(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】組織保持器アセンブリおよびその構成要素
(51)【国際特許分類】
G01N 1/04 20060101AFI20250109BHJP
【FI】
G01N1/04 G
(21)【出願番号】P 2022530232
(86)(22)【出願日】2020-11-25
(86)【国際出願番号】 US2020062187
(87)【国際公開番号】W WO2021108521
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2023-11-24
(32)【優先日】2019-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501214292
【氏名又は名称】ホロジック, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Hologic, Inc.
【住所又は居所原語表記】250 Campus Drive, 01752 Marlborough, MA,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】スタンゴ, ティム
【審査官】森口 正治
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-346179(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00-1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織保持器を覆うための組織保持器キャップであって、前記組織保持器は、底部と、前記底部から上向きに延びている円周側壁と、ハブと、前記ハブから上向きに延びている支柱と、前記ハブから半径方向に外向きに延び、複数の組織貯蔵コンパートメントを画定する複数の分割壁とを有し、前記組織保持器キャップは、
周辺を有するカバーであって、前記カバーは、外面と、前記外面から反対の内面とを有し、前記カバーの中心部分は、前記組織保持器の前記支柱を受け取るために構成された開口部を備えている、カバーと、
前記カバーの前記周辺から延びている第1のラッチと、
前記カバーの前記周辺から延びている第2のラッチと
を備え、
前記第2のラッチは、前記第1のラッチから円周方向に間隔を置かれており、
前記カバーは、前記組織保持器の前記支柱に係合するように構成された第1の突出部を含み、前記第1の突出部が前記支柱と係合すると、前記第1のラッチおよび前記第2のラッチの各々は、前記組織保持器の前記円周側壁上に位置している複数のタブのうちの1つ以上のものと自動的に整列し、前記組織保持器上に前記組織保持器キャップを確実に留め
、
前記カバーは、第2の突出部をさらに備え、前記第1の突出部および前記第2の突出部は、それぞれ、前記組織保持器の前記支柱の第1および第2の陥凹と篏合するために構成されている、組織保持器キャップ。
【請求項2】
前記組織保持器キャップの前記カバーは、前記カバーの円周の周囲に延びているシール部分を備え、前記シール部分は、前記組織保持器の前記円周側壁の周縁に対する隣接のための底面を有し、前記カバーの前記内面は、前記シール部分の前記底面に対して後退させられている、請求項1に記載の組織保持器キャップ。
【請求項3】
前記組織保持器キャップの前記第1の突出部は、前記突出部が前記支柱と係合するときの前記組織保持器の前記支柱における第1の陥凹内への設置のために構成されている、請求項1に記載の組織保持器キャップ。
【請求項4】
前記第1の突出部および前記第2の突出部は、前記カバー開口部の反対側に位置している、請求項
1に記載の組織保持器キャップ。
【請求項5】
前記第1のラッチは、前記第1の突出部と半径方向に整列させられている、請求項
1に記載の組織保持器キャップ。
【請求項6】
前記第1のラッチは、前記カバーに対して弾性的に移動可能である、請求項1に記載の組織保持器キャップ。
【請求項7】
前記第1のラッチから延びている第1のフィンガタブをさらに備え、前記第1のフィンガタブは、前記組織保持器から前記組織保持器キャップを取り外すために、前記第1のラッチを移動させるように構成されている、請求項1に記載の組織保持器キャップ。
【請求項8】
前記第1のフィンガタブの過剰撓曲を防止するように構成された停止装置をさらに備えている、請求項
7に記載の組織保持器キャップ。
【請求項9】
前記第1のラッチは、前記組織保持器の前記底部に対して定着するように構成されている、請求項1に記載の組織保持器キャップ。
【請求項10】
前記第1のラッチは、前記組織保持器の前記円周側壁上の前記複数のタブのうちの1つに対して定着するように構成され、前記第1のラッチは、前記タブのうちのそれぞれの1つを収容するように構成されたラッチ開口部を備えている、請求項1に記載の組織保持器キャップ。
【請求項11】
前記第1のラッチは、第1のアンカと、第2のアンカとを備え、前記第1および第2のアンカは、前記組織保持器の前記円周側壁上の前記複数のタブの隣接するタブに対して同時に定着するように構成されている、請求項1に記載の組織保持器キャップ。
【請求項12】
前記カバーは、前記カバーの前記周辺と前記カバーの前記開口部との間に位置している複数の通気孔を備えている、請求項1に記載の組織保持器キャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2019年11月27日に出願された米国仮出願第62/941,194号の35 U.S.C.§119に基づく優先権の利益を主張する。
(技術分野)
【0002】
本開示は、概して、撮像のために生検組織試料を取り扱い、そのような生検組織試料を貯蔵するためのデバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
生検は、生体からの組織の除去と、診断研究のために組織を検査すること(疾患の存在、原因、または程度を決定すること等)とを伴う周知の医療手技である。例えば、ヒト乳房組織の生検が、乳癌または他の疾患を診断するために実施され得る。一般に、生検は、観血的手技または経皮的方法のいずれかによって実施されることができる。観血的外科的生検手技は、開放切開部を着目組織の部位に作製することと、組織のサンプルを切断することと、開放切開部を通して組織を除去することとを伴う。経皮的生検は、小さい切開部を通して針および切断デバイスを有する生検デバイスを挿入し、針および切断デバイスを着目組織の部位に前進させることによって実施される。次いで、切断デバイスは、組織のサンプルを切断し、生検デバイスは、組織サンプルを捕捉し、小さい切開部を通してサンプルを除去する。経皮的生検デバイスは、捕捉された組織サンプルとともに切開部を通して外にデバイスを単純に除去すること、または(例えば、サンプルを吸引するために真空を使用して)デバイスを通して外に組織サンプルを輸送すること(組織サンプルは、管を通して容器に除去されるか、または引き込まれ得る)等、組織サンプルを除去するための種々の手段を使用している。生検デバイスから組織サンプルを除去する1つの利点は、複数のサンプルが生検デバイスを除去する必要性なく採取され得ることである。
【0004】
組織サンプルは、次いで、X線(以前のX線撮像システムは、フィルム上に記録していたが、より最近のX線撮像システムは、デジタルであり、半導体レセプタを使用して記録する)、MRI(磁気共鳴撮像)、または他の好適な撮像デバイスを使用して組織サンプルを撮像することによって、診断のために検査される。例えば、組織サンプルは、組織スライドまたはフィルム等の撮像基板上に設置され、次いで、画像を取得するために撮像デバイスの中に設置され得る。
【0005】
生検を実施し、組織サンプルを撮像するための自動化生検および撮像システムも、開示されている。例えば、米国特許第9,492,130B2号(特許文献1)は、生検切除ツールと、切除された組織サンプルを生検切除ツールから分析/撮像ユニットに自動的に輸送するための組織サンプル輸送機構と、X線撮像デバイスを使用する撮像等の組織サンプルを自動的に分析するための分析/撮像システムとを有する統合生検分析システムを開示している。米国特許第9,492,130B2号は、本明細書に参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる。開示されるシステムは、組織サンプルを切除し、試料保持器の中に切除された組織サンプルを移送し、設置し、試料保持器は、複数の異なる組織サンプルを設置するための複数の組織受け取りスロットを有する。撮像ユニットは、そのそれぞれの組織受け取りスロット内の各組織サンプルの個々の画像を入手すること等によって、組織保持器内の組織サンプルの画像を入手するように構成される。
【0006】
ある場合、撮像が完了された後に組織サンプルを貯蔵することが、望ましくあり得る。例えば、撮像が実施された後、さらなる分析および貯蔵のために、組織サンプルを病理学実験室に移送することが、望ましくあり得る。したがって、組織保持器のそのそれぞれの組織受け取りスロット内に各サンプルを保持する、組織サンプルを輸送するための効果的かつ効率的な装置および方法も、望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
組織保持器を覆うための組織保持器キャップであって、組織保持器は、底部と、底部から上向きに延びている円周側壁と、ハブと、ハブから上向きに延びている支柱と、ハブから半径方向に外向きに延び、複数の組織貯蔵コンパートメントを画定する複数の分割壁とを有し、組織保持キャップは、周辺を有するカバーであって、カバーは、外面と、外面から反対の内面とを有し、カバーの中心部分は、組織保持器の支柱を受け取るために構成された開口部を備えている、カバーと、カバーの周辺から延びている第1のラッチと、第1のラッチから円周方向に間隔を置かれたカバーの周辺から延びている第2のラッチとを含み、カバーは、組織保持器の支柱に係合するように構成された第1の突出部を含み、第1の突出部が支柱と係合すると、第1のラッチおよび第2のラッチの各々は、組織保持器の円周側壁上に位置する複数のタブのうちの1つ以上のものと自動的に整列し、それによって、組織保持器上に組織保持器キャップを確実に留める。
