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特許7616789処理装置、携帯端末、処理方法、及びプログラム。
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】処理装置、携帯端末、処理方法、及びプログラム。
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/24 20060101AFI20250109BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20250109BHJP
   G07G 3/00 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
G08B21/24
G07G1/00 331A
G07G3/00
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024011073
(22)【出願日】2024-01-29
【審査請求日】2024-01-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】薬袋 雅史
【審査官】村山 禎恒
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-129244(JP,A)
【文献】特開2016-212459(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0089116(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 19/00-31/00
G07G 1/00
G07G 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルフレジにおいて商品の会計を行う第1の音と、前記セルフレジにおいて釣り銭の発生を示す第2の音とを検出し、かつ前記第2の音の音量を検出する音検出部と、
前記音検出部が前記第1の音及び前記第2の音を検出した後に前記第2の音を再度検出したとき、前記音検出部が前回検出した前記第2の音の第1の音量と、前記音検出部が今回検出した前記第2の音の第2の音量とを比較する比較部と、
前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい場合、警報を出力する出力部と、
を備える、
処理装置。
【請求項2】
前記音検出部は、前記第2の音を繰り返し検出し、
前記比較部は、予め設定された時間において前記第1の音量と前記第2の音量とを繰り返し比較する、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記時間において前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい状態が継続した後、前記出力部は前記警報を出力する、
請求項2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記時間が経過する前に前記音検出部が前記第2の音の検出を停止した場合、前記出力部は前記警報の出力を中止する、
請求項3に記載の処理装置。
【請求項5】
前記出力部は、前記警報を示す情報を表示する表示部を備える、
請求項1又は請求項2に記載の処理装置。
【請求項6】
前記出力部は、前記警報を示す音を出力するスピーカーを備える、
請求項1又は請求項2に記載の処理装置。
【請求項7】
前記出力部は、前記警報を示す振動を出力するモーターを備える、
請求項1又は請求項2に記載の処理装置。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載の処理装置を備える携帯端末。
【請求項9】
音検出部が、セルフレジにおいて商品の会計を行う第1の音と、前記セルフレジにおいて釣り銭の発生を示す第2の音とを検出し、かつ前記第2の音の音量を検出するステップと、
前記音検出部が前記第1の音及び前記第2の音を検出した後に前記第2の音を再度検出したとき、前記音検出部が前回検出した前記第2の音の第1の音量と、前記音検出部が今回検出した前記第2の音の第2の音量とを比較部が比較するステップと、
前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい場合、出力部が警報を出力するステップと、
を備える、
処理方法。
【請求項10】
セルフレジにおいて商品の会計を行う第1の音と、前記セルフレジにおいて釣り銭の発生を示す第2の音とを検出し、かつ前記第2の音の音量を検出するステップと、
