査情報を提示することができる。
【0098】
(4)付記
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
[付記1]
検査対象者の診療の履歴に関する情報を含むカルテデータと、検査の履歴に関する情報を含む過去検査データとに基づいて、前記検査対象者に推奨する検査を推奨検査として選択する選択手段と、
前記推奨検査の項目名に関する情報を含む推奨検査情報を、提示対象者に提示する提示手段と
を備える検査提示装置。
[付記2]
前記提示手段は、第1の提示対象者に対して第1の提示内容で前記推奨検査情報を提示し、前記第1の提示対象者とは異なる第2の提示対象者に対して前記第1の提示内容とは異なる第2の提示内容で前記推奨検査情報を提示する
付記1に記載の検査提示装置。
[付記3]
前記第1の提示対象者は、医療従事者であり、
前記第2の提示対象者は、前記検査対象者である
付記2に記載の検査提示装置。
[付記4]
前記第2の提示内容によって提示される前記推奨検査情報の情報量は、前記第1の提示内容によって提示される前記推奨検査情報の情報量よりも少ない
付記2又は3に記載の検査提示装置。
[付記5]
前記第2の提示内容によって提示される前記推奨検査情報は、前記第1の提示方法によって提示される前記推奨検査情報のうちの一部である
付記2から4のいずれか一項に記載の検査提示装置。
[付記6]
前記提示手段は、医療機関における前記検査対象者の動線に配置された提示機器を用いて前記推奨検査情報を提示する
付記1から5のいずれか一項に記載の検査提示装置。
[付記7]
前記提示手段は、医療機関の受付、待合室及び診療室の少なくとも一つに配置された提示機器を用いて前記推奨検査情報を提示する
付記1から6のいずれか一項に記載の検査提示装置。
[付記8]
前記提示手段は、医療機関が保有する提示機器、医療機関が前記検査対象者に対して貸与する提示機器及び前記検査対象者が保有する提示機器の少なくとも一方を用いて前記推奨検査情報を提示する
付記1から7のいずれか一項に記載の検査提示装置。
[付記9]
前記推奨検査情報は、前記推奨検査を推奨する理由に関する情報、前記推奨検査の保険適用の有無に関する情報、前記推奨検査によって評価したい疾病に関する情報、前記推奨検査によって評価したい疾病に前記検査対象者がかかるリスクの度合いに関する情報、前記推奨検査を受けることが推奨される時期に関する情報、及び、前記推奨検査の推奨度合いに関する情報のうちの少なくとも一つを更に含む
付記1から7のいずれか一項に記載の検査提示装置。
[付記10]
前記カルテデータは、前記検査対象者が受けた健康診断の結果に関する情報、前記検査対象者の問診の結果に関する情報、前記検査対象者のライフログに関する情報、前記検査対象者の個人情報に関する情報、及び、前記検査対象者が過去に受けた検査に関する情報のうちの少なくとも一つを更に含む
付記1から9のいずれか一項に記載の検査提示装置。
[付記11]
前記過去検査データは、過去に行われた検査を受けた被検査者の診療の履歴に関する情報、前記被検査者の健康診断の結果に関する情報、前記被検査者の問診の結果に関する情報、前記被検査者のライフログに関する情報、前記被検査者の個人情報に関する情報、及び、医療機関が推奨している検査に関する情報の少なくとも一つを更に含む
付記1から10のいずれか一項に記載の検査提示装置。
[付記12]
検査対象者の診療の履歴に関する情報を含むカルテデータと、検査の履歴に関する情報を含む過去検査データとに基づいて、前記検査対象者に推奨する検査を推奨検査として選択し、
前記推奨検査の項目名に関する情報を含む推奨検査情報を、提示対象者に提示する
検査提示方法。
[付記13]
コンピュータに、
検査対象者の診療の履歴に関する情報を含むカルテデータと、検査の履歴に関する情報を含む過去検査データとに基づいて、前記検査対象者に推奨する検査を推奨検査として選択する選択工程と、
前記推奨検査の項目名に関する情報を含む推奨検査情報を、提示対象者に提示する提示工程と
を実行させるコンピュータプログラムが記録された記録媒体。
[付記14]
コンピュータに、
検査対象者の診療の履歴に関する情報を含むカルテデータと、検査の履歴に関する情報を含む過去検査データとに基づいて、前記検査対象者に推奨する検査を推奨検査として選択する選択工程と、
前記推奨検査の項目名に関する情報を含む推奨検査情報を、提示対象者に提示する提示工程と
を実行させるコンピュータプログラム。
【0099】
本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う検査提示装置、検査提示方法及び記録媒体もまた本発明の技術思想に含まれる。
【0100】
この出願は、2020年6月4日に出願された日本出願特願2020-097582を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。また、本願明細書に記載された全ての公開公報及び論文をここに取り込む。
【符号の説明】
【0101】
SYS 検査提示システム
1 検査提示サーバ
11 記憶装置
111 カルテDB
1110 カルテデータ
1111 患者基本情報
1112 診療履歴情報
112 過去検査DB
1120 過去検査データ
1121 被検査者基本情報
1122 診療履歴情報
1123 検査履歴情報
12 演算装置
121 検査選択部
122 検査提示部
2 情報端末
22 演算装置
23 出力装置