【0009】
随意に、組織保持器は、周縁を備え、組織保持器キャップのカバーは、カバーの円周の周囲に延びているシール部分を備え、シール部分は、組織保持器の周縁に対する隣接のための底面を有し、カバーの内面は、シール部分の底面に対して後退させられている。
【0010】
随意に、組織保持器の支柱は、第1の陥凹を備え、組織保持器キャップの第1の突出部は、突出部が支柱と係合するときの第1の陥凹内への設置のために構成される。
【0011】
随意に、カバーは、第2の突出部を含み、組織保持器の支柱は、第1の陥凹と、第2の陥凹とを備え、第1の突出部および第2の突出部は、それぞれ、組織保持器の支柱の第1および第2の陥凹と篏合するために構成される。
【0012】
随意に、第1の突出部および第2の突出部は、カバーの開口部の反対側にある。
【0013】
随意に、第1のラッチは、第1の突出部と半径方向に整列させられ、および/または、カバーに対して弾性的に移動可能である。
【0014】
随意に、組織保持器キャップは、第1のラッチから延びている第1のフィンガタブをさらに含み、第1のフィンガタブは、組織保持器に対して組織保持器キャップを取り外すために、第1のラッチを移動させるように構成される。
【0015】
随意に、組織保持器キャップは、第1のフィンガタブの過剰撓曲を防止するように構成された停止装置をさらに含む。
【0016】
随意に、第1のラッチは、組織保持器の底部に対して定着するように構成される。
【0017】
随意に、第1のラッチは、タブのうちの1つに対して定着するように構成され、第1のラッチは、タブのうちの1つを収容するように構成されたラッチ開口部を備えている。
【0018】
随意に、第1のラッチは、複数のタブの隣接するタブに対して同時に定着するように構成された第1のアンカと、第2のアンカとを備えている。
【0019】
随意に、カバーは、カバーの周辺とカバーの開口部との間に位置している複数の通気孔を備えている。
【0020】
随意に、通気孔のうちの少なくとも1つは、0.03インチ以下の断面寸法を有する。
【0021】
随意に、通気孔のうちの少なくとも1つは、カバーの厚さに沿って増加する断面寸法を有する。
【0022】
随意に、通気孔の数は、開口部からの距離の関数として増加する。
【0023】
組織貯蔵システムは、組織保持器キャップと、組織保持器とを含む。
【0024】
随意に、組織保持器の支柱は、第1の陥凹を備え、組織保持器のタブの各隣接する対は、それらの間の空間を画定し、空間、またはタブのうちの1つは、組織保持器の支柱の第1の陥凹と半径方向に整列させられる。
【0025】
組織保持器は、フィルタを伴う底部と、底部から上向きに延びている円周側壁と、空洞を有するハブと、ハブから延び、複数の組織貯蔵コンパートメントを画定する複数の分割壁と、ハブから上向きに延びている支柱と、ハブの空洞から支柱の中に延びているチャネルであって、チャネルは、支柱に対して中心外れである、チャネルとを含む。
【0026】
組織貯蔵システムは、組織保持器と、組織保持器上に確実に留まるように構成された組織保持器キャップとを含む。
【0027】
随意に、組織保持器キャップは、周辺と、カバーの中心における開口部とを有するカバーであって、カバーは、外面と、外面から反対の内面とを有する、カバーと、第1のラッチと、第2のラッチであって、第2のラッチは、第1のラッチから円周方向に間隔を置かれている、第2のラッチとを備えている。
【0028】
随意に、第1のラッチは、組織保持器の円周側壁における第1のタブに対して定着するように構成され、第2のラッチは、組織保持器の円周側壁における第2のタブに対して定着するように構成される。
【0029】
随意に、第1のラッチは、組織保持器の円周側壁におけるタブの第1の対に対して定着するように構成され、第2のラッチは、組織保持器の円周側壁におけるタブの第2の対に対して定着するように構成される。
【0030】
随意に、第1のラッチは、組織保持器の底部に対して定着するように構成される。
【0031】
組織サンプルを取り扱う方法は、複数の組織貯蔵コンパートメントと、ハブと、ハブから延びている支柱とを有する組織保持器によって組織サンプルを受け取ることであって、組織サンプルを受け取る行為は、組織保持器が、組織保持器アセンブリ内に移動可能に位置している間に実施される、ことと、組織保持器の支柱における陥凹によって組織保持器キャップの第1の突出部を受け取り、組織保持器キャップの第1のラッチを組織保持器の第1の部分と整列させ、かつ組織保持器キャップの第2のラッチを組織保持器の第2の部分と整列させることと、組織保持器上に組織保持器キャップを確実に取り付け、組織保持器の組織貯蔵コンパートメント内に組織サンプルを保持することであって、確実に取り付ける行為は、組織保持器キャップの第1のラッチおよび第2のラッチが組織保持器に対して定着することによって実施される、こととを含む。
【0032】
随意に、組織保持器の第1の部分は、組織保持器の円周側壁における第1のタブを備え、組織保持器の第2の部分は、組織保持器の円周側壁における第2のタブを備えている。
【0033】
随意に、組織保持器の第1の部分は、組織保持器の円周側壁におけるタブの第1の対を備え、組織保持器の第2の部分は、組織保持器の円周側壁におけるタブの第2の対を備えている。
【0034】
随意に、組織保持器の第1の部分は、組織保持器の第1の底部部分を備え、組織保持器の第2の部分は、組織保持器の第2の底部部分を備えている。
【0035】
他のおよびさらなる側面および特徴が、以下の詳細な説明を熟読することから明白となるであろう。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
組織保持器を覆うための組織保持器キャップであって、前記組織保持器は、底部と、前記底部から上向きに延びている円周側壁と、ハブと、前記ハブから上向きに延びている支柱と、前記ハブから半径方向に外向きに延び、複数の組織貯蔵コンパートメントを画定する複数の分割壁とを有し、前記組織保持器キャップは、
周辺を有するカバーであって、前記カバーは、外面と、前記外面から反対の内面とを有し、前記カバーの中心部分は、前記組織保持器の前記支柱を受け取るために構成された開口部を備えている、カバーと、
前記カバーの周辺から延びている第1のラッチと、
前記カバーの周辺から延びている第2のラッチと
を備え、
前記第2のラッチは、前記第1のラッチから円周方向に間隔を置かれており、
前記カバーは、前記組織保持器の前記支柱に係合するように構成された第1の突出部を含み、前記第1の突出部が前記支柱と係合すると、前記第1のラッチおよび前記第2のラッチの各々は、前記組織保持器の前記円周側壁上に位置している複数のタブのうちの1つ以上のものと自動的に整列し、前記組織保持器上に前記組織保持器キャップを確実に留める、組織保持器キャップ。
(項目2)
前記組織保持器キャップの前記カバーは、前記カバーの円周の周囲に延びているシール部分を備え、前記シール部分は、前記組織保持器の前記円周側壁の周縁に対する隣接のための底面を有し、前記カバーの前記内面は、前記シール部分の前記底面に対して後退させられている、項目1に記載の組織保持器キャップ。
(項目3)
前記組織保持器キャップの前記第1の突出部は、前記突出部が前記支柱と係合するときの前記組織保持器の前記支柱における第1の陥凹内への設置のために構成されている、項目1に記載の組織保持器キャップ。
(項目4)
前記カバーは、第2の突出部をさらに備え、前記第1の突出部および前記第2の突出部は、それぞれ、前記組織保持器の前記支柱の第1および第2の陥凹と篏合するために構成されている、項目1に記載の組織保持器キャップ。
(項目5)
前記第1の突出部および前記第2の突出部は、前記カバー開口部の反対側に位置している、項目4に記載の組織保持器キャップ。
(項目6)
前記第1のラッチは、前記第1の突出部と半径方向に整列させられている、項目4に記載の組織保持器キャップ。
(項目7)
前記第1のラッチは、前記カバーに対して弾性的に移動可能である、項目1に記載の組織保持器キャップ。
(項目8)
前記第1のラッチから延びている第1のフィンガタブをさらに備え、前記第1のフィンガタブは、前記組織保持器から前記組織保持器キャップを取り外すために、前記第1のラッチを移動させるように構成されている、項目1に記載の組織保持器キャップ。
(項目9)
前記第1のフィンガタブの過剰撓曲を防止するように構成された停止装置をさらに備えている、項目8に記載の組織保持器キャップ。
(項目10)
前記第1のラッチは、前記組織保持器の底部に対して定着するように構成されている、項目1に記載の組織保持器キャップ。
(項目11)
前記第1のラッチは、前記組織保持器の前記円周側壁上の前記複数のタブのうちの1つに対して定着するように構成され、前記第1のラッチは、前記タブのうちの前記それぞれの1つを収容するように構成されたラッチ開口部を備えている、項目1に記載の組織保持器キャップ。
(項目12)
前記第1のラッチは、第1のアンカと、第2のアンカとを備え、前記第1および第2のアンカは、前記組織保持器の前記円周側壁上の前記複数のタブの隣接するタブに対して同時に定着するように構成されている、項目1に記載の組織保持器キャップ。
(項目13)
前記カバーは、前記カバーの前記周辺と前記カバーの前記開口部との間に位置している複数の通気孔を備えている、項目1に記載の組織保持器キャップ。
(項目14)
前記複数の通気孔のうちの少なくとも1つは、0.03インチ以下の断面寸法を有する、項目13に記載の組織保持器キャップ。
(項目15)
前記複数の通気孔のうちの少なくとも1つは、前記カバーの厚さに沿って増加する断面寸法を有する、項目13に記載の組織保持器キャップ。
(項目16)
前記複数の通気孔の密度は、前記開口部からの距離の関数として増加する、項目13に記載の組織保持器キャップ。
(項目17)
項目1に記載の組織保持器キャップと前記組織保持器とを備えている組織貯蔵システム。
(項目18)
前記組織保持器の前記支柱は、第1の陥凹を備え、前記組織保持器の前記タブの各隣接する対は、それらの間の空間を画定し、前記空間、または前記タブのうちの1つは、前記組織保持器の前記支柱の前記第1の陥凹と半径方向に整列させられている、項目17に記載の組織貯蔵システム。