前記第1の音及び前記第2の音を検出した後に前記第2の音を再度検出したとき、前回検出した前記第2の音の第1の音量と、今回検出した前記第2の音の第2の音量とを比較するステップと、
前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい場合、警報を出力するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、処理装置、携帯端末、処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
セルフレジ(自動精算機)が設置された店舗において、顧客はセルフレジを使用することにより会計を行うことができる。釣り銭がある場合、セルフレジは音を発生する、又はメッセージなどを表示することにより、釣り銭があることを顧客に通知する。顧客が音又はメッセージなどに気が付かなった場合、顧客が釣り銭を取り忘れる可能性がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、顧客による釣り銭の取り忘れを防止する機能を持つ装置が記載されている。その装置は、顧客の視線を検出し、その視線が釣り銭の排出口に向いていない場合には釣り銭があることを示す情報を表示する。また、その装置は、釣り銭が排出口から取り除かれたか否かを検出し、釣り銭が取り除かれていない場合には警報音を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-212459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された装置は、その装置の近傍にいる顧客に対して釣り銭の受け取りを促すことができる。しかしながら、顧客が情報の表示又は警報音の出力に気が付かずにその装置から離れた場合、その装置は釣り銭があることを顧客に気付かせることができない。
【0006】
本開示の目的は、上述の課題を解決する処理装置、携帯端末、処理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る処理装置は、セルフレジにおいて商品の会計を行う第1の音と、前記セルフレジにおいて釣り銭の発生を示す第2の音とを検出し、かつ前記第2の音の音量を検出する音検出部と、前記音検出部が前記第1の音及び前記第2の音を検出した後に前記第2の音を再度検出したとき、前記音検出部が前回検出した前記第2の音の第1の音量と、前記音検出部が今回検出した前記第2の音の第2の音量とを比較する比較部と、前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい場合、警報を出力する出力部と、を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る処理方法は、音検出部が、セルフレジにおいて商品の会計を行う第1の音と、前記セルフレジにおいて釣り銭の発生を示す第2の音とを検出し、かつ前記第2の音の音量を検出するステップと、前記音検出部が前記第1の音及び前記第2の音を検出した後に前記第2の音を再度検出したとき、前記音検出部が前回検出した前記第2の音の第1の音量と、前記音検出部が今回検出した前記第2の音の第2の音量とを比較部が比較するステップと、前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい場合、出力部が警報を出力するステップと、を備える。
【0009】
本開示の一態様に係るプログラムは、セルフレジにおいて商品の会計を行う第1の音と、前記セルフレジにおいて釣り銭の発生を示す第2の音とを検出し、かつ前記第2の音の音量を検出するステップと、前記第1の音及び前記第2の音を検出した後に前記第2の音を再度検出したとき、前回検出した前記第2の音の第1の音量と、今回検出した前記第2の音の第2の音量とを比較するステップと、前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい場合、警報を出力するステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
上記一態様によれば、釣り銭の取り忘れの可能性を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示に係る携帯端末のハードウェア構成図である。
図2】本開示に係る携帯端末の機能ブロック図である。
図3】本開示に係る携帯端末の動作を示すフローチャートである。
図4】本開示に係る携帯端末の動作を示すフローチャートである。
図5】本開示に係る携帯端末の機能ブロック図である。
図6】本開示に係る処理装置の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、各実施形態について、図面を用いて説明する。すべての図面において同一または相当する構成には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