(項目19)
組織保持器であって、前記組織保持器は、
底部と、
前記底部から上向きに延びている円周側壁と、
空洞を有するハブと、
前記ハブから半径方向に外向きに延び、複数の組織貯蔵コンパートメントを画定する複数の分割壁と、
前記ハブから上向きに延びている支柱と、
前記ハブの前記空洞から前記支柱の中に延びているチャネルと
を備え、
前記チャネルは、前記支柱に対して中心外れである、組織保持器。
(項目20)
項目19に記載の組織保持器と、前記組織保持器上に確実に留まるように構成された組織保持器キャップとを備えている組織貯蔵システムであって、前記組織保持器キャップは、
周辺を有するカバーであって、前記カバーは、外面と、前記外面から反対の内面とを有し、前記カバーの中心部分は、前記組織保持器の前記支柱を受け取るために構成された開口部を備えている、カバーと、
前記カバーの周辺から延びている第1のラッチと、
前記カバーの周辺から延びている第2のラッチと
を備え、
前記第2のラッチは、前記第1のラッチから円周方向に間隔を置かれている、組織貯蔵システム。
(項目21)
前記第1のラッチは、前記組織保持器の前記円周側壁上の第1のタブに対して定着するように構成され、前記第2のラッチは、前記組織保持器の前記円周側壁上の第2のタブに対して定着するように構成されている、項目20に記載の組織貯蔵システム。
(項目22)
前記第1のラッチは、前記組織保持器の前記円周側壁上に位置しているタブの第1の対に対して定着するように構成され、前記第2のラッチは、前記組織保持器の前記円周側壁上に位置しているタブの第2の対に対して定着するように構成されている、項目20に記載の組織貯蔵システム。
(項目23)
前記第1のラッチは、前記組織保持器の底部に対して定着するように構成されている、項目20に記載の組織貯蔵システム。
(項目24)
組織サンプルを取り扱う方法であって、前記方法は、
複数の組織貯蔵コンパートメントと、ハブと、前記ハブから延びている支柱とを有する組織保持器内に前記組織サンプルを受け取ることであって、前記組織サンプルは、前記組織保持器が組織保持器アセンブリ内に位置している間、前記複数の組織貯蔵コンパートメントのうちのそれぞれの組織貯蔵コンパートメントの中に受け取られる、ことと、
前記組織保持器の前記支柱における陥凹において組織保持器キャップの第1の突出部を受け取り、それによって、前記組織保持器キャップの第1のラッチを前記組織保持器の第1の部分と整列させ、かつ前記組織保持器キャップの第2のラッチを前記組織保持器の第2の部分と整列させることと、
前記組織保持器上に前記組織保持器キャップを確実に取り付け、前記それぞれの組織貯蔵コンパートメント内に前記組織サンプルを保持することと
を含み、
前記確実に取り付ける行為は、前記組織保持器キャップの前記第1のラッチおよび前記第2のラッチが前記組織保持器に対して定着することによって実施される、方法。
(項目25)
前記組織保持器の前記第1の部分は、前記組織保持器の円周側壁上の第1のタブを備え、前記組織保持器の前記第2の部分は、前記組織保持器の前記円周側壁上の第2のタブを備えている、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記組織保持器の前記第1の部分は、前記組織保持器の円周側壁上のタブの第1の対を備え、前記組織保持器の前記第2の部分は、前記組織保持器の前記円周側壁上のタブの第2の対を備えている、項目24に記載の方法。
(項目27)
前記組織保持器の前記第1の部分は、前記組織保持器の第1の底部部分を備え、前記組織保持器の前記第2の部分は、前記組織保持器の第2の底部部分を備えている、項目24に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図面は、類似する要素が共通の参照番号によって参照される実施形態の設計および有用性を図示する。これらの図面は、必ずしも縮尺通りに描かれない。上記に列挙される、および他の利点および目的が取得される方法をより深く理解するために、実施形態のより具体的な説明が、与えられ、付随の図面に図示される。これらの図面は、例示的実施形態のみを描写し、したがって、請求項の範囲における限定であると見なされるものではない。
【0037】
【
図1】
図1は、基部と、組織保持器アセンブリカバーと、組織保持器とを有する組織保持器アセンブリを図示する。
【0038】
【
図2】
図2は、組み立てられたものとして
図1の組織保持器アセンブリを図示する。
【0039】
【
図3】
図3は、
図1および2の組織保持器アセンブリの組織保持器の上面図である。
【0040】
【
図4】
図4は、
図1の組織保持器アセンブリを含む生検システムの概略図である。
【0041】
【
図5】
図5は、
図1の組織保持器アセンブリを使用すること、および/または、動作させることを行うための方法のフローチャートを図示する。
【0042】
【
図6】
図6A-6Bは、いくつかの実施形態による、組織保持器を覆うための組織保持器キャップを図示する。
【0043】
【
図7】
図7A-7Bは、他の実施形態による、組織保持器を覆うための別の組織保持器キャップを図示する。
【0044】
【
図8-1】
図8A-8Fは、他の実施形態による、組織保持器を覆うための別の組織保持器キャップを図示する。
【
図8-2】
図8A-8Fは、他の実施形態による、組織保持器を覆うための別の組織保持器キャップを図示する。
【
図8-3】
図8A-8Fは、他の実施形態による、組織保持器を覆うための別の組織保持器キャップを図示する。
【0045】
【
図9-1】
図9A-9Cは、他の実施形態による、組織保持器を覆うための別の組織保持器キャップを図示する。
【
図9-2】
図9A-9Cは、他の実施形態による、組織保持器を覆うための別の組織保持器キャップを図示する。
【0046】
【
図10】
図10は、他の実施形態による、組織保持器を覆うための別の組織保持器キャップを図示する。
【0047】
【
図11】
図11は、他の実施形態による、組織保持器を覆うための別の組織保持器キャップを図示する。
【0048】
【0049】
【発明を実施するための形態】
【0050】
種々の実施形態が、図を参照して以降で説明される。図が、縮尺通りに描かれず、類似する構造または機能の要素が、図全体を通して同一の参照番号によって表されることに留意されたい。図が実施形態の説明を促進することのみを意図していることにも留意されたい。それらは、本発明の網羅的説明として、またはその範囲に対する限定として意図されない。加えて、図示される実施形態は、示される全ての側面または利点を有する必要はない。特定の実施形態と併せて説明される側面または利点は、必ずしもその実施形態に限定されず、そのように例証されていない場合、またはそのように明示的に説明されていない場合であっても、任意の他の実施形態において実践されることができる。
【0051】
図1-3は、複数の組織サンプルを受け取るための組織保持器アセンブリ10の一実施形態を図示する。組織保持器アセンブリ10は、筐体12を含み、筐体12は、基部14と、基部14上に除去可能に取り付けられるカバー16とを有する。基部14および取り付けられたカバー16は、組織保持器18が封入される内部またはチャンバを形成する。基部14は、組織保持器18のハブ38を受け取るスピンドル36を有し、それによって、組織保持器18は、軸20の周りを筐体12に対して回転可能である。言い換えると、基部14およびカバー16は、静止したままであり、組織保持器18は、基部14およびカバー16によって形成されるチャンバ内で回転する。組織保持器18は、任意の好適なアクチュエータを使用して回転させられ得、磁石を含み得、磁石は、組織フィルタが定位置にあるときを識別するために、ホール効果センサによって検出される。
【0052】
基部14は、底部部材43と、底部部材43から上向きに延びている円筒形側壁41とを有する。底部部材43は、実質的に平坦な板を備え得る。底部部材43は、複数の保持クリップ45a、45bを有し、クリップ45a、45bは、組織生検システム50(
図1参照)のシャーシ、フレーム、筐体等上の篏合保持具に除去可能に取り付く。スピンドル36が、底部部材43に取り付けられ、底部部材43から上向きに延びている。組織保持器18は、底部21と、底部21から上向きに延びている円周側壁25とを有する。
図3に示されるように、組織保持器18は、組織保持器18の周りに角度的に配置された複数の組織貯蔵コンパートメント22も有する(この場合、組織保持器18は、13個の組織貯蔵コンパートメント22を有するが、任意の数のコンパートメント22が、使用されることができる)。組織貯蔵コンパートメント22は、ハブ38から側壁25まで半径方向に延びている半径方向分割壁23によって画定される。組織貯蔵コンパートメント22(組織容器22とも称される)は、半径方向に延びているコンパートメント壁23によって分離され、部分的に形成される。本例示的実施形態では、組織保持器18は、円形形状を有し、それによって、組織貯蔵コンパートメント22は、楔形(すなわち、パイ形、円の扇形)であるか、または、各組織貯蔵コンパートメント22の中心部分が軸20に至るまで延びていない場合、環状形状の扇形である。組織容器22は、組織保持器18のハブ38に接続し、ハブ38は、軸20において中心に位置する。ハブ38は、円形であり、基部14のスピンドル36が開口部を通して嵌まることを可能にする開口部を有する。
【0053】
組織保持器18の底部21は、多孔性フィルタ材料を有する組織フィルタ24を備えている。組織フィルタ24は、組織保持器18の底部全体を覆うフィルタシート等の単一のフィルタであり得る。代替として、組織フィルタ24は、各組織貯蔵コンパートメント22の底部上に配置された個々のフィルタであり得る。流体除去機構28が、基部14およびカバー16によって形成される内部内に配置される。流体除去機構28は、組織貯蔵コンパートメント内の組織サンプルから入手される画像の品質を改良するために、複数の組織貯蔵コンパートメント22の底部の下にあるフィルタ24から流体を除去するために構成される。流体除去機構28は、底部部材43に取り付けられ得、組織保持器18の下に位置する。
【0054】