【0013】
<第1の実施形態>
以下、本開示に係る一実施形態について、図を用いて説明する。図1は、本実施形態の携帯端末10のハードウェア構成を示す。例えば、携帯端末10は、スマートフォン又はタブレット端末のような電子機器である。
【0014】
携帯端末10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、他の記憶装置104、マイク105、ディスプレイ106、スピーカー107等の各ハードウェアを備えたコンピュータである。
【0015】
図2は、携帯端末10の機能構成を示す。携帯端末10は処理装置11を備え、処理装置11は、メイン制御部20、タイマー30、記憶部40、音検出部50、及び出力部60を備える。
【0016】
メイン制御部20は処理装置11の全体を制御する。タイマー30は時間を測定する。記憶部40は、フラッシュメモリのような不揮発性記憶媒体である。音検出部50は、セルフレジが発生する音を検出する。出力部60は、釣り銭の受け取りを顧客に促すための警報を出力する。
【0017】
記憶部40は、アプリケーション(以下、アプリと記載)41、音テーブル42、タイマーテーブル43、及び音量データ44を記憶する。アプリ41は、釣り銭の受け取りを顧客に促す処理を実行するためのプログラムである。音テーブル42は、各種セルフレジが会計を行うために商品に付けられたコードを読み取るときに発生する第1の音の音データと、釣り銭があることを顧客に通知するために各種セルフレジが発生する第2の音の音データとを含む。商品に付けられたコードは、商品名及び価格などの情報を含む。セルフレジは、一定の音量で第2の音を発生する。タイマーテーブル43は、各種セルフレジが第2の音の発生を継続する所定時間と対応するタイマー値を含む。音量データ44は、音検出部50が検出した第2の音の音量を示す。音検出部50が第2の音を複数回検出した場合、記憶部40は複数個の音量データ44を記憶する。
【0018】
音検出部50は、マイク51及びマイク制御部52を備える。マイク51は、携帯端末10の外部で発生する音を検出する。マイク制御部52は、マイク51を制御する。
【0019】
出力部60は、ディスプレイ61、表示制御部62、スピーカー63、及びスピーカー制御部64を備える。ディスプレイ61は、液晶ディスプレイなどの表示装置であり、釣り銭の受け取りを顧客に促すための警報を示す情報を表示する。表示制御部62はディスプレイ61を制御する。スピーカー63は、釣り銭の受け取りを顧客に促すための警報音を出力する。スピーカー制御部64はスピーカー63を制御する。
【0020】
図3及び図4は、携帯端末10の動作を示すフローチャートである。図3及び図4を参照し、携帯端末10の動作を説明する。携帯端末10はアプリ41を起動する。メイン制御部20、マイク制御部52、表示制御部62、及びスピーカー制御部64は、アプリ41に従って以下の処理を実行する。
【0021】
マイク51は、携帯端末10の外部で発生する音を検出し、その音の音量に応じた音データをマイク制御部52に出力する。マイク制御部52は、マイク51から出力された音データと、記憶部40の音テーブル42に登録されている第1の音の音データとを比較し、マイク51が第1の音を検出したか否かを判断する(ステップS101)。
【0022】
マイク51から出力された音データが第1の音の音データと一致しないとき、マイク制御部52はマイク51が第1の音を検出していないと判断する。このとき、マイク制御部52はステップS101を再度実行する。
【0023】
マイク51から出力された音データが第1の音の音データと一致するとき、マイク制御部52はマイク51が第1の音を検出したと判断する。マイク制御部52は、顧客がセルフレジを使用する会計を行っていることを検出することができる。このとき、マイク制御部52は、第1の音が発生したことをメイン制御部20に通知する。また、マイク制御部52は、マイク51から出力された音データと、記憶部40の音テーブル42に登録されている第2の音の音データとを比較し、マイク51が第2の音を検出したか否かを判断する(ステップS102)。
【0024】
マイク51から出力された音データが第2の音の音データと一致しないとき、マイク制御部52はマイク51が第2の音を検出していないと判断する。このとき、マイク制御部52はステップS102を再度実行する。
【0025】
マイク51から出力された音データが第2の音の音データと一致するとき、マイク制御部52はマイク51が第2の音を検出したと判断する。マイク制御部52は、釣り銭があることを検出することができる。このとき、マイク制御部52は、第2の音が発生したことをメイン制御部20に通知する。また、マイク制御部52は、マイク51から出力された音データに基づいて第2の音の音量を測定し、その音量をメイン制御部20に通知する。メイン制御部20は、第2の音の音量を示す音量データ44を記憶部40に保存する(ステップS103)。