流体除去機構28は、組織保持器18の底部から流体を除去するように構成される任意のデバイスであり得る。いくつかの実施形態では、流体除去機構28は、フィルタ24の底面における流体を除去するように構成された流体リザーバであり得る。他の実施形態では、流体除去機構28は、フィルタ24の底面に方向付けられたガスノズルであり得る。ガスノズルは、組織貯蔵コンパートメント22を横断してガス(例えば、空気)流を方向付けるように構成され得る。ガス流は、フィルタ24の底面に付着した流体を除去する。さらなる実施形態では、流体除去機構28は、吸引デバイスであり得る。他の実施形態では、組織保持器アセンブリ10は、流体除去機構28を含まないこともある。
【0055】
基部14は、スピンドル36を有する。基部14のスピンドル36は、組織保持器18が、基部14に対して回転し得るように、組織保持器18のハブ38を回転可能に受け取る。
【0056】
組織保持器アセンブリ10は、カバー16上の組織サンプル進入ポート42(入口ポート42とも称される)を有し(
図1参照)、入口管46が、進入ポート42に接続される。入口管46の他方の端部は、生検切除ツール60(
図1参照)に接続され、生検切除ツール60によって切除された組織サンプルが、生検切除ツール60から入口管46を通して組織保持器アセンブリ10の中に、および組織貯蔵コンパートメント22のうちの1つの中に輸送される。組織保持器アセンブリ10は、基部14上の出口ポート44(真空ポート44とも称される)を有し、吸引管48が、出口ポート44に接続される。出口ポート44は、側壁41を通して等、筐体12の内部の外側から内部の中に延びている。吸引管48の他方の端部は、吸引キャニスタ62または別の好適な真空源に接続される。真空ポート44は、基部から外に液体および/または他の物質を引き込み、真空ポート44は、組織保持器18のそれぞれの組織貯蔵コンパートメント22内に堆積させられるように入口ポート42を通して組織サンプルを引き込むためにも、筐体12によって形成されるチャンバ内に真空を提供する。
【0057】
図4を参照すると、組織生検システム50の概略図が、示される。
図4の概略図は、生検システム50のある特徴のみを示すが、生検システム50は、上で参照される米国特許第9,492,130 B2号に開示されるような生検システムであり得、それにおいて開示される特徴のうちのいずれかを含み得る。生検システム50は、生検切除ツール60および吸引キャニスタ62に取り付けられた組織保持器アセンブリ10を含む。生検システム50は、組織貯蔵コンパートメント22の各々の中に含まれる組織サンプルの画像を捕捉するように構成された撮像ユニット64も含む。撮像ユニット64は、X線撮像デバイス66または画像を捕捉するための他の好適な撮像デバイス等の撮像デバイス66を有する。撮像デバイス66は、撮像デバイス66が撮像フィールド内に位置付けられる物質の画像を入手し得る撮像フィールドを有する。
【0058】
図5を参照すると、組織保持器アセンブリ10を使用し、動作させる方法100が、ここで、説明されるであろう。項目102において、組織保持器アセンブリ10が、上で説明される米国特許第9,492,130 B2号に説明されるようなシステム等の自動化生検システム50の中に据え付けられ、生検切除ツール60が、入口管46に接続され、真空源が、吸引管48に接続される。組織保持器アセンブリ10または組織保持器18のみ(例えば、組織保持器18は、システム50内に据え付けられた組織保持器アセンブリの中に据え付けられ得る)が、自動化生検システム50内に手動で据え付けられ得るか、または、システム50が、ロボットを含み得、ロボットは、システム50の中に組織保持器アセンブリ10または組織保持器18のみを自動的に据え付けるように構成される。
【0059】
項目104において、組織保持器18は、組織フィルタ保持器18の装填位置に第1の組織貯蔵コンパートメント22を位置付けるように回転させられ、それによって、入口ポート42を通して輸送される組織サンプルは、組織保持器18の第1の組織貯蔵コンパートメント22の中に堆積させられるであろう。
【0060】
項目106において、第1の組織サンプルが、生検切除ツール62を使用して切除され、第1の組織サンプルは、入口管46および入口ポート42を通して輸送され、組織保持器18の第1の組織貯蔵コンパートメント22の中に堆積させられる。
【0061】
項目108において、組織保持器18は、第1の組織貯蔵コンパートメント22の下にあるフィルタ24の底面が、流体除去機構28を横断して移動し、フィルタ24の底面が流体除去機構28に接触し、それによって、第1の組織貯蔵コンパートメント22の下にあるフィルタ24の底面上に蓄積された流体残留物を除去するように回転させられる。
【0062】
項目110において、第1の組織貯蔵コンパートメント22は、第1の組織貯蔵コンパートメント22内の第1の組織サンプルの画像を入手するために、撮像ユニット64の撮像フィールド内に位置付けられる。撮像フィールドは、第1の組織貯蔵コンパートメント22が、項目108における組織保持器18の移動によって撮像フィールド内に位置付けられるように、項目108における第1の組織貯蔵コンパートメント22の移動の方向において流体除去機構28の少し先に位置し得る。
【0063】
項目112において、第1の組織サンプルの画像が、撮像ユニット64を使用して入手される。
【0064】
項目114において、組織保持器18は、入口ポート42を通して輸送される組織サンプルが第2の組織貯蔵コンパートメント22の中に堆積させられ得るように、組織保持器18の装填位置に第2の組織貯蔵コンパートメント22を位置付けるように回転させられる。この位置付けは、項目108および/または110と同じ移動中に起こり得る。言い換えると、第1の組織貯蔵コンパートメント22が、流体除去機構28を横断して移動させられると、第2の組織貯蔵コンパートメント22は、装填位置に位置付けられ得る。
【0065】
項目116において、第2の組織サンプルが、生検切除ツール60を使用して切除され、第2の組織サンプルは、入口管46および入口ポート42を通して輸送され、組織保持器18の第2の組織貯蔵コンパートメント22の中に堆積させられる。
【0066】
項目118において、組織保持器18は、第2の組織貯蔵コンパートメント22の下にあるフィルタ24の底面が、流体除去機構28を横断して移動し、フィルタ24の底面が流体除去機構28に接触し、それによって、第2の組織貯蔵コンパートメント22のフィルタ24の底面上に蓄積された流体残留物を除去するように回転させられる。
【0067】
項目120において、第2の組織貯蔵コンパートメント22は、第2の組織貯蔵コンパートメント22内の第2の組織サンプルの画像を入手するために、撮像ユニット64のための撮像フィールド内に位置付けられる。再び、撮像フィールドは、第2の組織貯蔵コンパートメント22が、項目118における組織保持器18の移動によって撮像フィールド内に位置付けられるように、項目118における第2の容器22の移動の方向において流体除去機構28の少し先に位置し得る。
【0068】
項目122において、第2の組織サンプルの画像が、撮像ユニット64を使用して入手される。このプロセスは、所望の組織サンプルが全て取得され、組織貯蔵コンパートメント22の中に堆積させられ、組織貯蔵コンパートメント22の各々の中のそれぞれの組織サンプルの全てに関する画像が入手されるまで繰り返される。
【0069】
代替として、組織貯蔵コンパートメント22内の組織サンプルの画像は、全てのサンプルが入手された後に入手され得る。最初に、組織サンプルの全てが、各組織貯蔵コンパートメント22を装填位置に回転させ、組織サンプルを切除し、組織サンプルをそのそれぞれの組織貯蔵コンパートメント22の中に堆積させることによって、取得され、それぞれの組織貯蔵コンパートメント22の中に堆積させられる。次いで、組織保持器18は、組織保持器18内の組織容器22の各々から流体を除去するように回転させられ、組織保持器アセンブリ10内の組織サンプルは、撮像される。組織サンプルは、組織保持器18内の全ての組織容器22の単一の画像を取得し、個々の容器22を識別するように画像を処理し、各容器22から各画像を分離することによって、全て一度に撮像され得る。代替として、組織保持器18は、組織容器22の各々の中のそれぞれの組織サンプルの全ての画像が取得されるまで、容器の各々の別個の画像を入手するように回転させられ得る。また別の実施形態では、組織保持器アセンブリ10は、X線撮像デバイス等の撮像ユニット内に設置される。手動システムでは、フィルタアセンブリ10は、撮像ユニット54内に手動で据え付けられ得る。
【0070】
上で説明されるシステム等の自動化および統合システムでは、組織保持器アセンブリ10は、生検切除を実施する間に撮像ユニット64内にすでに位置するか、または、ロボットが、組織保持器アセンブリ10を撮像ユニット64内に設置し得る。組織保持器18は、次いで、流体除去機構28を横断して組織貯蔵コンパートメント22を移動させるように回転させられ、組織貯蔵コンパートメント22は、撮像位置に位置付けられ、画像が、撮像ユニット64を使用して入手される。このプロセスは、撮像されるべき組織サンプルを有する組織貯蔵コンパートメント22の各々に関して繰り返される。
【0071】
生検が、完了されると、組織サンプルは、さらなる分析のために病理学実験室に輸送される。これは、システム50から組織保持器アセンブリ10を除去し、組織保持器18へのアクセスを得るために、組織保持器アセンブリ10のカバー16を取り外すことによって遂行される。組織保持器18は、次いで、組織保持器アセンブリ10から除去され、輸送のためにホルマリンで充填された試料瓶の中に設置され得る。いくつかの実施形態では、組織保持器18は、組織貯蔵コンパートメント22内の組織サンプルを保持し、輸送中に隣接する組織貯蔵コンパートメント22の間の組織サンプルの移動または移行を限定するために、組織保持器キャップを用いて蓋をされるか、または覆われ得る。
【0072】
図6A-6Bは、いくつかの実施形態による、組織保持器18を覆うための組織保持器キャップ200を図示する。図(および
図1および3)に示されるように、組織保持器18は、フィルタ24を伴う底部21と、底部21から上向きに延びている円周側壁25と、ハブ38と、ハブ38から上向きに延びている支柱230と、ハブ38から延び、複数の組織貯蔵コンパートメント22を画定する複数の分割壁23とを有する。図示される実施形態では、組織保持器キャップ200は、組織保持器18の側壁25に取り付くこと等によって、組織保持器18上に除去可能に取り付く。組織保持器キャップ200は、組織保持器18をシールするために、組織保持器18の形状と対応するように構成される。例えば、例示的実施形態では、組織保持器キャップ200は、外側シール部分203と、組織保持器18の支柱230を受け取るための開口部204を画定する、中心部分とを有する(上で説明されるカバー16と異なる)カバー202を含む。カバー202は、組織貯蔵コンパートメント22を封入し、組織保持器キャップ200が、組織保持器18上に固定され、組織保持器18が病理学実験室に輸送されるとき、組織貯蔵コンパートメント22内の組織サンプルを保持する。カバー202は、外面203aと、外面203aから反対側の内面203bとを有する。組織保持器キャップ200は、互いから円周方向に間隔を置かれた第1のラッチ220と、第2のラッチ220とも含む。例示的実施形態では、第1のラッチ220および第2のラッチ220は、互いに半径方向に整列させられている。他の実施形態では、第1および第2のラッチ220は、互いに半径方向に整列していないこともある。図示される実施形態にも示されるように、ラッチ220は、カバー202の周辺から延びている。下でより詳細に解説されるように、第1のラッチ220および第2のラッチ220は、組織保持器18の側壁25の特徴(例えば、タブ)と係合し、組織保持器18上に確実に取り付き、それによって、カバー202が組織コンパートメント22内の組織サンプルを保持することを可能にするように構成される。
【0073】
図6Bに示されるように、組織保持器18は、上面222を伴う周縁を備えている。組織保持器キャップ200のカバー202は、カバー200の円周の周囲に延びているシール部分224を備えている。シール部分224は、組織保持器18の周縁において上面222と篏合するように構成される。カバー202のシール部分224は、組織保持器18の周縁の上面222に対する隣接のための底面226を有する。
【0074】
ある実施形態では、組織保持器18の分割壁23は、組織保持器18の円周壁25より短くあり得る。これらの実施形態では、カバー202は、貯蔵の間に組織貯蔵コンパートメントの間の組織サンプルの移行を防止するように構成され得る。例えば、
図6Bに示されるように、カバー202のシール部分224は、カバー202の中心部分に対して隆起または上昇させられ、それによって、カバー202の内面203bが、カバー202のシール部分224の底面226に対してより低いか、または後退させられている。これは、カバー202の内面203bが、分割壁23と協働し、カバー202と分割壁23との間に形成される間隙を最小化し、組織貯蔵コンパートメント22内の組織サンプルが組織貯蔵コンパートメント22から外に移行することを防止することを可能にする。いくつかの実施形態では、内面203bは、それぞれの分割壁23の上部側に隣接し得る。他の実施形態では、内面203bは、それぞれの分割壁23の上部側に隣接しないこともある。代わりに、内面203bは、分割壁23の上部側のそれぞれとのわずかな間隙を形成し得る。例えば、いくつかの実施形態では、内面203bは、0.1インチ未満であるか、または、0.05インチ未満であるか、または、0.04インチ未満であるか、または、0.03インチ未満である距離だけ組織保持器18内の分割壁23のそれぞれの上部側から間隔を置かれ得る。
【0075】
他の実施形態では、各分割壁23の上部は、周縁の上面222と同一平面上にあり得る。そのような場合、カバー202の内面203bは、シール部分224の底面226と同一平面上にあり得る。
【0076】
図示される実施形態では、カバー202の中心における開口部204は、組織保持器18の支柱230を収容するように構成される。組織保持器18を覆うために組織保持器キャップ200を使用するとき、カバー202は、支柱230が、カバー202の開口部204の中に延びているように、組織保持器18上に降下させられる。支柱230は、カバー202が、組織保持器18に対して中心に置かれるであろうように、組織保持器18上にカバー202を誘導するためのガイドとして機能する。
【0077】
図に示されるように、組織保持器18の支柱230は、複数の陥凹232を備え、組織保持器キャップ200は、組織保持器18の支柱230の陥凹232とそれぞれに篏合するための第1の突出部206と第2の突出部206とをさらに備えている。突出部206と陥凹232とは、組織保持器キャップ200が組織保持器18に対する複数の利用可能な角度位置のうちの1つにおいて選択的に設置されることを可能にする。図示される実施形態では、組織保持器18の支柱230は、支柱230の外面に沿って円周方向に配置された陥凹232を有する。他の実施形態では、支柱230は、2つのみの陥凹(例えば、互いから反対に配置される第1および第2の陥凹)を有し得る。図示される実施形態では、第1の突出部206と第2の突出部206とも、カバー202の開口部204の反対側にある。他の実施形態では、突出部206は、互いから反対でないこともある。代わりに、それらは、互いに対して他の角度位置にあり得る。加えて、他の実施形態では、組織保持器キャップ202は、3つ以上の突出部206または1つのみの突出部206を有し得る。
【0078】
図6Aに示されるように、組織保持器18は、組織保持器18の側壁の外面に沿って複数のタブ260を含む。各ラッチ220は、組織保持器キャップ200が、組織保持器18上に設置されているとき、タブ260のうちの2つの間に収容されるように構成される(例えば、サイズを決定され、および/または位置付けられる)。図示される実施形態では、各ラッチ220は、突出部206に対してある位置にあり、それは、突出部206が、組織保持器18の支柱230における陥凹232のうちの1つの中に挿入されると、ラッチ220がタブ260のうちの2つの間の間隔と自動的に整列させられることを可能にする。図示される実施形態では、各ラッチ220は、対応する突出部206と半径方向に整列させられている。言い換えると、ラッチ220および対応する突出部206は、半径方向線に沿って整列させられている。これは、支柱230における各陥凹232も、タブ260のうちの2つの間の間隔と半径方向に整列させられているからである。他の実施形態では、ラッチ220は、突出部206と半径方向に整列していないこともある。例えば、他の実施形態では、支柱230における各陥凹232は、タブ260のうちの2つの間の間隔と整列していないこともある。そのような場合、組織保持器キャップ200の突出部206およびラッチ220は、陥凹232とタブ260のうちの2つの間の間隔との間の角度オフセットと対応する互いに対する角度位置を形成し得る。
【0079】
図示される実施形態では、各ラッチ220は、ラッチ220の底部端においてフック(アンカ)240を有する(
図6B)。各ラッチ220は、ラッチ220のフック240を介して組織保持器18の底部21に対して定着するように構成される。特に、ラッチ220は、底部21のそれぞれの底部部分に対して定着するように構成される。各ラッチ220は、カバー202に対して(例えば、曲がる動作によって)弾性的に移動可能である。これは、組織保持器キャップ200が、組織保持器18に対して降下させられると、ラッチ220のフック240が組織保持器18の円周側壁25に係合することに応答して、ラッチ220が半径方向に外向きに撓曲することを可能にする。フック240が組織保持器18の底部21を通過した後、ラッチ220は、弾性的にそれらの非応力状態に戻り、フック240は、半径方向に内向きに移動し、組織保持器18の底部21に対して定着する。
【0080】
図示される実施形態では、組織保持器キャップ200は、カバー202の周辺203において棚部208も含む。棚部208は、組織保持器18の2つの隣接するタブ260の間での設置のために構成されたそれぞれの垂直壁を有する。棚部208は、組織保持器キャップ200が組織保持器18に対して回転することを防止するための追加の安全策を提供する。他の実施形態では、2つの棚部208を有する代わりに、組織保持器キャップ200は、3つ以上の棚部208または1つのみの棚部208を有し得る。さらなる実施形態では、棚部208は、随意であり、組織保持器キャップ200は、いずれの棚部208も含まないこともある。
【0081】
図6Aに示されるように、カバー202は、カバー202の周辺203とカバー202の開口部204との間に位置している複数の通気孔250も備えている。各通気孔250は、カバー202の厚さを通して延び、それによって、カバー202の下の空気が、カバー202を横断して、カバー202の上方の空間に移動することを可能にする。これは、取り付けられた組織保持器キャップ200を伴う組織保持器18が、組織サンプルの保全のためにホルマリン瓶の中に設置されるとき、特に有用である。組織保持器18がホルマリン瓶の内側の液体の中に沈むと、通気孔250は、カバー202の真下の空気が、カバー202を横断して、その上方の空間に移動することを可能にする。これは、組織保持器250(それに取り付けられる組織保持器キャップ200を伴う)が、ホルマリン瓶の底部により容易かつ効率的に到達することを可能にする技術的効果を有する。通気孔250は、組織保全流体が、組織保持器18に進入し、組織サンプルを保全することも可能にする。各通気孔250は、0.1インチ未満であるか、または、0.05インチ未満であるか、または、0.04インチ未満であるか、または、0.03インチ以下の断面寸法を有し得る。
【0082】
組織保持器キャップ200が、上で説明される例に限定されず、組織保持器キャップ200が、他の実施形態において他の構成を有し得ることに留意されたい。
【0083】
図7A-7Bは、他の実施形態による、組織保持器18を覆うための別の組織保持器キャップ200を図示する。組織保持器キャップ200は、
図7A-7Bの実施形態における組織保持器キャップ200が異なるタイプのラッチを有することを除いて、
図6A-6Bを参照して説明されるものと同一である。特に、