【0026】
ステップS103の後、メイン制御部20はタイマー値を記憶部40のタイマーテーブル43から取得し、そのタイマー値をタイマー30に設定する。タイマー30は、時間を測定するためのタイマー動作を開始する(ステップS104)。
【0027】
第1の音又は第2の音のパターンがセルフレジの種類に応じて異なる場合、記憶部40の音テーブル42は、セルフレジの種類と対応する識別情報を含んでもよい。識別情報は、第1の音又は第2の音の音データと関連付けられている。メイン制御部20は、マイク51から出力された音データと一致する第1の音又は第2の音の音データと関連付けられている識別情報を音テーブル42から取得してもよい。
【0028】
タイマーテーブル43は、タイマー値と関連付けられた上記の識別情報を含んでもよい。メイン制御部20は、音テーブル42から取得した識別情報と同じ識別情報と関連付けられているタイマー値をタイマーテーブル43から取得してもよい。第2の音が発生し続ける所定時間がセルフレジの種類に応じて異なる場合、メイン制御部20は、セルフレジの種類と対応するタイマー値を取得することができる。
【0029】
セルフレジの種類と対応するコードなどがセルフレジの表面に貼付されてもよい。あるいは、セルフレジがそのコードをセルフレジのディスプレイに表示してもよい。携帯端末10がカメラを有する場合、メイン制御部20はカメラが撮影した画像からコードを検出し、そのコードから識別情報を取得してもよい。
【0030】
タイマー動作を開始したタイマー30は、タイマー値と対応する所定時間が経過したとき、タイムアウトをメイン制御部20に通知する。ステップS104の後、メイン制御部20はタイマー30がタイムアウトとなったか否かを判断することにより、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS105)。タイマー30がタイムアウトとなった場合、所定時間が経過しており、処理はステップS106に移行する。タイマー30がタイムアウトとなっていない場合、所定時間が経過しておらず、処理はステップS107に移行する。
【0031】
所定時間が経過していない場合、メイン制御部20は第2の音の検出をマイク制御部52に指示する。マイク制御部52はステップS102と同様の処理を実行し、マイク51が第2の音を検出したか否かを判断する(ステップS107)。
【0032】
マイク51が第2の音を検出していない場合、処理はステップS112に移行する。マイク51が第2の音を検出した場合、マイク制御部52は、第2の音が発生したことをメイン制御部20に通知する。また、マイク制御部52は、マイク51から出力された音データに基づいて第2の音の音量を測定し、その音量をメイン制御部20に通知する。メイン制御部20は、第2の音の音量を示す音量データ44を記憶部40に保存する(ステップS108)。
【0033】
メイン制御部20は、ステップS103及びS108において、音量データ44の生成順を示す順番情報を音量データ44と関連付け、記憶部40に保存してもよい。例えば、順番情報は、シーケンス番号又は時刻情報などである。メイン制御部20は、順番情報に基づいて、マイク51が前回検出した第2の音の音量データ44と、マイク51が今回検出した第2の音の音量データ44とを識別することができる。
【0034】
記憶部40は、音量データ44を記憶するための第1の記憶領域及び第2の記憶領域を含んでもよい。例えば、マイク51が第2の音を最初に検出したとき、メイン制御部20はその第2の音の音量データ44を第1の記憶領域に保存する。マイク51が第2の音を2回目に検出したとき、メイン制御部20はその第2の音の音量データ44を第2の記憶領域に保存する。その後、マイク51が第2の音を検出するたびに、メイン制御部20は第2の記憶領域に保存されている音量データ44を第1の記憶領域に保存し、マイク51が新たに検出した第2の音の音量データ44を第2の記憶領域に保存する。メイン制御部20は、第1の記憶領域に保存されている音量データ44をマイク51が前回検出した第2の音の音量データ44として認識することができる。また、メイン制御部20は、第2の記憶領域に保存されている音量データ44をマイク51が今回検出した第2の音の音量データ44として認識することができる。
【0035】
ステップS108の後、メイン制御部20は、マイク51が前回検出した第2の音の音量データ44が示す第1の音量と、マイク51が今回検出した第2の音の音量データ44が示す第2の音量とを比較する。メイン制御部20は、第2の音量が第1の音量よりも小さいか否かを判断する(ステップS109)。