図7Aに示されるように、組織保持器キャップ200は、カバー202の反対側に位置付けられた2つのラッチ220(第1のラッチおよび第2のラッチ)を含む。組織保持器18は、組織保持器18の周辺に沿って複数のタブ260を含む。ラッチ220は、組織保持器18の反対側にあるタブ260のうちの2つに対して定着するように構成される。図示される実施形態では、各ラッチ220は、タブ260のうちの1つのみに対して定着するように構成される。各ラッチ220は、タブ260のうちの1つを収容するように構成されたラッチ開口部400を有する。
【0084】
各ラッチ220は、開口部400の片側のアンカ面430も有する。アンカ面430は、タブ260のうちの1つの底部側432に対して定着するように構成される(
図7B)。各ラッチ220は、カバー202に対して(例えば、曲がる動作によって)弾性的に移動可能である。これは、組織保持器キャップ200が、組織保持器18に対して降下させられると、タブ260がラッチ220の垂直壁434を押すことに応答して、ラッチ220が半径方向に外向きに撓曲することを可能にする。ラッチ220の垂直壁434が、組織保持器18のタブ260を通過して移動した後、垂直壁434は、タブ260の下方にある位置に半径方向に内向きに移動し、ラッチ220は、その非応力状態に弾性的に戻る。垂直壁434が、タブ260の下方にあるとき、ラッチのアンカ面430は、タブ260の底部側432に対して隣接し、それによって、組織保持器18に対して組織保持器キャップ200を定着させる。
【0085】
図示される実施形態では、組織保持器キャップ200は、第1のラッチ220から延びている第1のフィンガタブ402と、第2のラッチ220から延びている第2のフィンガタブ402とも含む。各フィンガタブ402は、円周側壁25から離れるように半径方向に延び、カバー202の内面203bの下方に位置する(
図7B参照)。各フィンガタブ402は、組織保持器18に対して組織保持器キャップ200を係止解除するために、対応するラッチ220を移動させるように弾性的に変形可能である。特に、各フィンガタブ402は、アンカ面430とタブ260の底部側432とを結合解除するように引っ張られ得る。これは、ラッチ220の開口部400がタブ260に対して上に移動することも引き起こし、それによって、組織保持器18から組織保持器キャップ200を結合解除する。
【0086】
図示される実施形態では、各ラッチ220は、突出部206に対してある位置にあり、それは、突出部206が、組織保持器18の支柱230における陥凹232のうちの1つの中に挿入されると、ラッチ220が、タブ260のうちの1つと自動的に整列させられることを可能にする。図示される実施形態では、各ラッチ220は、対応する突出部206と半径方向に整列させられる。言い換えると、ラッチ220と対応する突出部206とは、半径方向線に沿って整列させられる。これは、支柱230における各陥凹232も、タブ260のうちの1つと半径方向に整列させられているからである。他の実施形態では、ラッチ220は、突出部206と半径方向に整列していないこともある。例えば、他の実施形態では、支柱230における各陥凹232は、タブ260のうちの1つと整列していないこともある。そのような場合、組織保持器キャップ200の突出部206およびラッチ220は、陥凹232とタブ260のうちの1つとの間の角度オフセットと対応する互いに対する角度位置を形成し得る。
【0087】
図8A-8Fは、他の実施形態による、組織保持器18を覆うための別の組織保持器キャップ200を図示する。組織保持器キャップ200は、
図8A-8Fの実施形態における組織保持器キャップ200が異なるタイプのラッチを有することを除いて、
図6A-6Bを参照して説明されるものと同一である。特に、
図8A-8Bに示されるように、組織保持器キャップ200は、カバー202の反対側に位置付けられた2つのラッチ220(第1のラッチおよび第2のラッチ)を含む。組織保持器18は、組織保持器18の周辺に沿って複数のタブ260を含む。ラッチ220は、組織保持器18の反対側にあるタブ260の2つの対に対して定着するように構成される。図示される実施形態では、各ラッチ220は、2つのタブ260に対して定着するように構成される。
【0088】
図8Eに示されるように、各ラッチ220は、それぞれ、タブ260のうちの2つに対して同時に定着するように構成された第1のアンカ502と、第2のアンカ504とを備えている。アンカ502、504は、それぞれ、2つの隣接するタブ260の底部側に対して定着するように構成される(
図8Aおよび8E参照)。各ラッチ220は、カバー202に対して(例えば、曲がる動作によって)弾性的に移動可能である。これは、組織保持器キャップ200が、組織保持器18に対して降下させられると、2つの隣接するタブ260の各々がアンカ502、504の垂直壁を押すことに応答して、ラッチ220が半径方向に外向きに撓曲することを可能にする。それぞれのアンカ502、504の垂直壁が、組織保持器18のタブ260を通過して移動した後、垂直壁434は、タブ260の下方にある位置に半径方向に内向きに移動し、ラッチ220は、その非応力状態に弾性的に戻る。アンカ502、504が、タブ260の下方にあるとき、それらは、それぞれのタブ260の底部側に対して隣接し、それによって、組織保持器18に対して組織保持器キャップ200を定着させる。
【0089】
図示される実施形態では、組織保持器キャップ200は、第1のラッチ220から延びている第1のフィンガタブ402と、第2のラッチ220から延びている第2のフィンガタブ402とも含む。各フィンガタブ402は、上向きに延び、カバー202の外面203aの上方に位置する(
図8C参照)。各フィンガタブ402は、フィンガタブ402が、組織保持器18に対して組織保持器キャップ200を係止解除するために、対応するラッチ220を移動させることを可能にする弾性的に変形可能な接合部530を介してカバー202に接続される。特に、フィンガタブ402は、ラッチ220が、円周側壁25から離れるように半径方向に外向きに移動し、それによって、タブ260からアンカ502、504を結合解除するように、接合部530の周りでラッチ220を旋回させるために、互いに向かって押し付けられ得る。
【0090】
図示される実施形態では、各ラッチ220は、突出部206に対してある位置にあり、それは、突出部206が、組織保持器18の支柱230における陥凹232のうちの1つの中に挿入されると、ラッチ220が、2つの隣接するタブ260の間の間隔240と自動的に整列させられることを可能にする。図示される実施形態では、各ラッチ220は、対応する突出部206と半径方向に整列させられる。言い換えると、ラッチ220および対応する突出部206は、半径方向線に沿って整列させられている。これは、支柱230における各陥凹232も、2つの隣接するタブ260の間の対応する空間と半径方向に整列させられているからである。他の実施形態では、ラッチ220は、突出部206と半径方向に整列していないこともある。例えば、他の実施形態では、支柱230における各陥凹232は、2つの隣接するタブ260の間の空間と整列していないこともある。そのような場合、組織保持器キャップ200の突出部206およびラッチ220は、陥凹232とタブ260のうちの2つの間の空間との間の角度オフセットと対応する互いに対する角度位置を形成し得る。
【0091】
図8A-8Dに示されるように、組織保持器キャップ200は、それぞれのフィンガタブ402の過剰撓曲を防止するように構成された停止装置510をさらに含む。各停止装置510は、対応するフィンガタブ402の後方に位置する垂直構造(例えば、リブ)の形態である。停止装置510を実装する垂直構造(またはリブ)は、突出部206から延びている。他の実施形態では、垂直構造は、より短くあり得、突出部206から延びていないこともある。各停止装置510は、フィンガタブ402の移動範囲を画定する距離だけフィンガタブ402から間隔を置かれる。ユーザが、組織保持器キャップ200の中心軸に向かって半径方向にフィンガタブ402を押し付けると、フィンガタブ402は、それが停止装置510に対して隣接するまで移動するであろう。他の実施形態では、停止装置510は、他の構成(例えば、形状)を有し得る。例えば、他の実施形態では、各停止装置510は、支柱、ブロック等の形態であり得る。さらなる実施形態では、組織保持器キャップ200は、いずれの停止装置510も含まないこともある。
【0092】
図8Fに示されるように、各通気孔250は、カバー202の底部側からカバー202の上部側に向かって減少する断面寸法または直径を有する。通気孔250は、空気が逃げることを可能にするが、組織サンプルが組織保持器18から逃げることを防止する。他の実施形態では、通気孔250は、カバー202の厚さを通して一定の断面寸法を有し得る。
【0093】
図9A-9Cは、他の実施形態による、組織保持器18を覆うための別の組織保持器キャップ200を図示する。組織保持器キャップ200は、
図9A-9Cの実施形態における組織保持器キャップ200のラッチ220の各々がラッチ220を補強するためのリブ550を有することを除いて、
図8A-8Fを参照して説明されるものと同一である。特に、
図9A-9Cに示されるように、組織保持器キャップ200は、カバー202の反対側に位置付けられた2つのラッチ220(第1のラッチおよび第2のラッチ)を含む。組織保持器18は、組織保持器18の周辺に沿って複数のタブ260を含む。ラッチ220は、組織保持器18の反対側にあるタブ260の2つの対に対して定着するように構成される。図示される実施形態では、各ラッチ220は、2つのタブ260に対して定着するように構成される。図示される実施形態では、各ラッチは、ラッチ220の構造完全性を増加させるための2つの垂直リブ550を有する。他の実施形態では、各ラッチ220は、3つ以上のリブ550または1つのみのリブ550を有し得る。さらなる実施形態では、垂直リブ550の代わりに、各ラッチ220は、他の方向に向けられたリブも有し得る。
【0094】
図9Aに示されるように、各ラッチ220は、それぞれ、タブ260のうちの2つに対して同時に定着するように構成された第1のアンカ502と、第2のアンカ504とを備えている。アンカ502、504は、それぞれ、2つの隣接するタブ260の底部側に対して定着するように構成される。各ラッチ220は、カバー202に対して(例えば、曲がる動作によって)弾性的に移動可能である。これは、組織保持器キャップ200が、組織保持器18に対して降下させられると、2つの隣接するタブ260の各々がアンカ502、504の垂直壁を押すことに応答して、ラッチ220が半径方向に外向きに撓曲することを可能にする。それぞれのアンカ502、504の垂直壁が、組織保持器18のタブ260を通過して移動した後、垂直壁434は、タブ260の下方にある位置に半径方向に内向きに移動し、ラッチ220は、その非応力状態に弾性的に戻る。アンカ502、504が、タブ260の下方にあるとき、それらは、それぞれのタブ260の底部側に対して隣接し、それによって、組織保持器18に対して組織保持器キャップ200を定着させる。
【0095】
図示される実施形態では、組織保持器キャップ200は、第1のラッチ220から延びている第1のフィンガタブ402と、第2のラッチ220から延びている第2のフィンガタブ402とも含む。各フィンガタブ402は、上向きに延び、カバー202の外面203aの上方に位置する(
図9A参照)。各フィンガタブ402は、フィンガタブ402が、組織保持器18に対して組織保持器キャップ200を係止解除するために、対応するラッチ220を移動させることを可能にする弾性的に変形可能な接合部530を介してカバー202に接続される。特に、フィンガタブ402は、ラッチ220が、円周側壁25から離れるように半径方向に外向きに移動し、それによって、タブ260からアンカ502、504を結合解除するように、接合部530の周りでラッチ220を旋回させるために、互いに向かって押し付けられ得る。図に示されるように、各リブ550は、リブ550は、(ラッチ220の強度を強化することに加えて)フィンガタブ402の強度も補強するように、フィンガタブ402まで延びている。
【0096】
図示される実施形態では、各ラッチ220は、突出部206に対してある位置にあり、それは、突出部206が組織保持器18の支柱230における陥凹232のうちの1つの中に挿入されると、ラッチ220が、2つの隣接するタブ260の間の間隔240と自動的に整列させられることを可能にする。図示される実施形態では、組織保持器キャップ200の突出部206とラッチ220とは、陥凹232とタブ260のうちの2つの間の空間との間の角度オフセットと対応する互いに対する角度位置を形成する。他の実施形態では、ラッチ220は、突出部206と半径方向に整列し得る。言い換えると、ラッチ220および対応する突出部206は、半径方向線に沿って互いに整列させられ得る。
【0097】
図9A-9Cに示されるように、組織保持器キャップ200は、それぞれの接合部530の過剰撓曲を防止するように構成された停止装置510をさらに含む。各停止装置510は、対応するフィンガタブ402の後方に位置する垂直構造の形態である。各停止装置510は、フィンガタブ402の移動範囲を画定する距離だけフィンガタブ402から間隔を置かれる。ユーザが、組織保持器キャップ200の中心軸に向かって半径方向にフィンガタブ402を押し付けると、フィンガタブ402は、それが停止装置510に対して隣接するまで移動するであろう。他の実施形態では、停止装置510は、他の構成(例えば、形状)を有し得る。例えば、他の実施形態では、各停止装置510は、支柱、ブロック等の形態であり得る。さらなる実施形態では、組織保持器キャップ200は、いずれの停止装置510も含まないこともある。
【0098】
図9Aおよび9Bに示されるように、組織保持器キャップ200は、カバー202を補強するために、カバー202の上方にリブ552も含む。リブ552は、カバー202が、容易に変形しないこともあるように、カバー202に追加の剛性を提供する。2つのリブ552が、示されるが、他の実施形態では、組織保持器キャップ200は、3つ以上のリブ552または1つのみのリブ552を有し得る。また、他の実施形態では、リブ552は、平面構造の代わりに、ブロックの形態であり得る。
【0099】
図9A-9Bに示されるように、カバー202は、カバー202の周辺203とカバー202の開口部204との間に位置している複数の通気孔250も備えている。各通気孔250は、カバー202の厚さを通して延び、それによって、カバー202の下の空気が、カバー202を横断して、カバー202の上方の空間に移動することを可能にする。これは、取り付けられた組織保持器キャップ200を伴う組織保持器18が、組織サンプルの保全のためにホルマリン瓶の中に設置されるとき、特に有用である。組織保持器18がホルマリン瓶の内側の液体の中に沈むと、通気孔250は、カバー202の真下の空気が、カバー202を横断して、その上方の空間に移動することを可能にする。これは、組織保持器250(それに取り付けられる組織保持器キャップ200を伴う)が、ホルマリン瓶の底部により容易かつ効率的に到達することを可能にする技術的効果を有する。通気孔250は、組織保全流体が、組織保持器18に進入し、組織サンプルを保全することも可能にする。各通気孔250は、0.1インチ未満であるか、または、0.05インチ未満であるか、または、0.04インチ未満であるか、または、0.03インチ以下の断面寸法を有し得る。
図8Fを参照して同様に議論されるように、
図9A-9Bの実施形態における各通気孔250は、カバー202の底部側からカバー202の上部側に向かって減少する断面寸法または直径を有する。通気孔250は、空気が逃げることを可能にするが、組織サンプルが組織保持器18から逃げることを防止する。他の実施形態では、通気孔250は、カバー202の厚さを通して一定の断面寸法を有し得る。
【0100】
図9A-9Bにも示されるように、カバー202は、組織貯蔵コンパートメント22と整列するようにパターン化され得る複数の小径通気孔を含み得る。通気孔の数および配置は、変動し得る。例えば、通気孔の数は、開口部204からシール部分224に向かって増加し得る。
【0101】
図10は、他の実施形態による、組織保持器18を覆うための別の組織保持器キャップ200を図示する。組織保持器キャップ200は、
図10の実施形態における組織保持器キャップ200が、組織保持器18の円周側壁におけるそれぞれの4つのタブ260に対して定着するように構成された4つのラッチ220を有することを除いて、
図6A-8Bを参照して説明されるものと同一である。図に示されるように、第1の対における2つのラッチ220は、半径方向に整列させられ、組織保持器キャップ200の反対側に配置され、第2の対における2つの他方のラッチ220は、半径方向に整列させられ、組織保持器キャップ200の反対側に配置される。4つのラッチ220は、互いから円周方向に間隔を置かれ、各ラッチ220は、隣接するラッチ220から90°離れている。他の実施形態では、2つのみのラッチ220または4つを上回るラッチ220が、存在し得る。他の実施形態では、2つのラッチ220は、互いに半径方向に整列させられていないこともある。図に示されるように、組織保持器キャップ200はまた、カバー202の外面においてリブ552を含む。リブ552は、カバー202を補強し、これをより堅く、および/またはより強くするように構成される。組織保持器18に対して組織保持器キャップ200を固定するために、組織保持器キャップ200は、組織保持器18の支柱230の周囲に設置され、組織保持器18の周縁上に降下させられる。各ラッチ220は、2つの隣接するタブ260の間を通して嵌まるようにサイズを決定される。故に、組織保持器キャップ200のカバー202は、ラッチ220が隣接するタブ260のそれぞれの対を通して通過するまで降下させられる。組織保持器キャップ200は、次いで、軸253の周りを回転させられ、4つのラッチ220を円周方向に旋回させ、ラッチ220のそれぞれのアンカを4つのそれぞれのタブ260の下方に設置し、それによって、組織保持器18に対して組織保持器キャップ200を係止する。
【0102】
図11は、他の実施形態による、組織保持器18を覆うための別の組織保持器キャップ200を図示する。組織保持器キャップ200は、組織保持器キャップ200がフィンガタブ402を含まないことを除いて、
図8A-8Fを参照して説明されるものと同一である。
図11の図示される実施形態では、各ラッチ220は、2つのタブ260に対して定着するように構成される。他の実施形態では、各ラッチ220は、ラッチ220の構造完全性を増加させるために、1つ以上の垂直リブ(
図8A-8Fを参照して説明されるリブ550のような)を有し得る。さらなる実施形態では、垂直リブ550の代わりに、各ラッチ220は、他の方向に向けられたリブも有し得る。
図11に示されるように、組織保持器キャップ200は、カバー202の外面においてリブ552も含む。リブ552は、カバー202を補強し、それをより堅く、および/またはより強くするように構成される。組織保持器18に対して組織保持器キャップ200を固定するために、組織保持器キャップ200は、組織保持器18の支柱230の周囲に設置され、組織保持器18の周縁上に降下させられる。ラッチ220の幅が隣接するタブ260間の間隔より幅広いことに起因して、ラッチ220は、ラッチ220が2つのタブ260の周囲を通過するとき、半径方向に外向きに弾性的に押しやられるであろう。ラッチ220が、2つの隣接するタブ260を通過した後、ラッチ220は、半径方向に弾性的に跳ね返り、アンカを隣接するタブ260の下方に設置し、それによって、組織保持器18に対して組織保持器キャップ200を係止するであろう。組織保持器18から組織保持器キャップ200を除去するために、ラッチ220は、組織保持器18の円周側壁18から離れるように半径方向に引っ張られ得、組織保持器キャップ200は、次いで、組織保持器18からそれを除去するために上向きに持ち上げられ得る。
【0103】
本明細書に説明される1つ以上の実施形態では、取り付けられた組織保持器キャップ200を伴う組織保持器18が組織保全流体の溶液の中に浸漬されることをさらに補助するために、組織保持器18は、組織保持器18内の空気が逃げることを可能にするためのチャネルを含み得る。
図12Aは、いくつかの実施形態による、組織保持器18の底面斜視図を図示する。