【0036】
第2の音量が第1の音量よりも大きい場合、処理はステップS111に進む。第2の音量が第1の音量よりも小さい場合、処理はステップS105に進む。
【0037】
タイマー30がタイムアウトとなるまで、携帯端末10はステップS105、S107、S108、及びS109を繰り返す。つまり、音検出部50は第2の音を繰り返し検出し、メイン制御部20は、予め設定された所定時間において第2の音量の比較を繰り返す。携帯端末10は、第2の音の音量が徐々に小さくなることを検出することにより、顧客が釣り銭を受け取らずにセルフレジから離れたことを検出することができる。
【0038】
タイマー30がタイムアウトとなり、所定時間が経過した場合、メイン制御部20は、釣り銭の受け取りを顧客に促すための警報の出力を出力部60に指示する。出力部60は警報を出力する(ステップS106)。
【0039】
以下では、ステップS106の詳細を説明する。メイン制御部20は、警報を示す情報の表示を表示制御部62に指示する。表示制御部62は、警報を示す情報を表示するための画像データが登録されたテーブルを予め保持する。メイン制御部20が警報を示す情報の表示を表示制御部62に指示したとき、表示制御部62は画像データをディスプレイ61に出力する。ディスプレイ61は、画像データに基づいて警報を示す情報を表示する。
【0040】
また、メイン制御部20は、警報音の出力をスピーカー制御部64に指示する。スピーカー制御部64は、警報音の音データが登録されたテーブルを予め保持する。メイン制御部20が警報音の出力をスピーカー制御部64に指示したとき、スピーカー制御部64は警報音の音データをスピーカー63に出力する。スピーカー63は、音データに基づいて警報音を出力する。
【0041】
ディスプレイ61が警報を示す情報を表示せずにスピーカー63が警報音を出力してもよい。あるいは、スピーカー63が警報音を出力せずにディスプレイ61が警報を示す情報を表示してもよい。あるいは、ディスプレイ61が警報を示す情報を表示し、同時にスピーカー63が警報音を出力してもよい。
【0042】
ステップS109において第2の音量が第1の音量よりも大きい場合、マイク制御部52は第2の音が停止したか否かを判断し、判断結果をメイン制御部20に通知する(ステップS111)。
【0043】
第2の音が停止していない場合、処理はステップS105に移行する。第2の音が停止した場合、メイン制御部20はタイマー30がタイムアウトとなったか否かを判断することにより、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS112)。タイマー30がタイムアウトとなった場合、所定時間が経過しており、処理が終了する。タイマー30がタイムアウトとなっていない場合、所定時間が経過しておらず、処理はステップS113に移行する。
【0044】
所定時間が経過していない場合、メイン制御部20は、顧客が釣り銭を受け取ったと判断できるため、タイマー30にタイマー動作を中止させる(ステップS113)。この場合、出力部60は警報を出力せずに警報の出力を中止する。
【0045】
上記のように、メイン制御部20は、音検出部50が前回検出した第2の音の第1の音量と、音検出部50が今回検出した第2の音の第2の音量とを比較する。第2の音量が第1の音量よりも小さい場合、出力部60は警報を出力する。携帯端末10は、顧客が釣り銭を受け取らずにセルフレジから離れたと判断することができ、警報を出力することにより、釣り銭の取り忘れの可能性を減らすことができる。
【0046】
音検出部50は第2の音を繰り返し検出する。メイン制御部20は、予め設定された時間において第1の音量と第2の音量とを繰り返し比較する。このため、携帯端末10は、顧客が釣り銭を受け取らずにセルフレジから離れたことを正確に検出することができる。
【0047】
予め設定された時間において第2の音量が第1の音量よりも小さい状態が継続した後、出力部60は警報を出力する。顧客が第2の音に気付いて釣り銭を受け取る可能性があるため、携帯端末10は、予め設定された時間が経過した後に警報を出力することにより、無駄な警報の出力を避けることができる。
【0048】
予め設定された時間が経過する前に音検出部50が第2の音の検出を停止した場合、出力部60は警報の出力を中止する。携帯端末10は、顧客が釣り銭を受け取った場合に警報の出力を中止することにより、無駄な警報の出力を避けることができる。
【0049】
<第2の実施形態>
以下、本開示に係る一実施形態について、図を用いて説明する。図5は、本実施形態の携帯端末10aの機能構成を示す。携帯端末10aは処理装置11aを備え、処理装置11aは、メイン制御部20、タイマー30、記憶部40、音検出部50、及び出力部60aを備える。
【0050】
出力部60aは、ディスプレイ61、表示制御部62、スピーカー63、及びスピーカー制御部64に加えて、モーター65及びモーター制御部66を備える。モーター65は、釣り銭の受け取りを顧客に促すための警報を示す振動を発生する。モーター制御部66はモーター65を制御する。
【0051】
携帯端末10aは、図3及び図4に示す処理を実行する。前述した処理以外の処理について説明する。
【0052】
メイン制御部20は、ステップS106において警報を示す振動の発生をモーター制御部66に指示する。モーター制御部66は、警報を示す振動データが登録されたテーブルを予め保持する。メイン制御部20が警報を示す振動の発生をモーター制御部66に指示したとき、モーター制御部66は警報を示す振動データをモーター65に出力する。モーター65は、振動データに基づいて振動を発生する。
【0053】
ディスプレイ61が警報を示す情報を表示する場合、顧客がディスプレイ61を見ずに警報に気が付かない可能性がある。また、公共の場所ではスピーカー63が大音量で警報音を出力すると顧客の周囲の人に迷惑となる可能性があるため、スピーカー63の音量が制限される場合がある。そのため、顧客の周囲の雑音が大きい状態でスピーカー63が警報音を出力しても、顧客が警報音に気が付かない可能性がある。携帯端末10aは、釣り銭があることを顧客に振動で通知するため、顧客に対して、より確実に釣り銭の取り忘れに気付かせることができる。
【0054】
<第3の実施形態>
以下、本開示に係る一実施形態について、図を用いて説明する。図6は、本実施形態の処理装置11bの機能構成を示す。処理装置11bは、メイン制御部20(比較部)、音検出部50b、及び出力部60bを備える。
【0055】
音検出部50bは、セルフレジにおいて商品の会計を行う第1の音と、セルフレジにおいて釣り銭の発生を示す第2の音とを検出し、かつ第2の音の音量を検出する。メイン制御部20は、音検出部50が第1の音及び第2の音を検出した後に第2の音を再度検出したとき、音検出部50が前回検出した第2の音の第1の音量と、音検出部50が今回検出した第2の音の第2の音量とを比較する。第2の音量が第1の音量よりも小さい場合、出力部60bは警報を出力する。
【0056】
処理装置11bは、上記の構成を備えることにより、釣り銭の取り忘れの可能性を減らすことができる。
【0057】
以上、実施形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。そして、各実施の形態は、適宜他の実施の形態と組み合わせることができる。
【0058】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限らない。
【0059】
(付記1)
セルフレジにおいて商品の会計を行う第1の音と、前記セルフレジにおいて釣り銭の発生を示す第2の音とを検出し、かつ前記第2の音の音量を検出する音検出部と、
前記音検出部が前記第1の音及び前記第2の音を検出した後に前記第2の音を再度検出したとき、前記音検出部が前回検出した前記第2の音の第1の音量と、前記音検出部が今回検出した前記第2の音の第2の音量とを比較する比較部と、
前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい場合、警報を出力する出力部と、
を備える、
処理装置。
【0060】
(付記2)
前記音検出部は、前記第2の音を繰り返し検出し、
前記比較部は、予め設定された時間において前記第1の音量と前記第2の音量とを繰り返し比較する、
付記1に記載の処理装置。
【0061】
(付記3)
前記時間において前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい状態が継続した後、前記出力部は前記警報を出力する、
付記2に記載の処理装置。
【0062】
(付記4)
前記時間が経過する前に前記音検出部が前記第2の音の検出を停止した場合、前記出力部は前記警報の出力を中止する、
付記3に記載の処理装置。
【0063】
(付記5)
前記出力部は、前記警報を示す情報を表示する表示部を備える、
付記1から4のいずれか1つに記載の処理装置。
【0064】
(付記6)
前記出力部は、前記警報を示す音を出力するスピーカーを備える、
付記1から5のいずれか1つに記載の処理装置。
【0065】
(付記7)
前記出力部は、前記警報を示す振動を出力するモーターを備える、
付記1から6のいずれか1つに記載の処理装置。
【0066】
(付記8)
付記1から7のいずれか1つに記載の処理装置を備える携帯端末。
【0067】
(付記9)
音検出部が、セルフレジにおいて商品の会計を行う第1の音と、前記セルフレジにおいて釣り銭の発生を示す第2の音とを検出し、かつ前記第2の音の音量を検出するステップと、