図12Bは、組織保持器18の上面斜視図を図示する。
図12A-12Bに示されるように、組織保持器18は、フィルタ24を伴う底部21と、底部21から上向きに延びている円周側壁25と、空洞600を有するハブ38とを含む。組織保持器18は、ハブ38から延び、複数の組織貯蔵コンパートメント22を画定する複数の分割壁23も含む。組織保持器18は、ハブ38から上向きに延びている支柱230も含む。組織保持器18は、
図12A-12Bの組織保持器18が、ハブ38の空洞600から支柱230の中に延びているチャネル610であって、チャネル610は、支柱230に対して中心外れであるチャネル610、をさらに含むことを除いて、
図1-11を参照して前述で説明されるものと同一である。チャネル610は、それがハブ38の空洞600内に閉じ込められた空気がチャネル610を介して組織保持器18の外側にある開放空間の中に逃げることを可能にするので、有利である。故に、取り付けられた組織保持器キャップ200を伴う組織保持器18が組織保全流体の溶液の中に(例えば、ホルマリン瓶の中に)設置されると、組織保持器キャップ200を伴う組織保持器18は、「浮遊」せず、代わりに、組織保全流体の溶液の底部に、またはその中に容易かつ効率的に沈むであろう。
【0104】
組織保持器キャップ200が本明細書に説明される例に限定されず、組織保持器キャップ200が他の実施形態において他の構成を有し得ることに留意されたい。例えば、他の実施形態では、組織保持器キャップ200は、3つ以上のラッチ220を有し得る1つのラッチ220を有し得るか、または、いかなるラッチも有していないこともある。また、他の実施形態では、ラッチ220は、説明される例と異なる構成を有し得る。さらに、他の実施形態では、組織保持器キャップ200は、組織保持器18に対して組織保持器キャップ200を取り外し可能に固定するための他のタイプの固定機構を有し得る。例えば、他の実施形態では、組織保持器キャップ200は、カバー202の周辺の周りに延びている円周フランジを有し得る。円周フランジは、組織保持器18の円周側壁25の上部における周縁および/またはタブ260上に取り外し可能にスナップ嵌めするように構成される。なおもさらなる実施形態では、組織保持器キャップ200は、3つ以上の突出部206を含み得る1つの突出部206を含み得るか、または、突出部206を含まないこともある。
【0105】
組織保持器18が本明細書に説明される例に限定されず、組織保持器18が他の実施形態において他の構成を有し得ることにも留意されたい。例えば、他の実施形態では、組織保持器18は、タブ260を含まないこともある。加えて、他の実施形態では、組織保持器18の支柱230は、3つ以上の陥凹232を含み得る1つの陥凹232を含み得るか、または、陥凹232を含まないこともある。
【0106】
いくつかの実施形態では、本明細書に説明される実施形態のうちのいずれかにおける組織保持器キャップ200は、組織貯蔵システムを提供するために、組織保持器18と組み合わせられ得る。いくつかの実施形態では、組織貯蔵システムは、随意に、組織保持器18および組織保持器キャップ200の両方を収容するように構成された瓶をさらに含み得る。例えば、瓶は、ホルマリン等の組織保全流体または組織サンプルを保全し得る他の物質のうちのいずれかを含み得る。瓶は、瓶を覆うための瓶カバーも含み得る。
【0107】
組織保持器18および組織保持器キャップ200を使用して実施される組織サンプルを取り扱う方法が、ここで、説明されるであろう。最初に、組織保持器キャップ200を伴わない組織保持器18が、組織生検システム50の組織保持器アセンブリ10の中に装填される(
図1および
図4参照)。組織保持器アセンブリ10の内側にある間、組織保持器18は、生検デバイス60によって回収された組織サンプルを順次受け取り、撮像デバイス66が組織サンプルを順次撮像することを可能にするために組織サンプルを撮像デバイス66に対して撮像位置に順次設置するために、組織保持器アセンブリ10の基部14およびカバー16に対して回転させられる。特に、生検デバイス60が、患者から組織サンプルを回収した後、組織サンプルは、組織保持器アセンブリ10内に輸送され、組織保持器18内の組織貯蔵コンパートメント22のうちの1つの中に堆積させられる。組織保持器18は、次いで、その組織サンプルを撮像位置に設置するために、組織保持器アセンブリ10内で回転させられる。撮像デバイス66は、次いで、それが撮像位置にある間にその組織サンプルを撮像する。生検デバイス60は、患者から追加の組織サンプルをさらに回収し、上記のアクションは、組織保持器18内の組織サンプルの全てが撮像されるまで繰り返される。
【0108】
組織サンプルが撮像された後、組織保持器18は、次いで、組織サンプルを貯蔵するために使用され得る。この目的のために、組織保持器アセンブリ10のカバー16が、最初に、基部14から除去され、その中の組織保持器18を露出させる。次いで、組織保持器キャップ200が、組織保持器18の上に設置され、組織保持器18に対して組織保持器キャップ200を固定するために下向きに押される。組織保持器キャップ200が、組織保持器18に対して固定されると、組織保持器キャップおよび組織保持器18は、互いに対して回転することができない。組織保持器キャップ200を伴う組織保持器18は、組織貯蔵システムを形成し、組織貯蔵システムは、次いで、組織保持器アセンブリ10の基部14から除去される。
【0109】
それに取り付けられた組織保持器キャップ200を伴う組織保持器18は、次いで、組織保持器18内に含まれる組織サンプルを貯蔵するために、組織保全流体の容器内に設置され得る。ある場合、ホルマリンの瓶が、使用され得る。ある場合、組織保持器キャップ200を伴う組織保持器18は、単純に、組織保全流体の上に設置され得る。組織保持器キャップ200のカバー202における通気孔250に起因して、ハブ38の空洞600から延びているチャネル610にも起因して、カバー202の下の空気および/またはハブ38の空洞600内の空気は、外部環境に容易に逃げ得る。これは、取り付けられた組織保持器キャップ200を伴う組織保持器18が、容易かつ効率的に組織保全流体の中に浸漬されることを可能にする。組織保全流体は、組織保持器18の底部21から(それが多孔性フィルタ24を有するので)組織保持器18内の組織貯蔵コンパートメント22の中に進入し、組織貯蔵コンパートメント22を充填し、その中の組織サンプルを保全する。
【0110】
上記の実施形態に示されるように、組織保持器キャップ200は、そうでなければ組織サンプルの撮像中の使用のために設計される組織保持器18が、撮像プロセスが完了された後に組織サンプルの貯蔵および分離の追加の目的のために再び使用されることを可能にするので、有利である。組織保持器キャップ200なしでは、臨床医は、組織サンプルの全てを貯蔵するために、撮像が完了された後に手動で各組織サンプルを個々に取り扱い、処理する必要があるであろう。組織保持器キャップ200は、撮像が完了された後、組織サンプルが組織保全流体の内側に浸漬されたまま組織保持器18内に組織サンプルを保つことによって、本面倒かつ非効率的な手動プロセスを不要にする。
【0111】
さらに、本明細書に説明されるラッチ220は、組織保持器18におけるタブ260に対する摩擦嵌めを提供し、それによって、組織保持器キャップ200が組織保持器18に摩擦的に接続し、組織保持器18に確実に取り付けられることを可能にする。ラッチ200とタブ260との間の摩擦係合は、組織保持器キャップ200が組織保持器18に対して回転することも防止する。いくつかの実施形態では、各ラッチ220は、スナップ嵌めラッチでもあり得る。例えば、各ラッチ220は、組織保持器18に対して下に押されると、組織保持器18上に(例えば、組織保持器18のタブ260上に)スナップ嵌めする1つ以上のアンカを有し得る。いくつかの実施形態では、この特徴は、組織保持器キャップ200が組織保持器18と確実に係合されるときに可聴音を提供し、それによって、組織保持器キャップ200が組織保持器18に対して望ましく固定されていることをユーザに知らせる。
【0112】
いくつかの実施形態による、組織サンプルを取り扱う方法が、ここで、説明されるであろう。方法は、本明細書に説明される組織保持器アセンブリ10および組織保持器キャップ200を使用して実施され得る。方法は、複数の組織貯蔵コンパートメントと、ハブと、ハブから延びている支柱とを有する組織保持器によって組織サンプルを受け取ることを含み、組織サンプルを受け取る行為は、組織保持器が組織保持器アセンブリ内に移動可能に位置している間に実施される。方法は、組織保持器の支柱における陥凹によって組織保持器キャップの第1の突出部を受け取り、組織保持器キャップの第1のラッチを組織保持器の第1の部分と整列させ、組織保持器キャップの第2のラッチを組織保持器の第2の部分と整列させることも含む。方法は、組織保持器上に組織保持器キャップを確実に取り付け、組織保持器の組織貯蔵コンパートメント内に組織サンプルを保持することをさらに含み、確実に取り付ける行為は、組織保持器キャップの第1のラッチおよび第2のラッチが組織保持器に対して定着することによって実施される。
【0113】
随意に、方法では、組織保持器の第1の部分は、組織保持器の円周側壁における第1のタブを備え、組織保持器の第2の部分は、組織保持器の円周側壁における第2のタブを備えている。
【0114】
随意に、方法では、組織保持器の第1の部分は、組織保持器の円周側壁におけるタブの第1の対を備え、組織保持器の第2の部分は、組織保持器の円周側壁におけるタブの第2の対を備えている。
【0115】
随意に、方法では、組織保持器の第1の部分は、組織保持器の第1の底部部分を備え、組織保持器の第2の部分は、組織保持器の第2の底部部分を備えている。
【0116】
特定の実施形態が、示され、説明されたが、請求される発明を好ましい実施形態に限定することを意図していないことを理解されたく、種々の変更および修正が、請求される発明の範囲から逸脱することなく、行われ得ることが当業者に明白であろう。本明細書および図面は、故に、制限的意味ではなく、例証的意味で見なされるものである。請求される発明は、代替、修正、および均等物を網羅することを意図している。