前記音検出部が前記第1の音及び前記第2の音を検出した後に前記第2の音を再度検出したとき、前記音検出部が前回検出した前記第2の音の第1の音量と、前記音検出部が今回検出した前記第2の音の第2の音量とを比較部が比較するステップと、
前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい場合、出力部が警報を出力するステップと、
を備える、
処理方法。
【0068】
(付記10)
前記音検出部は、前記第2の音を繰り返し検出し、
前記比較部は、予め設定された時間において前記第1の音量と前記第2の音量とを繰り返し比較する、
付記9に記載の処理方法。
【0069】
(付記11)
前記時間において前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい状態が継続した後、前記出力部は前記警報を出力する、
付記10に記載の処理方法。
【0070】
(付記12)
前記時間が経過する前に前記音検出部が前記第2の音の検出を停止した場合、前記出力部が前記警報の出力を中止するステップを備える、
付記11に記載の処理方法。
【0071】
(付記13)
前記出力部は、前記警報を示す情報を表示部に表示する、
付記9から12のいずれか1つに記載の処理方法。
【0072】
(付記14)
前記出力部は、前記警報を示す音をスピーカーから出力する、
付記9から13のいずれか1つに記載の処理方法。
【0073】
(付記15)
前記出力部は、前記警報を示す振動をモーターから出力する、
付記9から14のいずれか1つに記載の処理方法。
【0074】
(付記16)
セルフレジにおいて商品の会計を行う第1の音と、前記セルフレジにおいて釣り銭の発生を示す第2の音とを検出し、かつ前記第2の音の音量を検出するステップと、
前記第1の音及び前記第2の音を検出した後に前記第2の音を再度検出したとき、前回検出した前記第2の音の第1の音量と、今回検出した前記第2の音の第2の音量とを比較するステップと、
前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい場合、警報を出力するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0075】
(付記17)
前記第2の音を繰り返し検出し、
予め設定された時間において前記第1の音量と前記第2の音量とを繰り返し比較する、
付記16に記載のプログラム。
【0076】
(付記18)
前記時間において前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい状態が継続した後、前記警報を出力する、
付記17に記載のプログラム。
【0077】
(付記19)
前記時間が経過する前に前記第2の音の検出を停止した場合、前記警報の出力を中止するステップを備える、
付記18に記載のプログラム。
【0078】
(付記20)
前記警報を出力する前記ステップにおいて、前記警報を示す情報を表示部に表示する、
付記16から19のいずれか1つに記載のプログラム。
【0079】
(付記21)
前記警報を出力する前記ステップにおいて、前記警報を示す音をスピーカーから出力する、
付記16から20のいずれか1つに記載のプログラム。
【0080】
(付記22)
前記警報を出力する前記ステップにおいて、前記警報を示す振動をモーターから出力する、
付記16から21のいずれか1つに記載のプログラム。
【符号の説明】
【0081】
10,10a 携帯端末
11,11a,11b 処理装置
20 メイン制御部
30 タイマー
40 記憶部
50,50a,50b 音検出部
51,105 マイク
52 マイク制御部
60,60a,60b 出力部
61,106 ディスプレイ
62 表示制御部
63,107 スピーカー
64 スピーカー制御部
65 モーター
66 モーター制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 記憶装置
【要約】
【課題】釣り銭の取り忘れの可能性を減らすことができる処理装置、携帯端末、処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】処理装置は、セルフレジにおいて商品の会計を行う第1の音と、前記セルフレジにおいて釣り銭の発生を示す第2の音とを検出し、かつ前記第2の音の音量を検出する音検出部と、前記音検出部が前記第1の音及び前記第2の音を検出した後に前記第2の音を再度検出したとき、前記音検出部が前回検出した前記第2の音の第1の音量と、前記音検出部が今回検出した前記第2の音の第2の音量とを比較する比較部と、前記第2の音量が前記第1の音量よりも小さい場合、警報を出力する出力部と、を備える。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6